JP5131425B2 - ステアリングコラム装置 - Google Patents

ステアリングコラム装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5131425B2
JP5131425B2 JP2006312432A JP2006312432A JP5131425B2 JP 5131425 B2 JP5131425 B2 JP 5131425B2 JP 2006312432 A JP2006312432 A JP 2006312432A JP 2006312432 A JP2006312432 A JP 2006312432A JP 5131425 B2 JP5131425 B2 JP 5131425B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
gear teeth
arm
steering column
lever
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006312432A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008137393A (ja
Inventor
伸治 岡田
弘 柴崎
利昌 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2006312432A priority Critical patent/JP5131425B2/ja
Priority to DE112006003157.0T priority patent/DE112006003157B4/de
Priority to PCT/JP2006/323237 priority patent/WO2007058362A1/ja
Priority to US12/094,464 priority patent/US8011268B2/en
Publication of JP2008137393A publication Critical patent/JP2008137393A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5131425B2 publication Critical patent/JP5131425B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D1/00Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle
    • B62D1/02Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle vehicle-mounted
    • B62D1/16Steering columns
    • B62D1/18Steering columns yieldable or adjustable, e.g. tiltable
    • B62D1/184Mechanisms for locking columns at selected positions

Description

本発明は、ステアリングシャフトを、位置調整可能に支持するステアリングコラム装置に関する。
ステアリングコラム装置は、車両の重要安全保安部品であり、衝突時に乗員の安全を確保するために衝突時におけるその挙動を、どのように制御するかが非常に重要である。通常は、ステアリングコラム装置自体に衝撃エネルギー吸収機構を設けるともに、ステアリングホイール内に収納したエアーバッグの支持部材としても重要な役割を担っている。
一方、運転者の運転姿勢を最適にするために、一般的なステアリングコラム装置は、運転者の体格や運転姿勢に応じて、ステアリングホイールの傾斜角度を調整でき、ステアリングホイールの軸線方向位置を調整できるようになっている。従って、ステアリングコラム装置には、コラム本体(即ちステアリングホイール)の位置や姿勢の調整が容易でなければならず、且つ衝突時には所定の位置や姿勢を確保しなければならないという相反する機能が必要になる。このような相反する機能を両立させるべく、従来のステアリングコラム装置では、種々の工夫がなされているが、ユーザーの操作性に対する要求の高まりなどにより、更なる向上が求められている。
ここで、特許文献1においては、多板の摩擦プレートを重合させ、その間に発生する摩擦力を用いて、コラム本体を保持できるステアリングコラム装置が開示されている。
特開平10−35511号公報 特開平9−221043号公報 ヨーロッパ特許第1394012号明細書 ヨーロッパ特許第796780号明細書 米国特許第6390717号明細書
ところが、多板の摩擦プレートを重合させる機構では、構成が複雑となり、またチルト・テレスコピック調整時に多板の摩擦プレート同士がこすれ合う振動が操作者に伝わりやすく、操作フィーリングが悪いという問題もある。又、部品点数が増えるため、組立工数が増大するといった問題がある。
一方、特許文献2においては、車体に取り付けられたブラケットの長孔に係合するシャフト回りに回転可能なレバーにギヤを設け、これをコラムに設けたギヤに噛合させることによって、チルト方向に位置調整可能に固定するステアリングコラム装置が開示されている。しかるに、かかる従来技術によれば、ギヤ同士は平面ギヤであって、互いに正面から噛合するので、先端同士が当接すると噛合不良が発生する恐れがある。又、二次衝突時などギヤに大きな衝撃が加わるような場合を想定すると、歯厚を大きくする必要があり、構成の大型化を招くという問題がある。特に、特許文献1の図3に示す構成においては、可動ギヤとチルトレバーとが支持ピンにて連結された構成であるため、その強度を増大させるには支持ピンを太くするなどの対策が必要となる。
更に、特許文献3、4には、ギヤ同士を正面から噛合させる際に、噛合案内ピンを先行させて噛合させ、或いはガイドを用いて噛合を案内することで噛合不良を抑制しようとする技術が開示されているが、かかる技術は、噛合不良を完全に解消するには不十分であると共に、比較的大きなスペースを必要とするという問題がある。
又、特許文献5には、噛合するギヤのそれぞれに磁性を与え、それによりギヤ先端同士の当接を抑制する技術が開示されている。しかしながら、ギヤ先端同士の当接を完全に回避するためには、磁力のみでは不十分である。又、磁性を持たせたギヤの成形が非常に困難であるという問題がある。
これに対し、本出願人は、特願2005−134974において、ステアリングシャフトを、チルト方向及びテレスコ方向の少なくとも一方に対して位置調整可能に支持するステアリングコラム装置であって、車体に対して位置決めされる第1の歯と、ステアリングシャフトを回転自在に支持するコラム本体と、前記コラム本体と一体的に変位する第2の歯とを有し、前記第1の歯と前記第2の歯とを互いに噛合させる(これをギヤ噛合機能という)ことによって、前記コラム本体を前記車体に対して位置決めし、離脱させることによって、前記コラム本体を前記車体に対して位置調整可能としたステアリングコラム装置を提案している。これにより多板の摩擦プレートを用いたときのように操作フィーリングが悪くなることが回避され、更に前記第1の歯と前記第2の歯が噛合した後は、大きな保持力を発揮できる。
しかるに、このようなタイプのステアリングコラム装置においては、第1の歯の先端と第2の歯の先端とが当接し合うと、噛合不良が発生する恐れがある。そこで、先願においては、前記第1の歯と前記第2の歯とは、それぞれの歯筋に対して法線方向及び接線方向以外の方向に沿って接近させて噛合させるようにすることで、噛合不良を回避するようにしているが、これでも完全に噛合不良を回避することは困難である。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、操作フィーリング及び操作性に優れ、動作不良を抑制できるステアリングコラム装置を提供することを目的とする。
第1の本発明のステアリングコラム装置は、ステアリング位置調整用の操作レバーによるギヤ噛合機能で車体に対してコラムを固定させるステアリングコラム装置において、
前記操作レバーは、前記ギヤ噛合い機能を奏するギヤ歯を備えた係合腕と、位置調整ボルトが組み付けられた位置調整動作を行う調整腕とを備え、前記係合腕に設けられた揺動中心孔に対して前記位置調整ボルトを挿通することで、少なくとも前記係合腕は、前記コラムに対して所定範囲内で変位可能に支持されている事を特徴とする。
第2の本発明のステアリングコラム装置は、ステアリング位置調整用の操作レバーを操作することにより、車体に対してコラムを固定させるステアリングコラム装置において、
前記操作レバーの操作に応じて駆動される第1のギヤ歯と、駆動された前記第1のギヤ歯に噛合する第2のギヤ歯を備えたギヤ部とを有し、前記第1のギヤ歯と前記第2のギヤ歯とが噛合することで、前記車体に対して前記コラムが固定されるようになっており、
前記ギヤ部は、前記コラムに対して所定範囲内で変位可能に支持されている事を特徴とする。
