JP5126398B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技機の稼働効率を向上させることが容易な遊技機を提供する。
【解決手段】大入賞口31aと開閉部材(31p)を具備し、大当りの態様に対応する開閉パターンに従い、開閉部材の開閉動作を行う。開閉部材を視認容易とする第1の状態及び視認困難等とする第2の状態を行う可動部材(85L、85R)を備え、遊技球検知手段が第2の状態のときに遊技球を検知すると、可動部材を第1の状態とした後、第2の状態に戻す特定の移動態様に従い可動部材を移動させる。可動部材の移動中に遊技球を検知すると、現状位置を起点に移動させて第1の状態とした後、第2の状態に戻す移動態様を設定し、この移動態様が設定される場合に、この移動態様に従い可動部材を移動させる。開閉部材の開閉パターンの中には態様には複数種類の開閉パターンが含まれる。
【選択図】図37

Description

本発明は、遊技機に関し、いわゆるセブン機、羽根物、権利物又はアレンジボール等の弾球式の遊技機や、スロットマシン(若しくはパチスロ)と称される回胴式遊技機に対して適用することができる。
弾球式の遊技機は、外枠と、本体枠(中枠)と、この本体枠に保持された遊技盤と、遊技盤の盤面(前面部)を覆う透明板(ガラス板)を具備する前面枠と、を備える。また、この種の遊技機では、遊技盤の遊技盤面において外側レールと内側レールとが所定形状(略真円形、略楕円形、略長円形等の略円形等)に取り囲んで構成される遊技領域(つまり、領域部)に、各種の入賞口(大入賞口、始動入賞口、その他の一般入賞口等)、通過ゲート、演出表示装置、障害釘等が配設されている。
そして、通常、遊技領域の最下部に、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域外(機外)に排出するためのアウト口が設けられている。つまり、発射装置で打ち出され、遊技領域の左上部の球入口(遊技球の入口部)から遊技領域に進入し、この領域部(遊技領域)を流下する遊技球が、何れの入賞口にも入賞せずに領域部(遊技領域)の最下部に到達した場合には、遊技盤面前方に開口するアウト口を通じて遊技盤の後方に排出される。
この種の遊技機では、遊技球が始動入賞口に入賞することに起因して、大当りか否かの当否判定が行われる。かかる場合、演出表示装置の表示画面において、特別図柄を用いた演出表示(変動表示)を所定時間に亘って行った後、当否判定の結果を示す停止図柄が一定時間(例えば、0.6秒)に亘って停止表示される。そして、この当否判定の結果が大当りである旨の停止図柄(大当り図柄)が演出表示装置に停止表示されると、遊技機は大当り遊技(特別遊技)を開始し、開閉部材(大入賞装置を構成する開閉部材)に開閉動作を施し、閉鎖状態にある大入賞口を開放状態に変化させ、大入賞口への遊技球の入賞が可能となる。この後、大入賞口に所定個数の遊技球が入賞するか、所定時間が経過することにより、一旦、開閉部材の閉鎖動作を行って大入賞口を閉鎖状態とし、開閉部材に施される「1回の単位駆動(1回の大当りラウンド)」を完了する。この「開閉部材の単位駆動」が、所定の回数(所謂、「ラウンド数」)だけ繰り返されると、この遊技機は大当り遊技を終了する。
また、この種の遊技機においては、「発生する大当りの態様」に対応する開閉パターン(開閉態様)に従って、大入賞装置に開閉動作を施すことが行われている。例えば、(a)「各大当りラウンドにおいて、大入賞装置を長時間(遊技球の入賞可能性が高い時間であって、例えば、30秒)開放する開閉動作を一律に行う大当り遊技」の実行契機となる大当りと、(b)「各大当りラウンドにおいて、大入賞装置を短時間(遊技球の入賞可能性が低い時間であって、例えば、0.052秒)開放する開閉動作を一律に行う大当り遊技」の実行契機となる大当りと、を択一的に発生させる遊技機が提案されている(以下、「従来例」という。特許文献1を参照)。
更に、この弾球式の遊技機や、回胴式の遊技機等においては、遊技上の演出を盛り上げること等を目的として、遊技盤の前面部に可動物を配置することがある。例えば、「隠蔽された状態に格納されるとともに、演出モードに対応づけられた複数の可動演出体(動物人形)を有する可動演出装置」を、表示画面の周囲に配置した遊技機が提案されている(特許文献1を参照、以下、「従来例」という。)。そして、この遊技機が、演出モードを特定の演出モード(ノーマルリーチを実行する演出モード、スーパーリーチを実行する演出モード、大当り演出を実行する演出モード)に制御すると、当該演出モードに対応する可動演出体(動物人形)を露出させる演出を行う。
特開2009−233345号公報 特開2008−173239号公報
ところが、この可動演出装置は演出効果を高めることを目的として配置され、専ら、遊技機が制御する演出モードに従って、遊技機によって予め定められた通り(駆動タイミング・駆動方向・駆動速度等)に駆動を制御されるものに過ぎない。このため、この可動演出体が行う演出動作に起因して、遊技機の稼働効率を向上させることは困難である。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、演出効果を高めつつも、遊技機の稼働効率を向上させることが容易な遊技機を提供することである。
請求項1に記載の遊技機は、
前面部に遊技領域が設けられた遊技盤と、
前記遊技領域内に配設される始動入賞装置と、
前記遊技領域内に配設される大入賞口と、該大入賞口の開閉を行う開閉部材とを具備した大入賞装置と、
前記遊技領域を流下する遊技球が前記始動入賞装置に入賞することに起因して大当りか否かを当否判定する当否判定手段と、
前記当否判定の結果が大当りである場合に、発生させる大当りの態様を決定する大当り態様決定手段と、
前記大当り態様決定手段が決定した大当りの態様に対応する開閉パターンに従い、前記開閉部材の開閉動作を所定回数行う特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記遊技領域を流下する遊技球若しくは前記遊技領域を流下した遊技球を検知するための遊技球検知手段と、
前記開閉部材の前方を所定の移動経路に沿って第1の方向に移動して、前記開閉部材の前方から待避することで、前記開閉部材を前方から視認容易とする第1の状態になると共に、前記移動経路に沿って第2の方向に移動して、前記開閉部材の前方に位置することで、前記開閉部材を前方から視認不可能若しくは視認困難とする第2の状態になる可動部材を具備する可動演出装置と、
前記可動部材が前記第2の状態にあるとき、前記遊技球検知手段が遊技球を検知すると、前記可動部材を前記第1の方向に移動させて前記可動部材の状態を前記第1の状態とした後、前記可動部材を前記第2の方向に移動させて前記可動部材の状態を前記第2の状態に戻すことを内容とした特定の移動態様に従って、前記可動部材が移動するように前記可動演出装置の駆動を制御する移動演出制御手段と、
前記可動部材が前記移動経路を移動中に前記遊技球検知手段が遊技球を検知すると、前記可動部材を前記移動経路上の現状位置を起点に前記第1の方向に移動させて前記可動部材の状態を前記第1の状態とした後、前記可動部材を前記第2の方向に移動させて前記可動部材の状態を前記第2の状態に戻すことを内容とした移動態様を設定する移動態様設定手段と、
を備え、
前記移動演出制御手段は、前記特定の移動態様に従って、前記可動演出装置の駆動を制御すると共に、前記移動態様設定手段が前記移動態様を設定した場合には、当該設定された移動態様に従って、前記可動演出装置の駆動を制御するとともに、
前記開閉部材の開閉パターンの中には、前記開閉部材の開閉動作の態様を、各々異なる態様に特定する複数種類の開閉パターンが含まれることを特徴とする。
請求項1の遊技機によると、遊技者が遊技球を発射することに起因して、「大入賞口が開放状態か否か」や「開閉部材の開閉パターンが何れの開閉パターンに選択されたか」を確認可能若しくは確認容易としたり、「確認可能若しくは確認容易となる機会」や「確認可能若しくは確認容易となる時間」を増やすことができる。例えば、(1)可動部材が第2の状態にあるときに、遊技球検知手段が遊技球を検知すると、可動部材の状態が第1の状態となり、(2)可動部材の状態が第1の状態から第2の状態に変わろうとしたときに、遊技球検知手段が遊技球を検知すると、可動部材の移動方向が切り換えられ、可動部材が再び、第1の状態となるからである。
従って、請求項1の遊技機によると、「大入賞口の状態(開放状態若しくは閉鎖状態)」や、「開閉部材の開閉パターン」を確認可能若しくは確認容易にしようと考える遊技者に対して、遊技球を積極的に発射することを促すことができるため、止め打ちを防止する効果を奏し、遊技機の稼働効率を向上させることが容易である。なお、可動部材の状態が第2の状態に変更されようとしているとき、今まで、大入賞口や開閉部材の状態を視認していた遊技者は、開放状態や開閉パターンを継続して視認したいと考えるため、遊技球をより積極的に発射する(止め打ちを防止する)ことを期待できる。
また、請求項1の遊技機は、開閉部材を視認不可能若しくは視認困難とする第2の状態と、視認容易とする第1の状態とを択一的に実行する可動部材を備える。しかも、この可動部材の状態が、遊技者の行為(遊技球を発射する行為)に起因して変化するため、請求項1の遊技機によると、遊技者の自己参加性(自ら参加する度合い)の高い効果的な演出を行うことができる。
請求項1の発明の「複数種類の開閉パターン」としては、大入賞口への遊技球の入賞率が異なる開閉パターンを例示できる。つまり、各請求項の発明の遊技機では、特別遊技において、「開閉部材が行う開閉動作として、大入賞口への遊技球の入賞が困難な開閉動作a(大入賞口への遊技球の入賞率が、「ゼロ」である場合も含まれる。)」と、「開閉動作aよりも大入賞口への遊技球の入賞が容易な開閉動作b」と、を備えるものを例示できる。また、この場合の「開閉パターン」としては、「開閉動作aを複数回繰り返すショート開閉パターン」と、「開閉動作b及び開閉動作aのうちの少なくも開閉動作bを行うとともに、開閉動作bの実行回数が複数回とされるロング開閉パターン」を例示できる。
また、特別遊技において、開閉部材が行う開閉動作として、「大入賞口への遊技球の入賞が開閉動作aよりも容易で、開閉動作bよりも困難な開閉動作c」を1種若しくは2種以上更に含み、「開閉パターン」として、「開閉動作a及び開閉動作cのうちの少なくとも、開閉動作cを行うミドル開閉パターン」を例示できる。この場合の「ロング開閉パターン」としては、前述のものの他に、「開閉動作b、開閉動作a及び開閉動作cのうちの少なくも開閉動作bを行うとともに、開閉動作bの実行回数が複数回とされるロング開閉パターン」を例示できる。
「可動部材」としては、(A)遊技盤面(遊技盤の盤面)に沿って動作可能な左側扉(若しくは、板状の部材)と、右側扉(若しくは、板状の部材)とを備え、左側扉の右端部と右側扉の左端部とを近接させて、第2の状態を構成し、左側扉の右端部と右側扉の左端部とを互いに離間させて、第1の状態を構成するもの(2枚扉で、引き戸式の開閉扉)、(B)遊技盤面に沿って動作可能な扉(1枚扉で、引き戸式の開閉扉)を備え、開閉部材の前方に位置して第2の状態を構成し、遊技盤面に沿って動作して、開閉部材の前方を開放し、第1の状態を構成するもの等を例示できる。また、「可動部材」を前後に配設される複数組の「開閉扉」によって構成することもできる。なお、「可動部材」としては、左側扉と、右側扉とを備える場合、扉毎に移動経路を備えることになる。
請求項1の発明においては、可動部材が「移動経路を第1の方向に移動しているケース」と、「移動経路を第2の方向に移動しているケース」との双方において、遊技球検知手段が遊技球を検知することを契機に移動態様設定手段を作動させてもよいが、一方のケースのみに限定して、遊技球検知手段が遊技球を検知することを契機に移動態様設定手段を作動させてもよい(請求項2の発明を参照)。
「開閉部材」は、可動部材が第1の状態となったときに、直接的に視認可能とされてもよいが、「開閉部材」の前方に配置される透明板(無色透明であっても、有色透明であってもよい。)を透かして視認可能とされてもよい。また、各請求項の発明において、可動部材が移動経路を移動中に、遊技球検知手段が遊技球を検知した場合、可動部材が一定時間停止した後、第1の方向への移動を開始してもよいし、当該移動を直ちに開始してもよい。
請求項1の発明において「特定の移動態様」を、
「前記往路の始端部に位置する前記可動部材を、前記第1の方向に向って、第1の速度で、第1の距離移動させる第1の移動演出動作と、
前記可動部材を前記第1の方向に向って、前記第1の速度よりも速い第2の速度で、第2の距離移動させる第2の移動演出動作と、
前記可動部材を前記第1の方向に向って、前記第1の速度で、第3の距離移動させて、前記往路の終端部で停止させる第3の移動演出動作と、
前記往路の終端部に位置する前記可動部材を、前記第2の方向に向って、前記第1の速度で、前記第3の距離移動させる第4の移動演出動作と、
前記可動部材を前記第2の方向に向って、前記第2の速度で、前記第2の距離移動させる第5の移動演出動作と、
前記可動部材を前記第2の方向に向って、前記第1の速度で、前記第1の距離移動させて、前記復路の終端部で停止させる第6の移動演出動作と、 を、この順で行う移動態様」とすることができる(以下、「具体例1」という。)。
また、「具体例1」では、前記移動態様設定手段が設定する移動態様を、
「前記可動部材が前記移動経路を移動中に、前記遊技球検知手段が遊技球を検知すると、前記可動部材が前記往路の終端部に到達するまでの残存距離が、前記第1の距離と前記第2の距離とを加えた合算距離を超えるか否かを判定する残存距離判定手段を備え、
前記遊技球検知手段が遊技球を検知したときの前記可動部材の前記移動経路上の現状位置を起点として、残存距離が前記合算距離を超える場合には、
前記第1の移動演出動作と、
前記可動部材を、前記第1の方向に向かって、前記第2の速度で、前記残存距離から前記合算距離を減算した距離移動させる第7の移動演出動作と、
前記第3の移動演出動作と、
前記第4の移動演出動作と、
前記第5の移動演出動作と、
前記第6の移動演出動作と、
を、この順で行う移動態様とされ、
前記残存距離が、前記合算距離を超えない(同じか又は短い)場合には、
前記可動部材を、前記第1の方向に向かって、前記第1の速度で、前記往路の終端部まで移動させて停止させる第8の移動演出動作と、
前記第4の移動演出動作と、
前記第5の移動演出動作と、
前記第6の移動演出動作と、
を、この順で行う移動態様」とすることができる。
具体例1の遊技機では、可動部材の移動を常時一定速度でスムーズに行うのではなく、移動経路を移動するとき、最初を「低速」で、中間を「高速」で、最後を「低速」という態様で行う。
なお、具体例1では、遊技球検知手段が遊技球を検知したことに伴って、可動部材の移動方向を急に切り換えた場合においても、現状位置を正確に把握して、可動部材の速度を的確に制御(例えば、往路の終端部付近で、低速に制御)することができる。このため、可動部材が、移動経路の端部(往路の終端部や、復路の終端部)付近に配設される所定部材(所定部分)に勢い良く衝突して破損することを防止できる。また、可動部材の駆動源をモータ(特に、ステッピングモータ)で構成する場合には、可動部材が移動経路の端部(往路の終端部や、復路の終端部)に到達したとき等に、モータが脱調するのを防止することができる。
具体例1においては、可動部材の駆動源をモータ(特に、ステッピングモータ)で構成する場合、(a)特定の移動態様に従って定める距離(第1の距離、第2の距離、第3の距離)や、(b)移動態様設定手段に設定された移動態様に従って定める距離(「第1の速度、第2の速度、第1の速度の順に速度を切り換えて、往路の終端部に進む場合の各速度に対応する距離」、「第1の速度の定速で往路の終端部に進む場合の当該定速で進む距離」、「復路における第1の距離、第2の距離、第3の距離」)を、モータが駆動するステップ数で設定しても良いし、モータの駆動時間で設定してもよい。なお、『可動部材の現在位置』は、例えば、遊技球検知手段が遊技球を検知した時の位置であって、可動部材の移動方向、移動速度、設定された移動速度による移動距離(ステップ数)により、判断することができる。
また具体例1によると、残存距離の長短に応じて、「可動部材が第2の速度で移動する時期」を設けるか否かを選択し、可動部材を用いた移動演出の時間を確保する。つまり、残存距離が短い場合に、「第2の速度を用いる移動演出動作(第7の移動演出動作)」を選択したとしても、第2の速度(高速)で駆動する距離は非常に短い距離となるので、速度を切り替え制御する程の効果は得られない。残存距離が短い場合には、むしろ速度制御を簡便化(切り替えをせず第1の速度を維持)し(第8の移動演出動作を選択し)、可動部材の移動時間を確保したほうが、制御面でも遊技者の興趣を高める面でもより効果的である。つまり、具体例1によると、可動部材が移動経路を移動中に、遊技球検知手段が遊技球を検知すると、残存距離によって速度制御の態様を変えることで、効果的な演出を実行できるため、遊技者に遊技球を発射させ、遊技機の稼働効率を向上させることが更に容易である。
具体例1の遊技機において、
「前記第1の距離と、前記第3の距離とは等距離であること」を特徴としてもよい(以下、「具体例3」という。)。
具体例3では、第1の距離と第3の距離とを等距離にするため、可動部材の駆動制御(移動演出制御手段による移動演出制や、移動態様設定手段に移動態様設定)を簡易に行いつつ、遊技機の稼働効率を向上させることができる。
「遊技球検知手段」の数は単数であってもよいし、複数であってもよい。また、「遊技球検知手段」としては、(a)遊技盤の遊技盤面に配置される部材(「ゲート」、「ワープ通路部材」、「特定の遊技球受入口に遊技球を誘導するための誘導部材」等)に配設され、遊技盤面を流下する遊技球を検知する遊技球検知手段(以下、「タイプ1」という。)、(b)遊技盤の遊技盤面よりも後方に後退する位置に設けられ、特定の遊技球受入口に受け入れた遊技球を検知するための遊技球検知手段(以下、「タイプ2」という。)、(c)特定の遊技球受入口の下方等に設けられ、当該特定の遊技球受入口に受け入れた遊技球を検知するための遊技球検知手段等(以下、「タイプ3」という。)を例示できる。なお、「遊技球検知手段」を複数備える場合、「タイプ1」〜「タイプ3」のうちの何れかのタイプのみを備えてもよいし、2種以上のタイプが混在してもよい。
入賞口(大入賞口、始動入賞口、一般入賞口等)には、通常、当該入賞口に遊技球が受け入れられたこと(つまり、入賞したこと)を検知するための入賞検知手段が設けられるが、この入賞検知手段を「遊技球検知手段」として用いることができる。また、ゲートにも、通常、当該ゲートを遊技球が通過したことを検知するための通過検知手段が設けられるが、この通過検知手段を、「遊技球検知手段」として用いることができる。
請求項2の発明の遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、
前記可動部材が前記移動経路を移動している場合に、前記可動部材が、前記第1の方向に移動しているか、又は前記第2の方向に移動しているかを判断する移動方向判断手段と、
前記移動方向判断手段によって、前記可動部材が前記第1の方向に移動していると判断された場合に、前記移動態様設定手段の作動を禁止する作動禁止手段と、
を備えることを特徴とする。
請求項2の発明の遊技機によると、可動部材が移動経路を第2の方向に移動しているケースに限定して、遊技球検知手段が遊技球を検知することを契機に移動態様設定手段を作動させる構成(移動経路を第1の方向に移動している場合においては、遊技球検知手段が遊技球を検知しても、移動態様設定手段を作動させない構成)を採用する。可動部材が第1の方向(開放方向)に移動している際は、移動態様を再設定しないことで、制御を簡便化できる。そして、「可動部材が往路を移動するとき、発射を停止(待機)していた遊技者」が、可動部材の状態が視認不可状態に変更されようとしていることに気づくと、ただちに遊技球の発射を再開することが期待できる。つまり、「開閉部材」を一旦視認した後、「開閉部材の開閉態様等を継続して視たい」と考える遊技者が、遊技球の発射をやめない(止め打ちをしない)ことが期待できるため、請求項2の発明によると、遊技機の稼働効率を向上させることが、更に一層容易である。
請求項3の発明の遊技機は、請求項1又は2に記載の遊技機において、
前記開閉部材が行う開閉動作には、
前記大入賞口を所定時間以下の開放時間に渡って開放することを1回以上行うことを内容とする第1の開閉動作と、
前記大入賞口を前記所定時間の2倍以上の開放時間に渡って開放することを1回行うことを内容とする第2の開閉動作と、が含まれ、
前記大当りの態様に対応して特定される開閉パターンの中には、
前記第1の開閉動作及び前記第2の開閉動作のうちの前記第1の開閉動作を行う第1の開閉パターンと、
前記第1の開閉動作及び前記第2の開閉動作のうちの少なくとも前記第2の開閉動作を行う第2の開閉パターンと、が含まれ、
前記当否判定手段を構成するとともに遊技の基本進行を司る主制御部と、
前記主制御部によって表示制御され、前記当否判定の結果を、変動表示を経て確定表示する主可変表示手段と、
前記主制御部から送信される表示制御コマンドを受信する副制御部によって表示制御され、前記当否判定の結果を、図柄変動演出表示を経て確定表示する前記演出表示手段と、を備え、
前記主可変表示手段は、前記当否判定の結果を確定表示する際、前記第1の開放開閉パターンを特定する第1の大当りを発生させる場合と、前記第2の開放開閉パターンを特定する第2の大当りを発生させる場合と、において異なる態様の表示を行い、
前記演出表示手段は、前記当否判定の結果を確定表示する際に、前記第1の大当りを発生させる場合と、前記第2の大当りを発生させる場合とにおいて同一の態様の表示を行うとともに、
前記演出表示手段の表示内容の方が、前記主可変表示手段の表示内容よりも認識容易とされる。
請求項3の発明では、可動部材の状態が第1の状態とならなければ、「大入賞口が開放状態か否か」や「開閉部材の開閉パターンが何れの開閉パターンに選択されたか」をより確認し難くするため、遊技球を更により積極的に発射することを期待できる。従って、請求項3の発明の遊技機によると、遊技機の稼働効率を向上させることが、更により一層容易である。
ここで、主可変表示手段と演出表示手段とが別個の図柄表示装置で構成されてもよいし、同一の図柄表示装置が構成する表示部のうちの異なる部分によって構成されてもよい。なお、この図柄表示装置としては、液晶表示装置(液晶ディプレイ)、「7セグメントLED表示体を用いた図柄表示装置」、プラズマディプレイ、CRTディプレイ等の各種表示装置等を例示できる。なお、表示制御コマンドとしては、変動パターン決定手段が決定した変動パターンを特定するための変動パターン指定コマンド、特別図柄停止情報指定コマンド(後述する。)、停止図柄指定コマンド(後述する。)などを例示できる。
請求項3の発明の遊技機では、演出表示手段の表示内容の方が、主可変表示手段の表示内容よりも遊技者にとって認識容易とされる。例えば、(a)演出表示手段の方が主可変表示手段よりも大きな図柄を表示すること、(b)演出表示手段では文字・数字として成立する図柄を表示し、主可変表示手段では文字・数字として成立しない図柄を表示すること、(c)主可変表示手段よりも演出表示手段の方を遊技領域の中央寄りに配設すること、或いは、(a)〜(c)のうちの2つ以上を行うこと等によって、演出表示手段の表示内容の方が主可変表示手段の表示内容よりも認識容易とすることができる。
請求項4の発明の遊技機は、請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機において、
前記遊技球検知手段は、前記遊技領域内において、前記大入賞装置外に設置されることを特徴とする。
請求項4の発明では、遊技球検知手段を大入賞装置外に設置するため、開閉部材が開放状態にないときでも、可動部材を移動させて開閉部材を視認可能若しくは視認容易とすることができる。つまり、遊技球検知手段を前記大入賞装置内に設置すると、開閉部材が開放状態にあるときでなければ、可動部材を移動させることができないが、請求項3の発明では、開閉部材が開放状態にないときでも、可動部材を移動させることができる。
すなわち、(a)特別遊技以外の遊技を実行しているとき(大入賞口が閉鎖状態に維持される通常遊技を実行しているとき)や、(b)特別遊技を実行中において、大入賞口が閉鎖しているときにおいても、「開閉部材をよく視たい」と考える遊技者が、遊技球を積極的に発射することが期待できるため、請求項4の発明によると、遊技機の稼働効率を向上させることが、更に一層容易である。
なお、請求項4の発明においては、大入賞装置外とともに、大入賞装置内に遊技球検知手段を備えてもよい。また、前記遊技球検知手段が、前記大入賞口を通過した又は通過する遊技球が通過する入賞ロ通路に設けられてもよい。これらの場合、特別遊技(つまり、大当り遊技)を実行中において、遊技者が、遊技球を積極的に発射することが期待できる。従って、特に特別遊技(大当り遊技)の実行中において、遊技機の稼働効率を向上させることが容易である。ここで、大入賞口を通過した遊技球を検知するための遊技球検知手段を、「大入賞口に遊技球が入賞したことを検知するための入賞検知手段」によって構成してもよいし、この入賞検知手段とは別に設けられる検知手段によって構成してもよい。
請求項5の発明の遊技機は、請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機において、
前記遊技領域内には、前記始動入賞装置及び前記大入賞装置を含む複数の入賞装置と、
何れの入賞装置にも入賞しなかった遊技球を機外に排出するためのアウト口と、が配設され、
前記遊技球検知手段は、
前記入賞装置を通過した又は通過する遊技球が通過する入賞ロ通路と、
前記アウトロを通過した又は通過する遊技球が通過するアウトロ通路と、
のうちの一方若しくは両方に設けられることを特徴とする。
請求項5の発明の遊技機では、入賞口若しくはアウトロに遊技球が受け入れることで、遊技球検知手段が遊技球を検知する構成を使用するため、遊技球の積極的な発射を促すことができる。
ここで、本明細書において、「前」及び「表」は、「遊技機を基準とする前方(つまり、遊技者に近接する方向)」を示し、「後」及び「裏」は、遊技機を基準とする後方(つまり、遊技者から離間する方向)」を示す。また、「左」とは、遊技者から見て「左」であることを示し、「右」とは「遊技者から見て右」であることを示す。更に、本体枠、前面枠、上皿部材、下皿部材等のように、「扉の如く、開閉可能な部材(以下、「扉型部材」という。)」において、「左」、「右」、「前」、「後」等は、これらの扉型部材が使用状態にある場合、つまり、閉鎖された状態にある場合を基準としたものである。また、本明細書において、遊技盤面に設けられた各種入賞口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを、「入賞」若しくは「入球」と表記することがある。このうち、「入賞」とは、賞球の払い出しの前提となる入賞口に遊技球が入球することを示すもので、入賞口に遊技球が入る(受け入れられる)ことを示す点では、「入球」と実質的に同義である。
以上記述したように各請求項の発明によると、演出効果を高めつつも、遊技機の稼働効率を向上させることが容易な遊技機を得ることができる。
本発明の各実施例に係る遊技機を示す斜視図である。 本発明の各実施例に係る遊技機を示す正面図である。 本発明の各実施例に係る遊技機の本体枠等を説明するための概略的な説明図である。 本発明の各実施例(実施例3を除く)に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。 (a)は各実施例に係る遊技機の右下表示装置を概略的に示す正面図であり、(b)は各実施例に係る遊技機の右下表示装置で実行される特別図柄の変動表示態様を示す説明図であり、(c)は各実施例に係る遊技機の演出表示装置の表示画面を概略的に示す正面図である。 (a)は各実施例に係る遊技機の左下表示装置を概略的に示す正面図であり、(b)は各実施例に係る遊技機の可変式の始動入賞装置を概略的に示す正面図である。 (a)は遊技盤本体に設けられた下部ユニットの取付孔を説明するための概略的な斜視図(メイン役物装置等の他の盤部品の取付孔は省略)であり、(b)は下部ユニットが取り付けられた遊技盤本体(メイン役物装置等の他の盤部品は省略)である。 下部ユニットの斜視図である。 下部ユニット(装飾板を取り外した状態)の斜視図である。 大入賞口ユニットの取付位置等を説明するための斜視図である。 収納部材、中駆動ユニットベース部、右駆動ユニットベース部及び左駆動ユニットベース部を説明するための斜視図である。 収納部材と球通路部材を示す一部斜視図である。 収納部材と球通路部材と仕切部材を示す一部斜視図である。 収納部材と球通路部材と仕切部材等を説明するための説明図(概略的な縦断面図)である。 収納部材と球通路部材と透明板を示す一部斜視図である。 (a)は第1の始動口入賞装置の開口部(第1の始動入賞口)と始動口入賞検出スイッチ等の位置関係を説明するための説明図であり、(b)は仕切部材を説明するための断面図である。 ベース部材の斜視図である。 ベース部材の正面図である。 ベース部材の一部斜視図である。 ベース部材の一部正面図である。 ベース部材の背面図である。 左側の球通路部材の斜視図である。 右側の球通路部材の斜視図である。 (a)は左側の球通路部材の左側面図であり、(b)は右側の球通路部材の右側面図である。 大入賞口ユニットを説明するための平面図である。 大入賞口ユニットを説明するための平面図である。 大入賞口ユニットを説明するための斜視図である。 (a)は裏カバー部材の斜視図であり、(b)はシャッター部材の斜視図である。 (a)は取付部材及び大入賞口ソレノイドの斜視図であり、(b)は大入賞口ソレノイドの斜視図である。 大入賞口ユニットを説明するための説明図である。 大入賞口ユニットを説明するための説明図である。 大入賞口ユニットを説明するための斜視図である。 大入賞口ユニットを説明するための斜視図である。 大入賞口ユニットを説明するための遊技盤の正面図である。 大入賞口ユニットを説明するための遊技盤の正面図である。 ベース本体、装飾板、前下飾り部材等を説明するための概略的な正面図である。 ベース本体、装飾板、前下飾り部材等を説明するための概略的な正面図である。 図36のa−a断面図である。 図36のb−b断面図である。 図36のc−c断面図である。 前方開閉扉ユニット及び後方開閉扉ユニット等を示す斜視図である。 前方開閉扉ユニットと大入賞口の関係を説明するための概略的な正面図である。 前方開閉扉ユニット、駆動機構等を示す概略的な正面図である。 (a)及び(b)は、右側扉、第2前方アーム板金、第2摺動部材及び係止部材を示す斜視図である。 (a)及び(b)は、右側のベースカバーを示す斜視図である。 右側のガイドカバーと、右側のベースカバーと、第2摺動部材の関係等を説明するための縦断面図である。 右側のガイドカバーを示す斜視図である。 第2摺動部材、第1センサ及び前クランクアームを示す斜視図である。 後方開閉扉ユニット等を示す斜視図である。 第2後方アーム部材及び後クランクアームを示す斜視図である。 ガイドカバーと、ベースカバーと、支持ピンと、装着孔と、ブッシュの関係を示す断面図である。 右駆動ユニットベース部及び左駆動ユニットベース部を示す斜視図である。 右側の駆動機構を示す斜視図である。 右側の駆動機構を示す正面図である。 前開閉カム及び前クランクアームを取り外した状態の右側の駆動機構の正面図である。 右側の駆動機構の取付状態を説明するための概略的な横断面図である。 駆動モータと、駆動ギアと、従動ギアと、後開閉カムを示す斜視図である。 右側の駆動機構の取付状態を説明するための概略的な横断面図である。 前方開閉扉ユニット及び後方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図である。 (a)前方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図であり、(b)は後方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図である。 (a)前方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図であり、(b)は後方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図である。 (a)前方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図であり、(b)は後方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図である。 (a)前方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図であり、(b)は後方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図である。 (a)前方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図であり、(b)は後方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図である。 (a)前方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図であり、(b)は後方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図である。 (a)前方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図であり、(b)は後方開閉扉ユニットの駆動態様等を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機を示す裏面図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 本発明の各実施例に係る電子制御装置を示すブロック図である。 (a)は各実施例に係る遊技機の通常確率モードにおける大当り抽選の確率等を説明するための説明図であり、(b)は各実施例に係る遊技機の高確率モードにおける大当り抽選の確率等を説明するための説明図である。 (a)は第1大当り動作Aを説明するための説明図であり、(b)は第1大当り動作Bを説明するための説明図であり、(c)は第2大当り動作を説明するための説明図である。 各実施例に係る遊技機の特図1大当り抽選(第1の大当り抽選)で使用するデータテーブルを説明するための説明図である。 各実施例に係る遊技機の特図2大当り抽選(第2の大当り抽選)で使用するデータテーブルを説明するための説明図である。 (a)は「基本的な大当り遊技」における大入賞口の開閉パターンを説明するための説明図であり、(b)は「15R変則確変大当り遊技(Aタイプ)」における大入賞口の開閉パターンを説明するための説明図である。 (a)は「15R変則確変大当り遊技(Bタイプ)」における大入賞口の開閉パターンを説明するための説明図であり、(b)は「15R変則確変大当り遊技(Cタイプ)」における大入賞口の開閉パターンを説明するための説明図である。 「第2大当り遊技」における大入賞口の開閉パターンを説明するための説明図である。 (a)及び(b)は疑似図柄の内容を説明するための説明図である。 (a)及び(b)は本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される図柄変動表示を説明するための説明図である。 (a)及び(b)は本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される図柄変動表示を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される図柄変動表示、前方開閉扉ユニット、後方開閉扉ユニット等の作動状態等を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される図柄変動表示、前方開閉扉ユニット、後方開閉扉ユニット等の作動状態等を説明するための説明図である。 (a)及び(b)は前方開閉扉ユニット、後方開閉扉ユニット等の作動状態等を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される図柄変動表示、前方開閉扉ユニット、後方開閉扉ユニット等の作動状態等を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される図柄変動表示、前方開閉扉ユニット、後方開閉扉ユニット等の作動状態等を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される図柄変動表示、前方開閉扉ユニット、後方開閉扉ユニット等の作動状態等を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される図柄変動表示、前方開閉扉ユニット、後方開閉扉ユニット等の作動状態等を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される図柄変動表示、前方開閉扉ユニット、後方開閉扉ユニット等の作動状態等を説明するための説明図である。 本発明の各実施例に係る遊技機によって実行される図柄変動表示、前方開閉扉ユニット、後方開閉扉ユニット等の作動状態等を説明するための説明図である。 本発明の各実施例(実施例3を除く)に係る遊技機によって実行される可動部材の開閉演出において、移動経路等を説明するための説明図である。 本発明の各実施例(実施例3を除く)に係る遊技機によって実行される可動部材の開閉演出を説明するための説明図である。 本発明の各実施例(実施例3を除く)に係る遊技機によって実行される可動部材の開閉演出を説明するための説明図である。 本発明の各実施例(実施例3を除く)に係る遊技機によって実行される可動部材の開閉演出を説明するタイム図である。 本発明の各実施例(実施例3を除く)に係る遊技機によって実行される可動部材の開閉演出を説明するタイム図である。 本発明の各実施例(実施例3を除く)に係る遊技機によって実行される可動部材の開閉演出を説明するタイム図である。 本発明の各実施例(実施例3を除く)に係る遊技機によって実行される可動部材の開閉演出を説明するための説明図である。 本発明の各実施例(実施例3を除く)に係る遊技機によって実行される可動部材の開閉演出を説明するための説明図である。 本発明の各実施例(実施例3を除く)に係る遊技機によって実行される「前方開閉扉の入球時演出」を説明するための説明図である。 (a)及び(b)は各実施例に係る遊技機において主制御部からコマンドが出力される様子を概念的に示した説明図である。 各実施例に係る遊技機の遊技制御処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の普通電動役物遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の特別図柄遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の当否判定処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の図柄変動開始処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の大当り遊技開始設定処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の大当り遊技処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の大当り遊技終了時処理を示すフロー図である。 各実施例の大当り動作開始コマンド出力処理を示すフロー図である。 各実施例の大当り遊技関連コマンド出力処理を示すフロー図である。 実施例1及び実施例2の入球コマンド出力処理を示すフロー図である。 各実施例に係る遊技機の演出制御処理を説明するためのフロー図である。 各実施例に係る遊技機の図柄変動演出処理を示すフロー図である。 各実施例の大当り遊技演出処理を示すフロー図である。 各実施例の大当り遊技演出処理を示すフロー図である。 入球時演出処理を示すフロー図である。 各実施例(実施例2を除く)駆動態様設定処理を示すフロー図である。 各実施例の初期設定処理を示すフロー図である。 各実施例の通常再設定処理を示すフロー図である。 各実施例の特別再設定処理を示すフロー図である。 各実施例の開放処理を示すフロー図である。 各実施例の閉鎖処理を示すフロー図である。 各実施例のフルオープン時開放演出処理を示すフロー図である。 実施例2の駆動態様設定処理を示すフロー図である。 実施例3に係る遊技機の遊技盤を示す正面図である。 図125のd−d断面図である。 実施例3に係る遊技機によって実行される可動部材の開閉演出において、移動経路等を説明するための説明図である。 実施例3に係る遊技機によって実行される可動部材の開閉演出を説明するための説明図である。 実施例3に係る遊技機によって実行される可動部材の開閉演出を説明するための説明図である。 (a)は実施例4の入球コマンド出力処理を示すフロー図であり、(b)は実施例5の入球コマンド出力処理を示すフロー図である。 (a)は実施例6の通過コマンド出力処理を示すフロー図であり、(b)は実施例6の駆動態様設定処理を説明するための説明図である。 (a)は実施例3の第1の変形例を説明するための説明図であり、(b)は実施例3の第2の変形例を説明するための説明図である。
以下、発明を実施するための最良の形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。以下に示す各実施例では、各請求項に係る発明を、「セブン機」と称する遊技機(パチンコ機)1に適用した各具体例について説明する。
(1)機械的な構造
a.遊技機の全体構造
先ず、この遊技機1の全体構造について、図1〜図3を参照して説明する。この遊技機1は、図1及び図2に示すように、外枠2と、この外枠2に装着された遊技機本体Hと、を備えている。また、外枠2は、パチンコホールの島設備に設けられた設置部位に固定されるとともに遊技機本体Hを支持するためのものである。この外枠2は、略矩形状の枠状体によって構成される外枠本体21(図1及び2を参照)と、外枠本体21の前面下部を覆う前板部22とを備えている。
遊技機本体Hは、外枠2の左端側上下のヒンジH1、H2(図1を参照)を用いて、外枠2の左端側に回動自在に組み付けられている。この遊技機本体Hは、遊技機1のうちで外枠2を除く部分であって、図1に示すように、本体枠3と、前面枠4と、上皿部材5と、下皿部材6と、遊技盤10(図4を参照)と、裏機構盤102(図67参照)等を主要部としている。また、本体枠3は、図3に示すように、外枠2に嵌めこまれ、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。尚、本体枠3の右端側には、施錠装置7が装着されている。
本体枠3は、全体がプラスチック製であり、図3に示すように、枠状体によって構成されている。この本体枠3は、上半部に窓部3Mを備える枠本体部3bと、枠本体部3bの裏面部から略矩形枠状に突出する突出部3cとを備える。そして、本体枠3は、この突出部3cを用いて遊技盤10を保持するための保持部を構成している。つまり、突出部3cの突端面であって、窓部3Mの左方側の上下と、窓部3Mの右方側の上下には保持具3fが回動可能な状態で装着され、保持具3fの突端部を遊技盤10の後面部に当接させることで遊技盤10が本体枠3により保持されている。
本体枠3が遊技盤10を保持したとき、「遊技盤10の前面部10aに構成される遊技領域11」を、窓部3Mによって本体枠3の前方から視認することができる。また、遊技盤10の背面部には、裏機構盤102(図67参照)が装着され、この背面部を覆う状態とされている。なお、遊技球を上皿部材5に払い出すための遊技球払出装置109が、裏機構盤102に配設されている(図67参照)。
前面枠4は、図1に示すように、本体枠3の前面側に配置され、本体枠3の左端に開閉可能に支持されている。この前面枠4はその中央部に視認窓41aを備えている。この視認窓41aは前面枠4の前後に貫通する状態に設けられ、遊技盤10の遊技盤面(遊技盤10の前面部)に形成された遊技領域11(図4参照)の外周形状に対応して略円周状に開設され、前面枠4を閉じたときにその背後に配置される遊技領域11が、この視認窓41aによって前方から視認可能とされる。
前面枠4は、図1に示すように、枠本体41と、この枠本体41に装着されるガラス板43と、ガラス板43を枠本体41に保持させるための保持具(図示を省略)とを備える。また、前面枠4の上端部側の左右には、各々スピーカSP1、SP2(図69参照)が内蔵されている。また、本遊技機1においては、前板部22の左右両端にも、スピーカSP3、SP4(図69参照)が内蔵されている。そして、本遊技機1においては、これらのスピーカSP1〜SP4を用いて、遊技状態に応じた効果音その他の音(音声)を発生させる。
遊技機本体Hの前面部のうちで前面枠4の下方の部位には、上皿部材5と下皿部材6とが設けられている。すなわち、上皿部材5は前面枠4の下方に配置され、その略容器形状とされる内部に遊技機1から排出される遊技球を受け入れるための受入口5bを備えている。尚、上皿部材5の裏側には、球貸表示基板410(図68参照)及び演出ボタン基板228(図69参照)が設けられ、上皿部材5の上面部には「演出ボタンSW」が配置されている(図1を参照)。
図1及び図2に示すように、下皿部材6は上皿部材5の下方に配置されている。この下皿部材6の略中央には、その略容器形状とされる内部に上皿部材5から排出される遊技球を受け入れるための受入口6aを備えている。また、下皿部材6の左端には灰皿6bが設けられ、下皿部材6の右端には発射ハンドル9が設けられている。
本体枠3の前面部裏側(本体枠3の内部)であって、遊技盤10よりも下方の左端側に位置する部位には、発射装置ユニット(図示を省略)が配設されており、この発射装置ユニットに、下皿部材の右端に位置する発射ハンドル9が接続されている。ここで、発射装置ユニットは、球送り装置(図示を省略)から送り出される遊技球を略鉛直上方に発射して、遊技領域11に到達させるためのものである。また、発射ハンドル9には、遊技者が触れていることを検出するタッチスイッチ(タッチセンサ)9aが装着されており、その近傍には、遊技球の発射を一時的に停止するための発射停止スイッチ9bが装着されている。
b.遊技盤10の構成
次に、遊技盤10の構成について図4等を用いて説明する。この遊技盤10は正面視で略矩形状の合板を用いて構成される遊技盤本体10Aと、この遊技盤本体10Aに装着される各種の盤部品(外側レール12、内側レール13、メイン役物装置20、下部ユニット80等)が装着されている。尚、この遊技盤本体10Aの前面部には、セル画が印刷されたシート状物が貼着されているが図示を省略する。また、遊技盤本体10Aの前面部によって遊技盤面が構成される。
