JP5134352B2 - 導電性ペースト - Google Patents

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本発明は、導電性ペーストに関し、特に電子部品の端子電極に用いるのに適した導電性ペーストに関するものである。
基板上に表面実装されるチップコンデンサ、チップインダクタ、チップ抵抗器等のチップ電子部品の端子電極には、内部電極等との導通、低い電気抵抗、周囲材料との接着性、半田への適性等、多種多様の要求性能が求められる。これら多種多様の要求性能を充足するために、通常、端子電極は複数の層を積層した多層構造を採る。
典型的な端子電極の構造としては、図1の従来のチップコンデンサの端子電極の断面図に示されるように、第1層としてスパッタリングや溶射及び焼結体による金属層5、第2層としてニッケルめっき層6、第3層としてスズめっき層7を備えた構造が挙げられる。
この構造において、第1層は、主に内部電極との導通や低い電気抵抗、めっき適性の発揮を、第2層は主に半田耐熱性の発揮を、第3層は主に半田ぬれ性の発揮を担う。
このように、第2層及び第3層は、上記のような半田への適性を確保するために必須のプロセスとされてきたが、めっきプロセスの実施には、めっき液の管理、めっき後の廃液の廃棄等が必要である。よって、プロセスの省略による生産性アップといった観点のみならず、環境問題の観点からもめっきを施さない端子電極への要求が高まっている。
この要求に応えるべく、導電性ペーストに半田への適性を付与して、第2層及び第3層を設けずに端子電極を形成するための技術が提案されている。例えば、銅や銅−ニッケル合金粉を銀で被覆した導電粒子をフェノール樹脂に分散した導電性ペーストが挙げられる(特許文献1〜5参照)。しかしながら、これらの硬化反応はフェノール樹脂の熱縮合反応であり、必要となる熱量が大きく、硬化条件が高温や長時間になるという問題点がある。硬化条件が高温や長時間になると、エネルギーコストが大きくなるのは当然のこと、比較的耐熱性に乏しい材料を用いるフィルムコンデンサ等には不適当であることに加えて、導電粒子の酸化がより進み、半田への適性が悪化することが予想される。また、導電粒子の酸化膜を除去する目的で酸や金属塩、フェノール化合物、金属キレート形成剤等を添加して半田への適性を向上させる試みも行われている(特許文献6参照)。しかし、当然のことながら、これらの添加は、樹脂自体の硬化性向上には寄与しない。
特開平4−77547号公報 特開平8−64469号公報 特開平8−311304号公報 特開平8−217955号公報 特開平9−92031号公報 特開平4−345701号公報
本発明の課題は、上記のような状況に対応して、めっきを施さなくても、半田への適性を有する層を形成することが可能であり、かつ硬化性に優れた導電性ペーストを提供することである。
本発明は、導電性粒子100重量部、レゾール型フェノール変性キシレン樹脂2〜10重量部、及び多価カルボン酸0.01〜0.7重量部を含み、かつ導電性粒子中、銀で被覆されたニッケル粉が60重量%以上である、導電性ペーストに関する。
また、本発明は、上記導電性ペーストを使用して得られる層を備えた端子電極に関する。
本発明によれば、めっきを施さなくても、半田への適性を有する層を形成することが可能であり、かつ硬化性に優れた導電性ペーストが提供される。本発明の導電性ペーストは、端子電極の金属層上の導電性ペースト層とした場合に、半田への適性が良好であることに加えて、内部電極との良好な導通、低い電気抵抗、周囲材料との良好な接着性の発揮が期待できる。
本発明の導電性ペーストは、導電粒子を含み、かつ導電粒子中の銀で被覆されたニッケル粉が60重量%以上である。銀で被覆されたニッケル粉を導電粒子として用いることにより、従来の銅粉や銅で被覆されたニッケル粉を使用した場合に比べて、半田耐熱性や耐半田食われ性のような半田への適性を向上させることができる。半田への適性の点からは、導電粒子中の銀で被覆されたニッケル粉は75重量%以上が好ましく、より好ましくは90重量%以上である。導電粒子の全量を銀で被覆されたニッケル粉とすることもできる。
