JP5127645B2 - 車載機器の制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車載機器の制御装置及び制御方法に関し、特に、所定の条件に応じた車載機器の複数の操作を推薦する制御装置及び制御方法に関する。
近年、車載機器を操作するためのドライバの負荷を減らすために、オートライト、車間距離維持システムなど、車両に関する情報あるいは車両周囲の情報に基づいて、車載機器を自動的に制御する様々な制御装置が開発されている。このような自動制御装置は、ドライバが何も操作しなくても、特定の車載機器について、適切と思われる設定に自動的に修正する。しかし、自動的に修正された設定が、ドライバが適切と考える設定と必ずしも一致しない場合もある。そして、その修正された設定が、ドライバが適切と考える設定と一致しない場合、ドライバはその車載機器の設定を手動で再修正することになる。そのため、そのような自動制御装置を採用しても、ドライバの操作負荷を減らせない場合があった。
そこで、車載機器の設定を変更する前に、ドライバに問いかけを行う車載機器の制御装置が提案されている(例えば、特許文献1または2を参照)。
特許文献1に開示された自動制御システムは、車載機器の設定を変更する前に、ドライバにその変更後の設定を報知して、ドライバが設定変更を承認する操作を行った場合に、その設定変更を実行する。
また、特許文献2に開示された車載機器の自動制御装置は、車載機器の制御を実行するかどうかを判断するための制御実行判断情報を取得し、制御判断情報が問い掛け条件を満たす場合には、運転者に対してその制御を実行するか否かを問い掛け、運転者がその制御の実行を肯定していると判断した場合にその制御を実行する。一方、係る自動制御装置は、制御実行判断情報が自動実行条件を満たす場合、問い掛けをすることなくその制御を実行する。さらに係る自動制御装置は、運転者の操作に応じて、問い掛け条件及び自動実行条件を学習し、それら条件を適宜修正する。
特開2000−127869号公報 特開2007−38932号公報
ところで、ドライバは、特定の状況において、複数の操作を決まった順序にしたがって連続して実行することがある。ところが、その操作順序と異なる順序でそれらの操作が実行されると、ドライバは不快に感じるおそれがある。例えば、あるドライバは、車両がトンネルの入口に接近すると窓を閉じ、その後にAMラジオをつけるとする。このようなドライバに対して、先にAMラジオをつけた後に窓を閉じると、ラジオの音が車外に漏れるので、そのドライバは不快に感じる可能性がある。
しかしながら、上記の何れの特許文献に記載の自動制御装置も、提案する操作の順序を考慮していなかった。そのため、これらの自動制御装置が複数の操作を提案または自動実行する場合、例え提案された操作自体がドライバにとって好ましいものであっても、その操作の提案順序あるいは実行順序が不適切なためにドライバに不快感を感じさせるおそれがあった。
さらに、特定の状況において、ドライバが常に所定の複数の操作を実行するのであれば、それら所定の複数の操作が同時に提案されることが望ましい。
そこで、本発明の目的は、少なくとも一つの車載機器に対する複数の操作の提案順序を適切に決定できる車載機器の制御装置及び制御方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、ドライバが特定の状況において常に実行する少なくとも一つの車載機器に対する複数の操作を、同時に提案または実行できる車載機器の制御装置及び制御方法を提供することにある。
請求項1の記載によれば、本発明の一つの形態として、少なくとも一つの車載機器を制御する制御装置が提供される。係る制御装置は、少なくとも一つの車載機器に対する二つの操作について、その二つの操作のうちの一方が実行された後に他方の操作が実行される遷移確率を記憶した記憶部(21)と、車載機器に関する少なくとも一つの推薦操作を選択する推薦操作決定部(23)と、推薦操作決定部(23)により複数の推薦操作が選択されたとき、その複数の推薦操作の提案順序を、記憶部(21)に記憶された遷移確率に従って決定する提案順序決定部(24)と、複数の推薦操作を、提案順序決定部(24)により決定された提案順序に従って、少なくとも一つの車載機器に対して実行する制御部(27)とを有する。
本発明に係る制御装置は、複数の操作間の実行順序に関する遷移確率を用いることにより、少なくとも一つの車載機器に対する複数の推薦操作の提案順序を適切に決定することができる。そして係る制御装置は、その提案順序にしたがって複数の操作を実行するので、ドライバの車載機器に対する操作負荷を軽減することができるとともに、不適切な操作順序によりドライバが不快感を感じることを防止できる。
また請求項2の記載によれば、本発明に係る制御装置において、提案順序決定部(24)は、複数の推薦操作を互いに異なる複数の順序に並べ、それら複数の順序のそれぞれについて、各順序に従って連続する二つの推薦操作間の遷移確率を、その順序の最初から最後まで乗じた値をその順序に対する尤度として求め、複数の順序のうち尤度が最大となる順序を提案順序とすることが好ましい。このように提案順序を決定することにより、本発明に係る制御装置は、複数の推薦操作全体として、最も適切と考えられる提案順序を決定することができる。
また請求項3の記載によれば、本発明に係る制御装置は、ドライバが車載機器に対して2以上の操作を行ったとき、その操作の順序にしたがって対応する遷移確率が高くなるように更新する学習部(26)をさらに有することが好ましい。このような学習部を有することにより、本発明に係る制御装置は、複数の操作について、ドライバが普段実行する順序に沿った操作間の遷移確率が高くなるので、ドライバの好みに応じた提案順序を求め易くなる。
また、請求項4の記載によれば、本発明の他の形態として、少なくとも一つの車載機器を制御する制御装置が提供される。係る制御装置は、少なくとも一つの車載機器に関する少なくとも一つの推薦操作を選択する推薦操作決定部(23)と、推薦操作決定部(23)により複数の推薦操作が選択されたとき、それら複数の推薦操作のうち、同時に実行すべき少なくとも2以上の推薦操作を、その2以上の推薦操作が同時に実行される確率を表す同時実行確率に従って決定し、同時提案操作とする同時提案操作決定部(25)と、同時提案操作を乗員に表示し、乗員による同時提案操作を承認するか否かを示す回答操作が入力されるユーザインターフェース部(15、16)と、ユーザインターフェース部(15、16)を介して、同時提案操作を承認する回答操作が入力された場合、その同時提案操作に含まれる全ての推薦操作を少なくとも一つの車載機器に対して実行する制御部(27)とを有する。
本発明に係る制御装置は、複数の操作が同時に実行される確率を参照することにより、ドライバが特定の状況において常に実行する少なくとも一つの車載機器に対する複数の操作を、一つの操作の組としてドライバに提示できる。またドライバは、その一つの操作の組みに対して承認操作を行うだけで、その操作の組みに含まれる全ての操作が実行される。そのため、係る制御装置は、ドライバの車載機器に対する操作負荷を軽減することができる。
また請求項5の記載によれば、本発明に係る制御装置において、同時提案操作決定部(25)は、推薦操作決定部(23)により推薦された複数の推薦操作のうちの第1の推薦操作が実行された後にそれら複数の推薦操作のうちの第2の推薦操作が実行される確率を表す第1の遷移確率と、第2の推薦操作が実行された後に第1の推薦操作が実行される確率を表す第2の遷移確率との合計を、それら複数の推薦操作が提案されたときに対応する、車両に関する環境条件の出現回数で割ることにより同時実行確率を求め、同時実行確率が所定の閾値よりも大きいとき、第1の推薦操作と第2の推薦操作を同時提案操作とすることが好ましい。このように、複数の推薦操作のうちの二つの推薦操作について、一方が実行された後に他方が実行される確率を、どちらの実行順序についても考慮することにより、本発明に係る制御装置は、それら二つの推薦操作が同時に実行される同時実行確率を適切に評価することができる。そしてその同時実行確率がある程度高いときにのみ、それら二つの推薦操作を同時提案操作とするため、係る制御装置は、同時提案操作を適切に決定することができる。
