JP5120588B2 - 分子素子 - Google Patents

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Description

本発明は、ナノメートル(nm)単位の大きさを有する電子デバイス及び光デバイスに係り、より詳細にはスイッチング素子や記憶素子として有用な分子素子に関する。
半導体素子を微細化する技術が伸展しているが、その微細化には物理的な限界がある。この半導体素子の微細化限界を克服するための次世代素子として、所謂、機能性分子を用いた分子素子の研究が進められている。このような分子素子の材料としては、カーボンナノチューブやフラーレンが知られている。金属内包フラーレンは、炭素からなるフラーレン殻の内部に金属原子を内包した機能性分子である。フラーレン殻と内包金属原子との電荷交換により分子内に電子状態の偏りと極性、つまり、双極子モーメントを有しているため、金属内包フラーレンを用いたスイッチについて多くの研究者がその動作の確認を試みてきた。
本発明者等は、非特許文献1において、金属内包フラーレンを用いた分子素子のスイッチング現象を世界で最初に報告した。金属内包フラーレンを用いた分子素子は、Au(111)上にオクタンチオールからなる自己組織化単分子膜(SAM)を形成し、この膜構造上に金属内包フラーレンとしてTb@C82を配置した素子である。走査トンネル分光(STS)測定を行った結果、Tb@C82の双極子モーメントの配向に起因したスイッチング現象が、極低温の13Kで初めて観測された。観測した電流電圧特性においては、電圧の掃引方向の違いによるヒステリシスや負性微分コンダクタンスも観測された。この非特許文献1の金属内包フラーレンを用いた新規な分子素子は、ITRS(International Technology Roadmap for Semiconductors)2005において、半導体素子に代わる新規なロジックデバイスの候補として引用されている。
金属膜上に形成することができる自己組織化単分子膜として、ジチオカルバメート基及びその誘導体が非特許文献2に、β−シクロデキストリンチオール(Thiolated β-chyclodextrins)が非特許文献3に、ビオロゲン終端チオール(Viologen-terminated thiol)やフェロセン終端チオール(Ferrocene-terminated thiol)が非特許文献4に、N−(2−メルカプトエチル)−4−フェニルアゾベンゼンザミド(N-(2-mercaptoethyl)-4-phenylazobenzamide)が非特許文献5に、ジチオービスサクシニミジル終端チオール(Dithio-bis-succinimidyl-terminated thiol)が非特許文献6に、4’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−ブタン(4'-methyl-1,1'-biphenyl-4-butane)が非特許文献7に、メルカプトアルカノール(Mercaptoalkanol)やメルカプトアルカン酸(Mercaptoalkanoic Acid)が非特許文献8に、アミド終端チオール(amide-terminated thiol)、アミノ終端チオール(amino-terminated thiol)、3−アミノチオールフェノール(3-aminothiolphenol)が非特許文献9に、メチルキサンテート(methyl xanthate)、エチルキサンテート(ethyl xanthate)、ブチルキサンテート(buthyl xanthate)などのキサンテート基を有する自己組織化単分子膜が非特許文献10において、それぞれ報告されている。
Y. Yasutake, Z. Shi, T. Okazaki, H. Shinohara, and Y. Majima, "Single Molecular Orientation Switching of an Endohedral Metallofullerene", Nano Letters, 5, pp.1057-1060, 2005 Y. Zhao,他3名, Journal of the American Chemical Society, 127, pp.7328-7329, 2005 J.