JP5133771B2 - 熱交換チューブの製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は例えば、カーエアコンやルームエアコンの蒸発器等に用いられる熱交換チューブを製造するための熱交換チューブの製造方法およびその関連技術に関する。
カーエアコンやルームエアコンの蒸発器としては、一対の皿状プレートを対向合致させたチューブエレメントを多数枚積層したラミネート型の蒸発器や、多数の熱交換チューブをヘッダー(タンク)に差し込んで組み立てるようにしたヘッダー型(チューブ型)の蒸発器等が主として採用されている。
このうちヘッダー型の蒸発器においては、上下両側にヘッダー等のタンクを設ける両タンク式のものと、上側および下側のいずれか一方にタンクを設ける片タンク式ものとが周知である。
両タンク式の蒸発器は下記特許文献1に示すように、帯板状の扁平チューブ部材からなる直管状の熱交換チューブがチューブ厚さ方向(左右方向)に沿って複数並列に配置されたチューブ群が前後2列に設けられるとともに、前後両チューブ群の上下両端に、チューブ厚さ方向に沿ってヘッダーがそれぞれ設けられている。
片タンク式の蒸発器は下記特許文献2に示すように、扁平チューブ部材が長さ方向中間部で曲成されることにより形成されたU字状の熱交換チューブが、チューブ厚さ方向に沿って複数並列に配置されたチューブ群を備え、そのチューブ群の上端にチューブ厚さ方向に沿ってヘッダーが設けられている。
特許文献1に示す両タンク式の蒸発器は、ヘッダーが上下両側に配置されるため、ヘッダー用の設置スペースが大きくなり、大型高重量化を来すおそれがある。
これに対し特許文献2に示す片タンク式の蒸発器は、ヘッダーが上側にのみ配置されるだけであるため、両タンク式の蒸発器に比べて、小型軽量化を図ることができる。
特開2002−81795号 特開平8−145580号
片タンク式の蒸発器は既述したように、帯状の扁平チューブ部材をU字状に曲成した熱交換チューブを使用するものであるため、U字状の熱交換チューブ自体の品質を高めることによって、蒸発器全体の性能をさらに向上させることが可能となる。従って従来においては、片タンク式の蒸発器を採用するに際し、高品質のU字状熱交換チューブを製造できる技術の開発が不可欠である。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、U字状の熱交換チューブを精度良くスムーズに製造することができる熱交換チューブの製造方法およびその関連技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を要旨とするものである。
[1] 帯状の扁平チューブ部材を長さ方向の中間部両端において斜め折りに折り曲げることにより、扁平チューブ部材の両側部を幅方向に並んで平行に配置される一対の扁平な直管部とし、かつ扁平チューブ部材の中間部を前記一対の直管部の端部間を連通接続するターン部とするU字状の熱交換チューブを製造するための方法であって、
一対の押さえ部を有する押さえ型を準備する工程と、
一対の圧接部を有する押し曲げ型を準備する工程と、
扁平チューブ部材の中間部両端を、前記押さえ型の両押さえ部によってチューブ厚さ方向の一方側から押さえ付けつつ、中間部両端における前記両押さえ部よりも両側部側を、前記押し曲げ型の両圧接部によってチューブ厚さ方向の他方側から一方側に相対的に押し込むことにより、扁平チューブ部材の両側部を曲げ起こす1次曲げ工程と、
前記1次曲げ手段により曲げ起こされた中間部両端の曲部内周を、前記押さえ型の両押さえ部によって押さえ付けつつ、中間部両端の曲部外周における前記両押さえ部よりも両側部側を、前記押し曲げ型の両圧接部によって相対的に前記押さえ型側に押し込むことにより、扁平チューブ部材の両側部を曲げ倒す2次曲げ工程と、を含み、
前記押し曲げ型の圧接部を、扁平チューブ部材を押し込む際にその押込動作に伴って回転して、扁平チューブ部材との滑り摩擦を低減させる回転体によって構成するようにしたことを特徴とする熱交換チューブの製造方法。
[2] 前記回転体の外周面に平坦面が設けられ、その平坦面が扁平チューブ部材を押し込む際に、扁平チューブ部材の外表面に圧接するようにした請求項1に記載の熱交換チューブの製造方法。
[3] 扁平チューブ部材を押し込む際に、前記回転体はその平坦面が扁平チューブ部材の外表面に対し面接触状態が維持されるよう回転する請求項2に記載の熱交換チューブの製造方法。
[4] 前記回転体の回転軸は、扁平チューブ部材における折曲部の曲率中心線に対し平行に配置される請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換チューブの製造方法。
[5] 前記1次曲げ加工と、前記2次曲げ加工とが連続して行われる請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱交換チューブの製造方法。
[6] 前記押さえ型は、山状の板部を有し、その山状板部の両辺部に前記押さえ部が設けられる請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱交換チューブの製造方法。
[7] 前記押し曲げ型は、谷状の凹部を有し、その谷状凹部における内側の両辺部に前記回転体が設けられる請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱交換チューブの製造方法。
[8] 前記回転体の外周面が、扁平チューブ部材を押し込む際に、扁平チューブ部材の外表面に転がり接触するように、前記回転体が円柱形状に形成される請求項1に記載の熱交換チューブの製造方法。
[9] 帯状の扁平チューブ部材を長さ方向の中間部両端において斜め折りに折り曲げることにより、扁平チューブ部材の両側部を幅方向に並んで平行に配置される一対の扁平な直管部とし、かつ扁平チューブ部材の中間部を前記一対の直管部の端部間を連通接続するターン部とするU字状の熱交換チューブを製造するための装置であって、
一対の押さえ部を有する押さえ型と、
一対の圧接部を有する押し曲げ型と、
扁平チューブ部材の中間部両端を、前記押さえ型の両押さえ部によってチューブ厚さ方向の一方側から押さえ付けつつ、中間部両端における前記両押さえ部よりも両側部側を、前記押し曲げ型の両圧接部によってチューブ厚さ方向の他方側から一方側に相対的に押し込むことにより、扁平チューブ部材の両側部を曲げ起こす1次曲げ手段と、
前記1次曲げ手段により曲げ起こされた中間部両端の曲部内周を、前記押さえ型の両押さえ部によって押さえ付けつつ、中間部両端の曲部外周における前記両押さえ部よりも両側部側を、前記押し曲げ型の両圧接部によって相対的に前記押さえ型側に押し込むことにより、扁平チューブ部材の両側部を曲げ倒す2次曲げ手段と、を備え、
前記押し曲げ型の圧接部が、扁平チューブ部材を押し込む際にその押込動作に伴って回転して、扁平チューブ部材との滑り摩擦を低減させる回転体によって構成されたことを特徴とする熱交換チューブの製造装置。
[10] 帯状の扁平チューブ部材を厚さ方向に曲成するための方法であって、
