JP5131301B2 - 現像装置、作像ユニットおよび画像形成装置 - Google Patents
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Description
このような粉状の現像剤を用いる現像装置では、現像に供されることなく現像ローラから離れて現像ローラの周辺を浮遊するトナー粒子が微量とはいえ存在し、この浮遊トナーが装置内を流れる空気流により現像ローラの軸方向端部からハウジングの外に流出し、流出した浮遊トナーが機内を汚すといったことが発生し易い。また、現像剤が現像ローラの軸方向端部から外部に漏れ出すことも起こり得る。
現像ローラにおける現像幅(現像ローラの軸方向における有効現像領域の長さ)は、予め最大用紙サイズ等に基づいて決められており、これを短くすることができないので、現像幅の外の領域で軸方向への短縮化を図る必要がある。
しかしながら、磁気シールの幅の分、現像ローラの長さを長くしているのをあえて短くするということは、磁気シールの幅を狭くすることを意味し、磁気シール全体に亘って磁気ブラシの形成幅が狭くなり、浮遊トナーの流出を阻止できなくなるおそれが生じる。
ここで、前記磁気シールは、平面視、前記角部が直線状に切り欠かれてなる、または当該角部の内側に向かって略直角に略L字状に切り欠かれてなることを特徴とする。
さらに、前記現像剤担持体を収容すると共に回転可能に保持し、当該現像剤担持体の、前記像担持体に対向する部分を外部に露出させる開口部を有するハウジングを備え、前記磁気シールは、前記ハウジングの内面に設けられており、前記ハウジングは、その内面のうち、前記磁気シールの設けられていない領域であり、前記磁気シールの第1縁部の位置から前記回転方向下流に存する領域と、前記現像剤担持体の周面との間隔dmが、前記軸方向において第1の位置よりも前記現像剤担持体の端部に近い方に位置する第2位置の方が狭くなるような形状に形成されていることを特徴とする。
また、前記磁気シールの前記回転方向下流側の後端縁と前記第1縁部の前記回転方向下流側の縁端との接続位置が、前記軸方向に前記現像幅の一方端の位置と同じ位置であることを特徴とする。
ここで、前記磁気シールは、前記第1縁部の前記回転方向下流側の一端から前記軸方向に沿って前記現像剤担持体の中央から遠ざかる方向に伸びる後端縁を有し、前記磁気シールを平面視し、前記軸方向に前記後端縁を前記回転方向下流側の端辺とする矩形領域に、前記N極領域とS極領域とが少なくとも1つずつ以上設けられていることを特徴とする。
さらに、前記現像剤担持体の内部には、前記像担持体に対向する位置に前記軸方向に沿って延在する磁石が設けられており、前記現像幅は、前記磁石の前記軸方向における長さに相当することを特徴とする。
本発明に係る作像ユニットは、画像形成装置の本体に着脱可能に構成され、潜像が形成される像担持体と前記像担持体上の潜像を現像剤で現像する現像部とを有する作像ユニットであって、前記現像部として、上記の現像装置を備えることを特徴とする。
本発明に係る現像装置は、像担持体上の潜像を、磁性体を含む現像剤により現像する現像装置であって、前記像担持体に対向配置され、前記現像剤を磁力により周面に担持した状態で回転する現像剤担持体と、前記現像剤担持体の周面との間に間隔を有すると共に、前記現像剤担持体の回転方向に沿って細長状である磁気シールと、前記現像剤担持体を収容すると共に回転可能に保持し、当該現像剤担持体の、前記像担持体に対向する部分を外部に露出させる開口部を有するハウジングとを備え、前記磁気シールは、前記ハウジングの内面であり、前記現像剤担持体の回転軸に平行な軸方向に、当該現像剤担持体の現像幅の少なくとも一方の端部に対応する位置であり当該端部とオーバーラップする位置に設けられ、前記磁気シールの、前記現像剤担持体の中央に近い方の側縁を、前記回転方向下流側である第1縁部と上流側である第2縁部とに分けたとき、前記第1縁部は、前記第2縁部との接続位置を起点に前記現像剤担持体の中央から遠ざかる方向に後退しており、前記ハウジングは、その内面のうち、前記磁気シールの設けられていない領域であり、前記磁気シールの第1縁部の位置から前記回転方向下流に存する領域と、前記現像剤担持体の周面との間隔dmが、前記軸方向において第1の位置よりも前記現像剤担持体の端部に近い方に位置する第2位置の方が狭くなるような形状に形成されていることを特徴とする。