銀で被覆されたニッケル粉において、銀はニッケルの酸化を防止して、半田適性を維持するとともに、硬化物内部の導通性を確保するのに寄与するが、その一方で、著しく多量であると、半田食われにより接着性を低下させうる。銀で被覆されたニッケル粉における、銀による被覆量は、特に限定されないが、これらの事情を考慮して、導通性と半田適性の両方を充分かつバランスよく発揮させる点から、銀による被覆量が全体の5〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは6〜12重量%である。また、銀で被覆されたニッケル粉の形状は、特に限定されず、球状、リン片状、不定形状が挙げられるが、均一に被覆されたものが入手容易である点から、好ましくは球状である。また、その平均粒径は、高価な銀の被覆量を抑える点から、好ましくは1μm以上であり、より好ましくは2〜20μmである。具体的には、銀で被覆されたニッケル粉として、平均粒径2〜20μmで銀による被覆量が5〜20重量%である球状粉を使用することが好ましい。
本発明の導電性ペーストにおいては、本発明の効果を損なわない範囲で、銀で被覆されたニッケル粉以外の導電粒子を使用することができ、具体的には、銀粉、銅粉、スズ粉等が挙げられる。また、銅で被覆されたニッケル粉、銀で被覆された銅粉、銀で被覆された銅−ニッケル合金粉も使用することができる。これらの形状は、特に限定されず、リン片状、球状、針状、不定形状等が挙げられ、平均粒径は、好ましくは0.1〜30μmであり、より好ましくは1〜20μmである。特に、低い電気抵抗や内部電極との導通といった電気特性への要求が高い場合には、銀粉を、導電粒子中、0.5〜40重量%で含有させることができ、より好ましくは4〜40重量%で含有させることができる。また、電気特性の点からは、銀粉は、リン片状銀粉を含むことが好ましく、リン片状銀粉と球状銀粉とを併用することもできる。なお、本明細書における平均粒径とは、球状の場合は粒子径、りん片状の場合は粒子薄片の長径、針状の場合は長さ、不定形状の場合は最大の長さのそれぞれ平均をいう。
電気特性の点から、導電粒子は、リン片状銀粉と球状粉との組み合わせを含むことが好ましく、例えば、導電粒子として、リン片状銀粉及び球状である銀で被覆されたニッケル粉の組み合わせ、あるいはリン片状銀粉、球状銀粉及び球状である銀で被覆されたニッケル粉の組み合わせを用いることができる。この場合、リン片状銀粉が、導電粒子に含まれる球状粉100重量部に対して、0.5〜10重量部であることが好ましく、より好ましくは1.5〜8重量部である。リン片状銀粉は、平均粒径7〜20μmのリン片状銀粉であることが好ましく、より好ましくは平均粒径10〜18μmのリン片状銀粉である。
本発明の導電性ペーストは、レゾール型フェノール変性キシレン樹脂を含む。レゾール型フェノール変性キシレン樹脂をバインダとして用いることにより、半田ぬれ性を向上させることができる。
レゾール型フェノール変性キシレン樹脂としては、m−キシレンとフェノールとホルムアルデヒドとを反応させるか、あるいはキシレン樹脂とフェノールとを反応させて得られる、レゾール型のフェノール変性されたキシレン樹脂が挙げられる。具体的には、式:
Figure 0005134352
で示されるレゾール型フェノール変性キシレン樹脂が好ましい。
本発明の導電性ペーストは、多価カルボン酸を含む。多価カルボン酸の配合により、半田への適性を阻害せずに、硬化性を向上させることができる。
多価カルボン酸は、特に限定されず、脂肪族カルボン酸であっても、芳香族カルボン酸であってもよい。また、2価以上のカルボン酸であれば、特に限定されず、3価以上のカルボン酸を使用することもできる。2価のカルボン酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸、リンゴ酸等が挙げられ、3価のカルボン酸としてはプロパントリカルボン酸、クエン酸、トリメリット酸、トリメシン酸等が挙げられ、4価のカルボン酸としては、ベンゼン−1,2,3,5−テトラカルボン酸、ベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボン酸等が挙げられる。多価カルボン酸は、1種でも、2種以上を組み合わせてもよい。
