JP5148262B2 - 製紙用フェルト - Google Patents

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Description

本発明は、基布に不織繊維層を積層一体化してなる製紙用フェルト、特に基布が、製紙面側の上経糸と、走行面側の下経糸と、上経糸及び下経糸の双方に絡合するように2重織りで織り込まれた緯糸とからなる経糸2重・緯糸1重の組織構造で、上経糸が下経糸より高い密度で織り込まれた織布からなる製紙用フェルトに関するものである。
製紙用フェルトにおいては、基布に所要の厚さの不織繊維層が積層一体化されているが、基布の表面の凹凸が顕著であると、プレスロールによる加圧時の圧力状態が不均一になることが原因で、紙にマークが現れて紙の表面性を低下させる。例えば加圧時に経糸に沿って圧力が高い部分が発生すると、紙に経糸方向の筋状マークが現れ、逆に加圧時に緯糸に沿って圧力が高い部分が発生すると、緯糸方向の筋状マークが現れる。
このマークによる紙の表面性の低下を避けるには、基布の表面の平滑性を高めれば良く、具体的には基布を細い糸材を用いて緻密に織り上げれば良いが、基布全体を細い糸材による緻密な組織構造とすると、基布に要求される搾水性に影響を及ぼす通気度や空隙率などの特性が損なわれる不都合が生じる。
そこで、細い糸材を用いて密に織り上げた織布と、太い糸材を用いて粗に織り上げた織布とを重ね合わせて、密に織り上げた織布を製紙面側に配したラミネート構造が広く採用されている。
ところが、このラミネート構造では、製造時に、織機で2枚の織布を別々に織り上げると共に、その織布に別々に熱セットを行なう必要があり、また2枚の織布は、不織繊維層をニードリングにより一体化させるニードル工程で接合されるが、ここで2枚の織布にずれなどの不具合が発生しないように特別な調整が必要になり、さらに2枚の織布は組織構造が異なるため、寸法の調整も難しくなることから、工数が嵩んで製造コストが上昇する難点がある。
これに対して、経糸や緯糸が厚さ方向に重なり合う2重構造で、製紙面側の糸密度が高くなる組織構造とすると、基布の製紙面側の表面の平滑性を向上させると同時に、ラミネート構造を採用した場合に生じる熱セットやニードリングの問題を解消することができ、従来、緯糸の密度を製紙面側で高くなる組織構造としたもの(特許文献1・2参照)や、経糸の密度を製紙面側で高くなる組織構造としたもの(特許文献3参照)が知られている。
特開平5−247875号公報 特開平8−60585号公報 特許第3425605号公報
しかしながら、前記の2重構造で製紙面側の糸密度が高くなる組織構造を採用した従来技術では、基布の製紙面側の表面の平滑性をある程度は向上させることができるものの、緯糸の影響を抑えようとすると、紙に経糸方向の筋状マークが現れ、逆に経糸の影響を抑えようとすると、緯糸方向の筋状マークが現れ、経糸方向の筋状マークと緯糸方向の筋状マークとの双方を同時に抑制することが難しいという問題があり、紙の表面性向上の要望を十分に満足することができない。
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、経糸方向の筋状マークと緯糸方向の筋状マークとの双方を同時に抑制して、紙の表面性のより一層の向上を図ることができるように構成された製紙用フェルトを提供することにある。
