JP5137786B2 - ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステル含有クレンジング化粧料 - Google Patents

ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステル含有クレンジング化粧料 Download PDF

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Description

本発明は、クレンジング化粧料に関する。
近年、環境の変化に伴い、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患者や、いわゆる敏感肌と感じる人が増加し、これらの人は皮膚が過敏になっているため、化粧品などにより発赤、かゆみといった刺激を感じることが多く、より低刺激な化粧品が求められる。したがって、そのような刺激を緩和する優れた成分を新たに提供することが求められている。
界面活性剤等の皮膚刺激緩和剤として、トレハロースモノ脂肪酸エステル(特許文献1:特開平10−45560号公報)、パーフルオロアルキル基およびポリオキシアルキレン基を側鎖として持つシリコーン(特許文献2:特開平6−199629号公報)、アルコール刺激緩和剤として、フェニルエチル−α−グルコシド、フェニルエチル−β−グルコシドのようなグルコース誘導体(特許文献3:特開平8−283121号公報)、脂溶性薬剤の刺激緩和剤としてポリアルキレングリコール(特許文献4:特開2002−212024号公報)、経皮外用剤の刺激緩和剤としてクエン酸トリアルキル、多価アルコール、水(特許文献5:特開平5−255118号公報)が開示されている。しかしながら、化粧品の基剤として大きな配合比を占める油剤に関しては、安全性に関しては研究されているが(非特許文献1: 杉山、太田、「化粧品油性原料の皮膚刺激性評価」、日皮協ジャーナル、日本産業皮膚衛生協会、1999年2月、第41巻、p.136−142)、刺激緩和作用については研究されていない。
ダイマー酸のエステルを含有する化粧料に関しては、つや、保水性、感触、皮膚及び毛髪への密着性、感触向上の持続性、毛髪のセット性について検討したものが特許文献6(特開2004−277285号公報)に開示されている。特許文献6では、刺激緩和作用は検討されていない。
クレンジング化粧料は、油性のメークアップ化粧料を除去するために用いられる化粧料であり、界面活性剤の水溶液を増粘剤で増粘させた水性ゲル状クレンジング化粧料や水中油型乳化のクレンジングクリームや油剤、多価アルコール、界面活性剤でゲル構造を形成した多価アルコール性ゲル状クレンジング化粧料や油剤に界面活性剤を溶解した油性クレンジング化粧料等が用いられている。
水性ゲル状クレンジング化粧料は油性メークアップ化粧料となじみにくく、クレンジング力を高めるためには界面活性剤の濃度を高める必要があり、界面活性剤の刺激が問題とされている。水中油型乳化のクレンジングクリームや多価アルコール性ゲル状クレンジング化粧料についても油性メークアップ化粧料となじませるために、油相を高含有させる必要があり、油剤自体の溶剤としての刺激が生じる。油性クレンジング化粧料はそもそも油剤を主成分としており、油剤自体の溶剤としての刺激が生じると共に、洗い流しのために多量の界面活性剤を配合することによる刺激も問題となる。
クレンジング化粧料の刺激を低減することは重要な課題であり、数多くの試みがなされてきた。例えば、特許文献7(特開2005−104892号公報)には、特定のアルキレンオキシド誘導体を配合することにより刺激を低減したクレンジング化粧料が示されている。特許文献8(特開2005−194290号公報)には、抗炎症剤とジグリセリンテトラオレートを配合した刺激を低減したクレンジング化粧料が示されている。特許文献9(特開2006−232717号公報)には特定のグリセリン誘導体を配合した目への刺激が少ないクレンジング化粧料が示されている。特許文献10(特開2007−217302号公報)には界面活性剤を低減し、目や皮膚への刺激を低減したクレンジング化粧料が示されている。しかしながら、機能性と安全性を両立させたクレンジング化粧料を実現するためにさらなる技術開発が望まれている。
特開平10−45560号公報 特開平6−199629号公報 特開平8−283121号公報 特開2002−212024号公報 特開平5−255118号公報 特開2004−277285号公報 特開2005−104892号公報 特開2005−194290号公報 特開2006−232717号公報 特開2007−217302号公報 杉山、太田、「化粧品油性原料の皮膚刺激性評価」、日皮協ジャーナル、日本産業皮膚衛生協会、1999年2月、第41巻、p.136−142
皮膚や目に対する刺激が少ない、クレンジング化粧料を提供することである。
本発明の主な構成は、次のとおりである。
(1)ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルを含有するクレンジング化粧料。
(2)ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルは、構成するダイマージリノール酸とジエチレングリコールの比率が、ダイマージリノール酸:ジエチレングリコール=0.5モル:1.0モル〜0.8モル:1.0モルであることを特徴とする(1)記載のクレンジング化粧料。
(3)ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルは、構成するダイマージリノール酸とジエチレングリコールの比率が、ダイマージリノール酸:ジエチレングリコール=0.5モル:1.0モルであることを特徴とする(1)記載のクレンジング化粧料。
(4)ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルの25℃における粘度が2,500〜4,500mPa・sであることを特徴とする(1)記載のクレンジング化粧料。
(5)ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルが皮膚刺激緩和成分であること特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
(6)ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルを0.5質量%以上含むことを特徴とする(5)に記載のクレンジング化粧料。
(7)クレンジング化粧料が油性であることを特徴とする(1)〜(6)の何れかに記載のクレンジング化粧料。
1.ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルを含有する皮膚や目に対する刺激が少ないクレンジング化粧料を提供することができた。
2.本発明のクレンジング化粧料は刺激が少ないので、本発明のクレンジング化粧料を連用しても肌荒れが生じる可能性が低減される。
3.本発明のクレンジング化粧料は刺激緩和作用に優れるので、洗浄性の高い油剤あるいは界面活性剤を使用したときに生じる刺激性を軽減することができる。従って、クレンジング化粧料の機能性と安全性を両立することが可能となる。特に、ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルを0.5質量%以上配合すれば、クレンジングオイルの刺激緩和効果を発揮できる。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明は、ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルを含有するクレンジング化粧料を基本構成とする。