遊技盤本体10Aは、正面視で略円形とされる領域形成部10Bと、領域形成部10Bの周囲に位置する領域外部10Cとを備える。また、遊技盤本体10Aの前面部には、ともに帯状の金属板を用いて構成される外側レール12と、内側レール13とが配設されている。そして、領域形成部10Bの前面部は、この外側レール12及び内側レール13が形成する略円形の周壁によって略包囲されつつ、遊技領域11を構成している。なお、遊技領域11の左上部(遊技領域11の中央部を基準に、左斜め上方に位置する部分)が、発射経路Yに開放されており、発射経路Yを通過した遊技球が、遊技領域11に進入するための入口部11Vを構成する。
この領域形成部10B(つまり、遊技盤10において遊技領域11内に位置する部位)には、メイン役物装置20(所謂、センター役物)と、普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16と、第1の始動入賞装置17aと、第2の始動入賞装置17bと、下部ユニット80と、多数の障害釘18と、風車19等が配設されている。
メイン役物装置20は、取付部材(化粧板)21と、演出表示装置27とを備える。このうち、取付部材21は、領域形成部10Bの前面部に装着される板状体によって構成され、図4に示すように、遊技領域11の中央及び上方右側部分を占めている。この取付部材(化粧板)21には、窓部形成孔21dが設けられ、この窓部形成孔21dによって、遊技領域11の中央に位置する演出表示装置27の表示内容を遊技者側から視認可能とする為の表示窓21eを構成している。尚、この表示窓21eは正面視で略矩形状とされている。
また、図4に示すように、取付部材21の下縁部には、ステージ部21pが前方に突出する状態に装着され、取付部材21の周縁部のうちのその他の部位には、装飾部材21Aが前方に突出する状態に装着されている。この装飾部材21Aは、取付部材21の上縁部から突出する庇部21Hと、取付部材21の左側縁部から突出する左側装飾部21Lと、取付部材21の右側縁部から突出する右装飾部21Rとを備えている。また、左側装飾部21Lの下端側には、ワープ部材21Tが一体化されている。
このワープ部材21Tは、略筒形状とされつつ軸心を右下り傾斜とする部材であり、内部に遊技球の通路(所謂「ワープ通路」)21wを形成している。つまり、左側装飾部21Lの左側面部(ワープ部材21T)の上端部において、このワープ通路21wの進入口(ワープ部材21Tの一方の開口部)が、左斜め上方に向かって開口し、ワープ通路21wの出口(ワープ部材21Tの他方の開口部)が、ステージ部21p上(メイン役物装置20の内部)に向かって開口している。すなわち、ワープ通路21wは、遊技領域11を流下する遊技球を上端の進入口で受け入れた後、ステージ部21p上(メイン役物装置20の内部)に進入させる。
また、ステージ部21pは、その上面部によって遊技球の転動面を構成する。この転動面は、左右の端部から中央部に向かって下る傾斜面として構成されているが、転動面の中央部では上方に向かって僅かに隆起する隆起部とされている。
本遊技機1においては、遊技領域11を流下し、通路21wを通じて転動面の左端部に到達した遊技球は、転動面上を右方向に転動し、更に、左方向に転動する。そして、遊技球の勢いが衰えたところで、この遊技球はメイン役物装置20外に排出されるが、転動面の中央部から排出される遊技球の多くは、一定の確率で、後述する「第1の始動入賞装置17a」に入賞する。尚、本実施例では、ステージ部21p上を転動しなければ、第1の始動入賞装置17aに入賞することができないが(図4を参照)、メイン役物装置20に進入せずに(ステージ部21p上を転動しなくても)第1の始動入賞装置17aに入賞可能な構成を採用することもできる。
演出表示装置27は、液晶表示装置によって構成されるものであり、後述する右下表示装置60と同様に、可変表示手段の具体例を構成する。但し、この演出表示装置27においては、右下表示装置60における特別図柄の変動表示及び停止表示に連動する演出表示(変動表示及び停止表示)を実行する演出表示装置として機能する。尚、本実施例では、右下表示装置60が、本図柄(特別図柄の一具体例を示す。)を用いて変動遊技を行う「本図柄変動表示手段」を構成し、演出表示装置27が、疑似図柄(特別図柄の他の具体例を示す。)を用いて変動遊技を行う「演出図柄変動表示手段」を構成する。
演出表示装置27の表示画面27aは、その全体、若しくは、一部を用いて種々の図柄を表示可能である。この表示画面27aには、図5(c)に示すように、3つの疑似図柄表示部27b〜27dと、その他の部分で構成される背景画面表示部27hとが出現することがある。この場合、この疑似図柄表示部27b〜27dは、表示画面27aにおいて横方向に3つ並んで配置される。このように出現する各疑似図柄表示部27b〜27dでは、「疑似図柄」を用いた演出表示(変動表示)と、停止表示等がなされる。また、表示画面27aに疑似図柄表示部27b〜27dが表示されるときには、この表示画面27aのその他の部位によって背景画面表示部27hが表示される。そして、この背景画面表示部27hには、背景を示す図柄(以下、背景図柄という。)を表示したり、この背景図柄とともにキャラクタを示す図柄(以下、キャラクタ図柄という。)を表示することができる。これら「疑似図柄」や「背景図柄」や「キャラクタ図柄」は、演出表示装置27の表示画面27aに表示される「演出図柄」の一具体例を示すものであり、これら「疑似図柄」や「背景図柄」や「キャラクタ図柄」により「図柄変動表示(図柄変動)」が実現される。
下部ユニット80は、図7(a)及び(b)に示すように、遊技盤本体10Aの下部に設けられた取付孔10Eを用いて、遊技盤本体10に取り付けられている。この下部ユニット80は、図8及び図9等を用いて示すように、収納部材81と、ベース部材82と、左右の前下飾り部材84L、84R(図9では図示を省略)と、装飾板85と、球通路部材86A、86Bと、左下表示装置50(図4を参照)と、右下表示装置60(図4を参照)と、大入賞口ユニット31(図10を参照)と、第1の始動入賞装置17aと、前方開閉扉ユニット90と、後方開閉扉ユニット95と、を備える。また、下部ユニット80は、可動演出装置の具体例を構成するとともに、前方開閉扉ユニット90と、後方開閉扉ユニット95と、左右の駆動機構97、97(後述する。)によって、可動演出装置の主要部を構成する。
収納部材81は、図8〜図10に示すように、遊技盤本体10Aの背後に配設されるとともに、前方開閉扉ユニット90、後方開閉扉ユニット95等の開閉扉を構成する装置や、球通路部材86A、86B等を収納している。また、この収納部材81は、図11に示すように、前方に開口する略箱形状に構成され、3個に駆動ユニットベース部81b、81c、81dが挿入配置されている。つまり、収納部材81の内部のうちで、略中央部には中駆動ユニットベース部81dが挿入配置され、中駆動ユニットベース部81bの右側には右駆動ユニットベース部81bが挿入配置されるとともに、中駆動ユニットベース部81dの左側には、左駆動ユニットベース部81cが挿入配置されている。
図11に示すように、収納部材81の上壁部と、3個に駆動ユニットベース部81b、81c、81dの上壁部との間には、空間部81xが設けられている。但し、収納部材81の上壁部のうちで、中央部寄りの部分が、その左右に比べて上方に突出する突出部81aとされているため、突出部81aの下方において空間部81x(中駆動ユニットベース部81dの上壁部との間に形成される空間部81x)の上下幅が大きくされている。そして、中駆動ユニットベース部81dの上壁部の上面が、大入賞口ユニット31を設置するための設置部位とされている。つまり、本下部ユニット80においては、突出部81aと、中駆動ユニットベース部81dとの間に形成される空間を用いて、大入賞口ユニット31(図10等を参照)が設置される。なお、右駆動ユニットベース部81b及び左駆動ユニットベース部81cの詳細については後述する。
図11及び図12に示すように、空間部81xにおいて、中駆動ユニットベース部81dよりも左側に位置する部分XLと、右側に位置する部分XRとに球通路部材86A、86Bが設置される。つまり、収納部材81の上壁部と左駆動ユニットベース部81cの上壁部との間に、左側の球通路部材86Aが設置され、収納部材81の上壁部と右駆動ユニットベース部81bの上壁部との間に、右側の球通路部材86Bが設置されている。
図15に示すように、中駆動ユニットベース部81dの上面部における前端側の略中央には、大入賞口31a(後述する。)に遊技球が入球したことを検出するための大入賞口入賞検出スイッチ31s(図63参照)が配置されている。つまり、大入賞口31a(後述する。)に入球した遊技球は、大入賞口入賞検出スイッチ31sに向かって案内される。そして、大入賞口入賞検出スイッチ31sは、略円形の通過孔311sを備えており、この通過孔311sを遊技球が通過することで、遊技球が大入賞口31(後述する。)に入球したことが検出される。
図12に示すように、収納部材81の内部奥側の略中央には、大入賞口31aに入賞した遊技球と、後述する球通路部材86A、86Bから排出される遊技球とを転動させるための転動面81eが前方(図12の紙面手前側)に向かって下り傾斜状に設けられている。また、収納部材81の下壁部の前縁部側の略中央には、略矩形状の切り欠部81hが設けられている。そして、転動面81eに到達する遊技球は、転動面81eを転動した後、切り欠部81hに向かって落下する。
図13に示すように、転動面81eの上方には、「転動面81eの上方に空間」を上下に仕切る仕切部材89が配置されている。この仕切部材89は、透明な樹脂を用いて構成される一体成形品であり、正面視で略X字形状とされている。また、後方に向かって下り傾斜に配置される基板部89aと、基板部89aの左右側縁部から上がり傾斜状に配置される上部側板部89b、89cと、基板部89aの左右側縁部から下り傾斜状に配置される下部側板部89d、89eとを備える。そして、左側の下部側板部89dを、転動面81eの左側縁の上方に配置し、右側の下部側板部89eを、転動面81eの左側縁の上方に配置した状態で、仕切部材89は転動面81eの上方に配置されている。また、仕切部材89の前端面には、凹凸89kが設けられている。
図13に示すように、転動面81eの後端部には、後壁体89fが略垂直に立ち上げられている。そして、図16(b)に示すように、この後壁体89fの前面部には、光を乱反射させるための凹凸89gが設けられている。また、図14に示すように、基板部89aの後端部と、後壁体89fの前面部との間には、遊技球が通過可能な空間部89hが設けられている。そして、大入賞口31aに入賞した遊技球は、前述の大入賞口入賞検出スイッチ31sを通過した後、基板部89aの上面部(後方に向かって下り傾斜となる上面部)を後方に向かって転動した後、空間部89hを通過して、転動面81eの後端側に落下する。
なお、図16(b)に示すように、基板部89aの上面部後端側の略中央と、上部側板部89b、89cの上面下端側には、基板部89a上を後方に向かって転動する遊技球を整列するための突条89jが設けられている。つまり、左右に隣り合う突条89j間の間隔が、1球の遊技球の通過を許容するものとされているため、基板部89aの上面部に次々に落下する遊技球は、中央に位置する突条89jと、その左側の突条89jとの間、若しくは、中央に位置する突条89jと、その右側の突条89jとの間を通過して、空間部89hに到達した後、後壁体89fの前方を落下して、転動面81eの後端側に到達する。
(a)大入賞口31aに入賞し、基板部89aの上面部を後方に転動して、転動面81eの後端側に到達した遊技球と、(b)左側の球通路部材86Aから排出され、転動面81eの後端部側左端に到達する遊技球と、(c)右側の球通路部材86Bから排出され、転動面81eの後端部側右端に到達する遊技球は、転動面81e上で合流して、転動面81e上を前方に向かって流下した後、切り欠部81hに向かって落下する。そして、仕切部材89の前端面と、後壁体89fの前面部は凹凸89k、89gが設けられ、前方から入射する光を乱反射するため、転動面81eを流下する遊技球の出所(大入賞口31aに入賞したもの、何れかの球通路部材86A、86Bから排出されたもの)が判り辛くなっている。従って、本実施例の遊技機では、遊技者に対して、「実際に大入賞口31aに入賞している遊技球の数」よりも多数の遊技球が、大入賞口31aに入賞しているような印象を与えや易くなっている。
図14及び図15に示すように、切り欠部81hの前方には、透明板89mを配置しているため、切り欠部81hに到達した遊技球が、前方に向かって飛び出すことが防止されている。ここで、転動面81eと、基板部89aの上面部とによって、「遊技球通路」の具体例を構成する。
図11に示すように、収納部材81の上壁部の左端側には、後述する第2の始動入賞装置17bに入球した遊技球を進入させるための進入口81jが設けられている。この進入口81jは、所定の樋部材(遊技球を通過させる部材であり、遊技盤10の後方に配設されているが、図示を省略する。)を用いて、第2の始動入賞装置17bの下流側部分(遊技球の通過方向に沿った下流側部分)に接続されている。このため、第2の始動入賞装置17bに入球する遊技球は、当該樋部材を介して進入口81jに進入した後、左側の球通路部材86Aの内部を通過する。この後、左側の球通路部材86Aからその右側方に排出され、転動面81eを転動した後、切り欠部81hに向かって落下する。
図15及び図16(a)に示すように、収納部材81において、突出部81aの前端に位置する部位には、第1の始動入賞装置17a(後述する。)に入球した遊技球を通過させる通路81kが設けられている。この通路81kは、左端で遊技球を受け入れるとともに、右方向に下り傾斜に構成されている。そして、通路81kの下端部は、下方に向かって開放されているとともに、この下端部には始動口入賞検出スイッチ17s(図63参照)が配設されている。
この始動口入賞検出スイッチ17sは、図16(a)に示すように、略円形の通過孔171sを備えており、この通過孔171sを遊技球が通過することで、第1の始動入賞装置17aに遊技球が入球したことが検出される。そして、通過孔171sは、その軸心(中心軸)を鉛直方向に向けつつ、右側の球通路部材86Bの左端部側の鉛直上方に配置されている(図15を参照)。このため、通過孔171sから排出される遊技球は、右側の球通路部材86Bを通過した後、転動面81eに向かって排出される。
このように、本遊技機1では、(A)球通路部材86A、86Bから排出される遊技球(後述する遊技球受入口A1〜A5,A7〜A11のうちの何れかに入球した遊技球、若しくは、第2の始動入賞装置17bに入球した遊技球)と、(B)第1の始動入賞装置17aに入球した遊技球と、(C)大入賞口31aに入球した遊技球が、転動面81eに到達した後、切り欠部81hに向かって落下する。つまり、本遊技機1においては、遊技盤面(遊技領域11)を流下して、機外に排出されようとする全ての遊技球が、転動面81eを転動した後、切り欠部81hに向かって落下する。
ベース部材82は、図8及び図9に示すように、収納部材81の前面部側に配置されるもので、後方側の部分を取付孔10Eに挿入し、前方側の部分を遊技盤本体10Aの前面部の前方に突出させた状態で配置される。このベース部材82は、図16に示すように、取付孔10Eを封止する状態に配置されるベース体82aと、ベース本体82aの前面部から前方に突出する受取案内部82bと、基板部82aの後面部から後方に突出する排出案内部82cと、を備える。
ベース本体82aは、図17に示すように、円弧状に構成される基体部82dと、基体部82dの左端部側から「基体部82dの曲率中心」の方向に設けられる左装着部82eと、基体部82dの右端部側から「基体部82dの曲率中心」の方向に設けられる右装着部82fと、基体部82dの両端に掛け渡される領域形成板82gとを備える。また、基体部82dは、内側レール13と略同一の曲率半径を有しており、その前面部を遊技盤本体10Aの前面部(遊技盤10の盤面、つまり、遊技領域11)と略面一な状態としつつ(図30、図31を参照)、略円弧状の下縁部を、内側レール13の下端側の部位(最下部を含む略円弧状となる部位)の内側に沿わせた状態で配置される。
左装着部82eには、左下表示装置50と装飾部材(図示を省略)が装着され、右装着部82fには、右下表示装置60と装飾部材(図示を省略)が装着される。また、ベース本体82aにおいて、左装着部82eの右斜め下方の部位が、左側の前下飾り部材84Lの装着部位82xとされ、右装着部82fの左斜め下方の部位が、右側の前下飾り部材84Rの装着部位82yとされている。なお、左下表示装置50、右下表示装置60及び左右の前下飾り部材84L、84Rの詳細については後述する。
領域形成板82gは、図19に示すように、左右に長尺な略板状体で構成されている。そして、「遊技領域11を流下した遊技球を流入させる遊技球流入領域」を遊技領域11の最下部の左右両端に亘って形成する部材である。換言すると、本遊技機1では、遊技盤10の盤面を流下する遊技球が到達する最下部(つまり、遊技領域11の最下部)が、内側レール13の最下部ではなく、内側レール13よりも上方において水平に配置される帯状の部分(領域形成板82gによって構成される部分)とされる。すなわち、内側レール13の最下部を含む略円弧状となる部位に対して、弦を構成する状態で、遊技領域11の最下部を構成している。
領域形成板82gには、横方向に向かって計11個の貫通孔が設けられ、各貫通孔が遊技球受入口A1〜A11を構成している。また、領域形成板82gの中央部からは、上方に向かって取付部82hが延出されており、この取付部82hには、後述する第1の始動入賞装置17aが取り付けられている(図30、図31を参照)。そして、遊技球受入口A1〜A11は、領域形成板82gの前後を貫通する状態に設けられており、何れも、遊技球を受入(通過)可能な大きさとなっている。また、領域形成板82gの中央部は、領域形成板82gの他の部位に比べて高くされ(取付部82hを除いても高くされ)、中央に位置する遊技球受入口A6の高さは、他の遊技球受入口A1〜A5、A7〜A11に比べて高くされている。
中央に位置する遊技球受入口A6の開口形状(正面視)は略山型とされている。つまり、この遊技球受入口A6は、略水平に構成される頂部と、その両端から略ハの字状に垂れ下る部分と、略水平な底部とを備えている。そして、この遊技球受入口A6は、大当り遊技中に開放状態(遊技球受入可能状態)に変化する大入賞口31aを構成している。また、大入賞口31a以外の遊技球受入口A1〜A11の開口形状は、略円形若しくは略長円型とされている。つまり、大入賞口31aの左隣に位置する遊技球受入口A5及び右隣に位置する遊技球受入口A7は、横長の長円型の開口形状を備えている。これらの遊技球受入口A5、A7は、遊技領域11内の何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域11外に排出するためのアウト口32a、32bを構成する。
大入賞口31aの左隣に位置するアウト口32aの左隣に配置される遊技球受入口A4と、大入賞口31aの右隣に位置するアウト口32bの右隣に配置される遊技球受入口A8は、何れも略円形の開口形状を備え、一般入賞口41、43を構成する。この「一般入賞口」は、「大当り遊技中に開放状態となる大入賞口31a」及び「大当り遊技を実行するか否かの判定の実行契機に関与する始動入賞口」以外の入賞口、つまり、遊技機1の遊技状態に関わらず、単に、賞球払出の実行契機に関与する入賞口である。なお、本遊技機1において、始動入賞口は、第1の始動入賞装置17aによって構成される入賞口と、第2の始動入賞装置17bによって構成される入賞口となっている。
一般入賞口41の左隣に位置する遊技球受入口A3と、一般入賞口43の右隣に位置する遊技球受入口A9は、何れの略円形の開口形状を備え、アウト口33a、33bを構成する。また、アウト口33aの左隣に位置する遊技球受入口A2と、アウト口33bの右隣に位置する遊技球受入口A10は、何れも略円形の開口形状を備え、一般入賞口40、44を構成する。更に、一般入賞口40の左隣に位置する遊技球受入口A1と、一般入賞口43の右隣に位置する遊技球受入口A11は、横長の長円型の開口形状を備え、アウト口34a、34bを構成する。
次に、図17及び図19に示すように、受取案内部82bは、領域形成板82gの前面部から前方に突出する状態に配置され、排出案内部82cは、領域形成板82gの後面部から後方に突出する状態に配置されている。そして、受取案内部82bに流下した遊技球は、何れかの遊技球受入口A1〜A11(図18を参照)を通じて排出案内部82cに案内(誘導)されることで、遊技領域11外に配置される。
受取案内部82bは、遊技領域11を流下した遊技球を進入させるための入口(遊技球を進入させる開口部)を上方に開口させたポケット部82k、82mを、遊技球受入口A1〜A11(図18を参照)と同数だけ並設した構成を備える。また、排出案内部82cは、受取案内部82bに流下した遊技球を、後述する球通路部材86A、86Bに受け渡すための部材である(図19を参照)。そして、排出案内部82cは、大入賞口31aの後方を除く位置に、上方に開口する樋形状部82pを並設した構成を備える。また、ポケット部82k、82m及び樋形状部82pの底部は、何れも、後方に向かって下り傾斜を有している。以下、ポケット部82k、82m及び樋形状部82pについて更に詳細に説明する。
図18及び図19に示すように、大入賞口31aの前方には、略コの字状の断面を備えるポケット部82kが設けられている。このポケット部82kは、大入賞口31aを通過して、領域形成板82gの後方に至る状態に設けられている。つまり、ポケット部82kの前後方向中間部では、底部と、下端側の両側縁を大入賞口31aと共用する構成とされている。そして、遊技球がポケット部82kにおいて、大入賞口31aの前方に位置する部位に落下すると、遊技球はポケット部82kの底部の下り傾斜を利用し、大入賞口31aの方向に転動した後、大入賞口31aを通過して、ポケット部82kの後方に向かって転動する。
また、ポケット部82kの底部は、その中央部に向かって下り傾斜を有しているとともに、後方に向かって下り傾斜とされている。また、下部ユニット80において、ポケット部82kの背後の位置には、図32に示すように、1球の遊技球1が通過可能な通路821kが、後方に向かって下り傾斜状に設けられており、この通路821kの後端部の後方に、前述の大入賞口入賞検出スイッチ31sが配置されている。このため、ポケット部82kに落下した遊技球は、ポケット部82kの底部略中央部に移行しつつ後方に転動した後、通路821kを通過して、前述の大入賞口入賞検出スイッチ31s(図68参照)によって検出される。
図18に示すように、「大入賞口31aを構成する遊技球受入口A6」以外の遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11であって、図18を参照)の前方(正面側)には、略Uの字状の断面を備えるポケット部82m(図19を参照)が各々設けられている。これらのポケット部82mの底部の後端縁は、対応する遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11のうちの何れか)の下端縁と同一高さに揃えられる。また、これらのポケット部82mの内部空間は、対応する遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11のうちの何れか)と連通している。このため、遊技球が、これらのポケット部82mのうちの何れかに落下すると、その底部の下り傾斜を利用し、対応する遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11のうちの何れか)の方向に転動した後、当該遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11のうちの何れか)を通過して、領域形成板82gの後方に到達する(図19を参照)。
これらのポケット部82mの底部のうちで、前端縁側に位置する部位からは、ポケット部82mに落下した遊技球を、後方に誘導し易くなるための突起82nが立ち上げられている(図19、図20を参照)。この突起82nは、「側面視で略直角三角形状のリブ」によって構成されるとともに、斜辺(上端面)を後方に向かう下り傾斜に配置しつつ、斜辺(上端面)の後端をポケット部82mの底部に一体化させている。また、ポケット部82mの高さは遊技球の直径(約11mm)を超えるものとされており、左右に隣合うポケット部82mが、互いの側壁を隣接配置しつつ区画されているため、何れのポケット部82mに落下した遊技球が、他のポケット部82mに移動することはない。
図19に示すように、大入賞口31aの左右に位置するアウト口32a、32b(遊技球受入口A5、A7であって、図18を参照)の前方に位置するポケット部82kの横幅と、受取案内部82bの左右両端に位置するアウト口34a、34b(遊技球受入口A1、A11であって、図18を参照)の前方に位置するポケット部82mの横幅(遊技球の直径の約2倍の幅)は、他の遊技球受入口(A2〜A7、A8〜A10であって、図18を参照)の前方に位置するポケット部82mの横幅(遊技球の直径を僅かに超える幅)よりも大きくされている。
また、図19に示すように、大入賞口31aの左右に位置するアウト口32a、32bの前方に位置するポケット部82mにおいては、大入賞口31aとの境界に、大入賞口31aの側からポケット部82mの側に下る傾斜面82rが設けられている。この傾斜面82rの高さは、遊技球の直径よりも低くされている(大入賞口31aとの境界となる傾斜面82rが低くされている。)。そして、大入賞口31aが閉鎖状態であるときに、後述のシャッター部材31e(図27参照)の上面を転動した遊技球を、ポケット部82kの側方に位置するポケット部82mの方向に誘導し易くしている。
図21に示すように、「大入賞口31aを構成する遊技球受入口A6」以外の遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11)の後方(背面側)には、略Uの字状の断面を備える樋形状部82p(図19を参照)が各々配置されている。これらの樋形状部82pの底部の前端縁は、対応する遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11のうちの何れか)の下端縁と同一高さに揃えられる。また、これらの樋形状部82pの内部空間は、対応する遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11のうちの何れか)と連通している。
このため、遊技球受入口A1〜A5、A7〜A11のうちの何れかを通過し、その通過した遊技球受入口に対応する樋形状部82pの後方に到達した遊技球は、対応する球通路部材86A、86Bを通過する。そして、球通路部材A、86Bを通過した遊技球は転動面81eに排出され、転動面81eの上面部を転動した後、切り欠部81hに向かって落下して、下部ユニット80外(機外)に排出される(図14を参照)。なお、一般入賞口40、41、43、44を通過した遊技球が進入する球通路部材86A、86Bには、一般入賞検出スイッチ40s、41s、43s、44sが配置されており、それらスイッチによって、いずれかの一般入賞口40、41、43、44に遊技球が入賞したことが検出される。
図17に示すように、領域形成板82gの後面(背面)うちで、大入賞口31aの周縁に位置する部位からは、連結壁82oが後方に向かって突出している。この連結壁82oは、「山型から、その底部を排除した形状(屋根型の形状)」を備え、領域形成板82gの後方において、大入賞口31aの底部を除く略全域を包囲している。そして、図9に示すように、この連結壁82oの後端面には、後述する裏カバー部材31dの前端面が当接し、前後に略連続する屋根型のカバー(後述するシャッター部材31eを隠蔽するカバー)を構成する。
左装着部82eに装着された左下表示装置50は、図4に示すように、遊技領域11の周縁部寄りであって、メイン役物装置20の左斜め下方の部位に配設されている。この左下表示装置50は、図6(a)に示すように、遊技盤10の前面部に配設される取付板51と、取付板51の前面部に装着された装飾部材(図示を省略)とを備える。また、この取付板51には、普通図柄保留表示部52と、第1特別図柄保留表示部55、第2特別図柄保留表示部56とが設けられている。
普通図柄保留表示部52は、2個のLEDを用いて構成され、所謂「普通図柄に関する保留数」を、4個を上限として表示するものである。つまり、「普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16を通過したが、未だ、未消化の遊技球の数(即ち、保留数)」を、4個上限数として表示すると共に、未消化の遊技球(保留)が消化される毎に、「未消化の遊技球の数(即ち、保留数)」を、順次、デクリメントして表示するものである。ここで、普通図柄に関する「未消化の遊技球(つまり、保留球)」とは、普通図柄作動ゲート16を通過したが、後述する普通図柄表示部63において、当該通過に伴う当否抽選の結果の表示と、これに先行する変動表示(本実施例では、LEDを用いて点滅表示)とがなされていない遊技球を指す。
第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56も、2個のLEDを用いて構成され、所謂「特別図柄に関する保留数」を、4個を上限として表示するものである。つまり、第1特別図柄保留表示部55は、「第1の始動入賞装置17a(後述する。)に入賞したが、未だ、未消化の遊技球の数(即ち、保留数)」を、4個上限数として表示すると共に、未消化の遊技球(保留)が消化される毎に、「未消化の遊技球の数(即ち、保留数)」を、順次、デクリメントして表示するものである。また、第2特別図柄保留表示部56は、「第2の始動入賞装置17b(後述する。)に入賞したが、未だ、未消化の遊技球の数(即ち、保留数)」を、4個上限数として表示すると共に、未消化の遊技球(保留)が消化される毎に、「未消化の遊技球の数(即ち、保留数)」を、順次、デクリメントして表示するものである。ここで、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に関する「未消化の遊技球(つまり、保留)」とは、始動入賞装置17に入賞したが、後述する特別図柄表示部(62a若しくは62b)において、当該通過に伴う当否抽選(当否判定)の結果の表示と、これに先行する変動表示とがなされていない遊技球を指す。
普通図柄保留表示部52と、第1特別図柄保留表示部55及び第2特別図柄保留表示部56においては、同様な態様で、保留数の表示を行う。つまり、(a)2個のLEDを消灯させて「保留数」が「ゼロ」であることを、(b)1個のLEDを点灯させ、1個のLEDを消灯させて「保留数」が「1」であることを、(c)2個のLEDを点灯させて「保留数」が「2」であることを、(d)1個のLEDを点滅させ、1個LEDを点灯させて「保留数」が「3」であることを、(e)2個のLEDを点滅させて「保留数」が「4」であることを各々示す。
また、右装着部82f(図17参照)に装着された右下表示装置60は、図4に示すように、遊技領域11の周縁部寄りであって、メイン役物装置20の右斜め下方の部位に配設されている。この右下表示装置60は、図5(a)に示すように、遊技盤10の前面部に配設される取付板61と、取付板61の前面部に装着された装飾部材(図示を省略)とを備える。そして、この取付板61には、第1の特別図柄表示部62aと、第2の特別図柄表示部62bと、普通図柄表示部63と等が設けられている。
第1の特別図柄表示部62a、第2の特別図柄表示部62b及び普通図柄表示部63は、何れも、「7セグメント表示体」を用いて構成されている。このうち、第1の特別図柄表示部62aでは、第1の始動入賞装置17aに遊技球が入賞したことに起因して実行される当否判定(第1の大当り抽選)の結果を示す第1の特別図柄が、図柄変動(変動表示)を経て停止表示する。また、第2の特別図柄表示部62bでは、第2の始動入賞装置17bに遊技球が入賞したことに起因して実行される当否判定(第2の大当り抽選)の結果が変動表示を経て停止表示する。但し、第1の特別図柄表示部62a及び第2の特別図柄表示部62bのうちの少なくとも一方において、大当り抽選の結果とともに、小当り抽選の結果を示す特別図柄が、変動表示を経て停止表示してもよい。尚、第1の特別図柄表示部62a及び第2の特別図柄表示部62bの表示結果の内容については後述する。また、第1の特別図柄表示部62a及び第2の特別図柄表示部62bにおいて表示される遊技の結果(当否判定の結果)と、演出表示装置27において表示される遊技の結果(当否判定の結果)は一致するものとされる。
普通図柄表示部63は、普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16を遊技球が通過することに起因して図柄変動開始条件が成立すると、普通図柄の変動表示を開始する。この普通図柄の変動表示は、普通図柄表示部63において「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示した後、再び、「0」〜「9」までの算用数字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示」によって構成される。そして、これらの変動表示の実行時間が経過すると、普通図柄の停止図柄が一定時間実行される。このとき、停止図柄が「奇数数字」である場合、当り図柄であり、停止図柄が「偶数数字」である場合、外れ図柄である。この普通電動役物17dを開放状態とすべきか否かの抽選を行う抽選手段は、後述する主制御部200Aによって構成される。
装飾板85は、図8に示すように、横方向に長尺な板状体を用いて構成され、受取案内部82b(図17参照)の前方(正面側)に配置されている。また、この装飾板85は、着色された半透明な板の前面及び後面にエンボス加工を施した構成を備えるとともに、前面に模様が付されている。また、装飾板85は、左右方向に沿った中央部において、左側の可動装飾板85Lと、右側の可動装飾板85Rとに分割可能とされている。また、左右の可動装飾板85L、85Rは「可動部材」の具体例を構成するものであり、図25及び図26に示すように、全ての遊技球受入口A1〜A11の手前側(正面側)において、後面を受取案内部82bの前端部に僅かな隙間(遊技球の直径(11mm)の1/3以下の隙間)をあけた状態で配置されている。そして、左右の可動装飾板85L、85Rは、左側の可動装飾板85Lの右端部と、右側の可動装飾板85Rの左端部とを接触させたり、離間させるように、動作可能(移動可能)とされている。
この装飾板85において、左側の可動装飾板85Lの右端部と、右側の可動装飾板85Rの左端部とを接触させているとき(第1の状態にあるとき)には、図8及び図20に示すように、大入賞口31aを構成する遊技球受入口A6の上部を除く部位(遊技球受入口A6の下端から上端に向かって1/3〜2/3の部分)を覆うとともに、他の「遊技球受入口(A1〜A5、A7〜A11)」(図18参照)の全体を覆っている。このため、装飾板85が、大入賞口31aの左右両側のアウトロ32a、32bの全部を覆い且つ大入賞口31aの上部を除く部位を覆う状態となっている。そして、装飾板85は、透視度を低下させる処理が施された半透明板な板であるため、遊技者がその後方の状態を識別することが困難である。
このため、装飾板85の前方(正面側)からは、大入賞口31aと、その左右両側のアウトロ32a、32bとの境界を識別することが困難となっている。但し、左側の可動装飾板85Lの右端部と、右側の可動装飾板85Rの左端部とを接触させているとき(第2の状態にあるとき)に、装飾板85によって大入賞口31aを構成する遊技球受入口A6の全体を覆うとともに、装飾板85の透明度を低下させる(例えば、不透明とする)ことで、装飾板85の前方(正面側)から、大入賞口31aを視認することを更に困難としたり、不可能とすることもできる。なお、左右の可動装飾板85L、85Rの支持構造や、可動装飾板85L、85Rを駆動するための機構の詳細については後述する。
左側の球通路部材86Aは、図9に示すように、大入賞口31aの左側において、ベース部材82の後方に配設され、大入賞口31aの左側の遊技球受入口(A1〜A5であって、図18等を参照)の後方に「遊技球の通路」を構成する。具体的には、図22に示すように、遊技球受入口A1に対応する通路B1と、遊技球受入口A2に対応する通路B2と、遊技球受入口A3に対応する通路B3と、遊技球受入口A4に対応する通路B4と、遊技球受入口A5に対応する通路B5とを、各々後方に向かって下り傾斜状に備える。また、図24(a)に示すように、左側の球通路部材86Aの右側面には、2つの出口部86a、86bが前後に設けられ、これらの出口部86a、86bは、前述の転動面81eに向かって開放されている。なお、通路B1、B3、B5は、球通路部材86Aの後方側に設けられた通路(以下、「第1通路」というが、図示を省略)を用いて、前方の出口部86aに連絡されている。また、通路B2、B4は、球通路部材86Aの後方側において、第1通路とは別に設けられた通路(以下、「第2通路」というが、図示を省略)を用いて、後方の出口部86bに連絡されている。
また、図23に示すように、左側の球通路部材86Aの左端(左端の通路B1の更に左)には、球受部86cが上方に向かって開口している。この球受部86cは、前述の進入口81j(図11参照)に進入した遊技球を受け入れ可能な状態に、進入口81jに接続されている。また、球受部86cは、その底面が右方向に傾斜となる通路を構成するが、この通路の終端部(右端部)は通路B1に向って開放されている。このため、球受部86cで受け入れられた遊技球は、通路B1に向かって転動した後、「第1通路」に進入する。このため、遊技球受入口A1、遊技球受入口A3若しくは遊技球受入口A5で受け入れられた遊技球は、前方の出口部86aを介して転動面81eに排出され、遊技球受入口A2若しくは遊技球受入口A4で受け入れられた遊技球や、進入口81jに進入した遊技球は、後方の出口部86bを介して転動面81eに排出される。
右側の球通路部材86Bは、図9に示すように、大入賞口31aの右側において、ベース部材82の後方に配設され、大入賞口31aの右側の遊技球受入口(A7〜A11であって、図18等を参照)の後方に遊技球の通路を構成する。具体的には、図23に示すように、遊技球受入口A7に対応する通路B7と、遊技球受入口A8に対応する通路B8と、遊技球受入口A9に対応する通路B9と、遊技球受入口A10に対応する通路B10と、遊技球受入口A11に対応する通路B11とを、各々後方に向かって下り傾斜状に備える。また、図24(b)に示すように、右側の球通路部材86Bの左側面には、2つの出口部86e、86fが前後に設けられ、これらの出口部86e、86fは、前述の転動面81eに向かって開放されている。なお、通路B7、B9、B11は、球通路部材86Bの後方側に設けられた通路(以下、「第3通路」というが、図示を省略)を用いて、前方の出口部86eに連絡されている。また、通路B8、B10は、球通路部材86Bの後方側において、第3通路とは別に設けられた通路(以下、「第4通路」というが、図示を省略)を用いて、後方の出口部86fに連絡されている。
遊技球受入口A7、遊技球受入口A9若しくは遊技球受入口A11で受け入れられた遊技球は、前方の出口部86eを介して転動面81eに排出され、遊技球受入口A8若しくは遊技球受入口A10で受け入れられた遊技球は、後方の出口部86fを介して転動面81eに排出される。
図8に示すように、第1の始動入賞装置17aは、領域形成板82gの中央部から上方に延出された取付部82h(図18参照)に取り付けられ、遊技領域11において、ステージ部21p(転動面)の中央部の略鉛直下方の位置に配設されている(図4を参照)。この第1の始動入賞装置17aは、非可変式(固定式)の始動入賞装置であり、上方に開口部171a(つまり、第1の始動入賞口)を開口させたポケット形状を備えている(図16(a)を参照)。
ステージ部21p(転動面)の中央部から落下する遊技球は、第1の始動入賞装置17aの開口部(第1の始動入賞口)を通じて、第1の始動入賞装置17aに入賞する確率が高くされている。また、図16(a)に示すように、取付部82hの後方には、「開口部171a(第1の始動入賞口)」と前述の「通路81k(収納部材81に設けられた通路81k)」とを接続する通路821hが、後方に向かって下り傾斜状に設けられている。そして、開口部171a(第1の始動入賞口)に入球した遊技球は、この通路821hを介して、通路81kに進入し、前述の始動口入賞検出スイッチ17s(図68参照)によって検出される。この後、始動口入賞検出スイッチ17sの通過孔171sの下方に落下して、転動面81eに到達する。
第2の始動入賞装置17bは可変式(開閉式)の始動入賞装置であり、図4に示すように、遊技領域11において、メイン役物装置20の左側であって、ワープ部材21Tの上方に位置する部位に配設されている。この第2の始動入賞装置17bは、図6(b)に示すように、左斜め上方に開口しつつ遊技領域11を流下する遊技球を受け入れ可能な開口部17f(つまり、第2の始動入賞口)と、この開口部17f(第2の始動入賞口)の開閉を行う普通電動役物17dとを備える。
普通電動役物17dは、遊技盤11の盤面に垂直な支軸171eによって下端側を支持された開閉部材17eと、開閉部材17eを作動させるための普通電動役物ソレノイド17c(図68参照)とを備えている。そして、開閉部材17eは、下方側の支軸171eを中心に回動することで、遊技球の入賞不可能となるように開口部17f(第2の始動入賞口)を閉鎖する閉鎖状態と、遊技球の入賞可能となるように開口部17f(第2の始動入賞口)を開放する開放状態とに変化することができる。つまり、普通電動役物ソレノイド17cの駆動を開始して、開閉部材17cが反時計回り(正面視)に回転すると、第2の始動入賞装置17bは閉鎖状態から開放状態に変化する。そして、普通電動役物ソレノイド17cの駆動を停止すると、開閉部材17cが正面視で時計回り(正面視)に回転するため、第2の始動入賞装置17bは閉鎖状態に戻される。
なお、第2の始動入賞装置17bの内部には遊技球の通過を検出する始動口入賞検出スイッチ17t(図68参照)が配設されている。また、第2の始動入賞装置17bとしては、所謂「チューリップ式の始動入賞装置」を用いることもできる。つまり、普通電動役物17dを、左右に配設された一対の可動翼片と、一対の可動翼片を作動させるための普通電動役物ソレノイドとを備えるものとしてもよい。この場合、両可動翼片はそれぞれの下方側の支軸を中心に、上端側を相互に離間するように、左右に開放可能とされる。そして、両可動翼片が立設状態となる閉鎖状態にあるときに、両可動翼片の上端部間の間隔が縮小される。また、普通電動役物ソレノイドを駆動して、両可動翼片を、下端側の軸心に上端側を相互に離間するように傾動させると、両可動翼片の上端部間の間隔が拡大され、開放状態とされる。また、第1の始動入賞装置17a若しくは第2の始動入賞装置17bに入賞した遊技球は、遊技球受入口A1〜A11(図18参照)で受け入れられた遊技球と同様に、収納部材81の中央後方寄りに形成される通過経路(図示を省略)を通過し、下部ユニット80外に排出される。
本遊技機1においては、第2の始動入賞装置17bが開放状態となると、遊技領域11を流下する遊技球が第2の始動入賞装置17bに入賞する確率は、遊技領域11を流下する遊技球が第1の始動入賞装置17aに入賞する確率に比べて高くなっている。そして、遊技機1の遊技モードが開放延長モード(後述する。)となり、第2の始動入賞装置17bが開放状態となる時間が長くなると、遊技球が第2の始動入賞装置17bに入賞する確率は第1の始動入賞装置17aに入賞する確率に比べて遙かに高くなる。なお、本実施例では、開放延長モードにおける第2の始動入賞装置17bの開放時間を「5秒」としており、非開放延長モード(通常開放モード)における第2の始動入賞装置17bの開放時間を「0.2秒」としている。
一方、前述のように、第2の始動入賞装置17bが閉鎖状態になると、遊技球が第2の始動入賞装置17bに入賞することが不可能であるため、遊技機1の遊技モードが開放延長モードでない場合、遊技球が第2の始動入賞装置17bに入賞する確率は第1の始動入賞装置17aに入賞する確率に比べて遙かに低くなる。すなわち、遊技機1の遊技モードが開放延長モードとなると、遊技球が第1の始動入賞装置17aに入賞するケースはレアケースとなり、遊技機1の遊技モードが開放延長モードでない場合、遊技球が第2の始動入賞装置17bに入賞するケースはレアケースである。
ここで、「開放状態の第2の始動入賞装置17bに遊技球が入賞する確率」は、「第1の始動入賞装置17aに遊技球が入賞する確率」よりも遙かに高くされている。このため、遊技機1の遊技モードが開放延長モードにあるときには、非開放延長モード(通常開放モード)にあるときに比べて、始動入賞を生ずる確率が高くなり、右下表示装置60及び演出表示装置27において、特別図柄の図柄変動を実行する頻度(つまり、図柄変動の実行頻度)が向上する。つまり、本遊技機1においては、開放延長モードとなると、図柄変動の実行頻度が通常(非開放延長モードにあるとき)に比べて向上する遊技(特定遊技)が行われる。
大入賞口ユニット31は、前述の大入賞口31aの開閉を行う装置であり、大入賞口31aとともに大入賞装置を構成する。この大入賞口ユニット31は、図9に示すように、下部ユニット80に組み込まれ、第1の始動入賞装置17aの下方に配置されている。つまり、中駆動ユニットベース部81dの上部に設置されて、下部ユニット80に組み込まれている。そして、図10に示すように、大入賞口ユニット31の主要な構成部品は、大入賞口31aの背後であって、左側の球通路部材86Aと、右側の球通路部材86Bとの間に挟まれた状態で配置されている。
この大入賞口ユニット31は、図25〜図27に示すように、裏カバー部材31dと、シャッター部材31eと、取付部材31fと、大入賞口ソレノイド31cを備えている。以下、大入賞口ユニット31の詳細を説明する。なお、図25及び図26では、図示の便宜のため、シャッター部材31eの一部にハッチング表示を施している。なお、シャッター部材31eは「開閉部材」の具体例を構成する。
裏カバー部材31dは、図28(a)に示すように、シャッター部材31eを前後動可能に支持する前方支持部31gと、取付部材31fを固定状態で支持する後方支持部31hとを備える。このうち、前方支持部31gは、大入賞口31aよりも大型で、底部に開口部を設けた枠形状に構成される外壁部31jを備える。また、裏カバー部材31dの前端部(つまり、外壁部31jの前端部)は、図9に示すように連結壁82oの後端部と接続されている。なお、外壁部31jは、所定のブラケットB等を用いて、収納部材81の上面部に固定される(図30、図31を参照)。