第1の本発明によれば、前記操作レバーが、前記ギヤ噛合い機能を奏するギヤ歯を備えた係合腕と、位置調整ボルトが組み付けられた位置調整動作を行う調整腕とを備え、前記係合腕に設けられた揺動中心孔に対して前記位置調整ボルトを挿通することで、少なくとも前記係合腕は、前記コラムに対して所定範囲内で変位可能に支持されているので、ギヤ歯の先端同士が当接した場合には、前記係合腕を変位させることで、噛合不良を回避するようにしている。ここで、「所定範囲内」とは、例えばギヤ歯の1ピッチ以内の範囲をいう。
前記係合腕と前記調整腕とは、互いに所定の相対移動が許容されていると好ましい。
前記係合腕に設けられた揺動中心孔に挿通された前記位置調整ボルトと、前記揺動中心孔との間には、弾性体が配置されていると好ましい。
前記位置調整ボルト、又は前記位置調整ボルトと前記揺動中心孔との間にカラーが位置決めされる場合には、そのカラーと、前記揺動中心孔のうち少なくとも一方には、弾性体が位置決めされるように凹部、または凸部が形成されていると好ましい。
前記係合腕と前記調整腕のうち一方に設けられた突起と、他方に設けられた受け部との間に、弾性体が配置されていると好ましい。
前記係合腕と前記調整腕との相対回転量を所定量に規制する係合手段を備えてなると好ましい。
前記係合腕と前記調整腕とを一体的に回転させると好ましい。
第2の本発明によれば、前記操作レバーの操作に応じて駆動される第1のギヤ歯と、駆動された前記第1のギヤ歯に噛合する第2のギヤ歯を備えたギヤ部とを有し、前記第1のギヤ歯と前記第2のギヤ歯とが噛合することで、前記車体に対して前記コラムが固定されるようになっており、前記ギヤ部は、前記コラムに対して所定範囲内で変位可能に支持されているので、第1のギヤ歯と第2のギヤ歯の歯先同士が当接した場合には、前記ギヤ部を変位させることで、噛合不良を回避するようにしている。更に、前記ギヤ部は、前記コラムに対して弾性体を介して支持されているので、前記ギヤ歯が噛合しないときは所定の初期位置に付勢される。弾性体とは、ゴムやスプリングなどを含む。
前記ギヤ部は、前記コラムの位置調整方向に変位可能となっていると好ましい。
前記ギヤ歯は、対向するテーパ面の両面に形成されていると好ましい。
前記ギヤ歯は、ギヤの歯すじの方向が、前記位置調整ボルトを中心軸としてギヤ歯面を通過する円弧Rの接線上に形成されているか、または、ギヤの歯すじの方向が、前記位置調整ボルトを中心軸としてギヤ歯面を通過する円弧Rの接線Lと前記位置調整ボルトの軸方向と並行なギヤ歯面を通過する軸線で作図される仮想面上において、接線Lから角度αとなる傾斜面に形成されているときに、前記ギヤ歯は、ギヤ歯が噛合した際に、前記位置調整ボルトの中心軸を通り歯すじに垂直な軸線の方向に、噛合する向かい合うギヤの歯面間の空隙Gを持ち、空隙Gは、直線状の歯すじのギヤ歯が、前記位置調整ボルトを中心とした円弧の軌跡を変位して噛合できる最小限以上の空隙Gを持つと好ましい。
以下、本発明の実施の形態に係るチルト ・テレスコピック式のステアリング装置を図面を参照しつつ説明する。図1、2は、本実施の形態に係るステアリングコラム装置の斜視図であり、図1は組み付けた状態を示し、図2は分解した状態を示す。本明細書において、「テレスコ方向」とはステアリングシャフトの軸線方向をいい、「チルト方向」とは、それに交差する方向(特に上下方向)をいうものとする。
不図示の車体に取り付けられた固定ブラケット31の下方に、断面が逆U字形状の可動ブラケット32が取り付けられている。可動ブラケット32は、通常は固定ブラケット31に固定されているが、衝撃を受けたときにはテレスコ方向に変位するようになっている。
円筒状のコラム本体(コラムともいう)23が、可動ブラケット32に内包されるようにして取り付けられている。コラム本体23内には、不図示のステアリングホイールと操舵機構とを連結するステアリングシャフトS(図1)が挿通され、不図示のベアリングにより回転自在に支持されている。コラム本体23の側面には、テレスコ用ギヤ部19が取り付けられている。テレスコ用ギヤ部19は、断面がU字状に折り曲げられた板材からなり、内側両側面に平行なギヤ歯19aを形成している。
コラム本体23の下方に形成されたボックス23aには、テレスコ方向に延在する長穴状のテレスコ孔23bが形成されている。又、可動ブラケット32の側面には、チルト方向に延在する長穴状のチルト孔32aと、チルト用ギヤ部20とが形成されている。チルト用ギヤ部20は、表面に平行なギヤ歯20aを形成している。なお、チルト用ギヤ部20は、テレスコ用ギヤ部19と同様に、U字形に折り曲げられた板材でも良い。
図2で方から、ワッシャ2を介して、可動ブラケット32に設けられたチルト孔32aと、コラム本体23に設けられたテレスコ孔23bを貫通した回動可能なクランプボルト(位置調整ボルト)1は、カム板3,カム部材(クランプボルトに対応する部材)22,ゴム等の弾性部材などから形成された環状部材24、係合腕5,PTFE等の樹脂などから形成されたワッシャ25,レバー(調整腕)7,スラストベアリング8を貫通し、ナット9により螺合固定されている。係合腕5とレバー7とは、揺動軸線となるクランプボルト1の軸線に沿って重ね合うように組み合わされている。
図4は、係合腕5とレバー7の周辺の拡大図である。図4において、中空のカム部材22は、薄板27と、円筒部16と、六角部14とを同軸に連結した構成を有する。
係合腕5は、第1直線部5Aと第2直線部5Bとを直交させて連結した略L字状の板材からなり、図4で上方に延在する第1直線部5Aの先端において、水平に突出し先がテーパ状になっている板部5Cの両側面には、水平方向より若干上方に向いた平行且つ先細のギヤ歯18が形成されている。一方、第2直線部5Bの先端において、下方に突出し先がテーパ状になっている板部5Dの両側面には、下方を向いた平行且つ先細のギヤ歯17が形成されている。第1直線部5Aと第2直線部5Bとの交差部には、カム部材22を挿通させた開口(貫通孔である揺動中心孔)15が形成されている。
レバー7は、板材を3次元的に折り曲げて形成され、カム部材22の六角部14と係合する六角開口(貫通孔)21と、この六角開口21の近傍に形成した鈎部(突起)11とを有している。レバー7の先端には、操作者の手で把持できる取っ手(不図示)が取り付けられるようになっている。鈎部11は、レバー7の一部を折り曲げて形成するのではなく、別体でも良い。係合腕5は、鈎部11に対応して、開口15の近傍に小開口(受け部)15’を設けている。鈎部11と小開口15’により係合手段を構成する。
組み付け時には、カム部材22の円筒部16の外周の一部に環状部材24をはめ込んで、該カム部材22を係合腕5の開口15に挿通すると、カム部材22の薄板27と、それに対向する係合腕5の表面との間に環状部材24が位置するようになる。このとき、カム部材22の円筒部16の外面と、それを内包する開口15の内面との間には、隙間が生じるようになる。又、ゴムなどの弾性体からなる中空の円筒状部材6を小開口15’内に嵌入させ、その内孔に鈎部11を係合させることで、トルク伝達可能な連結が行われ、レバー7の回動に応じて係合腕5を回動させることができる。従って係合腕5は、コラム本体23及びレバー7に対して相対変位可能な状態で支持されている。更に、カム部材22の六角部14を六角開口21に挿通することで、カム部材22はレバー7と一体的に回転することとなる。
本実施の形態の動作について説明する。図1に示す位置にレバー7を回動させると、円筒状部材6を介して係合したレバー7の鈎部11と小開口15’の連結により、係合腕5が一体的に回転し、ギヤ歯18がチルト用ギヤ部20のギヤ歯20aに対して歯筋方向に接近して噛合し、ギヤ歯17がテレスコ用ギヤ部19のギヤ歯19aに対して歯筋方向に接近して噛合する。それにより、係合腕5を介して可動ブラケット32に対してコラム本体23を固定させることができるので、例えば二次衝突時などにおいてステアリングコラム装置に大きな衝撃力が加わった場合でも、クランプボルト1回りでステアリングコラム装置の位置保持を確実に行うことができ、エアバッグなどの衝撃吸収効果を高めることができる。ここで、鈎部11の外寸を円筒状部材6の内径に比べて小さくすると、鈎部11が小開口15’の内周面に力を付与するまで、係合腕5が回転しないので、結果としてレバー7の回転角よりも係合腕5の回転角の方が小さくなり、小スペースでもギヤ歯同士の噛合・離脱を行うことができる。
なお、レバー7の締め付け方向の回転に応じて、カム部材22が回転すると、その裏面に設けられたカム部(不図示)が、対向するカム板3の対向する面に設けられたカム部26に乗り上がり、クランプボルト1に軸力を発生させる。これにより、クランプボルト1の周囲に設けられた複数の部材間のガタが排除されるので、ステアリングコラム装置の高い剛性を確保できる。カム部材22の薄板27と係合腕5との間には、低摩擦性の環状部材24が配置され、且つレバー7と係合腕5との間には、低摩擦性のワッシャ25が配置されているので、これによりスムーズな回動を実現できる。
このとき、図3(b)に示すように、第2の直線部5Bのギヤ歯17の先端は、テレスコ用ギヤ部19のギヤ歯19aの先端に当接する恐れがある。又、図3(d)に示すように、第1の直線部5Aのギヤ歯18の先端は、チルト用ギヤ部20のギヤ歯20aの先端に当接する恐れがある。これに対し、カム部材22の円筒部16の外面と、それを内包する開口15の内面との間には、隙間があるので、円筒状部材6が弾性変形することで、クランプボルト1に対して係合腕5が制限される所定範囲内で変位し、それにより図3(a)又は(c)の矢印方向にギヤ歯の先端が互いにずれ、操作レバーの操作フィーリングが向上すると共に噛合を容易に行うことができる。
