JP5125178B2 - β型銅フタロシアニン顔料の製造方法及びβ型銅フタロシアニン顔料 - Google Patents
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Description
銅フタロシアニンの結晶型にはα型、β型、ε型、π型、X型等の形態があり、工業的に顔料として使用されるのは、α型、β型、ε型であるが、β型は安定であり且つ色調が美しいため、色材として特に好ましく用いられる。
通常、合成によって得られる銅フタロシアニンは10〜200μm程度の巨大粒子であり(そのため粗製銅フタロシアニンと呼ばれる。以下本発明において粗製銅フタロシアニンと略記する)、そのままの形状で塗料や印刷インキ等に配合することが出来ない。従って該粗製銅フタロシアニンを、塗料用や印刷インキ用顔料として使用可能な大きさまで調整するための顔料化が行われる。
たとえば、α/β混合結晶型銅フタロシアニンをキシレン等の結晶化溶剤に浸漬して、β型結晶形に転移させてβ型銅フタロシアニン顔料を得る方法(たとえば特許文献1及び2参照)が知られている。
しかしながら、この方法で得られたβ型銅フタロシアニン顔料は、ソルトミリング法で得られる顔料に比較して、色相が赤味で、バインダー樹脂への顔料分散性が悪いうえ、着色力も劣る。色相が赤味となる原因は、
(a)α/β混合結晶型を有機溶剤中でβ型に結晶変換する際に針状の大きな結晶に成長する。あるいは、
(b)β型への変換の際にα/β混合結晶型が十分にほぐれないためα型結晶が残存する。
ことが原因と考えられており、また分散性が悪い原因は、
(c)α/β混合結晶型銅フタロシアニンは一次結晶が強く凝集しており、有機溶剤に浸漬した程度では十分にほぐれない。
ことが原因と考えられている。
α/β混合結晶型銅フタロシアニンをイソプロピルアルコール、キシレンおよび水の3種の液中でβ変換後、機械分散する方法、(たとえば特許文献5参照)
粗製フタロシアニンをロジンとともに乾式磨砕後、得られたα/β混合結晶型銅フタロシアニンを有機溶剤で加熱処理する方法、(たとえば特許文献6参照)
α/β混合結晶型銅フタロシアニンを、顔料誘導体の存在下にβ型変換する方法、(たとえば特許文献7参照)
粗製フタロシアニンを50〜180℃で乾式磨砕して得たα/β混合結晶型銅フタロシアニンを水と有機溶剤で処理する方法、(たとえば特許文献8参照)
粗製フタロシアニンを110〜200℃で乾式磨砕して得たα/β混合結晶型銅フタロシアニンを水/有機溶剤で処理し、アスペクト比1〜3のβ結晶型銅フタロシアニンを得る方法(たとえば特許文献9参照)
α/β混合結晶型銅フタロシアニンを120〜200℃の水に曝し、アスペクト比1〜3のβ結晶型銅フタロシアニンを得る方法(たとえば特許文献10参照)等が知られている。しかしいずれの方法も、工程が非常に煩雑であったり、収率が低かったりする問題がある。
α/β混合結晶型銅フタロシアニンと、非水溶媒と、非水溶媒に可溶な特定のポリマーの存在下で、前記非水溶媒に可溶でありかつ重合後に不溶もしくは難溶になる少なくとも1種の重合性不飽和単量体を重合させる方法が、該重合の下でα型銅フタロシアニンがβ型銅フタロシアニンに容易に転移でき、且つ得られたβ型銅フタロシアニンは、アスペクト比が大きいにも関わらず、良好な着色力および顔料分散性を示す事を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明で使用するα/β混合結晶型銅フタロシアニンは、粗製銅フタロシアニンを乾式磨砕する事により得ることができる。
粗製銅フタロシアニンは、公知慣用の方法で製造でき、例えば次の(I)又は(II)の方法が挙げられる。
(II)無水フタル酸及び/又はその誘導体、銅及び/又はその化合物、尿素及び/又はその誘導体を、触媒の存在下、有機溶剤中又はその不存在下において、180〜300℃で常圧又は加圧下で加熱反応させる。この際の(I)、又は(II)のいずれの場合も、有機溶剤を使用した場合には該溶剤を留去し、不純物を除去するために、アルカリ水溶液及び/又は酸性水溶液中に分散し、濾過、水洗、乾燥することで、粗製銅フタロシアニンが得られる。
