JP5141434B2 - 熱電モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、熱電素子と電極部とを備えた熱電モジュールに関するものである。
従来の熱電モジュールとしては、例えば特許文献1に記載されているように、熱電素子と、弾性を有する導電性電極とを備え、導電性電極をベース上に配設し、熱電素子の片方の端面と導電性電極とを半田等により電気的に接続し、熱電素子のもう片方の端面と対向する導電性電極とを当該導電性電極の押圧力により電気的に接続するようにしたものが知られている。
特開2001−308397号公報
しかしながら、上記従来技術においては、熱電素子の熱による変形が全く考慮されていない。このため、熱電素子が熱膨張したときに、熱電素子と電極部との接触性(接続性)が悪くなり、結果的に熱電発電による発電効率が低下する虞がある。
本発明の目的は、熱電素子と電極部との接続性を良好に保つことができる熱電モジュールを提供することである。
本発明は、熱電素子と、熱電素子と電気的及び熱的に接続される電極部とを備えた熱電モジュールにおいて、熱電素子と電極部との間には、作用温度により厚みが変化する緩衝部材が設けられており、緩衝部材は、熱電素子の形状変化に応じて厚みが変化するように構成されていると共に、熱電素子との接触面の中心側と周辺側とで、作用温度による厚みの変化量が異なるように構成されていることを特徴とするものである。
このような本発明の熱電モジュールにおいては、熱電素子に熱が伝わることで熱電素子の形状が変化しても、その熱電素子の形状変化に応じて緩衝部材の厚みが変化するようになる。このとき、例えば熱電素子の形状変化(変形)を相殺するように緩衝部材の厚みを変化させる構成とすることで、熱電素子と緩衝部材とを均等に接触させることが可能となる。この場合には、熱電素子と電極部との接続性を緩衝部材を介して熱的にも電気的にも良好に保つことができる。
また、熱により熱電素子の形状が凸状または凹状に変化しても、緩衝部材が熱電素子に対して凹状または凸状となるように緩衝部材の厚みを変化させる構成とすることで、熱電素子と緩衝部材とを均等に接触させ、結果的に熱電素子と電極部との接続性を確実に良好に保つことができる。

このとき、電極部は、熱電素子の高温端と電気的及び熱的に接続される高温側電極と、熱電素子の低温端と電気的及び熱的に接続される低温側電極とを有し、緩衝部材は、熱電素子の高温端と高温側電極との間に設けられ、中心側の厚みの変化量が周辺側の厚みの変化量よりも小さくなるように構成されていることが好ましい。熱電素子の高温端は、熱により凸状に変化する。そこで、熱電素子の高温端と高温側電極との間に緩衝部材を設け、緩衝部材における中心側の厚みの変化量が周辺側の厚みの変化量よりも小さくなるような構成とすることにより、緩衝部材が熱電素子に対して凹状に変形するようになる。これにより、熱電素子と緩衝部材との接触が均等化されるため、熱電素子の高温端と高温側電極との接続性を緩衝部材を介して良好に保つことができる。
また、緩衝部材は、作用温度が高くなるほど、中心側の厚みの変化量と周辺側の厚みの変化量との差が大きくなるように構成されていることが好ましい。熱電素子の高温端に作用する温度が高くなるほど、熱電素子の凸状変形が大きくなる。そこで、緩衝部材に対する作用温度が高くなるほど、緩衝部材における中心側の厚みの変化量と周辺側の厚みの変化量との差が大きくなるような構成とすることにより、作用温度に拘わらず熱電素子と緩衝部材とを均等に接触させることができる。
また、好ましくは、緩衝部材は、熱膨張係数の異なる複数の材料を組み合わせて形成されている。この場合には、緩衝部材の中心側と周辺側とで、作用温度による緩衝部材の厚みの変化量を簡単に異ならせることができる。
さらに、好ましくは、緩衝部材は、熱の流れ方向に直交する方向に沿って形成された境界部を有している。この場合には、緩衝部材が熱の流れ方向に直交する方向に熱膨張しても、緩衝部材の境界部で滑り作用が生じるため、緩衝部材全体が反り返るようなバイメタル変形が発生しにくくなる。これにより、緩衝部材の厚みのみを変化させることができる。
このとき、緩衝部材は、帯状体を渦巻状に巻いて形成されていることが好ましい。この場合には、1本の帯状体のみを用いて緩衝部材の境界部を容易に形成することができる。
また、緩衝部材は、径の異なる複数の環状体を同心円状に配置して形成されていても良い。この場合には、径の異なる複数の環状体を用いて緩衝部材の境界部を容易に形成することができる。
さらに、緩衝部材は、複数の柱状体を束ねて形成されていても良い。この場合には、複数の柱状体を用いて緩衝部材の境界部を容易に形成することができる。