押さえ部を有する押さえ型を準備する工程と、
圧接部を有する押し曲げ型を準備する工程と、
扁平チューブ部材における曲成予定部の一端側を、前記押さえ型の押さえ部によってチューブ厚さ方向の一方側から押さえ付けつつ、曲成予定部の他端側を、前記押し曲げ型の圧接部によってチューブ厚さ方向の他方側から一方側に相対的に押し込むことにより、曲成予定部の他端側を一端側に対し曲げ起こす曲げ起こし工程と、を含み、
前記押し曲げ型の圧接部が、扁平チューブ部材を押し込む際にその押込動作に伴って回転して、扁平チューブ部材との滑り摩擦を低減させる回転体によって構成するようにしたことを特徴とする扁平チューブ部材の曲げ加工方法。
[11] 前記曲げ起こし手段により押し曲げられた扁平チューブにおける曲部内周の一端側を、前記押さえ型の押さえ部によって押さえ付けつつ、扁平チューブ部材における曲部外周の他端側を、前記押し曲げ型の圧接部によって相対的に前記押さえ型側に押し込むことにより、曲成予定部の他端側を一端側に曲げ倒す曲げ倒し工程を、さらに含む請求項10に記載の扁平チューブ部材の曲げ加工方法。
[12] 扁平チューブ部材における曲部の曲率中心線が、扁平チューブの長さ方向に対し直角以外で交差するように設定される請求項10または11に記載の扁平チューブ部材の曲げ加工方法。
[13] 帯状の扁平チューブ部材を厚さ方向に曲成するための装置であって、
押さえ部を有する押さえ型と、
圧接部を有する押し曲げ型と、
扁平チューブ部材における曲成予定部の一端側を、前記押さえ型の押さえ部によってチューブ厚さ方向の一方側から押さえ付けつつ、曲成予定部の他端側を、前記押し曲げ型の圧接部によってチューブ厚さ方向の他方側から一方側に相対的に押し込むことにより、曲成予定部の他端側を一端側に対し曲げ起こす曲げ起こし手段と、を備え、
前記押し曲げ型の圧接部が、扁平チューブ部材を押し込む際にその押込動作に伴って回転して、扁平チューブ部材との滑り摩擦を低減させる回転体によって構成されたことを特徴とする扁平チューブ部材の曲げ加工装置。
発明[1]の熱交換チューブの製造方法によれば、U字状熱交換チューブを精度良くスムーズに製造することができる。
発明[2]〜[4]の熱交換チューブの製造方法によれば、より一層高品質の熱交換チューブを製造することができる。
発明[5]の熱交換チューブの製造方法によれば、生産効率を向上させることができる。
発明[6][7]の熱交換チューブの製造方法によれば、高品質の熱交換チューブをより確実に製造することができる。
発明[8]の熱交換チューブの製造方法によれば、より一層高品質の熱交換チューブを製造することができる。
発明[9]の熱交換チューブの製造装置によれば、U字状熱交換チューブを精度良くスムーズに製造することができる。
発明[10][11]の扁平チューブ部材の曲げ加工方法によれば、扁平チューブを精度良くスムーズに厚さ方向に曲げ加工することができる。
発明[12]の扁平チューブ部材の曲げ加工方法によれば、U字状の熱交換チューブを製造することができる。
発明[13]の扁平チューブ部材の曲げ加工装置によれば、扁平チューブを精度良くスムーズに厚さ方向に曲げ加工することができる。
<蒸発器(熱交換チューブ)>
図1〜5はこの発明の実施形態に関連した蒸発器を示す図である。これらの図に示すように、この蒸発器は、後述のチューブ製造方法によって製造された熱交換チューブ(2)が使用されており、コア(1)と、コア(1)の上側に設けられた前後ヘッダー(5)(6)とを備えている。
コア(1)は、U字状の複数の熱交換チューブ(2)を備えている。この熱交換チューブ(2)は図14A,C等に示すように、アルミニウムまたはその合金素材の押出製品によって構成される帯板状(直管状)の扁平チューブ部材(20)を曲成することによって形成されている。
すなわち図14A,C等に示す扁平チューブ部材(20)の長さ方向の両側部(21)(21)が、中間部(22)の両端における折曲予定部(曲成予定部)において、斜め折り(三角折り)にほぼ180°折り曲げられることにより、図7〜10に示すように両側部(21)(21)が中間部(22)の中央に対し直角に曲成される。これにより、扁平チューブ部材(20)の両側部(21)(21)によって構成され、かつ共に直線状に延びる一対の扁平な直管部(21)(21)と、扁平チューブ部材(20)の中間部(22)によって構成されるターン部(22)とを備えたU字状の熱交換チューブ(2)が形成される。
この熱交換チューブ(2)において、一対の直管部(21)(21)は、互いに間隔をおいた状態(隙間を形成した状態)で、チューブ幅方向に並んで平行に配置されるとともに、直管部(21)(21)の一端部(下端部)間が、ターン部(22)によって連通接続されている。
本実施形態の熱交換チューブ(2)におけるターン部(22)は、その両側の折り曲げられた部分によって構成される折曲部(23)(23)と、両折曲部(23)(23)間における平坦な部分によって構成される中間直管部(24)とを備えている。なお本実施形態においては、折曲部(23)によって曲部が構成されている。
また図11に示すように、熱交換チューブ(2)は、幅方向に沿って並列に複数の熱交換路(25)が設けられており、各熱交換路(25)内を冷媒が通過するようになっている。
なお熱交換チューブ(2)の表面には、耐久性を向上させるために、亜鉛溶射加工等も行われる。
ここで本発明において、「斜め折り」とは、扁平チューブ部材(20)を、その長さ方向に対し直角以外で交差する折り曲げ線に沿って、谷折りまたは山折りすることを言う。
さらに本発明において、折り曲げ線は、必ずしも直線でなくとも良く例えば、緩やかに多少曲がっている曲線によって構成しても良い。
また本発明においては、折り曲げ線上で正確に2つ折りに折り重ねるものではなく、後述するように、折り曲げ線の周辺部を含む領域を円弧状に曲成するように折り曲げるものである。
本実施形態において、上記折り曲げ線は、扁平チューブ部材(20)の長さ方向に対し、ほぼ45°の角度で交差するように設定されている。言うまでもなくこの折り曲げ線は、仮想的なものであり、実際に表示されるものではない。
なお本実施形態において、上記折り曲げ線は、後述のチューブ製造装置(製造方法)の押し曲げ型(9)における回転体(92)の回転軸心(回転軸94)に対し平行になっている。
以上の構成の熱交換チューブ(2)がチューブ厚さ方向(チューブ高さ方向)に沿って所定の間隔おきに複数並列に配置されるとともに、複数の熱交換チューブ(2)の各間および最外側の熱交換チューブ(2)の外側にフィン(31)がそれぞれ配置されて、コア(1)が形成されている。
このコア(1)において、各熱交換チューブ(2)の並列方向(チューブ厚さ方向)はコア(1)の左右幅方向に対応している。さらに熱交換チューブ(2)における各直管部(21)の先端側が、コア(1)の上側に対応するとともに、ターン部(22)側が、コア(1)の下側に対応している。従って各熱交換チューブ(2)はコア(1)に対し上下方向(高さ方向)に沿って配置されている。
さらに各熱交換チューブ(2)において一対の直管部(21)(21)の並列方向(チューブ幅方向)は、コア(1)の前後方向に対応しており、一対の直管部(21)(21)のうち、一方がコア(1)の前側に配置されるとともに、他方がコア(1)の後側に配置されている。