シャッター部材31eは、図28(b)に示すように、略山型に構成される開閉本体部31pと、開閉本体部31pの後方に設けられた伝達部31qと、伝達部31qの後端部から後方に突出するガイド片31r、31rとを備える。このうち、開閉本体部31pは、外壁部31jの内側(内部)に挿入され、前後動可能とされている(図20及び図27を参照)。また、開閉本体部31pは、大入賞口31aよりも一回り小さな山型に構成され、外壁部31jの内部を摺動して前方に動作すると、大入賞口31aの前方に突出した状態となる(図26、図31、図33を参照)。
図28(b)に示すように、伝達部31qの後端部中央には、大入賞口ソレノイド31cの駆動力が伝達される筒状部(四角筒形状)31uが設けられている。また、両ガイド片31r、31rは、前後に長尺な板状に構成され、肉厚方向(左右方向)に貫通するガイド孔31tを、前後に2個ずつ備えている。このガイド孔31tは、前後に長尺な長孔を用いて構成されている。
取付部材31fは、図27に示すように、裏カバー部材31gの後方支持部31h上に支持されるとともに、大入賞口ソレノイド31cを固定状態に支持しつつ、シャッター部材31eのガイド片31r、31rを前後動可能に支持する部材である。この取付部材31fは、図29(a)に示すように、平面形状が略矩形の底板部87aを備え、この底板部87aの略中央に大入賞口ソレノイド31cを搭載した状態で、後方支持部31h上に支持されている。
底板部87aの上面部であって、大入賞口ソレノイド31cの左右両脇に位置する部位は、各々底板部87aの上方にガイドピン87bを回転可能な状態に支持するための支持部87cが、前後に2個ずつ設けられている。この支持部87cは、底板部87aの上方で所定の間隔をおいて左右に対向する各一対の軸受部材87d、87dで構成され、軸心を左右に向けたガイドピン87bを回転可能な状態に支持している。そして、このガイドピン87bに装着されて、各一対の軸受部材87d、87d間に配設されたブッシュ87eが、ガイドピン87bの軸心周りに回転可能とされている。
図25に示すように、大入賞口ソレノイド31cの左側の軸受部材87d、87dの間には、左側のガイド片31rが挿入され、大入賞口ソレノイド31cの右側の軸受部材87d、87d間には、右側のガイド片31rが挿入されている。その際、図30に示すように、各ガイド片31rにおいて前方側に設けられたガイド孔31tには、前方側に配置されたブッシュ87eが摺動可能な状態で挿入され、各ガイド片31rにおいて後方側に設けられたガイド孔31tには、後方側に配置されたブッシュ87eが摺動可能な状態で挿入されている。
図30に示すように、ガイド孔31tは、前後に長尺な長孔を用いて構成されているため、シャッター部材31eは、ブッシュ87e及びガイドピン87bを介して取付部材31fに支持されつつ、前後動可能な状態とされている。そして、シャッター部材31eを後方に移動して、ガイド孔31tの前端にブッシュ87eを当接させたときに、開閉本体部31pの前端が、大入賞口31aよりも前方へ突出しない位置となり、大入賞口31aを開放状態とする(図25を参照)。つまり、開閉本体部31p(作動片)は、遊技領域11よりも奥側(遊技者から見た奥側)に没入した状態となる。
大入賞口31aが開放状態にあるとき、シャッター部材31eを前方に移動すると、図29に示すように、開閉本体部31pが大入賞口31aよりも前方へ突出し、開閉本体部31pの前端側が「大入賞口31aの前方に位置するポケット部82k」の上方に移動する。そして、ガイド孔31tの後端にブッシュ87eを当接させたときに、開閉本体部31pの前端が、ポケット部82kの上方を覆い隠すとともに、装飾板85に近接する(遊技球の直径の1/10以下の距離に接近する。)。これにより、大入賞口31aは、遊技球を入賞させることが不可能な閉鎖状態となる(図26を参照)。つまり、開閉本体部31p(作動片)は、遊技領域11よりも手前側(遊技者から見た手前側)に突出した状態となる。
大入賞口31aが閉鎖状態となると、図33に示すように、開閉本体部31pがポケット部82kの上方を覆い隠す。そして、開閉本体部31pは略山型に構成されており、大入賞口31aの左右両側のアウト口32a、32bの前方に位置するポケット部82mにおいては、大入賞口31aとの境界に、大入賞口31aの側からポケット部82mの側に下る傾斜面82rが設けられている。そして、この傾斜面82rと、開閉本体部31pの左右に下り傾斜となる上面(天面)とが、遊技球を転動させる下り傾斜を形成するため、大入賞口31aが閉鎖状態にあるときに、開閉本体部31p上に落下する遊技球はポケット部82mの方向に誘導され易くなっている(図33、図34を参照)。
一方、図32に示すように、開閉本体部31pがポケット部82kの上方から退避して、大入賞口31aが開放状態となると、第1の始動入賞装置17aの左側部近傍若しくは右側部近傍を通過する遊技球は、ポケット部82kに落下し易くなっている(図32を参照)。
図29(a)に示すように、取付部材31fの底板部87aの上面部であって、大入賞口ソレノイド31cの配設箇所の前方に部位には、大入賞口ソレノイド31cの駆動力をシャッター部材31eに伝達するためのクランク部材87mを傾動可能に支持するための支持部87nが設けられている。また、クランク部材87mの上端部は、伝達部31qの筒状部31u(図28(b)参照)に挿入されている。
大入賞口ソレノイド31cは、図29(b)に示すように、取付部材31fの底板部87aの上面部に固定される本体部31vと、本体部31vの内部で軸受(図示を省略)によって前後にスライド可能に支持されて本体部31vの前方への突出量を変化可能なプランジャ30wと、プランジャ30wの前端側に一体化され、プランジャ30wとともに前後するプランジャヘッド30xと、プランジャ30wの外周位置に配置されたソレノイドコイル(図示を省略)と、復帰手段(復帰バネであって、図示を省略)とを備えている。
プランジャ30wの前端側には、図29(a)及び(b)に示すように、略コの字状の係止部30yが設けられており、この係止部30yが、クランク部材87mの中間部を挟み込んだ状態で、クランク部材87mに係止されている。
この大入賞口ユニット31では、ソレノイドコイルへの通電を行うと、ソレノイドコイルからプランジャ30wへ、電流に比例した大きさの牽引力を生ずるため、図28に示すように、プランジャ30w及びプランジャヘッド30xが復帰手段(復帰バネ)の付勢力に対抗しつつ、後方に移動する。そして、クランク部材87mの中間部がプランジャヘッド30xによって後方に引っ張られるため、クランク部材87mは後方に傾いた状態となり、クランク部材87mの上端部が筒状部31uを後方に押圧する。これにより、シャッター部材31eは後方に移動して、大入賞口31aは開放状態となる。
一方、ソレノイドコイルへの通電を停止すると、図31に示すように、プランジャ30w及びプランジャヘッド30xが復帰手段(復帰バネ)の付勢力によって、前方に移動する。このため、クランク部材87mの中間部がプランジャヘッド30xによって前方に押されるため、クランク部材87mは前方に傾いた状態となり、クランク部材87mの上端部が筒状部31uを前方に押圧する。これにより、シャッター部材31eは前方に移動して、大入賞口31aは閉鎖状態となる。
図4に示すように、遊技盤10の前面部であって、遊技領域11を構成する部位には、多数の障害釘18が各盤部品との位置バランスを考慮しつつ植設されている。そして、本遊技機1では、障害釘18の幾つかを用いて、大入賞口31aの周囲に、第1誘導路11S、11Tと、第2誘導路11L、11Rとが、互いに近接した状態で設けられている。つまり、図34及び図35に示すように、第1の始動入賞装置17aの左右近傍には、遊技領域11を流下する遊技球を大入賞口31aに誘導する第1誘導路11S、11Tが設けられ、これらの左側方及び右側方には、遊技領域11上を流下する遊技球をアウト口32a、32bに誘導する第2誘導路11L、11Rが設けられている。
次に、左右の可動装飾板85L、85Rの支持構造や、可動装飾板85L、85Rを駆動するための機構(駆動機構85B、85B)について説明する。但し、左側の可動装飾板85Lと、右側の可動装飾板85Rは、鏡面対象(線対称)な構造を備えるため、以下においては、右側の可動装飾板85Rを中心に説明するとともに、左側の可動装飾板85Lの説明において、右側の可動装飾板85Rを図示した図面を引用することがある。また、左側の可動装飾板85を駆動するための駆動機構85Bと、右側の可動装飾板85Rを駆動するための駆動機構85Bは、鏡面対象(線対称)な構造を備えるため、以下においては、右側の可動装飾板85Rを駆動するための駆動機構85Bを中心に説明するとともに、前者の駆動機構85Bの説明において、後者の駆動機構85Bを図示した図面を引用することがある。
図36及び図37に示すように、ベース本体82aの左下部に設けられる装着部位82xには、左側の前下飾り部材84Lが装着され、ベース本体82aの右下部に設けられる装着部位82yには、右側の前下飾り部材84Rが装着されている。つまり、図38に示すように、右側の前下飾り部材84Rは、後面部を開口部84aとする略容器形状を備え、開口部84aを装着部位82yの前面部に当接させた状態で、ベース本体82aに装着されている。また、図示を省略するが、左側の前下飾り部材84Lも、後面部を開口部84aとする略容器形状を備え、開口部84aを装着部位82xの前面部に当接させた状態で、ベース本体82aに装着されている。
図36及び図37に示すように、左右の可動装飾板85L、85Rは、各々3個の支持部材85a、85b、85cを用いて左右に移動可能な状態に支持されている。但し、図8においては、「左側の可動装飾板85L」の中央よりも右側を支持するための2個の支持部材85a、85bのうちで、右側に位置するもの(支持部材85b)を破線で図示している。また、左側の可動装飾板85Lを支持するための支持部材85a、85b、85cと、右側の可動装飾板85Rを支持するための支持部材85a、85b、85cと、のちで、同一の構造を備えるものについては、同一符号を付して説明する。
図38〜図40を用いて示されるように、右側の可動装飾板85Rは、右側の前下飾り部材84Rの上部右端側に配置された支持部材(以下、「第1の支持部材」といい、図38を参照)85aと、前下飾り部材84Rの上部左端側に配置された支持部材(以下、「第2の支持部材」といい、図39を参照)85bと、前下飾り部材84Rよりも左側であって、可動装飾板85Rの後方に配置される支持部材(以下、「第3の支持部材」といい、図40を参照)85cとを用いて、左右に移動可能な状態に支持されている。また、図示を省略するが、左側の前下飾り部材84Lは、左側の前下飾り部材84Lの上部左端側に配置された第1の支持部材85aと、前下飾り部材84Rの上部右端側に配置された第2の支持部材85bと、前下飾り部材84Lよりも右側であって、可動装飾板85Lの後方に配置される第3の支持部材85cとを用いて、左右に移動可能な状態に支持されている。
図38及び図39に示すように、第1の支持部材85a及び第2の支持部材85bは、何れも、正面視で矩形板状の前板部85dと、前板部85dの上端部から略L字状(右側面視)に突出する突出部85eと、前板部85dの下端部から略逆L字状(右側面視)に突出する突出部85fとを備える。また、前板部85dの上端側と上方の突出部85eとで、略コの字状(右側面視)の保持部85gを構成し、前板部85dの下端側と下方の突出部85fとで、「保持部85gと鏡面対象(線対称)な保持部85h」を構成している。そして、対応する可動装飾板85R(85L)の上端側が保持部85gによって摺動可能な状態に挟持(保持)され、当該可動装飾板85R(85L)の下端側が保持部85hによって摺動可能な状態に挟持(保持)されている。また、可動装飾板85R(85L)の前面部の全域が、前板部85dの後面部に摺動可能な状態に当接する。また、可動装飾板85R(85L)の後面部が、「上方の突出部85eの下端部と下方の突出部85gの上端部との間に形成される空間部85j」を通じて後方に開放されている。
右側の可動装飾板85Rは、その右端側を第1の支持部材85aに挿入することで左右に摺動可能な状態に支持され、左右方向中間部を第2の支持部材85bに挿入することで左右に摺動可能な状態に支持されている。また、左側の可動装飾板85Lは、その左端側を第1の支持部材85aに挿入することで左右に摺動可能な状態に支持され、左右方向中間部を第2の支持部材85bに挿入することで左右に摺動可能な状態に支持されている。
図40に示すように、右側の可動装飾板85Rを支持するための「第3の支持部材85c」は、後面部が受取案内部82bの前面部であって、大入賞口31aよりも右側の部位に装着されている。また、図示を省略するが、左側の可動装飾板85Lを支持するための「第3の支持部材85c」は、後面部が受取案内部82bの前面部であって、大入賞口31aよりも左側の部位に装着されている。更に、両第3の支持部材85c、85cは、その前面部に支持突起85k、85kを突出させている。そして、右側の第3の支持部材85cの支持突起85kは、右側の可動装飾板85Rの後面部に略水平に設けられた案内溝85mに挿入されているため、可動装飾板85Rが左右に移動すると、案内溝85mの内壁面が支持突起85kに対して摺動する。また、左側の第3の支持部材85cの支持突起85kは、左側の可動装飾板85Lの後面部に略水平に設けられた案内溝85mに挿入されているため、可動装飾板85Lが左右に移動すると、案内溝85mの内壁面が支持突起85kに対して摺動する。
右側の可動装飾板85Rと、左側の可動装飾板85Lは、何れも、略水平な状態とされつつ、左右方向に並ぶ3個の支持部材85a、85b、85cによって、左右両端部と、中央部とが支持されているため、左右に移動する際に、その略水平な状態は維持される。
図38に示すように、右側の駆動機構85Bは、駆動モータ85nと、駆動モータ85nの駆動軸85pに装着された駆動ギア85qと、軸心を上下に向けた状態で配置された伝達軸85rと、伝達軸85rの下端側に装着された中間ギア85sと、伝達軸85rの上端側に装着されたピニオンギア85tと、を備える。また、伝達軸85rは、前下飾り部材84Rの上壁部に埋設された軸受部材(図示を省略)を用いて回転可能な状態に支持されつつ、この上壁部を貫通する状態に配置されている。更に、駆動モータ85nは、駆動軸85pを上方に向けた状態で、ブラケット85uを用いて、前下飾り部材84Rの前壁部後面に固定され、中間ギア85sは駆動ギア85qと噛合している。また、右側の可動装飾板85Rの裏面部には、ラックギア85vが歯列を略水平に向けた状態で配置されるとともに、このラックギア85vがピニオンギア85tと噛合している。
図示を省略するが、左側の駆動機構85Bは、駆動モータ85nと、駆動モータ85nの駆動軸85pに装着された駆動ギア85qと、軸心を上下に向けた状態で配置された伝達軸85rと、伝達軸85rの下端側に装着された中間ギア85sと、伝達軸85rの上端側に装着された中間ギア85sと、ピニオンギア85tとを備える。また、伝達軸85rは、前下飾り部材84Lの上壁部に埋設された軸受部材(図示を省略)を用いて回転可能な状態に支持されつつ、この上壁部を貫通する状態に配置されている。更に、また、駆動モータ85nは、駆動軸85pを上方に向けた状態で、ブラケット85uを用いて、前下飾り部材84Lの前壁部後面に固定され、中間ギア85sは駆動ギア85qと噛合している。また、右側の可動装飾板85Lの裏面部にも、ラックギア85vが歯列を略水平に向けた状態で配置されるとともに、このラックギア85vがピニオンギア85tと噛合している。
これらの駆動モータ85nは、ステッピングモータであり、装飾駆動基板226を介してサブ制御基板220(後述する。)に接続され、その回転動作(回動動作)と停止動作は、サブ制御基板220(後述する。)から送信される制御信号を用いて制御される。
図36に示すように、可動装飾板85Rの左端部と、可動装飾板85Lの右端部とが当接した状態にあるとき(「第2の状態」にあるとき)には、その当接部分(合わせ部)が、大入賞口31aの略中央部(左右方向に沿った中央部)の正面前方に位置している。そして、大入賞口31a及びシャッター部材31e(開閉部材)が、正面から視認困難とされている。なお、図示を省略するが、可動装飾板85Rと、可動装飾板85Lには、各々、インデックス部が設けられている。そして、可動装飾板85Rの左端部と、可動装飾板85Lの右端部とが当接した状態にあるとき(第2の状態にあるとき)、センサS6(図69を参照)によって可動装飾板85Rが検出され、センサS5(図69を参照)によって可動装飾板85Lが検出される。なお、センサS5、S6は、後述する第1センサS1と同様な「透過型のフォトセンサ(フォトインタラプタ)」であり、装飾駆動基板226を介してサブ制御基板220(後述する。)に接続されている。
この第2の状態で、「右側の駆動機構85Bを構成する駆動モータ85n」を「第1の回転方向」に回転させるとともに、「左側の駆動機構85Bを構成する駆動モータ85n」を第2の回転方向に回転させると、右側の可動装飾板85Rは右方向に移動し、左側の可動装飾板85Lは左方向に移動する。そして、「可動装飾板85R、85Lが第2の状態にあるとき」を基準として、「右側の駆動機構85Bを構成する駆動モータ85n」を「第1の回転方向」に「105ステップ」駆動し、「左側の駆動機構85Bを構成する駆動モータ85n」を「第2の回転方向」に「105ステップ」駆動すると、大入賞口31aの正面前方が開放された状態となる(「第1の状態」となる)。そして、大入賞口31a及びシャッター部材31e(開閉部材)が、正面から視認容易とされている。
この第1の状態で、「右側の駆動機構85Bを構成する駆動モータ85n」を「第1の回転方向と反対方向」に回転させるとともに、「左側の駆動機構85Bを構成する駆動モータ85n」を「第2の回転方向と反対方向」に回転させると、右側の可動装飾板85Rは左方向に移動し、左側の可動装飾板85Lは右方向に移動する。そして、「可動装飾板85R、85Lが第1の状態にあるとき」を基準として、「右側の駆動機構85Bを構成する駆動モータ85n」を「第1の回転方向と反対方向」に「105ステップ」駆動し、「左側の駆動機構85Bを構成する駆動モータ85n」を「第2の回転方向と反対方向」に「105ステップ」駆動すると、「第2の状態」に戻される。なお、以下の説明において、混同を避けるために、左右何れの駆動機構85B、85Bを構成する駆動モータ85nにおいても、「対応する可動装飾板85L、85Rが、閉鎖位置(第2の状態を構成する位置)にあるとき、これを開放位置(第1の状態を構成する位置)に移行するために、その駆動軸85pが回転すべき回転方向」を「正回転方向」と称し、この「正回転方向と逆の回転方向」を「反回転方向」若しくは「反転方向」と称することとする。
図4に示すように、下部ユニット80において、装飾板85(領域形成板82g)の下方の部位が、装飾領域90Sとされている。つまり、内側レール13の下端側の部位(内側レール13の最下部を中央部とする略円弧状の部位)と、装飾板85(領域形成板82g)を弦とする部分とで囲まれる部位(装飾板85の下方であって遊技領域11の最下端に亘る部位)を装飾領域90Sとしている。そして、図8に示すように、この装飾領域90Sに、前方開閉扉ユニット90及び後方開閉扉ユニット95が配設されている。
前方開閉扉ユニット90は、大入賞口31aの下方に前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)を開閉可能な状態に配置するためのユニット(装置)である。また、後方開閉扉ユニット95は、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)の奥側に、後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を開閉可能な状態に配置するためのユニット(装置)である。そして、図41に示すように、後方開閉扉ユニット95は、前方開閉扉ユニット90の後方に配設されている。次に、前方開閉扉ユニット90及び後方開閉扉ユニット95等について説明する。
図41に示すように、前方開閉扉ユニット90及び後方開閉扉ユニット95は、4個の支持部材(左から右に、支持部材90a、支持部材90c、支持部材90d、支持部材90bの順)を左右方向に間隔を設けつつ備えている。そして、右側の2つの支持部材90d、90bは、右駆動ユニットベース部81bの後壁部の前面における上端側に装着され、左側の2つの支持部材90a、90cは、左駆動ユニットベース部81cの後壁部の前面における上端側に装着されている。なお、左右両端の支持部材90a、90bの前端部は、収納部材81の開口部上端側の前方に突出する状態とされ、中間の2個の支持部材90c、90dの前端部は、後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)よりも後退した位置(収納部材81の内方に後退した位置)に配置されている。
図41に示すように、左端の支持部材90aの前端部と、右端の支持部材90bの前端部との間には、第1ロッド90eが支持されている。この第1ロッド90eは円柱状とされつつ、軸心を左右に向けた状態で、収納部材81の開口部上端側の前方に配設されている。また、左端の支持部材90aの前後方向中間と、支持部材90aの右隣の支持部材90cの前端部との間には、第2ロッド90fが支持され、右端の支持部材90bの前後方向中間と、支持部材90bの左隣の支持部材90dの前端部との間には、第3ロッド90gが支持されている。これらのロッド90f、90g(第2ロッド90f、第3ロッド90g)は、第1ロッド90eと同様に、円柱状とされつつ、軸心を左右に向けた状態で、収納部材81内の上方側に配設されている。つまり、第2ロッド90f及び第3ロッド90gは、第1ロッド90eよりも後方であって、第1ロッド90eよりも下方に配置されている。
図41に示すように、支持部材90cと、支持部材90dとの間に位置する部位は、空き空間90hとされている。そして、この空き空間90hの後方には、透明板89m(図14、図15参照)が配設されるとともに、空き空間90hの左右方向中間部と、大入賞口31aの左右方向中間部とは、上下に位置合わせされている(図42の中心線Xを参照)。つまり、空き空間90hの後方には、転動面81eと、仕切部材89と、後壁体89fが配置されている(透明板89mを透かして視認可能な状態に配置されている)。
図43に示すように、前方開閉扉ユニット90は、左側扉91Lと、右側扉91Rと、前述の第1ロッド90eと、第1前方アーム板金92aと、第2前方アーム板金92bと、第1摺動部材92cと、第2摺動部材92dと、第1付勢手段F1と、第2付勢手段F2とを備える。また、図41に示すように、左側扉91Lの後面左端側と、右側扉91Rの後面右端側には、係止部材92e、92fが装着されている。この係止部材92e、92fの後端部には、軸心を左右に向けつつ第1ロッド90eを摺動状態で挿通する挿通部ST(図44を参照)が設けられている。そして、左側扉91L及び右側扉91Rの上端側が、係止部材92e、92fを介して第1ロッド90eに支持されることで、左側扉91L及び右側扉91Rは、第1ロッド90eの軸心方向に移動可能とされている。なお、左側扉91L及び右側扉91Rは可動部材の具体例を構成する。
また、図41に示すように、前方開閉扉ユニット90及び後方開閉扉ユニット95を駆動するための駆動機構97、97は、左右に一個ずつ配置されている。なお、左右の駆動機構97、97の詳細な説明については後述する。
図43及び図44に示すように、左側扉91L及び右側扉91Rは、正面視が略矩形の板状体によって構成されている。また、図43に示すように、第1前方アーム板金92aは、断面(紙面に垂直な断面)が略Lの字状で左右に長尺な本体部92jと、本体部92jの右端部から上方に延出された連結部92kとを備えている。そして、連結部92kの前面部を、左側扉91Lの後面下端側に連結しつつ、本体部92jを略水平に配置している。また、図43及び図44に示すように、第2前方アーム板金92bも、断面(紙面に垂直な断面)が略Lの字状で左右に長尺な本体部92jと、本体部92jの左端部から上方に延出された連結部92kとを備えている。そして、連結部92kの前面部を、右側扉91Rの後面下端側に連結しつつ、本体部92jを略水平に配置している。なお、図44には、「右側扉91R、第2前方アーム板金92b及び第2摺動部材92dの一体品」のみを図示しているが、この一体品と、「左側扉91L、第1前方アーム板金92a及び第1摺動部材92cの一体品」は、鏡面対象(線対称)な構造を備えるため、以下においては、第1前方アーム板金92a、第1摺動部材92cの説明に際しても、図44を引用することがある。
図43及び図44に示すように、第1摺動部材92cは、第1前方アーム板金92aを構成する本体部92jの左端側の上面に固定され、第2摺動部材92dは、第2前方アーム板金92bを構成する本体部92jの右端側の上面に固定されている。また、第1摺動部材92c及び第2摺動部材92dは、長手方向を左右に向けた略棒状に構成されるとともに、前面部と後面部から突条HF、HBを突出させている。これらの突条HF、HBは、長手方向を左右水平方向に向けている。
図43及び図44に示すように、第1摺動部材92cの上面右端側と、第2摺動部材92dの上面左端側からは、略矩形板状のインデックス部Z1、Z1が突出するとともに、第1摺動部材92cの上面右端側と、第2摺動部材92dの上面左端側からは、略2股脚状の脚部92xが突出し、この脚部92xの上端部から後方に向かって、略円柱形状の係止部92yが突出している(図44を参照)。なお、インデックス部Z1を、以下の説明において、第1インデックス部Z1という。そして、この第1インデックス部Z1は、前方開閉扉ユニット90及び後方開閉扉ユニット95が閉鎖状態にあることを検出するために用いられる。
第1前方アーム板金92a及び第2前方アーム板金92bは、突条HF、HBが、ガイドカバー99L(99R)とベースカバー81L(81R)とで支持されることで、左右に摺動可能とされている。以下、この点について説明する。なお、本実施例の遊技機1では、右駆動ユニットベース部81bの前面部に装着される「右側のベースカバー81R」と、左駆動ユニットベース部81cの前面部に装着される「左側のベースカバー81L」とを備えるが、両者は、鏡面対象(線対称)な構造を備えるため、以下においては、「右側のベースカバー81R」を中心に説明するとともに、「左側のベースカバー81L」の説明に際して、必要に応じて、「右側のベースカバー81R」を示す図面を引用することがある。また、本実施例の遊技機1では、「右側のベースカバー81R」の前面部下方側に装着される「右側のガイドカバー99R」と、「左側のベースカバー81L」の前面部下方側に装着される「左側のガイドカバー99L」とを備えるが、両者は、鏡面対象(線対称)な構造を備えるため、以下においては、「右側のガイドカバー99R」を中心に説明するとともに、「左側のガイドカバー99L」の説明に際して、必要に応じて、「右側のガイドカバー99R」を示す図面を引用することがある。
図45及び図46に示すように、駆動ユニットベース部81b(81c)の前面部に装着されるベースカバー99bは、後方を開口させた略容器形状に構成される本体部99dと、本体部99dよりも後方に後退した下方部99eとを備える。また、下方部99eの前面部には、左右に長尺な支持用凹部99cが形成されている。
ガイドカバー99Rは、図46及び図47に示すように、左右に長尺に構成され、一端部側(左側のガイドカバー99Lにあっては左端側、右側のガイドカバー99Rにあっては右端側)において、中間部を屈曲部とする略L字の断面を備えている。つまり、この一端部側において、略垂直に配置される前壁部99gと、前壁部99gの下端から後方に向かって突出する下壁部99hとを備え、前壁部99gの上端側を本体部99dの下端側にビス止めし、下壁部99hの後端部を下方部99eの前面部に係止することで、ベースカバー81R(81L)に装着されている。また、前壁部99gは、下方部99eの前方に所定の間隔をあけて平行に配置されるとともに、前壁部99gの後面部下端側には、左右に長尺な支持用凹部99jが形成されている。
図46に示すように、ガイドカバー99Rの支持用凹部99jと、ベースカバー99bの支持用凹部99cは前後に平行で、しかも同一高さに設けられている。そして、第2摺動部材92dの突条HFを対応する支持用凹部99jに摺動可能な状態に挿入し、第2摺動部材92dの突条HBを対応する支持用凹部99cに摺動可能な状態に挿入している。これにより、第2前方アーム板金92bは、右側のガイドカバー99Rと右側のベースカバー81Rとによって、左右に摺動可能な状態で支持されている。また、図示を省略するが、第1摺動部材92cの突条HFを対応する支持用凹部99jに摺動可能な状態に挿入し、第1摺動部材92cの突条HBを対応する支持用凹部99cに摺動可能な状態に挿入している。これにより、第1前方アーム板金92aは、左側のガイドカバー99Lと左側のベースカバー81Lとによって、左右に摺動可能な状態で支持されている。
図41及び図43に示すように、第1付勢手段F1と、第2付勢手段F2とは、第1ロッド90eを挿通する状態に配置されている。但し、図41に示すように、第1付勢手段F1は、左端側の支持部材90aと、左側扉91Lを支持する係止部材92eとの間に圧縮状態で介在され、第2付勢手段F2は、右端側の支持部材90bと、左側扉91Rを支持する係止部材92fとの間に圧縮状態で介在されている。このため、左側扉91Lを「図41に示す閉鎖位置」から左方向にスライドさせると、左側扉91Lには、第1付勢手段F1から右方向への付勢力が加わり、右側扉91Rを「図41に示す閉鎖位置」から右方向にスライドさせると、右側扉91Rには、第2付勢手段F2から左方向への付勢力が加わる。
図43及び図48に示すように、「右側のベースカバー81R」と、「左側のベースカバー81L」には、前方開閉扉ユニット90及び後方開閉扉ユニット95が閉鎖状態にあることを検出するためセンサ(以下、「第1センサ」という。)S1が装着されている。これらの第1センサS1は、透過型のフォトセンサ(フォトインタラプタ)であり、装飾駆動基板226を介してサブ制御基板220(後述する。)に接続されている。また、これらのセンサS1は、LEDで構成される発光素子と、フォトトランジスタで構成される受光素子と、所定の間隔をおいて向かい合う状態に配置した構成を備える。そして、発光素子と受光素子との間に左右及び下方に開口する検出空間が設けられ、この検出空間に第1インデックス部Z1が進入し、「発光素子から出た光を遮断する状態(発光素子からの光が受光素子に入光しない状態)」となると、第1センサS1から、サブ制御基板220に向かって検出信号が出力される。
図49に示すように、後方開閉扉ユニット95は、左側扉95Lと、右側扉95Rと、前述の第2ロッド90fと、前述の第3ロッド90gと、第1後方アーム部材95aと、第2後方アーム部材95bと、第3付勢手段F3と、第4付勢手段F4と、LEDランプ4K(図42参照)とを備える。また、右側扉95Rは、左から右に向かって前面部及び後面部を2段階に後退させる階段形状(3段の階段形状)を備えている。つまり、右側扉95Lは、右側扉91Rの後方に配置される右扉本体95Qと、右側扉95Rの右端側を構成する右支持板95Sと、略L字状に屈曲しつつ右扉本体95Q及び右支持板95Sを連結する連結部95Tとを備える。なお、右扉本体95Q及び右支持板95Sは正面視で略矩形の板状態に構成されている。
また、左側扉95Lは、図49に示すように、右側扉95Lと鏡面対象(線対称)な構造を備える。つまり、左側扉95Lは、右から左に向かって前面部及び後面部を2段階に後退させる階段形状(3段の階段形状)を備えている。すなわち、左側扉95Lは、左側扉91Lの後方に配置される左扉本体95Mと、左側扉95Lの左端側を構成する左支持板95Nと、略L字状に屈曲しつつ左扉本体95M及び左支持板95Nを連結する連結部95Pとを備える。なお、左扉本体95M及び左支持板95Nは正面視で略矩形の板状態に構成されている。
左支持板95Nの後面に係止部材95Eが装着され、右支持板95Sの後面に係止部材95Fが装着されている。そして、係止部材95Eの後端部には、軸心を左右に向けつつ第2ロッド90fを摺動状態で挿通する挿通部(図示を省略)が設けられている。また、係止部材95Fの後端部には、軸心を左右に向けつつ第3ロッド90gを摺動状態で挿通する挿通孔(図示を省略)が設けられている。そして、左支持板95Nは係止部材95Eを介して第2ロッド90fによって支持されることで、第2ロッド90fの軸心方向に移動可能とされている。また、右支持板95Sは、係止部材95Fを介して第3ロッド90gによって支持されることで、第3ロッド90gの軸心方向に移動可能とされている。
図42に示すように、左扉本体95M及び右扉本体95Qの外周縁を除く部位は、レンズ95V、95Wによって構成され、レンズ95V、95Wを透かして後方が視認可能とされている。つまり、左側扉95Lと右側扉95Rとが閉鎖状態にあるときに、両者の後方に位置合わせされる「転動面81e及び仕切部材89」が、左側扉95Lと右側扉95Rの前方から視認可能とされている。また、レンズ95V、95Wの背後には、前述のLEDランプ4Kが配置され、これらのLEDランプ4Kが発光すると、「一体化して略長円形状とされたレンズ(95V、95W)」の表面に所定の図柄(本実施例では、「極」の文字)が強調表示される構成とされている。なお、LEDランプ4Kは、装飾駆動基板226を介してサブ制御基板220に接続されている。
図49に示すように、第3付勢手段F3は、第2ロッド90fを挿通する状態に配置され、第4付勢手段F4は、第3ロッド90gを挿通する状態に配置されている。また、第3付勢手段F3は、左端側の支持部材90aと係止部材95Eとの間に圧縮状態で介在され、第4付勢手段F4は、右端側の支持部材90bと、係止部材95Fとの間に圧縮状態で介在されている。このため、左側扉95Lを、図49に示す閉鎖位置から左方向にスライドさせると、左側扉95Lには、第3付勢手段F3から右方向への付勢力が加わり、右側扉95Lを、図49に示す閉鎖位置から右方向にスライドさせると、右側扉95Lには、第4付勢手段F4から左方向への付勢力が加わる。
図50に示すように、第2後方アーム部材95bは、左右に長尺な略矩形板状の本体部95jと、本体部95jの左端部から上方に延出された連結部92rとを備え、連結部92rの前面部を右支持板95Sの後面下端側に連結しつつ、本体部95jを略水平に配置している。また、本体部95jの下端側の左右には、長円状の装着孔が95k、95kが設けられている。また、第2後方アーム部材95bの右端側上部には、後方に突出する係止部95yが設けられている。更に、本体部95jの下端側の左右には、長円状の装着孔95k、95kが設けられている。なお、装着孔95kにおいて、本体部95jの前面側に位置する部位と、本体部95jの後方側に位置する部位は、内径を段差状に大きくした拡径部951k、952kとされている(図51を参照)。
第1後方アーム部材95aは、第2後方アーム部材95bと鏡面対象(線対称)な構造を備えている。つまり、左右に長尺な略矩形板状の本体部95jと、本体部95jの右端部から上方に延出された連結部92rとを備え、連結部92rの前面部を左支持板95Nの後面下端側に連結しつつ、本体部95jを略水平に配置している。また、第1後方アーム部材95aの左端側上部には、後方に突出する係止部95yが設けられている。また、この本体部95jの下端側の左右にも、長円状の装着孔95k、95kが設けられ、この装着孔95kにおいて、本体部95jの前面側に位置する部位と、本体部95jの後方側に位置する部位は、内径を段差状に大きくした拡径部951k、952kとされている(図51を参照)。
第1後方アーム部材95a及び第2後方アーム部材95bの下端側は、装着孔95k、95kを用いて支持されている。つまり、図52に示すように、右側の駆動ユニットベース部81bの後壁部の前面下端側であって、所定間隔をおいて同一高さに設置された2箇所と、左側の駆動ユニットベース部81cの後壁部の前面下端側であって、所定間隔をおいて同一高さに設置された2箇所には、略筒状の支持部D1、D1が設けられている。また、図45に示すように右側の駆動ユニットベース部81bの前面部に装着されるベースカバー81Rにおいて、支持部D1、D1と前後に対向する位置と、左側の駆動ユニットベース部81cの前面部に装着されるベースカバー81Lにおいて、支持部D1、D1と前後に対向する位置も、略筒状の支持部D2、D2が設けられている。
このため、下部ユニット80において、中駆動ユニットベース部81dの左右に位置する部位は、前後に対向する支持部D1、D2が2組ずつ設けられている。そして、図51に示すように、前後に対向する支持部D1、D2で、前後に軸心を向けた支持ピン95pを支持している。また、各支持ピン95pは、装着孔95kに挿通されているとともに、2個のブッシュ95m、95nを回転可能な状態に挿通している。
これらのブッシュ95m、95nは、ボス951m、951nと、フランジ部952m、952nとを備えている。そして、各支持ピン95pに装着される一方のブッシュ95m(つまり、装着孔95kを挟んで前方に配置されるブッシュ95m)は、フランジ部952mを支持部D2に当接(摺動可能に当接)させ、ボス951mを前方の拡径部951kに挿入(摺動可能な状態に挿入)している。また、各支持ピン95pに装着される他方のブッシュ95n(つまり、装着孔95kを挟んで後方に配置されるブッシュ95n)は、フランジ部952nを支持部D1に当接(摺動可能に当接)させ、ボス951nを後方の拡径部952kに挿入(摺動可能な状態に挿入)している。
つまり、前方のブッシュ95mは、その前面部を支持部D2に対して摺動可能な状態に当接させ、後方のブッシュ95nは、その後面部を支持部D1に対して摺動可能な状態に当接させている。また、前方のブッシュ95mと、後方のブッシュ95nは、ボス951m、951nの先端部を対向させつつ、本体部95jを挟持した状態としている。更に、両ブッシュ95m、95nは、支持ピン95pによって回転可能に支持されるとともに、第1後方アーム部材95a及び第2後方アーム部材95bの本体部95jにおいて、装着孔95kを形作る面が、両ブッシュ95m、95nに対してスライド可能とされている。従って、第1後方アーム部材95a及び第2後方アーム部材95bは、長円径に構成される装着孔95kは、その端部を、両ブッシュ95m、95nのボス951m、951nが当接するまでの範囲で、左右にスライド可能とされている。
ここで、図49に示すように、左側扉95Lが閉鎖位置にあるときには、第1後方アーム部材95aを構成する装着孔95kの左端部が、ブッシュ95m、95nのボス951m、951nに当接する状態とされ、右側扉95Rが閉鎖位置にあるときには、第2後方アーム部材95bを構成する装着孔95kの右端部が、ブッシュ95m、95nのボス951m、951nに当接する状態とされる。
また、図示を省略するが、第3付勢手段F3の付勢力に対抗しつつ、第1後方アーム部材95aを左方向に移動させると(左側扉95Lを開放位置の方向に移動させると)、第1後方アーム部材95aを構成する装着孔95kが、ブッシュ95m、95nを基準に左方向に移動する。そして、第1後方アーム部材95aの左方向への移動範囲は、装着孔95kの右端部がボス951m、951nに当接するまでの範囲に規制される。同様に、第4付勢手段F4の付勢力に対抗しつつ、第2後方アーム部材95bを右方向に移動させると(右側扉95Rを開放位置の方向に移動させると)、第2後方アーム部材95bを構成する装着孔95kが、ブッシュ95m、95nを基準に右方向に移動する。そして、第2後方アーム部材95bの左方向への移動範囲は、装着孔95kの左端部がボス951m、951nに当接するまでの範囲に規制される。
図43に示すように、前方開閉扉ユニット90及び後方開閉扉ユニット95を駆動するための駆動機構97は、左右に一個ずつ配置されている。次に、この駆動機構97について説明する。
図53〜図55に示すように、両駆動機構97は、駆動モータ97aと、駆動ギア97bと、従動ギア97cと、補助部材97dと、前開閉カム97eと、後開閉カム97fと、前クランクアーム97gと、後クランクアーム97hとを備えている。そして、左側の駆動機構97においては、駆動モータ97aを除く構成部品(97b、97c、97d、97e、97f、97g、97h)を、左駆動ユニットベース部81cと、左側のベースカバー81Lとの間を中心に配置し、右側の駆動機構97においては、駆動モータ97aを除く構成部品(97b、97c、97d、97e、97f、97g、97h)を、右駆動ユニットベース部81bと右側のベースカバー81Rとの間に配置している。なお、左右の駆動機構97、97は、鏡面対象(線対称)な構造(部品配置)を備えるため、以下においては、右側の駆動機構97を中心に説明する。
駆動モータ97aは、図56に示すように、右駆動ユニットベース部81bの後壁部右端側の後面に装着されるとともに、右駆動ユニットベース部81bの貫通孔811bを用いて、駆動軸J1を右駆動ユニットベース部81bの後壁部の前方に到達させている。また、図示を省略するが、左側の駆動機構97を構成する駆動モータ97aは、左駆動ユニットベース部81cの後壁部左端側の後面に装着されるとともに、左駆動ユニットベース部81cの貫通孔を用いて、駆動軸J1を左駆動ユニットベース部81cの後壁部の前方に到達させている。なお、駆動モータ97aは、基本ステップ角が「1.5度」で、「240ステップ」で駆動軸J1を一回転させるステッピングモータであり、装飾駆動基板226を介してサブ制御基板220(後述する。)に接続され、その回転動作(回動動作)と停止動作は、サブ制御基板220(後述する。)から送信される制御信号を用いて制御される。また、左側の駆動機構97を構成する駆動モータ97aにおいては、左駆動ユニットベース部81cの後壁部左端側の後面に装着されるとともに、その駆動軸J1を左駆動ユニットベース部81cの後壁部の前方に到達させている。
ここで、この駆動モータ97aや、前述の駆動モータ85nとしては、例えば、複数の励磁相を有するステッピングモータであって、(a)複数の励磁相のうちの何れか1個の励磁相を通電状態とする1相励磁状態と、(b)複数の励磁相のうちの何れか2個の励磁相を通電状態とする2相励磁状態とを切り換えて駆動するもの(以下、「1−2相励磁方式のステッピングモータ」という。)を用いることができる。この「1−2相励磁方式のステッピングモータ」では、励磁状態の切り換え順序を逆転すると、駆動軸J1の回転方向を変更可能である。つまり、励磁状態の切り換え順序を選択することで、駆動軸J1の先端部を正面から視た場合、駆動軸J1が時計回転方向(所謂「CW方向」)に回転する状態と、駆動軸J1が反時計回転方向(所謂「CCW方向」)に回転する状態とを択一的に実現できる。また、励磁状態の切り換え速度(サブ制御基板220から出力されるパルス信号の供給間隔)を変更すれば、駆動軸J1の回転速度を変更することができる。なお、サブ制御基板220から出力されるパルス信号を1つ出力する毎に、駆動モータ97aは1ステップだけ回転する。また、「1−2相励磁方式のステッピングモータ」の他に、「1相励磁方式のステッピングモータ」や「2相励磁方式のステッピングモータ」等を用いることもでき、何れの場合も、「CW方向」にパルスを供給したり、「CCW方向」にパルスを供給することで、回転方向を選択できるとともに、、パルスの供給間隔を制御することで、回転速度を制御できる。
駆動ギア97bは、図56及び図57に示すように、駆動モータ97aの駆動軸J1に装着され、駆動モータ97aの軸心と一体にて回動可能とされている。また、駆動ギア97bは、外周部に歯部を形成しつつ前面部で開口する略円筒状に構成される本体部971bと、本体部971bの外周部後端側から突出するフランジ部972bと、フランジ部972bの外周部において、その周方向に近接する2カ所から突出するインデックス部Z2、Z3と、を備える。また、本体部971aの底部後面からは、駆動軸J1が嵌合される連結部973bが突出している。なお、この連結部973bは略円筒形状とされつつ、その軸心を本体部971aの軸心と同軸状に配置している。
図56及び図57に示すように、本体部971bの底部前面であって、本体部971bの軸心の位置からは、雌型(周方向に沿った一部を切り欠いた略円筒状)の連結部R1が前方に向かって突出し、本体部971bの底部前面であって、本体部971aの軸心から離れた位置からは、雄型(略柱状)の連結部R2が前方に向かって突出している。
図56に示すように、収納部材81の右側壁部には、右側の駆動機構97を構成する駆動ギア97bのインデックス部Z2、Z3を検出するためのセンサS2(以下、「第2センサ」という。)が装着され、収納部材81の左側壁部には、左側の駆動機構97を構成する駆動ギア97bのインデックス部Z2、Z3を検出するためのセンサ(第2センサ)S2が装着されている。これらの第2センサS2も、第1センサS1と同様な透過型のフォトセンサ(フォトインタラプタ)であり、装飾駆動出基板226を介してサブ制御基板220(後述する。)に接続されている。
また、これらの第2センサS2も、LEDで構成される発光素子と、フォトトランジスタで構成される受光素子とが、所定の間隔をおいて向かい合う状態に配置した構成を備え、発光素子と受光素子との間に上下及び側方(右側の駆動機構97では「左側方」、左側の駆動機構97では「右側方」)に開口する検出空間が設けられている。そして、検出空間にインデックス部Z2若しくはインデックス部Z3が進入し、「発光素子から出た光を遮断する状態(発光素子からの光が受光素子に入光しない状態)」となると、サブ制御基板220に向かって検出信号が出力される。
各駆動ギア97bに設けられるインデックス部Z2、Z3のうちの一方(以下、「第2インデックス部Z2」という。)は、後方開閉扉ユニット95が完全に開放状態になったときに、第2センサS2によって検出される。また、他方(以下、「第3インデックス部Z3」という。)は、駆動モータ97aの状態が、基本状態(駆動前の状態であって、後述する。)にあるとき(基本状態に戻ったとき)に、第2センサS2によって検出される。ここで、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)の状態が完全に閉じた状態であり、駆動モータ97aの状態が基本状態である場合を基準として、駆動モータ97aの駆動軸J1を正回転方向(後述する。)に回転させていくと、駆動モータ97aが所定量(後述する。)となったところで、第2センサS2が第2インデックス部Z2を検出する。そして、駆動モータ97aの駆動軸J1を正回転方向に、更に回転させると、前開閉カム97eの前クランクアーム97gへの係合と、後開閉カム97fの後クランクアーム97hへの係合が解除され、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)が開放状態から閉鎖状態に移る。この後、駆動モータ97aの駆動軸J1を正回転方向に、更に回転させ、駆動モータ97aの状態が基本状態に戻ると、第2センサS2が第2インデックス部Z3を検出する。
