JP5120718B2 - 車両 - Google Patents

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本発明は、車両に係り、例えば、他車両や自車両からの指令に基づいて、他の車両に追従して走行する追従走行に関する。
車両が走行する場合、先行する車両(以下、先行車両という)に追従しながらオートクルーズする車両について提案されている。
例えば、特許文献1では、先行車両に追従して予め設定された追従車間距離設定値を保ちながら定速走行を行う車間距離制御型定速走行装置を備えた車両が提案されている。
また特許文献2では、先行車両に対する追従走行を行わせるとともに、車車間通信を利用して自車両と先行車両との交錯可能性を判断し、該交錯可能性が所定値以上となったときに上記追従走行を中止する技術について提案されている。
また、特許文献3では、単独走行可能な1人乗りの車両において、先行車両がホスト車両として走行し、一方、他の車両が追従車両としてホスト車両の後方を追従走行したり、ホスト車両の横に並んで追従走行する場合について提案されている。
特開平10−67254号 特開2007−126146号 特開2006−338117号
しかし、特許文献1、特許文献2では、先行車両に対して後方を走行する場合の「縦追従走行」については記載されているが、先行車両の横に並んで走行する「並走追従走行」については記載されていない。
一方、特許文献3では、先行車両の横に並んだ状態で追従走行することについて記載されているが、任意の位置を走行している車両が、追従走行を開始した場合に先行車両の横に並んで並走追従走行状態に移行するまでの具体的方法及び、横に並んだ状態での制御については記載されていない。
追従制御の場合、基本的に先行車両の周辺の任意の位置に、追従車両の目標点あるいは目標位置を設定し、この点あるいは位置と現在の追従車両の位置との偏差を0とするような制御が行なわれる。
前後方向に追従する場合には、アクセルやブレーキにより直接制御可能である。これに対し、先行車両の横に並んで追従する場合(任意方向への駆動が可能な球状タイヤを除き)、純粋に横方向だけの移動はできず、ハンドル操作などにより、縦方向の移動が不可欠なもので横方向の移動を制御しなければならない。
このため、横に並んだ追従走行をする場合、厳密に進行方向を制御しなければならないが、それと同時に横方向の車間距離も縦方向追従走行に比べてより厳密に制御する必要がある。進行方向を厳密に制御しようとすると、いつまでも横方向の車間距離が制御できず、逆に横方向の車間距離制御に重点をおくと、進行方向がいつまでも制御しきれないことになる。
この問題点は、小型の車両で横方向の旋回自由度が高い車両、例えば、特許文献3で提案されている倒立振り子車両(1軸2輪車両等)では特に顕著となる。先行車両の急な方向転換に対して、追従車両が十分に対応出来なくなる。
そこで本発明は、先行車両に対して安全に並走追従状態に移行することが可能な車両を提供することを目的とする。
(1)請求項1に記載の発明では、先行車両に対して追従走行制御を行なう追従制御部を備えた車両であって、前記先行車両の横側を並走する並走追従走行を開始する際に、当該先行車両の横側に最終的な追従目標点である第2目標点を設定するとともに、前記第2目標点よりも前記先行車両の外側に最終第1目標点を設定する目標設定手段と、を備え、前記追従制御部は、前記最終第1目標点を追従目標点として追従し、該最終第1目標点に到達した後に、前記第2目標点を追従目標点として追従するように、追従走行制御を行なう、ことを特徴とする車両を提供する。
(2)請求項2記載の発明では、前記追従制御部は、前記最終第1目標点に到達するまでの追従走行制御よりも、前記第2目標点を追従目標として追従する追従走行制御を、旋回に対する反応が速い制御とする、ことを特徴とする請求項1に記載の車両を提供する。
(3)請求項3記載の発明では、前記目標点設定手段は、前記最終第1目標点を、前記先行車両及び自車両の形状に基づいて、当該先行車両から一定距離を確保した安全車間距離だけ離れた点に設定する、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両を提供する。
(4)請求項4記載の発明では、前記目標設定手段は、前記最終第1目標点を、前記第2目標点よりも前記先行車両を基準として後方に設定することを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の車両を提供する。
(5)請求項5記載の発明では、前記目標設定手段は、前記先行車両を基準に前記安全車間距離だけ離れた距離上で、現在位置から最短距離にある点を第1目標点に設定し、前記追従制御部は、前記第1目標点を追従目標点として追従し、該第1目標点に到達した後に、前記最終第1目標点を追従目標点として追従するように追従走行制御を行なう、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1の請求項に記載の車両を提供する。
本発明によれば、先行車両の横側に最終的な追従目標点である第2目標点を設定するとともに、第2目標点よりも外側に最終第1目標点を設定し、最終第1目標点を追従目標点として追従した後に、第2目標点を追従目標点として追従するので、先行車両に対して安全に並走追従状態に移行することができる。