本発明で使用する非水溶媒は、脂肪族炭化水素系溶剤および/または脂環式炭化水素系溶剤を必須とする有機溶剤である。脂肪族炭化水素系溶剤および/または脂環式炭化水素系溶剤としては、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シェルケミカルズ社製品の「ロウス」もしくは「ミネラルスプリットEC」、エクソンモービルケミカル社製品の「アイソパーC」、「アイソパーE」、「アイソパーG」、「アイソパーH」、「アイソパーL」、「アイソパーM」、「ナフサ3号」、「ナフサ5号」もしくは「ナフサ6号」、出光石油化学株式会社製品の「ソルベント7号」、「IPソルベント1016」、「IPソルベント1620」、「IPソルベント2028」もしくは「IPソルベント2835」、株式会社ジャパンエナジー製品の「ホワイトゾール」等が挙げられる。
混合して使用する際には、前記脂肪族炭化水素系溶剤および/または脂環式炭化水素系溶剤の使用量を、50質量%以上とすることが好ましく、より好ましくは60質量%以上である。
本発明で使用する非水溶媒に可溶なポリマー(A)は、重合性不飽和基を含有するポリマー(A−1)、非水溶媒に可溶なアルキド樹脂(A−2)及びアクリル変性アルキド樹脂(A−3)からなる群から選ばれる少なくとも1つのポリマーである。(以下、重合性不飽和基を含有するポリマー(A−1)、非水溶媒に可溶なアルキド樹脂(A−2)及びアクリル変性アルキド樹脂(A−3)を総称する場合はポリマー(A)と略す)
重合性不飽和基を含有する非水溶媒に可溶なポリマー(A−1)は、具体的には、炭素原子数4個以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを主成分とする重合性不飽和単量体の共重合体に重合性不飽和基を導入したポリマー、あるいは、炭素原子数4個以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを主成分とする重合性不飽和単量体の共重合体からなるマクロモノマーなどが挙げられる。
重合性不飽和基の導入方法としては、例えば、予め前記共重合成分としてアクリル酸やメタクリル酸等のカルボキシル基含有重合性単量体や、ジメチルアミノエチルメタクリレートやジメチルアミノプロピルアクリルアミド等のアミノ基含有重合性単量体を配合し共重合させ、カルボキシル基やアミノ基を有する前記共重合体を得、次に該カルボキシル基やアミノ基と、グリシジルメタクリレート等のグリシジル基及び重合性不飽和基を有する単量体を反応させる方法、予め前記共重合成分として2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート等の水酸基含有単量体を配合し共重合させ、水酸基を有する前記共重合体を得、次に該水酸基と、イソシアネートエチルメタクリレートの等のイソシアネート基と重合性不飽和基を有する単量体を反応させる方法、重合の際にチオグリコール酸を連鎖移動剤として使用して共重合体末端にカルボキシル基を導入し、該カルボキシル基に、グリシジルメタクリレートの等のグリシジル基と重合性不飽和基を有する単量体を反応させる方法、重合開始剤として、アゾビスシアノペンタン酸の等のカルボキシル基含有アゾ開始剤を使用して共重合体にカルボキシル基を導入し、該カルボキシル基にグリシジルメタクリレートの等のグリシジル基と重合性不飽和基を有する単量体を反応させる方法等が挙げられる。中でも、アクリル酸やメタクリル酸等のカルボキシル基含有単量体あるいはジメチルアミノエチルメタクリレートやジメチルアミノプロピルアクリルアミド等のアミノ基含有単量体を共重合しておき、そのカルボキシル基あるいはアミノ基とグリシジルメタクリレートの等のグリシジル基と重合性不飽和基を有する単量体を反応させる方法が最も簡便であり好ましい。
本発明で使用する非水溶媒に可溶なアルキド樹脂(A−2)は、非水溶媒への溶解性の高さから油長の高いアルキド樹脂の使用が好ましく、長油アルキド樹脂の使用が最も好ましい。
具体的には、たとえば、オクチル酸、ラウリル酸、ステアリン酸もしくは「バーサテイック酸」(シェル社製の合成脂肪酸)の等の飽和脂肪酸;オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エレオステアリン酸もしくはリシノール酸の等の不飽和脂肪酸;「パモリン200もしくは300」(米国ハーキュレス社製の合成乾性油脂肪酸)、支那桐油(脂肪酸)、あまに油(脂肪酸)、脱水ひまし油(脂肪酸)、トール油(脂肪酸)、綿実油(脂肪酸)、大豆油(脂肪酸)、オリーブ油(脂肪酸)、サフラワー油(脂肪酸)、ひまし油(脂肪酸)もしくは米糖油(脂肪酸)の等の(半)乾性油(脂肪酸);または水添やし油脂肪酸、やし油脂肪酸もしくはパーム油脂肪酸の等の不乾性油(脂肪酸)などの油又は脂肪酸から選ばれる1種または2種以上の混合物を使用して、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトールまたはソルビトールの等の多価アルコールの1種または2種以上と、安息香酸、p−t−ブチル安息香酸、(無水)フタル酸、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸、テトラクロロ(無水)フタル酸、ヘキサクロロ(無水)フタル酸、テトラブロモ(無水)フタル酸、トリメリット酸、「ハイミック酸」〔日立化成工業(株)製品〕、(無水)こはく酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無水)イタコン酸、アジピン酸、セバチン酸または、しゆう酸などのカルボン酸の1種または2種以上とを、常法により、さらに必要に応じて、「トーレシリコーンSH−6018」〔トーレシリコーン(株)製品〕、「X−22−160AS、KR−212もしくは213」〔信越化学工業(株)製品〕のような反応性シリコーン樹脂、「カージュラE」(前掲の「バーサティック酸」のグリシジルエステル;シェル社製品)などの脂肪酸のグリシジルエステルのようなモノエポキシ化合物、または「エピクロン200もしくは400」〔大日本インキ化学工業(株)製品〕ないしは「エピコート828もしくは1001」(シェル社製品)のようなポリエポキシ化合物、あるいはトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートもしくは4,4−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)などのジイソシアネート類、これらのジイソシアネート類と上記多価アルコールや水などとの付加反応により得られるポリイソシアネート類、またはジイソシアネート類同士の(共)重合により得られるイソシアヌル環を有するポリイソシアネート類の1種または2種以上で以て、前記多価アルコールやカルボン酸などの一部を置き換えて、常法により、反応させて得られる、アルキド樹脂が挙げられる。
本発明で使用する非水溶媒に可溶なアクリル変性アルキド樹脂(A−3)は、前記アルキド樹脂(A−2)の存在下に重合性不飽和単量体を重合させて得られるもの、あるいはアルキド樹脂に付加反応などによってアクリル重合体をグラフトしたもの等を指す。その際に重合される重合性不飽和単量体としては、炭素原子数4個以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート、例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、等の使用が、非水溶媒への溶解性の高さから特に好ましい。該重合性不飽和単量体は単独で使用してもよいし、複数種を組み合わせて使用してもよい。中でも、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリルメタクリレート等の炭素数4個から12個のアルキル基を持つ直鎖あるいは分岐のアルキル(メタ)アクリレートの使用が特に好ましい。
本発明で使用する、非水溶媒に可溶でありかつ重合後に不溶もしくは難溶になる少なくとも1種の重合性不飽和単量体(B)は、具体的には例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレートもしくはi−プロピル(メタ)アクリレート、または(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニルもしくはフッ化ビニリデンのようなオレフィン類などの、いわゆる反応性極性基(官能基)をもたないビニル系モノマー類;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドもしくはアルコキシ化N−メチロール化(メタ)アクリルアミド類などのアミド結合含有ビニル系モノマー類;ジアルキル〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕ホスフェート類もしくは(メタ)アクリロイロキシアルキルアシッドホスフェート類、またはジアルキル〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕ホスファイト類もしくは(メタ)アクリロイロキシアルキルアシッドホスファイト類;上記(メタ)アクリロイロキシアルキルアシッドホスフェート類ないしはアシッドホスファイト類のアルキレンオキシド付加物やグリシジル(メタ)アクリレートやメチルグリシジル(メタ)アクリレートなどエポキシ基含有ビニル系モノマーとリン酸または