JP5140824B2 - リゾホスファチジルスレオニンおよびその誘導体 - Google Patents

リゾホスファチジルスレオニンおよびその誘導体 Download PDF

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本発明は、マスト細胞の脱顆粒促進活性を有するリゾホスファチジルスレオニンおよびその誘導体、および当該化合物を使用するマスト細胞脱顆粒阻害剤のアッセイ方法に関する。さらに本発明は前記リゾホスファチジルスレオニンおよびその誘導体の製造方法、ならびにその方法で使用する合成中間体に関する。
グリセロリン脂質の一方の脂肪酸エステルが加水分解された構造を有するリゾリン脂質は、種々の生理作用を有することが報告されている(非特許文献1)。リゾリン脂質の一種であるリゾホスファチジルセリンはマスト細胞の脱顆粒に起因する急性炎症に関与することが知られている。すなわち、マスト細胞は細胞表面に存在するIgE受容体に結合したIgEが多価抗原により架橋されて脱顆粒し、ヒスタミンやセロトニンなどの生理活性物質を放出して即時型アレルギーを引き起こすが、マスト細胞の脱顆粒はリゾホスファチジルセリンの共存下でのみ起こることが知られている(非特許文献2および3)。リゾホスファチジルセリンはマスト細胞上に存在するリゾホスファチジルセリン受容体と結合し、細胞内のカルシウム濃度の上昇を引き起こし脱顆粒を促進すると考えられている。リゾホスファチジルセリンの特異的受容体の候補が最近発表された(非特許文献4)。
一方で、リゾホスファチジルセリンのマスト細胞の脱顆粒活性はマイクロモルの濃度が必要であり,リゾホスファチジルセリンより高活性な化合物が内在する可能性があり,またそのような化合物はマスト細胞の脱顆粒化阻害を作用機作とする抗炎症剤を探索するアッセイにおいて待望されていた。
また、天然に存在するリゾホスファチジルセリンはグリセロール水酸基上のアシル基が種々の脂肪酸に由来する混合物であるが、マスト細胞の脱顆粒化阻害を作用機作とする抗炎症剤を探索するためのアッセイにおいては、単一の化合物、特に容易に合成することができる化合物を使用して試験系を構築することが望まれる。
J.Aoki、Y.Nagai、H.Hosono、K.Inoue、およびH.Arai、Biochimica et Biophysica Acta 第1582巻、第26−32頁(2002年) Martin,T.W.、およびLagunoff,D.Nature、第279巻、第250−252頁(1979年) Smith,G.A.、Hesketh,T.R.、Plumb,R.W.およびMetcalfe,J.C. FEBS Lett.第105巻、第58−62頁(1979年) Biochem Biophys Res Commun.;第341巻(4):第1078−87頁(2006年)
本発明の目的は、マスト細胞の脱顆粒促進活性を有する化合物、および当該化合物を使用するマスト細胞脱顆粒阻害剤のアッセイ方法を提供することである。さらに本発明は前記リゾホスファチジルスレオニンおよびその誘導体の製造方法、およびその方法で使用する合成中間体を提供することである。
本発明者は、上記課題を達成するために鋭意研究を進めたところ、マスト細胞の脱顆粒促進活性を有する新規な化合物を見出し、本発明を完成させた。
本発明の1つの側面によれば、式(I):
式(I):
Figure 0005140824
[式中、Rは、C1−20アルキル、C2−20アルケニル、またはC2−20アルキニルであり、当該アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、蛍光団により置換されていてもよく;
Aは、酸素原子または硫黄原子であり;
は、水素原子、C1−4アルキルまたはC7−14アラルキルであり;
およびRは、独立に、水素原子、C1−6アルキル、C1−6アルキルカルボニル、C1−6アルコキシカルボニルまたはC7−14アラルキルオキシカルボニルから選択され;
およびRは、水素原子またはC1−4アルキルであり;または
およびRはC1−3アルキレンであって、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって5員または6員ヘテロ環を形成してもよく;
は、水素原子、C1−4アルキルまたはC7−14アラルキルであり;
Xは、直接結合、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−または−CH(OR10)−であり、ここでR10は、水素原子またはC1−4アルキルであり;
Yは、−O−または−N(R11)−であり、ここでR11は水素原子またはC1−4アルキルであり;
Zは、直接結合または−CH−であり、
但し、Xが−CH(OR10)−であり、Zが直接結合であり、Yが−O−であり、R、R、RおよびRがすべて水素原子の場合には、R10は水素原子ではない]
で表される化合物、またはその塩が提供される。
本発明において、RとRがC1−3アルキレンであって、それらが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって5員または6員ヘテロ環を形成する場合の5員または6員ヘテロ環としては飽和ヘテロ環が好ましく、当該ヘテロ環を含む基には、例えば以下のような基が含まれる:
Figure 0005140824
本明細書において使用される「蛍光団」とは、蛍光標識化合物において使用される蛍光性官能基であれば特に限定はされない。当該蛍光団には、例えば450nm以上に吸収(励起)極大波長を有し,好ましくは488nm〜514nmに吸収(励起)極大波長を有するという性質を有する蛍光性官能基が含まれる。当該性質を有する蛍光性官能基は、例えばアルゴンレーザーによって効率的に励起できると点において、好ましい性質を有する。
本発明の別の側面によれば、式(II):
Figure 0005140824
[式中、R、R、R、AおよびXは、請求項1に定義したとおりであり;
およびRは、独立に、水素原子またはC1−4アルキルから選択され;
およびRは、水素原子またはC1−4アルキルであり;
但し、Xが−CH(OR10)−であり、R、R、RおよびRがすべて水素原子の場合には、R10は水素原子ではない]
で表される化合物、またはその塩が提供される。
本発明の1つの態様において、Rは、C7−20アルキル、C7−20アルケニル、またはC7−20アルキニルであり、当該アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、蛍光団により置換されていてもよく、XおよびQは既に定義したとおりである。
本発明の1つの態様において、Rは水素原子またはメチルである。
本発明の1つの態様において、Rは水素原子またはメチルである。
本発明のさらなる側面によれば、式(III):
Figure 0005140824
[式中、R、R、R、R、R、RおよびXは、本明細書において既に定義したとおりである]
で表される化合物、またはその塩が提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、前記蛍光団が−X−Qで表される基であり;
式中、Xは、直接結合、−O−、−SO−、−NR20−SO−または−NR20−であり;
Qは、C6−16芳香族炭素環基、5〜16員芳香族ヘテロ環基または式(VII):
Figure 0005140824
で表される基であり、これらの基はC1−20アルキル、C1−20アルコキシ、ニトロ、アミノ、C1−6アルキルアミノ、ジ(C1−6アルキル)アミノまたはオキソから選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
nは0、1または2から選択される整数であり;
20は水素原子またはC1−4アルキルである、本明細書で既に定義された式(I)、(II)または(III)の化合物、またはその塩が提供される。ここで、上記式(VII)で表されるジピロールメタンボロンジフルオリド構造を有する化合物は、例えば米国特許No.4774339、および同No.5338854に示される化合物を中間体として使用することにより調製されうる。
式(I)、(II)および(III)において、Qとしては、例えば、それぞれ所定の置換基を有していてもよい、フェニル、ナフチル、ピレニル、ベンゾオキサジアゾリル、クマリル、フルオロセインおよび式(VII)の基が含まれる。本発明の蛍光標識化合物には、例えば以下の化合物が含まれるが、特にこれらには限定されない
Figure 0005140824
(式中、R、R、R、R、RおよびXは、既に定義されたとおりであり;mは1〜20の整数、好ましくは7〜20の整数から選択される)。
本発明の上記の側面において、Qがアルキルまたはアルコキシで置換されている場合、本発明の化合物には、例えば、式(VIII)および(IX):
Figure 0005140824
で表される化合物が含まれ、例えば、式(VIII)においてp+qは6〜17(ここでpは1〜17から選択される整数であり、qは0〜16から選択される整数である)であり、式(IX)においてp+rは5〜16(ここでpは1〜16から選択される整数であり、rは0〜15から選択される整数である)である。上記式(VIII)および式(IX)には、例えば、下式のような化合物が含まれる:
Figure 0005140824
(式中、R、R、R、R、RおよびXは、既に定義されたとおりであり;p+qは例えば7〜18(ここでpは1〜18から選択される整数であり、qは0〜17から選択される整数である)、好ましくは10〜15(ここでpは1〜15から選択される整数であり、qは0〜14から選択される整数である)の整数から選択される)。上記の化合物は、例えば5−ブチル−4,4−ジフルオロ−4−ボラ−3a,4a−ジアザ−s−インダセン−3−ノナン酸(Molecular Probes,Incからの購入により入手可能)などの対応のカルボン酸またはその誘導体から調製することができる。
本発明の化合物に含まれる原子(例えば、水素原子、炭素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子およびリン原子など)は、それぞれの天然に最も多く存在する同位体以外の同位体原子であってもよく、当該同位体原子は放射性導体原子であってもよい。すなわち、本発明の1つの側面によれば、同位体原子で標識化された本明細書で既に定義された式(I)、(II)または(III)の化合物、またはその塩が提供される。ここで、同位体原子による標識化は、例えば、放射性同位体による標識化(H、14C、32Pなど)であってもよく、化合物の調製の容易さの側面からは、Hによる標識化が好ましい。本発明のH標識化化合物は、例えば、H標識化された脂肪酸またはその誘導体を使用することにより合成することができる。
本発明のさらに別の側面によれば、本明細書に既に記載の化合物またはその塩を使用する、マスト細胞の脱顆粒阻害活性を有する化合物のスクリーニング方法が提供される。当該マスト細胞脱顆粒阻害活性測定方法は、本発明の化合物および試験化合物を含む試験系中におけるマスト細胞の脱顆粒の程度を観察することにより行われる。試験化合物は、特には限定されないが、例えば、リゾホスファチジルセリン受容体またはリゾホスファチジルスレオニン受容体などに対するアンタゴニスト活性を有しているものであってもよく、またはそれ以外(例えば、IgE受容体など)に対するアンタゴニスト活性を有しているものであってもよい。この側面における1つの態様において、放射標識化した本発明の化合物を作製し、マスト細胞の膜画分から調製したマスト細胞膜への結合を阻害する試験化合物、またはマスト細胞膜上の受容体に結合した放射標識化した本発明の化合物を追い出す化合物をスクリーニングすることによりホスファチジルセリン受容体またはリゾホスファチジルスレオニン受容体などに結合する化合物をスクリーニングすることが可能となる。さらに必要であれば、上記のスクリーニングで得られた活性化合物を,マスト細胞にlysoPSとコンカナバリンAで刺激する際に共存させ,阻害活性を検討してもよい。
本発明のスクリーニング方法は、特には限定はされないが、例えば以下のような具体的な操作手順により実施されうる。すなわち、Wistarラットから腹腔マスト細胞を採取し、2回洗浄後、HEPES緩衝タイロード液に懸濁する。1×10個のマスト細胞に、試験化合物(アンタゴニスト活性を測定したい化合物)を添加して、37℃で15分間インキュベーションした後、この細胞を本発明化合物(0.01〜100μM、例えば1μM)存在下100μg/mLのコンカナバリンAで刺激する。また、ラット腹腔マスト細胞を本発明化合物(0.01〜100μM、例えば1μM)存在下100μg/mLのコンカナバリンAで刺激したものをネガティブコントロールとする。15分後、反応を停止するために氷冷したHEPES緩衝タイロード液を加え、反応混合物を800xgで5分間4℃で遠心分離する。上澄み液中のヒスタミンの濃度を、Shoreらの蛍光アッセイにより決定する(J.Pharmacol.Exp.Ther.第127巻、第182〜186頁(1959年))。
本発明のさらに別の側面によれば、本明細書に既に記載した式(I)、(II)または(III)で表される化合物またはその塩の製造方法であって、
式(IV):
Figure 0005140824
[式中、R、R、R、R、RおよびZは、本明細書において既に定義したとおりであり、R21およびR22は、独立に、水素原子、C1−6アルキル、アリールおよびC7−14アラルキルから選択され;またはR21およびR22は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、5〜7員含窒素ヘテロ環を形成する]
の化合物を、式(V):
Figure 0005140824
[式中、R、R、XおよびYは、本明細書において既に定義したとおりである]
のアルコールと反応させる工程;および、得られた化合物を酸化する工程を含む、前記方法が提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、本明細書に既に記載した式(I)、(II)または(III)で表される化合物またはその塩の製造方法であって、
式(VI):
Figure 0005140824
[式中、R、R、RおよびXは、本明細代において既に定義したとおりであり、R23およびR24は、独立に、水素原子、C1−6アルキル、アリールおよびC7−14アラルキルから選択され;またはR23およびR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、5〜7員含窒素ヘテロ環を形成する]
の化合物を、式(X):
Figure 0005140824
[式中、R、R、RおよびRは、本明細書において既に定義したとおりである]
のアルコールと反応させる工程;および、得られた化合物を酸化する工程を含む、前記方法が提供される。
本発明のさらに別の側面によれば、式(IV)
Figure 0005140824
[式中、R、R、R、R、R、Z、R21およびR22は、本明細書において既に定義したとおりである]
の化合物が提供される。
本発明により、マスト細胞の脱顆粒に起因する急性炎症に関する研究においてリサーチツールとして使用することができる脱顆粒促進活性を有する化合物が提供される。さらに本発明により、当該化合物を使用するマスト細胞の脱顆粒阻害活性を有する化合物のアッセイ方法が提供される。
発明の実施の形態
以下、本発明を更に具体的に説明する。
本明細書において「C1−4アルキル」とは、炭素数1〜4の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルキル基を意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、シクロプロピル、シクロブチルおよびシクロプロピルメチルなどが含まれ、例えば、C1−3アルキルなども含まれる。
本明細書において「C1−6アルキル」とは、炭素数1〜6の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルキル基を意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3−メチルブチル、2−メチルブチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3−エチルブチル、および2−エチルブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロプロピルメチルなどが含まれ、例えば、C1−4アルキルおよびC1−3アルキルなども含まれる。
本明細書において「C1−20アルキル」とは、炭素数1〜20の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルキル基を意味し、例えば、C1−6アルキルとして既に例示したアルキル基のほか、C15、C17、C19、C1021、C1123、C1225、C1327、C1429、C1531、C1633、C1735、C1837、C1939、C2041で表される、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が含まれる。
本明細書において「C2−20アルケニル」とは、炭素数2〜20の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルケニル基を意味し、例えば、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、1−メチルビニル、シクロペンテニル、およびシクロヘキセニルなどのほか、C13、C15、C17、C1019、C1121、C1223、C1325、C1427、C1529、C1631、C1733、C1835、C1937、C2039で表される、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が含まれる。
本明細書において「C2−20アルキニル」とは、炭素数2〜20の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルケニル基を意味し、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル(プロパルギル)、2−シクロプロピルエチニルなどのほか、C11、C13、C15、C1017、C1119、C1221、C1323、C1425、C1527、C1629、C1731、C1833、C1935、C2037で表される、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が含まれる。
本明細書において「C7−20アルキル」とは、炭素数7〜20の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルキル基を意味し、例えば、C15、C17、C19、C1021、C1123、C1225、C1327、C1429、C1531、C1633、C1735、C1837、C1939、C2041で表される、直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が含まれる。
本明細書において「C7−20アルケニル」とは、炭素数7〜20の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルケニル基を意味し、例えば、C13、C15、C17、C1019、C1121、C1223、C1325、C1427、C1529、C1631、C1733、C1835、C1937、C2039で表される、直鎖状または分岐鎖状のアルケニル基が含まれる。
本明細書において「C7−20アルキニル」とは、炭素数7〜20の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルケニル基を意味し、例えば、C11、C13、C15、C1017、C1119、C1221、C1323、C1425、C1527、C1629、C1731、C1833、C1935、C2037で表される、直鎖状または分岐鎖状のアルキニル基が含まれる。
本明細書において「C1−6アルキルカルボニル」とは、アルキル部分として既に定義したC1−6アルキル基を有するアルキルカルボニル基を意味し、例えばC1−4アルキルカルボニルが含まれる。
本明細書において「C1−6アルコキシ」とは、アルキル部分として既に定義した炭素数1〜6のアルキル基を有するアルキルオキシ基を意味し、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、i−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、3−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、1−メチルブトキシ、1−エチルプロポキシ、n−ヘキシルオキシ、4−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−メチルペントキシ、1−メチルペントキシ、3−エチルブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロプロピルメチルオキシなどが含まれ、例えば、C1−4アルコキシおよびC1−3アルコキシなども含まれる。また、本明細書において「C1−4アルコキシ」には、例えばC1−3アルコキシなども含まれる。
本明細書において「C1−6アルコキシカルボニル」とは、アルコキシ部分として既に定義したC1−6アルキル基を有するアルコキシカルボニル基を意味し、例えばC1−3アルコキシカルボニルが含まれる。
本明細書における「アリール」には、例えばフェニル、ナフチル、アントラセニルなどが含まれる。
本明細書において「C7−14アラルキル」とはアリール基を含む炭素数が7〜14のアリールアルキル基を意味し、例えば、ベンジル、1−フェネチル、2−フェネチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチルなどが含まれる。
本明細書における「C7−14アラルキルオキシ」には、例えばベンジルオキシ、1−フェネチルオキシ、2−フェネチルオキシ、1−ナフチルメトキシ、2−ナフチルメトキシなどが含まれる。
本明細書における「C7−14アラルキルオキシカルボニル」には、例えばベンジルオキシカルボニル、1−フェネチルオキシカルボニル、2−フェネチルオキシカルボニル、1−ナフチルメトキシカルボニル、2−ナフチルメトキシカルボニルなどが含まれる。
本明細書における「C1−6アルコキシC1−6アルキル」には、例えばメトキシメチル、エトキシメチル、2−メトキシエチル、1−メトキシエチルなどが含まれる。
本明細書における「C7−14アラルキルオキシカルボニル」には、例えばベンジルオキシカルボニルなどが含まれる。
本明細書における「ハロカルボニル」には、例えばクロロカルボニルなどが含まれる。
本明細書において「−SO−」は、−S−、−SO−または−SO−を表す。
本明細書において「C6−16芳香族炭素環基」とは、環炭素数が6〜16の単環または縮合環の芳香環基を意味し、縮合環の場合はいずれかの環が芳香環であればよい。具体例としては、フェニル、ナフチル、アントラセニル、ピレニル、インダニルなどが挙げられる。
本明細書において「芳香族へテロ環基」とは、酸素原子、窒素原子および硫黄原子から選択される1以上のヘテロ原子を含む、環原子が5〜16の単環または縮合環の芳香族ヘテロ環を意味し、縮合環の場合はいずれかの環が芳香環であればよい。具体例としては、ピロリル、ピリジル、ベンゾピラニルなどが含まれる。
本明細書において「5〜7員含窒素ヘテロ環」には、例えばピロール、ピラゾール、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、ホモピペリジンなどが含まれる。
