JP5139523B2 - ニトロベンゼンを製造するためのシステム及び方法 - Google Patents

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本発明は概して硝酸及び硫酸とベンゼンとの液相反応によってニトロベンゼンを製造するための装置及び方法、より詳細には、高せん断混合を利用することによってそのような反応を加速させることに関する。
ニトロベンゼン(CNO)は溶媒として及び穏やかな酸化剤として幅広く使用されている芳香族化合物である。化学工業において、ニトロベンゼンはメチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)などのアニリン及びアニリン誘導体の製造において主に使用される;しかしながら、それにはまた、その他の化学薬品、ゴム、農薬、染料及び調合薬の製造における使用法も見つかっている。製薬工業において、ニトロベンゼンは、例えば、鎮痛剤のパラセタモール(アセトアミノフェン)の製造において使用されている。
ニトロベンゼンを調製するための従来の方法において使用される最も一般的な試薬は、硝酸、又は典型的には濃硝酸及び濃硫酸の混合溶液である昆酸、オレウム(oleum)又は発煙硫酸(fuming sulfuric acid)である。その方法は一般的に以下に示すように硝酸と濃硫酸との反応によって最初にニトロニウムイオン、NO を形成することを含む:
HNO+2HSO → NO +H+2HSO
そしてニトロニウムイオンは以下の反応に従って、ベンゼンと反応することでニトロベンゼンを形成する。
Figure 0005139523
この酸の混合物はニトロ化として知られる芳香族求電子置換反応においてベンゼンと反応する求電子剤を形成する。硝酸は硫酸によってプロトン化されてHNO を形成し、その後それは水を失ってNO を形成する。濃硫酸は水に対して高親和性を有し、それは反応を促進させる。ニトロベンゼンの形成の後、それは硫酸を取り除くことによって使用済み及び未使用の酸から分離され得、そしてそれを濃硫酸としてベンゼンニトロ化工程に戻す。
そのような方法は、温度、及び圧力などの多くの要因によって強く影響を受ける。選択が反応傾向、及び反応速度、並びに収量及び該当する場合には触媒消費量に関して製造の全体的な技術及び経済収支、並びに設備及び維持費の複雑さ及び費用の観点からも影響を与えるように、これらの要因の適切な選択は重要である。これらの費用は、例えば到達する圧力、所望の温度に到達するための熱エネルギーの消費、並びに設備の複雑さ及び構成部品の数によって影響を受ける。例えば、多くの応用において、ベンゼンの転換の程度を促進させることが望まれている。反応圧力の増加が反応速度を加速し得る一方で、反応器を構成する材料、配管及び設備の機械的部品並びにいくらかの補助装置の損耗も増加させる。ニトロベンゼンを作るための大部分の既存の方法及び製造施設は、製品収量、設備サイズ、エネルギー消費及び質量流量の制限などの様々な制約の影響を受ける。従って、ニトロベンゼンの製造方法の改善に対する興味は引き続き存在する。
米国特許第4,772,757号明細書
ニトロベンゼンの製造を加速させるためのシステム及び方法が開示されている。本発明のある実施形態に基づいて、ニトロベンゼンを製造する方法は、濃硝酸及び濃硫酸の混合物中に分散されたベンゼン含有粒子を含むナノエマルションを形成すること、ここで前記粒子は1μm未満の平均直径を有し;前記ナノエマルションに、圧力が約203kPa(2atm)から約6080kPa(60atm)の範囲及び温度が約20℃から約230℃の範囲を含む反応条件を課すことを含むことにより、前記ベンゼンの少なくとも一部をニトロ化してニトロベンゼンを形成することができる。
本発明のある実施形態に基づいて、ニトロベンゼンを製造するためのシステムが提供されており、それは濃硝酸及び濃硫酸の混合物中に分散されるベンゼン含有粒子を含むナノエマルションを製造するよう構成された少なくとも1つの高せん断混合装置、ここで前記粒子は1μm未満の平均直径を有し;及び反応容器を備えている。当該方法及び装置の実施形態は、消費される単位反応物質あたりの生成物の増加をもたらしながら、低温及び/又は低圧で操作することによって全体的な費用の減少、反応時間の減少、及び/又は資本及び/又は操作費用の減少をもたらす可能性がある。これら及びその他の実施形態及び潜在的利点は以下の詳細な説明及び図面によって明らかとなろう。
本発明のある実施形態に係るニトロベンゼンを製造するための方法のプロセスフロー図である。 図1のシステムの実施形態で使用されているように、多段高せん断装置の長手方向断面図である。
本方法及びシステムは、反応器としても機能する高せん断混合装置において、制御された環境で化学原料の迅速な接触及び混合を提供するために、外部高せん断機械式装置を用いたベンゼンと硝酸及び硫酸の混合物との液相反応を介したニトロベンゼンの製造を目的とする。高せん断装置は反応における物質移動の制限を減少させるために全体的な反応速度を上昇させる。
液体、気体及び固体を含む化学反応は、反応速度を規定するよう時間、温度及び圧力を含む速度法則に依存する。(例えば固体と液体;液体と気体;固体、液体及び気体などの)異なる相の2以上の原料の反応が望まれる応用では、反応速度を制御する律速因子の1つに反応物質の接触時間が含まれる。不均一触媒反応の場合には、更なる反応を触媒できるように触媒の表面から反応生成物を取り除くといった更なる律速因子がある。反応物質及び/又は触媒に対する接触時間は多くの場合、化学反応に含まれる2以上の反応物質間の接触をもたらす混合によって制御される。また、(例えば液−液相などの)均一系反応は、少なくとも反応器内で均一な温度分配をもたらすこと及び副反応の可能性を最小限とすることによって、本明細書に開示されているように、高せん断混合からの恩恵を受けることができる。従って、いくつかの実施形態では、本明細書に記載された高せん断方法は均一系反応を促進させる。