またフィン(31)は図12(a)(b)に示すように、ルーバーが切り起こされた波状のコルゲートフィンにより構成されている。このフィン(31)は、熱交換チューブ(2)の各間および最外側の熱交換チューブ(2)の外側において、一対の直管部(21)(21)に対応する領域に配置されており、一方側(前側)の直管部(21)から他方側(後側)の直管部(21)にかけて連続して配置されている。
また図1〜4に示すようにコア(1)の両側端面には、保護部材としてのサイドプレート(4)(4)が設けられている。
コア(1)の上端に設けられるヘッダー(5)(6)は、前後に並列に配置された状態で、コア幅方向に沿って延びるように配置されている。
ヘッダー(5)(6)は、押出製品からなる中空丸パイプ形状のヘッダー本体の両端が、閉塞部材(55)(65)によって気密状態に閉塞されることによって形成されている。
なお言うまでもなく、本発明において、ヘッダー(5)(6)としては、必ずしも押出製品からなるものを使用する必要はなく、例えば、電縫管や、プレス加工品等からなるものを使用しても良い。
後側ヘッダー(6)は、コア(1)における複数の熱交換チューブ(2)の他方側(後側)の直管部(21)に対応して配置されており、その他方側直管部(21)における先端部が後側ヘッダー(6)に連通接続されている。
前側のヘッダー(5)は、複数の熱交換チューブ(2)における一方側(前側)の直管部(21)に対応して配置されており、それらの一方側の直管部(21)における先端部が前側ヘッダー(5)に連通接続されている。
また前側ヘッダー(5)は図2,4に示すように、内部が仕切部材(53)によって、入口室と出口室との2室に仕切られて、入口室側には冷媒流入管(11)が連通接続されるとともに、出口室側には冷媒流出管(12)が連通接続されている。
これにより図1,2に示すように、複数の熱交換チューブ(2)のうち、入口室側に連通された熱交換チューブ(2)の一方側(前側)直管部(21)によって、第1パス(P1)が形成されるとともに、他方側(後側)直管部(21)によって、第2パス(P2)が形成される。さらに複数の熱交換チューブ(2)のうち、出口室側に連通された熱交換チューブ(2)の他方側(後側)直管部(21)によって、第3パス(P3)が形成されるとともに、一方側(前側)直管部(21)によって、第4パス(P4)が形成される。
以上のように構成された本実施形態の蒸発器は、各構成部材が、アルミニウムまたはその合金、さらには少なくとも片面にろう材が積層されたアルミニウムブレージングシート等からなり、これらの構成部品を、必要に応じてろう材を介して所定の蒸発器形状に組み付けて仮固定する。こうして仮固定した仮組製品を、炉中にて一括ろう付けすることにより、全体を連結一体化するものである。
この構成の蒸発器は、圧縮機、凝縮器(冷媒冷却器)および膨張弁等の減圧手段と共に、ルームエアコンやカーエアコン用の冷凍サイクルを構成するものである。そして圧縮機、凝縮器および減圧手段を通過した霧状の気液混相2相冷媒が、上記蒸発器の冷媒流入管(11)を介して、前側ヘッダー(5)の入口室側に導入される。
前側ヘッダー(5)の入口室側に導入された冷媒は、第1パス(P1)を構成する複数の直管部(21)を流下した後、ターン部(22)で折り返されて、第2パス(P2)を構成する複数の直管部(21)を上昇し、後側ヘッダー(6)の一側部(第2パスP2に対応する部分)に導入される。
後側ヘッダー(6)の一側部に導入された冷媒は、他側部(第3パスP3に対応する部分)に移動して、そこから第3パス(P3)を構成する複数の直管部(21)を流下した後、ターン部(22)で折り返されて、第4パス(P4)を構成する複数の直管部(21)を上昇し、前側ヘッダー(5)の出口室側に導入される。
前側ヘッダー(5)の出口室側に導入された冷媒は、冷媒流出管(12)を通って流出されて、上記圧縮機に戻される。
こうして各パス(P1)〜(P4)を通過する霧状の冷媒は、複数の直管部(21)の各間を通過する空気との間で熱交換されることにより、空気から熱を吸収して蒸発気化する。また、熱の吸収によって空気は冷却され、その冷却空気が所定の箇所に送り込まれる。
以上のように、本実施形態の蒸発器によれば、U字状に曲げ加工した熱交換チューブ(2)を並列に複数配置してコア(1)を形成するものであるため、直管状の扁平チューブを多数組み付けてコアを形成する場合と比較して、部品点数を削減できて、組立作業性を軽減できるとともに、効率良く生産することができる。
さらに本実施形態の蒸発器は、コア(1)の(上側)のみにヘッダー(5)(6)を設けるものであるため、下側に設けられるヘッダーを省略でき、その分、小型軽量化を図ることができる。
また本実施形態の蒸発器において、熱交換チューブ(2)は、ターン部(22)の両端部において斜め折りに折り曲げることにより、U字状に成形しているため、図6に示すようにターン部(22)におけるチューブ厚さ方向への突出寸法(ターン部突出寸法T2)を小さくすることができる。このため例えばターン部突出寸法(T2)を、汎用のフィン(31)の高さ寸法(H3)よりも小さくすることができ、隣り合う熱交換チューブ(2)(2)間において、ターン部(22)(22)同士が干渉する等の不具合を確実に防止することができる。このように隣り合うターン部(22)(22)同士の干渉を防止できるため、複数の熱交換チューブ(2)の各間の寸法を小さくでき、一層小型軽量化を図ることができる。
ここで本実施形態において、ターン部突出寸法(T2)は、ターン部(22)における直管部(21)の表面からのチューブ厚さ方向への突出寸法であり、熱交換チューブ(2)の全厚寸法(T)から直管部(21)の厚さ寸法(T1)を差し引いたものに相当する。つまり本実施形態では、「T2=T−T1」の関係が成立するものである。
具体的に本実施形態においては、ターン部突出寸法(T2)を3〜11mmに調整するのが良い。換言すれば、直管部(21)の厚さ寸法(T1)に対するターン部突出寸法(T2)の比率(T2/T1)を、3〜11倍に設定するのが良い。すなわちターン部突出量が大き過ぎる場合には、高重量大型化を来すおそれがあり、またチューブ部材の曲げ加工性や冷媒の流通性能等を考慮すると、ターン部突出量を上記所定の下限値よりも大きく形成するのが良い。
また本実施形態において図8,9に示すように、熱交換チューブ(2)は、ターン部(22)における両側の折曲部(23)(23)において斜め折りに折り曲げることにより、U字状に成形しているため、ターン部(22)の直管部長さ方向寸法(上下寸法L2)を小さくすることができる。このように熱交換に関与しないターン部(22)を小さくすることができるため、高い熱交換性能を維持しつつ、より一層小型軽量化を図ることができる。