上記式(I)、(II)、(III)および(IV)で表される化合物に関する本発明には、互変異性体、幾何異性体、光学異性体等の各種の立体異性体、およびそれらの混合物が含まれる。
本発明の化合物の塩とは、有機化学において通常使用されうる塩であれば特に限定されない。本発明化合物が塩基と形成する塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等の無機塩基との塩;メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン等の有機塩基との塩などが挙げられる。当該塩は、酸付加塩であってもよく、かかる塩としては、具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸;および、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機酸酸との酸付加塩が挙げられる。
更に、本発明化合物には、水和物、各種溶媒和物や結晶多形等も含まれる。
本発明に係る式(I)、(II)および(III)の化合物は、例えば、以下のスキームに示す工程により合成することができる。
Figure 0005140824
[式中、R、R、R、R、R、R、R、R21、R22、X、YおよびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
本発明の化合物は、化合物1−1と化合物1−2を縮合した後に酸化することにより調製することができる。第1段階の縮合反応は例えば塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N’−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサンなどの適当な溶媒中で、適当な反応促進剤(例えば1H−テトラゾールなど)の存在下で行うことができる。この工程は、特に限定はされないが、例えば0〜70℃、好ましくは15〜30℃の反応温度、および例えば10分〜2日、好ましくは1〜2時間の反応時間で行うことができる。また、本工程においては化合物1−1と化合物1−2を適当な溶媒に溶解し、混合した後にトルエンやベンゼンなどの溶媒により共沸処理を施すことが望ましい。
第2段階の酸化工程は、例えば塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N’−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサンなどの適当な溶媒中で、適当な酸化剤(例えばt−ブチルヒドロペルオキシド、メタクロロ過安息香酸、ヨウ素−ピリジン−水等)を使用して行うことができる。この工程は、特に限定はされないが、例えば0〜70℃、好ましくは15〜30℃の反応温度、および例えば5分〜1日、好ましくは30分〜1時間の反応時間で行うことができる。第2段階の酸化反応は、第1段階の縮合反応を後処理して得られた生成物に対して行うこともできるが、第1段階の後処理を行うことなしにワンポット反応として行ってもよい。
得られる化合物1−3が保護基を有する場合は、適切な脱保護条件に付すことにより、および/または、さらに置換基変換を行うことにより、目的の式(I)、(II)および(III)の化合物を得ることができる。
Figure 0005140824
[式中、R、R、R、R、R、R、R、R21、R22、X、YおよびZは、本明細書において既に定義したとおりである]
本発明の化合物は、化合物2−1と化合物2−2を縮合した後に酸化することにより調製することができる。第1段階の縮合反応は例えば塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N‘−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサンなどの適当な溶媒中で、適当な反応促進剤(例えば1H−テトラゾールなど)の存在下で行うことができる。この工程は、特に限定はされないが、例えば0〜70℃、好ましくは15〜30℃の反応温度、および例えば10分〜2日の反応時間で行うことができる。
第2段階の酸化工程は、例えば塩化メチレン、テトラヒドロフラン、N,N’−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジエチルエーテル、1,4−ジオキサンなどの適当な溶媒中で、適当な酸化剤(例えばt−ブチルヒドロペルオキシド、メタクロロ過安息香酸、ヨウ素−ピリジン−水など)を使用して行うことができる。この工程は、特に限定はされないが、例えば0〜70℃、好ましくは15〜30℃の反応温度、および例えば5分〜1日、好ましくは30分〜1時間の反応時間で行うことができる。第2段階の酸化反応は、第1段階の縮合反応を後処理して得られた生成物に対して行うこともできるが、第1段階の後処理を行うことなしにワンポット反応として行ってもよい。
得られる化合物2−3が保護基を有する場合は、適切な脱保護条件に付すことにより、および/または、さらに置換基変換を行うことにより、目的の式(I)、(II)および(III)の化合物を得ることができる。
以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
試薬およびデータ測定
試薬はSigma−Aldrich Chemical Co.、東京化成工業、和光純薬、関東化学から購入したものをさらに精製することなく使用した。H−および13C−NMRは、BRUKER AVANCE400スペクトロメーター(400MHz)を使用して測定し、ケミカルシフトは重クロロホルム(7.24ppm(H−NMR)、77.00ppm(13C−NMR))に対するppmで表示した。31P−NMRケミカルシフトは水中のリン酸(85%w/w、0.00ppm)に対するppmで表示した。質量分析はBRUKER microTOF−05スペクトロメーターのポジティブおよびネガティブイオンモードで測定した。カラムクロマトグラフィーに使用するシリカゲルは関東化学から購入した。元素分析はYanaco MT−6 CHN CORDERスペクトロメーターを使用して行った。
[実施例1](2S)−3−[(3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
(工程1)ビス(ジイソプロピルアミノ)ベンジルオキシホスフィン
Figure 0005140824
ビス(ジイソプロピルアミノ)クロロホスフィン(15.0g、56.2mmol)を乾燥ジエチルエーテル(300mL)に懸濁させ、0℃まで冷却した。ベンジルアルコール(6.21mL、60mmol)およびEtN(9.1mL、65mmol)のジエチルエーテル溶液を滴下し、反応混合物を0℃で2時間攪拌した。白色固体を濾過により除去し、濾液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ジエチルエーテル:ヘキサン=3:97)で精製し、表題の化合物を得た(17.89g、94%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.31(5H、m)、4、63(2H、d、J=3.2Hz)、3.57(4H、m)、1.18(24H、m)。
(工程2)(2S)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
ビス(ジイソプロピルアミノ)ベンジルオキシホスフィン(2.61g、7.7mmol)のCHCl溶液に、N−(ベンジルオキシカルボニル)セリンベンジルエステル(2.309g、7.0mmol)を加え、トルエンを加えて溶媒を留去した。アルゴン雰囲気下、混合物をCHCl(40mL)に溶解し、1H−テトラゾール(490.4g、7.0mmol)のTHF(15mL)中の溶液を室温で加えた。数分間のうちに白色固体が析出した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、飽和NaHCO水溶液でクエンチし、酢酸エチルで希釈した。有機層を飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン:EtN=20:80:3)により精製して表題の化合物を得た(3.51g、6.19mmol、88%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.30(15H、m)、5.86(1/2H、d、J=4.2Hz)、5.65(1/2H、d、J=4.2Hz)、5.16(2H、m)、5.08(2H、m)、4.72−4.57(2H、m)、4.15(1H、m)、3.90(1H、m)、3.58(2H、m)、1.14(12H、m)。
(工程3)3−ステアロイルオキシ−1−プロパノール
Figure 0005140824
1、3−プロパンジオール(617.4mg、8.11mmol)およびピリジン(0.2mL)をCHCl(3mL)に溶解し、0℃でステアロイルクロリド(612.7mg、2.20mmol)のCHCl溶液を滴下した。反応混合物を1日攪拌した。3N塩酸でクエンチした後に、有機層を3N塩酸および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3)で精製して、表題の化合物を得た(453.8mg、1.44mmol、66%、白色固体)。
H−NMR(CDCl):δ=4.10(2H、t、J=6.4Hz)、3.68(2H、t、J=6.4Hz)、2.29(2H、t、J=7.8Hz)、1.72(2H、m)、1.53(2H、m)、1.25(28H、m)、0.88(3H、t、J=6.8Hz)。
(工程4)(2S)−3−[(3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
3−ステアロイルオキシ−1−プロパノール(128.7mg、0.36mmol)および(2S)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル(240.7mg、0.42mmol)をCHCl(2mL)に溶解し、室温で1H−テトラゾール(62.9mg、0.90mmol)のTHF(1.8mL)中の溶液を加えた。数分のうちに白色の固体が析出した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、t−ブチルヒドロパーオキシド(以下、TBHPとも称する)のデカン溶液(0.2mL、1.2mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。有機層を飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3→1:2)により精製して表題の化合物を得た(240.3mg、0.292mmol、81%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.26(15H、m)、5.86(1/2H、d、J=4.2Hz)、5.78(1/2H、d、J=4.2Hz)、5.18(2H、m)、5.11(2H、m)、4.98(2H、m)、4.60(1H、m)、4.44(1H、m)、4.28(1H、m)、4.07(2H、m)、3.98(2H、m)、2.25(2H、t、J=7Hz)、1.87(4H、m)、1.55(2H、m)、1.25(28H、m)、0.88(3H、t、J=6.4Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.68、168.74、155.81、136.01、135.44、135.38、134.90、128.72、128.62、128.50、128.29、128.20、128.09、127.98、77.21、69.66、69.61、67.71、67.17、64.74、60.00、54.44、34.13、31.85、29.6、29.63、29.59、29.45、29.3、29.25、29.13、24.86、22.66、14.10。
31P−NMR(CDCl):δ=−0.42、−0.44。
HRMS(ESI)計算値C4666NNaO10(M+Na):846.4322、実測値:846.4351。
(工程5)(2S)−3−[(3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
(2S)−3−[(3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル(50.0mg、0.0606mmol)をMeOH−AcOH(5mL)に溶解し、Pd−C(3.0mg)を加えた。混合物を水素雰囲気下で1時間攪拌し、その後セライト(登録商標)で濾過した。濾液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1)で精製し、メタノールで再結晶して、表題の化合物を得た(18.2mg、0.0357mmol、59%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.43(1H、m)、4.33(1H、m)、4.23(1H、m)、4.06(2H、m)、3.90(2H、m)、2.20(2H、t、J=6.4Hz)、1.48(4H、m)、1.13(28H、m)、0.74(3H、t、J=6.8Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2447NO(M−H):508.3039、実測値:508.3014。
元素分析 計算値C2448NOP・3/5CFCOOH:C、52.36;H、8.47;N、2.42 実測値:C、52.35;H、8.44;N、2.39。
mp.150.5−151.0℃。
[実施例2](2S)−3−[(2−ステアロイルオキシエトキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
(工程1)(2S)−3−[(3−ステアロイルオキシエトキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
1、3−プロパンジオールの代わりにエチレングリコールを使用して、実施例1工程1〜工程4と同様の手法により調製した。
H−NMR(CDCl):δ=7.31(15H、m)、5.82(1/2H、d、J=4.2Hz)、5.76(1/2H、d、J=4.2Hz)、5.17(2H、m)、5.09(2H、m)、4.96(2H、m)、4.58(1H、m)、4.41(1H、m)、4.27(1H、m)、4.04(2H、m)、2.25(2H、t、J=7Hz)、1.55(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.43、168.66、155.78、135.97、135.26、135.20、134.86、128.71、128.58、128.56、128.48、128.45、128.41、128.34、128.26、128.16、128.11、128.04、127.94、69.72、69.67、67.68、67.31、67.13、65.74、65.69、62.49、62.42、54.41、33.89、31.85、29.62、29.58、29.54、29.40、29.29、29.20、29.04、24.70、22.62、12.06。
31P−NMR(CDCl):δ=−0.67。
HRMS(ESI)計算値C4564NNaO10(M+Na):832.4166、実測値:832.4184。
(工程2)(2S)−3−[(2−ステアロイルオキシエトキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法で、上記工程1の化合物(34.0mg、0.0406mmol)、Pd−C(3.0mg)、およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1)で精製し、メタノールで再結晶して、表題の化合物を得た(15.4mg、0.0294mmol、72%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.34(2H、m)、4.15(3H、m)、4.00(2H、m)、2.25(2H、m)、1.53(4H、m)、1.17(28H、m)、0.79(3H、t、J=6.6Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2345NO(M−H):494.2883、実測値:494.2880。
元素分析 計算値C2346NOP・1/3CFCOOH:C、53.27;H、8.75;N、2.62。実測値:C、53.22;H、8.54;N、2.55。
mp.155.5−156.0℃。
[実施例3](2S)−3−[(4−ステアロイルオキシブトキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
(工程1)(2S)−3−[(4−ステアロイルオキシブトキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
1、3−プロパンジオールの代わりに1、4−ブタンジオールを使用して、実施例1工程1〜工程4と同様の手法により調製した。
H−NMR(CDCl):δ=7.32(15H、m)、5.85(1/2H、d、J=4.2Hz)、5.78(1/2H、d、J=4.2Hz)、5.18(2H、m)、5.11(2H、m)、4.98(2H、m)、4.58(1H、m)、4.41(1H、m)、4.28(1H、m)、4.01(2H、m)、3.92(2H、m)、2.26(2H、t、J=7.5Hz)、1.61(4H、m)、1.56(2H、m)、1.25(28H、m)、0.88(3H、t、J=6.4Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.81、168.74、155.79、136.00、135.47、135.44、134.89、128.68、128.59、128.48、128.25、128.18、128.07、127.97、77.20、69.63、69.57、67.69、67.15、63.38、54.44、34.22、31.87、29.65、29.61、29.56、29.43、29.31、29.23、29.12、24.90、24.73、22.64、14.08。
31P−NMR(CDCl):δ=−0.40、−0.46。
HRMS(ESI)計算値C4768NNaO10(M+Na):860.4479、実測値:860.4467。
(工程2)(2S)−3−[(4−ステアロイルオキシブトキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法で、上記工程1の化合物(61.6mg、0.0736mmol)、Pd−C(3.0mg)、およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して調製した。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1)で精製し、メタノールで再結晶して、表題の化合物を得た(25.2mg、0.0481mmol、65%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.39(1H、m)、4.29(1H、m)、4.23(1H、m)、3.94(2H、m)、3.81(2H、m)、2.16(2H、t、J=7.6Hz)、1.55(4H、m)、1.45(2H、m)、1.13(28H、m)、0.73(3H、t、J=8.0Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2549NO(M−H):522.3196、実測値:522.3192。
元素分析 計算値C2550NOP・1/3CFCOOH:C、55.47;H、9.17;N、2.54。実測値:C、55.76;H、9.03;N、2.56。
mp.143.5−144.0℃。
[実施例4](2S)−3−[(5−ステアロイルオキシペンチルオキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
(工程1)(2S)−3−[(5−ステアロイルオキシペンチルオキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
1、3−プロパンジオールの代わりに1、5−ペンタンジオールを使用して、実施例1工程1〜工程4と同様の手法により調製した。
H−NMR(CDCl):δ=7.27(15H、m)、5.85(1/2H、d、J=4.2Hz)、5.78(1/2H、d、J=4.2Hz)、5.18(2H、m)、5.10(2H、m)、4.98(2H、m)、4.58(1H、m)、4.41(1H、m)、4.28(1H、m)、4.01(2H、m)、3.90(2H、m)、2.27(2H、t、J=7.5Hz)、1.56(8H、m)、1.25(28H、m)、0.87(3H、t、J=6.8Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.90、168.77、155.79、136.01、135.54、135.48、134.91、128.67、128.60、128.50、128.24、128.20、128.09、127.96、69.57、69.51、67.95、67.70、67.10、63.85、54.53、34.18、31.89、29.66、29.63、29.58、29.45、29.33、29.25、29.14、28.07、24.94、22.66、21.82、14.08。
31P−NMR(CDCl):δ=−0.29、−0.34。
HRMS(ESI)計算値C4870NNaO11(M+Na):874.4636、実測値:874.4629。
(工程2)(2S)−3−[(2−ステアロイルオキシブトキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法で、上記工程1の化合物(62.8mg、0.0737mmol)、Pd−C(3.0mg)、およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1)により精製し、メタノールで再結晶して、表題の化合物を得た(27.1mg、0.0504mmol、68%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.36(1H、m)、4.23(1H、m)、3.89(2H、m)、3.74(2H、m)、2.13(2H、t、J=7.4Hz)、1.55(2H、m)、1.45(6H、m)、1.08(28H、m)、0.68(3H、t、J=8.0Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2651NO(M−H):536.3352、実測値:536.3341。
元素分析 計算値C2652NOP・1/3CFCOOH:C、52.71;H、8.46;N、2.23。実測値:C、52.38;H、8.87;N、2.40。
mp.146.5−147.0℃。
[実施例5](2S)−3−[((2R)−2−メトキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
(工程1)(2S)−2−メトキシ−1−(4−メトキシトリチル)オキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)プロパン
Figure 0005140824

