JP5146354B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、可変圧縮比機構と吸気弁側の可変動弁機構とを備えた内燃機関の制御装置に関する。
内燃機関の低中負荷領域での熱効率向上を図ると同時に高負荷域でのノッキングを回避するために、機関の機械的圧縮比つまり公称圧縮比を変化させることができる可変圧縮比機構が種々提案されている。また、筒内に実際に入る吸気量ひいては実圧縮比を変化させるべく少なくとも吸気弁閉時期を変化させることができる可変動弁機構も種々提案されている。
そして、特許文献1〜3のように、このような可変圧縮比機構と可変動弁機構の双方を具備することも可能であり、特許文献3では、機関加速時に可変動弁機構を用いて吸気弁閉時期を下死点よりも大きく遅角し、吸入空気量を抑制することで、可変動弁機構の遅れによる加速初期のノッキングを回避することが開示されている。
特開2006−46193号公報 特開2004−218551号公報 特開2004−239174号公報
上記特許文献3では、加速直前の低負荷域において吸気弁閉時期をいわゆる早閉じとして下死点前に設定している場合には、機関加速時に吸気弁閉時期を遅角させていく過程において吸気弁閉時期が下死点を横切り、過渡的に実圧縮比が逆に高くなるため、加速初期のノッキングがむしろ悪化してしまう。
また、機関加速時に吸気弁閉時期をさらに進角させて実圧縮比を小さくする代替例も特許文献3は開示しているが、このように吸気弁閉時期をいわゆる早閉じとすると、いわゆる遅閉じの場合に比較して、ピストンの下降に伴って気筒内に流入する吸気の慣性により、同じ吸気量であっても相対的にノッキングが生じやすくなる。つまり、吸気量のノッキング限界としては、いわゆる早閉じとすると吸気量が小となり、加速応答性の上で不利となる。
この発明が適用される内燃機関は、その機械的圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、吸気弁の少なくとも閉時期を下死点の前後に亘って変更可能な可変動弁機構と、スロットル弁と、を備えている。
そして、この内燃機関の制御装置として、機関運転条件に応じて目標機械的圧縮比を設定する目標機械的圧縮比設定手段と、過渡時に遅れを伴って変化する実機械的圧縮比を検出する実機械的圧縮比検出手段と、機関運転状態に応じて基本目標吸気弁閉時期を設定する基本目標吸気弁閉時期設定手段と、内燃機関の要求負荷の急な増加を検出する加速検出手段と、上記要求負荷増加時に、下死点後の筒内吸気量が最大となる所定の吸気量最大吸気弁閉時期よりも遅角側のノッキング限界吸気弁閉時期ないしこれよりも遅角側に目標吸気弁閉時期を設定し、かつ、実機械的圧縮比の低下に伴って、該目標吸気弁閉時期を上記基本目標吸気弁閉時期に収束させる目標吸気弁閉時期補正手段と、上記要求負荷増加時に、上記目標吸気弁閉時期が上記吸気量最大吸気弁閉時期の進角側から遅角側へと変化する時期に対応する期間で、上記スロットル弁開度を一次的に減少補正するスロットル弁開度補正手段と、を備えている。
例えば機関が比較的低負荷域にあって機械的圧縮比が高く制御されるとともに吸気量閉時期がいわゆる早閉じとして下死点前にあるような状態から、機関の加速つまり要求負荷の急な増加がなされると、目標機械的圧縮比は低い圧縮比となり、これに追従するように可変圧縮比機構が動作して実機械的圧縮比が徐々に低下する。一方、目標吸気弁閉時期は、加速前における下死点前の位置から下死点後のノッキング限界吸気弁閉時期(あるいはこれよりもさらに遅角側)まで一旦遅角され、その後、加速後の運転状態に対応する基本目標吸気弁閉時期へと実機械的圧縮比の低下に伴って収束していく。上記のように下死点前の位置からノッキング限界吸気弁閉時期へと遅角していく過程では、吸気量が最大となる吸気量最大吸気弁閉時期(これは下死点よりも僅かに遅れた位置にある)を経ることになるが、この期間に、スロットル弁開度が一時的に減少補正され、過渡的なノッキング発生が回避される。
なお、一般に、運転状態例えば負荷が変化したときに、可変圧縮比機構の応答性に比較して、可変動弁機構やスロットル弁は、相対的に応答性が高い。
この発明によれば、内燃機関の比較的急な加速時に、ノッキングを確実に抑制しつつ筒内の吸気量を可及的に大きく確保でき、良好な加速応答性が得られる。
