JP5120534B2 - 異方性フェライト磁石及びモータ - Google Patents
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Description
そこで本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、コギングトルク及びトルクリップルの低減がさらに図られた異方性フェライト磁石を提供することを目的とする。また、本発明はそのような異方性フェライト磁石を用いたモータの提供を目的とする。
内周面におけるBdの最大値、最小値を各々Bdi(max)、Bdi(min)、
外周面におけるBdの最大値、最小値を各々Bdo(max)、Bdo(min)としたとき、
Ro=Bdo(min)/Bdo(max)≧0.5、かつ
Ri/Ro={Bdi(min)/Bdi(max)}/{Bdo(min)/Bdo(max)}<1.0、かつ0.5≦Ri/Roの条件を満足するとともに、前記内周面のBd分布曲線と横軸とが囲む面積をAiとし、前記外周面のBd分布曲線と横軸とが囲む面積をAoとしたとき、Ai/Ao=0.95〜1.3の条件を満足することを特徴とする。
さらにまた、本発明の異方性フェライト磁石において、Ri=Bdi(min)/Bdi(max)≧0.4の条件を満足することが好ましい。
内周面におけるBdの最大値、最小値を各々Bdi(max)、Bdi(min)、
外周面におけるBdの最大値、最小値を各々Bdo(max)、Bdo(min)としたとき、
Ro=Bdo(min)/Bdo(max)≧0.5、かつ
Ri/Ro={Bdi(min)/Bdi(max)}/{Bdo(min)/Bdo(max)}<1.0、かつ0.5≦Ri/Roの条件を満足するとともに、前記内周面のBd分布曲線と横軸とが囲む面積をAiとし、前記外周面のBd分布曲線と横軸とが囲む面積をAoとしたとき、Ai/Ao=0.95〜1.3の条件を満足することを特徴とする。
内周面2及び外周面3の周方向のBd分布は、図2及び図3に示す手順で測定する。まず、磁性のケース4に組み込んだ異方性フェライト磁石1を、図2に示す内面着磁ヨーク5を使用して所定の方法で着磁する。Bd測定に際しては、図3に示すように、着磁した異方性フェライト磁石1の内周面2付近にホール素子6を配置する。このときのホール素子6は、内周面2の高さ方向(図3の上下方向)中央部に位置させて、周面に接触させるか、できるだけ接近させて配置する。そして、異方性フェライト磁石1を周方向に回転させることにより、周面の周方向の一端Aから他端BにかけてのBd分布を測定することができる。なお、ホール素子6と周面との距離が変動しないように、異方性フェライト磁石1の回転を行なう。なお、図3は内周面2についての測定を示しているが、外周面3についても同様に測定する。
以上において、本発明による異方性フェライト磁石1は、Ro=Bdo(min)/Bdo(max)≧0.5の条件を満足する。この、Ro=Bdo(min)/Bdo(max)…(1)で得られる値は、外周面3におけるBdの均一性を表している。つまり、この式(1)で得られる値が大きいほど外周面3におけるBdが均一であることを示している。本発明による異方性フェライト磁石1は、このRoが0.5以上である。Roは、極めて理想的には1.0であるが、そのような値を得ることは容易ではない。他の本発明による条件を具備することを考慮すると、Roは0.75程度が上限になる。
また、本発明では、Bd分布グラフにおいて、内周面2におけるBdが均一であることが好ましく、Ri=Bdi(min)/Bdi(max)≧0.4とすることが好ましい。Riは、Roと同様に、極めて理想的には1.0であるが、そのような値を得ることは容易ではない。他の本発明による条件を具備することを考慮すると、Riは0.75程度が上限になる。
図5は、乾式磁場中成形装置20の要部断面図である。乾式磁場中成形装置20は、ダイ21、上部パンチ22、下部パンチ23、ダイ21と下部パンチ23から構成されるキャビティ24、コイル25を有する。乾式磁場中成形装置20は、上部パンチ22及び下部パンチ23のキャビティ24側に硬質非磁性部22a、23aを備えている。
また、下部パンチ23は異方性フェライト磁石1の内周面2を形成する。したがって、下部パンチ23の硬質非磁性部23aの成形面23sの形状は凸状をなしている。この下部パンチ23は、成形面を構成する硬質非磁性部23aを除き磁性体から構成される。
上部パンチ22、下部パンチ23の硬質非磁性部22a、23aとしては、Co基の硬質合金であるステライトを用いるのが最も好ましいが、非磁性で耐磨耗性材料であれば何でもよく、例えば非磁性超鋼等を用いることができる。
上部パンチ22の成形面22sの曲率半径:16.4mm
下部パンチ23の成形面23sの曲率半径:11.1mm
キャビティ24の幅:26.93mm
キャビティ24の長さ(奥行き):24.56mm
磁性体治具27の下面27sの曲率半径:実施例1=73mm、実施例2=71mm、比較例3=66mm
原料粉末組成:Sr0.95La0.05Co0.03Fe11.97O19
成形圧力(総圧):2.5ton
磁場強度:6kOe(480kA/m)
次いで、成形体を焼結し、円弧状の異方性フェライト磁石とした。得られた異方性フェライト磁石の寸法は、外周面の曲率半径が13.25mm、内周面の曲率半径が8.9mm、径方向を含む断面における幅が22.6mm、長さが21.2mmであった。
比較例1:特許文献1の図4に示す磁場中成形装置から、配向用磁性体61及び62を除いた形態の磁場中成形装置を用いた。
比較例2:特許文献1の図4に示す形態の磁場中成形装置を用いた。