さらに、請求項6の記載によれば、本発明のさらに他の形態として、少なくとも一つの車載機器を制御する制御方法が提供される。係る制御方法は、少なくとも一つの車載機器に関する少なくとも一つの推薦操作を選択するステップと、複数の推薦操作が選択されたとき、それら複数の推薦操作の提案順序を、少なくとも一つの車載機器に対する二つの操作について、その二つの操作のうちの一方が実行された後に他方の操作が実行される遷移確率に従って決定するステップと、複数の推薦操作を、決定された提案順序に従って少なくとも一つの車載機器に対して実行するステップとを有する。
本発明に係る制御方法は、複数の操作間の実行順序に関する遷移確率を用いることにより、少なくとも一つの車載機器に対する複数の推薦操作の提案順序を適切に決定することができる。そして係る制御方法は、その提案順序にしたがって複数の操作を実行するので、ドライバの車載機器に対する操作負荷を軽減することができるとともに、不適切な操作順序によりドライバが不快感を感じることを防止できる。
さらに、請求項7の記載によれば、本発明のさらに他の形態として、少なくとも一つの車載機器を制御する制御方法が提供される。係る制御方法は、少なくとも一つの車載機器に関する少なくとも一つの推薦操作を選択するステップと、複数の推薦操作が選択されたとき、それら複数の推薦操作のうち、同時に実行すべき少なくとも2以上の推薦操作を、その2以上の推薦操作が同時に実行される確率を表す同時実行確率に従って決定し、同時提案操作とするステップと、同時提案操作をユーザインターフェース部を介して乗員に表示するステップと、ユーザインターフェース部を介して、同時提案操作を承認する回答操作が入力された場合、同時提案操作に含まれる全ての推薦操作を少なくとも一つの車載機器に対して実行するステップとを有する。
本発明に係る制御方法は、複数の操作が同時に実行される確率を参照することにより、ドライバが特定の状況において常に実行する少なくとも一つの車載機器に対する複数の操作を、一つの操作の組としてドライバに提示できる。またドライバは、その一つの操作の組みに対して承認操作を行うだけで、その操作の組みに含まれる全ての操作が実行される。そのため、係る制御方法は、ドライバの車載機器に対する操作負荷を軽減することができる。
上記各部に付した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、本発明の実施形態に係る車載機器の制御装置について説明する。
本発明の実施形態に係る車載機器の制御装置は、車両そのものに関する情報、あるいは車両の周囲の状況に関する情報に基づいて、適切と考えられる車載機器の設定を自動的に決定し、その設定にするための操作をドライバに提示する。そして、ドライバがその操作を承認すると、係る制御装置は車載機器をその設定にしたがって自動制御する。そしてこの制御装置は、複数の操作を提案する際、ドライバが過去に行った操作の順序を参照して操作の実行順序を学習した、操作間の遷移確率を表す確率モデルを使用して、複数の操作を、適切な順序にしたがって提案する。またこの制御装置は、ドライバが特定の状況において常に同時に実行する複数の操作を、一つにまとめて提案する。
図1は、本発明の実施形態に係る制御装置を含む、車両制御システム1の全体構成を示す。図1に示すように、車両制御システム1は、オーディオ装置3、空調装置4、オートクルーズコントロール(以下、ACCという)といった運転支援装置5、ワイパー、パワーウインドウなどの車両本体各部のボディー制御装置6など、複数の車載機器と、それらを制御する制御装置2を有する。各車載機器と制御装置2とは、コントロールエリアネットワーク(以下、CANという)10によって互いに接続される。そして、制御装置2は、CAN10を通じて各車載機器へ制御信号を送信することにより、各車載機器を制御する。一方制御装置2は、各車載機器からCAN10を通じて各種の情報を取得する。その情報は、例えば、各車載機器の現在の設定を表す現状態情報、ドライバによる操作が行われた場合にその操作を表す操作情報を含む。
また、CAN10には、雨滴センサ11、内気温センサ12、車速センサ13など複数のセンサ機器が接続されている。ナビゲーション装置14も、CAN10に接続され、車両の位置情報を取得するセンサ機器として機能する。制御装置2は、CAN10を経由して、それらセンサ機器から車両に関する情報、あるいは車両の周囲の状況に関する情報を取得することができる。
さらに、車両制御システム1は、ディスプレイ15と、簡易入力インターフェース16も有し、これらもCAN10を通じて制御装置2と接続される。このディスプレイ15と簡易入力インターフェース16は、ドライバに対するユーザインターフェース部を構成する。ディスプレイ15は、例えば、液晶ディスプレイあるいは有機ELディスプレイで構成され、インストルメントパネル内に配置される。なお、ディスプレイ15は、インストルメントパネルと独立して配置してもよく、ナビゲーション装置14など、他の装置のディスプレイで兼用してもよい。また、簡易入力インターフェース16は、制御装置2から提示された操作に対して承認操作を行うためのYESボタンスイッチ161と、その提示された操作に対して拒否操作を行うためのNOボタンスイッチ162と、提示された複数の操作から一つの操作を選択するためのダイアルスイッチ163とを有する。そして簡易入力インターフェース16は、例えば、ステアリングに取り付けられ、ドライバはステアリングから手を離すことなくその簡易入力インターフェース16を操作することができる。なお、簡易インターフェース16は、制御装置2から提示された内容に対し、承認、否認、選択などの操作を可能とする手段であれば各ボタンスイッチ161、162、ダイアルスイッチ163に限定されるものではない。例えば、レバー、スライドスイッチ、エンコーダなどを入力デバイスとして構成してもよい。これら入力デバイスは、ステアリング上に、あるいはインパネ上に、あるいはセンターコンソールなどに配置することができる。また、簡易入力インターフェース16をディスプレイとタッチパネルで構成されるソフトスイッチとして実装してもよい。このような入力デバイスは、エアコンパネルやナビゲーション装置のディスプレイなどに配置することができる。
図2に、制御装置2の機能ブロック図を示す。制御装置2は、CPU、ROM、RAM等からなる1個もしくは複数個の図示してないマイクロコンピュータ及びその周辺回路と、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリ等からなる記憶部21と、各種センサ機器、各種車載機器等とCAN10を通じて通信する通信インターフェースからなる通信部22を有する。記憶部21には、制御装置2を制御するための各種プログラム、パラメータ、及び操作の種別を示す操作識別番号と、操作すべき車載機器、その設定項目及び目標設定値の対応関係を示した参照テーブル、推薦する操作及びその提案順序を決定するために使用される確率モデルを表す情報などが記憶される。
さらに、制御装置2は、このマイクロコンピュータ上で実行されるコンピュータプログラムによって実現される機能モジュールとして、推薦操作決定部23、提案順序決定部24、同時提案操作決定部25、学習部26及び制御部27を有する。
推薦操作決定部23は、制御装置2が各センサ機器から取得した情報が特定の環境条件を満たす場合に、各車載機器のそれぞれの設定項目(例えば、オーディオ装置3について、音量、使用機器(CD、ラジオ又はテープ)の選択など)について、ドライバにとって適切と推定される設定を決定する。そして推薦操作決定部23は、推定された設定のうち、現在の設定と異なっている設定項目に関して、推定された適切な設定に修正する操作を推薦操作として選択する。
