JP5144291B2 - 時計ムーブメント本体及び時計 - Google Patents

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Description

本発明は、クロノグラフ機能の付加が容易な時計ムーブメント本体及び該時計ムーブメント本体を備えたクロノグラフ機能付き時計に係る。
通常の運針機能及び時刻合わせ機能を備えた時計ムーブメント本体の文字板側に、クロノグラフ機能部分を重ね合わせ該クロノグラフ機能部分をムーブメント本体に結合することにより、クロノグラフ機能付き時計を形成することは提案されている(例えば、特許文献1や特許文献2)。特に、特許文献2には、クロノグラフ機能付き時計の具体的な構造が詳細に開示されている。
このように、時計ムーブメント本体からなるベースユニット201にクロノグラフユニット202を組合わせることにより形成されるクロノグラフ機能付き時計200のベースユニット201は、図7から図9からわかるように、通常、「エタ輪列」(ETA(エタ)は、社名及び登録商標)と呼ばれる特定の輪列からなるムーブメントを前提にしている。この輪列を、以下では、E輪列と呼ぶ。より詳しくは、次のとおりである。
図7に示したように、従来のユニット重合せ型のクロノグラフ機能付き時計200は、E輪列の形態の時計ムーブメント本体からなるベースユニット201と、該ベースユニット201の文字板側においてベースユニット201に連結されたクロノグラフユニット202とを備える。
図7のクロノグラフ機能付き時計200のベースユニット201は、図8及び図9に示したE輪列の時計203のムーブメント204を利用したものである。
E輪列の時計203は、図8及び図9の断面図に示した構造を有し、図10の(c)及び(d)のブロック図に示したような機能関連ないし伝達経路を有する。
E輪列のムーブメント204は、通常の運針に関連しては、主として図8及び図10の(c)からわかるように、地板210及び香箱受211によって支持された香箱車220、香箱車220の香箱歯車221によってかな部(二番かな)222で回転される二番車223、地板210と輪列受212とによって支持され地板210の文字板側に位置するかな部(三番かな)225で二番車223の歯車部(二番歯車)224により回転される三番車226、真228を備えかな部(四番かな)229で三番車226の歯車部(三番歯車)227により回転される四番車230、三番かな225により円板状の歯車部(分歯車)231で回転され該分歯車231にスリップ係合した分車本体232を含む分車233、地板210の文字板側に位置し分車233の本体232のかな部234により歯車部(日の裏歯車)235で回転される日の裏車236(図9)、地板210の文字板側に位置し日の裏車236のかな部(日の裏かな)237により歯車部(筒歯車)238で回転される筒車239を有する。
E輪列においては、四番車230、分車233及び筒車239が中心軸線C1に沿って位置する。即ち、E輪列においては、二番車223は中心軸線C1からズレた状態で配置され、中心軸線C1に沿って位置する四番真228の先端部、中心パイプ240を介して配置された分車本体232の筒状部241の先端部、及び分車本体232の筒状部241に嵌合された筒車239の筒状部242の先端部に、秒針、分針及び時針が取付けられる。なお、四番車230の歯車部(四番歯車)243は、てんぷ受244で支持されたてんぷ246及びアンクル受245で支持されたアンクル247によって調速されたがんぎ車248のかな部249に噛合して、調速されている。
なお、E輪列を有する時計203では、時刻合わせに際しては、図9及び図10の(d)からわかるように、針合せ位置に引出された巻真250が回されると、かんぬき251などにより軸方向位置が規定されるつづみ車252、これに噛合する小鉄車253を介して日の裏車236が回転され、該日の裏車236に噛合した分車本体232及び筒車239が回転されて、分針及び時針の針合せが行われる。ここで、分車233の円板状の分歯車部231は分車本体232の基端部232aにスリップ係合され、分車233の歯車部231がかな部225で増速方向に噛合した三番車226(図8)の回転が他の増速輪列によって実際上規正されているので、分歯車231は回転されず、分車本体232は、分歯車231に対して係合部232aで摩擦力に抗してスリップしつつ相対回転される。254はきち車である。
