JP5140815B2 - 真正性識別体 - Google Patents
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Description
従来、情報記録体や上記した種々の物品(総称して、真正性識別対象物と言う。)の偽造を防止する目的で、その構造の精密さから、製造上の困難性を有すると言われるホログラムを真正性の識別可能なものとして適用することが多く行なわれている。しかしながら、ホログラムの製造方法自体は知られており、その方法により精密な加工を施すことができることから、ホログラムが単に目視による判定だけのものであるときは、真正なホログラムと偽造されたホログラムとの区別は困難である。
これらの要求に応えるため、ホログラムに積層して、入射した光の内、左回り偏光もしくは、右回り偏光のいずれか一方の光のみを反射する光選択反射層を有する真正性識別体が提案された。(例えば、特許文献1参照。)
この光選択反射層として、コレステリック液晶を使用し、偏光版等を用いて確認する方法で偽造防止性を高めている。
本発明の真正性識別体の第1の態様は、透明基材の一方の面の少なくとも一部にコレステリック液晶層が設けられ、前記透明基材の他方の面に、ホログラムレリーフを有する透明樹脂層、及び、前記ホログラムレリーフ上の一部であって、少なくとも前記コレステリック液晶層に相対する位置に、前記透明樹脂層との屈折率差が0.05以内である黒色パターン層を設け、前記黒色パターン層及び前記ホログラムレリーフに接するように反射性薄膜層を設けた真正性識別体において、前記黒色パターン層の表面が粗面であって、前記反射性薄膜層のこの面に接する部分が前記粗面に追従していることを特徴とするものである。
ホログラムレリーフを有する透明樹脂層と、反射性薄膜層との間であって、少なくともそのコレステリック液晶層に相対する位置に、黒色パターン層が設けられていることで、観察のためにコレステリック液晶へ入射した光(観察光)の内、所定の光がまずこの液晶層で反射され(選択的反射光)、それ以外の光(反射光の補色となる光、補色光とする。)がこの液晶層を通過し、反射性薄膜層へ届いて、この層で全反射されるところ、この黒色パターン層が設けられている部分のみ、この黒色パターン層においてこの補色光が全波長域に渡って吸収され、反射性薄膜層へ届くことがなく、不要な反射光(以下、ノイズともいう。)を発生させないため、観察側からみると、コレステリック液晶層から反射される、本来の選択的反射光のみが観察され、その存在を容易に、精度よく識別することができる。
したがって上記第1の態様の真正性識別体によれば、反射性薄膜層の黒色パターン層と接する面が粗面となり、前記補色光の内、黒色パターン層で吸収されず透過してきた光を、反射性薄膜層面で全反射させず、散乱させることができる。このことにより、ノイズをさらに低減して、結果として、視認性を改善することができる。
なお、粗面とは、その断面形状が無秩序な凹凸となっており、よってその面で反射した光が散乱光となるものをいう。
このような真正性識別体によれば、カーボンブラックの粒径を通常の10〜100倍としたことにより、入射する光の吸収性を高めることができると同時に、この黒色パターンとその上に形成される薄膜反射層との界面形状を粗面化することができ、透明樹脂層と黒色パターン層との界面だけでなく、黒色パターン層と薄膜形成層との界面での反射を抑えることができる。
また、いずれの態様においても、前記各層の構成順序を、透明基材、コレステリック液晶、ホログラム形成層、反射性薄膜層としてもよい。
図1は、本発明の1実施例を示す真正性識別体Aの断面図である。
図2は、本発明の他の実施例を示す真正性識別体A´の断面図である。
透明基材1の厚さは、通常5〜250μmであるが、反射性薄膜層3からの回り込み光を配慮する場合には、5〜50μm、特に5〜25μmとすることが望ましい。
さらに、透明金属化合物薄膜の場合は、その薄膜の上下の面が、同一レリーフ形状であり且つ、その面と面の距離(すなわち膜厚さ)が均一であればあるほど、再現もしくは再生強度が大きくなる。
原版は、Niなどの硬度の高い金属を用いる。光学的撮影もしくは、電子線描画などにより形成したガラスマスターなどの表面にCr、Ni薄膜層を真空蒸着法、スパッタリングなどにより5〜50nm形成後、Niなどを電着法(電気めっき、無電解めっき、さらには複合めっきなど)により50〜1000μm形成した後、金属を剥離することで作ることができる。
