JP5124337B2 - ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を収納した密閉容器と成形用型とを纏めた組み合わせ体およびその使用 - Google Patents

ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を収納した密閉容器と成形用型とを纏めた組み合わせ体およびその使用 Download PDF

Info

Publication number
JP5124337B2
JP5124337B2 JP2008113931A JP2008113931A JP5124337B2 JP 5124337 B2 JP5124337 B2 JP 5124337B2 JP 2008113931 A JP2008113931 A JP 2008113931A JP 2008113931 A JP2008113931 A JP 2008113931A JP 5124337 B2 JP5124337 B2 JP 5124337B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polylactic acid
based resin
particles
molding die
foam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008113931A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009263480A (ja
Inventor
寿一 大森
哲生 山口
俊男 宮澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Kasei Co Ltd filed Critical Sekisui Kasei Co Ltd
Priority to JP2008113931A priority Critical patent/JP5124337B2/ja
Publication of JP2009263480A publication Critical patent/JP2009263480A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5124337B2 publication Critical patent/JP5124337B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Description

本発明は、密閉容器に収納されたポリ乳酸系樹脂発泡粒子とその使用に関する。
ポリ乳酸系樹脂は、天然に存在する乳酸を重合されて得られた樹脂であり、自然界に存在する微生物によって分解可能な生分解性樹脂であると共に、常温での機械的特性についても優れていることから注目を集めている。そして、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を成形用型内に充填して加熱、発泡させてポリ乳酸系樹脂発泡成形体とすることも行われている。
ポリ乳酸系樹脂のガラス転移温度は、ポリスチレン系樹脂に比較して極めて低く、100℃を超える高圧の水蒸気を成形用型内に供給してポリ乳酸系樹脂発泡粒子を加熱した場合、ポリ乳酸系樹脂のガラス転移温度との温度差が大きいために、水蒸気の温度および加圧条件を精度良く調整しないと、得られるポリ乳酸系樹脂発泡成形体に収縮が生じたり、ポリ乳酸系樹脂発泡成形体の表面が悪化したり、あるいは発泡粒子を構成しているポリ乳酸系樹脂の結晶化が急激に進んでしまい、発泡粒子同士の熱融着性が阻害されて、融着性の悪いポリ乳酸系樹脂発泡成形体となるといった問題点があった。
そのような不都合を解消したポリ乳酸系樹脂発泡成形体の製造方法が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載される製造方法では、比熱の高い水を加熱媒体として用いることによって、複雑な形状を有しかつポリ乳酸系樹脂発泡粒子同士の熱融着性に優れ外観および機械的強度に優れたポリ乳酸系樹脂発泡成形体を効率良く安定的に製造することを可能としている。
特開2007−291293号公報
前記特許文献1に記載される製造方法では、結晶化度が30%以下でかつ連続気泡率が30%以下のポリ乳酸系樹脂発泡粒子を成形用型内に充填し、上記ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を60〜100℃の水で加熱することによって上記ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を発泡させてポリ乳酸系樹脂発泡粒子同士を一体化させた後に冷却する。