具体的に本実施形態においては、ターン部(22)の上下寸法(L2)を10〜25mmに調整するのが良い。換言すれば直管部(21)の幅寸法(W1)に対するターン部(22)の上下寸法(L2)の比率(L2/W1)を1.0〜1.5に設定するのが良い。すなわちこれらの値が大き過ぎる場合には、熱交換に関与しないターン部(22)の上下寸法が大きくなり、大型高重量化を来すおそれがあり、逆に小さ過ぎる場合には、両側折曲部(23)(23)の曲げ量が少なくなり、ターン部突出量が大きくなって隣り合うターン部(22)(22)同士が干渉するおそれがある。
なお本実施形態においては、ターン部(22)の上下寸法(L2)は、ヘッダー(5)(6)の高さ寸法(上下寸法)よりも小さく形成するのが好ましい。
また本実施形態においては図8,9に示すように、ターン部(22)における両端折曲部(23)の内側(内周面側)の曲率半径(R3)を1〜3mmに調整するのが良い。換言すれば、直管部(21)の厚さ寸法(高さ寸法T1)に対する折曲部(23)の曲率半径(R3)の比率(R3/T1)を1〜3倍に設定するのが良い。すなわちこの曲率半径(R3)が大き過ぎる場合には、ターン部突出寸法(T2)が大きくなり、蒸発器全体の高重量大型化を来すおそれがあり、またチューブ部材の曲げ加工性や冷媒の流通性能等を考慮すると、上記所定の下限値よりも大きく設定するのが好ましい。
また本実施形態においては、熱交換チューブ(2)における一対の直管部(21)(21)の間隔(S1)を4〜12mmに調整するのが良い。換言すれば、直管部(21)の厚さ寸法(T1)に対する間隔(S1)の比率(S1/T1)を4〜12倍に設定するのが良い。すなわちこの間隔(S1)が大き過ぎる場合には、蒸発器の前後サイズが大きくなり、高重量大型化を来すおそれがあり、また小さ過ぎる場合には、一対の直管部間において、互いに熱の悪影響を及ぼし合うおそれがある。
<チューブ製造方法>
既述したように上記蒸発器に採用される熱交換チューブ(2)は、本実施形態の製造装置(製造方法)によって作製するものであるが、以下にその装置について詳細に説明する。
なお以下のチューブ製造装置の説明においては、発明の理解を容易にするため、図13の紙面に向かって右側を「前側」、左側を「後側」、上側を「上側」、下側を「下側」、直交する方向を「左右方向」として説明する。
同図に示すように、この熱交換チューブの製造装置(扁平チューブ部材の曲げ加工装置)は、ベースフレーム(70)上に、押さえ型(8)と、押し曲げ型(9)とを備えている。
図13〜16に示すように、押さえ型(8)の先端(後端)には、平面視で等辺山型形状(二等辺三角形状)の山状板部(81)が設けられている。この押さえ型(8)が山状板部(81)を後方に向けた状態でベースフレーム(70)に上下方向に沿ってスライド自在に取り付けられている。
さらに山状板部(81)の両辺部が、押さえ部(82)(82)として構成されており、この押さえ部(82)(82)によって、後述するように扁平チューブ(20)の曲げ加工時に、扁平チューブ(20)の両折曲予定部における中央寄りの位置(内寄りの位置)をチューブ厚さ方向の一方側(上側)から押さえ付けるようにしている。
また押さえ型(8)における山状板部(81)の下面側には、後方および左右両側方に向けて開放するチューブ設置凹部(84)が設けられている(図14B等参照)。このチューブ設置凹部(84)の幅寸法(上下寸法)は、ワークとしての扁平チューブ部材(20)の厚さ寸法よりも少し大きく形成されており、チューブ設置凹部(84)内に扁平チューブ部材(20)を幅方向に沿って挿入することによって、扁平チューブ部材(20)の挿入部をチューブ設置凹部(84)に支持できて、扁平チューブ部材(20)を所定の姿勢に保持できるようになっている。
なお本実施形態においては、チューブ設置凹部(84)の前端面(底面)に、位置決めストッパーを設けるようにしても良い。この場合には、扁平チューブ部材(20)をチューブ設置凹部(84)内にセットした際に、扁平チューブ部材(20)の側端縁を位置決めストッパーに当接係止させることによって、扁平チューブ部材(20)の前後方向の位置決めを図ることが可能となる。
一方図17A,Bに示すように、押し曲げ型(9)の先端部(前端部)には、平面視で等辺V字状の谷状凹部(91)が設けられている。谷状凹部(91)は、押さえ型(81)の山状板部(81)に対応する形状(相似形状)に形成されている。
さらに、押し曲げ型(9)の谷状凹部(91)における内側の両辺部には、圧接部を構成する回転体(92)(92)が設けられている。この回転体(92)は、平坦面付きの円柱体に形成されており、外周面の一部が軸心に対し平行な平面によりカットされて平坦面(93)が形成されている。この回転体(92)には、軸心に沿って回転軸(94)が設けられており、その回転軸(94)を押し曲げ型(9)における谷状凹部(91)の両辺部に沿って配置した状態で、回転体(92)が押し曲げ型(9)に回転軸回りに回転自在に取り付けられる。
なおこの回転体(92)の回転軸(94)は既述したように、本チューブ製造装置によって製造される熱交換チューブ(2)における折曲部(23)の折り曲げ線に対し平行に配置されている。さらにこの折り曲げ線および回転軸(94)は、熱交換チューブ(2)における折曲部(23)の曲率中心線(曲部中心線)に平行に配置されている。
本実施形態において、押し曲げ型(9)の両回転体(92)(92)内に、上記押さえ型(8)の両押さえ部(82)(82)を収容した状態で、両者(8)(9)を前後方向に離間させた際には、両押さえ部(82)(82)と、両回転体(92)(92)との間に、一定幅の隙間が形成されるようになっている。
押し曲げ型(9)は、押さえ型(8)の後方位置において、ベースフレーム(70)に前後方向にスライド自在に取り付けられている。この押し曲げ型(9)は、初期状態では、押さえ型(8)の後側の下方位置において、谷状凹部(91)が山状板部(81)に対応する位置に配置されている。そして後に詳述するように、プレス加工が開始されると、押さえ型(8)が下方に移動して、その山状板部(81)が押し曲げ型(9)の谷状凹部(91)内を通過して、押し曲げ型(9)が押さえ型(8)の上方に配置される。その後、押し曲げ型(9)が前方へ移動して、谷状凹部(91)が山状板部(81)よりも前方位置に配置されるようになっている。
図13に示すように、ベースフレーム(70)には上下方向に昇降自在に昇降台(735)が設けられている。そしてこの昇降台(735)に、押さえ型(8)が取り付けられることにより、押さえ型(8)が既述したように上下に昇降可能に構成されている。さらに昇降台(735)は、バネ等の付勢手段(733)によって上方に付勢されており、自然状態(初期状態)では、押さえ型(8)は、上昇した位置に配置されている。
また押し曲げ型(9)は、既述したようにベースフレーム(70)に対し前後方向にスライド自在に設けられている。さらに押し曲げ型(9)は、バネ等の付勢手段(743)によって後方に付勢されており、自然状態(初期状態)では、押し曲げ型(9)が、押さえ型(8)に対し下側で後方に後退した位置に配置されている。
一方、チューブ製造装置の上部には、シリンダ等の駆動手段によって上下方向に昇降自在(進退自在)に、進退駆動部材としての昇降駆動部材(75)が設けられている。
