JP5131825B2 - オンデマンド型製造装置 - Google Patents

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Description

この発明はユーザーの要求に直ちに対応して所望の製品を製造することができる、小ロット生産に適したオンデマンド型製造装置に関する。
従来より各種の機械加工を行うに際して、それぞれの加工に適した各種の工作機械を用いて加工を行っている。また、一つの製品を製作するに際しても種々の加工を行う必要があるため、各加工に適した工作機械を用い、一つの工作機械で加工を行ったワークを他の工作機械に搬送し、次の工程の加工を行うという手法を採用している。そのため大量生産品の場合は比較的効率よく生産を行うことができる場合もあるが、多種少量生産の場合は各製品毎に工作機械を選択し、適切な配列として製造を行う必要があり、各種工作機械を用意しておく必要があると共に、製品毎に工作機械の並べ替え等を行う必要があり、全体として設備費が高価となると共に多くの手数を要する問題があった。
一方、近年の機械加工技術の進歩により、マイクロメータオーダーを含む微少な部品を、超小型の工作機械によって製作すると共に、このような超小型の工作機械を卓上等の僅かなスペースに種々用意し、各種の加工をこれらの工作機械によって行うことができるようにしたマイクロファクトリの技術を本件出願人等が提案している。
なお、ワークに対して加工を施すための加工装置、及び前処理装置、搬入装置、後処理装置等の付帯装置をモジュール化することによりこれを適宜組み合わせて使用可能とし、種々の加工に適した加工機械とする技術が特開2001−87993号公報に開示されている。また、各種のプレス作動を行う同一形態のプレス機を多数用意し、製品に合わせて任意に組み合わせて作動させる技術は、特願2007−039401号として本件出願人により提案している。
真空処理プロセスについても、真空引き、大気開放、サンプルの昇温や冷却の時間の問題から考え大型の装置に多数のワークを投入するバッチ式プロセスが一般的であり、一個あたりの処理時間短縮が行われるが、必要とする処理時間が短くならないため多品種少量生産での生産性は向上できない問題があった。
加えてバッチ型プロセスでは、装置が大型化するため、装置の真空部内壁の洗浄や、内部のプロセスの均質性を確保することが困難となる。そのため装置が特定目的に限定した使用となり、装置あたりの生産性を下げる問題がある。
特開2001−87993号公報 特願2007−039401号
前記特許文献1に開示された従来技術においては、各工作装置及び搬入装置や付帯装置をモジュール化することにより製品に合わせた加工システムを容易に構成することができるものであるが、特定の加工に適した工作装置を多数用意しておき、製品に合わせて任意に工作装置を選択して使用することは考えられていない。また、その装置はウェーハ等の薄板状のワークを研削する等の比較的大型の製品を取り扱うことを考えており、微少な機械部品を取り扱うことは考えられていない。
また前記マイクロファクトリの技術においては、微少な部品を小さな設備で製造することができ、極めて効率的であるが、例えば1つの製品を製作するための各種一連の加工を効率的に行う手法は開発されていなかった。特に近年は各種機械要素部品、センサーアクチュエータ、電子回路等を1つの基板上に集積化するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術が進歩しており、このような微少な部品を多種少量生産でも効率よく製造する技術の開発が望まれている。
したがって本発明は、小さな部品を小さな装置で製造することができ、必要な量を、必要なときに製造し、種々の加工装置の組み替えを簡単に行うことができ、多様な製品の製造を実現することができるようにし、さらに、加工処理の変更についても効率的に装置構成を変更したり、生産待機中の処理装置や金型等の保管管理コストも削減した、特にMEMS製造システムにおいて多種少量生産を効率よく行い、コストダウンや小回りのきく製造を行うことができるようにしたオンデマンド型製造装置を提供することを主たる目的としている。