また、前記領域は、前記第1位置から前記第2位置に移るに連れて前記現像剤担持体の周面に近づくように、前記現像剤担持体の回転軸に対して傾斜するテーパ面からなることを特徴とする。
<プリンタの全体の構成>
図1は、プリンタ1の全体の構成を示す図である。
本実施の形態では、作像部を構成する感光体ドラム11、帯電器12・・クリーナなどの各部材のうち、感光体ドラム11と現像部14とが作像ユニット19としてユニット化され、ユニット単位で装置本体18に対して着脱可能に構成されており、メンテナンス等の際にユニット交換することができるようになっている。
給送部30は、給紙カセットから記録用のシートSを搬送路35に1枚ずつ繰り出す。
作像部10Y〜10K毎に、感光体ドラム11上に作像されたトナー像は、感光体ドラム11の転写位置において一次転写ローラ15と感光体ドラム11間に生じる電界による静電力の作用を受けて、周回走行する中間転写ベルト21上に一次転写される。この際、各色の作像動作は、中間転写ベルト21上において同じ位置に多重転写されるようにタイミングをずらして実行される。
<現像部14の構成>
図2は、作像部10Yの現像部14の構成を示す概略斜視図であり、図3は、図2のA−A´線における現像部14の横断面図であり、図4は、図2のB−B´線における現像部14の横断面図である。なお、現像部14は、他の作像部10M〜10Kも同様の構成であるので、ここでは説明を省略する。
現像ローラ51〜規制部材54は、現像ローラ51の回転軸513に平行な方向(紙面垂直方向)に沿って伸びる長尺状の部材である。
現像ローラ51は、矢印Bで示す方向に回転駆動され、ハウジング50の、感光体ドラム11に対向する位置に設けられた開口部59に、感光体ドラム11表面と所定間隔、例えば1〔mm〕程度をあけて配置される。以下、現像ローラ51の回転方向をローラ回転方向といい、現像ローラ51の回転軸513に平行な方向をローラ軸方向という。
マグネットローラ512は、複数の磁極S1、N2、S3、N4・・の形成された部分が周方向に順に並ぶように設けられてなり、回転不可となるようにローラ軸方向の端部がハウジング50に固定されている。
各磁極は、ローラ軸方向に沿って延在されており、磁極N4のローラ軸方向長さ(着磁幅)が現像領域のローラ軸方向長さ(現像幅)に相当するようになっている。なお、図4以降の図面については磁極を示す符号を省略している。
現像スリーブ511は、ハウジング50の開口部59を介して感光体ドラム11と対向する部分が開口部59から露出すると共に、ローラ回転方向に回転自在にハウジング50に保持され、モータ等の駆動部(不図示)からの駆動力を受けて、静止しているマグネットローラ512の周りを回転する。
攪拌部材53は、供給部材52の横に並ぶように設けられたスクリューであり、同図の矢印方向に回転しつつハウジング50内の現像剤Dを攪拌して固化を防ぐと共に流動性を保持して、攪拌した現像剤Dを供給部材52に搬送する。
返し部材55は、図3に示すようにハウジング50の内面(現像スリーブ511に対向する面)60のうち、規制部材54よりもローラ回転方向上流かつ規制部材54に隣接する部分であり、現像スリーブ511の周面に対向する位置に設けられ、現像スリーブ511の周面との間に所定の間隔dc、例えば2〔mm〕を有する。返し部材55は、規制部材54に向かう現像剤Dの粉圧を高めると共に、規制部材54の規制により規制部材54と現像スリーブ511の周面との隙間を通過できなかった現像剤Dをハウジング50の内面60に沿って供給部材52に返す機能を有する。なお、返し部材55は、そのローラ軸方向長さが現像幅より短くなっており、現像ローラ51の両端部に相当する位置には存在していない。
マグシール56、57は、周面の磁力が例えば10〜50〔mT〕であり、厚みtが例えば0.4〜0.6〔mm〕の可撓性のラバーマグネットシートからなる磁性シール部材であり、現像スリーブ511のローラ軸方向両端部に対向する位置に設けられる。