まず、推薦操作決定部23は、推薦操作の提案を行うか否かを決定するために、制御装置2が各センサ機器から取得した情報に基づいて、特定の環境条件が満たされるか否かを判定する。特定の環境条件は、推薦操作を提案することがドライバの操作負荷低減に有用と考えられる、車両周囲の状態または車両自体の状態に関する条件である。このような環境条件は、予め少なくとも一つが設定され、推薦操作決定部23の処理を実行するプログラムに組み込まれる。例えば、特定の環境条件は、トンネルの出入口など、特定の場所から所定範囲内(例えば、500m以内)であり、車両がその特定の場所に接近中であることとすることができる。また別の例として、特定の環境条件を、所定雨量以上の雨が降っていること、日没時など特定の時間帯であること、車内温度が所定温度以上であること、あるいはそれらの条件の少なくとも二つを組み合わせた条件などとすることができる。
推薦操作決定部23は、何れかの環境条件が満たされると判定した場合、その環境条件と関連付けられたシーンアクチュエータモデルを用いて何らかの推薦操作を選択するか否かを決定する。シーンアクチュエータモデルは、制御装置2が各センサ機器から取得した情報のうちの少なくとも一つを入力パラメータとし、特定の車載機器の何れかの設定項目について、所定の操作が行われる確率を出力する確率モデルである。本実施態様では、確率モデルとして、ベイジアンネットワークを用いた。
図3に、シーンアクチュエータモデルとして使用される確率モデルの一例を示す。この確率モデル300は、一つのセンサノード301と、五つのアクチュエータノード302〜306を有する2層構成のベイジアンネットワークである。センサノード301には、ナビゲーション装置14から得た、車両の進行方向に対して最も近いトンネルのID及びそのIDにより識別されたトンネルの長さが観測事象として入力される。そしてセンサノード301は、観測事象において観測され得る値が生じる確率(本実施形態の場合、トンネルIDにより識別されたトンネルの長さが所定距離以上(例えば、500m以上)である(True)確率とトンネルIDにより識別されたトンネルの長さがその所定距離未満である(False)確率)を出力する。一方、各アクチュエータノード302〜306は、センサノード301から出力された確率を入力として、それぞれ、所定の車載機器に対して所定の操作を実行する確率(本実施形態では、それぞれ、ヘッドライトを点灯する確率、パワーウインドウを閉める確率、空調装置4を内気循環モードに設定する確率、オーディオ装置3のラジオをONにする確率、オーディオ装置3の音量を上げる確率)を出力する。
センサノード301には、トンネルIDについての事前確率表311が関連付けられる。図3の例では、トンネルIDにより識別されるトンネルの長さが所定距離以上である(True)事前確率と、トンネルIDにより識別されるトンネルの長さが所定距離未満である(False)事前確率は、ともに50%である。例えば、トンネルIDにより識別されるトンネルの長さの情報がナビゲーション装置14から得られないなどの理由によりトンネルの長さが未知の場合、センサノード301は、事前確率表311を参照して、True=0.5、False=0.5の値を出力する。一方、ナビゲーション装置14からトンネルID及びそのトンネルIDにより識別されるトンネルの長さの情報が得られた場合、センサノード301はその検知結果に対応する確率値を出力する(例えば、トンネルの長さが所定距離以上である場合、センサノード301はTrue=1、False=0を出力する。逆に、トンネルの長さが所定距離未満である場合、センサノード301はTrue=0、False=1を出力する)。
各アクチュエータノード302〜306には、それぞれ、入力された確率に対して所定の操作を実行する条件付確率を規定した条件付確率表(以下、CPTという)312〜316が関連付けられる。そして、各アクチュエータノード302〜306は、それぞれ、CPT312〜316を参照して、トンネルの長さが所定距離以上である場合と所定距離未満である場合のそれぞれの場合において所定の操作が実行される条件付確率を求めることにより、所定の操作が実行される確率を出力する。
各CPTでは、各列は、左側から順に、トンネルの長さが所定距離以上であること(True)、トンネルの長さが所定距離未満であること(False)に対応する。また各欄の値は、縦方向において、上から順に、そのアクチュエータノードに対応する操作が実行される(True)確率と、その操作が実行されない(False)確率を示す。例えば、アクチュエータノード302において、トンネルの長さが所定距離以上である場合において、ヘッドライトを点灯する操作が行われる条件付確率は、CPT312より90%であることが分かる。
一例として、アクチュエータノード302について、ヘッドライトを点灯する確率の算出について説明する。CPT312を参照すると、トンネルの長さが所定距離以上である場合(True)に対応する、ヘッドライトを点灯する(True)条件付確率及びヘッドライトを点灯しない(False)条件付確率は、それぞれ90%、10%である。一方、トンネルの長さが所定距離未満である場合(False)に対応する、ヘッドライトを点灯する(True)条件付確率及びヘッドライトを点灯しない(False)条件付確率は、それぞれ50%、50%である。したがって、アクチュエータノード302が、センサノード301からトンネルの長さが所定距離以上であることに対応する確率値(True=1、False=0)を受け取った場合、アクチュエータノード302は、ヘッドライトを点灯する確率として0.9を出力する。一方、センサノード301からトンネルの長さが所定距離未満であることに対応する確率値(True=0、False=1)を受け取った場合、アクチュエータノード302は、ヘッドライトを点灯する確率として0.5を出力する。また、センサノード301から、トンネルの長さが未知の場合に対応する確率値(True=0.5、False=0.5)を受け取った場合、アクチュエータノード302は、ヘッドライトを点灯する確率として0.7(=0.9・0.5+0.5・0.5)を出力する。
推薦操作決定部23は、環境条件ごとに少なくとも一つのシーンアクチュエータモデルを有する。例えば、推薦操作決定部23は、他のシーンアクチュエータモデルとして、内気温の観測値を入力とし、空調装置4の設定温度、風量、風向きの設定を変更する操作を行う確率を出力する確率モデルを有してもよい。さらに推薦操作決定部23は、他のシーンアクチュエータモデルとして、車両の現在位置を入力とし、オーディオ装置3の設定音量の変更、ラジオの選局、パワーウインドウの開閉、空調装置4の内気循環モード/外気モードの切り換えといった操作を行う確率を出力する確率モデルを有してもよい。
なお、環境条件を満たすか否かの判定に用いられる情報と、その環境条件に関連付けられたシーンアクチュエータモデルの入力パラメータとして用いられる情報は、全てまたは一部が同一であってもよく、あるいは、それらの情報は全く異なっていてもよい。例えば、環境条件が、トンネルの出入口から所定範囲内(例えば、500m以内)であり、かつ車両がそのトンネルの出入口に接近中であることとする。この場合、推薦操作決定部23は、ナビゲーション装置14から取得した、トンネルの位置を示す地図情報、車両の現在位置情報及び進行方向情報を参照して、その環境条件を満たすか否か判定できる。一方、その環境条件に複数のシーンアクチュエータモデルを関連付けることができる。その複数のシーンアクチュエータモデルのうちの一つは、環境条件を満たすか否かの判定に用いられる車両の位置情報及び進行方向を入力パラメータとして、ヘッドライトを点灯する確率を出力するものとすることができる。またその複数のシーンアクチュエータモデルのうちの他の一つは、上記の判定に用いられる車両の位置と、上記の判定には使用されない時間帯を入力パラメータとして、AMラジオの所定の局を選局する確率を出力するものとすることができる。あるいはその複数のシーンアクチュエータモデルのうちのさらに他の一つは、上記の判定に使用されない、前を走る車両との車間距離を入力パラメータとして、空調装置4を内気循環モードに設定する確率を出力するものとすることができる。