亜リン酸あるいはこれらの酸性エステル類とのエステル化合物をはじめ、3−クロロ−2−アシッドホスホキシプロピル(メタ)アクリレートなどのリン原子含有ビニル系モノマー類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジ−2−ヒドロキシエチルフマレートもしくはモノ−2−ヒドロキシエチルモノブチルフマレートまたは、ポリプロピレングリコールもしくは、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、あるいは「プラクセルFM、FAモノマー」(ダイセル化学株式会社製のカプロラクトン付加モノマー)の等の重合性不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類またはこれらとε−カプロラクトンとの付加物などをはじめ、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸もしくはシトラコン酸の等の不飽和モノ−ないしはジカルボン酸をはじめ、これらのジカルボン酸と1価のアルコールとのモノエステル類などの重合性不飽和カルボン酸類、または前記の重合性不飽和カルボン酸ヒドロキシアルキルエステル類とマレイン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘンゼントリカルボン酸、ベンゼンテトラカルボン酸、「ハイミック酸」、テトラクロルフタル酸もしくはドデシニルコハク酸の等のポリカルボン酸の無水物との付加物のような各種の不飽和カルボン酸類と「カージュラE」、やし油脂肪酸グリシジルエステルもしくはオクチル酸グリシジルエステルの等の1価のカルボン酸のモノグリシジルエステルまたはブチルグリシジルエーテル、エチレンオキシド、もしくはプロピレンオキシドの等のモノエポキシ化合物との付加物またはこれらとε−カプロラクトンとの付加物あるいはヒドロキシビニルエーテルのような水酸基含有重合性不飽和単量体類;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類;グリシジル(メタ)アクリレート、(β−メチル)グルシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アリルグルシジルエーテルもしくは重合性不飽和カルボン酸類またはモノ−2−(メタ)アクリロイルオキシモノエチルフタレートの等の水酸基含有ビニルモノマーと前記ポリカルボン酸無水物との等モル付加物の等の各種の不飽和カルボン酸に、「エピクロン200」、「エピクロン400」、「エピクロン441」、「エピクロン850」もしくは「エピクロン1050」(大日本インキ化学工業(株)製のエポキシ樹脂〕、または「エピコート828」、「エピコート1001」もしくは「エピコート1004」(ジャパンエポキシレジン株式会社製エポキシ樹脂)、「アラルダイト6071」もしくは「アラルダイト6084」(スイス国チバ・ガイギー社製のエポキシ樹脂)、さらには「チッソノックス221」〔チッソ株式会社製のエポキシ化合物〕、または「デナコールEX−611」〔長瀬化成株式会社製のエポキシ化合物の等の、1分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する各種のポリエポキシ化合物を等モル比で付加反応させて得られるエポキシ基含有重合性化合物などのエポキシ基含有重合性不飽和単量体類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート−ヘキサメチレンジイソシアネート等モル付加物や、イソシアネートエチル(メタ)アクリレートの等のイソシアネート基とビニル基とを有するモノマーなどのイソシアネート基含有α,β−エチレン性不飽和単量体類;ビニルエトキシシラン、α−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメチルシロキシエチル(メタ)アクリレート、「KR−215、X−22−5002」(信越化学工業株式会社製品)等のシリコン系モノマー類などのアルコキシシリル基含有重合性不飽和単量体類;そして、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸もしくはシトラコン酸の等の不飽和モノ−もしくはジカルボン酸をはじめ、これらのジカルボン酸と1価アルコールとのモノエステル類などのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸類、または2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジ−2−ヒドロキシエチルフマレート、モノ−2−ヒドロキシエチル−モノブチルフマレートもしくはポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートの等のα,β−不飽和カルボン酸ヒドロアルキルエステル類とマレイン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ベンゼントリカルボン酸、ベンゼンテトラカルボン酸、「ハイミック酸」、テトラクロルフタル酸もしくはドデシニルコハク酸の等のポリカルボン酸の無水物との付加物などのカルボキシル基含有α,β−エチレン性不飽和単量体類などがある。
中でも、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等の炭素原子数が3以下のアルキル(メタ)アクリレート類の使用が好ましい。さらに、顔料表面の表面特性を変化させ、顔料分散剤あるいは顔料分散樹脂との相互作用を高めるために、少なくとも1種のカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、ヒドロキシル基、ジメチルアミノ基等の官能基を含有する重合性不飽和単量体を、共重合する事が好ましい。
また、本発明の効果を損なわない範囲において、前記重合性不飽和単量体(C)以外の汎用の単量体を併用してもよい。そのような単量体としては、例えば前述の炭素原子数4個以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートや前記のアルキル(メタ)アクリレート以外の使用が可能な重合性不飽和単量体が挙げられる。
多官能重合性不飽和単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリエトキシトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、またはアリルメタクリレート等が挙げられる。
本発明のβ型銅フタロシアニン顔料は、前記α/β混合結晶型銅フタロシアニンと、前記非水溶媒と、前記重合性不飽和基を含有するポリマー(A−1)、アルキド樹脂(A−2)及びアクリル変性アルキド樹脂(A−3)からなる群から選ばれる少なくとも1つの非水溶媒に可溶なポリマー(A)との存在下で、前記重合性不飽和単量体(B)を重合させて得る。重合させる際にα型銅フタロシアニンがβ型銅フタロシアニンに転移する。従来、銅フタロシアニン顔料は、α型を含んでいなくとも、β型自体の結晶が大きい、すなわちアスペクト比が高いと、色味や分散性に劣るものであった。しかしながら本発明の製造方法では、粗製銅フタロシアニンを乾式粉砕して得た状態のα/β混合結晶型銅フタロシアニンから得られるβ型銅フタロシアニン顔料は、アスペクト比が大きいにもかかわらず、色味や分散性に優れるものである。
一方、α型銅フタロシアニンからβ型銅フタロシアニンへの転移は、溶媒、温度等の影響により起こることから、重合反応時に転移が生じると考えられる。従って重合反応温度は、α型からβ型へ転移するのに好適な温度がより好ましく、60℃以上であればより好ましい。
その際、前記ポリマー(A)の使用量は目的に応じて適宜最適化されるので特に限定はないが、通常はα/β混合結晶型銅フタロシアニン100部に対して1〜200部を使用し、より好ましくは5〜50部、さらに好ましくは5〜30部である。
また、前記重合性不飽和単量体(B)の使用量も、目的に応じて適宜最適化されるので特に限定はないが、通常はα/β混合結晶型銅フタロシアニン100部に対して1〜200部を使用し、より好ましくは5〜50部、さらに好ましくは5〜30部である。
その際、前記ポリマー(A)の100部に対して、前記重合性不飽和単量体(B)は通常10〜400部の割合で使用することが好ましく、好ましくは30〜400部、さらに好ましくは50〜200部である。
重合開始剤は前記非水溶媒には溶解し難いものもあるため、予め前記重合性不飽和単量体(B)に溶解し、α/β混合結晶型銅フタロシアニンと、非水溶媒と、重合性不飽和基を含有するポリマー(A−1)、アルキド樹脂(A−2)及びアクリル変性アルキド樹脂(A−3)からなる群から選ばれる少なくとも1つの非水溶媒に可溶なポリマー(A)との混合系に加える方法が好ましい。