図56に示すように、補助部材97dは、駆動ギア97bとベースカバー81R(81L)との間に介在される部材であり、駆動ギア97bの回転を安定化(回転軸心にブレを生じさせないように安定化)する機能等を備える。この補助部材97dは、開口形状が略長円形に構成される本体部971dと、本体部971dの一端部を封止する底部972dとを備え、底部972dを後方に配置し、開口部を前方に配置した状態とされている。また、底部972dの後面からは連結突起973dが突出しているとともに、底部972dには、連結孔974dが貫通する状態に設けられている。
連結突起973dを駆動ギア97bの雌型の連結部R1に嵌合するとともに、連結孔974dに駆動ギア97bの雄型の連結部R2を嵌合し、底部972dの前面側から、連結部R2に対して、抜け止め用のビス975dを装着している。これにより、補助部材97dは、駆動ギア97bと一体で回転可能とされている。また、底部972dの前面のうちで、駆動ギア97bの回転軸と同軸状とされる部位からは、略円筒状の支持部976dが突出している。そして、この支持部976dには、ベースカバー(右側の駆動機構97では、ベースカバー81R、左側の駆動機構97では、ベースカバー81L)の後面部から突出する支持突起99Tの突端が挿入されている。このため、駆動ギア97b及び補助部材97dの一体品は、この支持突起99Tによってその前方側を支持されている。そして、駆動ギア97b及び補助部材97dの一体品が回転すると、支持部976dの内周面が、支持突起99Tの突端の外周面を摺動する。
図56及び図57に示すように、右側の駆動機構97を構成する従動ギア97cは、軸心を前後に向けつつ駆動ギア97bの斜め左下方において回動可能な状態に配置され、右側の駆動機構97を構成する駆動ギア97bと噛合している。また、左側の駆動機構97を構成する従動ギア97cは、軸心を前後に向けつつ駆動ギア97bの斜め右下方において回動可能な状態に配置され、左側の駆動機構97を構成する駆動ギア97bと噛合している。つまり、前者の従動ギア97cは、図56に示すように、右駆動ユニットベース部81bの後壁部前面であって、駆動ギア97bの配設箇所の左斜め下方に設けられた支持部D3によって回動転可能な状態に支持されている。また、後者の従動ギア97cについては、図示を省略するが、左駆動ユニットベース部81cの後壁部前面であって、駆動ギア97bの配設箇所の左斜め下方に設けられた支持部によって回動転可能な状態に支持されている。
図58に示すように、「右駆動ユニットベース部81bの後壁部前面」と、「右側のベースカバー81Rの前壁部後面であって、支持部816bの略鉛直上方に位置する部位」には、略筒状の支持部D3、D4が対向する状態に設けられている。そして、両支持部D3、D4を用いて、第1組付ピン99pが軸心を前後に向けた状態で、回転不能な状態で支持されている。また、「右駆動ユニットベース部81bの後壁部前面」と、「右側のベースカバー81Rの前壁部後面であって、支持部D3、D4よりも左側の位置」には、支持部D5、D6が対向する状態に設けられている。そして、両支持部D5、D6を用いて、第2組付ピン99qが軸心を前後に向けた状態で、回転不能な状態で支持されている。つまり、何れの組付ピン99p、99qも、両端部が異形断面(非真円形の断面)とされるとともに、支持部D3、D4、D5、D6も、対応する端部と凹凸が反転した嵌入空間(対応する端部を嵌合する空間)を備えた略筒形状に構成されているため、組付ピン99p、99qは回転不能な状態で支持されている。
また、図示を省略するが、「左駆動ユニットベース部81cの後壁部前面」と、「左側のベースカバー81Lの前壁部後面であって、支持部816bの略鉛直上方に位置する部位」にも、略筒状の支持部D3、D4が対向する状態に設けられ、両支持部D3、D4を用いて、第1組付ピン99pが軸心を前後に向けた状態で、回転不能な状態で支持されている。また、「右駆動ユニットベース部81bの後壁部前面」と、「右側のベースカバー81Rの前壁部後面であって、支持部D3、D4よりも右側の位置」にも、支持部D5、D6が対向する状態に設けられている。そして、両支持部D5、D6を用いて、第2組付ピン99qが軸心を前後に向けた状態で、回転不能な状態で支持されている。
何れの駆動機構97、97においても、前クランクアーム97g及び後クランクアーム97hが、第1組付ピン99pを用いて揺動可能な状態に支持されるとともに、前開閉カム97e及び後開閉カム97fが、第2組付ピン99qを用いて回転可能な状態に支持されている。
図53及び図55に示すように、前クランクアーム97g及び後クランクアーム97hは、正面視で略長円形状に構成されるとともに、上端部に軸心を前後に向けた略円筒状の挿通部971g、971hを備えるとともに、下端部側に正面視で、略長円形の係止孔972g、972hが設けられている。そして、図58に示すように、前クランクアーム97gの挿通部971gと、後クランクアーム97hの挿通部971hとを前後に同軸状に配置した状態で、両挿通部971g、971hに第1組付ピン99pを挿入している。なお、前クランクアーム97gの挿通部971gの前面部が、支持部D3の後面部に対して摺動可能な状態に当接し、後クランクアーム97hの挿通部971hの後面部が、支持部D4の前面部に対して摺動可能な状態に当接している。
図53に示すように、右側の駆動機構97を構成する前クランクアーム97gにおいては、係止孔972gに対して第2摺動部材92dの係止部92yが挿入されているため、前クランクアーム97gが揺動すると、第2摺動部材92dが左右にスライドする。これに伴って、第2前方アーム板金92bを介して第2摺動部材92dに接続された右側扉91Rが、左右にスライドする。また、左側の駆動機構97を構成する前クランクアーム97gにおいては、係止孔972gに対して第1摺動部材92cの係止部92yが挿入されているため、前クランクアーム97gが揺動すると、第1摺動部材92cが左右にスライドする。これに伴って、第1前方アーム板金92aを介して第1摺動部材92eに接続された左側扉91Lが、左右にスライドする。
図55に示すように、右側の駆動機構97を構成する後クランクアーム97hにおいては、係止孔972hに対して、第2後方アーム部材95bの係止部95yが挿入されているため、後クランクアーム97hが揺動すると、第2後方アーム部材95bが左右にスライドする。これに伴って、第2後方アーム部材95bに接続された右側扉95Rが左右にスライドする。また、左側の駆動機構97を構成する後クランクアーム97hにおいては、係止孔972hに対して、第1後方アーム部材95aの係止部95yが挿入されているため、後クランクアーム97hが揺動すると、第1後方アーム部材95qが左右にスライドする。これに伴って、第1後方アーム部材95aに接続された左側扉95Lが左右にスライドする。
図58に示すように、前開閉カム97eと後開閉カム97fは、第2組付ピン99qを挿通しつつ、第2組付ピン99qの軸心回りに、一体回転可能とされている。つまり、後開閉カム97fは、後方に配置されるギア部971fと、前方に配置されるカム本体部972fとを備えている。また、ギア部971fの軸心位置を通過する位置に、略円筒状の挿通部973fが設けられ、この挿通部973fに対して、第2組付ピン99qの後端側が挿通されている。
図55及び図57に示すように、カム本体部972fは、ギア部971fの前面部に一体化されるとともに、押圧部H1を「ギア部971fの半径方向に沿った外側」に向かって突出させている。そして、後開閉カム97fの回転位置(第2組付ピン99qの軸心回りの回転位置)によって、押圧部H1が後クランクアーム97hに当接し、第2組付ピン99qの軸心から離間する方向に押圧する場合と、押圧部H1が後クランクアーム97hに当接しない場合とが実現される。なお、図58に示すように、挿通部973fの後端部は、支持部D6の前端部に対して、摺動可能な状態に当接している。
前開閉カム97eは、図54に示すように、正面視で略扇形状(中心角が、90度よりも大きく、180度よりも小さい略扇形状)とされる中板部971eと、中板部971eの外周縁を略筒状に包囲する周壁部972eとを備える。また、図53に示すように、中板部971eにおいて、その扇形状の中心側に位置する部位に、略円筒状の挿通部973eを前後に貫通する状態に備える。そして、この挿通部973eに、第2組付ピン99qの前端側が挿通されている。ここで、図49に示すように、前開閉カム97eの周壁部972eは、正面から視て円弧状となる部位(以下、「回転維持部」という。)G2と、正面から視て回転維持部G2の上方の半径を形作る部位G3と、正面から視て回転維持部G2の下方の半径を形作る部位(以下、「押圧部」という。)G1とを備える。
また、後開閉カム97f前面部の係合突起975f、976f(図57を参照)が、前開閉カム97eの後面側の被係合部(図示を省略)に嵌合するとともに、中板部971eの前方から後開閉カム97fに向かってビス974eが螺合される(図58を参照)ことで、前開閉カム97eは、後開閉カム97fと一体で回転可能とされている。なお、図58に示すように、挿通部973eの前端部は、支持部D6の後端部に対して、摺動可能な状態に当接している。
前開閉カム97eは、正面視で略扇形状に構成されるため、その回転位置(第2組付ピン99qの軸心回りの回転位置)によって、前クランクアーム97gを第2組付ピン99qの軸心から離間する方向に押圧する場合と、押圧しない場合とが実現される。
次に、図59〜図66を用いて、前方開閉扉ユニット90及び後方開閉扉ユニット95の基本的な駆動態様を説明する。ここで、前方開閉扉ユニット90は、前方開閉扉ユニット90を用いた演出を行わないときに、図41に示すように、左側扉91Lの右端部と、右側扉91Rの左端部とが当接する状態(つまり、閉鎖状態)とされる。なお、図60〜図66においては、図示の簡略化のために、右側扉91Rや右側扉95Rの駆動態様を中心に図示している。
ここで、右側の駆動機構97を構成する駆動モータ97aの駆動軸J1が、「反時計回転方向(Conuter Clock Wiseであって、以下、「CCW」という。)」に回転すると、対応する前開閉カム97eと後開閉カム97fを一体にて反時計回転方向(正面視)に回転させる。これに伴い、対応する前クランクアーム97gや後クランクアーム97hを、その上端部を回転中心に反時計回転方向(正面視)に回転(傾動)させ、右側扉91Rや右側扉95Rを開放位置(開放状態を構成する位置)に動作させる。また、左側の駆動機構97を構成する駆動モータ97aの駆動軸J1が、「時計回転方向(Clock Wiseであって、以下、「CW」という。)」に回転すると、対応する前開閉カム97eと後開閉カム97fを一体にて時計回転方向(正面視)に回転させる。これに伴い、対応する前クランクアーム97gや後クランクアーム97hを、その上端部を回転中心に時計回転方向(正面視)に回転(傾動)させ、左側扉91Lや左側扉95Lを閉鎖位置(閉鎖状態を構成する位置)に動作させる。
つまり、サブ制御基板220は、右側扉91Rや右側扉95Rに開放動作を施すために、「駆動軸J1にCCW方向への回転を施すためのパルス信号(CCW方向へのパルス信号)」を出力し、左側扉91Lや左側扉95Lに開放動作を施すために、「駆動軸J1にCW方向への回転を施すためのパルス信号(CW方向へのパルス信号)」を出力することになる。このため、以下の説明においても、混同を避けるために、左右何れの駆動機構97を構成する駆動モータ97aにおいても、「対応する扉が、閉鎖位置(閉鎖状態を構成する位置)にあるとき、これを開放位置(開放状態を構成する位置)に移行するために、駆動軸J1が回転すべき回転方向」を「正回転方向」と称し、この「正回転方向と逆の回転方向」を「反回転方向」若しくは「反転方向」と称することとする。
本実施例では、駆動モータ97aが250ステップ駆動すると、前開閉カム97e及び後開閉カム97fが一回転する構成とされているが、以下の説明において、駆動モータ97aのステップ数を、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)が閉じた状態(以下、「初期状態」という。)にあるときを基準に示すこととする。つまり、「初期状態」にあるときに、ステップ数を「ゼロ(250)」とする。そして、これを基準として、「駆動軸J1の正回転方向」に回転させるために、駆動モータ97aが駆動したステップ数の合計を、以下の「駆動合計ステップ数」と称する。なお、駆動モータ97aにおいて、「駆動合計ステップ数」を「ゼロ(250)」とする状態が、前述の「基本状態(駆動前の状態)」である。
図59及び図60に示すように、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)が閉じた状態(以下、「初期状態」という。)にあるときには、前開閉カム97eの押圧部G1は前クランクアーム97gを押圧しないとともに、後開閉カム97fの押圧部H1は後クランクアーム97hを押圧しない状態とされる。このとき、第1センサS1は、第1インデックス部Z1を検出する状態とされる。
図59に示すように、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)が初期状態にあるとき、両駆動モータ97aの駆動軸J1に正回転を加えると、「駆動合計ステップ数」が115ステップとなるまでの間は、前開閉カム97eの押圧部G1が、前クランクアーム97gを「収納部材81の中央部から離間する方向」に押圧するが、後開閉カム97fの押圧部H1は、後クランクアーム97hを押圧しない状態とされる。つまり、図61に示すように、右側の前開閉カム97eの押圧部G1は、右側の前クランクアーム97gを右方向に押圧し、図示を省略するが、左側の前開閉カム97eは、左側の前クランクアーム97gを左方向に押圧する。
これにより、両前クランクアーム97gが、第2組付ピン99qを回転中心として、対応する前開閉カム97eの押圧部G1が押圧する方向に回転するため、付勢手段F1、F2の付勢力に対抗しつつ、左側扉91Lの右端部と、右側扉91Rの左端部とが徐々に離間する。このとき、図59に示すように、「駆動合計ステップ数」が10になると、第1センサS1は第1インデックス部Z1を検出しない状態(第1インデックス部Z1が、第1センサS1の検出空間が抜け出た状態)とされる。
この後、「駆動合計ステップ数」が115になるまで、左側扉91Lの右端部と、右側扉91Rの左端部との間隔が徐々に拡大し、図59及び図62に示すように、「駆動合計ステップ数」が115になると、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)が全開状態となる。また、「駆動合計ステップ数」が115になるまで、後開閉カム97fの押圧部H1は後クランクアーム97hを押圧しない状態に維持される。
「駆動合計ステップ数」が116を超えると、図63に示すように、前開閉カム97eの回転維持部G2が前クランクアーム97gを押圧する状態となる。但し、回転維持部G2は円弧状に設けられ、回転維持部G2の周方向に沿った何れの部位においても、前開閉カム97eの回転軸からの距離が等しくなるため、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)の開放量が更に増加することはない。また、「駆動合計ステップ数」が133に到達するまでは、後開閉カム97fの押圧部H1は、後クランクアーム97hを押圧しない状態に維持される。
「駆動合計ステップ数」が133になると、図59及び図64に示すように、後開閉カム97fの押圧部H1が、後クランクアーム97hの押圧を開始する。つまり、右側の後開閉カム97fの押圧部H1は、右側の後クランクアーム97hを右方向に押圧し、図示を省略するが、左側の後開閉カム97fは、左側の後クランクアーム97hを左方向に押圧する。これにより、両前クランクアーム97hが、第2組付ピン99qを回転中心として、対応する後開閉カム97fの押圧部H1が押圧する方向に回転するため、付勢手段F3、F4の付勢力に対抗しつつ、左側扉95Lの右端部と右側扉95Rの左端部が徐々に離間する。このとき、前開閉カム97eの回転維持部G2が前クランクアーム97gを押圧する状態が維持される。
図65に示すように、「駆動合計ステップ数」が210になると、後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)が全開状態となる。つまり、「駆動合計ステップ数」が210になると、第2後方アーム部材95bの装着孔95kの左端部にブッシュ95m、95nが当接するとともに、第1後方アーム部材95aの装着孔95kの右端部にブッシュ95m、95nが当接するため、後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)はそれ以上開かない状態となる。このとき、第2センサS2が、第2インデックス部Z2を検出する。また、「駆動合計ステップ数」が210になっても、前開閉カム97eの回転維持部G2が前クランクアーム97gを押圧する状態が維持される。
この後、図59に示すように、「駆動合計ステップ数」が236になるまで、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)の全開状態と、後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)の全開状態が維持される。そして、ステップ数の合計が236になると、図66に示すように、前開閉カム97eの前クランクアーム97gへの押圧と、後開閉カム97fの後クランクアーム97hへの押圧が同時に解除されるため、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)と、後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)は、対応する付勢手段F1〜F4の付勢力によって閉鎖状態とされる。
また、「駆動合計ステップ数」が237となり、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)と、後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)とが閉鎖状態となると、第1センサS1が、第1インデックス部Z1を検知する。ここで、第1センサS1は、駆動合計ステップ数が、237〜9までの区間、第1インデックス部Z1を検知する状態となる。すなわち、この区間(237〜9)は、前方開閉扉及び後方開閉扉が閉鎖状態となっているものとして制御される。
なお、本実施例では、前方開閉扉及び後方開閉扉のの閉鎖処理(原点復帰処理)として、「駆動合計ステップ数」が237になった後も、第2センサS2が第3インデックスを検知するまで駆動モータ97aを駆動させ、「駆動合計ステップ数」を250(ゼロ)に戻して、次回の駆動に待機する。尚、237〜250は構造上の所謂遊びとして設定されており、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)は、開放を開始しない。つまり、第1センサS1が、第1インデックス部Z1を検知した後、13ステップ駆動して、「駆動合計ステップ数」を250(ゼロ)に戻す(本実施例では、250ステップを駆動制御の一周期としている)。この際、駆動モータ97aを、第2センサS2が第3インデックスを検知するまで駆動させる制御を実行するが、その際の駆動ステップ数をカウントし、予定されるステップ数(13)と余りにもかけ離れた場合には、駆動モータに何らかの不具合が発生したものとして、エラー報知することができる。具体的には、正確に制御されていれば、第1センサS1が、第1インデックス部Z1を検知する位置(237)から13ステップ駆動すれば、第2センサS2が第3インデックス部Z3を検知することとなる。然しながら、多少の脱調(位置ずれ)等を考慮して、予定ステップ数(13)に余裕ステップ数(例えば10、本来開放が予定されるステップ数)を加えたステップ数の駆動を指令しても、第2センサS2が第3インデックス部Z3を検知しない場合には、駆動モータや検知センサに何らかの不具合があったものとして、駆動モータの駆動制御を停止し、エラー報知をすることができる。
但し、上述したような制御に限らず、「駆動合計ステップ数」が237になったところで(前方開閉扉及び後方開閉扉が閉鎖状態となったところで)、駆動モータ97aを停止し、次回の駆動契機が生じたときに、現在位置が’−13’の地点にいるものとして、駆動モータ97aの駆動制御をすることもできる。具体的に、例えば、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)が開ききる位置となる「駆動合計ステップ数」が115の位置に、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)を駆動制御する場合には、現在位置が’−13’(駆動合計ステップ数が237)であるので、その分を加算した128ステップ数だけ駆動モータ97aを駆動させることで、所望の位置(すなわち駆動合計ステップ数が115)に前扉を駆動制御することができる。これにより、第1センサS1が、第1インデックス部Z1を検知したタイミングで駆動モータ97aの駆動制御を停止することができるので、制御プログラムを簡便なものとすることができる。また、第3インデックスZ3も排除することができるので、構造を簡便なものとすることができる。
また、サブ制御基板220(後述する。)は、駆動モータ97aの脱調等(例えば、駆動合計ステップ数が237〜10の間で、駆動モータ97aの停止処理時に脱調等が発生して、予定された駆動合計ステップ数からずれてしまうこと)を考慮して、第1センサS1が第1インデックス部Z1を検知しない状態となる時点を基準として、駆動モータ97aのステップ数を管理してもよい。これにより、駆動合計ステップ数が237〜10の区間で脱調が発生していたとしても、第1センサS1の検知状態を基準として(センサがONからOFFに切り替わるタイミングで)、駆動合計ステップ数のステップ数管理を行うことで、駆動合計ステップ数のずれを適宜(都度)修正(補正)することができる。
また、駆動モータ97aの「駆動合計ステップ数」を所定ステップ数に制御したにもかかわらず、所定センサで所定インデックスが検知されない場合には、エラー報知等を行うこともできる。例えば、「駆動合計ステップ数」を、第1センサS1が第1インデックス部Z1を検知しない状態となるステップ数(すなわち駆動合計ステップ数’10’)から、200ステップ駆動制御しても(すなわち駆動合計ステップ数’210’)、第2センサS2が、第2インデックス部Z2を検知しない場合には、駆動モータ97aが脱調を生じているとして、エラー報知等を行ってもよい。また、200ステップ駆動制御した時点でエラー報知を実行するのではなく、脱調等を考慮して10パーセント程度の余裕ステップ数を見込み、220ステップ駆動制御しても第2センサS2が、第2インデックス部Z2を検知しない場合にエラー報知を実行するようにしてもよい。
以上が、前方開閉扉ユニット90及び後方開閉扉ユニット95の基本的な駆動態様であるが、本実施例では、後述するように、各駆動機構97を構成する駆動モータ97aの駆動軸J1の回転速度を変化させたり、駆動モータ97aの駆動軸J1を「反回転方向」に回転させることを用いて、前方開閉扉ユニット90を用いた演出を行うことがある。
本実施例では、前方開閉扉ユニット90が開放状態となり、後方開閉扉ユニット95が閉鎖状態であるときには、レンズ95V、95Wを透かして、「転動面81e及び仕切部材89」が視認可能とされる。このため、装飾板85の下方に設けられる「左側扉95L及び右側扉95R」の奥側(内部)に、遊技領域11(盤面)に存在する全ての球受入口に流入した遊技球が通過する共通の球通路(転動面81e)を設け、前方開閉扉ユニット90が開放状態となった際に、「転動面81eで構成される遊技球通路」を通過する遊技球(排出球)を遊技者側から視認可能としている。また、前方開閉扉ユニット90及び後方開閉扉ユニット95が開放状態であるときには、「転動面81e及び仕切部材89」が直接視認可能とされる。このため、遊技球通路を通過する遊技球(排出球)を遊技者側からより鮮明に視認可能とされる。
本実施例では、このような構成を有するため、遊技領域11(遊技盤面)に存在する全ての遊技球受入口に流入した遊技球が、全て共通の遊技球通路(転動面81e)を通過して遊技機1外(盤裏側)に排出され、遊技者は、その排出の様子を大当り遊技中に大入賞口31a周辺(開状態となった前方開閉扉ユニット90及び後方開閉扉ユニット95の奥側)で目視することができる。つまり、大入賞口31aに流入した遊技球のみならず、それ以外の遊技球受入口(アウト口32a、32b、33a、33b、34a、34b、一般入賞口40、41、43、44など)に流入した遊技球や、上部遊技球受入口(第1の始動入賞口を構成する開口部171a、第2の始動入賞口を構成する開口部17f)に流入した遊技球が、全て共通の遊技球通路(転動面81e)を通過する様子を目視することができる。これにより、大入賞口31aへの入賞数が少ないとしても、多くの遊技球が大入賞口31aに入賞している印象を、遊技者により与え易くなる。
発射ハンドル9を操作することで、遊技領域11の左側下方から略鉛直上方に発射された遊技球は、遊技領域11の左側において、外側レール12及び内側レール13に挟まれつつ円弧状に上昇する発射経路Yを通過して(図4を参照)、遊技領域11の左側上部(前述の入口部11V)に到達した後、遊技領域11に進入する。そして、遊技領域11に進入した遊技球には、メイン役物装置20の左側を通過するもの(以下、「左打ち球」という。)と、メイン役物装置20の右側を通過するもの(以下、「右打ち球」という。)がある。
「左打ち球」のうちで大入賞口31aの周囲に到達するものは、第1の始動入賞装置17aの左側部近傍を通過し、「右打ち球」のうちで大入賞口31aの周囲に到達するものは、第1の始動入賞装置17aの右側部近傍を通過する。そして、第1誘導路11S、11Tと、第2誘導路11L、11Rとが、互いに近接した状態で設けられているとともに、装飾板85が大入賞口31aの上部を除く部位を覆い、大入賞口31aの左右両側のアウトロ32a、32bの全部を覆う状態となっている。しかも、装飾板85に透視度を低下させる処理が施され、その前方からは、大入賞口31aと、その左右両側のアウトロ32a、32bとの境界を識別することが困難となっている。
従って、大入賞口31aの周囲に到達する遊技球が、「左打ち球」及び「右打ち球」のうちの何れであっても、遊技球が大入賞口31aに入賞したのか、或いは、その側方のアウトロ32a、32bに受け入れられたのかを識別することが困難となっている。例えば、図34に示すように、大入賞口31aが開放状態にあるとき、第1の始動入賞装置17aの左側部近傍に到達した遊技球W1が、第1誘導路11Sに誘導され、大入賞口31aに入賞したのか、その左側方のアウトロ32aに受け入れられたのかを識別することが困難となっている。
また、図35に示すように、大入賞口31aが閉鎖状態にあるとき、第1誘導路11Sに誘導された遊技球W2が、大入賞口31aに入賞したのか、その左側方のアウトロ32aに受け入れられたのかを識別することが困難となっている。なお、本実施例と異なり、「右打ち球」は全て「アウト球」として機外に排出されることとしてもよい。
c.遊技機1の裏面構造
次に、本実施例の遊技機1の裏面構造について図67参照して説明する。つまり、遊技機1の裏面構造は、大きな裏パック102の上に各種装置が搭載された構造となっており、裏パック102は、一対のヒンジ103によって中枠3に開閉可能に軸支されている。
裏パック102には、遊技球が蓄えられる遊技球タンク105と、賞球または貸球としての遊技球の払い出しを行う遊技球払出装置109と、主制御部200Aを構成する主制御基板200が格納された主制御基板ケースと、発射装置ユニットを制御する発射制御基板260が格納された発射装置制御基板ケース130と、遊技球払出装置109を制御する払出制御基板240が格納された払出制御基板ケース118と、主制御基板200と各種スイッチ類とを中継する中継端子板などが搭載されている。なお、遊技球払出装置109は賞球払出手段の具体例を構成する。
また、遊技球タンク105には底部にタンクスイッチが設けられており、球切れを検出することができる。また、遊技球タンク105と遊技球払出装置109とは、タンクレール106によって接続されている。更に、図67において、タンクレール106の右側には球抜きレバーが設けられ、タンクレール106の下流側には補給球切れ検知スイッチが設けられている。
(2)制御回路の構成
次に、図68及び図69を用いて本実施例の遊技機1の制御回路の構成について説明する。本遊技機1の制御回路(電子制御装置)は、主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、222A、240A、260A)とを含んで構成されている。つまり、主制御基板200を用いて構成されるとともに遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否についての制御を司る主制御部200Aと、複数の副制御部(220A、222A、240A、260A)とを備えている。
副制御部としては、(a)サブ制御基板220を用いて構成されるとともに、「図柄表示、ランプの発光、効果音、可動物の動作等を用いた遊技の各種の演出の制御を司るサブ制御部220Aと、(b)演出表示制御基板222を用いて構成されるとともに、「図柄表示、ランプの発光、効果音、可動物の動作等を用いた遊技の各種の演出の制御を司る演出制御部222Aと、(c)払出制御基板240を用いて構成されるとともに貸球や賞球を払い出す動作の制御を司る払出制御部240Aと、(d)発射制御基板260を用いて構成されるとともに遊技球の発射に関する制御を司る発射制御部260Aを備える。尚、副制御部には、主制御部140に直に接続された第1次副制御部(220A、240A)と、この第1次副制御部を介して主制御部200Aに接続された第2次副制御部(222A、260A)とが存在する。つまり、本遊技機1は、遊技の基本的な進行を司る主制御部200Aと、遊技上の演出を制御する副制御部(サブ制御部220A)とを含んで構成される電子制御装置(制御回路)を備えている。
これらの制御部(200A、220A、222A、240A、260A)を構成する制御基板(200、220、222、240、260)は、各種論理演算及び算出演算を実行するCPUや、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM、周辺機器とのデータのやり取りを行うための周辺機器インターフェース(PIO)、CPUが演算を行うためのクロックを出力する発振器、CPUの暴走を監視するウォッチドッグタイマなど、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。尚、図68及び図69中の矢印の向きは、データあるいは信号を入出力する方向を表している。また、図63においては、主制御基板200に搭載されたCPU201、RAM202、ROM203のみ図示されており、主制御基板200に搭載されているPIO、更には、他の制御基板に搭載されているCPUや、RAM、ROMなどについては図示を省略している。
主制御部200A(主制御基板200)は、普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ16s、始動口入賞検出スイッチ17s、一般入賞検出スイッチ40s、41s、43s等から遊技球の検出信号を受け取って、遊技の基本的な進行や賞球に関わる当否を決定した後、サブ制御部200A(サブ制御基板220)や、払出制御部240A(払出制御基板240)、発射制御部260A(発射制御基板260)等に向かって、後述する各種の信号(コマンド)を出力する。また、主制御部200A(主制御基板200)には、発射装置ユニットから発射された遊技球を検出するカウントスイッチ8sも接続されている。なお、大入賞口入賞検出スイッチ31s、始動口入賞検出スイッチ17s、17t、一般入賞検出スイッチ40s、41s、43s、44sによって、「遊技球検知手段」の具体例を構成する。
また、主制御部200A(主制御基板200)は、普通電動役物ソレノイド17cや、大入賞口ソレノイド31c、左下表示装置50、右下表示装置60に信号を出力することにより、これらの動作を直接制御している。つまり、主制御部200A(主制御基板200)は、当否判定手段と、特別遊技実行手段(大当り遊技実行手段)として機能することになる。また、主制御部200A(主制御基板200)を構成するCPU201により決定された所定の信号(コマンド)は、サブ制御基板220や払出制御基板240に対してそれぞれ送信される。
サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの各種信号(コマンド)を受け取ると、信号(コマンド)の内容を解析して、その結果に応じた遊技の演出を行う。つまり、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御部200A(主制御基板200)からの制御信号に基づいて遊技の演出の制御を司るものである。なお、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は演出表示装置27での変動遊技(疑似図柄の変動)を実現するための「表示制御手段」、「移動演出制御手段」、「移動態様設定手段」、「移動方向判断手段」、「作動禁止手段」の具体例を構成する。
このサブ制御部220A(サブ制御基板220)には、図69に示すように、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)と、アンプ基板224と、装飾駆動基板226と、演出ボタン基板228と、にそれぞれ電気的に接続されている。また、サブ制御基板220は、CPU220aと、ROM220bと、RAM220cとを備えている。
サブ制御基板220のCPU220aは、主制御基板200からの制御信号を受けて演出表示制御基板222、アンプ基板224、装飾駆動基板226及び演出ボタン基板228などの各基板を制御する。また、ROM220cには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の装飾に関する情報)が記憶されている。また、CPU220aは、主制御部200A(主制御基板200)から送出された表示制御コマンド(つまり、表示制御信号)を受信するとともに、ROM220cに記憶されたプログラムに従って受信した表示制御コマンドを解析する。そして、サブ制御部220A(サブ制御基板220)を構成するCPU220aは、主制御部200A(主制御基板200)から送信された表示制御コマンドに基づき新たに生成したコマンドや、主制御部200A(主制御基板200)から送信されたままの表示制御コマンドを、図柄制御コマンドとして演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に対して送信する。
アンプ基板224には、所定の効果音を出力するスピーカSP1〜SP4が電気的に接続されている。また、装飾駆動基板226には、前面枠4や遊技盤10等に設けられる装飾用の各種LED(ランプ)を搭載した各種LED基板(4b〜4h、4j〜4r、4K等)が接続されている。また、装飾駆動基板226は、サブ制御基板220Aからの信号を受けて遊技の装飾に関する制御を行うものである。また、装飾駆動基板226には、駆動モータ85n、85n(但し、図69中で、左側の駆動機構85Bを構成する駆動モータ85nには「L」の添え字を、右側の駆動機構85Bを構成する駆動モータ85nには「R」の添え字を付している。)、駆動モータ97a、97a(但し、図64中で、左側の駆動機構97を構成する駆動モータ97aには「L」の添え字を、右側の駆動機構97を構成する駆動モータ97aには「R」の添え字を付している。)が接続されており、サブ制御基板220は、各駆動モータ97a、97aに駆動信号(駆動パルス)を供給する。なお、可動装飾板85L、85R、左側扉91L、右側扉91R、左側扉95L、右側扉95Rを駆動するためのアクチュエータとしては、モータ以外のもの(ソレノイド)等を使用することもできる。
また、サブ制御基板220Aには、装飾駆動基板226を介してセンサ(光学センサ)S1(L)、S1(R)、S2(L)、S2(R)が接続されている(但し、図64中で、左側の駆動機構97に対応するセンサには「L」の添え字を、右側の駆動機構97に対応するセンサには「R」の添え字を付している。)。そして、「左側扉91Lの位置が閉鎖位置になってから、駆動モータ97a(L)が、駆動軸J1を正回転方向に10ステップ駆動するまでの間」、センサS1(L)から第1インデックス部Z1を検知している旨の検知信号が出力され、「右側扉91Rの位置が閉鎖位置となってから、駆動モータ97a(R)が、駆動軸J1を正回転方向に10ステップ駆動するまでの間」、センサS1(R)から第1インデックス部Z1を検知している旨の検知信号が出力される。また、左側扉95Lが全開状態(前述の「駆動合計ステップ数」が210)になると、第2センサS2(L)は、対応する第2インデックス部Z2を検知し、右側扉95Rが全開状態(前述の「駆動合計ステップ数」が210)になると、第2センサS2(R)は、対応する第2インデックス部Z2を検知する。更に、前開閉カム97eの前クランクアーム97gへの押圧と、後開閉カム97fの後クランクアーム97hへの押圧が解除されると(前述の「駆動合計ステップ数」が237になる時点)、前方開閉扉及び後方開閉扉が閉鎖状態となり、第1センサS1(L)及び第1センサS1(R)は、各々、対応する第1インデックス部Z1を検知する。
払出制御部240Aには、図68に示すように、中継端子板、発射制御部260A、下皿満タンスイッチ6s等が接続されている。また、払出制御部240Aには中継端子板を介して、遊技球払出装置(払出装置)109を構成する払出モータ109mと、前側払出スイッチ109aと、後側払出スイッチ109bとが接続されている。また、払出制御部240Aには、主制御部200Aが双方向通信可能な状態に接続されている。なお、遊技球払出装置109は賞球払出手段の具体例を構成する。
この払出制御部240Aは、所謂、貸球や賞球の払い出しに関する各種の制御を司っている。例えば、遊技者が貸出ボタン5cや返却ボタン5qを操作すると、その操作信号は、球貸表示基板410から中継端子板を介して払出制御基板240に伝達され、その操作信号に基づいて払出モータ109mを駆動させるための駆動信号が、遊技球払出装置(払出装置)109(払出モータ109m)に伝達される。
また、主制御部200Aが賞球の払出コマンドを出力すると、このコマンドを払出制御部240Aが受け取って、払出モータ109mに駆動信号を出力することによって賞球の払い出しが行われる。また、払い出される遊技球は、2つの払出スイッチ(前側払出スイッチ109a、後側払出スイッチ109b)によって検出されて、払出制御部240Aに入力される。更に、払い出された賞球数はカウントスイッチ109cによっても検出されて、主制御部200Aでも計数されている。
次に、サブ制御部220A(サブ制御基板220)に対する信号或いはコマンドの入出力関係について説明する。前述のように、サブ制御部220A(サブ制御基板220)には、演出表示制御基板222と、アンプ基板224、装飾駆動基板226、演出ボタン基板228などの各種基板が接続されている。また、サブ制御部220Aは、前述のように、主制御部200Aから各種の演出用のコマンド(表示制御コマンドなど)を受け取ると、コマンドの内容を解釈して、(a)演出表示装置27での具体的な表示内容や、(b)スピーカSP1〜4で出力する効果音、更には、(c)各種LEDやランプ類の点灯若しくは点滅の具体的な態様を決定する。次いで、演出表示装置27の駆動信号(各種の図柄制御コマンド)を演出表示制御部222Aに出力して、演出図柄(疑似図柄、背景図柄、キャラクタ図柄等)の変動表示及び停止表示を行う。このとき、表示される演出図柄(疑似図柄、背景図柄、キャラクタ図柄等)の表示データ(静止画像データ、動画像データなど)については、演出表示装置27、或いは、演出表示制御基板222に内蔵された表示用ROM(図示を省略)に格納されているデータを使用する。
疑似図柄の変動表示及び停止表示に合わせて、音声信号をアンプ基板224に出力することによって、スピーカSP1〜SP4から効果音を出力する。加えて、装飾駆動基板226に信号を供給し、装飾駆動基板226から、各種LEDランプ4b〜4h等の駆動信号を出力することによって、各種ランプ類(LED4b〜4h等)等の点灯・点滅動作等を制御する。また、上皿部材5の前面側に設けられた演出ボタンSWを遊技者が操作すると、この操作信号がサブ制御部220Aに供給される。そして、サブ制御部220Aは、供給された操作信号に基づいて、演出表示装置27を初めとする各種の演出内容に操作結果を反映させることが可能に構成されている。
(3)遊技機1による遊技の流れ
前述のように、本遊技機1では、第1の始動入賞装置17a若しくは第2の始動入賞装置17bに遊技球が入賞すること(以下、「始動入賞」という。)に基づいて行われる当否判定(大当り抽選)の結果を示す停止図柄の停止表示(確定表示)と、この停止表示の前段階に行われる図柄変動表示とを、2種類の図柄表示装置(右下表示装置60及び演出表示装置27)において略同時に実行する。ここで、右下表示装置60(つまり、第1の特別図柄表示部62a若しくは第2の特別図柄表示部62b)において表示される特別図柄(7セグメント表示体に次々に変更表示される特別図柄)は「本図柄」であり、遊技の基本進行を司る「主制御部200A(後述する。)」において、「停止図柄」と「変動時間(変動パターン)」が決定される。なお、本実施例では、第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して行われる当否判定(つまり、第1の当否判定)及び第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞に起因して行われる当否判定(つまり、第2の当否判定)が大当り抽選のみによって構成されるが、少なくとも一方の当否判定(特に、第1の当否判定)が大当り抽選及び小当り抽選によって構成されてもよい。
一方、演出表示装置27の表示画面27aにおいて表示される特別図柄は「疑似図柄」であり、「主制御部200Aの制御の下で、遊技上の演出を制御するサブ制御部220A(後述する。)」によって、その変動態様と、停止図柄とが決定される特別図柄である。そして、通常、これらの「疑似図柄」の図柄変動は、「本図柄」と同一の時間だけ実行され、これらの「疑似図柄」の停止図柄の「表示内容(大当り、外れ等)」は、第1の特別図柄表示部62a若しくは第2の特別図柄表示部62bにおける「本図柄」の「表示内容(大当り、外れ等)」と矛盾を生じないものとされる。そして、本実施例においては特別図柄を用いたリーチ表示などの図柄変動演出表示(変動遊技)を行う場合、その図柄変動演出表示は演出表示装置27(疑似図柄)において行われる。以下、本図柄及び疑似図柄の表示内容について簡単に説明する。
c−1.本図柄
第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因した特別図柄の図柄変動表示及び停止表示(確定表示)は第1の特別図柄表示部62aにおいて行われ、第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞に起因した特別図柄の図柄変動表示及び停止表示(確定表示)は第2の特別図柄表示部62bにおいて行われる。つまり、第1の特別図柄表示部62aにおいては、第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して、特別図柄の図柄変動表示を開始する。この図柄変動表示は、図5(b)に示すように、第1の特別図柄表示部62aを構成する7セグメント表示体によって、「算用数字を構成できない不完全な図柄(以下、不完全図柄という。)」の「循環表示」を行うことを内容とする。つまり、算用数字に比べて遊技者にとって馴染みが無く、識別や記憶が困難な不完全図柄を「循環表示」することを内容とする。尚、以下の説明において、第1の特別図柄表示部62aに表示される図柄(特別図柄)を「第1の特別図柄」と称することがある。
低確率モード(通常確率モード)において、第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して当否判定(第1の大当り抽選)が行われると、図70(a)に示すように、この大当りを示す判定結果が導出される確率(大当り抽選の結果が当選となる確率、つまり、「当選確率」)が約「1/400」とされる。そして、大当りを示す判定結果が導出されると、大当り遊技実行手段が作動を開始し、本遊技機1の遊技状態が大当り遊技状態(特別遊技状態)する。そして、大当り遊技を開始すると、主制御部200Aが、大入賞口ソレノイド31cの駆動及び駆動停止を行って、「大入賞口31aを開閉する開閉動作(以下、「大当り動作」ということがある。)」が実行される。
ここで、「大入賞口31aの開放」は、大入賞口ソレノイド31cを駆動して、シャッター部材31eを後方に移動させ、開閉本体部31p(作動片)を遊技領域11よりも奥側(遊技者から見た奥側)に没入とさせることで行われる。そして、大入賞口ソレノイド31cを駆動する時間(駆動時間)に応じて、大入賞口31aを開放状態に維持する時間(開放時間)が規定される。逆に、「大入賞口31aの閉鎖」は、大入賞口31aが開放状態であるときに、大入賞口ソレノイド31cの駆動を停止させ、シャッター部材31eを前方に移動させ、開閉本体部31p(作動片)を遊技領域11よりも手前側(遊技者から見た手前)に突出させることで行われる。そして、大入賞口ソレノイド31cの駆動を停止する時間(駆動停止時間)に応じて、大入賞口31aを閉鎖状態に維持する時間(閉鎖時間)が規定される。
