(第1の実施形態)
以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機に具体化した第1の実施形態を図1〜図9にしたがって説明する。
図1には、パチンコ遊技機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と、遊技球を貯留可能な上球皿15がそれぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。なお、図2において、前枠14が開放された状態を図示している。図1及び図2に示すように中枠12の横幅(図において左右方向の幅)と前枠14の横幅は同じであり、中枠12の縦幅(図において上下方向の幅)は前枠14の縦幅よりも長く形成されている。
これらの中枠12、前枠14及び上球皿15は、中枠12に設けられた施錠装置Sにより、外枠11に対して開放できないように施錠することができる。そして、所定の鍵にて施錠装置Sの施錠を解除しなければ、開放できないようになっており、所定の鍵にて施錠装置Sを反時計回りに回転させるように施錠装置Sを操作することにより、前枠14と中枠12との施錠を解除して前枠14を中枠12に対して開放することができる。このように前枠14を中枠12に対して開放することで、上球皿15を中枠12に対して開放することができる。一方、所定の鍵にて施錠装置Sを時計回りに回転させるように施錠装置Sを操作することにより、中枠12と外枠11との施錠を解除して中枠12を外枠11に対して開放することができる。この所定の鍵は、不正行為防止のため、通常、遊技場側のみが管理している。したがって、中枠12、前枠14及び上球皿15は、遊技場側のみが開放できるようになっている。
また、図2に示すように、中枠12の前面側には、前枠14の開放を検知するための開放センサSE1を備えており、この開放センサSE1により前枠14の開閉状態が検知されるようになっている。この開放センサSE1は、前枠14が開放されると、主制御基板31(主制御用CPU31a)に前枠14が開放されたことを示す開放信号を出力するようになっている。そして、主制御基板31(主制御用CPU31a)は、開放信号により前枠14の開閉状態を検知(管理)している。
また、前枠14の前面側には、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯又は点滅)により、発光演出を実行する枠用ランプ16が設けられている。外枠11の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく音声演出を実行するスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。そして、遊技者が発射装置19を操作することにより、上球皿15に貯留されている遊技球が遊技盤13の遊技領域13aに発射されるようになっている。
遊技盤13の遊技領域13aには、各種の表示器や各種の飾りを施した表示枠体20が装着されている。そして、表示枠体20の略中央には、液晶ディスプレイ型の表示手段としての演出表示装置H2が配置されている。演出表示装置H2には、複数種類の図柄を変動させて複数列(本実施形態では3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する図柄変動ゲームを含み、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出が画像表示されるようになっている。演出表示装置H2の図柄変動ゲームは、表示演出を多様化するための飾り図柄を用いて行われる。
また、図1において表示枠体20の右上方(演出表示装置H2の右上方)には、表示手段としての特別図柄表示装置H1が配置されている。本実施形態の特別図柄表示装置H1は、複数種類の図柄を変動させて複数列(本実施形態では2列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する図柄変動ゲームが表示されるようになっている。特別図柄は、大当りか否かの内部抽選(大当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。
特別図柄表示装置H1と演出表示装置H2では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動が開始される。具体的には、図柄変動ゲームの開始に伴って、特別図柄表示装置H1では各列の特別図柄の変動が開始する一方で、演出表示装置H2では各列の飾り図柄の変動が開始する。そして、特別図柄表示装置H1と演出表示装置H2には、大当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動ゲームの終了によって同時に大当り図柄又ははずれ図柄が確定的に停止表示される。このとき、特別図柄表示装置H1と演出表示装置H2では、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合には何れの表示装置にも大当り図柄が確定的に停止表示され、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合には何れの表示装置にもはずれ図柄が確定的に停止表示される。大当り図柄は、大当り抽選の抽選結果が大当りである場合に図柄変動ゲームで確定的に停止表示されるものであり、大当りであることを遊技者に認識させることがきるものである。一方、はずれ図柄は、大当り抽選の抽選結果がはずれである場合に図柄変動ゲームで確定的に停止表示されるものであり、はずれであることを遊技者に認識させることができるものである。
本実施形態において特別図柄表示装置H1の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄とはずれ図柄は、各列の特別図柄による組み合わせによって構成される。また、本実施形態において演出表示装置H2の図柄変動ゲームで導出される大当り図柄とはずれ図柄は、各列に導出された飾り図柄の組み合わせによって構成される。大当り図柄は、全列が同一種類の飾り図柄からなる組み合わせで構成されるとともに、はずれ図柄は、全列の飾り図柄の種類が異なる組み合わせ及び1列の飾り図柄の種類が他の列とは異なる組み合わせで構成される。
本実施形態のパチンコ遊技機10では、演出表示装置H2の表示領域(画像表示面)を特別図柄表示装置H1の表示領域よりも大きく形成し、演出表示装置H2を遊技者の正面に目立つように配置している。このため、遊技者は、特別図柄表示装置H1よりも自身の目の前で多彩な画像によって表示演出(例えば、リーチ演出や大当り予告演出)が行われる演出表示装置H2の表示内容に注目し、該演出表示装置H2の図柄変動ゲームで導出されて確定的に停止表示される図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識することになる。
リーチ演出は、演出表示装置H2で行われる図柄変動ゲームにおいて予め定めた特定列の飾り図柄が同一種類の図柄で、かつ特定列以外の列が変動する組み合わせで構成されるリーチ図柄が停止表示されることによって行われる演出である。リーチ図柄は、本実施形態のパチンコ遊技機10のように3列の飾り図柄を表示させる場合であって図柄停止順序が左列→右列→中列の場合、左列の飾り図柄と右列の飾り図柄が同一種類となる組み合わせで構成される。リーチ演出、及び大当り予告演出は、1回の図柄変動ゲームにおいて該ゲームにおける大当りか否かの可能性(すなわち、大当り期待度(期待値))を示唆する予告演出である。これら予告演出は、内部抽選で大当りが決定されている場合の図柄変動ゲームで出現すると、その予告が該ゲームで現実化されて大当りとなる。その一方で、予告演出は、内部抽選ではずれが決定されている場合の図柄変動ゲームで出現すると、その予告が該ゲームで現実化されずにはずれとなる。そして、リーチ演出は、演出表示装置H2で変動している図柄の停止態様によって大当り期待度を示唆する特定の予告演出である。その一方で、大当り予告演出は、演出表示装置H2で変動している図柄とは異なるキャラクタなどを出現させることによって大当り期待度を示唆する予告演出である。
また、図3に示すように、表示枠体20の右下方(演出表示装置H2の右下方)には、遊技モードのモードに関する情報を表示するモード報知部MHが設けられている。本実施形態において、遊技モードには、通常モードと特別モードの2種類が用意されており、リーチ演出が実行される場合の大当り期待度(期待値)と、複数種類の大当り予告演出の中で特定の大当り予告演出が実行される場合の大当り期待度(期待値)がモード毎に異なるようになっている。そして、特別モードは、リーチ演出の大当り期待度と、特定の大当り予告演出の大当り期待度が通常モードに比較して上昇するように構成されている。そして、特別モードとは、通常モード時に当該モードから特別モードへの移行時、その特別モードの開始から最初の図柄変動ゲームでリーチ演出の出現によって当該ゲームで大当り図柄を導出することが確定するモードであり、特別モードの突入時におけるリーチ演出の大当り期待度を大幅に上昇させるモードである。また、特別モードとは、特別モード中の図柄変動ゲーム中に特定の大当り予告演出の出現によって当該ゲームで大当り図柄を導出することが確定するモードであり、特別モード中における特定の大当り予告演出の大当り期待度を大幅に上昇させるモードである。このため、遊技者の見た目上は、特別モードの開始と、リーチ演出とが合わせて出現したことによってこれから大当り図柄が導出されることを認識することができる演出表示となる。なお、本実施形態において特別モード中に大当り抽選に当選しないではずれを決定した場合、その当選によって特定の大当り予告演出を実行することを決定しているときには、その決定内容を書き換えて特定の大当り予告演出以外の大当り予告演出を実行するように構成している。一方、特別モード中に大当り抽選に当選して大当りを決定した場合、その当選によって特定の大当り予告演出を実行することを決定しているときには、その決定内容を書き換えることなく特定の大当り予告演出を実行するように構成している。このため、遊技者の見た目上は、特別モード中の特定の予告演出の出現によってこれから大当り図柄が導出されることを認識することができる演出表示となる。
そして、本実施形態においてモード報知部MHは、レーダ針Rと多数の発光ランプ(発光ダイオード)Lから構成されている。そして、レーダ針Rが図1及び図3に示す矢印方向(時計回り)に回転しその回転する速度によってモードの種類を報知するようになっており、レーダ針Rは、特別モード中の場合(特別モードに突入する場合)に通常モード中のとき(通常モードに突入するとき)に比較して回転する速度が速くなるようになっている。また、発光ランプLの点灯個数によってモードの種類を報知するようになっており、発光ランプLは、特別モード中の場合(特別モードに突入する場合)に通常モード中のとき(通常モードに突入するとき)に比較してその点灯個数が多くなる(増加する)ようになっている。なお、本実施形態のモード報知部MHは、森の中での動物を赤外線により探知するような探知機を模しており、発光ランプLが発光することで、動物が近くに存在していることを表現している。
また、本実施形態では、モード報知部MHの報知内容に連動して、演出表示装置H2の情報表示領域Zでモード報知部MH同様に遊技モードのモードに関する情報を報知するようになっている。そして、情報表示領域Zでは、特別モード中に「レーダーモード中」というテロップTP(図3に示す)を情報表示領域Zの右方から左方に向ってスクロール表示させる演出表示を実行する一方、通常モード中になにも演出表示を実行しないようになっている。このため、モード報知部MHのレーダ針Rの回転する速度、発光ランプLの点灯個数又は演出表示装置H2の情報表示領域Zの表示内容により滞在中のモードの種類を遊技者に認識させることができる。
図1に戻り、表示枠体20の下方には、始動入賞装置22が配設されている。そして、本実施形態の始動入賞装置22は、演出表示装置H2の直下に位置する上始動口22aと、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉羽根21を備えた下始動口22bが配設されている。始動入賞装置22(上始動口22a及び下始動口22b)の奥方には、入賞した遊技球を検知する始動口センサSE2(図5に示す)が設けられている。始動入賞装置22は、遊技球の入賞検知を契機に、図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。本実施形態の始動入賞装置22は、上始動口22aにおいて常時遊技球の入球を許容する一方で、下始動口22bにおいて開閉羽根21が開放した時に遊技球の入球を許容するようになっている。また、始動入賞装置22の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉24を備えた大入賞口23が配設されている。そして、大当り遊技が付与されると、大入賞口扉24の開動作によって大入賞口23が開放されて遊技球の入球が許容されるため、遊技者は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。本実施形態において大当り遊技は、多数の賞球を獲得できるチャンスを得られることから、遊技者に有利な状態となる。そして、この大当り遊技は、内部抽選で大当りが決定し、図柄変動ゲームにて大当り図柄が停止表示されることを契機に付与される。
