JP5143781B2 - 揺動型歯車装置 - Google Patents

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Description

本発明は、4つの円錐傘歯車を備え、歯数n1 の固定歯車としての第1歯車と、歯数n4 の出力歯車としての第4歯車とを、入力軸との各軸芯を一致させて配置し、歯数n2 の第2歯車および歯数n3 の第3歯車を一体に設けた回転体を、第2歯車が第1歯車と噛み合い、第3歯車が第4歯車と噛み合うように前記入力軸の傾斜部で軸支し、上記入力軸の回転により回転体に形成された遊星歯車としての第2歯車および第3歯車が傾斜部上において揺動運動を行う一種の遊星歯車機構として構成される揺動型歯車装置に関する。
上記のような揺動型歯車装置は、例えば特公平7−56324号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1に記載の揺動型歯車装置は、所定の傾斜角を持つ入力軸の傾斜部に支承され複雑な揺動運動を行う遊星歯車としての第2歯車および第3歯車と、固定歯車としての第1歯車および出力歯車としての第4歯車とが適正に噛み合うように、第1歯車および第4歯車の歯形が、円弧状の凹溝と円筒状のコロとで構成される凸状歯として構成され、第2歯車および第3歯車が、上記凸状歯を創成転写した凹状歯として構成されている。
第1歯車ないし第4歯車の凸状歯および凹状歯は、上記入力軸の傾斜部の傾斜角θに対応した所定の円錐角を持つピッチ円錐面に形成されている。ここで、傾斜部の傾斜角をθ、第1歯車ないし第4歯車の円錐角をθ1、θ2、θ3、θ4とすると、第1噛み合い歯車対としての第1歯車、第2歯車間においては、θ1+θ2=θとなり、第2噛み合い歯車対としての第3歯車、第4歯車間においては、θ3+θ4=θとなる。この関係を持つことで、各歯車対のピッチ円錐面が互いに平行となり適正な噛み合いが保障されている。なお、上記各歯車の円錐角とは、各歯車の円錐底面とピッチ円錐面との角度を指す。
このように構成される第1ないし第4歯車は、同軸上に所定の間隔を置いて配置される第1歯車および第4歯車に対し、傾斜部によって回転自在に支承される第2歯車および第3歯車を、その基準ピッチ円直径(PCD)を最大噛み合い位置において一致させて組み立てることによって、第1噛み合い歯車対としての第1歯車と第2歯車の各ピッチ円錐面が平行となり、また、第2歯車対としての第3歯車と第4歯車の各ピッチ円錐面が平行となり、適正な噛み合い状態が得られることになる。
特公平7−56324 特開平10−235519
しかしながら、従来の揺動型歯車装置は、確かに伝達トルクが比較的小さい状態では上記のような適正な噛み合い状態が確保され、高いレベルでの静粛性および効率性が得られるものの、伝達トルクが大きくなると上記適切な噛み合い状態が崩れ、噛み合い騒音をはじめ諸性能が悪化するという問題がある。
すなわち、二組の噛み合い歯車対の各噛み合い部には、伝達トルクとしてのラジアル力だけでなく、回転体を軸方向に押圧するアキシャル力が180度の位相差を持つ第1噛み合い歯車対と第2噛み合い歯車対のそれぞれの噛み合い部に作用することになる。このアキシャル力は伝達トルクが大きくなれば大きなリ、この過大なアキシャル力の作用により回転体に対して軸方向中心を基点にモーメントが働き、このモーメントにより第2歯車および第3歯車が第1歯車および第4歯車に対し相対的に変位する。
この変位によって、第1歯車および第4歯車の基準ピッチ円直径(PCD)に対し、第2歯車および第3歯車の基準ピッチ円直径(PCD)が図8(a)の状態(最大噛み合い位置において各PCDが一致している状態)から図8(b)の状態(最大噛み合い位置において第1歯車および第4歯車のPCDに対して半径方向外方にずれた状態)に変位し、また同時に、第2歯車および第3歯車のピッチ円錐面が第1歯車および第4歯車のピッチ円錐面に対し図8(c)の実線(5a)の状態から仮想線(5a)の状態に変位すなわち半径方向外方において離間するように傾き、その平行度に狂いが生じる。