このような課題を解決するために、本発明においては、請求項1に示すとおり、製紙面側の上経糸と、走行面側の下経糸と、前記上経糸及び下経糸の双方に絡合するように2重織りで織り込まれた緯糸とからなる経糸2重・緯糸1重の組織構造で、前記上経糸が前記下経糸より高い密度で織り込まれた織布からなる基布を有する製紙用フェルトにおいて、前記緯糸の織り込みの基本パターンが、前記上経糸と前記下経糸との双方に絡合する2重織り部と、前記上経糸にのみ絡合する1重織り部とで構成されて、この2重織り部と1重織り部とが幅方向に交互に繰り返され、前記2重織り部と前記1重織り部との境界位置に、前記緯糸が前記上経糸の1本分だけ前記上経糸の上側を通るように屈曲するナックル部が形成されて、このナックル部が前記基本パターンの繰り返しにより前記上経糸の3本分以上の等間隔をおいて配置され、前記2重織り部に、前記緯糸が前記下経糸の1本分だけ前記下経糸の下側を通るように屈曲するナックル部が形成され、前記上経糸が、扁平化可能なように、複数本のフィラメントを1度に、且つ撚り数を5回/m〜250回/mとして弱く撚り合わせた甘撚りの片撚り糸からなり、15本/cm〜28本/cmの密度で織り込まれたものとした。
これによると、上経糸が高い密度で織り込まれると共に上経糸が扁平化可能な撚り糸からなるため、経糸の影響を抑えることができ、さらに、緯糸のナックル部が上経糸の3本分以上の等間隔をおいて配置されるように緯糸が織り込まれたため、基布の上面側に現れる緯糸部分が少なく、またナックル部が離間して配置されることから、緯糸の屈曲が緩やかになるため、緯糸の影響を抑えることができ、これにより基布の製紙面側の表面の平滑性が向上し、経糸方向の筋状マークと緯糸方向の筋状マークとの双方を同時に抑制して、紙の表面性のより一層の向上を図ることができる
その上、上経糸が下経糸より高密度に配されると共に、上経糸が扁平化可能な撚り糸からなるため、上経糸により構成される上層の通水性が、下経糸により構成される下層より低くなるため、上層から下層に移動した水が再度上層に戻る再湿現象を抑制することができる。
しかも、上経糸が撚り糸で扁平化することから、基布が薄く潰れた状態に形成されるため、使用初期の馴染みが早くなり、また使用に伴う基布の厚さ変化が小さく、搾水性に影響を及ぼす通気度や空隙率などの特性変化を抑えることができ、使用初期から交換時期まで安定した特性を得ることができる。
この場合、上経糸と下経糸との比率を2:1の割合とする、すなわち上経糸を下経糸の2倍の密度で織り込むと良い。上経糸と下経糸との比率を3:1や3:2などとすることも可能であるが、組織が煩雑になり、製造が難しくなる難点があり、上経糸と下経糸との比率を2:1の割合とすることが簡便である。
特に、2重織り部において緯糸が下経糸の1本分だけ下経糸の下側を通るように屈曲するナックル部が形成された構成としたため、プレスロールによる加圧時の圧力状態に影響を及ぼす基布の走行面側の表面が平滑になり、加圧時の圧力状態を均一化して、紙の表面性をより一層向上させることができる。
さらに、上経糸が、扁平化可能なように複数本のフィラメントを弱く撚り合わせた甘撚りの撚り糸からなる構成としたため、フィラメント相互の絡み合いによる拘束力が弱く、容易に扁平化するようになる。また製織が容易になる利点が得られる。
この場合、上経糸となる撚り糸を構成するフィラメントの本数は、例えばφ0.17mm〜φ0.23mmの太さのフィラメントであれば、2本〜3本、またφ0.10mm〜φ0.17mmの太さのフィラメントであれば、4本〜12本とすると良い。
さらに、上経糸が、複数本のフィラメントを1度に撚り合わせた片撚り糸からなる構成としたため、諸撚り(双糸)のように上撚りと下撚りで撚りが2重にかかった撚り糸に比較して、フィラメント相互の絡み合いによる拘束力が弱いため、扁平化が容易になる。
また、前記製紙用フェルトにおいては、上経糸となる撚り糸の撚り数を5回/m〜250回/mとした構成としたが、撚り数が250回/mより多いと、フィラメント相互の絡み合いによる拘束力が強過ぎるため、扁平化し難くなり、他方、撚り数が5回/mより少ないと、フィラメント相互の絡み合いによる拘束力が弱過ぎる、あるいはなくなるため、使用中に揉まれることでフィラメントが抜け出す現象、いわゆる糸抜けが発生する可能性があり、特に上経糸の屈曲が少ないと糸抜けが発生し易くなることから、望ましくない。