クレンジング化粧料は、油性のメークアップ化粧料を除去するために用いられる化粧料である。クレンジング化粧料として、界面活性剤の水溶液を増粘剤で増粘させた水性ゲル状クレンジング化粧料、水中油型乳化の乳化型クレンジング化粧料、油剤、多価アルコール、界面活性剤でゲル構造を形成した多価アルコール性ゲル状クレンジング化粧料、油剤に界面活性剤を溶解した油性クレンジング化粧料等が挙げられるが、何れも本発明のクレンジング化粧料として使用できる。
[ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステル]
ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルは、構成するダイマージリノール酸とジエチレングリコールの比率が、ダイマージリノール酸:ジエチレングリコール=0.5モル:1.0モル〜0.8モル:1.0モルが好ましく、特に、0.5モル:1.0モルが好ましい。
本発明に用いるダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステル(以下「DEG−DA」と称することがある)は、ダイマージリノール酸とジエチレングリコールをエステル化して得られる。 ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルの25℃における粘度は、2,500〜6,000mPa・sであることが好ましく、ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルは皮膚刺激緩和成分である。
本発明のクレンジング化粧料に配合するダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルの配合量は必ずしも制限されないが、化粧料全量に対し、0.5〜10質量%が好ましい。特に、3質量%以上であれば、クレンジングオイルの刺激緩和効果が顕著となる。
<ダイマージリノール酸>
ダイマージリノール酸は、一般的にはダイマー酸と呼ばれる2塩基酸で、2分子のリノール酸[(9Z,12Z)-オクタデカ-9,12-ジエン酸]等の不飽和脂肪酸を重合させたリノール酸の2量体である。リノール酸の重合反応の生成物にはリノール酸の2量体の他に、未反応のリノール酸や3量体、さらに高重合のリノール酸重合体が含まれる。分子蒸留によりリノール酸の2量体の含有量を90質量%以上に高めることができる。また、得られたリノール酸の2量体の不飽和結合に水素を添加して安定化させることができる。これらのリノール酸の2量体を水素添加したものは、一般的には水添ダイマー酸と呼ばれている。本発明のダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルの合成に用いるダイマージリノール酸としては、これらのダイマー酸、及び、水添ダイマー酸の何れをも使用することができるが、酸化安定性の観点から水添ダイマー酸を使用することがより好ましい。水添ダイマー酸は市販品、例えばユニケマ社PRIPOL1006、PRIPOL1009、PRIPOL1025等を用いることが可能である。
<ジエチレングリコール>
ジエチレングリコールはO(CHCHOH)の化学式で表される化合物であり、有機合成原料として市販されている。
ダイマージリノール酸とジエチレングリコールをエステル化反応で重合することによりダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルを得ることができる。エステル化法は特に限定されないが、例えば、無触媒若しくは触媒としてパラトルエンスルホン酸、硫酸、塩酸、メタンスルホン酸等を用いて、無溶媒若しくは溶媒としてトルエン、ヘキサン、ヘプタン等を用いて、50〜260℃の温度で反応すれば良い。
ダイマージリノール酸とジエチレングリコールの構成するダイマージリノール酸とジエチレングリコールの比率は0.5モル:1.0モル〜0.8モル:1.0モルが好ましい。ダイマージリノール酸:ジエチレングリコールの比率が0.5モル:1.0モルのときは、ダイマージリノール酸の両端にジエチレングリコールが結合したものを中心とした分布のオリゴマーとなる。ダイマージリノール酸:ジエチレングリコールの比率が0.8モル:1.0モルのときはダイマージリノール酸4つとジエチレングリコール5つがエステル結合したものを中心とした分布のオリゴマーとなる。
いずれにしてもダイマージリノール酸と比べてジエチレングリコールが過剰なので、カルボキシル基はほとんど残存せず、オリゴマーの末端に残存する官能基はほとんど水酸基となる。ダイマージリノール酸とジエチレングリコールのモル比が1に近づくと重合度が増大し、油剤の粘性が増大し好ましくない。また、ジエチレングリコールと比べてダイマージリノール酸のモル濃度が過剰になると、残存する官能基がカルボキシル基となり、安全性の点で好ましくない。
特に、構成するダイマージリノール酸とジエチレングリコールの比率が、ダイマージリノール酸:ジエチレングリコール=0.5モル:1.0モルであって、25℃における粘度が2,500〜6,000mPa・sであるダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルは、薬物の皮膚浸透性が小さく、刺激緩和作用、経皮水分蒸散抑制作用が認められ、肌荒れ防止効果が高いことが確認できた。この作用は、類似のダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルに比べても、顕著な差があることが確認できた。
なお、特許文献6には、各種のダイマー酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルを配合した化粧料について検討されているが、刺激緩和作用は検討されていない。特開2004−256515号公報には、ダイマー酸ジエチレングリコールオリゴマーエステル(ダイマー酸:ジエチレングリコール=1:0.5)/混合アルコール(ベヘニルアルコール:イソステアリルアルコール:フィトステロール=9:1:1)エステルが開示されているが、本願発明の仕込み比率がダイマージリノール酸:ジエチレングリコール=0.5モル:1.0モル〜0.8モル:1.0モルであるダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルは開示されておらず、極性が異なり、両者は物性、使用性が全く異なる。
[界面活性剤]
クレンジング効果を高めるため、また、水洗時に洗い流し易くするために、クレンジング化粧料に界面活性剤を使用することが好ましい。界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤または陰イオン性界面活性剤を用いることが好ましい。
非イオン性界面活性剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコールアルキルエーテル類、ポリエチレングリコール脂肪酸モノエステル類、ポリエチレングリコールグリセリンエーテル脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、アルキルポリグリコシド類、アルキルグルコシド類、ポリエーテル変性シリコーン類等が挙げられる。
アニオン界面活性剤として、例えば、ラウリン酸ナトリウム等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、N−アシルサルコシン酸、スルホコハク酸塩、N−アシルアミノ酸塩等が挙げられる。カチオン界面活性剤として、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等があげられる。
両性界面活性剤として、例えば、アルキルベタイン、アミドベタイン等のベタイン系界面活性剤等があげられる。
