JP5143540B2 - エコ運転支援装置 - Google Patents
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Description
従って、エコ運転の習熟度が低いドライバであっても、提供されたエコ運転支援情報を容易に理解することができ、理解したエコ運転支援情報を反映した運転を行うことができる。
従って、ドライバのエコ運転の習熟度に応じた表示領域の大きさとすることができる。
従って、ドライバの運転状態ごとのエコ運転の習熟度に応じて、運転状態ごとに表示領域の大きさを変更することができる。
エコノミーとは、燃料の消費を抑えて燃料を節約(省燃費)することを意味する。また、エコロジーとは、化石燃料の消費を抑えたり、又は化石燃料の燃焼などによって生じる有害物質や二酸化炭素の発生、排出を抑えることを意味する。
図1に示すエコ運転支援システム1Aは、エンジン及びトランスミッションの制御を行うパワートレインECU(Electronic Control Unit)10と、ハイブリッドシステムの制御を行うHV−ECU60と、インジケータパネル30の表示を制御するメータECU20と、モータ・ジェネレータの制御を行うモータ・ジェネレータECU70とを車内通信バスによって接続したシステム構成を有している。なお、本実施例では、HV−ECU60にエコ運転支援装置としての機能を持たせている。また、図1には、車内通信バスに接続するECUとしてパワートレインECU10とメータECU20とHV−ECU60とモータ・ジェネレータECU70とを図示しているが、車内通信バスには、その他複数のECUが接続されている。
なお、図1に実線で示す矢印は、信号の物理的な接続状態を表しており、図1に点線で示す矢印は、データの流れを表している。
また、エコ判断部62は、ドライバのエコ運転の習熟度を判定し、判定した習熟度をもとにインジケータパネル30のエコ表示部31に表示させる表示項目を決定する。エコ判断部62は、エコ運転状態量と、車両の現在の運転状態と、エコ表示部31に表示させる表示項目とを表すエコ状態信号をメータECU20の通知制御部21に出力する。
本実施例で生成されるエコ運転状態量は、車両パワーに基づいて算出される。車両パワーは、電力量や仕事率と表現され、エンジンのトルクとエンジン回転数との積と、モータのトルクとモータの回転数との積との和で求めることができる。ハイブリッド車両においては、電力で駆動されるモータと、エンジンとが設けられているので、モータとエンジンの双方で発生するエネルギーを1つの基準で表すために車両パワーを用いる。
エコ判断部62は、各種センサ2から車速を取得すると共に、HV制御部61から車両の現在の車両パワーを取得する。次に、図2に示すマップを参照して、現在の車速でエコ運転状態と判定できる車両パワーの判定しきい値を算出する。マップには、車速と、エコ運転状態であると判定できる車両パワーの上限値(以下、この値を判定しきい値と呼ぶ)が示されている。図2に示すマップを参照して車両パワーの判定しきい値を求めると、エコ判断部62は、式(1)に従ってHV制御部61から取得した現在の車両パワーを判定しきい値で除算し、除算した値に100を積算して、エコ運転状態量を算出する。
エコ運転状態量=((現在の車両パワー/判定しきい値)×100)(%)・・・・・(1)
インジケータパネル30には、車両がエコ運転状態にあるか否かを表示するエコ表示部31が設けられている。エコ表示部31は、通知制御部21の制御に基づいて、エコ運転の状態をリアルタイムに表示する。エコ表示部31の具体的な表示内容については後述する。
この表示例では、エコバー表示50と、エコランプ80の表示とを表示している。
エコバー表示50には、車両の現在のエコ運転状態を表すエコ運転状態量のバー表示51と、車両がエコ運転状態にあると判定できる領域を示したエコ運転領域(図4(A)に示すO−A間)52と、エコ運転状態にないと判定できる領域を示した非エコ運転領域(図4(A)に示すA−B間)53と、車両が回生運転状態にあると判定できる領域を示した回生領域(図4(A)に示すC−O間)54と、回生領域側の非エコ運転領域(図4(A)に示すC−D間)55と、エンジンの始動しきい値(図4(A)に示すG点)と、HVエコゾーン56とが表示される。
