JP5148263B2 - 発泡ゴム積層体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、押出成形により共押出して二層に形成される発泡ゴムの積層体の製造方法に関する。
従来、例えば、自動車のドア、ウインド、トランクルーム等において用いられるシール材は、発泡ゴムの押出成形品を用いるものが主なものである。例えばトランクルームの開口縁の形状に沿わせて、その押出成形品であるシール材を曲げながら装着することが行われている。ところが、開口縁の角部においては、その角部が曲線状に形成されているとはいえ、小さな曲率でシール材を曲げなければならない場合があり、そのような曲げを行えば、シール材が座屈して断面形状が変形することがある。すると、その変形部分と被シール材との間に隙間が生じてシール性が落ちるという問題があった。
そのようなシール材の角部における断面形状の変化を防ぐために、曲げやすいシール材として、曲がりスポンジゴムを成形する技術が特許文献1に開示されている。このスポンジゴムにおいては、曲げの内側になる側に、電子照射を用いて加硫したスキン層が形成され、その外側は加熱による発泡と同時に加硫されて形成される。すると、内側のスキン層が外側の膨張を規制するため、スポンジゴムの内外で伸長率の違いが生じ、スポンジゴムが内側に曲がる。
また、シール材のシール部が発泡ゴムを用いて中空筒状に形成され、その内部にその発泡ゴムよりも高発泡のゴムを充填して、比較的小さな曲率の曲げに対しても座屈することがないシール材が特許文献2に提案されている。
特開平02−080211号公報([特許請求の範囲]を参照) 特開平11−151993号公報([要約]を参照)
特許文献1における曲がりスポンジゴムは自然状態で曲がっているため、シール材を装着する被シール材の形状の一部が比較的小さな曲率の曲線状であっても、その形状に沿わせてシール材を配置することは、直線状のシール材を配置することよりも容易である。ところが、その曲がりゴムスポンジの内側となる部分はスキン層で形成されている。このスキン層は、他の発泡層の膨張を規制できるほどの強度を有するため、被シール材の端縁等の断面形状に合わせてシール材の断面形状を形成して、シール材を被シール部分に密着させるようにしても、発泡層を用いる場合のように密着させることは難しいと思われる。
また、特許文献1における曲がりゴムスポンジの製造方法は、電子線を照射できる装置を持つ押出成形装置において初めて可能となるもので、その装置の設置及び維持等に要する費用は高額のものとなり、装置の稼動に係る安全対策等の工数も嵩むものとなる。
特許文献2に開示されているシール材は、発泡ゴムにより形成された中空筒状体の中空部分に高発泡のゴムが充填されているので、被シール材の角部等で座屈することは起こりにくく、発泡ゴムの表面が被シール材に密着するので、従来技術の問題点をある程度解決しているといえる。ところが、高発泡であるにしても、発泡体が中空筒状体の内部に充填されているので、シール材としては、被圧縮時の反発弾性力が小さいとは言えず、蓋を閉じる際の感触が多少硬めにならざるを得ない問題が内在している。
本発明は、このような問題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、被シール材のシールを要する部分の形状に曲面状の部分が存在しても、その被シール部分に沿わせることが容易な曲がりシール材としての発泡ゴム積層体を提供することにある。
上記問題を解決するために請求項に記載の発泡ゴム積層体の発明は、異なる配合のゴム材料を押出成形により共押出して二層からなる発泡ゴム積層体を製造する方法において、配合が異なるゴム材料を二層の積層体として共押出した後、その積層体を、加硫槽中を引張状態で移送しながら、加熱装置から輻射される熱により発泡させると同時に加硫させ、その後に、積層体を引張状態から解放して冷却するようにして、発泡倍率の異なる積層体の各層が熱収縮する際、低発泡層に比較して収縮量が大きい高発泡層が内側となって曲がる現象を用いることを特徴とするものである。なお、ここに用いられている「熱収縮」は、熱膨張状態の物質が冷却するときに収縮する現象のことをいうものとする。