(S)−2−ヒドロキシ−1−(4−メトキシトリチル)オキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)プロパン((R)−2、2−ジメチル−1、3−ジオキソラン−4−メタノールの水酸基を光延条件下4−メトキシフェノールで保護し、その後1,2−ジオールに誘導し、さらに1級水酸基を4−メトキシトリチル基で保護して調製;1.42g、3.02mmol)をTHF(20mL)に溶解した。アルゴン雰囲気下、NaH(鉱油中55%分散物、263.6mg、6.04mmol)を加え、0℃で10分間攪拌した。反応溶液に0℃でヨウ化メチル(514.4mg、0.226mL、3.63mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。氷水により反応をクエンチし、有機層を酢酸エチルで希釈し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=3:7)で精製し、表題の化合物を得た(1.40g、2.88mmol、95%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.42(4H、m)、7.35−7.17(11H、m)、6.80(6H、m)、4.08(1H、m)、4.00(1H、m)、3.77(3H、s)、3.75(3H、s)、3.64(1H、m)、3.43(3H、s)、3.28(2H、m)。
(工程2)(2S)−2−メトキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)プロパノール
Figure 0005140824
上記工程1で得た化合物(1.30g、2.68mmol)をCHCl−MeOH(1:3、30mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸(51.0mg、0.268mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間攪拌し、トリエチルアミンを加えてクエンチした。反応混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:2→1:1)で精製し、表題の化合物を得た(475.4mg、2.24mmol、84%、白色固体)。
H−NMR(CDCl):δ=6.82(4H、m)、4.03(2H、m)、3.83(1H、m)、3.75(3H、s)、3.71(1H、m)、3.63(1H、m)、3.51(3H、m)、1.76(1H、bs)。
(工程3)(2S)−3−[((2R)−2−メトキシ−3−(4―メトキシフェノキシ)プロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、上記工程2で得た化合物(106.5mg、0.502mmol)、(2S)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル(303.2mg、0.535mmol)、1H−テトラゾール(96.3mg、1.38mmol)、TBHP(0.42mL、2.52mmol)、CHCl(2mL)およびTHF(3mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物は、カラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=3:7)で精製し、表題の化合物を得た(267.5mg、0.386mmol、77%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.28−7.31(15H、m)、6.76(4H、m)、5.92(1H、m)、5.15(2H、m)、5.08(2H、m)、4.97(2H、m)、4.56(1H、m)、4.41(1H、m)、4.29(1H、m)、4.19(1H、m)、4.09(1H、m)、3.88(2H、m)、3.73(3H、s)、3.62(1H、m)、3.40(3H、m)。
(工程4)(2S)−3−[((2R)−2−メトキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
上記工程3で得た化合物(216.5mg、0.312mmol)をCHCN−HO(3mL)に溶解し、0℃に冷却した。硝酸二アンモニウムセリウム(以下、CANとも称する;427.8mg、0.780mmol)を溶液に加え、20分間攪拌した。飽和NaHCO水溶液でクエンチし、有機層を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO水溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:1→4:1)で精製し、脱保護したアルコール(142.8mg、0.243mmol、77%、褐色の油状物)を得た。
得られたアルコール(140.3mg、0.239mmol)をCHCl(2.5mL)に溶解し、DMAP(87.5mg、0.716mmol)を加え、0℃に冷却した。ステアロイルクロリド(79.6mg、0.263mmol)のCHCl溶液を0℃で滴下し、30分間攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3→2:3)で精製し、表題の化合物を得た(155.9mg、0.183mmol、76%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.30(15H、m)、5.90(1H、m)、5.16(2H、m)、5.09(2H、m)、4.97(2H、m)、4.58(1H、m)、4.43(1H、m)、4.30(1H、m)、4.11(1H、m)、4.05−3.90(3H、m)、3.47(1H、m)、3.35(3H、s)、2.26(2H、t、J=7.6Hz)、1.55(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=7.0Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.44、168.75、155.85、136.05、135.40、134.93、128.73、128、63、128.62、128.50、128.27、128.19、128.08、128.01、127.99、69.70、67.70、67.45、67.15、66.36、66.30、65.84、61.81、58.01、58.79、54.52、54.45、34.04、31.90、29.68、29.64、29.60、29.46、29.34、29.25、29.10、24.83、22、67、14.11。
31P−NMR(CDCl):δ=−0.34、−0.40。
HRMS(ESI)計算値C4768NNaO11(M+Na):876.4428、実測値:876.4391。
(工程5)(2S)−3−[((2R)−2−メトキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程4で得た化合物(27.9mg、0.0326mmol)、Pd−C(3.0mg)、およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1→7:2:1)で精製し、メタノールで再結晶し、表題の化合物を得た(8.0mg、0.0166mmol、51%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.85−4.34(3H、m)、4.32−3.88(5H、m)、2.23(2H、m)、1.55(2H、m)、1.08(28H、m)、0.76(3H、t、J=7.0Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2549NO(M−H):538.3145、実測値:538.3131。
元素分析 計算値C2550NOP・CFCOOH:C、49.61;H、7.86;N、2.14。実測値:C、49.56;H、8.07;N、2.22。
mp.175.5−176.0℃。
[実施例6](2S)−3−[((2S)−2−メトキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
(工程1)(2S)−3−[((2S)−2−メトキシ−3−(4―メトキシフェノキシ)プロポキシ)ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
(S)−2、2−ジメチル−1、3−ジオキソラン−4−メタノールを出発原料として、実施例5工程1〜工程3と同様の手法により調製した。
H−NMR(CDCl):δ=7.30(15H、m)、6.78(4H、m)、5.92(1H、m)、5.14(2H、m)、5.08(2H、m)、4.97(2H、m)、4.57(1H、m)、4.42(1H、m)、4.26(1H、m)、4.20(1H、m)、4.07(1H、m)、3.90(2H、m)、3.73(3H、s)、3.62(1H、m)、3.40(3H、m)。
(工程2)(2S)−3−[((2S)−2−メトキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例5工程4と同様の手法により合成を行った。上記工程1の化合物(146.2mg、0.211mmol)、CAN(274.1mg、0.530mmol)、およびCHCN−HO(3mL)を使用して、得られた生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:1→4:1)で精製し、保護基が除去されたアルコールを得た(94.4mg、0.161mmol、76%、褐色の油状物)。
得られたアルコール(94.4mg、0.161mmol)、ステアロイルクロリド(53.6mg、0.177mmol)、DMAP(58.9mg、0.482mmol)、およびCHCl(2.5mL)を使用して合成を行い、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3→2:3)で精製し、表題の化合物を得た(112.8mg、0.132mmol、82%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.31(15H、m)、5.88(1H、m)、5.16(2H、m)、5.09(2H、m)、4.96(2H、m)、4.59(1H、m)、4.42(1H、m)、4.28(1H、m)、4.14(1H、m)、4.04(1H、m)、3.97(1H、m)、3.47(1H、m)、3.34(3H、s)、2.27(2H、t、J=7.6Hz)、1.55(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=7.0Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.46、168.75、155.86、136.07、135.42、135.36、134.91、128.71、128、62、128.62、128.49、128.28、128.18、128.08、128.01、127.98、69.66、69.60、67.72、67.43、67.15、66.26、66.20、61.83、61.75、57.96、54.46、34.02、31.89、29.66、29.63、29.59、29.45、29.33、29.24、29.09、24.82、22、66、14.09。
31P−NMR(CDCl):δ=−0.52、−0.54。
HRMS(ESI)計算値C4768NNaO11(M+Na):876.4428、実測値:876.4439。
(工程3)(2S)−3−[((2S)−2−メトキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程2の化合物(25.3mg、0.0296mmol)、Pd−C(3.0mg)、およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して調製を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1→7:2:1)で精製し、メタノールで再結晶し、表題の化合物を得た(11.1mg、0.0206mmol、66%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.68(2H、m)、4.55(1H、m)、4.32(3H、m)、4.27(1H、m)、4.19(1H、m)、3.84(1H、m)、3.58(3H、m)、2.19(2H、m)、1.59(2H、m)、1.23(28H、m)、0.85(3H、t、J=6.8Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2549NO(M−H):538.3145、実測値:538.3132
元素分析 計算値C2550NOP・1/2CFCOOH:C、52.34;H、8.53;N、2.34。実測値:C、52.30;H、8.36;N、2.29。
mp.179.0−179.5℃。
[実施例7](2S)−3−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルアミノプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
(工程1)(R)−3−ステアロイルアミノ−1、2−プロパンジオール
Figure 0005140824
(R)−3−アミノ−1、2−プロパンジオール(281.8mg、3.093mmol)をDMF(20mL)およびピリジン(1mL)に溶解し50℃に加熱した。DMF(10mL)中のステアロイルクロリド(1.03g、3.042mmol)を加え、3時間攪拌した。溶液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=1:0→9:1)により精製し、表題の化合物を得た(638.2mg、1.785mmol、58%、白色固体)。
H−NMR(CDCl):δ=4.74(1H、bs)、3.74(1H、m)、3.54(2H、m)、3.40(2H、m)、2.20(2H、t、J=7.6Hz)、1.54(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
(工程2)(R)−3−ステアロイルアミノ−1−(4−メトキシトリチルオキシ)−2−プロパノール
Figure 0005140824
上記工程1で得られた化合物(603.5mg、1.688mmol)、テトラブチルアンモニウムヨージド(以下、TBAIとも称する;198.9mg、0.537mmol)、THF(20mL)、およびDIPEA(0.88mL、654.4mg、5.060mmol)を混合し、完全に溶解させるために50℃まで加熱した。4−メトキシトリチルクロリド(576.5mg、1.867mmol)を加え、50℃で2時間攪拌した。溶液を室温まで冷却し、3N塩酸でクエンチした。有機層を3N塩酸および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:2)で精製し、表題の化合物を得た(877.8mg、1.394mmol、83%、黄色油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.39(4H、m)、7.29−7.20(8H、m)、6.82(2H、m)、5.63(1H、m)、3.87(1H、m)、3.78(3H、s)、3.54(1H、m)、3.24−3.10(3H、m)、2.05(2H、t、J=7.6Hz)、1.52(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
(工程3)(R)−2−ベンジルオキシ−1−(4−メトキシトリチルオキシ)−3−ステアロイルアミノプロパン
Figure 0005140824
上記工程2で得られた化合物(1.53g、2.429mmol)およびTBAI(89.8mg、0.243mmol)をTHF(40mL)に溶解した。アルゴン雰囲気下でNaH(鉱油中55%分散物;127.1mg、2.912mmol)を加え、10分間0℃で攪拌した。反応溶液に0℃でベンジルブロミド(435.9mg、2.548mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。氷水により反応をクエンチした後に、有機層を酢酸エチルで希釈し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:10→1:5)により精製し、表題の化合物を得た(1.669g、2.317mmol、95%、黄色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.20−7.35(17H、m)、6.82(2H、m)、5.72(1H、m)、4.57(2H、dd、J=15.2Hz、5.6Hz、)、3.55−3.70(3H、m)、3.48(1H、m)、3.29(1H、m)、2.16(2H、t、J=7.6Hz)、1.57(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
(工程4)(R)−2−ベンジルオキシ−3−ステアロイルアミノ−1−プロパノール
Figure 0005140824
実施例5工程1と同様の手法により、上記工程3で得た化合物(357.5mg、0.497mmol)、p−トルエンスルホン酸(8.6mg、0.041mmol)およびCHCl−MeOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:1→3:2)により精製し、表題の化合物を得た(179.1mg、0.400mmol、80%、白色の固体)。
H−NMR(CDCl):δ=7.35−7.29(5H、m)、5.73(1H、m)、4.57(2H、dd、J=15.2Hz、6.0Hz)、3.70−3.55(3H、m)、3.52−3.45(1H、m)、3.36−3.28(1H、m)、2.15(2H、t、J=7.6Hz)、1.59(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=7.0Hz)。
(工程5)(2S)−3−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−ステアロイルアミノプロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、上記工程4で得た化合物(45.0mg、0.0991mmol)、(2S)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル(67.7mg、0.119mmol)、1H−テトラゾール(23.3mg、0.332mmol)、TBHP(0.08mL、0.48mmol)、CHCl(0.4mL)およびTHF(0.6mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=3:7)により精製し、表題の化合物を得た(71.4mg、0.328mmol、77%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.31−7.25(20H、m)、6.00(1H、dd、J=8.0Hz、4.0Hz)、5.15(2H、m)、5.08(2H、m)、4.96(2H、m)、4.62−4.53(2H、m)、4.47−4.39(2H、m)、4.30(1H、m)、4.24(1H、m)、4.06−3.88(2H、m)、3.64−3.55(1H、m)、3.41−3.32(1H、m)、3.30−3.23(1H、m)、2.00(2H、m)、1.55(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=7.0Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.41、173.30、170.13、168.73、155.79、137.53、137.33、136.31、135.99、135.18、134.89、128.73、128.61、128.57、128.47、128.38、128.34、128.29、128.19、128.04、127.98、127.94、127.91、127.85、127.77、127.44、75.37、71.90、71.82、69.73、67.77、67.13、66.77、65.01、62.30、54.50、54.42、40.48、39.10、39.03、36.49、33.85、31.86、29.65、29.60、29.47、29.44、29.30、29.26、25.56、24.72、22.63、14.07。
31P−NMR(CDCl):δ=−0.30。
HRMS(ESI)計算値C5373NaO10(M+Na):951.4901、実測値:951.4869。
(工程6)(2S)−3−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルアミノプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程5において得た化合物(31.8mg、0.0343mmol)、Pd−C(3.0mg)、およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1→7:2:1)により精製し、表題の化合物を得た(14.0mg、0.0267mmol、78%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.39(3H、m)、3.89(3H、m)、3.16(3H、m)、2.13(2H、m)、1.49(2H、m)、1.17(28H、m)、0.79(3H、t、J=6.8Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2448(M−H):523.3148、実測値:523.3154。
元素分析 計算値C2449P・5/6CFCOOH:C、49.75;H、8.11;N、4.52。実測値:C、49.84;H、8.33;N、4.73。
mp.180.5−181.0℃。
[実施例8](2S)−3−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−(N−ステアロイル−N−メチルアミノ)プロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
(工程1)(R)−2−ベンジルオキシ−1−(4−メトキシトリチルオキシ)−3−(N−ステアロイル−N−メチルアミノ)プロパン
Figure 0005140824
実施例5工程1と同様の手法により、(R)−2−ベンジルオキシ−1−(4−メトキシトリチルオキシ)−3−ステアロイルアミノプロパン(338.6mg、0.470mmol)、NaH(鉱油中55%分散物;33.8mg、0.74mmol)、メチルヨージド(80.1mg、0.564mmol)およびTHF(20mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=3:7)で精製し、表題の化合物を得た(220.9mg、0.301mmol、64%、黄色油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.47−7.41(4H、m)、7.35−7.20(13H、m)、6.82(2H、m)、4.70−4.30(2H、m)、3.87(1H、m)、3.76(3H、m)、3.55(1H、m)、3.45(1H、m)、3.40−3.18(2H、m)、2.90−2.81(3H、m)、2.30−2.16(2H、m)、1.54(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
(工程2)(R)−2−ベンジルオキシ−3−(N−ステアロイル−N−メチルアミノ)−1−プロパノール
Figure 0005140824
実施例5工程2と同様の手法により、上記工程1で得た化合物(221.8mg、0.302mmol)、p−トルエンスルホン酸(15.4mg、0.073mmol)およびCHCl−MeOH(5mL)を使用して、合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:4→1:3)で精製し、表題の化合物を得た(122.3mg、0.265mmol、88%、白色の固体)。
