JP5140843B2 - 堤防裏のり面の被覆方法 - Google Patents

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Description

本発明は、堤防裏のり面における侵食防止に関する。より詳細には、本発明は、堤防裏のり面を土質材料で被覆する方法に関する。
近年、局地的集中豪雨や、都市化の進展、緑地の減少その他に起因する降雨流出係数の増大等から、出水時流量が増大して、堤防の天端を越流して大きな水害が発生するケースが発生している。
出水時に河川水が堤防天端を越流しても、堤防天端や裏のり面(民家側)が長時間流水の侵食に耐えられれば、その間に人々が緊急避難をする事ができ、被害を最小限に抑制することが出来る。
しかし、増水時に堤防天端を越えて堤防裏のり面を流下する水の流速は大きく、3m/秒を越え、時としてその数倍以上になることがある。
流速が大きい越流水は大きな侵食力と破壊力を持ち、短時間に堤防を構成する土砂を侵食して堤防を破壊し、大量の濁流が堤内地(堤防に守られている地域=民家側)に流入して、多大な人的被害や経済的被害をもたらす。
以上の事情を考慮すれば、流水による侵食に対して高い抵抗力のある堤防被覆材料を提供することは、災害防止上きわめて重要である。
一方、堤防裏のり面被覆材料としては、耐侵食性などの災害防止機能以外に、以下の機能が求められる。
(a) 透水性
降雨時や増水時に堤体内に浸透した水を速やかに堤体外に排出するために、堤体盛土材と同等もしくはそれ以上の透水性が求められる。
(b) 植生基盤としての機能
堤防を含む河川空間は、地域の重要な景観要素であると同時に多種多様な動植物生息・育成に重要な生息地を提供しており、植生はその重要な要素の一つである。また、人々に親水の場を提供するためにも不可欠であり、堤体の植生は重要かつ多機能な要素となっている。
(c) 遊技基盤としての機能
堤防裏のりの斜面は、散策や子供たちの芝スキーなどに用いられ、人々の憩いの場としての重要な機能を持っている。そのため、平滑で柔らかな表面であることが求められる。
耐侵食性の堤防のり面被覆材およびその施工方法として、現在までに各種技術が提供されているが、いずれも下記の理由で必ずしも自然環境をも考慮した耐侵食性堤防の裏のり面用被覆材料としてのニーズを満足していない(非特許文献1参照)。
張芝工法は、堤防表面に張芝を施工して流水による侵食を防止する方法で、従来から最も広く採用されている技術で環境機能(生物・景観・利用)に優れている。
しかし、設計流速2.0m/秒以下であり耐侵食性が低い。
シート系被覆工(ジオテキスタイル工法等)は、ジオテキスタイルによってのり面を覆い、表面に植生を施工して耐侵食性能を高めたものである。
環境機能に優れているが、設計流速3.0m/秒以下であり、それ以上の流速に対する耐侵食性に難がある。
コンクリート系被覆工(連接ブロック、コンクリートブロック張り等)については、近年各種タイプのものが開発されている。
耐侵食性は高いが、植生が難しく、無味乾燥な景観と動植物の生息環境等、自然環境面が劣っている。
また、一般に表のり面用に開発されたものが多く、裏のり面への適用事例は少ない。
固化処理土による護岸に関して言えば、一般に耐侵食性を期待する場合、1立方メート当りの固化材添加量は50kg以上であり、改良土のpHが高い。また、硬度も高いことから、植生に適さない。そのため、堤防裏のり面に適用した場合に、自然環境が劣る。
また、増水時に堤体内に浸み込んだ水を速やかに堤体外に排出する必要があるため、のり面の被覆に際しては、堤体材料よりも高い透水性が求められる。しかし、固化処理土は、堤体材料よりも高い透水性を有していない。
その他の従来技術として、有機質土と土壌固化材と短繊維とを混合撹拌して吹き付けることにより、施工が容易で、植生にも適した補強用建築材料と、その施工方法が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、係る従来技術は、堤防の裏のり面の被覆を目的とするものではない。
特開2007−92513号公報 (社)全国防災協会:美しい山河を守る災害復旧基本方針・解説版
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、十分な耐侵食性及び透水性を有し、植生可能な堤防の裏のりの被覆方法の提供を目的としている。
