JP5149014B2 - 懸濁液の調製方法 - Google Patents

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Description

本発明は懸濁液の調製方法に関する。また本発明は懸濁液に関する。幾つかの実施形態では、本発明は層状複水酸化物粒子を含んでなる安定懸濁液、並びにかかる懸濁液の調製方法に関する。
層状複水酸化物(以下「LDH」と記載する)は層間陰イオンと、等価の過剰の正電荷を有する2価及び3価の金属水酸化物の混合物である。それらは一般式(1)で表される。
II 1−XIII (OH)n− x/n・yHO (1)
II及びMIIIがそれぞれ2価及び3価の金属イオンであり、An−はn価の層間陰イオンである。xの値はある金属イオンの総量に対する3価の金属の比率を意味し、yは層間の水の可変量を意味する。
LDHの一般の形態としてはMg2+とAl3+(ヒドロタルサイトとして公知)、及びMg2+とFe3+(パイロオーライトとして公知)が知られているが、Ni、Zn、Mn、Ca、Cr及びLaなどの他の陽イオンを含んでなるLDHも公知である。発生する表層正電荷の量は格子構造中の金属イオンのモル比、並びに、結晶の形成に影響を及ぼすことから調製の条件にも依存する。
LDH化合物は関心を集めているが、その理由はそれらが触媒、触媒前駆体、触媒支持体、吸収剤、陰イオン交換体、PVC安定剤、難燃剤、医薬用の制酸剤及びナノコンポジットの材料として有用と考えられるからである。
LDH粒子は通常プレート状の形態である。粒子状のプレートはLDH化合物の調製中に凝集してより大きな粒子を形成する傾向があり、典型的にはマイクロメートル又はそれ以上の範囲の粒径を有する。粒子の凝集物を分散させるのは困難であることが知られているが、それはプレート状のLDHナノシート間の強い相互作用(例えば共通の表層陰イオンを介した静電吸引力及び水分子を介した水素結合)のためである。LDHは、溶液中にM2+及びM3+イオンを含む混合溶液を調製し、溶液のpHをアルカリ性pHに調整することによって調製できる。これによりLDHが固体粒子として共沈殿する。LDH(特にマグネシウムを含んでなる)を形成する他の合成方法としては、Mg(OH)(ブルーサイト)及びMgO(か焼マグネシア)に3価の金属イオン(例えばAl3+)を取り込ませ、陰イオンを添加することを経る合成方法が挙げられる。他の多くのLDHの調製方法も公知である。
非特許文献1では、不安定な共沈殿法を使用したコロイド状Mg/Al系LDHの合成に関して記載されている。激しく撹拌しながら3.5M NH−HOを添加することによって、マグネシウム及びアルミニウム塩化物の混合水溶液のpHは9.5まで上昇する。得られる沈殿物を1時間室温でエージングする。濾過後、瀘過物ケーキを脱イオン水によって十分洗浄する。次いで収集し、80℃で24時間サーモスタット中でガラス瓶に封入し、ペプチゼーションさせる。十分に分散したコロイド状LDH粒子を得る。伝送電子顕微鏡検査により、大部分の粒子が50nm〜80nmの直径を有する大まかに単分散したプレート状(六角形の形状)であることが示され、また電子回折パターンによりMg/Al−LDH粒子中で左右対称の六角形で規則的に結晶が並んでいることが示された。また粒子厚が約5nmであることが明らかとなった。測定の結果、粒子のZetaポテンシャルは+39mVであった。水へのLDHsの分散において液体結晶相を形成することが示された。
非特許文献2ではヒドロタルサイト調製に関して検討している。特に、マグネシウム及びアルミニウムを含む澄んだ金属溶液を水酸化ナトリウム溶液を含む炭酸ナトリウムでpH約11まで滴定し、100℃で12、24、48及び72時間、更に100℃、125℃、150℃及び180℃でそれぞれ48時間オートクレーブによりエージングする。粒径の分析の結果、エージング時間の増加及び温度の上昇により粒径が増加することを示している。平均粒径は85nm(100℃で12時間のエージング)から340nm(180℃で48時間のエージング)の範囲であった。
Jin Ho Choyによる特許文献1では、安定性及び可逆的分散性を維持しつつ生体適合物質を保持・担持する生体−無機複合型コンポジットが記載されている。上記の生体−無機複合型コンポジットは、陰イオンを挿入して安定な層状複水酸化物を形成させ、該挿入された陰イオンを生体材料と共にイオン交換反応に供することによって調製する。生体材料は好適にはヌクレオシド−5’一リン酸、ヌクレオシド−5’三リン酸又は500〜1000塩基対の遺伝子などの物質である。
