JP5120327B2 - 動きベクトル検出装置 - Google Patents
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Description
このため、DRAMのアクセス粒度(1回のアクセスで取得するデータの大きさ)が画素単位のランダムアクセス単位に比べ粗くなると、DRAMのアクセス粒度に対応した一回り大きな領域に対し読み書きをする事になる。
外部メモリ17に格納された画像データは、メモリアクセス制御部16を介して、サーチメモリ(輝度画素バッファ)10と色差画素バッファ(キャッシュ)11に格納される。サーチメモリ10は、輝度画素のデータを格納するバッファであり、色差画素バッファ11は、色差画素のデータを格納するバッファである。サーチメモリ10から読み出された輝度画素データは、FIRフィルタなどの小数画素フィルタ12を介して、輝度画素のみからなる参照画像として出力される。小数画素フィルタ12は、小数を含むベクトル値を持つ動きベクトルが示す領域を、整数値で示される画素の領域に直すものである。また、サーチメモリ10から読み出される輝度画素データは、輝度動きベクトル検出回路14に入力される。輝度動きベクトル検出回路14では、輝度画素データから動きベクトルを検出し、検出結果として、動きベクトルを出力する。この動きベクトルが示す参照画像の領域の色差データを読み出す命令をメモリアクセス制御部16を介して、外部メモリ17に与える。外部メモリ17からは、動きベクトルが示す領域の参照画像の色差画素データが、色差画素バッファ11にロードされる。また、外部メモリ17から読み出された色差画素データは、FIRなどの小数画素フィルタ13でフィルタリング処理された後、色差参照画像として、出力される。
DDRのようなバーストアクセスにより効率を上げるメモリでは、そのメモリアクセスの粒度に応じて必要画素以上のアクセスが発生する。ある動きベクトルに対して、色差のデータアクセスを行う場合に実メモリアクセスを見積もり、コストとして反映させる。
色差動きベクトルと探索候補の領域の領域サイズが入力されると、領域拡張・分割部22において、色差動きベクトルとその領域サイズによって示される領域をキャッシュから読み出すのに、どのブロックを読み出したらよいかを決定する。すなわち、キャッシュには、画像データがブロック単位で格納されており、当該領域の画素データを読み出すには、当該領域を部分的に含むブロックを複数読み込まなくてはならない場合が生じる。その場合、当該領域よりも一回り大きい領域を読み込む必要があるが、この一回り大きい領域はどのような領域になるか、また、この大きい領域を読み込むには、どのブロックをキャッシュから読み取ればよいかということを決定する。これにより、キャッシュへのアクセス方法であるアクセスアライメント情報が生成され、アクセスコスト算出・累積回路21に渡される。アクセスコスト算出・累積回路21には、色差動きベクトルとその領域サイズも入力される。アクセスコスト算出・累積回路21は、これらの情報を元に、どのブロックにアクセスするかを決定し、そのブロックがキャッシュにあるか否かをキャッシュ(色差画素バッファ)11に問い合わせる。この問い合わせの返答において、キャッシュ11に必要なブロックが既にある場合と、無い場合があり、既にある場合、無い場合それぞれにおいて、係数テーブル23からアクセスコストの値を読出し、アクセスコストとして出力する。制御部20は、ホストCPUインタフェースと接続されており、領域拡張・分割部22やアクセスコスト算出・累積回路21を初期化したり、係数テーブル23の係数を更新したりする。