マグシール56は、現像スリーブ511の一方の端部との間で現像剤による磁気ブラシを形成し、マグシール57は、現像スリーブ511の他方の端部との間で現像剤による磁気ブラシを形成する。それぞれ形成された磁気ブラシが壁の役割を果たすことにより、現像に供されなかったトナーなど現像ローラ51の周辺に浮遊するトナーが、例えば図2の矢印で示すような機内を流れる気流に乗り、ローラ軸方向に沿って現像スリーブ511の両端部から漏れ出して、ハウジング50の外部に噴出するのを防止する。また、現像剤が現像スリーブ511の両端部から外部に漏れ出すのを防ぐ役目も有する。
同図に示すように、ハウジング50の円弧面66は、ローラ軸方向の一方端側であり、現像ローラ51の軸を受ける軸孔62を有する支持部61よりもローラ軸方向に現像部14の中央寄りであり、支持部61に隣接する部分に設けられている。同図の符号63は、供給部材52が挿通される孔を示している。
上記のように現像スリーブ511の周面の現像幅に相当する部分には、全体に亘ってブラスト処理が施されているので、マグシール56、57は、ローラ軸方向において現像スリーブ511のブラスト処理の施された周面部分とオーバーラップする位置に配置されていることになる。
図7(a)に示すようにマグシール56の外縁は、上流側に位置する先端縁101と、下流側に位置する後端縁102と、ローラ軸方向に外側に位置する側縁103と、ローラ軸方向に内側に位置する側縁104からなる。
図6に示すように、第1縁部111と後端縁102が接続される接続点114と、現像幅Dwのローラ軸方向一方端とが、ローラ軸方向に同じ位置になるようにマグシール56の配設位置が設定されている。
マグシール57は、図7(b)に示すようにマグシール56と線対称の関係を有する形状に形成されてなり、寸法やN極とS極の磁極分布など基本的に同じ構成である。
<現像剤Dの流れ>
このような構成において、ハウジング50に充填されている現像剤Dは、攪拌部材53と供給部材52によりローラ軸方向に沿ってハウジング50内を循環搬送されつつ、供給部材52により現像ローラ51に供給される。この供給は、現像剤Dが供給部材52により搬送中にマグネットローラ512の磁極(キャッチ極)S1の磁力によって現像スリーブ511の周面に保持(担持)されることにより実行される。
なお、規制部材54の規制により堰き止められたために、規制部材54と現像スリーブ511間の隙間を通過できなかった現像剤Dは、返し部材55により図3の白抜きで示す小さな矢印の方向に案内される。返し部材55により矢印の方向に案内された現像剤Dは、ハウジング50の内面60に沿って供給部材52に戻される。
このような現像剤Dの流れは、現像幅Dwのうち、主に、返し部材55の存在する領域において実行されるが、返し部材55の存在しない現像幅Dwの両端部では、規制部材54と現像スリーブ511間の隙間を通過できなかった現像剤Dの多くがローラ軸方向の端部側に逃げるように流れる。
ハウジング50の内面79とは、内面60のうち、マグシール56の第1縁部111の位置からローラ回転方向下流に存する領域であり、マグシール56の設けられていない領域(切り欠き部86、87を設けたことによりマグシールが存在しなくなった部分に対応する領域)である。この内面79は、ハウジング50の湾曲部72(図4)より下流であり湾曲部72に連続している湾曲部71に設けられており、ローラ軸方向に現像幅の両端に近づくに連れて現像スリーブ511との間隔dmが狭くなるように現像ローラ51の回転軸513に対して傾斜するテーパ面になっている。以下、テーパ面79という。
図8は、図6のC位置における現像部14の横断面を示す図であり、図9は、図6のD位置における現像部14の横断面を示す図であり、図10は、ローラ軸方向における間隔dmの変化の様子を模式的に示す図である。なお、図6に示すB位置は、マグシール56の第2縁部112よりもローラ軸方向に少し現像幅Dwの端部側に寄った位置であり、D位置は、ローラ軸方向に現像幅Dwの縁端に相当する位置であり、C位置は、ローラ軸方向にB位置とD位置の間に位置する関係になっている。
これは、C位置とD位置の間では切り欠き部86、87があることによりテーパ面79が存在するが、D位置まで来ると切り欠き部86、87がなくなってテーパ面79が存在しなくなり、マグシール56が存在するようになるからである。ローラ軸方向に間隔dmの大きさが、B、C、D位置に移るに連れて狭くなっていることに変わりはない。このことは、図10から理解できる。
