JP5133759B2 - 板ガラス保持フレーム用カッター - Google Patents
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Description
このフレーム100を用いて板ガラスを嵌め込む際は、予めパーティション本体に4辺分のフレーム100を枠状に固定し、次いで、固定された4辺の固定側部材101からそれぞれ着脱側部材102を取り外し、その後、板ガラス受け部103に板ガラスを嵌め込み、次いで、着脱側部材102を固定側部材101に取り付ける。これにより、図6に示すように板ガラス91は上下左右方向には板ガラス受け部103により支持されると共に、板ガラス面の前後方向には固定側保持部104及び着脱側保持部105により支持されるようになる。
しかし、未熟な作業者の場合は、定規を添えて同じカッターを利用して真っ直ぐ切る必要がある。また、定規を添えても真っ直ぐ切ることは難しいため作業性が悪く、切断後に余分な部分を削り取ったりしていた。更に、過剰に切断するミスにより、フレーム100を交換する必要が生じることがあった。また、固定されているフレーム100の角部分は、隣り合うフレーム100によってカッターの刃が入れにくく、作業性が低下していた。
このような均等な幅をカッターで切断するための、本作業用でない一般向け工具として、長刃のカッターや回転刃のカッターの先端にガイドを設けたガイド付きカッターが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
更に、通常の1枚刃のカッターでは、例えば右利きの作業者の場合、前から後ろ、又は左から右、あるいは上から下に切断するのは容易であるが、その逆方向の切断を正確に行うのは困難である。このため、既にパーティション本体に取り付けられたフレーム100の保持部104,105を切断する際には、パーティションの配置によっては切断方向に制限が生じて困難な方向に切断しなければならなくなる等、作業が非常に困難になる。
また、枠の上部に設けられているフレーム100の保持部104,105の切断は、カッターの刃を上に向けながら切断するという、不自然な姿勢で作業する場合があり、作業が非常に困難になる。
1.板ガラスを保持するフレームの保持部を等幅に切断するための板ガラス保持フレーム用カッターであって、本体と、上記本体に形成され且つ上記フレームの長手方向に沿って摺動可能に案内するガイドと、上記本体に取り付けられ且つ上記摺動方向に対してそれぞれ前後に刃先を向けた2枚の刃と、を備え、上記ガイドにより上記フレームの長手方向に沿って摺動させることにより、いずれかの上記刃が上記フレームの保持部を切断することを特徴とする板ガラス保持フレーム用カッター。
2.各上記刃の先端側は、上記本体及び上記ガイドよりも上記摺動方向に突出している上記1.記載の板ガラス保持フレーム用カッター。
3.上記刃の先端側が上記ガイドに向けて傾斜している上記2.記載の板ガラス保持フレーム用カッター。
4.上記ガイドは、滑り材が取り付けられている上記3.記載の板ガラス保持フレーム用カッター。
更に、刃の刃先が本体の側面から摺動方向に向いているため、刃先が本カッターの摺動方向の先端に位置し、フレームの端の保持部を切断する際であっても、隣り合う垂直なフレームに本体及びガイドが干渉することなく保持部を端まで切断することができる。
また、刃の先端側がガイドに向けて傾斜している場合は、摺動時に切り残される切断部が広がってしまい、切断部のがたつきが生じることを防止して確実に直線状に切断することができるようになると共に、切れかすが外側に逃げるので切断の邪魔になることを防止できる。
また、ガイドに滑り材が取り付けられている場合は、切断時の摺動を滑らかにして引っ掛かりが生じることなく切断作業を行うことができる。
上記「フレーム」は、板ガラスを保持するものである限り、その構造、大きさ、形状、材質、数量などは特に問わない。フレームの保持部の材質としては、通常、手作業用の一般用カッターで切断可能な合成樹脂製を挙げることができる。
上記「ガイド」は、図2に例示するように、フレーム2の板ガラス取付面に隣接する側面と接触して、本体4及び2枚の刃6をフレーム2の長手方向に沿って摺動可能に案内するものである限り、その構造、大きさ、形状、材質、数量等は特に問わない。また、ガイドは、図2に例示するように、本体4から下方に突出して設けられる。この突出する高さは、フレーム2の側面の高さよりも低い高さが好ましい。フレーム2の側面の高さより高いと、フレーム2が固定されているパーティションと接触して切断の妨げになるからである。
更に、ガイドはフレームとの接触面に滑り材を設けることができる。上記「滑り材」は、フレームに接触して摺動抵抗を小さくするものである限り、その構造、大きさ、形状、材質、数量などは特に問わない。この例として自己潤滑性の合成樹脂を挙げることができる。
更に、図2に例示するように各刃6は、本体4及びガイド5よりも摺動方向に突出するようにできる。この突出する長さwは任意に選択することができるが、4〜8mm、特に好ましくは5〜6mmを挙げることができる。このような長さだけ突出すると、図4に示すようにフレーム2、21の角部の奥まで保持部3を切断することができ、見栄えをよくすることができるからである。
また、図2に例示するように各刃6は、その先端61をガイド5に向けて傾斜するように設けることができる。この傾斜角θは、任意に選択できるが、例えばガイド5の摺動方向に対して4〜6度とすることを挙げることができる。
また、各刃は、挟み込み等により本体から脱着容易な構造にすることができる。
(1)実施例の構成