本明細書に説明されるように、外部高せん断混合装置又は混合器を備える反応器アセンブリは、物質移動の制限を減少させ得るために、反応を動力学的限界により近づけることができる。反応速度が加速されるとき、滞留時間は減少し得るため、当該方法の得られる処理能力は上昇する。製品収量は高せん断システム及び方法の結果、増加し得る。或いは、既存の方法の製品収量が許容範囲であれば、適切な高せん断混合を組み込むことによる所要滞留時間の減少によって、従来の方法よりも低い温度及び/又は圧力を使用することができる。
ニトロベンゼンを製造するためのシステム
高せん断ニトロベンゼン製造システムは図1に関連して説明されており、図1はベンゼンと濃硝酸及び濃硫酸との液相反応によってニトロベンゼンを製造するための、高せん断システム1の実施形態におけるプロセスフロー図である。代表的なシステムの基本的な構成要素は、外部高せん断混合装置(HSD)40、容器10、及びポンプ5を含む。図1に示されるように、高せん断装置は容器/反応器10の外部に設置されている。それぞれのこれらの構成要素は以下で詳細に説明される。ライン21は濃硝酸及び濃硫酸の混合物を含む液体ストリームを導入するためにポンプ5に接続されている。ライン13はポンプ5をHSD40に接続させて、且つライン18はHSD40を容器10に接続させる。ライン22はベンゼン液体を導入するためにライン13に接続されている。ライン17は未反応ベンゼン蒸気及びあらゆるその他の反応ガスを含む排出ガスを取り除くために容器10に接続されている。もし必要であれば、追加の構成要素又は工程段階を容器10とHSD40との間、又はポンプ5又はHSD40の前に組み込むことができる。
高せん断混合装置
場合によっては高せん断混合器とも称される外部高せん断混合装置(HSD)40は、ベンゼンと濃硝酸及び濃硫酸を含むライン13を介した入口ストリームを受け取るように構成されている。或いは、HSD40は(図示されない)別の入口ラインを介して液体反応物質ストリームを受け取るように構成され得る。図1において1つの高せん断装置のみが示されているが、システムのいくつかの実施形態では、直列又は並列の流れのどちらかに配列された2以上の高せん断混合装置を有し得ると理解されるべきである。HSD40は回転子/固定子の組み合わせを備える1以上の発生器を利用する機械式装置であり、それぞれの回転子/固定子の組み合わせは固定子と回転子との間に固定された隙間を有する。HSD40は混合器を通過して流れる反応混合物中に分散されたベンゼンを含むサブミクロン(すなわち、直径が1μm未満)及びマイクロサイズの粒子を含むエマルションを製造可能なように構成されている。高せん断混合器は反応混合物の圧力及び温度を制御可能なようにエンクロージャ又はハウジングを備えている。
高せん断混合装置は一般的にそれらの流体を混合させる能力に基づいて3つの一般的な種類に分けられている。混合は流体中の粒子のサイズ又は不均一な種を減少させる方法である。混合の程度又は完全さに対する1つの測定基準には、流体粒子を分散させるために混合装置が発生させる単位体積当たりのエネルギー密度がある。該種類は伝達されるエネルギー密度に応じて区別される。サブミクロンから50μmの範囲のサイズの粒子を有する混合物又はエマルションを一貫して生産するために十分なエネルギー密度を有する3種類の工業用混合器は、均質化弁システム、コロイドミル及び高速混合器を含む。均質化弁システムと称される高エネルギー装置の第1のクラスにおいて、処理される流体は非常に高い圧力の下で狭い隙間の弁を通過して低圧環境に送り込まれる。弁を介した圧力勾配及び結果的に生じる乱流及びキャビテーションは、流体中のあらゆる粒子を細分化するよう作用する。これらの弁システムは一般的に牛乳の均質化において最もよく使用されており、且つ、約0−1μmの範囲の平均粒子サイズを生産可能である。
エネルギー密度スペクトルの反対端には、低エネルギー装置と称される第3の種類の装置がある。これらのシステムは通常、処理される流体の容器内で高速で回転するパドル又は流体回転子を有しており、それのより一般的な多くの利用は食品においてなされている。これらの低エネルギーシステムは通常、処理された流体において平均粒子サイズが20μmを超えることが許容されるときに使用される。
流体に伝達される混合エネルギー密度の点で、低エネルギー装置と均質化弁システムとの間には、中間エネルギー装置として分類されるコロイドミルがある。典型的なコロイドミル構成には、緊密に制御された一般に0.0254mm−10.16mm(0.001−0.40インチ)である回転子‐固定子ギャップによって相補的な液体冷却型固定子から離間された円錐状又は円盤状回転子が含まれる。回転子は通常、電動モータによって直接駆動又はベルト機構を介して駆動される。回転子が高速で回転するにつれて、回転子は回転子の外面と固定子の内面との間の流体を圧送し、該ギャップで生じたせん断力が流体を処理する。適切に調整された多数のコロイドミルにより、処理される流体において0.1−25μmの平均粒径が達成される。これらの能力によって、コロイドミルは、コロイド及び油性/水性エマルジョン処理、例えば、化粧品、マヨネーズ又はシリコン/銀アマルガム形成から屋根用タールの混合に必要な処理などを含む種々の用途に適したものになる。
流体に入力されるエネルギーの近似値(kW/L/分)はモータエネルギー(kW)及び流体出力(L/分)を測定することによって推定可能である。先端速度とは回転子の先端が単位時間当たりに移動する円周距離のことである。したがって、先端速度とは回転子直径と回転数との関数である。先端速度(例えば、m/分)は、回転子の先端が移動(transcribed)する円周距離2πR(ここで、Rは回転子の半径(例えば、メートル))×回転数(回転/分)によって計算され得る。コロイドミルは、例えば、22.9m/秒(4500フィート/分)超の先端速度を有し得、40m/秒(7900フィート/分)を超え得る。この開示のために、用語「高せん断」とは、5.1m/秒(1000フィート/分)超の先端速度の能力があり、且つ反応させるべき材料の流れにエネルギーを与えるための外部の機械的動力駆動装置を必要とする機械式回転子固定子装置(例えば、コロイドミル又は回転子/固定子混合器)を指す。例えば、HSD40では、22.9m/秒(4500フィート/分)を超える先端速度が達成可能であり、40m/秒(7900フィート/分)を超え得る。いくつかの実施形態では、HSD40は少なくとも22.9m/秒(4500フィート/分)の公称先端速度で約1.5kWの消費電力で少なくとも300L/時を伝達することができる。
HSD40は高い先端速度を極小のせん断ギャップと組み合わせて、処理中の材料に著しいせん断力を発生させる。せん断量は流体の速度に依存する。したがって、高せん断装置の動作中、圧力及び温度が高い局所領域は回転子の先端に生じる。ある場合には、該局所的に高い圧力は約1034.2MPa(150,000psi)である。ある場合には、該局所的に高い温度は約500℃である。ある場合には、これらの局所的な圧力及び温度の上昇はナノ秒又はピコ秒の間持続し得る。いくつかの実施形態では、高せん断混合器のエネルギー消費量は1000W/m超である。各種実施形態では、HSD40のエネルギー消費量は約3000W/mから約7500W/mの範囲である。せん断速度は先端速度をせん断ギャップ幅(回転子と固定子との間の最小の間隙)で割ったものである。HSD40において発生されるせん断速度は20,000/秒を超え得る。いくつかの実施形態では、せん断速度は少なくとも1,600,000/秒である。ある実施形態では、HSD40において発生されるせん断速度は、20,000/秒から100,000/秒の範囲である。例えば、ある応用では、回転子先端速度は約40m/秒(7900フィート/分)、せん断ギャップ幅は0.0254mm(0.001インチ)であり、1,600,000/秒のせん断速度を発生する。別の応用では、回転子先端速度は約22.9m/秒(4500フィート/分)であり、せん断ギャップ幅は0.0254mm(0.001インチ)であり、約901,600/秒のせん断速度を発生する。
HSD40は、ベンゼンの少なくとも一部が濃酸によって製造されるニトロニウムイオンと反応する条件で、高乳化ベンゼンを通常はベンゼンとは混ざらない濃硝酸及び濃硫酸、ある場合には可溶性の触媒又は触媒スラリーが一緒に含まれる主要液相に入れることで、ニトロベンゼンを含む生成物ストリームを製造することができる。いくつかの実施形態では、HSD40はコロイドミルを備える。適したコロイドミルは、例えばノースカロライナ州ウィルミントン(Wilmington,NC)のIKA(登録商標)ワークス,インコーポレーテッド(IKA(R)Works Inc.)及びマサチューセッツ州ウィルミントン(Wilmington,MA)のAPV ノース アメリカ,インコーポレーテッド(APV North America,Inc.)によって製造されている。いくつかの場合には、HSD40はIKA(登録商標)ワークス,インコーポレーテッドのディスパックス リアクター(登録商標)(Dispax Reactor(R))を備えている。いくつかのモデルは様々な入口/出口接続部、馬力、公称先端速度、出力rpm、及び公称流速を有することができる。特定の装置の選択は意図する応用に対する特定の処理量の要求、及び高せん断混合器からの出口分散体における所望の液滴サイズに依存し得る。いくつかの実施形態では、HSD40内の適切な混合器具(発生器)の選択は触媒サイズの減少/触媒の表面積の増加を可能とする。
高せん断装置は、反応物質に適用される機械力を発生させる少なくとも1つの回転要素を備える。高せん断装置は、間隙によって離間した少なくとも1つの固定子及び少なくとも1つの回転子を備える。例えば、回転子は円錐状又は円盤状であってもよく、相補的形状の固定子から離れていてもよい。回転子及び固定子の両方は円周方向に離間された複数の歯を備え得る。いくつかの実施形態では、固定子は、各発生器(回転子/固定子セット)の回転子と固定子との間に所望のせん断ギャップが得られるように調整可能である。乱流の増大のために、回転子及び/又は固定子における溝は、交互になったステージにおいて方向を変えることができる。各発生器は所要の回転をもたらすように構成された任意の適した駆動システムによって駆動され得る。
いくつかの実施形態では、固定子と回転子との間の最小間隙は約0.0254mmから約3.175mm(約0.001インチから約0.125インチ)の範囲である。ある種の実施形態では、固定子と回転子との間の最小間隙は約1.524mm(0.060インチ)である。ある種の構成では、回転子と固定子との間の最小間隙は少なくとも1.778mm(0.07インチ)である。高せん断混合器によって発生されるせん断速度は、流路に沿って長手方向の位置とともに変動し得る。いくつかの実施形態では、回転子は回転子の直径及び所望の先端速度に相応する速度で回転するように設定される。いくつかの実施形態では、コロイドミルは固定子と回転子との間に固定された間隙を有する。或いは、コロイドミルは調整可能な間隙を有する。
いくつかの実施形態では、HSD40は、1段式分散チャンバー(すなわち、単一の回転子/固定子の組み合わせ、単一の発生器)を備える。いくつかの実施形態では、高せん断装置40多段直列コロイドミルであり、複数の発生器を備える。ある種の実施形態では、HSD40は少なくとも2つの発生器を備える。その他の実施形態では、高せん断装置40は少なくとも3つの高せん断発生器を備える。以下で更に説明するように、いくつかの実施形態では、高せん断装置40は多段混合器であり、これによりせん断速度(先端速度に比例し且つ回転子/固定子ギャップに反比例して変動する)は流路に沿って長手方向の位置とともに変動する。