可変圧縮比機構の一例を示す構成説明図。 可変動弁機構の一例を示す構成説明図。 可変動弁機構の中心角と作動角とに対する吸気量の特性を示す特性図。 吸気弁閉時期の一例を示すバルブタイミングチャート。 運転状態に対する目標機械的圧縮比の特性例を示す特性図。 運転状態に対する吸入負圧の特性例を示す特性図。 運転状態に対する基本目標吸気弁閉時期の特性例を示す特性図。 加速検出のための処理の流れを示すフローチャート。 加速時の補正制御の流れを示すフローチャート。 加速時の各パラメータの変化の一例を示すタイムチャート。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明に係る内燃機関が備える機械的圧縮比(公称圧縮比)を可変制御し得る可変圧縮比機構の一例を示している。なお、この可変圧縮比機構自体は、前述した特許文献1等によって公知となっているものである。
この可変圧縮比機構は、複リンク式ピストン−クランク機構を利用したもので、シリンダブロック1のシリンダ2内を摺動するピストン3にピストンピン4を介して一端が連結されたアッパリンク5と、このアッパリンク5の他端に連結ピン6を介して連結されるとともに、クランクシャフト7のクランクピン8に回転可能に連結されたロアリンク9と、このロアリンク9の自由度を制限するために該ロアリンク9にさらに連結ピン10を介して一端が連結され、かつ他端が内燃機関本体に揺動可能に支持されたコントロールリンク11と、を備えており、上記コントロールリンク11の揺動支持位置が制御軸12の偏心カム部13によって可変制御される構成となっている。
上記制御軸12はクランクシャフト7と平行に配置され、かつシリンダブロック1に回転自在に支持されている。そして、この制御軸12は、歯車機構14を介して、電動モータからなるアクチュエータ15によって回転方向に駆動され、その回転位置が制御されるようになっている。
上記構成の可変圧縮比機構では、上記制御軸12の回転位置つまり偏心カム部13の位置によってコントロールリンク11下端の揺動支持位置が変化し、ロアリンク9の初期の姿勢が変わるため、これに伴ってピストン3の上死点位置、ひいては圧縮比が変化する。
目標機械的圧縮比は、機関運転状態つまり主に機関回転速度と要求負荷とによって制御され、例えば、図5に示すように、基本的に、低負荷側ほど高い圧縮比に、高負荷側ほど低い圧縮比に、制御される。
図2は、同じく内燃機関が備える吸気弁側の可変動弁機構の一例を示している。これは、吸気弁のリフト・作動角を連続的に拡大・縮小させることが可能な第1可変動弁機構51と、作動角の中心角を連続的に遅進させることが可能な第2可変動弁機構52と、を組み合わせて構成されている。この可変動弁機構も、上述した特許文献1等により公知であるので、その概要のみを説明する。
リフト・作動角を可変制御する第1可変動弁機構51は、内燃機関のクランクシャフトにより駆動される駆動軸22と、この駆動軸22に固定された偏心カム23と、回転自在に支持された制御軸32と、この制御軸32の偏心カム部38に揺動自在に支持されたロッカアーム26と、吸気弁53のタペット30に当接する揺動カム29と、を備えており、上記偏心カム23とロッカアーム26とはリンクアーム24によって連係され、ロッカアーム26と揺動カム29とは、リンク部材28によって連係されている。
上記ロッカアーム26は、略中央部が上記偏心カム部38によって揺動可能に支持されており、その一端部に、連結ピン25を介して上記リンクアーム24のアーム部が連係しているとともに、他端部に、連結ピン27を介して上記リンク部材28の上端部が連係している。上記偏心カム部38は、制御軸32の軸心から偏心しており、従って、制御軸32の角度位置に応じてロッカアーム26の揺動中心は変化する。
上記揺動カム29は、駆動軸22の外周に嵌合して回転自在に支持されており、側方へ延びた端部に、連結ピン37を介して上記リンク部材28の下端部が連係している。この揺動カム29の下面には、駆動軸22と同心状の円弧をなす基円面と、該基円面から所定の曲線を描いて延びるカム面と、が連続して形成されており、これらの基円面ならびにカム面が、揺動カム29の揺動位置に応じてタペット30の上面に当接する。
上記制御軸32は、一端部に設けられたリフト・作動角制御用アクチュエータ33によって所定角度範囲内で回転するように構成されている。このリフト・作動角制御用アクチュエータ33は、例えばウォームギア35を介して制御軸32を駆動する電動モータからなり、コントロールユニット54からの制御信号によって制御される。上記制御軸32の回転角度は、制御軸センサ34によって検出される。