欧州特許出願第987328号 Liuら、"Liquid−Crystalline Phases of Colloidal Dispersions of Layered Double Hydroxides"(Chem.Mater.2003,15,3240−3241) J.−M.Ohら、"The Effect of Synthetic Conditions on Tailoring the Size of Hydrotalcite Particles",Solid State Ionics,151(2002),285−291
出願人は、上記した従来技術がオーストラリア又はその他の国において一般常識を形成しているとは認めない。
本明細書全体にわたって、文脈において別途明示しない限り、「含んでなる」の用語又はその文法上の同義語は包括的な意味として用いられる。
第1の態様では、本発明は以下の工程を含んでなる、LDH粒子の懸濁液の調製方法を提供する。
a)共沈殿によってLDH沈殿物を調製し、LDH沈殿物と溶液の混合物を形成する工程と、
b)LDH沈殿物を溶液から分離する工程と、
c)LDH沈殿物を洗浄して残留するイオンを除去する工程と、
d)LDH沈殿物と水を混合する工程と、
e)工程(d)からのLDH沈殿物と水の混合物を、80℃超〜150℃の温度で約1時間〜約144時間加熱する水熱処理に供し、水中でLDH粒子の懸濁液を形成させる工程。
好適には、沸騰を抑制しながら水熱処理工程を実施する。
LDHは上記の式(1)で表される組成を有していてもよい。この式はまた次式(2)として表されてもよい。
II III(OH)2(n+1)X・yHO (2)
式中、Xは水酸化物層と電気的に等価の、1つ以上の陰イオン又は負に荷電する物質である。Xは通常LDH物質の層間の空間に存在する。
IIは好適にはマグネシウムであるが、他の原子価2+の金属イオンを用いてもよい。MIIIは好適にはAlである。他の原子価3+の金属イオンを用いてもよいことはいうまでもない。用いてもよい他の金属イオンの例としては、以下のものが挙げられる。
II:Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Mn、Pd、Ti、Cd及びCa。
III:Co、Fe、Mn、Ga、Rh、Ru、Cr、V、Ia、Y、Gd及びLa。
これらのリストは限定的なものと解釈すべきでない。
共沈殿工程は好適には、適当な金属イオンを含む混合金属イオン溶液を調製する工程と、アルカリ性材料にその溶液を添加してLDH沈殿物を形成させる工程が含まれる。好適にはアルカリ性材料はアルカリ性溶液である。層状複水酸化物の沈殿が生じるのは、通常混合金属イオン溶液のpHが使用する金属イオンにより6超〜7に上昇するときである。本発明において用いるアルカリ性溶液は好適には水酸化ナトリウム溶液であり、必要に応じて重炭酸ナトリウム又は炭酸ナトリウムのいずれとも共に使用できる。しかしながら他の多数のアルカリ性溶液(例えばアンモニア溶液、KOH、NaHCO、KHCO、NaCO、KCO、並びにおそらく若干の有機アミン(例えばメチルアミン、エチルアミン)も本発明の工程に使用できると解される。このリストが排他的なものあると考慮してはならず、他のアルカリ性溶液も本発明で使用できる。
当業者に周知のように、混合及び沈殿工程の間、溶液を混合又は激しく撹拌するのが好ましい。
混合金属イオン溶液は好適には適当な金属塩を水に溶解して調製できる。金属塩は例えば易可溶性で安価な塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩又は他のいかなる金属塩であってもよい。或いは適当な金属を酸性溶液に添加して溶解し、それにより混合金属イオン溶液を調製してもよい。使用できる酸としては、塩酸(HCl)、硝酸(HNO)、硫酸(HSO)、並びに他の多くの有機カルボン酸、例えばギ酸、酢酸が挙げられる。
共沈殿工程では好適には、適当に混合又は激しい撹拌を行いながら、アルカリ性溶液に混合金属イオン溶液を添加することが含まれる。混合金属イオン溶液及びアルカリ性溶液を急速に混合することが好ましい。混合金属イオン溶液とアルカリ性溶液を、好適には1分未満、より好適には20秒未満、更に好適には5秒未満、最も好適には2秒未満混合する。
pHが必要なレベルまで上昇すると、LDHの沈殿が急速に進行する。すなわち混合金属イオン溶液とアルカリ性溶液の迅速な混合により、短時間でLDHの沈殿物が形成される。
沈殿工程は室温で行ってもよいが、他の温度で共沈殿工程を行ってもよい。実際、沈殿工程では50℃以下では本発明で得られる粒子の粒径分布にほとんど影響を及ぼさないことが解っている。
LDH沈殿物の形成により、LDH沈殿物と溶液の混合物が得られる。この混合物のpHは使用するイオン及び添加するアルカリ性材料の相対量に依存する。MgAl−LDHの場合、pHは通常7.5〜8.0である。粒子及び溶液はLDH沈殿物の形成後、30分以内で各々接触させるのが好適である。より好適には、LDH沈殿物及び溶液は20分以内、より好適には10分以内、更に好適には5分以内で各々接触させ、より更に好適には1分以内で接触させる。かかる接触の間、激しい撹拌を通常行う。