本発明によれば、地盤(3)の地表部に設置され土質材料を混練するプラント(9)に取付けられた圧送用ホース(6)を介して、圧送ポンプ(5)によって圧送用ホース(6)の先端に取付けた吹付ノズル(7)から前記土質材料を堤防裏のり面に被覆する被覆方法において、土1立方メートル当り10〜50kgのセメント、セメント系固化剤または高分子系固化剤である土壌固化剤(83)と、土1立方メートル当り0.5〜2kgのポリエステル製、ポリプロピレン製またはポリエチレン製の太さ10〜100デシテックス、長さ20〜100mmの短繊維(84)と、水とを混練して流動化させたプラント(9)内でスラリー状とし、そのスラリー状となった短繊維混合補強度を吹き付け位置まで圧送ポンプ(5)と圧送ホース(6)とで運搬し、その圧送ホース(6)の先端に設けた合流管(G)で加圧されたエアーと土壌団粒剤とを混合させ、堤防裏のり面(12)の被覆土として求められる流水に対する耐侵食性、透水性、植生を可能とする保水性及び柔らかさを備えた土質材料(8)を合流管(G)の先に取付けられた先端ホースを介して吹付ノズルから空気圧で噴出させて堤防裏のり面(12)に吹き付けて、堤防裏のり面(12)に所定の厚さを被覆するようになっている。
また本発明によれば、さらに前記短繊維混合補強度を堤防(1)の裏のり面における天端(13)側の領域(11U)に吹き付けて、当該領域(11U)に所定の厚さの被覆を行うようになっている。
ここで、当該化学繊維(ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン)は、耐薬品性、耐紫外線、耐バクテリア性が高く、化学的に安定した化学繊維が用いられる。
また、運搬用の圧送ポンプとしては、比較的粘性の高い材料でも圧送可能なポンプを使用することが好ましい。圧送用ホースとしては、短繊維混合補強土を運搬する際にかかる圧力に耐える程度の耐圧ホースであり、同程度の能力を有する管でも代用できる。
上述する構成を具備する本発明によれば、堤防裏のり面被覆用の土(81、82)に少量の短繊維(84)と土壌固化材(83)を添加することにより堤防裏のり面(12)を被覆した土の耐侵食性が向上する。堤防裏のり面被覆用の土(81、82)に少量の固化材(83)と短繊維(84)を添加・混練し、短繊維(84)と絡み合った状態の土粒子(81、82)を土壌固化材(83)で固めることによって、堤防裏のり面被覆用の土(81、82)の耐侵食性能を大幅に向上させることができる。
本発明の堤防裏のり面被覆用の土質材料(8)は、堤防裏のり面被覆用の土(81、82)への少量の固化材(83)の添加ですみ、植生基盤としての機能を維持できる。
従来の固化処理土のように、1立方メート当り50kgを超える固化材添加量は、改良土のpHや硬度が高くなることから植生には適さない。しかし、本発明の堤防裏のり面被覆用材料(8)では、1立方メートル当り50kg以下程度の固化材添加量でありpHおよび土壌硬度ともに植生可能な範囲を維持できる。
また、本発明の堤防裏のり面被覆用の土質材料(8)を用いて被覆する際に、スラリー状で運搬するため吹き付け位置までポンプで容易に運搬でき、吹き付け位置手前で加圧されたエアーと団粒剤を合流させることにより、吹き付け用ノズルからエアーによる吹き付けが可能となる。また、吹き付けた土の内部に適度な量の空隙が生じて土の透水性が確保でき、植生のための保水空間が生じる。
さらに、堤体と同じ土を用いることが可能なため、堤体盛土材と同等もしくはそれ以上の透水性を確保できる。
本発明の堤防裏のり面被覆用の土質材料(8)を用いて被覆するので、材料費のコストダウンが可能となる。
その理由として、短繊維(84)と土粒子(81、82)との絡み合いと固化材(83)による土粒子同士の固結の相乗効果によって耐侵食性能を大幅に向上させることが出来る。
従来の短繊維混合補強土は、短繊維を土に対して乾燥重量比で0.2%以上程度であり、一般に土1立方メートル当たり固化材を50kg〜300kg添加する。しかし、本発明によれば固化材の添加量は50kg以下となり、従来技術に比べ、1/3以下程度で十分機能を発揮する。
すなわち、少量の土壌固化材、少量の短繊維の添加で機能を満たすことから材料費が大幅に低減できる。
