JP5138567B2 - ブロック共重合体組成物、熱収縮性フィルム及びそれを用いた容器 - Google Patents
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Description
特許文献2には、両末端に大きさの異なるビニル芳香族炭化水素重合体ブロックを有する特定構造のビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体とビニル芳香族炭化水素系樹脂を含有する組成物が開示されている。
特許文献3には、ビニル芳香族炭化水素重合体ブロックの分子量が特定範囲にある、特定構造のビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体が開示されている。
特許文献4には、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなる特定構造のブロック共重合体及び該ブロック共重合体組成物が開示されている。
特許文献5には透明性、耐破断性、収縮特性及び剛性の物性バランスに優れたペットボトル等のラベルに使用される熱収縮性フィルムを得るため、特定構造を有する3種類のビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体組成物が開示されている。
[1]下記のブロック共重合体(I)10〜90質量%と、下記のブロック共重合体(II)10〜90質量%と、を含有するブロック共重合体組成物。
ブロック共重合体(I):単量体単位としてビニル芳香族炭化水素80〜95質量%と共役ジエン5〜20質量%とからなり、少なくとも一つの末端に全単量体単位の2〜10質量%の共役ジエン単独重合体鎖を有するブロック共重合体、
ブロック共重合体(II):単量体単位として50質量%を越え80質量%未満のビニル芳香族炭化水素と20質量%を越え50質量%未満の共役ジエンとからなり、少なくとも一つの末端にビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体鎖を有するブロック共重合体。
[2]ブロック共重合体(I)が、単量体単位として80〜95質量%のビニル芳香族炭化水素と5〜20質量%の共役ジエンとからなり、少なくとも一つの末端に全単量体単位の2〜10質量%の共役ジエン単独重合体鎖と、単量体単位として70〜97質量%のビニル芳香族炭化水素と3〜30質量%の共役ジエンとからなるランダム共重合体鎖を少なくとも1個有する、[1]記載のブロック共重合体組成物。
[3]ブロック共重合体(I)の構造が、下記一般式(a)〜(h)の少なくともいずれかで表される、[1]又は[2]記載のブロック共重合体組成物。
C−(A−(B)m−A)k ・・・(a)
C−(A−(B)m−A)k−C ・・・(b)
C−((B)m−A)k ・・・(c)
C−(A−(B)m)k ・・・(d)
(C−A−(B)m−A)nX ・・・(e)
(C−A−(B)m−A−C)nX ・・・(f)
(C−(B)m−A)nX ・・・(g)
(C−A−(B)m)nX ・・・(h)
(式中、Aはビニル芳香族炭化水素単独重合体鎖を表し、Bはビニル芳香族炭化水素含有量が70〜97質量%のビニル芳香族炭化水素と共役ジエンの共重合体鎖を表し、Cは共役ジエン単独重合体鎖を表す。k、mは1以上の整数を表し、nは2以上の整数を表し、Xはカップリング剤の残基又は多官能有機リチウム化合物等の開始剤の残基を表す。)
[4]ブロック共重合体(II)に含有されるビニル芳香族炭化水素重合体のブロック率が70〜100質量%である、[1]〜[3]のいずれか一項に記載のブロック共重合体組成物。
(ここで、ブロック率(質量%)=(ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素重合体ブロック重合鎖の重量/ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素の全重量)×100)
[5]ブロック共重合体(II)の動的粘弾性測定の関数tanδのピーク温度が−50℃以下に少なくとも1つ存在する、[1]〜[4]のいずれか一項に記載のブロック共重合体組成物。
[6]更に、下記重合体(III)を含有する、[1]〜[5]のいずれか一項に記載のブロック共重合体組成物。
重合体(III):(i)ブロック共重合体(I)及びブロック共重合体(II)とは異なる、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体、(ii)ビニル芳香族炭化水素と脂肪族不飽和カルボン酸系誘導体からなる共重合体、(iii)ビニル芳香族炭化水素重合体及び(iv)ゴム変性スチレン系重合体、からなる群より選ばれる少なくとも1種の重合体。
[7]ブロック共重合体(I)とブロック共重合体(II)の合計50〜99.9質量%と、重合体(III)0.1〜50質量%と、を含有する、[6]に記載のブロック共重合体組成物。
[8][1]〜[7]のいずれか一項に記載のブロック共重合体組成物を含有する熱収縮性フィルム。
[9][8]に記載の熱収縮性フィルムと、該熱収縮性フィルムに積層された他の樹脂層と、を含有する熱収縮性フィルム。
[10][8]又は[9]に記載の熱収縮性フィルムが装着された容器。
ブロック共重合体(I):単量体単位としてビニル芳香族炭化水素80〜95質量%と共役ジエン5〜20質量%とからなり、少なくとも一つの末端に全単量体単位の2〜10質量%の共役ジエン単独重合体鎖を有するブロック共重合体、
ブロック共重合体(II):単量体単位としてビニル芳香族炭化水素50質量%を越え80質量%未満と共役ジエン20質量%を越え50質量%未満とからなり、少なくとも一つの末端にビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体鎖を有するブロック共重合体。
ブロック共重合体(I)は、好ましくは単量体単位として70〜97質量%のビニル芳香族炭化水素と3〜30質量%の共役ジエンとからなるランダム共重合体鎖、より好ましくは単量体単位として75〜95質量%のビニル芳香族炭化水素と5〜25質量%の共役ジエンとからなるランダム共重合体鎖、更に好ましくは単量体単位として80〜93質量%のビニル芳香族炭化水素と7〜20質量%の共役ジエンとからなるランダム共重合体鎖を少なくとも1個有する。
単量体単位として70〜97質量%のビニル芳香族炭化水素と3〜30質量%の共役ジエンとからなるランダム共重合体鎖を有することで、自然収縮性、低温収縮性と収縮応力の低い熱収縮性フィルムを得ることができる。
C−(A−(B)m−A)k−C ・・・(b)
C−((B)m−A)k ・・・(c)
C−(A−(B)m)k ・・・(d)
(C−A−(B)m−A)nX ・・・(e)
(C−A−(B)m−A−C)nX ・・・(f)
(C−(B)m−A)nX ・・・(g)
(C−A−(B)m)nX ・・・(h)
(式中、Aはビニル芳香族炭化水素の単独重合体鎖を表し、Bはビニル芳香族炭化水素含有量が70〜97質量%のビニル芳香族炭化水素と共役ジエンの共重合体鎖を表し、Cは共役ジエン単独重合体鎖を表す。k、mは1以上の整数を表し、nは2以上の整数を表し、Xはカップリング剤の残基又は多官能有機リチウム化合物等の開始剤の残基を表す。)
単量体単位として50質量%を越え80質量%未満のビニル芳香族炭化水素と20質量%を越え50質量%未満の共役ジエンの範囲にあっては、剛性とフィルム長期保管後の低温伸びの保持に優れる熱収縮性フィルムを得ることができる。
A−(B−A)n ・・・(j)
[(A−B)k]m+1−X ・・・(k)