いくつかの実施形態では、外部高せん断装置の各ステージは相互交換可能な混合ツールを有しているので、柔軟性が得られる。例えば、ノースカロライナ州ウィルミントンのIKA(登録商標)ワークス,インコーポレーテッド及びマサチューセッツ州ウィルミントンのAPV ノース アメリカ,インコーポレーテッドのDR2000/4ディスパックスリアクター(登録商標)は3段階分散モジュールを備えている。このモジュールは、それぞれのステージにおいて微細、中間、粗い、超微細の選択肢を持った最大で3つの回転子/固定子の組み合わせ(発生器)を備えることができる。これにより、所望の気泡サイズの狭い分布を有する分散体、又は所望のサイズの粒子を含む液−液相エマルションを作り出すことができる。いくつかの実施形態では、各々のステージは非常に細かい発生器を備えた状態で稼働される。いくつかの実施形態では、発生器セットの少なくとも1つは約5.08mm(0.20インチ)を超える回転子/固定子の最小限隙間を有する。代替実施形態では、発生器セットの少なくとも1つは約1.778mm(0.07インチ)を超える回転子/固定子の最小限隙間を有する。いくつかの実施形態では、回転子の直径は60mmであり且つ固定子の直径は64mmであり、それらの間の約4mmの間隔をもたらす。
ここで図2を参照すると、適した高せん断装置200の長手方向断面図が示されている。高せん断装置200は3つのステージ又は回転子‐固定子の組み合わせ220、230及び240を備えた分散装置である。3つの回転子/固定子セット又は発生器220、230及び240は、動力250に沿って直列に整列されている。第1の発生器220は回転子222及び固定子227を備えている。第2の発生器230は回転子223及び固定子228を備えている。第3の発生器240は回転子224及び固定子229を備えている。各発生器について、回転子は矢印265で示すように軸260周囲に動力250によって回転可能に駆動される。固定子227は高せん断装置の壁255に固定して結合されている。各発生器は回転子と固定子との間の距離であるせん断ギャップを有する。第1の発生器220は第1のせん断ギャップ225を含み、第2の発生器230は第2のせん断ギャップ235を含み、第3の発生器240は第3のせん断ギャップ245を含む。いくつかの実施形態では、せん断ギャップ225、235、245は約0.025mmから10.0mmの範囲の幅である。いくつかの実施形態では、当該プロセスは高せん断装置200の利用を含み、ギャップ225、235、245は約0.5mmから約2.5mmの範囲である。ある場合には、ギャップは約1.5mmに維持される。或いは、ギャップ225、235、245は発生器220、230、240ごとに異なる。ある場合には、第1の発生器220のギャップ225はおおよそ第2の発生器230のギャップ235よりも大きく、またおおよそ第3の発生器240のギャップ245よりも大きい。上記のように、各ステージの発生器は相互交換可能であり得るので、柔軟性が得られる。
発生器220、230及び240は粗い、中間、微細、及び超微細という特徴を有し得る。回転子222、223及び224並びに固定子227、228及び229は歯状構造であり得る。各発生器は回転子‐固定子歯の2以上の回転子−固定子歯のセットを備え得る。回転子222、223及び224は各回転子の円周の周りに円周方向に離間した多数の回転子歯を備える。固定子227、228及び229は各固定子の円周の周りに円周方向に離間した多数の固定子歯を備える。各種実施形態では、回転子の内径は約11.8cmである。各種実施形態では、固定子の外径は約15.4cmである。ある種の実施形態では、各々の3つのステージは、約0.025mmから約3mmの間のせん断ギャップを含む超微細発生器を用いて操作される。固体粒子が高せん断装置200に送られる用途では、粒径を縮小及び粒子表面積の増大させるために、せん断ギャップ幅が選択され得る。いくつかの実施形態では、分散器はせん断速度が流れの方向に沿って長手方向に段階的に増加し得るように構成される。例えば、IKA(登録商標)モデルDR2000/4はベルト駆動、4M発生器、PTFEシーリングリング、25.4mm(1インチ)の導入口フランジ用衛生クランプ、19mm(3/4インチ)の排出口フランジ用衛生クランプ、2馬力の出力、7900rpmの出力速度、(発生器に依存する)約300−700L/時の(水の)流動能力、9.4−41m/秒(1850フィート/分から8070フィート/分)の先端速度を含む。
容器
容器又は反応器10は上述された転換反応を実行するように多相反応が伝搬し得る任意のタイプの容器である。例えば、連続又は半連続撹拌槽型反応器又は1以上のバッチ反応器は、直列又は並列で使用され得る。いくつかの応用では、容器10は塔型反応器であってもよく、他の応用では、管式反応器又は多管式反応器であってもよい。1以上のライン15は、濃硫酸及び濃硝酸を導入するために、又は水、又はその他の材料(例えば触媒)を注入するために容器10に接続され得る。
反応容器設計業界では周知のように、容器10は、次の構成要素:撹拌システム、加熱及び/又は冷却能力、圧力測定機器、温度測定機器、1以上の注入地点、及び(図示されない)水位制御装置(level regulator)のうちの1以上を含み得る。例えば、撹拌システムはモータ駆動混合器を含んでもよい。加熱及び/又は冷却装置は、例えば、熱交換器を備えてもよい。或いは、いくつかの実施形態では、殆どの転換反応はHSD40内で生じ得るので、いくつかの場合には、容器10は主に保管容器として機能し得る。一般には好ましくないが、以下で更に説明するように、いくつかの応用では、特に多数の高せん断混合器/反応器が直列で用いられている場合、容器10は省かれてもよい。ライン16はニトロベンゼンを含む反応生成物を引き抜く又は取り除くために容器10に接続されている。いくつかの実施形態では、(図示されない)別のタンクは未反応ベンゼンを分離して取り除くためにライン16によって容器10に接続され得、その未反応ベンゼンはもし望む場合HSD40に再利用可能である。
伝熱装置
図1に示した実施形態の変形例では、容器10の上記の加熱/冷却能力に加えて、プロセス流を加熱又は冷却するその他の外部又は内部伝熱装置も意図される。そのような1以上の伝熱装置に適したいくつかの場所は、システム1が複数パス(multi‐pass)モードで操作されるときには、ポンプ5とHSD40との間、HSD40と容器10との間、及び容器10とポンプ5との間である。そういった伝熱装置の非限定例のいくつかには、当技術分野で周知のように、シェル型、チューブ型、平板型、及びコイル型熱交換器がある。