また、好ましくは、緩衝部材には、位置決め用の突起部が設けられ、電極部には、突起部と嵌合する穴部が設けられている。この場合には、電極部に対する緩衝部材の位置合わせを精度良く且つ容易に行うことができる。これにより、熱電素子と電極部との接続性をより良好に保つことができる。
このとき、熱電素子は、P型熱電素子及びN型熱電素子を有し、穴部は、P型熱電素子及びN型熱電素子の配列方向に対応する方向に延びる長穴状をなしていることが好ましい。このように穴部の形状を長穴状とすることにより、電極部の熱膨張による伸び量を吸収可能となるため、緩衝部材の突起部を介して熱電素子等に無理な力を与えることが防止される。
本発明によれば、熱電素子と電極部との接続性を良好に保つことができる。これにより、熱電発電による発電効率の低下を抑制することが可能となる。
以下、本発明に係わる熱電モジュールの好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明に係わる熱電モジュールの一実施形態を有する熱電発電装置を備えた自動車の排気系を示す概略構成図である。同図において、熱電発電装置1は、エンジンのエキゾーストマニホールド2に連結された触媒3とマフラー4との間に配設されている。
熱電発電装置1は、エンジンから排出される排ガスの熱エネルギーを吸熱・回収し、この熱エネルギーを熱電素子25(後述)により電気エネルギーへ変換することにより、発電を行う装置である。熱電発電装置1により得られた電気エネルギーは、DC−DCコンバータ5で変換された後、バッテリー6に充電される。
このとき、熱電素子25に与える温度差が大きくなるほど、発電出力の向上が図られる。排ガスは熱を奪われながら排気系の上流から下流へと流れているため、排気系の上流側と下流側とでは熱電素子25に作用させる温度差は異なっており、下流に配置される熱電素子25ほど作用する温度差が小さくなる。また、本実施形態のような自動車エンジンの場合には、負荷が大きく変動するが、負荷が大きいとエンジンから排出される排ガス流量が増大し、排気系の上流側と下流側の素子温度差が均一化される方向に作用する。一方、負荷が小さく排ガス流量が少ない場合には、排気系の上流側で殆どの熱を奪ってしまうため、排気系の下流側では発電に至らない。従って、排ガスの熱エネルギーはガス温度×ガス質量流量×ガス比熱で表されるが、自動車用の熱電発電装置では、ガス質量流量の変動幅が大きな使われ方となる。
熱電発電装置1は、バイパス通路7を形成するバイパス管8を内蔵しており、バイパス通路7の上流側にはバイパスバルブ9が設けられている。バイパス通路7を設けることにより、例えば登坂運転のような高負荷時に一時的に回収熱量を低減させたり、システム異常があった場合に熱回収を行わない等の役目を果たすことを可能としている。なお、バイパス通路7は特に使用しなくても良く、この場合には、例えばバイパス通路7の入り口側に蓋がされたような構造とする。
図2は、図1に示した熱電発電装置1の外観を示す斜視図であり、図3は、同熱電発電装置1の正面図であり、図4は、同熱電発電装置1の断面斜視図であり、図5は、同熱電発電装置1の縦断面図である。
各図において、熱電発電装置1は、上記のバイパス管8を貫通させるように排ガス流れ方向に並設された複数のリング状の熱電発電ユニット10からなる熱電発電ユニット群11と、これらの熱電発電ユニット群11を覆う円筒状の冷却水ケース12と、熱電発電ユニット群11の排気上流側に配置された筒状の上流側ハウジング13と、熱電発電ユニット群11の排気下流側に配置された筒状の下流側ハウジング14とを備えている。
冷却水ケース12の後端部には、冷却水を流入させる流入ニップル12Aが接続され、冷却水ケース12の前端部には、冷却水を流出させる流出ニップル12Bが接続されている。上流側ハウジング13の内端部には、複数本の放射状連結部13Aを介してリング状支持部13Bが結合され、下流側ハウジング14の内端部には、複数本の放射状連結部14Aを介してリング状支持部14Bが結合されている。
熱電発電ユニット10は、図6及び図7にも示すように、1対の吸熱側熱流板15と、各吸熱側熱流板15の間に配置される1対の冷却側熱流板16と、各吸熱側熱流板15と各冷却側熱流板16との間にそれぞれ挟持される1対の熱電モジュール17とから構成されている。
吸熱側熱流板15は、円環状のベース部18と、このベース部18から内側に突出するように設けられ、排気ガスの熱エネルギーを効率良く吸熱するための複数のフィン19とを有している。
冷却側熱流板16は、上記の冷却水ケース12の内周面に密着する外周リング部20と、この外周リング部20の内側に張り出したフランジ部21とを有している。各冷却側熱流板16のフランジ部21間には、リング状の低弾性体22が介在されている。低弾性体22の材質としては、ゴムや樹脂等が使用される。
熱電モジュール17は、図8及び図9にも示すように、吸熱側熱流板15のベース部18に取り付けられた複数の長円形状の高温側電極23と、冷却側熱流板16のフランジ部21に高温側電極23と対向するように取り付けられた複数の長円形状の低温側電極24と、高温側電極23と低温側電極24との間に配置された複数組のP型熱電素子25A及びN型熱電素子25B(以下、まとめて熱電素子25ということがある)とからなっている。
各高温側電極23及び各低温側電極24は、何れも円環状に配列されている。P型熱電素子25A及びN型熱電素子25Bは、交互に円環状に配列され、高温側電極23及び低温側電極24を介してパイ型接続を形成している。これらの熱電素子25は、低温側電極24に予めハンダHで接合されている(図13参照)。つまり、各熱電素子25は、低温側電極24に熱的及び電気的に直接接続されている。
一方、各熱電素子25は、高温側電極23とは非接合であり、押付けによって熱的及び電気的な接続が得られる構造となっている。この時に発生させる押付圧力は、上記の低弾性体22の反力によって得られる。具体的には、吸熱側熱流板15、冷却側熱流板16、熱電モジュール17及び低弾性体22を組み付けた際に、低弾性体22が圧縮し、その時に生じる反力が熱電素子25及び高温側電極23に作用することとなる。
また、冷却側熱流板16のフランジ部21には、図10及び図11に示すように、径方向に延びる複数のスリット26が周方向に沿って等間隔に形成されている。スリット26は、1組のP型熱電素子25A及びN型熱電素子25B毎に形成されている。
このようなスリット26を設けることにより、熱電素子25の製造高さバラツキや吸熱側熱流板15のモジュール面の製造精度や運転時の熱変形に対し、冷却側熱流板16の軸方向の相対動き(図10の矢印参照)が容易になるため、各熱電素子25に対する柔軟な追従性が実現可能となる。
なお、スリット26の数としては、特に上記のものに限られず、1つの熱電素子25毎にスリット26を形成しても良いし、或いは2組や4組のP型熱電素子25A及びN型熱電素子25B毎にスリット26を形成しても良い
以上のように構成された熱電発電ユニット10において、図12に示すように、吸熱側熱流板15により吸熱された熱は、高温側電極23、熱電素子25及び低温側電極24を通って冷却側熱流板16へと伝わり、冷却水ケース12内を流れている冷却水に導かれる。以上の伝熱経路において、熱電素子25における高温端と低温端との間に温度差が生じるため、ゼーベック効果により熱電素子25に電子が流れ、電気が取り出されることとなる。
このような熱電発電ユニット10は、図4及び図5に示すように、熱電発電装置1の軸方向に沿って多段(ここでは12段)に配置されている。そして、これらの熱電発電ユニット10は、上流側ハウジング13及び下流側ハウジング14により両側から締め付けて固定されている。
具体的には、バイパス管8の一端部には、上流側ハウジング13のリング状支持部13Bと係合する大径部8Aが設けられている。バイパス管8の他端部には、ネジが切られた小径部8Bが設けられ、この小径部8Bには、複数の皿ばね27が装着された状態でナット28がねじ込まれている。これにより、バイパス管8と複数の吸熱側熱流板15との間に生じる排ガス流れ方向の熱膨張差を吸収し、軸力の最適制御がなされることとなる。
隣り合う吸熱側熱流板15間にはガスケット29が設けられ、隣り合う吸熱側熱流板15同士の径方向の熱膨張差がガスケット29により吸収される様になっている。また、吸熱側熱流板15とハウジング13,14との間にはガスケット30が設けられ、吸熱側熱流板15とハウジング13,14との径方向の熱膨張差がガスケット30により吸収される様になっている。
各冷却側熱流板16と冷却水ケース12との間には、相対的に摺動可能となるように最適な隙間が設けられている。両者の摺動面には、円滑な滑りを実現するために熱伝導性に優れたグリスが塗られている。熱電発電装置1の運転時には、吸熱側熱流板16と冷却水ケース12との間に大きな温度差が発生するが、その時に両者間に生じる軸方向の熱膨張差は当該滑りによって吸収されるようになる。
また、上流側ハウジング13と冷却水ケース12とはジャバラ31によって繋がり、下流側ハウジング14と冷却水ケース12とはジャバラ32によって繋がっている。従って、熱電発電ユニット10と冷却水ケース12との滑りを一層吸収すると共に、熱伝導のロスを抑えることができる。
熱電発電ユニット群11は、冷却水ケース12、上流側ハウジング13、下流側ハウジング14及びジャバラ31,32によって外気とは完全に遮断されている。また、熱電発電装置1の内部には、熱電素子25の酸化を防止するために不活性ガス(窒素、アルゴン等)が封入されている。
