JP5141950B2 - 流動層熱処理炉およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、線材等を連続走行させつつ熱処理を施す流動層熱処理炉に関するものである。
通常、線材の伸線性を良好にするために、パテンティング処理が行われている。パテンティング処理には、アルミナ、ジルコンサンドなどで形成される層内に気体を送入して流動化状態とし、これにより形成される流動層に被処理材を通過させて熱処理を行う流動層熱処理炉が用いられている。この流動層熱処理炉としては、従来次のような方式のものが知られている。
図7(a)に示すような、炉内の下部に通気性の整流板30を設け、整流板下方の気体室31でバーナ32を用いてガスを燃焼させ、高温の燃焼生成ガス33で整流板上に配した固体粒子34を流動化させる下部燃焼方式が知られている。
図7(b)に示すような、炉内の下部に通気性の整流板30を設け、整流板下方の気体室31に空気35と燃焼用気体36を送入して、混合させた気体37で整流板上に配した固体粒子34を流動化させ、炉体側壁に取付けた点火用バーナ38を用いて燃焼させる炉内燃焼方式が知られている。
図7(c)に示すような、炉内の下部に通気性の整流板30を設け、整流板下方の気体室31に空気35を送入して整流板上に配した固体粒子34を流動化させ、炉体天井に取付けたバーナ32を用いて流動層上部から直接加熱する流動層上部直接加熱方式が知られている。
図7(d)に示すような、炉内の下部に通気性の整流板30を設け、整流板下方の気体室31に空気35を送入して整流板上に配した固体粒子34を流動化させ、整流板の上に挿入されたラジアントチューブ39で加熱するラジアントチューブ浸漬加熱方式が知られている。
図7(e)に示すような、炉内の下部に通気性の整流板30を設け、整流板下方の気体室31に空気35を送入して整流板上に配した固体粒子34を流動化させ、炉体外壁に設けられたヒータなどの加熱装置40により間接的に熱を加えて加熱する外部加熱方式が知られている。
また、これらの流動層熱処理炉よりも高い温度で熱処理を行うものとして、図8に示すような炉体の下部に2つの仕切り壁42を介して主流動用気体室43と流動兼加熱用気体室44を区画形成し、2つの仕切り壁42に配設されている分配ノズル45の噴出孔のレベル差により、粒体を粒子固定層46と粒子固定層46よりも深さの浅い粒子流動層47に画成する高温用流動層熱処理炉が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平3−72036号公報
しかしながら、下部燃焼方式の流動層熱処理炉では、燃焼生成ガスで流動化速度と温度の両方を制御しているため、温度制御に伴い流動化速度が大きく変化し、流動層から被処理材への熱伝達が一定でなく、安定した熱処理ができないという問題があった。
炉内燃焼方式の流動層熱処理炉では、空気と燃焼用気体の混合気体で流動化速度と温度の両方を制御しているため、温度制御に伴い流動化速度が大きく変化し、流動層から被処理材への熱伝達が一定でなく、安定した熱処理ができないという問題があった。
流動層上部直接加熱方式の流動層熱処理炉では、炉内の下部から常温の空気を送り、流動層上部から加熱しているため燃料の効率が悪く、また、炉内の雰囲気制御が困難であるという問題があった。
ラジアントチューブ浸漬加熱方式の流動層熱処理炉では、ラジアントチューブが炉内下部からの気体の流れを阻害するため、固体粒子の流動化状態が悪化し、流動化速度と温度の制御が困難であるという問題があった。
外部加熱方式の流動層熱処理炉では、間接的に固体粒子に熱を加えているため熱効率が悪いという問題があった。
また、下部燃焼方式、炉内燃焼方式、流動層上部直接加熱方式、ラジアントチューブ浸漬加熱方式、外部加熱方式の流動層熱処理炉に用いられている整流板は、流動層温度に絶えず晒されるため高温となり、固体粒子の重量を受ける構造であるため、早期に破損するという問題があった。従って、これらの流動層熱処理炉では、整流板が高温にならないように600〜700℃程度までの温度で使用されており、それ以上の温度で使用することは困難であった。
これらの流動用熱処理炉よりも高い温度で熱処理を行うことのできる、図8に示す高温用流動層熱処理炉では、粒子固定層を介して仕切り壁に伝達される熱が、下位の分配ノズルから噴出される気体で冷却されるとともに、上位の分配ノズルを通過する気体により間接冷却されるため、仕切り壁は一定の温度以上にならない構造としているが、実際は、主流動用気体室に配設されている上位の分配ノズルから噴出された流動用気体の一部は、流動兼加熱用気体室に配設されている下位の分配ノズル付近で可燃性ガスと混合して燃焼するため、仕切り壁の温度は高くなるという問題があった。この上、仕切り壁は粒子固定層の重量を常時受ける構造となっているため、仕切り壁の変形や、下位の分配ノズルと上位の仕切り壁の接合箇所で溶接割れが発生する危険性があった。また、上位の仕切り壁は、流動の影響により常に振動を受けているため、下位の分配ノズルと上位の仕切り壁の接合箇所で溶接割れが発生する危険性があった。
また、上位の仕切り壁には分配ノズルを溶接で固定するため、溶接作業が行える程度の隙間が必要となるが、上位の分配ノズルが長いため、下位の分配ノズルを溶接するためには、上位の分配ノズルと下位の分配ノズルの間隔を広くする必要がある。このように上位の分配ノズルと下位の分配ノズルの間隔を広くした場合、均一な流動化が得られなくなるという問題があった。また、均一な流動化が得られる分配ノズル間隔に配置するためには、溶接作業ができるように、上位の分配ノズルの高さを下位の分配ノズルと同程度にする必要があるが、上位の分配ノズルの高さを下位の分配ノズルと同程度にすると粒子固定層が形成できなくなる。
これらの従来技術では、線材を熱処理した際に線材の表面に酸化鉄の皮膜であるスケールが多く付着するという問題もあった。
前述の問題を有利に解決するために、本発明の流動層熱処理炉は、固体粒子を気体によって流動させて流動層を形成し、その流動層中に線材を挿通させて熱処理を行う流動層熱処理炉において、炉体の下部に燃焼用気体供給管と流動用気体供給管が炉底面に平行かつ線材の移動方向に対して直角方向に複数取付けられており、前記燃焼用気体供給管と流動用気体供給管は同じ高さに設置されている。前記燃焼用気体供給管と流動用気体供給管の端部は、一方は管端の開口部を閉鎖して炉体側壁に接合され、他方は炉外に設置されているそれぞれの気体供給系に接続される構成としている。燃焼用気体供給管と流動用気体供給管の上面には、複数の上方に延びる分配管が取付けられ、前記分配管は燃焼用気体供給管および流動用気体供給管の上面より少し上のレベルで止まる高さを有しており、分配管の上端部から炉内へ燃焼用気体および流動用気体を送入し、炉内で燃焼用気体と流動用気体を混合させて燃焼させる。また、流動層は分配管位置より上方で形成し、分配管位置より下方は固体粒子が堆積した状態とする。
この構成の流動層熱処理炉では、炉内に形成させる流動層の流動化速度は流動用気体の供給量で制御を行い、炉内の温度制御は流動用気体の供給量を一定にして燃焼用気体の供給量で制御を行う。
前述の構成は炉体全体に一様に設けられてもよいが、被処理材の酸化が問題となる場合には、炉内を炉底面から線材のパスラインの下に至る高さの隔壁により複数のゾーンに区画し、各ゾーン毎に流動用気体供給管と燃焼用気体供給管を複数取付け、各ゾーン毎に温度制御と雰囲気制御を行う。
この炉内を炉底面から線材のパスラインの下に至る高さの隔壁により複数のゾーンに区画された流動層熱処理炉において、線材の表面酸化量が多くなる温度範囲のゾーンでは、燃焼用気体の量を多くし、常に一定の燃焼となるようにゾーン内の雰囲気を保持し、前記温度範囲以下となるゾーンでは、燃焼用気体の供給量によりゾーン内の温度制御を行う。
本発明の炉内に隔壁を設けない構成の流動層熱処理炉によれば、炉内に流動用気体と燃焼用気体を別々に送入し、炉内で流動用気体と燃焼用気体を混合させて燃焼させるため、効率の良い流動加熱を行うことができる。また、従来の流動層熱処理炉のように整流板を用いる構成ではなく、炉内に燃焼用気体供給管と流動用気体供給管を取付ける構成となっているため、各供給管には固体粒子の重量がほとんどかからず、破損が起こりにくい。このため、高い温度の熱処理に使用が可能である。
また、従来の流動層熱処理炉のようにノズルが溶接された仕切り壁を用いる構成ではなく、炉内に燃焼用気体供給管と流動用気体供給管を取付ける構成となっているため、流動により振動を受けても溶接割れなどの破損は起こらない。
さらに、炉内の温度制御は、流動用気体の供給量を一定にして燃焼用気体の供給量のみで制御を行うため、温度制御に伴い流動化速度の変化がほとんどなく、流動層から被処理材への熱伝達が一定となり安定した熱処理を行うことができる。
炉内に隔壁を設ける構成の熱処理流動層によれば、線材の表面酸化量は、高温で酸化雰囲気に晒される時間が長いほど多くなるため、線材の表面酸化量が多くなる温度範囲のゾーンでは、燃焼用気体の量を多くして、常に一定の燃焼となるようにゾーン内の雰囲気を保持し、前記温度範囲以下となるゾーンでは、燃焼用気体の供給量によりゾーン内の温度制御を行うことで、被処理材の酸化を防ぐことができる。
発明を実施するための最良の形態・実施例
以下、本発明の実施例を図面により説明する。
図1〜図3は本発明による流動層熱処理炉の例を示している。金属製の炉体1は、炉の長手方向両端に線材5を通過させるための入口2と出口3が設けられており、炉の天井には排気管4が設けられ、図示しないが、炉体内部は耐火煉瓦、断熱煉瓦などで耐熱処理が施されている。
炉体1の下部には、炉底面1aに平行かつ線材5の移動方向に対して直角方向に燃焼用気体供給管6および流動用気体供給管7が複数設けられている。図1〜3では、燃焼用気体供給管6と流動用気体供給管7を交互に設置した場合の実施例を示している。前記燃焼用気体供給管6と流動用気体供給管7は耐熱金属からなり、燃焼用気体供給管6と流動用気体供給管7の端部は、一方は管端の開口部を閉鎖して炉体側壁1bに接合され、他方は炉外に設置されているそれぞれの気体供給系10,13に接続されている。
燃焼用気体供給管6に接続された燃焼用気体供給系10は、燃焼用気体供給手段9に接続されるとともに、中間には第2図で1つのブロックを代表的に示すように、流量調整弁を含む制御装置8が設けられ、これにより各燃焼用気体供給管6への燃焼用気体供給量を任意に調整し得るようになっている。燃焼用気体には、可燃性ガスが用いられている。
流動用気体供給管7に接続された流動用気体供給系13は、ブロワやファンなどの流動用気体供給手段12に接続されるとともに、中間には第3図で1つのブロックを代表的に示すように、流量調整弁を含む制御装置11が設けられ、これにより各流動用気体供給管7への流動用気体供給量を任意に調整し得るようになっている。流動用気体には、酸素が用いられている。
燃焼用気体供給管6の上面から立ち上がる複数本の分配管14は耐熱金属からなり、分配管14の上端は燃焼用気体供給管6の上面より少し上のレベルで止まる高さを有し、互いに所定の間隔をおいて配置されている。また、燃焼用気体の分配管14の上端には耐熱材料からなるノズル16が取付けられている。
流動用気体供給管7の上面から立ち上がる複数本の分配管15は耐熱金属からなり、分配管15の上端は流動用気体供給管7の上面より少し上のレベルで止まる高さを有し、互いに所定の間隔をおいて配置されている。また、流動用気体の分配管15の上端には耐熱材料からなるノズル16が取付けられている。
その他、図面において、17は流動層であり、流動用気体供給管7から炉内へ送入される流動用気体により、固体粒子が流動化状態となり流動層17が形成される。また、炉体側壁1bには点火用バーナ18が取り付けられており、燃焼用気体と流動用気体の混合気体に点火することで燃焼が開始される。なお、炉体1には図示しないが、流動層17の温度を検出するための計測手段が取付けられている。
実施例1の流動層熱処理炉を用いる場合、まず流動用気体供給系13により流動用気体を流動用気体供給管7に連続的に送り込むとともに、燃焼用気体供給系10により燃焼用気体を燃焼用気体供給管6に連続的に送り込む。流動用気体供給管7に送り込まれた流動用気体は分配管15を通って、分配管15の上端のノズル16から炉内へ噴出される。この流動用気体により固体粒子が流動化状態となり流動層17を形成する。また、燃焼気体用供給管6に送り込まれた燃焼用気体は分配管14を通って、分配管14の上端のノズル16から炉内へ噴出され、この燃焼用気体が流動層中の流動用気体と混合される。この混合気体に点火用バーナ18で点火することで燃焼が開始し、流動層17が加熱され、流動層中を通過する線材5が加熱される。
前記流動層17は、分配管15位置より上方で形成されるため、分配管15位置より下方の固体粒子は流動化状態にはならず、固体粒子が堆積した状態21となる。これより、燃焼用気体供給管6および流動用気体供給管7はこの堆積した固体粒子の上に載っている状態21になるため、気体供給管6,7に固体粒子の重量がかからない。
図1〜3に示すように、燃焼用気体供給管6と流動用気体供給管7は同じ高さで設置されている。
燃焼に使用される流動用気体と燃焼用気体の割合は、燃焼用気体の量に対して流動用気体の量が非常に多いため、燃焼用気体の供給量は、流動化速度にほとんど影響を与えない。これより、炉内に形成させる流動層17の流動化速度は流動用気体の供給量のみで制御を行う。また、炉内の温度制御は流動用気体の供給量を一定にした状態で、燃焼用気体の供給量のみの制御で行うことで、温度制御に伴う流動化速度の変化がほとんどなく、流動層17から線材5への熱伝達が一定となり、安定した熱処理を行うことができる。
線材を熱処理すると線材の表面に酸化鉄の皮膜であるスケールが形成される。このスケールは、高温で酸化雰囲気に晒される時間が長いほど付着量が多くなる。この線材の酸化が問題となる場合は、図4〜図6に示すように実施例1記載の流動層熱処理炉の炉内に隔壁を設けて複数のゾーンに区画し、各ゾーン毎に温度制御や雰囲気制御を行う。
炉内に一定間隔をおいて立設された隔壁19は、それぞれ炉底面1aから線材5のパスラインより下の所定レベルに達する高さを有し、両側縁が炉体1の幅方向側壁に溶接などによって結合されている。これにより、線材5のパスラインより下が複数のゾーン(実施例では4つのゾーン20a,20b,20c,20d)に区画されている。これらの各ゾーン20a,20b,20c,20dには燃焼用気体供給管6と流動用気体供給管7が複数本取付けられている。
その他の構成は実施例1と同じであるため、詳細な説明は省略するが、概略の構成としては、金属製の炉体1は、炉の長手方向両端に線材5を通過させるための入口2と出口3が設けられており、炉天井の入口2側には排気管4が設けられ、図示しないが、炉体内部は耐火煉瓦、断熱煉瓦などで耐熱処理が施されている。
各ゾーン毎20a,20b,20c,20dに設けられた燃焼用気体供給管6と流動用気体供給管7の端部は、一方は管端の開口部を閉鎖して炉体側壁1bに接合され、他方は炉外に設置されているそれぞれの気体供給系10,13に接続されている。
燃焼用気体供給管6と流動用気体供給管7には、供給管上面から立ち上がる複数本の分配管14,15が取付けられ、分配管14,15の上端は供給管6,7の上面より少し上のレベルで止まる高さを有し、互いに所定の間隔をおいて配置されている。
その他、図面において、17は流動層であり、流動用気体供給管7から炉内へ送入される流動用気体により、固体粒子が流動化状態となり流動層17が形成される。また、炉体側壁1bには、点火用バーナ18が取り付けられており、燃焼用気体と流動用気体の混合気体に点火することで燃焼が開始される。なお、炉体1には図示しないが、流動層17の温度を検出するための計測手段が取付けられている。
前記流動層17は、分配管15位置より上方で形成されるため、分配管15位置より下方の固体粒子は流動化状態にはならず、固体粒子が堆積した状態21となる。これより、燃焼用気体供給管6および流動用気体供給管7はこの堆積した固体粒子21の上に載っている状態になるため、気体供給管6,7に固体粒子の重量がかからない。
図4〜6に示すように、燃焼用気体供給管6と流動用気体供給管7は同じ高さで設置されている。
実施例2の流動層熱処理炉を用いる場合、まず流動用気体供給系13により流動用気体を流動用気体供給管7に連続的に送り込むとともに、燃焼用気体供給系10により燃焼用気体を燃焼用気体供給管6に連続的に送り込む。流動用気体供給管7に送り込まれた流動用気体は分配管15を通って、分配管15の上端のノズル16から炉内へ噴出され、この流動用気体により固体粒子が流動化状態となり流動層17を形成する。また、燃焼気体用供給管6に送り込まれた燃焼用気体は分配管14を通って、分配管14の上端のノズル16から炉内へ噴出され、この燃焼用気体が流動層中の流動用気体と混合され、この混合気体に点火用バーナ18で点火することで燃焼が開始し、流動層17が加熱され、流動層中を通過する線材5が加熱される。
各ゾーン毎20a,20b,20c,20dに温度制御や雰囲気制御を行わない場合は、実施例1と同様に、炉内に形成させる流動層17の流動化速度は流動用気体の供給量で制御を行う。また、炉内の温度制御は流動用気体の供給量を一定にした状態で、燃焼用気体の供給量のみの制御で行うことで、温度制御に伴う流動化速度の変化がほとんどなく、流動層17から線材5への熱伝達が一定となり、安定した熱処理を行うことができる。
線材5の酸化が問題となる場合には、次に示す制御方法とする。線材5の表面酸化量は、高温で酸化雰囲気に晒される時間が長いほど多くなることから、線材5の表面酸化量が多くなる温度範囲のゾーンでは、燃焼用気体の量を多くして、常に一定の燃焼となるようにゾーン内の雰囲気を保持し、前記温度範囲以下となるゾーンでは、燃焼用気体の供給量によりゾーン内の温度制御を行うことで、線材5の酸化を防止する。
線材5の表面酸化量は、特に500℃以上の温度範囲になると多くなることから、500℃の場合で実施例を説明する。例えば、出口側の2つのゾーン20c,20dで線材5が500℃以上となる場合、2つのゾーン内20c,20dの燃焼用気体の供給量を多くして、燃焼に使用される酸素が不足する状態にする。この状態にすると、ゾーン内20c,20dは酸素が不足した状態であるため、線材5の酸化を抑えることができる。そして、ゾーン20c,20dでは、一酸化炭素が発生するため、この一酸化炭素を線材5が500℃以下となる入口側の2つのゾーン内20a,20bへ移動させ、このゾーン内20a,20bでの燃焼に使用する。この時、ゾーン20a,20bでは燃焼用気体の供給量を調整することで、所定の温度に制御する。