H−NMR(CDCl):δ=7.35−7.23(5H、m)、4.58(2H、m)、3.90(1H、m)、3.64(1H、m)、3.55(1H、m)、3.42(1H、m)、3.30(1H、m)、3.06(3H、s)、2.31(2H、m)、1.54(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
(工程3)(2S)−3−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−(N−ステアロイル−N−メチルアミノ)プロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、上記工程2で得た化合物(45.5mg、0.0985mmol)、(2S)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル(67.6mg、0.119mmol)、1H−テトラゾール(20.6mg、0.294mmol)、TBHP(0.08mL、0.48mmol)、CHCl(0.4mL)およびTHF(0.6mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=3:7)により精製し、表題の化合物を得た(56.9mg、0.0594mmol、60%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.31−7.25(20H、m)、6.11(1/2H、d、J=4.0Hz)、6.01(1/2H、d、J=4.0Hz)、5.15(2H、m)、5.08(2H、m)、4.96(2H、m)、4.58(2H、m)、4.40(2H、m)、4.27(1H、m)、4.10(1H、m)、3.90(2H、m)、3.57(1H、m)、3.15(1H、m)、2.87−2.75(3H、m)、2.15(2H、m)、1.55(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=7.0Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.49、173.18、169.71、168.72、156.17、155.90、137.82、137.33、136.26、136.05、135.25、134.94、128.61、128.56、128.51、128.44、128.40、128.36、128.29、128.25、128.16、128.0、128.01、127.95、127.90、127.87、127.79、127.72、127.44、75.94、73.02、72.05、71.89、69.53、67.54、66.77、65.44、64.89、62.07、55.14、54.43、49.96、49.40、37.57、33.85、33.60、33.41、31.82、29.61、29.56、29.47、29.39、29.27、29.21、24.80、24.72、22.60、14.04。
31P−NMR(CDCl):δ=−0.16。
HRMS(ESI)計算値C5475NaO10(M+Na):965.5057、実測値:965.5090。
(工程4)(2S)−3−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−(N−ステアロイル−N−メチルアミノ)プロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程3において得た化合物(35.0mg、0.0371mmol)、Pd−C(3.0mg)およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1→7:2:1)により精製し、メタノールで再結晶して、表題の化合物を得た(13.2mg、0.0245mmol、66%、白色粉末)
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.40(3H、m)、3.96(3H、m)、3.50(3H、m)、3.11−2.75(3H、m)、2.27−2.13(2H、m)、1.49(2H、m)、1.17(28H、m)、0.79(3H、t、J=6.8Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2448(M−H):537.3305、実測値:537.3326。
元素分析 計算値C2449P・CFCOOH:C、49.69;H、8.03;N、4.29。実測値:C、49.84;H、8.30;N、4.00。
mp.174.0−174.5℃。
[実施例9](2S)−3−[((2R)−2−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
(工程1)(R)−1−(4,4’−ジメトキシトリチルオキシ)−2−プロパノール
Figure 0005140824
(R)−1,2−プロパンジオール(1.20g、15.74mmol)およびTBAI(1.627mg、4.41mmol)をCHCl(100mL)に溶解し、ジイソプロピルエチルアミン(以下、DIPEAとも称する;3.93g、5.30mL、30.43mmol)を加えた。反応溶液に室温で4,4’−ジメトキシトリチルクロリド(5.59g、16.50mmol)を加え、2時間攪拌した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:4→1:3)で精製し、表題の化合物を得た(5.98g、15.79mmol、定量的、黄色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.45−7.19(11H、m)、6.81(4H、m)、3.96(1H、m)、3.77(3H、s)、3.61−3.37、3.11−2.95(3H、m)、1.15−1.08(3H、m)。
(工程2)(R)−1−(4,4’−ジメトキシトリチルオキシ)−2−(4−メトキシベンジルオキシ)プロパン
Figure 0005140824
上記工程1において得た化合物(2.191g、5.79mmol)およびTBAI(641.4mg、1.736mmol)をTHFに溶解し、0℃に冷却した。NaH(鉱油中55%分散物、631.4mg、14.47mmol)反応溶液に加え、10分間攪拌した。p−メトキシベンジルクロリド(1.09g、6.946mmol)を反応混合物に加え、70℃に加熱し、16時間70℃で攪拌した。氷水で反応をクエンチし、有機層を酢酸エチルで希釈し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィーにより精製し、表題の化合物を得た(2.235g、4.483mmol、78%、黄色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.45−7.13(11H、m)、6.87(4H、m)、4.59−4.38(2H、m)、3.78(9H、m)、3.57−3.47、3.20−2.97(2H、m)、1.14(3H、d、J=6.0Hz)。
(工程3)(R)−2−(4−メトキシベンジルオキシ)−1−プロパノール
Figure 0005140824
上記工程2において得た化合物(2.103g、4.218mmol)をCHCl−MeOH(1:3、10mL)に溶解した。ピリジニウムp−トルエンスルホネート(以下、PPTSとも称する;212.1mg、0.844mmol)を反応溶液に加え、1時間攪拌した。トリエチルアミンにより反応をクエンチし、濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより精製して、表題の化合物を得た(726.5mg、3.702mmol、88%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.26(1H、m)、7.24(1H、m)、6.88(1H、m)、6.86(1H、m)、4.57(1H、m)、4.38(1H、m)、3.79(3H、s)、3.64(1H、m)、3.57(1H、m)、3.47(1H、m)、1.14(3H、d、J=6.4Hz)。
(工程4)(2S)−3−[((2R)−2−(4―メトキシベンジルオキシ)プロポキシ)ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、工程3において得た化合物(196.2mg、1.00mmol)、(2S)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル(225.9mg、0.399mmol)、1H−テトラゾール(84.1mg、1.20mmol)、TBHP(0.2mL、1.20mmol)、CHCl(2mL)およびTHF(2.4mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:2)により精製し、表題の化合物を得た(199.8mg、0.295mmol、74%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.36−7.17(17H、m)、6.80(4H、m)、5.90(1H、m)、5.18−5.08(4H、m)、4.94(2H、m)、4.56(1H、m)、4.43(2H、m)、4.39(1H、m)、4.26(1H、m)、3.90(2H、m)、3.75(3H、s)、3.63(1H、m)、1.08(3H、m)。
(工程5)(2S)−3−[((2R)−2−ステアロイルオキシプロポキシ)ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
上記の工程4において得た化合物(101.6mg、0.15mmol)をCHCl−リン酸バッファー(1:1、2mL)に溶解し、0℃に冷却した。2、3−ジシアノ−5、6−ジクロロ−p−ベンゾキノン(以下、DDQとも称する;85.1mg、0.375mmol)を反応養鶏に加え、1時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:1)で精製し、脱補がされたアルコールを得た。得られたアルコールの全量およびDMAP(61.1mg、0.500mg)をCHClに溶解し、0℃に冷却した。CHCl中のステアロイルクロリド(54.5mg、0.18mmol)を溶液に加え、1時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3)で精製し、表題の化合物(26.5mg、0.0326mmol、21.7%、無色の油状物)を得た。
H−NMR(CDCl):δ=7.31(15H、m)、5.85(1H、m)、5.16(2H、m)、5.09(2H、m)、4.96(5/2H、m)、4.58(3/2H、m)、4.42(1H、m)、4.27(1H、m)、4.08−3.84(2H、m)、2.21(2H、m)、1.57(2H、m)、1.22(59/2H、m)、1.14(3/2H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.40、168.78、155.85、136.07、135.52、134.96、128.77、128.64、128.55、128.31、128.24、128.12、128.02、127.98、127.92、127.88、77.20、73.71、69.51、67.77、67.21、66.49、66.42、54.54、34.33、33.99、31.94、29.72、29.68、29.64、29.49、29.38、29.29、29.14、24.86、24.79、22.71、18.05、16.01、14.14。
31P−NMR(CDCl):δ=−0.94、−0.96、−1.71、−1.74。
HRMS(ESI)計算値C4666NNaO10(M+Na):846.4322、実測値:846.4303。
(工程6)(2S)−3−[((2R)−2−ステアロイルオキシプロポキシ)ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程5において得た化合物(29.4mg、0.0357mmol)、Pd−C(3.0mg)およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1→7:2:1)で精製し、メタノールで再結晶して、表題の化合物を得た(12.0mg、0.0235mmol、66%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.41(3H、m)、4.20(1H、m)、4.00(1H、m)、3.82(1H、m)、2.24(2H、m)、1.53(2H、m)、1.17(31H、m)、0.79(3H、t、J=6.6Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2447NO(M−H):508.3039、実測値:508.3026。
元素分析 計算値C2448NOP・6/7CFCOOH:C、50.85;H、8.11;N、2.31。実測値:C、50.74;H、8.44;N、2.13。
mp.152.5−153.0℃。
[実施例10](2S,3R)−3−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノ酪酸
Figure 0005140824
(工程1)(2S,3R)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシ酪酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
N−Z−L−トレオニン(5.101g、20.14mmol)、TBAI(1.477g、4.00mmol)、トリエチルアミン(8.2mL、6.608g、60.0mmol)をTHF(100mL)に溶解し、室温でベンジルブロミド(3.00mL、4.32g、25.3mmol)を加えた。反応混合物を16時間撹拌した後に、3N塩酸、飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=2:3→1:1)により精製し、表題の化合物を得た(3.72g、11.04mmol、55%、白色固体)。
H−NMR(CDCl):δ=7.33(10H、m)、5.52(1H、m)、5.19(2H、m)、5.11(2H、m)、4.35(2H、m)、1.80(1H、bs)、1.22(3H、d、J=6.4Hz)。
(工程2)(2S,3R)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)酪酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程2と同様の手法により、上記工程1において得られた化合物(515.3mg、1.50mmol)、ビス(ジイソプロピルアミノ)ベンジルオキシホスフィン(511.4mg、1.55mmol)、1H−テトラゾール(105.1mg、1.50mmol)、CHCl(12mL)およびTHF(3mL)を使用して、合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン:EtN=100:0:3→20:80:3)で精製し、表題の化合物を得た(609.0mg、1.05mmol、70%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.33(15H、m)、5.58(1/2H、d、J=9.2Hz)、5.48(1/2H、d、J=9.2Hz)、5.09(4H、m)、4.67(1H、m)、4.57(2H、m)、4.33(1H、m)、3.57(2H、m)、1.28(3H、m)、1.14(12H、m)。
(工程3)(2S,3R)−3−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−(4―メトキシフェノキシ)プロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)酪酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、(2S)−2−ベンジルオキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)−1−プロパノール((2R)−1−(4−メトキシフェノキシ)−3−(4−メトキシトリチルオキシ)−2−プロパノールから2段階で調製;153.6mg、0.507mmol)、上記工程2において得た化合物(344.2mg、0.594mmol)、1H−テトラゾール(105.8mg、1.509mmol)、TBHP(0.42mL、2.52mmol)、CHCl(2mL)およびTHF(3mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3)で精製し、表題の化合物を得た(392.2mg、0.501mmol、99%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.30(20H、m)、6.75(4H、m)、5.09(2H、m)、5.03(2H、m)、4.93(3H、m)、4.44(1H、m)、4.16(1H、m)、4.09(1H、m)、3.93(2H、m)、3.84(1H、m)、3.73(3H、m)、1.33(3H、m)。
(工程4)(2S,3R)−3−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)酪酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例5工程4と同様の手法により合成を行った。上記工程3において得た化合物(250.1mg、0.319mmol)、CAN(441.4mg、0.805mmol)およびCHCN−HO(3mL)を使用して、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:1→4:1)により精製し、保護基を除去したアルコールを得た(154.6mg、0.228mmol、71%、褐色の油状物)。得られたアルコール(154.6mg、0.228mmol)、ステアロイルクロリド(76.1mg、0.251mmol)、DMAP(82.1mg、0.672mmol)およびCHCl(2.5mL)を使用して、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3→2:3)により精製し、表題の化合物を得た(192.7mg、0.204mmol、90%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.31(20H、m)、5.88(1H、m)、5.16(2H、m)、5.09(2H、m)、4.96(2H、m)、4.59(1H、m)、4.42(1H、m)、4.28(1H、m)、4.14(1H、m)、4.04(1H、m)、3.97(1H、m)、3.47(1H、m)、3.34(3H、s)、2.27(2H、t、J=7.6Hz)、1.55(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=7.0Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.38、173.22、168.46、168.43、165.50、155.85、137.71、136.15、135.60、135.54、134.96、129.83、129.80、128.59、128.57、128.48、128.35、128.21、128.13、128.09、127.89、127.86、127.84、127.81、127.78、77.21、75.91、75.85、75.76、75.10、75.02、74.95、72.11、72.05、74.95、72.11、72.05、69.63、69.61、69.58、69.55、67.51、67.50、67.10、66.54、66.49、62.33、62.29、58.61、34.06、33.99、31.90、29.68、29.64、29.61、29.46、29.34、29.27、29.13、24.83、24.67、18.49、18.44、14.10。
31P−NMR(CDCl):δ=−1.29、−1.35。
HRMS(ESI)計算値C5774NNaO11(M+Na):966.4897、実測値:966.4909。
(工程5)(2S,3R)−3−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノ酪酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程4において得た化合物(46.8mg、0.0496mmol)、Pd−C(3.0mg)およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1→7:2:1)により精製し、メタノールで再結晶して、表題の化合物を得た(11.8mg,0.0218mmol、44%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.40(3H、m)、3.96(3H、m)、3.50(3H、m)、3.11−2.75(3H、m)、2.27−2.13(2H、m)、1.49(2H、m)、1.17(28H、m)、0.79(3H、t、J=6.8Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2549NO(M−H):538.3145、実測値:538.3141。
元素分析 計算値C2550NOP・CFCOOH:C、49.46;H、7.85;N、2.42。実測値:C、49.61;H、7.85;N、2.42。
mp.176.5−177.0℃。
[実施例11](2S,3S)−3−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノ酪酸
Figure 0005140824
(工程1)(2S、3S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシ酪酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
L−アロトレオニン(101.4mg、0.851mmol)を飽和NaHCO水溶液(10mL)およびTHF(10mL)中に溶解し、0℃に冷却した。当該溶液にTHF中のクロロギ酸ベンジル(174.3mg、1.021mmol)を0℃で加え、0℃で1時間撹拌した。3N塩酸により0℃で反応をクエンチした後に、有機層を3N塩酸および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=1:0→9:1)で精製し、N−Z−L−アロトレオニンを得た(221.3mg、0.874mmol、定量的、淡黄色の油状物)。
その後、実施例10工程1と同様の手法により、得られたN−Z−L−トレオニン(221.3mg、0.874mmol)、ベンジルブロミド(179.4mg、1.049mmol)、トリエチルアミン(0.43mL、2.621mmol)およびTHF(10mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3)により精製し、表題の化合物を得た(213.0mg、0.620mmol、73%(2工程)、白色固体)。
H−NMR(CDCl):δ=7.33(10H、m)、5.65(1H、m)、5.18(1H、m)、5.10(2H、m)、4.47(1H、m)、4.15(1H、m)、1.13(3H、d、J=6.4Hz)。