反応性の点から、直鎖状の2価の脂肪族カルボン酸が好ましく、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸が好ましく、アジピン酸、セバシン酸が、特に好ましい。
本発明の導電性ペーストは、導電粒子100重量部に対して、レゾール型フェノール変性キシレン樹脂を2〜10重量部及び多価カルボン酸を0.01〜0.7重量部で含む。この範囲で配合することにより、半田への適性を確保しつつ、十分な硬化性が得られる。レゾール型フェノール変性キシレン樹脂を3〜8重量部、多価カルボン酸を0.02〜0.5重量部で含むことがより好ましい。なお、多価カルボン酸が、二価カルボン酸の場合、配合量は0.08〜0.5重量部がより好ましく、三価以上のカルボン酸の場合、配合量は0.02〜0.08重量部がより好ましい。
本発明の導電性ペーストは、式(1):
Figure 0005134352

(式中、Rは、メトキシ基であり、Rは、直接結合又は炭素数1〜4の2価の炭化水素基である)で示される化合物を配合することが半田適性劣化の防止の点から好ましい。Rは、直接結合、C〜Cアルキレン基、Cアルケニレン基が好ましく、より好ましくは直接結合又はビニレン基である。式(1)の化合物は、単独でも、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
なかでも、半田適性劣化の防止の点から、p−メトキシケイ皮酸又はp−メトキシ安息香酸が好ましい。硬化条件が180℃以上の高温になったり、硬化時間が長くなるような場合、それらに伴う半田適性劣化を効果的に防止することができることから、特にp−メトキシケイ皮酸が好ましい。
式(1)の化合物は、導電粒子100重量部に対して、0.05〜5.0重量部とすることが好ましく、より好ましくは0.1〜1.5重量部である。
本発明の導電性ペーストには、本発明の効果を損なわない範囲で、慣用の添加剤を含むことができる。これらの添加剤としては、硬化助剤(例えば、ヘキサメチレンテトラミン等)、酸化膜除去剤(例えば、ラウリン酸、カプリン酸等)、無機及び有機顔料、界面活性剤(例えば、ソルビタンモノオレエート)、シランカップリング剤、チタンカップリング剤(例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタナート等のチタン酸エステル)、レベリング剤、チキソトロピック剤、消泡剤等が挙げられる。ジイソプロポキシ(エチルアセトアセタト)アルミニウムのようなアルミニウムキレート化合物;脂肪族多価カルボン酸エステル;不飽和脂肪酸アミン塩;又はポリエステルアミン塩、ポリアミドのような高分子化合物等を、本発明の効果を損なわない範囲で、本発明の導電性ペーストに含有させてもよい。
また、本発明の導電性ペーストは、有機溶媒を配合して適切な粘度に調製することができる。有機溶媒は、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリンのような芳香族炭化水素類;テトラヒドロフランのようなエーテル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンのようなケトン類;2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドンのようなラクタム類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、更にこれらに対応するプロピレングリコール誘導体のようなエーテルアルコール類;それらに対応する酢酸エステルのようなエステル類;並びにマロン酸、コハク酸等のジカルボン酸のメチルエステル、エチルエステルのようなジエステル類が挙げられる。有機溶媒の使用量は、用いられる導電粒子及び樹脂の種類と量比、並びに導電ペーストを印刷又は塗布する方法等により、任意に選択される。
本発明の導電性ペーストは、配合成分を、らいかい機、プロペラ撹拌機、ニーダー、ロール、ポットミル等のような混合手段により、均一に混合して調製することができる。