また、前記製紙用フェルトにおいては、上経糸が、15本/cm〜28本/cmの密度で織り込まれた構成としたが、上経糸の密度が28本/cmより高いと、上経糸が細くなり過ぎるため、製作が困難になり、また緯糸方向の筋状マークが顕著になり、他方、上経糸の密度が15本/cmより低いと、上経糸が太くなり過ぎるため、経糸方向の筋状マークが顕著になるため、望ましくない。
このように本発明によれば、経糸方向の筋状マークと緯糸方向の筋状マークとの双方を同時に抑制することができ、紙の表面性を向上させる上で大きな効果が得られる。また、再湿現象を抑制することができ、さらに搾水性に影響を及ぼす通気度や空隙率などの特性変化を抑えて、使用初期から交換時期まで安定した特性を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明によるフェルトを示す丈方向の模式的な断面図である。図2は、図1に示した基布の幅方向の模式的な断面図である。図3は、図1に示した基布を詳しく示す幅方向の断面図である。図4は、図1に示した基布の製紙面側を示す平面図である。
このフェルトは、図1に示すように、ニードリングにより基布1に不織繊維層2を積層一体化してなるものであり、基布1は、湿紙が載る製紙面3側の上経糸4と、抄紙機のロールなどに当接する走行面5側の下経糸6と、上経糸4及び下経糸6の双方に絡合するように2重織りで織り込まれた緯糸7a〜7fとからなる経糸2重・緯糸1重の組織構造をなしている。
緯糸7a〜7fは、図2(A)〜(F)にそれぞれ示すように織り込まれ、この6本で単位組織を構成し、この単位組織が丈方向に繰り返される組織構造となる。
上経糸4は、下経糸6より細い糸材で高密度に配置され、特にここでは下経糸6の2倍の密度で織り込まれており、これにより基布1の製紙面3側の表面の平滑性を向上させることができる。また、上経糸4により構成される上層の通水性が、下経糸6により構成される下層より低くなるため、上層から下層に移動した水が再度上層に戻る再湿現象を抑制することができる。
上経糸4の密度は、15本/cm〜28本/cmとすると良い。上経糸4の密度が28本/cmより高いと、上経糸4が細くなり過ぎるため、製作が困難になり、また緯糸方向の筋状マークが顕著になる。他方、上経糸4の密度が15本/cmより低いと、上経糸4が太くなり過ぎるため、経糸方向の筋状マークが顕著になるため、望ましくない。
また、上経糸4は、複数本のフィラメントを弱く撚り合わせた甘撚りの撚り糸からなり、特にここでは、複数本のフィラメントを1度に撚り合わせた片撚り糸からなっており、フィラメント相互の絡み合いによる拘束力が弱いため、図3に示すように、全体として扁平化する、すなわち撚り糸を構成するフィラメントが横方向に広がる状態になる。
このように上経糸4が高い密度で織り込まれると共に扁平化することから、基布1の製紙面3側の表面の平滑性が向上し、特に上経糸4の影響を抑えて、紙に発生する経糸方向の筋状マークを抑制することができる。さらに、上経糸4が扁平化することから、基布1が薄く潰れた状態に形成されるため、使用初期の馴染みが早くなり、また使用に伴う基布の厚さ変化が小さく、搾水性に影響を及ぼす通気度や空隙率などの特性変化を抑えることができるため、使用初期から交換時期まで安定した特性を得ることができる。
上経糸4となる撚り糸の撚り数は、5回/m〜250回/mとすると良い。撚り数が250回/mより多いと、フィラメント相互の絡み合いによる拘束力が強過ぎるため、扁平化し難くなる。他方、撚り数が5回/mより少ないと、フィラメント相互の絡み合いによる拘束力が弱過ぎる、あるいはなくなるため、使用中に揉まれることでフィラメントが抜け出す現象、いわゆる糸抜けが発生する可能性があり、特に上経糸4は屈曲が少ないことから糸抜けが発生し易くなるため、望ましくない。