ここで、図8及び図9に示した時計203のムーブメント204を極力そのまま利用したベースユニット201を有するクロノグラフ機能付き時計200を、形成するためには、おおまかには、図8や図9の想像線A(分車本体232のかな部234を厚さ方向の中間部で分断するような線)で切断してベースユニット201を形成し、当該切断部分にクロノグラフユニット202をつなぎ、更に、該クロノグラフユニット202の文字板側に、想像線Aで切断された残りの部分を持ってくればよい。
より詳しくは、図7並びに図10の(a)及び(b)に示したように、E輪列を用いた従来のクロノグラフ機能付き時計200は、分車233の代わりに、第一分車280及び第二分車284を有する。また、日の裏車236の代わりに、第一日の裏車260及び第二日の裏車262を有する。第一分車280は、前述の分歯車231と、該分歯車231がスリップ係合された基端部232a及び分かな234と実際上同じ第一分かな281を備えた第一分車本体282とからなり、分車押さえ283で軸線方向の位置が規制されている。第二分車284は、第一分車280と同心で、クロノグラフユニット202の文字板側に位置する。第二分車284は、分車233のうち分かな234及び該分かな234よりも文字板側の部分と実際上同様な形状で、第二分かな285と、筒状部241と同様な形状の筒状部286とを有する。第二日の裏車262は同一径で軸263に同心に装着された歯車部264,265を備え、第一分かな281及び第二分かな285に噛合して該第一及び第二分かな281,285を連結すると共に、歯車部265の文字板側にある日の裏かな266で筒歯車238を介して筒車239を回転させる。
なお、四番真228は、秒伝え車268及び秒クロノグラフ中間車274を介して秒車275につながっている。一方、第二日の裏車262は、歯車部265から第一及び第二の分クロノグラフ中間車271,272を介して分クロノグラフ車273を回転させる。また、筒車239及び第二分車284と同心に秒クロノグラフ車269が配置され、クロノグラフの動作時には、秒クロノグラフ中間車274を介して回転される。
ここで、図7を、図8及び図9と対比すればわかるとおり、E輪列のムーブメントでは、分車233及び日の裏車236を分かな234及び日の裏歯車235の厚さ方向の中間部で切断するだけで、クロノグラフ機能付き時計200用のベースユニット201が実際上形成され得る。なお、図7のクロノグラフ機能付き時計200において、218はクロノグラフ地板、219はクロノグラフ受である。
これに対して、機械式腕時計のムーブメントの基本構造として長い間用いられていたタイプの輪列の場合には、その構造がE輪列とは異なることから、上述のような切断によっては、クロノグラフ機構と重合せ連結可能なベースユニットが形成され得ない。
すなわち、機械式腕時計のムーブメントの基本構造として長い間用いられていた輪列は、香箱車と、該香箱車の回転に応じて回転される二番車と、該二番車の回転に応じて回転される三番車と、前記二番車と同軸で三番車の回転に応じて回転される四番車と、地板の文字板側において二番車の筒状部の周りに嵌合されて二番車の筒状部スリップ係合された筒かなとを有する。ここで、筒かなには、日の裏車の歯車部が噛合され、日の裏かなが筒かなの筒状部の周りに摺動回転可能に嵌合された筒車の歯車部に噛合されている。このような輪列は、通常、「本中三針」と呼ばれており、この明細書では以下においてH輪列と呼ぶ。
このH輪列では、筒かなの筒状部が二番車の筒状部のまわりにおいて、部分的に潰されることによって筒かなの筒状部と二番車の筒状部との間の所望の摩擦係合ないしスリップ係合が実現され、通常運針状態では、二番車と筒かなとが一体的に回転され、時刻合わせ(針合せ)の際には、二番車に対して筒かながスリップ回転されるように構成されている。
従って、E輪列で実現したようなクロノグラフ機能付き時計をH輪列で実現するためには、一方では、筒かなの筒状部と二番車の筒状部との間の摩擦係合を保つことが不可欠であり、他方では、この筒状部間の摩擦係合をクロノグラフ機構部よりも裏蓋側のベースモジュールに残す必要があることから、従来は、実現不可能であると考えられていた。
なお、H輪列の構造や配置自体を変更すれば、クロノグラフ機能付き時計が得られるとしても、それでは、新たな設計や製造を要し、コスト高になるのを避け難かった。