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の発泡ゴム積層体の製造方法において、前記積層体は、二体が口金における二ヶ所の吐出口から押出され、それぞれの積層体の低発泡層を形成するゴム材料が互いに当接され、その後に加硫槽に送り込まれると共に、発泡及び加硫工程後に当接された部分が切離されることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載の発泡ゴム積層体の製造方法において、前記積層体は、低発泡層を形成するゴム材料の下側に高発泡層を形成するゴム材料を積層した上下二層の積層体として共押出されることを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、請求項又はに記載の発泡ゴム積層体の製造方法において、前記積層体は、二体が口金における二ヶ所の吐出口から上下二層の積層体として押出された後、それぞれの積層体は、それぞれの上側に位置する低発泡層を形成するゴム材料が互いに対向するように回動された後、当接されることを特徴とするものである。
(作用)
本発明の発泡ゴム積層体によれば、異なる配合のゴム材料を押出成形により共押出して形成した二層からなる発泡ゴム積層体において、その二層を相対的に高発泡の高発泡層と低発泡の低発泡層とからなるように形成した。そのため、押出機から共押出された積層体は、加硫槽において発泡すると同時に加硫され、その後に自然状態に置かれて冷却されるときに、いずれの発泡層においても独泡率が高いために、熱収縮により収縮する。その際、低発泡層に比べて高発泡層の方が熱収縮の度合いが大きいため、高発泡層の方が余分に収縮して、高発泡層を内側として曲がった状態の発泡ゴム積層体が形成される。
本発明の自然状態で曲がった発泡ゴム積層体をシール材として用いれば、被シール材の外周面の形状が曲面状である場合、直線状のシール材を用いる場合と異なり、その曲面において積層体が座屈変形する度合いが小さいため、シール材としてのシール性能を維持することができる。
本発明の発泡ゴム積層体の製造方法によれば、異なる配合のゴム材料を共押出して二層からなる発泡ゴム積層体を形成するにあたり、熱収縮において高発泡層の方が低発泡層よりも収縮量が大きくなることを利用して、高発泡層を内側にして曲がった積層体を形成できる。また、前記積層体の二体を、口金における二ヶ所の吐出口から押出すようにして、それぞれの積層体の低発泡層を形成するゴム材料が互いに当接されるようにすれば、その後に加硫槽に送り込まれたとき、積層体が蛇行することがない。同時に、積層体の発泡及び加硫工程後に二つの積層体の当接部分を切離すようにすれば、低発泡層の切離し面はスキン層が除去され独泡率が低下するので、低発泡層の熱収縮による収縮量がより小さくなる。
本発明によれば、低発泡層と高発泡層との二層からなる発泡ゴム積層体であって、高発泡層を内側にして曲がった発泡ゴム積層体が得られる。そのため、その発泡ゴム積層体をシール材として用いる場合、被シール材のシールを要する部分の形状に曲面状の部分が存在しても、その被シール部分に沿わせることが容易な曲がりシール材としての発泡ゴム積層体を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した発泡ゴム積層体の実施形態を図1〜3を用いて説明する。
図1に示すように、発泡ゴム積層体1はEPDM(エチレンプロピレンゴム)からなる高発泡層3と低発泡層2との積層体であり、高発泡層3と低発泡層2との境界4は共押出により形成され加硫接着されて一体化している。同図における高発泡層3の下面には断面が矩形の溝5が形成されており、この溝5の断面形状は図示しない被シール材の外周に嵌合し得る形状となっている。図2に示すように、押出機から共押出された後、加硫槽において加熱され、発泡と同時に加硫されて未だ高温状態の発泡ゴム積層体1は、真直状の積層体1aであるが、後述する製造工程における引張状態から開放されて冷却された発泡ゴム積層体1は、図3に示すように、高発泡層3が内側となる円弧状となっている。
前記高発泡層3と低発泡層2とは相対的に高発泡又は低発泡とされるものであるが、それらを得るための配合例を表1に示す。
Figure 0005148263
