JP5143055B2 - 多段変速機の潤滑構造 - Google Patents
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Description
本実施の形態に係る多段変速機10は、自動二輪車に搭載される内燃機関に組み込まれて構成されている。
図1は内燃機関Eの一部省略した右側面図であり、図2は多段変速機10の断面図(図1のII-II線断面図)であり、同図1および図2に示すように、該多段変速機10は、内燃機関と共通の機関ケース1に設けられている。
上側機関ケース1Uと下側機関ケース1Lは、クランク軸6およびクランク軸6と同じ高さ位置で変速室2内の高い位置にあるカウンタ軸12を上下から挟むように軸支して合体する。
摩擦クラッチ5の左側には、クランク軸6の回転が伝達されるプライマリ被動ギヤ4がメイン歯車軸11に回転自在に軸支されている。
内燃機関のクランク軸の回転がプライマリ被動ギヤ4から係合状態の摩擦クラッチ5を介してメイン歯車軸11に伝達される。
ボール16は小径孔部11bに軸方向の同位置に3個が入る外径を有し、長尺プッシュロッド15lの右端部15lrと短尺プッシュロッド15sの左端部の互いに対向する端面には円環状に浅い環状溝が形成されていて3個のボール16を安定して挟持することができる。
一方、短尺プッシュロッド15sの右端部は、メイン歯車軸11から右方に突出して摩擦クラッチ5のプレッシャプレート5pの中心部に当接している。
3個のボール16はスラストベアリングの役割をなし、短尺プッシュロッド15sの回転を長尺プッシュロッド15lに伝達しない。
また、長尺プッシュロッド15lと短尺プッシュロッド15sの間に介装される3個のボール16を小径孔部11bに挿入する際に、大径孔部11aに3個のボール16を左側から入れて、長尺プッシュロッド15lを左から挿入していくと、長尺プッシュロッド15lの右端部15lrにより3個のボール16は、右方に押し込まれていき、小径孔部11bに入り、右方から嵌挿されていた短尺プッシュロッド15sの左端部の端面に押し当てられる。
すると、3個のボール16は、長尺プッシュロッド15lの右端部15lrと短尺プッシュロッド15sの左端部15slに挟まれて自然と周方向に散開して両端面の環状溝に収まって安定して支持されるので、組付作業も容易である。
カウンタ歯車軸12は、駆動軸であり、ベアリング7Lより左方に突出した軸端部分に出力スプロケット32が取り付けられる。
この出力スプロケット32にチェーン38が巻き掛けられて、チェーン38を介して後輪側に動力が伝達され、車両が走行する。
図6を参照して、カウンタ歯車軸12の軸端部分に環状のカラー部材33が外装されてベアリング7Lのインナレースに当接し、次に軸端部分に外装された皿バネ34をスプライン溝12sにスプライン嵌合した出力スプロケット32がカラー部材33との間に挟み、次に、外周溝12fに半割コッタ35を嵌合し、この半割コッタ35に環状リテーナ36が外嵌される。
そして、カウンタ歯車軸12の最外端の雄ねじ12eに袋状のナット部材37を螺合させ、環状リテーナ36を半割コッタ35との間に挟んで固定する。
右ベアリング3Rに沿って第1駆動変速歯車m1がメイン歯車軸11に一体に形成され、メイン歯車軸11の同第1駆動変速歯車m1と左ベアリング3Lとの間に形成されたスプラインに右から左へ順に順次径を大きくした第2,第3,第4,第5,第6駆動変速歯車m2,m3,m4,m5,m6がスプライン嵌合されている。
なお、第3,第4,第5,第6駆動変速歯車m3,m4,m5,m6は、そのスプライン嵌合部が形成される内周面に周方向に内周溝mvが形成されて軽量化が図られている。