このポリ乳酸系樹脂発泡成形体の製造方法では、60〜100℃の熱湯で発泡成形できるため、ポリスチレン系樹脂発泡粒子を用いて発泡成形体を製造する場合のように、特別の蒸気発生設備を必要としない。そのために、家庭や学校等の身近なところで、実際の発泡成形処理を体験することができ、また、容易に所要の発泡成形体を得ることができる利点がある。
特許文献1に記載の製造方法において、用いるポリ乳酸系樹脂発泡粒子は、結晶化度が30%以下でかつ連続気泡率が30%以下であれば、特に限定されず、公知の製造方法によって製造されたものが用いられる。ポリ乳酸系樹脂発泡粒子の製造方法としては、例えば、(1)公知の要領で製造されたポリ乳酸系樹脂粒子に発泡剤を含浸させて発泡性ポリ乳酸系樹脂粒子を製造し、このポリ乳酸系樹脂粒子を加熱、発泡させてポリ乳酸系樹脂発泡粒子を製造する製造方法、(2)ポリ乳酸系樹脂を押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練して押出機から押出発泡して得られたポリ乳酸系樹脂押出発泡体をその後に或いは押出発泡直後に粒子状に切断加工してポリ乳酸系樹脂発泡粒子を製造する製造方法などが挙げられ、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子の結晶化度を制御し易いことから、上記(2)のポリ乳酸系樹脂発泡粒子の製造方法が好ましくは用いられる。
このようにして得られた結晶化度が30%以下でかつ連続気泡率が30%以下のポリ乳酸系樹脂発泡粒子を成形用型のキャビティ内に充填して加熱し、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を発泡させることによって、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子同士をそれらの発泡圧によって互いに融着一体化させると共にポリ乳酸系樹脂の結晶化度を上昇させて、融着性および耐熱性に優れた所望形状を有するポリ乳酸系樹脂発泡成形体を得ることができる。
しかし、上記のようにして製造されたポリ乳酸系樹脂発泡粒子は、そのままで放置しておくと発泡剤(発泡ガス)が飛散するために、発泡粒子としてのライフは短く、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子の製造後に短時間のうちに発泡成形する必要がある。すなわち、遠方への輸送や使用する時期が明確にできない場合には、その間に発泡剤が飛散してしまい、発泡成形処理ができなくなる恐れがある。
そのために、結晶化度が30%以下でかつ連続気泡率が30%以下のポリ乳酸系樹脂発泡粒子を製造する工場内で、あるいはそのごく近い所で、なおかつポリ乳酸系樹脂発泡粒子を製造した直後に発泡成形処理を行うのが通常であり、上記した前記ポリ乳酸系樹脂発泡粒子の持つ利点、すなわち、家庭や学校等の身近なところで、実際の発泡成形処理を体験でき、またいろいろな発泡成形体を容易に製造することができるという利点が充分に生かされている状態にはない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、家庭や学校等の身近なところで、あるいは一般の消費者が、上記したポリ乳酸系樹脂発泡粒子を用いた発泡成形処理を経験できるようにすることを解決すべき課題とする。
本出願による上記の課題を解決するための第1の発明は、密閉容器に収納された結晶化度が30%以下でかつ連続気泡率が30%以下のポリ乳酸系樹脂発泡粒子である。
ここで、結晶化度が30%以下でかつ連続気泡率が30%以下のポリ乳酸系樹脂発泡粒子は、前記特許文献1に記載されているポリ乳酸系樹脂発泡粒子である。適宜の製造方法で製造された上記ポリ乳酸系樹脂発泡粒子は、製造直後に密閉容器に収納され、本発明による密閉容器に収納されたポリ乳酸系樹脂発泡粒子とされる。好ましくは、密閉容器内にポリ乳酸系樹脂発泡粒子に含浸している発泡剤と同じ発泡剤を封入するか、例えば、二酸化炭素、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスを封入する。
密閉容器に収納された前記ポリ乳酸系樹脂発泡粒子は、発泡剤が飛散することはなく、その状態で長期間にわたり放置しても発泡性能が低下することはない。そのために、前記密閉容器を所望の場所に輸送することが可能であり、輸送先である家庭や学校等の身近なところで一般の消費者等が容器を開放し、中からポリ乳酸系樹脂発泡粒子を取り出して発泡成形処理を実際に行うことができる。
