JP5123023B2 - 巻線装置及び巻線方法 - Google Patents

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Description

本発明は、変圧器等の静止誘導電気機器に用いる巻線を巻枠に巻回するのに適した巻線装置及び該巻線装置を用いて巻線を巻回する巻線方法に関するものである。
変圧器巻線を巻く巻線装置は、例えば特許文献1に示されているように、巻枠を同心的に保持する主軸と該主軸を回転駆動する回転駆動装置とを有する巻枠駆動装置と、巻線導体の供給源と巻枠駆動装置との間に配置されたトラバース機構とを備えている。トラバース機構は、主軸の軸線と平行な方向をトラバース方向として、巻線構造に応じて巻枠への巻線導体の供給位置を適宜に変化させるべく、巻線導体をトラバースさせる。各層の巻線を巻枠の一方の端部から他方の端部に向けて連続的に整列巻きする場合には、通常各層の巻線を巻回する過程での巻線導体のトラバース方向は一定であるため、トラバースが複雑になることはないが、巻線構造によっては、トラバースとトラバースの停止とが短い周期で繰り返される上に、トラバース方向が細かく反転する複雑なトラバースを行なわせる必要がある。
例えば、層間に絶縁紙を挿入することなく絶縁被覆された導体を多層巻きする変圧器巻線において、各層で隣接するターン間及び層間で隣接するターン間に印加される電圧が過大にならないようにするために一連のターンの配設位置に工夫を凝らす場合には、1ターン毎に、または数ターン毎に導体を配置する位置が巻枠の軸線方向の前後に細かく変化するため、頻繁にトラバース方向を反転させる必要がある。
図12は一例として、特許文献1に示されているように、巻線の軸線方向端面がなす角度が60度となるように巻回される60度巻の変圧器巻線の巻線構造の一部を示している。同図において、丸印は巻線導体の断面を示し、丸印の中に表示された番号は巻始めからのターン数を示している。またpは巻線ピッチを示している。
図12に示された巻線では、最初、巻枠への巻線導体の供給位置を左方向に1ピッチずつずらしながら、巻線の1ターン目ないし4ターン目を最下層の巻線に属するターンとして連続して巻いた後、巻枠への巻線導体の供給位置を右に1.5ピッチ戻して2ターン目の導体と3ターン目の導体との間に5ターン目の導体を渡らせ、続いて2ターン目の導体と1ターン目の導体との間に6ターン目の導体を位置させてこれら5ターン目及び6ターン目を2層目の巻線に属するターンとして連続巻きする。次いで巻線導体の供給位置を1/2ピッチ左方向にずらして5ターン目の導体と6ターン目の導体との間に7ターン目を3層目の巻線の最初のターンとして巻回した後、巻線導体の供給位置を左方向に1.5ピッチずらして3ターン目と4ターン面の間に8ターン目を2層目の巻線に属するターンとして巻回する。次いで巻線導体の供給位置を左方向に1.5ピッチずらして9ターン目を4ターン目の隣に最下層の巻線に属するターンとして巻回し、続いて巻線の供給位置を左に1ターンずらして9ターン目の隣に10ターン目を巻回する。以下図示の順序で一連のターンを構成する導体を俵積みするように配置して、巻線の縦断面上で巻線端面の輪郭線が巻回中心軸線に対して60度をなすように巻回していく。この巻線では、隣接するターン間に印加される電圧が7ターン分の電圧以下に制限されるように一連のターンの配置を工夫することにより、層間絶縁紙を層間に挿入することなく所定の絶縁耐力を得ている。この種の巻線は、特許文献2、特許文献3及び特許文献4にも示されているように既に広く知られている。
上記のような巻線を巻回する場合には、例えば、図13に示すような矩形状の巻枠が用いられる。図13(A)は同巻枠の形状を模式的に示した正面図、(B)は(A)の側面図、(C)は(A)の上面図である。上記の巻線を巻回する際には、最下層の巻線の各ターンの導体の位置を正確に決めする必要があるため、図示の巻枠では、横断面の輪郭形状が矩形状を呈する巻枠本体aの四つの角部に、最下層の巻線を構成する各ターンの巻線導体の一部を嵌合させて位置決めする溝b1を、最下層の巻線のターン数分だけ有する導体位置決め部bが設けられている。
この種の巻線では、巻線導体を巻枠に巻回して各ターンを構成した後、次のターンを構成するべく巻線導体を渡らせる必要があるが、導体の渡り部では、巻線導体がクロスすることにより巻線が膨らむため、巻線が仕上がった状態で膨らみが生じている面を少なくするために、渡り部を巻枠の一辺に集中させて設けるようにしている。
この種の巻線を、例えば渡り部を巻枠の一辺a4に位置させて巻回する際には、各ターンの巻線導体を巻枠の軸線方向の同じ位置で巻枠の3辺a1ないしa3に沿わせて巻いた後、巻枠の残りの一辺a4に巻く間に、図12に示したようなターンの配置に従って、巻線導体を次のターンの配設位置に渡らせるようにしている。即ち、各ターンを巻回する過程で、巻線導体を巻枠の3辺a1〜a3に巻き付ける際には、巻線導体をトラバースさせることなくその位置を所定の位置に固定しておき、巻線導体を巻枠の一辺a4に巻き付ける間に巻線導体をトラバースさせて次のターンの配設位置に向けて渡らせ、その位置で次のターンを巻枠の3辺a1ないしa3に巻き付ける。このようにして巻回された巻線Cは、図14に示すように、巻枠の4辺a1〜a4に沿う4つの側面C1ないしC4のうちの一つの側面C4のみが、巻線導体がクロスしている部分が存在することにより外側に膨らんだ形状を呈する。