図13は、上記熱電モジュール17を含む熱電発電ユニット10の主要部を示す拡大断面図である。同図において、高温側電極23は、電極本体23Aと、この電極本体23Aにおける素子接続面を除く表面に設けられた電気絶縁層23Bとからなっている。低温側電極24は、電極本体24Aと、この電極本体24Aにおける素子接続面を除く表面に設けられた電気絶縁層24Bとからなっている。電極本体23A,24Aは、例えば銅等で形成されている。電気絶縁層23B,24Bは、例えばセラミックス、樹脂及びベークライト等で形成されている。
熱電素子25の低温側端面25aは、上述したように低温側電極24とハンダHで接合されている。熱電モジュール17の低温側では、吸熱時であっても、常温からの温度上昇代は約60℃前後と非常に低いため、熱電素子25と低温側電極24とをハンダ接合しても、材料物性値である熱膨張率の相違から発生する熱応力は非常に小さいものとなる。また、ハンダ成分としては鉛や錫といった金属を使用しているが、これら金属は、一般的な鉄系材料に比べてヤング率が1/10程度の約20GPaと非常に小さく、軟質なことから、クッションとしての機能も付加されている。従って、熱電素子25と低温側電極24とをハンダ接合しても、熱電素子25や低温側電極24の接合部が破損することは無い。
一方、熱電素子25の高温側端面25bと高温側電極23との接合に関しては、例えば熱電モジュール17の高温側の作用温度として200℃程度が耐熱的にハンダ接合の限界と考えられるが、耐熱の問題を解決するために、その他の金属材料によりロー付け等で接合したり拡散接合したときには、熱電素子25の作用温度が例えば800℃程度の高温となる。この場合には、熱電素子25と高温側電極23との熱膨張率の相違から、両者間には歪吸収できない程の熱膨張差が発生し、熱電素子25や高温側電極23等でクラックが発生し破損する。これを解決するためには、熱電素子25と高温側電極23とで熱膨張率を合わせることが考えられるが、熱電素子25は半導体材料であるため、その熱膨張率は金属に対して小さい。よって、熱電素子25及び高温側電極23の熱膨張率を一致させることは不可能である。
従って、本実施形態では、熱電素子25の高温側端面25bと高温側電極23とを非接合構造とする。これにより、熱電素子25は自由熱膨張するため、両者の熱膨張率の相違による熱応力が発生しにくくなる。ただし、本発明者等による鋭意研究の結果、熱電素子25を流れる熱流による温度分布によって、図14に示すように、熱電素子25の高温側端面25bが凸状に形状変化することが明らかとなった。以下、このような新たな事実について具体的に説明する。
即ち、一般に熱電素子の性能を表すZは、下記の定義式で表され、性能が良い熱電材料の指標となっている。
Z=S/ρλ
S:熱起電力(V/K)
ρ:電気抵抗率(Ωm)
λ:熱伝導率(W/mK)
上記式から、高性能な熱電材料は、熱起電力が大きく、電気抵抗が小さく、熱を通さないものとなる。
ここで、熱電素子25に熱流を与え、温度差を生じさせたときに、熱電素子25にどのような変形が発生するかを説明する。例えば、熱電材料の線膨張係数を4×10−6と仮定し、熱電材料の1チップのサイズを直径4mm、高さ4mmの円柱とし、熱電素子25の高温端に800℃を与え、低温端に100℃を与えた場合、熱膨張による熱電素子25の端面25b,25aの直径増加量は、
高温側端面:φ4×800℃×4×10−6=0.0128mm
低温側端面:φ4×100℃×4×10−6=0.0016mm
となり、その差は0.0112mmとなる。
一方、熱流方向での熱膨張量は、800℃及び100℃で温度依存性がなければ線形となり、800℃と100℃との中間温度で簡易計算することができ、
熱流方向:4mm×(800℃+100℃)/2×4×10−6=0.0072mmとなる。
従って、熱電素子25は、図15(a)の破線で示すような変形になる。つまり、熱電素子25は、図15(b)の破線で示すように底面(高温側端面)25bがフラットになるような変形にはならない。その理由は、以下の通りである。
熱電素子25の熱流方向の熱膨張量を考察すると、図15(a)に示すものでは、熱電素子25の中心部も周辺部も均等な膨張量となっているが、図15(b)に示すものでは、熱電素子25の中心部よりも周辺部のほうが膨張量の多い変形となっている。熱流が均一であれば、熱流方向の温度分布はどの箇所でも同一であり、熱電素子25の中心部でも周辺部でも同じ熱膨張量となることから、図15(b)に示すような変形にはならずに、図15(a)に示すように、熱電素子25の高温側端面25bが凸状に湾曲するような変形が発生することが判明した。また、この凸状となる変形量(凸変形量)は作用温度によって異なり、熱電素子25の高温側と低温側との温度差が大きい程、凸変形量が大きくなるという連続的な変動となることが分かった。