本出願による上記の課題を解決するための第2の発明は、密閉容器に収納された結晶化度が30%以下でかつ連続気泡率が30%以下のポリ乳酸系樹脂発泡粒子と、密閉容器から取り出した前記ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を充填して発泡成形するための成形用型との組み合わせ体である。成形用型は1個でもよく、2個以上でもよい。異なる形状の発泡成形体が成形される2個以上の成形用型の組み合わせであってもよい。
上記の組み合わせ体を使用することにより、輸送先である家庭や学校等の身近なところで、一般の消費者等が発泡成形処理を行うことが一層容易になる。すなわち、本発明による組み合わせ体を入手した者は、密閉容器から前記ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を取り出し、付属している成形用型内に取り出したポリ乳酸系樹脂発泡粒子を充填する。そして、加熱媒体として60〜100℃の水を用いて成形用型内に充填したポリ乳酸系樹脂発泡粒子を加熱し、発泡させることによって、発泡成形体を得ることができる。水は、液体状であって比熱が大きいことから、温度が低くても成形用型内のポリ乳酸系樹脂発泡粒子に発泡に必要な高い熱量を充分に付与することができる。成形型で型内発泡成形する発泡成形体は任意であるが、教材用部材、一般家庭で使用する物品、玩具やキャラクター商品などを例示できる。
なお、加熱媒体として用いる水の温度は、低いと、成形用型内に充填したポリ乳酸系樹脂発泡粒子の発泡が不充分となりポリ乳酸系樹脂発泡粒子同士の熱融着性が低下して、得られるポリ乳酸系樹脂発泡成形体の機械的強度や外観性が低下することがある一方、高いと、水を高圧状態としなければならず、ボイラーなどの大掛かりな設備を要するので、60〜100℃に限定され、70〜99℃が好ましく、80〜98℃がより好ましい。
また、成形用型内に充填したポリ乳酸系樹脂発泡粒子に60〜100℃の水を供給してポリ乳酸系樹脂発泡粒子を加熱する方法としては、特に限定されず、例えば、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を充填した成形用型を、60〜100℃の水中に浸漬してポリ乳酸系樹脂発泡粒子に水を供給する方法などが挙げられる。この方法は、複雑な形状の成形用型であっても成形用型全体、すなわち、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を全体的に均一に加熱、発泡させることができることから好ましい。
60〜100℃の水でポリ乳酸系樹脂発泡粒子を加熱して型内発泡成形を行った後、成形用型内に形成されたポリ乳酸系樹脂発泡成形体を冷却した上で成形用型を開放して所望形状を有するポリ乳酸系樹脂発泡成形体を得ることができる。
なお、成形用型を形成する材料としては、特に限定されず、例えば、鉄系金属、アルミニウム系金属、銅系金属、亜鉛系金属などが挙げられ、熱伝導性および加工性の観点からアルミニウム系金属が好ましい。
本出願による上記の課題を解決するための第3の発明は、上記組み合わせ体の教材、玩具、付録または景品としての使用である。前記のように、本発明による前記組み合わせ体は、遠方への輸送に適しており、また長期間放置しても、発泡成形処理が可能である。そのために、例えば、学校や家庭での発泡成形処理に関しての教材や玩具として使用するのに好適である。また、月刊誌等の雑誌の付録あるいは商店街での種々の景品等として使用するにも好適である。さらに、自分自身で所望の発泡成形品を作り出す作業を家庭で行うときなどの素材としても好適である。
なお、本発明では、結晶化度が30%以下のポリ乳酸系樹脂発泡粒子を用いていることから、型内発泡成形時における融着性に優れていると共に、この型内発泡時に加えられる熱によってポリ乳酸系樹脂発泡粒子の結晶化度を、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子同士の融着性を阻害させないように上昇させて、ポリ乳酸系樹脂発泡成形体に優れた耐熱性を付与することができ、よって、優れた耐熱性および機械的強度を有するポリ乳酸系樹脂発泡成形体を得ることができる。
加えて、本発明では、連続気泡率が30%以下のポリ乳酸系樹脂発泡粒子を用いていることから、型内発泡成形時にポリ乳酸系樹脂発泡粒子に充分な発泡力を発現させることができ、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子同士の熱融着性を向上させて、得られるポリ乳酸系樹脂発泡成形体は、その機械的強度および外観性に優れている。