上記のような巻線を巻回する過程では、巻線導体のトラバースとトラバースの停止とが短い周期で繰り返され、しかも、巻線導体の渡り方向の変化に伴って、トラバース方向が細かく反転させられることになる。
特開平10−144553号公報 特開平9−306769号公報 特開平10−41151号公報 特開平11−74133号公報
上記のように、巻線装置のトラバース機構に、複雑なトラバース動作を行なわせる必要がある場合には、トラバース機構からの巻線導体の送り出し方向を容易に変化させることができるようにしておくことが好ましい。
またトラバース機構から送り出した巻線導体を巻枠に移行させて該巻枠に巻き付ける際には、トラバース機構から送り出される巻線導体に、巻枠の軸線方向への曲がり癖(巻枠に巻き付けられる際に巻枠の軸線方向に曲がろうとする曲り癖)がついていないようにすることが好ましい。トラバース機構から送り出される巻線導体に、巻枠の軸線方向への曲がり癖がついていると、巻枠に巻き付けられた巻線導体が巻枠上で湾曲するため、巻線をきれいに巻くことができない。特に前述のような複雑な巻線構造を有する巻線を巻回する場合には、巻線導体の渡り部で巻線導体を正確に渡らせるために、巻線導体に巻枠の軸線方向への曲がり癖をつけないようにすることが好ましい。巻線導体に巻枠の軸線方向への曲がり癖がついていると、各ターンの巻線導体を次のターンの巻線導体の配設位置に渡らせる際に、巻線導体を正確な位置に着座させることができなくなって、巻線導体の配置が崩れることが多くなるため、巻回中の巻線が不良品となる確率が高くなり、製造される巻線の歩留まりが悪くなるのを避けられない。
本発明の目的は、トラバース機構の動きに多様性を持たせて、複雑な巻線構造の巻線の巻回にも容易に対応できるようにした巻線装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、トラバース機構から巻線導体が送り出される際に巻線導体に巻枠の軸線方向に曲がろうとする曲り癖がつかないようにすることができる巻線装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、トラバース機構から巻線導体が送り出される際に巻線導体に巻枠の軸線方向に曲がろうとする曲り癖がつかないようにすることができる巻線方法を提供することにある。
本発明は、巻枠を同心的に保持する主軸と該主軸を回転駆動する回転駆動装置とを有する巻枠駆動装置と、巻線導体の供給源と巻枠駆動装置との間に配置されて、主軸の軸線と平行な方向をトラバース方向として巻枠に巻回される巻線導体をトラバースさせるトラバース機構とを備えた巻線装置を対象とする。
本発明においては、上記トラバース機構が、主軸の中心軸線を含む一つの平面を基準平面として、該基準平面に沿ってトラバース方向にスライドするように設けられた第1のスライダと、第1のスライダと並べて配置されて前記基準平面に沿ってトラバース方向にスライドするように設けられた第2のスライダと、第1のモータ及び第2のモータを駆動源として第1及び第2のスライダをそれぞれ往復直線変位させる第1及び第2の送り機構と、巻枠側に送り出す巻線導体の送り出し位置を定める線ガイド手段を先端に備えて前記基準平面に対して直角な方向に延びる回動中心軸線を中心に回動し得るようにして第1のスライダに回動自在に支持されると共に前記基準平面に対して直角な方向に延びるピンと該ピンがスライド自在に嵌合したスロットとを有する結合機構を介して第2のスライダに結合されたトラバースヘッドとを備えて、巻線導体の供給源からトラバースヘッドの後端部側に供給された巻線導体がトラバースヘッドに沿う直線状の導体供給ラインに沿ってトラバースヘッドの先端側に導かれて線ガイド手段から巻枠側に送り出されるように構成される。このように構成されていると、第1のモータと第2のモータを制御することにより、トラバースヘッドにトラバース方向への直線変位と回動中心軸線を中心にした回動変位とを生じさせことができる。
上記のように構成すると、第1のモータと第2のモータを制御することにより、トラバースヘッドにトラバース方向への直線変位と回動中心軸線を中心にした回動変位とを生じさせることができるため、トラバース機構の動きに多様性を持たせることができ、巻線を巻回する際にトラバース方向を頻繁に反転させる必要がある複雑な巻線構造の巻線の巻回にも容易に対応することができる。
また上記のように構成すると、第1のモータと第2のモータとを制御することにより、導体供給ラインを常にトラバース機構からの巻線導体の送り出し方向に向けるように制御することができるため、トラバース機構から送り出された巻線導体に巻枠の軸線方向に曲がろうとする曲り癖がつくのを防ぐことができる。従って、各ターンの巻線導体を下層から上層へ渡らせる際及び上層から下層へ渡らせる際に、巻線導体を所定の渡り先に正確に渡らせることができ、巻線導体の渡りに失敗する確率を少なくして、製造される巻線の歩留まりを向上させることができる。