ポンプ
ポンプ5は連続又は半連続稼働のどちらかで構成されており、HSD40及びシステム1を通る制御された流れを可能にするように、203kPa(2気圧)超の圧力、好ましくは304kPa(3気圧)超の圧力を提供できる任意の適したポンプ装置であり得る。例えば、ローパー ポンプ カンパニー(Roper Pump Company)(ジョージア州コマース(Commerce Georgia))のローパータイプ1歯車ポンプ(Roper Type 1 gear pump)、デイトン エレクトリック コーポレーション(Dayton Electric Co)(イリノイ州ナイルズ(Niles,IL))のデイトン圧力増圧ポンプモデル2P372E(Dayton Pressure Booster Pump Model 2P372E)は1つの適したポンプである。好ましくは、ポンプの全ての接触部分はステンレス鋼から成るか、又は、濃硝酸及び濃硫酸などの腐食性物質が圧送され得るときには、接触表面は金メッキされていてもよい。システムのいくつかの実施形態では、ポンプ5は約2027kPa(20気圧)を超える圧力が可能である。ポンプ5に加えて、1以上の追加の(図示されない)高圧ポンプが図1に図示されたシステムに含まれてもよい。例えば、ポンプ5と類似であり得る増圧ポンプは、容器10内の圧力を増大させるためにHSD40と容器10との間に備えることができる。他の実施例のように、ポンプ5と類似であり得る補助供給ポンプは濃酸、水又は追加の反応物質又は触媒を容器10に導入するためにライン15に含み得る。図1に示されていないが、出口ラインはポンプ5及びライン13を介して酸触媒をHSD40に導入するために容器10をライン21に接続させ得る。更に他の実施例のように、コンプレッサタイプのポンプは容器10から未反応ガス又は蒸気を高せん断装置の入口へ再利用するためにライン17とHSD40との間に配置し得る。
ニトロベンゼンを製造するための方法
ベンゼンと濃硝酸及び濃硫酸との混合物との均質液−液相反応によってニトロベンゼンを製造するための操作では、硝酸及び硫酸は容器10内で最初に混合される。容器10は連続又は半連続フローモードのどちらかで操作され得、又はバッチモードで操作され得る。容器10の内容物は適切な加熱及び/又は冷却機能(例えば冷却コイル)及び温度測定機器を使用して、特定のバルク反応温度にて維持可能である。当業者に周知の技術を用いて、容器中の圧力は適切な圧力測定機器を使用して監視することができ、容器内の反応物質の水位は(図示されない)水位制御装置を使用して制御し得る。内容物は連続又は半連続で撹拌される。
濃酸混合物のストリームは容器10から引き抜かれ、ライン24を通ってライン21に流れ込み、且つライン13を通ってHSD40に送り込まれる。ライン13において、酸混合物は液体ベンゼンストリームと混合される。或いは、ベンゼンはライン13において酸と混合される代わりに、直接HSD40に供給されてもよい。ポンプ5はライン21を通って酸を圧送するよう操作されて、且つ圧力を形成してHSD40に供給することで、高せん断混合器(HSD)40及びシステム1全体にわたって制御された流れを提供し得る。いくつかの実施形態では、ポンプ5は203kPa(2atm)を超えるまで、好ましくは約304kPa(3atm)を超えるまでベンゼンストリームの圧力を増加させる。
いくつかの実施形態では、窒素と硫黄のモル比は1:2である。いくつかの実施形態では、ベンゼンはHSD40への供給ストリームを形成するために硝酸及び硫酸ストリーム13に連続して供給される。いくつかの場合には、例えば、ベンゼンと酸混合物のモル比は、供給ストリームにおいてベンゼン:硝酸:硫酸が1:1:2である。また、水は酸と一緒に導入され得、又は独立して導入され得る。原料の実際の比率は所望の選択性並びに操作の温度及び圧力に依存する。
圧送後、ベンゼン及び酸反応物はHSD40内で混合されて、濃酸混合物中でベンゼンの細かい分散又はエマルションを形成させる。HSD40内で、ベンゼン及び濃酸はベンゼンのナノエマルションが形成されるように高分散される。本明細書で使用される用語「分散体(dispersion)」は、容易には一緒に混合及び溶解し得ない2つの区別できる物質(又は相)を含む液体混合物を指す。分散体は連続相(又はマトリックス)を含み、その連続相はそこに不連続な液滴、気泡、及び/又はその他の相又は物質の粒子を保持する。従って、用語、分散体は液体連続相に懸濁した気泡を含むフォーム、第1液体が混ざらない第2液体を含む連続相全体にわたって第1液体の液滴が分散されたエマルジョン、及び固体粒子が全体にわたって分配された連続液相を指し得る。用語「分散体」は気泡が全体にわたって分散された連続液相、(例えば固体触媒などの)固体粒子が全体にわたって分散された連続液相、連続相にほぼ溶解しない第2液体の液滴が全体にわたって分散された第1液体の連続相、並びに固体粒子、非混合性液滴、及び気泡のどれか一つ又はそれらの組み合わせが全体にわたって分散された液相を包括する。従って、分散体は組み合わせのために選択された材料の性質に依存して、いくつかの場合には(液体/液体相などの)均―混合物として、又は(気体/液体、固体/液体、又は気体/固体/液体などの)不均一混合物として存在可能である。従って、分散体は組み合わせのために選択された材料の性質に依存して、いくつかの場合には(液体/液体相などの)均―混合物として、又は(気体/液体、固体/液体、又は気体/固体/液体などの)不均一混合物として存在可能である。