本発明によれば、家庭や学校等の身近なところで、あるいは一般の消費者が、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を用いた発泡成形処理を容易に経験できるようになる。
図面を参照しながら、本発明を実施の形態に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す。図1において、10は、結晶化度が30%以下でかつ連続気泡率が30%以下のポリ乳酸系樹脂発泡粒子であり、例えば前記特許文献1である特開2007−291293号公報に記載される方法によって製造することができる。製造された前記ポリ乳酸系樹脂発泡粒子10の適量が、製造直後あるいは製造後短時間のうちに、容器20内に入れられて密封される。これにより、密閉容器20に収納された結晶化度が30%以下でかつ連続気泡率が30%以下のポリ乳酸系樹脂発泡粒子10となる。密閉容器20内に、収納したポリ乳酸系樹脂発泡粒子10に含浸している発泡剤と同じ発泡剤を封入してもよく、二酸化炭素、窒素、ヘリウム、アルゴンなどの不活性ガスを封入してもよい。
30は、成形用型である。この例で、成形用型30は雄型31と雌型32からなり、型を閉じることにより、2つの型の間にキャビティ空間33が形成される。また、雌型32には、前記キャビティ空間33に加熱媒体(60〜100℃の熱湯)Wを供給するための複数個の加熱媒体供給口34が形成されており、雄型31には、型締め後に成形原料であるポリ乳酸系樹脂発泡粒子10をキャビティ空間33内に供給できように、原料供給口35が形成されている。加熱媒体供給口34を雄型31にも形成してもよく、原料供給口35を雌型32に形成してもよい。
前記ポリ乳酸系樹脂発泡粒子10を収納した密閉容器20と前記成形用型30とによつて、本発明による組み合わせ体40が構成される。なお、図示の組み合わせ体40は、1個の密閉容器20と1個の成形用型30とで構成されているが、同じ成形用型の複数個と密閉容器20とで組み合わせ体40を構成してもよく、異なった種類の成形用型の複数個と密閉容器20とで組み合わせ体40を構成してもよい。密閉容器20も1個以上であってもよい。
また、密閉容器20と成形用型30は同じ工場で製造し、そこで組み合わせ体40として纏めてもよく、それぞれ異なった工場で製造し、いずれかの工場であるいは第3の場所で組み合わせ体40として纏めてもよい。
そのようにして纏められた組み合わせ体40は、通常の物流手段によってそれが利用される場所に運ばれる。例えば、組み合わせ体40の用途が教材の場合には、学校や一般家庭に運ばれ、付録して雑誌に添付すような場合には、その雑誌の出版元に運ばれ、商品として販売の対象となる場合には、商店、コンビニ、デパート等へ運ばれて、店頭にディスプレイされる。
組み合わせ体40は搬送先の者、あるいは組み合わせ体40を購入等により入手した者は、密閉容器20を開封し、中から結晶化度が30%以下でかつ連続気泡率が30%以下のポリ乳酸系樹脂発泡粒子10を取り出す。そして、成形用型30のキャビティ空間33内に所定量の前記ポリ乳酸系樹脂発泡粒子10を充填し、型締めを行う。あるいは、型締めした状態で、キャビティ空間33内に、前記原料供給口35からポリ乳酸系樹脂発泡粒子10を供給し充填する。次いで、成形用型30の前記加熱媒体供給口34からキャビティ空間33に加熱媒体(60〜100℃の熱湯)Wを供給して、充填したポリ乳酸系樹脂発泡粒子10を型内発泡させる。発泡完了後に、型内に形成されたポリ乳酸系樹脂発泡成形体を冷却した上で成形用型30を開放し、所望形状を有するポリ乳酸系樹脂発泡成形体を取り出す。
[実施例]
結晶性のポリ乳酸系樹脂(ユニチカ社製 商品名「TERRAMAC HV−6200」、融点:167.4℃、D体比率:1.5重量%、L体比率:98.5重量%、動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点における温度T:139.5℃、動的粘弾性測定にて得られた、貯蔵弾性率曲線と損失弾性率曲線との交点の温度Tにおける弾性率(貯蔵弾性率又は損失弾性率):4.23×104 Pa)100重量部および気泡調整剤としてポリテトラフルオロエチレン粉末(旭硝子社製 商品名「フルオンL169J」)0.1重量部を口径が65mmの単軸押出機に供給して溶融混練した。なお、押出機は、その供給部を190℃に、圧縮部を210℃に、発泡剤の注入・混練部を200℃に、計量部を190℃に保持した。
続いて、単軸押出機の途中から、イソブタン35重量%およびノルマルブタン65重量%からなるブタンをポリ乳酸系樹脂100重量部に対して0.71重量部となるように溶融状態のポリ乳酸系樹脂に圧入して、ポリ乳酸系樹脂中に均一に分散させた。