さらにチューブ製造装置の前方には、前部押込部材(76)が設けられるとともに、後方には、後部押込部材(77)が設けられている。両押込部材(76)(77)は、昇降駆動部材(75)に取り付けられており、昇降駆動部材(75)の昇降駆動に同期して昇降するように構成されている。
また両押込部材(76)の下端にはそれぞれ斜面カム(761)(771)が設けられている。
前部押込部材(76)と、押さえ型(8)の押さえ部材(731)との間には、前後方向に延びるロッド(78)が前後方向にスライド自在に設けられている。このロッド(78)の前端には、前部押込部材(76)の斜面カム(761)に対応して斜面カム(781)が設けられており、前部押込部材(75)が降下した際には、その斜面カム(751)によってロッド(78)の斜面カム(781)が押し込まれて、ロッド(78)が後方にスライド移動するようになっている。
またロッド(78)は、バネ等の付勢手段(783)によって前方に付勢されており、前部押込部材(75)が上昇して押込部材(75)による押込操作が解除された際には、前方にスライドして自然状態(初期状態)に復帰するようになっている。
ロッド(78)の後端には斜面カム(782)が設けられるとともに、その斜面カム(782)に対応して、押さえ型(8)を支持する昇降台(735)に斜面カム(732)が設けられている。そしてロッド(78)が前部押込部材(75)に押されて後方に移動した際に、その斜面カム(782)によって、昇降台(735)の斜面カム(732)が押し込まれて、昇降スライダ(735)が押さえ型(8)と共に降下するようになっている。なおロッド(78)の押込が解除された際には、既述したように、付勢手段(733)の付勢力によって上方に押し上げられて、初期状態に復帰するようになっている。
また押し曲げ型(9)の後端には、後部押込部材(77)の斜面カム(771)に対応して、斜面カム(741)が設けられている。そして後部押込部材(77)が降下した際には、その斜面カム(771)によって押し曲げ型(9)の斜面カム(741)が押し込まれて、押し曲げ型(9)が前方にスライド移動するようになっている。なお後部押込部材(77)が上昇してその押込部材(77)による押込操作が解除された際には、上記したように付勢手段(743)の付勢力によって、後方にスライドして自然状態(初期状態)に復帰するようになっている。
この熱交換チューブの製造装置においては、前部押込部材(76)による押込操作が先に開始されてその押込操作が完了した後、後部押込部材(77)による押込操作が開始されるようになっている。これにより後述するように押さえ型(8)が所定量降下し、その降下が完了して押さえ型(8)が停止した後、押し曲げ型(9)が前方へ所定量スライド移動するようになっている。
また押し曲げ型(9)のスライド移動が完了した後は、両押込部材(76)(77)が上昇し、両押込部材(76)(77)の押込操作が解除されて、既述したように押さえ型(8)および押し曲げ型(9)が初期状態に戻るようになっている。
本実施形態の熱交換チューブ製造装置において、ワークとして準備する扁平チューブ部材(20)は図14A,Cに示すように、周知の押出機によって連続押出成形された押出材を所定の長さに切断して得られる押出製品によって構成される。
この扁平チューブ部材(20)は、チューブ厚さ(チューブ高さ)よりもチューブ幅が大きい扁平な断面形状を有し、全体として細長い帯板形状を有している。さらにこの扁平チューブ部材(20)には、チューブ幅方向に並列に配置され、かつチューブ長さ方向に連続して延びる複数の熱交換路(25)が形成されている(図11参照)。
この構成の扁平チューブ部材(20)をチューブ製造装置にセットするには図14A〜Cに示すように、扁平チューブ部材(20)の長さ方向をチューブ製造装置の左右方向に対応させるようにして、扁平チューブ部材(20)の中間部(22)を、押さえ型(8)側のチューブ設置凹部(84)内に後方から挿入して保持させて、扁平チューブ部材(20)の上下に押さえ型(8)および押し曲げ型(9)を配置する。
なおこのセット状態では、扁平チューブ部材(20)の上側において、中間部(22)の両端における折曲予定部(曲成予定部)の内寄りの位置に対応して、押さえ型(8)の両押さえ部(82)(82)が、扁平チューブ部材(20)に対し斜めに45°の方向に横断する態様に配置されるとともに、扁平チューブ部材(20)の下側において、中間部(22)の両端における両側部(21)寄りの位置(外寄りの位置)に対応して、押し曲げ型(9)の両回転体(92)(92)が、扁平チューブ部材(20)に対し斜め45°の方向に横断する態様に配置されている。
ここで本実施形態においては、扁平チューブ部材(20)における中間部両端(折曲予定部)の内寄りの位置が、折曲予定部(曲成予定部)の一端側として構成されるとともに、中間部両端(折曲予定部)の外寄りの位置が、折曲予定部(曲成予定部)の他端側として構成されている。さらに言うまでもなく、中間部両端の外寄りの位置、つまり押し曲げ型(9)の両回転体(92)(92)の位置は、中間部両端の内寄りの位置、つまり押さえ型(8)の両押さえ部(82)(82)に対し、両側部(21)側に配置されている。
さらに本実施形態においては、上側が、チューブ厚さ方向の一方側として構成されるとともに、下側が、チューブ厚さ方向の他方側として構成されている。
また、回転体(92)(92)は、その平坦面(93)(93)が上方に向いて、扁平チューブ部材(20)の下面に対向ないし接触した状態に配置されている。
なお、押さえ型(8)における山状板部(81)の先端(山頂部)は、扁平チューブ部材(20)の中間部(22)の側縁から少し外方(後方)に突出するように配置されている。
またこのセット状態では平面視状態において、押さえ型(8)の両押さえ部(82)(82)と、押し曲げ型(9)の両回転体(92)(92)との間に、一定間隔の隙間が形成されている。
この状態において熱交換チューブ製造装置を駆動させると、昇降駆動部材(75)が降下して、既述したように押さえ型(8)が、押し曲げ型(9)に対し下方に降下していく。これにより図15A〜Cに示すように、扁平チューブ部材(20)が、押し曲げ型(9)に下側から支持固定された状態で、押さえ型(8)によって上方から下方に押し込まれる。従って、扁平チューブ部材(20)の中間部両端が、押し曲げ型(9)における両回転体(92)の平坦面(93)(93)によって上方へ押し込まれて、中間部両端が曲成されて、扁平チューブ部材(20)の両側部(21)(21)が、中間部(22)の中央(中間直管部24)に対し所定の角度で上方へ曲げ起こされる(1次曲げ工程)。
この1次曲げ工程(曲げ起こし工程)において、回転体(92)は、その平坦面(93)が常に扁平チューブ部材(20)の外表面に面接触するように、換言すれば平坦面(93)が常に扁平チューブ部材(20)の両側部(21)と平行になるように、扁平チューブ部材(20)の曲げ動作に伴って回転する。このため平坦面(93)と扁平チューブ部材(20)の外表面との間に滑り摩擦がほとんど発生せず、平坦面(93)によって扁平チューブ部材(20)を終始、安定した押圧力で押し込むことができ、扁平チューブ部材(20)を精度良くスムーズに押し曲げることができる。さらに扁平チューブ部材(20)に回転体(92)との滑りによりキズや亀裂が生じるのを有効に防止することができる。