-Y. Lee, 他1名, Journal of Physical Chemistry B, 102, pp.9940-9945, 1998 R. A. Wassel, 他3名, Nano Letters 3, pp.1617-1620, 2003 S. Yasuda, 他3名, Journal of the American Chemical Society, 125, pp.16430-16433, 2003 P. Wagner, 他4名, Biophysical Journal 70, pp.2052-2066, 1996 B. Lussem, 他5名, Langmuir, 22, pp.3021-3027, 2006 D. A. Hutt, 他1名, Langmuir, 13, pp.2740-2748, 1997 A. E. Hopper, 他3名, Surface and Interface Analysis, 31, pp.809-814, 2001 P. Talonen, 他4名, Phys. Chem. Chem. Phys., 1, pp.3361-3666, 1999
非特許文献1における分子素子は13Kという極低温でしか動作せず、その原因としては、電極と金属内包フラーレンとの相互作用や金属内包フラーレンへの熱による擾乱、つまり、回転があると推定されている。このように、従来の金属内包フラーレンによる分子素子にあっては、13K以上の温度で動作させることができないという課題があった。
本発明は上記課題に鑑み、13K以上の高温においても、スイッチングの阻害要因となる金属内包フラーレンの熱的な回転を回避し、新規で外部から電界を加えることによりスイッチング動作が可能な分子素子を提供することを目的としている。
本発明者等は上記分子素子の自己組織化単分子膜に着目して鋭意研究を行なった結果、13K以上の高温においても金属内包フラーレンの熱的な回転を回避し、外部から電界を加えることにより、スイッチング動作が可能で新規な分子素子を実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記目的を達成するために、本発明の分子素子は、第1の電極と、第1の電極上に配置される自己組織化単分子膜と、自己組織化単分子膜上に配置される金属内包フラーレンと、金属内包フラーレン上に所定の距離を隔てて配置される第2の電極と、を備え、自己組織化単分子膜がジエチルジチオカルバメート又はその誘導体からなり、その厚みが1.2nm以下であることにより、金属内包フラーレンの熱的な回転を回避させる。
分子素子は、好ましくは、スイッチング動作を行い得るスイッチング素子として利用することができる。
上記構成によれば、13K以上の高温領域において、分子素子の第1及び第2の電極に閥値以上の電圧を印加するとトンネル電流が流れ、スイッチング素子として動作させることができる。本発明の分子素子によれば、電圧を正側の閥値以上の高電圧から負側の閥値以上の高電圧に掃引し、再度、負側の高電圧から正側の高電圧に掃引した場合には、電流電圧特性にヒステリシス及び負性微分コンダクタンスが生じる。
上記構成において好ましくは、分子素子はメモリ動作を行い得るメモリ素子として使用することができる。本発明によれば、金属内包フラーレンの双極子モーメントの向きが外部からの電界方向に沿って変化することを利用し、分子素子をメモリ素子として動作させることができる。
本発明によれば、自己組織化単分子膜の厚さを制御することにより、熱的に安定で、スイッチング動作が可能であると共に、記憶ができるメモリ素子として有用な分子素子を提供することができる。
本発明の分子素子を用いたメモリ素子によれば、金属内包フラーレンの双極子モーメントの向きにより記憶ができるので、熱的に安定で、かつ、書き込み消去が可能で、読み出し電圧を加えることにより非破壊でデータを読み出すことができる。
以下、本発明の分子素子について、図面を参照しつつ好ましい実施の形態を説明する。各図において同一又は対応する部材には同一符号を用いる。
図1は本発明の分子素子の構造を模式的に示す図である。図1に示すように、本発明の分子素子10は、下部電極としての第1の電極1と、この第1の電極1上に配置された自己組織化単分子膜2と、自己組織化単分子膜2上に配置される金属を内包したフラーレン3と、金属を内包したフラーレン3から所定の距離5に配置される上部電極としての第2の電極4と、から構成されている。分子素子10は、金属内包フラーレン3と自己組織化単分子膜2を介して下部金属1との間に形成される第1のトンネル接合と、金属内包フラーレン3と隙間5を介して上部金属4との間に形成される第2のトンネル接合とを有している。
下部電極としての第1の電極(以下、適宜に下部電極とも呼ぶ)1は、金属からなる基板又は単結晶基板上に形成した金属層からなる。この下部電極1は、金(Au)などの単結晶でなることが好ましい。
自己組織化単分子膜2は、下部電極1上に形成され、その形成過程において、自己組織化、つまり、ナノ構造が自発的に形成された単分子で成る膜である。自己組織化単分子膜2は、下部電極となる電極層1の金属原子と化学吸着で結合する第1の官能基2Aと、この官能基2Aに化学結合する第2の官能基2Bとを有している。