本発明の好ましい態様では、線ガイド手段が、導体供給ラインを含み、基準平面と直交する平面に対して直角な方向に回転中心軸線を向けた状態で上下に並べて配置されてトラバースヘッドに回転自在に支持された一対の線ガイドローラを備えていて、導体供給ラインに沿って供給された巻線導体を上側に配置された一方の線ガイドローラの上部から該上側の線ガイドローラの外周に添わせて一方の側に曲げながら該上側の線ガイドローラのほぼ半周に亘って送った後、該巻線導体を前記一対の線ガイドローラの間の隙間を通して下側に配置された線ガイドローラに移行させて、該下側の線ガイドローラの外周に添わせて他方の側に曲げながら下側のガイドローラの下部から巻枠駆動装置側に送り出すように構成されている。
なお一対の線ガイドローラは一方が他方よりも上方に配置されていればよく、必ずしも垂直方向に並んでいる必要はない。即ち、一対の線ガイドローラは、垂直方向に対して傾斜した方向に沿って上下に並ぶように設けられていてもよい。
上記のように線ガイド手段を上下に並ぶ一対の線ガイドローラにより構成して、導体供給ラインに沿って供給された巻線導体を、上側の線ガイドローラの上部から該上側の線ガイドローラの外周に添わせて一方の側に曲げながら該上側の線ガイドローラのほぼ半周に亘って送った後、該巻線導体を一対の線ガイドローラの間の隙間を通して下側の線ガイドローラに移行させて、該下側の線ガイドローラの外周に沿わせて他方の側に曲げながら下側のガイドローラの下部から巻枠駆動装置側に送り出すように構成しておくと、巻線導体が下側の線ガイドローラの外周を経由する過程で、巻枠上に配置された際に巻枠側に凸となる向きに曲がろうとする曲げ癖が僅かに付けられる。横断面の輪郭形状が矩形状を呈していて四面が平坦になっている巻枠に巻線を巻回する場合に、巻線導体にこのような曲げ癖を付けておくと、巻枠に供給される巻線導体に適度のテンションを加えておくことにより、巻線導体を巻枠から浮き上がらせることなく、巻枠に密着させて巻くことができる。
本発明はまた、巻枠を同心的に保持する主軸と該主軸を回転駆動する回転駆動装置とを有する巻枠駆動装置と、巻線導体の供給源と巻枠駆動装置との間に配置されて、主軸の軸線と平行な方向をトラバース方向として巻枠に巻回される巻線導体をトラバースさせるトラバース機構とを備えた巻線装置を用いて、巻枠に巻き取られる巻線導体をトラバース機構によりトラバースさせながら巻枠に巻線導体を巻回する巻線方法を対象とする。
本発明においては、巻線装置として、前述の構成を有するものを用い、トラバース機構から巻枠側に送り出される巻線導体に沿う直線が主軸と直交する平面に対してなす角度をリード角として、主軸の軸線と直交する平面に対してリード角に等しい角度だけ傾斜した平面上に導体供給ラインとトラバース機構から送り出される巻線導体とを位置させた状態を保つように第1のモータと第2のモータとを制御しながらトラバース機構による巻線導体のトラバースを行なわせる。
上記の方法によれば、導体供給ラインが常にトラバース機構からの巻線導体の送り出し方向に向けられた状態で巻線導体のトラバースが行なわれて巻線の巻回が進行するので、トラバース機構から巻枠に供給される巻線導体に巻枠の軸線方向に曲がろうとする曲り癖がつくのを防いで、巻枠上で巻線導体が湾曲するのを防ぐことができ、巻線導体の渡りに失敗する確率を低くして、製造される巻線の歩留まりを高くすることができる。
本発明に係わる巻線装置によれば、第1のモータと第2のモータを制御することにより、トラバースヘッドにトラバース方向への直線変位と回動中心軸線を中心にした回動変位とを生じさせることができるようにしたため、トラバース機構の動きに多様性を持たせることができ、巻回を行なう際にトラバース方向を頻繁に反転させる必要がある複雑な巻線構造の巻線の巻回にも容易に対応することができる。
また本発明に係わる巻線装置によれば、第1のモータと第2のモータを制御することにより、導体供給ラインを常にトラバース機構からの巻線導体の送り出し方向に向けるように制御することができるため、トラバース機構から送り出された巻線導体に巻枠の軸線方向に曲がろうとする曲り癖がつくのを防ぐことができる。従って、各ターンの巻線導体を下層から上層へ渡らせる際及び上層から下層へ渡らせる際に、巻線導体を所定の渡り先に正確に渡らせることができ、巻線導体の渡りに失敗する確率を少なくして、製造される巻線の歩留まりを向上させることができる。
本発明に係わる巻線装置において、線ガイド手段を上下に並ぶ一対の線ガイドローラにより構成して、導体供給ラインに沿って供給された巻線導体を上側に配置された線ガイドローラの上部から該上側の線ガイドローラの外周に添わせて一方の側に曲げながら該上側の線ガイドローラのほぼ半周に亘って送った後、該巻線導体を一対の線ガイドローラの間の隙間を通して下側に配置された線ガイドローラに移行させて、該下側の線ガイドローラの外周に添わせて他方の側に曲げながら下側のガイドローラの下部から巻枠駆動装置側に送り出すようにした場合には、巻線導体が下側の線ガイドローラの外周を経由する過程で、巻枠上に配置された際に、巻枠側に凸となる向きに曲がろうとする僅かな曲げ癖を巻線導体に付けることができるため、横断面の輪郭形状が矩形状を呈する巻枠に巻線を巻回する際に、巻線導体が巻枠から浮き上がった状態になるのを防いで、巻線導体を巻枠に密着させて巻くことができる。
