JP2008035595A - 熱発電装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱媒の熱を効率的に熱発電体に伝達することができる熱発電装置、該熱発電装置の製造方法を得る。
【解決手段】排気熱発電装置10は、それぞれ高温側の面16Aと低温側の面16Bとの温度差によって起電力を生じる熱発電モジュール16と、電気絶縁性を有するセラミックにて熱媒としての排気ガスを流通させ得る筒状に形成された筒部50を有するガス流路部材20とを備えている。筒部50は、上側扁平壁50A、下側扁平壁50Bの外面を熱発電モジュール16の高温側の面16Aに直に接触させている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば自動車の排気ガス等の高温流体が有する熱を利用して発電を行なう熱発電装置に関する。
セラミック製のハニカム担体に触媒を担持させた触媒コンバータのシェルの外周面に、緩衝材を介して熱電変換素子の高温面を接触させた触媒コンバータ一体型排熱発電装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−55973号公報 特開2003−348867号公報
しかしながら、上記の如き従来の技術では、熱電変換素子と触媒コンバータのシェルとの間に緩衝材が介在しているので、触媒コンバータから熱電変換素子へ効率的に熱を伝達することができない。
本発明は上記事実を考慮して、熱媒の熱を効率的に熱発電体に伝達することができる熱発電装置及び該熱発電装置の製造方法を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る熱発電装置は、それぞれ高温側と低温側との温度差によって起電力を生じる熱発電体と、電気絶縁性を有するセラミックにて熱媒を流通させ得る筒状に形成され、外面を前記熱発電体の高温側に直に接触させた熱媒流路部材と、を備えている。
請求項1記載の熱発電装置では、熱発電体は、熱媒流路部材を流れる熱媒からの熱にて加熱された高温側と、低温側との温度差によって起電力を生じる。ここで、電気絶縁性を有する熱媒流路部材は、その外面に熱発電体の高温側を直に接触させることができる。これにより、本熱発電装置では、例えば熱媒流路部材と熱発電体との間に絶縁材等を介在させた構成と比較して、熱媒の熱を熱発電体に効果的に伝達させることができる(熱回収効率が良好である)。
このように、請求項1記載の熱発電装置では、熱媒の熱を効率的に熱発電体に伝達することができる。
請求項2記載の発明に係る熱発電装置は、請求項1記載の熱発電装置において、前記熱発電体は、高温側の電極が露出されており、該高温側の電極が前記熱媒流路部材の外面に直に接触している。
請求項2記載の熱発電装置では、上記の通り熱媒流路部材が電気絶縁性を有することにより熱発電体側に電極を覆う絶縁層を設ける必要がないので、熱発電体の高温側電極を直に熱媒流路部材に接触させることが実現された。これにより、本熱発電装置では、熱媒の熱を熱発電体に一層効果的に伝達させることができる。特に、例えば電極を焼成前の熱媒流路部材に押し付ける等しつつ、該熱媒流路部材を焼成した構成では、電極と壁部との密着度が増し、これらの間の接触熱抵抗が低減する。この場合、電極の厚み方向の少なくとも一部が熱媒流路部材の壁部に埋め込まれる構成とすれば、電極と壁部との密着度を一層高めることができる。
請求項3記載の発明に係る熱発電装置は、請求項1又は請求項2記載の熱発電装置において、前記熱媒流路部材における前記熱発電体の高温側との接触する壁部には、該熱媒流路部材の内部を流通する熱媒が接触する集熱フィンが一体に形成されている。
請求項3記載の熱発電装置では、熱発電体の高温側(電極)に接触する壁部から集熱フィンが一体に設けられているので、熱媒の熱を熱発電体により一層効果的に伝達させることができる。また、集熱フィンを接合等によって設ける構成と比較して、生産性が良好である。
請求項4記載の発明に係る熱発電装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の熱発電装置において、前記熱媒流路部材は、前記熱媒の流通経路の一部を成すケース内に配置されると共に、緩衝材を介して前記ケースに対し保持されている。
請求項4記載の熱発電装置では、熱媒流路部材は、熱媒が流れるケース内に配置されて、該ケースを流れる熱媒の少なくとも一部を通過させることで熱発電体の高温側に熱媒の熱を伝達する。ケースと熱媒流路部材との間には緩衝材が介在しているため、換言すれば、ケースに対し熱媒流路部材すなわち熱発電体が弾性支持(フローティング支持)されているため、熱膨張差や外力の伝達が吸収又は緩和され、熱媒流路部材及び熱発電体が保護される。
請求項5記載の発明に係る熱発電装置は、請求項4記載の熱発電装置において、前記緩衝材には、前記熱発電体を前記熱媒流路部材に対し位置決め可能な貫通孔が形成されており、前記ケースには、前記緩衝材の貫通孔に入り込まされると共に高温側を前記熱媒流路部材に接触させた前記熱発電体の低温側を露出させるための窓部が形成されている。
請求項5記載の熱発電装置では、緩衝材に設けられた貫通孔に熱発電体を入り込ませる(嵌合させる)ことで、熱媒流路部材に対し熱発電体の位置が容易に決まる。また、この貫通孔及びケースの窓部によって熱発電体の低温側が露出されるので、該低温側と高温側との温度差が確保される。