まず、ステップS10において、動きベクトル検出装置を初期化し、サーチメモリを更新する。ステップS11において、ブロックマッチングコストを算出する。これは、処理対象ブロックと、参照先ブロックとのマッチングコスト(SADやSATD及びアクセスコストの総合のコスト)を算出する。ステップS12において、探索範囲とパーティションの組み合わせ全てについて処理したか否かを判断する。ステップS12の判断がNoの場合には、ステップS11に戻り、Yesの場合には、ステップS13に進む。ステップS12の判断は、探索範囲を参照画像内で順次移動してコストを計算するときに、探索範囲を参照画像内全体にわたって移動したか否かを判断すると共に、マッチングを取るブロックの大きさのバリエーション全てについてマッチングを行ったかを判断するものである。マッチングを取るブロックの大きさは、16×16画素のマクロブロックが基本である。しかし、H.264などでは、マクロブロックを更に細かく分けたブロックを単位としての処理が可能であるので、これらの小さいマクロブロックについてもマッチングを行って、もっともマッチングコストのよい大きさのブロックを採用する。このブロックの分け方をパーティションと呼んでいる。なお、MPEG−2の場合には、処理単位になるのは16×16画素のマクロブロックのみであるので、パーティションは1つしかない。ステップS13において、最小コストとなるベクトルを色差動きベクトルとし、そのときのパーティションの種類を決定する。ステップS14において、色差動き補償データを取得し、キャッシュを更新して動きベクトル検出処理を終了する。
図4は、アクセスコストについて説明する図である。
色差データの2x2画素データの最終的に参照画像に必要な画素は、色差動きベクトルのベクトル値の小数成分によって変わる。フィルタをかける場合に、フィルタの大きさはベクトル値の整数値に合わせて作られているので、ベクトル値に小数成分があると、一つ外側の画素まで取らなくてはいけなくなる。輝度の動きベクトル探索に対応する色差動きベクトル、パーティション形状に基づき前述したコストを出力する。図5の例では、1の場合が、4つのアライメント(キャッシュのアクセス単位のブロック)にアクセス、2の場合が、4つ(ベクトル値が整数なら1)、3の場合が、2つ(ベクトル値が整数なら1)、4の場合が、2つ(ベクトル値が整数なら1)となる。そして、図4のように、それぞれの無駄読みデータ量に基づいてコストを算出し加算する。
図6は境界前後の動きベクトル検出コストとメモリアクセスコストの例であり、図4におけるcostLとcostRが等しい場合を示している。ベクトル値が0から4+小数に変化するに従い、有効データは、次第に境界の左から右に移動する。メモリアクセス領域は、0+小数から3+小数の場合に、2ブロック(アライメント)となっている。メモリアクセスコストは、これに従い、0+小数から3+小数の場合に大きくなっている。動き検出コストが図6のように変化しているとすると、最終コストでは、ベクトル値が4の場合が最小となっている。したがって、動きベクトル値は、4が採用される。
4×4、8×8、8×4等、他の形状の場合も同様に、ベクトル値が整数なら図8の白い部分、小数を含むならグレー部分を含み水平、垂直方向のそれぞれでペナルティーの評価値を返すことが可能である。図8において、5、6の場合には、ベクトル値が小数値を含み、4×4画素の領域の外側のグレー部分まで読み込む必要があり、アラインメントをまたいでいる。7、8は、ベクトル値が整数の場合で、読み込むブロックは4×4で良いが、ブロック自身がアラインメントをまたいでいる。
図9は、座標とアクセスされるサイズによりアクセスペナルティ検出回路にて計算されるコストを加味した例である。図9(a)は、アクセスコストが無い場合、図9(b)は、動きベクトルと領域サイズによって示される参照画像領域が小さい場合、図9(c)は、参照画像領域が大きい場合である。最適な動きベクトルは、アクセスコストが無い場合には、図9(a)の曲面のもっとも低い位置となる場合が選択される。一方、アクセスコストを考慮すると、図9(b)、(c)にあるように、コストの曲面に段差が出来、曲面のもっとも低い位置が段差を避けた部分となる。図9(c)の場合は、参照画像領域が大きい場合であり、この場合には、アラインメントを跨ぐ場合が多くなるので、段差の幅が図9(b)よりも太くなっている。これらの図においては、色差画素バッファに以前読み出されたデータがある場合はペナルティとしない(SDRAMから読み出さないため)としている。
・不足分のデータを外部RAMから読み出す機能
・新規に色差動き補償のために読み出されたデータの保持
・簡単な実装として、過去数回分のデータをFIFO的に保持する事や利用頻度の低いデータから破棄するアルゴリズムを備える