また、本発明の堤防裏のり面被覆用材料(8)を用いた被覆方法によれば、適用する土質性状が広く(粘性土〜砂質土および高含水比土〜低含水比土)、適切な配合設計により現地発生土で施工可能である。
さらに、本発明の堤防裏のり面被覆用の土質材料(8)を用いて被覆するので、流体輸送方式を採用して、且つ、吹き付けを行うため、工事用道路から離れていても作業可能であり、施工費の低減ができる。
本発明の堤防裏のり面被覆用の土質材料(8)を用いて被覆するので、堤防裏のり面だけでなく堤防表のり面の天端側の領域(11U)に土質材料(8)を吹き付ければ(請求項5)、越流水が堤防の天端を越えるときに発生する乱流が、堤防表のり面の天端側の領域(11U)や法肩部の侵食を防止することが出来る。また、堤防の天端に施工されるアスファルト等の舗装と、堤防の天端の地盤との間に、越流水が浸入することを防止することが出来る。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、堤防裏のり面に本発明の実施形態にかかる堤防裏のり面被覆用土質材料(短繊維混合補強土)を被覆する態様を示している。
図1において、堤防1を境に、左側には河川2が存在し、右側には堤内地側地盤(地盤)3が存在する。堤防1は概略台形に形成され、河川2側(図1の左側)の斜面である表のり面11と、地盤3側(図1の右側)の斜面である裏のり面12と、堤防1の頂部である天端13とを有している。
地盤3側の地表部には、プラント9が設置され、プラント9には圧送ポンプ5を介装した圧送用ホース6が取り付けられ、圧送用ホース6の先端には合流管が設けられ、さらにその先に先端ホースが取り付けられている。圧送用ホース6の先端には、短繊維混合補強土8を堤防裏のり面12に吹き付けるための吹付ノズル7が取り付けられている。
プラント9は、現地発生土を用いて、短繊維混合補強土8を混練するように構成されている。
プラント9は、粘土粒子及び砂粒子からなる現地発生土に、少量の土壌固化材と、土壌団粒剤と、化学繊維製の短繊維と、水とを混練して流動化させた土質材料(堤防裏のり面被覆用土質材料:短繊維混合補強土)8を製造する。
短繊維混合補強土8の詳細な組成に関しては、図2で詳述する。
図1において、堤防裏のり面12に、後述する組成の短繊維混合補強土8が吹付ノズル7によって吹き付けられ、堤防裏のり面12が短繊維混合補強土8によって所定の厚さに被覆されている。
本発明に係る短繊維混合補強土8を堤防裏のり面12に被覆するに際しては、先ず、プラント9内で混練されてスラリー状となった短繊維混合補強土8を圧送用ホース6で吹き付け位置まで運搬する。圧送用ホース6の先端部には、合流管が設けられ、さらにその先に先端ホース6aが取り付けられている。合流管は、コンプレッサーCから圧送されたエアーと、団粒剤供給ポンプPから送られた団粒剤を、短繊維混合補強土に合流させることにより、スラリー状の短繊維補強土を吹き付けに適した団粒構造にするための部材である。そして、先端ホース6aに接続された吹き付け用ノズル7の先端から短繊維混合補強土8を噴出して、堤防裏のり面12に吹き付け、裏のり面12を所定の厚さだけ短繊維混合補強土8で被覆する。
ここで、吹き付ける短繊維混合補強土8としては、現地発生土(粘土粒子81、砂粒子82)に、短繊維84、固化材(例えばセメント)83を混入し、各粒子の粒度の調整材(例えば、カオリン:以下、「PP」と記載する)を添加した後に、団粒剤を混合し、混練したものを用いる。
例えば、短繊維84として長さ60mmの短繊維を0.1重量%、セメント83を5重量%、PPを5重量%、団粒剤を3kg/m混合し、容量500リットルの2軸式パドルミキサーで混練するのが好ましい。
ここで、短繊維混合補強土8の組成については、図2を参照して後述する。
図1では、堤防裏のり面12にのみ、短繊維混合補強土8を吹き付けているが、表のり面11の天端13側の領域11Uにも短繊維混合補強土8を吹き付けても良い。
表のり面11の領域11Uを短繊維混合補強土8で被覆することにより、天端13を越える越流水により領域11Uが侵食されることが防止される。そして、表のり面11の領域11Uにおける侵食を防止する事により、堤防1が決壊してしまう事態の可能性を減少することが可能となる。
発明者は、後述の実験により、本発明に係る技術の有効性を確認した。