しかる後、溶融状態のポリ乳酸系樹脂を200℃に冷却した後、単軸押出機の先端に取り付けたマルチノズル成形用型の各ノズルから押出発泡させてストランド状のポリ乳酸系樹脂押出発泡体を製造した。
続いて、ストランド状のポリ乳酸系樹脂押出発泡体を、マルチノズル成形用型の各ノズル先端から60cmの距離に亘って空冷により冷却し、続いて、ストランド状のポリ乳酸系樹脂押出発泡体を2mの距離に亘って冷却水槽内の水面上に浮かせて冷却した。なお、冷却水槽内の水温は、30℃であった。
なお、マルチノズル成形用型は、出口直径が1.0mmのノズルが15個、配設されており、ランド部の長さは7mmであった。又、マルチノズル成形用型のノズルから押出発泡させた際の樹脂温度は、単軸押出機の先端部と成形用型との間にブレーカープレートを挿入し、このブレーカープレートの中心部に熱電対を挿入することによって測定した。
そして、ストランド状のポリ乳酸系樹脂押出発泡体を充分に水切りした後、このポリ乳酸系樹脂押出発泡体をファンカッタ式のペレタイザーを用いて2.2mm毎に円柱状に切断してポリ乳酸系樹脂発泡粒子を得た。なお、得られたポリ乳酸系樹脂発泡粒子は、その嵩密度が0.21g/cmで、粒径が1.7〜2.3mmで、結晶化度は22.8%で、連続気泡率は22.2%であった。
次に、上記ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を密閉容器内に入れ、この密閉容器内に二酸化炭素を1MPaの圧力にて圧入して常温にて1時間に亘って放置してポリ乳酸系樹脂発泡粒子に二酸化炭素を含浸させた。
続いて、二酸化炭素を含浸したポリ乳酸系樹脂発泡粒子を、直径105mm×高さ100mm、内容量約850cmのアルミニウム製の容器内に800cm収納して、容器を気密状態に密閉した。また、密閉容器内に二酸化炭素も封入した。そのようにして得られた密閉容器を自然環境下に20日間放置した。
その後、密閉した容器を開封し、中からポリ乳酸系樹脂発泡粒子を取り出して、アルミニウム製の成形用型のキャビティ内に充填した。なお、成形用型のキャビティの内寸は、縦20mm×横100mm×高さ200mmの直方体形状であった。また、成形用型に、この成形用型のキャビティ内と成形用型外部とを連通させるために、直径が8mmの円形状の供給口を20mm間隔毎に合計130個、形成した。なお、供給口には、幅1mmのスリット部を複数、形成し、成形用型内に充填したポリ乳酸系樹脂発泡粒子がこの供給口を通じて成形用型外に流出しないとともに、成形用型の供給口を通じて成形用型外からキャビティ内に水を円滑に供給することができるようにした。
そして、加熱水槽内に75℃に維持された水を溜め、この加熱水槽内の水中にポリ乳酸系樹脂発泡粒子を充填した成形用型を完全に5分間に亘って浸漬して、成形用型の供給口を通じて成形用型のキャビティ内のポリ乳酸系樹脂発泡粒子に水を供給し、ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を加熱、発泡させてポリ乳酸系樹脂発泡粒子同士を熱融着一体化させた。
次に、加熱水槽内から成形用型を取り出した。そして、別の冷却水槽に30℃に維持された水を溜め、この冷却水槽内に成形用型を完全に2分間に亘って浸漬して、成形用型内のポリ乳酸系樹脂発泡成形体を冷却した。
成形用型を冷却水槽から取り出して成形用型を開放して直方体形状のポリ乳酸系樹脂発泡成形体を得た。冷却水槽から取り出した直後のポリ乳酸系樹脂発泡成形体の表面温度は31℃であった。なお、得られたポリ乳酸系樹脂発泡成形体は、その見掛け密度が0.17g/cmで、結晶化度が36.0%で、融着率が70%であった。
[比較例]
実施例と同じようにして二酸化炭素を含浸を含浸したポリ乳酸系樹脂発泡粒子を製造し、そのままで自然環境下に1日間放置した。その後、実施例と同様にしてアルミニウム製の成形用型のキャビティ内に充填し、以下、同様にしてポリ乳酸系樹脂発泡成形体を得た。冷却水槽から取り出した直後のポリ乳酸系樹脂発泡成形体の表面温度は31℃であった。なお、得られたポリ乳酸系樹脂発泡成形体は、その見掛け密度が0.17g/cmで、結晶化度が50%で、融着率が0%であった。発泡成形体として、満足できるものではなかった。
本発明を説明するための概略図。
符号の説明
10…結晶化度が30%以下でかつ連続気泡率が30%以下のポリ乳酸系樹脂発泡粒子、20…密閉容器、30…成形用型、31…雄型、32…雌型、33…キャビティ空間、34…熱水供給口、35…原料供給口、40…本発明による組み合わせ体

