JP5125652B2 - 低周波振動子及びそれを用いた無指向性型低周波水中音響波送受波器並びに円筒放射型低周波水中音響送受波器 - Google Patents

低周波振動子及びそれを用いた無指向性型低周波水中音響波送受波器並びに円筒放射型低周波水中音響送受波器 Download PDF

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Description

本発明は、海洋観測やソーナーなどで水中に音波を放射しまた水中の音波を受信する送受波器に関し、特に円板の撓み振動子を用いて小型軽量化を図った低周波振動子、及び、それを用いた無指向性型低周波水中音響波送受波器並びに円筒放射型低周波水中音響送受波器に関する。
近年、海洋観測などの分野では、減衰が少なく伝搬特性が良好な低周波の音波が用いられるようになり、各種の低周波送受波器が実用化されている。
例えば、下記特許文献1では、金属製の円筒体の軸方向に複数のスリットを設け、スリットによって形成された振動板の内面あるいは外面に圧電振動子を貼り付けた構造となっており、薄板状の振動板を使用することによって低周波化が図られている(特許文献1の第3頁、第1図並びに第3図等を参照)。
また、下記特許文献2では、複数の曲面状短冊振動板と2個の円盤状振動板を用いて鼓状の形状として、短冊振動板の振動と円盤状振動板の振動の2つの振動を用いることによって、低周波化と広帯域化が図られている(特許文献2の第7頁、図1並びに図2等を参照)。
特開平3−11898号公報 特許第3520837号公報
音波を水中に放射して水中の音波を受信する送受波器は、効率よく音波を送波するために構造体の機械的共振を利用した振動子が用いられている。一般に、機械的構造体は、その寸法が大きいほどその機械的共振周波数が低下するもので、低周波の送受波器を形成するには、機械的な寸法が必然的に大きなものとなる。従って、低周波の送受波器では、常に小型化と軽量化が求められ、小型の構造で機械的共振を低下させた振動子の実現が技術的課題となっている。
金属などの薄板は弾力性が低く共振周波数を低くできるため、薄板を振動板とした板状振動子は、構造が単純で小型軽量な振動子として、従来から低周波用の送受波器に用いられており、特許文献1および特許文献2に記載の振動子においても、上述のような振動板を用いて低周波化が図られている。
しかしながら、振動板を用いた板状振動子の共振周波数は、矩形板型の場合には長い方の一辺の長さと振動板の厚さによって定まり、また、円板型の場合は円板の直径と振動板の厚さによって定まってしまう。従って、振動板を用いた振動子のさらなる低周波化を図るためには、原理的には、振動板の厚さを薄くするか又は寸法を大きくしなければならないが、振動板の板厚は、振動板全体の強度並びに製造上の限界があるため、結局は寸法を大きくする方法を取らなければならない。このように、振動板を用いた場合でも、さらなる低周波化を図るためには、送受波器が大きくなって重量も増大し、小型軽量化が困難であるという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、小型軽量であるとともに大幅な低周波化が可能な低周波振動子及びそれを用いた無指向性型低周波水中音響波送受波器並びに円筒放射型低周波水中音響送受波器を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の低周波振動子は、ドーナツ状薄板圧電振動子が金属製円板に対して中心点を合わせて貼り合わせられてなる円板状撓み振動子が、金属製円筒の上端および下端の両端に、それぞれの向きを逆向きにすることで、前記ドーナツ状薄板圧電振動子が前記金属性円筒の内部で各々対向するように取付けられてなる鼓状振動子を複数備え、前記円板状撓み振動子に備えられるドーナツ状薄板圧電振動子は、開放された上面側が正極、金属製円板側の下面側が負極とされ、前記ドーナツ状薄板圧電振動子の負極と金属製円板とが電気的に接続されており、前記複数の鼓状振動子の何れかに備えられる一方の前記円板状撓み振動子の中心部と、他の前記鼓状振動子に備えられる一方の前記円板状撓み振動子の中心部とを金属製線状連結部材で各々連結することにより、前記複数の鼓状振動子の各々が中心軸上に連結されてなることを特徴とする。
円柱状や角柱状等の棒状振動子において、その長さがLで共振周波数がfである場合、2つの振動子を接続して長さ2Lにした際の共振周波数は(1/2)fとなり、n個の振動子を接続して場合の共振周波数は(1/n)fとなる。このような原理に基づき、金属製線状連結部材によって鼓状振動子を連結した本発明の低周波振動子の共振周波数は、連結した鼓状振動子の個数に反比例したものとなる。