本発明に係るオンデマンド型製造装置は、前記課題を解決するため、ワークを加工或いは処理をする処理部を備えた複数の処理装置と、前記複数の処理装置の処理部にワークを搬送するワーク受け渡し装置とを備えたオンデマンド型製造装置において、前記処理部とワーク受け渡し装置とは一つの処理装置内に設け、ワークの加工プロセスの順に複数の処理装置を所定の間隔で配置したことを特徴とする。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、前記選択する複数の処理装置が、それぞれ、形状創生、薄膜堆積、熱処理、機能付与、ワーク検査プロセスの少なくともいずれかを実現するものであり、ワークの加工要求に応じてこれらの処理装置を単独でもしくは複数選択し配列することを特徴とする。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、それぞれの処理装置は規格化されたサイズとし、処理装置の任意の入れ替えを容易にしたことを特徴とする。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、前記ワーク受け渡し装置はワーク載置台と搬送装置からなり、前記ワーク載置台を全ての処理装置に共通の所定の位置に設け、前記搬送装置は前記ワーク載置台上のワークを処理部に搬送し、処理部で処理後のワークを隣接する処理装置のワーク載置台に搬送することを特徴とする。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、前記ワーク載置台にワークが載置されていることを検出するセンサを備え、前記センサがワーク載置台上のワークを検出したとき、前の処理を行う処理装置の処理が終了したことを検出して、搬送装置が前記搬送を開始し、処理部が所定の処理を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、前記ワーク載置台にはワークを載置して回転するターンテーブルを備え、前記ターンテーブルはワークが載置されたときワークを所定方向に回転し、前記搬送装置は前記回転したワークを把持して前記搬送を行うことを特徴とする。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、処理装置には搬送及び処理を制御する制御装置を備え、前記制御装置は他の処理装置の処理に影響されず、各処理装置内で完結する制御を行い、それにより各処理装置が単独で所定の加工を行うことを可能としたことを特徴とする。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、前記形状創生プロセスを実現する処理装置は、マイクロプレス機であることを特徴とする。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、前記形状創生プロセスを実現する別の方式の処理装置は、レーザーカット機であることを特徴とする。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、前記形状創生プロセスを実現する別の方式の処理装置は、プラズマエッチング機であることを特徴とする。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、前記薄膜堆積プロセスを実現する処理装置は、エアロゾルデポジション法装置であることを特徴する。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、前記薄膜堆積プロセスを実現する別の方式の処理装置は、物理気相成長(Physical Vapor Deposition)法装置であることを特徴する。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、前記薄膜堆積プロセスを実現する別の方式の処理装置は、化学気相成長(Chemical Vapor Deposition)法装置であることを特徴する。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、前記熱処理プロセスを実現する処理装置は、電気炉であることを特徴とする。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、前記機能付与プロセスを実現する処理装置は、圧電特性を付与できるように電極形成、配線及び分極を行う装置であることを特徴とする。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、前記機能付与プロセスを実現する処理装置は、イオン注入による材料表面改質装置であることを特徴とする。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記オンデマンド型製造装置において、前記形状創生プロセス、薄膜堆積プロセス、機能付与プロセスを実現する処理装置が真空を用いた処理装置である場合、ワークの投入および支持機構部とプロセス処理機構部が独立した構造であり、プロセス処理機構部だけを容易に交換可能としたことを特徴とする。
また、本発明に係る他のオンデマンド型製造装置は、前記真空を用いたオンデマンド型製造装置において、ワーク中のプロセス処理を行おうとする領域だけが、プロセス処理機構部に面するような構造とし、ワーク支持やプロセス装置への投入機構がプロセス領域からは独立する構造を持つことを特徴とする。
本発明は上記のように構成したので、小さな部品を小さな装置で製造することができ、必要な量を、必要なときに製造し、種々の加工装置の組み替えを簡単に行うことができ、多様な製品の製造を実現することができる。加工装置や金型等の要素の保管についても必要とする床面積を削減できる。特に機械加工を主体とするMEMS製造システムにおいて多種少量生産を効率よく行い、コストダウンや小回りのきく製造を行うことができるようにしたオンデマンド型製造装置とすることができる。
本発明は、小さな部品を小さな装置で、効率よく多種少量生産するという課題を、ワークを加工或いは処理をする処理部を備えた複数の処理装置と、前記複数の処理装置の処理部にワークを搬送するワーク受け渡し装置とを備えたオンデマンド型製造装置において、前記処理部とワーク受け渡し装置とは一つの処理装置内に設け、ワークの加工プロセスの順に複数の処理装置を所定の間隔で配置することにより実現した。
本発明の実施例を図面に沿って説明する。図1は本発明によるオンデマンド型製造装置の概要図であり、規格化されたサイズをもつ加工機等の処理装置を複数用意し、製造する製品に合わせて選択し、これを列設して順に加工を行って最終製品とすることができるようにしたものである。図1に示す例においては同図(a)に示すように、各々異なった加工、或いは熱処理、更には検査を行う処理装置A、B、C、D、Eを列設してなる製造ライン1を用いて、特定の製品を製作するための加工を順に行った後、他の製品の製造のためこれを同図(b)のように各々ばらして、更に同図(c)に示すように新たな処理装置Fを加えながら、処理装置F、A、Eを列設した製造ライン2で順に加工処理を行って中間製品を製造し、その中間製品を処理装置D、E、Cを列設した製造ライン3で加工処理を行って第1の製品を製造すると共に、同じ中間製品を別の製造ライン4で処理装置C、F、Bにより順に加工処理を行って第2の製品を製造することができるようにした例を示している。
このような製造ラインの具体例を図2に示している。同図に示す例においては、本件出願人が先に提案しているMEMS技術を用いた板波共鳴光スキャナーを、多種多数の処理装置の中から選択した処理装置A〜Fを列設して製造ラインとし、全体として光スキャナー製造装置5とした例を示している。同図に示す例においては、処理装置Aとしてマイクロプレス機6を選択し、処理装置Bとしてエアロゾルデポジション法(AD法)を用いて機能材料を成膜するAD法製膜装置7を選択してマイクロプレス機6の図中右側に連結している。更に処理装置Cとして熱処理装置8を選択し、また処理装置Dとしてインクジェット法によって配線を行うインクジェット法配線装置9を選択し、処理装置Eとして熱処理によって機能材料を分極する分極処理装置10を選択して順に列設し、図示実施例ではこの光スキャナー製造装置5の最後に処理装置Fとして、前記分極処理を最後に完成した光スキャナーが実際に所望の動作を行うか否かを確認する作動処理を行う検査装置11を配置した例を示している。このようにして、規格化されたサイズのユニットセル内部には、各種の処理を行う処理部とワーク受け渡し装置とが納められている。
なお、この光スキャナー製造装置5の製造ラインには、各処理装置に共通のライフライン17を備え、各処理装置に対して共通電源への接続、高圧ガス供給、制御信号線による信号の出力を可能としている。なお、このライフライン17は各処理装置とは別個に設けるほか、各処理装置の連結時に自動的に相互に連結することができるように、各コネクターを設けても良い。
図示の例では、各処理装置の機体の前面下部に共通の搬送装置12を設け、図示実施例ではこの搬送装置12によって移動可能なロッド13の先端部に支持テーブル14を設け、1つの処理装置でワークを加工或いは処理を行ったとき、これを処理装置内部のワーク受け渡し装置によってワークを支持テーブル15上に載置し、支持テーブルを引き出して隣接する次の処理装置の前に搬送し、その処理装置の前面の開口16から支持テーブル14を挿入して所定の位置に位置させる。以降は同様にしてその処理装置内部のワーク受け渡し装置がこれを受け、内部の加工処理部にこれを搬送し、所定の加工或いは処理を行った後ワーク受け渡し装置によってそのワークを支持テーブル上に搬送して載置する。なお、各処理装置内のワーク受け渡し装置は、後述するアームを備えた搬送装置を用いることができる。
前記処理装置Aとして選択したマイクロプレス機6としては、小さな構造体を形成するのに好適な従来から提案されている種々のマイクロプレス機を用いることができるが、実際に製造した例では20(W)×40(L)×0.1(T)のサイズのステンレス板材に金型とプレスで型を打ち抜いた。その際、後の工程を受け持つ処理装置に対して、ワークの位置決めを行なうために、ワークにはガイドピン嵌合穴も打ち抜いている。このプレスに要する処理時間は0.2秒であり、室温で且つ大気圧雰囲気中で作業を行った。図1にはこのマイクロプレス機によって、光スキャナーの構造体21を形成した例を示しており、マイクロプレス機6内ではこの製品を1回のプレスで製造する以外に、複数のプレス機を設け、自動的に複数回のプレス作業を行うことによってこの製品を製造しても良い。その際には、各種プレスを行うプレス機を各々独立して処理装置とし、製品に合わせたプレス機を選択して並べて対応することもできる。
前記処理装置Aがさらに生産量が少ない製品製造の場合には、レーザーカットによる装置による形状加工も対応できる。また、形状プロセスを実現するためには、プラズマエッチング機を用いることもできる。
処理装置BとしてのAD法製膜装置7は、小さく製膜するいわゆるピンポイント型製膜装置として好適であるが、その他にレーザCVD法等も用いることができる。AD法製膜装置としては本件出願人が先に提案している、図3に示すようなエアロゾルデポジション装置31を用いることができる。図示の例においては、ボンベ32からの高圧ガスをマスフロー制御器33により流量を制御しながら、PZTとなる機能材料としての原料微粒子34を入れたエアロゾル発生器35内に供給する。エアロゾル発生器34内に供給した高圧ガスは、原料微粒子34を巻き込みながら原料微粒子供給管36を通り、解粉器37、分級器38を通って製膜チャンバー42のノズル39から噴射する。その際には適宜マスクを用いて所定形状の製膜を行っても良い。それにより例えば図2に示すような、PZT膜22を形成する。なお、このような薄膜体積プロセスを実現するには、物理気相成長(Physical Vapor Deposition)法装置のほか、化学気相成長(Chemicao Vapor Deposition)法装置を用いることができる。
製膜チャンバー42はロータリーポンプ40によってメカニカルブース41を介して数Torrに減圧しており、その内部にはXYZステージ47で任意に移動可能に支持した基板43を備えている。この基板43の表面44に対してノズル39から前記のように高圧ガスと共に原料微粒子34を噴射して衝突させ、その衝撃力によって粉砕して原料微粒子同士、及び基板43と接合し、基板43の表面44にPZTとなる機能材料を製膜する。
このようなエアロゾルデポジション装置31をオンデマンドに適合するようにし、図2の処理装置BとしてのAD法製膜装置7に適用するため、特に以下のような点を工夫した。
1)給排気に要する時間の短縮化が必要であり、それは製膜チャンバー42をできるだけ小型化し、給排気に要する時間を短縮することによって対応する。その際には例えば図5に示すように、実施することもできる。即ち、図5に示すように、ワーク71は支持テーブル72に置かれるが、支持テーブル72はエアシリンダ74により上下に駆動する移動ステージ73上に設置する。製膜時は移動ステージ73が上昇しワーク71が製膜範囲以外の面で製膜室76に接する。このようにして製膜室76はノズル75の設置と排気管接続のために必要な最小領域として形成可能となる。なお、当該領域の空間を密封・分離するため、センターリング・マスク81を設置している。このセンターリングはワーク位置あわせ機構81として、位置決めピン82を設置し、製膜位置だけに錐形状のマスクホール83を開けてある。マスクは独立構造とすることも可能である。真空およびプロセス領域とワーク支持領域の分離のためには適宜シール78を設けることが好ましい。またワークが小さい場合には、ワーク支持台やワークを十分な大きさを持つホルダーに設置し、その面を用いて製膜室76とワーク支持室80を分離する。