次いでLDH沈殿物と溶液を各々分離する。固体粒子を液体から分離するいかなる適切な方法も使用でき、例えば遠心分離及び濾過が挙げられる。
分離の後、LDH沈殿物を洗浄する。洗浄工程では混合溶液中のあらゆる残留イオンを除去する。またあらゆる残留アルカリ性材料も除去する。LDH沈殿物を1回、又はより好ましくは2回以上洗浄し、実質的に全ての残留イオンを確実にLDH沈殿物から除去できる。好適には脱イオン水を用いてLDH沈殿物を洗浄する。
次いでLDH沈殿物に水を混合する。好適には沈殿物を水(特に脱イオン水)中に分散させる。次いでこの混合物を水熱処理工程(工程(e))に供する。ほとんどの場合、水熱処理工程は沸騰を抑制しながらLDH沈殿物と水の混合物を高温に加熱することによって実行する。水熱処理工程の温度は80℃超〜150℃である。水熱処理工程で採用する温度は好適には80℃〜120℃、より好適には90℃超〜110℃、最も好適には約100℃である。水とLDH粒子の混合物を好適には1時間〜144時間、より好適には2〜72時間、好適には4〜48時間、より好適には4〜24時間高温に維持する。水熱処理工程の後、LDH粒子が十分に分散した水中懸濁液が得られる。
必要であれば沸騰の抑制又は防止は、典型的には水熱処理工程において圧力を十分高く維持することにより行う。
好適には、水熱処理工程の圧力は採用する高温により生じる混合物からの自生圧力であり、通常5atm未満である。水熱処理工程を圧力容器で実施できることはいうまでもない。発明者は予想外にも、本発明の第1の態様における若干の実施態様でLDH懸濁液を調製することにより、分散した小板状の形状のLDH粒子を含む安定な懸濁液が形成されることを見出した。
かかる安定懸濁液の粒子の最大寸法は概ね20〜400nm、より好適には40〜300nmの範囲内であり、粒子の厚みは概ね5〜40nmの範囲内である。該粒子はまた狭い粒径分布を示し、典型的には平均粒径±20%の粒径を示す。凝集する傾向が少ないことを本発明者は見出した。
LDH粒子は通常5〜10の範囲のアスペクト比を有する。この場合、「アスペクト比」とは該粒子の厚さ又は高さに対する最大寸法の比を指す。
発明者は、粒子の最大寸法が400nm以下、より好適には20〜300nmである粒子を含む懸濁液が分離や分散を起こさない、安定な懸濁液を形成することを見出した。本発明の方法に従って調製されるLDH懸濁液は好適にはLDH粒子を10質量%以下、より好適にはLDH粒子を5質量%以下、更に好適にはLDH粒子を約1質量%、最も好適にはLDH粒子を1質量%未満で含む。
第2の態様では、本発明は主に20〜400nmの最大寸法の粒子を有するプレート状の形のLDH粒子を含んでなり、10質量%以下の粒子濃度で、懸濁液形成から少なくとも1ヶ月の期間沈積又は分離を生じさせないLDH粒子の水懸濁液を提供する。
該粒子は好適には狭い粒径分布を示し、粒子は典型的には平均粒子径±20%の粒径分布を示す。例えば平均粒径が100nmである場合、粒子の大部分は80nm〜120nmの範囲内に含まれるであろう。
懸濁液は好適には10質量%以内、より好適には5質量%、更に好適には約1質量%、より更に好適には1質量%未満の粒子濃度を有してもよい。粒子の最大寸法は好適には20〜400nmの範囲内に含まれる。粒子を約10%含んでなる幾つかの懸濁液では小規模の固化が見られたが、それはおそらく粒子の「群がり」によるか、又は粒子の不十分な分散によるものと考えられる。
本発明の第1の態様に係る方法には、少なくとも一部の水を懸濁液から除去する工程を更に取り入れて粒子を濃縮してもよい。これにより、更に濃縮された懸濁液(すなわち粒子のロード量が多い)が形成できるか、或いは懸濁液からのLDH粒子の回復さえ可能となる。水は当業者に公知のいかなる適切な工程によっても除去でき、例えば上澄み液の層の除去後に乾燥、濾過又は遠心分離してもよい。分離されたLDH粒子をその後乾燥してもよい。
本明細書に添付の図面は、本発明の好ましい実施態様の例示を目的とすることはいうまでもない。図1は典型的LDH粒子のブロック線図を示す。典型的なLDHの構造中に金属水酸化物シートが含まれ、2価陽イオンによる3価陽イオンの限定された置換を伴う正味の陽電荷を有する。構造中に金属水酸化物シートが含まれるため、各シートは各々層を形成する傾向があり、また電荷のバランスをとるためにシートの間に陰イオン又は他の負に荷電する材料が位置する。陰イオンがシート間に位置する部位において、それらはしばしば層間陰イオンと称される。層間陰イオンを交換又は置換できることが明らかとなっている。