下部電極1の金属原子と化学吸着で結合する第1の官能基2Aとしては、チオール基(thiol)、ジチオカルバメート基(dithiocarbamate)、キサンテート基(xanthate)の何れかを挙げることができる。
第1の官能基2Aに化学結合する第2の官能基2Bとしては、アルカン、アルケン、アルカン及びアルケンの水素分子の一部又は全部をフッ素に置換したもの、アミノ基、ニトロ基、アミド基の何れかの基とすることができる。
自己組織化単分子膜2の厚さは、分子素子に流れるトンネル電流を大きくするためには、ヘキサンチオールの厚みである1.2nm以下であることが望ましく、1nm以下であることがより好適である。この厚みが1.2nmよりも厚いと、13K以上の温度において、分子素子10がスイッチング動作を行なわない。
自己組織化単分子膜2としては、ジエチルジチオカルバメート(diethyldithiocarbamate)を用いることができる。図2は、ジエチルジチオカルバメートの分子構造を示す図である。図2に示すように、ジエチルジチオカルバメートの下部の官能基2A、即ち、二つのチオール基が金属電極層と化学吸着により結合(化学結合)していることが分かる。
図3〜図15は、本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造を示す図である。
図3は、本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造として、(A)がジチオカルバメート基の一般式を示し、(B)〜(N)がその誘導体を示す図である。図3(A)に示すジチオカルバメート基において、R及びRはそれぞれ異なるアルキル基である。図3(B)はジメチルジチオカルバメート(Dimethyldithiocarbamate)を、図3(C)はジエチルジチオカルバメート(Diethyldithiocarbamate)を、図3(D)はジブチルジチオカルバメート(Dibutyldithiocarbamate)を、図3(E)はジイソプロピルジチオカルバメート(Diisopropyldithiocarbamate)を、図3(F)はピペリジンジチオカルバメート(Piperidine-dithiocarbamate)を、図3(G)はモルフォリンジチオカルバメート(Morpholinedithiocarbamate)を、図3(H)はビス-2-フィリジルメチルジチオカルバメート(Bis(2-pyridylmethyl)dithiocarbamate)を、図3(I)はメタフェタジチオカルバメート(Methamphetdithiocarbamate)を、それぞれ示している。
図3(J)〜図3(N)は、用いることができるR又はRのアルキル基を示し、それぞれ、(J)がtert−ブチル(tert-butyl)を、(K)がイソブチル(isobutyl)を、(L)がsec−ブチル(sec-butyl)を、(M)がneo−ペンチル(neopentyl)を、(N)がイソペンチル(isopentyl)を示している。
図4はβ−シクロデキストリンチオール(Thiolated β-chyclodextrins)を示しており、構造式中のアルキレン基(−CH−)の数nは6又は7とすることができる。図5はビオロジン終端チオール(Viologen-terminated thiol)を示しており、アルキレン基数nは、1〜11とすることができる。図6はフェロセン終端チオール(Ferrocene terminated thiol)を示しており、アルキレン基数nは1〜11とすることができる。
図7はN−2−メルカプトエチル−4−フェニルアゾベンゼンザミド(N-(2-mercaptoethyl)-4-phenylazobenzamide)を示しており、トランス及びシスの異性体を用いることができる。図8はジチオ−ビスサクシニミジル終端チオール)(Dithio-bis(succinimidylundecanoate))を示しており、アルキレン基数nは1〜11とすることができる。図9は4’−メチル−1,1’−ビフェニル−4−ブタン(4'-methyl-1,1'-biphenyl-4-butane)を示している。
図10はメルカプトアルカノール(Mercaptoalkanol)を示しており、アルキレン基数nは1〜11とすることができる。図11はメルカプトアルカン酸(Mercaptoalkanoic Acid)を示しており、アルキレン基数nは1〜11とすることができる。
図12〜14は、アミド基、アミノ基及びニトロ基を含む自己組織化単分子膜の例であり、それぞれ、アミド終端チオール、アミン終端チオール、3−アミノチオールフェノールを示しており、アルキレン基数nは1〜11とすることができる。