ただし、何れのシーンアクチュエータモデルについても、入力パラメータには、ドライバが行おうとする操作に関連性が高いものが選択される。
推薦操作決定部23は、それらシーンアクチュエータモデルを用いて、取得した情報に関連する車載機器の所定の操作を行う確率を求める。推薦操作決定部23は、得られた確率を所定の閾値Thpと比較する。そしてその確率が所定の閾値Thpよりも高い場合、推薦操作決定部23はその確率に対応する操作を推薦操作として選択する。なお、所定の閾値Thpは、ドライバがその推薦操作を肯定する可能性が高いと考えられる値、例えば、0.7に設定される。
推薦操作決定部23は、複数の推薦操作が選択された場合、それら推薦操作を表す識別情報を提案順序決定部24及び同時提案操作決定部25へ渡す。
一方、推薦操作決定部23は、一つの推薦操作のみが選択された場合、その推薦操作を表す識別情報を制御部27へ渡す。
提案順序決定部24は、複数の推薦操作が選択された場合、それら推薦操作の提案順序を決定する。その提案順序を決定するために、提案順序決定部24は、推薦操作の実行順序を表す確率モデルを使用する。本実施態様では、そのような確率モデルとして、単純マルコフ連鎖モデルを使用した。この単純マルコフ連鎖モデルは、ある時点tにおいて所定の状態を生じる遷移確率が、1回前の時点(t-1)における状態にのみ依存して求められるモデルである。本実施形態では、単純マルコフ連鎖モデルを表形式で表した単純マルコフ連鎖表が環境条件ごとに少なくとも一つ作成され、記憶部21に記憶される。そして提案順序決定部24は、推薦操作決定部23が満たすと判定した環境条件に対応する単純マルコフ連鎖表を記憶部21から読み出し、推薦操作の提案順序の決定に利用する。
図4に、特定の環境条件skに対応する単純マルコフ連鎖表の一例を示す。図4に示されたマルコフ連鎖表400において、列401の各欄に示されたa1〜a4は、それぞれ、1回前の時点(t-1)における操作(例えば、ヘッドライトON、ラジオON、パワーウインドウ閉じる等)を表す。また「start」は、1回前の時点(t-1)における操作が存在しないこと、すなわち、現時点tにおける操作が最初の操作であることを表す。一方、行402の各欄に示されたa1〜a4は、それぞれ、現時点tにおける操作を表す。また「end」は、現時点tにおける操作が存在しないこと、すなわち、1回前の時点(t-1)における操作が最後の操作であることを表す。なお、この例では、対象となる操作の数が4個であると仮定しているが、対象となる操作の数は4個に限られず、2個以上の任意の値とすることができる。ただし、対象となる操作の数が余りに多いと、操作順序を決定するために必要な計算量が膨大となる。そこで、対象となる操作の数は、環境条件ごとに想定される操作の種類の最大数とすればよい。
マルコフ連鎖表400の各欄の値は、特定の環境条件skが満たされる場合において、時点(t-1)における操作がaj(j=start,1,2,3,4)であったときに、時点tにおける操作がai(i=end,1,2,3,4)となった遷移回数m(ait,ajt-1|sk)を表す。なお、遷移回数m(ait,ajt-1|sk)は、後述する学習部26により、ドライバの操作履歴にしたがって更新される。
このマルコフ連鎖表400より、時点(t-1)における操作がajであったとき、時点tにおける操作がaiであるマルコフ確率mp(ait,ajt-1)は、次式で表される。
mp(ait,ajt-1|sk) = m(ait,ajt-1|sk)/Σim(ait,ajt-1|sk) (1)
例えば、マルコフ連鎖表400において、時点(t-1)における操作がa3であったとき、時点tにおける操作がa1であるマルコフ確率mp(a1t,a3t-1|sk)は、行404を参照することにより、0.66(=2/(2+1+0+0))であることが分かる。同様に、マルコフ連鎖表400において、時点(t-1)における操作がa1であったとき、時点tにおける操作がa2であるマルコフ確率mp(a2t,a1t-1|sk)は、行403を参照することにより、0.25(=1/(1+1+2+0))であることが分かる。
提案順序決定部24は、上記のマルコフ確率に基づいて、選択された推薦操作を任意の順序に並べたときのその順序に対する尤度を計算する。そして、提案順序決定部24は、求められた尤度のうち、最大となるものに対応する順序を、推薦操作の提案順序とする。
図5を参照しつつ、推薦操作の提案順序決定手順を説明する。図5(a)に示すマルコフ確率表500は、図4に示したマルコフ連鎖表400の各欄に示された遷移回数m(ait,ajt-1|sk)を、対応するマルコフ確率mp(ait,ajt-1|sk)に置き換えたものである。また、図5(b)に示す表510は、推薦操作がa1〜a3の3種類であった場合における、それら推薦操作の各提案順に対する尤度の計算結果を示すものである。なお、表510において、各行が一つの提案順序に対応し、左端の列の各欄に提案順序が示され、中央の列の各欄に尤度の算出式が示され、右端の列の各欄に尤度計算結果が示されている。
図5(a)及び(b)から明らかなように、a1→a2→a3の順序に対する尤度が最大となる。そこで、提案順序決定部24は、推薦操作の提案順序を、a1→a2→a3と決定する。
なお、提案順序決定部24は、複数の推薦操作のうちに、同時に実行すべきとされる2以上の推薦操作(以下、同時提案操作という)が含まれる場合、同時提案操作を一番最初に提案し、残りの推薦操作を、上記の尤度にしたがって決定するようにしてもよい。なお、どの推薦操作を同時提案操作とするかに関しては、後述する同時提案操作決定部25により決定される。
提案順序決定部24は、複数の推薦操作の提案順序を決定すると、その順序を表す情報を制御部27へ渡す。なお、提案順序を表す情報は、例えば、推薦操作の識別情報を要素とし、その識別情報を提案順序に従って並べた1次元のベクトルとすることができる。
同時提案操作決定部25は、選択された推薦操作が複数ある場合、その中から同時に操作される可能性の高い推薦操作一つの組にまとめ、同時提案操作とする。
特定の環境条件において、ドライバは2以上の操作を一連の操作として常に実行することがある。例えば、環境条件がトンネルの出入口から所定範囲内(例えば、500m以内)であり、車両がそのトンネルの出入口に接近中である場合、あるドライバは、ヘッドライトを点灯し、空調装置4を内気循環モードに設定する。このような場合、それら一連の操作を一括して提案することにより、ドライバは、個々の操作ごとに提案された推薦操作を承認する操作をしなくて済むので、ドライバの操作負荷を軽減できる。
そのために、同時提案操作決定部25は、記憶部21に記憶されている、上記の単純マルコフ連鎖表を参照し、以下の式に従って各操作同士の同時実行確率j(ai,aj|sk)を算出する。
j(ai,aj|sk) = {m(ait,ajt-1|sk) + m(ajt,ait-1|sk)}/n(sk) (2)
ここでskは、特定の環境条件を表す。また、m(ait,ajt-1|sk)は、環境条件skが満たされたときに、時点(t-1)において操作aj(j=1,...,r)が実行された後に時点tにおいて操作ai(i=1,...,r)が実行された遷移回数である。同様に、m(ajt,ait-1|sk)は、環境条件skが満たされたときに、時点(t-1)において操作ai(i=1,...,r)が実行された後に時点tにおいて操作aj(j=1,...,r)が実行された遷移回数である。また、n(sk)は、環境条件skの出現回数である。