従来のように、個々の板状振動子を独立させて用いた場合には、個々の板状振動子をそれぞれ低周波化しなければならない。このような板状振動子の場合、板の長さをn倍にすれば、共振周波数は原理的に1/nとなるが、長さがn倍になった場合、その強度は大幅に低下して実用に供することはできず、また、製造上も困難なものとなる。また、円板振動子においても、直径をn倍にすれば共振周波数は1/nとなるが、面積がn倍となり、重量もn倍となってしまう。
これに対し、上記構成とされた本発明の低周波振動子によれば、小型で強固な複数の鼓状振動子の各々が中心軸上に連結されてなるので、強度が非常に強固であり、また、板状振動子や円板振動子に比べて容易に低周波化が可能であり、またさらに、大幅な小型軽量化が可能となる。
また、本発明の無指向性型低周波水中音響波送受波器は、ドーナツ状薄板圧電振動子が金属製円板に対して中心点を合わせて貼り合わせられてなる円板状撓み振動子が、金属製円筒の上端および下端の両端に、前記ドーナツ状薄板圧電振動子が前記金属性円筒の内部で各々対向するように取付けられてなる鼓状振動子を複数有し、前記複数の鼓状振動子の何れかに備えられる一方の前記円板状撓み振動子の中心部と、他の前記鼓状振動子に備えられる一方の前記円板状撓み振動子の中心部とを金属製線状連結部材で各々連結することにより、前記複数の鼓状振動子の各々が中心軸上に連結され、さらに、中心軸方向において両端側に配される前記鼓状振動子の前記金属製円筒の外周に環状溝を設け、該環状溝に弾性体滑動リングが取り付けられてなる低周波振動子を備え、前記低周波振動子を、前記弾性体滑動リングにより滑動でき且つ密封できる内径とされた円筒状ケースの内部に装入し、前記円筒状ケースの両端部を半球状音響ゴムカバーで覆うように封止するとともに、前記低周波振動子の両端側に配される前記鼓状振動子と前記半球状音響ゴムカバーとの間に設けられた空間に音響油が注入されてなることを特徴とする。

上記構成の無指向性型低周波水中音響波送受波器によれば、上述の低周波振動子を円筒状ケースの内部に装入し、両端側に配される鼓状振動子の金属製円筒の外周に取付けられた弾性体滑動リングによって内部を密封構造とし、さらに、円筒状ケースの両端部を半球状音響ゴムカバーで覆うように封止するとともに鼓状振動子と半球状音響ゴムカバーとの間に設けられた空間に音響油を注入した構成なので、半球状音響ゴムカバーの外面側において、無指向性の音波を効率良く送受波できる。
また、本発明の円筒放射型低周波水中音響送受波器は、ドーナツ状薄板圧電振動子が金属製円板に対して中心点を合わせて貼り合わせられてなる円板状撓み振動子が、金属製円筒の上端および下端の両端に、前記ドーナツ状薄板圧電振動子が前記金属性円筒の内部で各々対向するように取付けられてなる鼓状振動子を複数有し、前記複数の鼓状振動子の何れかに備えられる一方の前記円板状撓み振動子の中心部と、他の前記鼓状振動子に備えられる一方の前記円板状撓み振動子の中心部とを金属製線状連結部材で各々連結することにより、前記複数の鼓状振動子の各々が中心軸上に連結され、さらに、中心軸方向において両端側に配される前記鼓状振動子の前記金属製円筒の外周に環状溝を設け、該環状溝に弾性体滑動リングが取り付けられてなる低周波振動子を備え、前記低周波振動子の両端側に配される前記鼓状振動子を、前記弾性体滑動リングにより滑動でき且つ密封できる内径とされた一対の円筒状ケースの内部に各々装入するとともに、前記一対の円筒状ケースの間には前記低周波振動子を覆うように円筒状音響ゴムカバーを設け、前記一対の円筒状ケース及び前記円筒状音響ゴムカバーの内部において、前記低周波振動子の両端側に配される前記鼓状振動子の間に設けられる空間に音響油が注入されてなることを特徴とする。
上記構成の円筒放射型低周波水中音響送受波器によれば、上述の低周波振動子の両端側に配される鼓状振動子の金属製円筒の外周に弾性体滑動リングを取付け、各々を円筒状ケースの内部に装入するとともに各円筒状ケースの間に円筒状音響ゴムカバーを設け、低周波振動子の両端側に配される鼓状振動子の間に音響油を注入した構成なので、半球状音響ゴムカバーの外面側において、無指向性の音波を効率良く送受波できる。
本発明の低周波振動子によれば、上記構成の如く、円板状撓み振動子が金属製円筒の上端および下端の両側に取付けられてなる鼓状振動子を複数備え、これら小型で強固な複数の鼓状振動子の各々が中心軸上に連結されてなるので、容易に低周波化することができ、また、非常に強固な強度が得られる。また、矩形板状振動子を用いた場合に比べて長さを短くすることができるとともに、円板状振動子を用いた場合に比べて直径を大幅に小さくすることができ、小型軽量化を図ることができるとともに、振動子の屈曲性が良好となる。
また、本発明の無指向性型低周波水中音響波送受波器並びに円筒放射型低周波水中音響送受波器によれば、上述の低周波振動子を用いて構成したものなので、大幅な低周波化を図ることができ、また、強固な強度及び小型軽量化が実現できる。