2)小型ロータリーポンプ40を採用し、ポンプによる振動も抑える。
3)必要な部分にのみ製膜する必要があることから、ガイドピンを設けたパターニング用マスクを用い、同時に、次の工程に進める際に原料微粒子がワークに堆積しないように、ホルダーに固定されたマスクにワークを別の治具でスプリングを用いて押し付けるなど、マスクの形状や構成、更には排気方向にも留意を行う。図5の例では、ワーク支持台72にスプリング機構を設け、製膜室76側およびそこに設置したマスク81に押し付ける。排気方向としては、大気開放時まで常時製膜室76側をワーク支持室80より低圧力とし、ワーク支持室80側への流れを抑制する。
このような対処によって他の処理装置と適合させオンデマンドを可能とした。実際には室温で且つ前記ロータリーポンプで実現できる程度の真空度雰囲気で製膜を行うことより、製膜に要する時間は真空引きから大気開放までのすべての時間を持って10秒程度であった。また、ワークやワーク支持台等への原料粉の付着を無くすことができた。
このようなオンデマンド型エアロゾルデポジション装置であるが、ワーク支持機構側とプロセス処理機構側の接続をISO規格による接続としてあり、また、プロセス処理機構部がワーク側に対し独立していることからエアロゾルデポジション法以外の装置、たとえば、PVD法の一つであるスパッタ装置やCVD装置をプロセス処理装置として形成し、その接続・ワーク位置の設計をエアロゾルデポジション装置と同一にすることにより、同じワーク投入・支持機構部に設置することが可能となる。これは前記のようにプロセス処理部とワーク支持・投入機構部を独立させたことにより容易に行えるようになった。
プロセス装置として、薄膜堆積プロセスの代わりに形状創生プロセス、機能付与プロセスの装置とすることも可能となる。
処理装置Cとしての熱処理装置は圧電材料を製膜した後に結晶性を高めて圧電特性を向上させるために必要であり、電気炉を用いている。実際に行った例では、熱処理に必要な時間は600℃で10分間であった。この熱処理に際しては必要に応じて特定ガス雰囲気中で行うようにしても良い。この熱処理に要する時間は他の処理装置に比較して多くの時間を要することとなるため、例えば図2に示すように、ターンテーブル23上にAD法製膜装置7で製造したワークを順に並べ、各ワークが10分で1回転する速度でターンテーブル23を回転させることによってオンデマンドに対応可能となる。
処理装置Dとしてのインクジェット法配線装置9では、図2に示すように、処理装置BとしてのAD法製膜装置で製膜したPZT膜22に通電を行うための配線24を、インクジェット法によって行う。この手法は例えば特開2007−049186号公報等において多数提案されており、ここでは銀ペースト等を塗布する処理を行う。塗布するために必要な時間は1秒程度であり、室温で大気圧雰囲気で行う。なお、この配線装置としては前記のようなインクジェット法のほか、例えばディスペンサー法等の種々の手法によっても行うことができる。なお、配線24と基材との間に絶縁性が必要となるときには、予め同様の方法で絶縁材を塗布する。
処理装置Eとしての分極処理装置10は、前記処理装置BとしてのAD法製膜装置7で製膜し結晶性を高めた圧電材料を分極し、圧電振動子として機能させる工程を実現するために必要となる熱処理装置であり、その分極に必要な時間は250℃、大気圧雰囲気で5秒程度である。ここでも前記熱処理装置と同様のターンテーブル25を用いることができ、その回転速度は全体の製造装置として適切な速度に調節する。
処理装置Fとしての検査装置11は、上記のようにして製造した最終製品としての板波共鳴光スキャナー30が実際に所望の作動を行うか否かを確認する試験機であり、例えば図2に示すようにPZT膜22に通電して片持ちの薄板26を振動させ、先端に支持した鏡部27を共振させて所定の傾斜を得るようにし、この鏡部27に光源28から光を照射し、鏡部27の傾斜に応じた反射光を得る。PZTへの通電量により鏡部27の共振状態が異なるので所定の傾斜に操作することができ、それにより反射光が走査される。したがってこの検査装置11では、PZTの通電量によって所定の走査が行われるか否かを検査する。