請求項6記載の発明に係る熱発電装置は、請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の熱発電装置において、前記熱発電体の低温側を冷却するための冷却部と、前記冷却部と前記熱媒流路部材とを、前記熱発電体を挟み込んだ状態に保持するための保持手段と、をさらに備えている。
請求項6記載の熱熱発電装置では、熱発電体は、高温側が熱媒流路部材を介して熱媒にて加熱されると共に、低温側が冷却部によって冷却されることで、高温側と低温側との温度差が確保される。熱発電体は、保持手段の保持力によって冷却部と熱媒流路部材との間に挟み込まれている。本熱発電装置では、上記の通り熱媒から熱発電体への熱伝達が効率的に行われるので、保持手段の保持荷重を小さく抑えることができる。
上記目的を達成するために請求項7記載の発明に係る熱発電装置の製造方法は、電気絶縁性のセラミックから成る熱媒流路部材の焼成前に、該熱媒流路部材の外面に熱発電体の高温側を接触させる接触工程と、前記熱発電体の高温側を外面に接触させている前記熱媒流路部材を焼成する焼成工程と、を含む。
請求項7記載の熱発電装置の製造方法では、接触工程で、セラミック製でかつ焼成前の熱媒流路部材の外面に熱発電体の高温側を接触させる。この接触状態を維持したまま、熱媒流路部材を焼成する。これにより、熱媒流路部材と熱発電体の高温側との接触界面が密着し、該熱媒流路部材と熱発電体との接触熱抵抗が低減される。
このように、請求項7記載の熱発電装置の製造方法では、熱媒の熱を効率的に熱発電体に伝達することができる熱発電装置を得ることができる。
請求項8記載の発明に係る熱発電装置の製造方法は、請求項7記載の熱発電装置の製造方法において、前記熱発電体は、高温側電極が露出されており、前記焼成工程は、前記熱発電体の高温側電極を前記熱媒流路部材の外面に接触させた状態で行なわれる。
請求項8記載の熱発電装置の製造方法では、接触工程において熱発電体の高温電極を接触させたままの状態で、焼成工程において熱媒流路部材を焼成する。これにより、熱発電体の高温側電極と熱媒流路部材とが密着して接触熱抵抗が低減される。このように製造された熱発電装置は、熱発電体の高温側電極が熱媒流路部材に直に密着するので、熱媒の熱を一層効率的に熱発電体に伝達することができる。
請求項9記載の発明に係る熱発電装置の製造方法は、請求項7又は請求項8記載の熱発電装置の製造方法において、前記熱発電体は、低温側電極及び前記高温側電極を介して電気的に接続された複数の熱発電素子が電気絶縁性を有するセラミックにてモールドされて構成されており、前記焼成工程において、前記熱媒流路部材の焼成と前記熱発電体の焼成とを共に行なう。
請求項9記載の熱発電装置の製造方法では、熱発電体の焼成と、熱媒流路部材の焼成工程とが同時に行われるので、製造工程を削減することができる。
以上説明したように本発明に係る熱発電装置では、熱媒の熱を効率的に熱発電体に伝達することができるという優れた効果を有する。また、この熱発電装置の製造方法では、熱媒の熱を効率的に熱発電体に伝達することができる熱発電装置を得ることができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る熱発電装置である排気熱発電装置10について、図1乃至図10に基づいて説明する。先ず、排気熱発電装置10の全体構成を説明し、次いで本発明の要部である高温側熱交換器12の詳細構成について説明し、その後、排気熱発電装置10の製造(組立)方法を説明することとする。なお、以下の説明では、便宜上、矢印Uで示す側を上側、矢印Wで示す方向を幅方向、矢印Fで示す方を排気ガスの流れ方向(下流向き方向)とする。
(排気熱発電装置の概略全体構成)
図2には、排気熱発電装置10の概略全体構成が斜視図にて示されており、図3には、排気熱発電装置10の分解斜視図が示されている。そして、図1には、図2の1−1線に沿った断面図が示されている。これらの図に示される如く、排気熱発電装置10は、加熱部としての高温側熱交換器12と、冷却部としての低温側熱交換器14との間に、それぞれ熱発電体としての複数の熱発電モジュール16を挟み込んで構成されている。各熱発電モジュール16は、それぞれ上下方向に扁平した平面視矩形状に形成されている。
図2及び図3に示される如く、高温側熱交換器12は、上下高が幅と比較して小さい扁平矩形状に形成されており、上下の低温側熱交換器14との間にそれぞれ複数の熱発電モジュール16を挟み込んで保持している。この実施形態では、排気熱発電装置10は、高温側熱交換器12の片面側において、排気ガス流れ方向に4つで幅方向に2つの各8つの熱発電モジュール16を保持しており、両面合わせて計16個の熱発電モジュール16を備えている。
図1に示される如く、高温側熱交換器12は、扁平矩形筒状に形成されたケースとしての高温側熱交換器ケース18内に、扁平矩形筒状に形成された熱媒流路部材としてのガス流路部材20を配設した構造とされている。高温側熱交換器12では、後述する如く、ガス流路部材20が各熱発電モジュール16の高温側の面16Aに熱伝達可能に接触するようになっている。また、図3に示される如く、高温側熱交換器ケース18の上流側開口端であるガス入口部18Aには、図示しない内燃機関エンジン側の排気管との間に介在するダクト部材22が接続されている。ダクト部材22は、排気管に接続されるパイプ部22Aと、パイプ部22Aの下流端から高温側熱交換器ケース18の入口まで流路断面を徐変させる連結ダクト部22Bとで構成されている。