また、エマルション又はナノエマルションは時には本明細書において「分散体」を指す。本開示のために、ナノエマルションは非混合性液相のエマルションであって、分散相中のその粒子のサイズは1000nm未満(すなわち<1μm)である。例えば、固定子と組み合わされた3つの回転子と共に構成されて、直列に整列された高せん断3段分散装置であるIKA(登録商標)モデルDR2000/4は、濃硝酸及び濃硫酸(すなわち「反応物質」)を含む液体媒体中にベンゼンの分散体を作り出すために使用される。回転子/固定子のセットは、例えば図2に示されるように構成され得る。いくつかの応用のために、発生器の回転の方向は矢印265によって示される方向と逆であり得る(例えば、回転軸260周りに時計回り又は反時計回り)。混合された反応物はライン13を介して高せん断混合器に入り、円周方向に離間した第1ステージせん断開口部を有する第1ステージ回転子/固定子の組み合わせに入る。いくつかの応用では、入口205に入る反応物質ストリームの流れの方向は回転軸260に対応する。第1ステージを出る粗い分散体は第2ステージせん断開口部を有する第2回転子/固定子ステージに入る。第2ステージで生じる粒子サイズの減少した分散体は、第3ステージせん断開口部を有する第3ステージの回転子/固定子の組み合わせに入る。分散体はライン18を介して高せん断混合器を出る。いくつかの実施形態では、せん断速度は流れの方向に沿って長手方向に段階的に増加する。例えば、いくつかの実施形態では、第1回転子/固定子ステージにおけるせん断速度は、後のステージのせん断速度より大きい。その他の実施形態では、各ステージは同一であり、せん断速度は流れの方向に沿ってほぼ一定である。高せん断混合器がPTFEシールを有する場合、例えばシールは当技術分野で周知である任意の適した技術を用いて冷却することができる。例えば、ライン13を流れる反応物質ストリームはシールを冷却するために使用され、その際、高せん断混合器に入る前に要求通りに予熱される。
HSD40の回転子は、回転子の直径と所望の先端速度に見合う速度で回転するように設定される。上述したように、(例えばコロイドミルなどの)高せん断混合器は固定子と回転子との間に固定された隙間を有するか又は調節可能な隙間を有する。HSD40はベンゼンと濃酸とが完全に混合するように機能する。当該方法のいくつかの実施形態では、反応物質の輸送抵抗は、反応速度が約5倍を超えて増加するように、高せん断混合器を稼動させることで減少される。いくつかの実施形態では、反応速度は少なくとも10倍増加する。いくつかの実施形態では、速度は約10から約100倍の範囲で増加する。いくつかの実施形態では、HSD40は少なくとも22.9m/秒(4500フィート/分)、それは40m/秒(7900フィート/分)を超えてもよい公称先端速度で1.5kWの電力消費で少なくとも300L/時を伝達することができる。いくつかの実施形態では、混合物は20,000/秒より大きいせん断速度が課される。
HSD40における回転せん断ユニット又は回転要素の先端での瞬間の温度及び圧力の測定は困難であるが、キャビテーション条件下において完全に混合された反応物質に見られる局所的な温度は500℃を超えており、圧力は500kg/cmを超えることが見積もられる。高せん断混合はベンゼン含有粒子がミクロン又はサブミクロンサイズ(すなわち、平均直径が1μm未満)の粒子で分散されるエマルション又はナノエマルションを形成する結果となる。いくつかの実施形態では、結果的に生じる分散体は約1.5μm未満の平均粒子サイズを有する。いくつかの実施形態では、平均粒子サイズは約0.4μmから約1.5μmの範囲である。いくつかの実施形態では、分散体は粒子の平均直径が1μm未満のサイズであるナノエマルションである。いくつかの実施形態では、平均粒子サイズは約400nm未満、約200nmから約400nmの範囲、又はいくつかの場合では約100nmであり得る。従って、ライン18を介したHSD40を出る分散体はマイクロ及び/又はサブマイクロサイズの粒子を含む。多くの実施形態では、エマルションは少なくとも15分間大気圧で分散を維持できる。
一旦分散されると、図1に示されるように、結果的に生じるエマルションはライン18を通ってHSD40を出て容器10に供給される。ベンゼンからニトロベンゼンへの転換は適切な時間、温度及び圧力条件が存在するときはいつでも起こり得る。この意味において、温度及び圧力条件が好ましい場合、図1において示されるように、反応はHSD40、容器10及びポンプ5の間の通路における任意の場所で起こり得る。容器10に入る前の反応物質の完全な混合の結果として、化学反応の大部分はHSD40内で起こり得る。しかしながら、該当する場合には、大部分の反応物質の撹拌及び加熱及び/又は冷却の増加、及び滞留時間の増加を可能とするために、別の反応器が通常望まれる。従って、いくつかの実施形態では、容器10は主に酸の最初の混合、次いで加熱してニトロベンゼン生成物から揮発性反応ガス(すなわち排出ガス)を分離するために使用することができる。或いは、又は更に、容器10は大部分又はいくらかの完全なニトロベンゼン生成物が製造される主要な反応容器として機能し得る。どちらの場合においても、化学反応は反応物質が非常に細かいエマルションの形状である不均一液−液反応を含む。ニトロニウムイオンを形成するための最初の反応は均一系であるが、反応物質(すなわちベンゼン及び酸)は二相エマルション、又はナノエマルションを含む。また、反応生成物は二相エマルション又はナノエマルションの形状である。ジニトロ化合物の形成を避けるための作業工程が、多くの場合において望まれる。低温及び反応物質の比を調節することはモノ−ニトロベンゼン構造のより高い選択性をもたらすために使用される。
触媒
いくつかの実施形態では、触媒が部分的な酸化反応を促進させるために使用される場合、触媒は含水又は非水のスラリー又はストリームとしてライン15を介して容器内に導入される。或いは、又は更に、触媒はシステム1の他の場所に加えられてもよい。例えば、触媒スラリーはライン21に注入されてもよい。いくつかの実施形態では、触媒はライン15を介して容器10に連続して加えられる。理論に制限されることは望まないが、液体中に分散されるサブ−ミクロンの粒子又は気泡は、主としてブラウン運動効果を通じて運動することが知られている。HSD40によって作り出される生成物分散体中の気泡は、あらゆる触媒粒子の境界層を通過する優れた運動性を有し得るため、反応物質の高められた移動性により触媒反応を促進及び加速させることができる。