LDH粒子はa及びb軸に沿って好ましくは成長を示し(図1に示す)、典型的に5〜10のアスペクト比を有する六角形のプレート状のシートを形成する。図1からわかるように、図1に図式的に示すLDH粒子は水酸化物シートである層12、14、16、18及び20を含む。各層は1価の正に荷電したブルーサイト様の水酸化物層(式:MII III(OH)2(n+1) )を示し、2枚の層の間に陰イオン及び水分子(X・yHO)zが存在する。図1では5枚の層を示すが、LDH粒子がブルーサイト様の水酸化物層をそれより大きい又は小さい数で含んでよいことはいうまでもない。一般に、結晶質のLDH粒子では、かかるブルーサイト様の水酸化物層は5〜150存在しうる。かかるLDH粒子は典型的には粒子の最大寸法で約30〜1000nmの粒径を有し、典型的には約5〜100nmの厚みを有する。
図2は個々のLDHナノ粒子の凝集のブロック線図を示す。LDH粒子は懸濁液中に存在するときに凝集する傾向があり、それにより典型的に1〜10μmの範囲の粒径を有する大きな粒子を形成することが、これまでに明らかにされている。例えば、図2に図式的に示される凝集粒子22は複数の個別粒子(幾つかは24、26、28と付番)の凝集物を含んでなる(図1に示すように、これらの個々のナノ粒子は典型的には多くのブルーサイト様のヒドロオキシ層から構成される)。個々のLDH粒子の凝集による凝集粒子の形成は、以下のようなプロセスによると考えられる。
1)個々の粒子の水酸化物シートの上面及び底面が典型的には正に荷電し、更に典型的には陰イオン又は他の負に荷電する材料がそこに結合し、電荷のバランスをとる。表層の陰イオン又は表層の負に荷電する材料は、隣接する粒子間の重合部分で共有されていることが考えられる。
2)個々のLDH粒子は若干の欠陥を有し、それによりそれらが幾つかの格子セルの頂点及び境界を共有できる。また、
3)アモルファスの又は非常に小さい粒子が個々のプレート状粒子間の接着剤として機能しうる。
粒子の凝集によって懸濁液からLDH粒子の沈積が生じることが分かっている。
発明者は本発明の第1の態様の方法により、LDH粒子が分散し、凝集する傾向の小さい懸濁液が得られることを見出した。したがって、本発明の懸濁液は例えば長期間、例えば少なくとも1ヶ月間、若干の例において6ヶ月間、ほとんど分解又は沈積を生じさせない傾向を示す。理論に束縛されるわけではないが、発明者は本発明の方法における水熱処理工程が以下の効果を有すると考える。
a)水熱処理工程中の高い温度は、個々のLDHナノ粒子に外部運動エネルギーを供給してブラウン運動をより活発にし、凝集物への衝突を促進し、凝集物を個々のナノ粒子にまで分離させる。一旦これらのナノ粒子が個々に分離されると、それらはこれらのナノ粒子との間に静電反発により互いに離れた状態を保つ。その理由は、これらのナノ粒子は全体的に正電荷(30〜50mVのゼータ電位)を有するからである。
b)水熱処理工程でLDH粒子はより完全なものとなる。それは水熱処理工程中の高温によって水酸化物シートのMIIイオン及びMIIIイオンがより好ましい分布を示すからである。すなわち、各水酸化物シートの正電荷はより均一に分配され、それにより隣接するLDH粒子による表層陰イオンの共有が減少する。
c)より小型のアモルファス粒子の一部はおそらく水熱処理工程の間に分解し、LDH微結晶の成長を促進すると考えられる。
上記のように考察したプロセスの各々が、個々のLDH粒子の凝集を減少させるように作用すると考えられる。
発明者はまた、LDH粒子の沈殿が非常に急速に発生することによって得られる利点が存在することも見出した。沈殿工程が起こるとき、2つのプロセス(すなわち核形成及び成長)により粒子が形成される。
核形成において、適当な沈殿条件に達したとき、非常に小さい粒子は溶液中で核を形成する。粒子の核形成は典型的には、沈殿が発生する容器の表層の欠陥、又は溶液中の不純物(例えば溶液中の塵)上において生じる。種粒子を使用してもよい。更なる沈殿は成長によって生じることもあり、そこでは沈殿する固体が核粒子に堆積して粒子の粒径が増加する。本発明の好ましい実施態様では、沈殿はアルカリ性溶液と混合金属イオン溶液との非常に迅速な混合によって生じる。例えば、混合金属イオン溶液とアルカリ性溶液を、1分以内で十分に混合、より好ましくは20秒以内、更に好ましくは5秒以内、最も好ましくは混合金属イオン溶液とアルカリ性溶液を2秒以内で十分混合する。この迅速な混合によって小さい粒子の核形成が高確率で生じる。
混合金属イオン溶液とアルカリ性溶液の撹拌を激しく行うことにより、狭い粒径分布を有するLDH粒子の調製を助長するとも考えられる。激しく撹拌することにより、アルカリ性溶液中での均一な金属イオンの拡散を助長し、LDH粒子の沈殿の均一な発生を促進し、それにより均一なLDH粒径分布に至ると考えられる。この段階でのLDH粒子の均一性は、水熱処理後の懸濁液の安定性及びLDH粒径の均一性にとり有利である。