本遊技機1は、「大当り動作」を以下の3通りの動作態様(開閉動作の態様)に従って行う。つまり、図71(a)〜(c)に示すように、(i)「大入賞口31aを「0.2秒」開放状態に変化させること(以下、「短開放」という。)を2回繰り返した後、大入賞口31aを「9.6秒」開放状態に変化させること(以下、「中開放」という。)を1回行うことを内容とする大当り動作(以下、「第1大当り動作A」という。)と、(ii)「大入賞口31aを「0.2秒」開放状態に変化させること(短開放)を2回繰り返すことを内容とする大当り動作(以下、「第1大当り動作B」という。)と、(iii)大入賞口31aを「26秒」開放状態に変化させること(以下、「長開放」という。)を内容とする大当り動作(以下、「第2大当り動作」という。)とを行う。そして、本実施例では、「大入賞口31aの開閉パターン」が、これらの大当り動作を用いつつ、発生する大当りの種類に対応して特定される。つまり、「同一の大当り動作(開閉動作)を複数回繰り返す開閉パターン」や、「複数種類の大当り動作を組み合わせた開閉パターン」等が特定されるが、この点に関しては、図74〜図76等を用いて後述する。
「第1大当り動作B」は、遊技球が入球困難な態様で大入賞口31aを開放状態に変化させる大当り動作(開放動作)である。この第1大当り動作Bを行うことで、大入賞口31aは、「一瞬」開放状態となるだけであるため、遊技球が遊技領域11に連続的に発射されていても、大入賞口31aに遊技球が入球する可能性はきわめて低くなっている(例えば、入球可能性0.1%)。つまり、「第1大当り動作B」は、大入賞口31aへの遊技球の入球を許容するものの、遊技球の入球を確実に発生させる動作(入球可能性100%の開放動作)ではなく、専ら、「報知」や「演出」のための動作である。つまり、大入賞口31aへの遊技球の入球に基づく賞球の払い出しを予定しない大当り動作である。
「第1大当り動作A」は、第1大当り動作Bに比べて遊技球の入球容易な態様で大入賞口31aを開放状態に変化させる大当り動作である。この第1大当り動作Aを行っているときに、遊技球が遊技領域11に連続的に発射され、その遊技球の殆どが大入賞口31aに向かって流下すると、「1〜8球」の遊技球が大入賞口31aに遊技球が入球する可能性がある(遊技球の発射タイミングが良いと8球入球する可能性がある)。つまり、「第1大当り動作A」は、遊技領域11に発射される遊技球が連続的に大入賞口31aに入球するとすれば、「大入賞口31aに8個(本実施例の規定数)の遊技球を入球させることが可能な大当り動作」である。要するに、「大入賞口31aに少なくとも1個の遊技球を入球させることはできるものの、規定数(本実施例では8個)の遊技球を入球させることは困難な大当り動作」である。このような「第1大当り動作A」は、大入賞口31aへの遊技球の入球に基づく賞球の払い出しを予定する大当り動作といえる。
「第2大当り動作」は、第1大当り動作A及び第1大当り動作Bに比べて遊技球の入球容易な態様で大入賞口31aを開放状態に変化させる大当り動作である。換言すると、遊技球の入球がきわめて容易な態様で、大入賞口31aを開放状態に変化させる大当り動作である。この第2大当り動作を行っているときに、遊技球が遊技領域11に連続的に発射されると、ほぼ確実に「8個」の遊技球が大入賞口31aに入球する。つまり、「第2大当り動作」は、「大入賞口31aに規定数(本実施例では8個)の遊技球をほぼ確実に入球させることができる開放動作」である。この「第2開放動作」も、大入賞口31aへの遊技球の入球に基づく賞球の払い出しを予定する大当り動作(開放動作)といえる。但し、「第2大当り動作」により大入賞口31aが開放状態となる場合には、「第1大当り動作A」により開放状態となる場合に比べ多く遊技球が大入賞口31aに入球する可能性が高くなる。このことから、「第2大当り動作」は、「第1大当り動作A」に比べ多くの賞球の払い出しを予定する大当り動作ともいえる。
なお、「第1大当り動作A」、「第1大当り動作B」及び「第2大当り動作」における開放時間は、本実施例に示すものに限定されない。例えば、「第2大当り動作」の開放時間T3を20秒〜30秒のうちの何れかの時間とすることができ、「第1大当り動作A」の「中開放」の継続時間を5秒〜11秒のうちの何れかの時間とすることができる。また、「第1大当り動作A」及び「第2大当り動作」において、「短開放」の継続時間を0.05〜0.5秒のうちの何れかの時間とすることができる。更に、「第1開放動作」、「第2開放動作」及び「第3開放動作」のうちの何れかにおいて、開放時間が異なるものを混在させ、この開放時間が異なる開放動作を、一回の大当り遊技若しくは一回の大当りラウンド(1ラウンド)で実行してもよい。
本実施例の遊技機1では、遊技状態が大当り遊技状態(特別遊技状態)に移行すると、一律に「15回(ラウンド)」に亘る「大当りラウンド」を実行する。そして、「15回目(15ラウンド目)」の「大当りラウンド」を終了すると、大当り遊技が終了し、遊技機1の遊技状態が通常遊技状態となる。なお、本実施例では、各大当りラウンドの開始及び終了毎に、主制御基板200からサブ制御基板220に「ラウンド数指定コマンド(ラウンドの開始や、その開始されるラウンド数を示すコマンド)」及び「ラウンド終了コマンド(ラウンドが終了したことを示すコマンド)」が送信される。そして、サブ制御基板220に搭載されたCPU220aは、主制御基板200からの「ラウンド数指定コマンド」及び「ラウンド終了コマンド」に基づき、現在実行中の大当り遊技(大当りラウンド)の進行状況を判断し、その進行状況に応じた種々の大当り遊技関連演出を演出表示装置27等により実行する。
ところで、主制御基板200に搭載されたROM203には、「大当り遊技の態様を特定するためのデータ」が、「大当り図柄(後述する。)の種類」に対応付けて記憶されている。この「大当り遊技の態様」は、「大当りラウンドの実行回数(ラウンド数)」と、「各大当りラウンドの内容」によって特定される。但し、本実施例では、大当り図柄の種類によらず、一律に「大当りラウンドの回数」は「15回(15ラウンド)」とされている。
なお、本実施例では、大当り遊技において実行する各大当りラウンドの終了条件は以下のように定められている。つまり、各大当りラウンドにおいて予定されている「大入賞口31aの開放」のうちで最後に行われる開放(開放を1回しか行わない大当りラウンドでは、当該開放)が実行されるか、遊技球の入球数が規定数(本実施例では8個)に到達した後、所定の待機時間(例えば、2秒)が経過すると、当該「大当りラウンド」の終了条件が成立する。そして、本実施例では、大当り遊技を開始した後、大当りラウンドを「15回(ラウンド)」繰り返すと、大当り遊技を終了する。更に、「大当り終了に係る演出(エンディング演出)」を行った後、遊技状態が通常遊技状態に戻される。
本実施例では、第1の特別図柄表示部62a若しくは第2の特別図柄表示部62bに停止表示(確定表示)される大当り図柄の態様に応じて、実行される大当り遊技(大当りラウンド)の内容や、大当り遊技終了後の遊技機1の遊技状態が異なったものとなる。つまり、第1の特別図柄表示部62a若しくは第2の特別図柄表示部62bに停止表示(確定表示)される大当り図柄に応じて、遊技者に対して異なった利益が付与される。以下、この点について詳細に説明する。
第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して当否判定(第1の大当り抽選)が行われ、大当りを示す判定結果が導出されると、主制御部200Aは「大当りの種類(大当り図柄の種類)」を乱数抽選(以下、「振分抽選」という。)によって決定する。そして、この乱数抽選によって、図72に示すように、「大当りの種類(大当り図柄の種類)」が「基本的な第1の確変大当り(以下、単に「第1確変大当り」若しくは「15R確変大当り」という。)」、「Aタイプの変則的な第1の確変大当り(以下、「Aタイプの15R変則確変大当り」という。)」、「Bタイプの変則的な第1の確変大当り(以下、「Bタイプの15R変則確変大当り」という。)」、「Cタイプの変則的な第1の確変大当り(以下、「Cタイプの15R変則確変大当り」という。)」、「通常大当り(以下、「15R変則通常大当り」ということもある。)」及び「第2確変大当り(以下、「15R潜伏確変大当り」ということもある。)」のうちの何れかに決定される。
この「振分抽選」を行うための乱数(大当り図柄決定乱数)は、当否判定用の乱数(大当り抽選用の乱数など)と同様に、始動入賞を生じたタイミングで取得される。なお、第1の大当り抽選の結果が落選の場合、主制御部200Aは小当りを発生させるか否かを乱数抽選(小当り抽選)によって決定してもよい
以下の説明において、「第1確変大当り」の発生を契機として実行される大当り遊技を「基本的大当り遊技」と称し、この「基本的大当り遊技」は「第2大当り動作」を「ラウンド遊技(大当りラウンド)」として行う大当り遊技である。また、「15R変則通常大当り」若しくは「15R潜伏確変大当り」の発生を契機として実行される大当り遊技を「第2大当り遊技(若しくは「変則的な第2大当り遊技」)と称し、この「第2大当り遊技」は、「第1大当り動作B」を行う「ラウンド遊技(大当りラウンド)」を実行した後、「第1大当り動作A」を行う「ラウンド遊技(大当りラウンド)」を実行する。
「Aタイプの15R変則確変大当り」の発生を契機として実行される大当り遊技を「Aタイプの変則的な第1大当り遊技」と称し、「Bタイプの15R変則確変大当り」の発生を契機として実行される大当り遊技を「Bタイプの変則的な第1大当り遊技」と称し、「Cタイプの15R変則確変大当り」の発生を契機として実行される大当り遊技を「Cタイプの変則的な第1大当り遊技」と称する。そして、「Aタイプの変則的な第1大当り遊技」は、「第2大当り動作」を行う「ラウンド遊技(大当りラウンド)」を実行した後、「第1大当り動作A」を行う「ラウンド遊技(大当りラウンド)」を実行する。また、「Bタイプの変則的な第1大当り遊技」及び「Cタイプの変則的な第1大当り遊技」では、「第1大当り動作A」を行う「ラウンド遊技(大当りラウンド)」を実行した後、「第2大当り動作」を行う「ラウンド遊技(大当りラウンド)」を実行する。
また、何れの確変大当り(第1確変大当り、15R潜伏確変大当り、Aタイプの15R変則確変大当り、Bタイプの15R変則確変大当り、及び、Cタイプの15R変則確変大当りのうちの何れか)を生じても、対応する大当り遊技を実行した後には、当否判定の結果が大当りとなる確率(第1の大当り抽選の結果が当選となる確率及び第2の大当り抽選の結果が当選となる確率)が高確率とされる。このように、当否判定の結果が大当りとなる確率が高確率とされる遊技状態が、「高確率モード(高確率状態)」である。そして、この「高確率モード(高確率状態)」では、図70(b)に示すように、大当りを示す判定結果が導出される確率(大当り抽選の結果が当選となる確率、つまり、「当選確率」)が約「1/40」とされる。
次に、実行する大当り遊技の種類(発生する大当りの種類)と、開閉パターンとの関係等について、図74〜図76等を用いて説明する。先ず、「基本的大当り遊技」は、賞球払出の実行可能性が極めて高くなる大当り遊技であり、第2大当り動作を所定のインターバルを挟みつつ15回(15ラウンド)繰り返すことを内容とする大当り遊技である。つまり、図74(a)に示すように、この「基本的大当り遊技」では、各大当りラウンドにおいて、第2大当り動作が実行される。そして、各大当りラウンドは、大入賞口31aの開放時間が「26秒」となって、第2大当り動作の予定実行時間が経過するか、大入賞口31aへの遊技球の入賞数が「8個」に到達すると終了する。そして、所定の待機時間(例えば、2秒)が経過するとともに、終了した大当りラウンドが最終ラウンドでなければ、後続する大当りラウンドを開始する。この「基本的大当り遊技」における各大当りラウンドにおいて、大入賞口31aが開放状態を維持する時間(開放時間)が「26秒」となる前に、大入賞口31aへの遊技球の入賞数が「規定数(8個)」に到達すると、その大当りラウンドは終了する。
また、「変則的な第1大当り遊技」は、賞球払出の実行可能性が高くなるものの、「基本的大当り遊技」に比べて賞球払出量が少なくなる大当り遊技である。つまり、「Aタイプの変則的な第1大当り遊技」は、図74(b)に示すように、「第1大当りラウンド(1R)」から「第10大当りラウンド(10R)」までの各大当りラウンドにおいて、第2大当り動作を実行する。そして、「第11大当りラウンド(11R)」から「第15大当りラウンド(15R)」までの各大当りラウンドにおいて、第1大当り動作Bを実行する。この「Aタイプの変則的な第1大当り遊技」においても、大入賞口31aが開放状態を維持する時間が所定時間(1R〜10Rでは「26秒」、11R〜15Rでは合計「0.4秒」)となる前に、大入賞口31aへの遊技球の入賞数が「規定数(8個)」に到達すると、その大当りラウンドは終了する。但し、11R〜15Rでは、大入賞口31aに遊技球が入賞する可能性は低い。
「Bタイプの変則的な第1大当り遊技」は、図75(a)に示すように、「第1大当りラウンド(1R)」において、第1大当り動作Aを実行する。そして、「第2大当りラウンド(2R)」から「第15大当りラウンド(15R)」までの各大当りラウンドにおいて、第2開閉動作を実行する。この「Bタイプの変則的な第1大当り遊技」においても、大入賞口31aが開放状態を維持する時間が所定時間(1Rでは合計「10秒」、2R〜15Rでは合計「26秒」)となる前に、大入賞口31aへの遊技球の入賞数が「規定数(8個)」に到達すると、その大当りラウンドは終了する。
「Cタイプの変則的な第1大当り遊技」は、図75(b)に示すように、「第1大当りラウンド(1R)及び第2大当りラウンド(2R)」において、第1大当り動作Aを実行する。そして、「第3大当りラウンド(3R)」から「第15大当りラウンド(15R)」までの各大当りラウンドにおいて、第2大当り動作を実行する。この「Cタイプの変則的な第1大当り遊技」においても、大入賞口31aが開放状態を維持する時間が所定時間(1R及び2Rでは合計「10秒」、3R〜15Rでは合計「26秒」)となる前に、大入賞口31aへの遊技球の入賞数が「規定数(8個)」に到達すると、その大当りラウンドは終了する。
「15R変則通常大当り」を生ずると、大入賞装置31への遊技球の入球が困難な第2大当り遊技を実行するとともに、この第2大当り遊技終了後に、当否判定の結果が大当りとなる確率(第1の大当り抽選の結果が当選となる確率と第2の大当り抽選の結果が当選となる確率)が低確率(通常確率)とされる。また、「15R潜伏確変大当り」を生ずると、第2大当り遊技を実行するとともに、この第2大当り遊技終了後に、当否判定の結果が大当りとなる確率(第1の大当り抽選の結果が当選となる確率と第2の大当り抽選の結果が当選となる確率)が高確率とされる。
ここで、「第2大当り遊技」は、賞球払出の実行可能性が「第1大当り遊技」に比べて低くなる大当り遊技であり、図76に示すように、「第1大当りラウンド(1R)〜第13大当りラウンド(13R)」において、第1大当り動作Bを実行する。そして、「第14大当りラウンド(14R)」及び「第15大当りラウンド(15R)」において、第1大当り動作Aを実行する。この「第2大当り遊技」においても、大入賞口31aが開放状態を維持する時間が所定時間(1R〜13Rでは合計「0.4秒」、14R及び15Rでは合計「10秒」)となる前に、大入賞口31aへの遊技球の入賞数が「規定数(8個)」に到達すると、その大当りラウンドは終了する。但し、1R〜13Rでは、大入賞口31aに遊技球が入賞する可能性は低い。
第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞に起因して当否判定(第2の大当り抽選)が行われ、大当りを示す判定結果が導出された場合も、主制御部200Aは「大当りの種類(大当り図柄の種類)」を乱数抽選(以下、「振分抽選」という。)によって決定する。そして、この乱数抽選によっても、図73に示すように、「大当りの種類(大当り図柄の種類)」が「基本的な第1の確変大当り(第1確変大当り、15R確変大当り)」、「Aタイプの変則的な第1の確変大当り(Aタイプの15R変則確変大当り)」、「Bタイプの変則的な第1の確変大当り(Bタイプの15R変則確変大当り)」、「Cタイプの変則的な第1の確変大当り(Cタイプの15R変則確変大当り)」、「通常大当り(15R変則通常大当り)」及び「第2確変大当り(15R潜伏確変大当り)」のうちの何れかに定められる。
この「振分抽選」を行うための乱数(大当り図柄決定乱数)も、当否判定用の乱数(大当り抽選用の乱数など)と同様に、始動入賞を生じたタイミングで取得される。なお、第2の大当り抽選の結果が落選の場合、主制御部200Aは小当りを発生させるか否かを乱数抽選(小当り抽選)によって決定してもよい。また、第2の大当り抽選の結果が当選である場合の「振分抽選」においては、第1の大当り抽選の結果が当選である場合の「振分抽選」に比べて、「第1の確変大当り(15R確変大当り)」が選択される確率が高くなっている(図72、図73を参照)。
c−2.疑似図柄
演出表示装置27の表示画面27aにおいても、第1の始動入賞装置17a若しくは第2の始動入賞装置17bへの入賞(始動入賞)に起因して図柄変動開始条件が成立すると、疑似図柄の図柄変動表示(疑似図柄を用いた図柄変動表示)を開始する。そして、これらの図柄変動表示の実行時間が経過すると、疑似図柄の停止表示(確定表示)が一定時間(約0.6秒間)実行される。このとき、疑似図柄の停止表示(確定表示)と、前述の右下表示装置60(第1の特別図柄表示部62a若しくは第2の特別図柄表示部62b)による停止表示(本図柄の確定図柄)と同様に、当否判定の結果を表示する。
また、演出表示装置27の表示画面27aにおいては、疑似図柄の図柄変動表示を開始する際に、3つの疑似図柄表示部が出現し、各疑似図柄表示部において、「疑似図柄」を用いた図柄変動表示(順次、変更される疑似図柄の表示)と、停止表示(停止した疑似図柄の表示)等がなされる。この疑似図柄の図柄変動表示は、「1」〜「9」までの算用数字(数字図柄)と、後述するバトル演出の開始を示唆する「バ」の文字(以下、バトル図柄という)をこの順で表示した後、再び、「1」〜「9」までの算用数字及び「バ」の文字をこの順で表示することを繰り返す「循環表示」によって構成される。また、疑似図柄表示部に確定表示される確定図柄には、「外れを示す停止図柄」と、「大当りを示す停止図柄」がある。
ここで、前述のように、本遊技機1においては、「大当り」として「第1確変大当り(15R確変大当り)」、「Aタイプの15R変則確変大当り」、「Bタイプの15R変則確変大当り」、「Cタイプの15R変則確変大当り」、「15R変則通常大当り」及び「15R潜伏確変大当り」を設定している。但し、図77(a)に示すように、「第1確変大当り(15R確変大当り)」、「Bタイプの15R変則確変大当り」、「Cタイプの15R変則確変大当り」、「15R変則通常大当り」及び「15R潜伏確変大当り」を示す停止図柄(疑似図柄)は同一の図柄とされている。
図77(a)に示すように、「Aタイプの15R変則確変大当り」を示す停止図柄は、表示画面27aに「同一の数字図柄」を3個並べて構成される。一方、「第1確変大当り(15R確変大当り)」、「Aタイプの15R変則確変大当り」、「Bタイプの15R変則確変大当り」、「Cタイプの15R変則確変大当り」、「15R変則通常大当り」及び「15R潜伏確変大当り」を示す停止図柄は、3つの図柄のうち最後に停止される図柄(本実施例では中図柄)が「バトル図柄」となる図柄組合せによって構成される。また、「外れ図柄」は、図77(b)に示すように、「バトル図柄」を除く数字図柄によって構成されるものであって、3つの疑似図柄表示部のうちの少なくとも1つに他と異なる数字図柄を表示して構成される。
なお、本実施例では、「第1確変大当り(15R確変大当り)」、「Bタイプの15R変則確変大当り」、「Cタイプの15R変則確変大当り」、「15R変則通常大当り」及び「15R潜伏確変大当り」の何れかを生ずると、大当り遊技中に演出表示装置27においてバトル演出が実行される(後述する。)。この場合、「第1確変大当り(15R確変大当り)」、「Bタイプの15R変則確変大当り」若しくは「Cタイプの15R変則確変大当り」に基づくバトル演出、つまり、「第1大当り遊技」中に実行されるバトル演出においては、遊技者にとって味方となるキャラクタ(味方キャラクタ)が勝利する演出が実行される。これに対して、「15R変則通常大当り」若しくは「15R潜伏確変大当り」に基づくバトル演出、つまり、「第2大当り遊技(変則的な第2大当り遊技)」中に実行されるバトル演出においては、遊技者にとって敵となるキャラクタ(敵キャラクタ)が勝利する演出、換言すると、味方キャラクタが敗北する演出が実行される。なお、本実施例では、「15R潜伏確変大当り」に基づく「第2大当り遊技」を終了した場合、演出表示装置27等において、「遊技機1に確率モードが確変モードである」旨の報知を行わないが(つまり、潜伏確変状態とするが)、当該報知を行うこととしてもよい。
また、演出表示装置27において「大当り図柄(3個同一の図柄組合せ若しくはバトル図柄を含む図柄組合せ)」を表示する場合、その前提となる変動表示の途中にリーチ表示を行う。また、演出表示装置27において「外れ示す停止図柄」を表示する場合、その前提となる変動表示(つまり、外れ変動)の途中にリーチ表示を行わない場合(以下、「単純外れ」という。)と、リーチ表示を行う場合(以下、「リーチ外れ」という。)とがある。また、本実施例のリーチ表示は、演出表示装置27の表示画面27aに表示される疑似図柄のうち2つの疑似図柄が同一図柄で停止させ、他の1つの疑似図柄を変動中とすることを内容とする表示である。
本実施例では、「第1確変大当り(15R確変大当り)」、「Bタイプの15R変則確変大当り」、「Cタイプの15R変則確変大当り」、「15R変則通常大当り」及び「15R潜伏確変大当り」のうちの何れかを生じた場合においても、同一の大当り図柄(疑似図柄)が表示されるため、大当り図柄(疑似図柄)を視認しただけでは、シャッター部材31e(開閉部材)の動作パターン(大入賞口31aを開閉する開閉パターン)を認識することができない。なお、本実施例においては、「Aタイプの15R変則確変大当り」を含めた全ての大当り図柄(疑似図柄)を、同一の大当り図柄(疑似図柄)としてもよい。
また、大当りを発生したとき、表示画面27aに各種大当りに共通する同一の大当り図柄(疑似図柄)を停止表示するとともに、この表示画面27aに、大当り図柄(疑似図柄)以外の図柄(以下、「第4図柄」という。)を表示してもよい。この場合、「第1確変大当り(15R確変大当り)」、「Bタイプの15R変則確変大当り」、「Cタイプの15R変則確変大当り」、「15R変則通常大当り」及び「15R潜伏確変大当り」のうちの何れかを生じた場合においても、同一の第4図柄を表示することとしてもよいし、「Aタイプの15R変則確変大当り」を含めた何れの大当りを生じた場合においても、同一の第4図柄を表示することとしてもよい。これらの場合においては、大当り図柄(疑似図柄)と第4図柄を視認しただけでは、シャッター部材31e(開閉部材)の動作パターン(大入賞口31aを開閉する開閉パターン)を認識することができない。
(4)演出の概要
本実施例の遊技機1では、図柄変動表示中及び大当り遊技中に、演出表示装置27で次のような演出を行う。なお、以下の説明においては、大入賞装置31の開放動作の態様についても合わせて説明する。また、装飾板85(左右の可動装飾板85L、85R)、つまり、「可動部材」を用いて実行される演出の概要についても説明する。更に、前方開閉扉ユニット90と後方開閉扉ユニット95を用いて実行される演出の概要についても合わせて説明する。
a.外れ用の演出
第1の始動入賞装置17a若しくは第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞(始動入賞)を生ずると、特別図柄の変動開始条件(当否判定実行条件)が成立する。これにより、対応する特別図柄表示部62a、62bで本図柄の図柄変動(変動遊技)を開始するとともに、図78(a)、(b)に示すように、演出表示装置27の表示画面27a(疑似図柄表示部27b〜27d)において、疑似図柄を用いた図柄変動演出表示を開始する。
この図柄変動(変動遊技)の実行時間(変動時間)は、対応する特別図柄表示部62a、62bでの図柄変動開始時に決定される変動パターン(通常変動パターン、短縮変動パターン)によって異なる(後述する。)が、この実行時間が経過すると、何れかの特別図柄表示部62a、62bにおいて本図柄の停止図柄が停止表示されるとともに、表示画面27aにおいて疑似図柄の停止図柄が停止表示される。
ここで、図78(a)で例示する「外れ表示」は、「リーチ演出を伴わない外れ表示(所謂「通常外れ」)」であり、図78(b)で例示する「外れ表示」は、「リーチ演出を伴う外れ表示(所謂「外れリーチ」)」である。ここで、リーチ表示(リーチ演出)とは、例えば、この変動表示(変動遊技)の途中において、最終的に停止する図柄(以下、「最終停止図柄」という。)以外の図柄を所定の図柄で停止させ、最終停止図柄の種類によって、大当り表示がなされる可能性があることを示す演出的な表示である。例えば、複数の図柄の停止図柄がすべて同一であると大当り表示が完成する場合に、最終停止図柄以外の図柄を同一図柄で停止させた状態で「特別遊技の実行(大当りの発生)の可能性」が存在することを示す演出表示を指す。
b.大当り用の演出
大当りの場合も、第1の始動入賞装置17a若しくは第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞(始動入賞)を生ずると、特別図柄の変動開始条件(当否判定実行条件)が成立する。これにより、対応する特別図柄表示部62a、62bで本図柄の図柄変動(変動遊技)を開始するとともに、図79(a)、(b)に示すように、演出表示装置27の表示画面27a(疑似図柄表示部27b〜27d)において、疑似図柄を用いた図柄変動演出表示を開始する。
この図柄変動(変動遊技)の実行時間(変動時間)は、対応する特別図柄表示部62a、62bでの図柄変動開始時に決定される変動パターン(通常変動パターン、短縮変動パターン)によって異なる(後述する。)が、この実行時間が経過すると、何れかの特別図柄表示部62a、62bにおいて本図柄の停止図柄が停止表示されるとともに、表示画面27aにおいて疑似図柄の停止図柄が停止表示される。
ここで、図79(a)に示すように、疑似図柄の停止図柄が、「Aタイプの15R変則確変大当り」を示す停止図柄(3個同一の図柄組合せ)である場合、図80に示すように、演出表示装置27の表示画面27a(以下、単に「演出表示装置27」という)において、大当り開始表示(ファンファーレ表示)を行った後(a1)、大入賞口31aの入賞を「ねらえ」と催促する表示(入球促進演出表示)を行う(a2)。このとき、大入賞口31aに遊技球が入球すると、大入賞口31aの下方において、後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を閉状態に維持した上で、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)を開閉する演出(以下、「前方開閉扉の入球時演出」という。)が行われる。なお、「前方開閉扉の入球時演出」の詳細については後述する。また、この「前方開閉扉の入球時演出」は、大当り遊技中に行われるが、大入賞口31a以外の入賞口に遊技球が入球した場合に、大当り遊技中であるか否かにかかわらず行うものとしてもよい。
この後、「Aタイプの変則的な第1大当り遊技」が開始され、演出表示装置27において「第1の大当りラウンド(1R)に係る表示」がなされるとともに、大入賞口31aが第2大当り動作に従って開放状態となる(a3)。この大入賞口31aの開放に伴い、大入賞口31aの下方において、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を開放状態に変化させる演出(26秒の間、開放状態として閉鎖状態に戻す演出)が行われる。
そして、「第1の大当りラウンド(1R)」の終了条件が成立すると、大入賞口31aが第2大当り動作を終了するとともに、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を閉鎖状態に戻した後、「第1の大当りラウンド(1R)に係る表示」を終了し、表示画面27aにおいてインターバル表示を行う(a4)。そして、所定のインターバル時間(つまり、前述の待機時間の約2秒)の経過を待って、「第2の大当りラウンド(2R)」を開始する。
この「第2の大当りラウンド(2R)」を開始すると、「第2の大当りラウンドに係る表示(2R)」を開始するとともに、大入賞口31aを第2大当り動作に従って開放状態とし、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を開放状態に変化させる演出(26秒の間、開放状態として閉鎖状態に戻す演出)を行う。そして、「第2の大当りラウンド(2R)」の終了条件が成立すると、第2大当り動作を終了するとともに、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を閉鎖状態に戻した後、「第2の大当りラウンド(2R)に係る表示」を終了し、所定のインターバル時間(約2秒)の経過を待つ。以後、同様に、「大当りラウンド」のラウンド数が「10」になるまで、「演出表示装置27におけるラウンド表示」と、「第2大当り動作」と、「前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を開放状態に変化させる演出」とが、インターバル表示を挟みつつ繰り返される。
なお、本実施例において、一回の大当り遊技において、一旦、「第2大当り動作」を開始すると、再度、第1大当り動作A若しくは第1大当り動作Bが開始されない限り、「前方開閉扉の入球時演出」が行われることはない。つまり、一旦、「第2大当り動作」を行う場合、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を開放状態に変化させる演出(26秒の間、開放状態として閉鎖状態に戻す演出)を、「前方開閉扉の入球時演出」に優先して行うこととしている。
図81に示すように、「大当りラウンド」のラウンド数が「11」になると、演出表示装置27において、「Aタイプの変則的な第1大当り遊技」が終了を迎えるまでの「つなぎ表示(つなぎ演出)」を開始するとともに、大入賞口31aを第1大当り動作Bに従って開放状態とする(a5)。このとき、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を閉鎖状態に維持されるが、大入賞口31aに遊技球が入球すると、「前方開閉扉の入球時演出」が実行される。なお、第1大当り動作Bが行われても、大入賞口31aに遊技球が入球する確率は極めて低いため、大入賞口31aへの遊技球の入賞に起因して、「前方開閉扉の入球時演出」が実行される可能性は低い。
そして、「第11の大当りラウンド(11R)」の終了条件が成立すると、第1大当り動作Bを終了し、所定のインターバル時間(約2秒)の経過を待つ(a6)。このインターバル時間中も、演出表示装置27において上述の「つなぎ表示」を継続して行う。以後、同様に、「大当りラウンド」のラウンド数が「15」になるまで(a7)、「演出表示装置27におけるつなぎ表示」と、「第1大当り動作B」とが行われるとともに、大入賞口31aに遊技球が入球すると、「前方開閉扉の入球時演出」が実行される。この後、「Aタイプの変則的な第1大当り遊技」が終了し、演出表示装置27におけるエンディング表示が終了すると、遊技機1の確率モードが高確率モードとなる。
なお、「Aタイプの変則的な第1大当り遊技」では、大入賞口31aへの遊技球の入球可能性が高く、多量の賞球獲得を期待することができる「第2大当り動作」が「第1の大当りラウンド(1R)」から「第10の大当りラウンド(10R)」まで行われ、「第11の大当りラウンド(11R)」から「第15の大当りラウンド(15R)」までは、大入賞口31aへの遊技球の入球可能性が極めて低い「第1大当り動作B」が行われる。この「第11の大当りラウンド(11R)」から「第15の大当りラウンド(15R)」までの期間は、多量の賞球獲得を期待することのできない、遊技者にとってメリット(有利度合)の低い状態となる。
本実施例の「Aタイプの変則的な第1大当り遊技」は、そのような「遊技者にとってメリット(有利度合)の低い状態」を経て終了するように構成していることから、「第11の大当りラウンド(11R)」から「第15の大当りラウンド(15R)」までの期間、すなわち、複数回の「第1大当り動作B」の実行を経て「Aタイプの変則的な第1大当り遊技」の終了を迎えるまでの期間において、「Aタイプの変則的な第1大当り遊技」が終了に向かっていることを示唆する「つなぎ表示(つなぎ演出)」を行うこととしている。この「つなぎ表示(つなぎ演出)」の表示内容(演出パターン)は、「第1の大当りラウンド(1R)」から「第10の大当りラウンド(10R)」までの各大当りラウンドで行われた「ラウンド表示(ラウンド演出)」と関連性のあるものとされる。例えば、「第1の大当りラウンド(1R)」から「第10の大当りラウンド(10R)」までの「ラウンド表示(ラウンド演出)」がストーリー性のある表示内容(演出パターン)である場合、そのストーリーが結末に向かっていく表示を「つなぎ表示」として行うことができる。
ここで、本実施例では、主制御基板200に搭載されたCPU201が、大入賞口ユニット31に第2大当り動作の実行を開始させると、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、左右の駆動モータ97ac、97aを駆動して、左側扉91L、右側扉91R、左側扉95L及び右側扉95Rの位置を閉状態位置から開状態位置に変更する。なお、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、後述するように、第2大当り動作の実行開始を、主制御基板200から送信されるコマンドを受信することで検出することができる。
これにより、図42及び図82(a)に示すように、左側扉91Lの右端部と、右側扉91Rの左端部との間の距離Y1が、大入賞口31aの左右開口幅Y2よりも大きくなる。同時に、図82(a)に示すように、左側扉95Lの右端部と、右側扉95Rの左端部との間の距離Y3も、大入賞口31aの左右開口幅Y2よりも大きくなる。この結果、「転動面81e及び仕切部材89」が、前方(遊技者)から直接、視認可能となるため、遊技者は、「遊技球受入口A1〜A5,A7〜A11のうちの何れかに入球した遊技球」、「第2の始動入賞装置17bに入球した遊技球」、「第1の始動入賞装置17aに入球した遊技球」若しくは「大入賞口31aに入球した遊技球」であって、切り欠部81hに落下しようとするものを直接的に視認することができるようになる。つまり、本遊技機1では、演出専用に設置される部材(左側扉91L、95L、右側扉91R、95R、レンズ95V、95W)ばかりか、「機外に排出される遊技球」をも「演出用の手段」として利用している。
また、図82(b)に示すように、疑似図柄の停止図柄が「バトル図柄」を含む図柄組合せ(バトル開始図柄)であり、基本的大当り遊技を実行する場合(発生した大当りが「第1確変大当り」である場合)にも、図83に示すように、演出表示装置27において、大当り開始表示(ファンファーレ表示)を行った後(b1)、大入賞口31aの入賞を「ねらえ」と催促する表示(入球促進演出表示)を行う(b2)。このとき、何れかの入賞口(大入賞口31a、一般入賞口40、41、43、44若しくは始動入賞口)に遊技球が入球すると、「前方開閉扉の入球時演出」が実行されるとともに、演出表示装置27において、遊技者にとって味方となるキャラクタ(味方キャラクタ)が勝利する上述の「バトル演出」が行われる。
この後、「基本的大当り遊技」が開始され、演出表示装置27において「第1の大当りラウンド(1R)に係る表示」がなされるとともに、大入賞口31aが第2大当り動作に従って開放状態となる(b3)。この大入賞口31aの開放に伴い、大入賞口31aの下方において、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を開放状態に変化させる演出(26秒の間、開放状態として閉鎖状態に戻す演出)が行われる。そして、「第1の大当りラウンド(1R)」の終了条件が成立すると、大入賞口31aが第2大当り動作を終了するとともに、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を閉鎖状態に戻した後、「第1の大当りラウンド(1R)に係る表示」を終了する。そして、所定のインターバル時間(つまり、前述の待機時間の約2秒)の経過を待って(b4)、「第2の大当りラウンド(2R)」を開始する。
更に、「第2の大当りラウンドに係る表示(2R)」を開始した後、大入賞口31aを第2大当り動作に従って開放状態とするとともに、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を開放状態に変化させる演出(26秒の間、開放状態として閉鎖状態に戻す演出)が行われる。そして、「第2の大当りラウンド(2R)」の終了条件が成立すると、第2大当り動作を終了するとともに、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を閉鎖状態に戻した後、「第2の大当りラウンド(2R)に係る表示」を終了し、所定のインターバル時間(約2秒)の経過を待つ。以後、同様に、「大当りラウンド」のラウンド数が「15」になるまで、「演出表示装置27におけるラウンド表示」と、「第2大当り動作」と、「前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を開放状態に変化させる演出」とが、インターバル表示を挟みつつ繰り返される。この後、「基本的大当り遊技」を終了し、演出表示装置27でエンディング表示を行い、遊技機1の確率モードが高確率モードとなる。
また、図79(b)に示すように、疑似図柄の停止図柄が「バトル図柄」を含む図柄組合せ(バトル開始図柄)であり、Bタイプの15R変則確変大当り遊技を実行する場合(発生した大当りが「Bタイプの15R変則確変大当り」である場合)にも、図84に示すように、演出表示装置27において、大当り開始表示(ファンファーレ表示)を行った後(c1)、大入賞口31aの入賞を「ねらえ」と催促する表示(入球促進演出表示)を行う(c2)。このとき、大入賞口31aに遊技球が入球すると、「前方開閉扉の入球時演出」が実行される。また、演出表示装置27では、味方キャラクタと敵キャラクタが対決する上述の「バトル演出」が開始される。
この後、「Bタイプの変則的な第1大当り遊技」が開始され、演出表示装置27において「第1の大当りラウンド(1R)に係る表示」がなされるとともに、大入賞口31aが第1大当り動作Aに従って開放状態とされる(c3)。そして、この第1大当り動作Aの実行中に、大入賞口31aに遊技球が入球すると、「前方開閉扉の入球時演出」が実行される。このとき、演出表示装置27では、「第1の大当りラウンド(1R)に係る表示」として、味方キャラクタと敵キャラクタが対決する上述の「バトル演出」が引き続き行われる。
そして、「第1の大当りラウンド(1R)」の終了条件が成立するまでに、演出表示装置27において「バトル演出」の結果として味方キャラクタが勝利する演出を行い、「第1の大当りラウンド(1R)」の終了条件の成立後、所定のインターバル時間(つまり、前述の待機時間の約2秒)の経過を待って(c4)、図85に示すように、「第2の大当りラウンド(2R)」を開始する。ここで、「第2の大当りラウンド(2R)」を開始する前のインターバル時間において、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、演出表示装置27の表示画面27aに「ボーナス遊技が開始される旨」を表示する(c4)。
更に、インターバル時間が経過すると、「第2の大当りラウンドに係る表示(2R)」を開始し、大入賞口31aを第2大当り動作に従って開放状態とするとともに、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を開放状態に変化させる演出(26秒の間、開放状態として閉鎖状態に戻す演出)を行う(c5)。そして、「第2の大当りラウンド(2R)」の終了条件が成立すると、第2大当り動作を終了するとともに、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を閉鎖状態に戻した後、「第2の大当りラウンド(2R)に係る表示」を終了し、所定のインターバル時間(約2秒)の経過を待つ(c6)。以後、同様に、「大当りラウンド」のラウンド数が「15」になるまで、「演出表示装置27におけるラウンド表示」と、「第2大当り動作」と、「前方開閉扉及び後方開閉扉を開放状態に変化させる演出」とが、インターバルを挟みつつ繰り返される。この後、「Bタイプの15R変則確変大当り遊技」を終了し、演出表示装置27でエンディング表示を行い、遊技機1の確率モードが高確率モードとなる。
また、図79(b)に示すように、疑似図柄の停止図柄が「バトル図柄」を含む図柄組合せ(バトル開始図柄)であり、Cタイプの変則的な第1大当り遊技を実行する場合(発生した大当りが「Cタイプの15R変則確変大当り」である場合)にも、図示を省略するが、演出表示装置27において、大当り開始表示(ファンファーレ表示)を行った後、大入賞口31aの入賞を「ねらえ」と催促する表示(入球促進演出表示)を行う。このとき、大入賞口31aに遊技球が入球すると、「前方開閉扉の入球時演出」が実行される。また、演出表示装置27では、味方キャラクタと敵キャラクタが対決する上述の「バトル演出」が開始される。
この後、「Cタイプの変則的な第1大当り遊技」が開始され、演出表示装置27において「第1の大当りラウンド(1R)に係る表示」がなされるとともに、大入賞口31aが第1大当り動作Aに従って開放状態とされる。そして、この第1大当り動作Aの実行中に、大入賞口31aに遊技球が入球すると、「前方開閉扉の入球時演出」が実行される。このとき、演出表示装置27では、「第1の大当りラウンド(1R)に係る表示」として、味方キャラクタと敵キャラクタが対決する上述の「バトル演出」が引き続き行われる。そして、「第1の大当りラウンド(1R)」の終了条件が成立するまでに、演出表示装置27において「バトル演出」の結果として、味方キャラクタと敵キャラクタとの決着がつかない演出(引き分け演出)を行い、「第1の大当りラウンド(1R)」の終了条件の成立後、所定のインターバル時間の経過を待って、「第2の大当りラウンドに係る表示(2R)」を開始した後、大入賞口31aが第1大当り動作Aに従って開放状態とする。この第1大当り動作Aの実行中においても、大入賞口31aに遊技球が入球すると、「前方開閉扉の入球時演出」が実行される。また、第2の大当りラウンド(2R)における第1大当り動作Aの実行中にも、上述の「バトル演出」が再度行われる。
そして、「第2の大当りラウンド(2R)」の終了条件が成立するまでに、演出表示装置27において「バトル演出」の結果として味方キャラクタが勝利する演出を行い、「第2の大当りラウンド(2R)」の終了条件の成立後、所定のインターバル時間(つまり、前述の待機時間の約2秒)の経過を待って、「第3の大当りラウンド(3R)」を開始する。なお、「第3の大当りラウンド(3R)」の開始前のインターバル時間では、演出表示装置27に「ボーナス遊技が開始される旨」が表示される。
更に、インターバル時間が経過すると、「第3の大当りラウンドに係る表示(3R)」が開始され、大入賞口31aが第2大当り動作に従って開放状態とされるとともに、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を開放状態に変化させる演出(26秒の間、開放状態として閉鎖状態に戻す演出)が行われる。そして、「第3の大当りラウンド(3R)」の終了条件が成立すると、第2大当り動作を終了するとともに、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を閉鎖状態に戻した後、「第3の大当りラウンド(3R)に係る表示」を終了し、所定のインターバル時間(約2秒)の経過を待つ。以後、同様に、「大当りラウンド」のラウンド数が「15」になるまで、「演出表示装置27におけるラウンド表示」と、「第2大当り動作」と、「前方開閉扉及び後方開閉扉を開放状態に変化させる演出」とが、インターバルを挟みつつ繰り返される。この後、「Cタイプの15R変則確変大当り遊技」を終了し、演出表示装置27でエンディング表示を行い、遊技機1の確率モードが高確率モードとなる。
また、図79(b)に示すように、疑似図柄の停止図柄が「バトル図柄」を含む図柄組合せ(バトル開始図柄)であり、第2大当り遊技を実行する場合(発生した大当りが、「15R変則通常大当り」若しくは「15R潜伏確変大当り」である場合)にも、図86に示すように、演出表示装置27において「大当り開始表示(ファンファーレ表示)」を行った後(e1)、大入賞口31aの入賞を「ねらえ」と催促する表示(入球促進演出表示)を行う(e2)。このとき、大入賞口31aに遊技球が入球すると、「前方開閉扉の入球時演出」が実行される。
この後、「第2大当り遊技」が開始され、演出表示装置27において「第1の大当りラウンド(1R)に係る表示」がなされるとともに、大入賞口31aが第1大当り動作Bに従って開放状態となる(e3)。そして、この第1大当り動作Bの実行中に、大入賞口31aに遊技球が入球すると、「前方開閉扉の入球時演出」が実行される。そして、「第1の大当りラウンド(1R)」の終了条件が成立すると、所定のインターバル時間の経過を待って(e4)、「第2の大当りラウンドに係る表示(2R)」を開始した後、大入賞口31aが第1大当り動作Bに従って開放状態とする。この第1大当り動作Aの実行中においても、大入賞口31aに遊技球が入球すると、「前方開閉扉の入球時演出」が実行される。更に、「第2の大当りラウンド(2R)」の終了条件が成立すると、所定のインターバル時間(つまり、前述の待機時間の約2秒)の経過を待って、「第3の大当りラウンド(3R)」を開始する。以後、同様に、「大当りラウンド」のラウンド数が「13」になるまで、「演出表示装置27におけるラウンド表示」と、「第1大当り動作B」等が、インターバルを挟みつつ繰り返される。
この後、図87に示すように、「第14の大当りラウンド(14R)」を開始すると、演出表示装置27において「第14の大当りラウンド(14R)に係る表示」がなされるとともに、大入賞口31aが第1大当り動作Aに従って開放状態となる(e5)。そして、この第1大当り動作Aの実行中に、大入賞口31aに遊技球が入球すると、「前方開閉扉の入球時演出」が実行される。そして、「第14の大当りラウンド(14R)」の終了条件が成立すると、所定のインターバル時間の経過を待って(e6)、「第15の大当りラウンドに係る表示(15R)」を開始した後、大入賞口31aが第1大当り動作Aに従って開放状態とする(e7)。この第1大当り動作Aの実行中においても、大入賞口31aに遊技球が入球すると、「前方開閉扉の入球時演出」が実行される。更に、「第15の大当りラウンド(15R)」の終了条件が成立すると、「第2変大当り遊技」を終了し、演出表示装置27でエンディング表示を行い、遊技機1の確率モードが高確率モード若しくは低確率モードとなる。