この表に示した配合例は、好適な高発泡層3及び低発泡層2を形成するためのものであって、高発泡層3の見かけ密度は0.4であり、低発泡層2の見かけ密度は0.8であり、その差が0.4となるものである。高発泡層3の物性値は、引張強度=1.1MPa、伸び=310%,50%圧縮荷重=0.12N/mmであり、低発泡層2の物性値は、引張強度=2.0MPa、伸び=220%,50%圧縮荷重=0.25N/mmである。なお、前記物性値は、引張強度及び伸びについてJIS K 6251に準拠しており、圧縮荷重についてはASTM D 1056に準拠しているものである。また、ここに用いられている各種薬剤は公知のものから適宜選択して用いられるものであるので、特に薬剤名等は表していない。ただし、高発泡層3及び低発泡層2のそれぞれの発泡層において、熱収縮が起きなくては、自然状態で曲がった発泡ゴム積層体1は得られない。そのため、本実施形態におけるゴム材料は、ASTM D 1056で示される吸水率が5%以下を示す独泡率であることが必須である。
なお、発泡ゴム積層体1の材質はEPDM以外に他の材質、例えばCSM(クロロスルホン化ポリエチレン)、SBR(スチレンブタジエンラバー)等に替えうる。そのとき、高発泡層3及び低発泡層2の材質を必ずしも同一のものとする必要はなく、それらの材質をシール材として用いる場合等、種々条件に合わせて適宜選択することができる。
高発泡層3及び低発泡層2の見かけ密度の選択範囲の設定は、先ずシール性能の面から高発泡層3の見かけ密度が設定され、好適な見かけ密度は0.2〜0.5cmの範囲である。この範囲を下回る(数値が小さい)見かけ密度の高発泡層3を有する発泡ゴム積層体1は押出成形時にガス抜けが起こり易く、そのため独泡率が低下するので自然状態で曲がったものにはなり難い。また、その発泡ゴム積層体1をシール材として用いた場合、高発泡層3の剛性が低いので圧力を持った液体や気体に対してはシール性能の低下が起こりうる。また前記範囲を上回る(数値が大きい)見かけ密度の場合は、シール性能の問題よりも、相対的に低発泡となるべき低発泡層2との見かけ密度の差がわずかとなり、熱収縮量の差により曲がった発泡ゴム積層体1とすることが難しくなり採用し難い。
低発泡層2の好適な見かけ密度の範囲は0.5〜0.9cmの範囲である。この範囲を下回る見かけ密度の低発泡層2は、高発泡層3の見かけ密度が好適とされる範囲を超えない方がよい理由の反対の理由で採用し難い。また、前記範囲を上回る見かけ密度の低発泡層2は、ソリッド層に近い状態となり、発泡体としてのシール性能が現れにくく採用し難い。
そして、高発泡層3の見かけ密度として好適に採用しうる範囲の上限と、低発泡層2の見かけ密度として好適に採用しうる範囲の下限との関係と同様の理由で、高発泡層3の見かけ密度と低発泡層2の見かけ密度との差は0.2以上であることが望ましい。その差が、0.2を下回れば、高発泡層3と低発泡層2との熱収縮量の差が小さく、自然状態で曲がっている発泡ゴム積層体1が得られない。
また、高発泡層3と低発泡層2との断面積の比が7:3〜4:6の範囲にあれば、前記のように高発泡層3と低発泡層2との見かけ密度の差を実現した場合に対して、自然状態で曲がった発泡ゴム積層体1を得るための相乗効果が得られるので望ましい。高発泡層3と低発泡層2との断面積の比がこの範囲を外れる場合、高発泡層3と低発泡層2との熱収縮量に差があっても、その差では発泡ゴム積層体1の曲がりに作用しない現象となる。即ち、高発泡層3が熱収縮により収縮しても、低発泡層2が高発泡層3につられて同様に収縮するため発泡ゴム積層体1が曲がらなかったり、また、高発泡層3が熱収縮する状態にあっても低発泡層2に妨げられて十分に収縮できないため発泡ゴム積層体1が曲がらなかったりする。従って、そのときの発泡ゴム積層体1は自然状態で殆ど曲がっていないことになる。
本実施形態の発泡ゴム積層体1をシール材として用いれば、被シール材の曲面部等に沿わせることが容易で、比較的曲率の小さな部分においてもシール性能を維持できる。その際、高発泡層3を被シール材の凸曲面部に密着させることができ、同時に、低発泡層2を被シール材の凹曲面部に密着させてシール材として用いることができる。
(製造方法)
次に発泡ゴム積層体1の製造方法について説明する。本実施形態の押出機は、公知の押出機において、共押出が可能なヘッドが備わっている押出機であればいずれのものでも採用し得る。