また、前記重合性不飽和単量体(B)あるいは重合開始剤を溶解した前記重合性不飽和単量体(B)は、重合温度に達した状態で滴下法により加えることもできるが、昇温前の常温の状態で加え、充分に混合された後に昇温し、重合させる方法が安定であり好ましい。
重合温度は通常60℃〜130℃の範囲である。しかしながらα/β混合結晶型銅フタロシアニンは高温時では変質や極度の結晶成長などの形態変化が生じることがあるため、70〜100℃で重合することが好ましい。
温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、ヘプタンの800部と酢酸ブチルの170部からなる反応溶媒を仕込んで90℃に昇温し、同温度に達したところで、アクリル酸ブチルの985部とメタクリル酸の15部と2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)の7部からなる単量体混合物を5時間かけて滴下し、滴下終了後も、同温度に10時間保持して反応を続行した。
反応液の温度を50℃に下げ、t−ブチルピロカテコールの0.2部を酢酸ブチルの15部に溶解した溶液を加え、さらにグリシジルメタクリレートの15部、ジメチルアミノエタノールの30部を加えた後(以下t−ブチルピロカテコールの0.2部、酢酸ブチルの15部、グリシジルメタクリレートの15部、ジメチルアミノエタノールの30部を併せて付加反応溶液という)を加えた後に、80℃まで昇温し、同温度で10時間反応を行う事で、非水溶媒に可溶な重合性不飽和基を含有するポリマー(A−1−1)の溶液を得た。配合比を表1に示す。
配合比を表1に記載の配合比とする以外は、参考例1と同様の方法により重合性不飽和基含有ポリマー(A−1−2)〜(A−1−6)を得た。
温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えた四つ口フラスコに、ヘプタンの580部と酢酸ブチルの50部からなる反応溶媒を仕込んで90℃に昇温し、同温度に達したところで、アクリル酸ブチルの350部、ベッコゾールP−470−67B(大日本インキ化学工業製大豆油系アルキド樹脂、不揮発分:67%)の970部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートの10部および酢酸ブチルの50部からなる混合物を5時間かけて滴下し、滴下終了後も、同温度に10時間保持して反応を続行する事で、アクリル変性アルキド樹脂(A−3−1)の溶液を得た。配合比を表2に示す。
配合比を表2に記載の配合比とする以外は、参考例7と同様の方法によりアクリル変性アルキド樹脂(A−3−2)〜(A−3−3)を得た。
無水フタル酸1218部、尿素1540部、無水塩化第一銅200部、モリブデン酸アンモニウム5部および溶媒として炭素原子数5〜8個のアルキル基を有するアルキルベンゼンの混合物4000部を反応器に仕込み、撹拌しながら加熱して200℃まで昇温させた後、同温度で2.5時間反応させた。反応終了後、減圧下で溶媒を留去し、残った反応生成物を2%塩酸8000部中に加え、70℃で1時間撹拌した後、吸引濾過した。このようにして得たケーキを80℃の温水で充分洗浄した後、乾燥させて粗製銅フタロシアニンを得た。
5Lアトライターに3/8インチスチールビーズの13Kgを充填し、製造例1の粗製銅フタロシアニンの500部を90℃で20分間乾式磨砕する事で、α型結晶60%、β型結晶40%のα/β混合結晶型銅フタロシアニン(F−1)を得た。
5Lアトライターに3/8インチスチールビーズの13Kgを充填し、製造例1の粗製銅フタロシアニンの500部を120℃で60分間乾式磨砕する事で、α型結晶35%、β型結晶65%のα/β混合結晶型銅フタロシアニン(F−2)を得た。
5Lアトライターに3/8インチスチールビーズの13Kgを充填し、製造例1の粗製銅フタロシアニンの500部を60℃で60分間乾式磨砕する事で、α型結晶20%、β型結晶80%のα/β混合結晶型銅フタロシアニン(F−3)を得た。