図15は、本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造として、(A)がキサンテートを示し、(B)〜(E)がその具体例を示す図である。図15(A)に示すキサンテートにおいて、Rはアルキル基である。図15(B)〜(E)は、それぞれメチルキサンテート,エチルキサンテート、プロピルキサンテート、ブチルキサンテートを示している。アルキル基Rとしては、図3(I)〜(M)に示すtert−ブチル,イソブチル,sec−ブチル,neo−ペンチル,イソペンチルとすることもできる。
本発明の分子素子10においては、自己組織化単分子膜の第1の官能基2Aと金属内包フラーレン3とが結合している。金属内包フラーレン3(以下、適宜に、金属内包フラーレンと呼ぶ)は、炭素元素からなるフラーレン3Aの内部に1個の金属原子3Bが挿入されている。この金属内包フラーレン3をM@Cnと表記することにする。ここで、Mは、フラーレンに内包される金属原子であり、Cnはフラーレンである。nは炭素原子数であり、n=60,70,72,74,76,78,80,82,84,86,88,90,92,94とすることができる。
金属Mとしては、3価の金属原子が好ましく、Sc(スカンジウム),Y(イットリウム)やランタノイドの何れかを用いることができる。ランタノイドとしては、La(ランタン),Ce(セリウム),Pr(プラセオジム),Nd(ネオジム),Pm(プロメチウム),Sm(サマリウム),Eu(ユウロピウム),Gd(ガドリニウム),Tb(テルビウム),Dy(ジスプロシウム),Ho(ホルミウム),Er(エルビウム),Tm(ツリウム),Yb(イッテルビウム),Lu(ルテチウム)が挙げられる。このような金属内包フラーレンとしては、Lu@C82,Er@C82やTb@C82などを用いることができる。
金属内包フラーレン3から所定の距離Lに配置される上部の第2電極4(以下、適宜に上部電極と呼ぶ)は、例えば、nmオーダーの寸法を有する針からなる電極とすることができる。この距離Lは、分子素子10に流れるトンネル電流を大きくするためには、0.3〜1.5nm程度にすればよい。上記の所定の距離を隔てる空間5は真空や自己組織化単分子膜からなる層とすることができる。
分子素子10において、下部電極となる電極層1としては(111)面を有するAu結晶、自己組織化単分子膜3としてジエチルジチオカルバメート、金属内包フラーレン4としてLu@C82,Er@C82やTb@C82を用いて構成することができる。
次に、本発明の分子素子の動作について説明する。
図16は、本発明の分子素子10の電流電圧特性を模式的に示す図である。図16において、縦軸は分子素子10に流れるトンネル電流(任意目盛)を示し、横軸は分子素子10への印加電圧(任意目盛)を示している。電圧は、上部電極4と下部電極1との間に印加される。正側が上部電極4を正極にし、下部電極1を負極にした場合である。図には、金属内包フラーレン3をLu@C82として、その双極子モーメント3Cを矢印で示している。
図16に示すように、電圧は、正側から負側に変化させたときを実線で示し、負側から正側に変化させたときを点線で示しているが、電圧の印加方向が異なると電流電圧特性が異なる、つまり、ヒステリシス特性が得られる。電圧が十分に高い正電圧及び負電圧の閾値電圧(Vth)以上では、分子素子10にトンネル電流が流れる。したがって、本発明の分子素子10によれば、電圧を印加しない状態から±Vth 上の電圧を印加することで、オフからオン状態に遷移させることができる。オン状態からは、±Vth以下の電圧、例えば0Vにすれば再びオフ状態に遷移させることができる。
このとき分子素子10に印加される外部電界の向きは、上部電極4が正電圧の場合には紙面上部から紙面下部への向きとなり(図16の下向き矢印(↓)参照)、上部電極4が負電圧の場合には紙面下部から紙面上部への向きとなる(図16の下向き矢印(↑)参照)。Lu@C82は、内包金属原子であるLuがプラス3価に帯電し、フラーレン殻3Aがマイナス3価に帯電しており、フラーレン殻3A内のLu原子3Bの位置は中心からずれた位置に固定されているため、外観は対称であるが電気的には非対称な構造となり、双極子モーメント3Cを有している。したがって、金属内包フラーレン3の向きによって電気的な性質は異なる。
図16(a)に示すように、電圧が正の高電圧側及び0Vから−Vth以内の領域(図16の(b)参照)においては、金属内包フラーレン3の双極子モーメント3Cの向きは上部電極4から下部電極1への向き、つまり、下向き矢印(↓)の方向である。電圧が−Vth以上(図16の(c)参照)、負の高電圧側(図16の(d)参照)、0Vから正側電圧の領域(図16の(e)参照)では、双極子モーメント3Cの向きは電界方向が逆向きとなるので下部電極1から上部電極4への向き、つまり、上向き矢印(↑)の方向である。電圧がさらに正側に大きくなり閾値Vth近傍で、金属内包フラーレン3の双極子モーメント3Cの向きは再び上部電極から下部電極の向き、つまり、下向き矢印(↓)の方向となり、電流が流れ始める。