更に好適には、沈殿粒子と、混合金属イオン溶液とアルカリ性溶液を混合することから得た溶液とを、最初の混合から30分以内で共存させる。理論に束縛されるわけではないが、発明者は沈殿粒子と溶液(それは例えばMgAl−LDHのためにわずかにアルカリ性のpHを有する)が共に共存するときにエージング現象が生じると考察した。このエージング現象によって水酸化物中の格子イオンの再分配、粒子の成長及び粒子の凝集が生じる。発明者は溶液と沈殿LDH粒子との接触の時間を最小にすることがこのエージング現象を最小に抑え、これによりLDH粒子の成長及び凝集を最小に抑えると更に考察した。この点は、水熱処理工程の有益な効果を更に強化するものと考えられる。
発明者は、非常に短時間で塩水溶液とアルカリ性溶液を急速に混合することが、金属イオンごとに同時に沈殿させる平等な機会を提供し、また核が成長する時間を最小にし、それにより比較的均一な一次LDH微結晶が得られ、それが水熱処理後に単分散のLDH粒子を得るための一助となると考察した。
以下の方法により、本発明の懸濁液を調製した。
1)0.3M MgCl、0.1M AlClを含んでなる塩水溶液(溶液A)を10mL調製した。
2)0.15M NaOH溶液(溶液B)を40mL調製した。
3)溶液Bに溶液Aを添加し2秒以内で激しく撹拌し、沈殿を生じさせた。
4)室温で10分間撹拌した。
5)遠心分離により分離させた。
6)遠心分離により、脱イオン水で2回洗浄した。
7)40mLの水にLDHスラリーを手作業で分散させ、オートクレーブ中に添加した。
8)100℃で8時間オートクレーブ中の懸濁液を水熱処理した。
9)オートクレーブを室温に冷却し、懸濁液を保存した。
MgAl(OH)Cl・HOを約0.4質量%含むこの懸濁液を得、生成物の収率は60%であった。
図3は上記手順に従って調製した懸濁液の顕微鏡写真であり、十分に分散した、六角形の形状の粒子であることを示す。図3ではまた従来法によって調製し、次いでエタノール中に分散させたLDH懸濁液の顕微鏡写真を示す。ここでは粒子が十分に分散されておらず、明らかな凝集が観察される。
以下の方法により、本発明の懸濁液を調製した。
1)0.2M Co(NO、0.1M Al(NOを含んでなる塩水溶液(溶液A)を10mL調製した。
2)0.15M NaOH、0.013M NaCO溶液(溶液B)を40mL調製した。
3)溶液Bに溶液Aを添加し2秒以内で激しく撹拌し、沈殿を生じさせた。
4)室温で30分間撹拌した。
5)遠心分離により分離させた(pH=約10)。
6)遠心分離により、脱イオン水で2回洗浄した。
7)40mLの水にLDHスラリーを手動で分散させ、オートクレーブ中に添加した。
8)100℃で8時間オートクレーブ中の懸濁液を水熱処理した。
9)オートクレーブを室温に冷却し、懸濁液を保存した。
この懸濁液は約0.5質量%のCoAl(OH)(CO0.5・HO(生成物収率60%)を含んでいた。
以下の方法により、本発明の懸濁液を調製した。
1)0.3M Mg(NO、0.1M Al(NOを含んでなる塩水溶液(溶液A)を10mL調製した。
2)0.15M NaOH溶液(溶液B)を40mL調製した。
3)溶液B40mlに溶液A10mlを添加し、2秒以内で激しく撹拌し、沈殿を生じさせた。
4)室温で30分間撹拌した。
5)遠心分離により分離させた。
6)遠心分離により、脱イオン水で2回洗浄した。
7)40mLの水にLDHスラリーを分散させ、オートクレーブ(45mL)中に添加した。
8)100℃で16時間オートクレーブ中の懸濁液を水熱処理した。
9)オートクレーブを室温に冷却し、懸濁液を保存した。
この懸濁液は約0.4質量%のMgAl(OH)NO・HO(生成物収率60%)を含んでいた。
以下の方法により、本発明の懸濁液を調製した。
1)0.3M MgCl、0.1M AlClを含んでなる塩水溶液(溶液A)を10mL調製した。
2)0.15M NaOH、0.013M NaCO溶液(溶液B)を40mL調製した。
3)溶液B40mlに溶液A10mlを添加し激しく撹拌し、沈殿を生じさせた。
4)室温で10分間撹拌した。
5)遠心分離により分離させた。
6)遠心分離により、脱イオン水で2回洗浄した。
7)40mLの水にLDHスラリーを分散させ、オートクレーブ(45mL)中に添加した。
8)100℃で16時間オートクレーブ中の懸濁液を水熱処理した。
9)オートクレーブを室温に冷却し、懸濁液を保存した。
この懸濁液は約0.45質量%のMgAl(OH)(CO0.5・HO(生成物収率60%)を含んでいた。
以下の方法により、本発明の懸濁液を調製した。
1)0.3M MgCl、0.04M FeCl及び0.06M AlClを含んでなる塩水溶液(溶液A)を10mL調製した。
2)0.15M NaOH(溶液B)を40mL調製した。
3)溶液B40mlに溶液A10mlを添加し激しく撹拌し、沈殿を生じさせた。
