JP5122168B2 - 着色感光性樹脂組成物、カラーフィルター、及び液晶表示ディスプレイ - Google Patents
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Description
本発明の着色感光性樹脂組成物は、(A)光重合性化合物、(B)光重合開始剤、(C)着色剤、及び(S)溶剤を含有する。
光重合性化合物としては、エチレン性不飽和基を有する樹脂又はモノマーを含むものである。また、光重合性化合物としては、エチレン性不飽和基を有する樹脂及びモノマーを組み合わせることがより好ましい。エチレン性不飽和基を有する樹脂と、エチレン性不飽和基を有するモノマーとを組み合わせることにより、硬化性を向上させ、パターン形状を容易にすることができる。なお、本明細書では、エチレン性不飽和基を有する化合物のうち、質量平均分子量が1000以上のものを「エチレン性不飽和基を有する樹脂」と称し、質量平均分子量が1000未満のものを「エチレン性不飽和基を有するモノマー」と称することとする。
エチレン性不飽和基を有する樹脂としては、(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジメタクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、及びカルドエポキシジアクリレート等が重合したオリゴマー類;多価アルコール類と一塩基酸又は多塩基酸とが縮合して得られるポリエステルプレポリマーに(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリエステル(メタ)アクリレート、及びポリオールと2個のイソシアネート基を持つ化合物とを反応させた後、(メタ)アクリル酸を反応させて得られるポリウレタン(メタ)アクリレート;並びに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノール又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、レゾール型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸ポリグリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエステル、脂肪族又は脂環式エポキシ樹脂、アミンエポキシ樹脂、及びジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。更に、エポキシ(メタ)アクリレート樹脂に多塩基酸無水物を反応させた樹脂を用いることができる。
エポキシ化合物(a1)としては、グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、グリシジルアミン型、脂環型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、ビフェニル型、ナフタレン型、フルオレン型、フェノールノボラック型、及びオルソクレゾール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
エチレン性不飽和基含有カルボン酸化合物(a2)としては、分子中にアクリル基やメタクリル基等の反応性のエチレン性二重結合を含有するモノカルボン酸化合物が好ましい。このようなエチレン性不飽和基含有カルボン酸化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、β−スチリルアクリル酸、β−フルフリルアクリル酸、α−シアノ桂皮酸、及び桂皮酸等が挙げられる。このエチレン性不飽和基含有カルボン酸化合物(a2)は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
多塩基酸無水物(a3)としては、例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−エチルヘキサヒドロ無水フタル酸、4−エチルヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、3−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、4−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、3−エチルテトラヒドロ無水フタル酸、及び4−エチルテトラヒドロ無水フタル酸が挙げられる。これらの多塩基酸無水物は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エチレン性不飽和基を有するモノマーには、単官能モノマーと多官能モノマーとがある。