電圧を負側から0Vを経て正側高電圧にする場合に、Vthの直前においては、負性微分コンダクタンスが生じる。つまり、電圧の増大に伴い電流が減少する領域(図4の点線で囲んだ領域参照)、即ち、dI/dV<0となる。負性微分コンダクタンスは、負側の電圧でも生じる場合がある。これらの負性微分コンダクタンスは、金属内包フラーレン3内の双極子モーメント3Cの向きが逆転することに起因していると推定される。
本発明の分子素子10によれば、金属内包フラーレン3と自己組織化単分子膜2を介して下部金属1との間に形成される第1のトンネル接合と、金属内包フラーレン3と隙間5を介して上部金属4との間に形成される第2のトンネル接合とにより、金属内包フラーレン3の熱的な回転を回避し、外部から電界を加えることにより、電流が流れやすい状態から流れにくい状態へと切り替わるか、あるいは、電流が流れにくい状態から流れやすい状態へと切り替わる、スイッチング素子として動作させることができる。
本発明の分子素子10は、第1のトンネル接合における自己組織化単分子膜2の厚さを1.2nm以下とし、10K以上の高温、例えば60K以上の温度で動作させることができる。自己組織化単分子膜2がジチオカルバメートのように、下部電極1と化学結合する第1の官能基2Aが2つのチオール基であれば、下部電極1としてのAu(111)基板などの表面で最密構造を形成するので、自己組織化単分子膜として同じ鎖長を有するアルカンチオールを用いた場合よりも、流れるトンネル電流を増大させることができる。つまり、分子素子10のコンダクタンスを大きくでき、トンネル電流量を増大させることが可能となり、より強い電界を金属内包フラーレン3に加えることができるため、従来よりも高温での分子配向制御が実現できる。
図17は、本発明の分子素子10を用いたメモリ素子の動作を模式的に示すタイムチャートであり、それぞれ、(A)が印加電圧を、(B)が読み出し電流を示す図である。図17の各横軸は時間を示し、図17(A)の縦軸は電圧パルス列を示し、図17(B)の縦軸は電流パルス列を示している。
図17において、±3V程度のパルス電圧を分子素子10に加え、金属内包フラーレン3の初期状態の配向、つまり、双極子モーメント3Cの向きを制御することで、書き込みや消去を行なう。例えば、+3Vの電圧の場合に、金属内包フラーレン3の双極子モーメント3Cの向きは下向き矢印(↓)であり、−3Vの電圧の場合には上向き矢印(↑)の方向となるので、これらをそれぞれ、「0」、「1」に対応させれば、デジタル記憶が可能である。この書き込み状態は、スイッチングが起こる前後の電圧を読み出しに使用し、負性微分コンダクタンスやヒステリシスの起こる電圧値を用いて電流の変化を観察することで、金属内包フラーレン3の双極子モーメント3Cの向きを検出することができる。図17(B)に示すように、消去及び書き込み状態における読み出し電流の大きさが、それぞれ、小電流及び大電流と異なることを利用して、消去状態又は書き込み状態の判別をすることができる。上記のスイッチングが起こる前後の読み出し電圧では、金属内包フラーレン3内の双極子モーメント3Cの向きが変化しないので、非破壊でデータを読み出すことができる。
次に、本発明の分子素子10の製造方法について説明する。
下部電極1となる金属結晶は、結晶からなる基板上に金属材料などを蒸着して形成することができる。このような蒸着法としては、所謂、化学蒸着堆積法(CVD)や物理蒸着堆積法(PVD)を用いることができる。結晶面の配向性を増すためには金属膜を形成した後で熱処理を施してもよい。下部電極1上に形成する自己組織化単分子膜2は、非特許文献2〜10などの公知方法により形成することができる。
金属内包フラーレン3は、内包させたい金属を混練したグラファイトロッドを用いて直流アーク放電を行ない、得られたススを精製、分離することで得られる。この精製及び分離工程には、液体クロマトグラフィーを使用することができる。このようにして製造した金属内包フラーレン3を、物理蒸着堆積法により、自己組織化単分子膜2上に蒸着する。最後に、金属内包フラーレン3上に所定の距離を隔てて上部電極4を配置する。この上部電極4としては、先端をnmオーダーにした金属線の針を用いることができる。
次に、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
実施例1の分子素子は、以下のように製作した。