カウンタ歯車軸12において、右ベアリング7Rの左に介装されたカラー部材14Rを介して外装された右端の軸受カラー部材13と、左ベアリング7Lの右に介装されたカラー部材14Lを介して外装された左端の軸受カラー部材13との間に、等間隔に5つの軸受カラー部材13が外装され、この全部で7つの軸受カラー部材13の隣り合う軸受カラー部材13,13間に跨るようにして右から左へ順に順次径を小さくした第1,第2,第3,第4,第5,第6被動変速歯車n1,n2,n3,n4,n5,n6が回転自在に軸支されている。
カウンタ歯車軸12に変速段が奇数段の奇数段歯車(第1,第3,第5被動変速歯車n1,n3,n5)と変速段が偶数段の偶数段歯車(第2,第4,第6被動変速歯車n2,n4,n6)が交互に配列されることになる。
シフトロッド51の軸方向の移動は、ロストモーション機構52,53を介してカムロッドCを軸方向に連動し、このカムロッドCの移動がカウンタ歯車軸12に組み込まれた係合手段20により各被動変速歯車nを選択的にカウンタ歯車軸12と係合して変速を行う。
シフトロッド51の右端は雄ねじが形成された雄ねじ端部51bbとなっており、雄ねじ端部51bbの手前に6角形状のナット部51cが形成されている。
左右のロストモーション機構52,53は、同じ構造のものを互いに左右対称になるように配設している。
なお、コッタ52cは、スプリングホルダ52hの内周凹部52haの内径を外径とし、シフトロッド51の外周凹部51aの外径を内径とした中空円板状をなし、組み付けのため半割りにされている。
したがって、シフトロッド51が軸方向に移動すると、左右のロストモーション機構52,53の圧縮コイルスプリング52s,53sを介してスプリングホルダ52h,53hが軸方向に移動する。
カムロッドCは、断面が特別な形状をしておらず概ね外形が単純な矩形の角柱棒状部材であるので、カムロッドCを容易に製造することができる。
このシフトロッド操作子55の螺着されたナット57より右側に延出した円筒部に直径方向に穿孔したピン孔55hが形成されており、同ピン孔55hにシフトピン58が貫通する。
シフトロッド操作子55を貫通する部分を係合部58aより小径の小径円柱部58cとすることで、シフトロッド操作子55およびシフトロッド操作子55をガイドする部分を小型・軽量化し省スペース化を図ることができる。
なお、軸受蓋部材8は、周縁部を環状枠壁1fの端面に当接してボルト9により締結するので、ボルト9を外すことで着脱は可能である。
筒状ガイド部8gは、カウンタ軸受孔8nと同軸で径の小さい円孔8ghを備え、その下部が斜め下方に切り欠かれてガイド長孔8glが軸方向に長尺に形成されている。
なお、第2嵌合孔8qの周囲の同心円上に3か所ボルト孔8cが形成されている。
また、軸受孔8bにベアリング71を介して中間軸70を回動自在に軸支しておき、中間軸70には大径中間ギヤ71が嵌着されるとともに、小径中間ギヤ72が一体に形成されており、小径ギヤ72は前記シフトドラム67の側縁に形成されたドラムギヤ67gと噛合させておく。
また、シフトピン58の傾きが防止されることは、シフトロッド操作子55の軸心の振れも防止してシフトロッド51の円滑な移動を維持して益々変速を円滑に行うことができる。
なお、シフトロッド操作子55を筒状ガイド部8gによりガイドすることで、シフトロッド51の倒れを防止することも、シフトロッド51の円滑な作動に寄与している。
なお、1速の前にニュートラルNの位置がある。
図7にシフトドラム67の外周面の展開図を示し、図8にシフトドラム67の回動角度と各変速段の位置関係を示す。