それゆえ、第2歯車および第3歯車と第1歯車および第4歯車の噛み合いが不適切となり、局部的に面圧が高くなったり、過大なすべりが生じたりすることになり、噛み合い騒音の悪化をはじめ諸性能の悪化が生じる。第2歯車および第3歯車を、凸状歯を創成転写した複雑な歯形形状とした場合、その影響が顕著になる。
また、このような第2歯車および第3歯車の変位は、トルクの伝達時におけるアキシャル力の作用によるものだけではなく、組立て時における噛み合い歯車間に与える予圧によるアキシャル力によっても発生する。
その現象を抑制する方法として、回転体すなわち第2歯車および第3歯車の半径方向の肉厚を厚くし回転体の剛性を高める、あるいは回転体を支承する軸受け手段としてのベアリングの支持剛性を高めることが考えるが、歯車装置全体の大型化を招くことになる。
本発明はかかる点に着目してなされたもので、歯車装置の常用使用状態において、装置の大型化を招くことなく、簡単な構造で歯車間の噛み合いの適正化を図り、噛み合い性能をはじめとする諸性能の向上を図ることができる揺動型歯車装置を提供することをその目的とする。
上記課題を解決するための本発明の請求項1に係わる手段は、4つの円錐傘歯車を備え、歯数n1 の固定歯車としての第1歯車と、歯数n4 の出力歯車としての第4歯車とを、入力軸との各軸芯を一致させて配置し、歯数n2 の第2歯車および歯数n3 の第3歯車を一体に設けた回転体を、第2歯車が第1歯車と噛み合い、第3歯車が第4歯車と噛み合うように前記入力軸の傾斜部で軸支し、上記入力軸の回転により回転体が傾斜部上において揺動運動を行うように構成される揺動型歯車装置であって、
上記第1歯車および第4歯車が、ピッチ円錐面上において等間隔で歯車中心から放射方向に伸びる断面半円状の凸状歯として構成され、上記第1歯車および第4歯車とそれぞれ噛み合う第2および第3歯車が、ピッチ円錐面上において上記凸状歯に対応した凹状歯として構成され、
上記傾斜部の傾斜角が、組立て状態において上記第2および第3歯車のピッチ円錐面が第1および第4歯車のピッチ円錐面に対して半径方向内方において離間するように傾斜し、かつ第2および第3歯車の基準ピッチ円直径(PCD)位置が上記第1歯車および第4歯車の基準ピッチ円直径(PCD)位置に対し半径方向内方に位置するように、減速比によって決定される傾斜角より大きく設定されていることを特徴とする。
このように構成することによって、所定の高トルク伝達時あるいは所定の予圧付与時において、第2歯車および第3歯車に対し、過大なアキシャル力が作用し回転体すなわち第2歯車および第3歯車に変位が生じても、その変位状態において、各歯車対相互のピッチ円錐面が平行になり、かつ噛み合い歯車間の各基準ピッチ円直径(PCD)位置が最大噛み合い位置で一致する、適正な噛み合いが補償されることになる。したがって、入力軸の傾斜部の傾斜角を常用使用領域のトルクに対応して適切に設定することにより、揺動型歯車装置における諸性能の最適化を図ることができる。
請求項2に係わる手段は、上記傾斜部の傾斜角が、定格トルクの作用時において上記第2および第3歯車の上記円錐面が第1および第4歯車の円錐面とほぼ平行になるように所定値大きく設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、定格トルク付近の高トルク領域を常用する減速装置の場合において、低トルク領域での性能をむやみに損なうことなく、高トルク領域での諸性能の最適化を図ることができる。
