JP5142402B2 - 代掻き作業機及びそれに使用される泥除け材 - Google Patents

代掻き作業機及びそれに使用される泥除け材 Download PDF

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Description

本発明はトラクタの後部に装着され、圃場を耕耘する耕耘ロータを備える代掻き作業機であり、特に耕耘ロータに突設されている耕耘爪が飛散させる泥土等のトラクタへの飛散を防止する目的で、シールドカバーの前方側に泥除け材が取り付けられた代掻き作業機、及びそれに使用される泥除け材に関するものである。
代掻き作業機の耕耘ロータがダウンカット回転する場合、耕耘爪が泥水面から抜け出るときに掻き揚げる泥水は遠心力によりシールドカバーに向かって撒き散らされる。この泥水はシールドカバーの内周面に沿い、前方側へ向かって流れるが、シールドカバーの前端部分から滴り落ちるため、トラクタにまで飛散することはほとんど無い。
但し、耕耘爪が泥水中に食い込むときには、水面を激しく叩くため、泥水が四散し、飛散した泥水が代掻き作業機の前方に位置するトラクタにまで及ぶことがある。このような場合に、泥水の飛散を防止する目的で、シールドカバーの前方に飛散防止カバーを接続することがある(特許文献1参照)。
特許文献1のように飛散防止カバーをシールドカバーの前方に懸垂させた状態で接続した場合には、飛散防止カバーは耕耘ロータの回転の向きに沿った方向を向くため、その背面において耕耘ロータが飛散させた泥土と泥水をある程度、堰き止めることができるものと考えられる。
しかしながら、飛散防止カバーをシールドカバーに接続し、垂設させているため、代掻き作業時に飛散防止カバーが耕耘ロータ側に巻き込まれたり、飛散した泥の勢いによって前方側へめくれ上がったりすることがあり、飛散防止カバーに安定した飛散防止効果を期待することができない。この点では、飛散防止カバーを上方から下方へかけて進行方向後方側へ傾斜させた状態でシールドカバーに固定することが有利であると考えられる(特許文献2参照)。
一方、代掻き作業機は主に田植えの前段階に、泥土上に泥水が貯留している圃場を耕耘する目的で圃場を走行するが、泥水が貯留した圃場には藁や雑草等が浮遊していることが多く、これらの浮遊物は田植え時に苗に巻き込まれ易いため、圃場から除去されることが望ましい。この浮遊物を除去する観点から浮遊物を耕土内に鋤き込むために、作業機に藁等の浮遊物を作業機幅方向中央側へ引き寄せるためのフロントレーキ体を付けることも行われる(特許文献3参照)。
特開2001−16904号公報(請求項1、請求項2、段落0011、0017〜0019、図1〜図4) 実開昭49−43406号公報(明細書第3頁第5行〜第17行、図面) 特開2005−13008号公報(請求項8、段落0021、0022、0026、図8)
特許文献2では上記のように飛散防止カバーを、上方から下方へかけて後方へ傾斜させた状態でシールドカバーに固定しているが、飛散防止カバー自体は泥水の飛散を防止しながら、代掻き作業中にその前方に存在する浮遊物を作業機幅方向中央側へ誘導する機能を持たない。また飛散防止カバーの先端部分が泥水中に浸かっている状態では、逆に浮遊物を耕耘ロータの外側に拡散させてしまうことがある。
特許文献3において作業機の前方側に接続されるフロントレーキ体は作業機の前方に存在する藁等の浮遊物を強制的に圃場の泥土中に鋤き込むことを可能にするが、シールドカバー内からの泥土と泥水の飛散を防止する機能を併せ持つ訳ではないため、前記した飛散防止カバーとして用いられることはない。
本発明は上記背景より、浮遊物を耕耘ロータ側へ誘導する機能を持つ泥除け材をシールドカバーの前方に装着した代掻き作業機、及びそれに使用される泥除け材を提案するものである。
請求項1に記載の発明の代掻き作業機は、トラクタの後部に装着され、前記トラクタからの動力を受けて水平軸回りに回転する耕耘ロータとその上方を覆うシールドカバーとを備える代掻き作業機において、下端から高さ方向にスリットが入れられ、このスリットを挟んで長さ方向に複数の受け片に区分された形状をした泥除け材が前記シールドカバーの進行方向前方側に接続され、前記受け片における前記代掻き作業機の幅方向中央部寄りの部分は、前記シールドカバーへの接続部分より前記代掻き作業機の進行方向後方側に位置していることを構成要件とする。
特許文献3に記載のように作業機(代掻き作業機を含む)の前方にフロントレーキ体を配置することで、浮遊物を作業機側へ誘導することが可能であることから、浮遊物のシールドカバーへの誘導を図る上では、代掻き作業機(以下、本項目中、作業機と言う)の前方にフロントレーキ体に相当し得る部材を配置することが適切である。そこで、シールドカバーの進行方向前方側に泥除け材を接続し、この泥除け材に泥水の引き寄せ機能を持たせることで、作業機の進行方向前方側に存在する泥水を作業機側に誘導することが可能になる。