このように熱電素子25の高温側端面25bが凸状に変形することから、図14に示すように、熱電素子25の高温側端面25bと高温側電極23とが点接触する。このとき、各々の形状及び弾性率によりヘルツの公式から接触圧力を求めることができる。しかし、熱電素子25が高温側電極23に点接触するため、熱電素子25に非常に大きな接触圧力がかかり、熱電素子25等が破損するおそれがある。また、熱電素子25と高温側電極23との接触面積も小さく、熱的及び電気的に確実な接触(面接触)が得られないため、発電性能も低下する。
これを解決するためには、例えばゴム等の軟質材を熱電素子25と高温側電極23との間に配置し、熱電素子25の凸変形を軟質材で吸収することが考えられる。しかし、800℃程度の高温に耐えつつ、凸変形を吸収できる低剛性の軟質材は存在しない。また、例えば金属を細線化して編み込んだ構造体を用いると、熱電素子25の凸変形を吸収することができるが、反発力が無いため1回限りの変形吸収しかできない。従って、繰り返し使用すると、徐々に圧縮されてクッション機能が無くなることから、冷熱動作を繰り返すような自動車用としては使用することができない。
そこで、本実施形態では、図16及び図17に示すように、熱電素子25の高温側端面25bと高温側電極23との間に、作用温度により厚みが変化する緩衝部材33を配置した構成としている。緩衝部材33は、円柱状の熱電素子25に合わせて、例えば熱電素子25と同径の円板状をなしている。このとき、熱電素子25の外周部は、エッジロード対策としてクラウニング処理されていても良い。
緩衝部材33は、導電性及び伝熱性を有する金属材料で形成されている。具体的には、緩衝部材33は、図18に示すように、低膨張材34と高膨張材35とで形成されている。低膨張材34としては、例えば線膨張係数が約12.6×10−6のニッケル等が用いられ、高膨張材35としては、例えば線膨張係数が約16.5×10−6の銅等が用いられる。
図18(a),(b)に示す緩衝部材33では、低膨張材34が円錐状をなしている。図18(c),(d)に示す緩衝部材33では、低膨張材34が球の一部の形状をなしている。つまり、緩衝部材33は、中心側ほど低膨張材34の占める比率が大きくなり、周辺側ほど高膨張材35の占める比率が大きくなるように形成されている。これにより、緩衝部材33に熱が与えられると、中心側の熱膨張量に比べて周辺側の熱膨張量が大きくなるため、中心側の厚み変化量よりも周辺側の厚み変化量が大きくなり、その結果として緩衝部材33が凹状に変形するようになる。
このとき、緩衝部材33は、作用温度によって凹状となる変形量(凹変形量)が変化する。図19(a)に示す構造の緩衝部材33では、図19(b)に示すような低膨張材34と高膨張材35との境界線Lが作られる。そして、図20に示すように、緩衝部材33に対する作用温度が常温から200℃、400℃、600℃、800℃に高くなるに従い、緩衝部材33の中心側の熱膨張量に対する周辺側の熱膨張量の増大比率が高くなるため、緩衝部材33の凹変形量が大きくなる。
なお、図20に示す例では、常温状態では緩衝部材33は概ねフラットな形状となっているが、ヘルツの公式から、熱電素子25とのエッジロード対策として、常温時にも緩衝部材33を若干凹ませたほうが均一な面圧が得られやすくなり、効果的である。
また、図21(a)に示す構造の緩衝部材33についても、図21(b)に示すように低膨張材34と高膨張材35との境界線Lが設定されることで、図22に示すような作用温度に対する緩衝部材33の凹変形量の変化が得られる。
このような緩衝部材33は、熱電素子25の高温側端面25bと高温側電極23との間に、熱電素子25との接触面が凹状に変化するように介在されている。これにより、図23に示すように、熱によって熱電素子25の高温側端面25bが凸状に変化しても、緩衝部材33が熱電素子25側に対して凹状に変化するようになる。このとき、熱電素子25の凸変形量も緩衝部材33の凹変形量も作用温度によって変化するため、熱電素子25の凸変形量に応じて緩衝部材33を凹変形させることで、熱電素子25の凸変形量と緩衝部材33の凹変形量が極力一致するようになる。
その結果、どの温度域にあっても、熱電素子25と緩衝部材33とが面接触となるため、熱電素子25には均等な荷重がかかるようになり、熱電素子25にかかる接触応力が緩和されることから、熱電素子25の破損等を防ぐことができる。また、緩衝部材33を介して熱電素子25と高温側電極23との接触面積が増加するため、熱的にも電気的にも熱電素子25と高温側電極23との確実な接続が得られ、熱電素子25と高温側電極23との界面における熱抵抗及び電気抵抗が低減されるようになり、結果的に発電性能が向上する。
次に、中心側に向かうほど低膨張材34の比率が大きくなる緩衝部材33の具体的構造について説明する。