特開平5−215868号公報 特開2004−294276号公報
このような状況下で、本発明者は、H輪列の構造をその本質に戻ってE輪列と対比すれば、従来の固定観念に反し、最低限の変更を加えるだけで、H輪列を実際上そのまま用いてクロノグラフ機能付き時計のベースユニットが形成され得、更に、H輪列に基づくクロノグラフ機能付き時計が容易に形成され得ること、また、クロノグラフ機構部を実際上共用することすら可能になることを見出し、本発明に至った。
本発明は、前記諸点に鑑みなされたものであって、その目的とするところは、従来は不可能ないし困難と考えられていたタイプの輪列においても、最低限のコストで時計のベースユニットとなる時計ムーブメント本体を提供すること、及びこれを用いた時計を提供することにある。
本発明の時計ムーブメント本体は、前記目的を達成すべく、香箱車と、該香箱車の回転に応じて回転される二番車と、該二番車の回転に応じて回転される三番車と、前記二番車と同軸で三番車の回転に応じて回転される四番車と、地板の文字板側において二番車にスリップ係合し二番車と同軸の分伝え車であって日の裏車に噛合したものとを有する。
本発明の時計ムーブメント本体では、「香箱車と、該香箱車の回転に応じて回転される二番車と、該二番車の回転に応じて回転される三番車と、前記二番車と同軸で三番車の回転に応じて回転される四番車と、地板の文字板側において二番車にスリップ係合し二番車と同軸の分伝え車であって日の裏車に噛合したもの」を有するので、「仮に、『二番車が筒状部を備え、分伝え車の代わりに分かながその筒状部で二番車の筒状部にスリップ係合する』」と仮定する」と実現されるいわゆる本中三針(以下では、前述の通り、「H輪列」という)を基礎とするムーブメントであっても、「二番車の筒状部にスリップ係合する筒かな」を「二番車にスリップ係合する分伝え車」に置換するだけで、重合せによりクロノグラフユニットと連結可能なベースユニットになり得る。
しかも、このベースユニットは、H輪列のムーブメントを基礎とするにもかかわらず、E輪列のムーブメントを基礎とするベースユニットと連結されるクロノグラフユニットと、実際上そのまま(サイズの有っているものを選択するだけで)、連結され得る。
本発明の時計ムーブメント本体では、典型的には、分伝え車が、平板状の歯車であって、中央の弾性係合部において二番車に係合され、該弾性係合部が所定以上のトルクを受けるとスリップするように構成される。
この場合、H輪列のムーブメントを基礎とするにもかかわらず、ベースユニットが極力薄型化され得る。
本発明の時計は、典型的には、上述のような時計ムーブメント本体と、二つの歯車部と一つのかな部とを同軸に備え一方の歯車部で分伝え車に噛合された第二日の裏車、該第二日の裏車のもう一方の歯車部に噛合すると共に筒状部に分針が取付けられ分伝え車と同心の第二分車、及び第二分車と同軸で、第二日の裏車のかな部に噛合すると共に筒状部に時針が取付けられる筒車部とを有する。
この場合、元のH輪列のムーブメント本体の改変が最小限でよいから、H輪列のムーブメントを基礎とするベースユニットを備えた時計が、最低限のコストで形成され得る。
本発明の時計では、典型的には、前記クロノグラフ構造部が、更に、四番車の真と同軸の秒伝え車及び秒クロノグラフ車を備える。
この場合、クロノグラフ秒針が中心に位置し、秒針が中心からズレた所に配置される典型的な時計が形成され得る。
本発明の時計では、典型的には、前記クロノグラフ構造部が、三番車に噛合した分歯車に対してスリップ係合した分車を備えるタイプの別の種類の時計ムーブメント本体(即ち、いわゆるE輪列のムーブメント本体)に対して適用可能なものである。
この場合、クロノグラフユニットの共用化が可能になるので、クロノグラフユニットのコストが抑えられ、その結果、時計のコストが最低限に抑えられ得る。
本発明の好ましい一実施の形態を添付図面に示した好ましい実施例に基づいて説明する。
次に、H輪列の形態のムーブメントをベースユニット2とクロノグラフユニット3とからなるクロノグラフ機能付き時計1を、図1、図3並びに図4の(a)及び(b)について説明する。
但し、クロノグラフ機能付き時計1に関する詳細な説明に入る前に、この時計1のベースユニット2の基礎となるH輪列の形態のムーブメント4を有する時計5について、図5、図6並びに図4の(c)及び(d)に基づいて簡単に説明する。