なお、図4(A)に示すA点が、エコ運転領域52の上限値、すなわち判定しきい値を示し、エコ運転領域52と非エコ運転領域53との境界線を示している。エコ運転状態量が判定しきい値A上にあると、エコ運転状態量が100%であることを示している。また、O点は原点であり、エコ運転領域52と回生領域54との境界線を示している。エコ運転状態量がO点上にあると、エコ運転状態量が0%であることを示している。また、C点は回生領域54の判定しきい値を示している。エコ運転状態量がC点上にあると、エコ運転状態量が−100%の状態を示している。O点からC点までの回生領域54は、ハイブリッド車両用に用意された領域であり、回生ブレーキ等の操作によって車両の運転状態が回生運転状態にあることを示している。また、回生領域54側の非エコ運転領域55は、回生ブレーキだけでなく、機械式のブレーキを使用したブレーキ操作が行われている状態を示している。また、エンジン始動しきい値Gは、ハイブリッド車両のエンジンを始動させるか否かを示すしきい値であり、エコ運転状態量がエンジン始動しきい値を超えると、パワートレインECU10によってエンジンを始動させる。運転状態量がエンジン始動しきい値以下、すなわちHVエコゾーン56内にあれば、モータの駆動力によって車両を駆動する。
エコ運転状態量がエコ運転領域52内にある場合には、エコ運転の判定しきい値に対する操作余量を表示することができる。図4(A)に示す例では、E−A区間が操作余量を示している。
また、エコ運転状態量が非エコ運転領域53内にある場合には、エコ運転の判定しきい値からの操作逸脱量を表示することができる。図4(B)に示す例では、A−F区間が操作逸脱量を示している。
なお、以下でエコ運転支援情報と記述した場合、上述したエコバー表示50、エコバー表示50を構成する各種情報(エコ運転状態量51、エコ運転領域52、非エコ運転領域53、回生領域54、回生領域54側の非エコ運転領域55、エンジン始動しきい値G、HVエコゾーン56など)、エコランプ80の表示などが含まれるものとする。
第1の方法として、所定の走行距離ごとに燃費を求めてこれらの平均値を算出し、平均燃費を基準値と比較してエコ運転習熟度を判定する方法である。
第2の方法として、エコ運転状態にあると判定された走行時間を、エコ運転支援情報を提供可能な走行時間で除算して求めたエコ運転割合をもとにエコ運転習熟度を判定する方法である。エコ運転支援情報を提供可能な走行時間とは、シフトレバーがバックやパーキングなどにはなく、ドライブレンジにあるときの走行時間である。
第3の方法として、エコ運転状態にあると判定された走行距離を、エコ運転支援情報を提供可能な距離で除算して求めたエコ運転割合をもとにエコ運転習熟度を判定する方法である。
第4の方法として、車速や加速度により「加速」、「定速」、「減速」の走行状態を判定し、走行状態別に上述の第2又は第3の方法でエコ運転割合を算出する。そして、エコ運転割合の低い走行状態のエコ運転割合をもとにエコ運転習熟度を判定する方法である。
本実施例ではエコ運転習熟度が“低”と判定されたユーザには、図5(A)に示すようにエコ運転状態量51と、エコ運転領域52と、非エコ運転領域53とを表示する。
従って、車両の運転状態がエコ運転状態にあるのか、非エコ運転状態にあるのかをドライバに通知することができる。さらに、エコ運転状態を維持するための操作余量、又はエコ運転状態に回復するための操作逸脱量を通知することができる。このため、エコ運転習熟度の低いドライバには、エコ運転状態を維持するための情報を提供して、エコ運転に努めさせることができる。
また、エコ運転習熟度が“中”と判定されたユーザには、図5(B)に示すようにエコ運転状態量51、エコ運転領域52、非エコ運転領域53に加え、エンジンの始動しきい値GとHVエコゾーン56とを表示する。
エンジン始動しきい値GとHVエコゾーン56とを表示させることで、車両が現在、モータの駆動力だけを使用して走行しているのか、エンジンの駆動力も使用して走行しているのかが分かり、エコ運転に習熟したユーザには、モータだけを使用した運転をするための指標を示すことができる。
また、エコ運転習熟度が“高”と判定されたユーザには、図5(C)に示すようにエコ運転状態量51、エコ運転領域52、非エコ運転領域53、エンジンの始動しきい値G、HVエコゾーン56に加え、回生領域54と、回生領域側の非エコ運転領域55を表示する。
エコ運転習熟度の高いユーザには、回生運転時のエコ運転情報も表示することで、回生運転時のエコ運転も支援することができる。
・エコ運転の項目別の習熟度に応じて、エコ表示部31に表示する表示項目を変更する。
・エコ運転の習熟度に応じて、エコ表示部31の全体の大きさを変更する。
・エコ運転の項目別の習熟度に応じて、エコ表示部31における各項目を表示する領域の大きさを変更する。
・車両の運転状態に応じて、エコ表示部31に表示する表示項目を変更する。
・車両の運転状態に応じて、エコ表示部31における各項目を表示する領域の大きさを変更する。