以下、本発明の車両における好適な実施の形態について、図1から図8を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
本実施形態の車両は、先行車両(被追従車両)に対して進行方向横に並んで走行する、並走追従走行に移行する場合、追従車両の自動制御による制御精度を向上させる。
そして、本実施形態の車両では、全く追従走行をしていない状態や、縦追従走行をしている状態から、次のようにして並走追従走行に移行する。
すなわち、並走追従走行に移行する場合、先行車両に対する第2目標点(先行車両の横に設定した最終的に収束させる目標点)と、この第2目標点よりも先行車両から離れている最終第1目標点を設定する。
そして、まず最終第1目標点にむけて横方向の「車間距離重視の制御」ロジックにて収束させる。車両位置が最終第1目標点に十分に収束すると、次に、第2目標点にむけて「進行方向重視の制御」ロジックで制御を行ない、車両が第2目標点に収束した後は進行方向重視の制御により並走追従走行を継続させる。
車間距離重視の制御は、従来のように先行車両の後方を追従する場合の制御である。これに対して進行方向重視の制御は、車間距離重視の制御に比べて横方向の移動を素速くした制御(旋回に対する反応が速い制御)であり、左右方向に対するフィードバック制御における比例定数と微分定数を車間距離重視の制御よりも大きくすることで実現可能である。なお、本実施形態では、更に旋回に対する反応を速くするために、先行車両の旋回指令値をフィードフォワード制御の入力としている。
なお、目標点に収束しているか否かの判断は、目標点から所定距離の範囲内にいる場合に収束していると判断する。所定距離については、各目標点毎に予め設定される。
並走追従走行中に、車両が第2目標点から一定以上離れた場合、再度最終第1目標点にむけて、縦追従走行(車間距離重視の制御ロジック)に変更して安全を確保する。その後、また車間距離重視の制御による最終第1目標点に収束させた後、進行方向重視の制御に切り替えて並走追従走行を継続する。
ここで最終第1目標点は、先行車両の中心から左右いずれかの方向に、先行車両及び自車両の形状に基づいて、当該先行車両から一定距離を確保した安全車間距離だけ離れた点である。この安全車間距離は、先行車両と追従車両が走行中の非接触を確保できるだけ離れた点で、車両形状、車両の加速・旋回・制動性能、通信漏れ、制御遅れを基に、安全率を乗ずることで決定する。
本明細書において、先行車両を中心とした安全車間距離の集合体を安全車間距離線という。本実施形態における安全車間距離線は円形であるが、必ずしも円である必用はなく、進行方向に扁平な楕円形状であってもよい。進行方向については先行車両に近くても制御が容易であり、安全距離は短くすることが可能だからである。
旋回時の安全性をさらに確保するため、最終第1目標点の設定位置を、先行車両の真横からやや後方にオフセットさせて、先行車両の進行方向後方に置くようにしてもよい。これにより先行車両の急激な方向転換に制御が対応しやすくなる。
また、追従車両の現在位置と最終第1目標点とを結ぶ直線が安全車間距離線と交差する場合、すなわち、最終第1目標点に移動する途中で安全車間距離以内を通過しなければならない位置にいる場合、現在位置から最も近い安全車間距離線(本実施形態では円)上の点を第1目標点に設定し、縦追従走行で第1目標点に収束させた後、第1目標点を安全車間距離線上で最終第1目標点に向けてスライドさせ、最終的に最終第1目標点に収束させる。なお、第1目標点は、安全のため、先行車両の前方側ではなく、後方側をスライドさせる。
本実施形態では、縦追従走行の開始や、通常走行又は縦追従走行から並走追従走行への移行は、先行車両からの指令信号に基づいて行われる。並走追従走行への移行指令の場合、並走側(先行車両の右側、左側)の指示が含まれる。
なお、これらについては、追従車両の乗員からの指令に基づいて行うようにしてもよい。
(2)実施形態の詳細
本実施形態の車両は、通常の4輪車両に対しても適用が可能であるが、小型の車両で横方向の旋回自由度が高い車両に適用した場合に特に有効である。
そのため本実施形態では、特に小半径で旋回することが可能な倒立振り子車両(1軸2輪車両等)に適用した場合を例に説明することとする。なお、先行車両も倒立振り子車両を対象として説明するが、それ以外の4輪車両等であってもよい。
倒立振り子車両は、搭乗部の姿勢を感知し、その姿勢に応じて、駆動輪の駆動方向で前後方向のバランスを保持するように姿勢制御を行いながら走行するものである。その姿勢制御の方法としては、例えば、米国特許第6,302,230号明細書、特開昭63−35082号公報、特開2004−129435公報、特開2004−276727公報で開示された各種制御方法が使用可能である。
図1は、本実施形態の車両(追従車両)の追従制御に関連する構成を表したものである。
図1に示されるように、車両1は、ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)10と、レーザレーダ20、車速センサ30、ヨーレートセンサ40、無線通信装置50、駆動モータ60a、60bを備えている。
なお、図示しないが、駆動モータ60a、60b等に駆動用の電力を供給し、また、ECU10に制御用の低電圧の電源を供給する、バッテリも備えている。