先ず、配合が異なる例えば表1に示される二種類のゴム材料を用意する。それぞれのゴム材料は、発泡体として形成されたとき、その独泡率がASTM D 1056で示される吸水率において5%以下であるように配合されている必要がある。また、高発泡層3及び低発泡層2とからなる二層の発泡ゴム積層体1が形成されたとき、高発泡層3の見かけ密度が0.2〜0.5cmの範囲であり、低発泡層2の見かけ密度が0.5〜0.9cmの範囲であって、その差が0.2以上であるように、それぞれのゴム材料は配合されている。
そして、共押出用ヘッドに連結している二台の押出機のそれぞれの投入口にそれぞれのゴム材料を投入しヘッドから二層の積層体として連続的に押出させる。このとき押出された積層体は、ゴム材料が生ゴム状態のまま二層に積層されおり、発泡剤による発泡は始まっていない。その積層体は、直ちに加硫槽に導かれ、上下一対のキャタピラ式コンベアに引張状態に支持され下流に移動する間に、加熱装置から輻射される熱により加熱されて発泡すると同時に加硫される。このときの真直状の積層体1aの温度は約230°Cまで上昇しており、加硫が十分に行われるまで、この積層体は加硫槽中を移動するようになっている。その間に、見かけ密度の異なる高発泡層3と低発泡層2とからなる二層の積層体が形成されるが、この積層体は真直状又は高発泡層3の側を外側に僅かに曲がる状態であって、未だ低発泡層2を外側として曲がってはいない。
加硫槽を通過した積層体は、引張状態から解放されて、定尺寸法にカットされた後、自然状態に置かれ冷却される。そして、積層体の温度が60°C付近まで下がる間に、高発泡層3及び低発泡層2はそれぞれの熱収縮率に応じて収縮し、低発泡層に比べて高発泡層の収縮量が大きいため、その収縮量の差の分だけ積層体は、高発泡層を内側にして曲がり、自然状態で曲がった発泡ゴム積層体1となる。
ここで、上記実施形態の発泡ゴム積層体1及びその製造方法によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、低発泡層2と高発泡層3とからなる発泡ゴム積層体1が、高発泡層3を内側にして自然状態で曲がっている。そのため、少なくとも外周の一部に曲面形状を有する被シール材に沿わせて配置することが容易となり、被シール材の曲面部等で断面形状が変形することが少なく、安定したシール性能を発揮しうる曲がりシール材としての発泡ゴム積層体1を提供できる。
(2)上記実施形態では、低発泡層2と高発泡層3とからなる発泡ゴム積層体1のそれぞれの層の熱収縮率が異なる性質を利用して、発泡ゴム積層体1が加硫温度から室温に下がる間に自然状態に放置して、高発泡層3が内側となって曲がった発泡ゴム積層体1を形成している。そのため、特別な装置を必要とせず、従来公知の押出成形機を用いて、曲がりシール材としての発泡ゴム積層体1を安価に製造できる。
(第2の実施形態)
次に模式的に示した図4をもとに、発泡ゴム積層体1の製造方法に係る第2の実施形態について説明する。本実施形態は、第1の実施形態とは二体の発泡ゴム積層体1を押出成形する点が異なり、その他の部分は同様の構成であるのでその説明を省くものとする。
図4(a)に示すように、口金6には仕切り板7を有する吐出口が二ヶ所に設けられ、それぞれの吐出口から、低発泡層2を形成するゴム材料2aを上側に、高発泡層3を形成するゴム材料3aを下側に配置された上下二層からなる積層体1aが共押出されている。そして、ベルト9上に移送される間に、図4(b)に示すように、それぞれの積層体1aは、ゴム材料2aが対向するように回動され、加硫槽に送り込まれる前に、図4(c)に示すようにそれぞれの積層体1aのゴム材料2aが当接され当接部8が形成された積層体1bとなる。この当接部8の形成に先立ち、それぞれの積層体1aのゴム材料2aの面にはタルク等の離型剤が塗布されているが、当接部8はその一部が加硫接着状態になることもある。このように、当接部8で一部が接着状態にある積層体1bは、加硫槽中を移送されるとき、単体では起こりうる蛇行がおき難い。
本実施形態における発泡ゴム積層体1は、発泡及び加硫工程後に当接部8で接合した積層体1bを切離して形成されるが、その切離し面に存在していたスキン層は破壊され、切離された後の発泡ゴム積層体1の低発泡層2の面は独泡率が低下することになる。その切離し面における独泡率の低下の影響は表面下にもおよぶので、発泡ゴム積層体1が熱収縮により収縮する際、低発泡層2の収縮量はスキン層が存在する場合よりも小さくなる。従って、高発泡層3を内側にして曲がる発泡ゴム積層体1の曲がり具合が増加する。