本発明に係わる巻線方法によれば、導体供給ラインが常にトラバース機構からの巻線導体の送り出し方向に向けられた状態で(導体供給ラインと巻線導体の送り出し方向に沿う直線とを同一平面上に位置させた状態で)巻線導体のトラバースが行なわれて巻線の巻回が進行するため、トラバース機構から巻枠に供給される巻線導体に巻枠の軸線方向に曲がろうとする曲り癖がつくのを防いで、巻枠上で巻線導体が湾曲するのを防ぐことができ、巻線導体の渡りに失敗する確率を低くして、製造される巻線の歩留まりを高くすることができる。
以下図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
図1ないし図10は本発明の一実施形態を示したもので、図1は本実施形態に係わる巻線装置の正面図、図2は同実施形態の要部の構成を概略的に示した横断面図、図3は同実施形態の要部の構成を概略的に示した平面図、図4は同実施形態で用いるトラバースヘッドの要部の一部を断面して示した拡大平面図、図5ないし図10は本実施形態に係わる巻線装置の動作を説明するための平面図である。
図1において、1は巻線装置の主フレーム、2は一端が主フレーム1に固定されたベース、3は主フレーム1の側方に配置されて下端がベース2の一端寄りの位置に固定された第1の支持フレーム、4はベース2の他端に下端が固定された第2の支持フレーム、5は長手方向を水平方向に向けた状態で配置されて一端が主フレーム1の上端及び第1の支持フレーム3の上端に固定された横フレームである。
6は、回転中心軸線を横フレーム5の長手方向と平行な方向(水平方向)に向けた状態で配置されて、主フレーム1及び第1の支持フレーム3に軸受けを介して一端側が支持された主軸、7は第2の支持フレーム4の上端に取り付けられて、主軸6の他端を回転自在に支持する主軸支持装置である。主軸支持装置7は、図示しない機構により、図示のように主軸6を支持するために主軸6の他端に係合した状態になる軸受け位置と、主軸6の他端を開放するために該主軸の他端から離れた状態になる退避位置との間を変位し得るように構成されている。本発明においては、主軸6の中心軸線を含む一つの平面を基準平面として定めて、この基準平面を基準にして後記するトラバース機構の各部の向きを定義する。基準平面P−Pの定め方は種々考えられるが、本実施形態では、主軸6の中心軸線を含む水平面を基準平面P−Pとする。横フレーム5は、上面が基準平面P−Pと平行な平面となっている板状の部材からなっている。
主軸6には巻枠8に内側から係合して該巻枠を支持する公知の巻枠支持装置(図示せず。)が取り付けられていて、該巻枠支持装置を介して巻枠8が主軸6に着脱自在に支持されるようになっている。本実施形態で用いる巻枠8は、横断面がほぼ長方形状を呈するように形成されていて、その中心軸線を主軸6の中心軸線に一致させた状態で主軸6に支持される。巻枠8の主軸6への取付は、主軸支持装置7を退避位置に退避させた状態で、主軸6の他端側から行なわれる。図示してないが、フレーム1内にはモータを駆動源として主軸6を回転駆動する回転駆動機構が設けられている。主軸6と主軸6を回転駆動する図示しない回転駆動機構と、主軸支持装置7とにより、巻枠駆動装置9が構成されている。
横フレーム5の上には、トラバース機構10が取り付けられている。トラバース機構10は、基準平面P−Pに沿ってトラバース方向(主軸6の中心軸線と平行な方向)にスライドするように設けられた第1のスライダ11と、第1のスライダ11と並べて配置されて基準平面P−Pに沿ってトラバース方向にスライドするように設けられた第2のスライダ12と、第1のモータ13及び第2のモータ14を駆動源として第1及び第2のスライダ11及び12をそれぞれ往復直線変位させる第1及び第2の送り機構と、巻枠8側に送り出す巻線導体Wの送り出し位置を定める送り出し側の線ガイド手段17を先端20aに備えて基準平面に対して直角な方向に延びる回動中心軸線O−O(図2参照)を中心に回動し得るようにして第1のスライダ11に回動自在に支持されると共に基準平面に対して直角な方向に延びるピン18と該ピン18がスライド自在に嵌合したスロット19とを有する結合機構を介して第2のスライダ12に結合されたトラバースヘッド20とを備えて、巻線導体Wの供給源からトラバースヘッド20の後端部20b側に供給された巻線導体がトラバースヘッド20に沿うように定められた直線状の導体供給ラインLに沿ってトラバースヘッド20の先端側に導かれて線ガイド手段17から巻枠8側に送り出されるように構成されている。スロット19は、その長手方向を、導体供給ラインLを含み基準平面と直交する平面と基準平面との交線に平行な方向に向けて設けられる。