[その他成分]
本発明のクレンジング化粧料には、剤形などに応じて、トリグリセライド油、エステル油、炭化水素油、シリコーン油、高級脂肪酸、高級アルコール、油性増粘剤、防腐剤、糖類、金属イオン封鎖剤、粉体成分、香料、pH調整剤等を含有させることができる。ビタミン類、皮膚賦活剤、血行促進剤、常在菌コントロール剤、活性酸素消去剤、抗炎症剤、美白剤、殺菌剤等の他の薬効成分、生理活性成分を含有させることもできる。
トリグリセライド油としては、トリ(2−エチルヘキサン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル、オリーブ油、マカデミアナッツ油、メドウフォーム油、吸着精製ラノリン等の動植物油等が挙げられる。
エステル油としては2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソトリデシル、イソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ヘキシルデシル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ネオペンタン酸トリデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル、イソステアリン酸フィトステリル、イソステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、ホホバ油、水素添加ホホバ油等が挙げられる。
炭化水素油として、スクワラン、流動パラフィン、ポリブテンなどが挙げられる。
シリコーン油として、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、シクロジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
高級アルコールとして、例えば、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、オクチルドデカノール等の分枝鎖アルコール等があげられる。
油性増粘剤として、パルミチン酸デキストリン、マイクロクリスタリンワックス、(ベヘン酸/エイコサンニ酸)グリセリル、シリカ、シリル化シリカ等が挙げられる。
防腐剤として、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン等をあげることができる。 金属イオン封鎖剤として、例えば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エデト酸、エデト酸ナトリウム塩等のエデト酸塩をあげることができる。
粉末成分として、例えば、タルク、カオリン、雲母、シリカ、ゼオライト、ポリエチレン粉末、ポリスチレン粉末、セルロース粉末、無機白色顔料、無機赤色系顔料、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ等のパール顔料、赤色201号、赤色202号等のタール色素をあげることができる。
保湿剤として、例えば、キシリトール、マルチトール、マルトース、ソルビトール、ブドウ糖、果糖、ショ糖、乳糖、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸、シクロデキストリン、グリセリン等があげられる。
薬効成分として、例えば、ビタミンA油、レチノール等のビタミンA類、リボフラビン等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩等のB6類、パントテン酸カルシウム等のパントテン酸類、ビタミンD2、コレカルシフェロール等のビタミンD類、α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸DL−α−トコフェロール等のビタミンE類等のビタミン類をあげることができる。
そのほかに、ローヤルゼリー、ぶなの木エキス等の皮膚賦活剤、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、γ−オリザノール等の血行促進剤、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、アズレン等の消炎剤、アルギニン、セリン、ロイシン、トリプトファン等のアミノ酸類、常在菌コントロール剤のマルトースショ糖縮合物、塩化リゾチーム等をあげることができる。
さらに、カミツレエキス、パセリエキス、ワイン酵母エキス、グレープフルーツエキス、スイカズラエキス、コメエキス、ブドウエキス、ホップエキス、コメヌカエキス、ビワエキス、オウバクエキス、ヨクイニンエキス、センブリエキス、メリロートエキス、バーチエキス、シャクヤクエキス、サボンソウエキス、ヘチマエキス、トウガラシエキス、レモンエキス、ゲンチアナエキス、シソエキス、アロエエキス、ローズマリーエキス、セージエキス、タイムエキス、茶エキス、海藻エキス、キューカンバーエキス、チョウジエキス、マロニエエキス、ハマメリスエキス、クワエキス等の各種抽出物を配合することができる。
[ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステル(DEG−DA)に関する試験]
以下に、本発明の乳化組成物の主要な成分の1つであるダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルに関する製造例及び刺激緩和作用、安全性等の確認試験を記載する。なお、ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルは以下「DEG−DA」と表記する場合がある。
[ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルの例1(DEG−DA5)]
ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステル(ダイマージリノール酸:ジエチレングリコール=0.5モル:1.0モル)をDEG−DAの例1とし、その製造を示す。
攪拌機、温度計、ガス導入管を備えた1Lの反応器に、ダイマージリノール酸(ユニケマ社製、PRIPOL1025)349g(0.6モル)及びジエチレングリコール127g(1.2モル)を仕込み、窒素気流中210〜220℃に加熱し、生成する水を留去しながら12時間エステル化反応を行い、ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステル(ダイマージリノール酸:ジエチレングリコール=0.5:1.0)(以下「DEG−DA5」と表すことがある)416gを淡黄色高粘度油状物として得た。
得られた3ロットの油剤の物性値を以下表1に示す。
Figure 0005137786
[ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルの例2(DEG−DA8)]
ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステル(ダイマージリノール酸:ジエチレングリコール=0.8モル:1.0モル)をDEG−DAの例2とし、その製造を示す。
攪拌機、温度計、ガス導入管を備えた1Lの反応器に、ダイマージリノール酸(ユニケマ社製、PRIPOL1025)372g(0.64モル)及びジエチレングリコール84.8g(0.8モル)を仕込み、窒素気流中210〜220℃に加熱し、生成する水を留去しながら14時間エステル化反応を行い、ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステル(ダイマージリノール酸:ジエチレングリコール=0.8:1.0)(以下「DEG−DA8」と表すことがある)375gを淡黄色高粘度油状物として得た。