これに対し、コラム位置調整動作を行うべく、図1に示す位置からレバー7を矢印方向に回動させると、ギヤ歯18がチルト用ギヤ部20のギヤ歯20aから離脱し、ギヤ歯17がテレスコ用ギヤ部19のギヤ歯19aから離脱するので、係合腕5による連結状態が解かれ、可動ブラケット32に対してコラム本体23を相対変位させることができる。コラム本体23を任意のテレスコ位置及びチルト位置に変更した後、図1に示す位置にレバー7を回動させることで、コラム本体23の固定を行うことができる。
図5(a)は、第2の実施の形態にかかる係合腕105とカム部材112の斜視図であり、図5(b)は、その変形例にかかる係合腕105’の分解側面図である。図4に示す係合腕5は、一体的に形成されていたが、本実施の形態では別体としている。より具体的に説明すると、第1直線部材105Aは、ギヤ歯18と反対側の端部に、矩形開口15Aを形成し、第2直線部材105Bは、ギヤ歯17と反対側の端部に、矩形開口15Bを形成している。特に図5(a)の例では、矩形開口15Bは、水平方向に対向する内側面に、それぞれ溝15aを形成しており、ここにゴムなどからなる角筒状の弾性体124,124を嵌合配置している。又、図示していないが、矩形開口15Aは、上下方向に対向する内側面に、それぞれ同様の溝を形成しており、ここにゴムなどからなる角筒状の弾性体124,124を嵌合配置している。これに対し、図5(b)の例では、矩形開口15Bは、水平方向に対向する内側面に、それぞれゴムなどからなる角筒状の弾性体124,124を接着している。又、矩形開口15Aは、上下方向に対向する内側面に、それぞれゴムなどからなる角筒状の弾性体124,124を接着している。弾性体124,124の取り付け以外の点では、図5(a)の例と図5(b)の例とは同様である。
図5()に示すように、中空のカム部材112は、薄板17と、角筒部116と、六角部14とを同軸に連結した構成を有する。角筒部116の幅Δ3は、第1直線部材105Aの幅Δ4にほぼ等しいが、第2直線部材105Bの矩形開口15Bの幅Δ5より小さくなっている。又、角筒部116の高さT3は、第2直線部材105Bの矩形開口15Bの高さT5にほぼ等しいが、第1直線部材105Aの矩形開口15Aの高さT4より小さくなっている。それ以外の構成に関しては、上述した実施の形態と同様であるので説明を省略する。
組み付け時に、カム部材112を矩形開口15A、15Bに挿通すると、カム部材112の角筒部116の外方に、矩形開口15A、15Bが位置するようになる。このとき、第1直線部材105Aは、角筒部116に対してチルト方向に所定の範囲で変位できるので、ギヤ歯18と、チルト用ギヤ部20のギヤ歯20a(図2)との噛合をスムーズに行うことができる。又、第2直線部材105Bは、角筒部116に対してテレスコ方向に所定の範囲で変位でき、それによりギヤ歯17と、テレスコ用ギヤ部19のギヤ歯19aとの噛合をスムーズに行うことができる。このように第1直線部材105Aと第2の直線部材105Bを独立して変位可能とすることで、ギヤ歯同士の先端が当接することによる噛合不良を回避できる。
一方、角筒部116の幅Δ3は、第1直線部材105Aの幅Δ4にほぼ等しく、且つ角筒部116の高さTは、第2直線部材105Bの高さT5にほぼ等しいで、レバー7(図2)と共にカム部材112を回転させたとき、レバー7の回転に係合腕105がガタなく追従しダイレクト感を確保することで、操作フィーリングを向上させることができる。更に、矩形開口15A内に配置した弾性体124,124の弾性変形による付勢力により、矩形開口15Aに対して角筒部116をセンタリングして位置決めできる。又、矩形開口15B内に配置した弾性体124,124の弾性変形による付勢力により、矩形開口15Bに対して角筒部116をセンタリングして位置決めできる。
図6は、第3の実施の形態にかかるレバー207と係合腕205とカム部材22の斜視図である。本実施の形態においては、図4に示す実施の形態に対して、レバー207は、六角開口21の近傍に鈎部を設ける代わりに、係合腕205の第2直線部205Bに沿って延在する鈎部211を設けている。係合腕205の第2直線部205Bにおけるギヤ歯17と開口15との間には、矩形開口13が形成されている。矩形開口13の幅はΔ2であり、その高さはH2である。
これに対し、鈎部211の先端の高さH1は、矩形開口13の高さH2とほぼ等しいが、鈎部211の先端の幅Δ1は、矩形開口13の幅Δ2より小さくなっている。それ以外の構成に関しては、図4に示す実施の形態と同様であるので説明を省略する。鈎部211と矩形開口13により係合手段を構成する。
組み付け時には、レバー207の鈎部211が係合腕205の矩形開口13(好ましくはその中心)に係合するので、その連結によりレバー207の回動に応じて係合腕205を回動させることができる。ここで、係合腕205の開口15内面とカム22の円筒部16外面とは隙間を有しており、該隙間には、弾性体6’が挿入されており、クランプボルト1に対して係合腕205の位置がセンタリングされるように位置決めされている。また、レバー207の鈎部211の高さH1は、係合腕205の矩形開口13の高さH2にほぼ等しいので、ギヤ歯205Dが噛合い対応するギヤ歯との間でギヤ歯先端同士が当接し噛合い不良を起しそうな状況においては、係合腕205が矩形開口13を案内としてレバー207に対してスライドして良好な噛合いを得る。さらにギヤ歯205Cが噛合い対応するギヤ歯との間でギヤ歯先端同士が当接し噛合い不良を起しそうな状況においては、レバー207の操作力が係合腕205に対して前記矩形開口13を中心に回転作用して良好な噛合いを得る。もって、レバー207の回転に係合腕205がガタなく追従しダイレクト感を確保することで、操作フィーリングを向上させることができる。なお、図6に示すように、レバー207の鈎部211の幅Δ1は、係合腕205の矩形開口13の幅Δ2よりも小さくなっているので、低摩擦性を有する環状部材24とワッシャ25の効果とも相まって、レバー207に対する係合腕205のスムーズな相対変位を許容できる。弾性体6’を省略し、係合腕205の開口15内面とカム22の円筒部16外面とが、直接対向するようにしても良い。
図10は、本実施の形態の変形例にかかるレバー607と係合腕605とカム部材とを組み合わせた状態を示す斜視図である。本変形例においては、レバー607は鈎部211と鈎部11とを有し、係合腕605は矩形開口13と、中空円筒状の弾性体6をはめ込んだ小開口15’とを有している。矩形開口13内に鈎部211を係合させ、且つ小開口15’内に弾性体6を介して鈎部11を係合させることによって、レバー607と係合腕605とは相対変位可能に取り付けられている。それ以外の構成に付いては上述した実施の形態と同様であるので説明を省略する。
図7は、第4の実施の形態にかかるレバー307と係合腕305とカム部材22の斜視図である。本実施の形態は、図6に示す実施の形態に対して、レバー307には、一対の鈎部311A、311Bを設けており、係合腕305は、小開口の代わりに、係合腕305から突出した係合部315を設けている。それ以外の構成に関しては、図6に示す実施の形態と同様であるので説明を省略する。鈎部311A、311Bと、第2直線部305Bと係合部315により係合手段を構成する。
組み付け時には、鈎部311Aを、第2直線部305Bの上方に位置させ、鈎部311Bを、係合部315の上方に位置させる。かかる状態で、レバー307を反時計回りに回動させると、鈎部311Bが係合部315に当接して、同方向に係合腕305を回転させる。一方、レバー307を時計回りに回動させると、鈎部311Aが第2直線部305の上面に当接して、同方向に係合腕305を回転させる。第4の実施形態の作用としては、レバー307を締め込んだ際に、ギヤ歯17が噛合い対応するギヤと係合不良を起した際には、係合腕305が鉤部311Aを案内としてレバー307に対してスライドして良好な噛合いを得る。さらにギヤ歯18側の噛合い不良が有る場合には、レバー307の操作力が係合腕305に対して前記鉤部311A近傍を中心に係合部315に回転作用して良好な噛合いを得る。ここで、鈎部311Aと第2直線部305Bとの位置関係、及び鈎部311Bと係合部315との位置関係を適切に設定することで、レバー307の回転角よりも係合腕305の回転角の方を任意の量で小さくでき、小スペースでもギヤ歯同士の噛合・離脱を行うことができる。
図8(a)は、第5の実施の形態にかかる係合腕405の側面図であり、図8(b)は、第5の実施の形態にかかるレバー407の側面図である。本実施の形態においては、レバー407が、六角開口21の周囲に3つの鈎部411A、411B、411Cを設けており、それに対向して、係合腕405が、開口15の周囲に3つの小開口415A、415B、415Cを設けている点が異なる。それ以外の構成に関しては、図6に示す実施の形態と同様であるので説明を省略する。鈎部411A〜411Cと小開口415A〜415Cにより係合手段を構成する。
組み付け時には、鈎部411A〜411Cが小開口415A〜415C内に係合するので、その連結によりレバー407の回動に応じて係合腕405を回動させることができる。このように係合部を増やすことで、1つの鈎部における応力を低減することができる。なお、図4に実線で示すように、円筒状部材6を小開口415A〜415C内に嵌入させると好ましい。