光重合開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、エタノン−1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾル−3−イル]−1−(O−アセチルオキシム)、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、4−ベンゾイル−4’−メチルジメチルスルフィド、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸ブチル、4−ジメチルアミノ−2−エチルヘキシル安息香酸、4−ジメチルアミノ−2−イソアミル安息香酸、ベンジル−β−メトキシエチルアセタール、ベンジルジメチルケタール、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、O−ベンゾイル安息香酸メチル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、チオキサンテン、2−クロロチオキサンテン、2,4−ジエチルチオキサンテン、2−メチルチオキサンテン、2−イソプロピルチオキサンテン、2−エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド、クメンパーオキシド、2−メルカプトベンゾイミダール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(O−クロロフェニル)−4,5−ジ(m−メトキシフェニル)−イミダゾリル二量体、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−tert−ブチルトリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルジクロロアセトフェノン、α,α−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジベンゾスベロン、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス−(9−アクリジニル)ヘプタン、1,5−ビス−(9−アクリジニル)ペンタン、1,3−ビス−(9−アクリジニル)プロパン、p−メトキシトリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(フラン−2−イル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−n−ブトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4−メトキシ)フェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(2−ブロモ−4−メトキシ)フェニル−s−トリアジン、2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(3−ブロモ−4−メトキシ)スチリルフェニル−s−トリアジン、及び2,4−ビス−トリクロロメチル−6−(2−ブロモ−4−メトキシ)スチリルフェニル−s−トリアジン等が挙げられる。これらの中でも、オキシム系の光重合開始剤を用いることが、感度の面で特に好ましい。これらの光重合開始剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
着色剤としては、特に限定されるものではないが、従来公知の顔料、又は染料を使用することができる。例えば、本発明の着色感光性樹脂組成物を用いて、ブラックマトリックスやブラックストライプを形成する場合には、カーボンブラック、チタンブラック、酸化クロム、酸化鉄、アニリンブラック、ペリレン系顔料、及びC.I.ソルベントブラック123等を用いることができる。また、エポキシ樹脂等で被覆されたカーボンブラック;チタン、マンガン、鉄、銅、及びコバルト等の複合酸化物等の無機系ブラック顔料;以下に示す有機顔料の組み合わせ;並びに、有機顔料と上述の黒色顔料との組み合わせも、適宜、採用することができる。
黄色顔料:C.I.20、24、83、86、93、109、110、117、125、129、137、138、139、147、148、150、153、154、166、168、180、185、195
橙色顔料:C.I.36、43、51、55、59、61
赤色顔料:C.I.9、97、122、123、149、168、177、180、192、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254
紫色顔料:C.I.19、23、29、30、37、40、50
青色顔料:C.I.15、15:3、15:6、22、60、64
緑色顔料:C.I.7、36
茶色顔料:C.I.23、25、26
として表されているものが透明性が高く、しかも耐熱性、耐候性、及び耐薬品性に優れているため、好適に用いることができる。
黄色染料:C.I.ダイレクトイエロー1、C.I.ダイレクトイエロー11、C.I.ダイレクトイエロー12、C.I.ダイレクトイエロー28、C.I.アシッドイエロー1、C.I.アシッドイエロー3、C.I.アシッドイエロー11、C.I.アシッドイエロー17、C.I.アシッドイエロー23、C.I.アシッドイエロー38、C.I.アシッドイエロー40、C.I.アシッドイエロー42、C.I.アシッドイエロー76、C.I.アシッドイエロー98、C.I.ベイシックイエロー1、C.I.ディスパースイエロー3、C.I.ディスパースイエロー4、C.I.ディスパースイエロー7、C.I.ディスパースイエロー31、C.I.ディスパースイエロー61、C.I.ソルベントイエロー2、C.I.ソルベントイエロー14、C.I.ソルベントイエロー15、C.I.ソルベントイエロー16、C.I.ソルベントイエロー21、C.I.ソルベントイエロー33、C.I.ソルベントイエロー56
橙色染料:C.I.アシッドオレンジ1、C.I.アシッドオレンジ7、C.I.アシッドオレンジ8、C.I.アシッドオレンジ10、C.I.アシッドオレンジ20、C.I.アシッドオレンジ24、C.I.アシッドオレンジ28、C.I.アシッドオレンジ33、C.I.アシッドオレンジ56、C.I.アシッドオレンジ74、C.I.ダイレクトオレンジ1、C.I.ディスパースオレンジ5、C.I.ソルベントオレンジ1、C.I.ソルベントオレンジ2、C.I.ソルベントオレンジ5、C.I.ソルベントオレンジ6、C.I.ソルベントオレンジ45