得られた油剤の物性値を以下表2に示す。
Figure 0005137786
<薬物皮膚浸透試験>
油剤としてDEG−DA5、市販のダイマー酸エステル、ダイマージオールエステルを用いての薬物皮膚浸透性を評価した。
1.試料
表3に示すDEG−DA5を油剤とし及び市販のダイマー酸エステル、ダイマージオールエステルに、1%となるようイブプロフェン(Sigma)を溶解した試料を用いて、薬物皮膚浸透試験を実施した。
2.試験方法
−80℃に冷凍保存されたYucatan Micropig背部皮膚(5ヵ月齢雌性、日本チャールスリバー(株))を室温で30分間解凍し、皮膚についた余分な脂肪を取り除いた後、約2cm四方に切断し試験に用いた。
有効面積0.95cmで皮膚をセルにはさみ、試料0.2mlを塗布した。48時間後に皮膚表面の試料を拭き取りにより除去し、皮膚をメタノール/0.1%リン酸水溶液混液(70:30)中で鋏およびホモジナイザーを用いて破砕してイブプロフェンを抽出し、皮膚中のイブプロフェン量をHPLCにて測定した。測定結果を表3に示す。
2.1 HPLC測定条件
検出器:紫外吸光光度計LC−10AD((株)島津製作所 製)
測定波長:220nm
カラム:TSK−GEL ODS−80Ts 4.6mm×150mm(東ソ(株))
移動相:メタノール:0.1%リン酸水溶液= 75:25
流 速:1ml/分
2.2 データ処理
CLASS−VP(島津製作所(株)製)を用い、イブプロフェンのピーク面積から別に検量線を作成し、計算により濃度を求めた。
3.結果
測定結果を表3に示す。
イブプロフェンは経皮吸収性の指標として一般的に用いる。イブプロフェンの皮膚への吸収が少なければ、刺激物質の吸収を抑制する効果に優れる。
DEG−DA5にイブプロフェンを溶解した場合、48時間後の皮膚中のイブプロフェン量が21μgなのに対して、市販のダイマー酸エステル、ダイマージオールエステルの場合、イブプロフェン量は37μg〜70μgであった。ダイマー酸エステル、ダイマージオールエステルの中でも油剤としてのDEG−DA5は、極めてイブプロフェンの皮膚浸透を抑制する効果に優れ、刺激物質の吸収抑制効果に優れている。市販油剤の中でもLUSPLAN DD-DHR:日本精化(株)製 ダイマージリノレイル水添ロジン縮合物 (イブプロフェン量37μg)、LUSPLAN DD-DA7:日本精化(株)製 ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル(イブプロフェン量42μg)もイブプロフェンの吸収量が低いほうであるが、両油剤とも粘性が高く、べたつきがつよく、ぎらつくので、保湿化粧料に用いることは困難である。
Figure 0005137786
コラーゲンゲル法を用いた刺激緩和性試験>
DEG−DA5、DEG−DA8と市販の油剤の刺激緩和作用を比較した。
1.被験物質
表4に示す油剤をそのまま、あるいは動物やヒトで刺激性があると報告されているラウリン酸を油剤中に0.5質量%、0.8質量%、1.2質量%添加して被験物質とした。
2.試験方法
2.1 コラーゲンゲルの作製
タイプI−ACコラーゲン(高研)水溶液と正常ヒト線維芽細胞(CAMBLEX製)の培地中懸濁液、並びに適量の再構築液をスターラーで混合して調製し、タイプI−ACコラーゲン(高研)の最終濃度0.1質量%、正常ヒト線維芽細胞(CAMBLEX製)の最終濃度4.0×10cells/mLとして、6wellカルチャーインサート(FALCON製)に1mL滴下した。培養培地はDMEM+10%FBSを用いた。コラーゲンゲルを、約16時間(12時間〜24時間)培養した。
2.2 被験物質のコラーゲンゲルへの適用
2.1で作製したコラーゲンゲル上にラウリン酸0.5質量%、0.8質量%、1.2質量%添加および無添加の被験物質を1g添加し、24時間暴露させた。24時間暴露後、被験物質を除去しMTTassayによる細胞生存率を測定・算出し、細胞生存率のラウリン酸濃度依存性を調べた。
3.結果
結果を表4に示す。
ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステル(ダイマージリノール
酸:ジエチレングリコール=0.5:1.0)はラウリン酸を1.2質量%添加したものでも細胞生存率は約80%であり、刺激緩和効果に極めて優れることが分かった。ラウリン酸無添加よりも、ラウリン酸0.5%添加のほうが細胞生存率が向上しているデータがあるがDEG−DA5で95%→104%、LUSPLAN DD-ISで72%→78%)、これはデータのばらつきによる。
Figure 0005137786
<細胞を用いた刺激緩和性試験>
ラウリル硫酸ナトリウムを添加したクリームを正常ヒト線維芽細胞に適用し、クリームがラウリル硫酸ナトリウムの刺激を緩和する効果を調べた。
1.被験クリーム
表5に示された処方のDEG−DA5を配合したクリームである試験例13と参考比較例1、参考比較例2のクリームを用い、各クリーム、並びに、それらのクリームに10%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液を添加混合し、クリーム中のラウリル硫酸ナトリウムの含有量を0.1%に調整したものを用いた。
Figure 0005137786
2.試験方法
被験クリームを培地に混合希釈した。
正常ヒト線維芽細胞を96穴プレートに3.5×10播種し、5日間培養した。
コンフルエントの状態で、被験クリームの濃度が0.156%〜20%となるように混合希釈した培地に交換し、細胞を被験クリームに暴露させた。
20時間暴露後MTTアッセイ法を用いて細胞生存率を求めた。
3.結果
ラウリル硫酸ナトリウムを含有しないクリームを各種濃度で細胞に暴露したときの生存率を図1に、0.1%の濃度でラウリル硫酸ナトリウムを含有させたクリームを各種濃度で細胞に暴露したときの生存率を図2に示す。
図1に示すように、各例ともラウリル硫酸ナトリウムを含有しないクリームを各種濃度で細胞に暴露したとき、培地中のクリームの濃度が0.156%から20%に増大するにつれて、生存率は約80%から約60%にほぼ同様に低下した。
一方、図2に示すように、0.1%の濃度でラウリル硫酸ナトリウムを含有させたクリ
ームを各種濃度で細胞に暴露したとき、培地中のクリームの濃度を0.156%から10%まで増大させても、各例とも細胞生存率は約80%から約70%にほぼ同様に低下する程度であった。
しかしながら、培地中のクリームの濃度を20%にすると0.1%の濃度でラウリル硫酸ナトリウムを含有させた試験例1のクリームは54%の細胞生存率を維持したが、0.1%の濃度でラウリル硫酸ナトリウムを含有させた参考比較例1及び2のクリームでは細胞が殆ど死滅した(細胞生存率1%)。
従って、試験例1のクリームはラウリル硫酸ナトリウムの刺激を緩和する効果が特に優れている。
ヒトパッチテストによる刺激緩和性試験>
DEG−DA5、DEG−DA5を油剤として配合したクリーム(試験例1とする)、流動パラフィン、流動パラフィンを配合したクリーム(参考比較例1)について、ラウリル硫酸ナトリウムの刺激を緩和する効果をヒトパッチテストにて評価した。
1.前処理被験品
DEG−DA5、流動パラフィン並びに表5の組成の試験例1、参考比較例1のクリームをパッチテスト被験品を適用する前に皮膚に塗布した。
2.パッチテスト被験品
0.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液と滅菌水(対照)をパッチテスト被験品とした。
3.被験者
過去のパッチテストにおいてラウリル硫酸ナトリウム0.1〜0.5%水溶液で擬陽性反応以上を示し、貼付部位にかゆみ、かぶれなどの皮膚症状がでていない、健康な20〜50代の12名(男3名、女9名)を用いた。
