JP5141643B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、誘導加熱調理器における内部構成に関するものである。
従来、この種の誘導加熱調理器のリード線の保持するための保持構成として、略U形の保持部を形成し、U形の対対向内側壁にあって上部に抜止め片を下向に形成して、リード線が抜止め片間からU形内に押し込められ、かつ押し込められた後は抜止め片によりU形内から抜けないようにする構成のものがあった(例えば特許文献1参照)。
実公平6−20888号公報
しかしながら、前記従来の構成では、一定の外径のリード線しか確実に係止できない。誘導加熱調理器にはさまざまな機種が存在し、リード線の外径も機種によって変化するため、それぞれの外径に対応してリード線を係止する構成が必要になるという課題があった。さらに、抜け止め片がたわむことでリード線を押し込むため、係止は比較的軟らかい樹脂で形成する必要があるが、その種の樹脂は熱に弱く、加熱コイル近傍など耐熱性が必要とされる部位には使用できないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、耐熱性の高い材質で形成され、1部品で2種類の外径のリード線を係止することを可能にし、各機種に共用で使うことができるリード線係止構成を有した誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の加熱調理器は、本体の外郭を構成する本体外郭と、前記本体上部に設けられた被加熱物を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下方に前記被加熱物を誘導加熱するために設けられた加熱コイルと、前記加熱コイルに電流を供給する回路基板と、前記回路基板と前記加熱コイルとを接続する2本の線が束ねられ断面が略楕円形のコイルリード線と、前記加熱コイルの近傍に固定され樹脂材料で形成されたベース部材と、前記ベース部材に一体に形成され上壁、側壁及び前記側壁に対して略平行に上壁から下方に突出する垂れ部で構成され前記上壁と前記側壁と前記垂れ部に囲まれたリード線の収納部を有する第1のツメと、前記ベース部材に一体に形成された第2のツメとを備え、前記ベース部材は熱硬化性樹脂で形成され、前記第2のツメは前記第1のツメに向かって突出し下端に角部を有する庇部が設けられ、前記第1のツメと前記第2のツメの距離が前記コイルリード線の短径より大きく、かつ、少なくとも前記第1のツメの垂れ部下端の前記第2のツメ側の角部と前記第2のツメの角部との距離が、前記コイルリード線の短径よりも大きく長径よりも小さくなるように構成したものである。
これによって、比較的細いコイルリード線は第1のツメの収納部に係止することができ、比較的太いコイルリード線は、第1のツメの垂れ部下端の第2のツメ側の角部と第2のツメの庇部下端の角部とで挟み込むことにより係止することができる。このことにより、同構成によって2種類の太さのリード線を係止することができる。
本発明の誘導加熱調理器は、熱硬化性樹脂により構成されたベース部材によって、高温部においても2種類の外径のリード線を係止して位置を固定することを可能にし、各機種に共用で使うことができるリード線係止構成を有した誘導加熱調理器を提供することができる。
本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の内部の構成を示す斜視分解図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の送風リブ周辺の詳細図 本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の係止ツメの詳細図 本発明の実施の形態2における誘導加熱調理器の係止ツメの詳細図 従来の誘導加熱調理器の内部の構成を示す斜視分解図