すなわち、間欠駆動機構を必要とせずに簡単な構成で変速用モータ80による変速速度が高速でもシフトロッドが所望の定位置に短時間に安定維持されて変速段が確実にかつ速やかに設定できる。
なお、変速過程にある変速溝部Gmは、シフトドラム67の回動角度で60度としている。
この大径ギヤ77の円筒基部77aが下側機関ケース1Lに支持されたポテンショメータ78の作動部に連結されている。
図8には、ポテンショメータ78が検出する角度をシフトドラム67の回動角度と対応させて示している。
このように、シフトドラム67の回動角度を減速ギヤ機構を介して減速して検出することで、安価なポテンショメータ78を使用することができる。
円柱状をなすモータ本体80aの一端面から駆動軸80dが突出しており、このモータ本体80aの駆動軸80dが突出する端部は取付ブラケット81となっている。
なお、取付ブラケット81の軸受円筒部81sの第2嵌合孔8qへの嵌合は、取付ブラケット81の第1嵌合孔1pへの嵌合より嵌合精度が高い。
そして、半円突条部90に相対する半円弧状の半円支持部材92が内周面に貼着されたゴム部材93を介してモータ本体80aに嵌合して両端をボルト95により締結して半円突条部90と半円支持部材92によりモータ本体80aを締め付けるように支持する。
図2に示すように、脱落防止用ねじ棒96の進行により脱落防止用ねじ棒96の先端がモータ本体80aの背後(左側)の端面に近接することにより変速用モータ80の脱落が防止される。
取付ブラケット81が第1嵌合孔1pと第2嵌合孔8qに液密に嵌合するので、高いシール性が確保される。
そして、脱落防止用ねじ棒96の進行により脱落防止用ねじ棒96の先端をモータ本体80aの端面に近接することにより変速用モータ80の脱落を防止し、半円突条部90に嵌合したモータ本体80aに半円支持部材92を嵌めて半円突条部90にボルト95により締結してモータ本体80aを締めつけるように支持する。
中間軸70の大径ギヤ71に噛み合わされる。
すなわち、図1を参照して、メイン歯車軸11の斜め上方にカウンタ歯車軸12が配置され、そのカウンタ歯車軸12の下方に変速用モータ80が配置されることになり、変速用モータ80で駆動されるシフトドラム67が変速用モータ80とカウンタ歯車軸12との間に配置される構造であり、カウンタ歯車軸12の下方に配置されるシフトドラム67と変速用モータ80を、カウンタ歯車軸12の下方斜め前に配置されるメイン歯車軸11に近づけて集約的に配置でき、コンパクトな配置構造とし多段変速機10および内燃機関Eの小型化を図ることができる。
前記したように、シフトドラム67のシフト案内溝Gの変速段溝部Gsを、変速用モータ80の駆動停止時からシフトドラム67が空走する距離より長く設定しているので、変速段が確実にかつ速やかに設定できる。
この中空円筒状のカウンタ歯車軸12は、内径がロストモーション機構52,53のスプリングホルダ52h,53hの外径に略等しく、シフトロッド51に取り付けられたスプリングホルダ52h,53hを摺動自在に嵌挿する。
8本のカムロッドCao,Cao,Cae,Cae,Cbo,Cbo,Cbe,Cbeは、図14に示す配列で対応するカム案内溝12gに摺動自在に嵌合する。
同種類のカムロッドCは、対称位置に配設される。
カウンタ歯車軸12に対するカム部材Cの回り止めとなるカム案内溝12gは、断面コ字状の単純な形状をして簡単に加工成形できる。
右側の拡大内径部の内側に前記シフトロッド操作子55が半分程挿入されている。
また、短尺矩形凹部12qと軸方向溝12avとの間の厚肉部で周方向溝12cv上にピン孔12hが前記カム案内溝12gまで径方向に穿孔されている。