後述の実験において、短繊維混合補強土8としては、三重県名張市砂質土(81、82)に、長さ60mmの短繊維84を0.1重量%、セメント83を5重量%、PPを5重量%、団粒剤を3kg/m混合し、容量500リットルの2軸式パドルミキサーで混練したものを使用した。
図2は、係る短繊維混合補強土8の組成を示している。
図2において、短繊維混合補強土8は、粘土粒子81及び砂粒子82と、土壌固化材であるセメント83と、短繊維84と、団粒剤と、水とで構成されている。団粒剤は高分子のため図示はしないが、短繊維混合補強土8の内部で各粒子を結合させ、団粒構造86を形成する。
また、各粒子の粒度の調整材として、PP85が添加されている。
短繊維84は、化学繊維製短繊維であって、ポリエステル製、ポリプロピレン製、またはポリエチレン製の何れかである。繊維の太さは10デシテックス〜100デシテックスで、その長さは20mm〜100mmである。短繊維84の添加量は土1立方メートル当たり0.5kg〜2kgであるのが好ましい。
ここで、当該化学繊維(ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン)は、耐薬品性、耐紫外線、耐バクテリア性が高く、化学的に安定した種類の化学繊維が選択される。
土壌固化材83は、セメント、セメント系固化材、または高分子系固化剤である。
その添加量は土1立方メートル当り10kg〜50kgであるのが好ましい。添加量が少な過ぎると必要な強度を得ることが出来ず、添加量が多過ぎると材料費が高騰する。
以下において、耐侵食性、透水性を有し、植生可能な堤防の裏のり面被覆用土質材料である短繊維混合補強土8の諸性能を確認するために行った実験(実験例1〜実験例5)を、説明する。
「実験例1」
短繊維混合補強土で被覆された堤防の裏のり面の耐侵食性実験として、小型水路実験を行った。
実験例1は、図3に示す実験用小型水路200を使用して行った。
図3において、実験用小型水路200は延長30m、幅0.6m、深さ0.5mである。上流側には整流槽201が設置され、下流側には量水槽202が設置されている。供試体203は、上流側が6.75m、下流側が2.25mの玉砂利を貼り付けた河川調整板204、205で挟まれている。河床勾配は1/57.4(概略1°)である。なお、河川調整板204、205は、供試体203の高さと河床とを一致させるために設けられている。
供試体203について記述する。
供試体203は、長さ×幅×高さが1.5m×0.56m×0.15mである供試体枠に、短繊維混合補強土8を吹き付けたものである。
供試体203の表面は、上流側1/3〜1/2程度を叩くことで平らに均している。
図示は省略しているが、供試体203内部の状態を観察するため、供試体枠の(長手方向の)右岸側の側壁を取り外し、クレーン及び台車で水路内に供試体203を設置した。
なお、水路左岸側壁と供試体との隙間を、木製合板及びシーリング材によって充填している。
具体的な供試体条件を表1に示している。
表1では、実験例1に係る供試体(表1では「実施例の供試体」と標記)の他に、ブランクテストに相当する供試体(表1では「従来例の供試体」と標記)についても併記している。
表1
Figure 0005140843
表1において、供試体の土質材料として、三重県名張市の砂質土(現地発生土)を選択している。
繊維混合量は、長さ60mmの繊維を、土(砂質土)に対して、質量%で0.1%と添加している。
セメント混合量は土(砂質土)に対して5%、PP混合量は5%とした。また、団粒剤混合量は、3kg/mである。
混合機として、500リットル2軸パドルミキサーを用いた。
一方、従来例の供試体は、土質材料として同じ三重県名張市の砂質土を選択しているが、他の材料は一切混合せず、当該砂質土を突き固めたのみである。
実験条件としては、流速を約2m/秒、流水時間は断続的に2時間とした。断続的とは、洗掘量測定の際に流水を止めていることを意味している。
測定項目は、侵食量である。
図4、図5は侵食量の実験結果を示し、図4が最大侵食量を、図5が平均浸食量を示している。
図4、図5の実験結果では、実施例の供試体(短繊維混合補強土8)と、従来例の供試体(砂質土を突き固めただけ供試体)の結果も併記している。
図4、図5において、菱形マークを繋げた特性線Aが実施例の供試体(短繊維混合補強土8)で、三角マークを繋げた特性線Bが従来例の供試体(砂質土を突き固めただけの供試体)を示している。