図24に示す緩衝部材33は、渦巻き状に形成されたものである。具体的には、図25に示すような帯状体36を使用する。この帯状体36は、一端から他端に向けて低膨張材34の占める比率が徐々に大きくなると共に、一端から他端に向けて高膨張材35の占める比率が徐々に小さくなるように構成されている。そして、帯状体36における低膨張材34の比率が高い側の端部が中心となるように、帯状体36を渦巻き状に巻いていく。このとき、緩衝部材33と高温側電極23とは、接合しても良いし、非接合としても良い。両者を接合する手法としては、ロー付けや拡散接合、圧接等が考えられる。
ところで、低膨張材34及び高膨張材35からなる緩衝部材33が完全に一体として作られている場合には、緩衝部材33の厚さ方向(熱の流れ方向)だけでなく、緩衝部材33の径方向(熱の流れに直交する方向)にも熱膨張するため、図26に示すように、緩衝部材33の肉厚変化だけでなく、緩衝部材33が全体的に反り返るようなバイメタル変形も発生する。
しかし、緩衝部材33を渦巻き状とすることにより、図24(a)に示すように、緩衝部材33の中心側から外周側に向かって、つまり熱の流れに直交する方向に沿って境界面37が等間隔に形成されることとなる。これにより、緩衝部材33は、熱の流れに直交する方向に沿って境界面37により分割(分離)された構造となる。従って、その境界面37において滑り作用が発生するため、図26に示すようなバイメタル変形が起きにくくなり、緩衝部材33の肉厚のみが変化するようになる。その結果、緩衝部材33と熱電素子25との密着性が十分高くなる。
図27に示す緩衝部材33は、1つの円柱体38と直径の異なる複数(ここでは6つ)のドーナツ状部材(環状体)39を同心円状に組み合わせて形成されたものである。このとき、円柱体38と緩衝部材33の中心側に位置するドーナツ状部材39の熱膨張係数は、緩衝部材33の外周側に位置するドーナツ状部材39の熱膨張係数よりも低くなっている。このような構成では、緩衝部材33の中心側から外周側に向かって境界面(滑り面)40が形成されることとなるため、上記と同様に緩衝部材33のバイメタル変形が起きにくくなる。
図28に示す緩衝部材33は、複数の円柱状のピン(柱状体)41を束ねて形成されたものである。このとき、高膨張材及び低膨張材からなる2種類のピン41を用意し、低膨張材で形成されたピン41を緩衝部材33の中心側(内側)に配置し、高膨張材で形成されたピン41を緩衝部材33の周辺側(外側)に配置する。このような構成では、各ピン41間に空間を持った境界部42が形成されることとなるため、熱の流れに直交する方向に沿って境界部42により滑り作用が発生し、上記と同様に緩衝部材33のバイメタル変形が起きにくくなる。
また、複数のピンを束ねた構造とする場合には、図29に示すように、低膨張材34及び高膨張材35の比率(体積や表面積)の異なる複数種類(ここでは5種類)のピン43を用意し、緩衝部材33の周辺側から中心側に向かうに従って低膨張材34の比率が高いピン43を配置するようにしても良い。
なお、熱の流れに直交する方向に沿った境界部を有する緩衝部材33としては、上記の構造以外にも、例えば断面積の異なる複数の部材を組み合わせて構成しても良い。
図30は、本発明に係わる熱電モジュールの他の実施形態を示す分解斜視図である。図中、上述した実施形態と同一または同等の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
同図において、本実施形態の熱電モジュール44は、上記の高温側電極23に代えて、長円形状の高温側電極45を有している。熱電素子25の高温側端面25bと高温側電極45との間には、略円板状の緩衝部材46とバネ構造体47とが配置されている。高温側電極45には、熱電素子25を位置決めするための2つの貫通穴48が形成されている。各貫通穴48は、高温側電極45の長手方向(P型熱電素子25A及びN型熱電素子25Bの配列方向に対応する方向)を長径とする長穴状となっている。
緩衝部材46は、上記の緩衝部材33と同様に、中心側ほど低膨張材の占める比率が高くなり、周辺側ほど高膨張材の占める比率が高くなるように形成されている。緩衝部材46の上面には、高温側電極45の貫通穴48と嵌合する断面円形状の位置決め用の突起部49が設けられている。また、緩衝部材46の側面には、係止用の環状溝50が形成されている。
バネ構造体47は、図30及び図31に示すように、緩衝部材46を取り囲む筒状部51を有し、この筒状部51の上端部には、緩衝部材46の環状溝50と嵌合する環状爪52が設けられている。この環状爪52が環状溝50に入り込むことで、緩衝部材46及びバネ構造体47の中心軸同士が一致した状態で、緩衝部材46がバネ構造体47に係止されることとなる。