[(A−B)k−A]m+1−X ・・・(l)
(式中、Aはビニル芳香族炭化水素単独重合体を表し、Bは共役ジエン単独重合体及び/又はビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなる共重合体を表す。Xは、例えば、四塩化ケイ素、四塩化スズ、1,3ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、エポキシ化大豆油等のカップリング剤の残基、又は多官能有機リチウム化合物等の開始剤の残基を表す。n、k及びmは、1以上の整数、好ましくは1〜5の整数である。また、Xに複数結合しているポリマー鎖の構造は同一でも、異なっていてもよい。)
ブロック率はブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとからなるランダム共重合体鎖の重量及びビニル芳香族炭化水素の含有量を制御することによって調整でき、ランダム共重合体鎖に占めるビニル芳香族炭化水素量が多いほどブロック率は低下し、少ないほどブロック率を高くすることができる。
ブロック率(質量%)=(ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素重合体ブロック重合鎖の質量/ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素の全質量)×100
動的粘弾性測定の関数tanδのピーク温度は、かかる温度範囲に少なくとも1つ存在することにより、剛性とフィルム長期保管後の低温伸びの保持に優れた熱収縮性フィルムを得ることができる。
動的粘弾性測定の関数tanδのピーク温度は、ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素と共役ジエンとからなるランダム共重合体鎖のビニル芳香族炭化水素の含有量を調整することで制御できる。ランダム共重合体鎖中のビニル芳香族炭化水素の含有量が多いほど動的粘弾性測定の関数tanδのピーク温度は高くなり、少ないほどtanδのピーク温度は低くなる。
動的粘弾性測定の関数tanδのピーク温度は、粘弾性測定解析装置によって測定できる。
ブロック共重合体(I)が10〜90質量%、ブロック共重合体(II)が10〜90質量%であることで、剛性、透明性及び耐衝撃性等の物性バランスに優れる。
(i)ブロック共重合体(I)及びブロック共重合体(II)とは異なる、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体、
(ii)ビニル芳香族炭化水素と脂肪族不飽和カルボン酸系誘導体からなる共重合体、
(iii)ビニル芳香族炭化水素重合体、及び
(iv)ゴム変性スチレン系重合体。
Ab−(Bb−Ab)n ・・・(n)
Bb−(Ab−Bb)n+1 ・・・(o)
[(Ab−Bb)k]m+2−X ・・・(p)
[(Ab−Bb)k−Ab]m+2−X ・・・(q)
[(Bb−Ab)k]m+2−X ・・・(r)
[(Bb−Ab)k−Bb]m+2−X ・・・(s)
(式中、Abはビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体ブロックを表し、Bbは共役ジエンを主体とする重合体を表す。AbブロックとBbブロックとの境界は必ずしも明瞭に区別される必要はない。Xは、例えば四塩化ケイ素、四塩化スズ、1,3ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、エポキシ化大豆油等のカップリング剤の残基又は多官能有機リチウム化合物等の開始剤の残基を表す。nは1以上の整数、一般的には1〜5である。k及びmは1〜5の整数である。)
数平均分子量は重合に使用する触媒量により任意に調整できる。
これらは1種のみならず2種以上を混合使用してもよく、目的に応じて適当なものを少なくとも1種選ぶこともできる。
脂肪族不飽和カルボン酸誘導体としては、好ましくはC2〜C13のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル誘導体であり、より好ましくはC3〜C13のアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル誘導体である。
また、α、β不飽和ジカルボン酸、例えばフマル酸、イタコン酸、マレイン酸等、又はこれらジカルボン酸とC2〜C13のアルコールとのモノ又はジエステル誘導体等から選ばれる少なくとも1種も好ましい。
成分(ii)の重量平均分子量は、特に限定されず、好ましくは50000〜500000の重合体を使用できる。
これらは1種のみならず2種以上混合使用してもよく、目的により適当なものを少なくとも1種選べばよい。
ビニル芳香族炭化水素重合体としては、ポリスチレン、スチレン−α−メチルスチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体等が挙げられ、特に好ましいビニル芳香族炭化水素重合体としてはポリスチレンが挙げられる。
共重合可能なエラストマーとしては、特に限定されず、天然ゴム、合成イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ハイスチレンゴム等が挙げられる。これらのエラストマーは、ビニル芳香族炭化水素又はこれと共重合可能なモノマー100質量部に対して、好ましくは3〜50質量部を溶解させて、あるいはラテックス状にして、乳化重合、塊状重合、塊状−懸濁重合等に供される。
ゴム変性スチレン系重合体の重量平均分子量は、特に限定されず、好ましくは50000〜500000の重合体を使用できる。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、溶媒:テトラヒドロフラン、ポリスチレン換算)により測定できる。
ゴム変性スチレン系重合体の添加量は、特に限定されず、透明性維持を考慮すると0.1〜10質量部が好ましい。
ブロック共重合体組成物を50〜99.9質量%と重合体(III)を0.1〜50質量%の範囲にあっては剛性と伸びのバランスに優れる。本実施形態のブロック共重合体組成物は従来公知のあらゆる配合方法によって製造することができる。例えば、オープンロール、インテンシブミキサー、インターナルミキサー、コニーダー、二軸ローター付の連続混練機、押出機等の一般的な混和機を用いた溶融混練方法、各成分を溶剤に溶解又は分散混合後溶剤を加熱除去する方法等が用いられる。
本実施形態のブロック共重合体(I)、ブロック共重合体(II)及び成分(i)の製造方法は、特に限定されず、公知の方法によって製造できる。例えば、炭化水素溶媒中で有機アルカリ金属化合物等の開始剤を用いてアニオンリビング重合により得られる。
具体的には、n−プロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジエニルジリチウム、イソプレニルジリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとsec−ブチルリチウムの反応生成物、さらにジビニルベンゼンとsec−ブチルリチウムと1,3−ブタジエンとの反応生成物等が挙げられる。
更に、米国特許第5708092号明細書、英国特許第2241239号明細書、米国特許第5527753号明細書等に開示されている有機アルカリ金属化合物も使用することができる。
これらは1種のみならず2種以上混合使用してもよい。
安定剤の添加量は、特に限定されず、好ましくは、ブロック共重合体混合物100質量部に対して0.05〜3質量部、更に好ましくは0.1〜2質量部添加することによって、ゲル抑制効果を得ることができる。