図10(a)に示すようにハウジング50の湾曲部71に設けられたテーパ面79は、ローラ軸方向に現像幅Dwの端縁に近づくに連れて現像ローラ51の周面に近づくように傾斜するテーパ形状に形成されている。位置Dにおいてテーパが終了してテーパ面79も終了する。このテーパ面79の形成領域は、図10(b)の斜線の領域99に相当する。
このようにハウジング50の内面60の形状が工夫されていることにより、間隔dmがB位置からD位置に向かうに連れて狭くなっていることが判る。具体的に、図10(a)に示すようにB位置の間隔をdmb、C位置の間隔をdmc、D位置の間隔をdmdとすると、dmb>dmc>dmdの関係を有している。
このことは、各位置のうち、外側の位置の方が内側の位置よりも規制により規制部材54を通過できなかった現像剤Dの量が少ないことを意味し、通過できなかった現像剤Dの量が少なくなるということは、通過できなかった現像剤Dの量が多い場合に比べて単位体積内に存在する現像剤Dの粉圧が低くなることを意味する。内側の位置よりも外側の位置の粉圧を下げることができれば、現像幅Dwの両端において現像剤Dの粉圧を両端よりも中央側の粉圧より低下させることができ、粉圧が大きいために現像剤Dの一部がローラ軸方向にマグシール56、57を通り越して外部に漏れ出すといったことの発生を防止して、マグシール56、57による現像剤Dのシール性の向上を図ることができる。
図11は、現像幅Dwとマグシールのローラ軸方向における位置関係を示す模式図であり、(a)が実施例を、(b)が比較例を示している。
図11(a)に示すように実施例は、本実施の形態における下流側かつ内側の角部に切り欠き部86、87を有するマグシール56、57を用いた例であり、マグシール56、57がローラ軸方向に現像幅Dwにオーバーラップする位置に配されている。
比較例においてマグシール96、97を現像幅Dwとオーバーラップしない位置に配置しているのは、次の理由による。すなわち、マグシール96、97を現像幅Dwにオーバーラップさせると、マグシール96、97のシール機能が現像幅Dwのうち、マグシール96、97とオーバーラップしている範囲内にまで及んでしまい、そのオーバーラップしている範囲には現像剤Dが流れなくなり、現像剤Dが現像幅Dwの両端にまで行き渡らないことが生じ、現像幅Dw全域に亘って現像を行えず、現像に支障を来たすからである。
なお、比較例においてローラ軸方向に短縮化を図る方法の例として、マグシール96、97の幅を全体に亘って狭くすることが考えられるが、そのようにすれば上記のようにシール性が著しく低下して、現像剤の漏れを防止することができなくなってしまう。
また、現像ローラ51の軸方向長さを短縮することにより現像ローラ51を構成するアルミニウムやマグネットなどの素材自体の使用量を減らすことが可能になり、低コストを実現することができる。
すなわち、従来のようにローラ軸方向に現像幅Dwの外側に現像幅Dwを挟んで2つのマグシールを配置する構成では、現像幅Dwをより広くとろうとすると、現像幅Dwとマグシールの位置関係を維持したまま現像ローラ51の長さを長くせざるを得ない。
ユーザの中には、例えばA3サイズより少し用紙幅が広い規格外の大きさ、いわゆるA3ノビといった用紙を利用したいユーザも含まれており、そのようなユーザにも利用可能にするには、現像幅DwをA3対応より幅広のA3ノビ対応の大きさにする必要がある。
本実施の形態の構成をとれば、現像幅Dwをマグシール56、57の切り欠き部86、87の幅相当量、広くとることができるので、切り欠き部86、87の幅相当量がA3とA3ノビの幅の差分以上であれば、現像ローラをA3対応の長さより長くしなくても、現像幅DwをA3ノビ対応の幅まで拡張することが可能になり、装置を大型化せずともA3ノビの用紙の利用を希望するユーザの要請に応えることが可能になる。