大当り遊技は、内部抽選で大当りを決定し、図柄変動ゲームで大当り図柄が確定的に停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口扉24の開動作により大入賞口23が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(例えば、15回)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口扉24の開動作により大入賞口23が開放されてから大入賞口扉24の閉動作により大入賞口23が閉鎖される迄であり、1回のラウンド遊技中に大入賞口23は、規定入球個数(例えば、9球)の遊技球が入球するまでの間、又は規定時間(例えば、25秒)が経過するまでの間、開放される。そして、大当り遊技は、規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後に大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われて終了する。
始動入賞装置22の左方には普通図柄作動ゲート25が配設されている。普通図柄作動ゲート25の奥方には、該普通図柄作動ゲート25を通過した遊技球を検知するゲートセンサSE3(図5に示す)が設けられている。普通図柄作動ゲート25は、遊技球の通過を契機に、普通図柄変動ゲームの始動条件を付与し得る。普通図柄変動ゲームは、始動入賞装置22の開閉羽根21を開動作させるか否か(始動入賞装置22に遊技球を入賞し易くするか否か)の抽選結果を導出するために行われる演出である。始動入賞装置22の下始動口22bは開閉羽根21が開動作すると、入口が拡大されて遊技球が入球し易い状態とされる。一方、下始動口22bは開閉羽根21が閉動作すると、入口が拡大されずに遊技球が入球し難い状態とされる。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機10には、図1において表示枠体20の特別図柄表示装置H1の下方(演出表示装置H2の右上方)に、普通図柄変動ゲームを行う普通図柄表示装置H3が配置されている。本実施形態の普通図柄表示装置H3は、図示しない発光体(LEDやランプなど)を内蔵し、その発光体をレンズカバー(図1では表面に「○(丸)」と「×(ばつ)」を装飾したもの)で覆って構成した複数個(本実施形態では2個)の普通図柄発光部を備えている。普通図柄表示装置H3では、前述した大当りか否かの大当り抽選とは別に行う当りか否か(開閉羽根21の開動作により始動入賞口22を開放するか否か)の内部抽選(当り抽選)の抽選結果を表示する普通図柄変動ゲームが行われる。そして、本実施形態においては、当り抽選で当りを決定している場合には普通図柄変動ゲームで当り図柄として「○(丸)」側の普通図柄発光部を点灯させるとともに、当り抽選ではずれを決定している場合には普通図柄変動ゲームで「×(ばつ)」側の普通図柄発光部を点灯させる。このため、遊技者は、普通図柄表示装置H3の普通図柄変動ゲームで確定的に「○(丸)」側の普通図柄発光部が点灯することにより当りを認識できるとともに、前記普通図柄変動ゲームで確定的に「×(ばつ)」側の普通図柄発光部が点灯することによりはずれを認識できる。本実施形態のパチンコ遊技機10では、普通図柄変動ゲームで点灯及び消灯する普通図柄発光部を普通図柄として扱っている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、始動入賞装置22へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球の個数を記憶し、特別図柄用の保留記憶数として機内部(主制御基板31の主制御用RAM31c)で記憶するようになっている。特別図柄用の保留記憶数は、保留中(図柄変動ゲーム待機中)の図柄変動ゲームの回数を示している。特別図柄用の保留記憶数は、始動入賞装置22に遊技球が入賞することで1加算され、図柄変動ゲームの開始により1減算されるようになっている。したがって、図柄変動ゲーム中に始動入賞装置22へ遊技球が入賞すると、特別図柄用の保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、機内部で記憶した特別図柄用の保留記憶数は、図1において表示枠体20の特別図柄表示装置H1の左方(演出表示装置H2の右上方)に配置した特図保留記憶数表示部TRにより、遊技者に報知される。
特図保留記憶数表示部TRは、4つの保留ランプからなる発光手段によって構成されている。そして、特図保留記憶数表示部TRは、保留ランプの点灯個数により保留中の図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知する構成となっている。例えば、1つの保留ランプのみが点灯している場合には1回の図柄変動ゲームが保留中であることを示し、全ての保留ランプが点灯している場合には4回の図柄変動ゲームが保留中であることを示している。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、普通図柄作動ゲート25へ遊技球が入球した場合、その入球した遊技球の個数を記憶し、普通図柄用の保留記憶数として機内部(主制御基板31のRAM31c)で記憶するようになっている。普通図柄用の保留記憶数は、保留中(普通図柄変動ゲーム待機中)の普通図柄変動ゲームの回数を示している。普通図柄用の保留記憶数は、普通図柄作動ゲート25に遊技球が入賞することで1加算され、普通図柄変動ゲームの開始により1減算されるようになっている。したがって、普通図柄変動ゲーム中に普通図柄作動ゲート25へ遊技球が入球すると、普通図柄用の保留記憶数は更に加算され、所定の上限数(本実施形態では4個)まで累積されるようになっている。そして、機内部で記憶した普通図柄用の保留記憶数は、図1において表示枠体20の特別図柄表示装置H1の右方(演出表示装置H2の右上方)に配置した普図保留記憶数表示部HRにより、遊技者に報知される。
普図保留記憶数表示部HRは、4つの保留ランプからなる発光手段によって構成されている。そして、普図保留記憶数表示部HRは、保留ランプの点灯個数により保留中の普通図柄変動ゲームの回数を遊技者に報知する構成となっている。例えば、1つの保留ランプのみが点灯している場合には1回の普通図柄変動ゲームが保留中であることを示し、全ての保留ランプが点灯している場合には4回の普通図柄変動ゲームが保留中であることを示している。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10には、その機前面側に遊技者及び遊技場の従業員が操作可能な操作手段としての演出用操作ボタン26が配置されている。本実施形態において演出用操作ボタン26は、押しボタン式とされており、上球皿15に配置されている。本実施形態において演出用操作ボタン26は、図柄変動ゲーム中に前記演出用操作ボタン26の操作が有効となる操作有効期間が設定されることにより、当該期間の間の操作が有効とされる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)が低確率(通常状態)である通常確率から高確率に変動する確変状態を付与する機能である。また、確変状態が付与されると、普通図柄変動ゲームの変動時間が短縮されるとともに、普通図柄作動ゲート25の通過に基づく普通図柄変動ゲームの抽選確率(当り当選確率)が低確率である通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与されるようなっている。入球率向上状態において、下始動口22bの開閉羽根21は、確変状態が付与されている場合と、通常状態(入球率向上状態が付与されていない状態)が付与されている場合とでは、普通図柄変動ゲームにおいて当選した際、異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。通常状態時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根21が1回開放し、開放してから100ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。また、確変状態時に普通図柄変動ゲームに当選する場合には、開閉羽根21が開放する回数が増加(例えば、3回)するとともに、1回の開放において開放してから1400ms(通常状態に比較して長い時間)が経過するまで開放状態を維持するようになっている。すなわち、開閉羽根21は、確変状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
また、確変状態は、予め定めた回数(本実施形態では10000回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、確変状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。本実施形態では、確変状態を予め定めた回数として10000回を定めているため、実質的に次回の大当りが生起される迄の間付与されることと同等となっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機10は、変動時間短縮(以下、「時短」と示す)機能を備えている。時短機能は、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)を低確率(通常状態)として、入球率向上状態を特典として付与する機能である。そして、大当りの抽選確率は低確率であるが、入球率向上状態が特典として付与される状態が時短状態となる。すなわち、開閉羽根21は、時短状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。そして、時短状態は、予め定めた回数(本実施形態では100回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。すなわち、時短状態は、予め定めた回数に相当する図柄変動ゲームの終了時迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される図柄変動ゲームの終了時迄の間、付与される。
次に、パチンコ遊技機10の電気的構成について図4にしたがって説明する。
パチンコ遊技機10の機裏側には、遊技場の電源(例えば、AC24V)を、パチンコ遊技機10を構成する各種の遊技用構成部材に供給する電源基板30が装着されている。そして、電源基板30は、電源スイッチ(図示しない)と遊技場の電源に接続される電源コード(図示しない)を有し、パチンコ遊技機10の各種の遊技用構成部材である各制御基板31〜37に対して電源を供給する。また、電源基板30には、電源断監視回路(図示しない)と、リセット信号回路(図示しない)が接続されている。そして、電源断監視回路は、電源電圧が基準電圧より降下した場合に、各制御基板31〜37に対して電源電圧が降下したことを示す電源断信号を出力するようになっている。また、リセット信号回路は、電源供給の開始時(電源投入時)又は電源断信号の入力時(電源遮断時)に、前記各種の遊技用構成部材に対してリセット信号を出力し、各制御基板31〜37の動作を規制するようになっている。
また、機裏側には、パチンコ遊技機10全体を制御する主制御基板31が装着されている。主制御基板31は、パチンコ遊技機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御指令としての制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。主制御基板31には、サブ統括制御基板32、払出制御基板36、及び発射制御基板37が接続されている。そして、主制御基板31とサブ統括制御基板32は、主制御基板31からサブ統括制御基板32への一方向通信を許容した形態で接続されている。また、主制御基板31と発射制御基板37は、主制御基板31から発射制御基板37への一方向通信を許容した形態で接続されている。その一方で、主制御基板31と払出制御基板36は、互いに信号の送受信が可能な双方向通信を許容した形態で接続されている。また、サブ統括制御基板32と払出制御基板36は、互いに信号の送受信が不可能な形態で接続されている。また、サブ統括制御基板32と発射制御基板37は、互いに信号の送受信が不可能な形態で接続されている。このため、払出制御基板36や発射制御基板37とサブ統括制御基板32とで信号の送受信を行わせるためには、主制御基板31を介する必要があるように構成されている。