有機ホスフェート系及び/又は有機ホスファイト系安定剤の添加量は、特に限定されず、本実施形態のブロック共重合体組成物100質量部に対して0.05〜3質量部添加することができる。これによってゲル抑制効果を得ることができる。
好適な添加剤としては、クマロン−インデン樹脂、テルペン樹脂、オイル等の軟化剤、可塑剤が挙げられる。その他の安定剤、顔料、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、滑剤等も添加できる。
その他、「プラスチックおよびゴム用添加剤実用便覧」(化学工業社)に記載された化合物が使用できる。
延伸温度は、特に限定されず、好ましくは60〜130℃、より好ましくは70〜120℃、更に好ましくは80〜110℃である。延伸温度を60℃以上とすることで、延伸時の破断発生を抑制でき、所望の熱収縮性フィルムとすることができる。延伸温度を130℃以下とすることで、収縮特性が優れた熱収縮性フィルムとすることができる。
熱収縮性包装用素材や熱収縮性ラベル用素材として使用するには、延伸方向における80℃の熱収縮率が5〜80%であることが好ましく、より好ましくは10〜75%、更に好ましくは15〜70%である。
熱収縮率がかかる範囲とすることで、熱収縮率と自然収縮率のバランスに優れた熱収縮性多層フィルムが得られる。
熱収縮性多層フィルム自体の自然収縮率とは、上記熱収縮率の範囲の熱収縮性フィルムを35℃で5日間放置し、後述する式により算出した値である。
延伸方向における引張弾性率を700MPa以上とすることで、収縮包装工程においてヘタリの発生を抑制し、正常に包装できるため好ましい。引張弾性率を3000MPa以下とすることで、フィルムの耐衝撃性を優れたものにできるため好ましい。
ビカット軟化温度の測定は、ASTM D1525に準拠して行うことができる。
本実施形態の熱収縮性フィルムの表面層と中間層の厚みの割合は、特に限定されず、(表面層の厚みの合計)/(中間層の厚みの合計)が、好ましくは5/95〜45/55、より好ましくは10/90〜35/65である。
あるいは、本実施形態の熱収縮性フィルムにエンボス加工等の各種加工を施して意匠性を付与することもできる。
これらのプラスチック容器は2種以上の樹脂類の混合物でもよいし、積層体であってもよい。
後述する実施例及び比較例において用いるブロック共重合体A−1〜A−13を、下記方法により調製した。シクロヘキサン溶媒中で、n−ブチルリチウムを触媒とし、テトラメチルエチレンジアミンをランダム化剤として共重合体A1〜A13を作製した。表1に、作製したブロック共重合体の構造、スチレン含量(質量%)、数平均分子量、末端ポリブタジエン部の重合体鎖量、ランダム共重合体鎖中のスチレン含量(質量%)を示す。
なお、ブロック共重合体の作製において、モノマーはシクロヘキサンで濃度25質量%に希釈したものを使用した。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、1,3−ブタジエン4質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.046質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で10分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン16.7質量部を含むシクロヘキサン溶液を65℃で20分間連続供給して重合を行った。次に、スチレン55.3質量部と1,3−ブタジエン9質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で80分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン15質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で15分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート(住友化学(株)製)を共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体A−1を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、1,3−ブタジエン5質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.042質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で10分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン22質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で25分間連続供給して重合を行った。次に、スチレン40.5質量部と1,3−ブタジエン5質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で70分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン23.5質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で25分間連続供給した。
次に、1,3−ブタジエン4質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で10分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体A−2を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、1,3−ブタジエン3質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.044質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で10分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン43.9質量部と1,3−ブタジエン9質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で80分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン44.1質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で45分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体A−3を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン46.9質量部と1,3−ブタジエン11質量部とを含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.044質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で70分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン38.1質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で40分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン4質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で10分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体A−4を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、1,3−ブタジエン3質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.138質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.2倍モル添加し、65℃で5分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン30質量部を含むシクロヘキサン溶液を65℃で25分間連続供給して重合を行った。