泥除け材はシールドカバーの前方側に接続されることで、本来的には耕耘ロータが掻き上げる泥水と泥土を背面で受け止めて落下させ、トラクタ側への飛散を防止する機能を有するため、トラクタを泥水と泥土から保護する意味から、基本的には作業機の幅方向と高さ方向に長さと幅を持った板状に形成される。また背面が受ける泥水と泥土を表面側に飛散させることなく、背面側に落下させる意味からは、泥水等による圧力によっては容易に表面側へ曲げ変形しない程度の厚さを持つ。
一方、泥除け材は作業機のシールドカバーに接続されることで、下端部が泥水中に浸かる状態になることもあるから、泥除け材が作業中に稲株や土塊から過大な抵抗を受けることがないよう、下端部が受ける稲株や土塊からの抵抗によって適度に曲げ変形し得る弾性を有することが望ましい。以上のことから、泥除け材は例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル等の合成樹脂、もしくはゴム(合成ゴム)の他、鋼板、ステンレススチール等の金属材料等、適度の弾性を有する材料により製作される。
下端から高さ方向にスリットが入れられ、このスリットを挟んで長さ方向に複数の受け片に区分された形状をした泥除け材がシールドカバーの進行方向前方側に接続され、受け片における代掻き作業機の幅方向中央部寄りの部分は、シールドカバーへの接続部分より代掻き作業機の進行方向後方側に位置していることにより、泥除け材の前方に存在する泥水が各受け片の表面に沿って抵抗の小さいスリットの側へ移動しようとする水流が発生することになり、泥除け材の前方に存在する泥水が作業機の中央部側へ移動する水流が発生し、浮遊物がシールドカバー内部へ誘導されることになる。
すなわち、受け片における代掻き作業機の幅方向中央部寄りの部分が、シールドカバーへの接続部分より代掻き作業機の進行方向後方側に位置していることにより、各受け片の表面に、作業機の幅方向両側から中央部側へかけて前方から後方へ向かう傾斜が付く。この場合、泥除け材の前方に存在する泥水が各受け片の表面に沿って抵抗の小さいスリットの側へ移動しようとする水流が発生することになり、泥除け材の前方に存在する泥水が作業機の中央部側へ移動する水流が発生し、浮遊物がシールドカバー内部へ誘導されることになる。
浮遊物が作業機側へ誘導され、シールドカバー内部に取り込まれることで、浮遊物は耕耘ロータに巻き込まれ、泥土中に埋め込まれて(鋤き込まれて)いくことになる。浮遊物が泥土中に埋め込まれることで、田植え時に浮遊物が浮遊することによる苗への巻き込みがなくなり、浮遊物による苗への影響、並びに植え付け作業への影響が回避される。
また、泥除け材を複数の受け片に区分するスリットは泥除け材の下端から切り欠きが入れられることにより、泥除け材を厚さ方向に貫通する幅を持った空隙として形成され、耕耘ロータが掻き上げ、受け片の背面に衝突した泥水をスリットに集約させ、受け片の下端まで降下させる働きをする。
請求項2に記載の発明の代掻き作業機は、請求項1に記載の発明の代掻き作業機の構成に加えて、前記スリットは、上方から下方へかけて代掻き作業機の幅方向両側から中央部側へ向かって傾斜していることを構成要件とする。
この構成では、スリットが、上方から下方へかけて代掻き作業機の幅方向両側から中央部側へ向かって傾斜していることにより、シールドカバーの内周面及び受け片の背面に衝突して流れ落ちる泥水の内、スリットの上の領域に衝突した泥水は受け片の背面に沿ってスリットまで降下し、スリットの傾斜に沿い、作業機の幅方向両側から中央部側へ向かって流下する。このとき、スリットまで降下した泥水はスリットに沿って流下する。この泥水のスリットに沿った流下によって泥水には作業機の中央部側へ向かう水流が発生する。
スリットから流れ落ちる泥水が作業機の中央部寄りに送り込まれることで、作業機の前方に存在する泥水の水面に、作業機の幅方向両側から中央部側へ向かう流れを発生させることができ、結果として作業機の前方に存在する泥水上を浮遊する藁等の浮遊物を自然に作業機側へ誘導する(その場に引き留めるか、あるいは作業幅(作業機の幅)の外側に流れ出さないようにする)ことが実現される。
浮遊物が作業機側へ誘導され、シールドカバー内部に取り込まれることで、浮遊物は耕耘ロータに巻き込まれ、泥土中に埋め込まれて(鋤き込まれて)いくことになる。浮遊物が泥土中に埋め込まれることで、田植え時に浮遊物が浮遊することによる苗への巻き込みがなくなり、浮遊物による苗への影響、並びに植え付け作業への影響が回避される。
請求項3に記載の発明の代掻き作業機は、請求項1または2に記載の発明の代掻き作業機の構成に加えて、前記泥除け材の前記各受け片の下端部に、前記代掻き作業機の幅方向両側から中央部側へかけて下方から上方へ向かう傾斜が付けられていることを構成要件とする。
泥除け材の下端が水平である場合、泥除け材の下端部自体は積極的に泥水に流れを発生させるようには作用しないが、各受け片の下端部に、作業機の幅方向両側から中央部側へかけて下方から上方へ向かう傾斜を付ければ、泥除け材の下端部分が泥水中に浸かっているときに、泥除け材の前方に存在する泥水を作業機の幅方向両側から中央部側へ移動させる機能を持たせることが可能である。