以下に、本発明の実施形態である低周波振動子及びそれを用いた無指向性型低周波水中音響波送受波器並びに円筒放射型低周波水中音響送受波器について、図面を適宜参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明において参照する図面は、本実施形態の低周波振動子、及び、それを用いた無指向性型低周波水中音響波送受波器並びに円筒放射型低周波水中音響送受波器を説明するための図面であって、図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の寸法関係とは異なっている。
[低周波振動子]
本実施形態の低周波振動子1について、図1〜5を用いて以下に詳細に説明する。
図1は本発明の基本要素となる低周波振動子の全体外観図を示すもので、図2は図1に示す低周波振動子の内部の構造を分かりやすくするため、図1の中心軸を通る平面で切断した状態を示す断面図である。図3は低周波振動子に用いられる円板状撓み振動子の外観図であり、図4は本発明の低周波振動子の動作説明図、図5は本発明の低周波振動子の原理説明図である。
本実施形態の低周波振動子1は、ドーナツ状薄板圧電振動子9が金属製円板10に対して中心点(中心軸6を参照)を合わせて貼り合わせられてなる円板状撓み振動子2a、2bが、金属製円筒7の上端7a及び下端の7bの両端に、ドーナツ状薄板圧電振動子9が金属性円筒7の内部で各々対向するように取付けられてなる鼓状振動子1a、1b、1cを複数備え、複数の鼓状振動子1a、1b、1cの何れかに備えられる一方の円板状撓み振動子(2a、2b)の中心部(中心軸6を参照)と、他の鼓状振動子(1a、1b、1c)に備えられる一方の円板状撓み振動子(2a、2b)の中心部とを金属製線状連結部材3a、3bで各々連結することにより、複数の鼓状振動1a、1b、1c子の各々が中心軸6上に連結されてなり、概略構成されている。
また、図1に示す例の低周波振動子1は、3個の鼓状振動子1a、1b、1cを用い、鼓状振動子1aと鼓状振動子1bとの間を金属製線状連結部材3aで連結し、鼓状振動子1bと鼓状振動子1cとの間を金属製線状連結部材3bで連結することにより、各々の鼓状振動子1a、1b、1cを中心軸6で連結した構造とされている(図2の断面図も参照)。
図2の断面図に示すように、鼓状振動子1aは、金属製円筒7の上端7a及び下端7bに、それぞれ、図3に示すような円板状撓み振動子2a、2bを、それぞれ向きを逆向きにしてドーナツ状薄板圧電振動子9が金属性円筒7の内部で各々対向するように取付けた構造であり、鼓状振動子1bおよび鼓状振動子1cも同様の構造である。そして、これら3個の鼓状振動子1a、1b、1cは、上述したように、金属製線状連結部材3a、3bによって各々の中心部が中心軸6に合わされて連結されている。
円板状撓み振動子2a、2bは、図3に示すように、金属製円板10がドーナツ状薄板圧電振動子9に、中心軸6を合せて貼り合わせられてなるものである。
また、図3に示す例では詳細な図示を省略しているが、円板状撓み振動子2a、2bに備えられるドーナツ状薄板圧電振動子9は、開放された上面側が正極、金属製円板10側の下面側が負極とされており、ドーナツ状薄板圧電振動子9の負極と金属製円板10とが電気的に接続された構成とされている。
図2に示すように、鼓状振動子1aに備えられる円板状撓み振動子2a、2bは、上述したように、各々のドーナツ状薄板圧電振動子9の上面側(正極)が対向するように配され、上面側同士がリード線20によって電気的に接続されるとともに、信号線取り出し孔8を通じて信号線4に接続され、また、他の鼓状振動子1b、1cに備えられるドーナツ状薄板圧電振動子9の上面側と接続されている。
また、金属製円板10に電気的に接続されたドーナツ状薄板圧電振動子9の負極側は、鼓状振動子1aに備えられる金属製円筒7によって、対向して配される他のドーナツ状薄板圧電振動子9の負極と電気的に接続され、さらに、金属製線状連結部材3a(3b)によって各鼓状振動子1b(1c)の負極に接続される。また、図2に示す例のように、鼓状振動子1bの上面側にグランド線5を接続することにより、3個の鼓状振動子1a、1b、1cに備えられる各ドーナツ状薄板圧電振動子9の負極側がグランド線5に電気的に接続されている。
上述したような構造を有する低周波振動子1の動作について、図4に例示する模式図に基づいて説明する(図2及び図3も参照)。図4(a)は信号線4に印加される電圧がゼロの場合、図4(b)は信号線4に印加される電圧が正の場合、図4(c)は信号線4に印加される電圧が負の場合の低周波振動子1の状態を示す模式断面図である。
ここで、図4(b)においては、各鼓状振動子1a、1b、1cに備えられるドーナツ状薄板圧電振動子9に正の電圧が印加されたためにドーナツ状薄板圧電振動子9の径が増大し、これによって各円板状撓み振動子2a、2bが、図示例のように膨らんだ状態を示している。一方、図4(c)においては、各鼓状振動子1a、1b、1cに備えられるドーナツ状薄板圧電振動子9に負の電圧が印加されたためにドーナツ状薄板圧電振動子9の径が縮小し、これによって各円板状撓み振動子2a、2bが、図示例のように凹んだ状態を示している。