4.試験方法
前処理被験品を塗布し、その後、パッチテスト被験品を検体とした24時間閉塞貼付試
験を行った。被験者の上腕内側部にあらかじめ10mm×30mmの範囲を片腕3箇所および2箇所(両腕で5箇所)マーキングし、各箇所の経皮水分蒸散量をDelfin製vapometerを用いて測定した。次に、前処理被験品4品を1箇所ずつ10μL塗布し5〜10分程度なじませた(残り1箇所は前処理被験品無塗布)。前処理被験品が皮膚になじんだことを確認後、パッチテスト被験品約20μLを人体貼付試験用フィンチャンバー(直径11mm大正製薬)上の濾紙に滴下し、直ちに被験者の5箇所のマーキング箇所に22時間閉塞貼付した。フィンチャンバーを除去して、2時間後(貼付24時間後)および翌日24時間後(貼付48時間後)に表6に示す判定基準に従って、皮膚反応を目視観察した。同時に経皮水分蒸散量を測定した。
Figure 0005137786
5.目視判定結果
目視判定結果を表7に示す。
前処理被験品無塗布の場合、0.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液貼付24時間後の皮膚刺激評点平均値0.750であるが、前処理被験品を塗布することにより、皮膚刺激評点平均値が低減する。特に、DEG−DA5(0.208)、試験例1のクリーム(0.167)は刺激緩和効果が顕著であり、前処理被験品無塗布と比べて皮膚刺激評点平均値が2/10〜3/10に低減している。参考比較例1のクリーム(0.458)は、前処理被験品無塗布と比べて6/10であり刺激緩和効果が認められるが、流動パラフィン(0.667)は、前処理被験品無塗布と比べて9/10であり、刺激緩和効果は殆ど認められない。
前処理被験品無塗布の場合、0.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液貼付48時間後の皮膚刺激評点平均値は1.083である。前処理被験品塗布効果については、DEG−DA5(0.333)は前処理被験品無塗布と比べて3/10であり、顕著な刺激緩和効果が認められる。試験例1のクリーム(0.583)は前処理被験品無塗布と比べて5/10であり、刺激緩和効果が認められる。参考比較例1のクリーム(0.792)は前処理被験品無塗布と比べて7/10であり、弱いながらも刺激緩和効果が認められる。一方、流動パラフィンを塗布した場合には皮膚刺激評点平均値が1.292であり、前処理被験品無塗布と比べて12/10であり、ラウリル硫酸ナトリウムの刺激をやや増強する結果である。
DEG−DA5、並びにDEG−DA5を配合した試験例1のクリームが顕著な刺激緩和作用を有することが確認できた。
Figure 0005137786
6.経皮水分蒸散量測定結果
経皮水分蒸散量測定結果を表7に示す。
前処理被験品無塗布の場合、0.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液貼付24時間後の経皮水分蒸散量は8である。滅菌水を貼付したときの経皮水分蒸散量は3であり、それと比べて明らかに皮膚バリアが破壊され、肌荒れが進んでいることがわかる。DEG−DA5、試験例1のクリームを事前に塗布することにより、0.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液貼付24時間後の経皮水分蒸散量はそれぞれ5及び4であり、前処理被験品無塗布8の約半分に抑制される。
従って、刺激緩和効果及び肌荒れ防止効果が発揮されている。参考比較例1のクリームを事前に塗布した場合、0.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液貼付24時間後の経皮水分蒸散量は7であり、前処理被験品無塗布8と殆ど変わらず、刺激緩和効果及び肌荒れ防止効果が殆ど認められない。流動パラフィンを事前に塗布した場合は、0.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液貼付24時間後の経皮水分蒸散量は11であり、前処理被験品無塗布8の約1.4倍であり、皮膚刺激並びに肌荒れが増強されている。
前処理被験品無塗布の場合、0.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液貼付48時間後の経皮水分蒸散量は12に増大し、肌荒れが進行している。DEG−DA5、試験例1のクリームを事前に塗布することにより、0.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液貼付48時間後の経皮水分蒸散量はどちらも4であり、前処理被験品無塗布12の1/3である。そして、前処理被験品無塗布、滅菌水貼付48時間後の経皮水分蒸散量2との差が小さい。従って、肌荒れは進行せず軽微であり、肌荒れが顕著に抑制されている。参考比較例1のクリームを事前に塗布した場合、0.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液貼付48時間後の経皮水分蒸散量は8であり、前処理被験品無塗布12の2/3である。肌荒れ防止効果が認められるが、DEG−DA5、試験例1のクリームほど顕著ではない。流動パラフィンを事前に塗布した場合は、0.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液貼付48時間後の経皮水分蒸散量は15であり、前処理被験品無塗布12の約1.3倍であり、皮膚刺激並びに肌荒れが増強されている。
DEG−DA5、並びにDEG−DA5を配合した試験例1のクリームが顕著な刺激緩和作用及び肌荒れ防止効果を有することが確認できた。
<アトピー性皮膚炎または皮脂欠乏症を有する男性20名のパッチテストによる刺激緩和効果試験>
DEG−DA5およびDEG−DA5を配合したクリームのアトピー性皮膚炎または皮脂欠乏症の被験者に対する刺激緩和効果をヒトパッチテストにて検証した。
1.被験者
1−1 年齢構成
19歳〜45歳までの男性20例で平均年齢は27.9歳であった。試験途中の脱落はなかった。
1−2 被験者の皮膚疾患
事前に試験担当医師が被験者の症状について診断した。アトピー性皮膚炎11例、皮脂欠乏症9例であった。アトピー性皮膚炎疾患の被験者は軽症が7例、軽症〜中等症が2例、中等症が2例であった。
2.前処理被験品
DEG−DA5およびDEG−DA5を配合したクリーム3種、参考比較例として化粧品用油剤として一般的に使用される流動パラフィンとスクワランを配合したクリーム4種及び皮膚科で処方される保湿剤の代表としてワセリンを前処理被験品とした。無処理を対照とした。
1.DEG−DA5を20%配合した試験例1のクリーム
2.DEG−DA5を10%配合した試験例2のクリーム
3.DEG−DA5を5%配合した試験例3のクリーム
4.流動パラフィンを20%配合した参考比較例1のクリーム
5.流動パラフィンを10%配合した参考比較例3のクリーム
6.スクワランを20%配合した参考比較例2のクリーム
7.スクワランを10%配合した参考比較例4のクリーム
8.DEG−DA5
9.ワセリン(日興リカ製)
10.無処理 (対照)
試験例1、参考比較例1、2のクリームの処方は表5に示した。試験例4、5、参考比較例3、4のクリームの処方を表8に示す。
前処理剤の安全性試験
前処理剤の安全性確認試験のため24時間クローズドパッチテストを実施した。貼付した4被験物質[DEG−DA5配合20%クリーム(試験例1)、流動パラフィン20%配合クリーム(参考比較例1)、スクワラン20%配合クリーム(参考比較例2)、ワセリン]の目視評価結果を表8に示した。DEG−DA5配合クリームや流動パラフィン配合クリームが各判定時間で全陰性の結果に対し、スクワラン配合クリームでスコア3を示した被験者が24h判定で1名、ワセリンではスコア1を示した被験者が24hで1名認めた。しかし、48h、7日目では刺激反応が低減しており、アレルギー症状ではないことが確認できた。以上の結果より、4被験物質は、24h閉塞貼付結果、明らかな一次皮膚刺激性はないことが確認できた。