上記のような光スキャナー製造装置5によって、薄板から動作確認も終了した完成品としての光スキャナー29を得ることができるものであるが、適切なオンデマンド型製造装置を構成する処理装置とするために次のような工夫を行うことにより、多くの効果が得られた。
1)組み換えを容易にするため、小型化しサイズの統一を図る。
実際の装置では電源として一般家庭用の100V電源を用い、全体として横にはみ出すことなく、床面積は5平方メートル程度とした。
2)小さな物を対象とすることから装置自体も小型化できることと関連し、真空を要する場合でも真空にする空間を小さくすることができ、真空にする時間や大気圧に戻す処理時間を短縮することができ、また真空発生装置の小型化も可能となる。
3)各ユニットセルでの独立した処理を行うことができ、隣の処理装置のことを考慮することのないシステムとすることができる。そのためシステム全体の制御を考える必要は無くなり、全体としてシーケンシャルに制御を行なっていないのでユニットの交換にも直ちに対応することができる。また、処理が終わったことを知らせる信号を前の工程のユニットセルに送ることができる。
4)ユニットの連結は実際には3箇所のピンで行っており、据付の精度を保障することができる。その連結に際しては、ワークの流れにおける高さZの許容度10mm程度は、受け渡しの部分で吸収することができる。また、据付のX方向及びY方向の誤差は、ワーク受け渡しのテーブルとアームの組み合わせで吸収可能である。更に、フレームはアルミで製作することにより剛性が低く振動を吸収すること、及びもともと発生する振動が小さいこともあり、この吸収によりユニットセル全体としては更なる除振対策は不要となる。
5)この装置においては熱処理プロセスを含むが、小型化され一体化さていることから、ユニットセル内の温度変化は大きくはなく、あらかじめ想定可能であって、必要に応じて断熱材を活用し、熱膨張係数の小さい材料を使用し、温度変化を見越した設計を行うなどにより、容易に対応することができる。更に、サンプルが小さく熱容量が小さいので電気炉等の熱処理プロセスから出た後直ちに冷えて常温に戻ることから、次の処理装置に熱影響を与えない。
上記のようにユニット化した処理装置からなるオンデマンド型製造装置は、特に隣接する処理装置に対して、全ての処理装置に共通の所定位置に配置されたテーブルへのワークの搬送、ワークが搬送された処理装置ではそのテーブルに搬送されたワークを処理部に搬送し、処理を行ったワークを更に隣接する処理装置における、前記のような全ての処理装置に共通の所定位置に配置したテーブルに搬送する、という搬送処理を行うことにより、各処理装置を独立して作動させ、隣接する処理装置の搬送位置を特に考慮することなく、最終的に完成品を製造することができるようになる。
このような搬送処理を行う装置を図4に示している。図4に示す例においては、同様の外形をなし各々独立して所定の加工処理を行う5台の処理装置51〜55を列設し、全体として1つの製造装置56を構成している。図示実施例においては例えば処理装置52において、基台57の前側中央に搬送装置58を設け、機体に向かって左側にワーク載置台59を設けてワーク受け渡し装置67を構成し、それらの奥に処理部60を設けている。その結果この装置においても処理部60とワーク受け渡し装置67とは一つの加工ユニットセルに納められている。この装置においては特にワーク載置台59を全ての処理装置で同一の位置に配置しており、図示の例ではこのワーク載置台59の上部にターンテーブル61を設け、隣接する処理装置から搬送装置58によってターンテーブル61にワークを載置するとき、これを180度回転して、次の処理装置53の搬送装置58によってワークの所定位置の把持を行うことができるようにしている。
搬送装置58は図示実施例では回転台62上にアーム駆動部材63を固定し、アーム駆動部材63ではロッド状の把持アーム64を任意に上下動させる。また図示の把持アーム64は伸縮自在とし、先端にはワークを把持する把持部65を設けている。それによりワーク載置台59のターンテーブル61上に、隣接する処理装置51からワークが搬送されて載置されるとき、ターンテーブル61上のセンサでこれを検出し、180度回転した後はこの処理装置52の搬送装置58による前記作動によってワークを把持し、アーム駆動部63を90度回転して、基台57の奥に配置している処理部60にこれを搬送する。