比較例3:特許文献2の図2に示す形態の磁場中成形装置を用いた。
なお、特許文献2の図2に記載されている乾式磁場中成形装置20では、上述した通り、下面27sの曲率半径r1が成形完了直前に上部パンチ22が位置したときに、上部パンチ22の成形面22sの円弧と同心円(曲率半径r2)になるように設定されており(r1=r2)、r1=r2=66mmである。
図6〜図10に、実施例1、2及び比較例1〜3の異方性フェライト磁石の内周面及び外周面のBd分布曲線を示す。また、各Bd分布曲線から、Bdi(max)、Bdi(min)、Bdo(max)、Bdo(min)、Ai、Aoを求めた。求めた各値から、Ri、Ro、Ri/Ro及びAi/Aoを求めた。その結果を表1に示す。
また、得られた異方性フェライト磁石をモータに組み込んで、コギングトルク及びトルクリップルを測定した。このモータは、固定子と、固定子に対して回転可能な回転子とを備え、固定子に異方性フェライト磁石を固着させた公知の構成を有するものである。その結果を表1に示す。
さらに、このモータを用いて、外部駆動によりロータを回転させたときの起電力Ecを測定した。その結果を表1に示す。Ecはモータ特性の一指標で、値が大きいほど大きな出力を得ることができる。
そして、Ri/Roが低くなるほどコギングトルク及びトルクリップルが低減されており、Ri/Roが1.0未満である実施例1、2による異方性フェライト磁石を用いたモータは、回転及び出力の均一性を確保することができる。
Claims (13)
- 内周面及び前記内周面に対向する外周面を有し、断面が円弧状で、かつその径方向に磁気的な異方性を有する乾式成形による異方性フェライト磁石であって、
前記内周面又は前記外周面の周方向の測定領域長を横軸、表面磁束密度Bdを縦軸としたBd分布グラフにおいて、
前記内周面における前記Bdの最大値、最小値を各々Bdi(max)、Bdi(min)、
前記外周面における前記Bdの最大値、最小値を各々Bdo(max)、Bdo(min)としたとき、
Ro≧0.5、かつ
0.5≦Ri/Ro<1.0の条件を満足するとともに、
前記内周面のBd分布曲線と横軸とが囲む面積をAiとし、前記外周面のBd分布曲線と横軸とが囲む面積をAoとしたとき、Ai/Ao=0.95〜1.3の条件を満足することを特徴とする異方性フェライト磁石。
但し、Ro=Bdo(min)/Bdo(max)、
Ri=Bdi(min)/Bdi(max) - Ri/Ro≦0.9の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の異方性フェライト磁石。
- Ri/Ro≦0.8の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の異方性フェライト磁石。
- Ai/Ao=1.0〜1.3の条件を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の異方性フェライト磁石。
- Ro≦0.75の条件を満足することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の異方性フェライト磁石。
- 0.6≦Ri/Roの条件を満足することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の異方性フェライト磁石。
- Ri≧0.4の条件を満足することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の異方性フェライト磁石。
- Ri≦0.75の条件を満足することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の異方性フェライト磁石。
- 前記異方性フェライト磁石は、Sr、La、Co、Feを含むマグネトプランバイト型フェライトを主相とすることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の異方性フェライト磁石。
- 固定子と、
前記固定子に対して回転可能な回転子と、
前記固定子に固着される異方性フェライト磁石と、を備え、
前記異方性フェライト磁石は、
内周面及び前記内周面に対向する外周面を有し、断面が円弧状で、かつその径方向に磁気的な異方性を有する乾式成形によるフェライト磁石であって、
前記内周面又は前記外周面の周方向の測定領域長を横軸、表面磁束密度Bdを縦軸としたBd分布グラフにおいて、
前記内周面における前記Bdの最大値、最小値を各々Bdi(max)、Bdi(min)、
前記外周面における前記Bdの最大値、最小値を各々Bdo(max)、Bdo(min)としたとき、
Ro≧0.5、かつ
0.5≦Ri/Ro<1.0の条件を満足するとともに、
前記内周面のBd分布曲線と横軸とが囲む面積をAiとし、前記外周面のBd分布曲線と横軸とが囲む面積をAoとしたとき、Ai/Ao=0.95〜1.3の条件を満足することを特徴とするモータ。
但し、Ro=Bdo(min)/Bdo(max)、
Ri=Bdi(min)/Bdi(max) - 前記異方性フェライト磁石が、
Ro≦0.75、
0.5≦Ri/Ro≦0.9の条件を満足することを特徴とする請求項10に記載のモータ。 - 前記異方性フェライト磁石が、
0.4≦Riの条件を満足することを特徴とする請求項10または11に記載のモータ。 - Ai/Ao=1.0〜1.3の条件を満足することを特徴とする請求項10〜12のいずれかに記載のモータ。
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