図4によれば、土を突き固めただけの供試体では実験開始後20分経過で、凡そ100mmの最大侵食量を記録しているのに対して、実施例の供試体(短繊維混合補強土8)では、10mm程度に留まっている。
図5の平均侵食量では、土を突き固めただけの供試体では実験開始後25分経過で、凡そ75mmの平均侵食量を記録しているのに対して、実施例の供試体では、侵食量は0〜2mmと、極めて小さい。
「実験例2」
次に、短繊維混合補強土で被覆された堤防の裏のり面の耐侵食性実験として、図6に示す大型の実験設備を用いた越流実験(実物大模型施設を用いた越流実験)を行った。
図6において、越流実験の実験設備300は、図6の左側に河床に相当する床版102が配置され、図6の右側に基礎地盤(堤内側地盤)103が位置しており、床版102と、基礎地盤103との間に堤体101を設けている。
基礎地盤103の厚みは1500mmで、基礎地盤103の上面は、床版102の表面より、低く設定されている。床版102の表面から基礎地盤の底部までは、右下がりの斜面104で連続している。
図6における堤体101の左側斜面が表のり面111で、右側斜面が裏のり面112である。両のり面とも、勾配は1:3である。
堤体101における表のり面111の水平方向長さは6220mm、天端113の水平方向長さは3000mm、裏のり面112の水平方向長さは9000mmに設定されている。
堤体101の天端113には、所定の厚みでアスファルト舗装113aが施されている。裏のり面112の全域、天端113の一部(裏のり面に接する1mの区間)および、裏のり面に接する地盤側の2mの範囲には、裏のり面被覆用土質材料(短繊維混合補強土)8が所定の厚み(図6の例では30cm)で敷設されている。
図示はしていないが、図6の断面の試験水路300Cは、幅が4800mmであり、水路の両脇には側壁ブロック114が設けられている。試験水路300Cの上流側には角落としゲート301と、整流板302が設けられている。
図6の実験装置300を用いた越流実験における条件を以下に記載する。
(A) 外水位条件
事前湛水条件:堤防天端高−20cm
越流条件 :堤防天端高+30cm
(B) 堤体条件
基礎地盤 :川砂 締固め度94%
堤体土 :山砂(SF細粒分質砂)細粒分含有率15%、
締固め度76%
裏のり面 :短繊維混合被覆土
天端 :アスファルト舗装
実験手順は以下の通りである。
(1) 堤体作成
(2) 湛水(河川側への水の貯留:所要時間93時間)
(3) 越流実験:越流水深30cmで定常通水(所要時間120分)
(4) 終了後の河床地形の測量
ここで、越流時間に関しては、先ず、越流開始から30分間越流させ、一旦止水して状況観察と、河床測定を行う。その後、再度30分間越流させ、一旦止水し状況観察を行い、さらに30分間越流し、一旦止水した後、再度30分間越流させ、合計120分の越流実験を行った。
また、30分経過時点と120分経過時点の計2回、河床変形量の測定を行った。
越流実験の結果を説明する。
天端部113は、越流開始から120分間を通して大きな変化は見られなかった。
図示は省略するが、120分後で裏のり面112から基礎地盤103の後端(図6の右端)の範囲の水路中央部が僅かに侵食された。しかし、侵食の程度は軽微であった。
発明者は、比較対象或いはブランクテストとして、図7に示す設備を用いて越流実験を行った。
図7の設備では、裏のり面112を、短繊維混合補強土の代わりに関東ローム層8Rで被覆し、天端113には、アスファルトの代わりにコンクリートブロックで舗装した。
以下、図7を参照して、比較対象試験(ブランクテスト)について説明する。
図7で示すブランクテストの実験設備400は、堤体101における表のり面111の水平方向長さは5060mm、天端113の水平方向長さは3000mm、裏のり面112の水平方向長さは9000mmに設定されている。なお、天端113の水平方向長さ及び裏のり面112の水平方向長さは、図6の実験装置300と同じ寸法となっている。
裏のり面112は、上述した様に、関東ローム層の土8Rが30cmの厚みで被覆されている。
天端113には、コンクリートブロック舗装113cが敷設されている。
堤体条件を以下に示す。
基礎地盤 :川砂 締固め度94%
堤体土 :山砂 コア部 締固め度84%
腹付け部 締固め度90%