なお、「15R変則通常大当り」若しくは「15R潜伏確変大当り」の発生を契機とする「第2大当り遊技」では、大入賞口31aが第1大当り動作Bに従って開放状態となる「第1の大当りラウンド(1R)」から「第13の大当りラウンド(13R)」までの間と、大入賞口31aが第1大当り動作Aに従って開放状態となる「第14の大当りラウンド(14R)」及び「第15の大当りラウンド(15R)」とにおいて、上述の「バトル演出」が行われる。そして、「第15の大当りラウンド(15R)」が終了するまでに、バトル演出の結果として味方キャラクタの敗北が確定する演出が行われる。
ここで、演出表示装置27において疑似図柄の停止図柄が「バトル図柄」を含む図柄組合せ(バトル開始図柄)が表示された場合に行われる本実施例の「バトル演出」について説明する。本実施例では、演出表示装置27に「バトル開始図柄」が表示されると、「基本的大当り遊技」、「Bタイプの変則的な第1大当り遊技」、「Cタイプの変則的な第1大当り遊技」、「第2大当り遊技」の何れかが実行される。このうち、「基本的大当り遊技」が実行される場合の「バトル演出」としては、大入賞口31aが第2大当り動作に従って開放状態となる「第1の大当りラウンド(1R)」が開始されるまでに、味方キャラクタの勝利を示す演出が行われる。この場合の「バトル演出」の実行時間は、演出表示装置27における「大当り開始表示(ファンファーレ表示)」が行われてから「第1の大当りラウンド(1R)」が開始されるまでの比較的短い時間となる。よって、この場合の「バトル演出」は、バトル演出開始後、直ちに決着がつく(味方キャラクタが勝利する)プレミア的な演出となる。
また、本実施例の「第2大当り遊技」の実行時間(開始から終了までの時間)は、「第1の大当りラウンド(1R)」から「第13の大当りラウンド(13R)」までの大入賞口31aの開放時間(0.4秒×13R=5.2秒)と、「第14の大当りラウンド(14R)」及び「第15の大当りラウンド(15R)」における大入賞口31aの開放時間(10秒×2R=20秒)との合計時間である「25.2秒」に、第2大当り遊技中に大入賞口31aが閉鎖しているときの時間(インターバル時間を含めた閉鎖時間)を加えて、「60秒」としており、この場合の閉鎖時間(インターバル時間含む)は「34.8秒」となっている。よって、「第2大当り遊技」が実行される場合の「バトル演出」では、開始から60秒後にバトル演出の結果を示す演出(味方キャラクタの敗北を示す演出)が行われる。
そして、本実施例の「Bタイプの変則的な第1大当り遊技」及び「Cタイプの変則的な第1大当り遊技」のうち、第1大当り動作Aに従って大入賞口31aが開放状態となる「大当りラウンド」の実行時間は、「第2大当り遊技」の実行時間(60秒)と略同一となるように構成している。すなわち、「Bタイプの変則的な第1大当り遊技」で第1大当り動作Aが行われるのは「第1の大当りラウンド(1R)」であり、その「第1の大当りラウンド(1R)」が終了するまでに要する時間を、「第2大当り遊技」の実行時間(60秒)と略同一となるように構成している。つまり、「Bタイプの変則的な第1大当り遊技」における「第1の大当りラウンド(1R)」の実行時間は、大入賞口31aの合計開放時間「10秒」に、大入賞口31aが閉鎖しているときの時間(閉鎖時間)を加えて「60秒」としており、この場合の閉鎖時間(インターバル時間含む)は「50秒」となっている。また、「Cタイプの変則的な第1大当り遊技」で第1大当り動作Aが行われるのは「第1の大当りラウンド(1R)」及び「第2の大当りラウンド(2R)」であり、その「第1の大当りラウンド(1R)」及び「第2の大当りラウンド(2R)」が終了するまでに要する時間を、「第2大当り遊技」の実行時間(60秒)と略同一となるように構成している。つまり、「Cタイプの変則的な第1大当り遊技」における「第1の大当りラウンド(1R)」及び「第2の大当りラウンド(2R)」の実行時間は、大入賞口31aの合計開放時間「20秒」に、大入賞口31aが閉鎖しているときの時間(閉鎖時間)を加えて「60秒」としており、この場合の閉鎖時間(インターバル時間含む)は「40秒」となっている。
このように、「Bタイプの変則的な第1大当り遊技」及び「Cタイプの変則的な第1大当り遊技」のうち、第1大当り動作Aに従って大入賞口31aが開放状態となる「大当りラウンド」の実行時間を、「第2大当り遊技」の実行時間(60秒)と略同一となるように構成することで、「Bタイプの変則的な第1大当り遊技」及び「Cタイプの変則的な第1大当り遊技」が実行される場合の「バトル演出」においても、開始から60秒後にバトル演出の結果を示す演出(味方キャラクタの勝利を示す演出)が行われる。このため、演出表示装置27に「バトル開始図柄」が表示された場合には、「基本的大当り遊技」が行われる場合を除き、「バトル演出」の結果が明らかになるまで、今回行われる大当り遊技が「Bタイプの変則的な第1大当り遊技」、「Cタイプの変則的な第1大当り遊技」及び「第2大当り遊技」の何れであるのかを、遊技者は認識することが困難(不可能)となる。これにより、「バトル開始図柄」が表示されて「バトル演出」が行われる際の遊技興趣を高めることができる。
なお、「バトル演出」としては、図88に示すように、演出表示装置27の表示画面27aの略全域で、遊技者の味方を示す「イカのキャラクタ図柄」と、遊技者の敵を示す「タコのキャラクタ図柄」とが決闘(バトル)する動画を表示するものを例示できる。そして、発生した大当りが「第1確変大当り(15R確変大当り)」、「Bタイプの15R変則確変大当り」若しくは「Cタイプの15R変則確変大当り」である場合には、演出表示装置27において、遊技者の味方を示す「イカのキャラクタ」が、遊技者の敵を示す「タコのキャラクタ」に勝利する画像が表示される。この場合、「第15の大当りラウンド(15R)」の終了条件が成立し、「第1大当り遊技」を終了した後、遊技機1の確率モードが高確率モードとなる。
一方、発生した大当りが「15R変則通常大当り」若しくは「15R潜伏確変大当り」である場合には、演出表示装置27において、遊技者の敵を示す「タコのキャラクタ」が、遊技者の味方を示す「イカのキャラクタ」に勝利する画像が表示される。そして、「第15の大当りラウンド(15R)」の終了条件が成立すると、「第2大当り遊技」を終了する。この場合、発生した大当りが「通常大当り(15R変則通常大当り)」であった場合、遊技機1の確率モードが通常確率モードとされ、発生した大当りが「第2確変大当り(15R潜伏確変大当り)」である場合、遊技機1の確率モードが高確率モードとされる。
c.可動部材の開閉演出
次に、装飾板85(可動装飾板85L、85R)、つまり、「可動部材」を用いて実行される開閉演出(以下、「開閉演出」という。)について、図89〜96を用いて説明する。なお、図92〜96において、「+」を付して示す数値は、「左右の駆動モ−タ85n」の初期状態(可動装飾板85L、85Rを第1の状態とする状態)を基準とする回転位置(「左右の可動装飾板85L、85Rが閉鎖位置にある初期状態」を基準とし、駆動モータ97aを正回転方向に「何ステップ数」駆動させれば、当該回転位置に到達したのかを示す数値(以下、「駆動合計ステップ数」という。)を示す数値である。
本実施例では、「可動部材」としては、左側の可動装飾板85Lと、右側の可動装飾板85Rとを備えるため、図89に示すように、左右の可動装飾板85L、85Rが別々の移動経路に沿って移動して、第1の状態と第2の状態とを実行する。つまり、「開閉演出」を行う際に、左側の可動装飾板85Lは左側移動経路LK(可動装飾板85L専用の移動経路)を左右に移動し、右側の可動装飾板85Rは右側移動経路RK(可動装飾板85R専用の移動経路)を左右に移動するが、図89(a)に示すように、左側の可動装飾板85Lが、左側移動経路LKの右端部に位置し、右側の可動装飾板85Rが右側移動経路RKの右端部に位置すると、可動装飾板85Lの右端部と、可動装飾板85Rの左端部とが略当接して(両端部が接触していてもいいし、両端部が0.1〜1mm程度の僅かな隙間をあけて近接してもよい。)、第2の状態を構成する。つまり、可動装飾板85Lの右端部と、可動装飾板85Rの左端部が、図中の符号「EE」で示す箇所に位置すると、可動装飾板85Lの右端部と、可動装飾板85Rの左端部とが略当接して、装飾板85が閉鎖状態となり、大入賞口31a及びシャッター部材31e(開閉部材)が、正面から視認困難とされる(第2の状態になる)。なお、図中の符号「EE」は、「開閉演出」を行う際に、可動装飾板85Lの右端部の右方向への移動限界位置となる箇所を示すとともに、可動装飾板85Rの左端部の左方向への移動限界位置となる箇所を示す符号である。
この第2の状態から、左側の可動装飾板85Lを左側移動経路Lの左方向に移動して左側移動経路Lの左端部に到達させるとともに、右側の可動装飾板85Rを右側移動経路Rの右方向に移動して右側移動経路Rの右端部に到達させると、装飾板85(可動装飾板85L、85R)の開放量が、「開閉演出中における最大量(後述する「第1の状態を構成する開放量」)」となる。つまり、左側の可動装飾板85Lの右端部が、図中の符号「EEに示す箇所」から図中の符号「FL1に示す箇所」に移行し、右側の可動装飾板85Rの左端部が、図中の符号「EEに示す箇所」から図中の符号「FR1に示す箇所」に移行すると、装飾板85(可動装飾板85L、85R)が開放状態(後述の「第1の状態」)となり、図89(b)に示すように、大入賞口31a及びシャッター部材31e(開閉部材)が視認容易な第1の状態となる。
つまり、左側の可動装飾板85Lが、「左側移動経路LKを左方向にたどる経路(往路)」を移動して左側移動経路Lの左端部に到達し、右側の可動装飾板85Rが、「右側移動経路Rを右方向にたどる経路(往路)」を移動して右側移動経路RKの右端部に到達することで、第1の状態となる。また、左側の可動装飾板85Lが、「左側移動経路LKを左方向にたどる経路(復路)」を移動して左側移動経路Lの右端部に到達し、右側の可動装飾板85Rが、「右側移動経路Rを左方向にたどる経路(復路)」を移動して右側移動経路RKの左端部に到達することで、第2の状態となる。なお、左側の可動装飾板85Lにおいては、それを開放する方向(左方向)が「第1の方向」であり、それを閉鎖する方向(右方向)が「第2の方向」である。また、右側の可動装飾板85Rにおいても、それを開放する方向(右方向)が「第1の方向」であり、それを閉鎖する方向(左方向)が「第2の方向」である。
図90〜93を用いて、「開閉演出」の「基本的な態様」について説明する。この「開閉演出」は、図90及び図91に示すように、何れかの入賞口(大入賞口31a、一般入賞口40、41、43、44若しくは始動入賞口)に遊技球が入賞(入球)することを条件に開始される。つまり、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御基板200から送信されるコマンド(入球コマンド)に基づき、何れかの入賞口(大入賞口31a、一般入賞口40、41、43、44若しくは始動入賞口)に遊技球が入賞(入球)したことを検知したことを条件に、「左右の駆動モータ85nを、250pps(Pulse/s)の回転速度で正回転方向に回転させる処理」を開始する(f1)。
そして、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、左右の駆動モータ85nが「正回転方向に15ステップ」駆動したと判断すると(f2)、「左右の駆動モータ85nの駆動軸J1の正回転方向への回転速度を500pps(Pulse/s)に上昇させる処理」を行い、「以後、左右の駆動モータ85nが正回転方向に75ステップ駆動するまで(つまり、第2の状態から、左右の駆動モータ85nが正回転方向に90ステップ駆動するまで)」、この回転速度を維持する。なお、「駆動合計ステップ数」が「0〜15ステップ」の間である場合において、左側の可動装飾板85Lと、右側の可動装飾板85Rが行う動作(移動)が、「第1の移動演出動作」の具体例を構成し、「駆動合計ステップ数」が「16〜90ステップ」の間である場合において、左側の可動装飾板85Lと、右側の可動装飾板85Rが行う動作(移動)が、「第2の移動演出動作」の具体例を構成する。
更に、「回転速度を500pps(Pulse/s)に上昇させた後に、左右の駆動モータ85nが正回転方向に75ステップ」駆動したと判断すると(つまり、初期状態から、左右の駆動モータ85nが正回転方向に90ステップ駆動したと判断すると、「左右の駆動モータ85nの正回転方向への回転速度を250pps(Pulse/s)に下降させる処理」を行う(f3)。そして、「この後、左右の駆動モータ85nが正回転方向に15ステップ駆動するまで(つまり、装飾板85(可動装飾板85L、85R)が閉鎖位置にある第1の状態(初期状態)から、左右の駆動モータ85nが正回転方向に105ステップ駆動するまで)」、この回転速度を維持する。なお、「駆動合計ステップ数」が「91〜105ステップ」の間である場合において、左側の可動装飾板85Lと、右側の可動装飾板85Rが行う動作(移動)が、「第3の移動演出動作」の具体例を構成する。
そして、図90及び図92に示すように、「回転速度を250pps(Pulse/s)に上昇させた後に、左右の駆動モータ85nが正回転方向に15ステップ駆動したと判断すると(つまり、装飾板85(可動装飾板85L、85R)が閉鎖位置にある第2の状態(初期状態)から、左右の駆動モータ85nが正回転方向に105ステップ駆動したと判断すると)」、所定時間(例えば、0.5秒)、左右の駆動モータ85nを停止させる(f4)。このときの装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態が「第1の状態」である。なお、図92〜96において、「第1の状態」は二重線を用いて示されており、この「折り返し状態」では、駆動モータ85nの駆動を停止するため、図92〜図96において、「+」を付して示す数値(左右の駆動モータ85nの回転位置を示す数値)に変化を生ずることはない。
この所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、「左右の駆動モータ85nを、250pps(Pulse/s)の回転速度で反回転方向に回転させる処理」を開始する(f4)。そして、「左右の駆動モータ85nの反転を開始した後、左右の駆動モータ85nが反回転方向に15ステップ駆動したと判断すると(第1の状態を基点として、反回転方向に15ステップ駆動したと判断すると)」、「左右の駆動モータ85nの反回転方向への回転速度を500pps(Pulse/s)に上昇させる処理」を行い、「以後、左右の駆動モータ85nが反回転方向に75ステップ駆動するまで(つまり、第1の状態から、左右の駆動モータ85nが反回転方向に90ステップ駆動するまで)」、この回転速度を維持する。なお、「駆動モータ85nの反回転方向への駆動を開始した後、駆動モータ85nが反転方向に15ステップ駆動するまでの間において、左側の可動装飾板85Lと、右側の可動装飾板85Rが行う動作(移動)」が、「第4の移動演出動作」の具体例を構成し、「駆動モータ85nの反回転方向へのステップ数が、16〜90ステップの間である場合において、左側の可動装飾板85Lと、右側の可動装飾板85Rが行う動作(移動)が、「第5の移動演出動作」の具体例を構成する。
更に、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、「回転速度を500pps(Pulse/s)に上昇させた後に、左右の駆動モータ85nが反回転方向に75ステップ駆動した」と判断すると、「左右の駆動モータ85nの反回転方向への回転速度を250pps(Pulse/s)に下降させる処理」を行う(f5)。そして、「この後に、左右の駆動モータ85nが反回転方向に15ステップ駆動するまで(つまり、装飾板85(可動装飾板85L、85R)が第2の状態に戻るまで)」、この回転速度を維持する。なお、「駆動モータ85nの反回転方向へのステップ数が、91〜105ステップの間である場合において、左側の可動装飾板85Lと、右側の可動装飾板85Rが行う動作(移動)」が、「第6の移動演出動作」の具体例を構成する。
この後、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、装飾板85(可動装飾板85L、85R)が第2の状態に戻ると、一回の開閉演出を完了する。ここで、左側の可動装飾板85Lと、右側の可動装飾板85Rが、同一の移動経路を、第2の状態から第1の状態となるように移動した後、第1の状態から第2の状態に戻るように移動する。以下の説明においては、左側の可動装飾板85Lと、右側の可動装飾板85Rが、この移動経路を、第2の状態から第1の状態となるように移動することを「開放方向に移動する(若しくは、往路を移動する)」と称し、左側の可動装飾板85Lと、右側の可動装飾板85Rが、第1の状態から第2の状態となるように移動することを「閉鎖方向に移動する(若しくは、復路を移動する)」と称する。
本実施例では、装飾板85(可動装飾板85L、85R)の開閉演出を常時一定速度でスムーズに行うのではなく、「開放方向に移動するとき(往路を移動するとき)」と、「閉鎖方向に移動するとき(復路を移動するとき)」において、最初を「低速」で、中間を「高速」で、最後を「低速」という態様で行う。つまり、左側の可動装飾板85Lと、右側の可動装飾板85Rの駆動態様を、意図的に「ぎこちなく、アナログ的なもの」とすることで、左右の可動装飾板85L、85Rの開閉態様に特徴を持たせ、遊技者の興趣を高めている。
次に、「開閉演出」を実行している途中に、後続の遊技球が、何れかの入賞口(大入賞口31a、一般入賞口40、41、43、44若しくは始動入賞口)に遊技球が入賞(入球)した場合の処理について、図94〜図96を用いて説明する。
サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、左側扉91L及び右側扉91Rが移動経路上を移動しているときに、後続の遊技球が、何れかの入賞口(大入賞口31a、一般入賞口40、41、43、44若しくは始動入賞口)に入賞(入球)したことを検知すると、「左側の可動装飾板85L」及び「右側の可動装飾板85R」の移動方向を判断する。そして、両可動装飾板85L、85Rが閉鎖方向に移動していると判断すると、図94〜図95に示すように、この移動方向を開放方向に変更する処理を行う。
但し、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、「装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態が、第1の状態となるために移動すべき距離(つまり、残存距離)」に応じて異なる処理を行う。つまり、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、「移動中の可動装飾板85L、85Rが第1の状態となるまでの間に、左右の駆動モータ85nを、正回転方向に駆動すべきステップ数(以下、「残りステップ数」という。)」が「30」を超えるか否かを判断する。
すなわち、前述のように、「基本的な態様」において、「左側の可動装飾板85L」及び「右側の可動装飾板85R」が開放方向に移動したり、閉鎖方向に移動する際に、初期及び終期において低速移動を行い、中期において高速移動を行うが、低速移動を行うステップ数の合計を超えるか否かを判断する。換言すると、「装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態が、第1の状態となるために移動すべき距離(残存距離)」が、「低速移動を行うステップ数の合計によって特定される合算距離(基本的な態様において、低速移動を行うべき距離の合計)」を超えるか否かを判断する。
そして、「残りステップ数」が「30」を超える場合、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、「残りステップ数」からステップ数「30」を減算し、高速移動を行うステップ数を算出する処理を行った後、「左右の駆動モータ85nを、250pps(Pulse/s)の回転速度で正回転方向に回転させる処理」と、「左右の駆動モータ85nの正回転方向への回転速度を500pps(Pulse/s)に上昇させる処理」と、「左右の駆動モータ85nの正回転方向への回転速度を250pps(Pulse/s)に下降させる処理」とをこの順で行い、装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態を第1の状態とする。ここで、図94は、「残りステップ数」が「45」である場合を例示しているが、この場合、低速移動を「15ステップ分行う処理」と、高速移動を「15ステップ分行う処理」と、低速移動を「15ステップ分行う処理」とを、この順で行うことで、装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態を第1の状態とする。
また、「残りステップ数」が「30」以下の場合、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、図95に示すように、左右の駆動モータ85nを、250pps(Pulse/s)の回転速度で正回転方向に回転させることのみによって、装飾板85(可動装飾板85L、85R)を第1の状態とする処理を行う。なお、この「残りステップ数」が「30」を超える場合、「左右の駆動モータ85nの正回転方向への回転速度を、250pps(Pulse/s)、500pps(Pulse/s)、250pps(Pulse/s)の順に変化させて行う、両可動装飾板85L、85Rの動作(移動)」が「第7の移動演出動作」の具体例を構成する。
また、「残りステップ数」が「30」以下の場合、「左右の駆動モータ85nを250pps(Pulse/s)の回転速度で正回転方向に回転させることのみによって行う、両可動装飾板85L、85Rの動作」が、「第8の移動演出動作」の具体例を構成する。
サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、左側扉91L及び右側扉91Rが移動経路上を移動しているときに、後続の遊技球が、何れかの入賞口(大入賞口31a、一般入賞口40、41、43、44若しくは始動入賞口)に入賞(入球)したことを検知するとともに、「左側の可動装飾板85L」及び「右側の可動装飾板85R」の移動方向が開放方向であると判断した場合においては、両可動装飾板85L、85Rの移動態様を再度、設定する処理を行う。この場合においても、図96に示すように、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、「装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態が第1の状態となるまでに移動すべき距離」に応じて異なる処理を行う。
つまり、「ステップ数」が「30」を超えるか否かを判断し、「残りステップ数」が「30」を超える場合、「残りステップ数」からステップ数「30」を減算し、高速移動を行うステップ数を算出する処理を行った後、図94に示すように、「左右の駆動モータ85nを、250pps(Pulse/s)の回転速度で正回転方向に回転させる処理」と、「左右の駆動モータ97aの正回転方向への回転速度を500pps(Pulse/s)に上昇させる処理」と、「左右の駆動モータ85nの正回転方向への回転速度を250pps(Pulse/s)に下降させる処理」とを行い、装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態を第1の状態とする。また、図示を省略するが、「ステップ数」が「30」以下の場合、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、左右の駆動モータ85nを、250pps(Pulse/s)の回転速度で正回転方向に回転させることのみによって、装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態を第1の状態とする処理を行う。
なお、「開閉演出」を実行している途中に、更に後続の遊技球が、何れかの入賞口(大入賞口31a、一般入賞口40、41、43、44若しくは始動入賞口)に入賞(入球)した場合においても、図92〜図96を用いて説明した処理と同様な処理が繰り返される。従って、入賞口(大入賞口31a若しくは一般入賞口40、41、43、44)への連続的な入賞が生ずると、大入賞口31a及びシャッター部材31e(開閉部材)が、正面から視認容易とされる(第1の状態になる)「時間」や「機会」が増大することになるため、「遊技者による積極的な遊技球の発射」を誘発することができる。
d.前方開閉扉の入球時演出
次に、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)の入球時演出(以下、「入球時演出」という。)について、図97を用いて説明する。この「入球時演出」は、前述のように、大当り遊技中において行われるが、一回の大当り遊技において、「第2大当り動作」を開始すると、再度、第1大当り動作A若しくは第1大当り動作Bが開始されない限り、「入球時演出」が行われることはない。
左側扉91Lの右端部と、右側扉91Rの左端部とが略当接(両端部が接触していてもいいし、両端部が0.1〜1mm程度の僅かな隙間をあけて近接してもよい。)すると、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)は閉鎖状態となり、その後方を視認不可能とする。そして、前述のように、「大当り開始表示(ファンファーレ表示)後の入球促進演出表示がなされているとき」や、「大入賞口31aが第1大当り動作A若しくは第1大当り動作Bに従って開放状態とされているとき」に、大入賞口31aに遊技球が入賞すると、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、「左右の駆動モータ97aを正回転方向に回転させる処理」を開始する。
この後、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、左右の駆動モータ97aが「正回転方向に105ステップ」駆動したと判断すると、所定時間(例えば、0.5秒)、左右の駆動モータ97aを停止させるとともに、LEDランプ4Kを発光させる。このとき、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)が開放状態となり、その後方のレンズ95V、95Wが視認可能となる。但し、前述のように、レンズ95V、95Wが透光性を備えるため、レンズ95V、95Wの後方の「転動面81e及び仕切部材89」が視認可能とされる。このため、遊技者は、「転動面81eで構成される遊技球通路」を通過する遊技球(排出球)を視認可能となる。また、レンズ95V、95Wの表面に強調表示される図柄(本実施例では、「極」の文字)を視認させて、遊技者の興趣を高めることができる。
この所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、LEDランプ4Kの発光を停止するとともに、「左右の駆動モータ97aを反回転方向に回転させる処理」を開始する。そして、左右の駆動モータ97aの反転を開始した後、左右の駆動モータ97aが反回転方向に105ステップ駆動したと判断すると、左右の駆動モータ97aの駆動を停止する。これにより、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)が閉鎖状態に戻される。なお、本実施例では、「入球時演出」を実行している途中に、更に後続の遊技球が、大入賞口31aに入賞(入球)した場合においては、この後続する入賞(入球)を無視する構成を採用する。但し、前述の「可動部材の開閉演出」と同様に、大入賞口31aに入賞(入球)する毎に、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)が開放状態に移行させようとする処理を行ってもよい。また、「入球時演出」においても、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)が閉鎖状態から開放状態に移行させる際や、開放状態から閉鎖状態に戻す際に、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)を、最初を「低速」で、中間を「高速」で、最後を「低速」で移動させてもよい。
(5)コマンドの送信
本実施例の遊技機1は、前述の「変動演出表示(図柄変動演出表示)」等を実現するために種々の制御を行っている。この制御を実行する際に、主制御部200A(主制御基板200)からサブ制御部220A(サブ制御基板220)に向かって、種々のコマンドが送信される。次に、このコマンドが送信される様子について、図98(a)の模式図を用いて説明する。
主制御部200Aとサブ制御部220Aとは、9ビット幅のパラレル信号ケーブルで接続されている。このうちの1ビット分はストローブ信号の出力用に割り当てられており、残りの8ビット分がコマンド出力用に割り当てられている。そして、主制御部200Aからサブ制御部220Aにコマンドを出力する際には、先ず初めに、コマンド出力用に割り当てられた8ビット幅の信号ケーブルに8ビット分のコマンドデータが出力され、続いて1ビットのストローブ信号が出力される。また、サブ制御部220Aは、ストローブ信号の立ち上がりのタイミングでコマンドデータを読み取ることにより、主制御部200Aから送信されたコマンドを確実に読み取ることができる。
ここで、主制御部200A(主制御基板200)からサブ制御部220A(サブ制御基板220)に出力されるコマンドとしては、例えば、図98(b)に図示したものを例示できる。つまり、(A)変動パターン指定コマンド(以下、「CHP」と表記することがある。)、(B)特別図柄停止情報指定コマンド(以下、「CJS」と表記することがある。)等がある。尚、変動パターン指定コマンドは変動パターンを指定するコマンドであり、始動入賞時に使用している変動パターンテーブルに応じて、通常変動用の変動パターン(後述する。)及び短縮変動用の変動パターン(後述する。)のうちの何れかが特定される。そして、変動パターン指定コマンドは、疑似図柄の変動を開始させるとともに、疑似図柄の変動時間を指定するコマンドでもある。また、モード指定コマンドは、遊技モード設定手段が設定している遊技モードを指定したり、遊技機1が特殊変動モードであることを指定するためのコマンドである。
(6)主制御部200Aによる遊技制御の概要
図99は、主制御基板200に搭載されたCPU201が実行する遊技制御処理の大まかな流れを示すフローチャートである。この遊技制御処理では、賞球払出処理(S80)、普通図柄遊技処理(S100)、普通電動役物遊技処理(S200)、特別図柄遊技処理(S300)、大当り遊技処理(S600)、大当り動作開始コマンド出力処理(S800)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S850)、入球コマンド出力処理(S900)等の各処理が繰り返し実行されている。尚、本実施例の主制御基板200に搭載されたCPU201は、電源投入後、4msec周期のタイマ割込みが発生する毎に、図99のS80〜S900の処理を実行するように構成されている。つまり、図99のS80〜S900の処理は、4msec毎に繰り返し実行される。
そして、遊技制御処理を構成する各処理の中で、サブ制御基板220を初めとする各種制御基板に向けて各種の信号を送信する。こうすることにより、遊技機1全体の遊技が進行することになる。以下、図99のフローチャートに従って、遊技制御処理について説明する。
A.賞球払出処理(S80)
主制御基板200に搭載されたCPU201は、遊技球を賞球として払い出す処理(賞球払出処理)を行う(S80)。すなわち、始動口入賞検出スイッチ17s、17t、大口入賞検出スイッチ31s若しくは一般入賞検出スイッチ40s、41s、43s、44sの状態を検出して遊技球が入球したか否かを判断する。そして、遊技球が入球していた場合は、この情報を、主制御基板200に搭載されているRAM202の所定領域に記憶する。そして、RAM202上に記憶されている情報に基づいて、賞球の払出信号を払出制御基板240に向かって出力する。また、RAM202上に、始動口入賞検出スイッチ17s等への入賞情報が既に記憶されていた場合には、先に記憶されていた情報を含めて適切な払出個数を指定して、払出信号を出力する。
主制御部200Aから払出制御部240Aへ払出信号を出力するに際しては、先ず、払出制御部240A(払出制御基板240)に向かってストローブ信号を出力し、続いて信号データを出力する。これに対して、払出制御部240Aを構成する払出制御基板240に搭載されたCPUは、払出信号を受け取ると信号の内容を解釈し、賞球払出装置109に搭載された払出モータ109mに駆動信号を出力して賞球の払い出しを行う。そして、賞球払出装置109には、払い出された遊技球を検出する2つの払出スイッチ(前側払出スイッチ109a、後側払出スイッチ109b)が設けられているので、これらスイッチで遊技球を1球ずつ検出しながら、払出信号で指定された個数の賞球を払い出す処理を行う。
B.普通図柄遊技処理(S100)
普通図柄遊技処理(S100)が開始されると、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を開始させる。そして、CPU201は、図99の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、普通図柄の変動表示の実行時間が経過したと判断すると、普通図柄の停止図柄の停止表示を行う。更に、CPU201は、図99の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、この停止図柄の停止表示時間(例えば、0.5秒)」が経過したと判断すると、停止図柄が普通電動役物17dを作動させる図柄(普通図柄の当り図柄)であるのか、或いは、作動させる図柄でないのか(普通図柄の外れ図柄)を判断する。
そして、停止図柄が普通電動役物17dを作動させる図柄(普通図柄の当り図柄)である場合、普通電動役物開放延長機能が作動しているか否か(つまり、開放延長手段が作動中であるか否か)が判断され、開放延長手段が作動中である場合、普通電動役物17dの開放時間を「開放延長機能作動時における開放時間(例えば、前述の5秒)」に設定した後、普通図柄遊技処理(S100)を終了して、図99の遊技制御処理に復帰する。一方、開放延長手段が作動中でない場合、普通電動役物17dの開放時間を「開放延長機能未作動時における開放時間(例えば、前述の0.2秒)」に設定した後、普通図柄遊技処理を終了して、図99の遊技制御処理に復帰する。
なお、CPU201は、普通電動役物17dが作動中でなく、普通図柄表示部63において普通図柄の変動表示を実行中でなく、しかも普通図柄の停止表示を実行中でなく、更に、普通図柄に関する保留数が「0」でないと判断する場合、普通図柄の変動表示を開始させる。また、普通図柄に関する保留数は、普通図柄作動ゲート16を遊技球が通過するとともに、普通図柄に関する保留数が所定数(本実施例では、4個)未満である場合に「+1」され、普通図柄の変動表示を開始する度に「−1」される。
C.普通電動役物遊技処理(S200)
図100は、普通電動役物遊技処理の概要を示すフロー図であり、CPU201が図100の遊技制御処理を行う中で、普通電動役物遊技処理が起動されると、普通電動役物17dが作動中であるか否か(第2の始動入賞装置17bが開放状態であるか否か)が判断される。そして、作動中である(第2の始動入賞装置17bが開放状態である)と判断すると(S201;YES)、普通電動役物17dの作動時間(第2の始動入賞装置17bを開放状態に維持する所定時間であって、開放延長モードでは5秒、通常開放モードでは0.2秒)が経過したか否かを判断する(S202)。そして、作動時間(開放時間)が所定時間を経過したと判断すると(S202;YES)、普通電動役物17dの作動を停止させることで開放状態にある第2の始動入賞装置17bを閉鎖状態とし(S206)、普通電動役物遊技処理を終了させる。
但し、CPU201が、普通電動役物17d(第2の始動入賞装置17b)の開放中に、第2の始動入賞装置17bに規定数(例えば、8個)の遊技球が入球したと判断すると、前述の作動時間(開放時間)が所定時間に達していない場合でも、普通電動役物17dの作動を停止させ(S206)、普通電動役物遊技処理を終了させる。また、本遊技機1では普通電動役物17dが作動すると、内部に設けられた普通電動役物ソレノイド17cが駆動され、普通電動役物17dを構成する第2の始動入賞部17bの一対の翼片部が外側に回動して、第2の始動入賞部17bが開放状態となる。
D.特別図柄遊技処理(S300)
次に、図101〜図106を用いて特別図柄遊技処理の概要を説明する。この特別図柄遊技処理が起動されると、図101に示すように、先ず、第1の始動入賞装置17a若しくは第2の始動入賞装置17bに遊技球が入賞したか否かが判断される(S302a、S302b)。そして、S302aの処理及びS302bの処理において否定的な判断(遊技球が入賞していないとの判断)がなされる場合(S302a;NO、S302b;NO)、そのまま図102に示すS308以降の処理に移行する。
一方、第1の始動入賞装置17aに遊技球が入賞したと判断されると(S302a;YES)、「第1の始動入賞装置17に対応する特別図柄の保留数」が所定個数未満(本実施例は、4個未満)であるか否かが判断される(S304a)。このS304aの処理において、所定個数未満と判断されると(S304a;YES)、第1の始動入賞装置17aへの入賞に関連する判定用乱数(抽選用乱数)を取得し、この判定用乱数(抽選用乱数)が主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレスに記憶されるとともに、「第1の始動入賞装置17aに対応する特別図柄の保留数」が「+1」される(S306a)。
ここで、本実施例の遊技機1は、始動入賞装置として、第1の始動入賞装置17aと、第2の始動入賞装置17bとを備えるとともに、第1の始動入賞装置17aに対応する特別図柄(第1の特別図柄。以下、「特図1」ともいう。)と、第2の始動入賞装置17bに対応する特別図柄(第2の特別図柄。以下、「特図2」ともいう。)とを備える。そして、第1の始動入賞装置17aへの始動入賞に基づく判定用乱数と、第2の始動入賞装置17bへの始動入賞に基づく判定用乱数とが記憶された状況の下では、後者が優先的に処理される(後述する。)。
また、CPU201によって行われる処理のうちで、「第1の始動入賞装置17aに遊技球が入賞することに起因して実行される各処理(以下、特図1に関する処理という。)」と、「第2の始動入賞装置17bに遊技球が入賞することに起因して実行する各処理(以下、特図2に関する処理という。)」のうちで、同様な処理に関して、図101〜図106においては、同一のステップ数(算用数字)を付している。そして、この同一のステップ数を付した処理は基本的には同一の処理であるため、以下の説明においては、「特図1に関する処理」及び「特図2に関する処理」のうちの一方を説明し、他方の説明を省略することがある。なお、「特図1に関する処理」については「ステップ数」にアルファベットの「a」を付し、「特図2に関する処理」について「ステップ数」にアルファベットの「b」を付して区別することがある。
S306aの処理において取得される判定用乱数(抽選用乱数)としては、(a)第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して実行される大当り抽選(以下、「特図1大当り抽選」という。)に際して用いる抽選用乱数(以下、「特図1大当り抽選乱数」という。)、(b)第1の特別図柄表示部62aに停止表示される図柄を決定するための決定用乱数(以下、「特図1図柄決定乱数」という。)、(c)演出表示装置27の表示面27aにおいて実行される疑似図柄の変動表示においてリーチ表示を行うか否かを決定するためのリーチ乱数、などがある。なお、本実施例と異なり、第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して小当り抽選(以下、「特図1小当り抽選」という。)を行う場合、S306aの処理において取得される判定用乱数(抽選用乱数)には、「特図1小当り抽選」に際して用いる抽選用乱数(以下、「特図1小当り抽選乱数」という。)が含まれる。
また、第2の始動入賞装置17bに遊技球が入賞したと判断されると(S302b;YES)、「第2の始動入賞装置17dに対応する特別図柄の保留数」が所定個数未満(本実施例は、4個未満)であるか否かが判断される(S304b)。このS304bの処理において、所定個数未満と判断されると(S304b;YES)、第2の始動入賞装置17bに関連する判定用乱数(抽選用乱数)を取得し、この判定用乱数(抽選用乱数)が主制御基板200に搭載されたRAM202の所定アドレスに記憶されるとともに、「第2の始動入賞装置17bに対応する特別図柄の保留数」が「+1」される(S306b)。この後、S308以降の処理に移行する。
S306bの処理において取得される判定用乱数(抽選用乱数)としては、(a)第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞に起因して実行される大当り抽選(以下、「特図2大当り抽選」という。)に際して用いる抽選用乱数(以下、「特図2大当り抽選乱数」という。)、(b)第2の特別図柄表示部62bに停止表示される図柄を決定するための決定用乱数(以下、「特図2図柄決定乱数」という。)、(c)演出表示装置27の表示面27aにおいて実行される疑似図柄の変動表示においてリーチ表示を行うか否かを決定するためのリーチ乱数、などがある。なお、本実施例と異なり、第2の始動入賞装置17bへの遊技球の入賞に起因して小当り抽選(以下、「特図2小当り抽選」という。)を行う場合、S306bの処理において取得される判定用乱数(抽選用乱数)には、「特図2小当り抽選」に際して用いる抽選用乱数(以下、「特図2小当り抽選乱数」という。)が含まれる。
S308の処理では、図102に示すように、大当り遊技を実行しているか否かが判断される(S308)。具体的には、大当り遊技フラグ(図106のS460の処理を参照)がセット(ONに設定)されていると、S308の処理において肯定的な判断がなされる。なお、大当り遊技フラグは「大当り遊技実行手段(制御プログラムであって、ROM203に格納されている。)」が作動中であることを示すものである。
CPU201は、大当り遊技を実行中であると判断すると(S308;YES)、特別図柄遊技処理を終了して、図99の遊技制御処理に復帰する。一方、S308の処理で、大当り遊技を実行中でないと判断すると(S308;NO)、特別図柄が変動中か否か、つまり、第1の特別図柄及び第2の特別図柄のうちの何れかが変動中であるか否かを判断する(S310)。そして、特別図柄が変動中でない場合は(S310;NO)、特別図柄が未だ変動していないか、若しくは変動表示後に停止図柄で停止表示されているかの、いずれかであると考えられる。そこで、特別図柄の停止図柄を表示させる停止表示時間中(本実施例では、この停止表示時間を0.6秒とする。)であるか否かを判断する(S312)。そして、特別図柄が変動表示されておらず(S310;NO)、且つ、特別図柄の停止図柄を表示している停止表示時間中でもない場合は(S312;NO)、変動表示を開始できるか否かを判断する(S314a、S314b)。
この「特別図柄の変動表示を開始できる条件」は「第1の特別図柄に関する保留数」と、「第2の特別図柄に関する保留数」とのうちの何れかが「ゼロ」でないことであるが、本実施例のCPU201は、「第2の特別図柄に関する保留数」が「ゼロ」であるか否かを優先して判断する(S314b)。つまり、「第2の特別図柄に関する保留数」が「ゼロ」でない場合、RAM202の所定アドレスから、最も古い判定用乱数(S306bで取得したもので、特図2大当り抽選乱数)を読み出し(S316b)、第2の特別図柄に関する当否判定処理(特図2当否判定処理)を行う(S320b)。
この当否判定処理(S320b)においては、図104に示すように、大当り抽選に関する処理(第2の大当り抽選に関する処理)を行う。つまり、遊技機1の遊技モードが高確率モードであるか否かが判断され(S322)、高確率モードであるときには(S322;YES)、「高確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した特図2大当り抽選乱数」とを用いて、この「大当り抽選」が行われ(S324)、遊技機1の遊技モードが低確率モード(通常確率モード)であるときには(S322;NO)、「低確率用のデータテーブル」と「S316bの処理で読み出した特図2大当り抽選乱数」とを用いて、この大当り抽選が行われる(S326)。尚、高確率モードにおいては、「特別図柄及び普通図柄の変動時間を通常に比べて短くする変動短縮機能を作動させ、かつ第2の始動入賞装置17b(普通電動役物)の開放延長機能を作動させる場合」と、「変動短縮機能及び開放延長機能を作動させない場合」がある(後述する。)。
S324またはS326の処理で行われる大当り抽選の結果が大当りである場合(S330;YES)、大当りフラグをセット(ONに設定)した後(S332)、当否判定処理(S320b)を終了し、「第2の特別図柄に関する変動開始処理(以下、特図2図柄変動開始処理という。)」に移行する(図102のS500b)。また、大当り抽選の結果が外れである場合(S330;NO)、「外れフラグ(大当りを生じなかったことを示すフラグ)」をセット(ONに設定)した後(S339)、当否判定処理(S320b)を終了し、特図2図柄変動開始処理に移行する(S500b)。なお、第1の始動入賞装置17aへの遊技球の入賞に起因して実行される当否判定処理(S320a)も、最も古い判定用乱数(S306aで取得したもので、特図1大当り抽選乱数)を読み出して(S316a)、図104に従って同様に行われる。
特図2図柄変動開始処理(S500b)においては、図105に示すように、先ず、当否判定処理(S320b)の結果を下に、変動設定処理(S510、S540)等を行う。すなわち、S502の処理にて、当否判定処理(S320)の結果が「大当り」であると判断されると(S502;YES)、S510に移行して「大当り変動設定処理」を行う。この大当り変動設定処理(S510)では、S306bの処理(図101を参照)において取得した図柄決定乱数を読み出して、特別図柄表示部82に停止表示される図柄(大当り図柄)を設定(決定)した後、「決定された大当り図柄の態様と、遊技機1の遊技状態(遊技モード)とを考慮して選択される変動パターンテーブル」を用いて、乱数抽選によって変動パターンを設定(決定)する処理を行う。