図6(a)に一例として、図4に示したマルコフ連鎖表400に基づいて計算した同時実行確率j(ai,aj|sk)の一覧表600を示す。ただし、n(sk)=3であると仮定する。この同時実行確率表600の列601の各欄は操作ajを示し、行602の各欄は操作aiを表す。そして同時実行確率表600の各欄の数値は、対応する列601及び行602に示された操作の組(ai,aj)に対する同時実行確率j(ai,aj|sk)を表す。なお、j(ai,aj|sk)= j(aj,ai|sk)であるため、同時実行確率表600では、i<jとなる欄についてのみ、同時実行確率が示されている。一例として、同時実行確率j(a1,a3|sk)の計算方法について説明する。再度図4を参照すると、m(a1t,a3t-1|sk)=1、m(a3t,a1t-1|sk)=2である。そのため、(2)式より、j(a1,a3|sk)=(1+2)/3=1となることが分かる。なお、同時提案操作決定部25は同時実行確率j(ai,aj|sk)を算出する際、単純マルコフ連鎖表のうち、ajt-1が「start」である場合及びaitが「end」である場合の同時実行確率は計算しない。これらの場合、同時提案すべき操作の一方が存在しないためである。
次に、同時提案操作決定部25は、各操作の組(ai,aj)(i,j=1,...,r、ただしi≠j)に対する同時実行確率j(ai,aj|sk)が所定の閾値Thcよりも高い場合、その操作の組(ai,aj)を同時提案操作とする。このように、所定の閾値Thcは、複数の推薦操作が同時実行される可能性が高いことに対応する確率の下限値に対応し、例えば0.5に設定される。
また同時提案操作決定部25は、3個以上の推薦操作を同時提案操作とすべきか否かを決定することができる。そのために、同時提案操作決定部25は、同時提案操作とされた推薦操作の組(as,at)(s,t=1,...,r、ただしs≠t)と、その他の推薦操作au(u=1,...,r、ただしu≠sかつu≠t)の同時実行確率j(as+at,au|sk)を求める。そして同時提案操作決定部25は、新たに求めた同時実行確率j(as+at,au|sk)が上記の閾値Thcよりも高ければ、3個の推薦操作の組(as,at,au)を同時提案操作とする。ここで、同時実行確率j(as+at,au|sk)は以下の式により算出する。
j(as+at,au|sk) = j(as,au|sk) × j(at,au|sk) (3)
図6(b)に、図6(a)に示した同時実行確率表600に基づいて、最も同時実行確率が高い操作の組(a1,a3)を同時提案操作とし、その組と他の操作a2,a4との同時実行確率を示した同時実行確率表610を示す。同時実行確率表610の各欄の数値は、対応する列611の各欄に示された操作aiと行612の各欄に示された操作ajとの組(ai,aj)に対する同時実行確率を表す。この同時実行確率表610では、操作の組(a1,a3)が同時提案操作とされているので、操作a1、a3それぞれ単独の項は除かれている。この同時実行確率表610において、同時提案操作である操作の組(a1,a3)と操作a2との同時実行確率j(a1+a3,a2|sk)は、同時実行確率表600より、j(a1,a2|sk)=0.3、j(a3,a2|sk)=0.3であるので、(3)式より0.09となる。同様に、同時提案操作である操作の組(a1,a3)と操作a4との同時実行確率j(a1+a3,a4|sk)は、同時実行確率表600より、j(a1,a4|sk)=0.0、j(a3,a4|sk)=0.0であるので、0.0となる。
なお、3個以上の操作を同時提案操作とする可能性をより高くしたい場合、同時提案操作決定部25は、上記の(3)式の代わりに、以下に示す式の何れかを用いてもよい。
j(as+at,au|sk) = max(j(as,au|sk),j(at,au|sk))
j(as+at,au|sk) = min(j(as,au|sk),j(at,au|sk))
j(as+at,au|sk) = (j(as,au|sk),j(at,au|sk))/2
ここで関数max(x,y)は、変数x,yのうちの最大値を出力する関数である。また関数min(x,y)は、変数x,yのうちの最小値を出力する関数である。
図7に、同時提案操作決定部25による同時提案操作決定処理の動作フローを示す。同時提案操作決定部25は、特定の環境条件skにおいて推薦操作決定部23により選択された複数の推薦操作ai(i=1,...,r)を渡されると、記憶部21に記憶されている、その特定の環境条件skに対応する単純マルコフ連鎖表に基づいて各推薦操作間の同時実行確率j(ai,aj|sk)(i,j=1,...,r、ただしi≠j)を計算する(ステップS101)。次に、同時提案操作決定部25は、求めた同時実行確率j(ai,aj|sk)のうちの最大値j*を決定する(ステップS102)。そして同時提案操作決定部25は、最大値j*を所定の閾値Thcと比較する(ステップS103)。ステップS103において、最大値j*が所定の閾値Thcよりも大きい場合、同時提案操作決定部25は、その最大値j*に対応する推薦操作の組(ai *,aj *)を同時提案操作とする(ステップS104)。そして同時提案操作決定部25は、推薦操作の組(ai *,aj *)に対応付けた同時提案操作識別情報を作成する。この同時提案操作識別情報は、例えば、一つの同時提案操作に含まれる各推薦操作の識別情報を要素として有する1次元のベクトルとすることができる。
次に同時提案操作決定部25は、上記の(3)式などに基づいて、推薦操作の組(ai *,aj *)と他の推薦操作との同時実行確率を算出する(ステップS105)。それとともに、同時提案操作決定部25は、同時提案操作となった推薦操作の組(ai *,aj *)に対応する同時実行確率j(ai *,aj *|sk)を0にする。その後、同時提案操作決定部25は、制御をステップS102に戻し、ステップS103において同時実行確率の最大値j*が所定の閾値Thc以下となるまで、ステップS102〜S105の処理を繰り返す。
同時提案操作決定部25は、上記の処理を実行することにより、同時実行確率の高い2個以上の推薦操作を同時提案操作とすることができる。また同時提案操作決定部25は、複数個の同時提案操作を作成することもできる。
また、3個以上の推薦操作を同時提案操作とする結果が得られたとき、同時提案操作決定部25は、その同時提案操作にすべきとされた複数の推薦操作のうちの一部の推薦操作のみを含む少なくとも一つの同時提案操作を作成してもよい。例えば、ヘッドライト点灯、内気循環モード、ラジオONの3個の推薦操作が同時提案操作とされたとき、同時提案操作決定部25は、ヘッドライト点灯と内気循環モード、ヘッドライト点灯とラジオON、内気循環モードとラジオONの3通りの推薦操作の組み合わせを、それぞれ同時提案操作としてもよい。あるいは、同時提案操作決定部25は、ヘッドライト点灯と内気循環モードを同時提案操作とし、ラジオONを別個の推薦操作としてもよい。この場合、さらに、新たに作成した同時提案操作に含まるヘッドライト点灯という操作も、同時提案操作とは別個の推薦操作として作成してもよい。これにより、乗員が3個以上の推薦操作が含まれる同時提案操作のうちの一部の推薦操作のみを実行したいときにも、制御装置2は、乗員がその一部の推薦操作を選択して実行することを容易にする。
同時提案操作決定部25は、作成した同時提案操作識別情報を制御部27へ渡す。
学習部26は、推薦操作決定部23に関連して説明した上記の何れかの特定の環境条件が満たされている間に、ドライバが車載機器を直接操作した場合、その満たされている環境条件(以下、その環境条件をskとする)に関連するシーンアクチュエータモデル及び単純マルコフ連鎖表を更新する。
そのために、記憶部21には、環境条件skの出現回数n(sk)、ドライバが行った操作aiの回数n(ai,sk)及びその操作aiが行われたときの、その操作aiの推薦確率を算出するシーンアクチュエータモデルの各入力パラメータの値の組み合わせ区分cjに対する出現回数n(cj,sk)が記憶されている。そして学習部26は、環境条件skが満たされている間に操作aiが行われると、環境条件skの出現回数n(sk)、操作aiの回数n(ai,sk)、及び各入力パラメータの値の組み合わせ区分cjに対する出現回数n(cj,sk)をそれぞれ1インクリメントする。