図9(a)は、第6の実施の形態にかかる係合腕505の側面図であり、図9(b)は、第5の実施の形態にかかるレバー507の側面図である。本実施の形態においては、係合腕505に小開口を設けていない。レバー507は、図8(b)のレバー407と同様な形状を有する。鈎部511A〜511Cと、第2直線部505Bと係合部515により係合手段を構成する。
組み付け時には、鈎部511Aを、第2直線部505Bの上方に位置させ、鈎部511Bを、第2直線部505Bの下方に位置させ、鈎部511Cを、段部515の下方に位置させる。かかる状態で、レバー507を反時計回りに回動させると、鈎部511Aが第2直線部505Bの上面に当接し、且つ鈎部511Cが係合部515に当接して、同方向に係合腕505を回転させる。一方、レバー507を時計回りに回動させると、鈎部511Bが第2直線部505の下面に当接して、同方向に係合腕505を回転させる。
次に、別な実施の形態について説明する。図11は別な実施の形態にかかるステアリングコラム装置の斜視図であり、図12は、レバーの根元付近を拡大して示す図である。
コラム本体723は、固定ブラケット731を介して不図示の車体に取り付けられるようになっている。コラム本体723内には、不図示のステアリングホイールと操舵機構とを連結するステアリングシャフトSが挿通され、ベアリングBRGにより回転自在に支持されている。
固定ブラケット731の下面には、下方に延在する一対の側板731a、731aが形成され、コラム本体723の両側面に当接可能となっている。図11で手前側の側板731aの凹部(不図示)には、チルト位置固定用ギヤ部720の凸部720c(図12)が嵌合し、それによりチルト位置固定用ギヤ部720は固定ブラケット731に取り付けられている。薄いボックス状のチルト位置固定用ギヤ部720は、側面に開口部720aを形成しており、その内部の対向面に直線状の歯720bを形成している。チルト位置固定用ギヤ部720は、コラム本体723におけるチルト方向の位置調整幅に対応した高さを有している。固定ブラケット731には、チルト方向の位置調整幅に対応した不図示の長孔が形成されている。
固定ブラケット731に設けられたチルト方向の不図示の長孔[その内側にチルト位置固定用ギヤ部720に形成されたチルト方向の長孔720d(図12)がある]と、コラム本体723に設けられた長孔723aを貫通した回転可能なシャフト(位置調整ボルト)701に、操作レバー(調整腕)707が取り付けられ、一体的に回転するようになっている。
図12に示すように、シャフト701は、手前側の一端に形成され外周に雄セレーション701aが形成された円盤状の頭部701bと、頭部701bに隣接して形成された係合部701cと、他端側に形成された雄ねじ部701dとを有する。係合部701cは、円筒部の外周に、等間隔に4カ所半円筒状の凹部701eを形成してなる。
係合腕705は、一端側の両面に設けられチルト位置固定用ギヤ部720の歯720bに係合する歯705aと、他端側に設けられシャフト701が挿通された開口(揺動中心孔)705bと、開口705bの近傍に形成された小開口705cとを有する。操作レバー707は、端部に形成され内周に雌セレーション707aを有する開口707bと、側面から突出する突起707cとを有している。
組み付け時には、まず操作レバー707の突起707cを係合腕705の小開口705cに、若干のガタを残して係合させる。かかる状態で、シャフト701の係合部701cの各凹部701eに、ゴム製である円筒状の弾性体724を装填して位置決めし、雄ねじ部701d側から、操作レバー707の開口707b、係合腕705の開口705b、チルト位置固定用ギヤ部720の長孔720dと挿入してゆく。このとき、シャフト701の雄セレーション701aは、操作レバー707の雌セレーション707aに係合し、両者は一体的に回転するようになる。又、シャフト701の係合部701cは、係合腕705の開口705b内に位置するようになる。かかる状態では、係合部701cと開口705bとの間に、弾性体724が位置するようになる。更に、シャフト701は、ブラケット731の側板731a、コラム本体723,ブラケット731の側板731aを貫通した後、不図示のカム式ロータリークランプ機構を介して不図示のナットに雄ねじ部701dを螺合させることで固定される(図11参照)。
カム式ロータリークランプ機構は、操作レバー707を回転操作することにより、カム効果によりシャフト701に軸力を発生させて、コラム本体723を側板731a、731aで挟持して保持する作用を有する。また、カム式ロータリークランプ機構に、操作レバー707のストッパー機構を持たせて、チルト位置固定用ギヤ部720の歯720bと、係合腕705の歯705aの噛合い率を最適な位置で固定することもできる。
図11に示す位置に操作レバー707を回動させると、操作レバー707の突起707cと係合腕705の小開口705cの連結により、係合腕705が一体的に回転し、係合腕705の歯705aがチルト位置固定用ギヤ部720の歯720bに対して歯筋方向に接近して噛合する。それにより、係合腕705を介して固定ブラケット731に対してコラム本体723を固定位置決めさせることができる。
これに対し、操作レバー707を図11に示す位置から解除方向に回動させると、係合腕705の歯705aがチルト位置固定用ギヤ部720の歯720bから離脱するので、チルト位置調整が可能となる。
本実施の形態で、例えば係合腕705の開口705bの内径Dを14mmとし、シャフト701の係合部701cの外径dを12mmとすると、開口705bと係合部701cとの間の半径方向隙間Gは、(D−d)/2=1mmとなる。かかる隙間Gにより、係合腕705は、シャフト701に対して、移動量を規制されて、相対的に移動することができる。尚、開口705bの内周に凹部を設けて弾性体724を取り付けても良いし、シャフト701の外周又は開口705bの内周に凸部を設けて、それに中空状の弾性体をかぶせるようにしても良い。
車両が衝突した際には、2次衝突により、運転者がステアリングコラムに衝突する場合がある。このときの衝突力は、コラム本体723、シャフト701、係合腕705を介して、車両側に固定されているチルト位置固定用ギヤ部720に伝達される。このとき係合腕705は、チルト位置固定用ギヤ部720と歯同士が噛合していて、さらにシャフト701と相対的な移動量を規制されているので、コラム本体723が姿勢を乱すことが無い。弾性体724の作用については、前述の実施の形態と同様であるので、ここでは省略する。以上、チルト位置固定用ギヤ部720と係合腕705の噛合い動作について述べたが、テレスコ方向も基本的に同様である。
図13は、本実施の形態の変形例を示す図12と同様な図である。本変形例においては、隣接する弾性体724同士が、薄板状の薄帯部724a(実際より伸びた状態で図示)により連結された構成である。弾性体724と薄帯部724aとは、全体として環状に一体的に形成できる。それ以外の点は、上述した実施の形態と同様であるため、同じ符号を付して説明を省略する。
本実施の形態によれば、環状になった弾性体724と薄帯部724aを、輪ゴムのように弾性的に拡径変形させることで係合部701cに装着できるので、装着が容易であり、また装着後に不用意に脱落することがない。したがって、環状になった弾性体724と薄帯部724aは、製造が容易であり、組付性、取り扱い性に優れるという利点がある。
図14、15は、別な実施の形態にかかるステアリングコラム装置の斜視図であり、図14はギヤが噛合した状態を示し、図15は離脱した状態を示す。不図示の車体に取り付けられた固定ブラケット31の下方に、断面が逆U字形状の可動ブラケット32が取り付けられている。可動ブラケット32は、通常は固定ブラケット31に固定されているが、衝撃を受けたときにはテレスコ方向に変位するようになっている。
円筒状のコラム本体(コラムともいう)23が、可動ブラケット32に内包されるようにして取り付けられている。コラム本体23内には、不図示のステアリングホイールと操舵機構とを連結するステアリングシャフトSが挿通され、ベアリングBRGによりコラム本体23に対して回転自在に支持されている。コラム本体23の側面には、テレスコ用ギヤ部819が設けられている。テレスコ用ギヤ部819については後述する。
コラム本体23の下方に形成されたボックス23aには、テレスコ方向に延在する長穴状のテレスコ孔23bが形成されている。又、可動ブラケット32の側面には、チルト方向に延在する長穴状のチルト孔32a(図15)と、チルト用ギヤ部820とが形成されている。チルト用ギヤ部820は、内側両側面にギヤ歯820aを形成している。
可動ブラケット32に設けられたチルト孔32aと、コラム本体23に設けられたテレスコ孔23bを貫通した回動可能なクランプボルト(位置調整ボルト)1は,不図示のカム式クランプ機構(カム機構ともいう)、レバー7と一体的に形成された係合腕(操作レバーともいう)57を貫通し、ナット9により螺合固定されている。尚、不図示のカム式クランプ機構に係合腕57の回転ストッパ機構を持たせて、それぞれのギヤ歯の噛合率を最適な範囲に調整することもできる。