本発明の実施例1に示す縦断側面図 図1のA−A線に沿う断面図 図1のB−B線に沿う断面図 本発明の実施例2に示す縦断側面図 図4のC−C線に沿う断面図 図4のD−D線に沿う断面図 従来の流動層熱処理炉の断面図 従来の高温用流動層熱処理炉の断面図
符号の説明
1 炉体
1a 炉底面
1b 炉体側壁
2 入口
3 出口
4 排気管
5 線材
6 燃焼用気体供給管
7 流動用気体供給管
8 制御装置
9 燃焼用気体供給手段
10 燃焼用気体供給系
11 制御装置
12 流動用気体供給手段
13 流動用気体供給系
14 燃焼用気体の分配管
15 流動用気体の分配管
16 ノズル
17 流動層
18 点火用バーナ
19 隔壁
20a〜20d ゾーン
21 堆積した固体粒子
30 整流板
31 気体室
32 バーナ
33 燃焼生成ガス
34 固体粒子
35 空気
36 燃焼用気体
37 混合気体
38 点火用バーナ
39 ラジアントチューブ
40 加熱装置
41 処理材
42 仕切り壁
43 主流動用気体室
44 流動兼加熱用気体室
45 分配ノズル
46 粒子固定層
47 粒子流動層

Claims (4)

  1. 固体粒子を気体によって流動させて流動層を形成し、その流動層中に線材を挿通させて熱処理を行う流動層熱処理炉において、
    炉体(1)の下部に燃焼用気体供給管(6)と流動用気体供給管(7)が炉底面(1a)に平行かつ線材(5)の移動方向に対して直角方向に複数取付けられていること、
    前記燃焼用気体供給管(6)と流動用気体供給管(7)は同じ高さに設置されていること、
    前記燃焼用気体供給管(6)と流動用気体供給管(7)の端部は、一方は管端の開口部を閉鎖して炉体側壁(1b)に接合され、他方は炉外に設置されている気体供給系(10,13)に接続されていること、
    燃焼用気体供給管(6)と流動用気体供給管(7)の上面には、複数の上方に延びる分配管(14,15)が取付けられ、前記分配管(14,15)は燃焼用気体供給管(6)および流動用気体供給管(7)の上面より少し上のレベルで止まる高さを有しており、分配 管(14,15)の上端部から炉内へ燃焼用気体および流動用気体を送入し、炉内で燃焼用気体と流動用気体を混合させること、
    流動用気体供給管(7)の上面に取付けられている分配管(15)位置より上方で流動層を形成し、分配管(15)位置より下方は固体粒子が堆積した状態とすること、
    を特徴とする流動層熱処理炉。
  2. 請求項1に記載の流動層熱処理炉において、炉内が炉底面(1a)から線材(5)のパスラインの下に至る高さの隔壁(19)により複数のゾーン(20a〜20d)に区画され、各ゾーン毎に流動用気体供給管(7)と燃焼用気体供給管(6)が複数取付けられていること、
    を特徴とする流動層熱処理炉。
  3. 請求項1または請求項2に記載の流動層熱処理炉において、炉内に形成させる流動層(17)の流動化速度は流動用気体の供給量で制御し、炉内の温度制御は流動用気体の供給量を一定にして燃焼用気体の供給量で制御を行うこと、
    を特徴とする流動層熱処理炉の制御方法。
  4. 請求項2に記載の流動層熱処理炉において、線材(5)の表面酸化量が多くなる温度範囲のゾーンでは、燃焼用気体の量を多くし、常に一定の燃焼となるようにゾーン内の雰囲気を保持すること、
    前記温度範囲以下となるゾーンでは、燃焼用気体の供給量によりゾーン内の温度制御を行うこと、
    を特徴とする流動層熱処理炉の制御方法。
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