本実施例に係る板ガラス保持フレーム用カッター1は、図2及び4に示すように、板ガラスを保持するフレーム2の保持部3を幅狭に切断して、図7及び8に示すようにフレーム2がより厚みのある板ガラス92、93を保持可能にするための手作業用工具である。この板ガラス保持フレーム用カッター1は、図1及び図2に示すように、本体4と、フレーム2の長手方向に沿って摺動可能に案内するガイド5と、摺動方向に対して刃先61が前後を向いた2枚の刃6と、を備えている。
本体4は、樹脂又は木で作成されており、手で握ってフレーム2に沿って摺動するときに把持し易い、フレーム2の長尺方向に長尺である直方体形状としている。ガイド5は本体4の底面の長手方向に沿って一体形成されている。本実施例では本体4及びガイド5は同一部材から成るものとしている。また、ガイド5の内側面には滑り材7が設けられている。この滑り材7は摺動方向に摩擦抵抗の小さい自己潤滑性の合成樹脂製としている。
各刃6は、本体4と一体に形成されているくさび状のスペーサ8を介して本体4に取り付けられている。刃6の取付け方法としては、接着やねじ止め等、適宜な方法を用いることができる。
各刃6は、本体4の下端から下方、且つ本体4及びガイド5よりも摺動方向に突出している。本体4及びガイド5から刃6の先端の突出長wは約5mmである。また、各刃6は、スペーサ8によって先端がガイド5に向けて傾斜するよう取り付けられている。即ち、図1(C)に示すように、板ガラス保持フレーム用カッター1の底面図においてガイド5を下にして見たときに2枚の刃6がハ字形状の配置になるようにしている。各刃6の傾斜角θは、約5度である。更に、各刃6とガイド5との間は、保持部3が一部フレーム2に残存して切断することができる13.5mmである。
尚、この板ガラス保持フレーム用カッター1の少なくとも刃6の部分を収容するケースあるいはカバーを別体で備えていることが好ましい。
上述した実施例によりフレーム2の保持部3を切断する手順について説明する。
始めに図3(A)に示すように、フレーム2の適宜位置、例えば中央部付近でガイド5をフレーム2に引っ掛ける。次いで、図3(B)に示すように、そのまま2枚の刃6を保持部3に突き刺すようにして本体をフレーム2に押しつける。このとき保持部3は柔軟であるため、各刃6とフレーム2の間に折れ曲がった状態になるが、その後のカッター1の摺動により刃先61に引っ掛かり、所定の幅に切断される。
その後、板ガラス保持フレーム用カッター1をフレーム2に押しつけたまま、前後どちらか任意の方向に摺動させる。これにより、その方向に刃先61が向いた刃6より保持部3を切断することができる。このとき、刃6は先端がガイド5側に向けて傾斜しているので、切り残される保持部3が広がることを抑えて確実に直線状に切断することができる。
次に板ガラス保持フレーム用カッター1を反対側に摺動させ、フレーム2全域の保持部3を切断する。保持部3の切りかすは、最後に、あるいは途中適宜に取り除くようにする。
また、取り付ける板ガラスが厚い場合は、フレーム2のもう一方の保持部3も切断する。
本実施例によれば、板ガラス保持フレーム用カッター1を装着する際にガイド5に当ててから刃6を押し込むので、刃6を正確に位置決めすることができる。そして、刃6がガイド5によりフレーム2に沿って平行に移動するので、保持部3を容易に等幅且つ直線状に切断することができる。これにより、保持部3の切断作業が極めて容易になるので、熟練作業者でなくてもフレーム2をパーティション本体に取り付けたまま切断作業を行うことができるようになる。また、本体4をフレーム2に押しつけながらフレーム2に沿って動かすだけで保持部3の切断作業を行えるので、上向きに作業するなど不安定な姿勢であっても、保持部3を容易に等幅且つ直線状に切断することができる。
更に、本実施例によれば、刃6が本体4及びガイド5よりも摺動方向に突出しているので図4に示すように、フレーム2の端で保持部3を切断する際に隣り合う垂直なフレーム2に本体4及びガイド5が干渉する前に保持部3を端まで切断することができる。
また、本実施例によれば、刃6がガイド5に向けて傾斜しているので、摺動時に切り残る切断部が広がってしまうことを防止して確実に直線状に切断することができるようになると共に、切れかすが外側に逃げるので切断の邪魔になることを防止できる。
また、本実施例によれば、ガイド5に滑り材7が取り付けられているので、切断時の摺動を滑らかにして作業性を高めることができる。
また、上記実施例では、本体4を直方体形状としたが、これに限定されず、例えば中央部が凹んだ形状として更に握り易くしてもよい。
また、上記実施例では、本体4及びガイド5を木製の一部材としたが、これに限定されず、例えば、金属製としてもよい。更に、本体4とガイド5とは別体で形成して一体化するようにしてもよい。
Claims (4)
- 板ガラスを保持するフレームの保持部を等幅に切断するための板ガラス保持フレーム用カッターであって、
本体と、上記本体に形成され且つ上記フレームの長手方向に沿って摺動可能に案内するガイドと、上記本体に取り付けられ且つ上記摺動方向に対してそれぞれ前後に刃先を向けた2枚の刃と、を備え、
上記ガイドにより上記フレームの長手方向に沿って摺動させることにより、いずれかの上記刃が上記フレームの保持部を切断することを特徴とする板ガラス保持フレーム用カッター。 - 各上記刃の先端側は、上記本体及び上記ガイドよりも上記摺動方向に突出している請求項1記載の板ガラス保持フレーム用カッター。
- 上記刃の先端側が上記ガイドに向けて傾斜している請求項2記載の板ガラス保持フレーム用カッター。
- 上記ガイドは、滑り材が取り付けられている請求項3記載の板ガラス保持フレーム用カッター。
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