また、サブ統括制御基板32には、演出表示制御基板33、ランプ制御基板34、音声制御基板35が接続されている。サブ統括制御基板32は、主制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示制御基板33、ランプ制御基板34及び音声制御基板35を統括的に制御する。演出表示制御基板33は、サブ統括制御基板32が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置H2の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)や、モード報知部MHの動作態様(レーダ針Rの回転、発光ランプLの点灯/非点灯)を制御する。また、ランプ制御基板34は、サブ統括制御基板32が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、枠用ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板35は、サブ統括制御基板32が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
また、払出制御基板36には、遊技球の払い出しを行う払出ユニット38と、遊技球等貸出装置接続端子板39が接続されている。そして、遊技球等貸出装置接続端子板39には、カードユニット装置40と、球貸し操作基板41とが接続されている。カードユニット装置40には、遊技球と交換可能な交換媒体としてのプリペイドカードを投入するための投入口(図示しない)が設けられている。そして、カードユニット装置40は、投入されたプリペイドカードの価値を読み書き可能な構成となっており、投入時にプリペイドカードの残金(価値)を読込むとともに、貸し球の払出しに伴ってプリペイドカードの残金(価値)を書き替える。
また、球貸し操作基板41には、遊技者や遊技場の従業員が操作可能な球貸ボタン、返却ボタンと、遊技者や遊技場の従業員が視認可能な度数表示器と、球貸し可能表示LEDとを有する図示しない球貸し操作部が装着されている。そして、球貸し操作基板41は、遊技球等貸出装置接続端子板39を介してカードユニット装置40に対し球貸ボタンの操作状態を指示する球貸し操作信号と、返却ボタンの操作状態を指示する返却操作信号を出力する。一方、球貸し操作基板41は、遊技球等貸出装置接続端子板39を介してカードユニット装置40が出力するカードユニット装置40に投入されているプリペイドカードの有効度数の表示を指示する度数表示信号と、遊技球の貸出しが可能な状態であるか否かを指示する球貸し表示信号を入力する。
また、発射制御基板37には、遊技球を遊技領域13aに発射させる発射ユニット42が接続されている。そして、上球皿15から機内に取り込んだ遊技球は、発射制御基板37による発射ソレノイド(図示しない)のオン/オフ制御に応じて打球杆が作動することにより遊技領域13aへ向けて打球される。
以下、主制御基板31、サブ統括制御基板32及び演出表示制御基板33について、図5にしたがってその具体的な構成を説明する。
主制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行することができる主制御用CPU31aと、主制御用CPU31aの制御プログラムを格納する主制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM31cが設けられている。主制御用CPU31aには、主制御用ROM31bと主制御用RAM31cが接続されているとともに、前枠14が開閉状態を検知する開放センサSE1と、始動入賞装置22に入球した遊技球を検知する始動口センサSE2と、普通図柄作動ゲート25を通過した遊技球を検知するゲートセンサSE3が接続されている。また、主制御用CPU31aには、特別図柄表示装置H1と、普通図柄表示装置H3と、特図保留記憶数表示部TRと、普図保留記憶数表示部HRが接続されている。そして、主制御用CPU31aは、大当り判定用乱数、当り判定用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を主制御用RAM31cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。大当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)で用いる乱数である。当り判定用乱数は、当り抽選で用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り判定ではずれの決定時にリーチ演出を実行させるか否かのリーチ判定で用いる乱数である。また、本実施形態の主制御用CPU31aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。変動パターン振分乱数は、図柄変動ゲームの変動時間と演出内容(大当り演出、はずれリーチ演出、はずれ演出など)を決定する際に用いる乱数である。
主制御用ROM31bには、前記制御プログラムに加え、複数種類の変動パターン(演出パターン)と各種判定値(大当り判定値、当り判定値、リーチ判定値など)が記憶されている。変動パターンは、図柄(特別図柄及び飾り図柄)が変動を開始(図柄変動ゲームが開始)してから図柄が確定停止表示(図柄変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。変動パターンには、該変動パターン毎に、図柄変動ゲームの開始から終了までの変動時間が定められている。また、変動パターンは、大当り演出、はずれリーチ演出及びはずれ演出からなる演出内容毎に分類されている。大当り演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て最終的に大当り図柄を停止表示させるように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれ図柄を確定停止表示させるように展開される演出である。
さらに、はずれ演出用の変動パターンには、変動時間としてはずれ演出用の変動パターンの中で最も長い変動時間(本実施形態では11秒)を定めたはずれ通常演出用の変動パターンと、変動時間としてはずれ通常演出用の変動パターンに比較して短い変動時間(本実施形態では5.1秒)を定めたはずれ短縮演出用の変動パターンがある。そして、はずれ演出用の変動パターンには、はずれ演出用の変動パターンの中で最も短い変動時間(本実施形態では3.0秒)を定めたはずれ超短縮演出用の変動パターンがある。主制御基板31は、図柄変動ゲーム開始時において当該ゲームではずれ演出を実行させる場合であって、開始時の遊技状態が確変状態である、及び特別図柄用の保留記憶数が2以上のときにはずれ超短縮演出用の変動パターンを決定し、保留記憶数が1のときにはずれ短縮演出用の変動パターンを決定する。一方、主制御基板31は、図柄変動ゲーム開始時において当該ゲームではずれ演出を実行させる場合であって、開始時の遊技状態が通常状態である、及び特別図柄用の保留記憶数が3以上の場合にはずれ短縮演出用の変動パターンを決定し、保留記憶数が2以下の場合にはずれ通常演出用の変動パターンを決定する。
大当り判定値は、大当り判定で用いる判定値であり、大当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。そして、本実施形態では、通常状態時に大当り判定で肯定判定される割合、すなわち通常状態時の大当りの当選確率を300分の1とし、確変状態時に大当り判定で肯定判定される割合、すなわち確変状態時の大当りの当選確率を30分の1となるように判定値を振分けている。
リーチ判定値は、リーチ判定で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。そして、本実施形態では、通常状態時にリーチ判定で肯定判定される割合を10分の1とし、確変状態時にリーチ判定で肯定判定される割合を50分の1となるように判定値を振分けている。
当り判定値は、当り抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。そして、本実施形態では、通常状態時に当り抽選で肯定判定される割合を256分の1とし、確変状態時に当り判定で肯定判定される割合を256分の255となるように判定値を振分けている。
次に、サブ統括制御基板32について説明する。
サブ統括制御基板32には、制御動作を所定の手順で実行することができる統括制御用CPU32aと、統括制御用CPU32aの制御プログラムを格納する統括制御用ROM32bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる統括制御用RAM32cが設けられている。統括制御用CPU32aには、統括制御用ROM32bと統括制御用RAM32cが接続されているとともに、演出用操作ボタン26が接続されている。そして、統括制御用CPU32aは、モード判定用乱数、モード終了用乱数、大当り予告演出決定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御用RAM32cの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。また、本実施形態の統括制御用CPU32aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。
モード振分用乱数は、図柄変動ゲーム開始時に通常モードに滞在している場合に特別モードに突入させるか否かのモード判定で用いる乱数である。そして、モード振分用乱数には、大当り判定で大当りの決定時に用いる大当り決定時用のモード振分用乱数と、大当り判定ではずれの決定時に用いるはずれ決定時用のモード振分用乱数がある。モード終了用乱数は、図柄変動ゲーム開始時に特別モードに滞在している場合に特別モードを終了させて通常モードに移行させるか否かの転落判定で用いる乱数である。大当り予告演出決定用乱数は、図柄変動ゲーム開始時に大当り予告演出を実行させるか否かを決定するとともに、当該大当り予告演出を実行させる場合にその種類を決定する際に用いる乱数である。
そして、統括制御用ROM32bには、前記制御プログラムに加え、各種判定値(モード判定値、モード転落判定値、大当り予告判定値など)が記憶されている。
モード判定値は、モード判定で用いる判定値であり、各モード判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。そして、モード判定値には、大当り判定で大当りの決定時に用いる大当り決定時用のモード判定値と、大当り判定ではずれの決定時に用いるはずれ決定時用のモード判定値がある。本実施形態では、大当り決定時の図柄変動ゲームのモード判定で肯定判定される割合、すなわち大当り決定時の通常モードから特別モードへの突入確率を10分の1とし、はずれ決定時の図柄変動ゲームのモード判定で肯定判定される割合、すなわちはずれ決定時の通常モードから特別モードへの突入確率を100分の1となるように判定値を振り分けている。
モード転落判定値は、転落判定で用いる判定値であり、モード終了用乱数の取り得る数値の中から定められている。そして、本実施形態では、特別モードでの図柄変動ゲームの転落判定で肯定判定される割合、すなわち特別モードから通常モードへの転落確率を4分の1となるように判定値を振り分けている。
大当り予告判定値は、大当り予告演出を実行させるか否かを決定するとともに、当該大当り予告演出を実行させる場合にその種類を決定する際に用いる判定値であり、大当り予告決定用乱数の取り得る数値の中から定められている。そして、大当り予告判定値には、大当り判定で大当りの決定時に用いる大当り決定時用の大当り予告判定値と、大当り判定ではずれの決定時に用いるはずれ決定時用の大当り予告判定値がある。本実施形態では、大当り決定時用の大当り予告判定値に、はずれ決定時用の大当り予告判定値に比較して高い割合で大当り予告演出を実行することを決定するとともに、大当り予告演出として特定の大当り予告演出を決定するように判定値を振り分けている。
次に、演出表示制御基板33について説明する。
演出表示制御基板33には、制御動作を所定の手順で実行することができる表示制御用CPU33aと、表示制御用CPU33aの制御プログラムを格納する表示制御用ROM33bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる表示制御用RAM33cが設けられている。表示制御用CPU33aには、表示制御用ROM33bと、表示制御用RAM33cが接続されているとともに、演出表示装置H2と、モード報知部MHが接続されている。また、本実施形態の表示制御用CPU33aはタイマ機能を搭載しており、所定のタイミング(例えば、図柄変動ゲームを開始するタイミング)で時間を計測する。表示制御用ROM33bには、各種の画像データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。
以下、主制御基板31、サブ統括制御基板32及び演出表示制御基板33が実行する制御内容を説明する。
最初に、主制御基板31について説明する。
主制御用CPU31aは、パチンコ遊技機10に供給される電源電圧が所定電圧に降下すると、電源基板30に搭載される電源監視回路が出力する電源断信号を入力する。そして、電源断信号を入力した主制御用CPU31aは、バックアップ処理を実行し、バックアップデータを主制御用RAM31cに記憶する。主制御用RAM31cに記憶されたバックアップデータは、電源基板30に搭載されるバックアップ電源からの電源供給を受けて、パチンコ遊技機10の電源遮断後も記憶保持される。