上記第1可変動弁機構51によれば、上記制御軸32の回転角度位置に応じて吸気弁53のリフトならびに作動角が、両者同時に、連続的に拡大,縮小する。
一方、中心角を可変制御する第2可変動弁機構52は、上記駆動軸22の前端部に設けられたスプロケット42と、このスプロケット42と上記駆動軸22とを、所定の角度範囲内において相対的に回転させる位相制御用アクチュエータ43と、から構成されている。上記スプロケット42は、図示せぬタイミングチェーンもしくはタイミングベルトを介して、クランクシャフトに連動している。上記位相制御用アクチュエータ43は、例えば油圧式の回転型アクチュエータからなり、コントロールユニット54からの制御信号によって図示せぬ油圧制御弁を介して制御される。この位相制御用アクチュエータ43の作用によって、スプロケット42と駆動軸22とが相対的に回転し、バルブリフトにおけるリフト中心角が遅進する。つまり、リフト特性の曲線自体は変わらずに、全体が進角もしくは遅角する。また、この変化も、連続的に得ることができる。この第2可変動弁機構52の制御状態は、駆動軸22の回転位置に応答する駆動軸センサ36によって検出される。
上記のように、上記可変動弁機構においては、リフト・作動角と中心角とを個々に可変制御することにより、吸気弁閉時期が連続的に遅進変化し、例えば、図3に示すように、筒内の吸気量を可変制御することができる。
図7は、機関回転速度と要求負荷とに対する目標の吸気弁閉時期(IVC)の基本的な特性を示しており、低速低負荷側ほど吸気弁閉時期は下死点から離れるように進角側にあり、負荷上昇に伴って下死点に近づくように遅角する。つまり、低中負荷域では、吸気弁閉時期は、有効圧縮比低減のために、図4に「IVC1」として示すように、下死点よりも進角側のいわゆる早閉じとなっている。筒内吸気量が最大となる吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxは、図示するように、下死点よりも僅かに遅角側にあり、最大負荷では、吸気弁閉時期は、このIVCmax付近となる。なお、「IVC2」と示す吸気弁閉時期は、有効圧縮比低減のために、いわゆる遅閉じとした場合の参考例である。
また上記の内燃機関は、さらに、吸気通路に電子制御型のスロットル弁(図示せず)を備えている。図6は、このスロットル弁により調節される吸入負圧の特性例を示しており、機関回転速度と要求負荷とに対して目標の吸入負圧となるようにスロットル弁開度が制御される。
なお、本発明は、図1,図2に示したような特定の形式の複リンク式可変圧縮比機構や特定の形式の可変動弁機構に限定されるものではなく、種々の形式の可変圧縮比機構や可変動弁機構と組み合わせて適用することが可能である。
次に、図8および図9のフローチャートならびに図10のタイムチャートを参照して、本発明の要部である加速時の補正制御について説明する。なお、実機械的圧縮比は、例えば、前述した可変圧縮比機構の制御軸12の回転角変位ないしアクチュエータ15の操作量などから検出される。また、実吸気弁閉時期(実IVC)は、例えば、前述した制御軸センサ34および駆動軸センサ36の信号から求められる。
図8は、ノッキングの懸念があるような急な加速であるか否かを判定するための負荷変化幅算出のフローチャートであって、まずステップ1では、初回か否か、つまり前回負荷の記憶があるか否かを判定し、初回であれば、ステップ2で後述する起点負荷をクリアした後に、そのときの要求負荷を新たな前回負荷として記憶する。
初回でなければ、ステップ1からステップ3へ進み、そのときの要求負荷と前回負荷との差として、要求負荷増分を求める。ステップ4で、この要求負荷増分を所定値ΔTと大小比較し、所定値ΔTよりも大きければ、ステップ5へ進み、起点負荷の記憶の有無を判定する。起点負荷の記憶がなければ、ステップ6で前回負荷を起点負荷とし、ステップ7で、そのときの要求負荷と起点負荷との差として、負荷変化幅を求める。ステップ4で、要求負荷増分が所定値ΔT以下であれば、定常、緩加速ないし減速であるとして、ステップ2へ進み、前述したように起点負荷をクリアする。
つまり、この図8の処理では、そのときの要求負荷と前回負荷とを逐次比較して急な加速か否か判定し、急な加速であれば、その加速開始直前の負荷を起点負荷として一時的に記憶し、この起点負荷から現時点までの負荷変化幅を求めているのである。なお、要求負荷は、例えば運転者によって操作されるアクセル開度等から求められる。