Figure 0005137786
3.パッチテスト被験品
皮膚一次刺激の緩和効果を評価するため、皮膚刺激物質として0.5%ラウリル硫酸ナトリウム(関東化学)水溶液(以下、SLSと呼ぶ)をパッチテスト被験品とした。各塗布部には、対照としてそれぞれ滅菌水を同時に貼付した。
4.変法クローズドパッチテスト試験方法
被験者の背部にプラスチック枠を用いて10mm×30mmの領域を10箇所設定し、DEG−DA5、ワセリン並びに試験例1〜5、参考比較例1〜4のクリームの一定量(約15μL)を微量分注器で量り採り、1箇所に1種類の前処理被験品を塗布した。前処理被験品塗布領域は9箇所であり、残りの1箇所は対照として無処理区とした。
その後、皮膚刺激物質である0.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液(SLS)および対照の滅菌水をパッチテスト被験品として24時間クローズドパッチテストを実施した。
パッチテストには大正製薬のフィンチャンバーを使用した。
塗布部は背骨を挟んで左右5箇所を選択した。塗布部は試験担当医師が被験者の背部を所見し、紅斑等の炎症部位は避けて前処理被験品塗布、パッチ絆貼付を行った。
5.評価項目と評価時期
以下の2項目を評価した。
1) 皮膚所見: パッチテストによる皮膚変化の目視判定(試験2日目、3日目、7日目)
2) 理学検査: vapometer(Delfin)による経表皮水分蒸散量(試験2日目、3日目)
6.評価方法
6.1 皮膚所見
目視判定は皮膚刺激判定基準(表9)に準じて試験担当医師が行った。判定結果は評点にかえ平均値を算出した。得られた値を無塗布部、ワセリン塗布部と比較して有効性を判断した。
Figure 0005137786
6.2理学検査
vapometerを用いて得られた経表皮水分蒸散量測定値は、各パッチ絆貼付部位より無貼付部位値を差し引いた値を解析に用いた。それぞれの被験物質塗布部の値と無塗布部、ワセリン塗布部と比較して、有効性を判断した。
7.皮膚科医による目視判定
貼付24時間後、48時間後、7日目に皮膚刺激基準に従って試験担当医師が目視判定した。貼付24時間後の目視判定結果を表10に、貼付48時間後の目視判定結果を表11に示す。図3、図4に各前処理剤における20名の0.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液(SLS)皮膚刺激スコアのうち、皮膚刺激基準スコア3、4だけを抜粋し、24時間後、48時間後の総和人数を示した。皮膚刺激基準スコアが4を超える被験者はいなかった。
24時間判定では、無塗布部位と比較してDEG−DA5塗布部位、DEG−DA5 20%配合クリーム(試験例1)塗布部位で明らかに目視評価スコア3,4以上を示した被験者が少なく、次いでDEG−DA5 10%配合クリーム(試験例2)、DEG−DA5 5%配合クリーム(試験例3)であった。ワセリンは0.5%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液(SLS)貼付による目視評価スコア3,4以上を示した被験者が5人と無塗布部位の12人と比較すると、少ない結果となったが、DEG−DA5およびDEG−DA5配合クリームと比較するとその人数は多かった。DEG−DA5配合はスコア1以上の合計点数として見ると全体的に刺激が緩和されていることが認められ、さらに、前述のように刺激が強いスコア3以上も少ないことが認められる。
Wilcoxon符号付順位和検定の結果、DEG−DA5塗布部位(DEG−DA5)、DEG−DA5 20%配合クリーム(試験例1)塗布部位、DEG−DA5 10%クリーム(試験例2)塗布部位でワセリン塗布部位と比較して有為にスコアが低い結果となった(p<0.05)。DEG−DA5 5%配合クリーム(試験例3)では抑制傾向はみられたものの有為差はなかった。また、DEG−DA5 20%配合クリーム(試験例1)は、流動パラフィン20%配合クリーム(参考比較例1)、スクワラン20%配合クリーム(参考比較例2))と比較して有意に刺激スコアが抑制されていた。さらに、DEG−DA5 10%配合クリーム(試験例2)は、流動パラフィン10%配合クリーム(参考比較例3)、スクワラン10%配合クリーム(参考比較例4)と比較して有意に刺激スコアが抑制されていた。
48時間判定では、無塗布部位と比較してDEG−DA5塗布部位、DEG−DA5 5%配合クリーム(試験例3)塗布部位で明らかに目視評価スコア3,4以上を示した被験者が少なく、次いでDEG−DA5 20%配合クリーム(試験例1)、流動パラフィン20%配合クリーム(参考比較例1)であった。ワセリンはSLS貼付による目視評価スコア3,4以上を示した被験者が8人と無塗布部位の15人と比較すると、少ない結果となったが、DEG−DA5およびDEG−DA5配合クリームと比較するとその人数は多かった。
Wilcoxon符号付順位和検定の結果、DEG−DA5塗布部位(DEG−DA5)、DEG−DA5 20%配合クリーム(試験例1)塗布部位、DEG−DA5 5%クリーム(試験例3)塗布部位でワセリン塗布部位と比較して有為にスコアが低い結果となった(p<0.05)。また、DEG−DA5 20%配合クリーム(試験例1)はスクワラン20%配合クリーム(参考比較例2)と比較して有意に刺激スコアが抑制されていた(p<0.05)。
7日目判定は、アレルギー症状の有無を確認するために実施した。その結果、スコア1以上を示した被験者は1名のみで無塗布部のSLS貼付部位であり、前処理剤の影響はなかった。
Figure 0005137786
Figure 0005137786
Figure 0005137786
8.機器測定による経表皮水分蒸散量
表13、図5、図6に各被験物質の経表皮水分蒸散量値の平均値を示す。貼付24h後では、SLS貼付部位でその刺激性によるTEWL値抑制傾向が認められた箇所はDEG−DA5、DEG−DA5 20%配合クリーム(試験例1)、DEG−DA5 10%配合クリーム(試験例2)であった。DEG−DA5 20%クリーム(試験例1)、DEG−DA5 10%クリーム(試験例2)は無塗布部位に対して、またDEG−DA5 20%クリーム(試験例1)はワセリン塗布部位に対しても有為に刺激抑制効果が認められた(p<0.05)。貼付48h後では、すべての前処理剤において無塗部位と比較するとSLS貼付によるTEWL値上昇が有為に抑制されていた(p<0.05)。特にDEG−DA5、DEG−DA5 20%配合クリーム(試験例1)ではワセリン塗布部位と比較しても有為に抑制された(p<0.05)。
Figure 0005137786
13.DEG−DAに関する被験者評価試験まとめ
本試験では、DEG−DA5およびDEG−DA5を配合したクリームの刺激成分浸透抑制効果をアトピー性皮膚炎患者の方、皮脂欠乏症の方20名を対象にして検証した。その結果、DEG−DA5およびDEG−DA5配合クリームが濃度依存的にSLSの刺激を抑制する傾向が認められ、ヒトに用いる際に効果を発揮するおおよその濃度が示唆された。
また、DEG−DA5およびDEG−DA5配合クリームのアトピー性皮膚炎疾患者、皮脂欠乏症疾患者に対する24時間クローズドパッチテストによる安全性確認ができた。
以上の結果より、DEG−DA5を配合した化粧料は、バリア機能が低下したアトピー性皮膚炎疾患者、皮脂欠乏症者の使用に適している。
[クレンジング化粧料に関する実施例]
ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステル(DEG−DA)を含有するクレンジング化粧料に関する実施例及び比較例について以下に記載する。
<ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルを含有するクレンジング化粧料の調製>

クレンジング化粧料の調製
実施例1〜6、比較例1、2のクレンジング化粧料を、表14の処方にて、1〜6の成分を加熱溶解し、攪拌しながら冷却して調製した。
Figure 0005137786
<正常ヒト線維芽細胞を用いた細胞生存率試験>
クレンジング化粧料を正常ヒト線維芽細胞に暴露したときの細胞生存率を評価した。
1.試験方法
正常ヒト線維芽細胞を96穴プレートに3.5×10播種し、5日間培養した。コンフルエントの状態で、実施例1〜3、比較例1のクレンジング化粧料の濃度が0.16%、となるように混合希釈した培地に交換し、細胞をクレンジング化粧料に暴露させた。同様に、実施例4〜6、比較例2のクレンジング化粧料については濃度が0.31%となるように混合希釈した培地に交換し、細胞をクレンジング化粧料に暴露させた。20時間暴露後MTTアッセイ法を用いて細胞生存率を求めた。
2.結果
結果を図7、8、表15、16に示す。
Figure 0005137786
実施例1〜3、比較例1は界面活性剤としてポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテルを用いたクレンジング化粧料である。DEG−DA5を0.5〜3.0質量%配合した実施例1〜3のクレンジング化粧料を上記実験条件にて正常ヒト線維芽細胞に暴露した結果33.8〜47.6%の細胞生存率を示したが、DEG−DA5を配合していない比較例1では細胞生存率が1.8%であり、細胞が殆ど死滅した。DEG−DA5はクレンジング化粧料の刺激を低減する顕著な効果を示した。
Figure 0005137786
実施例4〜6、比較例2は界面活性剤としてモノラウリン酸ポリエチレングリコールを用いたクレンジング化粧料である。DEG−DA5を3.0質量%配合した実施例6のクレンジング化粧料を上記実験条件にて正常ヒト線維芽細胞に暴露した結果41.8%の細胞生存率を示したが、DEG−DA5を配合していない比較例2では細胞生存率が2.2%であり、細胞が殆ど死滅した。DEG−DA5はクレンジング化粧料の刺激を低減する顕著な効果を示した。
<ウサギ眼粘膜由来細胞(SIRC)を用いた細胞生存率試験>
クレンジング化粧料をウサギ眼粘膜由来細胞(SIRC)に暴露したときの細胞生存率を評価した。
1.試験方法
ウサギ眼粘膜由来細胞(SIRC)を96穴プレートに3.5×10播種し、5日間培養した。コンフルエントの状態で、実施例1〜3、比較例1のクレンジング化粧料の濃度が0.25%、となるように混合希釈した培地に交換し、SIRCをクレンジング化粧料に暴露させた。20時間暴露後MTTアッセイ法を用いて細胞生存率を求めた。
2.結果
結果を図9、表17に示す。
Figure 0005137786
実施例1〜3、比較例1は界面活性剤としてポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテルを用いたクレンジング化粧料である。DEG−DA5を3.0質量%配合した実施例3のクレンジング化粧料を上記実験条件にてSIRCに暴露した結果41.9%の細胞生存率を示したが、DEG−DA5を配合していない比較例1では細胞生存率が4.5%であり、細胞生存率が低かった。DEG−DA5はクレンジング化粧料の刺激を低減する顕著な効果を示した。
眼刺激性については、化学物質を能率よく、かつ経済的に安全性評価するために、また、動物愛護の必要性から、動物を用いない代替試験法が多く開発されてきた。欧米や日本でも多くの研究がなされ、日本国内で実施された多施設バリデーションの結果、ウサギ角膜由来の正常細胞(SIRC細胞)やチャイニーズハムスター肺由来線維芽細胞(CHL細胞)を用いた細胞毒性試験法の結果が、多くの水溶性物質について、ドレイズ試験の結果ときわめて良く対応することが明らかになった。特に培養液と混和しうるものであれば、再現性がよかった(大野泰雄ら、フレグランスジャーナル誌 1999年7月号, p.21-26, Ohno Y., et al.,Toxicology In Vitro, 13, 73-98(1999)、最新 動物実験代替法〜日米欧関連法規への対応/各種試験の手順〜 技術情報協会 2007年 p.87-96)。
眼に入りやすいシャンプーや洗顔料、クレンジング剤などの商品は眼刺激性が過去の文献からも低いものはなく、これらの処方には、界面活性剤が多く含まれている。
化粧品成分が組み合わされ処方を構成すると考えると、化粧品処方における代替法バリデーションが完了しているわけではないが、過去の研究結果より細胞毒性試験法が処方の眼刺激性を予測するために有効な手段であると考えられ、すでに取り入れられている(Gordon V.C、フレグランスジャーナル誌 1992年8月号 p.15-21)。
皮膚刺激性についても、ヒト皮膚の刺激性強度を予想するin vitro代替法の開発が各国で進んでいる。界面活性剤の皮膚刺激性の予測において細胞毒性や炎症性サイトカインが有効な指標となることが示されている(林俊克、日本油化学会誌 45, 1179-1188(1996)、足利太可雄 フレグランスジャーナル誌 1999年7月号 p.35-40、Eun H. C. Current Problems in Dermatology, 55,,231-236, (1995)、Ikarahi, Y., J. Toxicol..,12(1),15-24, (1993))。また、新しい原料開発等の場面でも細胞毒性を用いて従来の成分と比較して皮膚刺激性が低い成分の開発がされている(Sanchez L, et al. , Pharm Res. 21(9):1637-1641, (2004))。一方、化粧品成分だけでなく、市販前化粧品処方の安全性評価法の1つとしてマウス由来線維芽細胞のニュートラルレッド取り込み試験法を採用している研究機関もある。D Jirovaらによると数多くの被験物質を評価した結果より、シャンプーやシャワージェルは他のカテゴリーの化粧品と比較して細胞毒性が高く、最も消費者が日常的に使用する化粧品の中で刺激を起こす可能性を持つ製品群であると報告している(Jirova D,, Toxicol . In Vitro. ;17(5-6):791-796, (2003))。
以上の背景より、細胞毒性試験は化粧品原料および処方の眼刺激性、皮膚刺激性についての安全性評価法として有用であり、特に界面活性剤を多量に用いた処方系の評価に適している。なお、細胞毒性試験結果は50%細胞死滅濃度(EC50値)で刺激性標準物質であるSDS、Triton X-100と比較するとクレンジング剤に多く用いられるポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル(25E.O.)は強刺激性に分類、モノラウリン酸ポリエチレングリコール(12E.O.)は強刺激〜中程度刺激性物質に分類される。従って、細胞毒性試験法でこれらの界面活性剤の刺激性は十分に予測することが出来ると考えられる。これらの界面活性剤を含有するクレンジング化粧料にDEG−DA5配合を配合することにより、細胞毒性が緩和されることから、眼刺激性、皮膚刺激性が緩和されたと考えられる。参考のため、定法により測定した50%細胞死滅濃度(EC50値)を表18に示す。
Figure 0005137786
<角膜三次元モデルを用いた市販クレンジング剤の細胞生存率試験>
市販のクレンジング化粧料を角膜三次元モデル(OCL−200)に暴露したときの細胞生存率を評価した。
1.試験方法
1.1 OCL−200キット