請求項3に係わる手段は、請求項1において、上記傾斜部の傾斜角は、組立て時の予圧が所定値にあるとき、第2および第3歯車のピッチ円錐面が第1および第4歯車のピッチ円錐面とほぼ平行になるように所定値大きく設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、噛み合い歯車間に所定の予圧を与え、かつ比較的低トルク領域を常用する減速装置の場合には、低負荷領域での諸性能の最適化を図ることができると共に、バックラッシュの最小化を図ることができる。
以上のように、本発明に係る揺動型歯車装置によると、その大型化を招くことなく簡単な構造で常用使用状態における歯車間の噛み合いの適正化を図り、噛み合い性能をはじめとする諸性能を向上できる
本発明に係わる揺動型歯車装置の断面図。 図1の上方から見て第1および第2歯車の噛み合いを示す斜視図。 入力軸芯に沿ってみて第1歯車の構成を示す正面図(a)とその一部を拡大して示す図(b)。 第1および第2歯車の噛み合い部の拡大断面図。 第1および第2歯車の噛み合いにおける凸状歯と凹状歯の関係を2次元的に示す模式図。 本発明に係わる揺動型歯車装置の凹状歯の拡大斜視図。 第1および第2歯車の組立て状態での各基準ピッチ円直径(PCD)位置を示す図(a)と、トルク作用状態での同上図(b)と、噛み合い部の拡大断面図(c)。 従来の揺動型歯車装置に係わる図7相当図。
以下に本発明の実施形態を図面に基いて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(揺動型歯車装置の構成)
まず、本発明に係わる揺動型歯車装置の構成を一例を挙げて具体的に説明する。図1に示す揺動型歯車装置は、前記従来例のものと同様に、減速比に対応した歯数に設定された第1ないし第4の四つの円錐傘歯車A1〜A4を備えており、そのうちの第1歯車A1および第2歯車A2と、第3歯車A3および第4歯車A4と、の二対の歯車対によって減速作用を行うものである。第1、第4歯車A1,A4はピッチ円錐面4cに形成された円柱コロ4aからなる凸状歯4を有し、それらと噛み合う第2、第3歯車A2,A3はピッチ円錐面5aに形成された断面円弧状の凹状歯5を有している。
図の例では入力軸1と出力軸2とが同軸上に配置され、この出力軸2の内端(図の左端)には円盤状の拡径部が形成されるとともに、その端面の中央部に開口する中空部にベアリング10を介して、入力軸1の内端(図の右端)が回転自在に支持されている。この入力軸1には長手方向の略中央部にベアリング11を介して前記第1歯車A1が回転自在に取り付けられ、この第1歯車A1を介して入力軸1がハウジング6に支持されている。一方、出力軸2は、ベアリング12によってハウジング6に支持されており、前記拡径部の外周寄りの部位には第1歯車A1と対向するように、第4歯車A4が形成されている。
そうして互いに同心状に配置され、かつ軸方向に対向する第1および第4歯車A1,A4の中間には、図2にも示すように回転体3が配置されていて、その軸方向両端に各々設けられている第2および第3歯車A2,A3が、前記第1および第4歯車A1,A4に噛み合っている。この回転体3は、一例としてベアリング13の外輪と一体に設けられて、入力軸1に形成された傾斜部1aに回転自在に支承されている。また、その傾斜部1aの軸芯Hの入力軸芯Gに対する傾斜角度θは、以下に述べる第1および第2歯車A1,A2間の歯数差に対応して、噛み合い位置の偏心量が所定量となるように設定されている。
図1に示すように、第1、第2歯車A1,A2の各ピッチ円を通る共通球面の中心点と、第3、第4歯車A3,A4の各ピッチ円を通る共通球面の中心点とが一致する点を原点Oとし、同図における左右方向をX軸、上下方向をY軸とするXY座標(直交座標)のX軸上に入力軸の軸芯Gを配置する一方、原点Oから角度θ傾斜する軸上に前記傾斜部1aの軸芯Hを配置すると、図示の角度位置においては第1および第2歯車A1,A2の噛み合い位置が座標平面の第2象限に位置し、これに対し概ね180度の位相差を有する第3、第4歯車A3,A4の噛み合い位置は、第4象限に位置することになる。