ECU10は、図示しない各種プログラムやデータが格納されたROM、作業領域として使用されるRAM、外部記憶装置、インターフェイス部等を備えたコンピュータシステムで構成されている。
倒立振り子車両に適用されている本実施形態においては、その姿勢を保持する姿勢制御プログラム、操縦装置からの各種指示信号に基づいて走行を制御する走行制御プログラム、本実施形態における先行車両80に対する追従走行を行うための追従走行プログラム等の各種プログラムがROMに格納されており、ECU10は、これら各種プログラムを実行することで対応する処理を行う。
また、ECU10は、先行車両相対位置検出部11、追従制御部12、車両制御部13を備えており、縦追従走行において車間距離重視の制御を行い、並走追従走行において進行方向重視の制御を行うようになっている。
先行車両相対位置検出部11は、レーザレーダ20で測定された位置と距離に基づいて、先行車両80の相対位置および向き(進行方向)を検出し、追従制御部12に供給する。
なお、先行車両80から通信で車速およびヨーレートの情報を受信しても良い。
また、本実施形態では不要であるが、先行車両80から位置座標データを受信してデッドレコニングを行う場合には、自車両1の絶対位置を検出するためにGPS等の現在位置検出装置を備えるようにしてもよい。
追従制御部12は、本実施形態における追従走行として、縦追従走行及び並走追従走行を行う場合の制御指令値(前後方向指令値、左右方向指令値)を車両制御部13に供給する。
追従制御部12は、車速センサ30から車速、ヨーレートセンサ40からヨーレートを取得する。また、無線通信装置50で受信した先行車両80の目標指令値を取得する。無線通信装置50は、先行車両80や他の車両(追従車両を含む)との間で車車間通信によりデータの送受信を行うようになっている。
追従制御部12は、フィードバック制御とフィードフォワード制御による、前後方向の制御部と左右方向の制御部(いずれも後述する)を備えている。
追従制御部12は、先行車両相対位置検出部11、車速センサ30、ヨーレートセンサ40、無線通信装置50からの各入力に基づいて、前後方向の制御部による前後制御指令値(目標速度、又は目標加速度)と、左右方向の制御部による左右制御指令値(目標回転角速度u)を車両制御部13に供給する。
車両制御部13は駆動モータ60a、60bを制御する。
すなわち、車両制御部13は、追従制御部12から供給される目標速度(又は目標加速度)となるように、駆動モータ60a、60bを制御する。具体的には、車両制御部13は、駆動モータ60用の速度(又は加速度)−電流マップを備えており、このトルク−電流マップに従って、追従制御部12から供給される目標速度(又は目標加速度)に対応する電流を駆動モータ60に対して出力するように電流制御を行う。
また、車両制御部13は、追従制御部12から供給される目標回転角速度u(左右制御指令値)で車両1が旋回するように、両駆動モータ60a、60bに対して異なる電流を出力することで、両駆動モータの60a、60bの差動により旋回を行うようにしてもよい。
なお、本実施形態では倒立振り子車両を対象に説明しているが、それ以外の車両、例えば、4輪車両等にも適用が可能であり、その場合には、車両は操舵モータを備える。そして、車両制御部13は、追従制御部12から供給される目標回転角速度uに対応する操舵角となるように操舵モータを制御する。
図2は、追従制御部12における追従制御のブロック線図を表したものである。
図2(a)は、前後方向の制御を行う制御ブロック線図であり、偏差が入力される前後フィードバック制御部121aと、無線通信装置50を介して受信した先行車両80の前後方向の走行指令(目標速度又は目標加速度)が入力される前後フィードフォワード制御部121bで構成され、前後制御指令値(目標速度又は目標加速度)を出力するようになっている。
前後フィードバック制御部121aに入力される偏差(縦偏差)は、追従車両1と先行車両80に対する目標点とを結ぶ線分(距離)の、追従車両1の進行方向の成分(距離)、すなわち、目標点から、追従車両1の進行方向と直角な方向に引いた線分までの距離(以下縦方向距離という)である。
ここで目標点は、縦追従走行の場合には予め定められた追従方式に基づく先行車両80の後方に設定される目標点で、並走追従走行の場合には後述する第1目標点Ts、最終第1目標点Tl、第2目標点Gが該当する。
本実施形態において、前後方向の制御は、縦追従走行(車間距離重視の制御)と並走追従走行(進行方向重視の制御)のいずれの場合も同一の制御を行う。
すなわち、図2(a)の前後方向の制御を行う制御ブロック線図では、追従制御の切換によっては、入力の変更やフィードバックゲイン等の変更は行われず一定である。
図2(b)は、左右方向の制御を行う制御ブロック線図であり、左右フィードバック制御部122aと、左右フィードフォワード制御部122bで構成され、左右制御指令値(目標回転角速度u)を出力するようになっている。
本実施形態において、左右方向の制御は、縦追従走行(車間距離重視の制御)と並走追従走行(進行方向重視の制御)において同一の構成であるが、追従制御の切換によって、入力の変更やフィードバックゲイン等の変更が行われる。
すなわち、並走追従走行の場合、左右フィードフォワード制御部122bには、無線通信装置50を介して受信した先行車両80の旋回指令値T(先行車両80の目標回転角速度)が入力され、縦追従走行の場合には0が入力されて左右フィードフォワード制御部122bによるフィードフォワード制御が行われない状態となる。
このように、先行車両80の旋回指令値Tを左右フィードフォワード制御部122bに入力することで、従属車両1が自由に旋回可能な縦追従制御に比べて、先行車の旋回に制約された旋回とし、従属車両単独の急旋回による接触を回避するようにしている。
一方、左右フィードバック制御部122aは、並走追従走行と縦追従走行共に使用するが、フィードバック制御における比例定数PTとPDの値は、縦追従走行時よりも並走追従走行時の方が大きな値に設定(変更)される。
左右フィードバック制御部122aに入力される横偏差eWは、追従車両1と先行車両80に対する目標点とを結ぶ線分(距離)の、追従車両1の進行方向と直角方向(横方向)の成分(距離)、すなわち、目標点から、追従車両1の進行方向に引いた線分までの距離(以下横方向距離という)である。
ここで目標点は、縦追従走行の場合には予め定められた追従方式に基づく先行車両80の後方に設定される目標点で、並走追従走行の場合には後述する第1目標点Ts、最終第1目標点Tl、第2目標点Gが該当する。
次に、以上のように構成された車両1により、並走追従走行を行う場合の動作について説明する。
図3は、車両1が先行車両80の横に並んで走行する並走追従走行状態に移行する状態を表したものである。
この図3に示すように、追従車両1が先行車両80に対して並走追従走行をする場合、先行車両80の横(右又は左)に設定される最終的な目標点(第2目標点G)に直接向けて移動するのではなく、次のように段階を踏むと共に、追従走行の制御内容を変更しながら第2目標点Gに移動する。
すなわち、追従車両1は、搭乗車から又は先行車両から並走追従走行の指示(左右いずれに並走するかについての指示も含む)があると、第2目標点Gよりも離れた最終第1目標点Tlに向けて、縦追従走行(車間距離重視の制御)によって移動する(S1)。
ここで、最終第1目標点Tlは、先行車両80の中心点から第2目標点を通る直線上で、先行車両80の中心から安全車間距離だけ離れた点に設定する。
安全車間距離は、図3(b)に示されるように、車両を俯瞰した場合の車両形状と、車両の車間距離を決定するための代表点とで決まる。
すなわち、車両の代表点を両車輪の中央(3輪以上の場合には全車両を結ぶ形状の重心点)にとり、その代表点から車両の外形で最も離れた点を最離点とする。安全車間距離dは、車間距離を維持出来ている時に最離点同士が接触しない距離以上の距離である。
具体的には、先行車両80の代表点と追従車両1の代表点を結ぶ線上に両車両の最離点を重ねた場合の両代表点間の距離をd1(図3(b)参照)とした場合に、安全車間距離d=d1+α+r1となる。
αは車両の最大速度、最小回転半径、追従制御性能、安全率などにより設定される定数である。
r1は後述(図6)するが、最終第1目標点Tlに収束(到達)したか否かを判定する収束判定半径で、追従車両1が実際に最終第1目標点Tlに到達したとみなす収束判定エリアを規定するための半径である。この収束判定半径r1を安全車間距離dに含めることで、追従車両1が収束判定エリアの最も先行車両80側に到達している場合であっても、先行車両との接触を回避することができる。r1の値は、各車両の形態(倒立振り子車両か四輪車両か等)や形状に応じて設定されるが、本実施形態の例では0.1mが設定される。
以上から設定される安全車間距離dは、各車両の形態(倒立振り子車両か四輪車両か等)や形状に応じて異なるが、本実施形態の例では、1.8m〜2mの範囲で設定される。
なお、車両が最小回転半径で走行した場合の回転中心点を代表点とし、最小回転半径で走行した場合の車両の外形で最も離れた点を最離点としてもよい。
各車輪が独立して回転制御可能な車両の場合には、全車輪の重心点を中心に回転可能になるので、上記した場合と同一の代表点、最離点となる。
なお、先行車両80の中心点から安全車間距離だけ離れた点の集合が安全車間距離線Pである。
但し、本実施形態における安全車間距離線Pは円形であるが、安全車間距離は先行車両80と追従車両1とが接触せずに安全を確保できる距離であるため、進行方向に扁平な楕円形状であってもよい。進行方向に扁平とすることで、安全車間距離が横方向よりも縦方向を短くするのは、前後方向の追従はアクセルやブレーキにより直接制御可能であるためである。
図3(c)は、先行車両80の特定点から第2目標点Gの距離d2を表したもので、先行車両80の特定点と追従車両1の特定点間の距離である。
本実施形態の場合の一例として、車両の幅が1m(特定点から側面まで50cm)とした場合、第2目標点距離d2=1.5mとなり、両車両の外形間の距離は50cm程度となる。
その結果、本実施形態の場合に、最終第1目標点Tlと第2目標点G間は30cm〜50cmとなる。
なお、距離d2は、先行車両80又は追従車両1の車速が増加に伴い大きくなるようにしてもよい。この場合、距離d2は両車両が離れすぎないように上限を設けてもよい。