上経糸4となる撚り糸を構成するフィラメントの本数は、例えばφ0.17mm〜φ0.23mmの太さのフィラメントであれば、2本〜3本、またφ0.10mm〜φ0.17mmの太さのフィラメントであれば、4本〜12本とすると良い。
なお、上経糸4は、複数本のフィラメントを撚り合わせた撚り糸が好適であるが、この他に、多数のフィラメントを束ねただけの撚りのないマルチフィラメント糸(引き揃え糸)や、ステープルを紡いで得られる紡績糸なども可能である。
下経糸6は、1本のフィラメントからなるモノフィラメント糸も可能であるが、上経糸4と同様に、複数本のフィラメントを撚り合わせた撚り糸からなるものとすると良い。
この下経糸6は、上経糸4より太い糸材からなるものとする、例えば図3に示すようにフィラメントの撚り糸であれば、フィラメントの本数を上経糸4より多くすると良く、これにより耐摩耗性の向上、及び空隙量の確保による搾水性の向上を図ることができる。
緯糸7a〜7fは、1本のフィラメントからなるモノフィラメント糸も可能であるが、上経糸4と同様に、複数本のフィラメントを撚り合わせた撚り糸からなるものとすると良い。
なお、上経糸4、下経糸6、及び緯糸7a〜7fの材質は、ポリアミドなどの高強度な合成樹脂材料が好適である。
図2に示したように、緯糸7a〜7fの織り込みの基本パターンは、上経糸4と下経糸6との双方に絡合する2重織り部と、上経糸4にのみ絡合する1重織り部とで構成され、この2重織り部と1重織り部とが幅方向に交互に繰り返される。図示した例では、基本パターンが、上経糸4の12本分及び下経糸6の6本分の範囲となり、2重織り部及び1重織り部は、基本パターンを2分割して、それぞれ上経糸4の6本分及び下経糸6の3本分の範囲となっている。
2重織り部と1重織り部との境界位置では、上経糸4の1本分だけ上経糸4の上側を通るように屈曲するナックル部11が形成されている。このナックル部11は、基本パターンの繰り返しにより、上経糸4の3本分以上の等間隔、図示した例では、上経糸4の5本分の間隔をおいて配置される。
このように緯糸7a〜7fのナックル部11が等間隔に離間して形成され、また緯糸7a〜7fが上経糸4の上側を2本以上連続して通らないため、基布1の上面側に現れる緯糸部分が少なく、またナックル部11が離間して配置されることから、緯糸7a〜7fの屈曲が緩やかになるため、緯糸7a〜7fの影響を抑えることができ、扁平化可能な撚り糸からなる上経糸4を高密度に配置したことと相俟って、基布1の製紙面3側の表面の平滑性が向上し、経糸方向の筋状マークと緯糸方向の筋状マークとの双方を同時に抑制して、紙の表面性を向上させることができる。
2重織り部では、緯糸7a〜7fが、上経糸4の上側の位置から、上経糸4と下経糸6との間を通って、下経糸6の下側に抜け出し、さらに上経糸4と下経糸6との間を通って、上経糸4の上側の位置に至るように織り込まれおり、その略中心位置には、下経糸6の1本分だけ下経糸6の下側を通るように屈曲するナックル部12が形成されている。このナックル部12は、2重織り部の繰り返しにより、一定の間隔、図示した例では、下経糸6の5本分の間隔をおいて現れる。
このように緯糸7a〜7fの下側のナックル部12が等間隔に離間して形成され、また緯糸7a〜7fが下経糸6の下側を2本以上連続して通らないため、基布1の走行面5側の表面が平滑になり、この基布1の走行面5側の表面の平滑性は、プレスロールによる加圧時の圧力状態を均一化する効果を奏するため、紙の表面性をより一層向上させることができる。