そして、入力軸1が回転すると、その軸芯Gの周りに傾斜部1aが首を振るような運動をし、これに支承されている回転体3は揺動しながら傾斜部1aの周りを図2に矢印Bで示すように回転して、第2歯車A2を第1歯車A1に、また、第3歯車A3を第4歯車A4にそれぞれ噛み合わせていく。この回転体3の回転は第1および第2歯車A1,A2の噛み合いによって規定され、その1周期の揺動運動(入力軸1の1回転)につき第2歯車A2は、第1歯車A1との歯数差に相当する分だけ第1歯車A1に対して回転する。
例えば、第1歯車A1と第2歯車A2との歯数差が1の場合には、入力軸1が1回転して揺動運動が1周期進むと、第1歯車A1と第2歯車A2との間で噛み合う歯が1つずれることになり、歯数差が2の場合は歯が2つずれることになる。同様にして歯数差がnの場合には、噛み合う歯がn個ずれることになり、そうして噛み合い位置のずれる分、回転体3は第1歯車A1、即ちハウジング6に対し回転し、これにより一段階の減速がなされる。同様に第3歯車A3と第4歯車A4との間でも歯数差に応じた減速を行うことは可能であり、こうすれば二段階の減速がなされる。
図の例では、第3歯車A3と第4歯車A4との間には歯数差がなく、第1および第2歯車A1,A2の間にのみ歯数差を与えて、いわゆる一段減速によって所要の減速比を得るようにしたものである。より具体的には例えば第1ないし第4歯車A1〜A4のそれぞれの歯数n1〜n4を、n1=99,n2=100,n3=100,n4=100とすれば、最終減速比Rは、R=1/100となる。
そうして一段減速としたことで、減速比を低くする場合でも入力軸1の傾斜部1aの傾斜角度θを小さめに設定して、回転体3の揺動運動の振幅を小さくすることができ、振動の低減に有利になる。これは、一段減速にすれば、二段減速に比べて基準ピッチ円直径は大きくなるものの、基準ピッチ円直径の差は小さくすることができ、同一減速比を小さい傾斜角で実現できるからである。
また、第1および第2歯車A1,A2の間での一段減速とした場合、第3および第4歯車A3,A4の歯数については同一であればよく、減速比に影響を与えることなく任意に設定することができるので、前記のように第3、第4歯車A3,A4の歯数を第2歯車A2の歯数と同じにすれば、四つの歯車のうちの3つの歯数が同じになって、生産効率の向上に貢献する。すなわち、この例では第2および第3歯車A2,A3を、創成加工によって回転体3の軸端に形成するようにしている。
なお、そうして一段減速とする場合に歯数差を与えるのは第1、第2歯車A1,A2であっても、第3、第4歯車A3,A4であってもよいが、前記のように第1、第2歯車A1,A2間で減速することは歯車各部の潤滑性を維持する上でも好ましい。これは、第3、第4歯車A3,A4で減速を行うようにした場合、第1および第2歯車A1,A2の相互の噛み合い位置が変化せず、回転体3は揺動はするものの回転しないようになるので、その内部の潤滑剤が特定位置に偏り、各歯車A1〜A4の噛み合い部への供給が滞る虞れがあるからである。
−第1歯車の凸状歯−
以下、前記のように一段の減速を行う第1および第2歯車A1,A2の噛み合いについて詳細に説明する。なお、第1歯車A1の凸状歯と第4歯車の凸状歯同一構造であり、以下第1歯車の凸状歯を代表して説明する。
まず、第1歯車A1の凸状歯4は、図3に示すように円柱コロ4aを凹溝4bに位置決めして保持し、その歯すじ方向に歯厚、歯たけの等しい等高歯として構成している。同図(a)に軸芯Gに沿って見て示すように、コロ4aは第1歯車A1の歯数分だけ備えられ、その歯すじ方向の両端部においてリテーナ7,8により位置決めされている。また、コロ4aを保持する凹溝4bは、ピッチ円錐面上において、歯すじ方向全域において断面略一様のいわゆる等高凹歯として形成され、コロ4aを摺動可能に保持している。