Claims (2)

  1. 晶化度が30%以下でかつ連続気泡率が30%以下のポリ乳酸系樹脂発泡粒子を収納した密閉容器と、該密閉容器に付属している成形用型であって前記密閉容器から取り出した前記ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を充填して100℃以下で発泡成形するための成形用型とを纏めた組み合わせ体。
  2. 請求項に記載の組み合わせ体の教材、玩具、付録または景品としての使用。
JP2008113931A 2008-04-24 2008-04-24 ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を収納した密閉容器と成形用型とを纏めた組み合わせ体およびその使用 Expired - Fee Related JP5124337B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008113931A JP5124337B2 (ja) 2008-04-24 2008-04-24 ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を収納した密閉容器と成形用型とを纏めた組み合わせ体およびその使用

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008113931A JP5124337B2 (ja) 2008-04-24 2008-04-24 ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を収納した密閉容器と成形用型とを纏めた組み合わせ体およびその使用

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009263480A JP2009263480A (ja) 2009-11-12
JP5124337B2 true JP5124337B2 (ja) 2013-01-23

Family

ID=41389751

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008113931A Expired - Fee Related JP5124337B2 (ja) 2008-04-24 2008-04-24 ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を収納した密閉容器と成形用型とを纏めた組み合わせ体およびその使用

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5124337B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5498981B2 (ja) * 2010-03-12 2014-05-21 積水化成品工業株式会社 複合構造部材、その製造方法、自動車用部材及び自動車ドアパネル

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3236343B2 (ja) * 1992-05-08 2001-12-10 旭化成株式会社 発泡板の連続成形装置
DE19950420A1 (de) * 1999-10-20 2001-04-26 Basf Ag Partikelförmige, expandierbare Olefinpolymerisate
JP4289547B2 (ja) * 2002-07-01 2009-07-01 株式会社ジェイエスピー ポリ乳酸発泡粒子及びポリ乳酸発泡粒子成形体
JP4773870B2 (ja) * 2006-04-27 2011-09-14 積水化成品工業株式会社 ポリ乳酸系樹脂発泡成形体の製造方法
JP2008056869A (ja) * 2006-09-04 2008-03-13 Kaneka Corp ポリ乳酸系発泡性粒子、発泡粒子およびその発泡成形体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009263480A (ja) 2009-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5360975B2 (ja) ポリエチレン系樹脂発泡ブロー成形体の製造方法およびポリエチレン系樹脂発泡ブロー成形体
EP2940070B1 (en) Molded article of polylactic acid-based resin expanded beads
EP0817714A1 (en) Process and apparatus for manufacturing biodegradable products, and biodegradable products
JP2002524636A5 (ja)
JPS63260416A (ja) 発泡成形体の製造方法
JP2016028883A (ja) 表皮材被覆発泡粒子成形体の製造方法
JP2017039812A (ja) 発泡成形用樹脂、発泡成形体の製造方法
JP4773870B2 (ja) ポリ乳酸系樹脂発泡成形体の製造方法
JP5124337B2 (ja) ポリ乳酸系樹脂発泡粒子を収納した密閉容器と成形用型とを纏めた組み合わせ体およびその使用
Lee et al. Reducing material costs with microcellular/fine-celled foaming
CN103881274A (zh) 聚偏氟乙烯类树脂发泡粒子及其制备方法、以及聚偏氟乙烯类树脂发泡粒子成型体
JP3560238B2 (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子及びポリプロピレン系樹脂型内発泡成形体
CN112959590B (zh) 一种可精确控制发泡倍率的发泡方法
WO2015148481A1 (en) Particle foam distributed manufacturing apparatus and method and particle foam articles
JP4761414B2 (ja) 熱可塑性樹脂発泡小片成型体の製造方法
JP3780236B2 (ja) ガスが浸透した材料の保管方法
CN101146663B (zh) 聚羟基链烷酸酯树脂挤出发泡体的制备方法
JP5986410B2 (ja) 発泡性ポリスチレン系樹脂粒子とその製造方法、ポリスチレン系樹脂予備発泡粒子、ポリスチレン系樹脂発泡成形体
JP2652732B2 (ja) ブロー成型法
US20210292510A1 (en) Process for forming polylactide expanded bead foam
CN103448225A (zh) 聚乙烯硅烷交联物理发泡挤出成型方法
CN105164024A (zh) 复合发泡容器
JP5808841B2 (ja) ポリエチレン系樹脂押出発泡シートの製造方法
US20040142053A1 (en) Method and system for molding low density polymer articles
JPH01212319A (ja) 熱可塑性樹脂製フロート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101006

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120529

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121023

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121029

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151102

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5124337

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees