JP5146303B2 - 排ガス還流装置 - Google Patents
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Description
そして、このような応答遅れがあると、例えば排ガスの還流をオフからオンへと切り替えた場合、EGR通路内の、どのような運転状態のエンジンから排出されたのか不明な排ガスをエンジンに供給する期間が生じ、望ましくない運転状態が続くこともある。
[第1実施形態]
図1及び図2は、本発明の第1実施形態の排ガス還流装置を示す図であって、図1はエンジンルームに設置されているその排ガス還流装置を車両の後方から見た模式的な正面図、図2はエンジンの吸気通路及び排気通路に対してその排ガス還流装置がどのように設けられているかを説明するための模式的な構成図である。なお、図3は、本発明を創作する過程で創案された排ガス還流装置を示す図であって、エンジンルームに設置されているその排ガス還流装置を車両の後方から見た模式的な正面図である。
図2に示すように、車両のエンジンルームERに搭載されたコモンレール式のディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)1は、シリンダヘッド2とシリンダブロック3とロッカーカバー4とを有して構成されている。この車両は四輪駆動車であり、エンジン1はそのクランクシャフトが車幅方向に延在するように、つまり横置きでエンジンルームERに設置されている。また、エンジン1の燃焼室には、サプライポンプ7によってコモンレール8に圧送され、高圧となった燃料が噴射されるようになっている。
この吸気管15には、上流側から順に、エアクリーナ(図示略)、第1のスロットルバルブ16、ターボチャージャ(過給機)6のコンプレッサ6a(図1参照)、インタークーラ17及び第2のスロットルバルブ18が設けられている。
また、第1のスロットルバルブ16は、エアクリーナを通過した新気の量(新気量)を調整するとともに、この調整によって、後述する第1のEGR通路30経由で吸気管15に導入されるEGRガスの量(第1のEGR量)を間接的に調整するものである。
また、インタークーラ17は、ターボチャージャ6で圧縮された吸気を冷却するものである。
一方、排気マニホールド22の下流側には排気管25が接続されており、排気管25には、上流側から順に、ターボチャージャ6のタービン6b(図1参照)、排気浄化装置26、及び、NOXトラップ触媒27が設けられている。なお、排気マニホールド22と排気管25とから排気通路20が形成されるようになっている。
また、第1スロットルバルブ16及びコンプレッサ6a間の吸気管15と、排気浄化装置26及びNOXトラップ触媒27間の排気管25とは、第1のEGR通路(低圧EGR通路;EGR通路)30で接続されている。この第1EGR通路30は、排ガスの一部をEGRガスとして排気管25から吸気管15へと還流させるものである。そして、第1EGR通路30には、上流側から順に、EGRガスを冷却するEGRクーラ31、及び、第1EGR通路30を介して吸気管15へ還流するEGRガスの量(第1のEGR量)を調整するEGRバルブ32が設けられている。
また、第2スロットルバルブ18及びサージタンク14間の吸気管15と、タービン6bよりも上流側の排気管25とが、第2のEGR通路(高圧EGR通路)40で接続されている。第2EGR通路40も、第1EGR通路30と同様に排ガスの一部をEGRガスとして吸気管15へ還流させるものであるが、第1EGR通路30に比べてその通路内の圧が高くなっている。また、第2EGR通路40には、第2EGR通路40を介して吸気管15へ還流するEGRガスの量(第2のEGR量)を調整するEGRバルブ42が設けられている。
つまり、排気浄化装置26,EGRクーラ31及びEGRバルブ32は、図3に示すように、通常は傾くことなく水平面に対して直立した状態でエンジンルーム内に設置されるものである(図3においても、矢印で示す車幅方向が水平方向に一致する。また、図3において、本実施形態の排気浄化装置26,EGRクーラ31,EGRバルブ32及び第1EGR通路30に対応する装置や部材をそれぞれ順に、符号126,131,132及び130を付して示している)。
また、EGRクーラ31も、その出口が吸気管15に可能な限り近接するように斜めに傾いて設置されている。