図3(a)に戻り、追従車両1が縦追従走行で最終第1目標点Tl(実際には後述するように、安全車間距離線Pに接する収束判定エリア内)に到達すると、進行方向重視の制御である並走追従走行に切り換え、追従車両1の制御目標点を第2目標点Gに変更して並走追従走行を行う(S2)。
以後追従車両1は、第2目標点Gを制御目標点として並走追従走行を継続し、第2目標点Gから所定距離以上離れた場合には、追従走行を縦追従走行に戻し、再度最終第1目標点Tlに向けて移動する。その後は同様にして第2目標点Gに移動する。
なお、本実施形態では、先行車両80の中心点から第2目標点を通る直線上で、先行車両80の中心から安全車間距離だけ離れた点に最終第1目標点Tlを設定した。
これに対し、追従車両1が第2目標点に到達するまでの間に先行車両が追従車両1側に旋回した場合の安全性を確保するために、図3(a)にTl’で示すように、最終第1目標点の設定位置を、先行車両80の真横からやや後方に角度θだけオフセットさせて、先行車両の進行方向後方に設定するようにしてもよい。
この場合も追従車両1は最終第1目標点Tlを制御目標点として縦追従走行し、最終第1目標点Tlに収束したら、第2目標点Gを制御目標点として並走追従走行を行う。
図4は、先行車両80に対して追従車両1が特定の位置にいる場合の移動方法について表した図である。
図4に示されるように、追従車両1が特定位置にいる場合に直接最終第1目標点Tlを目標点として縦追従制御を行うと、安全車間距離線P(収束判定用の距離r1だけ内側の線P’としてもよい)で囲まれた領域Q内を通過することになる。このような位置関係に追従車両1が位置している場合には、直接最終第1目標点Tlに移動せず、領域Qを通過しないで到達可能な安全車間距離線P上の点に第1目標点Tsを設定し、まず第1目標点Tsを目標点として収束(半径r1内)させ、その後第1目標点Tlを所定角度又は所定距離づつ順次変更することで安全車間距離線Pに沿って間接的に最終第1目標点Tlまで移動する。
なお、第1目標点Tsから最終第1目標点Tlまでの移動は、安全車間距離dが確保されているので縦追従制御による。
なお、追従車両1が目標地点Tlに移動する場合、直接移動するか、第1目標点Tsを介して間接的に移動するかについて、追従車両1が領域Qを通過せずに目標地点Tlに移動可能であれば直接移動し、領域Qを通過する場合に間接移動する場合について説明した。
これに対し、判断を容易にするため、次のようにして直接移動と間接移動を決めるようにしてもよい。
すなわち、図4(a)に示すように、追従車両1が、先行車両80の並走する側(図では左側)と反対側に位置している場合には間接移動とする。
そして、追従車両1’が先行車両80に対して右(並走の反対側)後方に位置している場合、先行車両80と追従車両1’を結ぶ線と安全車間距離線Pとの交点を最初の第1目標点Tsに設定する。すなわち、追従車両1から最も安全車間距離線Pに近い点を最初の第1目標点Tsに設定する。
一方、追従車両1が先行車両80に対して右(並走の反対側)前方に位置している場合、安全車間距離線P上で、先行車両80の真横の点を最初の第1目標点Tsに設定する。これにより先行車両80前方を走行している時間を最小にすることができる。
なお、以上の第1目標点Tsの設定は、追従車両1が先行車両80の前方で並走する反対側に位置している場合(但し、領域Q内を除く)には、簡易判断か否かに拘わらず全ての場合に適用される。
図4(b)に示すように、追従車両1が安全車間距離線Pの内側の領域Qに位置している場合、追従車両1の位置に拘わらず全て、追従車両1から最も安全車間距離線Pに近い点を最初の第1目標点Tsに設定する。
このように領域内Qから第1目標点Tsに移動する場合としては、元々領域Qに位置していた追従車両1に並走追従走行が指示された場合と、第2目標地点Gを目標点として並走追従走行をしている状態で第2目標点Gから所定距離以上離れた場合が該当する。
なお、第1目標地点Tsまでの移動について縦追従走行による場合について説明した(図5で後述するフローチャートも同じ)が、領域Q内にいる追従車両1が第1目標点Tsに移動する場合には、安全車間距離線Pの内側なので、この場合に限り並走追従走行としてもよい。
以上の説明では、追従車両1が最終目標地点Tlに直接移動するか間接的に移動するかについて、領域Qを通過するか否かによる場合と、先行車両80の並走側と反対側に位置しているか否かによる場合について説明した。
これに対して、追従車両1のいる位置に拘わらず、第1目標地点Tsを介して間接的に最終目標地点Tlに移動するようにしてもよい。
次に、図5に示すフローチャートに従って、並走追従走行を行う場合の動作の詳細について説明する。
本実施形態では、並走追従に移行する方法及び並走追従の制御に特徴を有しており、縦追従走行については車両の後方に追従する従来の追従走行と同様に行われるため、縦追従走行については説明を省略し、並走追従について説明する。
なお、この動作は追従車両1が常に第1目標地点Tsを介して間接的に最終目標地点Tlに移動する場合の動作である。
本実施形態において、第1目標地点Ts、最終目標地点Tl、及び第2目標地点Gは、先行車両80に対する相対的な位置を示すものであるため、先行車両80の移動に伴って各目標地点も移動することになるが相対的な位置関係においては固定点である。
自車両の操作により、又は先行車両80からの指令により、並走追従走行が指示されると、追従制御部12は、直近の(最短距離にある)第1目標地点Tsを決定する(ステップ10)。