また平坦面(93)をチューブ外表面に面接触させた状態で、押し曲げるようにしているため、回転体(92)の扁平チューブ部材(20)への圧接面(接触面)を大きく確保でき、押し曲げ力が局部的に集中するのを回避でき、この点においても、キズや亀裂が生じるのを防止することができる。
また、押さえ型(8)における両押さえ部(82)(82)の外周面を、アールの付いた円弧状湾曲面に形成しているため、扁平チューブ部材(20)の曲部内周側においても、キズや亀裂が生じるのを有効に防止することができる。
1次曲げ加工(曲げ起こし加工)が行われると、扁平チューブ部材(20)の両側部(21)(21)は、その基端側(下端側)から先端側(上端側)にかけて次第に離間するようにV字状に配置される。さらに図15Cに示すように扁平チューブ部材(20)をチューブ製造装置に設置した直後の状態において、扁平チューブ部材(20)の「上面」を「表面(211)」、「下面」を「裏面(212)」としたとき、曲げ起こされた両側部(21)(21)の表面(211)(211)は、やや内側に向いた状態に配置されるとともに、裏面(212)(212)は、やや外側に向いた状態に配置されている。
また扁平チューブ部材(20)の両側部(21)(21)が曲げ起こされて、押さえ型(8)の降下が終了した時点においては、押さえ型(8)の山状板部(81)が、押し曲げ型(9)の谷状凹部(91)よりも下方に配置される。
ここで本実施形態においては、押さえ型(8)と、押し曲げ型(9)と、昇降駆動部材(75)、前部押込部材(76)、ロッド(78)および昇降台(735)等の押さえ型(8)を降下させる機構部とによって、1次曲げ手段または曲げ起こし手段が構成されている。
一方、押さえ型(8)の降下(1次曲げ工程)が終了すると直ちに、押し曲げ型(9)が水平方向に沿って前方に移動していく。これにより図16A〜Cに示すように、扁平チューブ部材(20)の曲部における内周側(前側)の下部が、押さえ型(8)の両押さえ部(82)(82)によって前方側から支持された状態で、扁平チューブ部材(20)の曲部(折曲部23)における外周側(後側)の上部が、押し曲げ型(9)における両回転体(92)(92)の平坦面(93)(93)によって後方から前方へと押し込まれる。これにより、扁平チューブ部材(20)の曲部が、押さえ型(8)の山状板部(81)に沿うようにさらに押し曲げられて、中間部両端が折り曲げられて、両側部(21)(21)が、中間部中央(24)に対しほぼ180°の角度で前方へ曲げ倒される(2次曲げ工程)。こうして帯状(直管状)の扁平チューブ部材(20)がU字状の熱交換チューブ(2)に曲げ加工される。
なお、1次曲げ加工により曲げ起こされた扁平チューブ部材(20)は、2次曲げ加工中(曲げ倒し加工)において、両側部(21)の表面(211)を徐々に押し曲げ方向(曲げ倒し方向)に向かうように、ねじられながら曲げ倒される。このように両側部(21)をひねるように曲げ加工を行うことにより、一対の直管部(両側部21)を所望の位置(状態)に精度良く押し曲げることができ、高い精度を得ることができる。
この2次曲げ工程(曲げ倒し工程)においても上記1次曲げ工程と同様、回転体(92)は、その平坦面(93)が常に扁平チューブ部材(20)の外表面に面接触するように回転するため、滑り摩擦がほとんど発生せず、安定した押圧力で押し込むことができ、扁平チューブ部材(20)を精度良くスムーズに押し曲げることができるとともに、滑りによりキズや亀裂が生じるのを有効に防止することができる。さらに平坦面(93)をチューブ外表面に面接触させた状態で、押し曲げるようにしているため、押し曲げ力が局部的に集中するのを回避でき、キズや亀裂の発生をより確実に防止することができる。
また押さえ型(8)における両押さえ部(82)(82)の外周面を、アールの付いた円弧状湾曲面に形成しているため、上記1次曲げ加工と同様に、扁平チューブ部材(20)の曲部内周面側においても、キズや亀裂が生じるのを有効に防止することができる。
ここで本実施形態においては、押さえ型(8)と、押し曲げ型(9)と、昇降駆動部材(75)および後部押込部材(77)等の押し曲げ型(9)を降下させる機構部とによって、2次曲げ手段または曲げ起こし手段が構成されている。
また本実施形態では図16A,Bに示すように、曲げ加工装置における押さえ型(8)の前方には、曲げ加工される熱交換チューブ(20)の一対の直管部(22)(22)間に対応して、隙間形成部材としてのスペースガイド板(79)が前後方向に沿って配置されている。このスペースガイド板(79)は、一対の直管部(22)(22)の曲げ方向をガイドするものであり、一対の直管部(22)(22)が、スペースガイド板(79)の両側面にガイドされつつ、曲げ倒されることにより、一対の直管部(22)(22)を所望の位置に精度良く曲成することができ、一対の直管部(22)(22)間に所定の隙間を精度良く形成することができる。
なお、本実施形態においては、曲げ加工後のスプリングバックを考慮して、一対の直管部(22)(22)を、正規の曲げ位置よりも曲げ量を多くして曲げ加工するようにしても良い。
一方、プレス加工が完了すると、昇降駆動部材(75)が上昇し、押さえ型(8)および押し曲げ型(9)が既述したように初期状態に戻る。
その後、熱交換チューブ(2)のターン部(22)を押さえ型(8)側のチューブ設置凹部(84)から後方へ抜き取ることにより、熱交換チューブ(2)をプレス加工装置から取り出す。
こうして作製された熱交換チューブ(2)は図7〜9に示すように、幅方向に並んで平行に配置される一対の直管部(21)(21)の下端部間がターン部(22)によって連通接続されたU字状の形状を有している。さらにターン部(22)の両端が斜め折り(三角折り)にほぼ180°折り曲げられて(折り返されて)、一対の直管部(21)(21)が、ターン部(22)の中間直管部(24)に対し90°曲成された状態に配置されている。
以上のように、このチューブ製造装置においては、扁平チューブ部材(20)の両側部(21)を曲げ起こす1次曲げ加工と、曲げ起こされた両側部(21)を曲げ倒す2次曲げ加工とを連続して行って、熱交換チューブ(2)を製造するものである。つまり1台の装置(チューブ製造装置)によって順次連続して熱交換チューブ(2)を製造できるため、例えば1次曲げ加工と、2次曲げ加工とを別々の装置で行う場合とはことなり、各加工工程間の移行をスムーズに行うことができ、生産効率を向上させることができる。
さらに本実施形態の製造方法においては、昇降駆動部材(75)を1度降下(進出)させるだけの1回のプレス動作(1ストロークの昇降動作)で、1次曲げ加工および2次曲げ加工を行うことができるため、各加工毎にプレス動作を行う場合と比較して、より一層生産効率を向上させることができる。