更に詳細に説明すると、横フレーム5の上面には、主軸6の中心軸線と平行に延びる第1のガイドレール21と、第2のガイドレール22とが、第1のガイドレール21を第2のガイドレール22よりも巻枠駆動装置9側に位置させて取り付けられ、これらのガイドレール21及び22により第1のスライダ11及び第2のスライダ12が主軸6の軸線と平行な方向にスライド自在に支持されている。
また横フレーム5の他端(主フレーム1と反対側の端部)に取り付けられた支持部材25に軸受けを介して一端が回転自在に支持された第1及び第2のボールネジ26及び27がガイドレール21及び22の内側にそれぞれ設けられ、これらのボールネジ26及び27がそれぞれ第1のスライダ11及び第2のスライダ12に設けられた雌ネジ(スライダ11及び12の一部をなすように設けられたナット)に螺合されている。第1及び第2のボールネジ26及び27の他端は、横フレーム5に対して固定された第1のモータ13及び第2のモータ14の回転軸に結合され、第1及び第2のモータ13及び14が一方向及び他方向に回転することにより、第1のスライダ11及び第2のスライダ12が基準平面P−Pに沿って、トラバース方向(主軸6及び巻枠8の軸線と平行な方向)に往復直線変位させられるようになっている。ボールネジ26及び27と、スライダ11及び22に設けられた雌ネジ部と、モータ13及び14とにより、第1のモータ13及び第2のモータ14を駆動源として第1及び第2のスライダ11及び12をそれぞれ主軸6の中心軸線と平行な方向(トラバース方向)に沿って往復直線変位させる第1及び第2の送り機構が構成されている。
図示の第1のスライダ11及び第2のスライダ12は、それぞれの上面が基準平面P−Pと平行な一つの平面上に位置するように(面一をなすように)形成されていて、第1のスライダ11及び第2のスライダ12の上にトラバースヘッド20の一部をなす長方形状の可動板20aが、その厚み方向を基準平面と直交する方向に向けて配置されている。可動板20aの長手方向の一端寄りには、その幅方向の中央部に位置させて孔20a1(図2参照)が設けられ、軸線を基準平面に対して直角な方向に向けて第1のスライダ11に固定された回動中心軸28が孔20a1に回転自在に嵌合されることにより、可動板20aが第1のスライダ11に回動自在に支持されている。
可動板20aの長手方向の他端寄りの部分には、該可動板の幅方向の中央を導体供給ラインLを含み、基準平面と直交する平面と基準平面との交線と平行な方向に長手方向を向けたスロット19が設けられ、軸線を基準平面P−Pと直交する方向に向けて第2のスライダ12に固定されたピン18が、スロット19にスライド自在に嵌合されている。
可動板20aの上面は基準平面と平行な平面となっていて、可動板20aの幅方向の一端寄りの部分の上面には、幅方向を可動板20aの上面と直交する方向(基準平面と直交する方向)に向け、長手方向を可動板20aの長手方向に向けて配置された線ガイドローラ支持板20bが固定されている。線ガイドローラ支持板20bは、可動板20aの先端より巻枠駆動装置9側に突出した部分を有していて、可動板20aの先端よりも巻枠駆動装置9側に寄った位置にある線ガイドローラ支持板20bの先端が、トラバースヘッド20の先端20Aとなっている。
線ガイドローラ支持板20bの前端部の側面には、導体供給ラインLを含み、基準平面と直交する平面に対して直角な方向に回転中心軸線を向けて上下に並べて配置された一対の線ガイドローラ17a及び17bが、可動板20aの幅方向の中央部に位置させた状態で、支持ポスト29a及び29bを介して回転自在に支持されている。
また可動板20aの後端部(トラバースヘッドの後端部)寄りの部分に、中心軸線を基準平面と直交する方向に向けて、基準平面と平行な平面上に並ぶように配置された一対の線ガイドローラ31a及び31bがそれぞれ支持ポスト32a及び32bを介して回転自在に支持されている。一方の線ガイドローラ31aの外周には溝が周設され、また他方の線ガイドローラ31bの外周には、一方の線ガイドローラ31aの外周の溝内に一部が入り込んだ状態で配置される凸条が周設されていて、一方のガイドローラ31aの外周の溝に嵌合させた巻線導体Wを他方のガイドローラの外周に設けられた凸条で押えながら、巻線導体Wを導体供給ラインLに沿って送るようになっている。
本実施形態では、可動板20aと線ガイドローラ支持板20bとによりトラバースヘッド20が構成され、一対の線ガイドローラ17a及び17bにより、巻枠8側に送り出す巻線導体Wの送り出し位置を定める送り出し側の線ガイド手段17が構成されている。またトラバースヘッド20の後端部に取り付けられた線ガイドローラ31a及び31bにより、トラバースヘッド20への巻線導体の導入位置を定める導入側線ガイド手段31が構成されている。ガイドレール21及び22と、第1及び第2のスライダ11及び12と、モータ13及び14と、ボールネジ26及び27と、トラバースヘッド20と、導入側及び送り出し側の線ガイド手段31及び17とにより、トラバース機構10が構成されている。