推薦操作を決定するためのシーンアクチュエータモデルを更新するために、学習部26は、各入力パラメータの値の組み合わせ区分cjに対して操作aiが行われる条件付確率P(ai|cj)を、各組み合わせ区分に対する出現回数n(cj,sk)を操作aiの回数n(ai,sk)で割った値とする。そして学習部26は、その条件付確率P(ai|cj)を、シーンアクチュエータモデルの出力ノードのCPTに反映することにより、シーンアクチュエータモデルを更新する。
また推薦操作の提案順序を決定するため、及び同時提案操作を決定するための単純マルコフ連鎖表を更新するために、学習部26は、ドライバが複数の操作を連続して行った場合には、その操作順にしたがって、単純マルコフ連鎖表における該当する回数m(ait,ajt-1|sk)の値を1インクリメントする。例えば、ドライバが3種類の操作(a1,a2,a3)を、a2→a3→a1の順序で行った場合、学習部26は、対応する単純マルコフ連鎖表において、m(a2t,start|sk)、m(a3t,a2t-1|sk)、m(a1t,a3t-1|sk)、m(end,a1t-1|sk)の値をそれぞれ1インクリメントする。
さらに学習部26は、3種類以上の操作が行われた場合には、途中で行われた操作を少なくとも一つ省略した操作順に対応する回数m(ait,ajt-1|sk)についても、1インクリメントしてもよい。例えば、3種類の操作(a1,a2,a3)がa2→a3→a1の順序で行われた上記の例において、学習部26は、対応する単純マルコフ連鎖表において、途中の操作a3を省略したa2→a1の操作順に対応する回数m(a1t,a2t-1|sk)を1インクリメントしてもよい。このように、単純マルコフ連鎖表を更新することにより、学習部26は、3種類以上の操作が行われた場合において、途中に行われた操作の順序よりも、最初に行われた操作と最後に行われた操作の順序を守ることがドライバにとって重要である場合でも、適切にその操作順を推薦操作の提案順序に反映させることができる。
なお、学習部26は、環境条件skが満たされている間にドライバがある操作を行ってから、所定の期間(例えば、1分間)に次の操作を行った場合、それらの操作は連続して行われたと判定する。一方、複数の操作が行われても、それらの操作間の時間間隔が上記の所定の期間よりも空いていれば、学習部26はそれらの操作は連続していないと判定する。
また、学習部26は、ドライバの誤操作がシーンアクチュエータモデル及び単純マルコフ連鎖表に反映されることを防止する必要がある。そこで学習部26は、ドライバがある操作を行った後、一定時間内(例えば、1分間)に元に戻す操作を行った場合(例えば、空調装置4の設定温度を3℃下げた後、1分以内にその設定温度を3℃上げる操作を行った場合)、シーンアクチュエータモデル及び単純マルコフ連鎖表を更新しない。すなわち、学習部26は、記憶部21に記憶されている、環境条件skの出現回数n(sk)、操作aiの回数n(ai,sk)、及び各入力パラメータの値の組み合わせ区分cjに対する出現回数n(cj,sk)を更新せず、単純マルコフ連鎖表の何れの遷移回数m(ait,ajt-1|sk)も更新しない。
また、ドライバがある設定項目の操作を行った後、一定時間内(例えば、1分間)に同一の設定項目に関して先の操作と異なる設定値にする操作を行った場合、学習部26は、最初の操作前の状態から最後の操作後の状態へ変更する操作が行われたものとして上記の学習を実行する。例えば、ドライバが空調装置4の設定温度を25℃に設定した後、1分以内にその設定温度をさらに1℃下げて24℃に設定する操作を行った場合、学習部26は、空調装置4の設定温度を24℃に設定する操作のみが行われたものとして学習を実行する。
さらに、学習部26は、新しいデータほどシーンアクチュエータモデル及び単純マルコフ連鎖表に反映し易くするために、環境条件skの出現回数n(sk)などにおける、過去に蓄積されたデータの比率を軽減させてもよい。そこで、学習部26は、環境条件skの出現回数n(sk)、操作aiの回数n(ai,sk)、及び各入力パラメータの値の組み合わせ区分cjに対する出現回数n(cj,sk)、遷移回数m(ait,ajt-1|sk)を下記の式に従って更新する。
n(sk) = (1-Bs)n(sk)+1
n(ai,sk) = (1-Bf)n(ai,sk)+1
n(cj,sk) = (1-Bc)n(cj,sk)+1
m(ait,ajt-1|sk) = (1-Bm)m(ait,ajt-1|sk)+1
ここで、Bs、Bf、Bc、Bmは、それぞれ忘却係数であり、0≦Bs、Bf、Bc、Bm<1を満たす。これらの忘却係数を大きな値にするほど、学習データに占める過去に蓄積されたデータの比率が軽減され、新たに得られたデータがシーンアクチュエータモデル及び単純マルコフ連鎖表に反映され易くなる。そして各忘却係数Bs、Bf、Bc、Bmを0に設定した場合は、上記の実施形態と同じとなる。これらの忘却係数Bs、Bf、Bc、Bmは、例えば、0.01に設定される。
学習部26は、シーンアクチュエータモデル及び単純マルコフ連鎖表を更新すると、それらを表すデータを記憶部21に記憶する。
制御部27は、車両制御システム1全体を制御する。また制御部27は、推薦操作決定部23により選択された推薦操作をドライバに提示し、その提示に対するドライバの応答操作に従って、車載機器を制御する。あるいは制御部27は、選択された推薦操作を自動実行するように車載機器を制御する。
そこで、制御部27は、推薦操作決定部23により選択された推薦操作をディスプレイ15を介してドライバに提示する。ただし選択された推薦操作が複数存在する場合、制御部27は、提案順序決定部24により決定された順序に従ってそれら推薦操作をドライバに提示する。さらに制御部27は、同時提案決定部25により同時提案操作とされた複数の推薦操作がある場合、それらの推薦操作を一つの操作の組としてドライバに提示する。
図8(a)及び(b)に提案する推薦操作を表示したディスプレイ15の画面の一例を示す。図8(a)に示す画面800は、提案される複数の推薦操作のうちに同時提案操作が含まれない場合の画面の一例であり、図8(b)に示す画面810は、提案される複数の同時提案操作が含まれる場合の画面の一例である。
本実施形態では、原則として、推薦操作のうち、提案順序の早いものから順にディスプレイ15の上段、中央、下段の順に表示される。図8(a)に示す画面800では、最も提案順序が早い推薦操作は、ヘッドライトを点灯する操作であり、2番目に提案される推薦操作は、オーディオ装置3のラジオをつける操作であり、3番目に提案される操作は、空調装置4を内気循環モードに設定する操作である。
また、図8(b)に示す画面810では、ヘッドライトを点灯する操作と空調装置4を内気循環モードに設定する操作とが同時提案操作として、同じ枠内に表示されている。そしてその下に、次の提案順序となるオーディオ装置3のラジオをつける操作が提示されている。
ドライバが簡易インターフェース16を操作して提案された推薦操作を選択した上で、YESボタンスイッチ161を押下することにより、提案された推薦操作を承認すると、制御部27は、その推薦操作を実行するよう、対象となる車載機器を制御する。具体的には、その推薦操作に対応する設定信号を、通信部21を介して対象となる車載機器に送信し、その設定信号に従って車載機器にその推薦操作を実行させる。なお、ドライバが簡易インターフェース16のダイヤルスイッチ163を操作して同時提案操作を選択し、YESボタンスイッチ161を押下してその同時提案操作を承認すると、制御部27は、その同時提案操作に含まれる全ての操作を実行するよう、対象となる車載機器を制御する。そして制御部27は、実行された推薦操作の表示をディスプレイ15から消去し、その消去された推薦操作よりも下に表示されている推薦操作の表示位置を一つ上に繰り上げる。そのため、複数の推薦操作が提示されている場合、ドライバは、ディスプレイ15の一番上に表示された推薦操作を選択しておけば、後はYESボタンスイッチ161を連続して押下するだけで、提案順序にしたがってその複数の推薦操作を実行することができる。なお、同時提案操作に含まれる一部の推薦操作が、別の推薦操作として同時に提案されていることがある。このとき、制御部27は、選択された同時提案操作に含まれる推薦操作と同じ推薦操作もディスプレイ15から消去し、残りの推薦操作の表示位置を繰り上げる。