図9は、加速時の吸気弁閉時期およびスロットル弁開度の補正制御に関するフローチャートであり、ステップ11では、図10(a)に示すIVC遅角制御フラグの状態を判定する。このIVC遅角制御フラグは、加速時の補正制御中であることを示し、初回は0であるので、ステップ12へ進んで、前述した負荷変化幅とそのときの圧縮比(加速直前の目標機械的圧縮比あるいは現時点の実機械的圧縮比)に基づき、推定される可変圧縮比機構の応答遅れからノッキングの恐れがあるか否かを判定する。ノッキングの恐れがあれば、ステップ14でIVC遅角制御フラグを「1」にセットした上でステップ18以降へ進む。
ある程度の急な加速であっても、負荷変化幅が小さいなどによりノッキングの恐れがない場合には、ステップ15〜17へ進み、通常と同様に、運転条件に応じて、機械的圧縮比、吸気弁閉時期およびスロットル弁開度をそれぞれ制御する。
一方、ノッキングの恐れがある場合のステップ18では、そのときの運転条件に基づき、目標機械的圧縮比と目標吸気量とを求める。ここで、目標機械的圧縮比は、加速に伴い、図10の(b)に示すように低圧縮比側へステップ的に変化する。また目標吸気量は、図10の(c)および(h)の破線のように、ステップ的に増加する。
ステップ19では、実機械的圧縮比を読み込み、ステップ20で、この実機械的圧縮比が目標機械的圧縮比になったか判定する。ここでNOであれば、ステップ21で、そのときの実機械的圧縮比に基づいて、遅角側目標IVCを求める。この遅角側目標IVCは、そのときの実機械的圧縮比の下でのノッキング限界(必要に応じて適宜なマージンを付加してもよい)となる吸気弁閉時期であり、特に、図4で説明した吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxよりも遅角側(つまり図4のIVC2の側)にあるノッキング限界の吸気弁閉時期である。目標機械的圧縮比のステップ的な変化に対し実機械的圧縮比は、図10の(d)のように、遅れを伴って徐々に変化するので、ノッキング限界となる遅角側目標IVCも、図10の(e)のように、機械的圧縮比の目標値からの偏差が最も大きい時刻t1のときに最遅角側となり、時間経過に伴って徐々に進角していく。
ステップ22では、制御軸センサ34および駆動軸センサ36に基づいて求められる実IVCを読み込み、ステップ23で、この実IVCが遅角側目標IVCになったか判定する。ここでNOであれば、ステップ24へ進む。可変動弁機構は、与えられた作動角および中心角の目標値に沿って公知のフィードバック制御がなされるので、実IVCは、図10の(f)のように、遅角側目標IVCに追従しようとする。なお、時刻t1〜t5の間は、実IVCの遅れを若干誇張して表している。
図10の(f)に明らかなように、加速直前の実IVCは下死点前にあり、加速直後の目標吸気弁閉時期である遅角側目標IVCは吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxよりも遅角側にあるから、実IVCは、必ず吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxを横切る。つまり、実IVCが、時刻t1から僅かに遅れた時期、例えば時刻t3付近で、吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxの進角側から遅角側へと変化する。
ステップ24は、この実IVCが吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxよりも遅角側となったか否かを判定しており、NOであれば、ステップ25へ進み、目標スロットル弁開度をそのまま保持する。一方、YESであれば、ステップ26へ進み、そのときの運転条件に基づき目標スロットル弁開度を求める。つまり、加速後の要求負荷に対応したスロットル弁開度が目標値として与えられるのであり、例えば、図10の(g)におけるTh0がこの要求負荷に対応した目標スロットル開度を示す。