まず、図7に示すフローチャートを参照しながら、所定走行距離ごとに平均燃費を求め、これを基準値と比較してエコ表示部31に表示させる表示情報を決定する手順を説明する。
エコ判断部62は、所定の走行距離ごとに燃費を算出し、算出した燃費の平均値を求める。そして、エコ判断部62は、算出した平均燃費と、エコ運転習熟度判定用の基準しきい値とを比較する(ステップS1)。基準しきい値には、上級者と中級者とを区分けする第1基準しきい値と、初級者と中級者とを区分けする第2基準しきい値とが用意されている。
エコ判断部62は、算出した平均燃費が第1基準しきい値よりも大きい場合(ステップS1/YES)、エコ運転の上級者と判定し、メータECU20に上級者用表示の表示指示と、算出したエコ運転状態量とを出力する(ステップS2)。メータECU20は、エコ判断部62からの指示に従って、インジケータパネル30に図5(C)に示す上級者用表示を表示させる。
また、エコ判断部62は、算出した平均燃費が第1基準しきい値以下で、第2基準しきい値よりも大きい場合に(ステップS3/YES)、エコ運転の中級者と判定し、メータECU20に中級者用表示の表示指示と、算出したエコ運転状態量とを出力する(ステップS4)。メータECU20は、エコ判断部62からの指示に従って、インジケータパネル30に図5(B)に示す中級者用表示を表示させる。
また、エコ判断部62は、算出した平均燃費が第2基準しきい値以下である場合に(ステップS3/NO)、エコ運転の初級者であると判定し、メータECU20に初級者用表示の表示指示と、算出したエコ運転状態量とを出力する(ステップS6)。メータECU20は、エコ判断部62からの指示に従って、インジケータパネル30に図5(A)に示す初級者用表示を表示させる。
まず、エコ判断部62は、エコ運転割合を算出する(ステップS11)。
エコ判断部62は、エコ運転状態にあると判定された走行時間を、エコ運転支援情報を提供可能な走行時間で除算し、エコ運転割合を算出する。エコ運転割合は、エコ運転状態にあると判定された走行距離を、エコ運転支援情報を提供可能な距離で除算して算出してもよい。
次に、エコ判断部62は、算出したエコ運転割合とエコ運転習熟度判定用の基準しきい値とを比較する(ステップS12)。基準しきい値には、上級者と中級者とを区分けする第3基準しきい値と、初級者と中級者とを区分けする第4基準しきい値とが用意されている。
エコ判断部62は、エコ運転割合が第3基準しきい値よりも大きい場合に(ステップS12/YES)、エコ運転の上級者と判定し、メータECU20に上級者用表示の表示指示と、算出したエコ運転状態量とを出力する(ステップS13)。メータECU20は、エコ判断部62からの指示に従って、インジケータパネル30に図5(C)に示す上級者用表示を表示させる。
また、エコ判断部62は、エコ運転割合が第3基準しきい値以下で、第4しきい値よりも大きい場合に(ステップS14/YES)、エコ運転の中級者と判定し、メータECU20に中級者用表示の表示指示と、算出したエコ運転状態量とを出力する(ステップS15)。メータECU20は、エコ判断部62からの指示に従って、インジケータパネル30に図5(B)に示す中級者用表示を表示させる。
また、エコ判断部62は、エコ運転割合が第4しきい値以下である場合に(ステップS14/NO)、エコ運転の初級者と判定し、メータECU20に初級者用表示の表示指示と、算出したエコ運転状態量とを出力する(ステップS16)。メータECU20は、エコ判断部62からの指示に従って、インジケータパネル30に図5(A)に示す初級者用表示を表示させる。
エコ判断部62は、センサ2から入力した車速や加速度により、車両の走行状態を判定する。車両の走行状態が加速走行中であった場合には(ステップS21/YES)、エコ判断部62は、加速時のエコ運転割合を算出する(ステップS22)。加速時のエコ運転割合は、加速走行中であって、エコ運転状態にあると判定された走行時間を、加速走行を行った全体の時間で除算して求める。また、走行時間ではなく、走行距離で加速走行時のエコ運転割合を算出してもよい。
また、車両の走行状態が定速走行中であった場合には(ステップS23/YES)、エコ判断部62は、定速走行時のエコ運転割合を算出する(ステップS24)。定速走行時のエコ運転割合は、定速走行中であって、エコ運転状態にあると判定された走行時間を、定速走行を行った全体の時間で除算して求める。また、走行時間ではなく、走行距離で定速走行時のエコ運転割合を算出してもよい。
また、車両の走行状態が減速走行中であった場合には(ステップS25/YES)、エコ判断部62は、減速走行時のエコ運転割合を算出する(ステップS26)。減速走行時のエコ運転割合は、減速走行中であって、エコ運転状態にあると判定された走行時間を、減速走行を行った全体の時間で除算して求める。また、走行時間ではなく、走行距離で減速走行時のエコ運転割合を算出してもよい。