(工程2)(2S,3S)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)酪酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程2と同様の手法により、上記工程1において得た化合物(197.7mg、0.576mmol)、ビス(ジイソプロピルアミノ)ベンジルオキシホスフィン(190.0mg、0.576mmol)、1H−テトラゾール(40.3mg、0.576mmol)、CHCl(5mL)およびTHF(1.2mL)を使用して、合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン:EtN=100:0:3→20:80:3)により精製し、表題の化合物を得た(175.7mg、0.303mmol、53%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.33(15H、m)、6.19(1/2H、m)、5.61(1/2H、m)、5.22−5.09(4H、m)、4.76(1H、m)、4.59(2H、m)、4.38(1H、m)、4.28(1H、m)、3.58(2H、m)、1.33(3H、m)、1.14(12H、m)。
(工程3)(2S,3S)−3−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−(4―メトキシフェノキシ)プロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)酪酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、(2S)−2−ベンジルオキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)−1−プロパノール(100.8mg、0.333mmol)、上記工程2において得た化合物(160.9mg、0.277mmol)、1H−テトラゾール(48.5mg、0.693mmol)、TBHP(0.11mL、0.66mmol)、CHCl(1mL)およびTHF(1.5mL)を使用して、合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:2)により精製し、表題の化合物を得た(85.0mg、0.108mmol、39%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.27(15H、m)、6.75(4H、m)、6.12(1H、m)、5.13−4.93(6H、m)、4.73(1H、m)、4.63(2H、m)、4.49(1H、m)、4.22(1H、m)、4.09(1H、m)、3.99−3.85(3H、m)、3.73(3H、m)、1.24(3H、m)。
(工程4)(2S,3S)−3−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−(4−ステアロイルオキシ)プロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)酪酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例5工程4と同様の手法により合成を行った。上記工程3において得た化合物(208.5mg、0.271mmol)、CAN(371.3mg、0.677mmol)およびCHCN−HO(6mL)を使用し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:1→4:1)により精製し、保護基を除去したアルコールを得た(145.5mg、0.215mmol、79%、褐色の油状物)。
得られたアルコール(145.5mg、0.215mmol)、ステアロイルクロリド(78.2mg、0.258mmol)、DMAP(78.8mg、0.645mmol)およびCHCl(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3→2:3)により精製し、表題の化合物を得た(180.5mg、0.191mmol、89%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.28(20H、m)、6.09(1H、m)、5.15(2H、m)、5.07(2H、m)、4.97(2H、m)、4.73(1H、m)、4.56(2H、m)、4.16(1H、m)、4.07(2H、m)、3.95(1H、m)、3.70(1H、m)、2.24(2H、t、J=7.6Hz)、1.55(2H、m)、1.34(3H、t、J=6.4Hz)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=7.0Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.39、168.42、155.84、137.68、137.54、136.13、135.52、134.94、128.59、128.56、128.47、128.38、128.35、128.13、128.09、127.88、127.81、127.78、75.82、75.06、74.99、74.91、72.09、72.03、69.59、67.49、67.09、66.46、62.27、58.59、34.05、31.89、29.67、29.63、29.60、29.45、29.33、29.26、29.12、24.81、22.66、14.10。
31P−NMR(CDCl):δ=−1.29、−1.35。
HRMS(ESI)計算値C5774NNaO11(M+Na):966.4897、実測値:966.4916。
(工程5)(2S,3S)−3−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノ酪酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程6において得た化合物(41.0mg、0.0435mmol)、Pd−C(3.0mg)およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1→7:2:1)により精製し、表題の化合物を得た(12.6mg、0.0159mmol、37%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.23(2H、m)、4.05(5H、m)、2.24(2H、m)、1.52(2H、m)、1.17(31H、m)、0.79(3H、t、J=6.8Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2549NO(M−H):538.3145、実測値:538.3137。
mp.179.0−179.5℃。
[実施例12](2R,3R)−3−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]ピロリジン−2−カルボン酸
Figure 0005140824
(工程1)(2R,3R)−1,2−ビス(ベンジルオキシカルボニル)−3−ヒドロキシピロリジン
Figure 0005140824
実施例11工程1と同様の手法により合成を行った。trans−3−ヒドロキシ−L−プロリン(265.8mg、2.03mmol)、クロロギ酸ベンジル(409.0mg、2.40mmol)、飽和NaHCO水溶液(10mL)およびTHF(10mL)を使用して、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=9:1→8:2)により精製し、N−Z−trans−3−ヒドロキシ−L−プロリン(594.4mg、2.24mmol、定量的、無色の油状物)を得た。
実施例10工程1と同様の手法により、得られたN−Z−trans−3−ヒドロキシ−L−プロリン(541.2mg、2.040mmol)、ベンジルブロミド(523.4mg、3.06mmol)、トリエチルアミン(1.1mL、6.53mmol)およびTHF(10mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=2:3)により精製し、表題の化合物を得た(213.0mg、0.620mmol、定量的、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.32(10H、m)、5.15(2H、m)、5.04(2H、m)、4.43(1H、m)、4.40−4.31(1H、m)、3.68(2H、m)、2.08(1H、m)、1.92(1H、m)。
(工程2)(2R,3R)−1,2−ビス(ベンジルオキシカルボニル)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]ピロリジン
Figure 0005140824
実施例1工程2と同様の手法により、上記工程1において得た化合物(217.5mg、0.612mmol)、ビス(ジイソプロピルアミノ)ベンジルオキシホスフィン(200.0mg、0.612mmol)、1H−テトラゾール(42.1mg、0.600mmol)、CHCl(5mL)およびTHF(1.2mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン:EtN=100:0:3→20:80:3)により精製し、表題の化合物を得た(191.8mg、0.324mmol、54%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.32(15H、m)、5.16−5.03(4H、m)、4.95(1H、m)、4.67(2H、m)、4.51(2H、m)、3.67(1H、m)、3.60(2H、m)、3.51(2H、m)、2.03(2H、m)、1.20(12H、m)。
(工程3)(2R,3R)−1,2−ビス(ベンジルオキシカルボニル)−3−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)プロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]ピロリジン
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、(2S)−2−ベンジルオキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)−1−プロパノール(108.1mg、0.357mmol)、上記工程2において得た化合物(176.0mg、0.297mmol)、1H−テトラゾール(62.4mg、0.891mmol)、TBHP(0.24mL、1.44mmol)、CHCl(2mL)およびTHF(1.5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:2)により精製し、表題の化合物を得た(96.1mg、0.121mmol、41%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.27(20H、m)、6.76(4H、m)、5.12(4H、m)、5.06−4.94(5H、m)、4.62(3H、m)、4.26(1H、m)、4.11(1H、m)、3.92(2H、m)、3.84(1H、m)、3.73(3H、s)、3.66(1H、m)、3.52(1H、m)、2.46(1H、m)、2.25(1H、m)。
(工程4)(2R,3R)−1,2−ビス(ベンジルオキシカルボニル)−3−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]ピロリジン
Figure 0005140824
実施例5工程4と同様の手法により合成を行った。上記工程3において得た化合物(85.3mg、0.107mmol)、CAN(146.9mg、0.268mmol)およびCHCN−HO(2mL)を使用して、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:1→4:1)により精製し、脱保護したアルコールを得た(45.8mg、0.0664mmol、62%、褐色の油状物)。得られたアルコール(45.8mg、0.0664mmol)、ステアロイルクロリド(24.2mg、0.0797mmol)、DMAP(16.2mg、0.133mmol)およびCHCl(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3)により精製し、表題の化合物を得た(59.3mg、0.0620mmol、93%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.25(20H、m)、5.14(2H、m)、5.02(2H、m)、4.93(1H、m)、4.55(3H、m)、4.17(1H、m)、4.06(3H、m)、3.69(2H、m)、3、52(1H、m)、2.25(2H、m)、2.05(2H、m)、1.55(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.38、169.11、168.98、154.05、137.52、136.34、136.21、135.15、128.72、128.60、128.47、128.40、128.17、128.06、128.01、127.97、127.88、127.78、80.16、79.17、74.91、72.10、69.81、69.76、67.41、67.28、66.17、66.52、66.05、62.14、44.52、44.19、34.05、31.90、29.67、29.63、29.60、29.45、29.34、29.26、29.12、24.83、22.67、14.11。
31P−NMR(CDCl):δ=−1.41、−1.45、−1.54。
HRMS(ESI)計算値C5574NNaO11(M+Na):978.4897、実測値:978.4890。
(工程5)(2R,3R)−3−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]ピロリジン−2−カルボン酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程4において得た化合物(30.2mg、0.0316mmol)、Pd−C(3.0mg)およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1→7:2:1)により精製し、表題の化合物を得た(3.0mg、0.0054mmol、17%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=5.22(1H、m)、4.98(1H、m)、4.09(5H、m)、3.63(3/2H、m)、3.34(3/2H、m)、3.08(1H、m)、2.25(2H、m)、1.53(2H、m)、1.17(28H、m)、0.78(3H、t、J=6.8Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2649NO(M−H):550.3145、実測値:550.3111。
mp.150.5−151.0℃。
[実施例13](2R,4S)−4−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]ピロリジン−2−カルボン酸
Figure 0005140824
(工程1)(2R,4S)−1,2−ビス(ベンジルオキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン
Figure 0005140824
実施例11工程1と同様の手法により、trans−4−ヒドロキシ−L−プロリン(1.40g、10.67mmol)、クロロギ酸ベンジル(2.047g、20.94mmol)、飽和NaHCO水溶液(30mL)およびTHF(60mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=1:0→9:1)により精製し、N−Z−trans−4−ヒドロキシ−L−プロリン(3.41g、12.9mmol、定量的、無色の油状物)を得た。
実施例10工程1と同様の手法により、得られたN−Z−trans−4−ヒドロキシ−L−プロリン(789.5mg、2.977mmol)、ベンジルブロミド(619.2mg、3.572mmol)、トリエチルアミン(2mL、14.67mmol)およびTHF(10mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:2→2:1)により精製し、表題の化合物を得た(768.3mg、2.162mmol、94%(2工程)、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.32(10H、m)、5.14(2H、m)、5.03(2H、m)、4.56(1H、m)、4.49(1H、m)、3.70−3.50(2H、m)、2.29(1H、m)、2.08(1H、m)。
(工程2)(2R,4S)−1,2−ビス(ベンジルオキシカルボニル)−4−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]ピロリジン
Figure 0005140824
実施例1工程2と同様の手法により、上記工程1において得た化合物(204.9mg、0.577mmol)、ビス(ジイソプロピルアミノ)ベンジルオキシホスフィン(174.7mg、0.577mmol)、1H−テトラゾール(40.4mg、0.577mmol)、CHCl(5mL)およびTHF(1.2mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン:EtN=100:0:3→20:80:3)により精製し、表題の化合物を得た(167.0mg、0.282mmol、49%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.32(15H、m)、5.15−4.45(8H、m)、3.66(2H、m)、3.52(1H、m)、3.23(1H、m)、2.40(1H、m)、2.09(2H、m)、1.20(12H、m)。
(工程3)(2R,4S)−1,2−ビス(ベンジルオキシカルボニル)−4−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)プロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]ピロリジン
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、(2S)−2−ベンジルオキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)−1−プロパノール(89.3mg、0.295mmol)、上記工程ににおいて得た化合物(145.5mg、0.246mmol)、1H−テトラゾール(51.7mg、0.738mmol)、TBHP(0.12mL、0.72mmol)、CHCl(2mL)およびTHF(1.5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:2)により精製し、表題の化合物を得た(70.7mg、0.089mmol、36%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.30(20H、m)、6.76(4H、m)、5.20−4.94(6H、m)、4.87(1H、m)、4.64(2H、m)、4.42(1H、m)、4.24(1H、m)、4.13(1H、m)、3.92(2H、m)、3.87(1H、m)、3.78−3.67(4H、m)、3.56(1H、m)、2.41(1H、m)、1.98(1H、m)。
(工程4)(2R,4S)−1,2−ビス(ベンジルオキシカルボニル)−4−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]ピロリジン
Figure 0005140824
実施例5工程4と同様の手法により合成を行った。上記工程3において得た化合物(88.4mg、0.111mmol)、CAN(152.2mg、0.278mmol)およびCHCN−HO(2mL)を使用して、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:1→4:1)により精製し、脱保護したアルコールを得た。得られたアルコール、ステアロイルクロリド(43.0mg、0.142mmol)、DMAP(40.7mg、0.333mmol)およびCHCl(5mL)を使用して合成を行い、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3)により精製し、表題の化合物を得た(62.2mg、0.0650mmol、58.6%(2steps)、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.29(20H、m)、5.20−4.94(6H、m)、4.88(1H、m)、4.57(2H、m)、4.44(1H、m)、4.18(1H、m)、4.08(3H、m)、3.65(2H、m)、3、58(1H、m)、2.42(1H、m)、2.25(2H、m)、2.01(1H、m)、1.55(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=7.0Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.39、171.87、171.65、154.57、153.99、137.53、136.25、136.11、135.39、135.17、128.74、128.64、128.55、128.47、128.41、128.31、128.17、128.11、128.07、128.01、127.90、127.86、127.84、127.80、127.78、77.20、76.28、75.76、75.71、75.64、75.59、75.71、75.64、75.59、75.09、75.04、74.96、72.13、69.76、69.70、67.34、67.07、66.96、66.93、66.46、66.41、62.14、57.69、57.42、57.38、53.60、53.53、53.46、53.04、37.84、37.79、36.78、34.06、31.89、29.67、29.63、29.59、29.45、29.33、29.25、29.11、24.83、22.66、14.09。
31P−NMR(CDCl):δ=−1.20。
HRMS(ESI)計算値C5574NNaO11(M+Na):978.4897、実測値:978.4920。
(工程5)(2R,4S)−4−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]ピロリジン−2−カルボン酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程4において得た化合物(31.5mg、0.0329mmol)、Pd−C(3.0mg)およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1→7:2:1)により精製し、表題の化合物を得た(12.7mg、0.0230mmol、70%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=5.06(1H、m)、4.67−4.37(1H、m)、4.05(2H、m)、3.97−3.80(3H、m)、3.48(2H、m)、3.04(1H、m)、2.70(1H、m)、2.25(2H、m)、1.52(2H、m)、1.17(28H、m)、0.78(3H、t、J=6.8Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2649NO(M−H):550.3145、実測値:550.3135。
mp.188.0−188.5℃。
[実施例14](2R,4R)−4−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]ピロリジン−2−カルボン酸
Figure 0005140824