泥除け材の前方に存在する泥水が各受け片の下端部により進行方向前方側へ押し出されようとするとき、受け片の泥水中に浸かっている部分から泥水が受ける抵抗より、泥水中に浸かっていない部分から泥水が受ける抵抗が小さいため、泥水は受け片からの抵抗が小さい側へ向かおうとする。この結果、泥除け材の前方に存在する泥水には各受け片の下端部に矢印で示すように抵抗の大きい作業機の幅方向両側から抵抗の小さい中央部側へ移動する水流が発生し、浮遊物が作業機側へ誘導され、耕耘ロータによって泥土中に埋め込まれることが促進されることになる。
受け片からの抵抗が小さい側へ向かおうとすることは、泥除け材に堰き止められた浮遊物にも当てはまるため、浮遊物は泥水に生ずる水流に乗って作業機幅方向中央部側へ誘導されることに加え、直接的にも作業機幅方向中央部側へ誘導されることになる。
請求項4に記載の発明の代掻き作業機は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の代掻き作業機の構成に加えて、前記泥除け材は上方から下方へかけて前記代掻き作業機の進行方向前方側から後方側へ傾斜した状態で前記シールドカバーに接続されていることを構成要件とする。
泥除け材1が上方側から下方側へかけて作業機の進行方向前方側から後方側へ傾斜した状態で接続されることによって、泥除け材の表面(前方側の表面)が受ける泥水を下方へ誘導することができる。泥除け材の表面が受ける泥水を下方へ誘導することは、泥除け材自体を表面側から背面側へ屈曲させるか、湾曲させることによっても可能になる。
請求項5に記載の発明の代掻き作業機用泥除け材は、トラクタの後部に装着され、前記トラクタからの動力を受けて水平軸回りに回転する耕耘ロータとその上方を覆うシールドカバーとを備える代掻き作業機の前記シールドカバーの進行方向前方側に接続され、下端から高さ方向にスリットが入れられ、このスリットを挟んで長さ方向に複数の受け片に区分された形状をし、前記受け片における長さ方向一方側寄りの部分は、前記シールドカバーへの接続部分より前記代掻き作業機の進行方向後方側に位置していることを構成要件とする。
ここで、「長さ方向一方側」は請求項1における「代掻き作業機中央部側」に対応する。「長さ方向一方側」とは、泥除け材の単体が表面側と背面側を反転させて使用可能であることを意味する。同一形状、同一寸法の2枚の泥除け材が代掻き作業機の幅方向の中心に関して対称に配置されれば、「下端から高さ方向にスリットが入れられ、このスリットを挟んで長さ方向に複数の受け片に区分された形状をした泥除け材が前記シールドカバーの進行方向前方側に接続され、前記受け片における前記代掻き作業機の幅方向中央部寄りの部分は、前記シールドカバーへの接続部分より前記代掻き作業機の進行方向後方側に位置している」(請求項1)の要件を満たすことによる。
泥除け材は作業機の幅方向には1枚でシールドカバーの全幅(全長)に亘る長さを有する場合もあれば、複数枚、連続的、もしくは断続的に配列することで、シールドカバーの全幅に亘る長さを有する場合もある。断続的に配列する場合には、隣接する泥除け材は両者間の空隙から泥水が泥除け材の表面側に吐出しない程度の間隔で配列する。
泥除け材がシールドカバーの全幅に亘って配列する場合には、隣接する泥除け材間に空隙が存在しない状態になるため、泥水等の飛散防止効果が向上する。但し、三点リンク等のあるトラクタの真後ろ部分においては、これら部材により泥水が遮られるので、泥除け材がなくてもそれによる影響は少ない。
結局、トラクタへの泥水飛散防止を目的とする泥除け材はトラクタの真後ろ部分を除く部分全体に配置されることが好ましい。
請求項6に記載の発明の代掻き作業機用泥除け材は、請求項5に記載の発明の代掻き作業機用泥除け材の構成に加えて、前記スリットは、上方から下方へかけて長さ方向他方側から長さ方向一方側へ向かって傾斜していることを構成要件とする。
ここで、「長さ方向一方側」は請求項1における「代掻き作業機中央部側」に対応し、「長さ方向他方側」は、泥除け材をシールドカバーに接続したときに、代掻き作業機側部側に対応する。「長さ方向一方側」とは、泥除け材の単体が表面側と背面側を反転させて使用可能であることを意味する。同一形状、同一寸法の2枚の泥除け材が代掻き作業機の幅方向の中心に関して対称に配置されれば、「前記スリットは、上方から下方へかけて代掻き作業機の幅方向両側から中央部側へ向かって傾斜している」(請求項2)の要件を満たすことによる。以下、このスリットを傾斜スリットと言うことにする。
各泥除け材の傾斜スリットは泥除け材の幅方向全域に形成されることが望ましいが、少なくとも幅方向両側の領域に形成されていれば、泥水、あるいは浮遊物を作業機の中央部側へ誘導する効果が期待されるため、両側にあれば十分である。