すなわち、追従制御部12は、先行車両80の代表点と自車両1の代表点を結んだ線分と、安全車間距離dの集合からなる安全車間距離線P(円または楕円)との交点を算出し、交点を最初の第1目標地点Tsに設定する。
ここでの安全車間距離dは、前述したように、収束判定エリアの大きさ(半径r1)も考慮して決定され、d=d1+α+r1である。
次に追従制御部12は、ステップ10で設定した第1目標点Tsへの収束制御(詳細は図7で後述する)を行う(ステップ11)。この第1目標点Tsへの収束制御は、車間距離を重視した縦追従走行による。
そして、追従制御部12は、第1目標点Tsに収束したか否かを判断する(ステップ12)。
図6は、収束判定エリアと目標維持判定エリアについて表したものである。
図6に示すように、収束判定エリアは、追従車両1が最終第1目標点Tl、第1目標点Tsに到達したとみなす領域で、設定した目標点Tl、Tsを中心とし半径r1内の領域である。
本実施形態において収束判定エリアの半径r1=0.1mに設定されているが、車両の形状や最大車速等に応じて他の値に設定するようにしてもよい。
一方、目標維持判定エリアは、第2目標点Gを中心として所定距離r2以内の領域である。
この目標維持判定エリアは、第2目標点Gを目標点として並走追従走行をしている状態において、そのまま並走追従走行を維持するか否かを判定する(後述のステップ16)ための領域であり、エリア内であればそのまま並走追従走行を継続する。
本実施形態において、目標維持判定エリアの半径r2は、例えば目標車間距離d2の60%に設定される。
なお、この目標維持判定エリア内で、追従車両1が最も先行車両80に接近した場合には、車両同士が接触する可能性がある大きさに設定されているが、目標維持判定エリア内では後述するように異常接近処理(ステップ17〜20)により、接触を回避するようになっている。
このように、異常接近処理により先行車両80との接触を回避することで、安全車間距離P内での目標維持判定エリア内を大きく設定することができる。そして、目標維持判定エリア内では、縦追従走行と異なり、追従車両1単独の旋回が制約される並走追従走行を行うので、旋回による接触も有効に回避することができる。
図5に戻り、追従車両1が第1目標点Tsに対する収束判定エリア内に到達していなければ(ステップ12;N)、追従制御部12は、ステップ11に戻り、第1目標点Tsへの収束制御を継続する。
一方、追従車両1が収束判定エリア内に到達して収束したと判断された場合(ステップ12;Y)、追従制御部12は、更に最終第1目標点Tlに収束しているか否かを判断する(ステップ13)。
最終第1目標点Tsに収束していない場合(ステップ13;N)、追従制御部12は、第1目標点Tsを、安全車間距離線Pに沿ってスライドさせた次の第1目標点Tsを決定及び変更し(ステップ14)、ステップ11に戻って変更した第1目標点Tsへの収束制御を行う。
なお、追従制御部12は、「直近の第1目標点Ts」と「最終第1目標点Tl」との間を、安全車間距離線P上で角度(例えば、30度)で等分した点の中で、現在収束し終えていない点で最も近いものを次の第1目標点Tsに選択する。換言すれば、直近の第1目標点Tsと先行車両80の特定点(中心点)とを結ぶ線分に対して所定角度θ2をなす最終第1目標点Tl側の線分と、安全車間距離線Pとの交点を次の第1目標点Tsに設定する。
追従車両1が最終第1目標点Tlに対する収束判定エリア内に到達している場合(ステップ13;Y)、追従制御部12は、追従制御を縦追従走行から進行方向重視の制御である並走追従走行に切り換え、第2目標点への収束制御(詳細は図8で後述)を行う(ステップ15)。
そして、追従制御部12は、追従車両1が第2目標地点に対する目標維持ができているか否かについて、目標維持判定エリア(図6参照)内か否かに基づいて判断する(ステップ16)。
追従車両1が目標維持判定エリアから外れている場合(ステップ16;N)、追従制御部12は、ステップ10に戻り、追従走行を縦追従走行に切り換えて再度第1目標点Ts、最終第1目標点Tlから第2目標点に移動する。
追従車両1が目標維持判定エリア内であれば(ステップ16;Y)、追従制御部12は、異常接近処理を行う。
すなわち、追従制御部12は、追従車両1が先行車両に異常接近しているか否かを判定する(ステップ17)。この異常接近か否かの判定は、例えば、追従車両1と先行車両80との対向する側面間距離sが所定距離以下(例えば、20cm以下)となる場合に異常接近と判断する。なお、横車間距離が、この側面間距離sに両車両の車幅の1/2づつを加えた値を車間距離閾値とし、この車間距離閾値以下になった場合に異常接近と判定するようにしてもよい。
また先行車両80に対して追従車両1が第2目標点Gの位置にいる場合の側面間距離をsGとした場合に、側面間距離s≦(1/x)sG(例えば、x=2、3、…)となった場合に異常接近と判定するようにしてもよい。この場合も、両車両の車幅を考慮した車間距離により判定するようにしてもよい。
追従制御部12は、異常接近でないと判断した場合(ステップ17;N)、第2目標点がTlである否かを判断する(ステップ18)。
第2目標点がGであれば(ステップ18;N)、追従制御部12はステップ15に戻り、第2目標地への収束制御を継続することで、並走追従走行を維持する。