各周方向溝12cv上にはそれぞれ4か所ピン孔12hが形成される。
ピン孔12hにはピン部材23が摺動自在に嵌挿される。
なお、ピン孔12hが連通するカム案内溝12gの幅は、ピン部材23の外径幅より小さい。
したがって、ピン孔12hを進退するピン部材23がカム案内溝12gに脱落することがないので、カウンタ歯車軸12への係合手段20の組み付けを容易にする。
ピン孔12h内でのピン部材23の進退は、その遠心側端部を周方向溝12cvの底面より外側に出没させる。
このようにして、全ての揺動爪部材Rが組み付けられた状態を図18に示す。
そして、合致した軸受凹部Rdと軸方向溝12avに支軸ピン26が嵌合される。
また、ピン受部Rrは、ピン部材23を受け止めるだけの幅を具えれば足りるので、揺動爪部材Rを小型に形成することができ、かつ他方の係合爪部Rpの遠心力による揺動を容易にすることができる。
また、ピン部材23が退行したときは、圧縮スプリング22により付勢された係合爪部Rpがカウンタ歯車軸12の中央円筒部12aの外周面より外側に突出し被動変速歯車nと係合可能とする。
同様に、正回転偶数段揺動爪部材Raeが前記正回転偶数段用カムロッドCaeの移動により進退するピン部材23により揺動し、逆回転偶数段係合部材Rbeが前記逆回転偶数段用カムロッドCbeの移動により進退するピン部材23により揺動する。
カウンタ歯車軸12の中央円筒部12aの軸方向溝12avに埋設される支軸ピン26は、中央円筒部12aの外周面に接する深さに埋設されるので、軸受カラー部材13が外装されると、ガタなく固定される。
各被動変速歯車nは、左右内周縁部(内周面の左右周縁部)に切欠きが形成されて左右切欠きの間に薄肉環状の突条30が形成されており、この突条30を挟むように左右の軸受カラー部材13,13が切欠きに滑動自在に係合する(図9,図10参照)。
係合凸部31は、側面視(図11,図12に示す軸方向視)で薄肉円弧状をなし、その周方向の両端面が前記揺動爪部材Rの係合爪部Rpと係合する係合面をなす。
シフト操作子55を取付けたシフトロッド51に左右2つのロストモーション機構52,53を組み付け、ロストモーション機構52,53の外周囲に8本のカムロッドCao,Cao,Cae,Cae,Cbo,Cbo,Cbe,Cbeを配設した状態で、カウンタ歯車軸12の中空内に嵌挿する。
そして、8本のカムロッドCao,Cao,Cae,Cae,Cbo,Cbo,Cbe,Cbeのカウンタ歯車軸12に対する左右移動位置は、ニュートラル位置になるように設定しておく。
そして、まず図12に実線で示すように中央円筒部12aの下端(右端)に右端の軸受カラー部材13を外装してから、最も下の第1被動変速歯車n1に対応する周方向溝12cvにおけるピン孔12hにピン部材23を挿入し、スプリング受部12dに圧縮スプリング22の一端を支持させて揺動爪部材Rを長尺矩形凹部12p,短尺矩形凹部12q,周方向溝12cvに嵌合し、支軸ピン26を右端の軸受カラー部材13の内側の軸方向溝12avに嵌入すると同時に揺動爪部材Rの軸受凹部Rdに嵌合して揺動爪部材Rを組み付ける。
軸受カラー部材13は、各被動変速歯車nの軸方向の力を支え、軸方向の位置決めとスラスト力を受けることができる。
図6を参照して、カウンタ歯車軸12の前記カラー部材33が嵌合される箇所に径方向に貫通された給油導入孔12xが複数穿孔され、対応してカラー部材33にも導入孔33xが形成され、その外周を環状シール部材39が覆っている。
なお、各軸方向給油溝12yはピン部材23が位置する軸方向位置のうち隣り合う軸方向位置で穿孔された径方向給油孔12zには連通せず、1つおきの軸方向位置の径方向給油孔12zと連通する。