前記各リテーナ7,8はいずれもリング状であり、外側のリテーナ7においては内周側に、また、内側のリテーナ8においては外周側に、それぞれ突出する係止爪が全周に亘って形成され、この各係止爪が第1歯車A1の係止溝に係止されている。リテーナ7,8はポリアミド系あるいはポリイミド系の樹脂にて形成され、自身が所定の外力の作用により変形することで、コロ4aの変位を弾性的に許容するものである。
そうして構成される凸状歯4(コロ4a)の歯すじ長さは、後述の如く回転体3の揺動運動に伴い凹状歯5との噛み合い位置が歯すじ方向にずれることを考慮して(図4を参照)、有効噛み合い長さが凹状歯5の歯すじよりも長く設定されている。また、コロ4aは、前記のように歯すじ方向両端をリテーナ7,8によって係止されているので、凸状歯4の長さはコロ4aの係止分の寸法も考慮して、さらに長く設定されている。
つまり、凸状歯4の歯すじ長さは、凹状歯5の歯すじ長さに対して有効歯すじ長さの差分とリテーナ7,8による係止分の長さが加算された寸法として設定されている。また、コロ4aの外径は、歯すじ方向全域において同一径である。
一方でコロ4aを保持する凹溝4bは、前記の如く歯すじ方向全域において断面略一様、つまり同一幅、同一深さの半円弧状とされているが、その断面形状は多重円弧にて形成するのが好ましい。すなわち、コロ4aよりも大径の2つの円弧でもって、その円弧中心をコロ4a中心に対してオフセットさせて凹溝4bの断面を形成し、この凹溝4bの開口寄りの部位にコロ4aが接触するようにする(図4を参照)。こうして凹溝4bとコロ4aとを歯すじ方向の線接触状態とすれば、その支持剛性を安定的に確保する上で有利になる。
−第2歯車の凹状歯−
前記のような構成の凸状歯4と噛み合う第2歯車A2の凹状歯5は、基本的には凸状歯4(コロ4a)に対応する断面円弧状のものであり、この例では、上述した凹溝4bと同じく多重円弧によって形成されている(図4を参照)。但し、上述したように第2歯車A2は第1歯車A1との間に歯数差を有し、入力軸1の傾斜部1aにより所定の偏心量を持っているため、図5に模式的に示すように、両者は噛み合い始めから噛み合い終わりまでの間、最大噛み合い位置を除いて歯すじ方向の母線が交差するようになり、仮に凹状歯5を歯すじ方向に単純な直線状とした場合は、その開口付近において干渉が生じる。
そこで、第2歯車A2の歯形は、第1歯車A1の凸状歯4を創成転写した創成歯、或いは近似創成歯として形成される。創成加工については特許文献2に開示されている創生加工装置を用いることができる。この装置は、揺動型歯車装置における回転体3の揺動運動を模して円筒状のワークを揺動運動させながら、その端面(被加工面)にカッタホイール等によって歯形を形成するものである。こうすれば、凸状歯4との干渉部も除去して適切な形状の歯形を形成することができる。
より詳しくは、まず、図5には、第1および第2歯車A1,A2の噛み合いにあたって、第1歯車A1の凸状歯4としての等高歯に対し、第2歯車A2の凹状歯5を仮に同一深さ、同一幅の等高凹歯(干渉状況を説明する上での仮想形状)として、この第2歯車A2が矢印Bの方向に移動する際の凸状歯4(コロ4a)と凹状歯5との位置関係が、2次元的に示されている。図の例では、第2歯車A2の歯数が第1歯車A1よりも1つ多く、その分、基準ピッチ円直径が大きく設定されている。また、第1歯車A1の中心は入力軸1の軸芯Gであり、一方、第2歯車A2の自転の中心は入力軸1の傾斜部1aの軸芯Hであり、この中心点Hが中心点Gの周りを偏心回転するようになる。
したがって、第2歯車A2が回転体3と共に矢印Bの方向に揺動運動、つまり偏心回転すると、等高歯としての凹状歯5とコロ4aとは所定の角度範囲Wにおいて噛み合うようになる。この場合、コロ4aと凹状歯5とは母線M1、M2に対して歯すじ方向に同一幅(同一径)に形成されているので、母線同士の重なる最大噛み合い位置W1においては適正な噛み合いとなるが、その前後の噛み合い角度位置では母線が互いに交差し、凹状歯5の開口付近とコロ4aとが互いに捻れの位置関係で干渉するようになる。