4)室温で10分間撹拌した。
5)遠心分離により分離させた。
6)遠心分離により、脱イオン水で2回洗浄した。
7)40mLの水にLDHスラリーを分散させ、オートクレーブ(45mL)中に添加した。
8)100℃で16時間オートクレーブ中の懸濁液を水熱処理した。
9)オートクレーブを室温に冷却し、懸濁液を保存した。
この懸濁液は約0.4質量%のMgFe0.04Al0.06(OH)Cl・HO(生成物収率60%)を含んでいた。
以下の方法により、本発明の懸濁液を調製した。
1)0.3M MgCl及び0.1M AlClを含んでなる塩水溶液(溶液A)を10mL調製した。
2)0.15M NaOH(溶液B)を40mL調製した。
3)溶液B40mlに溶液A10mlを添加し、激しく撹拌し、沈殿を生じさせた。
4)室温で10分間撹拌した。
5)遠心分離により分離させた。
6)LDHスラリーをNaSO(40mL、0.05M)で30分間イオン交換した。
7)分離させ、次いで1回洗浄した。
8)40mLの水にLDHスラリーを分散させ、オートクレーブ(45mL)中に添加した。
9)100℃で16時間オートクレーブ中の懸濁液を水熱処理した。
10)オートクレーブを室温に冷却し、懸濁液を保存した。
この懸濁液は0.4質量%のMgAl(OH)(SO0.5・H0(生成物収率60%)を含んでいた。
図4は本発明で調製した懸濁液中のLDH粒子の粒径分布(図4の線Z)、20分間超音波処理に供して調製した直後のLDH沈殿物の粒径分布(非水熱処理、図4の線X)、及び20分間の超音波処理に供し、50℃で一晩エージングさせた直後のLDH沈殿物の粒径分布(図4の線Y)のグラフを示す。粒径分布は光子相関分光法(PCS)により測定した。100℃で16時間の水熱処理後に得られたMgAl−Cl−LDH懸濁液は、約114nmの流体直径の狭い粒径分布を有し、全ての粒子が45〜250nmの範囲内であった。しかしながら、従来どおり水熱処理なしで調製され、超音波処理により水中に分散させた同じLDH材の懸濁液は、非常に広い粒径分布及び大きい直径(200〜3000nm)を有していた。特に、沈殿直後のMgAl−Cl−LDHの懸濁液は、20分間の超音波処理後、それぞれ320nm及び2300nmの直径の2ピーク性の粒径分布であった。50℃で一晩エージングの後、凝集物のサイズは220〜955nmに減少した。これは凝集物はエージング及び/又は超音波処理の後で部分的に分離するだけであることを意味する。しかしながら発明者の実験では、これらの部分的に分離した粒子が本発明の方法で個々のナノ粒子に更に分離することもできることを証明した。従来法では混濁して見えるが、十分に分散された懸濁液では非常に透明に見える。これらの証拠により、100℃で16時間の水熱処理後、凝集物が十分に分離し、極小さい粒子に分散されていることが示唆される。
図5は100℃の水熱処理温度での各水熱処理時間による、LDH懸濁液の粒径分布のグラフを示す。図5から明らかなように、適切な時間(4、8、16又は48時間)の100℃の水熱処理の後、同様に調製したMgAl−Cl−LDH懸濁液のLDH粒子が良好な均一性を示し、狭い粒径分布を有していた。しかしながら2時間又は144時間の処理では、非常に大きい粒子による広い分布を示し(図5)、ある程度の凝集の存在を示唆するものであった。100℃における2時間の熱処理では、凝集物が全て個々のLDH微結晶にまで分散しないと考えられる。調製直後のLDH懸濁液(図4曲線X)と比較して、2時間処理されたLDH懸濁液では非常に小さい粒子(320nmに対して69nm)が含まれ、それは更に調製直後のLDHは凝集物の超音波処理によって部分的のみに分離されていることを示唆する。しかしながら、それぞれ800nm及び4μm以上のサイズを有するより大きい2つの粒子群が存在した。その後、これらの2つの粒子群は処理時間を4時間まで延長した結果消失し、LDH懸濁液中の1つの狭い粒径分布のバンド(89nm)を示すこととなった。これは、100℃で2時間の処理では凝集物の完全な分散には十分でなく、4時間の処理でLDH粒子の分離が完了することを示唆する。更なる処理時間の増加によりLDH粒径分布バンドは大きい粒径側へ移動し、時間と共にLDH粒子の連続的な成長を示した。しかしながら水熱処理を100℃で144時間続けた場合、LDH粒径分布バンドは極広くなり、LDH微結晶サイズが数百nmになった。結果として弱く幅広いバンドが5μm周辺で見られ、これはおそらくこれらの大きいLDH微結晶の再凝集のためと考えられる。
上記の結果は、本発明では、短い水熱処理時間の場合は処理温度範囲のうち高い温度を採用する必要があり、一方長い水熱処理時間の場合は処理温度範囲のうち低い温度を採用する必要があることを示唆する。