反応物質の大部分又は全体的な操作温度は望ましくはそれらの引火点以下に維持される。いくつかの実施形態では、システム1の操作条件は約20℃から約230℃の範囲の温度を含む。いくつかの実施形態では、温度は約200℃未満である。いくつかの実施形態では、温度は約160℃から約180℃の範囲である。特定の実施形態では、容器10の反応温度は、特に約155℃から約160℃の範囲である。いくつかの実施形態では、容器10における反応圧力は約203kPa(2atm)から約5573kPa−6080kPa(55−60atm)の範囲である。いくつかの実施形態では、反応圧力は約811kPa(8atm)から約1520kPa(15atm)の範囲である。いくつかの実施形態では、反応圧力は600kPa(6atm)未満である。
必要であれば、分散体は容器10に入る前に更に処理され得る。容器10の内容物は連続的に又は半連続的に撹拌されて、反応物質の温度は(例えば、熱交換器を使用して)制御され、容器10内部の流体の水位は一般的な技術を用いて制御される。ニトロベンゼンは、望まれる通りに連続的に、半連続的に又はバッチ式で製造され得る。製造されるあらゆる反応ガスはガスライン17を介して反応器10を出る。このガスストリームは、例えば未反応ベンゼン蒸気、ニトロベンゼン、硫酸及び揮発性反応副生成物を含み得る。例えば、ライン17における全ての又は一部の未反応ベンゼン及び酸蒸気は、更なる混合及び反応のためにHSD40内に戻す圧縮タイプのポンプを使用して移動され得る。
未転換液体ベンゼン、ニトロベンゼン、及びいくらかの(例えばジニトロベンゼン及びニトロフェノールなどの)誘導体及び副生成物を含む反応生成物ストリームはライン16によって容器10を出る。いくつかの実施形態では、反応生成物ストリームはニトロベンゼン及び未反応ベンゼンを含む上澄みを分離して取り除くために、(図示されない)沈殿槽に向かわせることができる。ニトロベンゼン生成物ストリームは当技術分野で周知のように回収されて更に処理され得る。例えば、ニトロベンゼン生成物ストリームはアニリンを合成するための工程への化学供給原料となり得る。
複数パス操作
図1を更に参照すると、システムは単一パス又は複数パス用に構成されており、容器10内での最初の酸の混合及び工程の開始の後に、容器10のライン16からの排出はニトロベンゼンの回収又は更なる工程へ直接向かう。いくつかの実施形態では、第2パスの間に、容器10の内容物、又は未反応ベンゼンを含む液体分をHSD40を通過させることが望まれる。この場合には、分散体及びニトロベンゼン生成物は更なる分散及び反応のために、ライン24及び21、ポンプ5、及びライン13を介してHSD40に戻り得る。もし必要であれば、追加の酸又は水はライン22を介してライン13に注入され得、又は(図示されない)高せん断混合器に直接加えられ得る。
いくつかの実施形態では、HSD40のような、又は異なる構成である2以上の高せん断装置は、直列に整列されて、反応を更に促進させるために使用される。それらの操作はバッチ又は連続モードのどちらかであり得る。単一パス又は「貫流(once through)」方法が望まれるいくつかの場合には、直列に配置された複数の高せん断装置の使用も有益である。複数の高せん断装置が直列に稼働されるいくつかの実施形態では、容器10は省略可能である。複数の高せん断装置40が直列に稼働されるとき、追加の反応物質はそれぞれの装置の入口供給ストリームに注入され得る。いくつかの実施形態では、複数の高せん断装置40は並列に稼働されて、そこからの排出口分散体は1以上の容器10に導入される。
HSD40による反応物質の高められた混合の応用は、当該方法のいくつかの実施形態では、ベンゼンからニトロベンゼンへのより多くの転換をもたらす可能性がある。いくつかの実施形態では、高められた混合は処理ストリームの処理量の増加を強化する。いくつかの実施形態では、高せん断混合装置は確立された工程に組み込まれることで、生産量の増加(すなわち優れた処理量)を可能とする。反応器の圧力を増加させることでベンゼンの転換の程度を増加させる試みであるいくつかの既存の方法とは対照的に、外部高せん断混合によってもたらされる優れた溶解及び/又は乳化は、反応速度を維持又はさらに増加させる一方で、多くの場合、全体的な操作圧力を減少させることができる。特定の理論に制限されることは望まないが、高せん断混合のレベル又は程度は、物質移動の速度を増加させるのに十分であり、また、その他の場合ではギブスの自由エネルギー予測を基にして起こる事が予測されない反応を起こすことが可能な局所的な非理想条件を作り出すことができると考えられている。局所的な非理想条件は高せん断装置内で起こり、その結果、最も大きな増加は局所的圧力であると想定される温度及び圧力の上昇をもたらすと考えられる。高せん断装置内での圧力及び温度の上昇は、瞬時及び局所的であり、一旦高せん断装置を出ると即座に残り大部分の又は平均のシステム状態に戻る。いくつかの場合には、高せん断混合装置は1以上の反応物質をフリーラジカルに解離させるために十分な強度のキャビテーションを誘発させ、フリーラジカルは化学反応を強化させるか、又は必要とされるよりも緩和された条件で反応を起こすことを可能にする。また、キャビテーションは局所乱流及び液体マイクロ循環(音響ストリーム)を形成することによって移動工程の速度を上昇させることもできる。化学的/物理的処理の応用におけるキャビテーション現象の適用の概要はゴゲート(Gogate)他の「キャビテーション:技術の展望」、カレント サイエンス 91(No.1):35−46(2006)(「Cavitation:A technology on the horizon」Current Science 91(No.1):35-46(2006))に記載されている。本システム及び方法におけるある実施形態の高せん断混合装置は、その後反応物質をニトロベンゼン生産物を形成する自由ラジカルへと分解するのに効果的なキャビテーション条件であると考えられる条件下で操作される。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載された方法及びシステムは、以前に外部高せん断混合器40を使用せずに可能であったものよりも、より小さい設計及び/又は少ない資本集約方法を可能とする。開示された方法のある実施形態の潜在的利点は、既存の方法に対する運転費用の減少及び生産量の増加である。開示された方法のある実施形態は、更に新たな工程を設計するための資本費用の減少の利益をもたらす。ニトロベンゼンを製造するための本システム及び方法のいくつかの実施形態における潜在的利点は、小型反応器の設計及び/又は低温及び/又は低圧でのニトロベンゼン製造方法の操作の可能性による速いサイクル時間、処理量の増加、高転換、操作費用の減少及び/又は資本支出の減少を含むが、これらに限定されない。