つまり、排気浄化装置26,EGRクーラ31及びEGRバルブ32が、それら装置26,31,32の構造やエンジンルームERへのレイアウトを考慮して、それら装置26,31,32の機能が阻害されず、且つ、それら装置26,31,32が互いに干渉せずに組み付けられる範囲において、上述のように傾いて設置されている。
本発明の第1実施形態にかかる排ガス還流装置は上述のように構成されているので、以下のような作用・効果がある。
エンジンルームERにおいて、排気浄化装置26が、その出口がEGRクーラ31の入口に可能な限り近接するように傾いて設置されているので、排気浄化装置26及びEGRクーラ31間の第1EGR通路30を短くすることができる。また、EGRクーラ31及びEGRバルブ32が、その出口が吸気管15に可能な限り近接するように傾いて設置されているので、EGRクーラ31を通ってEGRバルブ32から吸気管15に延びる第1EGR通路30を短くすることができる。この結果、エンジンの運転状態の移行に対する排ガス還流装置の応答性を向上させることができる。
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。図4は、エンジンルームに設置されている本実施形態の排ガス還流装置を車両の後方から見た模式的な正面図である。なお、第1実施形態と同じ装置や部材等は、第1実施形態の説明と同一の符号を付して説明する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
また、上記各実施形態においては、EGRバルブ32,32′は、第1EGR通路30,30′においてEGRクーラ31よりも下流側に設けられているが、上流側に設けられていても良い。
2 シリンダヘッド
3 シリンダブロック
4 ロッカーカバー
5 燃焼室
6 ターボチャージャ(過給機)
6a コンプレッサ
6b タービン
7 サプライポンプ
8 コモンレール
10 吸気通路
11 吸気ポート
12 吸気マニホールド
13 吸気バルブ
14 サージタンク
15 吸気管
16 第1のスロットルバルブ
17 インタークーラ
18 第2のスロットルバルブ
20 排気通路
21 排気ポート
22 排気マニホールド
23 排気バルブ
25 排気管
26 排気浄化装置
26a ディーゼル酸化触媒
26b ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)
27 NOXトラップ触媒
30,30′ 第1のEGR通路(EGR通路)
31,31′ EGRクーラ
32,32′ EGRバルブ
40 第2のEGR通路
42 EGRバルブ
51 トランスファ
52 トランスミッション
ER エンジンルーム
Claims (2)
- 車両に搭載されたエンジンの排気通路に設けられて該エンジンの排ガスを浄化する排気浄化装置と、
該排気通路に設けられて排ガスの流れにより駆動されるタービン、及び、該エンジンの排気側側面を通る吸気通路に設けられて該タービンと同軸上に連結されるコンプレッサからなる過給機と、
該排気浄化装置よりも下流側の該排気通路と該エンジンの排気側側面を水平面と略平行に通る吸気通路とを接続し、該排気浄化装置で浄化された該排ガスの一部をEGRガスとして該吸気通路へ還流させるEGR通路と、
該EGR通路に設けられ、該EGRガスを冷却するEGRクーラと、
該EGRクーラよりも下流側の該EGR通路に設けられ、該EGRガスの量を調節するEGRバルブと、を備えた排ガス還流装置であって、
該エンジンが、クランクシャフトが車幅方向に延在するように設置される該車両のエンジンルームにおいて、
該排気浄化装置は、該エンジンの車幅方向端部よりも内側かつ該過給機の下方で、その出口が該EGRクーラの入口に近接するように水平面に対して傾いて設置されるとともに、
該EGRバルブと該EGRクーラは、該エンジンの車幅方向端部よりも内側かつ該過給機の下方で略並行に配置されるとともに、該EGRバルブの出口が該エンジンの排気側側面を水平面と略平行に通る吸気通路に近接するように水平面に対して傾いて設置されている
ことを特徴とする、排ガス還流装置。 - 該車両は、トランスファを有する四輪駆動車であり、
該EGRクーラ及び該EGRバルブの下方に該トランスファが配置される
ことを特徴とする、請求項1記載の排ガス還流装置。
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