その母線の交差角は、噛み合い始め位置W2および噛み合い終わり位置W3で最大になり、しかも交差方向が最大噛み合い位置W1を挟んで前後で逆の傾きとなるので、干渉部(図には斜線を付して示す)は、噛み合い始め位置W2から最大噛み合い位置W1までは、基準ピッチ円直径(PCD)の外側で凹状歯5の回転方向後側(図の右側)に現れる一方、基準ピッチ円直径の内側では回転方向前側(図の左側)に現れる。
また、最大噛み合い位置W1から噛み合い終わり位置W3までの角度範囲においては、干渉部は、基準ピッチ円直径の外側と内側にてそれぞれ凹状歯5の回転方向につき前記とは逆の側に現れる。よって、凹状歯5の開口部には、噛み合い始め位置W2から噛み合い終わり位置W3までの噛み合い範囲Wにおいて、基準ピッチ円直径を基点に歯すじ方向内外にそれぞれ拡大する鼓形状の干渉部が生じることになる。
そうした干渉部を前記のような創成加工によって除去した凹状歯5の歯形の一例を、図6に示す。この図には、前記した噛み合い範囲Wにおいて最大噛み合い位置W1を含む前後5つの噛み合い位置での干渉部の除去状態が模式的に示されている。すなわち、図中、歯底から開口端にかけて描かれている三角形状のエリアE1〜E4は、前記それぞれの角度位置ごとに発生する干渉部が除去された干渉除去部であって、第1エリアE1は、噛み合い始め位置における干渉除去部に相当し、基準ピッチ円PCDを挟んで回転方向前側および後側にそれぞれ位置する。
また、第2エリアE2は、噛み合い始め位置W2と最大噛み合い位置W1間の中間角度位置での干渉除去部に相当するエリアを示し、第3および第4エリアE3、E4は、それぞれ最大噛み合い位置W3から噛み合い終わりに向かっての前記と同様の干渉除去エリアを示す。さらに、エリアE5は干渉の発生しない非干渉除去部であり、ここには最大噛み合い位置W1においてコロ4aの外周面が接触する。なお、前記のエリアE1〜E5は本来、連続した曲面となり、エリアを画成する線は存在しないが、説明の都合上、前記の角度位置ごとの除去エリアを示したものである。
なお、以上の説明は、歯数差を有する第1噛み合い歯車対の第2歯車の凹状歯についてのものであるが、第2噛み合い歯車対を構成する第3歯車は、偏心量はゼロで、かつ第4歯車の歯数と同一であるため、噛み合いが同一位置で行われることになり、上述の干渉部は微小となる。したがって、上述の第2歯車のように創成加工してもよいが、通常の直線的加工機を用いて歯筋方向に実質的に同一断面の凹状歯としてもよい。
―凸状歯と凹状歯の噛み合い―
以上のように構成された歯形を持つ第2歯車A2および第3歯車A3を、同軸上に配置された第1歯車A1および第4歯車A4に対し傾斜配置することで、第1噛み合い歯車対および第2噛み合い歯車対における適正な噛み合いが可能となるが、この適正な噛み合いは、傾斜部1aの傾斜角θに対し、各噛み合い歯車対の円錐角が適切に設定されてはじめて可能となる。なお、ここで円錐角とは、各歯車の円錐底面と各歯車のピッチ円錐面との交差角を指す。
一般に、第1ないし第4歯車の円錐角と傾斜部の傾斜角とは一定の関係があり、傾斜角をθ、第1ないし第4歯車の円錐角をθ1、θ2、θ3、θ4とすると、第1噛み合い歯車間においてはθ1+θ2=θとなり、第2噛み合い歯車間においてはθ3+θ4=θとなる。このように構成することで、組立て状態における各噛み合い歯車対の歯車相互において、ピッチ円錐面が一致(平行になる)し、かつ噛み合い歯車間の各基準ピッチ円直径(PCD)が最大噛み合い位置において一致することになり、適正な噛み合い状態が得られる。