第1の発明は、本体の外郭を構成する本体外郭と、前記本体上部に設けられた被加熱物を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下方に前記被加熱物を誘導加熱するために設けられた加熱コイルと、前記加熱コイルに電流を供給する回路基板と、前記回路基板と前記加熱コイルとを接続する2本の線が束ねられ断面が略楕円形のコイルリード線と、前記加熱コイルの近傍に固定され樹脂材料で形成されたベース部材と、前記ベース部材に一体に形成され上壁、側壁及び前記側壁に対して略平行に上壁から下方に突出する垂れ部で構成され前記上壁と前記側壁と前記垂れ部に囲まれたリード線の収納部を有する第1のツメと、前記ベース部材に一体に形成された第2のツメとを備え、前記ベース部材は熱硬化性樹脂で形成され、前記第2のツメは前記第一のツメに向かって突出し下端に角部を有する庇部が設けられ、前記第1のツメと前記第2のツメの距離が前記コイルリード線の短径より大きく、かつ、少なくとも前記第1のツメの垂れ部下端の前記第2のツメ側の角部と前記第2のツメの角部との距離が、前記コイルリード線の短径よりも大きく長径よりも小さくなるように構成したものである。これにより、比較的細いコイルリード線は第1のツメの収納部に係止することができ、比較的太いコイルリード線は、第1のツメの垂れ部下辺と第2のツメの角部とで挟み込むことにより係止することができる。このことにより、同構成によって2種類の太さのリード線を係止することができる。また、熱硬化性樹脂により形成したことで、加熱コイル近傍などの耐熱性を必要とする部位においてリード線を係止することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の第1のツメの上部に、第2のツメに向かってリブを設けた構成としたものである。これにより、第1のツメと第2のツメによって挟み込んでいたリード線が万が一何らかの衝撃により外れてしまった場合にも、第2のツメとリブによってさらにリード線が係止され、リード線が完全に外れて加熱コイルの高温部やエッジに触れることを防ぐことができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、加熱コイルから発生する輻射ノイズを低減するためのコイルリード線が貫通する筒状のフェライトを備え、ベース部材は前記フェライトを嵌め込む凹部が形成されるとともに、2つの係止ツメが前記凹部に嵌め込まれた前記フェライトの両端近傍のコイルリード線を係止するべく前記ベース部材に一体に設けられた構成としたものである。これにより、フェライトをベース部材の凹部に確実に固定することができるため、フェライトの位置が変化して本体から発生するノイズが変動することを防ぐことができる。また、別部品を設けることなくフェライトの位置固定を行うことができるので、部品点数の増加を防ぎ、組み立て性を向上させることができる。また、フェライトやリード線の浮き上がりを抑制することができるので、フェライトによる風の圧力損失も低減することができる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明において、前記加熱コイルの下方に設けられ樹脂材料で形成されたベース部材を備え、第1のツメと、第2のツメと、加熱コイルを保持するためのコイル支持軸とを、前記ベース部材に一体に成形する構成としたものである。これにより、コイル支持軸を設けるための専用部品を設ける必要がなく、部品点数を削減することができ、組み立て性を向上しコストを削減することができる。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明において、回路基板を保持する基板ベースと、前記回路基板の上方に設けられ前記回路基板上に送風経路を形成する基板カバーと、前記本体外郭の外側の空気を吸気し前記送風経路に冷却風を送風するファンと、前記基板カバーに設けられ前記加熱コイルの下方を通るように前記送風経路から前記冷却風を噴出する吹出し口とを備え、第1のツメと、第2のツメと、前記冷却風を前記加熱コイルの下面側に寄せるための壁面とを、ベース部材に一体に成形する構成としたものである。これにより、別部材を追加することなく加熱コイルの下面を冷却風によって冷却することができるので、部品数を増やすことなく冷却能力を上げることができる。また、ベース部材を樹脂材料によって形成したことにより、熱伝導率の低い樹脂が加熱庫と加熱コイルの間に存在することになり、加熱庫からの熱を遮蔽することができ、加熱コイルの温度上昇を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の内部の構成を示す斜視分解図である。