図20ないし図24は、順次経時的変化を示しており、各図において、図(a)は図9(図11,図12のIX−IX線断面図)の歯車等を省略した断面図であり、図(b)は図10(図11,図12のX−X線断面図)の歯車等を省略した断面図であり、図(c)は図(a),図(b)のc−c線断面図(第1被動変速歯車n1の断面図)、図(d)は図(a),図(b)のd−d線断面図(第2被動変速歯車n2の断面図)である。
なお、図20ないし図27において、有効に動力伝達している揺動爪部材Rと係合凸部31には格子ハッチを施している。
他の第3,第4,第5被動変速歯車n3,n4,n5,n6も同様で空回りしている(図20(a),(b)参照)。
なお、正回転奇数段用カムロッドCaoがこれと係止するロストモーション機構53のスプリングホルダ53hとともに停止しているので、同スプリングホルダ53hに係合する逆回転偶数段用カムロッドCbeも停止している。
なお、逆回転偶数段用カムロッドCbeは停止したままで、逆回転偶数段揺動爪部材Rbeも係合爪部Rpを内側に引っ込めたままである。
この瞬間、図23(c)と図23(d)を参照して、第2被動変速歯車n2の係合凸部31の正回転偶数段揺動爪部材Raeへの当接と第1被動変速歯車n1の係合凸部31の正回転奇数段揺動爪部材Raoへの当接とが、同時に発生する。
このようにして1速から2速への変速作業は完了し、図24に示す状態が2速状態である。
したがって、車速が減速されて後輪からカウンタ歯車軸12への駆動力が働き、駆動力の方向が変化した時には、第1被動変速歯車n1の係合凸部31が正回転奇数段揺動爪部材Raoから逆回転奇数段揺動爪部材Rboに係合が速やかに切り換わり、係合が滑らかに引き継がれて維持されることができる。
図25は、変速段が2速状態で、減速した直後の状態を示している。
減速により後輪からカウンタ歯車軸12への駆動力が働き、図25(d)に示すように、回転速度が低下した第2被動変速歯車n2の係合凸部31に、係合可能状態にあった逆回転偶数段揺動爪部材Rbeの係合爪部Rpが係合してカウンタ歯車軸12の回転動力を第2被動変速歯車n2に伝達する所謂エンジンブレーキが働いている。
なお、逆回転偶数段用カムロッドCbeとともに正回転奇数段用カムロッドCaoもロストモーション機構53のスプリングホルダ53hを介して停止状態にある。
前記正回転偶数段揺動爪部材Raeが係合爪部Rpを内側に引っ込めた後に、逆回転奇数段揺動爪部材Rboが係合爪部Rpを外側に突出する。
この直後から、より低速で回転する第1被動変速歯車n1との係合が有効になり、第2被動変速歯車n2との係合は解除され、2速から1速へのシフトダウンが実行される。
この状態で2速から1速への変速作業は完了する。
したがって、車速が加速されて内燃機関から第2被動変速歯車n2へ駆動力が働き、駆動力の方向が変化した時には、第2被動変速歯車n2の係合凸部31が逆回転偶数段揺動爪部材Rbeから正回転偶数段揺動爪部材Raeに係合が速やかに切り換わり、係合が滑らかに引き継がれて維持されることができる。
10…多段変速機、11…メイン歯車軸、12…カウンタ歯車軸、12a…中央円筒部、12cv…周方向溝、12av…軸方向溝、12p…長尺矩形凹部、12q…短尺矩形凹部、12g…カム案内溝、12h…ピン孔、12d…スプリング受部、12x…給油導入孔、12y…軸方向給油溝、12z…径方向給油孔、13…軸受カラー部材、15l…長尺プッシュロッド、15s…短尺プッシュロッド、16…ボール、17…クラッチ油圧アクチュエータ、