一方、異常接近であると判断した場合(ステップ17;Y)、追従制御部12は、第2目標点をGから、安全車間距離P上に設定した最終第1目標点であるTlに変更する(ステップ19)。このように、追従制御部12は、追従目標点である第2目標点を先行車両80からより離れた点に変更することで、異常接近状態を回避する。
そして、ステップ19において第2目標点をTlに変更したことで、追従車両1が先行車両80から追従目標点Tlに向かって離れ、これにより異常接近が解消されると(ステップ17;N)、第2目標点はTlに設定されているので(ステップ18;Y)、追従制御部12は、第2目標点を元のGに戻す(ステップ20)。
そして、追従制御部12はステップ15に戻り、第2目標地への収束制御を継続することで、並走追従走行を維持する。
なお、以上説明した、並走追従走行を行う場合の動作は、並走追従走行の指令が解除された場合(追従走行自体の解除の場合と、縦追従制御指令が出た場合)、及び車両が停止(イグニッションオフ)した場合に終了する。
図7は、ステップ11(図5)における第1目標点Tsへの収束制御の動作を表したフローチャートである。
この第1目標点Tsへの収束制御は、車間距離を重視した縦追従走行における収束制御である。
追従制御部12は、左右方向の制御ブロック線図(図2(b))の左右フィードバック制御部122aにおける比例定数PTと微分定数DTの値として、PT=A1、DT=A2を設定する(ステップ111)。
ここで、A1、A2は、車間距離d2の維持を重視して実車等で試験を行ない決定された比例定数および微分定数である。
次いで追従制御部12は、左右フィードバック制御部122aに入力する横偏差eWを取得する(ステップ112)。
この横偏差eWは、先行車両相対位置検出部11により検出された先行車80に対する追従車両1の相対位置と、先行車両80との相対位置で決定される追従目標点(第1目標点Ts、最終第1目標点Tl)とから、追従制御部で算出された偏差である。
すなわち横偏差eWは、追従目標点から、追従車両1の進行方向に引いた線分までの距離(縦方向距離)である。
次いで追従制御部12は、横偏差履歴eWoldを取得する(ステップ113)。この横偏差履歴eWoldは、横偏差eWの1周期前の値である。
そして、追従制御部12は、第1目標点Tsに収束させるための左右制御指令値uを、図2(b)の左右方向制御ブロック線図に従い取得する(ステップ114)。
ここで左右制御指令値uは横偏差eW、比例定数PT、横偏差履歴eWold、及び、微分定数DTの関数(u=f(eW,PT,eWold,DT))である。
なお、この縦追従制御では、左右フィードフォワード制御部122bの入力は0である。
図2(a)による伝達関数を用いて左右制御指令値uを表すと、次の式(1)ようになる。
u=PT*eW+DT*(eW−eWold) …(1)
追従制御部12は、求めた左右制御指令値uを目標角速度uとして、車両制御部13に入力し(ステップ115)、横偏差履歴eWoldの値を、横偏差eWに置き換えて(ステップ116)、メインルーチン(図5)にリターンする。
次に、第2目標点Gへの収束制御(図5ステップ15)の詳細について説明する。
この第2目標点Gへの収束制御は、進行方向を重視した並走追従走行における収束制御である。
図8は、第2目標点Gへの収束制御の動作を表したフローチャートである。
追従制御部12は、左右方向の制御ブロック線図(図2(b))の左右フィードバック制御部122aにおける比例定数PTと微分定数DTの値として、PT=A3、DT=A4を設定する(ステップ151)。
ここで、A3、A4は、進行する方向の維持を重視して実車等で試験を行ない決定された比例定数および微分定数である。
ここで、縦追従走行と並走追従走行における比例定数PTの関係、微分定数DTの関係は、次の通りである。
|A1|<|A3|
|A2|<|A4|
このように、車間距離を重視した縦追従走行の場合に設定(ステップ111)される比例定数PT、微分定数DTよりも、進行の方向を重視した並走追従走行で設定する比例定数PT、DTの値を大きくすることで、先行車両80の急旋回等にも素速く反応することができる。
また追従制御部12は、左右フィードフォワード制御部122b(図2(b))の入力である、先行車両80の角速度指令値Tを取得する(ステップ152)。
横偏差eWと、横偏差履歴eWoldを取得する(ステップ153,ステップ154)。この両値の取得は、図7のステップ112と、ステップ113と同様である。
次に追従制御部12は、第2目標点Gに収束させるための左右制御指令値uを、図2(b)の左右方向制御ブロック線図に従い取得する(ステップ155)。
ここで左右制御指令値uは、角速度指令値T、横偏差eW、比例定数PT、1周期前の横偏差eWold、及び、微分定数DTの関数(u=f(T,eW,PT,eWold,DT))である。
図2(a)による伝達関数を用いて左右制御指令値uを表すと、次の式(2)ようになる。
u=T+PT*eW+DT*(eW−eWold) …(2)
この式(2)では、縦追従走行に対する数式(1)に比べると、フィードフォワード制御の角速度指令値Tが加わるとともに、比例定数(PT=A3、DT=A4)が大きな値となることで、より横方向(旋回)に対する応答が速くなり、先行車両80の急旋回にも対応することが可能になる。