最初に、真空中において、劈開した雲母を500℃で2時間熱処理して清浄な面とし、次に雲母を450℃に加熱しながらAuを蒸着法により堆積した。金を蒸着した雲母基板を450℃で8時間熱処理して(111)面を有する金層を得た。
次に、金からなる電極1上に自己組織化単分子膜2として、厚さが0.9nmのジエチルジチオカルバメート膜を形成した。ジエチルジチオカルバメート膜は、ジエチルジチオカルバメート(アルドリッチ社製)をエタノールに溶解した混合液(濃度が10mモル/リットル)10ミリリットル(cm−3)に、電極1を48時間浸漬して形成した。
金属内包フラーレン3としては、真空アーク放電法で作製し液体クロマトグラフィーで精製したLu@C82を用い、120℃で12時間の脱ガスを真空中で行なった後で、ジエチルジチオカルバメート膜上に550℃で昇華させることで、単分子層以下の膜厚となるようにした。上部電極4としては、機械的な研磨によりその先端をナノオーダーに尖らせたPtIr線を用い、実施例1の分子素子10を製作した。
次に、比較例について述べる。
(比較例1)
金属内包フラーレン3を設けないことを除いては、実施例1の分子素子と同様にして分子素子を製作した。
次に、実施例1の分子素子10の測定結果について説明する。
図18は、実施例1の分子素子10の走査型トンネル顕微鏡で観察した平面図であり、(A)は走査型トンネル顕微鏡像を示す図、(B)はその説明図である。観察面積は40nm角である。測定においては、走査型トンネル顕微鏡の探針としては、上部電極4を用いた。図18から明らかなように、金属内包フラーレン3であるLu@C82の1分子は白丸として観察されることが分かる。
図19は、比較例1の分子素子の走査型トンネル顕微鏡像を示す図である。観察面積は30nm角である。図19から明らかなように、比較例1の分子素子においては図18に示した実施例1の場合に観察されたLu@C82が存在しないことが分かる。なお、図中の黒い角形状の領域は下部電極1のAu上に生じており、エッチピットと呼ばれているAu単原子層の欠陥である。
図20は、実施例1の分子素子10の65.1Kにおける電流電圧特性を示す図である。図20において、横軸は印加電圧(V)を示し、縦軸は分子素子10に流れる電流(pA)を示している。図中の実線が3V〜−3Vまでの電圧掃引を示し、点線が−3V〜+3Vまでの電圧掃引を示している。
図20から明らかなように、+1.7V以上及び−1.2V以上ではトンネル電流が流れ、スイッチングすることが分かる。3V〜−3Vまでの電圧掃引においては、負電圧側において負性微分コンダクタンスが生じることが分かる(図20の矢印A及びB参照)。−3V〜+0Vまでの電圧掃引においては、0V〜−3Vでの電圧掃引とは異なる電流電圧特性、即ちヒステリシス特性が得られることが判明した(図20の矢印D及びE参照)。0V〜+3Vまでの電圧掃引においては、Vthよりも低い電圧において、負性微分コンダクタンスが生じることが分かる(図20の矢印F参照)。
図21は比較例1に示す分子素子の65.1Kにおける電流電圧特性を示す図である。図21の横軸及び縦軸は図20と同じであり、図中の実線が3V〜−3Vまでの電圧掃引を示し、点線が−3V〜+3Vまでの電圧掃引を示している。図21から明らかなように、比較例1の分子素子は、下部電極1と自己組織化単分子膜2と上部電極4とからなる一つのトンネル接合を有しているので、正側及び負側において電流が流れるが、ヒステリシスは正側の電圧印加で生じることが分かった。しかしながら、実施例1で観測された負性微分コンダクタンスは全く生じないことが判明した。
次に、実施例1の分子素子10によるメモリ素子について説明する。
図22は、本発明の分子素子10を用いたメモリ素子の動作を測定したタイムチャートであり、それぞれ、(A)が印加パルス電圧を示し、(B)が分子素子10に流れるトンネルパルス電流を示している。図22の横軸は時間(秒、s)を示し、図22(A)の縦軸は電圧(V)を、図22(B)の縦軸はトンネル電流(pA)を示している。図20で観察した実施例1の分子素子10の電流電圧特性に基づき、±3Vのパルス電圧を書き込み及び消去の電圧として印加し、+1.3Vの負性微分コンダクタンスを示す+1.3Vを読み出し電圧として利用した。
図22の(1)の領域(書き込み→読み出し)に示すように、−3Vのパルスを印加して、次に+1.3Vの電圧パルスを印加すると、負性微分コンダクタンスによる電流が観測される。