本発明の導電性ペーストは、硬化性がよく、150〜190℃で10〜30分加熱して硬化を行うことができる。熱による電子部品等への影響を抑制する点からは、150〜170℃で10〜20分の加熱が好ましい。
本発明の導電性ペーストは、端子電極の製造に、以下のようにして用いることができる。チップコンデンサ、チップインダクタ、チップ抵抗器等のチップ電子部品において、スパッタリング、溶射、焼結等により設けられた金属層の上に、スクリーン印刷、転写、浸漬塗布等、任意の方法で印刷又は塗布し、150〜190℃で10〜30分加熱して硬化を行うことができる。熱による電子部品等への影響を抑制する点からは、150〜170℃で10〜20分の加熱が好ましい。このようにして得られた層は、半田への適性に優れており、従来のように、めっきプロセスを経なくても、金属薄膜層又は金属膜層とこの層とで、端子電極として機能することができる。ただし、本発明の導電性ペーストの用途は、端子電極製造に限定される訳ではなく、電子部品製造において幅広く使用することができる。
以下、実施例によって、本発明を更に詳細に説明する。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。なお、これらの例において、部は重量部を示す。
〔導電性ペーストの調製〕
実施例及び比較例で使用した導電性ペーストの組成は、以下の表1のとおりである。以下のようにして調製した。計量した添加剤と樹脂をロールミル等で分散、この樹脂ベースに計量した導電粒子を加えロールミル等で均一になるまで分散した。必要に応じて溶媒で希釈して粘度を20〜30Pa・s/10rpm(ブルックフィールドDV−II型粘度計)に調整した。
各特性は、以下のようにして測定した。
〔半田ぬれ性〕
20mm角アルミナ基板上にニチバン製セロテープ(登録商標)(CT405AP−18)1枚の厚み目安として、約20μm厚で各ペーストを20×15mm塗布し、表1に示した条件で硬化させた。硬化後に硬化膜を約70℃で1分程度加熱し、40℃に加温したフラックスに約1秒浸漬した。フラックス浸漬後に、235℃の半田浴に3.5mm/秒の速度で浸漬させ6秒保持した。フラックスは、千住金属製ガンマラックス360、半田は日本スペリア社製SN96CI(Sn-3.8Ag-1.0Cu)を用いた。半田ぬれ性の判定は、以下であり、結果を表1に示す。本発明の導電性ペーストは、半田ぬれ面積90%以上(判定の5、4及び3)であることが好ましい。
5 …半田ぬれ面積100%。
4 …半田ぬれ面積98%以上。
3 …半田ぬれ面積90%以上。
2 …半田ぬれ面積70%以上90%未満。
1 …半田ぬれ面積70%未満、又は半田食われ発生。
〔せん断強さ〕
20mm角アルミナ基板上に、250メッシュステンレス製スクリーンを用いて、各ペーストについて1.5mm角5×5ブロックパターン印刷を行い、3216アルミナチップを10箇所に乗せて、表1の条件で硬化させた。硬化後に、卓上型強度試験機1605HTP(アイコーエンジニアリング製)を用いて加重速度12mm/分におけるせん断強さを測定した。結果を表1に示す。
〔上下導通〕
20mm角銅張りFR4基板上に、250メッシュステンレス製スクリーンを用いて、各ペーストについて1.5mm角5×5ブロックパターン印刷を行い、表1の条件で硬化させた。硬化後に、LCRメーター4端子法で基板と各ブロックパターン上との抵抗値を温度20±3℃、相対湿度50±15%にて測定した。結果を表1に示す。
〔比抵抗値〕
20mm角アルミナ基板上に、250メッシュステンレス製スクリーンを用いて、71mm×1mmジグザグパターン印刷を行い、表1の条件で硬化させた。硬化後に、LCRメーター4端子法で温度20±3℃、相対湿度50±15%にて測定した。抵抗値と硬化膜厚みより、比抵抗値を求めた。結果を表1に示す。本発明の導電性ペーストは、上記測定により比抵抗値が1×10−3以下であることが好ましい。
Figure 0005134352
*1 形状:球状、平均粒径7μm、銀による被覆量 10重量%
*2 形状:リン片、平均粒径15μm
*3 形状:球状、平均粒径1.5μm