泥除け材は作業機の高さ方向には、シールドカバーへの接続状態で、原則として作業時には下端、あるいは最下端が泥水の水面に接触するか、泥水に浸かる程度の高さを有する。
泥除け材は傾斜スリットを挟んで長さ方向に複数の受け片に区分されていることで、泥除け材には少なくとも1本以上の傾斜スリットが形成される。傾斜スリットが泥水等を作業機の中央部側へ誘導する効果を発揮する上では、泥除け材が装着された作業機全体として複数本の傾斜スリットが存在していればよい。
泥除け材は下端から高さ方向に1本以上の傾斜スリットが入れられ、傾斜スリットを挟んで長さ方向に複数の受け片に区分された形状をすることで、基本的には暖簾状の形状をする。
シールドカバーの幅方向に複数枚の泥除け材が装着される場合、泥除け材は、シールドカバーにはその幅方向の中心に関して線対称、あるいは面対称の状態で装着される。1枚の泥除け材が作業機の全幅に亘る長さを有する場合には、複数の傾斜スリットが泥除け材の長さ方向の中心に関して対称に形成される。
請求項7に記載の発明の代掻き作業機用泥除け材は、請求項5または6に記載の発明の代掻き作業機用泥除け材の構成に加えて、前記各受け片の下端部に、前記長さ方向他方側から長さ方向一方側へかけて下方から上方へ向かう傾斜が付けられていることを構成要件とする。
ここで、「長さ方向一方側」は請求項1における「代掻き作業機中央部側」に対応し、「長さ方向他方側」は、泥除け材をシールドカバーに接続したときに、代掻き作業機側部側に対応する。「長さ方向一方側」とは、泥除け材の単体が表面側と背面側を反転させて使用可能であることを意味する。同一形状、同一寸法の2枚の泥除け材が代掻き作業機の幅方向の中心に関して対称に配置されれば、「前記泥除け材の前記各受け片の下端部に、前記代掻き作業機の幅方向両側から中央部側へかけて下方から上方へ向かう傾斜が付けられている」(請求項3)の要件を満たすことによる。
各受け片の下端部に、作業機の幅方向両側から中央部側へかけて下方から上方へ向かう傾斜を付けることにより、泥除け材の下端部分が泥水中に浸かっているときに、泥除け材の前方に存在する泥水を作業機の幅方向両側から中央部側へ移動させる機能を持たせることが可能である。
泥除け材の前方に存在する泥水が各受け片の下端部により進行方向前方側へ押し出されようとするとき、受け片の泥水中に浸かっている部分から泥水が受ける抵抗より、泥水中に浸かっていない部分から泥水が受ける抵抗が小さいため、泥水は受け片からの抵抗が小さい側へ向かおうとする。この結果、泥除け材の前方に存在する泥水には各受け片の下端部に矢印で示すように抵抗の大きい作業機の幅方向両側から抵抗の小さい中央部側へ移動する水流が発生し、浮遊物が作業機側へ誘導され、耕耘ロータによって泥土中に埋め込まれることが促進されることになる。
受け片からの抵抗が小さい側へ向かおうとすることは、泥除け材に堰き止められた浮遊物にも当てはまるため、浮遊物は泥水に生ずる水流に乗って作業機幅方向中央部側へ誘導されることに加え、直接的にも作業機幅方向中央部側へ誘導されることになる。
本発明によれば、トラクタの後部に装着され、トラクタからの動力を受けて水平軸回りに回転する耕耘ロータとその上方を覆うシールドカバーとを備える代掻き作業機において、下端から高さ方向にスリットが入れられ、このスリットを挟んで長さ方向に複数の受け片に区分された形状をした泥除け材がシールドカバーの進行方向前方側に接続され、受け片における代掻き作業機の幅方向中央部寄りの部分は、シールドカバーへの接続部分より代掻き作業機の進行方向後方側に位置しているため、泥除け材の前方に存在する泥水が各受け片の表面に沿って抵抗の小さいスリットの側へ移動しようとする水流を発生させることができ、泥除け材の前方に存在する泥水が作業機の中央部側へ移動する水流が発生し、浮遊物がシールドカバー内部へ誘導されることになる。特に泥除け材が複数の受け片を有する形態であるため、1枚の取り付けによって十分な水流の発生効果を得ることができる。
シールドカバー前方の幅方向両側寄りの位置に2組の泥除け材を接続した代掻き作業機を示したトラクタ側の正面図である。 (a)、(b)は図1のX−X線の矢視図であり、(a)は通常の水位の状態を、(b)は(a)より水位が上昇している状態を示す。 作業機本体に延長作業機を連結した場合に、シールドカバー前方に泥除け材を接続した様子を示したトラクタ側の正面図である。 図3に示す代掻き作業機における延長作業機を折り畳み格納した様子を示した側面図である。 図2、図4のシールドカバー前方部分の拡大図である。 図3に示す代掻き作業機による作業時の様子を示した平面図である。 図3に示す代掻き作業機が泥水のある圃場を作業中の様子を示した斜視図である。 (a)、(b)は図7に示す状態にある泥除け材の傾斜スリットにおける泥水の流れを示した立面図であり、それぞれ図2−(a)、(b)に対応している。 (a)、(b)は泥除け材のシールドカバーへの図5以外の接続例であり、(a)は泥除け材を屈曲させた場合、(b)は湾曲させた場合の縦断面図である。 (a)は基本的な泥除け材の表面を示した立面図、(b)は側面図、(c)は(a)のy−y線断面図である。 (a)は図10の変形例を示した立面図、(b)は側面図、(c)は(a)のz−z断面図である。 スリットが上方から下方へかけて代掻き作業機の幅方向両側から中央部側へ向かって傾斜している泥除け材の表面を示した立面図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は図6に示すトラクタ20の後部に装着され、トラクタ20からの動力を受けて水平軸回りに回転する耕耘ロータ6とその上方を覆うシールドカバー2とを備え、シールドカバー2の進行方向前方側に、傾斜スリット1dが下端から高さ方向に入れられた泥除け材1が接続された代掻き作業機(以下、作業機)10である。泥除け材1の詳細は後述する。
作業機10の本体10Aは図1、図2に示すようにトラクタ20後部のトップリンクとロアリンクからなる3点リンクヒッチ機構に連結されるトップマスト11と、ロアリンク連結部12を備え、この3点リンクヒッチ機構を介してトラクタの後部に昇降可能に装着される。トップマスト11の下端部には、トラクタのPTO軸にユニバーサルジョイント、伝動シャフト等を介して連結されるギアボックス13が配置され、ギアボックス13から本体10Aの幅方向に伝動フレーム14と支持フレーム15が架設される。PTO軸からの動力はギアボックス13の入力軸13aに伝達され、入力軸13aで受けた動力は伝動フレーム14の内部を挿通する伝動シャフトに伝達される。
伝動フレーム14の先端部にはチェーン伝動ケース16が垂下する形で固定され、支持フレーム15の先端にはチェーン伝動ケース16に対向する端部カバー17が固定される。この伝動ケース14と端部カバー17との間に耕耘ロータ6のロータリ軸7が軸回りに回転自在に架設される。チェーン伝動ケース16とロータリ軸7間にはチェーンが張架され、チェーンを通じて伝動シャフトの動力がロータリ軸7に伝達される。シールドカバー2はその両端部の端板21、21においてチェーン伝動ケース16と端部カバー17に接合される。
ロータリ軸7の外周には周方向に適度な間隔を置いて耕耘爪8が突設され、ロータリ軸7と耕耘爪8から耕耘ロータ6が構成される。耕耘爪8はロータリ軸7の軸方向には互いに干渉しない程度の間隔を置いて配置される。ロータリ軸7の軸方向に隣接する耕耘爪8、8は例えば軸の中心に関して互いに角度が付いて配列し、耕耘ロータ6の全体では耕耘爪8の先端部が図2、図4、図5に2点鎖線で示す回転軌跡を描く。図2−(a)は通常の水位の状況を、(b)は(a)より水位が高い状況を示している。図8−(a)、(b)は図2−(a)、(b)に対応したシールドカバー2の正面を示している。
伝動フレーム14と支持フレーム15の下には耕耘爪8の回転範囲を覆い、作業機10の本体10Aを土砂から保護するシールドカバー2が配置される。シールドカバー2は図1に示すようにその上面(外周面)に突設された連結材2aにおいて、伝動フレーム14と支持フレーム15の下に突設された下部ブラケット14a、15aに接合されることにより両フレーム14、15に支持される。
図2−(a)におけるロータリ軸7の下端直下の二点鎖線、及び(b)におけるロータリ軸7を通る二点鎖線は圃場の泥面のレベルを示すが、泥水面のレベルは泥面の深度の変化に応じて変化する。図1、図8は泥除け材1を構成する各受け片1eの下端面が作業機10の両側から中央部側へかけて上方へ傾斜している場合の例を示している。図2−(a)に示す通常の水位の状況下では、泥水面のレベルは図8−(a)に示すように各受け片1eの下端面が泥水に浸からないが、図2−(b)に示す水位の高い状況下では、図8−(b)に示すように各受け片1eの下端面の半分程度が泥水に浸かる。
図2−(a)、図8−(a)に示す水位の状況下では、泥除け材1は主にシールドカバー2の内部から耕耘爪8が掻き出す泥水を背面で受け、傾斜スリット1dを通じて泥除け材1の下端面にまで誘導した後、作業機10の中央部側へ誘導する働きをする。図2−(b)、図8−(b)に示す水位の状況下では、泥除け材1は耕耘爪8が掻き出す泥水を傾斜スリット1dを通じて下端面にまで誘導することに加え、泥除け材1の前方に存在する泥水及び浮遊物を受け片1eの下端面によって作業機10の中央部側へ誘導する働きをする。
浮遊物は図2−(a)に示すように受け片1eの下端面と水面との間に間隔がある状況下でシールドカバー2内に入り込み易いが、泥除け材1が傾斜スリット1dによって複数の受け片1eに分離していることで、各受け片1eが曲げ変形し易いため、(b)に示す状況下においても、浮遊物のシールドカバー2内への取り込み効果は維持される。受け片1eは浮遊物等からの抵抗を受けて弾性変形したときにも直ちに復元可能であるため、泥水の誘導効果に影響はない。