製造例2で得たα/β混合結晶型銅フタロシアニン(F−1)の100部、参考例1のポリマー(A−1−1)の40部、1.25mmのジルコニアビーズの600部、ヘプタンの300部をポリエチレン広口瓶に入れ、ペイントシェーカー(東洋精機株式会社)で60分間混合を行った。ヘプタンの200部で希釈した後、ジルコニアビーズを除去し、顔料混合液を作成した。得られた顔料混合液の400部を温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えたセパラブルフラスコに仕込んだ後、重合性不飽和単量体(B)としてt−ブチルアクリルアミドスルホン酸の1.9部を20部のイオン交換水に溶解したものを加え、さらにメタクリル酸メチルの5部およびエチレングリコールジメタクリレートの2.5部の重合性単量体組成物に2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)の2部を溶解したものおよびヘプタンの350部を加えた。室温で30分間攪拌を続けた後、80℃に昇温し、同温度で15時間反応を続けた。降温後、濾過を行う事で、β型銅フタロシアニン顔料と溶媒混合物を分離した。得られたβ型銅フタロシアニン顔料を熱風乾燥機により100℃で5時間乾燥後、粉砕機にて粉砕を行う事で、β型銅フタロシアニン顔料「β顔料(1)」を得た。
広角X線回析により、α型を示すピークは完全に消失し、β型銅フタロシアニン顔料が生成している事が確認された。また、透過型電子顕微鏡により観察される1次粒子の大部分のアスペクト比(長さ対幅比)は3〜6であった。
使用するα/β混合結晶型銅フタロシアニン顔料、ポリマー(A)、分散時に使用する非水溶媒、および分散後の取り出し時に使用する非水溶媒を表3に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、顔料混合液を作成した。
得られた顔料混合液の400部を使用し、重合性不飽和単量体(B)を表3に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、「β顔料(2)」〜「β顔料(6)」を得た。
得られた「β顔料(2)」〜「β顔料(6)」はいずれも、広角X線回析により、α型を示すピークは完全に消失し、β型銅フタロシアニン顔料が生成している事が確認された。また、透過型電子顕微鏡により観察される1次粒子の大部分のアスペクト比(長さ対幅比)は3〜6であった。
製造例2で得たα/β混合結晶型銅フタロシアニン(F−1)の100部、ベッコゾールP−470−67B(大日本インキ化学工業製大豆油系アルキド樹脂、不揮発分:67%、溶剤:「ロウス」(シェルケミカルズ社製))の29.9部、1.25mmのジルコニアビーズの600部、ヘプタンの300部をポリエチレン広口瓶に入れ、ペイントシェーカー(東洋精機株式会社)で60分間混合を行った。ヘプタンの200部で希釈した後、ジルコニアビーズを除去し、顔料混合液を作成した。得られた顔料混合液の400部を温度計、攪拌機、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えたセパラブルフラスコに仕込んだ後、重合性不飽和単量体(B)としてメタクリル酸メチルの4.4部、ジメチルアミノメタクリレートの1.9部およびエチレングリコールジメタクリレートの3.2部の重合性単量体組成物に2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)の2部を溶解したものおよびアイソパーCの350部を加えた。室温で30分間攪拌を続けた後、80℃に昇温し、同温度で15時間反応を続けた。降温後、濾過を行う事で、β型銅フタロシアニン顔料と溶媒混合物を分離した。得られたβ型銅フタロシアニン顔料を熱風乾燥機により100℃で5時間乾燥後、粉砕機にて粉砕を行う事で、「β顔料(7)」を得た。
広角X線回析により、α型を示すピークは完全に消失し、β型銅フタロシアニン顔料が生成している事が確認された。また、透過型電子顕微鏡により観察される1次粒子の大部分のアスペクト比(長さ対幅比)は3〜6であった。
使用するα/β混合結晶型銅フタロシアニン顔料、ポリマー(A)、分散時に使用する非水溶媒、および分散後の取り出し時に使用する非水溶媒を表4に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、顔料混合液を作成した。
得られた顔料混合液の400部を使用し、重合性不飽和単量体(B)を表4に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様にして、「β顔料(8)」〜「β顔料(11)」を得た。
得られた「β顔料(8)」〜「β顔料(11)」はいずれも、広角X線回析により、α型を示すピークは完全に消失し、β型銅フタロシアニン顔料が生成している事が確認された。また、透過型電子顕微鏡により観察される1次粒子の大部分のアスペクト比(長さ対幅比)は3〜6であった。