*4 形状:略球状、平均粒径7μm、銅-ニッケル合金(Cu70:Ni30)、銀の被覆量 10重量%
*5 下記式:
Figure 0005134352

*6 群栄化学工業製 レヂトップ PL2407
表1に示されるように、多価カルボン酸を含まない比較例1は、せん断強さが低く、かつ電気特性にも劣っていた。また、多価カルボン酸を使用した場合であっても、配合量が本発明の範囲外の比較例2では、半田への適性が確保されなかった。多価カルボン酸に代えて従来の硬化剤であるジシアンジアミドを使用した比較例3では、せん断強さが低く、電気特性が劣っていた。また、レゾール型フェノール樹脂を使用した比較例4では、比抵抗値が高く電気特性が劣っていた。さらに、導電粒子に銀で被覆された銅−ニッケル合金粉を使用した比較例4では、半田への適性が得られず、電気特性も劣っていた。
一方、表1の実施例1〜14は、いずれも半田への適性があり、また、せん断強さ、電気特性にも優れていた。銀粉の配合量の多い実施例5〜6では、上下導通及び比抵抗に優れ、電気特性への要求が高い場合は、銀粉の配合が有効であることがわかる。また、実施例13〜14は、硬化条件を180℃、20分にした例であるが、特に実施例14の半田への適性が優れており、p−メトキシケイ皮酸の配合が半田への適性を維持するのに効果的であることがわかる。
本発明によれば、めっきを施さなくても、半田への適性がある層を形成可能であり、かつ硬化性に優れた導電性ペーストが提供される。本発明の導電性ペーストは、端子電極の金属層上の導電性ペースト層とした場合に、半田への適性が良好であることに加えて、内部電極との良好な導通、低い電気抵抗、周囲材料との良好な接着性の発揮が期待できるため、種々の電子部品製造において有用性が高い。
従来のチップコンデンサの端子電極の断面図である。
符号の説明
1…チップコンデンサ
2…セラミック誘電体
3…内部電極
4…端子電極
5…金属層
6…ニッケルめっき層
7…スズめっき層

Claims (11)

  1. 導電粒子100重量部、レゾール型フェノール変性キシレン樹脂2〜10重量部、及び多価カルボン酸0.01〜0.7重量部を含み、導電粒子中、銀で被覆されたニッケル粉が60重量%以上である、導電性ペースト。
  2. 銀で被覆されたニッケル粉が、平均粒径2〜20μmで銀による被覆量が5〜20重量%である球状粉である、請求項1記載の導電性ペースト。
  3. レゾール型フェノール変性キシレン樹脂が、式:
    Figure 0005134352

    で示される樹脂である、請求項1又は2記載の導電性ペースト。
  4. 多価カルボン酸が、2価のカルボン酸である、請求項1〜3のいずれか1項記載の導電性ペースト。
  5. 多価カルボン酸が、直鎖状の2価の脂肪族カルボン酸である、請求項4記載の導電性ペースト。
  6. 直鎖状の2価の脂肪族カルボン酸が、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセバシン酸からなる群より選択される1種以上である、請求項5記載の導電性ペースト。
  7. さらに、式(1):
    Figure 0005134352

    (式中、Rは、メトキシ基であり、Rは、直接結合又は炭素数1〜4の2価の炭化水素基である)で示される化合物を含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の導電性ペースト。
  8. 式(1)の化合物が、p−メトキシケイ皮酸及びp−メトキシ安息香酸からなる群より選択される1種以上である、請求項7記載の導電性ペースト。
  9. 導電粒子が銀粉を含む、請求項1〜8のいずれか1項記載の導電性ペースト。
  10. 銀粉が、平均粒径7〜20μmのリン片状銀粉であり、導電粒子に含まれる球状粉100重量部に対して、0.5〜10重量部である、請求項9記載の導電性ペースト。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項記載の導電性ペーストを使用して得られる層を備えた端子電極。
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