図示してないが、トラバース機構10の後方(巻枠駆動装置9と反対側)には、ドラムの巻線導体を巻いた巻線ドラムや、コイル状に巻回された巻線導体を上端が開口した容器内に収容して、該容器の上端の開口部から巻線導体を引き出すようにした構造の巻線導体ストッカー等の巻線導体供給源が配置されている。巻線導体供給源から引き出された巻線導体Wは、導入側線ガイド手段31を構成する線ガイドローラ31a及び31bの間を通過した後、トラバースヘッド20に沿って線ガイド手段31と17との間を延びる直線状の導体供給ラインLに沿って線ガイド手段17に導かれる。線ガイド手段17に導かれた巻線導体Wは、上側に配置された線ガイドローラ17aの上部から該線ガイドローラ17aの外周に添わされて一方の側に曲げられながら該線ガイドローラ17aのほぼ半周に亘って送られた後、一対の線ガイドローラ17a,17bの間の隙間を通して下側の線ガイドローラ17bの外周に移行させられ、該下側の線ガイドローラ17bの外周に添わされて他方の側に曲げられながら下側のガイドローラ17bの下部から巻枠駆動装置9側に送り出される。即ち、導体供給ラインLに沿って導かれた巻線導体Wは、一対の線ガイドローラ17a,17bの軸線方向から見たときにS字形を呈するように、線ガイドローラ17a,17bの外周に添わされて、巻枠駆動装置9側に送り出される。
上記のように線ガイド手段17を上下に並ぶ一対の線ガイドローラにより構成して、導体供給ラインLに沿って供給された巻線導体を上側の線ガイドローラ17aの上部から該上側の線ガイドローラ17aの外周に添わせて一方の側に曲げながら該上側の線ガイドローラのほぼ半周に亘って送った後、該巻線導体を一対の線ガイドローラ17a,17bの間の隙間を通して下側の線ガイドローラ17bの外周に移行させて、該下側の線ガイドローラ17bの外周に沿わせて他方の側に曲げながら下側のガイドローラの下部から巻枠駆動装置側に送り出すようにしておくと、巻線導体が下側の線ガイドローラの外周を経由する過程で、巻枠上に配置された際に巻枠側に凸となる向きに曲がろうとする曲げ癖が僅かに付けられる。横断面の輪郭形状が矩形状を呈していて四面が平坦になっている巻枠に巻線を巻回する場合に、巻線導体にこのような曲げ癖を付けておくと、巻線導体を巻枠から浮き上がらせることなく、巻枠に密着させて巻くことができる。
本実施形態では、第1のボールネジ26及び第2のボールネジ27のネジピッチ及びネジ山の進行方向が等しく設定されていて、第1及び第2のモータ13及び14を一方向に等速で回転させたときに、第1のスライダ11及び第2のスライダ12がトラバース方向に沿って、同じ速度で一方の側に直線変位し、第1及び第2のモータ13及び14を他方向に等速で回転させたときに第1のスライダ11及び第2のスライダ12がトラバース方向に沿って同じ速度で他方の側に直線変位するようになっている。
また第1のモータ13及び第2のモータ14を同じ方向に異なる速度で回転させたとき、及び第1のモータ13及び第2のモータ14を異なる方向に回転させたときに、第1のスライダ11と第2のスライダ13との間に相対的にスラスト方向への位置ずれが生じて、可動板20aが回動中心軸27を中心にしていずれかの方向に回動させられるようになっている。即ち、第1のモータ13と第2のモータ14を制御することにより、トラバースヘッド20にトラバース方向への直線変位と回動中心軸線O−Oを中心にした回動変位とを生じさせ得るように構成されている。
巻枠8に巻線を巻回する際には、巻線導体供給源からトラバースヘッド20の線ガイドローラ31及び17を経由させて引き出した巻線導体Wの先端を巻枠8に固定した後、巻枠8を回転させ、導体供給ラインLを常にトラバース機構からの巻線導体の送り出し方向に向けるように、第1のモータ13及び第2のモータ14を制御しながら、トラバースヘッド20を所定のトラバース方向に変位させる。本明細書において、「導体供給ラインLをトラバース機構からの巻線導体の送り出し方向に向ける」ことは、導体供給ラインとトラバース機構から送り出される巻線導体が沿う直線とを同一平面上に位置させることを意味する。
本発明に係わる巻線方法により、巻線を巻回する場合には、トラバース機構から巻枠側に送り出される巻線導体の送り出し方向に沿う直線が主軸と直交する平面に対してなす角度をリード角とし、主軸の軸線と直交する平面に対してリード角に等しい角度だけ傾斜した平面上に導体供給ラインとトラバース機構から送り出される巻線導体とを位置させた状態を保つように第1のモータと第2のモータとを制御しながらトラバース機構による巻線導体のトラバースを行なわせる。
例えば図12に示すような構造を有する巻線を巻回する場合には、各ターンの巻線導体Wを巻枠の一つの辺(例えば図13の短辺a4)に巻き付ける間に、トラバースヘッド20を所定のトラバース方向に所定のピッチだけトラバースさせて、該巻枠の一つの辺a4と次の辺a1との間の角部で各ターンの巻線導体Wを図12に示された所定の位置に着座させる。巻線導体Wをトラバースさせる際には、前述のように、導体供給ラインLをトラバース機構10からの(線ガイド手段17からの)巻線導体Wの送り出し方向に向けるように、主軸の軸線方向へのトラバースヘッド20の位置と、トラバースヘッド20の傾斜角とを制御する。トラバースヘッド20の傾斜角は、例えば、導体供給ラインLを含み、基準平面と直交する平面が主軸6の中心軸線と直交する平面に対してなす角度として定義することができる。
一例として、本発明に係わる巻線方法により図12に示す巻線の1ターン目ないし6ターン目を巻回する過程でのトラバースヘッド20の動きを、図5ないし図10に示した。ここで、説明の便宜上、主軸6の軸線に沿った図面上左方向へのトラバースを順方向のトラバースと呼び、図面上右方向へのトラバースを逆方向へのトラバースと呼ぶことにする。
図5は巻線導体の1ターン目の部分を巻枠8の長辺部分に添わせた状態を示し、図6は巻枠8の一つの短辺で巻線導体Wを所定のリード角θを持たせて順方向にトラバースさせて、1ターン目の位置から2ターン目の位置に渡らせた状態を示している。また図7及び図8はそれぞれ巻枠8の長辺部分及び短辺部分に4ターン目までが巻かれた状態を示し、図9は巻枠8の一つの短辺a4で巻線導体Wを巻線の1ピッチ分逆方向にトラバースさせて4ターン目の位置から5ターン目の位置(図12に示された位置)に渡らせた状態を示している。更に、図10は、巻枠8の一つの短辺a4で巻線導体を逆方向にトラバースさせて5ターン目の位置から6ターン目の位置に渡らせた状態を示している。
図11は、トラバースヘッド20が主軸の軸線方向にのみ変位し得るように構成された従来の巻線装置により巻線を巻回している状態を示したものである。同図に示したように、トラバースヘッド20が主軸6の軸線方向にのみ変位し得るように構成されている場合には、線ガイド手段17からの巻線導体の送り出し方向が導体供給ラインLに対して角度αをなすため、巻線導体Wをリード角を持たせて渡らせる際に、巻線導体Wに巻枠の軸線方向に曲がろうとする曲げ癖がつき、巻枠8の外周で巻線導体Wが湾曲する。このように、巻枠の外周に巻かれた巻線導体が湾曲していると、巻線導体を目標位置に正確に渡らせることができないことがあり、巻線導体の渡りに失敗する確率が高くなる。
これに対し、本発明においては、巻線導体をリード角θを持たせて渡らせる際に、第1のモータ13と第2のモータ14とを制御して、トラバースヘッドにおける導体供給ラインLをトラバース機構からの巻線導体の送り出し方向に向けるように、トラバースヘッド20の傾斜角を制御することができるため、線ガイド手段17から送り出される巻線導体Wに、巻枠8の軸線方向に湾曲しようとする曲げ癖がつくのを防ぐことができ、巻線導体の渡りに失敗する確率を低くすることができる。
本発明においては、第1のモータ13と第2のモータ14とを制御することにより、トラバースヘッド20のトラバース方向の位置と、トラバースヘッド20の傾斜角とを制御する。第1のモータ13及び第2のモータ14の制御は、例えば、各ターンの巻線導体を渡らせる際のトラバースヘッドの目標位置と、各ターンの巻線導体をトラバースさせる際のトラバースヘッド20の目標傾斜角度とを予め演算するとともに、各ターンを巻回する際のトラバースヘッドの位置及び傾斜角をそれぞれ演算された目標位置及び目標傾斜角に一致させるために必要な第1のモータ13及び第2のモータ14の回転量と回転方向とを演算して記憶させておき、巻線の一連のターンをそれぞれ巻回する際に第1のモータ13及び第2のモータ14を記憶されている回転方向に記憶されている回転量だけ回転させるように制御するようにすればよい。
上記の説明では、巻枠の短辺部分で巻線導体を渡らせるとしたが、巻枠の長辺部分で巻線導体を渡らせる場合にも本発明を適用することができるのはもちろんである。
上記の例では、第1のスライダ11を巻枠駆動装置9側に配置し、第2のスライダ12を巻枠駆動装置9から離れた側に配置したが、第1のスライダ11の位置と第2のスライダ12の位置とを入換えても良い。
上記の例では、スロット19を可動板20aに設け、スロット19にスライド自在に嵌合させるピン18をスライダ12側に固定したが、スライダ12側にスロットを設け、該スロットに嵌合するピンを可動板20a側に固定するようにしてもよい。
上記の実施形態では、第1のスライダ11及び第2のスライダ12の上面を同一平面上に位置させ、可動板20aの下面を平坦な面として第1のスライダ及び第2のスライダの上面に可動板の下面を当接させるようにしている。装置の構造を簡単にし、装置をコンパクトに構成するためには、このように構成することが好ましいが、本発明においては、第1のスライダ11に可動板20aを回動自在に支持すると共に、第2のスライダ12と可動板20aとをスロットと該スロットにスライド自在に嵌合したピンとからなる結合機構を介して結合すればよく、第1のスライダ及び第2のスライダの上面は必ずしも同一平面上に位置している必要はない。また第1のスライダ11及び第2のスライダ12は、基準平面と直交する方向に位置をずらして配置されていてもよい。可動板20aは、第1のスライダ11及び第2のスライダ12の構成に応じて適宜の形状に形成する。
上記の実施形態では、主軸の中心軸線(巻枠の中心軸線)を含む水平面を基準平面としたが、主軸の中心軸線を含み、水平面に対して傾斜した平面を基準平面としてもよい。