1重織り部では、緯糸7a〜7fが、上経糸4の上側の位置から、上経糸4と下経糸6との間を通り、下経糸6に絡合することなく、上経糸4の上側の位置に至るように織り込まれおり、上経糸4と下経糸6との間を上経糸4の3本分以上、図示した例では上経糸4の5本分連続して通り、5本の上経糸4の下側を通った後に1本の上経糸4の上側を通る5/1組織となっている。このように、緯糸7a〜7fが上経糸4と下経糸6との間を比較的長く通るため、プレスロールによる加圧時に基布1が潰れ難く、厚さ変化の小さな特性となる。
また、図4に示すように、基布1の製紙面3側の表面に上側のナックル部11が概ね均一に分散するように、単位組織を構成する6本の緯糸7a〜7fが織り込まれており、これにより、基布1の製紙面3側の表面の平滑性を確保することができ、例えばナックル部11が丈方向あるいは斜め方向に並ぶように緯糸7a〜7fが織り込まれていると、丈方向あるいは斜め方向のマークが現れるため、望ましくない。
図5は、本発明によるフェルトの基布の別の例を示す幅方向の模式的な断面図である。
図2に示した例では、緯糸7a〜7fの織り込みの基本パターンが1重織り部及び2重織り部で構成されていたが、この基布51では、緯糸52の織り込みの基本パターンが2重織り部のみで構成されている。
この構成では、基本パターンの幅が狭くなるため、組織の均一性が高められるが、1重織り部による、緯糸52が上経糸4と下経糸6との間を長く通る部分がなくなることから、潰れ難さの面で図2の例より劣る特性となる。また上側のナックル部11の配置間隔は、図2の例と同様に、上経糸4の5本分となるが、下側のナックル部12の配置間隔は、図2の例より短く、下経糸6の2本分となり、下側のナックル部12が多くなる。
図6は、本発明によるフェルトの別の例を示す丈方向の模式的な断面図である。図7は、図6に示した基布の幅方向の模式的な断面図である。
この基布61は、図6に示すように、4本の緯糸62a〜62dで単位組織を構成し、この単位組織が丈方向に繰り返される組織構造となる。また、図7に示すように、緯糸62a〜62dの織り込みの基本パターンが、図2の例と同様に、上経糸4と下経糸6との双方に絡合する2重織り部と、上経糸4にのみ絡合する1重織り部とで構成されているが、この例では、基本パターンが、上経糸4の8本分及び下経糸6の4本分の範囲となり、2重織り部及び1重織り部は、基本パターンを2分割して、それぞれ上経糸4の4本分及び下経糸6の2本分の範囲となっている。
この構成では、緯糸62a〜62dの基本パターンの幅が狭くなるため、組織の均一性が高められるが、上側のナックル部11の配置間隔が、図2の例より短く、上経糸4の3本分となっている。また下側のナックル部12の配置間隔も、図2の例より短く、下経糸の3本分となっている。
図8は、本発明によるフェルトの基布の別の例を示す幅方向の模式的な断面図である。
この基布81では、図5の例と同様に、緯糸82の織り込みの基本パターンが、2重織り部のみとなっており、この2重織り部の幅は、図7の例と同様に、上経糸4の4本分及び下経糸6の2本分の範囲となっている。
この構成では、基本パターンの幅がより一層狭くなるため、組織の均一性が高められるが、1重織り部による、緯糸82が上経糸4と下経糸6との間を長く通る部分がなくなることから、基布が潰れ難さの面で図7の例より劣る特性となる。また、上側のナックル部11の配置間隔は、図7の例と同様に、上経糸の3本分となるが、下側のナックル部12の配置間隔は、図7の例より短く、下経糸の1本分となる。
図9・図10は、従来技術による比較例及び図1〜図4に示した本発明による実施例でのシーム部の圧力の分布状態を示している。図11は、図9・図10に示した比較例及び実施例で用いた基布の仕様を示している。ここでは、圧力の大きさに応じて発色濃度が変化する圧力測定フィルム(プレスケール)を使用し、この圧力測定フィルムを比較例及び実施例によるフェルトに重ねてプレスロールにより加圧した。
図9(A)に示す比較例1は、上経糸の密度を下経糸と同一で10本/cmとしたものである。図9(B)に示す比較例2は、上経糸の密度を下経糸の2倍とし、また緯糸の織り構造を実施例と同じものとしたが、上経糸の密度を14本/cmと低く設定した場合である。この比較例1・2のように、上経糸の密度が低いと、経糸方向の筋状マークが強く現れる。図10(A)に示す比較例3は、上経糸の密度を30本/cmと高く設定すると共に上経糸に細いモノフィラメント糸を用いたものである。この比較例3のように、上経糸の密度を単に高くしただけでは、緯糸方向の筋状マークが強く現れる。
これらの比較例1〜3に対して、図10(B)に示す実施例は、上経糸の密度を20本/cmとして、適正範囲(15本/cm〜28本/cm)内に設定すると共に、図2に示した緯糸の織り構造を採用したものであり、この実施例では、経糸方向の筋状マークと緯糸方向の筋状マークとの双方が適切に抑制されている。
本発明にかかる製紙用フェルトは、経糸方向の筋状マークと緯糸方向の筋状マークとの双方を同時に抑制して、紙の表面性のより一層の向上を図ることができる効果を有し、経糸2重・緯糸1重の組織構造で、上経糸が下経糸より高い密度で織り込まれた織布からなる基布を有する製紙用フェルト、特に抄紙機のプレスパート(圧搾部)で用いられるプレスフェルトなどとして有用である。
本発明によるフェルトを示す丈方向の模式的な断面図である。 図1に示した基布の幅方向の模式的な断面図である。 図1に示した基布を詳しく示す幅方向の断面図である。 図1に示した基布の製紙面側を示す平面図である。 本発明によるフェルトの基布の別の例を示す幅方向の模式的な断面図である。 本発明によるフェルトの別の例を示す丈方向の模式的な断面図である。 図6に示した基布の幅方向の模式的な断面図である。 本発明によるフェルトの基布の別の例を示す幅方向の模式的な断面図である。 従来技術による比較例でのシーム部の圧力の分布状態を示す図である。 従来技術による比較例及び図1〜図4に示した本発明による実施例でのシーム部の圧力の分布状態を示す図である。 図9・図10に示した実施例及び比較例で用いた基布の仕様を示す図である。
符号の説明
1・51・61・81・91 基布
2 不織繊維層
3 製紙面
4 上経糸
5 走行面
6 下経糸
7a〜7f・52・62a〜62d・82 緯糸
11・12 ナックル部

Claims (1)

  1. 製紙面側の上経糸と、走行面側の下経糸と、前記上経糸及び下経糸の双方に絡合するように2重織りで織り込まれた緯糸とからなる経糸2重・緯糸1重の組織構造で、前記上経糸が前記下経糸より高い密度で織り込まれた織布からなる基布を有する製紙用フェルトであって、
    前記緯糸の織り込みの基本パターンが、前記上経糸と前記下経糸との双方に絡合する2重織り部と、前記上経糸にのみ絡合する1重織り部とで構成されて、この2重織り部と1重織り部とが幅方向に交互に繰り返され、
    前記2重織り部と前記1重織り部との境界位置に、前記緯糸が前記上経糸の1本分だけ前記上経糸の上側を通るように屈曲するナックル部が形成されて、このナックル部が前記基本パターンの繰り返しにより前記上経糸の3本分以上の等間隔をおいて配置され、
    前記2重織り部に、前記緯糸が前記下経糸の1本分だけ前記下経糸の下側を通るように屈曲するナックル部が形成され、
    前記上経糸が、扁平化可能なように、複数本のフィラメントを1度に、且つ撚り数を5回/m〜250回/mとして弱く撚り合わせた甘撚りの片撚り糸からなり、15本/cm〜28本/cmの密度で織り込まれたことを特徴とする製紙用フェルト。
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