(工程1)(2R,4R)−1,2−ビス(ベンジルオキシカルボニル)−4−ヒドロキシピロリジン
Figure 0005140824
実施例11工程1と同様の手法により、cis−4−ヒドロキシ−L−プロリン(164.7mg、1.26mmol)、クロロギ酸ベンジル(257.1mg、1.51mmol)、飽和NaHCO水溶液(5mL)およびTHF(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=1:0→9:1)により精製し、N−Z−cis−4−ヒドロキシ−L−プロリン(316.1mg、1.19mmol、95%、無色の油状物)を得た。
実施例10工程1と同様の手法により、N−Z−cis−4−ヒドロキシ−L−プロリン(316.1mg、1.19mmol)、ベンジルブロミド(305.6mg、1.79mmol)、トリエチルアミン(0.60mL、3.58mmol)およびTHF(10mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=2:3)により精製し、表題の化合物を得た(321.5mg、0.905mmol、72%(2工程)、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.32(10H、m)、5.28−4.99(6H、m)、4.66(1H、m)、4.66(1H、m)、3.73(1H、m)、3.63(1H、m)、2.34(2H、m)、2.11(2H、m)。
(工程2)(2R,4R)−1,2−ビス(ベンジルオキシカルボニル)−4−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]ピロリジン
Figure 0005140824
実施例1工程2と同様の手法により、上記工程3において得た化合物(217.5mg、0.612mmol)、ビス(ジイソプロピルアミノ)ベンジルオキシホスフィン(198.0mg、0.600mmol)、1H−テトラゾール(42.1mg、0.600mmol)、CHCl(5mL)およびTHF(1.2mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン:EtN=100:0:3→20:80:3)により精製し、表題の化合物を得た(235.5mg、0.398mmol、66%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.32(15H、m)、5.10(5H、m)、4.64(2H、m)、4.48(2H、m)、3.73(1H、m)、3.58(4H、m)、2.38(2H、m)、1.20(12H、m)。
(工程3)(2R,4R)−1,2−ビス(ベンジルオキシカルボニル)−4−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)プロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]ピロリジン
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、(2S)−2−ベンジルオキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)−1−プロパノール(132.3mg、0.437mmol)、上記工程2において得た化合物(215.4mg、0.364mmol)、1H−テトラゾール(76.5mg、1.092mmol)、TBHP(0.18mL、1.08mmol)、CHCl(2mL)およびTHF(2mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=2:3→1:1)により精製し、表題の化合物を得た(169.1mg、0.212mmol、58%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.30(20H、m)、6.77(4H、m)、5.17−4.89(7H、m)、4.64(2H、m)、4.53−4.42(1H、m)、4.22(1H、m)、4.10(1H、m)、3.93(2H、m)、3.85(1H、m)、3.73−3.57(5H、m)、2.41(1H、m)、2.27(1H、m)。
(工程4)(2R,4R)−1,2−ビス(ベンジルオキシカルボニル)−4−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]ピロリジン
Figure 0005140824
実施例5工程4と同様の手法により合成を行った。上記工程3で得た化合物(116.7mg、0.147mmol)、CAN(201.0mg、0.367mmol)およびCHCN−HO(2mL)を使用して、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:1→4:1)により精製し、保護基を除去したアルコールを得た(90.8mg、0.132mmol、90%、褐色の油状物)。
得られたアルコール(90.8mg、0.132mmol)、ステアロイルクロリド(47.9mg、0.158mmol)、DMAP(32.2mg、0.263mmol)およびCHCl(5mL)を使用して合成を行い、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:2)により精製し、表題の化合物を得た(92.7mg、0.097mmol、73%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.30(20H、m)、5.18−4.87(7H、m)、4.57(2H、m)、4.42(1H、m)、4.17(1H、m)、4.08(2H、m)、3.95(1H、m)、3.73(3H、m)、2.38(2H、m)、2.25(2H、m)、1.55(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.37、173.08、171.01、171.08、170.75、154.49、154.06、137.63、137.60、137.56、136.26、136.21、135.50、135.43、135.38、128.66、128.61、128.55、128.51、128.46、128.38、128.21、128.13、128.07、128.01、127.97、127.94、127.86、127.83、127.81、127.74、77.21、76.31、76.26、76.21、75.40、75.35、75.31、75.12、75.05、72.12、72.07、69.58、69.53、69.48、67.32、67.29、67.23、66.96、66.88、66.46、66.40、66.35、66.29、65.81、62.23、57.69、57.44、53.49、53.44、53.39、53.11、53.05、53.00、37.62、37.58、36.67、36.61、34.05、31.88、30.06、29.66、29.62、29.59、29.44、29.32、29.25、29.11、24.83、15.24、14.09。
31P−NMR(CDCl):δ=−1.51、−1.58、−1.65。
HRMS(ESI)計算値C5574NNaO11(M+Na):978.4897、実測値:978.4897。
(工程5)(2R,4R)−4−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]ピロリジン−2−カルボン酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程4において得た化合物(32.2mg、0.0336mmol)、Pd−C(3.0mg)およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1→7:2:1)により精製し、表題の化合物を得た(13.1mg、0.0237mmol、71%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=5.03(1H、m)、4.64(1H、m)、4.23(1H、m)、4.05(2H、m)、3.96(2H、m)、3.87(2H、m)、3.32(1H、m)、3.00(1H、m)、2.55(1H、m)、2.24(2H、m)、1.52(2H、m)、1.16(28H、m)、0.78(3H、t、J=6.8Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2649NO(M−H):550.3145、実測値:550.3096。
mp.198.5−199.0℃。
[実施例15](2S)−3−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−(N−メチルアミノ)プロピオン酸
Figure 0005140824
(工程1)(2S)−2−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)−3−ヒドロキシプロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例10工程1と同様の手法により、(2S)−2−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)−3−ヒドロキシプロピオン酸(J.Org.Chem.、2003年、第68巻、第2652−2657頁に記載の方法により調製、524.6mg、2.07mmol)、ベンジルブロミド(576.0mg、3.37mmol)、TBAI(229.4mg、0.621mmol)、トリエチルアミン(1.05mL、6.21mmol)およびTHF(30mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3→1:1)により精製し、表題の化合物を得た(545.8mg、1.59mmol、56%(2工程)、白色の固体)。
H−NMR(CDCl):δ=7.32(10H、m)、5.22−4.98(m、4H)、4.55−4.48(1H、m)、4.08(1H、m)、3.91−3.85(1H、m)、2.95(3H、m)。
(工程2)(2S)−2−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程2と同様の手法により、上記工程1において得た化合物(172.8mg、0.524mmol)、ビス(ジイソプロピルアミノ)ベンジルオキシホスフィン(162.3mg、0.492mmol)、1H−テトラゾール(35.1mg、0.500mmol)、CHCl(4mL)およびTHF(1mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン:EtN=100:0:3→20:80:3)により精製し、表題の化合物を得た(184.2mg、0.318mmol、65%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.31(15H、m)、5.20−4.94(5H、m)、4.83(1H、m)、4.67(1H、m)、4.09(1H、m)、3.59(1H、m)、3.40(1H、m)、3.00−2.89(3H、m)、1.20(12H、m)。
(工程3)(2S)−3−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−(4―メトキシフェノキシ)プロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、(2S)−2−ベンジルオキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)−1−プロパノール(96.0mg、0.317mmol)、上記工程7において得た化合物(153.2mg、0.264mmol)、1H−テトラゾール(55.5mg、0.793mmol)、TBHP(0.25mL、1.50mmol)、CHCl(2mL)およびTHF(1.5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3→1:1)により精製し、表題の化合物を得た(173.9mg、0.222mmol、84%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.27(20H、m)、6.76(4H、m)、5.16−4.94(6H、m)、4.81(1H、m)、4.64(2H、m)、4.42(3/2H、m)、4.22(3/2H、m)、4.11(1H、m)、3.94(2H、m)、3.86(1H、m)、3.73(3H、m)、2.89(3H、s)。
(工程4)(2S)−3−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)プロピオン酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例5工程4と同様の手法により合成を行った。上記工程3において得た化合物(107.3mg、0.134mmol)、CAN(184.3mg、0.336mmol)およびCHCN−HO(2mL)を使用して、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:1→4:1)により精製し、保護基を除去したアルコールを得た(53.5mg、0.0773mmol、58%、褐色の油状物)。
得られたアルコール(53.5mg、0.0773mmol)、ステアロイルクロリド(28.1mg、0.0928mmol)、DMAP(18.9mg、0.155mmol)およびCHCl(5mL)を使用して、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3)により精製し、表題の化合物を得た(52.8mg、0.0558mmol、72%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.29(20H、m)、5.14−4.96(6H、m)、4.82(1H、m)、4.57(2H、m)、4.43(2H、m)、4.17(1H、m)、4.07(3H、m)、3.71(2H、m)、2.90(3H、m)、2.25(2H、m)、1.55(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.40、167.99、167.95、156.55、137.60、136.27、136.03、135.49、135.09、134.91、128.51、128.47、128.43、128.39、128.26、128.22、128.10、128.04、127.98、127.95、127.83、127.78、127.73、77.20、75.06、74.99、72.10、69.58、67.62、67.58、67.25、66.41、64.78、62.24、59.95、34.06、31.90、29.68、29.64、29.60、29.46、29.34、29.26、29.12、24.83、22.67、14.11。
31P−NMR(CDCl):δ=−0.51、−0.55、−0.65、−0.71。
HRMS(ESI)計算値C5474NNaO11(M+Na):966.4897、実測値:966.4891。
(工程5)(2S)−3−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−(N−メチルアミノ)プロピオン酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程4において得た化合物(27.6mg、0.0292mmol)、Pd−C(3.0mg)およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1→7:2:1)により精製し、表題の化合物を得た(3.2mg、0.0059mmol、20%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.40−3.85(6H、m)、3.65(1H、m)、3.34(1H、m)、2.95−2.70(3H、m)、2.25(2H、m)、1.52(2H、m)、1.17(28H、m)、0.78(3H、t、J=6.8Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2549NO(M−H):538.3145、実測値:538.3108。
mp.156.5−157.0℃。
[実施例16](2S)−3−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸メチルエステル
Figure 0005140824
(工程1)(2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−ヒドロキシプロピオン酸メチルエステル
Figure 0005140824
実施例11工程1と同様の手法により、L−セリン メチルエステル塩酸塩(1.558g、10.0mmol)、クロロギ酸ベンジル(2.047g、12.0mmol)、飽和NaHCO水溶液(50mL)およびTHF(50mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:1)により精製し、表題の化合物を得た(2.143g、8.462mmol、84.6%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.33(5H、m)、5.69(1H、m)、5.10(2H、m)、4.43(1H、m)、3.96(1H、m)、3.90(1H、m)、3.76(3H、s)。
(工程2)(2S)−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]プロピオン酸メチルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程2と同様の手法により、上記工程1において得た化合物(199.1mg、0.603mmol)、ビス(ジイソプロピルアミノ)ベンジルオキシホスフィン(201.9mg、0.612mmol)、1H−テトラゾール(42.1mg、0.603mmol)、CHCl(5mL)およびTHF(1.2mL)を使用して合成を行った。
得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン:EtN=100:0:3→20:80:3)により精製し、表題の化合物を得た(173.7mg、0.355mmol、59%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.31(15H、m)、5.80(1/2H、m)、5.62(1/2H、m)、5.10(2H、m)、4.65(2H、m)、4.46(2H、m)、4.10(1H、m)、3.87(1H、m)、3.71(3H、m)、3.60(2H、m)、1.16(12H、m)。
(工程3)(2S)−3−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−(4―メトキシフェノキシ)プロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオン酸メチルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、(2S)−2−ベンジルオキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)−1−プロパノール(115.1mg、0.380mmol)、上記工程2において得た化合物(156.3mg、0.319mmol)、1H−テトラゾール(65.4mg、0.934mmol)、TBHP(0.16mL、0.96mmol)、CHCl(2mL)およびTHF(2mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:2→1:1)により精製し、表題の化合物を得た(145.3mg、0.209mmol、66%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.29(20H、m)、6.77(4H、m)、5.82(1H、m)、5.08(2H、m)、4.99(2H、m)、4.66(2H、m)、4.51(1H、m)、4.38(1H、m)、4.26(2H、m)、4.13(1H、m)、3.92(2H、m)、3.86(1H、m)、3.73(3H、m)、3.69(3H、m)。
(工程4)(2S)−3−[((2R)−2−ベンジルオキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオン酸メチルエステル
Figure 0005140824
実施例5工程4と同様の手法により、上記工程3において得た化合物(127.0mg、0.183mmol)、CAN(258.7mg、0.472mmol)およびCHCN−HO(6mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:1→4:1)に溶解し、保護基を除去したアルコールを得た(79.9mg、0.136mmol、74%、褐色の油状物)。
得られたアルコール(79.9mg、0.136mmol)、ステアロイルクロリド(49.4mg、0.163mmol)、DMAP(33.2mg、0.272mmol)およびCHCl(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3→1:2)により精製し、表題の化合物を得た(98.3mg、0.115mmol、85%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.32(20H、m)、5.80(1H、m)、5.09(2H、m)、5.00(2H、m)、4.58(2H、m)、4.37(1H、m)、4.24(1H、m)、4.18(1H、m)、4.10(1H、m)、4.01(1H、m)、3.70(4H、m)、2.25(2H、t、J=7.6Hz)、1.53(2H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=7.2Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.40、169.27、155.81、137.55、137.50、136.06、135.42、135.36、128.72、128.70、128.62、128.50、128.41、128.39、128.19、128.09、127.96、127.89、127.86、127.83、77.21、75.01、74.97、74.94、74.90、72.11、69.73、69.69、67.38、67.16、66.60、66.54、66.48、65.82、62.21、54.37、54.30、52.81、34.05、31.89、29.67、29.63、29.60、29.45、29.33、29.25、29.12、24.82、22.66、15.24、14.09。
31P−NMR(CDCl):δ=−0.34。
HRMS(ESI)計算値C4768NNaO11(M+Na):876.4428、実測値:876.4404。
(工程5)(2S)−3−[((2R)−2−ヒドロキシ−3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノプロピオン酸メチルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程4において得た化合物(28.5mg、0.0333mmol)、Pd−C(3.0mg)およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1→7:2:1)により精製し、表題の化合物を得た(10.3mg、0.0190mmol、57%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.55(1H、m)、4.38(2H、m)、4.04(5H、m)、3.78(3H、s)、2.25(2H、m)、1.52(2H、m)、1.17(28H、m)、0.78(3H、t、J=6.8Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2549NO(M−H):538.3145、実測値:538.3127。