さらにステップ27は、そのときの筒内の実吸気量が所定の上限を超えているか判定し、もし上限を超えている場合は、ステップ28へ進んで、目標スロットル弁開度を減少補正する。実吸気量の変化は、図10の(h)に示しているが、ステップ27の実吸気量は、例えば、実IVCから換算することによって求められる。上記の上限は、図10の(h)の線Amax1によって示されているが、これは、吸気弁閉時期が上記吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxよりも遅角側にあるときのノッキング限界を筒内の吸気量として表したものである。従って、実IVCが吸気量最大吸気弁閉時期IVCmax付近にある期間では、図中に符号aとして示すように、筒内の吸気量がこのノッキング限界Amax1を超えようとするが、これに応答してスロットル弁開度が減少補正されるので、実吸気量は、ノッキング限界Amax1に沿って制御され、過渡的なノッキングの発生が確実に回避される。
つまり、実際の挙動としては、急加速がなされたときに、スロットル弁開度が直ちに増加するのではなく、極短時間だけ逆に縮小した後に増加することとなり、このスロットル弁開度を小さくした間に、吸気弁閉時期が吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxを超えてノッキング限界まで遅角するのである。
図10の例では、時刻t5において実IVCが遅角側目標IVCに達するので、ステップ23からステップ29へ進み、実吸気量が目標吸気量になったか判定する。遅角側目標IVCは遅角側のノッキング限界に沿っているので、図10の(h)に示すように、時刻t5以降は、実吸気量は吸気量としてのノッキング限界Amax1に沿って増加していく。
ステップ29で目標吸気量に達したと判定したら、ステップ30に進み、遅角側目標IVCを固定保持する。つまり、図10の(e),(f)の時刻t6〜t7間のように、実吸気量が目標吸気量となったら、目標IVCひいては実IVCが、それ以上進角しない。そして、ステップ31で運転条件に対応した通常のスロットル弁開度を求め、ステップ17へ進む。
図10の例では、時刻t7において実機械的圧縮比が目標機械的圧縮比に達するので、ステップ20の判定はYESとなり、ステップ32以降へ進む。ステップ32では、そのときの運転条件に対応した進角側の目標IVC(つまり機関運転条件に対応した基本目標吸気弁閉時期)を求める。これは、特に、図4で説明した早閉じのIVC1と同様に、吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxよりも進角側の値として与えられる。ステップ33では、実IVCを読み込み、ステップ34では、運転条件に対応した通常のスロットル弁開度を求める。
実IVCは、上記のように目標IVCが進角側目標IVCへとステップ的に変化することから、図10の(f)の時刻t7〜t9のように進角していくが、ステップ35では、実IVCが進角側目標IVCとなったか判定し、進角側目標IVCになるまではステップ36へ進む。このステップ36では、前述したステップ27,28と同様の処理により、実吸気量が上限(ここでは目標吸気量が上限となる)を超えないように、目標スロットル弁開度を減少補正する。図10の(f)に明らかなように、時刻t7〜t9の間に、実IVCは再び吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxを横切るので、仮にスロットル弁開度の補正がなければ、図中に符号bとして示すように、筒内の吸気量が目標吸気量よりも過大となる。ステップ36によりスロットル弁開度を減少補正することで、実吸気量を目標吸気量に維持できる。なお、この時刻t7〜t9の間のスロットル弁開度の補正は、必ずしも必須ではなく、省略することも可能である。
実IVCが進角側目標IVCとなり、ステップ35の判定がYESとなったら、ステップ37へ進み、IVC遅角制御フラグをクリアする。これにより、一連の加速時の補正制御が終了する。
このように、上記実施例では、図10のタイムチャートに例示するように、加速時に、吸気弁閉時期が一旦遅角側に補正され、ノッキング限界に沿って徐々に進角する。そして、吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxを横切る際には、スロットル弁開度が減少補正されるので、実機械的圧縮比の応答遅れに対し、ノッキングを確実に回避しつつ最大限の加速応答性を確保できる。特に、吸気弁閉時期を吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxよりも遅角側とすることで、図10の(h)にAmax1として示す相対的に高いノッキング限界まで吸気量を与えることができる。図中に符号Amax2で示す線は、図4のIVC1のように吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxよりも進角側に吸気弁閉時期があるときのノッキング限界であり、これは、ピストンが下死点に向かう途中で吸気弁が閉じることから、遅角側のノッキング限界Amax1よりも相対的に吸気量が少ない。本発明では、相対的に吸気量が大となる遅角側のノッキング限界Amax1に沿って吸気量を制御することで、要求負荷の増大に対するトルク応答が高く得られる。なお、図10のタイムチャートは、回転速度が一定であるとみなして各々の変化を表している。