係合腕57は、第1直線部5Aと第2直線部5Bとを直交させてレバー7に連結した一体成形の板材からなり、図4で上方に延在する第1直線部5Aの先端において、水平に突出し先がテーパ状になっている板部5Cの両側面には、ギヤ歯18が形成されている。一方、第2直線部5Bの先端において、下方に突出し先がテーパ状になっている板部5Dの両側面には、下方を向いた平行且つ先細のギヤ歯(第1のギヤ歯)17が形成されている。レバー7の先端には、操作者の手で把持できる取っ手7aが取り付けている。レバー7をクランプボルト1の周囲に回動させることで、第1直線部5Aと第2直線部5Bも一体的に回動する。
図16〜18は、テレスコ用ギヤ部819の周辺を拡大して示す図である。図17に示すように、コラム本体23には、直方体状の空間を有する収容部23cが形成されている。収容部23cには、上面が開口した筐体状のテレスコ用ギヤ部819が収容されている。収容部23cの直方体状の空間の幅W1、長さL1は、テレスコ用ギヤ部819の幅W2、長さL2よりも大きくなっており、従って、収容部23c内でテレスコ用ギヤ部819は長手方向(即ちテレスコ方向)に所定範囲内でガタなくスムーズに変位可能となるように保持されている。収容部23cと、テレスコ用ギヤ部819の長手方向両端との間には、弾性体である板状のゴムRB、RBが配置されている。テレスコ用ギヤ部819の長手方向に延在する両側面には、ギヤ歯(第2の歯)819aがテレスコ方向に並んで平行に形成されている。尚、チルト用ギヤ部820と同様な構成を有する。
本実施の形態の動作について説明する。図14に示す位置にレバー7を回動させると、係合腕57が一体的に回転し、ギヤ歯18がチルト用ギヤ部820のギヤ歯820aに対して接近して噛合し、ギヤ歯17がテレスコ用ギヤ部819のギヤ歯819aに対して接近して噛合する。それにより、係合腕57を介して可動ブラケット32に対してコラム本体23を固定させることができるので、例えば二次衝突時などにおいてステアリングコラム装置に大きな衝撃力が加わった場合でも、クランプボルト1回りでステアリングコラム装置の位置保持を確実に行うことができ、エアバッグなどの衝撃吸収効果を高めることができる。
なお、レバー7の締め付け方向の回転に応じて、不図示のカム部材が回転すると、上述したようにクランプボルト1に軸力を発生させる。これにより、クランプボルト1の周囲に設けられた複数の部材間のガタが排除されるので、ステアリングコラム装置の高い剛性を確保できる。
このとき、図3(b)を参照して、第2の直線部5Bのギヤ歯17の先端は、テレスコ用ギヤ部819のギヤ歯819aの先端に当接する恐れがある。かかる場合、本実施の形態によれば、収容部23c内でテレスコ用ギヤ部819は長手方向(矢印Tで示すテレスコ方向)に移動可能となるように保持されているので、ゴム部材RBが弾性変形することで、コラム本体23に対してテレスコ用ギヤ部819のギヤ歯819aがテレスコ方向に制限された範囲で変位し、それによりギヤ歯17,819aの歯先が互いにずれ、操作レバーのフィーリングが向上すると共に噛合を容易に行うことができる(図18参照)。同様に、第1の直線部5Aのギヤ歯18の先端は、チルト用ギヤ部820のギヤ歯820aの先端に当接する場合でも、コラム本体23に対してチルト用ギヤ部820のギヤ歯820aがチルト方向に変位し、それによりギヤ歯17,819aの歯先が互いにずれ、操作レバーのフィーリングが向上すると共に簡素な構成で噛合を容易に行うことができる。
本実施の形態では、ギヤ歯18、ギヤ歯17の移動軌跡はクランプボルト1を中心として円弧状であるが、ギヤ歯18、ギヤ歯17、ギヤ歯20a、ギヤ歯19aは、成形の容易のため、その歯すじ形状が直線状に形成されている。直線状の歯すじのギヤ歯を円弧状に移動させてギヤ歯を噛合させるために、本実施の形態では、ギヤ歯18、ギヤ歯20aは、ギヤ歯の歯丈H、歯すじ長Lを、それぞれ0.8mm、7.5mmとし、ギヤの歯すじの方向は、クランプボルト1を中心軸としてギヤ歯面を通過する円弧の接線Lとクランプボルト1の軸方向と並行なギヤ歯面を通過する軸線で作図される仮想面上において、クランプボルト1を中心軸として、ギヤ歯面を通過する円弧の接線Lから角度αとなる傾斜面上に形成されるとき、ギヤの歯面の傾斜角α=2度、クランプボルト1からギヤ歯17までの距離を30mmとして、向かい合うギヤ歯同士の空隙Gを、ギヤが噛合っている状態で、クランプボルトの軸線から垂直な方向に、0.6mmとした。又、成形の容易のために、ギヤ歯17、ギヤ歯19aも同形状とした。
仮に、ギヤの歯すじの方向が、クランプボルト1を中心軸としてギヤ歯面を通過する円弧Rの接線上に形成されている場合の最小限の空隙Gを求めると、空隙Gは、
G≧R−{R2−2×(L/2)21/2‥‥‥条件式(1)
となり、Gは0.473mm以上であれば、直線状の歯すじを持つギヤ歯が円弧の軌跡上を変位してきたとしても噛合可能である。
実施例のように傾斜角αの傾斜面上に歯すじ方向が形成されているギヤ歯が噛合するときには、条件式(1)の条件と比較して、空隙Gはさらに小さくても良いので、空隙Gの大きさは十分余裕があるといえる。空隙Gは、ギヤの強度を考慮して、上述の条件を満たす範囲で小さい方が良い。また、ギヤ歯の歯すじ方向の先端を丸めること、歯山の先端を丸めることで、空隙Gをさらに小さくすることが可能である。一般的な噛合いのギヤのバックラッシ、および成形等の誤差による隙間では、その大きさが不足して、上述したように直線状の歯すじを持つギヤ歯が円弧の軌跡上を変位してきた場合、噛合い不良が発生するので、上述したように空隙Gを設定する必要がある。
これに対し、コラム位置調整動作を行うべく、図14に示す位置からレバー7を矢印方向に回動させると、ギヤ歯18がチルト用ギヤ部820のギヤ歯820aから離脱し、ギヤ歯17がテレスコ用ギヤ部819のギヤ歯819aから離脱するので、係合腕57による連結状態が解かれ、可動ブラケット32に対してコラム本体23を相対変位させることができる。このとき、テレスコ用ギヤ部819,チルト用ギヤ部820は、ゴム部材RBの弾性力で初期位置に戻るようになっている。コラム本体23を任意のテレスコ位置及びチルト位置に変更した後、図1に示す位置にレバー7を回動させることで、コラム本体23の固定を行うことができる。
図19は、離脱状態から噛合状態に至るギヤ歯17とテレスコ用ギヤ部819のギヤ歯819aの断面図である。図19に示すように、直線歯であるギヤ歯17、819aは、対向するテーパ面の両面に形成されていると好ましい。図19を参照して、ギヤ歯17、819aの噛合動作について説明する。まず、離脱状態においては、向かい合うギヤ歯819aとギヤ歯17とは、歯筋の方向がはす向かいの状態になっている(図19(a))。
ここから、操作レバー7(図14)を回動させて、ギヤ歯17をギヤ歯819aを相対的に接近させると、中心ズレがある場合には、一方の面のギヤ歯819aがギヤ歯17の歯先同士(図19(b)のC点)が当接することになるが、それぞれの歯筋に対して法線方向及び接線方向以外の方向に沿って接近させて噛合させているので、C点で当接した後においても、係合腕57とテレスコ用ギヤ部819とは矢印方向(図19(b))に相対移動を続けることができ、スライドしつつ互いに噛み合っていくため、このスライドの最中にギヤ歯819aにギヤ歯17が容易に噛合することができる(図19(c)のD点)
一方の面のギヤ歯819aにギヤ歯17が噛合すれば、それがガイドとなって、他方の面のギヤ歯819aにギヤ歯17も容易に噛合することができる(図19(d)、(e))。このように、本実施の形態によるギヤ歯819a、17の噛合では、従来のギヤの噛合と比較して、歯先同士が当接しあって移動が阻止される可能性が低く、操作レバー7の操作フィーリングが向上するといった効果がある。
特に、本実施の形態では、ギヤ歯819a、17の噛合位置をシャフト5より離れた比較的空間に余裕のある位置としているため、これによりシャフト5の周囲を簡素化し、ステアリングコラム装置を簡素且つコンパクトにすることができる。
以上、テレスコ用ギヤ部819とギヤ歯17の噛合動作について述べたが、チルト用ギヤ部820とギヤ歯18との噛合動作も基本的に同様である。
図20,21は、本実施の形態の変形例にかかるテレスコ用ギヤ部919の周辺を示す斜視図である。本変形例においては、コラム本体23に、テレスコ方向に延在するよう側方に突出した同形状である2つの板部23d、23dが形成されている。一方、テレスコ用ギヤ部919は、側面に2つの断面が矩形状の貫通孔919b、919bを形成してなる。板部23dの高さH1、長さL1’は、テレスコ用ギヤ部919の貫通孔919bの高さH2、長さL2’よりも大きくなっており、従って、板部23dに対してテレスコ用ギヤ部919は長手方向(即ちテレスコ方向)に所定範囲内でガタなくスムーズに変位可能となるように保持されている。
組み付け時には、各板部23dを、テレスコ用ギヤ部919の貫通孔919b内に挿入し、同時に、板部23dの長手方向両端と、貫通孔919bとの間に、弾性体である板状のゴムRB、RBを配置する。更に、各板部23dの突き出た端部に形成された溝等に、抑え具CPを係合させることで、テレスコ用ギヤ部919の落下防止が図られる。
本変形例によれば、板部23d、23dに対して、テレスコ用ギヤ部919は長手方向(矢印Tで示すテレスコ方向)に制限されている範囲で変位可能となるように保持されているので、ゴム部材RBが弾性変形することで、コラム本体23に対してテレスコ用ギヤ部919のギヤ歯919aがテレスコ方向に変位し、それによりギヤ歯17,919aの歯先が互いにずれ、操作レバーのフィーリングが向上すると共に噛合を容易に行うことができる。