一方、図示は省略するが、高温側熱交換器ケース18の下流流側開口端であるガス出口18B(図3参照)には、図示しない大気開放(マフラ)側の排気管との間に介在するダクト部材が接続されている。このダクト部材は、ダクト部材22を上下流方向に反転させた如く構成されている。これにより、高温側熱交換器ケース18すなわち高温側熱交換器12は、図示しない内燃機関エンジンから、排気管、ダクト部材22を経由した排気ガスが導入され、後に詳述するガス流路部材20で熱を回収した後の排気ガスを大気開放側に排出するようになっている。
図3に示される如く、低温側熱交換器14は、平面視で高温側熱交換器ケース18とほぼ同等の長さ及び幅を有する矩形状に形成されると共に上下方向に扁平して形成されている。図1に示される如く、低温側熱交換器14は、低温側熱交換器ケース24内に放熱フィン26が配設されて構成されている。低温側熱交換器ケース24内に放熱フィン26は、低温側熱交換器ケース24における4つの熱発電モジュール16の低温側の面16Bとの接触面を構成する伝熱壁24Aから立設されている。
図2及び図3に示される如く、上下の低温側熱交換器14は、それぞれ冷却水入口14A、冷却水出口14Bが設けられており、冷却水入口14Aから導入されて冷却水出口14Bから排出されるエンジン冷却水に熱発電モジュール16からの熱を放出する構成とされている。
図10(B)には、熱発電モジュール16の構造が模式的な断面図にて示されている。この図に示される如く、熱発電モジュール16は、それぞれ多数のP型熱発電素子28とN型熱発電素子30とを全体として格子状を成すように交互に配置し、隣接するP型熱発電素子28の高温側とN型熱発電素子30の高温側とを高温側電極32で接続すると共に、高温側電極32とは異なる組み合わせとなるように隣接するP型熱発電素子28の低温側とN型熱発電素子30の低温側とを低温側電極34で接続することで構成されている。
各熱発電モジュール16は、上記の如く直列に接合してモジュール化されたP型熱発電素子28、N型熱発電素子30を電気絶縁性のセラミックによりモールディングしてモールド部35を形成することにより構成されている。図10(A)に示される如く、高温側電極32、低温側電極34は、モールド部35から外部に露出しており、かつ図10(B)に示される如く、厚み方向の一部がモールド部35から突出している。したがって、この実施形態における熱発電モジュール16は、高温側熱交換器12、低温側熱交換器14との接触電極が露出した所謂スケルトンタイプとされている。
このスケルトンタイプの熱発電モジュール16は、高温側電極32、低温側電極34が露出させることで、高温側と低温側との温度に基づく熱膨脹差によりP型熱発電素子28、N型熱発電素子30、高温側電極32、低温側電極34に作用する応力を最小限に抑えるようになっている。したがって、スケルトンタイプの熱発電モジュール16は、主に高温側と低温側との温度差が大きい場合に用いられる。これらの熱発電モジュール16には、発電した電力を取り出すための一対の端子36が設けられている。
なお、熱発電モジュール16は、図10(C)に示される如く、高温側電極32、低温側電極34の何れか一方がモールド部35に埋め込まれた構成としても良い。他方、高低温両者の電極がセラミック基板に埋め込まれた所謂セラミックタイプの熱発電モジュール16(外観は図10(C)に示すものと同様)も存在するが、このセラミックタイプの熱発電モジュール16は、主に高温側と低温側との温度差(熱膨脹差)が小さい場合に用いられ、排気ガスの熱を利用する本実施形態では採用されることは少ない。以下の説明では、熱発電モジュール16は、高温側電極32及び低温側電極34を露出させたスケルトンタイプであるものとする。
以上説明した熱発電モジュール16は、それぞれ扁平した矩形状に形成されており、例えば、各発電素子28、30のゼーベック効果によって高温側と低温側との温度差(熱落差)に基づく起電力を生じるようになっている。そして、各熱発電モジュール16は、高温側と低温側との温度差を確保するために、上記した通り高温側熱交換器12(ガス流路部材20)と低温側熱交換器14との間に挟み込まれている。具体的には、図1に示される如く、各熱発電モジュール16は、高温側の面16Aを構成する高温側電極32をガス流路部材20(上側扁平面又は下側扁平面)に熱伝達可能に圧接し、低温側の面16Bを構成する低温側電極34を低温側熱交換器14(伝熱壁24A)に絶縁材37を介して熱伝達可能に圧接させている。
これにより、それぞれ高温側熱交換器12と低温側熱交換器14との間に挟み込まれた各熱発電モジュール16は、高温側の面16Aにおいて高温側熱交換器12から吸熱し、低温側の面16Bにおいて低温側熱交換器14に放熱する構成とされている。絶縁材37は、厚み方向に弾性(柔軟性)を有する材料、例えばシリコン系材料にて構成されており、高温側熱交換器12(ガス流路部材20)と部品保持ブラケット38(後述)との熱膨張差を吸収するようになっている。
また、この排気熱発電装置10では、図1及び図3に示される如く、正面視で略矩形環状に形成された部品保持ブラケット38と、該部品保持ブラケット38に設けられた保持力付与機構40とによって、高温側熱交換器12と上下の低温側熱交換器14との間にそれぞれ熱発電モジュール16が挟み込まれた圧接状態に保持されるようになっている。具体的には、部品保持ブラケット38は、それぞれ正面視で略ハット形状に形成された半体38A、38Bの重ね合わされたフランジ部38Cがボルト・ナットを主要構成要素とする締結手段38Dにて固定されることで、上記の通り全体として環状に形成されている。環状に形成され高温側熱交換器12に対し非接触である部品保持ブラケット38は、該高温側熱交換器12からの熱影響を受け難い構成とされている。