以上、この発明の一実施例を説明したが、この発明は、上記実施例に限定されず、種々の変更が可能である。例えば上記実施例では、実IVCが吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxを横切るときにスロットル弁開度の減少補正を行うが、可変動弁機構の応答性が可変圧縮比機構に比較して十分に高く、その応答遅れを無視するものとすれば、実IVCを特に求めることなく、目標IVCが吸気量最大吸気弁閉時期IVCmaxを横切るときにスロットル弁開度の減少補正を行うように簡略化することもできる。
またステップ27,36のように実吸気量を求めることなく、運転条件や実機械的圧縮比などから求めた減少補正量を単純にスロットル弁開度に加えるようにしてもよい。
12…制御軸
15…アクチュエータ
33…リフト・作動角制御用アクチュエータ
43…位相制御用アクチュエータ
51…第1可変動弁機構
52…第2可変動弁機構

Claims (5)

  1. 内燃機関の機械的圧縮比を変更する可変圧縮比機構と、
    吸気弁の少なくとも閉時期を下死点の前後に亘って変更可能な可変動弁機構と、
    スロットル弁と、
    を備えた内燃機関において、
    機関運転条件に応じて目標機械的圧縮比を設定する目標機械的圧縮比設定手段と、
    過渡時に遅れを伴って変化する実機械的圧縮比を検出する実機械的圧縮比検出手段と、
    機関運転状態に応じて基本目標吸気弁閉時期を設定する基本目標吸気弁閉時期設定手段と、
    内燃機関の要求負荷の急な増加を検出する加速検出手段と、
    上記要求負荷増加時に、下死点後の筒内吸気量が最大となる所定の吸気量最大吸気弁閉時期よりも遅角側のノッキング限界吸気弁閉時期ないしこれよりも遅角側に目標吸気弁閉時期を設定し、かつ、実機械的圧縮比の低下に伴って、該目標吸気弁閉時期を上記基本目標吸気弁閉時期に収束させる目標吸気弁閉時期補正手段と、
    上記要求負荷増加時に、上記目標吸気弁閉時期ないし実吸気弁閉時期が上記吸気量最大吸気弁閉時期の進角側から遅角側へと変化する時期に対応する期間で、上記スロットル弁開度を一次的に減少補正するスロットル弁開度補正手段と、
    を備えてなる内燃機関の制御装置。
  2. 上記目標吸気弁閉時期補正手段は、実機械的圧縮比に応じたノッキング限界吸気弁閉時期を目標吸気弁閉時期として逐次設定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 上記目標吸気弁閉時期補正手段は、実機械的圧縮比が目標機械的圧縮比に達したときに、上記基本目標吸気弁閉時期を目標吸気弁閉時期とすることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 上記スロットル弁開度補正手段は、要求負荷に対応する基本目標吸気弁閉時期が上記吸気量最大吸気弁閉時期よりも進角側であるときに、上記目標吸気弁閉時期ないし実吸気弁閉時期が上記吸気量最大吸気弁閉時期の遅角側から進角側へと変化する時期に対応する期間で、上記スロットル弁開度を一次的に減少補正することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  5. 推定ないし検出した筒内吸気量が、そのときの実機械的圧縮比から定まるノッキング限界吸気量を超えるときに、上記スロットル弁開度の減少補正を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
JP2009038235A 2009-02-20 2009-02-20 内燃機関の制御装置 Expired - Fee Related JP5146354B2 (ja)

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