また、主制御用CPU31aは、パチンコ遊技機10の電源投入がなされると、電源基板30に搭載されるリセット信号回路が出力するリセット信号を入力し、起動を待機する。そして、待機状態とされた主制御用CPU31aは、サブ統括制御基板32や演出表示制御基板33などの他の制御基板の起動後に起動を開始し、遊技の制御を行える状態(図柄組み合わせゲームの制御を行える状態)にするための初期設定処理を行う。初期設定処理において主制御用CPU31aは、主制御用RAM31cに記憶保持されているバックアップデータをもとにパチンコ遊技機10の状態を電源遮断時の状態に復帰させる場合には、サブ統括制御基板32に復電時コマンドを出力する。この復電時コマンドにより、パチンコ遊技機10の状態、例えば演出表示装置H2の表示内容などが、電源遮断時の状態に復帰される。一方、初期設定処理において主制御用CPU31aは、電源投入時にバックアップデータが消去された場合、及びバックアップデータが記憶保持されていない場合には、サブ統括制御基板32に起動時コマンドを出力する。この起動時コマンドにより、パチンコ遊技機10の状態、例えば演出表示装置H2の表示内容などが、初期状態とされる。
そして、起動後に主制御用CPU31aは、開放センサSE1から開放信号を入力すると、開放センサSE1から開放信号を入力している間(前枠14が開放されていることを検知している間)、前枠14が開放されていることを示す開放コマンドを統括制御用CPU32aに出力し続ける。そして、主制御用CPU31aは、開放センサSE1から開放信号を入力しなくなると(前枠14が閉鎖されていることを検知すると)、開放コマンドの出力を停止する。
また、始動入賞装置22(上始動口22a又は下始動口22b)へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した始動口センサSE2が出力する検知信号を入力すると、主制御用RAM31cに記憶されている特別図柄用の保留記憶数が上限数(本実施形態では4)未満であるか否かの保留判定を行う。保留判定の判定結果が肯定(特別図柄用の保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU31aは、特別図柄用の保留記憶数を1加算(+1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。また、主制御用CPU31aは、特別図柄用の保留記憶数の書き換えに伴って該書き換え後の前記保留記憶数に対応する数の保留ランプを点灯させる。例えば、主制御用CPU31aは、書き換え後の特別図柄用の保留記憶数が「3」の場合、3つの保留ランプを点灯させる。また、主制御用CPU31aは、保留判定を肯定判定している場合、大当り判定用乱数の値を主制御用RAM31cから取得し、それらの値を特別図柄用の保留記憶数に対応付けて主制御用RAM31cの所定の記憶領域に格納する。なお、主制御用CPU31aは、保留判定の判定結果が否定(保留記憶数=4)の場合、上限数を超える特別図柄用の保留記憶数の書き換えを行わないとともに、大当り判定用乱数の値も取得しない。
そして、主制御用CPU31aは、図柄変動ゲームの開始直前に、主制御用RAM31cの所定の記憶領域に格納した大当り判定用乱数の値を読み出し、該値と主制御用ROM31bに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当りか否かの大当り判定を行う。大当り判定の判定結果が肯定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが一致)の場合、主制御用CPU31aは、大当りを決定する。大当りを決定した主制御用CPU31aは、特別図柄表示装置H1で行われる図柄変動ゲームで確定停止表示させる特別図柄として、大当り判定用乱数に対応する特別図柄を大当り図柄として決定する。また、大当りを決定した主制御用CPU31aは、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM31cから取得し、該値に対応する変動パターンを大当り演出用の変動パターンの中から選択して決定する。
また、主制御用CPU31aは、特図を決定した場合、当該特図の種類に基づき、確変状態を付与するか否かを決定している。そして、主制御用CPU31aは、大当り遊技終了後に確変状態を付与する確変大当りに対応する特別図柄を決定した場合、主制御用RAM31cに確変状態を付与することを示す情報(フラグなど)を記憶(設定)する。一方、主制御用CPU31aは、大当り遊技終了後に時短状態を付与する非確変大当りに対応する特別図柄を決定した場合、主制御用RAM31cに時短状態を付与することを示す情報(フラグなど)を記憶(設定)する。本実施形態では、主制御用RAM31cに現在の遊技状態を示す情報(フラグなど)が記憶されており、主制御用CPU31aは、当該情報に基づき現在の遊技状態が確変状態であるか否か及び時短状態であるか否かなどを把握している。
一方、主制御用CPU31aは、大当り判定の判定結果が否定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とが不一致)の場合、はずれを決定する。そして、はずれを決定した主制御用CPU31aは、主制御用RAM31cからリーチ判定用乱数を読み出し、該値とリーチ判定値とを比較し、はずれリーチ演出を実行するか否かのリーチ判定を行う。そして、主制御用CPU31aは、リーチ判定の判定結果が肯定(リーチ判定用乱数とリーチ判定値とが一致)の場合、特別図柄表示装置H1に確定停止表示させる特別図柄としてはずれ図柄を決定するとともに、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM31cから取得し、該値に対応する変動パターンをはずれリーチ演出用の変動パターンの中から選択して決定する。
一方、主制御用CPU31aは、リーチ判定の判定結果が否定(リーチ判定用乱数とリーチ判定値とが不一致)の場合、前述同様にはずれ図柄を決定するとともに、変動パターン振分用乱数の値を主制御用RAM31cから取得し、該値と特別図柄用の保留記憶数に基づき変動パターンをはずれ演出用の変動パターンの中から選択して決定する。
特別図柄及び変動パターンを決定した主制御用CPU31aは、所定の制御コマンドを所定のタイミングでサブ統括制御基板32(統括制御用CPU32a)に出力する。具体的に言えば、主制御用CPU31aは、最初に変動パターンを指示するとともに図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンド(演出パターン指定コマンド)を出力する。次に、主制御用CPU31aは、特別図柄を指示する特別図柄用の停止図柄指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU31aは、指示した変動パターンに定められている変動時間の経過時に、図柄変動ゲームの終了(図柄の確定停止)を指示する図柄停止コマンドを出力する。
また、主制御用CPU31aは、図柄変動ゲームの開始時に特別図柄用の保留記憶数を1減算(−1)し、特別図柄用の保留記憶数を書き換える。そして、主制御用CPU31aは、特別図柄用の保留記憶数の書き換えに伴って該書き換え後の前記保留記憶数に対応する数の保留ランプを点灯させる。また、主制御用CPU31aは、図柄変動ゲームの開始に伴って特別図柄表示装置H1の表示内容を制御する。すなわち、主制御用CPU31aは、図柄変動ゲームの開始により特別図柄の変動を開始させ、決定した変動パターンに定められている変動時間の経過時に決定した特別図柄(大当り図柄又ははずれ図柄)を確定停止表示させる。
また、主制御用CPU31aは、大当りを決定した場合、大当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、大当り遊技に係る制御(オープニング演出などの演出指示や大入賞口扉24の開閉動作の制御)を実行する。次に、主制御用CPU31aは、大当り遊技終了後、主制御用RAM31cに記憶される前記情報に基づき、大当り遊技終了後の遊技状態を制御する。主制御用CPU31aは、主制御用RAM31cに確変状態を付与することが示されている場合には大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態で制御するとともに、主制御用RAM31cに時短状態を付与することが示されている場合には大当り遊技終了後の遊技状態を時短状態で制御する。そして、主制御用CPU31aは、遊技状態として確変状態を開始させる場合には、確変状態の開始を指示する確変開始コマンドを統括制御用CPU32aに出力する。一方、主制御用CPU31aは、確変状態を終了させる場合には、確変状態の終了を指示する確変終了コマンドを統括制御用CPU32aに出力する。確変終了コマンドは、所定回数(10000回)の図柄変動ゲームの終了、又は確変状態中の大当り遊技の開始に伴って出力される。
また、主制御用CPU31aは、遊技状態として時短状態を開始させる場合には、時短状態の開始を指示する時短開始コマンドを統括制御用CPU32aに出力する。一方、主制御用CPU31aは、時短状態を終了させる場合には、時短状態の終了を指示する時短終了コマンドを統括制御用CPU32aに出力する。時短終了コマンドは、所定回数(100回)の図柄変動ゲームの終了、又は時短状態中の大当り遊技の開始に伴って出力される。
また、主制御用CPU31aは、普通図柄作動ゲート25に遊技球が通過し、ゲートセンサSE3からの検知信号を入力すると、普通図柄用の保留記憶数が上限数未満であるか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、主制御用CPU31aは、普通図柄用の保留記憶数を1加算するとともに、当り判定用乱数を主制御用RAM31cから読み出し、主制御用RAM31cの所定の格納領域に格納(記憶)する。また、前記判定結果が肯定の場合、主制御用CPU31aは、加算後の普通図柄用の保留記憶数に応じた数だけ普図保留ランプを点灯させるように普図保留記憶数表示部HRを制御する。
そして、主制御用CPU31aは、普通図柄変動ゲームの開始直前に、主制御用RAM31cに記憶されている前記当り判定用乱数の値と主制御用ROM31bに記憶されている当り判定値とを比較して当り判定を実行する。主制御用CPU31aは、当り判定の判定結果が肯定の場合に当りを決定し、前記判定結果が否定の場合にはずれを決定する。そして、主制御用CPU31aは、普通図柄表示装置H3の表示内容を制御し、普通図柄の変動を開始させ、予め定めた変動時間の経過時に、当りであれば当り図柄を確定的に停止表示させるとともに、はずれであればはずれ図柄を確定的に停止表示させる。普通図柄変動ゲームの変動時間は、時短状態が付与されているときと付与されていないときで異なる。なお、主制御用CPU31aは、普通図柄変動ゲームの開始に伴って普通図柄用の保留記憶数を1減算するとともに、減算後の普通図柄用の保留記憶数に応じた数だけ普図保留ランプを点灯させるように普図保留記憶数表示部HRを制御する。
本実施形態では、主制御用CPU31aが、大当り判定手段として機能するとともに、演出パターン決定手段として機能する。
次に、サブ統括制御基板32について説明する。
サブ統括制御基板32の統括制御用CPU32aは、起動時コマンド、又は復電時コマンドを入力すると、起動時処理を行う。なお、統括制御用CPU32aは、主制御用CPU31aから起動時コマンド、又は復電時コマンドを入力すると、演出表示制御基板33、ランプ制御基板34及び音声制御基板35に各コマンドを出力する。
そして、統括制御用CPU32aは、起動時コマンド、又は復電時コマンドの入力後、最初の変動パターン指定コマンドを入力するまで(最初の図柄変動ゲームが開始されるまで)の間に、特別モードを強制的に設定可能に構成されている。統括制御用CPU32aは、起動時コマンドの入力時(電源投入時)、又は復電時コマンドの入力時から最初の図柄変動ゲームが開始するまでの間であって、前枠14が開放されていることと、その開放中に演出用操作ボタン26の操作を有効とする操作有効期間を設定し、その有効期間中に演出用操作ボタン26が操作されることとを条件として特別モードを強制的に設定するようになっている。すなわち、本実施形態では、前枠14を開放する、及び前枠14の開放中に演出用操作ボタン26を操作することを所定の操作として、その所定の操作を電源投入時から最初の図柄変動ゲームが行われるまでの所定の設定期間に実行されることを所定条件として強制的に特別モードを設定するようになっている。
また、本実施形態においては、前枠14が開放されているという所定の操作のうち1つが満たされていなければ、特別モードを設定できない。そして、前枠14を開放する場合に施錠装置Sの施錠を解除しなくてはならないため、所定の操作のうち1つを満たすことができる者は、遊技場側の者(従業員)となる。したがって、遊技場側だけが特別モードを設定できることとなる。また、電源投入時から最初の図柄変動ゲームが開始するまでの間という所定の設定期間中でなければ、特別モードを設定できない。そして、電源投入時から最初の図柄変動ゲームが開始するまでの間は、通常、遊技場の開場時に該当する。したがって、遊技場の開場時にのみ特別モードを設定することができることとなる。また、本実施形態では、統括制御用CPU32aで遊技モード(特別モード、通常モード)を設定してその内容を管理するように構成されており、所定の操作として統括制御用CPU32aに接続されている演出用操作ボタン26を操作することとしている。そして、本実施形態において、統括制御用CPU32aに対して直接信号を入力することが可能な遊技用構成部材は、主制御基板31、又は演出用操作ボタン26のみである。このため、特別モードを強制的に設定する際、遊技モードを管理する手段(統括制御用CPU32a)に直接接続されている部材(演出用操作ボタン26)を操作することを所定の操作(所定条件の一部)とすることで、特別モードの設定を確実に行うことができる。