一方、ドライバが提案された推薦操作を選択した上で、NOボタンスイッチ162を押下することにより拒否操作を行うと、制御部27は、その推薦操作を実行せず、ディスプレイ15からその推薦操作の表示を消去する。また、推薦操作の提示後、一定期間の間、ドライバが何れの推薦操作についても承認操作及び拒否操作の何れも実行しない場合、制御部27は全ての推薦操作を行わず、ディスプレイ15から全ての推薦操作の表示を消去する。
なお、制御部27は、複数の推薦操作が選択されている場合、提案順序にしたがって推薦操作を一つずつディスプレイ15に表示するようにしてもよい。この場合、表示されている推薦操作に対してドライバが承認操作または拒否操作を行った場合、あるいはその推薦操作が表示されてから一定期間が経過した場合、制御部27は次の推薦操作を提示する。この場合でも、ドライバは、YESボタンスイッチ161を連続して押下するだけで、提案順序にしたがってその複数の推薦操作を実行することができる。
さらに、制御部27は、選択された推薦操作を自動実行してもよい。この場合においても、選択された推薦操作が複数存在する場合、制御部27は、提案順序決定部24により決定された順序に従ってそれら推薦操作を自動実行する。そして制御部27は、推薦操作を自動実行する場合、ドライバへ実行された操作を確認させるために、その推薦操作の内容をディスプレイ15に表示したり、スピーカを通じて音声にて報知してもよい。
図9に示したフローチャートを参照しつつ、本発明に係る制御装置2を有する車両制御システム1の動作を説明する。
車両制御システム1は、車両のイグニッションキーがオンにされると動作を開始する。そして制御装置2は、各センサ機器から、車速、車両の現在位置、車両の進行方向、現在時刻、雨滴の有無、外気温、車間距離など、車両に関する情報、あるいは車両の周囲の状況に関する情報を取得する(ステップS201)。次に制御装置2の推薦操作決定部23は、それら情報に基づいて、特定の環境条件si(k=1,2,...,n)の何れかが満たされるか否か判定する(ステップS202)。なお、環境条件siは、上記のように、推薦操作を提案することがドライバの操作負荷低減に有用と考えられる、車両周囲の状態または車両自体の状態に関する条件であり、少なくとも一つが予め設定される。そして何れの環境条件も満たされない場合、制御装置2は制御をステップS210へ移行する。
一方、ステップS202において、予め設定された特定の環境条件のうちの何れかの環境条件sk(1≦k≦n)が満たされたと判定された場合、制御装置2は、ドライバによる車載機器に対する何らかの操作がなされたか否かを判定する(ステップS203)。なお、制御装置2は、車載機器から何らかの設定が変更されたことを示す設定変更信号をCAN10を介して受信すると、その車載機器が操作されたと判定できる。
何れの車載機器も操作されていない場合、制御装置2の推薦操作決定部23は、推薦操作を選択する(ステップS204)。具体的には、推薦操作決定部23は、環境条件skに関連する少なくとも一つのシーンアクチュエータモデルに、センサ機器から取得された情報のうちの少なくとも一つを入力して所定の操作を実行する確率を求める。そして推薦操作決定部23は、得られた確率が所定の閾値Thpを超える場合、その確率に対応する操作を推薦操作とする。
ステップS204の後、制御装置2は一つ以上の推薦操作が選択されているか否か判定する(ステップS205)。推薦操作が一つも選択されていない場合、制御装置2は制御をステップS210へ移行する。
一方、ステップS205において、推薦操作が2個以上選択されている場合、制御装置2の同時提案操作決定部25は、選択された複数の推薦操作の中から同時提案操作を決定する(ステップS206)。また制御装置2の提案順序決定部24は、選択された複数の推薦操作の提案順序を決定する(ステップS207)。その後、制御装置2の制御部27は、選択された複数の推薦操作をその提案順序に従って自動実行するか、あるいはその提案順序に従ってドライバに提示し、簡易インターフェース16を介したドライバの承認操作後、その推薦操作を実行する(ステップS208)。その後、制御装置2は制御をステップS210へ移行する。
また、ステップS205において推薦操作が一つのみ選択されている場合、制御装置2は、ステップS206及びS207の処理を省略して、ステップS208の処理を実行する。
ステップS203において、ドライバが何れかの車載機器を直接操作している場合、制御装置2の学習部26は、その操作に関連する情報を取得し、学習データとして記憶部21に一時的に記憶する(ステップS209)。その操作に関連する情報は、満たされた環境条件の識別情報、ドライバにより行われた操作の識別情報、その操作時の車両に関する情報などである。
その後、制御装置2は、車両のイグニッションキーがオフされたか否かを判定する(ステップS210)。車両のイグニッションキーがオフされていない場合、制御装置2は、制御をステップS201へ戻す。そして制御装置2は、車両制御システム1が有する各センサ機器による情報取得間隔(例えば、5秒間隔)で、ステップS201〜S210の処理を繰り返し実行する。
車両のイグニッションキーがオフされた場合、制御装置2は、記憶部21に記憶されている学習データに基づいて、推薦操作の決定、推薦操作の提案順序の決定及び同時提案操作の作成に関する確率モデルなどを更新する(ステップS211)。具体的には、学習部26は、環境条件skの出現回数n(sk)、ドライバが行った操作aiの回数n(ai,sk)及びその操作aiが行われたときの、その操作aiの推薦確率を算出するシーンアクチュエータモデルの各入力パラメータの値の組み合わせ区分cjに対する出現回数n(cj,sk)、確率モデルのCPT及び単純マルコフ連鎖表の各回数m(ait,ajt-1|sk)を更新する。
その後、制御装置2は処理を終了する。
なお、各ステップにおける、制御装置2の各部の処理の詳細は、制御部2の各部の説明において詳述したので、ここではその説明を省略する。
以上説明してきたように、本発明に係る車載機器の制御装置は、車両に関する情報、あるいは車両の周囲の状況に関する情報に基づいて、適切と考えられる車載機器の設定を自動的に決定し、その設定に関連する推薦操作を自動実行またはドライバに提示することができる。そして推薦操作が提示される場合には、ドライバが簡易入力インターフェースを介してその推薦操作を承認する操作を行うだけで、この制御装置は、車載機器をその設定にしたがって自動制御することができる。さらにこの制御装置は、ドライバが過去に行った操作の順序を参照して操作の実行順序を学習した、操作間の遷移確率を表す確率モデルを用いて提案する操作の順序を決定するので、少なくとも一つの車載機器に対する複数の推薦操作を、ドライバの好みに応じた適切な順序で提示または自動実行できる。そして係る制御装置は、適切な順序にしたがって複数の操作を提示するので、ドライバの車載機器に対する操作負荷を軽減することができるとともに、ドライバの好みと異なる操作順序に従って操作が提案または実行されて、ドライバが不快感を感じることを防止できる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態において、提案順序決定部24または同時提案操作決定部25の何れか一方を省略してもよい。ただし、提案順序決定部24を省略する場合でも、同時提案操作を決定するために、記憶部21には単純マルコフ連鎖表を記憶しておき、また学習部26は、上述したようにその単純マルコフ連鎖表を更新する。また、同時提案操作決定部25は、予め定められた規則にしたがって、複数の推薦操作のうちの一部の推薦操作を同時提案操作としてもよい。