20…係合手段、22…圧縮スプリング、23…ピン部材、26…支軸ピン、30…突条、31…係合凸部、32…出力スプロケット、33…カラー部材、34…皿バネ、35…半割コッタ、36…環状リテーナ、37…ナット部材、38…チェーン、39…環状シール部材、
50…変速駆動機構、51…シフトロッド、51a,51b…外周凹部、52,53…ロストモーション機構、52h,53h…スプリングホルダ、52ha,53ha…内周凹部、52s,53s…コイルスプリング、55…シフトロッド操作子、56…ボールベアリング、57…ナット、58…シフトピン、60…溝条、65…支軸、66…ベアリング、67…シフトドラム、G…シフト案内溝、Gs…変速段溝部、Gm…変速溝部、67g…ドラムギヤ、70…中間軸、71…大径中間ギヤ、72…小径中間ギヤ、
73…小径ギヤ、74…支軸、75b…大径減速ギヤ、75s…小径減速ギヤ、76…支軸、77…大径ギヤ、78…ポテンショメータ、
80…変速用モータ、80a…モータ本体、81…取付ブラケット、82…ベアリング、83…ボルト、84…シール部材、
90…半円突条部、91…ゴム部材、92…半円支持部材、93…ゴム部材、94…、95…ボルト、96…脱落防止用ねじ棒、
m…駆動変速歯車、m1〜m6…第1〜第6駆動変速歯車、
n…被動変速歯車、n1〜n6…第1〜第6被動変速歯車、
C…カムロッド、Cao…正回転奇数段用カムロッド、Cae…正回転偶数段用カムロッド、Cbo…逆回転奇数段用カムロッド、Cbe…逆回転偶数段用カムロッド、p…係止爪、v1,v2,v3,v4,v5,v6…カム溝、
R…揺動爪部材、Rao…正回転奇数段揺動爪部材、Rae…正回転偶数段揺動爪部材、Rbo…逆回転奇数段揺動爪部材、Rbe…逆回転偶数段揺動爪部材、Rp…係合爪部、Rr…ピン受部、Rq…幅広端部。
Claims (2)
- 互いに平行な歯車軸にそれぞれ複数の駆動歯車と被動歯車が変速段毎に常時噛み合い状態で軸支され、前記駆動歯車と前記被動歯車の一方の複数の歯車が歯車軸に固定され、他方の複数の歯車と歯車軸との間で歯車軸と各歯車の係合を歯車ごとに切り換える係合切換機構が備えられ、変速駆動機構により前記係合切換機構が駆動されて変速を行う多段変速機において、
前記係合切換機構は、
各歯車の内周面の周方向複数箇所に周方向に係合面を有して設けられた係合部と、
前記歯車軸に軸支され揺動する一端が前記係合部の係合面と係合および係合解除を行う揺動爪部材と、
前揺動爪部材の揺動する他端に径方向内側から接するピン部材と、
前記歯車軸の中空部内周面に軸方向に指向して削成されたカム案内溝に嵌って軸方向に移動し前記ピン部材に摺接する摺接面に複数のカム面が軸方向所要箇所に形成され移動により前記ピン部材を介して前記揺動爪部材を作動する複数のカムロッドとを備え、
前記変速駆動機構は、
前記複数のカムロッドの内側で前記歯車軸の中空中心軸に嵌挿され軸方向の移動により前記カムロッドを移動させるシフトロッドを備え、
前記カム案内溝を中空部に備える前記歯車軸は、
一方の端部に内外を連通して穿孔された給油導入孔が中空部に潤滑油を導入し、
中空部内周面に沿って前記カム案内溝に平行に削成された軸方向給油溝が中空部内周面に沿って潤滑油を軸方向に導き、
前記ピン部材が位置する軸方向位置で前記軸方向給油溝と連通して径方向に穿孔された径方向給油孔が前記係合切換機構に潤滑油を導出する潤滑構造を備えていることを特徴とする多段変速機の潤滑構造。 - 前記軸方向給油溝は、複数本削成され、
各軸方向給油溝は、前記ピン部材が位置する軸方向位置のうち隣り合う軸方向位置で穿孔された前記径方向給油孔には連通しないことを特徴とする請求項1記載の多段変速機の潤滑構造。
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