時計5のH輪列の形態のムーブメント4は、地板10及び一番受11によって支持された香箱車20と、かな部(二番かな)25で該香箱車20の香箱歯車21に噛合して中心軸線Cのまわりで回転される二番車24と、かな部(三番かな)33で該二番車24の歯車部(二番歯車)26により回転される三番車32と、前記二番車24と同軸でかな部(四番かな)37で該三番車32の歯車部(三番歯車)34により回転される四番車36とを有する。地板10の文字板側において、二番車24の筒状部27のまわりには、かな部28及び筒状部29を一体的に備えた筒かな30がその筒状部29で摩擦係合されて嵌合されている。地板10の文字板側においては、更に、日の裏40が、歯車部(日の裏歯車)41で筒かな30のかな部28に噛合され、かな部(日の裏かな)42で筒車44の歯車部(筒歯車)45に噛合されている。12は二番受である。
H輪列においては、四番車36、二番車24及び筒車44が中心軸線Cに沿って位置する。即ち、H輪列においては、中心軸線Cに沿って位置する四番車36の真(四番真)38の先端部、四番真38に摺動回転可能に嵌合された二番車24の筒状部27に摩擦係合された筒かな30の筒状部29の先端部、及び筒かな30の筒状部29に摺動回転可能に嵌合された筒車44の筒状部43の先端部に、秒針、分針及び時針が取付けられる。なお、四番車36の歯車部(四番歯車)39は、てんぷ受13で支持されたてんぷ46及びアンクル受14で支持されたアンクル47によって調速されたがんぎ車48のかな部49に噛合して、調速されている。
なお、H輪列を有する時計5では、時刻合わせに際しては、図6及び図4の(d)からわかるように、針合せ位置に引出された巻真50が回されると、かんぬき51などにより軸方向位置が規定されるつづみ車52を介して日の裏車40が回転され、該日の裏車40に噛合した筒かな30のかな部28及び筒車44の歯車部45が回転されて、分針及び時針の針合せが行われる。ここで、筒かな30の筒状部29が二番車24の筒状部27にスリップ回転可能に摩擦係合され、二番車24の歯車部(二番歯車)26が三番かな33に増速方向に結合しその回転が実際上規正されているので、二番車24は回転されず、筒かな30が二番車24に対して摩擦力に抗してスリップしつつ相対回転される。すなわち、このH輪列の形態のムーブメント4においては、筒かな30の筒状部29と二番車24の筒状部27との摩擦係合が一見不可欠である。54はきち車である。
次に、以上のような状況を前提にして、H輪列の形態のムーブメント4を基礎として該ムーブメント4を部分的に変更してなるH輪列型のムーブメント本体6を備えたベースユニット2とクロノグラフユニット3とからなるクロノグラフ機能付き時計1を、図1、図3並びに図4の(a)及び(b)に基づいて説明する。図1のクロノグラフ機能付き時計1において、図5及び図6の要素と実際上同じ要素には、同一の符号が付されている。また、クロノグラフユニット3の構成要素について、クロノグラフユニット202の構成要素と実際上同じ場合には、基本的には、クロノグラフユニット202の構成要素の符号から100の位の数「2」を除いた符号(10の位の数及び1の位の数は同じ数)で示してある。但し、図5や図6で示した要素と同じ場合には、図5や図6で用いた符合をそのまま用いている場合もある。
H輪列型のムーブメント本体6からなるベースユニット2を備えたクロノグラフ機能付き時計1は、図1並びに図4の(a)及び(b)からわかるように、長い筒状部27を備えた二番車24の代わりに短い筒状部27Aを備える点で変形された二番車ないし一種の分車24Aを有すると共に、筒かな30の代わりに、分伝え車80と、第二分車84とを有する。また、H輪列型ベースユニット2を備えたクロノグラフ機能付き時計1は、日の裏車40の代わりに、第一日の裏車60及び第二日の裏車62を有する。分伝え車80は、前述の変形二番車24Aの短い筒状部27Aの文字板側端部に形成された小径部27Aaに摩擦係合ないしスリップ係合されている。この分伝え車80は、典型的には、例えば、図2に示したように、内周縁にばねの形態の弾性係合部80aを備え、該弾性係合部80aの先端部80bで変形二番車24Aの小径部27Aaに摩擦係合ないしスリップ係合されている。弾性係合部80aは、片持ちばねの代わりに両持ちばねであってもよい。従って、香箱歯車21から変形二番車24Aのかな部25にトルクが与えられると、分伝え車80は変形二番車24Aと一体に回転され、第一日の裏車60から分伝え車80にトルクが与えられると、分伝え車80は増速側につながった変形二番車24Aに対してスリップ回転される。