保持力付与機構40は、図1に示される如く、部品保持ブラケット38に固着されたウェルドナット42に螺合した保持力調整ボルト44と、保持力調整ボルト44の先端と低温側熱交換器14との間に圧縮状態で配設された皿ばね46とを主要構成要素として構成されている。保持力付与機構40は、各皿ばね46の復元力に基づく保持荷重によって上下の低温側熱交換器14、熱発電モジュール16を高温側熱交換器12側に押し付け、高温側熱交換器12に対し低温側熱交換器14、熱発電モジュール16を保持するようになっている。また、保持力付与機構40は、ウェルドナット42に対する保持力調整ボルト44の螺合位置すなわち皿ばね46の圧縮量を変化することで、上記した保持荷重を調整可能とされている。
図3に示される如く、部品保持ブラケット38は、前後方向に並列して計2つ設けられており、保持力付与機構40は、熱発電モジュール16毎に計16つ設けられている。したがって、この実施形態では、各熱発電モジュール16を個別に独立して保持荷重の調整可能とされている。また、この実施形態では、各半体38A、38Bにおける部品保持ブラケット38の角隅部を構成する部分が内側に折り曲げられており、締結手段38Dによる締結前(保持力付与機構40による保持力付与前)に、高温側熱交換器12、熱発電モジュール16、低温側熱交換器14を積層した状態で仮保持するための仮保持部38Eを構成している。以上説明した部品保持ブラケット38、各保持力付与機構40が本発明における保持手段に相当する。
(高温側熱交換器の構成)
高温側熱交換器12は、上記した通り、高温側熱交換器ケース18内にガス流路部材20を配設して構成されている。高温側熱交換器ケース18は、ダクト部材22等を介して自動車の排気系に接続され(排気系を構成し)、該排気系と共に車体に支持されている。図3及び図8に示される如く、上下方向に扁平の扁平矩形筒状の高温側熱交換器ケース18の上側扁平壁18C、下側扁平壁18Dには、ガス流路部材20の上下の扁平面に接触した各熱発電モジュール16の低温側の面16Bを個別に露出させるための窓部48が壁圧方向に貫通して形成されている。窓部48の寸法は、熱発電モジュール16の平面視形状の寸法と略同等とされ、熱発電モジュール16が嵌合(遊嵌)するようになっている。高温側熱交換器ケース18は、ステンレス鋼等の金属材にて構成されている。
ガス流路部材20は、図5(A)に示される如く、上下方向に扁平の扁平矩形筒状に形成された筒部50と、それぞれ筒部50を構成する本発明における壁部としての上側扁平壁50Aと下側扁平壁50Bとを架け渡す多数の集熱フィン52とを主要部として構成されている。この実施形態では、図5(C)に示される如く、筒部50と各集熱フィン52とは一体に形成されている。より具体的には、ガス流路部材20は、セラミック材(原料)の押し出し成形にて筒部50と多数の集熱フィン52とが一体に形成されたものを焼成して構成されている。この実施形態では、ガス流路部材20は、図6(A)に示される如くガス流れ方向(前後方向)に4分割された如き構造とされており、4つの各単位ガス流路部材20A〜20D(を構成する各筒部50)の上下流の開口端50C、50D同士をセラミック材にて接合して焼成することで構成されている(図6(B)参照)。
以上により、ガス流れ方向に並列された4列の熱発電モジュール16は、列毎に異なる単位ガス流路部材20A〜20Dを構成する筒部50の上側扁平壁50A、下側扁平壁50Bに接触するようになっている。そして、図5(B)に示される如く、各集熱フィン52は、筒部50の前後の開口端50C、50Dの近傍には設けられていない。このため、4つの各単位ガス流路部材20A〜20Dを接合して構成されたガス流路部材20は、これらの接合において集熱フィン52が存在しない空隙である拡散ガス層(図示省略)が設定されている。この拡散ガス層は、上流側の筒部50内における集熱フィン52間を通過した排気ガスが下流側の筒部50の集熱フィン52間に導入される前に拡散させる(排気ガスの温度分布を均一化させる)ための空間とされている。
ガス流路部材20(単位ガス流路部材20A〜20D)を構成するセラミック材としては、電気絶縁性を有し熱伝導率の良好なもの、例えばアルミナ系やマグネシア系のセラミック等が用いられる。
図1に示される如く、高温側熱交換器ケース18とガス流路部材20との間には、緩衝材54が介在している。この実施形態では、緩衝材54は、ガス流路部材20の略全周に亘って巻き付けられている。緩衝材54は、例えばグラスウール等より成り、高温側熱交換器ケース18に対しガス流路部材20を相対変位可能に(弾性的に)支持する機能と、ガス流路部材20から高温側熱交換器ケース18への伝熱を抑制する断熱機能とを果たす構成とされている。
図1、図3、図7(A)、及び図7(B)に示される如く、緩衝材54には、高温側熱交換器ケース18の窓部48に対応して厚み方向に貫通する貫通孔56が形成されており、各貫通孔56には対応する熱発電モジュール16が入り込む(嵌合する)ようになっている。これにより、排気熱発電装置10では、熱発電モジュール16の低温側の面16Bが緩衝材54の貫通孔56、高温側熱交換器ケース18の窓部48によって露出され、上記の通り低温側熱交換器14の伝熱壁24Aに圧接される(絶縁材37を介して押し付けられる)ようになっている。また、この実施形態では、ガス流路部材20に巻き付けられた緩衝材54は、その貫通孔56に嵌合した熱発電モジュール16を仮保持(脱落を防止する)することができる設定(貫通孔の寸法)とされている。