倉敷紡績(株)から市販されている、正常ヒト表皮角化細胞から無血清培地にて培養・構築されたヒト角膜構造に類似した三次元構造を有する「OCL−200」キットを使用した。
OCL−200は入手後直ちに4℃で保管し、48時間以内に使用することとした。試験前に、OCL−200を1時間、37℃、5%CO、加湿状態で培養した。
1.2 被験物質
比較例3 : 市販の水性クレンジング化粧料(市販品A)を用いた。
市販品Aは成分として、水、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレ ングリコールラウリン酸エステル等を含有する。
実施例7 : 市販品AにDEG−DA5を質量比9:1の割合で混合した。
SLS : 3%ラウリル硫酸ナトリウム水溶液(陽性対照)。
精製水 : 精製水(陰性対照)
1.3 被験物質のOCL−200への処理
被験物質をOCL−200のカップ内に100μL添加し、2時間及び24時間暴露した(n=2)。
尚、SLS(陽性対照)については、60分の暴露で細胞生存率が0.7%に低下することを確認した。
1.4 MTTアッセイ法
被験物質の曝露後、OCL−200をPBS(−)で3回以上洗浄し、キット付属のアッセイ培地で10分間培養した後1mg/mLの濃度でMTT(和光純薬)をキット付属のアッセイ培地で希釈したMTT含有培地中で3時間培養した。培養後PBS(−)で軽く洗浄し抽出液(イソプロパノール)中にOCL−200を浸漬させ、抽出液が蒸発しないようにプレートをパラフィルムで覆い、暗所・室温で一晩静置した。抽出終了後、抽出液を各well200μLずつ96wellプレートへ移し、570nmと655nmの吸光度を測定した。570nmの吸光度から655nmの吸光度を差し引いたものを生存細胞数の指標値とし、精製水24時間曝露の指標値を100%として、細胞生存率を算出した。尚、精製水曝露2時間後の細胞生存率は、細胞毒性が生じないことが明らかなので測定しなかった。
2.結果
結果を表19に示す。
被験物質を24時間暴露したときの細胞生存率は比較例3(33%)と比べて、実施例13(58%)は約2倍であり、DA5は顕著な刺激緩和効果を有する。

Figure 0005137786
実施例8 クレンジングクリーム

成分 濃度(質量%)
1. DEG−DA5 2
2. トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル 53
3. 2−エチルヘキサン酸セチル 10
4. PEG−30水添ヒマシ油 5
5. トリイソステアリン酸PEG−20グリセリル 3
6. ジイソステアリン酸ポリグリセリル−3 2
7. 水 残余
実施例9 クレンジングオイル

成分 濃度(質量%)
1. DEG−DA5 0.5
2. ミネラルオイル 残余
3. シクロメチコン 6
4. ラウリン酸PEG−12 15
5. 水 3
6. パルミチン酸イソプロピル 2
7. イソステアリン酸ポリグリセリル−2 1
8. トリデセス−3 0.9
9. デシルグルコシド 0.4
10.オレイン酸グリセリル 0.3
11.イソステアリルグリセリルペンタエリスリチル 0.3
12.クエン酸 0.3
13.BHT 0.2
14.香料 0.1
実施例10 クレンジングオイル

成分 濃度(質量%)
1. DEG−DA5 0.3
2. ミネラルオイル 残余
3. トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 10
4. トリイソステアリン酸PEG−20グリセリル 10
5. パーシック油 0.1
6. ローズマリーエキス 0.1
7. トリラウレス−4リン酸ナトリウム 0.1
8. フェノキシエタノール 0.4
実施例11 クレンジングジェル

成分 濃度(質量%)
1. DEG−DA5 0.5
2. 水 残余
3. シクロメチコン 0.5
4. エタノール 5
5. パーシック油 0.1
6. ローズマリーエキス 0.1
7. トリラウレス−4リン酸ナトリウム 0.1
8. フェノキシエタノール 0.4
実施例12 クレンジングオイル

成分 濃度(質量%)
1. DEG−DA5 0.5
2. ミネラルオイル 残余
3. オクタン酸セチル 9.5
4. ジイソステアリン酸PEG−12 7
5. 水 3
6. ジイソステアリン酸PEG−8 7
7. カミツレエキス 0.1
8. オウバクエキス 0.1
9. エタノール 0.7
10.イソステアリン酸 0.5
11.コカミドDEA 0.5
12.ビタミンE 0.1
13.BG 1
実施例13 クレンジングジェル

成分 濃度(質量%)
1. DEG−DA5 0.5
2. 水 残余
3. BG 7.5
4. ラウラミドプロピルベタイン 5
5. ラウレス−5 1.2
6. ラベンダーエキス 0.1
7. カルボマー 0.1
8. TEA 0.1
9. ラウラミンオキシド 0.1
10.メチルパラベン 0.2
11.EDTA−2Na 0.1
12.オキシベンジン−2 0.1
DEG−DAについて、ラウリル硫酸ナトリウムを含有しないクリームを各種濃度で細胞に暴露したときの生存率 DEG−DAについて、0.1%の濃度でラウリル硫酸ナトリウムを含有させたクリームを各種濃度で細胞に暴露したときの生存率 DEG−DAについて、24時間判定におけるスコア3,4を示した被験者の総和 DEG−DAについて、48時間判定におけるスコア3,4を示した被験者の総和 DEG−DAについて、貼付24h後の経表皮水分蒸散量平均値(平均値±S.D.) DEG−DAについて、貼付48h後の経表皮水分蒸散量平均値(平均値±S.D.) 実施例1〜3、比較例1におけるヒト繊維芽細胞の細胞生存率 実施例4〜6、比較例2におけるヒト繊維芽細胞の細胞生存率 実施例1〜3、比較例1におけるSIRC細胞の細胞生存率

Claims (7)

  1. ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルを含有するクレンジング化粧料。
  2. ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルは、構成するダイマージリノール酸とジエチレングリコールの比率が、ダイマージリノール酸:ジエチレングリコール=0.5モル:1.0モル〜0.8モル:1.0モルであることを特徴とする請求項1記載のクレンジング化粧料。
  3. ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルは、構成するダイマージリノール酸とジエチレングリコールの比率が、ダイマージリノール酸:ジエチレングリコール=0.5モル:1.0モルであることを特徴とする請求項1記載のクレンジング化粧料。
  4. ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルの25℃における粘度が2,500〜4,500mPa・sであることを特徴とする請求項1記載のクレンジング化粧料。
  5. ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルが皮膚刺激緩和成分であること特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のクレンジング化粧料。
  6. ダイマージリノール酸ジエチレングリコールオリゴマーエステルを0.5質量%以上含むことを特徴とする請求項5に記載のクレンジング化粧料。
  7. クレンジング化粧料が油性であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のクレンジング化粧料。
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