凝集に関係なく、MgAl−Cl−LDHの一次粒径(図5のPCSカーブにおけるピーク値)は水熱処理時間の2〜144時間への増加と共に70〜300nmまで一定に増加しており、図6(太い曲線)に明示されている。ほぼ直線的な関係を示し、大まかに毎時1.5nmの成長率を示す。したがって、MgAl−Cl−LDH粒径は100℃において、水熱処理時間によって70〜300nmの範囲で任意に調節できることが明らかとなった。
MgAl−CO−LDHs(層間陰イオン:CO)の場合も、処理時間及びLDH粒径の関係が非常に類似している。図6(薄い曲線)に示すように、LDH−CO粒子の流体直径は、対数スケールにおいて、4〜72時間の間に45〜118nmまでほぼ直線的に増加した。非常に興味深いことに、LDH−COの平均粒径はLDH−Clの場合の全ての同時点のそれより概ね40〜50nmと小さく、これら2つの系では類似の成長パターンを示すが異なる成長速度を示すことを示唆する。
水熱処理温度による効果も検討した。表1は、同表中に示す様々な水熱処理条件におけるMgAl−Cl−LDHの粒径を示す。
表1:異なる条件下におけるMgAl−LDH−Clの粒径(nm)。
Figure 0005149014
注:
a.ピーク値及び小さい粒子の最大値の半分値におけるピーク幅は、強度平均による粒径分布から算出した。
b.括弧内のデータは、分散しない又は再凝集しない大きいサイズの粒子に対応する。
処理時間よりも処理温度が、LDH粒径に対してより強く影響を与えるようである。表1でMgAl−Cl−LDHsに関して示すように、8時間又は16時間の水熱処理の後、10℃ずつの温度の増加により平均して10〜15nmの水中における流体直径の増大がもたらされ、又は温度が80〜150℃まで増加すると一次粒径は2倍になる。
これは高い温度でのLDH微結晶の早い成長を示す。対照的に、処理時間が短い場合(2又は4時間)、粒子成長は非常に遅くなる(10℃ごとに3〜5nm)と考えられる。この比較により、水熱処理の初期における主な現象が、水性懸濁液中でのLDH凝集物の個々のLDH微結晶への分離であることを示唆する。その後、LDH微結晶は時間と共に連続的に成長する。
同様に、不完全な分散が短い処理時間かつ低い温度で観察される一方で、高い温度では短い処理時間のときでさえも再凝集が生じる(表1を参照)。例えば80℃で4時間の処理では凝集物の全てが分散しない一方で、150℃で4時間の処理では大きいLDH微結晶を調製してμmスケールに再凝集させるには十分である。
本発明の方法により多くのLDH懸濁液を調製した。表2では、懸濁液を調製する条件、平均粒径及びゼータ電位の測定値を要約する。
Figure 0005149014
注:
a.化合物の組成は名目値である。
b.懸濁液を100℃で4時間水熱処理し、懸濁液中の名目LDH重量パーセンテージが0.4%であることを示す。
c.複数の値を、各々の懸濁液について反復して得た。
本発明はLDH粒子の水懸濁液及びかかる懸濁液の調製方法を提供する。幾つかの実施形態では、懸濁液は長期間安定で、典型的には形成後、最高1ヵ月間、いかなる分散又は分離も示さない。好適には、かかる安定懸濁液は形成から最高6ヵ月の期間分散又は分離を示さない。懸濁液は狭い粒径分布でLDH粒子を含み、粒子の最大寸法は概ね20〜400nm、より好適には40〜300nmの範囲に含まれる。懸濁液はLDH粒子を10質量%まで含んでよいが、より好ましくは懸濁液はLDH粒子を1質量%未満で含む。大気圧で懸濁液を振盪して加熱するLiuらの文献とは異なり、本発明では水熱加熱工程を利用する。本発明はまた、Liuらの文献と比較し、高い加熱温度を使用し、また幾つかの実施態様においては様々な共沈殿の条件を採用する。特に、Liuらの文献では、沈殿粒子及びアルカリ性溶液を沈殿工程で1時間エージング処理するよう読者を誘導している点が特徴的である。それとは対照的に本発明の発明者は、沈殿の後に残留する沈殿粒子と溶液が、30分よりも長い時間、各々接触した状態に置かないことが望ましいことを見出した。
本発明の懸濁液は、例えば欧州特許出願第987328号で説明するようなバイオ無機複合型コンポジットの調製のために生医学的用途に使用でき、その全開示内容は参照によって本願明細書に援用される。上記懸濁液は、膜分離、生医学的材料及び他の用途に用いるポリマー/粘土ナノコンポジットの製造に用いてもよい。懸濁液はポリマーの製造における構成要素としても有用であり、その場合LDHナノ粒子はポリマーの充填材として機能する。
本発明は、例えば層間陰イオンが塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩及び炭酸塩であるLDHの製造にも使用できる。懸濁液を層間陰イオンの交換を必要とする用途に使用する場合、LDH−炭酸塩が好ましいが、それはポリマー充填材、難燃剤などと同様に、ポリマー−LDHナノコンポジットを調製する際の好適な候補でもある。場合によっては、LDH−COは弱酸性溶液中でCl、NO 及びSO 2−と交換してもよい。