図3、図4は本体10Aの幅方向両側に延長作業機30を折り畳み自在に連結した場合に、本体10Aと延長作業機30に泥除け材1を接続した様子を示している。図3は延長作業機30を展開した状態を、図4は延長作業機30を格納した状態を示している。
延長作業機30は図4に示すように展開時に耕耘ロータ6と同時に回転する耕耘ロータ34とその上方を覆うシールドカバー31と、シールドカバー31の幅方向両側に位置する端板32を持ち、端板32において本体10Aの端板21に展開と折り畳みが自在な状態に連結される。延長作業機30は例えば図4に示すように進行方向に対して鉛直方向側へ傾斜した軸の回りに回転自在に本体10Aに連結される。延長作業機30の耕耘ロータ34は展開時に本体10Aの耕耘ロータ6のロータリ軸7にクラッチを介して連結されることにより耕耘ロータ6からの動力を受ける。
延長作業機30はその端板32の上部側に突設されたブラケット33において、本体10Aにおける端板21の上部側の後方寄りの位置に突設されたブラケット22にピン23等により連結されることにより展開と格納が自在な状態に連結される。延長作業機30の展開状態と格納状態はそれぞれの状態を保持する拘束装置35によって拘束される。図6は延長作業機30の展開状態での作業機10の作業時の様子を示している。
図6に示すように本体10Aの後方には圃場の泥面を均す整地板40が接続されるが、延長作業機30の後方には、その展開状態で本体10Aの整地板40に連続し得る整地板41が接続される。図6では延長作業機30の整地板41の幅方向外側に、作業機10の後方に存在する泥水や藁等の浮遊物を作業機10の幅方向中央部側へ押し流す補助整地板42を連結している。
泥除け材1は図1、図2に示すようにシールドカバー2の進行方向前方側、具体的には前方側を向く取付板3に上端部において接続されることにより懸垂した状態でシールドカバー2に装着される。シールドカバー2は耕耘ロータ6を包囲する断面形状をし、耕耘ロータ6の前方寄りに位置する前方部と、耕耘ロータ6の上方に位置する中間部と、耕耘ロータ6の後方寄りに位置する後方部とに区分される。
図面では図2の拡大図である図5に示すように前方部の先端位置に垂下部2bを形成し、この垂下部2bに対して取付板3を着脱自在に配置し、取付板3を泥除け材1と共に、垂下部2bに対してボルトやピン等の締結具4により着脱自在に接続することにより泥除け材1の清掃と交換の作業性を確保している。垂下部2bと取付板3、及び泥除け材1の締結具4が貫通する部分には挿通孔が形成される。図10等では泥除け材1の挿通孔を1bで示している。
泥除け材1は取付板3の表面に接触した状態で締結具4によって直接、接合されることもあるが、図面では締結具4による泥除け材1の拘束力が泥除け材1の全長に均等に作用するよう、泥除け材1の表面側の締結材4との間に泥除け材1(の接続部)と同等程度の長さを有する、フラットバー等からなる押さえ材5を介在させている。延長作業機30のシールドカバー31に対しても泥除け材1は取付板3を介して、または取付板3と押さえ材5を介して締結具4によって接続される。この場合、押さえ材5にも締結具4が挿通する挿通孔が形成される。
図面では特に取付板3をL形断面形状に形成することにより、シールドカバー2の垂下部2bに重なりながら、泥除け材1が重なった状態でこれを受ける支持部3aと、支持部3aに対して屈曲し、先端がシールドカバー2の前方部の表面に接触(当接)する当接部3bの2部分から構成し、泥除け材1のシールドカバー2への接続時に、泥除け材1が鉛直面に対して決まった角度でシールドカバー2に接続されるようにしている。
図5は泥除け材1の表面(前方側の表面)が受ける泥水を下方へ誘導することができるよう、上方側から下方側へかけて作業機10の進行方向前方側から後方側へ傾斜した状態で泥除け材1を接続した様子を示している。泥除け材1の表面が受ける泥水を下方へ誘導することは、図9−(a)に示すように泥除け材1自体を表面側から背面側へ屈曲させるか、(b)に示すように湾曲させることによっても可能になる。なお、前述したように屈曲、または湾曲させる部分の屈曲や湾曲の度合いは傾斜スリット1dによる泥水への水流発生効果を阻害しない程度に設定される。
図9−(a)、(b)では泥除け材2の高さ方向下側の部分が表面側から背面側へ屈曲、もしくは湾曲することで、泥除け材1の表面で受ける泥水を進行方向前方側へ押し出すことなく、後方側へ誘導することが可能になっている。
泥除け材1は図1における作業機10の幅方向両側寄りの拡大図である図8、及び基本的な形状の単体例である図10に示すように基本的にはシールドカバー2の前方側に位置する垂下部2bに接続される接続部1aと、接続部1aに連続し、下方へ垂下する泥受け部1cとに高さ方向(幅方向)に区分される。接続部1aにはシールドカバー2の垂下部2bに接続されるための、前記締結具4が挿通する挿通孔1bが形成される。