また本実施形態のチューブ製造装置においては既述したように、押し曲げ型(9)の回転体(92)を、曲げ動作に伴って回転させることにより、回転体(92)の平坦面(93)を常に扁平チューブ部材(20)の外表面に面接触させるようにしているため、平坦面(93)とチューブ外表面との間の滑り摩擦が低減されて、チューブ外表面がキズ付くのを防止できる上、曲げ加工開始から終了時点まで、扁平チューブ部材(20)に対し安定した押圧力(曲げ力)を終始与えることができ、扁平チューブ部材(20)を精度良くスムーズに押し曲げることができ、品質の高い熱交換チューブ(2)を製造することができる。
<変形例>
上記実施形態においては、押し曲げ型(9)の回転体(92)が、外周面の一部に軸心(回転軸94)と平行な平坦面(93)が設けられた変形円柱形状に形成されているが、それだけに限られず、どのような形状に形成しても良い。例えば回転体(92)の断面形状を、四角形、三角形等の多角形に形成して、いずれか1つ以上の外周側面を、扁平チューブ部材と接触する平坦面として構成するようにしても良い。
さらに図18A,Bに示すように、回転体(92)を円形断面の円柱形状に形成して、扁平チューブ部材(20)の曲げ加工時に、回転体(92)を扁平チューブ(20)の外表面上を転動させることにより、回転体(92)の外周面を、チューブ部材外表面に転がり接触させるようにしても良い。
また上記本実施形態においては、フィン(31)としてコルゲートフィンを用いるようにしているが、それだけに限られず、本発明においては、他のフィンを用いるようにしても良い。例えば図19,20に示すように、フィンとして、プレートフィンを用いるようにしても良い。図19に示すフィン(32)は、各熱交換チューブ(2)の一対の直管部(21)(21)に対応して、チューブ挿着孔(321)がそれぞれ形成されており、各チューブ挿着孔(321)に各直管部(21)がそれぞれ配置されるようにして、コア高さ方向に所定のピッチで多数配置される。また図20に示すフィン(33)は、各熱交換チューブ(2)の直管部(21)に対応して、切欠部(331)がそれぞれ形成されており、各切欠部(331)に各直管部(21)がそれぞれ配置されるようにして、コア高さ方向に所定のピッチで多数配置されている。
また上記実施形態においては、ヘッダー(5)(6)を、押出製品を利用して形成するようにしているが、それだけに限られず、本発明においては、絞り製品を利用して形成するようにしても良い。例えば図21に示すように、絞り加工(スピニング加工)によって形成されたカップ状の一対の絞り製品(56)(56)における開口部側端部を、互いに対向合致させてヘッダーを形成するようにしても良い。
さらに上記実施形態においては、前列側のヘッダー(5)と、後列側のヘッダー(6)を別々のパイプ部材によって構成しているが、それだけに限られず、本発明においては例えば、押出製品やプレス曲げ製品等によって構成される箱状の1つのヘッダー部材の内部を仕切部材によって前後に仕切って、その前室側を前列側のヘッダー、後室側を後列側のヘッダーとして構成するようにしても良い。
また本発明においては、ヘッダーの内部に分流板、調整板を配置して、ヘッダー内部を流通する冷媒を、より一層に均等に分散させるようにすることも可能である。分流板、調整板としては、ヘッダー長さ方向に連続し、かつヘッダー軸心に平行に配置される仕切板に、冷媒通過孔が形成されたものや、ヘッダー長さ方向に間隔をおいて複数設けられ、かつヘッダー軸心に垂直に配置される仕切板に、冷媒通過孔が形成されたもの等を採用することができる。
さらに上記実施形態においては、前側ヘッダー(5)を仕切部材(53)により左右に分割することによって、第1〜4パス(P1)〜(P4)を有する4パス回路構成に形成しているが、それだけに限られず、本発明の熱交換器は、2パス回路構成や、5パス以上の回路構成に形成するようにしても良い。例えば2パスの回路構成のものでは、前後両ヘッダー内に仕切部材を設けずに、前側のヘッダーに導入した冷媒を、全ての熱交換チューブに導入するとともに、各熱交換チューブを通った冷媒を、後側のヘッダーに導入して、そこから流出させるようなU字型の冷媒回路を形成するようにすれば良い。
また上記実施形態においては、本発明の熱交換器をカーエアコンやルームエアコン等の蒸発器(エバポレータ)として用いるようにしているが、それだけに限られず、本発明は他の熱交換器等にも適用することができる。例えば本発明は、コンデンサ(凝縮器、冷媒冷却器)、オイルクーラー、ラジエータ、インタークーラー等の他の熱交換器としても用いることができる。
また上記実施形態においては、冷媒としては、フロン系冷媒に限られず、超臨界冷凍サイクルとなる二酸化炭素冷媒を使用しても良い。
また本実施形態においては、ワークとしての扁平チューブ部材の厚さ方向を、重力方向に対し上下方向(垂直方向)に設定しているが、それだけに限られず、本発明においては、チューブ厚さ方向を、水平方向等、上下方向(垂直方向)以外の方向に設定するようにしても良い。
この発明の熱交換チューブの製造方法は、カーエアコンやルームエアコン等の蒸発器用の熱交換チューブを製造する際に利用可能である。
この発明の実施形態の製造装置により製造された熱交換チューブが採用された蒸発器を示す斜視図である。 実施形態の蒸発器を示す正面図である。 実施形態の蒸発器を示す側面図である。 実施形態の蒸発器を示す平面図である。 実施形態の蒸発器を示す底面図である。 実施形態の蒸発器における下端部を拡大して示す正面図である。 実施形態の蒸発器に適用された熱交換チューブを示す斜視図である。 実施形態の熱交換チューブを示す正面図である。 実施形態の熱交換チューブを示す側面図である。 実施形態の熱交換チューブを示す底面図である。 実施形態の熱交換チューブにおける直管部の端面を示す平面図である。 実施形態の蒸発器に適用されたフィンを示す図であって、同図(a)は正面図、同図(b)は側面図である。 実施形態の熱交換チューブ製造方法を実施する製造装置を概略的に示す側面図である。 実施形態の製造装置においてチューブセット状態を示す平面図である。 実施形態の製造装置においてチューブセット状態を示す側面図である。 実施形態の製造装置においてチューブセット状態を示す斜視図である。 実施形態の製造装置においてチューブセット状態を示す拡大断面図である。 実施形態の製造装置において曲げ起こし後の状態を示す平面図である。 実施形態の製造装置において曲げ起こし後の状態を示す側面図である。 実施形態の製造装置において曲げ起こし後の状態を示す斜視図である。 実施形態の製造装置において曲げ起こし後の状態を示す拡大断面図である。 実施形態の製造装置において曲げ倒し後の状態を示す平面図である。 実施形態の製造装置において曲げ倒し後の状態を示す側面図である。 実施形態の製造装置において曲げ倒し後の状態を示す斜視図である。 実施形態の製造装置において曲げ倒し後の状態を示す拡大断面図である。 実施形態の製造装置に適用された押し曲げ型を示す平面図である。 実施形態の押し曲げ型における回転体周辺を拡大して示す断面図である。 この発明の第1変形例としての押し曲げ型を示す平面図である。 第1変形例の押し曲げ型における回転体周辺を拡大して示す断面図である。 この発明の第2変形例としての蒸発器に適用可能なプレートフィンを示す平面図である。 この発明の第3変形例としての蒸発器に適用可能なプレートフィンを示す平面図である。 この発明の第4変形例としての蒸発器に適用可能なヘッダーを示す正面図である。