次に、スチレン36.7質量部と1,3−ブタジエン5質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で50分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン25.3質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で30分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブに1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサンを、n−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加した後、n−ブチルリチウムに対してメタノールを1.0倍モル添加し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体A−5を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、1,3−ブタジエン5質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.045質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で10分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン30質量部を含むシクロヘキサン溶液を65℃で30分間連続供給して重合を行った。次に、スチレン36.8質量部と1,3−ブタジエン11質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で50分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン17.2質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で20分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体A−6を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン4質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.050質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で10分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン80質量部と1,3−ブタジエン13質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で110分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン3質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で10分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体A−7を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン51.3質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.048質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で60分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン3質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で10分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン5質量部と1,3−ブタジエン5質量部とを含むシクロヘキサン溶液を65℃で15分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン30.7質量部と1,3−ブタジエン5質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で50分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体A−8を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン53.8質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.046質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で60分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン5質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で10分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン34.2質量部と1,3−ブタジエン7質量部とを含むシクロヘキサン溶液を65℃で45分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体A−9を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、1,3−ブタジエン12質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.043質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で20分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン54.4質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で60分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン3質量部と1,3−ブタジエン2質量部とを含むシクロヘキサン溶液を65℃で10分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン24.6質量部と1,3−ブタジエン4質