図22は、別な実施の形態にかかるステアリングコラム装置の斜視図である。図23は、チルト用ギヤ部の周辺を分解した状態で示す図である。図24は、駆動ギヤ部を図23とは逆方向に見た斜視図である。図25は、チルト用ギヤ部を分解した状態で示す図である。上述した実施の形態と同様である構成については、同じ符号を付すことで説明を省略する。
コラム本体23を固定する可動ブラケット32には、チルト方向に位置調整幅を確保するよう形成された長孔(不図示)を囲むようにして、直方体状の空間を有する収容部32cが形成されている。収容部32c内には、筐体状のチルト用ギヤ部1020が収容されている。チルト用ギヤ部1020は、チルト方向に位置調整幅を確保するように長穴状に延びた中央の開口1020bと、側面に2列でチルト方向に並んで配置された周期的山形状のギヤ歯(第2の歯)1020aとを有する。
図23に示すように、収容部32cの直方体状の空間の幅W1’、長さL1”は、チルト用ギヤ部1020の幅W2’、長さL2”よりも大きくなっており、従って、収容部32c内でチルト用ギヤ部1020は長手方向(即ちチルト方向)に所定範囲内でガタなくスムーズに変位可能となるように保持されている。収容部32cと、チルト用ギヤ部1020の長手方向両端との間には、弾性体である板状のゴムRB、RBが配置されている。
駆動ギヤ部1018は、一対の側面部1018a、1018aと、両側面部を連結する表面部1018bとから形成されている。表面部1018bの中央には開口1018cが形成されており、また表面部1018bの裏側には、チルト用ギヤ部1020のギヤ歯に対応した形状のギヤ歯(第1の歯)1018dが形成されている。又、駆動ギヤ部1018と収容部32cとの間には、コイルスプリングSPGが配置されている。駆動ギヤ部1018の開口1018c、コイルスプリングSPG、チルト用ギヤ部1020の開口1020b、可動ブラケット32の長孔(不図示)を貫通するようにしてクランプボルト1が配置されている。
本実施の形態の動作について説明する。不図示のレバーを回動させると、不図示のカム機構によってクランプボルト1に軸力が作用するので、駆動ギヤ部1018は、コイルスプリングSPGの弾性力に抗して、チルト用ギヤ部1020に接近する。これにより、駆動ギヤ部1018のギヤ歯1018dが、チルト用ギヤ部1020のギヤ歯1020aに噛合する。それにより、駆動ギヤ部1018を可動ブラケット32に固定することで、コラム本体23を位置決め可能となる。
このとき、駆動ギヤ部1018のギヤ歯1018dの先端は、チルト用ギヤ部1020のギヤ歯1020aの先端に当接する恐れがある。かかる場合、本実施の形態によれば、収容部32c内でチルト用ギヤ部1020は長手方向(矢印Tで示すチルト方向)に制限されている範囲内で変位可能となるように保持されているので、ゴム部材RBが弾性変形することで、可動ブラケット32に対してチルト用ギヤ部1020のギヤ歯1020aがチルト方向に変位し、それによりギヤ歯1018d,1020aの歯先が互いにずれ、操作レバーのフィーリングが向上すると共に噛合を容易に行うことができる。
これに対し、コラム位置調整動作を行うべく、不図示のレバーを逆方向に回動させると、駆動ギヤ部1018のギヤ歯1018dがチルト用ギヤ部1020のギヤ歯1020aから離脱するので、駆動ギヤ部1018による連結状態が解かれ、可動ブラケット32に対してコラム本体23を相対変位させることができる。このとき、チルト用ギヤ部1020は、収容部32c内でゴム部材RBの弾性力で初期位置に戻るようになっている。以上の構成は、テレスコ調整においても同様に適用できる。
以上、実施の形態を参照して本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきでなく、その趣旨を損ねない範囲で適宜変更、改良可能であることはもちろんである。例えば、コラム本体はブラケットに対してテレスコ方向又はチルト方向のみ調整可能となっていても良い。更に、弾性体の素材はゴムや樹脂に限らず、スプリングなどを用いても良い。又、例えば図4に示す構成で、カム部材22の円筒部16と、それを内包する開口15との間には、弾性体を介在させても良い。又、鈎部に対応する受け部としての小開口に円筒状部材を設けているが、鈎部に円筒状部材を外嵌してもよい。
本実施の形態に係るステアリングコラム装置の斜視図であり、組み付けた状態を示している。 本実施の形態に係るステアリングコラム装置の斜視図であり、分解した状態を示している。 図3(a)は、ギヤ歯17,19a同士の当接状態を示す図であり、図3(b)は、図3(a)の矢印IIIB部を拡大して示す図である。図3(c)は、ギヤ歯18,20a同士の当接状態を示す図であり、図3(d)は、図3(c)の矢印IIID部を拡大して示す図である。 係合腕5とレバー7の周辺の拡大図である。 図5(a)は、第2の実施の形態にかかる係合腕105とカム部材112の斜視図であり、図5(b)は、その変形例の係合腕105の分解側面図である。 第3の実施の形態にかかるレバー207と係合腕205とカム部材22の斜視図である。 第4の実施の形態にかかるレバー307と係合腕305とカム部材22の斜視図である。 図8(a)は、第5の実施の形態にかかる係合腕405の側面図であり、図8(b)は、第5の実施の形態にかかるレバー407の側面図である。 図9(a)は、第6の実施の形態にかかる係合腕505の側面図であり、図9(b)は、第の実施の形態にかかるレバー507の側面図である。 変形例にかかるレバー607と係合腕605とカム部材とを組み合わせた状態を示す斜視図である。 別な実施の形態にかかるステアリングコラム装置の斜視図である。 レバーの根元付近を拡大して示す図である。 本実施の形態の変形例を示す図12と同様な図である。 別な実施の形態にかかるステアリングコラム装置の斜視図である。 別な実施の形態にかかるステアリングコラム装置の斜視図である。 テレスコ用ギヤ部819の周辺を拡大して示す図である。 テレスコ用ギヤ部819の周辺を拡大して示す図である。 テレスコ用ギヤ部819の周辺を拡大して示す図である。 離脱状態から噛合状態に至るギヤ歯17とテレスコ用ギヤ部819のギヤ歯819aの断面図である。 本実施の形態の変形例にかかるテレスコ用ギヤ部919の周辺を示す斜視図である。 本実施の形態の変形例にかかるテレスコ用ギヤ部919の周辺を示す斜視図である。 別な実施の形態にかかるステアリングコラム装置の斜視図である。 チルト用ギヤ部の周辺を分解した状態で示す図である。 駆動ギヤ部を図23とは逆方向に見た斜視図である。 チルト用ギヤ部を分解した状態で示す図である。
符号の説明
1 クランプボルト
2 ワッシャ
3 カム板
5 係合腕
5A 第1の直線部
5B 第2の直線部
6,6’ 弾性体
7 レバー
8 スラストベアリング
9 ナット
11 鈎部
13 矩形開口
14 六角部
15’ 小開口
15A 矩形開口
15B 矩形開口
15a 溝
16 円筒部
16B 角筒部
17 ギヤ歯
18 ギヤ歯
19 テレスコ用ギヤ部
19a ギヤ歯
20 チルト用ギヤ部
20a ギヤ歯
21 六角開口
22 カム部材
23 コラム本体
23a ボックス
23b テレスコ孔
24 環状部材
25 ワッシャ
26 カム部
31 固定ブラケット
32 可動ブラケット
32a チルト孔
105 係合腕
105A 第1の直線部材
105B 第2の直線部材
112 カム部材
124,124 弾性体
205 係合腕
205A 第1の直線部
205B 第2の直線部
207 レバー
211 鈎部
211A 鈎部
211A〜211C 鈎部
215A〜215C 小開口
305 係合腕
305 直線部
305A 第1の直線部
305B 第2の直線部
307 レバー
311A 鈎部
311B 鈎部
315 係合部
405 係合腕
407 レバー
411A 鈎部
415A 小開口
505 係合腕
505A 第1の直線部
505B 第2の直線部
507 レバー
511A 鈎部
511B 鈎部
511C 鈎部
515 段部
605 係合腕
607 レバー
701 シャフト
701a 雄セレーション
701b 頭部
701c 係合部
701d 部
701e 凹部
705 係合腕
705a 歯
705b 開口
705c 小開口
707 操作レバー
707a 雌セレーション
707b 開口
707c 突起
720 チルト位置固定用ギヤ部
720a 開口部
720b 歯
720c 凸部
720d 長孔
723 コラム本体
723a 長孔
724 弾性体
724a 薄帯部
731 固定ブラケット
731a 側板
819 テレスコ用ギヤ部
819a ギヤ歯
820 チルト用ギヤ部
820a ギヤ歯
919 テレスコ用ギヤ部
919a ギヤ歯
919b 貫通孔
1018 駆動ギヤ部
1018a 側面部
1018b 表面部
1018c 開口
1018d ギヤ歯
1020 チルト用ギヤ部
1020a ギヤ歯
1020b 開口
CP 抑え具
RB ゴム部材
S ステアリングシャフト
SPG コイルスプリング
BRG ベアリング
E 弾性体
H1 高さ
S ステアリングシャフト