反射性薄膜層3としては、真空薄膜法などにより形成される金属薄膜などの金属光沢反射層、又は透明反射層のいずれでもよいが、金属光沢反射層を部分的に設けたり、透明反射層を設けた場合は、その透明反射層を通して真正性識別対象物のデザイン等を確認できるので好ましい。
尚、ここに示す化合物に限定されるものではなく、またこれらのコレステリック液晶化合物は、1種または2種以上混合して用いることができる。
このホログラム形成層2と黒色パターン層5の界面反射を発生させないためには、ホログラム形成層2と黒色パターン層5を構成する樹脂層に同一の樹脂を使用するか、もしくは同一系の樹脂もしくは他の樹脂であってもその屈折率が同一もしくは、その差が0.05以内のものを使用する。
カーボンブラックには、三菱化学製HCF2400B、HCF2700B、MCF900、RCF45等、デグサエボニック社製カラーブラックFW200、スペシャルブラック250等、旭カーボン社製サンブラック700、サンブラック900、ケッチェンブラック社製EC−600等が使用できる。
その場合、粘着剤としては、従来公知の溶剤系及び水系のいずれの粘着剤、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル−アクリル共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂や、天然ゴム、クロロプレンゴムなどのゴム系樹脂などが挙げられる。
透明基材1として、25μmのPETフィルムの表面に、グラビア印刷により厚さ5μmのコレスチック液晶層4を“H文字”形状に形成した後、紫外線硬化させた。
・<コレステリック液晶組成物>
バイカラーLC242 37質量部
バイカラーLC756 2質量部
紫外線重合開始剤 1質量部
トルエン 60質量部
上記メラミン樹脂 30質量部
トーカブラック8500 10質量部
体質顔料 5質量部
トルエン 55質量部
体質顔料として、平均粒径1.0μmの炭酸カルシウムを同量使用したこと以外は、実施例1と同一とし、実施例2を得た。得られた真正性識別体を観察側から眺めると、ホログラム再生像と、黒色パターンの文字“H”が見え、観察する角度を変えると、黒色パターン文字“H”が「緑色」に変わり、はっきりと認識できた。特に、文字“H”の隅々まで色がでており、反射性薄膜層からの反射光は見られなかった。
ホログラム形成層2にポリメチルメタクリレート(n=1.49)を使用し、黒色パターン層5にもポリメチルメタクリレート(n=1.49)を使用し、且つカーボンブラックとして、東海カーボン社製グラッシーカーボン(粒径1.0μm)を持ちいて、形成厚さを1.0μmとした以外は、実施例1と同様として、実施例3を得た。得られた真正性識別体を観察側から眺めると、ホログラム再生像と、黒色パターンの文字“H”が見え、観察する角度を変えると、黒色パターン文字“H”が「緑色」に変わり、はっきりと認識できた。特に、文字“H”の隅々まで色がでており、界面反射からの反射光は全く見られなかった。
ホログラム形成層2にメラミン樹脂(n=1.56)を使用し、黒色パターン層5にポリメチルメタクリレート(n=1.49)を使用した以外は、実施例1と同様として、比較例を得た。得られた真正性識別体を観察側から眺めると、ホログラム再生像と、黒色パターンの文字“H”が見え、観察する角度を変えると、黒色パターン文字“H”が「緑色」に変わったものの、戻り光により。文字“H”の隅々までは、はっきりと認識できなかった。
1 透明基材
2 ホログラムレリーフを有する透明樹脂層(ホログラム形成層)
3 反射性薄膜層
4 コレステリック液晶層
5 黒色パターン層
6 粗面化された界面
Claims (2)
- 透明基材の一方の面の少なくとも一部にコレステリック液晶層が設けられ、前記透明基
材の他方の面に、ホログラムレリーフを有する透明樹脂層、及び、前記ホログラムレリー
フ上の一部であって、少なくとも前記コレステリック液晶層に相対する位置に、前記透明樹脂層との屈折率差が0.05以内である黒色パターン層を設け、前記黒色パターン層及び前記ホログラムレリーフに接するように反射性薄膜層を設けた真正性識別体において、
前記黒色パターン層の表面が粗面であって、前記反射性薄膜層のこの面に接する部分が前記粗面に追従していることを特徴とする真正性識別体。 - 前記黒色パターン層が、粒径1.0μm以上のカーボンブラックを有することを特徴と
する請求項1に記載の真正性識別体。
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Family Applications (1)
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