本実施形態において、特別モードを設定するとは、統括制御用CPU32aによって内部的に特別モードを開始させることができるようにすることである。また、特別モードを開始させるとは、統括制御用CPU32aの内部決定に基づき特別モードを演出表示装置H2、及びモード報知部MHで遊技者に認識できるように報知することである。
次に、統括制御用CPU32aが電源投入から最初の図柄変動ゲームが実行されるまでの間に、特別モードを設定する際に実行するモード設定処理について説明する。
統括制御用CPU32aは、演出用操作ボタン26が押下操作されたことを検知した場合、設定期間フラグに0が設定されているか否かを判定する。この設定期間フラグは、特別モードを設定することが可能な設定期間であるか否かを示すフラグであり、設定期間フラグに0が設定されていた場合には、設定期間であることを示している。なお、設定期間フラグは、パチンコ遊技機10に電源が投入されて起動時コマンドを入力したときから最初の変動パターン指定コマンドが統括制御用CPU32aに入力されるまで0が設定される。すなわち、電源投入時から最初の図柄組み合わせゲームの開始時までが、本実施形態の所定の設定期間となっている。従って、統括制御用CPU32aは、演出用操作ボタン26が押下操作されたことを検知した場合、電源投入時から最初の図柄組み合わせゲームが開始されるまでの間であるか否かを判定している。この判定結果が否定の場合(設定期間フラグに0が設定されていない場合)、統括制御用CPU32aは、モード設定処理を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合(設定期間フラグに0が設定されている場合)、統括制御用CPU32aは、開放フラグに1が設定されているか否か判定する。この開放フラグは、所定の操作の1つである前枠14が開放されているか否かを示すフラグであり、開放フラグに1が設定されていた場合には、所定の操作の1つを満たしていることを示している。なお、この開放フラグは、前枠14が開放されている(開放コマンドを入力し続けている)ときに1が設定される。したがって、統括制御用CPU32aは、前枠14が開放されているか否かを判定している。この判定結果が否定の場合(開放フラグに1が設定されている場合)、統括制御用CPU32aは、モード設定処理を終了する。
一方、この判定結果が肯定の場合(開放フラグに1が設定されている場合)、統括制御用CPU32aは、特別モードを設定する。そして、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード突入フラグに1を設定する。特別モード突入フラグは、特別モードを開始させることを内部的に決定していることを示すフラグである。そして、統括制御用CPU32aは、特別モード突入フラグに基づき図柄変動ゲームの開始時に特別モードを開始させるか否かを決定する。なお、電源投入時は、特別モード突入フラグに0が設定されている。また、本実施形態において、モード設定処理は、特別モード突入フラグに1をセットし強制的に特別モードを設定するための処理であり、特別モードを開始させるための処理を含まないように構成されている。
次に、統括制御用CPU32aが図柄変動ゲーム開始時に実行する変動開始時処理について説明する。
統括制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドと、特別図柄用の停止図柄指定コマンドを入力すると変動開始時処理において、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード突入フラグの値を読み出し、該フラグに1がセットされているか否か(特別モードを内部的に設定しているか否か)を判定する(ステップS01)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS11に移行する。なお、特別モード突入フラグに1がセットされている場合とは、前記モード設定処理、又は変動開始時処理のステップS07で統括制御用CPU32aによって1がセットされているときである。
一方、ステップS01で特別モード突入フラグに1がセットされていない場合、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード中フラグの値を読み出し、該フラグに1がセットされているか否かを判定する(ステップS02)。特別モード中フラグは、特別モードの開始後であって、特別モード中であるか否かを示すフラグである。そして、特別モード中フラグには、特別モード中である場合に1がセットされており、通常モード中である場合に0がセットされている。そして、ステップS02の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU32aは、図7に示すステップS20に移行して特別モード中の図柄変動ゲームの開始に伴う処理を実行する。
一方、ステップS02の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU32aは、通常モード中の図柄変動ゲームの開始に伴う処理を実行する。そして、統括制御用CPU32aは、遊技状態フラグを読み出し、該フラグに確変状態を示す情報、又は時短状態を示す情報が設定されているか否かを判定する(ステップS03)。遊技状態フラグには、現在の遊技状態を示す情報が記憶されており、確変状態であるか、時短状態であるか、又はいずれの状態でもない通常遊技状態であるかが記憶されている。なお、特別モードを開始させる図柄変動ゲームでは、当該モードを開始させたことを示す特別モード演出が実行されるようになっており、はずれ超短縮演出用の変動パターンと、はずれ短縮演出用の変動パターンに定める変動時間に比較して長い演出時間(本実施形態では7.0秒)の演出が実行されるようになっている。このため、統括制御用CPU32aは、はずれ短縮演出用の変動パターンと、はずれ超短演出用の変動パターンを選択し得る確変状態、又は時短状態である場合にステップS03を肯定判定することで、変動開始時処理を終了させて特別モードの設定を行わないとともに、特別モードの開始も行わないようになっている。したがって、通常状態である場合にのみ特別モードが設定される可能性があるとともに、特別モードが開始される可能性がある。
ステップS03の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU32aは、変動開始時処理を終了する。一方、ステップS03の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドで指定された変動パターンが大当り演出用の変動パターンであるか否かを判定する(ステップS04)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cから大当り決定時用のモード判定用乱数を取得し(ステップS05)、該値が統括制御用ROM32bに記憶されている大当り決定時用のモード判定値と一致するか否かを判定するモード判定を行う(ステップS06)。モード判定は、特別モードを設定するか否かの判定をするものであって、この判定に当選する場合に特別モードが設定される一方で、この判定に当選しない場合に特別モードが設定されない。そして、ステップS06の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS09に移行する。一方、ステップS06の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS10に移行する。
また、ステップS04の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cからはずれ決定時用のモード判定用乱数を取得し(ステップS07)、該値が統括制御用ROM32bに記憶されているはずれ決定時用のモード判定値と一致するか否かを判定するモード判定を行う(ステップS08)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS09に移行する。一方、ステップS08の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップ10に移行する。
続いて、ステップS06、又はステップ08からステップS09に移行した統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード突入フラグに1をセットし、ステップS10に移行する。ステップS09において、統括制御用CPU32aは、ステップS06、又はステップS08のモード判定で当選を決定したため、特別モード突入フラグに1をセットする。統括制御用CPU32aは、ステップS06、又はステップS08を肯定判定することを条件として、モード設定処理とは異なる条件のもとで特別モード突入フラグに1をセットする(特別モードを設定する)ようになっている。一方、統括制御用CPU32aは、ステップS06、又はステップS08のモード判定で当選を決定しない場合には、特別モード突入フラグに1をセットすることなく、ステップS10に移行することとなる。
続いて、ステップS06、ステップS08、又はステップS09からステップS10に移行した統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード突入フラグを読み出し、該フラグに1がセットされているか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS11に移行する。
続いて、ステップS01、又はステップS10からステップS11に移行した統括制御用CPU32aは、内部的に特別モードを設定することを決定している場合に、今回の図柄変動ゲームで特別モードを開始させるか否かを判定する突入規制条件チェック処理(図8に示す)を実行する。
そして、図8に示すように、突入規制条件チェック処理において、統括制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドで指定されている変動パターンがはずれリーチ演出用の変動パターンであるか否かを判定する(ステップS30)。ステップS30において、統括制御用CPU32aは、今回の図柄変動ゲームでリーチ演出を実行する、かつ大当り判定ではずれを決定しているか否かを判定している。
そして、ステップS30の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS32に移行する。一方、ステップS30の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドに指定されている変動パターンがはずれ短縮演出用の変動パターンであるか否かを判定する(ステップS32)。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU32aは、突入規制条件チェック処理を終了し、ステップS12に移行する。一方、ステップS30の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS32に移行する。
そして、ステップS30、又はステップS31からステップS32に移行した統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード規制フラグに1をセットする。続いて、統括制御用CPU32aは、突入規制条件チェック処理を終了し、ステップS12に移行する。特別モード規制フラグは、特別モード突入フラグに1がセットされている(特別モードが設定されている)場合に、今回の図柄変動ゲームで特別モードを開始させるか否かを示すフラグである。そして、特別モードを開始させない場合に特別モード規制フラグに1がセットされており、特別モードを開始させる場合に特別モード規制フラグに0がセットされている。統括制御用CPU32aは、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定されている(ステップS30)場合であって、換言すれば図柄変動ゲームでリーチ演出を実行することが決定されている、かつ大当り判定ではずれが決定されている場合に、特別モード規制フラグに1をセットするようになっている。また、統括制御用CPU32aは、はずれ短縮演出用の変動パターンが指定されている(ステップS31)場合に、特別モード規制フラグに1をセットするようになっている。そして、本実施形態で特別モード規制フラグに1がセットされることとは、特別モードの開始を規制することでその開始を特別モードの設定時から遅延させることを示している。その結果、統括制御用CPU32aは、特別モードを設定している場合に、当該モードの設定後の図柄変動ゲームでステップS30又はステップS31を肯定判定することにより特別モード規制フラグに1をセットして特別モードの開始を遅延させるようになっている。すなわち、電源投入後、モード設定処理で特別モードを設定した統括制御用CPU32aは、特別モード設定後、最初の図柄変動ゲームでリーチ演出を実行することが決定されている、かつ大当り判定ではずれが決定されている場合に特別モード規制フラグに1をセットして特別モードの開始を遅延させることとなる。また、変動開始時処理で特別モードを設定した統括制御用CPU32aは、特別モード設定時の図柄変動ゲームでリーチ演出を実行することが決定されている、かつ大当り判定ではずれが決定されている場合に特別モード規制フラグに1をセットして特別モードの開始を遅延させることとなる。その結果、特別モードが設定されている場合に、該設定後の図柄変動ゲームでリーチ演出の実行を決定している、かつ大当り判定ではずれを決定しているときであっても、特別モードの開始を遅延させることによりリーチ演出を実行させるという決定内容を書き換えることなく図柄変動ゲームを実行することとなる。