mp.150.5−151.0℃。
[実施例17](2S,3R)−3−[(3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノ酪酸
Figure 0005140824
(工程1)(2S,3R)−3−[(3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)酪酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、3−ステアロイルオキシ−1−プロパノール(125.5mg、0.366mmol)、(2S,3R)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)酪酸ベンジルエステル(175.2mg、0.302mmol)、1H−テトラゾール(63.1mg、0.90mmol)、TBHP(0.15mL、0.90mmol)、CHCl-(2mL)およびTHF(2mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3)により精製し、表題の化合物を得た(193.1mg、0.230mmol、76%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=7.31(15H、m)、5.56(1H、m)、5.22−4.87(7H、m)、4.46(1H、m)、4.08(2H、m)、3.98(2H、m)、2.23(2H、m)、1.86(2H、m)、1.55(2H、m)、1.38(3/2H、d、J=6.4Hz)、1.33(3/2H、d、J=6.4Hz)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.55、175.51、169.25、156.41、135.92、135.52、135.44、134.85、134.83、128.63、128.52、128.48、128.41、128.38、128.34、128.29、128.23、128.11、127.96、127.90、127.76、75.24、69.31、67.58、67.16、65.70、64.45、59.95、58.46、58.40、34.03、31.79、29.57、29.53、29.49、29.35、29.30、29.23、29.14、29.02、24.76、22.57、18.40、18.31、15、15、14.10。
31P−NMR(CDCl):δ=−1.26、−1.35。
HRMS(ESI)計算値C4768NNaO10(M+Na):860.4479、実測値:860.4469。
(工程2)(2S,3R)−3−[(3−ステアロイルオキシプロポキシ)−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノ酪酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、工程1において得た化合物(47.6mg、0.0568mmol)、Pd−C(3.0mg)およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1)により精製し、メタノールで再結晶して、表題の化合物を得た(8.6mg、0.0165mmol、29%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.88(1H、m)、4.09(3H、m)、3.99(2H、m)、2.22(2H、m)、1.90(2H、m)、1.50(2H、m)、1.17(28H、m)、0.78(3H、t、J=6.6Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2549NO(M−H):522.3196、実測値:522.3167。
元素分析 計算値C2550NOP・4/3CFCOOH:C、49.18;H、7.66;N、2.07。実測値:C、49.24;H、7.99;N、1.86。
mp.177.5−178.0℃。
[実施例18](2S,3R)−3−[(3−ステアロイルオキシプロポキシ)−メトキシホスホリルオキシ]−2−アミノ酪酸
Figure 0005140824
(工程1)ビス(ジイソプロポキシアミノ)−メトキシホスフィン
Figure 0005140824
ビス(ジイソプロピルアミノ)クロロホスフィン(3.95g、14.8mmol)を乾燥EtOに懸濁させ、0℃に冷却した。メタノール(529.6mg、16.53mmol)およびEtN(2.68mL、19.3mmol)のEtOの溶液を懸濁液に滴下し、反応混合物を0℃で2時間攪拌した。反応液を濾過し、濾液を濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(EtN:ヘキサン=3:97)により精製し、表題の化合物を得た(2.85g、73%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=3.57(4H、m)、3.35(2H、d、J=14.4Hz)、1.14(24H、m)。
(工程2)(2S,3R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ベンジルオキシ酪酸t−ブチルエステル
Figure 0005140824
N−Boc−O−ベンジル−L−トレオニン(3.182g、10.3mmol)およびDMAP(122.2mg、1mmol)をt−BuOHに溶解し、t−BuOH中のBocO(4.00g、18.3mmol)を溶液に滴下した。室温で1日攪拌した後に、反応混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3)により精製し、表題の化合物を得た(3.51g、9.60mmol、93%、無色の油状物)。
(工程3)(2S,3R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−ヒドロキシ酪酸t−ブチルエステル
Figure 0005140824
上記工程2において得た化合物(3.51g、9.605mmol)をメタノールに溶解し、Pd(OH)を加え、水素雰囲気下、反応混合物を1日間攪拌した。反応混合物をセライト(登録商標)で濾過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=2:3)により精製し、表題の化合物を得た(2.67g、9.71mmol、定量的、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=5.21(1H、m)、4.21(1H、m)、4.11(1H、m)、1.47(9H、s)、1.43(9H、s)、1.21(3H、d、J=6.4Hz)。
(工程4)(2S,3R)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−メトキシホスフィノオキシ]−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)酪酸t−ブチルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程2と同様の手法により、上記工程1おいて得た化合物(1.320g、5.03mmol)、上記工程3において得た化合物(1.346g、4.89mmol)、1H−テトラゾール(350.2mg、5.00mmol)、CHCl(20mL)およびTHF(10mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン:EtN=100:0:3→20:80:3)により精製し、表題の化合物を得た(1.589mg、3.64mmol、74%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=5.22(1/2H、d、J=9.2Hz)、5.14(1/2H、d、J=8.8Hz)、4.40(1H、m)、4.03(1H、m)、3.54(2H、m)、3.35(3/2H、m)、3.32(3/2H、m)、1.46(9H、m)、1.43(9H、m)、1.23(3H、m)、1.15(12H、m)。
(工程5)(2S,3R)−3−[((2R)−3−(ステアロイルオキシ)プロポキシ)−メトキシホスホリルオキシ]−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)酪酸t−ブチルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、3−ステアロイルオキシ−1−プロパノール(171.3mg、0.500mmol)、上記工程4において得た化合物(174.6mg、0.400mmol)、1H−テトラゾール(84.1mg、1.20mmol)、TBHP(0.20mL、1.20mmol)、CHCl(2mL)およびTHF(2.4mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3→1:2)により精製し、表題の化合物を得た(234.8mg、0.338mmol、84%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=5.24(1H、m)、4.95(1H、m)、4.40(1H、m)、4.23(1H、m)、4.15(2H、m)、4.08(1H、m)、3.72(3H、m)、2.28(2H、m)、1.98(2H、m)、1.59(2H、m)、1.47(9H、m)、1.44(9H、m)、1.42(3H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.51、173.48、168.62、155.77、82.60、82.54、82.50、79.82、79.70、75.66、75.62、65.67、64.31、64.25、64.21、64.15、59.96、58.30、58.22、54.22、54.13、54.07、34.02、31.76、29.53、29.50、29.45、29.35、29.31、29.20、29.12、29.01、28.11、27.84、27.75、24.76、22.52、18.33、15.10、13.94。
31P−NMR(CDCl):δ=−0.21、−0.29。
HRMS(ESI)計算値C3568NNaO10(M+Na):716.4479、実測値:716.4477。
(工程6)(2S,3R)−3−[(3−ステアロイルオキシプロポキシ)−メトキシホスホリルオキシ]−2−アミノ酪酸
Figure 0005140824
上記工程5において得た化合物(45.8mg、0.0662mmol)をCHClに溶解し、0℃に冷却し、TFA(1mL)を加え、3時間攪拌した。その後、反応混合物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=1:0→9:1)により精製し、表題の化合物を得た(21.0mg、0.0390mmol、59%、白色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=4.97(1H、m)、4.14(4H、m)、3.74(4H、m)、2.27(2H、t、J=7.8Hz)、1.98(2H、m)、1.58(2H、m)、1.51−1.42(3H、m)、1.17(28H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
HRMS(ESI)計算値C2653NO(M+H):538.3509、実測値:538.3519。
元素分析 計算値C2652NOP・7/5HO:C、55.48;H、9.81;N、2.49。実測値:C、55.48;H、9.36;N、2.35。
mp.98.0−98.5℃。
[実施例19](2S,3R)−3−[3−(3−(ピレン−1−イル)プロピルカルボニルオキシ)プロポキシ−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノ酪酸
Figure 0005140824
(工程1)3−(ピレン−1−イル)酪酸 3−ヒドロキシプロピルエステル
Figure 0005140824
3−(1−ピレン−1−イル)酪酸(1.435g、4.98mmol)、1.3−プロパンジオール(1.617g、21.3mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(以下、DMAPとも称する;61.1mg、0.5mmol)をCHCl(50mL)に溶解し、0℃で1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(以下、EDCIとも称する;1.006g、5.25mmol)を加え、その後室温で1時間攪拌した。3N塩酸で反応をクエンチした後に、有機層を3N塩酸および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:4→2:3)により精製し、表題の化合物を得た(1.486g、4.29mmol、86%、淡黄色の固体)。
H−NMR(CDCl):δ=8.27(1H、m)、8.14(2H、m)、8.10(2H、m)、7.98(3H、m)、7.83(1H、m)、4.23(2H、t、J=6.2Hz)、3.66(2H、t、J=6.0Hz)、3.38(2H、t、J=7.6Hz)、2.45(2H、t、J=7.6Hz)、2.20(2H、m)、1.84(2H、m)。
(工程2)(2S,3R)−3−[3−(3−(ピレン−1−イル)プロピルカルボニルオキシ)プロポキシ−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ酪酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、上記工程1において得た化合物(124.6mg、0.368mmol)、(2S,3R)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)酪酸ベンジルエステル(176.2mg、0.304mmol)、1H−テトラゾール(63.1mg、0.90mmol)、TBHP(0.15mL、0.90mmol)、CHCl(2mL)およびTHF(2mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=3:7→1:1)により精製し、表題の化合物を得た(196.5mg、0.233mmol、77%、淡黄色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=8.25(1H、m)、8.14(2H、m)、8.07(2H、m)、7.95(2H、m)、7.81(1H、m)、7.31(15H、m)、5.56(1H、m)、5.22−4.87(7H、m)、4.47(1H、m)、4.10(2H、m)、3.96(2H、m)、2.37(2H、m)、2.14(2H、m)、1.86(2H、m)、1.34(2H、m)、1.19(3H、d、J=7.0Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.21、173.16、169.28、156.44、135.90、135.44、135.38、134.80、131.24、130.72、129.82、128.57、128.47、128.40、128.36、128.30、128.26、128.21、128.11、127.95、127.87、127.81、127.75、127.33、127.25、127.18、126.59、125.71、124.93、124.81、124.79、123.13、75.31、69.39、69.37、69.34、67.72、67.61、67.56、67.19、64.45、64.39、60.15、58.47、58.40、33.50、32.54、29.31、29.26、26.51、18.40、18.31、15.15。
31P−NMR(CDCl):δ=−1.37、−1.48。
HRMS(ESI)計算値C4948NNaO10(M+Na):864.2914、実測値:864.2913。
(工程3)(2S,3R)−3−[3−(3−(ピレン−1−イル)プロピルカルボニルオキシ)プロポキシ−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノ酪酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程2において得た化合物(32.3mg、0.0384mmol)、Pd−C(3.0mg)およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1)により精製し、表題の化合物を得た(7.2mg、0.0136mmol、36%、黄色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=8.19(1H、m)、8.08(4H、m)、7.93(3H、m)、7.78(1H、m)、5.02(1H、m)、4.20−3.92(5H、m)、3.32(2H、m)、2.40(2H、m)、1.90(2H、m)、1.53(2H、m)、1.17(3H、m)。
HRMS(ESI)計算値C2731NO(M+H):522.1787、実測値:528.1761。
mp.201.0−201.5℃。
[実施例20](2S,3R)−3−[3−(8−(ピレン−1−イル)オクチルカルボニルオキシ)プロポキシ−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノ酪酸
Figure 0005140824
(工程1)(7−カルボキシヘプチル)−トリフェニルホスホニウムブロミド
Figure 0005140824
8−ブロモオクタン酸およびトリフェニルホスフィンをアセトニトリルに溶解し、1日の間、加熱還流した。粗生成物をジエチルエーテルで洗浄して表題の化合物を得た。
(工程2)9−(ピレン−1−イル)ノナ−8−エン酸
Figure 0005140824
上記工程1において得た化合物(1.017g、2.095mmol)をTHF(10mL)に溶解した。ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミド(以下、NHMDSとも称する;1.0M THF溶液、6.0mL、6.0mmol)を溶液に加え、1時間攪拌した。THF(10mL)中の1−ピレンカルボアルデヒド(236.2mg、1.026mmol)を滴下し、2時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、3N塩酸で反応をクエンチした。有機層を3N塩酸で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:4→1:2)により精製し、表題の化合物を得た(246.0mg、0.690mmol、69%、黄色の固体)。
H−NMR(CDCl):δ=8.39−7.85(9H、m)、7.42、7.14(1H、m)、6.44、6.03(1H、m)、2.39(2H、m)、2.20−1.24(8H、m)。
(工程3)(9−ピレン−1−イル)ノナ−8−エン酸 3−ヒドロキシプロピルエステル
Figure 0005140824
実施例19工程1と同様の手法により、上記工程2において得た化合物(1.435g、4.98mmol)、1.3−プロパンジオール(1.617g、21.3mmol)、EDCI(1.006g、5.25mmol)、DMAP(61.1mg、0.5mmol)およびCHCl(50mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:4→2:3)により精製し、表題の化合物を得た(1.486g、4.29mmol、86%、淡黄色の固体)。
H−NMR(CDCl):δ=8.38−7.85(9H、m)、7.40、7.13(1H、m)、6.43、6.03(1H、m)、4.23、4.15(2H、m)、3.67、3.61(2H、m)、2.40、2.34(2H、m)、2.17(2H、m)、1.85(2H、m)、1.67(3H、m)、1.43(3H、m)、1、24(2H、m)。
(工程4)(2S,3R)−3−[3−(8−(ピレン−1−イル)オクト−7−エニルカルボニルオキシ)プロポキシ−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ酪酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、上記工程3において得た化合物(190.7mg、0.460mmol)、(2S,3R)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)酪酸ベンジルエステル 293.5mg、0.506mmol)、1H−テトラゾール(96.7mg、1.380mmol)、TBHP(0.25mL、1.50mmol)、CHCl(2mL)およびTHF(2.5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=3:7→1:1)により精製し、表題の化合物を得た(334.1mg、0.367mmol、80%、淡黄色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=8.36、8.23(1H、m)、8.12(3H、m)、8.07(1H、m)、8.02(1H、m)、7.97、7.85(2H、m)、7.39(1/2H、m)、7.31(15H、m)、7.13(1/2H、m)、6.43(1/2H、m)、6.02(1/2H、m)、5.56(1H、m)、5.22−4.87(7H、m)、4.47(1H、m)、4.10(2H、m)、3.96(2H、m)、2.38(1H、m)、2.28(1H、m)、2.14(2H、m)、1.86(2H、m)、1.56(2H、m)、1.49−1.29(6H、m)、1.29−1.13(3H、m)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.55、169.32、156.47、135.97、135.57、134.86、134.74、134.62、132.64、131.45、131.28、130.93、130.90、130.23、130.14、128.73、128.54、128.35、128.30、128.19、128.02、127.87、127.81、127.44、127.39、127.34、127.15、127.08、127.03、126.99、126.95、126.78、125.79、124.95、124.75、124.69、124.56、124.26、123.82、123.21、75.26、69.35、67.69、67.64、67.25、65.78、64.49、60.07、59.98、58.53、58.45、34.08、33.94、33.58、29.36、29.22、28.98、28.87、28.79、28.71、28.54、24.79、24.65、18.48、18.39、15.22。
31P−NMR(CDCl):δ=−1.22、−1.25、−1.31。
HRMS(ESI)計算値C5456NNaO10(M+Na):932.3540、実測値:932.3525。