Claims (11)

  1. ステアリング位置調整用の操作レバーによるギヤ噛合機能で車体に対してコラムを固定させるステアリングコラム装置において、
    前記操作レバーは、前記ギヤ噛合い機能を奏するギヤ歯を備えた係合腕と、位置調整ボルトが組み付けられた位置調整動作を行う調整腕とを備え、前記係合腕に設けられた揺動中心孔に対して前記位置調整ボルトを挿通することで、少なくとも前記係合腕は、前記コラムに対して所定範囲内で変位可能に支持されている事を特徴とするステアリングコラム装置。
  2. 前記係合腕と前記調整腕とは、互いに所定の相対移動が許容されている事を特徴とする請求項1記載のステアリングコラム装置。
  3. 前記係合腕に設けられた揺動中心孔に挿通された前記位置調整ボルトと、前記揺動中心孔との間には、弾性体が配置されていることを特徴とする請求項2記載のステアリングコラム装置。
  4. 前記位置調整ボルト、又は前記位置調整ボルトと前記揺動中心孔との間に位置決めされるカラーと、前記揺動中心孔のうち少なくとも一方には、弾性体が位置決めされるように凹部、または凸部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のステアリングコラム装置。
  5. 前記係合腕と前記調整腕のうち一方に設けられた突起と、他方に設けられた受け部との間に、弾性体が配置されていることを特徴とする請求項2記載のステアリングコラム装置。
  6. 前記係合腕と前記調整腕との相対回転量を所定量に規制する係合手段を備えたことを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載のステアリングコラム装置。
  7. 前記係合腕と前記調整腕とを一体的に回転させることを特徴とする請求項2乃至6のいずれかに記載のステアリングコラム装置。
  8. ステアリング位置調整用の操作レバーを操作することにより、車体に対してコラムを固定させるステアリングコラム装置において、
    前記操作レバーの操作に応じて駆動される第1のギヤ歯と、駆動された前記第1のギヤ歯に噛合する第2のギヤ歯を備えたギヤ部とを有し、前記第1のギヤ歯と前記第2のギヤ歯とが噛合することで、前記車体に対して前記コラムが固定されるようになっており、
    前記ギヤ部は、前記コラムに対して弾性体を介して所定範囲内で変位可能に支持されている事を特徴とするステアリングコラム装置。
  9. 前記ギヤ部は、前記コラムの位置調整方向に変位可能となっていることを特徴とする請求項に記載のステアリングコラム装置。
  10. 前記ギヤ歯は、対向するテーパ面の両面に形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のステアリングコラム装置。
  11. 前記ギヤ歯は、ギヤの歯すじの方向が、前記位置調整ボルトを中心軸としてギヤ歯面を通過する円弧Rの接線上に形成されているか、または、ギヤの歯すじの方向が、前記位置調整ボルトを中心軸としてギヤ歯面を通過する円弧Rの接線Lと前記位置調整ボルトの軸方向と並行なギヤ歯面を通過する軸線で作図される仮想面上において、接線Lから角度αとなる傾斜面に形成されているときに、前記ギヤ歯は、ギヤ歯が噛合した際に、前記位置調整ボルトの中心軸を通り歯すじに垂直な軸線の方向に、噛合する向かい合うギヤの歯面間の空隙Gを持ち、空隙Gは、直線状の歯すじのギヤ歯が、前記位置調整ボルトを中心とした円弧の軌跡を変位して噛合できる最小限以上の空隙Gを持つことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のステアリングコラム装置。
JP2006312432A 2005-11-21 2006-11-20 ステアリングコラム装置 Active JP5131425B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006312432A JP5131425B2 (ja) 2005-11-21 2006-11-20 ステアリングコラム装置
DE112006003157.0T DE112006003157B4 (de) 2005-11-21 2006-11-21 Lenksäulensystem
PCT/JP2006/323237 WO2007058362A1 (ja) 2005-11-21 2006-11-21 ステアリングコラム装置
US12/094,464 US8011268B2 (en) 2005-11-21 2006-11-21 Steering column system