なお、マグシール56、57の切り欠き部86、87の幅相当量がA3とA3ノビの幅の差分よりも小さければ、現像ローラをA3対応の長さより長くする必要が生じるが、その場合でも少なくとも従来に比べて現像ローラの長さを長くする量を少なくすることができるので、従来よりも装置小型化かつ低コスト化を実現できる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、マグシール56、57の切り欠き部86、87を平面視で斜線(直線)形状としたが、これに限られない。マグシールのうち、切り欠き部よりも上流に位置する領域において現像剤Dをシールしつつローラ回転方向に案内し、切り欠き部においてその現像剤Dを現像幅Dwの両端に向かって案内することができる形状、換言すると切り欠き部がローラ回転方向下流に移るに連れて現像幅Dwの両端に向かう方向(現像ローラ51の中央から遠ざかる方向)に後退する形状であれば良い。
図12に示すように、マグシール81、82は、長方形状であり、下流側かつ内側の角部を内側に向かって略直角に略L字状に切り欠いてなる切り欠き部86、87を有する形状に形成されてなる。マグシール81、82は、実施の形態におけるマグシール56、57の第1縁部111の、ローラ軸方向に直交する面に対する傾斜角θを90〔°〕にした場合の構成に相当する。
(2)また、図13に示すような構成例をとることもできる。図13(a)に示すマグシール83は、切り欠き部86が階段状に形成されたものであり、図13(b)に示すマグシール84は、切り欠き部86が内側に凹を有する弧状に形成されたものであり、図13(c)に示すマグシール85は、切り欠き部86が外側に凸を有する弧状に形成されたものである。いずれの形状でも、上記同様に現像剤Dを現像幅Dwの両端に向けて案内することができる。
また、切り欠き部86、87の形状が上記実施の形態のものに限られないことは、マグシール56、57のうち、切り欠き部86、87より上流に位置する部分、すなわち側縁103と第2縁部112についても同様である。上記実施の形態では、側縁103と第2縁部112をローラ軸方向に直交する面に平行な直線としたが、これに限られず、例えば少しの湾曲を有する辺などとしても良い。なお、シール性を維持しつつローラ軸方向の装置寸法の短縮化を図る点からすれば、特に側縁103は平面視で直線が望ましい。
また、マグシール56、57における単位面積当たりの磁束の強さ(T)については、全面に亘って一様としても良いが、これに限られない。例えば、切り欠き部86、87の設けられている下流側の端部における磁束の強さがその上流側よりも強くなるように構成することにより、下流側におけるシール性をより向上させることも可能であろう。
機内の空気流の流れる方向によっては、現像ローラ51周辺に存する浮遊トナーが現像ローラ51の一方端側に片寄って流れ易い構成や一方端の方向にのみ向かって流れる構成の装置も想定され、そのような装置に対しては一方側だけにマグシールを設けるだけでも浮遊トナーの現像部14からの流出を抑制する効果を得られる。
(4)上記実施の形態では、現像剤Dが現像幅Dwの両端に向かって流れ易くするために、ハウジング50の内面60の、マグシール56、57の切り欠き部86、87に対応する領域(切り欠き部を設けたことによってマグシールの存在しなくなった領域:図10の領域99)に、ローラ軸方向に現像幅Dwの端部に向かうに連れて現像ローラ51の周面との間隔dmが狭くなるテーパ面(ローラ軸方向に切断したときの断面(縦断面)が直線状になる形状)としたが、これに限られない。
さらに、テーパ面79を設ける構成に限られない。現像部14の構成によっては、テーパ面79を設けなくてもマグシール56、57の第1縁部111のガイド機能により、現像剤Dが第1縁部111に沿って現像幅Dwに全域に亘って流れるものが存在するからである。返し部材55についても同様であり、これを設けない構成をとる場合もあり得る。
(6)上記実施の形態では、本発明に係る現像装置をタンデム型カラーデジタルプリンタの現像装置に適用した場合の例を説明したが、これに限られない。カラーやモノクロの画像形成に関わらず、現像ローラなどの現像剤担持体の周面に現像剤を担持して現像位置まで搬送し、現像位置において感光体ドラムや感光体ベルトなどの像担持体上の静電潜像を現像する現像装置およびこれを備える画像形成装置であれば、例えば複写機、FAX、MFP(Multiple Function Peripheral)等に適用できる。