符号の説明
2…熱交換チューブ
20…扁平チューブ部材
21…直管部(両側部)
22…ターン部(中間部)
23…折曲部
8…押さえ型
81…山状板部
82…押さえ部
9…押し曲げ型
91…谷状凹部
92…回転体(圧接部)
93…平坦面

Claims (13)

  1. 帯状の扁平チューブ部材を長さ方向の中間部両端において斜め折りに折り曲げることにより、扁平チューブ部材の両側部を幅方向に並んで平行に配置される一対の扁平な直管部とし、かつ扁平チューブ部材の中間部を前記一対の直管部の端部間を連通接続するターン部とするU字状の熱交換チューブを製造するための方法であって、
    一対の押さえ部を有する押さえ型を準備する工程と、
    一対の圧接部を有する押し曲げ型を準備する工程と、
    扁平チューブ部材の中間部両端を、前記押さえ型の両押さえ部によってチューブ厚さ方向の一方側から押さえ付けつつ、中間部両端における前記両押さえ部よりも両側部側を、前記押し曲げ型の両圧接部によってチューブ厚さ方向の他方側から一方側に相対的に押し込むことにより、扁平チューブ部材の両側部を曲げ起こす1次曲げ工程と、
    前記1次曲げ手段により曲げ起こされた中間部両端の曲部内周を、前記押さえ型の両押さえ部によって押さえ付けつつ、中間部両端の曲部外周における前記両押さえ部よりも両側部側を、前記押し曲げ型の両圧接部によって相対的に前記押さえ型側に押し込むことにより、扁平チューブ部材の両側部を曲げ倒す2次曲げ工程と、を含み、
    前記押し曲げ型の圧接部を、扁平チューブ部材を押し込む際にその押込動作に伴って回転して、扁平チューブ部材との滑り摩擦を低減させる回転体によって構成するようにしたことを特徴とする熱交換チューブの製造方法。
  2. 前記回転体の外周面に平坦面が設けられ、その平坦面が扁平チューブ部材を押し込む際に、扁平チューブ部材の外表面に圧接するようにした請求項1に記載の熱交換チューブの製造方法。
  3. 扁平チューブ部材を押し込む際に、前記回転体はその平坦面が扁平チューブ部材の外表面に対し面接触状態が維持されるよう回転する請求項2に記載の熱交換チューブの製造方法。
  4. 前記回転体の回転軸は、扁平チューブ部材における折曲部の曲率中心線に対し平行に配置される請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱交換チューブの製造方法。
  5. 前記1次曲げ加工と、前記2次曲げ加工とが連続して行われる請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱交換チューブの製造方法。
  6. 前記押さえ型は、山状の板部を有し、その山状板部の両辺部に前記押さえ部が設けられる請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱交換チューブの製造方法。
  7. 前記押し曲げ型は、谷状の凹部を有し、その谷状凹部における内側の両辺部に前記回転体が設けられる請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱交換チューブの製造方法。
  8. 前記回転体の外周面が、扁平チューブ部材を押し込む際に、扁平チューブ部材の外表面に転がり接触するように、前記回転体が円柱形状に形成される請求項1に記載の熱交換チューブの製造方法。
  9. 帯状の扁平チューブ部材を長さ方向の中間部両端において斜め折りに折り曲げることにより、扁平チューブ部材の両側部を幅方向に並んで平行に配置される一対の扁平な直管部とし、かつ扁平チューブ部材の中間部を前記一対の直管部の端部間を連通接続するターン部とするU字状の熱交換チューブを製造するための装置であって、
    一対の押さえ部を有する押さえ型と、
    一対の圧接部を有する押し曲げ型と、
    扁平チューブ部材の中間部両端を、前記押さえ型の両押さえ部によってチューブ厚さ方向の一方側から押さえ付けつつ、中間部両端における前記両押さえ部よりも両側部側を、前記押し曲げ型の両圧接部によってチューブ厚さ方向の他方側から一方側に相対的に押し込むことにより、扁平チューブ部材の両側部を曲げ起こす1次曲げ手段と、
    前記1次曲げ手段により曲げ起こされた中間部両端の曲部内周を、前記押さえ型の両押さえ部によって押さえ付けつつ、中間部両端の曲部外周における前記両押さえ部よりも両側部側を、前記押し曲げ型の両圧接部によって相対的に前記押さえ型側に押し込むことにより、扁平チューブ部材の両側部を曲げ倒す2次曲げ手段と、を備え、
    前記押し曲げ型の圧接部が、扁平チューブ部材を押し込む際にその押込動作に伴って回転して、扁平チューブ部材との滑り摩擦を低減させる回転体によって構成されたことを特徴とする熱交換チューブの製造装置。
  10. 帯状の扁平チューブ部材を厚さ方向に曲成するための方法であって、
    押さえ部を有する押さえ型を準備する工程と、
    圧接部を有する押し曲げ型を準備する工程と、
    扁平チューブ部材における曲成予定部の一端側を、前記押さえ型の押さえ部によってチューブ厚さ方向の一方側から押さえ付けつつ、曲成予定部の他端側を、前記押し曲げ型の圧接部によってチューブ厚さ方向の他方側から一方側に相対的に押し込むことにより、曲成予定部の他端側を一端側に対し曲げ起こす曲げ起こし工程と、を含み、
    前記押し曲げ型の圧接部が、扁平チューブ部材を押し込む際にその押込動作に伴って回転して、扁平チューブ部材との滑り摩擦を低減させる回転体によって構成するようにしたことを特徴とする扁平チューブ部材の曲げ加工方法。
  11. 前記曲げ起こし手段により押し曲げられた扁平チューブにおける曲部内周の一端側を、前記押さえ型の押さえ部によって押さえ付けつつ、扁平チューブ部材における曲部外周の他端側を、前記押し曲げ型の圧接部によって相対的に前記押さえ型側に押し込むことにより、曲成予定部の他端側を一端側に曲げ倒す曲げ倒し工程を、さらに含む請求項10に記載の扁平チューブ部材の曲げ加工方法。
  12. 扁平チューブ部材における曲部の曲率中心線が、扁平チューブの長さ方向に対し直角以外で交差するように設定される請求項10または11に記載の扁平チューブ部材の曲げ加工方法。
  13. 帯状の扁平チューブ部材を厚さ方向に曲成するための装置であって、
    押さえ部を有する押さえ型と、
    圧接部を有する押し曲げ型と、
    扁平チューブ部材における曲成予定部の一端側を、前記押さえ型の押さえ部によってチューブ厚さ方向の一方側から押さえ付けつつ、曲成予定部の他端側を、前記押し曲げ型の圧接部によってチューブ厚さ方向の他方側から一方側に相対的に押し込むことにより、曲成予定部の他端側を一端側に対し曲げ起こす曲げ起こし手段と、を備え、
    前記押し曲げ型の圧接部が、扁平チューブ部材を押し込む際にその押込動作に伴って回転して、扁平チューブ部材との滑り摩擦を低減させる回転体によって構成されたことを特徴とする扁平チューブ部材の曲げ加工装置。
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