裏のり面 :関東ローム層30cm 締固め度82.1%
天端 :コンクリートブロック舗装
その他の実験設備の諸元、実験条件および実験手順は、図6の実験装置300と同様である。
堤防裏のり面を関東ローム層の土で被覆した場合の越流実験(図7:ブランクテスト)の結果について、説明する。
裏のり面は、越流後30分までは、裏のり面112における「のり尻(図7ののり面112の右端)」付近から天端方向へ侵食が進行し、越流開始から35分後には堤体101が崩壊した。
「実験例3」
実験例3では、実験例2で用いられた短繊維混合補強土(越流試験からサンプリングした試料)8に対して、透水試験を行った。
短繊維混合補強土8の透水性が高すぎると、透過する水で目詰りが生じ、水が透過する経路が固定しまい、いわゆる「水みち」が出来てしまうので、必要な強度が得られない。一方、短繊維混合補強土8の透水性が低すぎると、水を透過しないので、堤防の裏のり面に対して浮力が作用してしまう。そのため、短繊維混合補強土8の透水性を適正な範囲に保つ必要性が存在する。
実験例3で用いられた短繊維混合補強土(越流試験からサンプリングした試料)8の透水試験の結果、透水係数は、土と同程度の10−4〜10−5のオーダーであり、透水性が高すぎる事は無く、且つ、透水性が低すぎる事も無い事が判明した。
「実験例4」
実験例4では、本発明の短繊維混合補強土8に対して強度試験を行い、支持力強度を求めた。供試体は、塩ビ管に吹付けた短繊維混合補強土8から抜き取り、一軸圧縮強度を測定した。強度試験の結果を、表2で示す。
表2
Figure 0005140843
表2で示す実験結果では、圧縮強度の最小値は7日後のNo.1の305kN/mであり、平均値はそれぞれ332kN/m、347kN/mとなった。この結果から、本発明の短繊維混合補強土8は、目標とする圧縮強度である200kN/mをクリアしており、支持力強度が良好であることがわかった。
「実験例5」
表3は、社団法人日本道路協会発行「道路土工 のり面工・斜面安定工指針」(平成11年3月)より引用した土壌硬度からみた植物の生育状態を示している。
表3からは、植物が生育するためには土壌硬度30mm以下が好適であることが読み取れる。言い換えれば、土壌硬度が30mm以上になると緑化が困難になる。
表3
Figure 0005140843
実験例5では、実験場のり面に短繊維混合補強土を吹き付けし、土壌硬度計により硬度指数を求めた。実際の施工条件に近づけるため実験場は屋外とし、長期的な硬度の変化を調べた。
表4は、吹き付けた短繊維補強土の土壌硬度の経時変化を示している。
表4
Figure 0005140843
表4において、施工完了から1時間後、7日後、35日後、60日後、90日後についてA〜Eの5測点で土壌硬度を測定した。各経過日数の代表する土壌硬度としては、測定誤差を排除するために、各測点で求められた測定値から最大値及び最小値を除外した後の平均値とした。また、1時間後の測定では3地点にて測定不能であったため、2地点の平均値とした。
図9は、表4で求められた各経過日数の土壌硬度の経時変化を、グラフとして示している。
表4及び図9で示す実験例5の結果より、図示の実施形態に係る短繊維混合補強土は、施工後90日が経過した後も土壌硬度が30mm以下であり、植物の生育に好適な土壌であることがわかった。
「実験例6」
実験例6では、越流実験(実験例2)で用いた短繊維混合補強土(越流試験からサンプリングした試料)8のpHを計測した。
計測の結果、短繊維混合補強土8のpH濃度は、pH6〜pH9の数値であった。係る数値は、越流実験で用いられた短繊維混合補強土(越流試験からサンプリングした試料)8が強酸性ではなく、且つ、強アルカリ性でもないことを示すと共に、当該短繊維混合補強土8が緑化可能であることを示している。
上述した実験例1〜実験例6から、堤防裏のり面被覆用の土81、82に短繊維84と土壌固化材83を添加することによって、堤防裏のり面12を被覆した土(短繊維混合補強土)8および堤防1の耐侵食性が向上することが明らかになった。
詳細には、堤防裏のり面被覆用の土81、82に固化材83と短繊維84を添加・混練し、短繊維84と絡み合った状態の粘土粒子81、砂粒子82を土壌固化材83と混合することによって、短繊維混合補強土8で被覆された堤防1の裏のり面112における耐侵食性能を、大幅に向上させることができた。