一方、図22の(2)に示す領域(消去→読み出し)のように、+3Vのパルス電圧を印加すると、大きなプラス側の電流が流れ、分子素子10内の金属内包フラーレン3の双極子モーメント3Cを、−3V側における向きに対して反転させることができる。これにより、−3Vで書き込んだ情報を消去することができる。この消去状態は、次に+1.3Vのパルス電圧を読み出し電圧として印加した場合には、負性微分コンダクタンスが生じない。したがって、消去状態の読み出し電流は、書き込み電圧を読み出した場合の負性微分コンダクタンスに基づく大きな電流とは、容易に判別することができる。これにより、本発明の分子素子10はメモリ素子として動作することが分かる。
本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれることはいうまでもない。
本発明の分子素子10は、将来需要が高まると考えられるnmスケールのメモリ・論理回路への展開が期待され、分子ナノエレクトロニクスの分野において重要な役割を果たすことが期待される。
本発明の分子素子の構造を模式的に示す図である。 本発明の分子素子において、自己組織化単分子膜として用いることができるジエチルジチオカルバメートの分子構造を示す図である。 (A)〜(N)は、本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造を示す図である。 本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造を示す図である。 本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造を示す図である。 本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造を示す図である。 本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造を示す図である。 本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造を示す図である。 本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造を示す図である。 本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造を示す図である。 本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造を示す図である。 本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造を示す図である。 本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造を示す図である。 本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造を示す図である。 (A)〜(E)は、本発明に用いることができる自己組織化単分子膜の化学構造を示す図である。 本発明の分子素子の電流電圧特性を模式的に示す図である。 本発明の分子素子を用いたメモリ素子の動作を模式的に示すタイムチャートであり、それぞれ、(A)は印加電圧を、(B)は読み出し電流を示す図である。 実施例1の分子素子の走査型トンネル顕微鏡で観察した平面図であり、(A)は走査型トンネル顕微鏡像を示し、(B)はその説明図である。 比較例1の分子素子の走査型トンネル顕微鏡像を示す図である。 実施例1の分子素子における65.1Kにおける電流電圧特性を示す図である。 比較例1の分子素子における65.1Kにおける電流電圧特性を示す図である。 本発明の分子素子を用いたメモリ素子の動作を測定したタイムチャートであり、それぞれ、(A)は印加パルス電圧を、(B)は分子素子に流れるトンネルパルス電流を示す図である。
符号の説明
1:第1の電極(下部電極)
2:自己組織化単分子膜
2A:第1の官能基
2B:第2の官能基
3:金属を内包したフラーレン
3A:フラーレン
3B:金属原子
3C:双極子モーメント
4:第2の電極(上部電極)
5:隙間(自己組織化単分子膜)
10:分子素子

Claims (3)

  1. 第1の電極と、該第1の電極上に配置される自己組織化単分子膜と、自己組織化単分子膜上に配置される金属内包フラーレンと、該金属内包フラーレン上に所定の距離を隔てて配置される第2の電極と、を備え、
    上記自己組織化単分子膜がジエチルジチオカルバメート又はその誘導体からなり、上記自己組織化単分子膜が1.2nm以下の厚みであることにより、上記金属内包フラーレンの熱的な回転を回避させる、分子素子。
  2. 前記分子素子が、スイッチング素子である、請求項に記載の分子素子。
  3. 前記分子素子が、メモリ素子である、請求項に記載の分子素子。
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