前記処理装置52の処理部60では所定の加工処理を行った後信号を出力し、その信号によって把持部65によりワークを把持し、アーム駆動部材63を90度回転して把持アーム64を隣接する処理装置53側に向ける。その後把持アーム64を伸ばして、把持部65に把持したワークを処理装置53のワーク載置台59に設けたターンテーブル61上に搬送して把持を解放し、以下同様の作動を行う。このとき載置台59の位置は前記のように全ての処理装置に共通の位置であるため、処理装置52は隣接する処理装置53がどのような処理を行う装置であるかを特に意識することなく、所定位置に搬送する作動を行うのみで足りる。
なお、図示の例では列設する処理装置において最初に加工処理を行う処理装置51のワーク載置台59には作業員が原材料をこの上に載置してもよい。また図示の例では、最後の処理装置55で検査等の処理を行った製品は、この処理装置55の側部に設けた製品収容部66に搬出している。また図示の例では製造装置56における製品収容部66の反対側には、装置全体の作動を監視する監視装置68を設けている。更に必要に応じて各処理装置の前面にモニタ69を設け、各処理装置の作動を確認することができるようにし、また確認ランプ70を設けて各処理装置の作動状態をランプで容易に知ることができるようにしている。
本発明において各種の処理装置を組み合わせて任意の製造ラインを組み立てる例を示す説明図である。 本発明により光スキャナを製造するときの例を示す図である。 エアロゾルデポジション法の説明図である。 本発明において各処理装置においてワークの載置台の位置及び搬送装置を統一した例を示す図である。 製膜チャンバー形成の他の例を示す図である。
符号の説明
1〜4 製造ライン

Claims (4)

  1. ワークを加工或いは処理をする処理部を備えた複数の処理装置と、
    前記複数の処理装置の処理部にワークを搬送するワーク受け渡し装置とを備えたオンデマンド型製造装置において、
    前記複数の処理装置は規格化されたサイズとし、前記処理部とワーク受け渡し装置とは一つの処理装置内に設け、
    前記ワーク受け渡し装置はワーク載置台と搬送装置からなり、前記ワーク載置台を全ての処理装置に共通の所定の位置に設け、前記搬送装置は前記ワーク載置台上のワークを処理部に搬送し、処理部で処理後のワークを隣接する処理装置のワーク載置台に搬送するものであり
    前記ワーク載置台にワークが載置されていることを検出するセンサを備え、前記センサがワーク載置台上のワークを検出したとき、前の処理を行う処理装置の処理が終了したことを検出して、搬送装置が前記搬送を開始し、処理部が所定の処理を行うものであり
    前記複数の処理装置のそれぞれの処理装置には搬送及び処理を制御する制御装置を備え、前記制御装置は他の処理装置の処理に影響されず、各処理装置内で完結する制御を行い、それにより各処理装置が単独で所定の加工を行うことを可能としたものであり
    前記複数の処理装置は、それぞれ、形状創生、薄膜堆積、熱処理、機能付与、ワーク検査プロセスの少なくともいずれかを実現するものであって、かつ、形状創成プロセスを実現するものとしてのマイクロプレス機を少なくとも含み
    前記複数の処理装置の中からワークの加工要求に応じて選択した複数の処理装置をワークの加工プロセスの順に所定の間隔で配列配置したことを特徴とするオンデマンド型製造装置。
  2. 前記ワーク載置台にはワークを載置して回転するターンテーブルを備え、
    前記ターンテーブルはワークが載置されたときワークを所定方向に回転し、
    前記搬送装置は前記回転したワークを把持して前記搬送を行うことを特徴とする請求項記載のオンデマンド型製造装置。
  3. 前記形状創生プロセス、薄膜堆積プロセス、機能付与プロセスを実現する処理装置が真空を用いた処理装置であるとき、ワークの投入および支持機構部とプロセス処理機構部が独立した構造であり、プロセス処理機構部だけを交換可能としたことを特徴とする請求項1又は2記載のオンデマンド型製造装置。
  4. 前記処理装置は、ワーク中のプロセス処理領域だけがプロセス処理機構部に面するように構成したことを特徴とする請求項記載のオンデマンド型製造装置。
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