JP5147300B2 - 積層型圧電素子 - Google Patents

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本発明は積層型圧電素子に関する。
圧電セラミックス等からなる圧電層と内部電極とが交互に積層され、内部電極が一層おきに接続された構造を有する積層型圧電素子が、ポジショナ素子やアクチュエータ、超音波モータ等に利用されている(例えば、非特許文献1参照)。
積層型圧電素子の代表的な電極構造の1つとして、図8Aの側面図に示す全面電極構造が挙げられる。この全面電極構造では、積層体90の一側面(右側面)における内部電極91の露出部分が一層おきに絶縁層92aで覆われ、右側面に露出したままの内部電極どうしが外部電極93aにより接続されている。この側面と対向する側面(左側面)においては、外部電極93aと導通している内部電極が絶縁層92bで覆われ、左側面に露出したままの内部電極どうしが外部電極93bにより接続された構造を有している。
このような全面電極構造は、圧電層94に圧電不活性な領域が存在しないために、圧電セラミックスの材料特性に合致する大きな変位量を得ることができるという利点がある。
しかしながら、全面電極構造では、低電圧駆動化のために圧電層94を薄層化しようとすると、絶縁層92a,92bを内部電極91が一層おきに露出するように形成することが困難になる。また、積層体90において絶縁層92a,92bが形成されない面においては、圧電層94を挟んで異極が近接して露出することになるので、駆動電圧を印加した際の縁面放電により絶縁破壊する確率が高くなるという問題がある。
このような縁面放電の発生を回避することができる内部電極の構造として、例えば、図8Bに示すような、積層コンデンサ疑似構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。なお、図8Bには、積層体を構成要素である1層の圧電層95と1層の内部電極96をペアリングさせたもの(厚みの図示を省略)を、積層方向において分離させ、かつ、内部電極のパターン形状が明瞭となるように左右にずらして、示している。
この積層コンデンサ疑似構造では、四角形状の積層面の3辺に内部電極96が形成されていない非電極域97を設け、この非電極域97が形成されていない辺を積層体の対向側面に交互に露出させ、それぞれの内部電極が一層おきに露出する面に外部電極(図示せず)を設ける。この積層コンデンサ疑似構造では、積層体の一側面に異極となる内部電極が露出しないので、縁面放電の発生を防止することができる。
しかしながら、積層体の側面近傍は非電極域97に起因して圧電不活性となるので、素子全体の変位量が小さくなるという問題が生じる。この非電極域97を狭くすると変位量は大きくなるが、内部電極96と非電極域97を介して対向する外部電極との間の放電による絶縁破壊が起こりやすくなるため、非電極域97には素子面積に関係なく一定の幅を確保することが必要である。
したがって、素子面積が小さい素子ほど素子面積に対して非電極域97が占める割合が大きくなり、非電極域97による変位阻害に起因する素子変位の低下が顕著に現れてしまう。
内野研二著、「圧電・電歪アクチュエータ−基礎から応用まで」、森北出版(1986) 特許第2951129号公報(図3等)
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、縁面放電の発生が回避され、変位量が大きく、しかも製造が容易な積層型圧電素子を提供することを目的とする。
本発明の第1の観点によれば、圧電層と内部電極とが交互に積層されてなる積層体の側面の一部に前記内部電極の少なくとも一部が露出し、その露出領域において前記内部電極が一層おきに外部電極に接続されてなる積層型圧電素子であって、前記内部電極のうち同極の内部電極のみが露出する積層体側面部における当該内部電極どうしの間隔が、同極および異極の内部電極が交互に露出する積層体側面部における当該内部電極どうしの間隔よりも狭いことを特徴とする積層型圧電素子が提供される。
本発明の第2の観点によれば、圧電層と内部電極とが交互に積層されてなる積層体の側面において前記内部電極が一層おきに接続された構造を有する積層型圧電素子であって、前記圧電層の積層面形状は四角形であり、前記内部電極は、前記積層体の三側面に露出するが一側面には露出しない第1パターン電極と、前記積層体の一側面に露出するが三側面には露出しない第2パターン電極とを有し、前記積層体は、積層方向において前記第2パターン電極が逐次反転して配置されてなる積層部の間に前記第1パターン電極が配置された内部電極構造を有することを特徴とする積層型圧電素子が提供される。