また、現像剤として二成分現像剤を用いた例を説明したが、磁性体を含む現像剤であればこれに限られない。例えば、トナーのみの一成分現像剤を用いる現像装置についても適用できる。なお、トナーのみとは、キャリアを含まないという意味であり、添加剤等については含んでも含んでいなくても構わない。さらに、上記では感光体ドラム11と現像部14とがユニット化されておりユニット単位で装置本体に着脱可能な構成としたが、この構成に限られることもない。
11 感光体ドラム
14 現像部
50 ハウジング
51 現像ローラ
54 規制部材
56、57、81,82、83、84、85 マグ(磁気)シール
59 開口部
60 ハウジングの内面
66、67 円弧面
79 テーパ面
86、87 マグシールの切り欠き部
101 マグシールの上流側に位置する先端縁
102 マグシールの下流側に位置する後端縁
103 マグシールの側縁(現像ローラの中央に対して遠い方に位置する側縁)
104 マグシールの側縁(現像ローラの中央に近い方に位置する側縁)
111 マグシールの第1縁部
112 マグシールの第2縁部
113 マグシールにおける第1縁部と第2縁部の接続点
114 マグシールの第1縁部と下流側に位置する端縁の接続点
121 マグシールの第1領域
122 マグシールの第2領域
da 規制部材と現像ローラ周面との間隔
dm 円弧面と現像ローラ周面との間隔
dn マグシールと現像ローラ周面との間隔
D 現像剤
Dw 現像幅
Wu マグシールにおける上流側の端部の幅
Wd マグシールにおける下流側の端部の幅
Claims (16)
- 像担持体上の潜像を、磁性体を含む現像剤により現像する現像装置であって、
前記像担持体に対向配置され、前記現像剤を磁力により周面に担持した状態で回転する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体の周面との間に間隔を有すると共に、前記現像剤担持体の回転方向に沿って細長状である磁気シールと、を備え、
前記磁気シールは、
前記現像剤担持体の回転軸に平行な軸方向に、当該現像剤担持体の現像幅の少なくとも一方の端部に対応する位置であり当該端部とオーバーラップする位置に設けられ、
前記磁気シールの、前記現像剤担持体の中央に近い方の側縁を、前記現像剤担持体の前記像担持体との対向位置から、前記現像剤担持体の回転方向に向かって、下流側にある第1縁部と上流側にある第2縁部とに分けたとき、
前記第1縁部は、前記第2縁部との接続位置を起点に前記現像剤担持体の中央から遠ざかる方向に後退していることを特徴とする現像装置。 - 前記磁気シールは、
長方形状であり、前記回転方向下流側かつ前記軸方向に前記現像剤担持体の中央に近い方に位置する角部が切り欠かれてなり、
前記第1縁部は、
前記切り欠かれた部分の輪郭に相当することを特徴とする請求項1に記載の現像装置。 - 前記磁気シールは、
平面視、前記角部が直線状に切り欠かれてなる、または当該角部の内側に向かって略直角に略L字状に切り欠かれてなることを特徴とする請求項2に記載の現像装置。 - 前記磁気シールを平面視したとき、
前記第1縁部が直線状、階段状または弧状に形成され、
前記第2縁部が前記軸方向に直交する面に平行な直線形状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の現像装置。 - 前記現像剤担持体を収容すると共に回転可能に保持し、当該現像剤担持体の、前記像担持体に対向する部分を外部に露出させる開口部を有するハウジングを備え、
前記磁気シールは、
前記ハウジングの内面に設けられており、
前記ハウジングは、
その内面のうち、前記磁気シールの設けられていない領域であり、前記磁気シールの第1縁部の位置から前記回転方向下流に存する領域と、前記現像剤担持体の周面との間隔dmが、前記軸方向において第1の位置よりも前記現像剤担持体の端部に近い方に位置する第2位置の方が狭くなるような形状に形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の現像装置。 - 前記領域は、