(工程5)(2S,3R)−3−[3−(8−(ピレン−1−イル)オクチルカルボニルオキシ)プロポキシ−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノ酪酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程4において得た化合物(33.2mg、0.0365mmol)、Pd−C(3.0mg)およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1)により精製し、表題の化合物を得た(5.2mg、0.0085mmol、23%、黄色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=8.19(1H、m)、8.08(4H、m)、7.93(3H、m)、7.78(1H、m)、5.04(1H、m)、4.20−4.03(5H、m)、3.25(2H、m)、2.22(2H、m)、1.92(2H、m)、1.81(2H、m)、1.52(4H、m)、1.38(2H、m)、1.23(4H、m)、1.17(3H、m)。
HRMS(ESI)計算値C3241NO(M+H):598.2570、実測値:598.2555。
mp.188.5−189.0℃。
[実施例21](2S,3R)−3−[3−(10−(ピレン−1−イル)デシルカルボニルオキシ)プロポキシ−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノ酪酸
Figure 0005140824
(工程1)(9−カルボキシノニル)−トリフェニルホスホニウムブロミド
Figure 0005140824
10−ブロモデカン酸およびトリフェニルホスフィンをアセトニトリルに溶解し、1日の間、加熱還流下攪拌した。得られた粗生成物をジエチルエーテルで洗浄した。
(工程2)11−(ピレン−1−イル)ウンデク−10−エン酸
Figure 0005140824
上記工程1で得た化合物(1.017g、2.095mmol)をTHF(10mL)中に溶解し、NHMDS(1.0M THF溶液;6.0mL、6.0mmol)を室温で加え、1時間攪拌した。THF(10mL)中の1−ピレンカルボアルデヒド(230.3mg、1.000mmol)を滴下し、2時間攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、3N塩酸でクエンチした。有機層を3N塩酸で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:4→1:2)により精製し、表題の化合物を得た(300.0mg、0.841mmol、84%、褐色の固体)。
H−NMR(CDCl):δ=8.38−7.85(9H、m)、7.40、7.13(1H、m)、6.43、6.03(1H、m)、2.33(2H、m)、2.26(2H、m)、1.85(2H、m)、1.61−1.24(12H、m)。
(工程3)11−(ピレン−1−イル)ウンデク−10−エン酸 3−ヒドロキシプロピルエステル
Figure 0005140824
実施例19工程1と同様の手法により、上記工程2において得た化合物(270.6mg、0.704mmol)、1.3−プロパンジオール(535.6mg、7.04mmol)、EDCI(162.0mg、0.845mmol)、DMAP(8.5mg、0.070mmol)およびCHCl(10mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:4→1:2)により精製し、表題の化合物を得た(91.5mg、0.206mmol、29%、黄色の固体)。
(工程4)(2S,3R)−3−[3−(10−(ピレン−1−イル)デク−9−エニルカルボニルオキシ)プロポキシ−ベンジルオキシホスホリルオキシ]−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ酪酸ベンジルエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、上記工程3において得た化合物(91.5mg、0.206mmol)、(2S,3R)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)酪酸ベンジルエステル(143.3mg、0.247mmol)、1H−テトラゾール(43.3mg、0.618mmol)、TBHP(0.10mL、0.60mmol)、CHCl(1mL)およびTHF(1.5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=3:7→1:1)により精製し、表題の化合物を得た(158.6mg、0.169mmol、82%、淡黄色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=8.36、8.22(1H、m)、8.12(3H、m)、8.07(1H、m)、8.01(1H、m)、7.97、7.85(2H、m)、7.39(1/2H、m)、7.31(15H、m)、7.13(1/2H、m)、6.42(1/2H、m)、6.02(1/2H、m)、5.57(1H、m)、5.22−4.87(7H、m)、4.47(1H、m)、4.09(2H、m)、3.94(2H、m)、2.38(1H、m)、2.24(2H、m)、2.15(1H、m)、1.86(2H、m)、1.56(2H、m)、1.49−1.29(10H、m)、1.12(3H、m)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.57、173.53、169.28、156.43、135.93、135.53、135.47、134.86、134.77、132.65、131.40、131.23、130.89、130.85、130.15、130.08、128.50、128.44、128.37、128.31、128.25、128.14、127.98、127.83、127.77、127.35、127.30、127.08、126.97、126.87、126.87、126.71、125.73、124.79、124.71、124.63、124.54、124.21、123.78、123.18、77.20、75.27、69.33、67.64、67.59、67.21、65.72、64.45、60.00、58.49、58.42、34.04、33.96、33.62、29.46、29.36、29.31、29.27、29.15、28.95、28.90、28.52、24.78、18.45、18.36、15.19。
31P−NMR(CDCl):δ=−1.24、−1.31。
HRMS(ESI)計算値C5660NNaO10(M+Na):960.3853、実測値:960.3853。
(工程5)(2S,3R)−3−[3−(10−(ピレン−1−イル)デシルカルボニルオキシ)プロポキシ−ヒドロキシホスホリルオキシ]−2−アミノ酪酸
Figure 0005140824
実施例1工程5と同様の手法により、上記工程4において得た化合物(35.2mg、0.0375mmol)、Pd−C(3.0mg)およびMeOH−AcOH(5mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH:AcOH=9:0:1→8:1:1)により精製し、表題の化合物を得た(6.8mg、0.0109mmol、29%、黄色粉末)。
H−NMR(CDCl:CDCOOD=4:1):δ=8.19(1H、m)、8.08(4H、m)、7.93(3H、m)、7.78(1H、m)、5.04(1H、m)、4.20−4.03(5H、m)、3.25(2H、m)、2.21(2H、m)、1.92(2H、m)、1.81(2H、m)、1.52(4H、m)、1.38(2H、m)、1.20(6H、m)、1.17(3H、m)。
HRMS(ESI)計算値C3445NO(M+H):626.2876、実測値:626.2883。
mp.184.5−185.0℃。
[実施例22](2S,3R)−3−[3−(オレオイルオキシ)プロポキシ−メトキシホスホリルオキシ]−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)酪酸t−ブトキシエステル
Figure 0005140824
(工程1)3−(オレオイルオキシ)プロパノール
Figure 0005140824
実施例1工程3と同様の手法により、オレオイルクロリド(1.771g、5.00mmol)、1、3−プロパンジオール(1.542mg、20.3mmol)、CHCl(50mL)およびピリジン(2mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3)により精製し、表題の化合物を得た(1.386g、4.07mmol、81%、淡黄色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=5.33(2H、m)、4.22(2H、t、J=6.0Hz)、3.67(2H、t、J=6.0Hz)、2.29(2H、t、J=8.0Hz)、2.03(4H、m)、1.86(2H、m)、1.58(2H、m)、1.26(20H、m)、0.86(3H、t、J=6.9Hz)。
(工程2)(2S,3R)−3−[3−(オレオイルオキシ)プロポキシ−メトキシホスホリルオキシ]−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)酪酸t−ブトキシエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、上記工程1において得た化合物(212.8mg、0.625mmol)、(2S,3R)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−メトキシホスフィノオキシ]−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)酪酸t−ブチルエステル(216.4mg、0.496mmol)、1H−テトラゾール(105.1mg、1.50mmol)、TBHP(0.25mL、1.50mmol)、CHCl(2mL)およびTHF(3mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3→1:2)により精製し、表題の化合物を得た(169.2mg、0.245mmol、49%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=5.32(2H、m)、5.24(1H、m)、4.95(1H、m)、4.33、4.23(1H、m)、4.15(2H、m)、4.07(1H、m)、3.72(3H、m)、2.28(2H、m)、1.98(2H、m)、1.57(2H、m)、1.47(9H、m)、1.44(9H、m)、1.42(3H、m)、1.23(20H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.47、173.44、168.60、155.75、129.79、129.53、82.59、82.52、82.49、79.79、75.65、75.59、65.65、64.29、64.23、64.20、64.14、59.96、58.28、58.20、54.21、54.13、54.07、33.99、31.72、29.58、29.51、29.40、29.34、29.13、29.00、28.95、28.92、28.10、27.83、27.74、27.02、26.98、24.72、22.50、18.39、18.32、15.09、13.94。
31P−NMR(CDCl):δ=−0.24、−0.32。
HRMS(ESI)計算値C3566NNaO10(M+Na):716.4323、実測値:716.4321。
[実施例23](2S,3R)−3−[3−(エライドイルオキシ)プロポキシ−メトキシホスホリルオキシ]−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)酪酸t−ブトキシエステル
Figure 0005140824
(工程1)3−(エライドイルオキシ)プロパノール
Figure 0005140824
1.3−プロパンジオール(190.2mg、2.50mmol)、トリエチルアミン(148.4mg、0.2mL、1.47mmol)、DMAP(12.2mg、0.1mmol)をCHCl(5mL)に溶解し、CHCl(5mL)中のエライジン酸無水物(273.5mg、0.5mmol)を0℃で滴下し、室温で1日の間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、3N塩酸および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題の化合物を得た(125.7mg、0.369mmol、74%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=5.36(2H、m)、4.22(2H、t、J=6.0Hz)、3.67(2H、t、J=6.0Hz)、2.29(2H、m)、1.94(4H、m)、1.85(2H、m)、1.60(2H、m)、1.26(20H、m)、0.86(3H、t、J=6.9Hz)。
(工程2)(2S,3R)−3−[3−(エライドイルオキシ)プロポキシ−メトキシホスホリルオキシ]−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)酪酸t−ブトキシエステル
Figure 0005140824
実施例1工程4と同様の手法により、上記工程1において得た化合物(90.1mg、0.265mmol)、(2S,3R)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−メトキシホスフィノオキシ]−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)酪酸t−ブチルエステル(157.2mg、0.360mmol)、1H−テトラゾール(63.1mg、0.90mmol)、TBHP(0.15mL、0.90mmol)、CHCl(1.2mL)およびTHF(1.8mL)を使用して合成を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:3→1:2)により精製し、表題の化合物を得た(136.1mg、0.197mmol、74%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=5.32(2H、m)、5.24(1H、m)、4.95(1H、m)、4.33、4.23(1H、m)、4.15(2H、m)、4.07(1H、m)、3.72(3H、m)、2.28(2H、m)、1.98(2H、m)、1.57(2H、m)、1.47(9H、m)、1.44(9H、m)、1.42(3H、m)、1.23(20H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.60、173.57、169.70、155.84、130.37、130.39、82.72、82.66、82.61、79.92、75.70、64.34、64.30、64.24、60.05、58.37、58.29、54.23、54.16、34.09、32.50、32.45、31.80、29.55、29.47、29.42、29.39、29.21、29.08、29.03、28.85、28.19、27.93、27.83、27.75、24.81、22.58、18.49、18.42、14.02。
31P−NMR(CDCl):δ=−0.23、−0.33。
HRMS(ESI)計算値C3566NNaO10(M+Na):716.4323、実測値:716.4309。
[実施例24](2S,3R)−3−[3−(ステアロイルオキシ)プロポキシ−メトキシチオホスホリルオキシ]−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)酪酸t−ブトキシエステル
Figure 0005140824
3−ステアロイルオキシ−1−プロパノール(212.8mg、0.625mmol)および(2S,3R)−3−[(ジイソプロピルアミノ)−ベンジルオキシホスフィノオキシ]−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)酪酸t−ブチルエステル(216.4mg、0.496mmol)をCHCl(2mL)に溶解し、室温で1H−テトラゾール(105.1mg、1.50mmol)のTHF(1.8mL)中の溶液を加えた。数分のうちに白色の固体が析出した。反応混合物を室温で2時間攪拌し、S(64.1mg、2.00mmol)の二硫化炭素溶液(4ml)を加え、室温で1日攪拌した。有機層を飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン=1:9)により精製して表題の化合物を得た(182.5mg、0.257mmol、52%、無色の油状物)。
H−NMR(CDCl):δ=5.28(1H、m)、5.07(1H、m)、4.30、4.24(1H、m)、4.14(5/2H、m)、4.08(1H、m)、4.00(1/2H、m)、3.73−3.63(3H、m)、2.28(2H、m)、1.98(2H、m)、1.57(2H、m)、1.47(9H、m)、1.44(9H、m)、1.42(3H、m)、1.23(28H、m)、0.86(3H、t、J=6.8Hz)。
13C−NMR(CDCl):δ=173.65、173.59、168.67、155.85、82.67、82.59、79.91、79.88、76.59、76.54、64.70、64.65、64.59、60.16、60.14、58.30、58.23、54.45、54.41、34.14、31.85、29.62、29.58、29.53、29.39、29.28、29.20、29.09、28.20、27.91、24.85、22.61、18.42、18.38、15.20、14.04。
31P−NMR(CDCl):δ=69.86、69.77、69.49、69.60。
HRMS(ESI)計算値C3566NNaO10PS(M+Na):732.4250、実測値:716.4246。
[試験例1]ラット腹腔マスト細胞の脱顆粒促進活性の評価
ラット腹腔マスト細胞(以下、RPMCとも称する)をWistarラット(雄、体重200〜250g)の腹腔から採取し、2回洗浄し、1×10個/mLの細胞密度でHEPES緩衝タイロード液(137mM NaCl、2.7mMKCl、12mM HEPES、1mM MgCl、2mM CaCl、5.6mMデキストロースおよび0.01% ウシ血清アルブミン、pH7.4)に懸濁させた。試験化合物の存在下、37℃で、細胞を、FcεRI受容体にアゴニスト活性を有することが知られている100μg/mLのコンカナバリンA(Con A)で刺激した。リソホスファチジルセリン(ブタ脳、Avanti Polar Lipids、Alabaster、AL;以下、LysoPSとも称する)をポジティブコントロールとして用いた。15分後、反応を停止するために氷冷したHEPES緩衝タイロード液を加え、反応混合物を800xgで5分間4℃で遠心分離した。上澄み液中のヒスタミンの濃度は、Shoreらの蛍光アッセイにより決定された(J.Pharmacol.Exp.Ther.第127巻、第182〜186頁(1959年))。ヒスタミンの放出量を全細胞の量のパーセンテージとして計算した。測定値は、保存した細胞を使用して数回の反復実験(n≧3)を行い、平均値±標準誤差として示した。
上記実施例で調製した化合物のうち、実施例1の化合物(以下、C3とも称する)、実施例5の化合物(以下、2R-OMeとも称する)、実施例6の化合物(以下、2S-OMeとも称する)、実施例10の化合物(以下、リゾホスファチジルスレオニン(LysoPT)とも称する)、実施例17の化合物(以下、2-deoxy-LysoPTとも称する)、実施例18の化合物(以下、2-deoxy-LysoPT Methyl Phosphateとも称する)、実施例19の化合物(以下、2-deoxy-LysoPT PyC4とも称する)、実施例20の化合物(以下、2-deoxy-LysoPT PyC9とも称する)、実施例21の化合物(以下、2-deoxy-LysoPT C11とも称する)を使用した。試験結果を図1〜図4に示す。試験結果より、とくにLysoPTは、対照のLysoPSよりも数十倍高い親和性を有し、本発明の化合物がマスト細胞膜の結合を検出することができるプローブとして使用されうることが確認された。
[試験例2]マウスの全身アナフィラキシー誘発活性の評価
マウスにおける全身アナフィラキシー誘発活性を確認するために、試験化合物を0.01%BSA−PBS溶液としてマウスに静脈注射した。投与直後から5分間隔でマウスの直腸温を測定し、その変化から全身アナフィラキシーの発生を観測した。
実施例10の化合物(リゾホスファチジルスレオニン,LysoPT)および実施例17の化合物(2-deoxy-LysoPT)の試験結果を図5および図6に示す。
本発明の化合物のラット腹腔マスト細胞の脱顆粒促進活性を示す試験結果の一例である。 本発明の化合物のラット腹腔マスト細胞の脱顆粒促進活性を示す試験結果の一例である。 本発明の化合物のラット腹腔マスト細胞の脱顆粒促進活性を示す試験結果の一例である。 本発明の化合物のラット腹腔マスト細胞の脱顆粒促進活性を示す試験結果の一例である。 本発明の化合物のマウスの全身アナフィラキシー誘発活性を示す試験結果の一例である。 本発明の化合物のマウスの全身アナフィラキシー誘発活性を示す試験結果の一例である。

Claims (6)

  1. 式(I):
    Figure 0005140824
    [式中、Rは、 1−20 アルキルであり;
    Aは、酸素原子であり;
    は、水素原子であり;
    およびR は、水素原子であり;
    は、水素原子であり;
    は、メチルであり;
    は、水素原子であり;
    Xは、−CH −であり;
    Yは、−O−であり;および
    Zは、直接結合である
    で表される化合物、またはその塩。
  2. 放射性同位体で標識化されている、請求項1に記載の化合物、またはその塩。
  3. 放射性同位体がHである、請求項2に記載の化合物、またはその塩。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物またはその塩を使用する、マスト細胞の脱顆粒阻害活性を有する化合物のスクリーニング方法。
  5. 請求項1に記載の化合物、またはその塩の製造方法であって、
    式(IV):
    Figure 0005140824
    [式中、R、R、R、R、RおよびZは、請求項1に定義したとおりであり、R21およびR22は、独立に、水素原子、C1−6アルキル、アリールおよびC7−14アラルキルから選択され;またはR21およびR22は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、5〜7員含窒素ヘテロ環を形成する]
    の化合物を、式(V):
    Figure 0005140824
    [式中、R、R、XおよびYは、請求項1に定義したとおりである]
    のアルコールと反応させる工程;および、得られた化合物を酸化する工程を含む、前記方法。
  6. 請求項1に記載の化合物、またはその塩の製造方法であって、
    式(VI):
    Figure 0005140824
    [式中、R、R、RおよびXは、請求項1に定義したとおりであり、R23およびR24は、独立に、水素原子、C1−6アルキル、アリールおよびC7−14アラルキルから選択され;またはR23およびR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になって、5〜7員含窒素ヘテロ環を形成する]
    の化合物を、式(X):
    Figure 0005140824
    [式中、R、R、RおよびRは、請求項1に定義したとおりである]
    のアルコールと反応させる工程;および、得られた化合物を酸化する工程を含む、前記方法。
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