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005335441 2005-11-21
JP2005335441 2005-11-21
JP2006301488 2006-11-07
JP2006301488 2006-11-07
JP2006312432A JP5131425B2 (ja) 2005-11-21 2006-11-20 ステアリングコラム装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008137393A JP2008137393A (ja) 2008-06-19
JP5131425B2 true JP5131425B2 (ja) 2013-01-30

Family

ID=38048740

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006312432A Active JP5131425B2 (ja) 2005-11-21 2006-11-20 ステアリングコラム装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8011268B2 (ja)
JP (1) JP5131425B2 (ja)
DE (1) DE112006003157B4 (ja)
WO (1) WO2007058362A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102006020650B3 (de) * 2006-05-02 2007-08-23 Thyssenkrupp Presta Ag Lenksäule für ein Kraftfahrzeug
DE102007023080A1 (de) 2007-05-16 2008-11-20 Zf Lenksysteme Gmbh Anordnung für eine Lenksäule eines Nutzfahrzeuges
JP5030029B2 (ja) * 2009-02-13 2012-09-19 日本精工株式会社 ステアリングコラム装置
DE102010044495B4 (de) * 2009-09-07 2014-07-03 Mando Corporation Lenksäule für ein Fahrzeug
JP5229262B2 (ja) * 2010-04-01 2013-07-03 日本精工株式会社 ステアリング装置
JP5333594B2 (ja) * 2010-07-21 2013-11-06 日本精工株式会社 ステアリング装置
EP2617624B1 (en) * 2010-09-14 2019-08-28 NSK Ltd. Steering device
CN102523739B (zh) * 2010-09-14 2013-12-25 日本精工株式会社 转向装置
US8438944B2 (en) * 2010-11-23 2013-05-14 Steering Solutions Ip Holding Corporation Telescope positive lock for steering column
US8376404B2 (en) * 2010-11-23 2013-02-19 Steering Solutions Ip Holding Corporation Integrated tooth rake lock for steering column
CN102905951B (zh) * 2011-03-31 2015-05-13 日本精工株式会社 转向柱装置
CN105416380B (zh) * 2012-07-12 2017-09-29 日本精工株式会社 倾斜转向装置
US9162700B2 (en) * 2013-03-11 2015-10-20 Steering Solutions Ip Holding Corporation Multi purpose friction plate assembly
JP6493211B2 (ja) * 2013-10-16 2019-04-03 日本精工株式会社 位置調節式ステアリング装置
CN106043408B (zh) * 2016-05-24 2018-08-21 浙江吉利控股集团有限公司 一种汽车转向管柱
US10752279B2 (en) * 2018-06-06 2020-08-25 Steering Solutions Ip Holding Corporation Low profile steering column clamp mechanism

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2281539A (en) * 1993-09-01 1995-03-08 Torrington Co Adjustable vehicle steering column assembly
JP3564154B2 (ja) * 1993-10-29 2004-09-08 富士機工株式会社 エネルギー吸収ステアリング装置
FR2737172B1 (fr) * 1995-07-26 1997-10-10 Nacam Systeme de guidage et de verrouillage pour colonne de direction de vehicules automobile
JP3560408B2 (ja) * 1996-02-15 2004-09-02 株式会社日本自動車部品総合研究所 ディーゼル排ガス浄化フィルタおよびその製造方法
JPH09221043A (ja) * 1996-02-16 1997-08-26 Nippon Seiko Kk チルト式ステアリング装置
JP2951883B2 (ja) * 1996-03-21 1999-09-20 富士機工株式会社 ロック機構の噛合同期構造
US6095012A (en) 1996-04-18 2000-08-01 Etablissement Supervis Steering column for a motor vehicle
DE19846292C2 (de) 1998-10-08 2001-06-21 Nacam Deutschland Gmbh Verriegelungsvorrichtung für eine in Höhe und Neigung einstellbare Kraftfahrzeuglenksäule
JP2002096743A (ja) * 2000-09-22 2002-04-02 Nsk Ltd チルト式ステアリング装置
US6808566B2 (en) * 2001-09-19 2004-10-26 Tokyo Electron Limited Reduced-pressure drying unit and coating film forming method
DE10240235A1 (de) 2002-08-28 2004-03-11 Thyssenkrupp Presta Ag Verriegelungsvorrichtung für zwei relativ zueinander verschiebbar gelagerte Bauteile
DE10333228A1 (de) * 2003-07-21 2005-02-24 Thyssenkrupp Presta Ag Feststelleinrichtung einer in mindestens eine Verstellrichtung verstellbaren Lenksäule
JP4396394B2 (ja) 2004-05-24 2010-01-13 株式会社デンソー 車両用清浄ガス供給装置
JP2006301488A (ja) 2005-04-25 2006-11-02 Nidec Copal Corp 撮像光学系用近赤外線カットフィルタ及びその製造方法
JP2006312432A (ja) 2005-05-06 2006-11-16 Hitomi Moriyama 簡易着脱式自動車昇降開閉窓用遮光具
WO2006120968A1 (ja) * 2005-05-06 2006-11-16 Nsk Ltd. ステアリングコラム装置
DE102005036582A1 (de) * 2005-08-01 2007-02-08 Thyssenkrupp Presta Ag Verstellbare Lenksäule für ein Kraftfahrzeug
US7798037B2 (en) * 2008-02-08 2010-09-21 Gm Global Technology Operations, Inc. Wedge arm positive rake lock

Also Published As

Publication number Publication date
US8011268B2 (en) 2011-09-06
WO2007058362A8 (ja) 2008-12-18
WO2007058362A1 (ja) 2007-05-24
JP2008137393A (ja) 2008-06-19
DE112006003157B4 (de) 2016-03-03
DE112006003157T5 (de) 2008-10-16
US20090272219A1 (en) 2009-11-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5131425B2 (ja) ステアリングコラム装置
EP2431257B1 (en) Steering device
JP5446837B2 (ja) ヘッドアップディスプレイ装置
JP4882127B2 (ja) 位置調整式ステアリング装置
EP3185062B1 (en) Head-up display
JP2019001281A (ja) ステアリング装置
JP2009196436A (ja) チルト式ステアリング装置
JP2012086799A (ja) 電動パワーステアリング装置
WO2017090327A1 (ja) パワーステアリング装置
JP6118603B2 (ja) ギヤ予圧構造および電動パワーステアリング装置
US8882148B2 (en) Steering system
JP4352314B2 (ja) チルトステアリング装置
JP2008049756A (ja) ラック・ピニオン式ステアリング装置
JP2015178340A (ja) 操舵装置
JP2007168625A (ja) ステアリング装置
JP2012116337A (ja) ステアリング装置の伸縮軸機構
JP2017197007A5 (ja)
JP2017197007A (ja) ステアリングホイールの位置調節装置
JP5219746B2 (ja) ギヤ組付用ブラケット及びギヤの組付構造
JP2017013569A (ja) ステアリング装置
JP2022159579A (ja) ステアリングコラム装置
JP2016210237A (ja) ステアリング装置
JP2015074314A (ja) ステアリング装置
JP2020193658A (ja) ウォーム減速機及び電動アシスト装置
JP2018103763A (ja) ステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120511

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120625

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121010

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121023

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151116

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5131425

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150