第二分車84は、分伝え車80と同心で、クロノグラフユニット3の文字板側に位置する。第二分車84は、図5及び図6の時計5の筒かな30のうちそのかな部28及び該かな部28よりも文字板側の筒状部29とほぼ同様な形状である。
第二分車84は、より詳しくは、むしろ、図7に示した時計200のクロノグラフユニット202の第二分車284と実質的に同じ構造及び形状であって、かな部28に対応する第二分かな85と、筒状部29に対応し筒状部286と同じ形状の筒状部86とを有する。筒状部86は、図7の時計200の中心パイプ256と同じ構造及び形状の中心パイプ56のまわりに摺動回転可能に嵌合されている。
第二日の裏車62は、図7の時計200のクロノグラフユニット202の第二日の裏車262と実質的に同じ構造及び形状であって、同一径で軸63に同心に装着された歯車部64,65を備え、分伝え車80及び第二分かな85に噛合して二つの歯車部80,85を連結すると共に、歯車部65の文字板側にある日の裏かな66で筒歯車45を介して筒車44を回転させる。ここで、筒車44は、図7の時計200のクロノグラフユニット202の筒車239と同様の構造及び形状を有する。
四番真38は、図7の時計200の四番真228の場合と同様に、秒伝え車68及び秒クロノグラフ中間車74を介して秒車75につながっている。一方、第二日の裏車62は、時計200のクロノグラフユニット202の第二日の裏車262の場合と同様に、歯車部65から第一及び第二の分クロノグラフ中間車71,72を介して分クロノグラフ車73を回転させる。また、時計200のクロノグラフユニット202の場合と同様に、筒車44及び第二分車84と同心に秒クロノグラフ車69が配置され、クロノグラフの動作時には、秒クロノグラフ中間車74を介して回転される。
これにより、図3に示したように、秒針91,分針92,時針93,クロノグラフ秒針94,クロノグラフ分針95,クロノグラフ時針96を備えたクロノグラフ時計1が得られる。なお、図1において、18はクロノグラフ地板、19はクロノグラフ受である。
ここで、ベースユニット2がH輪列のムーブメントを基礎にしたクロノグラフ機能付き時計1のクロノグラフユニット3は、ベースユニット201がE輪列のムーブメントを基礎にしたクロノグラフ機能付き時計200のクロノグラフユニット202と実質的に同一の構造及び形状を有する。但し、各車の径及び中心からの距離は、ベースユニット2,201の対応する部品の径や中心からの距離に依存するので、除く。これらが、同一であれば、ベースユニット2がH輪列のムーブメントを基礎にしたクロノグラフ機能付き時計1のクロノグラフユニット3は、ベースユニット201がE輪列のムーブメントを基礎にしたクロノグラフ機能付き時計200のクロノグラフユニット202と全く同一であり得る。
以上において、H輪列のムーブメントを基礎とするムーブメント本体6を備えたベースユニット2であるにもかかわらず、E輪列のムーブメントを基礎とするベースユニット201と連結されるクロノグラフユニット202と同一の構造で実施的に同一の形状のクロノグラフユニット3と連結されて、全体としてクロノグラフ機能付き時計1が形成され得るのは、ベースユニット2において、H輪列の時計5の二番車24及び筒かな30が、変形二番車24A及び分伝え車80、並びに第二分車84で構成されるようにし、特に、変形二番車24Aにスリップ係合される分伝え車80を円板状の薄い車にしたことによる。ここで、第二分車84は、クロノグラフユニット3に組込まれるべきもので、E輪列の場合のクロノグラフユニット202に組込まれる第二分車284と実質的に同じものである。
以上の如く構成されたクロノグラフ機能付き時計1では、上記のような僅かな改変を加えるだけで、H輪列のムーブメントの場合にもE輪列のムーブメントと同様に、クロノグラフ機構と簡単に結合され得る点でH輪列のムーブメントの利用範囲を拡大し得る。また、クロノグラフ機能付き時計1において、以上のような改変を行う場合には、同一のクロノグラフ輪列が、E輪列を基礎とするベースユニットであっても、H輪列を基礎とするベースユニットであっても、サイズさえ同じであれば、実際上そのまま共用され得るようにし得る点で、クロノグラフユニットの利用可能範囲を大きく拡げることになる。