加速走行時のエコ運転割合が最も低い場合には(ステップS28/YES)、エコ判断部62は、図6(A)に示す加速側強調表示の表示指示と、算出したエコ運転状態量とをメータECU20に通知する(ステップS29)。
また、定速走行時のエコ運転割合が最も低い場合には(ステップS30/YES)、エコ判断部62は図6(B)に示す定速側強調表示の表示指示と、算出したエコ運転状態量とをメータECU20に通知する(ステップS31)。
また、減速走行時のエコ運転割合が最も低い場合には(ステップS30/NO)、エコ判断部62は図6(C)に示す減速走行側強調表示の表示指示と、算出したエコ運転状態量とをメータECU20に通知する(ステップS32)。
例えば、上述した実施例ではエコ判断部62をHV−ECU60内に設けているが、エコ判断部をエンジンのみを搭載した車両に設ける場合に、図10に示すパワートレインECU10に設けることができる。図10には、エンジンのみを搭載した車両のエコ運転支援システム1Bの構成を示している。図10に示すエコ判断部13も、パワートレインECU10内のエンジン制御部11、トランスミッション制御部12から制御情報を取得するとともに、各種センサ2からセンサ信号を取得し、車両のエコ運転状態を判定するエコ運転状態量を算出する。算出したエコ運転状態量に基づいて、エコ判断部13は車両の運転状態がエコ運転状態にあるのか、非エコ運転状態にあるのかを判定する。
また、図11に示すようにエコ判断部をメータECU20に設けてもよい。図11には、エンジンのみを搭載した車両のエコ運転支援システム1Cにおいて、エコ判断部をメータECU20に設けた構成を示している。この場合、メータECU20は、CAN通信によってパワートレインECU10から車速等の車両情報を取得し、取得した情報に基づいてエコ運転状態量を算出する。算出したエコ運転状態量に基づきエコバー表示50やエコランプ80の表示状態を決定し、エコ表示部31に表示させる。
さらに、ナビゲーション装置の制御を行うナビECUに、上述したエコ判断部62の機能を設け、ナビゲーション装置のディスプレイに上述したエコバー表示50を表示させることもできる。
また、回生領域54の表示を、エコバー表示にしてもよいし、LEDのオン/オフ点灯制御を行ってもよい。
また、エコ表示部31において、エコ運転状態量が0%以上の領域を、HVエコゾーン56の領域と、それ以外の領域とに分割してもよいし、HVエコゾーン56を設けない構成であってもよい。
また、エコ表示部31において、エコバー表示ではなく、図12(C)に示すスピードメータのような円表示を採用してもよい。
また、上述した実施例では、車速等に基づいて車両のエコ運転状態量を求めて、リアルタイムにこれを表示しているが、例えば、エコ判断部62で求めた車速とエコ運転状態量を記録媒体等に記録しておき、降車後に記録媒体の記録内容をコンピュータ装置に読み込んで、エコ運転状態量の経時的な変化を表示させるようにしてもよい。
また、上述した実施例では、車両パワーを求めてこれを判定しきい値と比較することでエコ運転状態量を算出しているが、車両パワー以外に、アクセル開度に基づいてエコ運転状態量を算出してもよい。
2 各種センサ
10 パワートレインECU
20 メータECU
21 通知制御部
30 インジケータパネル
31 エコ表示部
60 HV−ECU
61 HV制御部
62 エコ判断部
70 モータ・ジェネレータECU
80 エコランプ表示
Claims (3)
- ドライバによる車両の運転操作のエコ度合いを表すエコ運転支援情報を表示するエコ運転支援装置であって、
前記エコ運転支援情報を所定の表示領域にリアルタイムに表示させる表示制御手段を有し、
前記表示制御手段は、ドライバのエコ運転の習熟度に応じて、前記表示領域に表示する表示項目を変更するものであり、ドライバのエコ運転の習熟度が低い場合に、習熟度が高い場合に比べて前記表示領域に表示する表示項目を少なくすることを特徴とするエコ運転支援装置。 - 前記表示制御手段は、ドライバのエコ運転の習熟度に応じて、前記表示領域の大きさを変更することを特徴とする請求項1記載のエコ運転支援装置。
- 前記表示制御手段は、ドライバのエコ運転における運転状態毎の習熟度に応じて、前記表示領域における前記運転状態に応じた表示を行う表示領域の大きさを変更することを特徴とする請求項1記載のエコ運転支援装置。
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