以上により、排気熱発電装置10では、自動車の排気系と共に車体に支持された高温側熱交換器ケース18に対して、ガス流路部材20、熱発電モジュール16、低温側熱交換器14、及び部品保持ブラケット38が、緩衝材54を介して相対変位可能に(弾性的に)支持されている。
そして、排気熱発電装置10では、以上説明した高温側熱交換器12を構成するガス流路部材20の上側扁平壁50A、下側扁平壁50Bの外面に対し、図4に拡大して示される如く、各熱発電モジュール16の各高温側電極32を直に接触させている。
(排気熱発電装置の製造方法)
上記構成の排気熱発電装置10を製造するにあたっては、それぞれ焼成前の4つの各単位ガス流路部材20A〜20Dを図6(A)に示される状態から図6(B)に示される如くセラミック材にて接合して焼成する。また、図7(A)に示される如く、グラスウール不織布等の打ち抜き等によって貫通孔56を有する緩衝材54を形成する。次いで、図8に示される如く、各貫通孔56の位置が熱発電モジュール16の設置位置になるように、緩衝材54をガス流路部材20巻き付ける。そして、同図に矢印Aにて示される如く、緩衝材54が巻き付けられているガス流路部材20を高温側熱交換器ケース18に圧入する。
さらに、図9に示される如く、高温側熱交換器ケース18の窓部48と緩衝材54の貫通孔56とを合わせた状態で、各窓部48から貫通孔56にそれぞれ1つの熱発電モジュール16を嵌め込んでセットし、該熱発電モジュール16の高温側の面16Aすなわち高温側電極32をガス流路部材20の上側扁平壁50A、下側扁平壁50Bに接触させる。この状態では、各熱発電モジュール16は、緩衝材54の貫通孔56に嵌まり込んでガス流路部材20に対し仮保持されている。また、各熱発電モジュール16の低温側の面16B(低温側電極34)との間に絶縁材37を挟み込ませた低温側熱交換器14を、部品保持ブラケット38を用いて仮保持する。すなわち、半体38Aと半体38Bとを締結手段38Dにて締結して、該部品保持ブラケット38の各仮保持部38Eにて押えた低温側熱交換器14(熱発電モジュール16)のガス流路部材20(高温側熱交換器ケース18)に対する離脱を禁止する。
この仮保持状態から各保持力付与機構40の保持力調整ボルト44をウェルドナット42に所定量だけ螺合する。これにより、各熱発電モジュール16には低温側熱交換器14を介して高温側熱交換器ケース18に対する適正な保持荷重が作用し、該高温側熱交換器ケース18に対してガス流路部材20、熱発電モジュール16、低温側熱交換器14が適正に保持される。
このようにサブアセンブリ化された排気熱発電装置10の高温側熱交換器ケース18にダクト部材22及びガス出口18B側のダクトを接続し、自動車の排気系に組み付ける。一方、低温側熱交換器14の冷却水入口14A、冷却水出口14Bにはエンジン冷却水を循環するためのホース等が接続される。以上により、排気熱発電装置10が製造され、かつ自動車に組み付けられる。なお、ダクト部材22は、熱発電モジュール16、低温側熱交換器14の組付前に高温側熱交換器ケース18に接合されても良い。
次に、第1の実施形態の作用を説明する。
上記構成の排気熱発電装置10では、自動車の内燃機関エンジンが始動すると、このエンジンの排気ガスがエンジン側の排気管、ダクト部材22を経由して高温側熱交換器12(高温側熱交換器ケース18)に導入される。高温側熱交換器12では、排気ガスがガス流路部材20の集熱フィン52と接触しつつ筒部50内を通過する。これにより、高温側熱交換器12では、排気ガスと集熱フィン52によって該排気ガスの熱が集熱され、ガス流路部材20の筒部50の上側扁平壁50A、下側扁平壁50Bに伝達される。すると、上側扁平壁50A、下側扁平壁50Bに接触している各熱発電モジュール16の高温側が加熱される。上記熱交換によって冷却されつつ高温側熱交換器12を通過した排気ガスは、下流側の排気管を通じて大気開放される。
一方、エンジン冷却水は、エンジンの図示しないウォータポンプの作動によって、上下の低温側熱交換器14の冷却水入口14Aから導入される。低温側熱交換器14では、熱発電モジュール16の熱が伝熱壁24A、放熱フィン26を経由してエンジン冷却水に放熱され、各熱発電モジュール16の低温側が冷却される。低温側熱交換器14を通過したエンジン冷却水は、冷却水出口14Bから排出されて所定の循環経路(エンジン、ラジエータ、ヒータコア等)を循環し、再び冷却水入口14Aから低温側熱交換器14に導入される。
以上のように、各熱発電モジュール16の高温側が排気ガスの熱を有効利用して加熱されると共に、各熱発電モジュール16の低温側がエンジン冷却水にて冷却されることで、各熱発電モジュール16の高低温側間の温度差が確保され、各熱発電モジュール16は、この温度差に基づく起電力を生じる。すなわち、排気熱発電装置10では、各熱発電モジュール16が発電を行なう。発電された電力は、例えば自動車に搭載された蓄電池であるバッテリ等に蓄えられる(バッテリを充電する)。