層間陰イオンとして炭酸塩を含まないLDHの調製が望ましい場合、好ましくは例えば窒素などの不活性雰囲気下(或いは二酸化炭素又は炭酸塩フリーの条件下)において共沈殿工程を実施する。その理由は、空気中には溶液が吸収できる二酸化炭素が含まれるため、層間の空間に炭酸イオンが挿入されるからである。
当業者であれば、本発明には具体的に記載されている以外の変形及び変更も想起できることを理解するであろう。本発明にはその技術思想及び範囲に包含される全てのかかる変形及び変更も包含されることを理解すべきである。
層状複水酸化物の典型的な個々の粒子のブロック線図を示す。 LDH粒子の凝集を示すブロック線図を示す。 本発明の実施態様に従う懸濁液、及び従来の方法によって調製されるLDHのエタノール懸濁液による、LDH粒子のTEM画像を示す。 MgAl−Cl−LDHサンプルの粒径分布を示す。(X)室温で10分間撹拌し、次いで20分間超音波処理によって分散させた場合。320nm及び2300nmにおいて2つのピークが存在。(Y)50℃で18時間エージングさせ、20分間超音波処理によって分散させた場合。220nm及び955nmにおいて2つの幅広いピークが存在。(Z)本発明の方法で調製した場合。114nmにおいて1つのシャープなピークが存在。 100℃の水熱処理における、加熱時間に対応する凝集MgAl−Cl−LDHの分散を示す。 100℃の温度を利用した水熱処理工程における、LDH粒子の一次粒径及び水熱処理工程時間の関係を示す。

Claims (22)

  1. a)共沈殿によってLDH沈殿物を調製し、LDH沈殿物と溶液の混合物を形成する工程と、
    b)LDH沈殿物を溶液から分離する工程と、
    c)LDH沈殿物を洗浄して残留イオンを除去する工程と、
    d)LDH沈殿物と水を混合する工程と、
    e)工程(d)で得たLDH粒子と水の混合物を、80℃〜150℃の温度で1時間〜144時間加熱することによる水熱処理に供し、水中でLDH粒子が十分に分散した懸濁液を形成させる工程を含んでなり、
    工程(a)で形成されるLDH沈殿物及び溶液を30分以内の時間で各々接触させる、LDH粒子の懸濁液の調製方法。
  2. 工程(a)で形成されるLDH沈殿物及び溶液を20分以内の時間で各々接触させる、請求項1記載の方法。
  3. 工程(a)で形成されるLDH沈殿物及び溶液を10分以内の時間で各々接触させる、請求項1記載の方法。
  4. 工程(a)で形成されるLDH沈殿物及び溶液を5分以内の時間で各々接触させる、請求項1記載の方法。
  5. 工程(a)で形成されるLDH沈殿物及び溶液を1分以内の時間で各々接触させる、請求項1記載の方法。
  6. 工程(a)において形成されるLDH沈殿物及び溶液を激しく撹拌する、請求項1記載の方法。
  7. 前記水熱処理の工程を沸騰を抑制しながら実施する、請求項1記載の方法。
  8. 前記混合金属イオン溶液と前記アルカリ性溶液を共に1分以内で添加する、請求項記載の方法。
  9. 工程(a)の沈殿を室温〜50℃以下の温度で生じさせる、請求項1記載の方法。
  10. 前記LDH沈殿物を前記溶液から分離した後で、脱イオン水で1回以上洗浄する、請求項1記載の方法。
  11. 前記水熱処理の工程温度が80℃超〜120℃の範囲である、請求項1記載の方法。
  12. 水とLDH沈殿物の混合物を工程(e)で2〜72時間高温に維持する、請求項1記載の方法。
  13. 水とLDH沈殿物の混合物を4〜48時間高温に維持する、請求項12記載の方法。
  14. 水とLDH沈殿物の混合物を4〜24時間高温に維持する、請求項13記載の方法。
  15. 前記懸濁液中の前記LDH粒子の最大寸法が20〜400nmの範囲に含まれ、前記粒子の厚みが5〜40nmの範囲に含まれ、前記粒子が平均粒径±20%の粒径分布を有する、請求項1記載の方法。
  16. 前記懸濁液中の前記LDH粒子の最大寸法が40〜300nmの範囲に含まれる、請求項1記載の方法。
  17. 前記懸濁液がLDH粒子を10質量%以下で含む、請求項1記載の方法。
  18. 前記懸濁液がLDH粒子を5質量%以下で含む、請求項1記載の方法。
  19. 前記懸濁液がLDH粒子を1質量%以下で含む、請求項1記載の方法。
  20. 前記懸濁液がLDH粒子を1質量%未満で含む、請求項1記載の方法。
  21. 前記懸濁液から少なくとも一部の水を除去して粒子を濃縮して濃縮された懸濁液を形成する工程を更に有する、請求項1記載の方法。
  22. 請求項1記載の懸濁液を形成させ、LDH粒子を懸濁液から分離することを含む、LDH粒子の形成方法。
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