その一方で、統括制御用CPU32aは、特別モード設定後の図柄変動ゲームでリーチ演出を実行することが決定されている、及び大当り判定ではずれが決定されているいずれかが満たされていない(ステップS30、及びステップS31を否定判定する)場合に、特別モードを開始させることとなる。その結果、一旦設定された特別モードは、特別モード規制フラグに1がセットされる図柄変動ゲームでその開始が遅延されるものの特別モード規制フラグに1がセットされない図柄変動ゲームで開始されることとなる。また、はずれリーチ演出用の変動パターンの選択確率を通常状態時に10分の1、確変状態時に50分の1となるように構成しているため、ステップS30、及びステップS31を否定判定することで実行される図柄変動ゲームが特別モード設定後の数ゲームの間に訪れる確率が高くなっている。したがって、一旦設定された特別モードは、設定後の数ゲームの間に開始されることとなる。なお、特別モードを開始させたことを示す特別モード演出は、はずれ短縮演出用の変動パターンに定める変動時間に比較して長い演出時間(本実施形態では7.0秒)の演出であるためステップS31を肯定判定する場合にも特別モードの開始を遅延させるようになっている。
続いて、図6に示す変動開始時処理に戻って、突入規制条件チェック処理(ステップS11)を実行した統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード規制フラグを読み出し、該フラグに0がセットされているか否かを判定する(ステップS12)。
そして、ステップS12の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS17に移行する。一方、ステップS12の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU32aは、今回の図柄変動ゲームで特別モードを開始させるので、特別モード突入コマンドを統括制御用RAM32cにセットする(ステップS13)。特別モード突入コマンドは、演出表示装置H2やモード報知部MHに対し特別モードが開始することを遊技者に報知する特別モード演出の実行を指示する制御コマンドである。なお、ステップS13で統括制御用RAM32cにセットされた特別モード突入コマンドは、所定のタイミングで各制御基板33〜34に出力される。続いて、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード突入フラグに0をセットしてその内容をクリアする(ステップS14)。そして、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード回転数カウンタを+1(1加算)するとともに(ステップS15)、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード中フラグに1をセットする(ステップS16)。続いて、統括制御用CPU32aは、変動開始時処理を終了する。特別モード回転数カウンタは、特別モードが開始されてから当該モードによる図柄変動ゲームが実行された回数を示すものである。
また、ステップS10、又はステップS12からステップS17に移行した統括制御用CPU32aは、今回の図柄変動ゲームで特別モードを開始させないので、通常コマンドを統括制御用RAM32cにセットする(ステップS17)。通常コマンドは、演出表示装置H2やモード報知部MHに対し通常モードによる演出表示の実行を指示する制御コマンドである。なお、ステップS17で統括制御用RAM32cにセットされた通常コマンドは、所定のタイミングで各制御基板33〜34に出力される。そして、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード規制フラグに0をセットしてその内容をクリアする(ステップS18)。続いて、統括制御用CPU32aは、変動開始時処理を終了する。統括制御用CPU32aは、ステップS30、及びステップS31を否定判定する場合にステップS12を肯定判定し、ステップS30、又はステップS31を肯定判定する場合にステップS12を否定判定する。このため、統括制御用CPU32aは、今回の図柄変動ゲームの開始時に既に特別モードを設定している場合や、ステップS06、又はステップS08を肯定判定することで特別モードを設定する場合に、ステップS12を肯定判定することを条件として特別モードの開始を決定する。一方、統括制御用CPU32aは、今回の図柄変動ゲームの開始時に既に特別モードを設定していた場合や、ステップS06、又はステップS08を肯定判定することで特別モードを設定する場合であっても、ステップS12を否定判定することを条件として特別モードの開始を遅延させることを決定する。
また、ステップS02からステップS20に移行した統括制御用CPU32aは、特別モード中の図柄変動ゲームの開始に伴う処理を実行する。そして、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード回転数カウンタの値を読み出し、該値に25がセットされているか否か(今回の図柄変動ゲームが特別モードを開始してから25回目の図柄変動ゲームであるか否か)を判定する。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS24に移行する。一方、ステップS20の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS20で読み出した特別モード回転数カウンタの値が18〜24であるか否か(今回の図柄変動ゲームが特別モードを開始してから18〜24回目の図柄変動ゲームであるか否か)を判定する(ステップS21)。この判定結果が否定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS27に移行する。
一方、ステップS21の判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cからモード終了用乱数を取得し(ステップS22)、該値が統括制御用ROM32bに記憶されているモード転落判定値と一致するか否かを判定する(ステップS23)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS24に移行する。一方、ステップS23の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS27に移行する。
そして、ステップS20、又はステップS23からステップS24に移行した統括制御用CPU32aは、特別モードを終了させるので、特別モード終了コマンドを統括制御用RAM32cにセットする。特別モード終了コマンドは、演出表示装置H2やモード報知部MHに対し特別モードが終了することを遊技者に報知する特別モード修了演出の実行を指示する制御コマンドである。なお、ステップS24で統括制御用RAM32cにセットされた特別モード終了コマンドは、所定のタイミングで各制御基板33〜34に出力される。
続いて、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cの特別モード中フラグに1をセットしてその内容をクリアするとともに(ステップS25)、特別モード回転数カウンタに0をセットしその内容をクリアする(ステップS26)。そして、統括制御用CPU32aは、変動開始時処理を終了する。
また、ステップS21、又はステップS23からステップS27に移行した統括制御用CPU32aは、特別モードを継続させるので、特別モード中コマンドを統括制御用RAM32cにセットする。特別モード中コマンドは、演出表示装置H2やモード報知部MHに対し特別モードによる演出表示の継続実行を指示する制御コマンドである。なお、ステップS27で統括制御用RAM32cにセットされた特別モード中コマンドは、所定のタイミングで各制御基板33〜34に出力される。続いて、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード回転数カウンタを+1(1加算)する(ステップS28)。そして、統括制御用CPU32aは、変動開始時処理を終了する。統括制御用CPU32aは、特別モードを開始してから17回の図柄変動ゲームが終了するまでの間、転落判定を行うことなく特別モードを継続することを決定している。そして、統括制御用CPU32aは、特別モードを開始してから25回の図柄変動ゲームを上限として継続するようになっており、25回目の図柄変動ゲームで特別モードから通常モードに移行させることを決定する。一方、統括制御用CPU32aは、特別モードを開始してから18回〜24回目の図柄変動ゲームでは、各ゲームの開始毎に特別モードから通常モードに移行(転落)する転落判定を実行し、該判定で肯定判定する場合に特別モードから通常モードに移行することを決定する。なお、統括制御用CPU32aは、特別モードの設定ではなく特別モードの開始を契機に特別モード中の図柄変動ゲームの回数をカウントする。したがって、ステップS20〜S28の処理は、特別モード中フラグが1の場合にのみ実行される処理である。
また、統括制御用CPU32aは、変動開始時処理の終了後、停止図柄指定コマンドに対応する特別図柄に応じて演出表示装置H2に停止表示させる図柄組み合わせを構成する飾り図柄(飾図)を決定する。
飾図の決定において統括制御用CPU32aは、特別図柄用の停止図柄指定コマンドに指定される特図が確変大当りを示す大当り図柄の場合には前記図柄組み合わせを構成する飾図として確変大当りを示す大当り図柄を決定する。また、統括制御用CPU32aは、停止図柄指定コマンドに指定される特図が非確変大当りを示す大当り図柄の場合には前記図柄組み合わせを構成する飾図として非確変大当りを示す大当り図柄を決定する。一方、統括制御用CPU32aは、停止図柄指定コマンドに指定される特別図柄がはずれ図柄の場合には前記図柄組み合わせを構成する飾図としてはずれ図柄を決定する。このとき、統括制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドではずれリーチ演出用の変動パターンが指示されている場合、飾図のはずれ図柄として左右列の図柄が同一種類となるリーチ図柄を含めて決定する。また、統括制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドではずれ演出用の変動パターンが指示されている場合、飾図のはずれ図柄として前記リーチ図柄を含めずに決定する。
また、統括制御用CPU32aは、停止図柄指定コマンドに対応する特別図柄に応じて今回の図柄変動ゲームで大当り予告演出を実行させるか否かとともに、大当り予告演出を実行させる場合に大当り予告演出の種類を決定する。そして、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cから大当り予告演出決定用乱数を取得し、該値と大当り予告判定値とを比較し、当該判定値に対応した内容の大当り予告演出を実行する。統括制御用CPU32aは、停止図柄指定コマンドに指定される特別図柄が大当り図柄の場合に大当り決定時用の大当り予告判定値を参照し、停止図柄指定コマンドに指定される特別図柄がはずれ図柄の場合にはずれ決定時用の大当り予告判定値を参照する。なお、大当り予告判定値には、大当り予告演出を実行しないことを特定する判定値も振り分けられており、大当り予告演出を実行しないことを特定する判定値と大当り予告演出決定用乱数が一致する場合には、大当り予告演出を実行しないこととなる。
そして、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード中フラグに1がセットされている、かつ停止図柄指定コマンドに指定される特別図柄がはずれ図柄である場合であって、特定の大当り予告演出の実行を決定したときに、大当り予告演出の種類を特定の大当り予告演出以外に書き換えて(変更して)書き換えた内容による大当り予告演出の実行を指示するようになっている。一方、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード中フラグに1がセットされている、かつ停止図柄指定コマンドに指定される特別図柄が大当り図柄である場合に、決定した大当り予告演出を書き換える(変更する)ことなく決定した大当り予告演出の実行を指示するようになっている。なお、特定の大当り予告演出以外の大当り予告演出は、遊技モードに拘らず決定した内容に基づき実行される。
そして、飾図と、大当り予告演出の内容を決定した統括制御用CPU32aは、変動パターン指定コマンドと、停止図柄指定コマンドを各制御基板33〜35に出力するとともに、飾図を指示する飾図用の停止図柄指定コマンドと、大当り予告演出の演出内容を指示する演出指定コマンドを各制御基板33〜35に出力する。また、統括制御用CPU32aは、図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを各制御基板33〜35に出力する。
また、統括制御用CPU32aは、大当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、大当り遊技の開始が指示される(オープニング演出などの演出指示がされる)場合に、特別モードを終了させるため統括制御用RAM32cに記憶されている特別モード突入フラグと、特別モード中フラグに1をセットしてその内容をクリアする。そして、統括制御用CPU32aは、大当り遊技終了後、通常モードによる図柄変動ゲームを行わせるように遊技モードを制御する。
また、統括制御用CPU32aは、確変開始コマンドを入力すると、確変状態が付与されたことを示す情報を、確変終了コマンドを入力するまでの間、統括制御用RAM32cに継続的に設定する。また、統括制御用CPU32aは、時短開始コマンドを入力すると、時短状態が付与されたことを示す情報(フラグなど)を、時短終了コマンドを入力するまでの間、統括制御用RAM32cに継続的に設定する。
本実施形態では、統括制御用CPU32aが予告演出決定手段として機能するとともに、特別モード設定手段として機能する。
次に、演出表示制御基板33について説明する。
演出表示制御基板33の表示制御用CPU33aは、起動時コマンド、又は復電時コマンドを入力すると、起動時処理を行う。例えば、表示制御用CPU33aは、演出表示装置H2の画面表示を初期画面表示とするとともに、モード報知部MHの演出態様を通常モードに対応する態様とする。
また、表示制御用CPU33aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該コマンドに指示される変動パターンに対応する演出内容(変動内容)を選択し、該演出内容で図柄変動ゲームを行わせるように演出表示装置H2の表示内容を制御する。
また、表示制御用CPU33aは、特別モード突入コマンドを入力すると、特別モード演出を演出表示装置H2と、モード報知部MHに実行させる。そして、演出表示装置H2では、情報表示領域Zに「特別モード突入」の表示演出が実行される。モード報知部MHでは、発光ランプLの点灯個数が増加する態様の演出が実行される。また、表示制御用CPU33aは、特別モード中コマンドを入力すると、特別モード中であることを遊技者に報知する特別モード中演出を演出表示装置H2と、モード報知部MHに実行させる。そして、演出表示装置H2では、情報表示領域ZにテロップTPを表示させる演出が実行される。モード報知部MHでは、レーダ針Rを特別モードに対応した回転速度で回転させる態様の演出が実行される。また、表示制御用CPU33aは、特別モード終了コマンドを入力すると、特別モードが終了されることを遊技者に報知する特別モード終了演出を演出表示装置H2と、モード報知部MHに実行させる。そして、演出表示装置H2では、情報表示領域Zに「特別モード終了」の表示演出が実行される。モード報知部MHでは、発光ランプLの点灯個数が減少する態様の演出が実行される。また、表示制御用CPU33aは、通常モードコマンドを入力すると、通常モード中であることを遊技者に報知する通常モード中演出を演出表示装置H2と、モード報知部MHに実行させる。そして、演出表示装置H2では、情報表示領域Zで何も表示演出を実行しない。モード報知部MHでは、レーダ針Rを通常モードに対応した回転速度で回転させる態様の演出が実行される。
また、演出指定コマンドを入力すると、該コマンドに指示される大当り予告演出に対応する内容の大当り予告演出を図柄変動ゲームで行わせるように演出表示装置H2の表示内容を制御する。そして、表示制御用CPU33aは、図柄変動ゲーム中に飾図用の停止図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドで指示された飾り図柄を演出表示装置H2に確定停止表示させるように表示内容を制御し、図柄変動ゲームを終了させる。
また、表示制御用CPU33aは、大当り演出用の変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、大当り遊技の開始が指示される(オープニング演出などの演出指示がされる)場合に、大当り遊技に係る演出(オープニング演出などの演出)を演出表示装置H2に実行させる。
なお、ランプ制御基板34、及び音声制御基板35は、各種コマンドを入力すると、枠用ランプ16の発光態様及びスピーカ17の音声出力態様を制御する。すなわち、ランプ制御基板34、及び音声制御基板35は、演出表示制御基板33と同様にこれらのコマンドで指示された演出内容に応じた演出を行わせるように制御を行う。
本実施形態では、統括制御用CPU32aと、表示制御用CPU33aが特別モード演出実行手段として機能する。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機10における特別モードに関して、特別モードを設定して特別モードを開始する場合の態様を図9(a),(b)にしたがって説明する。
ここでは、統括制御用CPU32aのモード設定処理により、特別モードが設定される場合の態様を中心に説明する。図9(a)には、電源投入から最初の図柄変動ゲームが開始されるまでの間にモード設定処理により特別モードを設定し、その最初の図柄変動ゲームではずれリーチ演出用の変動パターンを決定したことにより、特別モードの開始が遅延される態様を示している。また、図9(a)には、最初の図柄変動ゲームの次の図柄変動ゲームで特別モードが開始される態様を示している。また、図9(b)には、電源投入から最初の図柄変動ゲームが開始されるまでの間にモード設定処理により特別モードを設定し、その最初の図柄変動ゲームで特別モードが開始される態様を示している。
図9(a)に示すように、電源投入された(時点A1)後、前枠14が開放されて(時点A2)その開放中に演出用操作ボタン26が操作される(時点A3)ことで、統括制御用CPU32aにより特別モードが設定されて特別モード突入フラグに1がセットされる。そして、時点A3において、特別モード突入フラグに1がセットされると、電源投入後であって特別モードの設定後、特別モードが開始されるまで特別モード突入フラグの内容が維持される。ここで、演出表示装置H2、モード報知部MHでは、通常モード時の演出が実行されている。この時点では、特別モードを設定しているものの特別モードを開始させていないため、見た目上遊技者に特別モードが設定されているか否かは判断できない。
続いて、時点A3における特別モードの設定後、最初の図柄変動ゲームの実行に伴う変動開始時処理が実行される(時点A4)。時点A4において、変動開始時処理で特別モード規制フラグに1がセットされることで、特別モードの開始が遅延されることとなる。そして、特別モード突入フラグは、最初の図柄変動ゲームで特別モードの開始を遅延させるためその内容を維持する。一方、時点A5において、特別モード突入フラグを1で維持することを決定すると、変動開始時処理の終了に伴って特別モード規制フラグは0になる。続いて、最初の図柄変動ゲームが実行され(時点A5)、演出表示装置H2、モード報知部MHでは、通常モード中演出が実行される。この時点では、特別モードを設定しているものの特別モードを開始させていないため、見た目上遊技者に特別モードが設定されているか否かとともに、特別モードの開始が遅延されているか否かは判断できない。
続いて、時点A5における最初の図柄変動ゲームの終了後、次の図柄変動ゲームの実行に伴う変動開始時処理が実行される(時点A6)。時点A6において、変動開始時処理で特別モード規制フラグに0がセットされているので、特別モードを開始させることが決定される。そして、特別モード突入フラグには、特別モードを開始させることが決定されたため0がセットされる一方で、特別モード中フラグには1がセットされる。続いて、次の図柄変動ゲームが実行され(時点A7)、演出表示装置H2、モード報知部MHでは、特別モード演出が実行されて通常モード中演出から特別モード中演出に移行する。この時点において、特別モードを開始させるため、見た目上遊技者に特別モードが開始されたことを認識させることができる一方で、今回の図柄変動ゲームの開始に伴って特別モードが開始されたのか、特別モードの開始が遅延されたことに伴って特別モードが開始されたのかは遊技者に判断できない。
また、図9(b)に示すように、時点A4において、変動開始時処理で特別モード規制フラグに0がセットされているので、特別モードが開始される。そして、特別モードの開始に伴って特別モード突入フラグには0がセットされる一方で、特別モード中フラグには1がセットされる。続いて、最初の図柄変動ゲームが実行され(時点A5)、演出表示装置H2、モード報知部MHでは、特別モード演出が実行されて通常モード中の演出から特別モード中の演出に移行する。この時点において、特別モードを開始させるため、見た目上遊技者に特別モードが開始されたことを認識させることができる一方で、今回の図柄変動ゲームの開始に伴って特別モードが開始されたのか、電源投入時に強制的に設定された特別モードに伴って特別モードが開始されたのかは遊技者に判断できない。
続いて、時点A5における最初の図柄変動ゲームの終了後、次の図柄変動ゲームの実行に伴う変動開始時処理が実行される(時点A6)。時点A6において、変動開始時処理で特別モード中フラグに1がセットされているので、変動開始時処理が終了されて、各フラグの内容が維持される。続いて、次の図柄変動ゲームが実行され(時点A7)、演出表示装置H2、モード報知部MHでは、特別モード中演出が実行される。なお、変動開始処理により特別モードが設定される場合には、図9(a),(b)の時点A3で決定している内容を時点A4の変動開始処理で決定することとなり、以降の態様は、図9(a),(b)と同じ態様となる。
図9(a),(b)に示すように、モード設定処理により設定された特別モードは、該モードの設定時(時点A3)にその開始が行われるわけでなく、電源投入してから最初の図柄変動ゲームが開始されるまでは(時点A1〜A5)、少なくとも特別モードが開始されない。したがって、電源投入後であって、特別モードの設定後の最初の図柄変動ゲームの開始に伴い変動開始時処理を実行することにより特別モードを開始させるか否かが決定され、その決定に基づき特別モードの開始又は遅延が行われるようになっている。
そして、本実施形態におけるパチンコ遊技機10は、特別モードを開始させてから最初の図柄変動ゲームでリーチ演出の出現によって当該ゲームで大当り図柄を導出することが確定するように構成している。このように構成したパチンコ遊技機10であって、特別モードが設定された場合に、リーチ演出の実行を決定している、かつ大当り判定ではずれを決定しているときであっても、特別モードの開始を遅延させることによりリーチ演出を実行させるという決定内容を書き換えることなく図柄変動ゲームを実行することとなる。そして、特別モードの開始をその設定時から遅延させているものの、図9(a),(b)に示すように、遊技者は、特別モードが開始されることにより特別モードが設定されたことを認識することとなり、特別モードの開始が遅延されているか否かを把握することができないようになっている。その結果、モード設定処理により特別モードが設定されている場合に、該設定後、最初の図柄変動ゲームでリーチ演出の実行を決定している、かつ大当り判定ではずれを決定しているときであっても、遊技者に違和感を与えることなく特別モードの開始を遅延させるとともに、以降のゲームで特別モードを開始させることとなる。また、変動開始時処理により特別モードが設定されている場合に、該設定後、最初の図柄変動ゲームでリーチ演出の実行を決定している、かつ大当り判定ではずれを決定しているときであっても、遊技者に違和感を与えることなく特別モードの開始を遅延させるとともに、以降のゲームで特別モードを開始させることとなる。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)特別モードの設定後、最初の図柄変動ゲームで特別モード演出とリーチ演出とを併せて実行する場合にそのゲームで大当りを認識できる結果を導出するように構成したときであって、特別モードの設定後、最初の図柄変動ゲームを実行する際に、リーチ演出を決定し、かつはずれを決定してもその図柄変動ゲームの演出内容を変更する必要がなくなる。また、特別モードの設定後、最初の図柄変動ゲームで特別モード演出の実行を遅延する場合であっても、次ゲーム以降の図柄変動ゲームで特別モード演出を実行させることにより、一旦、特別モードが設定されると特別モードを確実に開始させることができる。すなわち、特別モードの設定後、最初の図柄変動ゲームにおいて当該ゲームを遊技者に違和感を与えることなく実行することができ、そのゲーム以降の図柄変動ゲームにおいて特別モード演出を実行する場合にも遊技者に違和感を与えることなく特別モードを開始させる旨を報知することができる。したがって、特別モードを設けた場合において、特別モードを開始させる際の図柄変動ゲームで遊技者に違和感を与えることがなくなる。
(2)特別モードの設定後、その開始が遅延される場合であっても、遅延するにあたって回数や時間などの上限を設けないようにした。すなわち、特別モードの設定後、その開始が遅延されている場合であっても、リーチ演出を決定している、及びはずれを決定しているいずれかが満たされていない(特別モード規制フラグに0がセットされている)図柄変動ゲームで特別モードを開始させるようにした。このため、遊技場の従業員の特別モードを設定したいという意思を確実に反映させることができる。
(3)特別モードの設定後、最初の図柄変動ゲームを実行する際、リーチ演出を決定する、かつ大当り判定手段ではずれを決定する場合に、その図柄変動ゲームで大当りを認識できる結果を導出するように構成した。このため、特別モード演出とリーチ演出とが併せて実行される場合にあっては、リーチ演出の大当りへの期待値が低い場合であっても、特別モード演出と併せて実行されることでリーチ演出に対する期待値は大幅に上昇させることができる。
(4)特別モードの設定後、最初の図柄変動ゲームで特別モード演出とリーチ演出とを併せて実行する場合には、そのゲームで大当りを認識できる結果を導出することとなる。このため、図柄変動ゲームが開始される毎に、リーチ演出の出現と、特別モード演出の出現に対して遊技者に期待を抱かせることができる。したがって、毎回の図柄変動ゲームにおいて、特別モード演出の出現及びリーチ演出の出現に対して遊技者に期待を抱かせることができる。
(5)前枠14が開放されていることのみを所定の操作とする場合にあっては、遊技場でパチンコ遊技機10の釘の調整などにより前枠14を開放することにより特別モードが設定されてしまうこととなる。このため、遊技場の従業員の意思に反して特別モードが設定される場合がある。したがって、所定の動作としては、前枠14が開放されている1動作だけでなく、その1動作に加えて演出用操作ボタン26が操作される2動作を要するように構成することで、遊技場の従業員の意に反して特別モードが設定されることを防止することができる。そして、遊技場の従業員だけが前枠14を開放することができるため、遊技場の従業員だけが特別モードの設定を行うことができる。
(6)特別モードを設定できる期間は、電源投入時から最初の図柄組み合わせゲームが行われるまでの間の設定期間とすることで、遊技場側が開場時にのみ特別モードを設定することができる。すなわち、パチンコ遊技機10の故障など(球詰まり等)により遊技場の開場中に前枠14を開放することがあるが、その開放により所定条件が満たされることはない。従って、確実に遊技場側だけが開場時にのみ特別モードを設定することができる。また、電源投入時から最初の図柄組み合わせゲームが開始されるまでとしたので、例えば、多数の遊技機に対して一斉に電源を投入する場合であっても、特別モードを設定するために十分な時間を確保できる。
(7)所定の動作の1つとしては、遊技者及び遊技場の従業員が操作可能な遊技用構成部材の中で、統括制御用CPU32aに対して直接信号を入力することが可能な演出用操作ボタン26の操作とした。そして、例えば、球貸し操作基板41が有する球貸ボタン、又は返却ボタンの操作や、発射装置19の操作を所定の動作として構成する場合には、これらのボタンが操作されたことを示す信号や制御コマンドを払出制御基板36や発射制御基板37から統括制御用CPU32aに入力しなければいけない。このため、演出用操作ボタン26以外の部材の操作を所定の動作として構成する場合には、その操作が行われたことを示す信号や制御コマンドを統括制御用CPU32aに主制御用CPU31aを介して入力しなければいけないので、主制御用CPU31aの制御負担の増加を招く可能性がある。したがって、特別モードを強制的に設定する際、遊技モードを管理する手段(統括制御用CPU32a)に直接接続されている部材(演出用操作ボタン26)を操作することを所定の操作(所定条件の一部)とすることで、主制御用CPU31aの制御負担を増加させることなく特別モードの設定を確実に行うことができる。
(8)演出用操作ボタン26は、上球皿15の上面側(パチンコ遊技機10の前面側)に備えられているので、前枠14を開放した際、演出用操作ボタン26を操作しやすい。したがって、特別演出モードを設定しやすい。
(9)所定の動作の1つとしては、遊技中に遊技者が操作可能な演出用操作ボタン26を操作することとした。このため、特別モードを設定する手段として流用することができる。したがって、特別モードを設定するためだけの操作手段を設ける必要がない。このため、製造コストを低減することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明を具体化した第2の実施形態を図10及び図11にしたがって説明する。以下の説明では、既に説明した実施形態と同一構成及び同一制御内容について同一符号を付すなどし、その重複する説明を省略又は簡略する。
本実施形態において、統括制御用CPU32aは、図10に示すように、変動開始時処理において、ステップS02で否定判定する場合に、ステップS04に移行する。また、図11に示すように、ステップS11の突入規制条件チェック処理において、統括制御用CPU32aは、統括制御用RAM32cに記憶されている遊技フラグを読み出し、該フラグに確変状態、又は時短状態を示す情報が設定されているか否かを判定する(ステップS40)。この判定結果が肯定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS32に移行する。一方、ステップS40の判定結果が否定の場合、統括制御用CPU32aは、ステップS30に移行する。
このように構成した本実施形態では、変動開始時処理における突入規制条件チェック処理のステップS40が肯定判定されることにより、確変状態、又は時短状態である場合に特別モード規制フラグに1がセットされることとなる。その一方で、変動開始時処理のステップ04、又はステップS06によるモード判定は、確変状態、又は時短状態である場合に拘らず実行されることとなる。このため、確変状態、又は時短状態においては、特別モードが設定される可能性がある一方で、特別モードが開始されることがないように構成されている。すなわち、時短状態中に変動開始時処理のモード判定に当選すると、その当選によって設定される特別モードは、時短状態中に開始されない。このため、時短状態中に設定された特別モードは、時短状態の終了後に開始されることとなる。したがって、時短状態中にモード判定に当選している場合には、時短状態の終了後の図柄変動ゲームで特別モードが開始されることとなる。なお、時短状態中に大当りに当選する場合には、特別モード突入フラグに0がセットされその内容がクリアされてしまうため、大当りに伴う大当り遊技終了後、通常モードで図柄変動ゲームを行うこととなる。また、確変状態中においては、ほぼ次回の大当りが確定している状態であるため確変状態中の大当りに伴う大当り遊技終了後、通常モードで図柄変動ゲームを行うこととなる。
したがって、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果(1)〜(9)に加えて、以下の効果を得ることができる。
(10)遊技者の中には、時短状態の終了を契機として遊技を止めるなどする遊技者も存在する。時短状態が終了すると、入球率向上状態も同時に終了することとなり、通常状態は、遊技者にとって確変状態や、時短状態に比較して不利な遊技状態であるからである。しかしながら、時短状態中においても特別モードを設定可能に構成することで、時短状態終了後の図柄変動ゲームにおいては、時短状態終了後の図柄変動ゲームで特別モードが開始される場合がある。このような場合には、時短状態の終了後であっても遊技者の遊技に対する継続意欲を向上させることができる。したがって、特別モードの開始を遅延させる構成を採用したことにより、特別モード突入時に遊技者に違和感を与えなくしつつ、時短状態終了後の遊技の興趣を向上させることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・各実施形態において操作手段としては、表示枠体20に配設される可動部、発射装置19、球貸ボタン、返却ボタン、パチンコ遊技機10前面に配設される可動式の灰皿、上球皿15及び下球皿18に貯留されている球を抜く球抜きレバーなどの遊技者、及び遊技場の従業員が操作可能なものを採用することもできる。このように構成する場合にあっては、操作手段から該操作手段が操作されたことを示す信号を、統括制御用CPU32aに出力可能な制御構成を採用する必要がある。また、操作手段としては、遊技上の従業員のみが操作可能な手段を採用することもでき、例えば、主制御用RAM31cの内容をクリアするRAMクリアスイッチなどを採用することもできる。このような場合にあっては、操作手段を機裏側に配設することとなるため前枠14の開放だけでなく、中枠12の開放も所定の操作として必要となる。また、操作手段としては、特別モードを設定する場合にのみ使用されるものとすることもできる。
・各実施形態において所定の設定期間は、電源投入から最初の図柄変動ゲームが開始される、及び電源投入から所定期間(例えば、10分間)経過するまでのいずれかを満たすまでとしてもよい。
・各実施形態において所定の操作としては、前枠14、中枠12又は上球皿15のうち少なくとも1つを開放することとしてもよいし、演出用操作ボタン26を複数回操作するようにしてもよい。
・各実施形態においてモード報知部MHは、統括制御用CPU32aに接続することもできる。また、モード報知部MHは、レーダ針Rを演出表示制御基板33に接続し、発光ランプLをランプ制御基板34に接続するようにし、演出表示制御基板33と、ランプ制御基板34によって制御されるようにしてもよい。
・各実施形態において所定の操作としては、前枠14、中枠12又は上球皿15のうち少なくとも1つを2以上の所定回数だけ開放することとしてもよい。
・各実施形態は、複数種類のリーチ演出の中で特定のリーチ演出と、特別モード演出が併せて出現する場合に大当りが確定する構成としてもよい。また、大当り予告演出と、特別モード演出とが併せて出現する場合に大当りが確定する構成としてもよく、特定の大当り予告演出と、特別モード演出とが併せて出現する場合に大当りが確定する構成としてもよい。
・各実施形態に統括制御用CPU32aは、特別モードの設定後、最初の図柄変動ゲームでリーチ演出を決定する、かつはずれを決定する場合に特別モードの開始を遅延させるのは勿論のこと、該ゲームで特定の大当り予告演出を決定する、かつはずれを決定する場合にも特別モードの開始を遅延させるように構成してもよい。
・各実施形態において統括制御用CPU32aは、各大当り予告演出が振り分けられた大当り予告演出決定用テーブルに基づきその内容を決定するようにしてもよい。そして、大当り予告演出決定用テーブルには、特定の大当り予告演出が振り分けられている大当り予告演出決定用テーブルと、特定の大当り予告演出が振り分けられていない大当り予告演出決定用テーブルとを用意する。このように構成する場合、統括制御用CPU32aは、特別モード中の図柄変動ゲームにおいて、はずれを決定している場合に特定の大当り予告演出が振り分けられていないテーブルに基づき大当り予告演出を決定し、大当りを決定している場合に特定の大当り予告演出が振り分けられているテーブルに基づく大当り予告演出を決定するように構成する。したがって、統括制御用CPU32aは、特別モード中の図柄変動ゲームにおいて、特定の大当り予告演出を決定する、かつはずれを決定する場合に、決定した大当り予告演出の内容を書き換える必要がなくなる。
・各実施形態においてモード判定に用いる各モード判定用乱数、及び転落判定に用いるモード終了用乱数は、共通の乱数群から取得することもできる。また、各乱数は、各モード判定用乱数を同じ乱数群から取得し、モード終了乱数のみ別の乱数群から取得することもできる。
・各実施形態において特別モードは、大当りに当選する場合に大当り遊技の開始時に特別モード中フラグの内容をクリアすることで終了されるように構成したが、大当りとなる図柄変動ゲームの終了時、すなわち該ゲームの終了を示す図柄停止コマンドの入力時に特別モード中フラグの内容をクリアしてもよい。
・各実施形態は、特別モードを複数種類用意してもよく、モード設定処理により特別モードを設定する際、複数種類の中から抽選によりいずれかのモードを決定してもよいし、例えば、演出用操作ボタン26の操作回数に応じて任意にモードの種類を設定することができるようにしてもよい。
S…施錠装置、H1…特図表示装置、H2…演出表示装置、SE1…開放センサ、SE2…始動口センサ、10…パチンコ遊技機、11…外枠、12…中枠、14…前枠、15…上球皿、22…始動入賞装置、26…演出用操作ボタン、30…電源基板、31…主制御基板、31a…主制御用CPU、32b…主制御用ROM、31c…主制御用RAM、32…サブ統括制御基板、32a…統括制御用CPU、32b…統括制御用ROM、32c…統括制御用RAM、33…演出表示制御基板、33a…表示制御用CPU、33b…表示制御用ROM、33c…表示制御用RAM。