このように、低周波振動子1は、図4(a)に示すように、信号線4に印加される電圧がゼロの場合には特に形状変化が起こらず、図4(b)に示すように、正の電圧が印加された場合には中心軸6の軸方向で全体が伸長し、また、図4(c)に示すように、負の電圧が印加された場合には中心軸6の軸方向で全体が収縮する動作を行い、信号線4に印加される電圧に応じて変形動作する。
次に、低周波振動子1の共振周波数について、図5に例示する模式図に基づいて説明する。図5(a)はコイルばね30aの両端に質量を付加した一つの共振子30を示す概略図であり、図5(b)は図5(a)に示す共振子30が共振した際の各部の振幅分布を示す模式図である。
ここで、図5(a)に示す共振子30は、端面Bが+の方向に変位した際に、端面Cは−(マイナス)の方向に変位して全体が伸び、逆に、端面Bが−(マイナス)の方向に変位した際に、端面Cは+の方向に変位して全体が縮み、伸び縮みの動作をおこなうものである。このような共振子30は、共振時には図5(b)に示すような正弦波の半分の振動分布となり、端面の振幅が最大となる所謂半波長共振を起こす。そして、このような共振子30を2個連結したものが、図5(c)に例示する共振子31であり、3個連結したものが、図5(e)に示す共振子32である。
図5(c)に示すような、共振子30を2個連結してなる共振子31、及び、図5(e)に示すような、共振子30を3個連結してなる共振子32は、これらが一体となって振動するため、それぞれ図5(d)及び図5(f)に示すような振幅分布となって振動し、これらの共振周波数は、図5(a)に示すような共振子30が1個の場合の共振周波数に比べ、それぞれ1/2及び1/3となる。このような原理に基づき、図1に示す本実施形態の低周波振動子1は、1つの鼓状振動子(1a、1b、1c)の共振周波数をfとした場合、3個の鼓状振動子が連結されていることから全体の共振周波数は(1/3)fとなり、より低周波化される。
上述したように、従来、個々の板状振動子を独立させて用いた場合、板状振動子をそれぞれ低周波化しなければならず、また、板の長さをn倍にすれば共振周波数は原理的に1/nとなるが、長さがn倍になった場合、その強度は大幅に低下して実用に供することはできず、また、製造上も困難であるという問題があった。また、円板振動子においても、直径をn倍にすれば共振周波数は1/nとなるが、面積がn倍となり、重量もn倍となってしまうという問題があった。
これに対し、本発明に係る低周波振動子では、上記構成により、低周波化が容易であり、また、非常に強固な強度が得られるとともに、小型軽量化が可能となる。
以上説明したように、本発明に係る低周波振動子によれば、上記構成の如く、円板状撓み振動子2a、2bが金属製円筒7の上端7aおよび下端7bの両側に取付けられてなる鼓状振動子1a、1b、1cを複数備え、これら小型で強固な複数の鼓状振動子1a、1b、1cの各々が中心軸6上に連結されてなるので、容易に低周波化することができ、また、非常に強固が得られる。また、矩形板状振動子を用いた場合に比べて長さを短くすることができるとともに、円板状振動子を用いた場合に比べて直径を大幅に小さくすることができ、小型軽量化を図ることができるとともに、振動子の屈曲性が良好となる。
[無指向性型低周波水中音響送受波器]
本実施形態の無指向性型低周波水中音響送受波器50について、図6及び図7を用いて以下に詳細に説明する。図6は上述した本発明に係る低周波振動子を用いてなる無指向性型低周波水中音響送受波器の全体外観図であり、図7は図6に示すA−A面の断面図である。
なお、以下の説明において、上述した本実施形態の低周波振動子と共通する構成については同じ符号を付与するとともに、その詳しい説明を省略する。
本実施形態の無指向性型低周波水中音響波送受波器50は、上述したような低周波振動子(図1に示す低周波振動子1を参照)に、さらに、中心軸6方向において両端側に配される鼓状振動子51a、51bの金属製円筒71の外周に環状溝15を設け、該環状溝15に弾性体滑動リング16が取り付けられてなる低周波振動子51を、弾性体滑動リング16により滑動でき且つ密封できる内径とされた円筒状ケース12の内部に装入し、円筒状ケース12の両端部12a、12bを半球状音響ゴムカバー11a、11bで覆うように封止するとともに、低周波振動子51の両端側に配される鼓状振動子51a、51bと半球状音響ゴムカバー11a、11bとの間に設けられた空間に音響油14a、14bが注入されてなり、概略構成されている。また、図示例の無指向性型低周波水中音響波送受波器50は、中心軸6方向において2個の鼓状振動子51a、51bが備えられているので、これら鼓状振動子51a、51bの何れもが中心軸6方向において両端側に配された構成とされている。
また、図6及び図7に示す例の無指向性型低周波水中音響波送受波器50は、円筒状ケース12の側面12cに水密型コネクタ13が取付けられた構成とされている。