泥受け部1cは下端から高さ方向(幅方向)に入れられる傾斜スリット1dによって複数の受け片1eに区分される。傾斜スリット1dは直線状である必要はなく、曲線状に形成されることもある。傾斜スリット1dは複数本、有することで、泥水等を作業機10の中央部側へ誘導する効果を発揮するため、1個(枚)の泥除け材1に付き、複数本、形成されことが適切である。
泥除け材1はシールドカバー2の全長に亘って配置されることもあるが、耕耘ロータ6が掻き出す泥水と泥土をシールドカバー2の内部に留めながら、シールドカバー2の前方に存在する泥水をシールドカバー2の内部に誘導することができればよいため、必ずしも全長に配置される必要はなく、図1に示すように少なくともシールドカバー2の幅方向両側寄りの区間に配置されればよい。
傾斜スリット1dは泥除け材1の背面に沿って降下する泥水が傾斜スリット1dを通じて流れ落ちるときに、泥水を作業機10の中央部寄りに送り込むことで、作業機10の前方に存在する泥水の水面に、作業機10の幅方向両側から中央部側へ向かう流れを発生させる。傾斜スリット1dには、泥水が作業機10の幅方向両側から中央部側へ向かう速度を持って傾斜スリット1dから流れ落ちるよう、図1、図10に示すように上方から下方へかけて作業機10の幅方向両側から中央部側へ向かう傾斜が付けられる。
図10は、「下端から高さ方向にスリット1dが入れられ、このスリット1dを挟んで長さ方向に複数の受け片1eに区分された形状をした泥除け材1がシールドカバー2の進行方向前方側に接続され、受け片1eにおける代掻き作業機10の幅方向中央部寄りの部分は、シールドカバー2への接続部分1aより代掻き作業機10の進行方向後方側に位置していること」の要件を備えた泥除け材1の最も基本的な形態を示している。
図10(b)は側面図、(c)は(a)のy−y線の断面を示す。受け片1eの表面が傾斜することの要件を備えた泥除け材1は図13のように下端面が傾斜していることの要件を備えるか否かを問わないが、泥除け材1は図13に示す例において受け片1eの表面が傾斜していることもある。図11(a)は図10の変形例を示す。図11(b)は図11(a)の側面図、図11(c)は図11(a)のz−z線の断面図を示す。
図10に示す泥除け材1は、受け片1eの表面は各受け片1eの、作業機10の中央部寄りの部分が背面側へ捩じられることにより傾斜させられる。また、図11に示す泥除け材1は、受け片1eの表面は各受け片1eの、作業機10の中央部寄りの部分が背面側へ捩られ、作業機10の両側寄りの部分が前方側へ捩られることにより傾斜させられる。この場合、矢印で示すように泥除け材1の前方に存在する泥水は受け片1eの表面に押されることによりその表面の傾斜によりスリット1dから泥除け材1の背面側へ誘導され、作業機10の幅方向中央部寄りへ流れることになる。
それにより、泥除け材の前方に存在する泥水が各受け片の表面に沿って抵抗の小さいスリット1dの側へ移動しようとする水流が発生することになり、泥除け材1の前方に存在する泥水が作業機の中央部側へ移動する水流が発生し、浮遊物がシールドカバー内部へ誘導されることになる。
浮遊物が作業機側へ誘導され、シールドカバー内部に取り込まれることで、浮遊物は耕耘ロータに巻き込まれ、泥土中に埋め込まれて(鋤き込まれて)いくことになる。浮遊物が泥土中に埋め込まれることで、田植え時に浮遊物が浮遊することによる苗への巻き込みがなくなり、浮遊物による苗への影響、並びに植え付け作業への影響が回避される。
また、泥除け材1を複数の受け片に区分するスリット1dは泥除け材1の下端から切り欠きが入れられることにより、泥除け材1を厚さ方向に貫通する幅を持った空隙として形成され、耕耘ロータが掻き上げ、受け片の背面に衝突した泥水をスリットに集約させ、受け片の下端まで降下させる働きをする。
なお、この場合の受け片1eの表面も平面である必要はなく、曲面の場合もある。図10に示す例においても、捩じりの変形量はスリット1dによる泥水への水流発生効果を阻害しない程度に制限される。
図7はシールドカバー2前方の垂下部2bに泥除け材1を接続した作業機10を泥土上に泥水が貯留した圃場内を実際に作業しているときの様子を示している。
図1、図8は特に、上方から下方へかけて傾斜した傾斜スリット1dを有することに加え、「各受け片1eの下端部に、作業機10の幅方向両側から中央部側へかけて下方から上方へ向かう傾斜が付けられていること」を備えた泥除け材1の形態を示している。このように受け片1eの下端部が傾斜している場合、図8−(a)に示すように受け片1eの下端部(下端面)と泥水面との間に間隔がある水位の状況下では、稲株等の浮遊物は泥水面から受け片1eの下端部までの距離の大きい作業機10の中央部側へ流れ込もうとするため、浮遊物を作業機10の中央部側へ誘導する効果が期待される。
泥水面の水位が図8−(b)に示すように各受け片1eにおける下端部(下端面)の幅方向中央部のレベルにある状況下では、受け片1eの下端部(下端面)が泥水面に浸かる(接触する)ことで、泥水を作業機10の幅方向両側から中央部側へ誘導する作用をするため、泥除け材1の前方に存在する泥水に対して直接、水流を発生させる効果が期待される。