筒状部51の下部には、図30〜図32に示すように、熱電素子25の側面と密着するバネ状ガイド部53が設けられている。このバネ状ガイド部53を設けることにより、熱電素子25が自由熱膨張しても、熱電素子25及びバネ構造体47の中心軸同士が一致するようになる。
このような熱電モジュール44では、図33に示すように、緩衝部材46の突起部49を高温側電極45の貫通穴48に嵌合させることにより、高温側電極45に対する熱電素子25の位置合わせを精度良く行うことができる。高温側電極45に対する熱電素子25の位置決め精度は、熱電素子25を配列させる際の実装密度に影響する。従って、熱電素子25を精度良く配置することにより、熱電素子25の実装密度を上げることができるため、結果的に発電性能を向上させることが可能となる。
このとき、高温側電極45に形成する貫通穴48の形状を長穴状とすることで、高温側電極45の長手方向の熱膨張による伸び量を吸収するようになるため、緩衝部材46の突起部49を介して熱電素子25や高温側電極45等に無理な力を発生させることが防止される。
また、バネ構造体47を設けることにより、熱電素子25を拘束・破損させることなく、熱電素子25を緩衝部材46に対して位置決めすることができる。また、熱電素子25と緩衝部材46との同心状態が得られるため、熱電素子25の凸変形量と緩衝部材46の凹変形量とを精度良く合わせることができる。これにより、熱電素子25と緩衝部材46との接触性を十分向上させることができる。
図34は、図30に示した熱電モジュール44の変形例を示す分解斜視図である。同図において、本変形例の熱電モジュール44は略円板状の緩衝部材54を有し、この緩衝部材54には、複数のバネ状ガイド部55が一体化されている。これらのバネ状ガイド部55は、緩衝部材54の側面に拡散接合等により等間隔に固定されている。その他の構造は、図30に示したものと同様である。
図35は、図30に示した熱電モジュール44の他の変形例を示す分解斜視図である。同図において、本変形例の熱電モジュール44は、高温側電極56と緩衝部材57とを有している。緩衝部材57の上面部には、上記の突起部49は設けられていない。高温側電極56には、上記の貫通穴48は形成されていない。高温側電極56の裏面(緩衝部材57側の面)には、図36に示すように、緩衝部材57が嵌り込む円形凹部58が形成されている。これにより、緩衝部材57の上面部に突起部49が無くても、緩衝部材57を高温側電極56に対して位置決めすることができる。その他の構造は、図30に示したものと同様である。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、緩衝部材を低膨張材と高膨張材という2種類の金属材料で形成したが、緩衝部材の構造としては特にこれに限られず、熱膨張係数の異なる3種類以上の材料を組み合わせて形成しても良い。
また、上記実施形態では、熱電素子25の高温側端面25bが熱により凸状に変形することから、緩衝部材が熱により凹状に変形するように、緩衝部材の中心側に向かうほど熱膨張係数の低い材料の比率を大きくしたが、要は、熱電素子25の形状変化に応じて緩衝部材の厚みが変化するように構成すれば良い。
さらに、上記実施形態では、円柱状の熱電素子25を用いたが、熱電素子25の形状としては、直方体状や多角柱状等としても良い。この場合には、熱電素子25の形状に合わせて緩衝部材の形状を適宜決定すれば良い。
また、上記実施形態の熱電モジュールは、車両のエンジンから排出される排ガスの熱を回収して発電を行う熱電発電装置に備えられているが、本発明は、そのような車両以外のもの、例えば工場の高炉等から排出されるガスの熱を利用して発電を行うものにも適用可能である。
本発明に係わる熱電モジュールの一実施形態を有する熱電発電装置を備えた自動車の排気系を示す概略構成図である。 図1に示した熱電発電装置の外観を示す斜視図である。 図1に示した熱電発電装置の正面図である。 図1に示した熱電発電装置の断面斜視図である。 図1に示した熱電発電装置の縦断面図である。 図5に示した熱電発電ユニットの分解斜視図である。 図6に示した熱電発電ユニットを半断面として示す分解斜視図である。 図6に示した熱電モジュールの斜視図である。 図8に示した熱電モジュールの分解斜視図である。 図6に示した冷却側熱流板の斜視図である。 図6に示した熱電モジュール及び冷却側熱流板の正面図である。 図5に示した熱電発電ユニットの拡大断面図である。 図12に示した熱電発電ユニットの主要部を示す拡大断面図である。 図13に示した熱電発電ユニットの熱の流れを示す拡大断面図である。 熱電素子の熱膨張による変形状態を示す概念図である。 本発明に係わる熱電モジュールの一実施形態を有する熱電発電ユニットの主要部を示す拡大断面図である。 図16に示した熱電モジュールの分解斜視図である。 図17に示した緩衝部材の断面図である。 