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で35分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体A−10を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、1,3−ブタジエン3質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.044質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で10分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン26質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で35分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン8質量部と1,3−ブタジエン13質量部とを含むシクロヘキサン溶液を65℃で25分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン41質量部と1,3−ブタジエン9質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で60分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体A−11を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、1,3−ブタジエン4質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.050質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で10分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン35.7質量部を含むシクロヘキサン溶液を65℃で40分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン18.3質量部と1,3−ブタジエン9質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で25分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン33質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で40分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体A−12を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、1,3−ブタジエン2質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.044質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で5分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン25質量部を含むシクロヘキサン溶液を65℃で30分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン49質量部と1,3−ブタジエン1質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で65分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン23質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で30分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体A−13を得た。
後述する実施例及び比較例において用いるブロック共重合体B−1〜B−8を、下記方法により調製した。シクロヘキサン溶媒中で、n−ブチルリチウムを触媒とし、テトラメチルエチレンジアミンをランダム化剤として共重合体を作製した。表2に、作製したブロック共重合体の構造、スチレン含量(質量%)、数平均分子量、ブロック率(質量%)、tanδピーク温度(℃)を示した。
なお、ブロック共重合体の作製において、モノマーはシクロヘキサンで濃度25質量%に希釈したものを使用した。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン35質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.065質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で40分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン33質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で40分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン32質量部を含むシクロヘキサン溶液を65℃で40分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体B−1を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、1,3−ブタジエン5質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.063質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で10分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン30質量部を含むシクロヘキサン溶液を65℃で35分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン1.8質量部と1,3−ブタジエン35質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で45分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン28.2質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で35分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体B−2を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン29.8質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.070質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で40分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン3質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で10分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン3.2質量部と1,3−ブタジエン34質量部とを含むシクロヘキサン溶液を65℃で50分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン30質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で35分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体B−3を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン9.5質量部と1,3−ブタジエン17.6質量部とを含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.060質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で30分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン33.5質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で40分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン9.4質量部を含むシクロヘキサン溶液を65℃で15分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン30質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で35分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体B−4を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン31質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.230質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.2倍モル添加し、65℃で35分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン4.7質量部と1,3−ブタジエン43質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で55分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン21.3質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で30分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブに1,3−ビス(N,N−グリシジルアミノメチル)シクロヘキサンを、n−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加した後、n−ブチルリチウムに対してメタノールを1.0倍モル添加し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体B−5を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン23質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.102質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で30分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン54質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で65分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン23質量部を含むシクロヘキサン溶液を65℃で30分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体B−6を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、1,3−ブタジエン2質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.057質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で5分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン38質量部を含むシクロヘキサン溶液を65℃で45分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン1質量部と1,3−ブタジエン14質量部とを含むシクロヘキサン溶液を、65℃で25分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン45質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で55分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体B−7を得た。
攪拌機を備えたオートクレーブを用い、窒素ガス雰囲気下で、スチレン16質量部を含むシクロヘキサン溶液にn−ブチルリチウムを0.051質量部、テトラメチルエチレンジアミンをn−ブチルリチウムに対して0.3倍モル添加し、65℃で25分間連続供給して重合を行った。
次に、1,3−ブタジエン8質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で15分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン42質量部と1,3−ブタジエン24質量部とを含むシクロヘキサン溶液を65℃で65分間連続供給して重合を行った。
次に、スチレン10質量部を含むシクロヘキサン溶液を、65℃で15分間連続供給して重合を行った。
その後、10分間保持した後、オートクレーブにメタノールをn−ブチルリチウムに対して1.0倍モル添加して重合を停止し、安定剤として2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレートを共重合体100質量部に対して0.6質量部を加えた。その後、脱溶媒してブロック共重合体B−8を得た。
<共重合体C−1>
PSJポリスチレン475D(PSジャパン(株)社製)
<共重合体C−2>
PSJポリスチレン685(PSジャパン(株)社製)
<共重合体C−3>
タフプレン126(日本エラストマー(株)社製、スチレン含量40質量%)
<共重合体C−4>
アクリル酸n−ブチル−スチレン共重合体であるC−4は、撹拌器付き10Lオートクレーブに、スチレン15質量部とアクリル酸n−ブチル85質量部の比率で5kg添加し、同時にエチルベンゼン0.3kgと、分子量を調整するため1,1ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンを所定量仕込み、110〜150℃で2〜10時間重合後、ベント押出機で未反応スチレン、アクリル酸n−ブチル、エチルベンゼンを回収して製造した。
C−4の数平均分子量は216000であった。
(1)ブロック率