赤色染料:C.I.ダイレクトレッド20、C.I.ダイレクトレッド37、C.I.ダイレクトレッド39、C.I.ダイレクトレッド44、C.I.アシッドレッド6、C.I.アシッドレッド8、C.I.アシッドレッド9、C.I.アシッドレッド13、C.I.アシッドレッド14、C.I.アシッドレッド18、C.I.アシッドレッド26、C.I.アシッドレッド27、C.I.アシッドレッド51、C.I.アシッドレッド52、C.I.アシッドレッド87、C.I.アシッドレッド88、C.I.アシッドレッド89、C.I.アシッドレッド92、C.I.アシッドレッド94、C.I.アシッドレッド97、C.I.アシッドレッド111、C.I.アシッドレッド114、C.I.アシッドレッド115、C.I.アシッドレッド134、C.I.アシッドレッド145、C.I.アシッドレッド154、C.I.アシッドレッド180、C.I.アシッドレッド183、C.I.アシッドレッド184、C.I.アシッドレッド186、C.I.アシッドレッド198、C.I.ベイシックレッド12、C.I.ベイシックレッド13、C.I.ディスパースレッド5、C.I.ディスパースレッド7、C.I.ディスパースレッド13、C.I.ディスパースレッド17、C.I.ディスパースレッド58、C.I.ソルベントレッド1、C.I.ソルベントレッド3、C.I.ソルベントレッド8、C.I.ソルベントレッド23、C.I.ソルベントレッド24、C.I.ソルベントレッド25、C.I.ソルベントレッド27、C.I.ソルベントレッド30、C.I.ソルベントレッド49、C.I.ソルベントレッド100
紫色染料:C.I.ダイレクトバイオレット22、C.I.アシッドバイオレット49、C.I.ベイシックバイオレット2、C.I.ベイシックバイオレット7、C.I.ベイシックバイオレット10、C.I.ディスパーバイオレット24
青色染料:C.I.ダイレクトブルー25、C.I.ダイレクトブルー86、C.I.ダイレクトブルー90、C.I.ダイレクトブルー108、C.I.アシッドブルー1、C.I.アシッドブルー7、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15、C.I.アシッドブルー103、C.I.アシッドブルー104、C.I.アシッドブルー158、C.I.アシッドブルー161、C.I.ベイシックブルー1、C.I.ベイシックブルー3、C.I.ベイシックブルー9、C.I.ベイシックブルー25
緑色染料:C.I.アシッドグリーン3、C.I.アシッドグリーン9、C.I.アシッドグリーン16、C.I.ベイシックグリーン1、C.I.ベイシックグリーン4
茶色染料:C.I.ダイレクトブラウン6、C.I.ダイレクトブラウン58、C.I.ダイレクトブラウン95、C.I.ダイレクトブラウン101、C.I.ダイレクトブラウン173、C.I.アシッドブラウン14
等が好適に用いられる。
本発明における(S)溶剤は、少なくとも1種の(R)難揮発性溶剤を含有する。
(R)難揮発性溶剤は、100℃における重量変化率が10TG%以下であり、大気圧下における沸点が200℃以上250℃以下の溶剤である。この難揮発性溶剤を含有することにより、本発明の着色感光性樹脂組成物から形成される塗膜における、減圧乾燥後の表面荒れや、乾燥ムラを防止できる。また、上記難揮発性溶剤は、沸点が250℃以下であることにより、着色感光性樹脂組成物のパターン形成後のポストベークにおいて容易に除去される。つまり、本発明の着色感光性樹脂組成物から形成されるカラーフィルターにおける溶剤の残留を防止できる。上記沸点が220℃以上240℃以下である場合、上記効果に優れるという点で好ましい。また、この難揮発性溶剤は、20℃における上記飽和蒸気圧が、2mmHg以下であることが好ましい。
本発明の着色感光性樹脂組成物には、必要に応じて添加剤を含有させることができる。添加剤としては、熱重合禁止剤、消泡剤、界面活性剤、増感剤、硬化促進剤、光架橋剤、光増感剤、分散剤、分散助剤、充填剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、及び凝集防止剤等を挙げることができる。分散剤としては、ウレタン樹脂系分散剤等の高分子分散剤が好ましく用いられる。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、上記各成分を全て撹拌機で混合することにより得られる。なお、得られた混合物が均一なものとなるようフィルターを用いて濾過してもよい。
カラーフィルターは、本発明の着色感光性樹脂組成物を用いて形成される。即ち、ガラス、ポリエチレンテレフタレート、アクリル樹脂、及びポリカーボネート等からなる基板に、黒色の着色剤が分散された着色感光性樹脂組成物をロールコータ、リバースコーター、及びバーコーター等の接触転写型塗布装置やスピンナー(回転式塗布装置)、スリットコーター、及びカーテンフローコーター等の非接触型塗布装置を用いて基板上に塗布する。
本発明の液晶表示ディスプレイは、本発明のカラーフィルターを備えるものである。本発明の液晶表示ディスプレイを製造するに当たっては、基板上に、上記カラーフィルターを形成し、次いで、電極、スペーサー等を順次形成する。そして、もう一枚の基板上に電極等を形成し、両者を張り合わせて所定量の液晶を注入、封止して、常法により製造される。
[光重合性化合物の合成]