図18(c)に示した緩衝部材における低膨張材と高膨張材との境界線を示す概念図である。 図18(c)に示した緩衝部材における作用温度に応じた形状変化を示す概念図である。 図18(d)に示した緩衝部材における低膨張材と高膨張材との境界線を示す概念図である。 図18(d)に示した緩衝部材における作用温度に応じた形状変化を示す概念図である。 図16に示した熱電モジュールの動作状態を示す拡大断面図である。 図18に示した緩衝部材の具体的構造を示す平面図及び側面図である。 図24に示した緩衝部材に使用される帯状体を示す側面図である。 緩衝部材のバイメタル変形を示す概念図である。 図18に示した緩衝部材の他の具体的構造を示す平面図及び側面図である。 図18に示した緩衝部材の更に他の具体的構造を示す平面図及び側面図である。 図28に示した緩衝部材の一例として使用される複数種類のピンを示す斜視図である。 本発明に係わる熱電モジュールの他の実施形態を示す分解斜視図である。 図30に示した緩衝部材がバネ構造体に取り付けられた状態を示す分解斜視図である。 図30に示した熱電モジュールの斜視図である。 図32に示した熱電モジュールの断面斜視図である。 図30に示した熱電モジュールの変形例を示す分解斜視図である。 図30に示した熱電モジュールの他の変形例を示す分解斜視図である。 図35に示した熱電モジュールの断面斜視図である。
符号の説明
17…熱電モジュール、23…高温側電極(電極部)、24…低温側電極、25…熱電素子、25A…P型熱電素子、25B…N型熱電素子、25a…低温側端面、25b…高温側端面、33…緩衝部材、34…低膨張材、35…高膨張材、36…帯状体、37…境界面(境界部)、38…円柱体、39…ドーナツ状部材(環状体)、40…境界面(境界部)、41…ピン(柱状体)、42…境界部、43…ピン(柱状体)、44…熱電モジュール、45…高温側電極(電極部)、46…緩衝部材、48…貫通穴(穴部)、49…突起部、54…緩衝部材、56…高温側電極、57…緩衝部材。


Claims (10)

  1. 熱電素子と、前記熱電素子と電気的及び熱的に接続される電極部とを備えた熱電モジュールにおいて、
    前記熱電素子と前記電極部との間には、作用温度により厚みが変化する緩衝部材が設けられており、
    前記緩衝部材は、前記熱電素子の形状変化に応じて厚みが変化するように構成されていると共に、前記熱電素子との接触面の中心側と周辺側とで、前記作用温度による厚みの変化量が異なるように構成されていることを特徴とする熱電モジュール。
  2. 前記電極部は、前記熱電素子の高温端と電気的及び熱的に接続される高温側電極と、前記熱電素子の低温端と電気的及び熱的に接続される低温側電極とを有し、
    前記緩衝部材は、前記熱電素子の高温端と前記高温側電極との間に設けられ、前記中心側の厚みの変化量が前記周辺側の厚みの変化量よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする請求項記載の熱電モジュール。
  3. 前記緩衝部材は、前記作用温度が高くなるほど、前記中心側の厚みの変化量と前記周辺側の厚みの変化量との差が大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項または記載の熱電モジュール。
  4. 前記緩衝部材は、熱膨張係数の異なる複数の材料を組み合わせて形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の熱電モジュール。
  5. 前記緩衝部材は、熱の流れ方向に直交する方向に沿って形成された境界部を有していることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の熱電モジュール。
  6. 前記緩衝部材は、帯状体を渦巻状に巻いて形成されていることを特徴とする請求項記載の熱電モジュール。
  7. 前記緩衝部材は、径の異なる複数の環状体を同心円状に配置して形成されていることを特徴とする請求項記載の熱電モジュール。
  8. 前記緩衝部材は、複数の柱状体を束ねて形成されていることを特徴とする請求項記載の熱電モジュール。
  9. 前記緩衝部材には、位置決め用の突起部が設けられ、
    前記電極部には、前記突起部と嵌合する穴部が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載の熱電モジュール。
  10. 前記熱電素子は、P型熱電素子及びN型熱電素子を有し、
    前記穴部は、前記P型熱電素子及び前記N型熱電素子の配列方向に対応する方向に延びる長穴状をなしていることを特徴とする請求項記載の熱電モジュール。
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