泥除け材1は前記のように高さ方向には接続部1aと泥受け部1cとに区分され、幅方向(長さ方向)には複数本の傾斜スリット1dによって複数枚の受け片1eに区分される。図12は上方から下方へかけて傾斜した傾斜スリット1dを有する基本的な泥除け材1の形態例を示しているが、図8では泥除け材1を表面側(進行方向前方側)から見た立面を示しており、シールドカバー2の進行方向前方に向かって右側に接続された泥除け材1を示している。従って立面図中、左側が作業機10の幅方向側端寄りであり、右側が中央部寄りになる。
傾斜スリット1dによって幅方向(長さ方向)に区分された各受け片1eにおける、傾斜スリット1dの下向き面側の下端部分は図8−(a)、(b)に示すように円弧状、あるいは楕円弧等、曲線状に形成されることで、傾斜スリット1dを降下(流下)する泥水に対し、矢印で示すようにその下向き面に連続する下端面に回り込むように作用するため、泥水を作業機10の中央部側へ移行し易くしている。
また図8−(a)、(b)のいずれの場合も、受け片1eの下端部(下端面)を作業機10の幅方向両側から中央部側へかけて上向きに傾斜させることで、その両側部分を曲線状に形成したことと併せ、受け片1eの下端部(下端面)と泥水面との間の距離が作業機10の中央部側で拡大するようにしている。この結果、泥除け材1の前方側に存在する浮遊物を各受け片1e単位では作業機10の中央部側でシールドカバー2内部に取り込み易くなっており、それに伴い、水面付近の泥水に作業機10の中央側へ向かう水流を発生させ易くしている。
1……泥除け材、1a……接続部、1b……挿通孔、1c……泥受け部、1d……傾斜スリット、1e……受け片、
2……シールドカバー、2a……連結材、21……端板、22……ブラケット、23……ピン、2b……垂下部、
3……取付板、4……締結具、5……押さえ材、
6……耕耘ロータ、7……ロータリ軸、8……爪、
10……代掻き作業機、10A……本体、11……トップマスト、12……ロアリンク連結部、13……ギアボックス、13a……入力軸、
14……伝動フレーム、14a……下部ブラケット、14b……上部ブラケット、
15……支持フレーム、15a……下部ブラケット、15b……上部ブラケット、
16……チェーン伝動ケース、17……端部カバー、
20……トラクタ、
30……延長作業機、31……シールドカバー、32……端板、33……ブラケット、34……耕耘ロータ、35……拘束装置。

Claims (7)

  1. トラクタの後部に装着され、前記トラクタからの動力を受けて水平軸回りに回転する耕耘ロータとその上方を覆うシールドカバーとを備える代掻き作業機において、
    下端から高さ方向にスリットが入れられ、このスリットを挟んで長さ方向に複数の受け片に区分された形状をした泥除け材が前記シールドカバーの進行方向前方側に接続され、
    前記受け片における前記代掻き作業機の幅方向中央部寄りの部分は、前記シールドカバーへの接続部分より前記代掻き作業機の進行方向後方側に位置していることを特徴とする代掻き作業機。
  2. 前記スリットは、上方から下方へかけて代掻き作業機の幅方向両側から中央部側へ向かって傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の代掻き作業機。
  3. 前記泥除け材の前記各受け片の下端部に、前記代掻き作業機の幅方向両側から中央部側へかけて下方から上方へ向かう傾斜が付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の代掻き作業機。
  4. 前記泥除け材は上方から下方へかけて前記代掻き作業機の進行方向前方側から後方側へ傾斜した状態で前記シールドカバーに接続されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の代掻き作業機。
  5. トラクタの後部に装着され、前記トラクタからの動力を受けて水平軸回りに回転する耕耘ロータとその上方を覆うシールドカバーとを備える代掻き作業機の前記シールドカバーの進行方向前方側に接続され、
    下端から高さ方向にスリットが入れられ、このスリットを挟んで長さ方向に複数の受け片に区分された形状をし、
    前記受け片における長さ方向一方側寄りの部分は、前記シールドカバーへの接続部分より前記代掻き作業機の進行方向後方側に位置していることを特徴とする代掻き作業機用泥除け材。
  6. 前記スリットは、上方から下方へかけて代掻き作業機の幅方向両側から中央部側へ向かって傾斜していることを特徴とする請求項5に記載の代掻き作業機用泥除け材。
  7. 前記各受け片の下端部に、前記長さ方向他方側から長さ方向一方側へかけて下方から上方へ向かう傾斜が付けられていることを特徴とする請求項5または6に記載の代掻き作業機用泥除け材。
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