まず、500mlの四つ口フラスコ中に、ビスフェノールフルオレン型エポキシ樹脂235g(エポキシ当量235)とテトラメチルアンモニウムクロライド110mg、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール100mg、及びアクリル酸72.0gを仕込み、これに25ml/分の速度で空気を吹き込みながら90℃〜100℃で加熱溶解した。次に、溶液が白濁した状態のまま徐々に昇温し、120℃に加熱して完全に溶解させた。ここで溶液は次第に透明粘稠になったが、そのまま撹拌を継続した。この間、酸価を測定し、1.0mgKOH/g未満になるまで加熱撹拌を続けた。酸価が目標に達するまで12時間を要した。そして室温まで冷却し、ビスフェノールフルオレン型エポキシアクリレートを得た。
上記着色感光性樹脂組成物を680mm×680mmのガラス基板上に塗布した後、66Paで30秒間減圧乾燥し、次いで110℃で120秒間プリベークして約1.0μmの膜厚を有する塗膜を得た。
難揮発性溶剤として、1,3−ブチレングリコールジアセテートの代わりにジプロピレングリコールメチルエーテルアセテートを用いた点以外は、実施例1と同様の方法により着色感光性樹脂組成物を調製し、当該着色感光性樹脂組成物を実施例1と同様の方法によりガラス基板上に塗布した。
難揮発性溶剤として、1,3−ブチレングリコールジアセテートの代わりにジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートを用いた点以外は、実施例1と同様の方法により着色感光性樹脂組成物を調製し、当該着色感光性樹脂組成物を実施例1と同様の方法によりガラス基板上に塗布した。
難揮発性溶剤として、1,3−ブチレングリコールジアセテートの代わりにジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートを用いた点以外は、実施例1と同様の方法により着色感光性樹脂組成物を調製し、当該着色感光性樹脂組成物を実施例1と同様の方法によりガラス基板上に塗布した。
難揮発性溶剤として、1,3−ブチレングリコールジアセテートを用い、3−メトキシブチルアセテート:シクロヘキサノン:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート:1,3−ブチレングリコールジアセテート=55:26:12:7(質量比)となるようにした点以外は、実施例1と同様の方法により着色感光性樹脂組成物を調製し、当該着色感光性樹脂組成物を実施例1と同様の方法によりガラス基板上に塗布した。
溶剤として、1,3−ブチレングリコールジアセテートを添加せず、混合比率を3−メトキシブチルアセテート:シクロヘキサノン:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート=55:30:15(質量比)とした点以外は、実施例1と同様の方法により着色感光性樹脂組成物を調製し、当該着色感光性樹脂組成物を実施例1と同様の方法によりガラス基板上に塗布した。
溶剤の混合比率を3−メトキシブチルアセテート:シクロヘキサノン:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート=50:30:20(質量比)とした点以外は、比較例1と同様の方法により着色感光性樹脂組成物を調製し、当該着色感光性樹脂組成物を比較例1と同様の方法によりガラス基板上に塗布した。
1,3−ブチレングリコールジアセテートの代わりに、ジプロピレングリコールジメチルエーテルを用いた点以外は、実施例1と同様の方法により着色感光性樹脂組成物を調製し、当該着色感光性樹脂組成物を実施例1と同様の方法によりガラス基板上に塗布した。
上記実施例1〜3、参考例1,2、比較例1〜3で形成した塗膜の表面について、ナトリウムランプ光を照射して観察した際に、外観上問題となるものを×、外観上問題とならないものを○として、乾燥ムラを評価した。結果を表2に示す。
上記実施例1〜3、参考例1,2、比較例1〜3で形成した塗膜について、原子間力顕微鏡(「AFM(装置名)」、SIIナノテクノロジー社製)を用いて表面荒れ(Ra)を評価した。結果を表2に示す。評価は、Raが60Å未満を◎、60Å以上100Å未満を○、100Å以上を×とし、括弧内にその値を記載した。
上記実施例1〜3、参考例1,2、比較例1〜3で調製した着色感光性樹脂組成物を、8インチウエハに塗布し、上記実施例1〜3、参考例1,2、比較例1〜3と同様の条件で形成した塗膜(膜厚;約1μm)について、「KLA−213X」(KLA−Tencor株式会社製)を用いて、表面の欠陥を検査し、ウエハ面積内の欠陥数を測定して、凝集物の発生の程度を評価した。結果を表2に示す。欠陥数は、製品の品質上、10未満であることが好ましい。
Claims (4)
- (A)光重合性化合物、(B)光重合開始剤、(C)着色剤、及び(S)溶剤を含有する着色感光性樹脂組成物であって、
前記(S)溶剤は、1,3−ブチレングリコールジアセテート及びジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートから選ばれる少なくとも1種の(R)難揮発性溶剤を含有し、該(R)難揮発性溶剤の含有量が、前記(S)溶剤の全量に対して1〜8質量%である着色感光性樹脂組成物。 - 前記(C)着色剤が、黒色顔料を含有する請求項1に記載の着色感光性樹脂組成物。
- 請求項1又は2に記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成されたパターンを有するカラーフィルター。
- 請求項3に記載のカラーフィルターを有する液晶表示ディスプレイ。
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