なお、本実施形態では、口金6に二ヶ所の吐出口を設ける際、それぞれの吐出口における積層体1aを上下に積層する向きとした。そして、高発泡層3を形成するゴム材料3aを下側から吐出するようにしたので、口金6への材料供給がスムーズにできるようになった。それは、本発明の発泡ゴム積層体1の高発泡層3は低発泡層2に比べて断面積を大きくする方が、曲がった発泡ゴム積層体1を得るためには有利であるので、高発泡層3を形成するゴム材料3aの吐出量を多くする必要があり、そのために口金6に至るゴム材料の供給路(図示せず)の構造を好適なものにできたからである。ここでは、その詳細な説明は省く。
上記第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて以下のような効果を得ることができる。
(3)上記実施形態では、口金6における二ヶ所の吐出口から二体の積層体1aを押出すようにして、それぞれの積層体1aの低発泡層2を形成するゴム材料2aが互いに当接されるようにしたので、その後に加硫槽に送り込まれたとき、積層体1bが蛇行することを防止できる。同時に、積層体1bの発泡及び加硫工程後に低発泡層2どうしの当接部8を切離すようにすれば、その切離し面はスキン層が除去され独泡率が低下するので、低発泡層2の熱収縮による収縮量をより小さくすることができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、発泡ゴム積層体1の断面形状を左右対称としたが、高発泡層3と低発泡層2の両方又はいずれか一方の断面形状を非対称としてもよい。
・上記実施形態では、上下二層からなる積層体1aの二体を二ヶ所の吐出口から押出すようにしたが、左右二層からなる積層体1aの二体を二ヶ所の吐出口から押出すようにしてもよい。
・上記実施形態では、二ヶ所の吐出口から押出した二体の積層体1aのそれぞれの低発泡層2を形成するゴム材料2aを当接させたが、一ヶ所の吐出口において、高発泡層3、低発泡層2及び高発泡層3のそれぞれを形成するゴム材料をその順に積層されるように共押出するようにしてもよい。そして、発泡及び加硫が完了した後に、低発泡層2の中間で切離して二体の発泡ゴム積層体1を形成するようにしてもよい。
本発明を具体化した発泡ゴム積層体の断面図。 本発明の製造方法における製造途中の直線状の発泡ゴム積層体の斜視図。 高発泡層を内側に曲がって形成された本発明の発泡ゴム積層体の斜視図。 本発明の製造方法の第2実施形態に係る積層体の状況の変化を(a)(b)(c)の順に模式的に示す図。
符号の説明
1…発泡ゴム積層体、1a、1b…積層体、2…低発泡層、2a、3a…ゴム材料、3…高発泡層、6…口金、7…仕切り板、8…当接部、9…ベルト。

Claims (4)

  1. 異なる配合のゴム材料を押出成形により共押出して二層からなる発泡ゴム積層体を製造する方法において、配合が異なるゴム材料を二層の積層体として共押出した後、その積層体を、加硫槽中を引張状態で移送しながら、加熱装置から輻射される熱により発泡させると同時に加硫させ、その後に、積層体を引張状態から解放して冷却するようにして、発泡倍率の異なる積層体の各層が熱収縮する際、低発泡層に比較して収縮量が大きい高発泡層が内側となって曲がる現象を用いることを特徴とする発泡ゴム積層体の製造方法。
  2. 前記積層体は、二体が口金における二ヶ所の吐出口から押出され、それぞれの積層体の低発泡層を形成するゴム材料が互いに当接され、その後に加硫槽に送り込まれると共に、発泡及び加硫工程後に当接された部分が切離されることを特徴とする請求項に記載の発泡ゴム積層体の製造方法。
  3. 前記積層体は、低発泡層を形成するゴム材料の下側に高発泡層を形成するゴム材料を積層した上下二層の積層体として共押出されることを特徴とする請求項又はに記載の発泡ゴム積層体の製造方法。
  4. 前記積層体は、二体が口金における二ヶ所の吐出口から上下二層の積層体として押出された後、それぞれの積層体は、それぞれの上側に位置する低発泡層を形成するゴム材料が互いに対向するように回動された後、当接されることを特徴とする請求項又はに記載の発泡ゴム積層体の製造方法。
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