ここで、排気熱発電装置10では、排気ガスを流通させるガス流路部材20が絶縁性のセラミック材にて構成されているため、このガス流路部材20を構成する筒部50の上側扁平壁50A、下側扁平壁50Bの外面に、熱発電モジュール16の高温側の面16Aを直に接触させる構成が実現された。このため、例えば、排気ガスを流通させる熱交換器シェルの表面と熱発電モジュール16の高温側の面16Aとの間に絶縁材を介在させる構成と比較して、排気ガスの熱を熱発電モジュール16の高温側の面16Aに効率的に伝えることができる。
すなわち、高温側電極32をモールド部35から露出させて構成されたスケルトンタイプの熱発電モジュール16を用いる構成において、熱伝達ロスの原因となる高温側の絶縁材を不要にして、排気ガスから筒部50の上側扁平壁50A、下側扁平壁50Bを経由した熱発電モジュール16への熱伝達を良好に行なうことができる。また、例えば排気熱発電装置10は、高温側電極32がモールド部35に埋め込まれた図10(C)に示す如き熱発電モジュール16を用いて構成することもできるが、高温側電極32を露出させたスケルトンタイプの熱発電モジュール16を用いることにより、排気ガスの熱上下の扁平壁50A、50Bから直接的に高温側電極32に伝達され、排気ガスの熱を熱発電モジュール16への一層良好に伝達することができる。
特に、セラミックより成る筒部50は、焼成前に容易に上側扁平壁50A、下側扁平壁50Bの面精度を容易に(簡単な加工で)管理可能であり、熱発電モジュール16の高温側の面16Aすなわち高温側電極32を良好に密着させることができる。このため、ガス流路部材20と熱発電モジュール16との接触熱抵抗が低く、排気ガスの熱を熱発電モジュール16の高温側の面16Aに一層効率的に伝えることができる。
また、排気熱発電装置10では、筒部50に集熱フィン52が一体に形成されてガス流路部材20が構成されているため、排気ガスからの熱を受けた集熱フィン52から筒部50の上側扁平壁50A、下側扁平壁50Bへの熱伝導が良好であり、排気ガスの熱を熱発電モジュール16の高温側の面16Aにより一層効率的に伝えることができる。しかも、セラミック材の押し出し成形にて筒部50と集熱フィン52とが一体に形成されるので、上記の如く集熱性能の良好なガス流路部材20は、生産性が良好であり、安価に生産することができる。
例えばステンレス鋼等の金属製のシェルに金属製の集熱フィンを設けた比較例に係る構成では、シェルの内側の集熱フィンをロウ付け等にて接合して構成される。この集熱フィンとシェルとを隙間なく接合するためには、プレート材を交互に折り返したコルゲートタイプの集熱フィンが用いられるが、折り返し部の寸法誤差を吸収するためには該誤差(シェル壁に対する接離方向のバラつき)分の厚みのロウ材が必要になる。排気ガスを熱源(800℃)とする熱交換器では、排気ガスの高温に耐え得る高価なロウ材を用いることとなり、材料コストが高くなる原因となる。また、ロウ付け温度も高いため、シェルや集熱フィンの熱変形、内部(残留)応力を抑えるために昇降温時間を長くする必要があり、生産コストが高くなる原因となる。
これに対して排気熱発電装置10では、上記の通りセラミックを用いることで筒部50に集熱フィン52を一体に成形することができ、熱伝達性能が良好なガス流路部材20を安価に得ることができる。また、上記したアルミナ系やマグネシア系等の熱伝導率の良いセラミック材をも用いることで、ステンレス鋼より成るシェルを用いた構成と比較して、排気ガスからの熱回収率が向上することが確かめられている。しかも、シェル及び集熱フィンを金属材にて構成した比較例との比較では、軽量化が図られ、高温側熱交換器ケース18を含む高温側熱交換器12全体としても比較例との比較では軽量化が図られる。また、セラミック製のガス流路部材20は、金属製のシェルと比較して熱発電モジュール16との接触面の面精度の確保が容易である。
またここで、排気熱発電装置10では、ガス流路部材20が緩衝材54を介して高温側熱交換器ケース18に支持されているため、換言すればガス流路部材20は高温側熱交換器ケース18に対し相対変位可能に弾性支持(フローティング支持)されているため、高温側熱交換器ケース18とガス流路部材20との熱膨張差が吸収され、また外力の伝達が抑制(緩和)される。すなわち、排気熱発電装置10では、高温側熱交換器ケース18、ダクト部材22を含む自動車の排気系に対して、該排気系に相対変位可能に支持されたガス流路部材20に保持された熱発電部(部品保持ブラケット38、各保持力付与機構40によってガス流路部材20に押し付けられて保持された低温側熱交換器14、熱発電モジュール16を含む部分)が良好に保護される。
さらに、排気熱発電装置10では、緩衝材54に熱発電モジュール16が嵌合する貫通孔56が形成されているため、ガス流路部材20に対する熱発電モジュール16の位置決めを容易に行なうことができ、生産性が向上する。特に、鉛直方向の上下を向く筒部50の上側扁平壁50A、下側扁平壁50Bにそれぞれ熱発電モジュール16を配置する排気熱発電装置10において、緩衝材54に熱発電モジュール16を仮保持することができるため、上下の低温側熱交換器14、部品保持ブラケット38の組み付け作業が容易になり、生産性が一層向上する。