しかしながら、伝達トルクが小さい状態では、上記のような適正な噛み合い状態が確保され、高いレベルの静粛性および効率性が得られるものの、伝達トルクが大きくなると噛み合い歯車間において発生するアキシャル力によって、第2歯車および第3歯車が相対的に変位し、ピッチ円錐面の平行度が崩れ、かつ基準ピッチ円直径位置が半径方向外側にずれ、不適切な噛み合いとなり、局部的に偏磨耗が生じる。これによって、非常用域としての無負荷状態では適正な噛み合いが得られるものの、常用域としての高負荷状態で不適切な噛み合いとなり、その耐久性を損なうだけでなく諸性能の悪化に大きく影響することになる。この傾向は常用伝達トルクが大きくなるほど顕著となる。
したがって、本実施形態においては、常用トルクが、無負荷常態より所定値高い比較的高いトルク、例えば定格トルク付近の高トルク領域で、各歯車対の噛み合い状態が適正(各噛み合い歯車間のピッチ円錐面が平行になり、かつ最大噛み合い位置において各PCDが一致する状態)になるように傾斜部1aの傾斜角θおよび第1ないし第4歯車の円錐角が設定されている。
本実施態様において、傾斜部1aの傾斜角θは、基本的には減速比、具体的には減速歯車対間の半径比によって定まる仮想傾斜角度θ´に対し所定角度(10〜20%程度)大きい角度θに設定されている。また、各噛み合い歯車間の円錐角(第1歯車:θ1、第2歯車:θ2、第3歯車:θ3、第4歯車:θ4)は、上記仮想角度θ´および傾斜角θに対し、θ1+θ2=θ´、θ3+θ4=θ´となり、θ1+θ2<θ、θ3+θ4<θとなるように設定されている。なお、第1ないし第4歯車基準ピッチ円直径(PCD)は、歯筋方向中央に設定されている。
以上のように構成された各歯車の噛み合いについて、第1噛み合い歯車対を構成する第1歯車A1と第2歯車A2を代表して説明する。図7は、第1歯車と第2歯車A2の噛み合い状態を示す模式図で、図7(a)は組立て状態における噛み合いを軸方向から見た模式図、図7(b)は所定値以上のトルクが作用した状態における同上図、図7(c)は図7(a)、(b)に対応した噛み合い部の断面図で、仮想線は組立て状態を示し、実線は所定トルクの作用時を示す。
まず組立て状態においては、第1歯車A1と第2歯車A2の噛み合いは、第2歯車A2の基準ピッチ円直径(PCD)が図7(a)に示すように第1歯車A1の基準ピッチ円直径(PCD)に対し半径方向内方にずれ、かつ第2歯車A2のピッチ円錐面5aが図7(c)の仮想線で示すように、第1歯車A1のピッチ円錐面4cに対し歯筋方向内端が離間するように傾斜した状態となる。
このような組立て状態において、所定の負荷以下の低トルク運転時には、各歯車の噛み合い状態は、図7(a)および図7(c)の仮想線の状態と実質的に同一の状態にあるが、所定負荷以上の高トルク運転時には、噛み合い歯車間に作用するアキシャル力により、回転体3に作用するモーメントにより第2歯車A2が半径方向外方に変位し、その基準ピッチ円直径(PCD)が相手歯車のPCDと最大噛み合い位置において一致し、かつそのピッチ円錐面5aが相手歯車のピッチ円錐面4cと平行となり、適正な噛み合い状態となる。
したがって、変形によって適正な噛み合い状態が得られる傾斜角θを、歯車装置の使用頻度の高い常用使用域付近で適正な噛み合い状態が得られるように設定することにより、局部的な異常面圧の発生を防ぎ、耐久信頼性を高めることができる。この場合、無負荷状態を含む低負荷状態では、不適切な噛み合いとなるが、負荷が小さいことに加えて、使用頻度が少ないこともあって、悪影響は最小となる。
したがって、歯車装置の用途、例えば定格トルク付近の高負荷域を常用使用する場合にはθを大きくし、定格トルクより低い低負荷域を常用使用する場合はθを比較的小さく(仮想傾斜角θ´よりは大きい)するなど、常用使用する負荷に応じてθの値を変えることによりその歯車装置にとって最適な噛み合い状態が得られる。