実施例1で得た「β顔料(1)」の5部およびアジスパーPB−821(味の素ファインテクノ株式会社製顔料分散剤)の2.1部を酢酸エチルの21.4部に溶解した溶液、1.25mmのジルコニアビーズの125部をポリエチレン広口瓶に入れ、ペイントシェーカー(東洋精機株式会社)で2時間分散を行った。酢酸エチルの7.1部を加え、ジルコニアビーズを除去した後、バーコーターNo.6によりガラス板に塗装した。室温にて、10時間乾燥後、ヘイズグロス計(BYKガードナー製品)にて、60°光沢を測定した結果、90あった。また、スペクトロアイ(SpectroEye)(GretagMacbeth社製品)により、シアンの濃度(OD値)を測定した結果、1.8であり、さらに塗装膜は良好な透明性を示しており、良好な顔料分散性を示す事が確認された。
実施例1で得た「β顔料(1)」顔料分散剤、および使用する溶剤を表5および表6の様に変更する以外は、応用例1と同様の方法にて、顔料分散、塗装、および評価を行った。
製造例1で得た粗製銅フタロシアニン500部、磨砕食塩2500部、ジエチレングリコール500部及びキシレン30部を容量8リットルのニーダーを用いて80℃で6時間混練した。得られた混練物100部を1%塩酸水溶液2000部と共に、80℃で2時間分散させた後、濾過し、得られた残渣を水洗し、乾燥させて銅フタロシアニン顔料を得た。このようにして得た銅フタロシアニンの結晶形をX線回折法により分析した結果、β型であった。
広角X線回析により、β型銅フタロシアニン顔料である事が確認された。また、透過型電子顕微鏡により観察される1次粒子の大部分のアスペクト比(長さ対幅比)は1〜3であった。
製造例3で得たα/β混合結晶型銅フタロシアニン顔料(F−3)の30部をジエチレングリコール300部に加え、130℃で2時間撹拌を行った。その後50℃まで空冷し、この顔料スラリーを濾過水洗し、水を含む顔料ウエットケーキ67部を得た。更にこの顔料ウエットケーキを90℃で15時間乾燥し、ドライ顔料29部を得た。広角X線回析により、β型銅フタロシアニン顔料が生成している事が確認された。また、透過型電子顕微鏡により観察される1次粒子の大部分のアスペクト比(長さ対幅比)は4〜6であった。
製造例3で得たα/β混合結晶型銅フタロシアニン顔料(F−3)の30部をジエチレングリコール240部と水60部に加え、130℃で3時間撹拌を行った。その後50℃まで空冷し、この顔料スラリーを濾過水洗し、水を含む顔料ウエットケーキ66部を得た。更にこの顔料ウェットケーキを90℃、15時間乾燥し、ドライ顔料29部を得た。広角X線回析により、β型銅フタロシアニン顔料が生成している事が確認された。また、透過型電子顕微鏡により観察される1次粒子の大部分のアスペクト比(長さ対幅比)は3〜4であった。
顔料、顔料分散剤、および溶剤を表6の様に変更する以外は、応用例1と同様の方法にて、顔料分散、塗装、および評価を行った。
Claims (7)
- α/β混合結晶型銅フタロシアニンと、非水溶媒と、重合性不飽和基を含有するポリマー(A−1)、アルキド樹脂(A−2)及びアクリル変性アルキド樹脂(A−3)からなる群から選ばれる少なくとも1つの非水溶媒に可溶なポリマー(A)との存在下で、前記非水溶媒に可溶でありかつ重合後に不溶もしくは難溶になる少なくとも1種の重合性不飽和単量体(B)を重合させることを特徴とするβ型銅フタロシアニン顔料の製造方法。
- 前記重合性不飽和単量体(B)を重合させながらα型銅フタロシアニンをβ型銅フタロシアニンに転移させる請求項1に記載のβ型銅フタロシアニン顔料の製造方法。
- 前記α/β混合結晶型銅フタロシアニンが粗製銅フタロシアニンを乾式粉砕して得たものである請求項1または2に記載のβ型銅フタロシアニン顔料の製造方法。
- 前記非水溶媒が脂肪族炭化水素系溶剤及び/又は脂環式炭化水素系溶剤を含む、請求項1〜3のいずれかに記載のβ型銅フタロシアニン顔料の製造方法。
- α/β混合結晶型銅フタロシアニンと、非水溶媒と、重合性不飽和基を含有するポリマー(A−1)、非水溶媒に可溶なアルキド樹脂(A−2)及びアクリル変性アルキド樹脂(A−3)からなる群から選ばれる少なくとも1つの非水溶媒に可溶なポリマー(A)との存在下で、前記非水溶媒に可溶でありかつ重合後に不溶もしくは難溶になる少なくとも1種の重合性不飽和単量体(B)を重合させて得ることを特徴とするβ型銅フタロシアニン顔料。
- 前記α/β混合結晶型銅フタロシアニンが粗製銅フタロシアニンを乾式粉砕して得たものである請求項5に記載のβ型銅フタロシアニン顔料。
- 前記非水溶媒が脂肪族炭化水素系溶剤及び/又は脂環式炭化水素系溶剤を含む、請求項5または6に記載のβ型銅フタロシアニン顔料。
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