一方、S502の処理にて、当否判定処理(S320)の結果が「大当り」でないと判断されると(S502;NO)、S540に移行して「外れ変動設定処理」を行う。この外れ変動設定処理(S540)では、「遊技機1の遊技状態(遊技モード)と、リーチ演出の実行の有無とを考慮して選択される変動パターンテーブル」を用いて、乱数抽選によって変動パターンを設定(決定)する処理を行う。この後、図柄決定乱数を取得し、停止図柄を設定する処理を行う。なお、リーチ演出の実行の有無は、S306bの処理(図101を参照)において取得したリーチ乱数を読み出し、この読み出したリーチ乱数に基づいて決定される。
なお、本実施例において、「短縮変動モード(時短モード)」とは、変動時間短縮機能(時短機能)が作動している状態を指すもので、開放延長手段が作動する遊技モード、すなわち、「高確率開放延長モード」及び「通常確率開放延長モード」において変動時間短縮機能(時短機能)が作動する。よって、本実施例の説明では、「短縮変動モード(時短モード)」を「開放延長モード」と読み替えることができる。また、S510若しくはS540で選択される変動パターンテーブルには、多数の変動パターン(例えば、20種、50種、100種)が記憶されている。そして、当否判定の結果が「外れ」である場合において、「短縮変動モードの設定時に特定される変動時間」は、「短縮変動モードの非設定時に特定される変動時間」に比べて短くされる可能性が高い。また、本実施例では、当否判定の結果が「外れ」である場合、特別図柄の保留数が考慮される。
つまり、特別図柄の保留数が更に考慮され、保留数が少ない場合(例えば、変動パターン決定時の保留数が「1」の場合)には、長めの変動時間を特定する変動パターンが選択され、保留数が多い場合(例えば、変動パターン決定時の保留数が「3」〜「4」の場合)には、短めの変動時間を特定する変動パターンが選択される傾向にある。また、リーチ表示を行わないと判断される場合に選択される変動パターンで特定される変動時間は、リーチ表示を行うと判断される場合に選択される変動パターンで特定される変動時間に比べて短くされる傾向にある。なお、各「変動パターンテーブル」は、主制御基板200に搭載されたROM203に予め設定されている。
このS510若しくはS540の処理の後、CPU201は、特別図柄表示部82にて特別図柄の変動を開始する(S590)とともに、サブ制御部200A(サブ制御基板220)に向かって図柄変動の開始を示す所定のコマンド(図柄変動開始時コマンド)を送信する(S592)。つまり、主制御基板200のCPU201は、サブ制御基板220に向かって「変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定するコマンド)」、「特別図柄停止情報指定コマンド」などを送信する。更に、CPU201は、「特別図柄の保留数」を「1」減算する処理と、減算された後の保留数を特定するためのコマンドをサブ制御基板220に送信する処理とを行った後(S595)、図柄変動開始処理(S500b)を終了し、更に特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図99の遊技制御処理に復帰する。
ここで、変動パターン指定コマンド及び特別図柄停止情報指定コマンドは、図98に示したように、ストローブ信号とともにサブ制御基板220に向かって出力される。このストローブ信号は、サブ制御基板220に搭載されたCPU220aの割り込み端子に接続されており、サブ制御基板220側のCPU220aは、ストローブ信号が入力されると直ちに各指定信号を受け取って、指定信号の内容を解析する。詳細な説明は省略するが、変動パターンは、リーチ演出を行うか否か、特別図柄を停止表示させる図柄が当り図柄(大当り図柄)であるか否か等の種々の条件を考慮して決定されており、変動パターンが分かれば、特別図柄が変動表示する時間を決定することができる。また、特別図柄停止情報指定コマンドを解析すれば、特別図柄が大当り図柄で停止するのか外れ図柄で停止するのか、更には大当り図柄で停止する場合、その大当り図柄が、「第1確変大当り(15R確変大当り)を示す大当り図柄」、「Aタイプの15R変則確変大当り」を示す大当り図柄」、「Bタイプの15R変則確変大当りを示す大当り図柄」、「Cタイプの15R変則確変大当りを示す大当り図柄」、「15R変則通常大当りを示す大当り図柄」及び「15R潜伏確変大当りを示す大当り図柄」の何れであるかを知ることができる。
サブ制御基板220に搭載されたCPU220aは、これらの情報に基づいて、演出表示装置27での演出態様を決定した後、演出表示制御基板222に対して疑似図柄の表示制御信号を出力し、疑似図柄の変動・停止表示等を行う。また、特別図柄の変動時間(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出表示装置27でいわゆるリーチ演出を行うか否か、更にはどのような種類のリーチ演出とするかも決定する。そして、サブ制御基板220は、こうして決定した演出内容に従って、演出表示制御基板222や、アンプ基板224、装飾駆動基板226などを制御することにより、決定した内容の演出を行うことになる。
図102に戻り、「第2の特別図柄に関する保留数」が「ゼロ」であるとともに(S314b;YES)、「第1の特別図柄に関する保留数」が「ゼロ」でない場合(S314a;NO)には、RAM202の所定アドレスから、最も古い判定用乱数(S306aで取得したもので、特図1大当り抽選乱数)を読み出し(S316a)、当否判定処理を行い(S320a)、特図1図柄変動開始処理(S500a)を行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図99の遊技制御処理に復帰する。ここで、S320aの処理として行われる当否判定処理も、S320bと同様に図93に示す当否判定処理に従って行われ、S500aの処理として行われる特図1図柄変動開始処理も、S500bと同様に図105に示す図柄変動開始処理に従って行われる。
次に、特別図柄遊技処理(S300)のS310の処理(図102参照)で、第1の特別図柄又は第2の特別図柄が変動中であると判断された場合は(S310;YES)、既に、特別図柄の変動パターンと停止図柄とが決定されて、特別図柄の変動が開始されていることとなる。そこで、特別図柄変動時間が経過したか否かを判断する(S341)。即ち、特別図柄の変動時間は変動パターンに応じて予め定められているので、特別図柄の変動を開始すると同時にタイマをセットすることにより、所定の変動時間が経過したかを判断するのである。そして、未だ変動時間が経過していない場合は(S341;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図99に示す遊技制御処理に復帰する。
これに対して、変動時間が経過したと判断された場合は(S341;YES)、変動している第1の特別図柄又は第2の特別図柄を停止させ(S344)、停止図柄を表示するとともに、図柄停止コマンドをサブ制御基板220に向かって出力する(S346)。なお、図柄停止コマンドは、サブ制御基板220を介して演出表示制御基板222に転送される。そして、特別図柄を停止表示させる停止表示時間を設定した後(S348)、設定した停止表示時間が経過したか否かを判断する(S350)。
S350の処理で、特別図柄の停止表示時間が経過していないと判断されれば(S350;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図99に示す遊技制御処理に復帰する。一方、特別図柄の停止表示時間が経過した場合は(S350;YES)、図103に示すように、停止表示の態様が大当りを示す態様(大当り図柄)か否かを判断する(S352)。
S352の処理で肯定的な判断がなされると、「大当り遊技開始設定処理(S450)」を行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了して、図99に示す遊技制御処理に復帰する。この「大当り遊技開始設定処理(S450)」を開始すると、図106に示すように、主制御基板200のCPU201は、後述する「大当り遊技」の終了時に参照するためのバッファに、現在の遊技進行状況を示す情報をセット(記憶)する(S454)。具体的には、「大当りの種類(15R変則通常大当り、15R確変大当り、Aタイプの15R変則確変大当り、Bタイプの15R変則確変大当り、Cタイプの15R変則確変大当り、15R潜伏確変大当りのうちの何れであるのかなど)」、「遊技状態フラグの状態」をセット(記憶)する(S454)。また、主制御基板200に搭載されたRAM202の特定領域が、S454の処理で用いるバッファとして機能する。
ここで、「遊技状態フラグ」とは「遊技機1の遊技状態」を示すフラグ、つまり、「確変フラグ」、「変動短縮フラグ」、「開放延長フラグ」などであり、S454の処理においては、これらのフラグが「ONに設定」されているか、「OFFに設定」されているかを示すデータ、つまり、現在の遊技状態(遊技モード)を示すデータがセットされる。また、「確変フラグ」は遊技機1の遊技モード(遊技状態)が高確率モード(確率変動手段が作動するモード)にあることを示すフラグであり、「変動短縮フラグ」は遊技機1の遊技モード(遊技状態)が変動短縮モード(図柄変動表示の実行時間が短くなる可能性が高くなるモード)にあることを示すフラグである。また、「開放延長フラグ」は遊技機1の遊技モード(遊技状態)が開放延長モード(本実施例の第2の始動入賞装置17bのような「可変式の始動入賞装置」の開放時間を長くするモード)にあることを示すフラグである。
S454の処理に続いて、大当り遊技フラグをセット(ONに設定)する処理を行う(S460)。この「大当り遊技フラグ」のセットにより、遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行する(大当り遊技実行手段が作動を開始する)。この後、発生した大当りの態様に応じて、大入賞口31aの開放パターンをセットする処理を行う。すなわち、発生した大当りが「15R確変大当り」である場合(S472;YES)、「通常開放パターン(フルオープンのみの開放パターン)」をセットした後(S476)、S482以降の処理に移行する。ここで、「通常開放パターン」は、「基本的大当り遊技を行うための開放パターン」であり、「第2大当り動作を実行するための開放パターン」に相当する。なお、「フルオープン」の開放動作とは、第2大当り動作を意味している。
発生した大当りが「15R変則通常大当り」若しくは「15R潜伏確変大当り」である場合(S472;NO、S474;YES)、「フルオープンなし変則開放パターン」をセットした後(S478)、S482以降の処理に移行する。ここで、「フルオープンなし変則開放パターン」は、「第2大当り遊技を行うための変則開放パターン」、つまり「第1大当り動作A」若しくは「第1大当り動作B」に基づく開放パターンである。
発生した大当りが「Aタイプの15R変則確変大当り」、「Bタイプの15R変則確変大当り」若しくは「Cタイプの15R変則確変大当り」である場合(S472;NO、S474;NO)、「フルオープンあり変則開放パターン」をセットした後(S476)、S482以降の処理に移行する。ここで、「フルオープンあり変則開放パターン」には、図74(b)、図75(a)、(b)に示すものが存在するが、大当り図柄の態様を考慮して、何れかの変則開放パターンが設定される。
次に、S482以降の処理について説明する。ここで、S460の処理で「大当り遊技フラグ」がセットされると、遊技機1の遊技状態は「大当り遊技状態」に移行する(大当り遊技実行手段が作動を開始する)が、本実施例の遊技機1では、「大当り遊技フラグ」の設定中(つまり、大当り遊技実行手段の作動中)は、確変機能、時短機能、開放延長機能は働かないこととしている。このため、S482以降の一連の処理を以下のように行った後、特別図柄遊技処理(S300)を終了する。
つまり、S482の処理において、確変フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S482)、セットされていない場合は(S482;NO)、そのままS484の処理に移行し、セットされている場合は(S482;YES)、確変フラグを解除(OFFに設定)した後(S483)、S484の処理に移行する。そして、S484の処理においては、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し、セットされていない場合は(S484;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図93の遊技制御処理に復帰する。一方、S484の処理において、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されていると判断される場合は(S484;YES)、変動短縮フラグと開放延長フラグとを解除(OFFに設定)した後(S486、S487)、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図99の遊技制御処理に復帰する。そして、何れの場合においても、図99の遊技制御処理に復帰すると、後述する大当り遊技処理(図107)が開始され、大当り遊技が実行される。なお、S482の処理の肯定判断とS483の処理を経て、S484の処理で否定的な判断がなされる場合、遊技機1の当該「大当りの発生」前における遊技状態(遊技モード)は、「高確率通常変動モード」、つまり、「潜伏確変モード」となる。
次に、図103のS352の処理で否定的な判断がなされる場合の処理について説明する。つまり、第1の特別図柄表示部62a若しくは第2の特別図柄表示部62bにおいて停止表示された特別図柄が「外れ図柄」の場合(S352;NO)、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されているか否かが判断される(S398)。そして、変動短縮フラグがセットされていない(OFFに設定されている)場合(S398;YES)、 そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図99の遊技制御処理に復帰する。
一方、変動短縮フラグがセット(ONに設定)されている場合(S398;YES)、つまり、外れ発生時の遊技モードが、「低確率短縮変動モード」若しくは「高確率短縮変動モード」である場合、変動短縮カウンタの値を「−1」した後(S400)、変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったか否かを判断する(S404)。そして、「ゼロ」になっていない場合(S404;NO)、そのまま特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図99の遊技制御処理に復帰する。ここで、「変動短縮カウンタ」は、「変動短縮しつつ実行する特別図柄の変動回数」の上限回数を示すものであり、その値が「ゼロ」になると、次回の特別図柄の変動において短縮変動は行われない。
これに対して、S404の処理で、変動短縮カウンタの値が「ゼロ」になったと判断される場合(S404;YES)、遊技機1の遊技モードが低確率短縮変動モードから低確率通常変動モードに切り替わるか、或いは、高確率短縮変動モードから高確率通常変動モードに切り替わることになる。このため、変動短縮フラグを解除(OFFに設定)する処理(S410)と、開放延長フラグを解除(OFFに設定)する処理(S416)と、モード指定コマンドをサブ制御基板220に送信する処理(S417)とを行った後、特別図柄遊技処理(S300)を抜けて、図99の遊技制御処理に復帰する。
なお、S417の処理では、低確率通常変動モード或いは高確率通常変動モードを指定する「モード指定コマンド」がサブ制御基板220に送信される。但し、「低確率短縮変動モード」、「高確率短縮変動モード」の何れかの遊技モードにおいて「確変大当り」を生ずると、変動短縮カウンタの初期値が「10,000」にセットされるので、この場合には、S404の肯定判断を生ずることはあり得ないため、そのような状況下から「高確率通常変動モード」を生ずることはない。
E.大当り遊技処理(S600)
主制御基板200に搭載されたCPU201が、図99の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、図107に示すように、「大当り遊技フラグ」がセットされていると判断すると(S602;YES)、大当り遊技処理を開始させ(S600)、「大当り遊技(第1大当り遊技若しくは第2大当り遊技)」が実現される。
図107は、大当り遊技処理(S600)の流れを示すフローチャートである。各大当りラウンドが開始されると、前述のように、各大当りラウンドにおいて予定されている大当り動作を完了するか、遊技球の入球数が規定数(本実施例では8個)になると、当該「大当りラウンド」の終了条件が成立する。この後、所定の待機時間(例えば、2秒)を経て、「大当り遊技の終了条件」が成立していなければ、次の「大当りラウンド」が開始される。そして、この「大当りラウンド」を所定回数(本実施例では15回)繰り返すと、大当り遊技を終了する。以下、図107〜図108を参照しながら、詳細な処理内容について説明する。
大当り遊技(「基本的大当り遊技」、「Aタイプの変則的な第1大当り遊技」、「Bタイプの変則的な第1大当り遊技」、「Cタイプの変則的な第1大当り遊技」、若しくは「第2大当り遊技」)を開始すると(S602;YES)、先ず、「大当りラウンド」を実行中か否かを判断する(S604)。ここで、大入賞口31aは、「大当り遊技状態ではない通常の遊技状態」では閉鎖状態を維持しており、大当り遊技の開始直後は、未だ「大当りラウンド」を実行していない。このため、大当り遊技の開始直後は、「大当りラウンド」を実行中ではないと判断され(S604;NO)、続いて、大当り遊技の終了条件が成立したか否かが判断される(S612)。つまり、「大当りラウンドの実行回数」が対応する大当り遊技の設定回数(本実施例では15回)に達したか否かを判断する(S612)。
但し、大当り遊技が開始された直後は、大当り遊技の終了条件が成立しないため、S612の処理では、必然的に否定的な判断がなされる(S612;NO)。このため、S614の処理に移行して、待機時間(インターバル時間であって、例えば、2秒)が経過したか否かを判断する(S614)。つまり、大当りラウンドの待機時間が経過したか否かを判断する(S614)。そして、大当り遊技が開始された直後は、大当りラウンドを実行していない状態となっているから、必然的に、待機時間が経過していると判断され(S614;YES)、大当りラウンドを開始させた後(S616)、図107に示した大当り遊技処理を一旦終了して、図99の遊技制御処理に復帰する。
主制御基板200のCPU201は遊技制御処理に復帰すると、図99に示す一連の各種処理を行った後、再び大当り遊技処理(S600)を開始する。この際、前述のように、図99に示した遊技制御処理を、主制御基板200のCPU201が一回、実行するために要する時間は、約4msecとなっている。従って、図107に示す大当り遊技処理(S600)も、約4msec毎に繰り返して実行される。
そして、S604の処理で肯定的な判断がなされると、「当該大当りラウンドにおける大当り動作」を完了したか否かが判断される(S606)。例えば、当該大当りラウンドにおいて予定されている大当り動作が「第1大当り動作A」であれば、大入賞口31aの合計の開放時間が10秒になったか否か(0.2秒の開放を2回行った後、9.6秒の開放を完了したか否か)が判断される。また、当該大当りラウンドにおいて予定されている大当り動作が、第1大当り動作Bであれば、大入賞口31aの合計の開放時間が0.4秒になったか否か(0.2秒の開放を2回行ったか否か)が判断される。更に、当該大当りラウンドにおいて予定されている大当り動作が、第2大当り動作であれば、大入賞口31aの開放時間が26秒になったか否かが判断される。
S606の処理で肯定的な判断がされると、当該大当りラウンドを終了した後(S610)、図107に示した大当り遊技処理(S600)を抜けて、図99の遊技制御処理に復帰する。一方、S606の処理で否定的な判断がなされる場合は(S606;NO)、大入賞口31aに入賞した遊技球が規定数(8個)に達しているか否かを判断する(S608)。そして、遊技球の入賞数が規定数に達した場合も(S608;YES)、当該大当りラウンドを終了した後(S610)、図107に示した大当り遊技処理(S600)を抜けて、図99の遊技制御処理に復帰する。つまり、遊技球の入賞数が規定数に達すると、大当りラウンドにおいて予定されている大当り動作の完了を待たずに大入賞口31aを閉鎖する。
一方、「当該大当りラウンドにおいて予定されている大当り動作」が完了せず(S606;NO)、しかも、入賞数が規定数に達していない場合は(S608;NO)、大当りラウンドを継続させたまま、図107の大当り遊技処理を抜けて、図93の遊技制御処理に復帰する。
遊技機1の遊技状態が「大当り遊技状態」である場合(S602;YES)、図99の遊技制御処理を何回も繰り返し実行しているうちに、S606の処理で肯定的な判断がなされるか、若しくは、S608の処理で肯定的な判断がなされる。こうして、1回の大当りラウンドを終了する。
遊技機1の遊技状態が「大当り遊技状態」にあるときに、再度、大当り遊技処理(S600)が実行され、S604において「大当りラウンド」を実行中でないと判断されると(S604;NO)、当該「大当り遊技」の終了条件が成立したか否かが判断される(S612)。つまり、何れの大当り遊技(「基本的大当り遊技」、「Aタイプの変則的な第1大当り遊技」、「Bタイプの変則的な第1大当り遊技」、「Cタイプの変則的な第1大当り遊技」若しくは「第2大当り遊技」)においても、その大当り遊技中に実行した「大当りラウンド数」が「15」に達したか否かが判断される。そして、実行した「大当りラウンド」の回数(ラウンド数)が設定回数に到達していなければ(S612;NO)、インターバル時間(例えば、2秒)が経過したことを確認した後(S614;YES)、新たな大当りラウンドを実行する(S616)。
一方、S612の処理において、当該「大当り遊技」の終了条件が成立したと判断される場合は(S612;YES)、以下に示す「大当り遊技終了時処理(S700)」を行った後、大当り遊技処理(S600)を終了し、図99の遊技制御処理に復帰する。この大当り遊技終了時処理(S700)が起動すると、CPU201は、図108に示すように、大当り遊技フラグ(図106のS460を参照)を解除(OFFに設定)した後(S705)、前述の「大当り終了時参照用バッファ(図106のS454を参照)」を参照することによって、「今回の当り遊技の前提となった大当り図柄(以下、「今回の大当り図柄」という。)」の種類(「15R変則通常大当り」、「15R確変大当り」、「Aタイプの15R変則確変大当り」、「Bタイプの15R変則確変大当り」、「Cタイプの15R変則確変大当り」及び「15R潜伏確変大当り」)に関する情報を取得し、この情報に基づいて、大当り遊技終了後の遊技モード等を設定する処理を行う。
つまり、「今回の大当り図柄(図102のS344の処理で停止した図柄)」が「15R変則通常大当りを示す大当り図柄」であった場合(S720;NO)には、変動短縮カウンタに「40」をセットする処理(S770)と、変動短縮フラグをセットする処理(S775)と、開放延長フラグをセットする処理(S780)とを行う。そして、大当り遊技終了後における遊技機1の遊技モードが「低確率短縮変動モード」であること指定するモード指定コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S785)、大当り遊技終了時処理(S700)を終了する。
また、今回の大当り図柄が「確変大当り図柄(「15R確変大当りを示す大当り図柄」、「Aタイプの15R変則確変大当りを示す大当り図柄」、「Bタイプの15R変則確変大当りを示す大当り図柄」、「Cタイプの15R変則確変大当りを示す大当り図柄」及び「15R潜伏確変大当りを示す大当り図柄」のうちの何れかである場合は(S720;YES)、確変フラグをセット(ONに設定)する処理(S725)を行った後、S730の処理に移行する。このS730の処理では、今回の大当り図柄が「潜伏確変図柄」、つまり、「15R潜伏確変大当りを示す大当り図柄」であるか否かを判断する(S730)。そして、S730の処理で肯定判断される場合、変動短縮カウンタに「40」をセットする処理(S770)と、変動短縮フラグをセットする処理(S775)と、開放延長フラグをセットする処理(S780)とを行う。更に、大当り遊技終了後における遊技機1の遊技モードが「高確率短縮変動モード」であること指定するモード指定コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S795)、大当り遊技終了時処理(S700)を終了する。
一方、S730の処理で否定的な判断がされる場合(つまり、今回の大当り図柄が「15R確変大当りを示す大当り図柄」、「Aタイプの15R変則確変大当りを示す大当り図柄」、「Bタイプの15R変則確変大当りを示す大当り図柄」若しくは「Cタイプの15R変則確変大当りを示す大当り図柄」である場合)、変動短縮カウンタに「10,000」をセットする処理(S760)と、変動短縮フラグをセットする処理(S775)と、開放延長フラグをセットする処理(S780)とを行う。更に、大当り遊技終了後における遊技機1の遊技モードが「高確率短縮変動モード」であること指定するモード指定コマンドをサブ制御基板220に送信した後(S785)、大当り遊技終了時処理(S700)を終了する。
F.大当り動作開始コマンド出力処理(S800)
次に、図109を用いて大当り動作開始コマンド出力処理(S800)の概要を説明する。つまり、主制御基板200に搭載されたCPU201が、図99の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、開閉本体部31p(作動片)を作動して、大入賞口31aを開放させる動作(つまり、大入賞口31aを開放させる大当り動作)が開始されたと判断すると(S802;YES)、S810以降の処理を行う。ここで、大当り動作の実行開始は、主制御基板200に搭載されたCPU201が、「第1大当り動作A」、「第1大当り動作B」若しくは「第2大当り動作」の開始に従って、大入賞口ソレノイド31cの駆動を開始させる時点である。
S810以降の処理では、「大当り動作態様を示す動作態様情報が付加されたコマンド」を、サブ制御基板220に向かって送信(出力)する処理が行われる(S810、S815、S820)。つまり、開始される大当り動作が「第1大当り動作A」である場合(S810;YES)には、「第1大当り動作Aに対応した大当り動作開始コマンド(開始される開放動作態様が第1大当り動作Aである旨を示す動作態様情報が付加されたコマンド)」をサブ制御基板220に向かって出力した後(S815)、大当り動作開始コマンド出力処理(S800)を終了し、図99の遊技制御処理に復帰する。また、開始される大当り動作が「第1大当り動作B」である場合(S810;YES)には、「第1大当り動作Bに対応した大当り動作開始コマンド(開始される開放動作態様が第1大当り動作Bである旨を示す動作態様情報が付加されたコマンド)」をサブ制御基板220に向かって出力した後(S815)、大当り動作開始コマンド出力処理(S800)を終了し、図99の遊技制御処理に復帰する。
一方、開始される開放動作が「第2大当り動作」である場合(S810;NO)には、「第2大当り動作に対応した大当り動作開始コマンド(開始される開放動作態様が第2大当り動作である旨を示す動作態様情報が付加されたコマンド)」をサブ制御基板220に向かって出力した後(S820)、大当り動作開始コマンド出力処理(S800)を終了し、図93の遊技制御処理に復帰する。
G.大当り遊技関連コマンド出力処理(S850)
次に、図110を用いて大当り遊技関連コマンド出力処理(S850)の概要を説明する。ここで、大当り遊技関連コマンド出力処理(S850)は、後述する「大当り遊技演出処理(図114を参照)等の実行を制御するためのコマンド」をサブ制御部220A(サブ制御部220Aを構成するサブ制御基板220のCPU220a)に送信するための処理である。
主制御基板200に搭載されたCPU201が、図99の遊技制御処理を繰り返し行ううちに、大当り遊技の開始タイミングが到来したと判断すると(S855;YES)、「大当り遊技開始指定コマンド」をサブ制御基板220に向かって出力した後(S860)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S850)を終了し、図99の遊技制御処理に復帰する。ここで、大当り遊技フラグをONに設定するとともに「大入賞口31aの開放パターン」をセットするタイミング(図106のS460,S476,S478,S480を参照)で、大当り遊技の開始タイミングが到来する。なお、この「大当り遊技開始指定コマンド」は、サブ制御部220Aに「大当り遊技の開始を示す演出(所謂「ファンファーレ演出」)」の開始を指示するためのコマンドである。
主制御基板200に搭載されたCPU201が、大当りラウンドの開始タイミングが到来したと判断すると(S855;NO、S865;YES)、「ラウンド数指定コマンド」をサブ制御基板220に向かって出力した後(S870)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S850)を終了し、図99の遊技制御処理に復帰する。つまり、本実施例では、大当り遊技の種類(第1確変大当り、Aタイプの15R変則確変大当り、Bタイプの15R変則確変大当り、Cタイプの15R変則確変大当り、15R変則通常大当り、15R潜伏確変大当り)にかかわらずに、「大当りラウンドの実行回数」が「15回」となっているため、CPU201は、各種の大当り遊技を実行する度に「ラウンド数指定コマンド(開始される各ラウンド数を指定するラウンド数指定コマンド)」を出力する処理を合計15回行う。
主制御基板200に搭載されたCPU201が、大当り遊技終了タイミングが到来したと判断すると(S855;NO、S865;N0、S885;YES))、「大当り遊技終了指定コマンド」をサブ制御基板220に向かって出力した後(S890)、大当り遊技関連コマンド出力処理(S900)を終了し、図99の遊技制御処理に復帰する。ここで、大当り遊技終了タイミングは、前述の大当り遊技処理(S600)において、大当り遊技の終了条件が成立したと判断されると(図107のS612を参照)、到来する。なお、サブ制御部220Aに「大当り遊技終了指定コマンド」が送信されると、サブ制御部220Aは、演出表示装置27等において「大当り終了演出(大当りエンディング演出)」を実行する(図110のS1395を参照)。
H.入球コマンド出力処理(S900)
次に、図111を用いて、「入球コマンド出力処理(S900)」の概要を説明する。つまり、「入球コマンド出力処理(S900)」を起動すると、主制御基板200に搭載されたCPU201は、何れかの入賞口(一般入賞口40、41、43、44、大入賞口31a若しくは始動入賞口)に遊技球の入球があったか否かを判断する(S905;YES)。そして、入球があったと判断すると(S905;YES)、入球したのが大入賞口31aであるのか否かを判断する(S908)。
入球したのが大入賞口31aである場合(S908;YES)、「大入賞口31aへの遊技球の入球時」に、開閉本体部31p(作動片)が第1大当り動作(第1大当り動作A若しくは第1大当り動作B)を行っていたか否かが判断され(S910)、肯定的な判断がなされる場合(S910;YES)には、「第2の入球コマンド(開放動作態様が第1大当り動作である旨を示す動作態様情報が付加されたコマンド)」をサブ制御基板220に向かって出力した後(S915)、入球コマンド出力処理(S900)を終了し、図99の遊技制御処理に復帰する。
S908の処理で否定的な判断がなされる場合(S908;NO)には、「第1の入球コマンド」をサブ制御基板220に向かって出力した後(S945)、入球コマンド出力処理(S900)を終了し、図99の遊技制御処理に復帰する。また、入球したのが大入賞口31aであり(S908;YES)、「大入賞口31aへの遊技球の入球時」に、開閉本体部31p(作動片)が第2大当り動作を行っていた場合(S910;NO)にも、「第1の入球コマンド」をサブ制御基板220に向かって出力した後(S945)、入球コマンド出力処理(S900)を終了し、図99の遊技制御処理に復帰する。
(7)演出制御処理
図112を用いて、サブ制御部220A(サブ制御部220Aを構成するサブ制御基板220のCPU220a)が、演出表示制御部222A(演出表示制御基板222の図示しないCPU)と協働して行う「演出制御処理」の概要について説明する。なお、図112には、演出制御処理を構成する各処理のうちで主要な処理のみを図示している。この演出制御処理では、遊技機1に電源が投入されるか、リセットスイッチが押されると(950;YES)、先ず、初期化処理を行う(S960)。この後、電源がOFFになるまでの間(S2300で肯定判断されるまでの間)、図柄変動演出処理(S1100)、大当り遊技演出処理(S1300)、入球時演出処理(S1450)、駆動態様設定処理(S1500)、開放処理(S1700)、閉鎖処理(S1800)、フルオープン時開放演出処理(S1800)、などの主要な処理が繰り返し実行される。尚、図112の一周の処理に要する時間は、ほぼ2msecとなっているため、これらの処理は約2msec毎に繰り返し実行される。以下、図112のフロー図に従ってサブ制御処理について説明する。
a.図柄変動演出処理(S1100)
図柄変動演出処理(S1100)においては、図113に示すように、サブ制御部220A(サブ制御部220Aを構成するサブ制御基板220のCPU220a)が、図柄変動開始時のコマンドを受信すると(S1105;YES)、S1110以降の処理が実行される。ここで、S1105の処理で受信するコマンドは、変動パターン指定コマンド(CHP)及び特別図柄停止情報指定コマンド(CJS)である。
ここで、サブ制御部220Aは、受信した「特別図柄停止情報指定コマンド」に基づき、主制御部200Aにおいて実行された当否判定(S320a,S320b)の結果を判断することができる。そして、当否判定の結果が大当りである場合(S1110;YES)、受信した変動パターン指定コマンドに基づき、「大当り演出の変動パターン(演出表示装置27の表示画面27aで実行される演出表示の実行態様、リーチ表示の態様等)」及び「大当り停止図柄(演出表示装置27の表示画面27aで大当りを確定表示する疑似図柄の態様)」を決定する処理を行った後(S1115)、S1160の処理に移行する。
更に、当否判定の結果が外れである場合(S1110;NO)、受信した変動パターン指定コマンドに基づき、「外れ演出の変動パターン(演出表示装置27の表示画面27aで実行される演出表示の実行態様、リーチ表示の実行有無、リーチ表示を実行する場合のリーチ表示態様等)」及び「外れ停止図柄(演出表示装置27の表示画面27aで外れを確定表示する疑似図柄の態様)」を決定する処理を行った後(S1118)、S1160の処理に移行する。
S1120の処理において、サブ制御部220Aは、受信した変動パターン指定コマンド(CHP)及び特別図柄停止情報指定コマンド(CJS)に基づいて、S1115若しくはS1118で決定した「変動パターン(演出パターン)」及び「疑似図柄の停止図柄」を指定するコマンド(演出表示詳細コマンド)を演出表示制御部222A(演出表示制御基板222)に送信し、演出表示装置27において、疑似図柄や背景図柄等の演出図柄の変動表示(変動遊技)を開始させる(S1120)。つまり、演出表示装置27の表示画面27aにおける図柄変動演出表示を開始させる(S1160)。
そして、サブ制御部220Aが、主制御部200A(主制御基板200)から送信される演出停止指定コマンド(CZE)を受信すると(S1125;YES)、サブ制御部220Aは、受信した演出停止指定コマンドを演出表示制御部222Aに転送し、演出表示装置27において、疑似図柄と背景図柄の演出表示を停止させる(S1170)。
b.大当り遊技演出処理(S1300)
大当り遊技演出処理(S1300)は、本遊技機1が大当り遊技を行うときになされるものである。この大当り遊技演出処理(S1300)においては、図114に示すように、サブ制御部220A(サブ制御部220Aを構成するサブ制御基板220のCPU220a)が、「大当り遊技開始指定コマンド」を受信すると(S1305;YES)、S1310以降の処理が実行される。
ここで、本遊技機1においては、大当りを生ずると、主制御部200Aからサブ制御部220Aに大当り遊技開始指定コマンドが送信される(図98、図110を参照)。つまり、主制御部200Aは、「大当り遊技フラグ」をセット(ONに設定)するとともに「大入賞口31aの開放パターン」をセットするタイミングで(図106のS460,S476,S478,S480を参照)、サブ制御部220Aに大当り遊技開始指定コマンドを送信する。
大当り遊技開始指定コマンドを受信したサブ制御部220Aは、受信した大当り遊技開始指定コマンドを解析して、今回の大当りの種類(「第1確変大当り(15R確変大当り)」、「15R変則通常大当り」、「Aタイプの15R変則確変大当り」、「Bタイプの15R変則確変大当り」、「Cタイプの15R変則確変大当り」及び「15R潜伏確変大当り」のうちの何れか)を特定し、演出表示装置27等において、今回の大当りの種類に対応した大当り開始演出(ファンファーレ演出)を実行する(S1310)なお、本実施例では、「15R潜伏確変大当り」と、「15R変則通常大当り」を生じた場合の大当り開始演出とが共通化されている。従って、遊技者は、現在の遊技モードが高確率モードにあるか否かについての想像を働かせつつ、遊技を行うことになるため、遊技者の興趣を更に高めることができる。また、演出表示装置27の表示画面27aにおいて、大当り開始表示(ファンファーレ表示)を開始した後、大入賞口31aの入賞を「ねらえ」と催促する表示(入球促進演出表示)を行う。
次いで、CPU220aは、今回の大当りの種類に対応して「大当り遊技の演出パターン(ラウンド演出パターン)」を設定する処理を行う。すなわち、今回の大当りが「15R確変大当り」である場合(S1315;YES)には、「15R確変大当り用のラウンド演出パターン」を設定した後(S1320)、S1375以降の処理に移行する。
今回の大当りが「15R変則通常大当り」若しくは「15R潜伏確変大当り(第2の確変大当り)」である場合(S1315;NO、S1325;YES)には、「15R変則通常大当り」及び「15R潜伏確変大当り」で共通に用いられる「共通ラウンド演出パターン」を設定した後(S1330)、S1375以降の処理に移行する。また、今回の大当りが「15R変則確変大当り」である場合(S1315;NO、S1325;NO)には、「15R変則確変大当りのラウンド演出パターン」を設定した後(S1365)、S1375以降の処理に移行する。ここで、S1365の処理においては、「Aタイプの15R変則確変大当り」を発生した場合と、「Bタイプの15R変則確変大当り」を発生した場合と、「Cタイプの15R変則確変大当り」を発生した場合とで、内容の異なる「15R変則確変大当り用のラウンド演出パターン」が設定される。
ところで、大当りが発生した場合、主制御部200Aは大当り遊技開始指定コマンドを送信した後、「大当りラウンドを開始させるタイミング(図110のS865;YES、S870)」で「ラウンド数指定コマンド」をサブ制御部220Aに送信する。これにより、図115に示すように、サブ制御部220Aは「第1回目のラウンド数指定コマンド(第1ラウンドの開始を特定するコマンド)」を受信することになるため(S1375)、演出表示装置27等において「設定したラウンド演出パターンに基づきラウンド演出(1ラウンドであることを示す演出)」を開始する(S1380)。
この後、主制御部200Aは「大当りラウンドを終了させるタイミング」でサブ制御部220Aに向かって「ラウンド終了コマンド」を送信する。これにより、サブ制御部220Aは「第1ラウンド」の終了を検出するため、一旦、「ラウンド演出」を終了し、演出表示装置27等において「インターバル表示(各ラウンド間の演出表示)」を開始する。更に、サブ制御部220Aは、後続する「ラウンド数指定コマンド」を受信する毎に「インターバル表示」を終了して「ラウンド演出」を開始し、後続する「ラウンド終了コマンド(CRE)」を受信する毎に「インターバル表示」を開始する。このように、「ラウンド演出」は「インターバル表示」を挟みつつ、最終ラウンドの表示を行うまで繰り返される。
このように、大当り遊技を実行するなかで、最終ラウンドを終了するタイミングで、主制御部200Aからサブ制御部220Aに向かって「大当り遊技終了指定コマンド」が送信されると(図110のS885;YES、S890)、サブ制御部220Aは、その「大当り遊技終了指定コマンド」を受信する(S1390;YES)。そして、「大当り終了指定コマンド」を受信したサブ制御部220Aは、演出表示装置27等において「大当り終了演出(大当りエンディング演出)」を実行する(S1395)。そして、「大当り終了演出(大当りエンディング演出)」を実行した後、大当り遊技演出を終了する。
c.入球時演出処理
入球時演出処理(S1450)は、大当り遊技中(大当り動作の実行中)に、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)を用いて行う演出を制御するための処理である。つまり、この入球時演出処理(S1450)において、図116に示すように、サブ制御部220A(サブ制御部220Aを構成するサブ制御基板220のCPU220a)は、主制御部200Aからの「第2の入球コマンド(開放動作態様が第1大当り動作である旨を示す動作態様情報が付加されたコマンド)を受信すると(S1456;YES)、S1460以降の処理を実行する。
S460の処理では、現在、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)の開放動作(入球時演出処理に基づく、開放動作)を実行中であるか否かを判断する(S1460)。そして、実行中でない場合(S1460;NO)、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)を開閉させる処理と、LEDランプ4Kを発光させる処理とを行った後(S1465)、入球時演出処理(S1450)を終了する。つまり、「入球時演出処理に基づく、開放動作」を実行していない場合(S1460;NO)、「左右の駆動モータ97aを正回転方向に回転させる処理」を開始する。この後、左右の駆動モータ97aが「正回転方向に105ステップ」駆動したと判断すると、所定時間(例えば、0.5秒)、左右の駆動モータ97aを停止させるとともに、LEDランプ4Kを発光させる。そして、所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、LEDランプ4Kの発光を停止するとともに、「左右の駆動モータ97aを反回転方向に回転させる処理」を開始する。そして、「左右の駆動モータ97aの反転を開始した後、左右の駆動モータ97aが反回転方向に105ステップ駆動したと判断すると、左右の駆動モータ97aの駆動を停止する。これにより、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)が閉鎖状態に戻される(S1465)。
一方、S1460の処理で、「現在、入球時演出処理に基づく、開放動作」を実行中であると判断する場合(S1460;YES)には、前方開閉扉を開閉させる処理と、LEDランプ4Kを発光させる処理を行うことなく、入球時演出処理(S1450)を終了する。つまり、本実施例では、「入球時演出」を実行している途中に、更に後続の遊技球が、大入賞口31aに入賞(入球)した場合においては、この後続する入賞(入球)を無視する構成を採用する。
d.「可動部材の開閉演出」に関する処理
サブ制御部220A(サブ制御部220Aを構成するサブ制御基板220のCPU220a)が行う「可動部材の開閉演出に関する処理」は、駆動態様設定処理(S1500)と、開放処理(S1700)と、閉鎖処理(S1800)とで構成されている。ここで、開放処理(S1700)と、閉鎖処理(S1800)は、サブ制御基板220のCPU220aが「移動演出制御手段」として行う処理の具体例を構成する。
駆動態様設定処理(S1500)は、「可動部材の開閉演出」における装飾板85(可動装飾板85L、85R)の駆動態様を設定するための処理であり、図117〜図119に従って行われる。また、この駆動態様設定処理(S1500)では、「中間停止時(後述する。)」を除き、入球コマンドを受信する毎に、駆動態様の設定を行う。なお、この「入球コマンド」が、第1の入球コマンドと、第2の入球コマンドは何れであっても、S1505の処理において肯定的な判断がなされる。
つまり、駆動態様設定処理(S1500)が起動すると、図117に示すように、入球コマンドを受信したか否かを判断し(S1505)、受信していれば(S1505;YES)、S1508の処理に移行し、受信していなければ(S1505;NO)、そのまま駆動態様設定処理(S1500)を終了する。つまり、何れかの入賞口(大入賞口31a、一般入賞口40、41、43、44若しくは始動入賞口)に遊技球が入球すると、S1508の処理に移行する。すなわち、大当り遊技を実行中であるか否かを問わずに、何れかの入賞口に遊技球が入球すると、S1508の処理に移行する。
S1508の処理では、「中間停止フラグ」が解除されているか否か(OFFに設定されているか否か)を判断し(S1505)、「中間停止フラグ」がセット(ONに設定)されている場合(S1505;NO)には、そのまま駆動態様設定処理(S1500)を終了する。ここで、「中間停止フラグ」とは、後述するように、装飾板85(可動装飾板85L、85R)が、その状態を「第1の状態」として停止していること(例えば、0.5秒停止していること)を示すフラグである。
「中間停止フラグ」が解除されている場合(S1505;YES)には、開放フラグ及び閉鎖フラグが解除されているか否かの判断を行う(S1510)。ここで、「開放フラグ」は、後述するように、装飾板85(可動装飾板85L、85R)が、その状態を「第2の状態から第1の状態」に向かって変化させるように動作(開放方向に動作)していること(往路を第1の方向に移動中であること)を示すフラグである。また、「閉鎖フラグ」は、後述するように、装飾板85(可動装飾板85L、85R)が、その状態を「第1の状態から第2の状態」に向かって変化させるように動作(閉鎖方向に動作)していること(復路を第2の方向に移動中であること)を示すフラグである。つまり、S1510の処理は、装飾板85(可動装飾板85L、85R)が、「可動部材の開閉演出」の移動態様に従って移動中であるか否かを判断する処理である。