図7に示すように、円筒状ケース12の内部には、鼓状振動子51a及び鼓状振動子51bの2つが金属製線状連結部材3aによって連結されてなる低周波振動子51が装入されている。この低周波振動子51をなす鼓状振動子51a、51bに備えられる金属製円筒71の側面71cの外周には環状溝15が設けられ、該環状溝15には弾性体滑動リング16が装着されている。また、鼓状振動子51a、51bの信号線41は、図2に示す低周波振動子1の信号線4と同様、信号線取り出し孔81を通じて引き出され、水密コネクタ13に接続されている。
また、図6及び図7に示すように、円筒状ケース12の両端部12a、12bには、これら両端部12a、12bをそれぞれ覆うように半球状音響ゴムカバー11a、11bが取付けられることで封止されており、鼓状振動子51a、51bと半球状音響ゴムカバー11a、11bとの間に設けられた空間に音響油14a、14bが注入、充填されている。ここで、音響油14a、14bがそれぞれ充填された空間は、鼓状振動子51a、51bが円筒状ケース12の内面を滑動した際でも、弾性体滑動リング16によって密封が保たれるように構成されている。
次に、上述したような構造を有する無指向性型低周波水中音響送受波器50の動作について、図10に例示する模式図に基づいて説明する(図7も参照)。図10(a)、図10(b)及び図10(c)は、図4(a)、図4(b)及び図4(c)に示す低周波振動子とそれぞれ対応する模式図であり、図10(a)は信号線41に印加される電圧がゼロの場合、図10(b)は信号線41に印加される電圧が正の場合、図10(c)は信号線41に印加される電圧が負の場合の無指向性型低周波水中音響送受波器50の状態を示す模式断面図である。
ここで、図10(b)においては、各鼓状振動子51a、51bに備えられるドーナツ状薄板圧電振動子9に正の電圧が印加されたためにドーナツ状薄板圧電振動子9の径が増大し、これによって各円板状撓み振動子2a、2bが膨らみ、これに伴って各鼓状振動子51a、51bが円筒状ケース12内を滑動し、音響油14a、14bが充填された空間を覆う半球状音響ゴムカバー11a、11bが図示例のように膨らんだ状態を示している。一方、図10(c)においては、各鼓状振動子51a、51bに備えられるドーナツ状薄板圧電振動子9に負の電圧が印加されたためにドーナツ状薄板圧電振動子9の径が縮小し、これによって各円板状撓み振動子2a、2bが凹み、これに伴って各鼓状振動子51a、51bが円筒状ケース12内を滑動し、音響油14a、14bが充填された空間を覆う半球状音響ゴムカバー11a、11bが図示例のように凹んだ状態を示している。その他、本実施形態の無指向性型低周波水中音響送受波器50の動作形態については、上述した低周波振動子1と同様である。
以上説明したような、本実施形態の無指向性型低周波水中音響送受波器50によれば、信号線41に印加される電圧の極性に対応して、内部に音響油14a、14bが注入された半球状音響ゴムカバー11a、11bを膨らませたり、あるいは凹ませたりする動作となり、半球状音響ゴムカバー11a、11bから無指向性の音波を送受波できるものとなる。また、本実施形態の無指向性型低周波水中音響送受波器50は、上述の本発明に係る低周波振動子を用いて構成したものなので、大幅な低周波化を図ることができ、また、強固な強度及び小型軽量化が実現できる。
[円筒放射型低周波水中音響送受波器]
本実施形態の円筒放射型低周波水中音響送受波器60について、図8及び図9を用いて以下に詳細に説明する。図8は上述した本発明に係る低周波振動子を用いてなる円筒放射型低周波水中音響送受波器の全体外観図であり、図9は図8に示すB−B面の断面図である。
なお、以下の説明において、上述した本実施形態の低周波振動子あるいは無指向性型低周波水中音響送受波器と共通する構成については同じ符号を付与するとともに、その詳しい説明を省略する。
本実施形態の円筒放射型低周波水中音響送受波器60は、上述したような低周波振動子(図1に示す低周波振動子1を参照)に、さらに、中心軸6方向において両端側に配される鼓状振動子61a、61bの金属製円筒72の外周に環状溝15を設け、該環状溝15に弾性体滑動リング16が取り付けられてなる低周波振動子61を備え、該低周波振動子51の両端側に配される鼓状振動子61a、61bを、弾性体滑動リング16により滑動でき且つ密封できる内径とされた一対の円筒状ケース22a、22bの内部に各々装入するとともに、一対の円筒状ケース22a、22bの間には低周波振動子61を覆うように円筒状音響ゴムカバー17を設け、一対の円筒状ケース22a、22b及び円筒状音響ゴムカバー17の内部において、低周波振動子61の両端側に配される鼓状振動子61a、61bの間に設けられる空間に音響油14が注入されてなり、概略構成されている。