本実施形態に係わる巻線装置の正面図である。 同実施形態の要部の構成を概略的に示した横断面図である。 同実施形態の要部の構成を概略的に示した平面図である。 同実施形態で用いるトラバースヘッドの要部の一部を断面して示した拡大平面図である。 本実施形態に係わる巻線装置の動作を説明するための平面図である。 本実施形態に係わる巻線装置の動作を説明するための平面図である。 本実施形態に係わる巻線装置の動作を説明するための平面図である。 本実施形態に係わる巻線装置の動作を説明するための平面図である。 本実施形態に係わる巻線装置の動作を説明するための平面図である。 本実施形態に係わる巻線装置の動作を説明するための平面図である。 従来の巻線装置により巻線を巻回している状態を示した平面図である。 本発明に係わる巻線装置により巻回することができる巻線の構造の一例を示した巻線構成図である。 (A)は図12の巻線を巻回する際に用いる巻枠の一例を示した正面図、(B)は(A)の側面図、(C)は(A)の上面図である。 図13の巻枠を用いて巻回した図12の巻線の外観の一例を模式的に示した正面図である。
符号の説明
1 主フレーム
5 横フレーム
6 主軸
8 巻枠
10 トラバース機構
11 第1のスライダ
12 第2のスライダ
13 第1のモータ
14 第2のモータ
17 送り出し側線ガイド手段
17a 線ガイドローラ
17b 線ガイドローラ
18 ピン
19 スロット
20 トラバースヘッド
20a 可動板
20b 線ガイドローラ支持板
21 第1のガイドレール
22 第2のガイドレール
26 ボールネジ
27 ボールネジ

Claims (3)

  1. 巻枠を同心的に保持する主軸と該主軸を回転駆動する回転駆動装置とを有する巻枠駆動装置と、巻線導体の供給源と前記巻枠駆動装置との間に配置されて、前記主軸の軸線と平行な方向をトラバース方向として前記巻枠に巻回される巻線導体をトラバースさせるトラバース機構とを備えた巻線装置において、
    前記トラバース機構は、前記主軸の中心軸線を含む一つの平面を基準平面として該基準平面に沿って前記トラバース方向にスライドするように設けられた第1のスライダと、前記第1のスライダと並べて配置されて前記基準平面に沿って前記トラバース方向にスライドするように設けられた第2のスライダと、第1のモータ及び第2のモータを駆動源として前記第1及び第2のスライダをそれぞれ往復直線変位させる第1及び第2の送り機構と、前記巻枠側に送り出す巻線導体の送り出し位置を定める線ガイド手段を先端に備えて前記基準平面に対して直角な方向に延びる回動中心軸線を中心に回動し得るようにして前記第1のスライダに回動自在に支持されると共に前記基準平面に対して直角な方向に延びるピンと該ピンがスライド自在に嵌合したスロットとを有する結合機構を介して前記第2のスライダに結合されたトラバースヘッドとを備えて、前記巻線導体の供給源から前記トラバースヘッドの後端部側に供給された巻線導体が前記トラバースヘッドに沿う直線状の導体供給ラインに沿って前記トラバースヘッドの先端側に導かれて前記線ガイド手段から前記巻枠側に送り出されるように構成され、
    前記第1のモータと第2のモータを制御することにより、前記トラバースヘッドにトラバース方向への直線変位と前記回動中心軸線を中心にした回動変位とを生じさせ得るように構成されたこと、
    を特徴とする巻線装置。
  2. 前記線ガイド手段は、前記導体供給ラインを含み、前記基準平面と直交する平面に対して直角な方向に回転中心軸線を向けた状態で上下に並べて配置されて前記トラバースヘッドに回転自在に支持された一対の線ガイドローラを備えていて、前記導体供給ラインに沿って供給された巻線導体を上側に配置された線ガイドローラの上部から該上側の線ガイドローラの外周に添わせて一方の側に曲げながら該上側の線ガイドローラのほぼ半周に亘って送った後、該巻線導体を前記一対の線ガイドローラの間の隙間を通して下側に配置された線ガイドローラに移行させて、該下側の線ガイドローラの外周に添わせて他方の側に曲げながら前記下側のガイドローラの下部から前記巻枠駆動装置側に送り出すように構成されている請求項1に記載の巻線装置。
  3. 巻枠を同心的に保持する主軸と該主軸を回転駆動する回転駆動装置とを有する巻枠駆動装置と、巻線導体の供給源と前記巻枠駆動装置との間に配置されて、前記主軸の軸線と平行な方向をトラバース方向として前記巻枠に巻回される巻線導体をトラバースさせるトラバース機構とを備えた巻線装置を用いて、前記巻枠に巻き取られる巻線導体を前記トラバース機構によりトラバースさせながら前記巻枠に巻線導体を巻回する巻線方法において、
    前記巻線装置として、請求項1または2に記載された巻線装置を用い、
    前記トラバース機構から前記巻枠側に送り出される巻線導体に沿う直線が前記主軸と直交する平面に対してなす角度をリード角とし、
    前記主軸の軸線と直交する平面に対して前記リード角に等しい角度だけ傾斜した平面上に前記導体供給ラインと前記トラバース機構から送り出される巻線導体とを位置させた状態を保つように前記第1のモータと第2のモータとを制御しながら前記トラバース機構による巻線導体のトラバースを行なわせること、
    を特徴とする巻線方法。
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