ここで、前記積層部として、前記第2パターン電極の数は偶数のものを含むことが好ましい。
本発明によれば、積層型圧電素子において、低電圧駆動のために圧電層の厚さを薄くした場合に、積層体の側面に異極内部電極が露出しても、その間隔が広いために縁面放電の発生を回避することができる。また、側面周縁部に一定の間隔で圧電活性な領域を設けることができるので、従来の積層コンデンサ疑似構造の積層型圧電素子よりも大きな変位を得ることができる。さらに、大きな変位量を得るために積層数を増加させた場合でも、側面周縁部に一定間隔で形成される圧電活性領域により、発生する内部応力が小さくなるため、破壊し難く信頼性に優れる。さらにまた、積層体の側面に絶縁層を形成する必要がないので、製造が容易である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。図1Aに積層型圧電素子(以下「積層素子」という)10の上面図を、図1B,1Cに積層素子10を構成する内部電極パターンを示す平面図を、図2Aに積層素子10の側面図を、図2Bに積層素子10を層に分解して示す。図1A〜1C,2Aに示すように、三次元直交座標軸X,Y,Zを定めており、積層方向をZ方向とし、積層面をX−Y面としている。
積層素子10は、圧電層11と内部電極とがZ方向に交互に積層された構造を有する。圧電層11は、例えば、圧電セラミックスからなる。積層素子10では、圧電層11の積層面の形状(X−Y面形状)を四角形としており、その頂点を図1A,2A,2Bにおいて、“a”,“b”,“c”,“d”で示しており、辺abを含む側面をX1側面、辺bcを含む側面をY1側面、辺cdを含む側面をX2側面、辺daを含む側面をY2側面とする。
後述するように、積層素子10を構成する内部電極は、一層おきにX1側面とX2側面に露出するように設けられるため、外部電極14aはX1側面に、外部電極14bはX2側面に設けられている。
図1B,1Cに示すように、積層素子10には2つのパターンの内部電極が用いられている。図1Bには、積層素子10の三側面に露出するが一側面には露出しないように非電極域15を備えた第1パターン電極12a,12bが示されている。図1Cには、積層素子10の一側面に露出するが三側面には露出しないようにコの字型の非電極域16を備えた第2パターン電極13a,13bが示されている。
なお、図1B,1Cにおいては、第1パターン電極12a,12bと第2パターン電極13a,13bを斜線ハッチングして示しているが、これは圧電層11との領域対比を容易とするためであり、図2Bおよび後に説明する図3A,3B,4,5A,5B,7についても同様である。
第1パターン電極12a,12bは実質的に同じものであるが、ここでは、積層素子10において、非電極域15が図1Aに示すX1側面側に配置されているかX2側面側に配置されているかによって、これらを区別することとする。すなわち、非電極域15がX2側面側に配置されることによりX1側面に電極が露出するものを‘第1パターン電極12a’とし、非電極域15がX1側面側に配置されることによりX2側面に電極が露出するものを‘第1パターン電極12b’とする。
同様に、第2パターン電極13a,13bもまた実質的に同じものであるが、以降、積層素子10において、非電極域16が形成されていない辺が図1Aに示すX1側に配置されているかX2側に配置されているかによって、これらを区別することとする。すなわち、X1側面に電極が露出するように配置されるものを‘第2パターン電極13a’とし、X2側面に電極が露出するように配置されるものを‘第2パターン電極13b’とすることとする。
なお、図1B,1Cに示すように、第1パターン電極12aとその直下の圧電層11とをペアリングさせたものを圧電板L1とし、第1パターン電極12bとその直下の圧電層11とをペアリングさせたものを圧電板L2とし、第2パターン電極13aとその直下の圧電層11とをペアリングさせたものを圧電板P1とし、第2パターン電極13bとその直下の圧電層11とをペアリングさせたものを圧電板P2とする。
図2A,図2Bを参照しながら、積層素子10の内部電極構造について詳細に説明する。図2Bでは図1B,1Cに示した圧電板L1,L2,P1,P2を用いて積層素子10の構成を明かにしている。
図2Bの右列に示す通り、積層素子10の最下層には圧電板L2が配置されている。一般的に積層素子では内部電極が一層おきに接続される構造が採用され、このことは積層素子10においても例外ではない。圧電板L2が具備する第1パターン電極12bはX2側面に露出するため、その直上には、X1側面に露出する第2パターン電極13aを有する圧電板P1が配置される。
圧電板L2上に所定枚数の圧電板P1,P2を積層する。ここでは、圧電板P1,P2を下から上に向けてP1→P2→P1→P2→P1→P2の順序で積層している。圧電板P1,P2の積層数を6層としているが、これに限定されるものではない。内部電極が一層おきに接続される構造を実現するために、これら6層の一番上の圧電板P2の上には、圧電板L1を配置する。ここまでの構成が図2Bの右列に示されている。
図2Bの右列の一番上の圧電板L1の上には、圧電板P2,P1を下から上に向けてP2→P1→P2→P1→P2→P1の順序で積層する。最後の圧電板P1の上には圧電板L2を配置する必要がある。これらが図2Bの右から2列目に示されている構成要素である。
この図2Bの右から2列目の一番上の圧電板L2は、図2Bの右列の一番下に配置されている圧電板L2と同視することができるので、この圧電板L2の上には、圧電板P1→P2→P1→P2→P1→P2→L1(以上が図2Bの左から2列目)→P2→P1→P2→P1→P2→P1→L2(以上が図2Bの左列)の順序で、逐次、所定の圧電板が積層される。そして、積層素子10は、その最上部に圧電層11を設けることで、積層方向端面が絶縁性となるように構成されている。
このような内部電極構造により、図2Aに示されているように、積層素子10のX1側面には、第1パターン電極12aと第2パターン電極13aのみが露出するので、これらが外部電極14aと接続されて同極となる。また、積層素子10のX2側面には、第1パターン電極12bと第2パターン電極13bのみが露出するので、これらが外部電極14bと接続されて同極となる。
なお、図2Aの各側面に示される点線は、上下に位置する2つの圧電層11の境界を示している。後述する積層素子10の製造法に依存して、この境界が不明となる程度にまで圧電層11どうしが一体化した状態となっているか、または、圧電層11間に微少隙間が形成された状態となる。
積層素子10のY1,Y2側面にはそれぞれ、図2Aに示されるように、異極となる第1パターン電極12a,12bが露出する。これら第1パターン電極12a,12bの露出間隔は、圧電板P1,P2からなる積層部により隔てられているために、1層の圧電層11の上下に露出するということがない。そのため、圧電層11を薄く形成した場合でも、第1パターン電極12a,12b間の距離を長く確保することができ、Y1,Y2側面における第1パターン電極12a,12b間の縁面放電の発生を防止することができる。
このように、積層素子10は、内部電極のうち同極の内部電極のみが露出する側面におけるこれら内部電極どうしの間隔が、同極および異極の内部電極が交互に露出する側面におけるこれら内部電極どうしの間隔よりも狭いという、従来の積層素子にはない構造上の特徴を有している。
積層素子10の圧電活性領域について図3A,3Bを参照しながら説明する。図3Aに示されるように、第2パターン電極13a,13b間の圧電層11では、第2パターン電極13a,13bに付随して設けられる非電極域16に起因して、Y1,Y2側面側に圧電不活性な領域(斜線部のない部分)が形成されるものの、図3Bに示されるように、例えば、第1パターン電極12aと第2パターン電極13bに挟まれた圧電層11においては、Y1,Y2側面側に圧電活性な領域が形成される。このことは第1パターン電極12bと第2パターン電極13aに挟まれた圧電層11についても同様である。
こうして積層素子10は、圧電板P1,P2のみからなる積層素子と比較して、圧電不活性領域に起因する変位阻害が小さく、大きな変位を得ることができる。また、積層素子10の中央部と周縁部との間の圧電活性の差に起因して発生する内部応力も小さくなるので、その応力に原因する破壊も起こり難くなる。
積層素子10の構造では、その素子面積に関係なく圧電不活性領域として一定の領域を確保しなければならないので、特に圧電不活性領域が素子面積に占める割合が大きくなる小面積の積層素子において、このような効果を顕著に得ることができる。
積層素子10は、周知のグリーンシートを用いた一体焼成法(同時焼成法)により製造することができる。すなわち、概略、グリーンシートの作製→内部電極印刷→積層→熱圧着(一体化)→脱脂・焼成→研削(高さ調節)→切断→(研削・研磨)→外部電極形成の順序で製造することができる。一体焼結法によれば、圧電層11を例えば20μmという薄さとする場合でも製造は容易であり、製造歩留まりも高い。
内部電極印刷の前後いずれかのタイミングで、非電極域15,16が形成される領域に相当するグリーンシートの領域に、カーボン等の焼成時に焼失する材料のペーストや、チタン酸鉛(PbTiO)等の難焼結性の材料のペーストを印刷しておくことで、得られる積層素子10において、非電極域15,16が位置する圧電層間に間隙または難焼結性材料が充填された間隙を形成することができる。このような間隙は、積層素子10において、圧電活性領域と圧電不活性領域との伸縮挙動の違いによる応力の発生を緩和する効果を奏する。
積層素子10の構造設定では、要求される素子形状、駆動電圧、変位量、製造歩留まり等のバランスが考慮される。
例えば、縁面放電回避の観点からは、Y1,Y2側面における第1パターン電極12a,12bの間隔は広い方がよい。しかし、限られた外形形状と圧電層厚さの下において第1パターン電極12a,12bの間隔を広くするということは、第2パターン電極13a,13bの挿入数が増えて積層素子の側面部における圧電不活性領域が増えることにつながるために、これによる変位阻害が問題になってくる。その一方で、圧電層11の厚さを薄くすれば、駆動電圧を小さくすることができるので、Y1,Y2側面における第1パターン電極12a,12bの間隔を狭くすることも可能になる。駆動電圧が小さい場合には非電極域15,16の幅D(図1B,1C参照)を狭くすることができるが、製造上、グリーンシートの積層位置に僅かなズレも許されなくなる。非電極域15,16の幅Dを広くすると、このズレの問題は回避できるが、特に素子面積(積層面面積)の小さい積層素子では、圧電不活性領域が占める割合が大きくなるため、変位量低下の問題が生じる。
積層素子10における圧電層11の厚さ、第1パターン電極12a,12bと第2パターン電極13a,13bの配置態様、非電極域15,16の幅Dは、このような種々の事情を考慮して設定される。
積層素子10では、連続して積層される圧電板P1,P2の枚数を偶数である6枚としたが、その理由について図7を参照して説明する。図7は、圧電板P1,P2の積層数を3枚(奇数)とした積層素子を、図2Bと同様に分解して示した図である。
最下層に圧電板L2を配置した場合、その上に圧電板P1,P2を、P1→P2→P1の順序で3枚(奇数枚)積層すると、その上には、再び圧電板L2を積層する必要が生じ、この状態が繰り返されることとなるために、圧電板L1を使用しない構造となる。
図示はしていないが、これと同様に、最下層に圧電板L1を配置した場合、その上に圧電板P1,P2を、P2→P1→P2の順序で積層すると、その上には、再び圧電板L1を積層する必要が生じ、この状態が繰り返されることとなるために、圧電板L2を使用しない構造となる。
このような構造では、X1側面部とX2側面部とで圧電活性な状態に差が生じてしまうために、変位のバランスが悪くなり、発生する内部応力が大きくなって破壊しやすくなるおそれがある。このような問題を回避する観点から、圧電板L1,L2がほぼ同数使用されるように、これら圧電板L1,L2に挟まれる圧電板P1,P2の枚数を偶数とする(第1パターン電極12a,12b間に挟まれる圧電層11の数が偶数となる)ことが好ましい。
但し、図4に示す積層素子20の構造のように、同数の圧電板L1,L2を備えるように、圧電板L1,L2,P1,P2の配置パターンを変更することは可能である。
図4は積層素子20を図2Bと同様に分解して示した図である。積層素子20では、最下層に圧電板L1を配置し、その上に圧電板P1,P2をP2→P1→P2の順で3枚(奇数枚)積層し、その上に圧電板L1を積層し、その上に圧電板P1,P2をP2→P1→P2→P1の順で4枚(偶数枚)積層している。
このようにすると、その上には圧電板L2を配置することができ、さらにその上に圧電板P1,P2をP1→P2→P1の順で3枚(奇数枚)積層すれば、再び圧電板L2を積層することができる。結果的に、積層素子20は、第1パターン電極12a,12bが2カ所ずつ配置された構造となり、圧電素子20全体では、圧電素子20の側面近傍における圧電活性状態のバランスをとることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。例えば、角柱形状を有する積層素子について説明したが、円柱状やリング状の積層素子にも、積層素子10の内部電極構造を適用することができる。図5A,5Bに円柱状の積層素子に適用される内部電極パターンを示す。積層順序は積層素子10等に準じ、図5A,5Bに示す符号は図1B,1Cに準ずるのでここでの説明は省略する。
また、上記説明においては、最下部電極および最上部電極として第2パターン電極13a,13bが配置された積層素子構造について説明したが、これに限られるものではなく、積層素子の最上部電極と最下部電極の一方または両方が第1パターン電極12a,12bとなっていてもよい。
[圧電素子の変位特性]
素子形状が縦0.9mm×横0.9mm×高さ1.2mm、圧電活性を示す圧電層の厚さ(総厚)が1086μm、有効圧電層数が59層、第2パターン電極13a・13b(第2パターン電極13aは第1パターン電極12b間に設けられ、第2パターン電極13bは第1パターン電極12a間に設けられている)の数が合計で6層、非電極域の幅Dが80μmである積層素子(実施例)を一体焼結法で作製した。駆動電圧を+6Vと−6Vの間で直線的に変化させて、そのときの変位特性を接触式変位計で調べた。その結果を図6に示す。
比較のために、内部電極パターンとして第2パターン電極13a,13bのみを用いた図8Bに示す積層コンデンサ疑似構造の積層素子(比較例)を作製し、同条件で変位特性を調べた。その結果を図6に併記する。
なお、図6中の変位特性を示す各直線は、電圧上昇/電圧降下のサイクルを複数回行って得た実測データに基づいて、最小二乗法により一次の近似式として求めたものである。
図6から、実施例の積層素子の変位勾配は、比較例の積層素子の変位勾配よりも急になっている。これらの変位勾配の比は約1.37であるから、同じ駆動電圧で約37%も大きな変位が得られていることがわかる。このように実施例の構造では、比較例の構造に対して、同じ駆動電圧でより大きな変位が得られることが確認された。
本発明の実施形態に係る積層素子の上面図。 積層素子を構成する第1の内部電極パターンを示す平面図。 積層素子を構成する第2の内部電極パターンを示す平面図。 積層素子の側面図。 積層素子を層に分解して示す図。 積層素子の圧電活性領域を示す第1の図。 積層素子の圧電活性領域を示す第2の図。 本発明の実施形態に係る別の積層素子を層に分解して示す図。 円柱状の積層素子に適用される第1の内部電極パターンを平面図。 円柱状の積層素子に適用される第2の内部電極パターンを平面図。 実施例および比較例の変位特性を示すグラフ。 第2パターン電極の積層数が奇数の積層素子を層に分解して示す図。 従来の積層素子の構造を示す側面図。 従来の別の積層素子の概略構造を層に分離して示す図。
符号の説明
10…積層素子、11…圧電層、12a・12b…第1パターン電極、13a・13b…第2パターン電極、14a・14b…外部電極、15・16…非電極域、90…積層体、91…内部電極、92a・92b…絶縁層、93a・93b…外部電極、94…圧電層、95…圧電層、96…内部電極、97…非電極域。

Claims (3)

  1. 圧電層と内部電極とが交互に積層されてなる積層体の側面の一部に前記内部電極の少なくとも一部が露出し、その露出領域において前記内部電極が一層おきに外部電極に接続されてなる積層型圧電素子であって、
    前記内部電極のうち同極の内部電極のみが露出する積層体側面部における当該内部電極どうしの間隔が、同極および異極の内部電極が交互に露出する積層体側面部における当該内部電極どうしの間隔よりも狭いことを特徴とする積層型圧電素子。
  2. 圧電層と内部電極とが交互に積層されてなる積層体の側面において前記内部電極が一層おきに接続された構造を有する積層型圧電素子であって、
    前記圧電層の積層面形状は四角形であり、
    前記内部電極は、前記積層体の三側面に露出するが一側面には露出しない第1パターン電極と、前記積層体の一側面に露出するが三側面には露出しない第2パターン電極とを有し、
    前記積層体は、積層方向において前記第2パターン電極が逐次反転して配置されてなる積層部の間に前記第1パターン電極が配置された内部電極構造を有することを特徴とする積層型圧電素子。
  3. 前記積層部として、前記第2パターン電極の数が偶数であるものを含むことを特徴とする請求項2に記載の積層型圧電素子。
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