本発明の好ましい実施形態を示し、説明してきてが、それらの修正は本発明の精神及び教示を逸脱することなく当業者によって行うことができる。本明細書で説明された実施形態は単なる例示であり、限定的であることを意図するものではない。本明細書に開示された本発明の多数の変更及び修正は可能であり、これらは本発明の範囲内にある。数値の範囲又は限定が明示的に定められているところでは、そのような明示された範囲又は限定は、明示的に定められた範囲又は限定の範囲内で反復範囲又は同様の大きさの限定を含むと解されるべきである(例えば、約1から約10とは2、3、4等を含む;0.10を超えるとは0.11、0.12、0.13等を含む)。含む(comprises、includes)、有する(having)などの広義の用語の使用は、から成る(consisting of)、基本的に・・から成る(consisting essentially of)、実質的に・・・を含む(comprised substantially of)及びそれらと同等の狭義の用語を補助すると解されるべきである。従って、保護の範囲は上記に示した説明によって制限されず、以下の請求項によってのみ制限され、その範囲は請求項の対象と同等なもの全てを含む。全ての請求項は本発明の実施形態として明細書に組み込まれている。従って、請求項は更なる説明であり、本発明の好ましい実施形態への追加である。本明細書中に引用される全ての特許、特許出願、及び刊行物の開示内容は、それらが実施例、手順又はその他の詳細を補足的に本明細書において説明されているものに提供する範囲内で参照することで、本明細書において援用される。

Claims (16)

  1. ニトロベンゼンを製造するための方法であって:
    0.025mmから10.0mmのせん断ギャップにより分離されている歯付回転子と回転子に対して相補的な形状の固定子とを備える高せん断装置において、20,000/秒以上のせん断速度の条件下で、濃硝酸及び濃硫酸の混合物中に分散されたベンゼン含有粒子を含むナノエマルションを形成すること、ここで前記粒子は1μm未満の平均直径を有し;
    前記ナノエマルションに203kPaから6080kPa(60atm)の範囲の圧力、及び20℃から230℃の範囲の温度を含む反応条件を課すことで、前記ベンゼンの少なくとも一部はニトロ化されてニトロベンゼンを形成することを含む方法。
  2. 請求項1の方法であって、前記圧力は600kPa未満、及び温度は200℃未満である方法。
  3. 請求項1の方法であって、前記ナノエマルションは400nm未満の平均直径を有するニトロベンゼン粒子を含む方法。
  4. 請求項1の方法であって、前記ナノエマルションは100nm以下の平均直径を有するニトロベンゼン粒子を含む方法。
  5. 請求項1の方法であって、前記ナノエマルションの形成は前記ベンゼン、硝酸及び硫酸に少なくとも22.9m/秒の先端速度でを課す方法。
  6. 請求項5の方法であって、前記先端速度は少なくとも40m/秒である方法。
  7. 請求項5の方法であって、前記高せん断混合は前記先端において少なくとも1034MPaの局所圧力を発生させる方法。
  8. 請求項1の方法であって、前記ナノエマルションの形成は少なくとも1000W/m 3 のエネルギー消費を含む方法。
  9. 請求項5の方法であって、前記ニトロ化反応は、ベンゼン、硝酸及び硫酸に前記高せん断混合が課されない場合と比べて少なくとも5倍を超える速度で起こる方法。
  10. 請求項1の方法であって、前記ナノエマルションを高せん断混合装置から反応容器へ渡すことを含む方法。
  11. 請求項10の方法であって、連続モード操作で実行される方法。
  12. 請求項10の方法であって、バッチモード操作で実行される方法。
  13. ニトロベンゼンを製造するための装置であって:
    濃硝酸及び濃硫酸の混合物中に分散されるベンゼン含有粒子を含むナノエマルションを製造するために構成される少なくとも1つの高せん断装置、ここで前記粒子は1μm未満の平均直径を有し、前記高せん断装置は0.025mmから10.0mmのせん断ギャップにより分離されている歯付回転子と回転子に対して相補的な形状の固定子とを備え、並びに20,000/秒以上のせん断速度を生じるように形成されており;
    濃硝酸及び濃硫酸の混合物を含む加圧液体ストリームを前記高せん断装置へと伝達するように構成されるポンプ;及び
    前記ナノエマルションを前記高せん断装置から受け取るように構成される容器を含む装置。
  14. 請求項13の装置であって、前記高せん断装置は濃硝酸及び濃硫酸の混合物中に分散されるベンゼン含有粒子を含む前記ナノエマルションを製造するように構成されて、前記粒子は400nm未満の平均直径を有する装置。
  15. 請求項13の装置であって、前記高せん断装置は回転先端を備え、且つ前記装置は少なくとも22.9m/秒の先端速度で少なくとも300L/時の流速で操作されるように構成される装置。
  16. 請求項13の装置であって、前記高せん断装置は1000W/m 3 を超えるエネルギー消費をもたらすように構成される装置。
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