開放フラグ及び閉鎖フラグの両フラグが共にOFFにされていると判断した場合、すなわち開放方向又は閉鎖方向のいずれの方向にも移動中でない停止状態であると判断した場合(S1510;YES)には、初期設定処理(S1530)を行った後、開放フラグをセットする(ONにする)処理(S1536)と、正転カウンタに初期値(105)をセットする処理(S1538)とを行った後、駆動態様設定処理(S1500)を終了する。ここで、初期設定処理(S1530)では、図118に従って以下のように行われる。
初期設定処理(S1530)が起動すると、図118に示すように、「初期状態(第2の状態)から第1の状態までの経路(往路)」での駆動態様を以下のように設定する。つまり、「左右の駆動モータ85n」が正回転方向に駆動するステップ数の合計が、15ステップになるまでの回転速度(正回転方向)を250pps(Pulse/s)とすることと、16ステップから90ステップになるまでの回転速度(正回転方向)を500pps(Pulse/s)とすることと、90ステップから105ステップになるまでの回転速度(正回転方向)を250pps(Pulse/s)とすることを設定する(S1535)。また、「第1の状態」を所定時間(例えば、0.5秒停止していること)維持することも設定する(S1535)。
更に、「第1の状態から初期状態に(第2の状態)なるまでの経路(以下、「復路」という。)」での駆動態様を以下のように設定する。つまり、「左右の駆動モータ85n」の反転方向に駆動したステップ数の合計(つまり、前述の「駆動合計ステップ数」)が15ステップになるまでの回転速度(反転方向)を250pps(Pulse/s)とすることと、「駆動合計ステップ数」が16ステップから90ステップのうちの何れかであるときの回転速度(反転方向)を500pps(Pulse/s)とすることと、「駆動合計ステップ数」が90ステップから105ステップのうちの何れかであるときの回転速度(反転方向)を250pps(Pulse/s)とすることを設定する(S1535)。
図117に示すように、装飾板85(可動装飾板85L、85R)が移動中である場合(S1510;NO)には、「装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態を第1の状態とするために、左右の駆動モータ85nが正回転方向に駆動すべきステップ数(残りステップ数)」を算出する(S1515)。そして、この算出した「残りステップ数」に基づいて、装飾板85(可動装飾板85L、85R)の位置が「特定範囲外」であるか否かを判断する(S1520)。ここで、「特定範囲」とは、「残りステップ数」が30ステップ以下となる範囲である。
そして、装飾板85(可動装飾板85L、85R)の位置が「特定範囲外」である場合(S1520;YES)には、「通常再設定処理」を行った後(S1560)、S1630の処理に移行し、「特定範囲外」でない場合(S1520;NO)には、「特別再設定処理」を行った後(S1600)、S1630の処理に移行する。なお、「通常再設定処理」と「特別再設定処理」は、サブ制御基板220のCPU220aが「移動態様設定手段」として行う処理の具体例を構成する。
「通常再設定処理(S1560)」が起動すると、図119に示すように、「往路」での駆動態様を以下のように設定する。つまり、左右の駆動モータ85nが駆動したステップ数の合計が、「残りステップ数が、15ステップ減算されるまでの間」の回転速度(正回転方向)を250pps(Pulse/s)とすることと、「残りステップ数が、15ステップ減算された後、残りステップが16になるまでの間」の回転速度(正回転方向)を500pps(Pulse/s)とすることと、「残りステップが15になった後、ゼロになるまでの間」の回転速度(正回転方向)を250pps(Pulse/s)とすることを設定する(S1535)。また、「第1の状態」を所定時間(例えば、0.5秒停止していること)維持することも設定する(S1570)。更に、復路での駆動態様は、初期設定処理(S1530)の場合と同様の内容に設定する(S1570)。そして、この「通常再設定処理(S1560)」を終了すると、図117のS1630の処理に移行する。
また、「特別再設定処理(S1600)」が起動すると、図120に示すように、「往路」での駆動態様を以下のように設定する。つまり、「残りステップ数」が「ゼロ」になるまでの回転速度(正回転方向)を250pps(Pulse/s)とすることを設定する(S1535)。また、「第1の状態」を所定時間(例えば、0.5秒停止していること)維持することも設定する(S1535)。更に、復路での駆動態様は、初期設定処理(S1530)の場合と同様の内容に設定する。そして、この「特別再設定処理(S1600)」を終了すると、図117のS1630の処理に移行する。
図117のS1630の処理では、閉鎖フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S1630)、閉鎖フラグがセットされていなければ(S1630;NO)、そのまま、正転カウンタに「残りステップ数」をセットする処理(S1655)を行った後、駆動態様設定処理(S1500)を終了する。また、閉鎖フラグがセット(ONに設定)されていれば(S1630;YES)、閉鎖フラグを解除(OFFに設定)する処理(S1630)と、開放フラグをセット(ONに設定)する処理(S1650)とを行い、正転カウンタに「残りステップ数」をセットする処理(S1538)を行った後、駆動態様設定処理(S1500)を終了する。
次に、図121を用いて、開放処理(S1700)について説明する。この開放処理(S1700)が起動すると、開放フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S1710)、開放フラグがセットされていない(OFFに設定)と判断した場合(S1710;NO)には、装飾板85(可動装飾板85L、85R)の開放動作を行うタイミングでないため、そのまま開放処理(S1700)を終了する。
一方、開放フラグがセット(ONに設定)されていると判断した場合(S1710;YES)、サブ制御部220A(サブ制御部220Aを構成するサブ制御基板220のCPU220a)は、「パルス信号の出力タイミング」が到来したか否かを判断する(S1715)。つまり、前述の駆動態様設定処理(S1500)によって現在設定されている駆動態様に基づいて、パルス信号の出力タイミングが到来したか否かを判断する(S1715)。そして、出力タイミングが到来すると(S1715;YES)、パルス信号を出力し、「左右の駆動モータ85n」を1ステップ駆動(正回転方向に駆動)する処理(S1720)と、正転カウンタを「−1」する(1減算する)処理(S1725)とを行う。
次いで、正転カウンタの値が「ゼロ」であるか否かを判断する(S1730)。つまり、「装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態が第1の状態」となったか否か(可動部材の開閉演出における開放方向への最大ステップ数である「105ステップ」駆動したか否か)を判断する(S1730)。そして、正転カウンタの値が「ゼロ」でない場合(S1730;NO)には、「装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態が第1の状態」でないため(つまり、往路を移動中であるため)、一旦、開放処理(S1700)を終了し、図112の演出制御処理に復帰する。
そして、図112の演出制御処理を、ほぼ2msecの周期で繰り返し行ううちに、正転カウンタの値が「ゼロ」になったと判断されると(S1730;YES)、開放フラグを解除(OFFに設定)する処理と、中間停止フラグをセット(ONに設定)する処理とを行った後(S1735)、S1740の処理に移行する。
S1740の処理では、中間停止時間(可動装飾板85L、85Rを「第1の状態」で停止すべき時間)が経過したか否かを判断し(S1740)、経過していなければ(S1740;NO)、一旦、開放処理(S1700)を終了し、図112の演出制御処理に復帰する。そして、図112の演出制御処理を、ほぼ2msecの周期で繰り返し行ううちに、中間停止時間を経過すると(S1740;YES)、中間停止フラグを解除(OFFに設定)する処理と、閉鎖フラグをセット(ONに設定)する処理と、閉鎖カウンタに初期値(105)をセットする処理とを行った後(S1745)、開放処理(S1700)を終了し、図112の演出制御処理に復帰する。
次に、図122を用いて、閉鎖処理(S1800)について説明する。この閉鎖処理(S1800)が起動すると、閉鎖フラグがセット(ONに設定)されているか否かを判断し(S1810)、開放フラグが解除(OFFに設定)されている場合(S1810;NO)には、装飾板85(可動装飾板85L、85R)の閉鎖動作を行うタイミングでないため、そのまま閉鎖処理(S1800)を終了する。
一方、閉鎖フラグがセット(ONに設定)されている場合(S1810;YES)、サブ制御部220A(サブ制御部220Aを構成するサブ制御基板220のCPU220a)は、パルス信号の出力タイミングが到来したか否かを判断する(S1815)。つまり、前述の駆動態様設定処理(S1500)によって現在設定されている駆動態様に基づいて、パルス信号の出力タイミングが到来したか否かを判断する(S1815)。そして、出力タイミングが到来すると(S1815;YES)、パルス信号を出力し、「左右の駆動モータ97a」を1ステップ駆動(反回転方向に駆動)する処理(S1820)と、反転カウンタを「−1」する(1減算する)処理(S1825)とを行う。
次いで、反転カウンタの値が「ゼロ」であるか否かを判断する(S1830)。つまり、「装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態が初期状態(第2の状態)」となったか否かを判断する(S1830)。そして、反転カウンタの値が「ゼロ」でない場合(S1830;NO)には、「装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態が初期状態」でないため(つまり、復路を移動中であるため)、一旦、閉鎖処理(S1800)を終了し、図112の演出制御処理に復帰する。
そして、図112の演出制御処理を、ほぼ2msecの周期で繰り返し行ううちに、反転カウンタの値が「ゼロ」になったと判断されると(S1830;YES)、閉鎖フラグを解除(OFFに設定)する処理を行った後(S1835)、閉鎖処理(S1800)を終了し、図112の演出制御処理に復帰する。
e.フルオープン時開放演出処理(S1900)
フルオープン時開放演出処理(S1900)は、第2大当り動作(第2大当り動作に従って開閉本体部31p(作動片)を作動させて大入賞口31aを開放させる動作)に連動して実行される。つまり、図123に示すように、サブ制御部220A(サブ制御部220Aを構成するサブ制御基板220のCPU220a)が、大当り動作開始コマンドを受信すると(S1903;YES)、S1906以降の処理が実行される。上述したように、大当り動作の開始に際して、主制御部200Aは、その開始する大当り動作の種類(第1大当り動作A、第1大当り動作B、第2大当り動作)に対応する「大当り動作開始コマンド」をサブ制御部220Aに送信する(図109参照)。S1903の処理では、その「大当り動作開始コマンド」を受信したか否かの判断を行い、大当り動作開始コマンドを受信したと判断すると(S1903;YES)、S1906以降の処理を実行する。
S1906の処理では、S1903の処理で受信した大当り動作開始コマンドが、「第2大当り動作に対応した大当り動作開始コマンド」であるか否かが判断される。そして、肯定的な判断がされる場合(S1906;YES)には、前方開閉扉(左側扉91L、右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L、右側扉95R)を全開状態とする処理を行った後(S1911)、フルオープン時開放演出処理(S1900)を終了して、図112の演出制御処理に復帰する。
つまり、サブ制御部220Aを構成するサブ制御基板220のCPU220aは、S1911において、先ず、「左右の駆動モータ97a」の正回転方向に、ステップ数の合計が210になるまで駆動し、前方開閉扉(左側扉91L、右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L、右側扉95R)を全開状態とする。そして、1回の第2大当り動作の終了タイミングが到来すると(第2大当り動作開始後、26秒が経過すると)、「駆動合計ステップ数」を236とし、前方開閉扉(左側扉91L、右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L、右側扉95R)を全開状態から閉鎖状態に戻す。
そして、「駆動合計ステップ数」が250になったところで、駆動モータ97aを停止し、次回の「第2大当り動作」の開始に備えることになる。なお、前方開閉扉(左側扉91L、右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L、右側扉95R)が全開状態にある場合において、「左右の駆動モータ97a」を反回転させることで、前方開閉扉(左側扉91L、右側扉91R)及び後方開閉扉(左側扉95L、右側扉95R)を閉鎖状態に戻してもよい。
(8)実施例の効果
本遊技機1によると、遊技者が遊技球を発射することに起因して、「大入賞口31aが開放状態か否か」や「開閉部材(シャッター部材31e)の開閉パターンが何れの開閉パターンに選択されたか」を確認容易としたり、「確認容易となる機会」や「確認容易となる時間」を増やすことができる。
例えば、(1)装飾板85(可動装飾板85L、85R)が第2の状態にあるときに、遊技球検知手段(大入賞口入賞検出スイッチ31s、一般入賞検出スイッチ40s、41s、43s、44s、始動口入賞検出スイッチ17s、17t)が遊技球を検知すると、可動部材の状態が第1の状態となり、(2)装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態が第1の状態から第2の状態に移行中に、遊技球検知手段(大入賞口入賞検出スイッチ31s、一般入賞検出スイッチ40s、41s、43s、44s、始動口入賞検出スイッチ17s、17t)が遊技球を検知すると、可動装飾板85L、85Rの移動方向が閉鎖方向から開放方向へと切り換えられ、可動装飾板85L、85Rが再び、第1の状態となるからである。
従って、本遊技機1によると、「大入賞口31aが状態(開放状態若しくは閉鎖状態)や、「開閉部材(シャッター部材31e)の開閉パターン」を確認容易にしようと考える遊技者が、遊技球を積極的に発射することを促すことができるため、遊技機の稼働効率を向上させる(止め打ちを防止する)ことが容易である。なお、装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態が第2の状態に変更されようとしているとき、今まで、大入賞口31aや開閉部材(シャッター部材31e)を視認していた遊技者は、これらをもっと視認したいと考えるため、遊技球をより積極的に発射することを期待できる。
また、本遊技機1は、開閉部材(シャッター部材31e)を視認困難する第2の状態と、視認容易とする第1の状態を択一的に実行する装飾板85(可動装飾板85L、85R)を備える。しかも、この装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態が、遊技者の行為(遊技球を発射する行為)に起因して変化するため、本遊技機1によると、遊技者の自己参加性(自ら参加する度合い)の高い効果的な演出を行うことができる。
次に、実施例2の遊技機について説明する。この実施例2の遊技機は、「駆動態様設定処理(S1500)」を図124に示す修正を加える点が実施例1と異なり、その他は実施例1と同様である。つまり、実施例2の「駆動態様設定処理(S1500)」では、図124に示すように、S1510の否定的な判断を経た場合(S1510;NO)には、閉鎖フラグがセット(ONに設定)されているか否を判断し(S1514)、閉鎖フラグがセットされていない、すなわち開放フラグがセット(ONに設定)されていると判断した場合(S1514;NO)には、そのまま「駆動態様設定処理(S1500)」を終了する。ここで、S1514の処理は、サブ制御基板220のCPU220aが、「移動方向判断手段」として行う処理の具体例を構成し、S1514の処理の否定的な判断を経て、「駆動態様設定処理(S1500)」を終了させる処理は、サブ制御基板220のCPU220aが作動禁止手段」として行う処理の具体例を構成する。
一方、閉鎖フラグがセット(ONに設定)されているか否を判断し(S1514)、閉鎖フラグがセット(ONに設定)されていると判断した場合(S1514;NO)には、S1515以降の処理に移行する。つまり、実施例では、「可動部材の開閉演出」を既に開始していても、装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態が閉鎖状態(第2の状態)から開放状態(第1の状態)に移行中のときには(開放方向に移動中のときは)、駆動態様の再設定(S1560、S1600)を行わないこととしている。
実施例2によると、実施例1の効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例2によると、可動部材の状態が第2の状態に移行するときには、発射を停止していた遊技者が、装飾板85(可動装飾板85L、85R)の状態が閉鎖状態(第2の状態)に変更されようとしていることに気づくと、遊技球を一気に発射することが期待できる。この場合、遊技者は、「待ってました」とばかりに、勢い良く、連続的に、遊技球を発射することが期待できるため、遊技機1の稼働効率を向上させることが更に容易である。
次に、実施例3の遊技機について説明する。この実施例3の遊技機は、遊技盤10の構成等が異っている。
実施例3においては、図125及び図126に示すように、(a)下部ユニット80からベース部材82(一般入賞口40、41、43、44、アウト口32a、32b、33a、33b、34a、34b)を排除した点と、(c)下部ユニット80から第1の始動入賞装置17aを排除した点と、(c)下部ユニット80から装飾板85を排除した点と、(d)大入賞装置131を「前方開閉扉ユニット90及び後方開閉扉ユニット95」の後方に配置した点と、(e)大入賞装置131の構成が異なる点と、(f)下部ユニット80から球通路部材86A、86Bを排除した点が、実施例1と異なる。
実施例3では、図125に示すように、第1の始動入賞装置17a及び一般入賞口40、41、43を、下部ユニット80の上方において、下部ユニット80から離れた状態に配置し、アウト口32aを遊技領域11の最下部において、下部ユニット80から離れた状態に配置している。また、第1の始動入賞装置17a、第2の始動入賞装置17b、一般入賞口40、41、43、アウト口32aに受け入れられた遊技球を処理するための通路(樋)を、遊技盤の裏面側において、各々(各遊技球受入口)の背後に設けている。
なお、図126では、下部ユニット80を構成する外郭部分のうちで、収納部材81のみを図示するとともに、前方開閉扉ユニット90を構成する部材のうちで、右側扉91Rのみを図示し、後方開閉扉ユニット95を構成する部材のうちで、右側扉95Rのみを図示している。また、図125においては、障害釘の図示を省略している。
実施例3では、図126に示すように、収納部材81内において「前方開閉扉ユニット90及び後方開閉扉ユニット95の収納空間81T」の後方に位置する部位に空間部81Xを設けている。この空間部81Xは、収納部材81の上面部に設けられた開口部81Vによって上方に開放され、収納部材81の下面部に設けられた開口部81Wによって下方に開放されている。また、収納空間81T及び空間部81Xは前後に連通するとともに、収納空間81Tは前方に開放され、空間部81Xは後方に開放されている。そして、遊技盤10の前面部において、空間部81Xの後方に位置する部位に、大入賞装置131が配設されている。
大入賞装置131は、「遊技盤10の前面部であって、空間部81Xの後方に位置する部位」で開口する大入賞口131aと、下端側が「大入賞口131aの下縁部の下方」に支持されて、大入賞口131aの開閉を行う開閉部材131bと、開閉部材131bを駆動するためのソレノイド(図示を省略)と、大入賞口131aに入球した遊技球を検知するための大入賞口入賞検出(図示を省略)とを備える。また、開閉部材131bは、下端側を傾動支点として前方に傾動可能とされている。そして、大入賞口131aを閉鎖する閉鎖状態(起立状態であって、図126の破線の状態)と、空間部81X内に向かって前傾した開放状態(前傾状態であって、図126の実線の状態)と、を択一に実現できる。
開閉部材131bが起立状態にあるとき、上方の開口部81Vを通じて空間部81Xに進入した遊技球は、下方の開口部81Wを通じて、下部ユニット80外に排出され、内側レール13の最下部に到達する。そして、当該「最下部における後方に向かう下り傾斜」を利用して、アウト口32aに受け入れられる。一方、開閉部材131bが前傾状態にあるとき、上方の開口部81Vを通じて空間部81Xに進入した遊技球は、「開閉部材131bの後面部131dに落下し、後面部131dを後方に転動し、大入賞口131aに入賞する可能性」が高くなる。
なお、実施例3においても、開閉部材131bの開閉動作(大当り動作)の態様や開閉部材131bの開閉パターン(大入賞口131aの開閉パターン)は、実施例1と同様である(図71〜図76を参照)。また、実施例3の遊技機では、可動部材の開閉演出を、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)を用いて、以下のように行う。なお、この「開閉演出」は、大当り遊技中であるか否かを問わずに行われる。
本実施例では、「可動部材」としては、左側扉91Lと右側扉91Rとを備えるため、図127に示すように、左側扉91Lと右側扉91Rが別々の移動経路に沿って移動して、第1の状態と第2の状態とを実行する。つまり、「開閉演出」を行う際に、左側扉91Lは左側移動経路LK(左側扉91L専用の移動経路)を左右に移動し、右側扉91Rは右側移動経路RK(右側扉91R専用の移動経路)を左右に移動するが、左側扉91Lが、左側移動経路LKの右端部に位置し、右側扉91Rが右側移動経路RKの右端部に位置すると、左側扉91Lの右端部と右側扉91Rの左端部とが略当接して(両端部が接触していてもいいし、両端部が0.1〜1mm程度の僅かな隙間をあけて近接してもよい。)、視認不可状態を構成する。
つまり、左側扉91Lの右端部と、右側扉91Rは左端部が、図中の符号「CC」で示す箇所に位置すると、左側扉91Lの右端部と右側扉91Rの左端部とが略当接して前方開閉扉が閉鎖状態となり、大入賞装置131を視認できない第2の状態(初期状態)となる。なお、図中の符号「CC」は、「開閉演出」を行う際に、左側扉91Lの右端部の右方向への移動限界位置となる箇所を示すとともに、右側扉91Rの左端部の左方向への移動限界位置となる箇所を示す符号である。
この第2の状態から、左側扉91Lを左側移動経路Lの左方向に移動して左側移動経路Lの左端部に到達させるとともに、右側扉91Rを右側移動経路Rの右方向に移動して右側移動経路Rの右端部に到達させると、前方開閉扉(左側扉91L及び右側扉91R)の開放量」が、「開閉演出中における最大量(後述する「第1の状態を構成する開放量」となる。つまり、左側扉91Lの右端部が、図中の符号「CCに示す箇所」から図中の符号「DL1に示す箇所」に移行し、右側扉91Rの左端部が、図中の符号「CCに示す箇所」から図中の符号「DR1に示す箇所」に移行すると、前方開閉扉が開放状態(第1の状態)となり、後方開閉扉(左側扉95L及び右側扉95R)を透かして、大入賞装置131を視認することが可能な第1の状態となる。
つまり、左側扉91Lが、「左側移動経路LKを左方向にたどる経路(往路)」を移動して左側移動経路Lの左端部に到達し、右側扉91Rが、「右側移動経路Rを右方向にたどる経路(往路)」を移動して右側移動経路RKの右端部に到達することで、第1の状態となる。また、左側扉91Lが、「左側移動経路LKを左方向にたどる経路(復路)」を移動して左側移動経路Lの右端部に到達し、右側扉91Rが、「右側移動経路Rを左方向にたどる経路(復路)」を移動して右側移動経路RKの左端部に到達することで、第2の状態となる。なお、左側扉91Lにおいては、それを開放する方向(左方向)が「第1の方向」であり、それを閉鎖する方向(右方向)が「第2の方向」である。また、右側扉91Rにおいても、それを開放する方向(右方向)が「第1の方向」であり、それを閉鎖する方向(左方向)が「第2の方向」である。
図128〜129を用いて、「開閉演出」の「基本的な態様」について説明する。この「開閉演出」は、何れかの入賞口(大入賞口31a、一般入賞口40、41、43、44若しくは始動入賞口)に遊技球が入賞(入球)することを条件に開始される。つまり、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、主制御基板200から送信されるコマンド(入球コマンド)に基づき、何れかの入賞口(大入賞口31a、一般入賞口40、41、43、44若しくは始動入賞口)に遊技球が入賞(入球)したことを検知したことを条件に、「左右の駆動モータ97aを、250pps(Pulse/s)の回転速度で正回転方向に回転させる処理」を開始する(m1)。
そして、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、左右の駆動モータ97aが「正回転方向に15ステップ」駆動したと判断すると(m2)、「左右の駆動モータ97aの駆動軸J1の正回転方向への回転速度を500pps(Pulse/s)に上昇させる処理」を行い、「以後、左右の駆動モータ97aが正回転方向に75ステップ駆動するまで(つまり、初期状態から、左右の駆動モータ97aが正回転方向に90ステップ駆動するまで)」、この回転速度を維持する。なお、「駆動合計ステップ数」が「0〜15ステップ」の間である場合において、左側扉91L及び右側扉91Rが行う動作(移動)が、「第1の移動演出動作」の具体例を構成し、「駆動合計ステップ数」が「16〜90ステップ」の間である場合において、左側扉91L及び右側扉91Rが行う動作(移動)が、「第2の移動演出動作」の具体例を構成する。
更に、「回転速度を500pps(Pulse/s)に上昇させた後に、左右の駆動モータ97aが正回転方向に75ステップ」駆動したと判断すると(つまり、初期状態から、左右の駆動モータ97aが正回転方向に90ステップ駆動したと判断すると)、「左右の駆動モータ97aの正回転方向への回転速度を250pps(Pulse/s)に下降させる処理」を行う(f3)。そして、「この後、左右の駆動モータ97aが正回転方向に15ステップ駆動するまで(つまり、前方開閉扉が閉鎖位置にある初期状態から、左右の駆動モータ97aが正回転方向に105ステップ駆動するまで)」、この回転速度を維持する。なお、「駆動合計ステップ数」が「91〜105ステップ」の間である場合において、左側扉91L及び右側扉91Rが行う動作(移動)が、「第3の移動演出動作」の具体例を構成する。
そして、「回転速度を250pps(Pulse/s)に上昇させた後に、左右の駆動モータ97aが正回転方向に15ステップ駆動した」と判断すると(つまり、前方開閉扉が閉鎖位置にある初期状態から、左右の駆動モータ97aが正回転方向に105ステップ駆動したと判断すると)」、所定時間(例えば、0.5秒)、左右の駆動モータ97aを停止させるとともに、LEDランプ4Kを発光させる(m4)。このとき、レンズ95V、95Wの後方の開閉部材131bが視認可能とされる。
この所定時間(例えば、0.5秒)が経過すると、LEDランプ4Kの発光を停止するとともに、「左右の駆動モータ97aを、250pps(Pulse/s)の回転速度で反回転方向に回転させる処理」を開始する(m4)。そして、「左右の駆動モータ97aの反転を開始した後、左右の駆動モータ97aが反回転方向に15ステップ駆動したと判断すると(第1の状態を基点として、反回転方向に15ステップ駆動したと判断すると)」、「左右の駆動モータ97aの反回転方向への回転速度を500pps(Pulse/s)に上昇させる処理」を行い、「以後、左右の駆動モータ97aが反回転方向に75ステップ駆動するまで(つまり、第1の状態から、左右の駆動モータ97aが反回転方向に90ステップ駆動するまで)」、この回転速度を維持する。なお、「駆動モータ97aの反回転方向への駆動を開始した後、駆動モータ97aが反転方向に15ステップ駆動するまでの間において、左側扉91L及び右側扉91Rが行う動作(移動)」が、「第4の移動演出動作」の具体例を構成し、「駆動モータ97aの反回転方向へのステップ数が、16〜90ステップの間である場合において、左側扉91L及び右側扉91Rが行う動作(移動)が、「第5の移動演出動作」の具体例を構成する。
更に、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、「回転速度を500pps(Pulse/s)に上昇させた後に、左右の駆動モータ97aが反回転方向に75ステップ駆動した」と判断すると、「左右の駆動モータ97aの反回転方向への回転速度を250pps(Pulse/s)に下降させる処理」を行う(f5)。そして、「この後に、左右の駆動モータ97aが反回転方向に15ステップ駆動するまで(つまり、前方開閉扉が初期状態に戻るまで)」、この回転速度を維持する。なお、「駆動モータ97aの反回転方向へのステップ数が、91〜105ステップの間である場合において、左側扉91L及び右側扉91Rが行う動作(移動)」が、「第6の移動演出動作」の具体例を構成する。
この後、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、前方開閉扉が初期状態に戻ると、一回の開閉演出を完了する。ここで、左側扉91L及び右側扉91Rが、同一の移動経路を、第2の状態から第1の状態となるように移動した後、第1の状態から第2の状態に戻るように移動する。以下の説明においては、左側扉91L及び右側扉91Rが、この移動経路を、第2の状態から第1の状態となるように移動することを「開放方向に移動する(若しくは、往路を移動する)」と称し、左側扉91L及び右側扉91Rが、第1の状態から第2の状態となるように移動することを「閉鎖方向に移動する(若しくは、復路を移動する)」と称する。
なお、サブ制御部220A(サブ制御基板220)は、「前方開閉扉が閉鎖位置にある初期状態から、左右の駆動モータ97aが正回転方向に15ステップ駆動したか否かの判断」を、「第1センサS1が第1インデックス部Z1を検出しない状態(第1インデックス部Z1が、第1センサS1の検出空間が抜け出た状態)」となった後、「左右の駆動モータ97aが正回転方向に5ステップ駆動したか否かを判断すること」によって行ってもよい。
本実施例では、前方開閉扉の開閉演出を常時一定速度でスムーズに行うのではなく、「開放方向に移動するとき(往路を移動するとき)」と、「閉鎖方向に移動するとき(復路を移動するとき)」において、最初を「低速」で、中間を「高速」で、最後を「低速」という態様で行う。つまり、左側扉91Lと、右側扉91Rの駆動態様を、意図的に「ぎこちなく、アナログ的なもの」とすることで、左側扉91Lと、右側扉91Rの開閉態様に特徴を持たせ、遊技者の興趣を高めている。
「可動部材の開閉演出」を実行している途中に、後続の遊技球が、何れかの入賞口(大入賞口31a、一般入賞口40、41、43、44若しくは始動入賞口)に遊技球が入賞(入球)した場合の処理について、図92〜図96を用いて、実施例1と同様に行うことができる。
実施例3においても、実施例1と同様な効果を得ることができる。
次に、実施例4の遊技機について説明する。この実施例4の遊技機は、入球コマンド出力処理(S900)を、図130(a)に従って行う点が実施例1と異なり、その他は実施例1と同様である。
ここで、実施例4の「入球コマンド出力処理(S900)」は、「S905の処理」の代わりに、「S906」の処理を行う点を除いて、実施例1の「入球コマンド出力処理(S900)」と同様である。つまり、実施例4では、「大入賞口に遊技球が入賞した場合」に限定して、「入球コマンド」をサブ制御基板220に向かって出力する処理(S910)を行う。
実施例4によると、実施例1の効果と同様な効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例3によると、大当り遊技を開始すると、「賞球払い出しの可能性が極めて高い第2大当り動作」の実行中以外においても、遊技者に対して、積極的な遊技球の発射を促すことができるため、遊技機1の稼働効率を更に向上させることができる。
次に、実施例5の遊技機について説明する。この実施例5の遊技機は、入球コマンド出力処理(S900)を、図130(b)に従って行う点が実施例1と異なり、その他は実施例1と同様である。
ここで、実施例5の「入球コマンド出力処理(S900)」は、「S905の処理」の代わりに、「S907」の処理を行う点を除いて、実施例1の「入球コマンド出力処理(S900)」と同様である。つまり、実施例5では、「アウト口32a、32b、アウト口34a、34b」に遊技球が入球した場合に限定して、「入球コマンド」をサブ制御基板220に向かって出力する処理(S910)を行う。なお、図示を省略するが、実施例5の遊技機1では、遊技球が「アウト口32a、32b、アウト口34a、34b」に遊技球が入球したことを検知するための検知手段(遊技球検知手段)を備えている。
実施例5によると、実施例1の効果と同様な効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例5によると、入球頻度が入賞口(一般入賞口40、41、43、44、大入賞口31a、始動入賞口)よりも高いアウト口32a、32b、アウト口34a、34bに入球することを契機として、装飾板85(可動装飾板85L、85R)の開閉演出を行う。従って、実施例5によると、「大入賞口31a及びシャッター部材31e(開閉部材)」を視認したいと考える遊技者が、遊技球を次々に発射することが期待できるため、遊技機の稼働効率を向上させることが更に一層容易である。
なお、各実施例と異なり、入賞口(一般入賞口40、41、43、44、大入賞口31a、始動入賞口)若しくは「アウト口32a、32b、アウト口34a、34b」に遊技球が入球した場合に、「入球コマンド」をサブ制御基板220に向かって出力することとしてもよい。
次に、実施例6の遊技機について説明する。この実施例6の遊技機は、入球コマンド出力処理(S900)の代わりに、図131(a)の「通過コマンド出力処理(S900A)」を行う点と、駆動態様設定処理の一部を図131(b)に従って修正する点とが実施例1と異なり、その他は実施例1と同様である。
ここで、実施例6の「通過コマンド出力処理A」では、普通図柄作動ゲート(普通図柄作動口)16を遊技球が通過した場合(S912;YES)に、「通過コマンド」をサブ制御基板220に向かって出力する処理(S914)を行う。また、図122(b)に示すように、サブ制御部220Aは、「通過コマンド」を受信することを条件に、S1510以降の処理を行う。
実施例6によると、遊技球検知手段(普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ16s)が、遊技球受入口に遊技球が受け入れられる前の遊技球を検出することに起因して、可動部材の開閉演出を行う。そして、実施例6においても、実施例1の効果と同様な効果を得ることができる。しかも、実施例6によると、可変式(開閉式)の「第2の始動入賞装置17b」の開閉動作に連動して、可動部材の開閉演出を行うことを欲する遊技者が、より積極的に遊技球を発射することが期待できるため、遊技機1の稼働効率を向上させることが、更により一層、容易である。
次に、実施例7の遊技機について説明する。この実施例7の遊技機は、実施例1〜実施例6の変形例を構成するものであり、図122の演出制御処理から「フルオープン時開放演出処理(S1900)」が排除される点が各実施例と異なる。
実施例7によると、各実施例の効果と同様な効果に加えて以下の効果を得ることができる。つまり、実施例7では、「フルオープン時開放演出処理(S1900)」を行わないが、「第2大当り動作(フルオープン)」が行われていると、出球の急激な増量により、「第2大当り動作(フルオープン)」が行われている事実を認識することができる。ところが、遊技者が、「第2大当り動作(フルオープン)」が行われていることを実際に確認したいと考えることが予想されるため、遊技者が遊技球を次々に発射することが期待できる。従って実施例7によると、遊技機の稼働効率を向上させることが更により一層容易である。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
即ち、実施例1〜6では、開閉扉(前方開閉扉ユニット90、後方開閉扉ユニット95)を前後方向に2組配置したが、開閉扉を前後方向に1組だけ配置してもよいし、前後方向に3組以上配置してもよい。
各実施例においては、特定の移動態様に従って定める距離(第1の距離、第2の距離、第3の距離)や、(b)移動態様設定手段に設定された移動態様に従って定める距離(「第1の速度、第2の速度、第1の速度の順に速度を切り換えて、往路の終端部に進む場合の各速度に対応する距離」、「第1の速度の定速で往路の終端部に進む場合の当該定速で進む距離」、「復路における第1の距離、第2の距離、第3の距離」)を、モータが駆動するステップ数で設定する態様を例示したが、これらをモータの駆動時間で設定することもできる。
各実施例では、可動部材が第1の状態となることで、大入賞装置31、131の開閉パターンが直接的に視認可能若しくは容易となる態様を例示した。但し、変形例として、可動部材が第1の状態となることで、大入賞装置31、131の開閉パターンを特定若しくは示唆する対象物が視認可能若しくは容易となり、大入賞装置31、131の開閉パターンが間接的に視認可能若しくは容易となる態様を例示することもできる。
図132(a)は、実施例3の第1の変形例を示すものであり、左側扉95Lと、右側扉95Rとの前面部に表示体(例えば、ドットマトリックス表示体)195L、195Rを配設して、「実行中の大当り遊技の種類」を特定する態様を例示している。ここで、図132(a)では、表示体195L、195Rで「N(ノーマル)」の文字を表示することで、「基本的大当り遊技」を実行中であることを示している。
また、この変形例と異なり、演出専用の部材(人形、乗り物をあしらった装飾体、反射板等であって、可動物であっても、固定的に配置されるものであってもよい。)等を用いて、「実行中の大当り遊技の種類」を示唆してもよい。更に、可動部材の開閉演出を用いて、「大入賞装置31、131の開閉パターン」以外の情報を直接的若しくは間接的に視認可能としたり、視認容易としてもよい。つまり、図132(b)は、実施例3の第2の変形例を示すものであり、左側扉95Lと、右側扉95Rとの前面部に液晶表示体295L、295Rを配設して、「現在の遊技状態」を特定する態様を例示している。ここで、図132(b)では、表示体295L、295Rで「確変」の文字を表示することで、「現在の遊技状態」が確率変動状態であることを示している。
各実施例では、一個の可変式の始動入賞装置(第2の始動入賞装置17b)と、一個の非可変式の始動入賞装置(第1の始動入賞装置17a)とを備える遊技機1を例示したが、一個の可変式の始動入賞装置のみを有する遊技機、複数個の可変式の始動入賞装置のみを有する遊技機、複数個の可変式の始動入賞装置と一個若しくは複数個の非可変式の始動入賞装置を備える遊技機、一個の可変式の始動入賞装置と複数個の非可変式の始動入賞装置とを備える遊技機について、各請求項の発明を適用できる。
本発明は、遊技機を製造、販売等する分野において利用できる。
1;遊技機(弾球遊技機)、
2;外枠、
10;遊技盤、
11;遊技領域、
16s;普通図柄作動ゲート通過検出スイッチ(遊技球検知手段)、
17a;第1の始動入賞装置、
17b;第2の始動入賞装置、
171a;第1の始動入賞口を構成する開口部(遊技球受入口)、
17f;第1の始動入賞口を構成する開口部(遊技球受入口)、
17s、17t;始動口入賞検出スイッチ(遊技球検知手段)、
27;演出表示装置、
27a;表示画面、
31;大入賞口ユニット(開閉装置)、
31a;大入賞口、
31s;大入賞口入賞検出スイッチ、
40s、41s、43s、44s;一般入賞検出スイッチ(遊技球検知手段)、
31e;シャッター部材(開閉部材)、
32a、32b;アウト口、
85;装飾板(可動部材)、
85L、85R;可動装飾板(可動部材)、
90;前方開閉扉ユニット、
91L;左側扉(可動部材)、
91R;右側扉(可動部材)、
91L及び91R;前方開閉扉(可動部材)、
95;後方開閉扉ユニット、
95L及び95R;後方開閉扉、
95L;左側扉、
95R;右側扉、
A1〜A11;遊技球受入口、
200A;主制御部、
220A;サブ制御部(移動演出制御手段、移動態様設定手段、移動方向判断手段、「作動禁止手段)、
222A;演出表示制御部。

Claims (5)

  1. 前面部に遊技領域が設けられた遊技盤と、
    前記遊技領域内に配設される始動入賞装置と、
    前記遊技領域内に配設される大入賞口と、該大入賞口の開閉を行う開閉部材とを具備した大入賞装置と、
    前記遊技領域を流下する遊技球が前記始動入賞装置に入賞することに起因して大当りか否かを当否判定する当否判定手段と、
    前記当否判定の結果が大当りである場合に、発生させる大当りの態様を決定する大当り態様決定手段と、
    前記大当り態様決定手段が決定した大当りの態様に対応する開閉パターンに従い、前記開閉部材の開閉動作を所定回数行う特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    前記遊技領域を流下する遊技球若しくは前記遊技領域を流下した遊技球を検知するための遊技球検知手段と、
    前記開閉部材の前方を所定の移動経路に沿って第1の方向に移動して、前記開閉部材の前方から待避することで、前記開閉部材を前方から視認容易とする第1の状態になると共に、前記移動経路に沿って第2の方向に移動して、前記開閉部材の前方に位置することで、前記開閉部材を前方から視認不可能若しくは視認困難とする第2の状態になる可動部材を具備する可動演出装置と、
    前記可動部材が前記第2の状態にあるとき、前記遊技球検知手段が遊技球を検知すると、前記可動部材を前記第1の方向に移動させて前記可動部材の状態を前記第1の状態とした後、前記可動部材を前記第2の方向に移動させて前記可動部材の状態を前記第2の状態に戻すことを内容とした特定の移動態様に従って、前記可動部材が移動するように前記可動演出装置の駆動を制御する移動演出制御手段と、
    前記可動部材が前記移動経路を移動中に前記遊技球検知手段が遊技球を検知すると、前記可動部材を前記移動経路上の現状位置を起点に前記第1の方向に移動させて前記可動部材の状態を前記第1の状態とした後、前記可動部材を前記第2の方向に移動させて前記可動部材の状態を前記第2の状態に戻すことを内容とした移動態様を設定する移動態様設定手段と、
    を備え、
    前記移動演出制御手段は、前記特定の移動態様に従って、前記可動演出装置の駆動を制御すると共に、前記移動態様設定手段が前記移動態様を設定した場合には、当該設定された移動態様に従って、前記可動演出装置の駆動を制御するとともに、
    前記開閉部材の開閉パターンの中には、前記開閉部材の開閉動作の態様を、各々異なる態様に特定する複数種類の開閉パターンが含まれることを特徴とする遊技機。
  2. 前記可動部材が前記移動経路を移動している場合に、前記可動部材が、前記第1の方向に移動しているか、又は前記第2の方向に移動しているかを判断する移動方向判断手段と、
    前記移動方向判断手段によって、前記可動部材が前記第1の方向に移動していると判断された場合に、前記移動態様設定手段の作動を禁止する作動禁止手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記開閉部材が行う開閉動作には、
    前記大入賞口を所定時間以下の開放時間に渡って開放することを1回以上行うことを内容とする第1の開閉動作と、
    前記大入賞口を前記所定時間の2倍以上の開放時間に渡って開放することを1回行うことを内容とする第2の開閉動作と、が含まれ、
    前記大当りの態様に対応して特定される開閉パターンの中には、
    前記第1の開閉動作及び前記第2の開閉動作のうちの前記第1の開閉動作を行う第1の開閉パターンと、
    前記第1の開閉動作及び前記第2の開閉動作のうちの少なくとも前記第2の開閉動作を行う第2の開閉パターンと、が含まれ、
    前記当否判定手段を構成するとともに遊技の基本進行を司る主制御部と、
    前記主制御部によって表示制御され、前記当否判定の結果を、変動表示を経て確定表示する主可変表示手段と、
    前記主制御部から送信される表示制御コマンドを受信する副制御部によって表示制御され、前記当否判定の結果を、図柄変動演出表示を経て確定表示する前記演出表示手段と、を備え、
    前記主可変表示手段は、前記当否判定の結果を確定表示する際、前記第1の開放開閉パターンを特定する第1の大当りを発生させる場合と、前記第2の開放開閉パターンを特定する第2の大当りを発生させる場合と、において異なる態様の表示を行い、
    前記演出表示手段は、前記当否判定の結果を確定表示する際に、前記第1の大当りを発生させる場合と、前記第2の大当りを発生させる場合とにおいて同一の態様の表示を行うとともに、
    前記演出表示手段の表示内容の方が、前記主可変表示手段の表示内容よりも認識容易とされる請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記遊技球検知手段は、前記遊技領域内において、前記大入賞装置外に設置されることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
  5. 前記遊技領域内には、前記始動入賞装置及び前記大入賞装置を含む複数の入賞装置と、
    何れの入賞装置にも入賞しなかった遊技球を機外に排出するためのアウト口と、が配設され、
    前記遊技球検知手段は、
    前記入賞装置を通過した又は通過する遊技球が通過する入賞ロ通路と、
    前記アウトロを通過した又は通過する遊技球が通過するアウトロ通路と、
    のうちの一方若しくは両方に設けられることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の遊技機。
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