また、上記の実施形態では、提案順序決定部24は、各操作が単純マルコフ連鎖に従うものとして推薦操作の提案順序を決定した。しかし、提案順序決定部24は、2個以上の操作が行われた順序に依存して、その次の操作を決定するようにしてもよい。さらに、提案順序決定部24は、リカレントニューラルネットワークを用いて推薦の操作の提案順序を決定してもよい。
さらに、環境条件の設定範囲も、ドライバによる車載機器の操作に応じて学習してもよい。この場合、制御装置2の学習部26は、所定の操作が行われたときの車両の位置、車速、時刻などの車両に関する情報及び車両周囲の情報を学習データとして蓄積し、その蓄積した学習データを公知の何れかのクラスタリング手法を用いてクラスタリングする。そして学習部26は、その中に含まれる学習データ数が最も多いクラスタについて、それら学習データの全てを含む範囲を、環境条件の設定範囲とすることができる。
さらに、推薦操作決定部23は、特定の環境条件が満たされた場合、シーンアクチュエータモデルのような確率モデルを使用せず、予めその特定の環境条件に関連付けられた1または複数の操作を自動的に推薦するようにしてもよい。
上記のように、本発明の範囲内で様々な修正を行うことが可能である。
本発明の実施形態に係る制御装置を含む、車両制御システムの全体構成図である。 本発明の実施形態に係る制御装置の機能ブロック図である。 本発明に係る制御装置において、推薦操作を決定するために使用されるシーンアクチュエータモデルの一例を示す図である。 本発明に係る制御装置において、推薦操作の提案順序を決定するために使用される単純マルコフ連鎖表の一例を示す図である。 (a)は、図4に示した単純マルコフ連鎖表に対応するマルコフ確率表であり、(b)は、(a)のマルコフ確率表から求めた推薦操作の各提案順に対する尤度の計算結果を示す表である。 (a)は、図4に示した単純マルコフ連鎖表に基づいて計算した同時実行確率の一覧表であり、(b)は(a)に示した同時実行確率表に基づいて、最も同時実行確率が高い操作の組を同時提案操作とし、その組と他の操作との同時実行確率を示した同時実行確率表である。 同時提案操作決定処理の動作フローチャートである。 (a)は、提案される複数の推薦操作のうちに同時提案操作が含まれない場合のディスプレイの画面の一例を示す図であり、(b)は、提案される複数の同時提案操作が含まれる場合のディスプレイの画面の一例を示す図である。 本発明に係る制御装置を有する車両制御システムの動作フローチャートである。
符号の説明
1 車両制御システム
2 制御装置
3 オーディオ装置
4 空調装置
5 運転支援装置
6 ボディー制御装置
10 コントロールエリアネットワーク(CAN)
11 雨滴センサ
12 内気温センサ
13 車速センサ
14 ナビゲーション装置
15 ディスプレイ
16 簡易入力インターフェース
21 記憶部
22 通信部
23 推薦操作決定部
24 提案順序決定部
25 同時提案操作決定部
26 学習部
27 制御部

Claims (7)

  1. 少なくとも一つの車載機器を制御する制御装置であって、
    前記少なくとも一つの車載機器に対する二つの操作について、該二つの操作のうちの一方が実行された後に該二つの操作のうちの他方の操作が実行される遷移確率を記憶した記憶部(21)と、
    前記車載機器に関する少なくとも一つの推薦操作を選択する推薦操作決定部(23)と、
    前記推薦操作決定部(23)により複数の推薦操作が選択されたとき、該複数の推薦操作の提案順序を、前記遷移確率に従って決定する提案順序決定部(24)と、
    前記複数の推薦操作を、前記提案順序決定部(24)により決定された提案順序に従って前記少なくとも一つの車載機器に対して実行する制御部(27)と、
    を有することを特徴とする制御装置。
  2. 前記提案順序決定部(24)は、前記複数の推薦操作を互いに異なる複数の順序に並べ、該複数の順序のそれぞれについて、当該順序に従って連続する二つの推薦操作間の前記遷移確率を、該順序の最初から最後まで乗じた値を当該順序に対する尤度として求め、前記複数の順序のうち、前記尤度が最大となる順序を前記提案順序とする、請求項1に記載の制御装置。
  3. ドライバが前記車載機器に対して2以上の操作を行ったとき、該操作の順序にしたがって対応する前記遷移確率が高くなるように更新する学習部(26)をさらに有する、請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 少なくとも一つの車載機器を制御する制御装置であって、
    前記少なくとも一つの車載機器に関する少なくとも一つの推薦操作を選択する推薦操作決定部(23)と、
    前記推薦操作決定部(23)により複数の推薦操作が選択されたとき、該複数の推薦操作のうち、同時に実行すべき少なくとも2以上の推薦操作を、当該2以上の推薦操作が同時に実行される確率を表す同時実行確率に従って決定し、同時提案操作とする同時提案操作決定部(25)と、
    前記同時提案操作を乗員に表示し、乗員による前記同時提案操作を承認するか否かを示す回答操作が入力されるユーザインターフェース部(15、16)と、
    前記ユーザインターフェース部(15、16)を介して、前記同時提案操作を承認する回答操作が入力された場合、前記同時提案操作に含まれる全ての推薦操作を前記少なくとも一つの車載機器に対して実行する制御部(27)と、
    を有することを特徴とする制御装置。
  5. 前記同時提案操作決定部(25)は、前記推薦操作決定部(23)により推薦された複数の推薦操作のうちの第1の推薦操作が実行された後に該複数の推薦操作のうちの第2の推薦操作が実行される確率を表す第1の遷移確率と、該第2の推薦操作が実行された後に該第1の推薦操作が実行される確率を表す第2の遷移確率との合計を、前記複数の推薦操作が提案されたときに対応する、車両に関する環境条件の出現回数で割ることにより前記同時実行確率を求め、前記同時実行確率が所定の閾値よりも大きいとき、前記第1の推薦操作と前記第2の推薦操作を前記同時提案操作とする、請求項4に記載の制御装置。
  6. 少なくとも一つの車載機器を制御する制御方法であって、
    前記車載機器に関する少なくとも一つの推薦操作を選択するステップと、
    複数の推薦操作が選択されたとき、該複数の推薦操作の提案順序を、前記少なくとも一つの車載機器に対する二つの操作について、該二つの操作のうちの一方が実行された後に該二つの操作のうちの他方の操作が実行される遷移確率に従って決定するステップと、
    前記複数の推薦操作を、前記提案順序に従って前記少なくとも一つの車載機器に対して実行するステップと、
    を有することを特徴とする制御方法。
  7. 少なくとも一つの車載機器を制御する制御方法であって、
    前記少なくとも一つの車載機器に関する少なくとも一つの推薦操作を選択するステップと、
    複数の推薦操作が選択されたとき、該複数の推薦操作のうち、同時に実行すべき少なくとも2以上の推薦操作を、当該2以上の推薦操作が同時に実行される確率を表す同時実行確率に従って決定し、同時提案操作とするステップと、
    前記同時提案操作をユーザインターフェース部を介して乗員に表示するステップと、
    ユーザインターフェース部を介して、前記同時提案操作を承認する回答操作が入力された場合、前記同時提案操作に含まれる全ての推薦操作を前記少なくとも一つの車載機器に対して実行するステップと、
    を有することを特徴とする制御方法。
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