また、図9に示すように、円筒放射型低周波水中音響送受波器60は、一対の円筒状ケース22a、22b及び円筒状音響ゴムカバー17の内部において、2つの鼓状振動子61a、61bが金属製線状連結部材3aによって連結されている。
また、鼓状振動子61a、61bの信号線42は、図2に示す低周波振動子1や、図7に示す無指向性型低周波水中音響送受波器50と同様、信号線取り出し孔82を通じて引き出され、図9に示すような密封端子18に接続されている。また、グランド52は、鼓状振動子61aの金属部分、図示例においては円筒状ケース22aに接続されており、さらに、金属製線状連結部材3aを介して鼓状振動子61bの円板状撓み振動子2に接続されている。
また、図9に示すように、一対の円筒状ケース22a、22b及び円筒状音響ゴムカバー17の内部は、各鼓状振動子61a、61bに取り付けられた弾性体滑動リング16と密封端子18によって密封空間とされており、この空間に音響油14が充填されている。
次に、上述したような構造を有する円筒放射型低周波水中音響送受波器60の動作について、図11に例示する模式図に基づいて説明する(図9も参照)。図11(a)、図10(b)及び図10(c)は、図4(a)、図4(b)及び図4(c)に示す低周波振動子とそれぞれ対応する模式図であり、図11(a)は信号線42に印加される電圧がゼロの場合、図11(b)は信号線42に印加される電圧が正の場合、図11(c)は信号線42に印加される電圧が負の場合の円筒放射型低周波水中音響送受波器60の状態を示す模式断面図である。
ここで、図11(b)においては、各鼓状振動子61a、61bに備えられるドーナツ状薄板圧電振動子9に正の電圧が印加されたためにドーナツ状薄板圧電振動子9の径が増大し、これによって各円板状撓み振動子2a、2bが膨らみ、これに伴って各鼓状振動子61a、61bが円筒状ケース22a、22b内を滑動し、音響油14が充填された空間を広めて円筒状音響ゴムカバー17が図示例のように凹んだ状態を示している。一方、図11(c)においては、各鼓状振動子61a、61bに備えられるドーナツ状薄板圧電振動子9に負の電圧が印加されたためにドーナツ状薄板圧電振動子9の径が縮小し、これによって各円板状撓み振動子2a、2bが凹み、これに伴って各鼓状振動子61a、61bが円筒状ケース22a、22b内を滑動し、音響油14が充填された空間を狭めて円筒状音響ゴムカバー17が図示例のように膨らんだ状態を示している。その他、本実施形態の円筒放射型低周波水中音響送受波器60の動作形態については、上述した低周波振動子1と同様である。
以上説明したような、本実施形態の円筒放射型低周波水中音響送受波器60によれば、信号線42に印加される電圧の極性に対応して、内部に音響油14が注入された円筒状音響ゴムカバー17を凹ませたり、あるいは膨らませたりする動作となり、円筒状音響ゴムカバー17から無指向性の音波を送受波できるものとなる。また、本実施形態の円筒放射型低周波水中音響送受波器60は、上述の本発明に係る低周波振動子を用いて構成したものなので、大幅な低周波化を図ることができ、また、強固な強度及び小型軽量化が実現できる。
[低周波振動子の屈曲性]
図12は、本発明に係る低周波振動子の屈曲性を説明するための模式図である。図12(a)は外力が加わらない状態、図12(b)は外力が加わって屈曲した状態を示している。
本発明に係る低周波振動子は、鼓状振動子に備えられる円板状撓み振動子の振動面の間を金属製線状連結部材によって連結したものなので、円板状撓み振動子の振動面及び金属製線状連結部材の弾性により、図12(b)に示すように、容易に屈曲できる構造とされている。このような屈曲性は、上述したような本実施形態の円筒放射型低周波水中音響送受波器60において、その効果を発揮することができ、屈曲性に優れた送受波器を容易に構成することが可能となる。
[製造方法]
以下に、本発明に係る低周波振動子及び無指向性型低周波水中音響波送受波器並びに円筒放射型低周波水中音響送受波器の製造方法について、図面を適宜参照しながら説明する。
図1及び図2に示すような、本発明に係る低周波振動子1を製造する際は、まず、図3に示すように、ドーナツ状薄板圧電振動子9と金属製円板10とを、中心点(中心軸6)を合わせて貼り合わせることにより、円板状撓み振動子2a、2bを作製する。この際、ドーナツ状薄板圧電振動子9は、その負極側が金属製円板10に接するように貼り合わせる。
次いで、図2に示すように、円板状撓み振動子2aの正極側に信号線4を接続し、円板状撓み振動子2aを金属製円筒7の上端7aに取り付け、さらに、円板状撓み振動子2bの正極側にも信号線4を接続し、信号線4を信号線取り出し孔8に挿通させた後、円板状撓み振動子2bを金属製円筒7の下端7bに取付けることにより、鼓状振動子1aを作製する。
そして、上述した鼓状振動子1aと同様の方法で作製した鼓状振動子1b、1cを、金属製線状連結部材3aを用いて接着あるいは溶接等の方法によって連結する。これにより、各鼓状振動子1a、1b、1cの信号線4は互いに電気的に接続され、また、グランド線5は、各鼓状振動子1a、1b、1cの何れかの金属部分に接続された状態となり、低周波振動子1が得られる。
次に、図6及び図7に示すような、本発明に係る無指向性型低周波水中音響送受波器50の製造方法について説明する。
まず、無指向性型低周波水中音響送受波器を構成する低周波振動子を、上述と同様の方法によって作製するが、本例においては、図7に示すように、2個の鼓状振動子51a、51bからなる低周波振動子51を作製する。また、この際、図7に示すように、鼓状振動子1a、1bは、外周に環状溝15が形成された金属製円筒71を使用する。また、3個以上の鼓状振動子を連結した低周波振動子を作製する場合には、中心軸6の軸方向において両端側に配される鼓状振動子として外周に環状溝15が形成された金属製円筒71を用い、他の鼓状振動子の金属製円筒は、両端側の鼓状振動子の金属製円筒71の外径よりも小さな外径のものを用いる。
次いで、鼓状振動子51a、51bの環状溝15に弾性体滑動リング16を嵌めこみ、低周波振動子51全体を円筒状ケース12内に滑り込ませて装入し、信号線41とグランド線55を水密コネクタ13に接続した後、水密コネクタ13を円筒状ケース12に取り付ける。
次いで、円筒状ケース12の両端部12a、12bを覆うように半球状音響ゴムカバー11a、11bを取り付け、また、その内部に被せてその内部に音響油14a、14bを注入して充填する。この際の音響油14a、14bの注入方法としては、例えば、低周波振動子51が組み込まれた円筒状ケース12の両端部12a、12bを音響油に浸し、この状態で半球状音響ゴムカバー11a、11bを取り付けるという方法が挙げられるが、特に限定されず、適宜採用することができる。
なお、本実施形態においては詳細な説明並びに図示を省略しているが、半球状音響ゴムカバー11a、11bの内部に注入された音響油14a、14bが外に漏れ出さないように、半球状音響ゴムカバー11a、11bの外側からバンド等を用いて、円筒状ケース12に締め付けることが好ましい。
上記方法により、本実施形態の無指向性型低周波水中音響送受波器50が得られる。
次に、図8及び図9に示すような、本発明に係る円筒放射型低周波水中音響送受波器60の製造方法について説明する。
まず、円筒放射型低周波水中音響送受波器を構成する低周波振動子を、上述と同様の方法によって作製するが、本例においては、図9に示すように、2個の鼓状振動子61a、61bからなる低周波振動子61を作製する。この際、上述した無指向性型低周波水中音響送受波器と同様、鼓状振動子61a、61bは、外周に環状溝15が形成された金属製円筒72を使用する。
次いで、鼓状振動子61a、61bの環状溝15に弾性体滑動リング16を嵌めこみ、鼓状振動子61aを円筒状ケース22aに、鼓状振動子61bを円筒状ケース22bに滑り込ませて装入し、信号線42を密封端子18に接続し、グランド線56を鼓状振動子61aの金属部、図示例では円板状撓み振動子2aに接続する
そして、円筒状ケース22aと円筒状ケース22bの間に円筒状音響ゴムカバー17を取り付け、その内部に音響油14を注入して充填する。
上記方法により、本実施形態の円筒放射型低周波水中音響送受波器60が得られる。
[その他の実施の形態]
本実施形態においては、低周波振動子として、図1及び図2に示すような3個の鼓状振動子1a、1b、1cを用いた低周波振動子1を例に挙げて説明し、また、無指向性型低周波水中音響送受波器として、図6及び図7に示すような2個の鼓状振動子51a、51bを用いた無指向性型低周波水中音響送受波器50を、円筒放射型低周波水中音響送受波器として、図8及び図9に示すような円筒放射型低周波水中音響送受波器60を例に挙げて説明しているが、本発明はこれらの構成に限定されるものではない。
例えば、本発明の低周波振動子、及び、無指向性型低周波水中音響波送受波器並びに円筒放射型低周波水中音響送受波器に用いられる鼓状振動子の数は、上記形態には限定されず、n個の鼓状振動子を、n−1個の金属製線状連結部材で直線状に連結した構成であれば良く、適宜決定することが可能である。
本発明の低周波振動子及びそれを用いた無指向性型低周波水中音響波送受波器並びに円筒放射型低周波水中音響送受波器の活用例としては、例えば、水中に投下して使用する小型音源ブイや、船舶からえい航するラインアレイ等が挙げられ、適宜採用することが可能である。
本発明に係る低周波振動子の一例を模式的に説明する図であり、全体外観を示す概略図である。 本発明に係る低周波振動子の一例を模式的に説明する図であり、内部構造を示す断面図である。 本発明に係る低周波振動子の一例を模式的に説明する図であり、円板状撓み振動子の構造を説明する概略図である。 本発明に係る低周波振動子の一例を模式的に説明する図であり、動作原理を示す概略断面図である。 本発明に係る低周波振動子の原理を、共振子を用いて模式的に説明する図である。 本発明に係る無指向性型低周波水中音響送受波器の一例を模式的に説明する図であり、全体外観を示す概略図である。 本発明に係る無指向性型低周波水中音響送受波器の一例を模式的に説明する図であり、内部構造を示す断面図である。 本発明に係る円筒放射型低周波水中音響送受波器の一例を模式的に説明する図であり、全体外観を示す概略図である。 本発明に係る円筒放射型低周波水中音響送受波器の一例を模式的に説明する図であり、内部構造を示す断面図である。 本発明に係る無指向性型低周波水中音響送受波器の一例を模式的に説明する図であり、動作原理を示す概略断面図である。 本発明に係る円筒放射型低周波水中音響送受波器の一例を模式的に説明する図であり、動作原理を示す概略断面図である。 本発明に係る低周波振動子の一例を模式的に説明する図であり、屈曲性を示す概略断面図である。
符号の説明
1、51、61…低周波振動子、1a、1b、1c、51a、51b、61a、61b…鼓状振動子、2a、2b…円板状撓み振動子、3a、3b…金属製線状連結部材、4、41、42…信号線、5、51、52…グランド線、6…中心軸、7、71、72…金属製円筒、7a…上端、7b…下端、8、81、82…信号線取り出し孔、9…ドーナツ状薄板圧電振動子、10…金属製円板、11a、11b…半球状音響ゴムカバー、12、22a、22b…円筒状ケース、12a、12b…両端部、14、14a、14b…音響油、15…環状溝、16…弾性体滑動リング、17…円筒状音響ゴムカバー

Claims (3)

  1. ドーナツ状薄板圧電振動子が金属製円板に対して中心点を合わせて貼り合わせられてなる円板状撓み振動子が、金属製円筒の上端および下端の両端に、それぞれの向きを逆向きにすることで、前記ドーナツ状薄板圧電振動子が前記金属性円筒の内部で各々対向するように取付けられてなる鼓状振動子を複数備え、
    前記円板状撓み振動子に備えられるドーナツ状薄板圧電振動子は、開放された上面側が正極、金属製円板側の下面側が負極とされ、前記ドーナツ状薄板圧電振動子の負極と金属製円板とが電気的に接続されており、
    前記複数の鼓状振動子の何れかに備えられる一方の前記円板状撓み振動子の中心部と、他の前記鼓状振動子に備えられる一方の前記円板状撓み振動子の中心部とを金属製線状連結部材で各々連結することにより、前記複数の鼓状振動子の各々が中心軸上に連結されてなることを特徴とする低周波振動子。
  2. ドーナツ状薄板圧電振動子が金属製円板に対して中心点を合わせて貼り合わせられてなる円板状撓み振動子が、金属製円筒の上端および下端の両端に、前記ドーナツ状薄板圧電振動子が前記金属性円筒の内部で各々対向するように取付けられてなる鼓状振動子を複数有し、前記複数の鼓状振動子の何れかに備えられる一方の前記円板状撓み振動子の中心部と、他の前記鼓状振動子に備えられる一方の前記円板状撓み振動子の中心部とを金属製線状連結部材で各々連結することにより、前記複数の鼓状振動子の各々が中心軸上に連結され、さらに、中心軸方向において両端側に配される前記鼓状振動子の前記金属製円筒の外周に環状溝を設け、該環状溝に弾性体滑動リングが取り付けられてなる低周波振動子を備え、
    前記低周波振動子を、前記弾性体滑動リングにより滑動でき且つ密封できる内径とされた円筒状ケースの内部に装入し、前記円筒状ケースの両端部を半球状音響ゴムカバーで覆うように封止するとともに、前記低周波振動子の両端側に配される前記鼓状振動子と前記半球状音響ゴムカバーとの間に設けられた空間に音響油が注入されてなることを特徴とする無指向性型低周波水中音響波送受波器。
  3. ドーナツ状薄板圧電振動子が金属製円板に対して中心点を合わせて貼り合わせられてなる円板状撓み振動子が、金属製円筒の上端および下端の両端に、前記ドーナツ状薄板圧電振動子が前記金属性円筒の内部で各々対向するように取付けられてなる鼓状振動子を複数有し、前記複数の鼓状振動子の何れかに備えられる一方の前記円板状撓み振動子の中心部と、他の前記鼓状振動子に備えられる一方の前記円板状撓み振動子の中心部とを金属製線状連結部材で各々連結することにより、前記複数の鼓状振動子の各々が中心軸上に連結され、さらに、中心軸方向において両端側に配される前記鼓状振動子の前記金属製円筒の外周に環状溝を設け、該環状溝に弾性体滑動リングが取り付けられてなる低周波振動子を備え、
    前記低周波振動子の両端側に配される前記鼓状振動子を、前記弾性体滑動リングにより滑動でき且つ密封できる内径とされた一対の円筒状ケースの内部に各々装入するとともに、前記一対の円筒状ケースの間には前記低周波振動子を覆うように円筒状音響ゴムカバーを設け、
    前記一対の円筒状ケース及び前記円筒状音響ゴムカバーの内部において、前記低周波振動子の両端側に配される前記鼓状振動子の間に設けられる空間に音響油が注入されてなることを特徴とする円筒放射型低周波水中音響送受波器。
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