本発明の好ましい一実施例の時計ムーブメント本体をベースユニットとして備えクロノグラフユニットと連結された本発明の好ましい一実施例のクロノグラフ機能付き時計の断面説明図。 図1のクロノグラフ機能付き時計の分伝え車の拡大平面説明図。 図1の時計を文字板側から見た平面説明図。 図1のクロノグラフ機能付き時計及び図5のH輪列の時計の機能関連を示したもので、(a)は図1の時計の通常運針動作の機能関連ブロック図、(b)は図1の時計の針合せ動作の機能関連ブロック図、(c)は図5の時計の通常運針動作の機能関連ブロック図、(d)は図5の時計の針合せ動作の機能関連ブロック図。 図1のクロノグラフ機能付き時計のベースユニットの基礎となるH輪列のムーブメントを備えた時計の通常運針機能部分を中心に示した断面説明図。 図5の時計の針合せ機能部分を中心に示した断面説明図。 E輪列の時計ムーブメント本体をベースユニットとして備えクロノグラフユニットと連結された従来のクロノグラフ機能付き時計の断面説明図。 図7のクロノグラフ機能付き時計のベースユニットの基礎となるE輪列のムーブメントを備えた時計の通常運針機能部分を中心に示した断面説明図。 図8の時計の針合せ機能部分を中心に示した断面説明図。 図7のクロノグラフ機能付き時計及び図8のE輪列の時計の機能関連を示したもので、(a)は図7の時計の通常運針動作の機能関連ブロック図、(b)は図7の時計の針合せ動作の機能関連ブロック図、(c)は図8の時計の通常運針動作の機能関連ブロック図、(d)は図8の時計の針合せ動作の機能関連ブロック図。
符号の説明
1 クロノグラフ機能付き時計
2 ベースユニット
3 クロノグラフユニット
4 ムーブメント
5 時計
6 ムーブメント本体
10 地板
11 一番受
12 二番受
18 クロノグラフ地板
19 クロノグラフ受
20 香箱車
21 香箱歯車
24 二番車
24A 変形二番車(一種の分車)
25 二番かな
26 二番歯車
27 長い筒状部
27A 短い筒状部
27Aa 先端小径部(スリップ係合用嵌合部)
28 かな部
29 筒状部
30 筒かな
32 三番車
33 三番かな
34 三番歯車
36 四番車
37 四番かな
38 四番真
39 四番歯車
40 日の裏車
41 日の裏歯車
42 日の裏かな
43 筒状部
44 筒車
45 筒歯車
46 てんぷ
47 アンクル
48 がんぎ車
49 かな部
50 巻真
51 かんぬき
52 つづみ車
54 きち車
56 中心パイプ
60 第一日の裏車
62 第二日の裏車
63 軸
64,65 歯車部
66 日の裏かな
68 秒伝え車
69 秒クロノグラフ車
71,72 分クロノグラフ中間車
73 分クロノグラフ車
74 秒クロノグラフ中間車
75 秒車
80 分伝え車
84 第二分車
85 第二分かな
86 筒状部
91 秒針
92 分針
93 時針
94 クロノグラフ秒針
95 クロノグラフ分針
96 クロノグラフ時針
C 中心軸線

Claims (5)

  1. 香箱車と、
    前記香箱車の回転に応じて回転される二番車と、
    前記二番車の回転に応じて回転される三番車と、
    前記二番車と同軸で前記三番車の回転に応じて回転される四番車と、
    地板の文字板側において前記二番車にスリップ係合し前記二番車と同軸の分伝え車であって日の裏車に噛合したものとを有する時計ムーブメント本体。
  2. 前記分伝え車が、平板状の歯車であって、中央の弾性係合部において前記二番車に係合され、前記弾性係合部が所定以上のトルクを受けるとスリップするように構成された請求項1に記載の時計ムーブメント本体。
  3. 請求項1又は2に記載の時計ムーブメント本体と、
    二つの歯車部と一つのかな部とを同軸に備え一方の歯車部で前記分伝え車に噛合された第二日の裏車、前記第二日の裏車のもう一方の歯車部に噛合すると共に筒状部に分針が取付けられ前記分伝え車と同心の第二分車、及び前記第二分車と同軸で、前記第二日の裏車のかな部に噛合すると共に筒状部に時針が取付けられる筒車部と
    を有する時計
  4. 前記四番車の真と同軸の秒伝え車及び秒クロノグラフ車を備える請求項3に記載の時計
  5. 前記三番車に噛合した分歯車に対してスリップ係合した分車を備える請求項3又は4に記載の時計
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