また、排気熱発電装置10では、緩衝材54の貫通孔56に嵌合した熱発電モジュール16のガス流路部材20に対する位置ずれ(上下の扁平壁50A、50Bの面方向の位置ずれ)が生じ難いので、該位置ずれを防止するために保持力付与機構40による保持力を大きく設定する必要がない。このため、ガス流路部材20に要求される強度が低くなり、さらなる熱伝達効率の向上や軽量化を図ることが可能となる。特に、上記した通り、セラミック製のガス流路部材20では、上下の扁平壁50A、50Bの面精度を高くすることができるため、保持力付与機構40による押し付け力に頼ることなく高温側の面16A(高温側電極32)を上下の扁平壁50A、50Bの面に密着させることができ、これによっても、各保持力付与機構40の保持力を大きく設定する必要がなく、ガス流路部材20に要求される強度が確実に小さくなる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。なお、上記第1の実施形態と基本的に同一の部品、部分については、第1の実施形態と同一の符号を付して説明を省略し、また図示を省略する場合がある。
図11には、本発明の第2の実施形態に係る排気熱発電装置60の要部が図4に対応する拡大断面図にて示されている。この図に示される如く、排気熱発電装置60では、熱発電モジュール16の高温側電極32が、ガス流路部材20を構成する筒部50の上側扁平壁50A、下側扁平壁50Bに埋め込まれている(食い込んでいる)点で、上側扁平壁50A、50Bの平坦な表面に高温側電極32が直に接触している(熱発電モジュール16のモールド部35と上下の扁平壁50A、50B間に隙間が形成される)排気熱発電装置10とは異なる。
具体的には、排気熱発電装置60を構成するガス流路部材20は、その焼成前に熱発電モジュール16の高温側の面16Aが押し付けられて、上下の扁平壁50A、下側扁平壁50Bにおける高温側電極32の接触箇所が凹まされ、この熱発電モジュール16の押し付け状態で焼成されるようになっている。この実施形態では、モールド部35の焼成前の熱発電モジュール16の高温側電極32を上下の扁平壁50A、下側扁平壁50Bに押し付けた状態で保持し、ガス流路部材20と熱発電モジュール16(のモールド部35)とを同時に焼成するようになっている。したがって、この実施形態では、ガス流路部材20を構成するセラミック材とモールド部35を構成するセラミック材とは、焼成温度(条件)がほぼ同じとされている。
すなわち、排気熱発電装置60の製造方法においては、熱発電モジュール16の高温側の面16Aすなわち高温側電極32を、焼成前のガス流路部材20の上下の扁平壁50A、50Bにそれぞれ接触させる接触工程を含む。また、排気熱発電装置60の製造方法では、熱発電モジュール16の高温側電極32を扁平壁50A、50Bにそれぞれ接触させたままでガス流路部材20を焼成する焼成工程を含む。この焼成工程では、各単位ガス流路部材20A〜20Dを接合するセラミック材の焼成をも行なわれるようになっている。さらに、この実施形態では、モールド部35が焼成される前の熱発電モジュール16がガス流路部材20にセットされ、焼成工程において、熱発電モジュール16のモールド部35が焼成されるようになっている。
排気熱発電装置60の他の構成は、排気熱発電装置10の対応する構成と同じである。すなわち、排気熱発電装置60では、熱発電モジュール16の高温側電極32は、ガス流路部材20を構成する筒部50の上側扁平壁50A又は下側扁平壁50Bに直に接触している。
したがって、第2の実施形態に係る排気熱発電装置60によっても、第1の実施形態に係る排気熱発電装置10と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。特に、排気熱発電装置60では、未焼成のガス流路部材20を、上下の扁平壁50A、50Bに熱発電モジュール16の高温側電極32を接触させた状態で焼成するため、高温側電極32と上下の扁平壁50A、50Bとが焼成に伴って密着し、該高温側電極32と上下の扁平壁50A、50Bとの密着度を排気熱発電装置10と比較しても高くすることができる。このため、ガス流路部材20の熱発電モジュール16との接触熱抵抗が一層低減され、排気ガスの熱を熱発電モジュール16に一層効果的に伝達することができる。また、各保持力付与機構40による保持荷重を一層低く設定することが可能になる。
また、ガス流路部材20の焼成前に面精度を管理する工程を経る必要がないため、高温側電極32と上下の扁平壁50A、50Bとの所要の密着度を得るための工程を削減することができる。さらに、排気熱発電装置60では、ガス流路部材20とモールド部35とを同じ焼成工程で焼成するため、全体の製造工程数を削減することができる。
なお、第2の実施形態では、接触工程で熱発電モジュール16の高温側電極32(の厚み方向の少なくとも一部)がガス流路部材20の上下の扁平壁50A、50Bに埋め込まれた例を示したが、本発明はこれに限定されず、接触工程で扁平壁50A、50Bの平坦な表面に高温側電極32を接触させたまま焼成工程を行うことで、排気熱発電装置60の完成後に高温側電極32が扁平壁50A、50Bに埋め込まれない構成とすることもできる。
また、第2の実施形態では、焼成工程でモールド部35をガス流路部材20と共に焼成する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ガス流路部材20をモールド部35よりも焼成温度が低いセラミック材にて構成することで、モールド部35の焼成済の完成した熱発電モジュール16の高温側電極32を扁平壁50A、50Bに接触させた状態でガス流路部材20のみを焼成するようにしても良い。
さらに、第2の実施形態において、例えば、それぞれ未焼成のモールド部35を上下の扁平壁50A、50Bに接触(圧着)させた状態で焼成工程を行なうことで、図12に示される如くガス流路部材20に熱発電モジュール16を一体化させるようにしても良い。