ところで、遊星歯車としての第2歯車A2の変形は、トルク伝達時のアキシャル力だけでなく、バックラッシュの最小化を図るために組立て時において遊星歯車としての第2歯車を第1歯車に対し軸方向に予圧を与えることによっても発生する。したがって、傾斜角θの設定に当たっては、上述の伝達トルクによるアキシャル力に加えて、組立て時の予圧の値を加味して設定する必要がある。
この場合、バックラッシュの最小化を図るため噛み合い歯車間に高予圧を与え、比較的低負荷域を常用使用域とする場合には、予圧を与えた状態で適正な噛み合いとなるように設定すればよい。
本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。すなわち、上記実施態様は、第1噛み合い歯車対に歯数差を与え、第2噛み合い歯車対の歯数差をゼロとした、いわゆる一段減速の歯車装置への適用について説明したが、第2噛み合い歯車対にも歯数差を与え、いわゆる二段減速の歯車装置への適用も可能である。
また、上記実施態様は、コロと凹溝で構成した凸状歯としているが、コロを用いない一体型の凸状歯であっても本発明は適用できる。
なお、固定側の第1歯車というのは、まったく回転しないことを意味するものではない。遊星歯車機構を構成する減速3要素としての入力部、出力部のいずれでもない第3の要素に対応する歯車であることを意味する。
以上、説明したように本発明は、揺動型歯車装置の大型化を招くことなく簡単な構造で常用使用状態における歯車間の噛み合いの適正化を図り、噛み合い性能をはじめとする諸性能を向上できるから、極めて有用である。
A1〜A4 揺動型歯車装置の第1ないし第4歯車
G 同入力軸の軸芯
H 同傾斜部の軸芯
θ 同傾斜部の傾斜角
1 同入力軸
1a 同傾斜部
2 同出力軸
3 同回転体3
4 同凸状歯
4a 同凸状歯のコロ
4b 同凸状歯の凹溝
4c 同凸状歯のピッチ円錐面
5 同凹状歯
5a 同凹状歯のピッチ円錐面

Claims (3)

  1. 4つの円錐傘歯車を備え、歯数n1 固定歯車としての第1歯車と、歯数n4 の出力歯車としての第4歯車とを、入力軸との各軸芯を一致させて配置し、歯数n2 の第2歯車および歯数n3 の第3歯車を一体に設けた回転体を、第2歯車が第1歯車と噛み合い、第3歯車が第4歯車と噛み合うように前記入力軸の傾斜部で軸支し、上記入力軸の回転により回転体が傾斜部上において揺動運動を行うように構成される揺動型歯車装置であって、
    上記第1歯車および第4歯車が、ピッチ円錐面上において等間隔で歯車中心から放射方向に伸びる断面半円状の凸状歯として構成され、上記第1歯車および第4歯車とそれぞれ噛み合う第2および第3歯車が、ピッチ円錐面上において上記凸状歯に対応した凹状歯として構成され、
    上記傾斜部の傾斜角が、組立て状態において上記第2および第3歯車のピッチ円錐面が第1および第4歯車のピッチ円錐面に対して半径方向内方において離間するように傾斜し、かつ第2および第3歯車の基準ピッチ円直径(PCD)位置が上記第1歯車および第4歯車の基準ピッチ円直径(PCD)位置に対し半径方向内方に位置するように、減速比によって決定される傾斜角より大きく設定されていることを特徴とする揺動型歯車装置。
  2. 上記傾斜部の傾斜角が、所定トルクの作用時において上記第2および第3歯車の上記円錐面が第1および第4歯車の円錐面とほぼ平行になるように所定値大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の揺動型歯車装置。
  3. 上記傾斜部の傾斜角は、組立て時の予圧が所定値にあるとき、第2および第3歯車のピッチ円錐面が第1および第4歯車のピッチ円錐面とほぼ平行になるように所定値大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の揺動型歯車装置。
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