前記第1位置から前記第2位置に移るに連れて前記現像剤担持体の周面に近づくように、前記現像剤担持体の回転軸に対して傾斜するテーパ面からなることを特徴とする請求項5に記載の現像装置。 - 前記磁気シールの前記回転方向下流側の後端縁と前記第1縁部の前記回転方向下流側の縁端との接続位置が、前記軸方向に前記現像幅の一方端の位置と同じ位置であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の現像装置。
- 前記磁気シールは、
極性がN極であり前記回転方向に沿って長い帯状のN極領域と、極性がS極であり前記回転方向に沿って長い帯状のS極領域とが、前記軸方向に交互に並ぶように設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の現像装置。 - 前記磁気シールは、
前記第1縁部の前記回転方向下流側の一端から前記軸方向に沿って前記現像剤担持体の中央から遠ざかる方向に伸びる後端縁を有し、
前記磁気シールを平面視し、前記軸方向に前記後端縁を前記回転方向下流側の端辺とする矩形領域に、前記N極領域とS極領域とが少なくとも1つずつ以上設けられていることを特徴とする請求項8に記載の現像装置。 - 前記磁気シールは、
前記軸方向に、前記現像剤担持体の現像幅の両端部に対応するそれぞれの位置に設けられていることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の現像装置。 - 前記現像剤担持体の内部には、前記像担持体に対向する位置に前記軸方向に沿って延在する磁石が設けられており、
前記現像幅は、前記磁石の前記軸方向における長さに相当することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の現像装置。 - 前記現像剤は、
キャリアとトナーを含む二成分現像剤またはトナーのみの一成分現像剤であることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の現像装置。 - 画像形成装置の本体に着脱可能に構成され、潜像が形成される像担持体と前記像担持体上の潜像を現像剤で現像する現像部とを有する作像ユニットであって、
前記現像部として、請求項1から12のいずれか1項に記載の現像装置を備えることを特徴とする作像ユニット。 - 像担持体上の潜像を現像剤で現像する現像部を有する画像形成装置であって、
前記現像部として、請求項1から12のいずれか1項に記載の現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体上の潜像を、磁性体を含む現像剤により現像する現像装置であって、
前記像担持体に対向配置され、前記現像剤を磁力により周面に担持した状態で回転する現像剤担持体と、
前記現像剤担持体の周面との間に間隔を有すると共に、前記現像剤担持体の回転方向に沿って細長状である磁気シールと、
前記現像剤担持体を収容すると共に回転可能に保持し、当該現像剤担持体の、前記像担持体に対向する部分を外部に露出させる開口部を有するハウジングとを備え、
前記磁気シールは、
前記ハウジングの内面であり、前記現像剤担持体の回転軸に平行な軸方向に、当該現像剤担持体の現像幅の少なくとも一方の端部に対応する位置であり当該端部とオーバーラップする位置に設けられ、
前記磁気シールの、前記現像剤担持体の中央に近い方の側縁を、前記回転方向下流側である第1縁部と上流側である第2縁部とに分けたとき、
前記第1縁部は、前記第2縁部との接続位置を起点に前記現像剤担持体の中央から遠ざかる方向に後退しており、
前記ハウジングは、
その内面のうち、前記磁気シールの設けられていない領域であり、前記磁気シールの第1縁部の位置から前記回転方向下流に存する領域と、前記現像剤担持体の周面との間隔dmが、前記軸方向において第1の位置よりも前記現像剤担持体の端部に近い方に位置する第2位置の方が狭くなるような形状に形成されていることを特徴とする現像装置。 - 前記領域は、
前記第1位置から前記第2位置に移るに連れて前記現像剤担持体の周面に近づくように、前記現像剤担持体の回転軸に対して傾斜するテーパ面からなることを特徴とする請求項15に記載の現像装置。
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