さらに、実験例1〜実験例6の対象である短繊維混合補強土8は、植生基盤としての機能を保持することができることも明らかになった。
従来の固化処理土のように、1立方メート当り50kgを超える固化材添加量は、改良土のpHや硬度が高くなることから植生には適さない。
しかし、実験例に係る短繊維混合補強土8では、固化材添加量は適正な範囲に留められており、pHおよび土壌硬度は、共に植生可能な範囲を維持している。
また、実験例に係る短繊維混合補強土8を用いた被覆方法において、団粒剤で造粒したスラリー状の土を空気圧で吹き付けて施工すれば、吹き付けた短繊維混合補強土8の内部に適度な量の空隙が生じるため、土の透水性が確保でき、さらに植生のための保水空間が生じる。
そして、短繊維混合補強土8を用いているため、堤体盛土材と同等もしくはそれ以上の透水性を確保できる。
短繊維混合補強土8は、短繊維84と土粒子81、82との絡み合いと、固化材83による土粒子同士の固結の相乗効果によって、耐侵食性能を大幅に向上させることが出来る。
従来の固化処理土は、一般に土1立方メートル当たり50kg〜300kgの固化材を添加していた。しかし、本発明に係る短繊維混合補強土では、土1立方メートル当たりの固化材添加量は50kg以下となり、従来技術に比べ、1/3以下程度で十分機能を発揮する。
そのため、固化材使用量を減少しても、必要な強度を発現するため、材料費を大幅に低減できる。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定するものではないことを付記する。
堤防裏のり面に短繊維混合補強土を被覆する一態様を示す図。 短繊維混合補強土の組成を示す拡大模式図。 短繊維混合補強土の耐侵食性実験用の実験用小型水路の模式図。 短繊維混合補強土の最大侵食量に係る実験結果を示す図。 短繊維混合補強土の平均侵食量に係る実験結果を示す図。 短繊維混合補強土で被覆された裏のり面の耐侵食性実験を行う実験設備を示す図。 関東ローム層の土で被覆された裏のり面の耐侵食性実験を行う実験設備を示す図。 短繊維混合補強土を被覆する態様であって、図1とは別の態様を示す図。 表4で求められた各経過日数の土壌硬度の経時変化を示す図。
符号の説明
1・・・堤防
2・・・川底
3・・・地盤
5・・・圧送ポンプ
6・・・圧送用ホース
7・・・吹付ノズル
8・・・裏のり面被覆用土質材料/短繊維混合補強土
9・・・プラント
11・・・表のり面
12・・・裏のり面
13・・・天端
81・・・粘土粒子
82・・・砂粒子
83・・・土壌固化材
84・・・短繊維
85・・・PP
86・・・団粒構造
200・・・実験用小型水路
203・・・供試体
300・・・実験設備

Claims (2)

  1. 地盤(3)の地表部に設置され土質材料を混練するプラント(9)に取付けられた圧送用ホース(6)を介して、圧送ポンプ(5)によって圧送用ホース(6)の先端に取付けた吹付ノズル(7)から前記土質材料を堤防裏のり面に被覆する被覆方法において、土1立方メートル当り10〜50kgのセメント、セメント系固化剤または高分子系固化剤である土壌固化剤(83)と、土1立方メートル当り0.5〜2kgのポリエステル製、ポリプロピレン製またはポリエチレン製の太さ10〜100デシテックス、長さ20〜100mmの短繊維(84)と、水とを混練して流動化させたプラント(9)内でスラリー状とし、そのスラリー状となった短繊維混合補強度を吹き付け位置まで圧送ポンプ(5)と圧送ホース(6)とで運搬し、その圧送ホース(6)の先端に設けた合流管(G)で加圧されたエアーと土壌団粒剤とを混合させ、堤防裏のり面(12)の被覆土として求められる流水に対する耐侵食性、透水性、植生を可能とする保水性及び柔らかさを備えた土質材料(8)を合流管(G)の先に取付けられた先端ホースを介して吹付ノズルから空気圧で噴出させて堤防裏のり面(12)に吹き付けて、堤防裏のり面(12)に所定の厚さを被覆することを特徴とする堤防裏のり面の被覆方法。
  2. さらに前記短繊維混合補強度を堤防(1)の裏のり面における天端(13)側の領域(11U)に吹き付けて、当該領域(11U)に所定の厚さの被覆を行う請求項1記載の被覆方法。
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