追従制御部12は、求めた左右制御指令値uを目標角速度uとして、車両制御部13に入力し(ステップ156)、横偏差履歴eWoldの値を、横偏差eWに置き換えて(ステップ157)、メインルーチン(図5)にリターンする。
以上説明したように本実施形態によれば、並走追従走行指令に対して、最終的な追従目標点である第2目標点Gに直接移動するのではなく、第2目標点Gよりも横方向(オフセットしている場合には所定角だけ横後方)に離れた最終第1目標点Tlに移動した後に、第2目標点Gに移動する。
そして、最終第1目標点Tlとして、先行車両80と追従車両1が走行中の非接触を確保できるだけ離れた点で、車両の加速・旋回・制動性能、通信漏れ、制御遅れを基に、安全率を乗ずることで決定した安全車間距離だけ離れた点に設定しているので、先行車両80に対して安全に並走追従状態に移行することができる。
また、第1目標点Tsを追従目標点として最終第1目標点Tlに到達(収束)するまでは縦追従走行とし、最終第1目標Tlに到達した後は、第2目標点を追従目標点として並走追従走行を行い、第2目標点Gに到達した後は並走追従走行を継続する。
そして、縦追従走行では、最終第1目標点Tlが安全車間距離離れた点に設定されているので、追従車両80との接触を意識せずに、進行方向の距離(車間距離)を重視した縦追従制御行うことで素速く最終第1目標点Tlに移動することができる。
また、最終第1目標点Tlから第2目標点Gまでの移動、及び、第2目標点G到達後の走行(先行車両80の横に位置する追従走行)では、横方向(旋回)に対する応答が速い並走追従走行としているので、先行車両80の急旋回に対しても素速く反応することで接触を回避することができる。
また、最終目標地点Tlに到達する場合に、現在位置から最も近い安全車間距離線P上の点を第1目標点Tsに設定し、縦追従走行で第1目標点Tsを追従目標点として収束させた後、第1目標点Tsを先行車両80の後方側の安全車間距離線P上で最終第1目標点に向けて順次スライドさせることで最終的に最終第1目標点Tlに収束させる。
これにより、第1目標地点Tlに素速くかつ安全に移動することが可能になる。
本実施形態の車両(追従車両)の追従制御に関連する構成図である。 追従制御部における追従制御のブロック線図である。 追従車両が先行車両の横に並んで走行する並走追従走行状態に移行する状態を表した説明図である。 先行車両に対して追従車両が特定の位置にいる場合の移動方法についての説明図である。 並走追従走行を行う場合の動作を表したフローチャートである。 収束判定エリアと目標維持判定エリアについて表した説明図である。 第1目標点Tsへの収束制御の動作を表したフローチャートである。 第2目標点Gへの収束制御の動作を表したフローチャートである。
符号の説明
1 追従車両
2 先行車両代表点
3 仮想ジョイント
4 目標点
5 追従車両代表点
10 ECU
11 先行車両相対位置検出部
12 追従制御部
13 車両制御部
20 レーザレーダ
30 車速センサ
40 ヨーレートセンサ
50 無線通信装置
60a、60b 駆動モータ
80 先行車両

Claims (5)

  1. 先行車両に対して追従走行制御を行なう追従制御部を備えた車両であって、
    前記先行車両の横側を並走する並走追従走行を開始する際に、当該先行車両の横側に最終的な追従目標点である第2目標点を設定するとともに、前記第2目標点よりも前記先行車両の外側に最終第1目標点を設定する目標設定手段と、
    を備え、
    前記追従制御部は、前記最終第1目標点を追従目標点として追従し、該最終第1目標点に到達した後に、前記第2目標点を追従目標点として追従するように、追従走行制御を行なう、
    ことを特徴とする車両。
  2. 前記追従制御部は、前記最終第1目標点に到達するまでの追従走行制御よりも、前記第2目標点を追従目標として追従する追従走行制御を、旋回に対する反応が速い制御とする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両。
  3. 前記目標点設定手段は、前記最終第1目標点を、前記先行車両及び自車両の形状に基づいて、当該先行車両から一定距離を確保した安全車間距離だけ離れた点に設定する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両。
  4. 前記目標設定手段は、前記最終第1目標点を、前記第2目標点よりも前記先行車両を基準として後方に設定することを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の車両。
  5. 前記目標設定手段は、前記先行車両を基準に前記安全車間距離だけ離れた距離上で、現在位置から最短距離にある点を第1目標点に設定し、
    前記追従制御部は、前記第1目標点を追従目標点として追従し、該第1目標点に到達した後に、前記最終第1目標点を追従目標点として追従するように追従走行制御を行なう、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1の請求項に記載の車両。
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