本発明の第1の実施形態に係る排気熱発電装置を示す図であって、図2の1−1線に沿った断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る排気熱発電装置の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る排気熱発電装置の分解斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る排気熱発電装置の要部を拡大して示す拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る排気熱発電装置を構成するガス流路部材を示す図であって、(A)は正面図、(B)は平面断面図、(C)は一部拡大して示す軸直角断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る排気熱発電装置を構成するガス流路部材の製造工程を示す図であって、(A)は各単位ガス流路部材の接合前の斜視図、(B)は各単位ガス流路部材の接合後の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る排気熱発電装置を構成する緩衝材の製造工程を示す図であって、(A)は打ち抜き状態の斜視図、(B)はガス流路部材への巻付け前の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る排気熱発電装置を構成するガス流路部材の高温側熱交換器ケースへの装着前の状態を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る排気熱発電装置を構成する熱発電モジュールの高温側熱交換器12への装着前の状態を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る排気熱発電装置を構成する熱発電モジュールを示す図であって、(A)は概略全体構成を示す斜視図、(B)は側断面図、(C)は変形例の斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る排気熱発電装置の要部を拡大して示す拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態の変形例に係る排気熱発電装置の焼成工程を行なう状態を示す斜視図である。
符号の説明
10 排気熱発電装置(熱発電装置)
14 低温側熱交換器(冷却部)
16 熱発電モジュール(熱発電体)
18 高温側熱交換器ケース(ケース)
20 ガス流路部材(熱媒流路部材)
32 高温側電極(高温側の電極)
38 部品保持ブラケット(保持手段)
40 保持力付与機構(保持手段)
48 窓部
50A 上側扁平壁(壁部)
50B 下側扁平壁(壁部)
52 集熱フィン
54 緩衝材
56 貫通孔
60 排気熱発電装置(熱発電装置)

Claims (9)

  1. それぞれ高温側と低温側との温度差によって起電力を生じる熱発電体と、
    電気絶縁性を有するセラミックにて熱媒を流通させ得る筒状に形成され、外面を前記熱発電体の高温側に直に接触させた熱媒流路部材と、
    を備えた熱発電装置。
  2. 前記熱発電体は、高温側の電極が露出されており、該高温側の電極が前記熱媒流路部材の外面に直に接触している請求項1記載の熱発電装置。
  3. 前記熱媒流路部材における前記熱発電体の高温側との接触する壁部には、該熱媒流路部材の内部を流通する熱媒が接触する集熱フィンが一体に形成されている請求項1又は請求項2記載の熱発電装置。
  4. 前記熱媒流路部材は、前記熱媒の流通経路の一部を成すケース内に配置されると共に、緩衝材を介して前記ケースに対し保持されている請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の熱発電装置。
  5. 前記緩衝材には、前記熱発電体を前記熱媒流路部材に対し位置決め可能な貫通孔が形成されており、
    前記ケースには、前記緩衝材の貫通孔に入り込まされると共に高温側を前記熱媒流路部材に接触させた前記熱発電体の低温側を露出させるための窓部が形成されている請求項4記載の熱発電装置。
  6. 前記熱発電体の低温側を冷却するための冷却部と、
    前記冷却部と前記熱媒流路部材とを、前記熱発電体を挟み込んだ状態に保持するための保持手段と、
    をさらに備えた請求項1乃至請求項5の何れか1項記載の熱発電装置。
  7. 電気絶縁性のセラミックから成る熱媒流路部材の焼成前に、該熱媒流路部材の外面に熱発電体の高温側を接触させる接触工程と、
    前記熱発電体の高温側を外面に接触させている前記熱媒流路部材を焼成する焼成工程と、
    を含む熱発電装置の製造方法。
  8. 前記熱発電体は、高温側電極が露出されており、
    前記焼成工程は、前記熱発電体の高温側電極を前記熱媒流路部材の外面に接触させた状態で行なわれる請求項7記載の熱発電装置の製造方法。
  9. 前記熱発電体は、低温側電極及び前記高温側電極を介して電気的に接続された複数の熱発電素子が電気絶縁性を有するセラミックにてモールドされて構成されており、
    前記焼成工程において、前記熱媒流路部材の焼成と前記熱発電体の焼成とを共に行なう請求項7又は請求項8記載の熱発電装置の製造方法。
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