四酸化オスミウムを触媒としてターシャリーブチルハイドロパーオキサイドにより酸化分解する方法(I.M.KOLTHOFF,et al.,J.Polym.Sci.1,429(1946)に記載の方法)で測定でき、該方法により得たビニル芳香族炭化水素重合体ブロック成分(ここで、平均重合度が約30以下のビニル芳香族炭化水素重合体成分は除かれている。)を用いて、次の式から求めた値をいう。
ブロック率(質量%)=(ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素重合体ブロック重合鎖の重量/ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素の全重量)×100
ペレットを加熱プレスで圧縮成形した厚さ約1mmの試験片を、株式会社ユービーエム製粘弾性測定解析装置DVE−V4を用い、振動周波数35Hz、昇温速度3℃/minの条件で温度−100℃〜150℃の範囲を測定し、tanδのピーク温度を求めた。
数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)装置(HLC8220GPC;東ソ−(株)製)を用いて測定した。溶媒にはテトラヒドロフランを用い、40℃で測定した。数平均分子量は重量平均分子量と数平均分子量が既知の市販の標準ポリスチレンを用いて作成した検量線から求めた。
延伸フィルムから流れ方向(MD:Machine Direction)及び垂直方向(TD:Transverve Direction)に、幅を10mm、標線間を100mmとする長さに短冊状に切り出し、試験片とした。測定温度は23℃、引張速度は10mm/minで行い、定法により引張弾性率を求めた。MD方向及びTD方向の平均値を引張弾性率の値とした。
厚さ0.25mmのシートを試験片としてASTM D−1003に準拠して測定した。
延伸フィルムからMD方向及びTD方向に幅を10mm、測定長を60mmとする長さに短冊状に切り出し試験片とした。試験片の一端を固定し、もう一方の端に荷重検知器を取り付け、80℃湯浴中に浸し、30秒間の荷重変化を測定し、下記式に基づいて熱収縮応力を求めた。
熱収縮応力(Pa)=103 ×f/d
このうち最大荷重f[dyne]のとき次式に従い最大熱収縮応力を算出した。なお、d[μm]は最初の試料厚みであり、最大収縮応力とはフィルム面内各方向の熱収縮応力を測定したうちの最大値である。
延伸フィルムからMD方向に幅を15mm、標線間を40mmとする長さに短冊状に切り出し、試験片とした。測定温度は−5℃、引張速度は100mm/minで行った。製膜後30日後の伸びは23℃に30日間放置後測定した。
TD方向に延伸した延伸フィルムを80℃の温水中に10秒間浸漬し、下記式により算出した。
80℃熱収縮率(%)=(L−L1)/L×100
ここで、Lは収縮前の長さを示し、L1は収縮後の長さを示す。
延伸フィルム(TD方向)を35℃で5日間放置し、下記式により算出した値である。
自然収縮率(%)=(L2−L3)/L2×100
ここで、L2は放置前の長さを示し、L3は放置後の長さを示す。自然収縮率が小さいほど、自然収縮性は優れる。
表3及び4に示す配合処方に従い、40mm押出機を用いて200℃で厚さ0.25mmのシート状に成形し、その後延伸温度を85℃として、テンターを用いて横軸に延伸倍率を5倍に1軸延伸して厚さ約50μmの熱収縮性フィルムを得た。実施例1〜9の組成及び物性を表3に示し、比較例1〜10の組成及び物性を表4に示す。
以上より、本実施例によれば、本実施形態のブロック共重合体組成物から得られる熱収縮性フィルムの性能は、自然収縮性、低温収縮性を表す80℃収縮率、剛性を表す引張弾性率及び透明性を表すHaze等の物性バランスに優れ、フィルム長期保管後の低温伸びの保持を表す製膜後30日後の−5℃の伸びの保持率及び低収縮応力に優れていることが示された。
Claims (7)
- 下記のブロック共重合体(I)10〜90質量%と、下記のブロック共重合体(II)10〜90質量%と、を含有するブロック共重合体組成物。
ブロック共重合体(I):単量体単位としてビニル芳香族炭化水素80〜95質量%と共役ジエン5〜20質量%とからなり、少なくとも一つの末端に全単量体単位の2〜10質量%の共役ジエン単独重合体鎖と、単量体単位として70〜97質量%のビニル芳香族炭化水素と3〜30質量%の共役ジエンとからなるランダム共重合体鎖を少なくとも1個有するブロック共重合体、
ブロック共重合体(II):単量体単位として50質量%を越え80質量%未満のビニル芳香族炭化水素と20質量%を越え50質量%未満の共役ジエンとからなり、少なくとも一つの末端にビニル芳香族炭化水素を主体とする重合体鎖を有し、ビニル芳香族炭化水素重合体のブロック率が70〜100質量%であるブロック共重合体。
(ここで、ブロック率(質量%)=(ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素重合体ブロック重合鎖の重量/ブロック共重合体中のビニル芳香族炭化水素の全重量)×100) - 前記ブロック共重合体(I)の構造が、下記一般式(a)〜(h)の少なくともいずれかで表される、請求項1記載のブロック共重合体組成物。
C−(A−(B)m−A)k ・・・(a)
C−(A−(B)m−A)k−C ・・・(b)
C−((B)m−A)k ・・・(c)
C−(A−(B)m)k ・・・(d)
(C−A−(B)m−A)nX ・・・(e)
(C−A−(B)m−A−C)nX ・・・(f)
(C−(B)m−A)nX ・・・(g)
(C−A−(B)m)nX ・・・(h)
(式中、Aはビニル芳香族炭化水素単独重合体鎖を表し、Bはビニル芳香族炭化水素含有量が70〜97質量%のビニル芳香族炭化水素と共役ジエンの共重合体鎖を表し、Cは共役ジエン単独重合体鎖を表す。k、mは1以上の整数を表し、nは2以上の整数を表し、Xはカップリング剤の残基又は多官能有機リチウム化合物等の開始剤の残基を表す。) - 前記ブロック共重合体(II)の動的粘弾性測定の関数tanδのピーク温度が−50℃以下に少なくとも1つ存在する、請求項1又は2に記載のブロック共重合体組成物。
- 更に、下記重合体(III)を、前記ブロック共重合体(I)と前記ブロック共重合体(II)の合計60〜99.9質量%と、前記重合体(III)0.1〜40質量%の割合で、更に含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のブロック共重合体組成物。
重合体(III):(i)前記ブロック共重合体(I)及び前記ブロック共重合体(II)とは異なる、ビニル芳香族炭化水素と共役ジエンからなるブロック共重合体、(ii)ビニル芳香族炭化水素と脂肪族不飽和カルボン酸系誘導体からなる共重合体、(iii)ビニル芳香族炭化水素重合体及び(iv)ゴム変性スチレン系重合体、からなる群より選ばれる少なくとも1種の重合体。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のブロック共重合体組成物を含有する熱収縮性フィルム。
- 請求項5に記載の熱収縮性フィルムと、該熱収縮性フィルムに積層された他の樹脂層と、を含有する熱収縮性フィルム。
- 請求項5又は6に記載の熱収縮性フィルムが装着された容器。
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JP2008322863A JP5138567B2 (ja) | 2008-12-18 | 2008-12-18 | ブロック共重合体組成物、熱収縮性フィルム及びそれを用いた容器 |
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