図1において、誘導加熱調理器の本体1の上面を覆うように、鍋などの被加熱物を載せる結晶化ガラスで形成したトッププレート2が設けられている。本体1の上面以外は外郭を構成する本体外郭1aに覆われており、本体外郭1a内部の左側には加熱庫13が設けられ、加熱庫13の上方には加熱庫を覆うように加熱庫カバー14が設けられている。
本体外郭1aの前面には本体1a外部と内部とをつなぐ開口穴が設けられて吸気口4が形成されており、本体内部の右側前方に配したファン6へと至る通気経路を構成している。
ファン6の後方でファンから送風された冷却風の下流側には、加熱コイル3a、3b、3cに高周波電流を供給し駆動制御する複数の回路基板10がそれぞれ基板ベース11で保持されて上下に重なり合って配置されている。
最上部の回路基板10の上部は基板カバー12で覆われ最上部の回路基板10上の送風経路を形成している。回路基板10へは、電源コード26より電源リード線27を介して外部電源から電流が供給されている。
本体1内でトッププレート2の直下には、本体前方左側に第1の加熱コイル3a、本体前方右側に第2の加熱コイル3b、本体後方で第1、第2の加熱コイルの間に第3の加熱コイル3cがそれぞれコイルベース23上に固定され、加熱庫カバー14及び基板カバー12上に設けられている。
また、1つの加熱コイルにつき3本のコイル支持軸18によって、コイルスプリング25を介して支えられている。コイル支持軸は、コイル支持軸18aが3本、コイル支持軸18bが3本、コイル支持軸18cが3本で構成している。
コイル支持軸のうち、基板カバー上のコイル支持軸18bは樹脂製の基板カバー12と一体形成されており、加熱庫カバー上のコイル支持軸18aは板金製の別部品をねじ止め固定することで形成されている。
第1の加熱コイル3a、第2の加熱コイル3b及び第3の加熱コイル3cは、それぞれIn線、Out線の2本で1組となったコイルリード線19a、19b(図示せず)、19cによって回路基板10に接続されて電流の供給を受けており、加熱コイルに高周波電流を流し磁界を発生させることで、当該加熱コイル直上の被加熱物載置位置に載置した被加熱物を誘導加熱している。
各加熱コイルにはサーミスタ24が取り付けられており、サーミスタリード線(図示せず)を解して回路基板に接続されている。
なお、コイルスプリングによって加熱コイルが上方へ付勢されトッププレートに押し付けられることで、被加熱物と加熱コイルの距離が一定に保たれ安定した入力を得ることができるが、性能を満たすために被加熱物と加熱コイルとの距離の精度が必要でない場合にはコイルスプリングを省略しても良い。
基板カバー12の第2の加熱コイル3b直下に位置する部分には通気口が設けられ、冷却風の一部を第2の加熱コイル3bに送り加熱コイルを冷却するようになっている。基板カバー12の後方左部で第3の加熱コイル3cの下方に当たる部位には、基板ベース11と基板カバー12との間を流れてきた冷却風を排気し第3の加熱コイル3cに向けて噴出する、基板カバー吹出し口15が設けられている。また、本体1後方の上部には冷却風の出口となる排気口5を設けている。
図2は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の送風リブ周辺の詳細図である。
図2に示すように、第3の加熱コイル3cの下方に樹脂製のベース部材17が加熱庫カバー14にビスで螺合され固定されている。
送風リブ16は、基板カバー吹出し口15からの冷却風を加熱コイルの下面側に寄せる壁面を形成するよう上向きに、ベース部材17と一体に成形されて設けられている。
送風リブ16は、2箇所設けられており、どちらも第3の加熱コイル3cの下方であって、一方は第3の加熱コイル3cの後方端、一方は第3の加熱コイル3cの左方端で、基板カバー吹出し口15から距離のある位置に設けられている。
第3の加熱コイル3cの下方を水平方向に流れる冷却風が、ベース部材17に設けられた送風リブ16により加熱コイルの下面側に寄るため、第3の加熱コイル3cに下面から冷却風を当てることができ、第3の加熱コイル3cを冷却させることができる。
ベース部材17には第3の加熱コイル3cを支える3本のコイル支持軸18c−1、18c−2、18c−3のうち18c−1、18c−2の2本が一体形成されている。このことにより、従来必要であった、コイル支持軸を構成ための専用部品を設ける必要がなく、部品点数を削減することができ、組み立て性を向上しコストを削減することができる。
第3の加熱コイル3cの下方には、回路基板10から第1の加熱コイル3aおよび第3の加熱コイル3cへ電流を供給する第1のコイルリード線19a及び第3のコイルリード
線19cが配線されている。ベース部材17には係止ツメ20cが設けられており、コイルリード線19cが係止されている。
一方、第1のコイルリード線19aは加熱コイルから発生する輻射ノイズを低減させるための筒状のフェライト21の筒内を貫通している。ここで、フェライトの位置が加熱コイルに近い場所にあるためフェライトの位置が変動するとノイズの変化が大きい。そのため、コイルリード線やフェライトを固定する必要がある。
そこで本実施の形態では、ベース部材17にフェライト21を嵌め込む凹形のフェライトケース22を一体に形成されるとともに、第1のコイルリード線19aを係止する2つの係止ツメ20aがフェライトケース22に嵌め込まれたフェライト21の両端近傍のコイルリード線を係止するべく前記ベース部材17に一体に設けられている。
フェライト21は、フェライトケース22に嵌め込まれ、第1のコイルリード線19aは係止ツメ20aによりフェライト21の両端近傍でそれぞれ係止されている。
ここで、係止ツメ20aの形状および作用について図3を用いて説明する。
図3は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の係止ツメの詳細図である。
本実施の形態ではコイルリード線は鉄加熱用の比較的細いガラス編組リード線であり、IN・OUT線を縒ってある。一方、アルミ鍋を加熱できるタイプの機種でもコイルリード線はIN・OUTの2本で構成されているが、鉄加熱用に比べて太く、また高周波・高電圧がかかるためにさらにガラスチューブで保護しており、断面が略楕円形状になっている。
図3において、係止ツメはツメA28とツメB29の2つでひとつの係止ツメを構成している。ツメA28は、上壁30、側壁31及び前記側壁に対して略平行に上壁30から下方に突出する垂れ部32で構成され、側壁31と上壁30と垂れ部32に囲まれた収納部33にリード線を係止することができるようになっている。
ツメB29は、ツメA28に向かって突出し下端に角部34を有する庇部36が設けられている。ツメAとツメBの距離は、アルミ加熱用のコイルリード線の短径より大きく、かつ、少なくともツメAの垂れ部下端のツメB側の角部37とツメBの角部34との距離が、前記アルミ加熱用のコイルリード線の短径よりも大きく長径よりも小さくなるように構成されている。
以上のように構成された係止ツメを用いれば、前記鉄加熱用の比較的細いガラス編組リード線は、図3(b)のように収納部33に係止することで、位置を固定できる。一方、アルミ鍋を加熱できるタイプのコイルリード線は収納部33へは太すぎて収納できない。逆にこのリード線を収納できる空間を、収納部および垂れ部の下方の隙間に設けると、細いリード線を係止したときに外れやすくなる。
そこでこのような加熱コイルを持った機種の場合には、図3(c)のように、2つのツメの間をリード線断面の長径方向が縦になるように押し込み、その後垂れ部32下端のツメA側の角部37と角部34の奥に長径方向が水平になるように押し込んで挟み込むことで、外径の大きいアルミ加熱用などのコイルリード線を係止することができる。
このように、係止ツメの構成を図3のようにすることで、熱硬化性樹脂で形成したたわ
みの少ないツメによっても、2種類の太さのコイルリード線を係止することができ、コイルリード線の外径の異なる多機種の誘導加熱調理器において高温部のツメを同一の部品を共用して係止することができる。
なお、この係止ツメ構成は、電源リード線やラジエントヒーター・ロースターヒーターなどの、容量が大きく比較的太いリード線を係止するために利用することができる。
このような構成とすることで、コイルリード線19a、19cが固定されるとともにフェライト21がフェライトケース22に固定される。フェライトを凹部に確実に固定することができるため、フェライトの位置が変化して本体から発生するノイズが変動することを防ぐことができる。
また、コイルリード線を係止して高温部やエッジに触れるのを防ぐことができる。また、別部品を設けることなくフェライトの位置固定を行うことができるので、部品点数の増加を防ぎ、組み立て性を向上させることができる。
また、フェライトやリード線の浮き上がりを抑制することができるので、フェライトによる風の圧力損失も低減することができる。コイルリード線およびフェライトの浮き上がり等を抑制することができ、コイルリード線が高温部やエッジに触れたり、フェライトが充電部に触れたりすることを防ぎ、さらにコイルリード線やフェライトが浮き上がらないことで、風の圧力損失も低減することができる。
また、係止ツメ20をベース部材17と一体に形成することで、別部品を設ける必要がなく、また加熱庫カバー14と一体に形成する場合に発生する加熱庫カバーの貫通孔も形成する必要がないため加熱庫からの熱の影響を低減できる。
なお、これらのコイルリード線及び係止ツメはできる限り、基板カバー吹出し口15から送風リブ16への風の流路をふさいで加熱コイルの冷却を妨げないような位置に設けるのが望ましい。
なお、2本の線が束ねられたコイルリード線とは、2本のリード線を縒ったものだけでなく、2本をチューブで覆ったものや間隔をおいて縛ったものなども含む。
なお、加熱庫カバーのフェライトケースの下部位置となる部位の形状は、凹形状としてフェライトケースを避けても、穴を開けてフェライトケースを避けても良い。穴を開けてフェライトケースを避ける場合でも、フェライトケースにより穴を塞ぐことになるため、加熱庫からの熱を遮蔽することができる。
以上のように本実施の形態においては、送風リブを樹脂製の別部品であるベース部材で構成し、ベース部材にコイル支持軸、コイルリード線を係止する係止ツメ、輻射ノイズを低減するフェライトを収納するフェライトケースを一体に形成して加熱庫カバーに固定する構成としたことにより、一つの部品でこれらの構成要素を配置することができるため、部品点数を削減することができる。
また、加熱庫カバー14に一体に形成するのではなく、別部品として設けることで、加熱庫カバー14に切り起こし等による貫通孔を設けることなくこれらの構成要素を配置できるので、加熱庫からコイルへの熱の影響を低減させることができる。
また、ベース部材を熱硬化性樹脂で構成することにより、耐熱性が必要な加熱コイルの下方に設置しても熱による劣化や変形が発生せず信頼性が保てる。
また、樹脂製であることで金属よりも加熱庫13からの熱を遮蔽することができる。また、コイルリード線を係止することでコイルリード線によって送風が妨げられるのを低減することができるため、第3の加熱コイルの冷却性能を向上させることができる。
なお、本実施の形態では送風リブは左方奥と後方奥に設けたが、どちらか一方でもよく、また3箇所以上に設けても良い。ただし、冷却風の流路の同方向に複数の送風リブを重ねて配置すると、下流側の送風リブはあまり効果を発揮せず望ましくない。
なお、本実施例ではベース部材の取り付け方法はビスによる螺合嵌合だが、ツメによる係止やその組み合わせでもよい。
なお、コイル支持軸は、本実施の形態ではコイル支持軸は1つの加熱コイルに3本とし、第3の加熱コイルの支持軸のうちの2本をベース部材と一体に形成しているが、何本の支持軸で加熱コイルを支持しても良く、そのうちの何本をベース部材と一体に形成しても良い。
また、第3の加熱コイルの支持軸だけでなく、第1の加熱コイルの支持軸の一部をベース部材と一体に形成しても良い。
なお、フェライトは第1のコイルリード線に設けているが、ノイズの状態によっては第3のコイルリード線にも設け、第3のコイルリード線のフェライト用のフェライトケースを加えて2つのフェライトケースを一つのベース部材に設けても良い。
また、コイルセンサのリード線等も係止ツメで係止しても良い。
(実施の形態2)
図4は、本発明の第2の実施の形態における誘導加熱調理器の係止ツメの詳細図である。基本的な構成は実施の形態1と同様であるため、構成の違うところのみを説明する。
図4において、ツメA28の上部に、ツメB29に向かってリブ35が設けられている。
ツメAとツメBによって挟み込んでいたリード線が万が一何らかの衝撃で外れてしまった場合にも、リブ35があることで、図の(b)の位置にリード線が係止され、リード線が完全に外れて加熱コイルの高温部やエッジに触れることを防ぐことができる。
なお、リブは、ツメBに設けたり、ツメAおよびツメBの両方に設けることもできる。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱調理器は、リード線を外径に応じて係止できるので、高電圧・大電流を入力する太いリード線を必要とし、かつリード線の外径の異なる類似機種をもつような電気機器に有効である。
1 本体
1a 本体外郭
2 トッププレート
3a 第1の加熱コイル(加熱コイル)
3b 第2の加熱コイル(加熱コイル)
3c 第3の加熱コイル(加熱コイル)
6 ファン
10 回路基板
11 基板ベース
12 基板カバー
15 基板カバー吹出し口(吹出し口)
16 送風リブ
17 ベース部材
18a、18b、18c コイル支持軸
19a、19c コイルリード線
19a 第1のコイルリード線
19c 第3のコイルリード線
20a、20b 係止ツメ
21 フェライト
22 フェライトケース
28 ツメA(第1のツメ)
29 ツメB(第2のツメ)
30 上壁
31 側壁
32 垂れ部
33 収納部
34 角部
35 リブ
36 庇部
37 垂れ部下端の角部

Claims (5)

  1. 本体の外郭を構成する本体外郭と、前記本体上部に設けられた被加熱物を載置するトッププレートと、前記トッププレートの下方に前記被加熱物を誘導加熱するために設けられた加熱コイルと、前記加熱コイルに電流を供給する回路基板と、前記回路基板と前記加熱コイルとを接続する2本の線が束ねられ断面が略楕円形のコイルリード線と、前記加熱コイルの近傍に固定され樹脂材料で形成されたベース部材と、前記ベース部材に一体に形成され上壁、側壁及び前記側壁に対して略平行に上壁から下方に突出する垂れ部で構成され前記上壁と前記側壁と前記垂れ部に囲まれたリード線の収納部を有する第1のツメと、前記ベース部材に一体に形成された第2のツメとを備え、前記ベース部材は熱硬化性樹脂で形成され、前記第2のツメは前記第1のツメに向かって突出し下端に角部を有する庇部が設けられ、前記第1のツメと前記第2のツメの距離が前記コイルリード線の短径より大きく、かつ、少なくとも前記第1のツメの垂れ部下端の前記第2のツメ側の角部と前記第2のツメの角部との距離が、前記コイルリード線の短径よりも大きく長径よりも小さくなるように構成した誘導加熱調理器。
  2. 第1のツメの上部に、第2のツメに向かってリブを設けた構成とした請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 加熱コイルから発生する輻射ノイズを低減するためのコイルリード線が貫通する筒状のフェライトを備え、ベース部材は前記フェライトを嵌め込む凹部が形成されるとともに、2つの係止ツメが前記凹部に嵌め込まれた前記フェライトの両端近傍のコイルリード線を係止するべく前記ベース部材に一体に設けられた請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 第1のツメと、第2のツメと、加熱コイルを保持するためのコイル支持軸とを、ベース部材に一体に成形する構成とした請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 回路基板を保持する基板ベースと、前記回路基板の上方に設けられ前記回路基板上に送風経路を形成する基板カバーと、前記本体外郭の外側の空気を吸気し前記送風経路に冷却風を送風するファンと、前記基板カバーに設けられ前記加熱コイルの下方を通るように前記送風経路から前記冷却風を噴出する吹出し口とを備え、第1のツメと、第2のツメと、前記冷却風を前記加熱コイルの下面側に寄せるための壁面とを、ベース部材に一体に成形する構成とした請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
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