・保持データ出力
・保持データ問い合わせ
・バッファ内に保持するデータについてアクセス評価回路からの問い合わせに応える機能
(付記1)
画像データを参照画像を参照して予測符号化する際の動きベクトルを検出する動きベクトル検出装置において、
外部メモリにある該画像データの一部の輝度画素データを格納する輝度画素格納部と、
外部メモリにある該画像データの一部の色差画素データを格納する色差画素格納部と、
該輝度画素データに基づいて、該画像データと参照画像データとのマッチングコストを演算し、該マッチングコストの演算対象となった該画像データの色差画像データが、該色差画素格納部に既に格納されているか否かに基づいて、メモリアクセスコストを設定し、これを該マッチングコストに加算するコスト設定部と、
該マッチングコストと該メモリコストが加算された全体のコストに基づいて、動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、
を備えることを特徴とする動きベクトル検出装置。
(付記2)
前記コスト設定部は、前記マッチングコストの演算対象となった前記画像データが前記色差画素格納部に既に格納されている場合には、前記メモリコストを0とすることを特徴とする付記1に記載の動きベクトル検出装置。
(付記3)
前記色差画素格納部は、前記色差画素データをアクセス単位のブロックに分けて格納することを特徴とする付記1に記載の動きベクトル検出装置。
(付記4)
前記コスト設定部は、前記マッチングコストの演算対象となった前記画像データが、複数の前記ブロックにまたがる場合には、前記メモリコストを所定値に設定することを特徴とする付記3に記載の動きベクトル検出装置。
(付記5)
前記メモリコストの所定値は、前記外部メモリから余分に読み込むデータ量に比例するように設定することを特徴とする付記4に記載の動きベクトル検出装置。
(付記6)
前記コスト設定部は、処理対象の画像と参照画像との間にシーンチェンジがあった場合いは、シーンチェンジに対応するコスト値を前記マッチングコストに加算することを特徴とする付記1に記載の動きベクトル検出装置。
(付記7)
前記画像データと前記参照画像データのマッチングは、16×16画素のマクロブロック単位、あるいは、該マクロブロックを更に細かく分割したブロック単位で行われることを特徴とする付記1に記載の動きベクトル検出装置。
(付記8)
画像データを参照画像を参照して予測符号化する際の動きベクトルを検出する、外部メモリにある該画像データの一部の輝度画素データを格納する輝度画素格納部と、外部メモリにある該画像データの一部の色差画素データを格納する色差画素格納部とを備えた動きベクトル検出装置における制御方法において、
該輝度画素データに基づいて、該画像データと参照画像データとのマッチングコストを演算し、
該マッチングコストの演算対象となった該画像データの色差画像データが、該色差画素格納部に既に格納されているか否かに基づいて、メモリアクセスコストを設定し、
該メモリアクセスコストを該マッチングコストに加算し、
該マッチングコストと該メモリコストが加算された全体のコストに基づいて、動きベクトルを検出する、
ことを特徴とする制御方法。
11 色差画素バッファ(キャッシュ)
12、13 小数画素フィルタ
14 輝度動きベクトル検出回路
15 アクセスペナルティ評価回路
16 メモリアクセス制御部
17 外部メモリ
20 制御部
21 アクセスコスト算出・累積回路
22 領域拡張・分割部
23 係数テーブル-
Claims (5)
- 画像データを参照画像を参照して予測符号化する際の動きベクトルを検出する動きベクトル検出装置において、
外部メモリにある該画像データの一部の輝度画素データを格納する輝度画素格納部と、
外部メモリにある該画像データの一部の色差画素データを格納する色差画素格納部と、
該輝度画素データに基づいて、該画像データと参照画像データとのマッチングコストを演算し、該マッチングコストの演算対象となった該画像データの色差画像データが、該色差画素格納部に既に格納されているか否かに基づいて、メモリアクセスコストを設定し、
これを該マッチングコストに加算するコスト設定部と、
該マッチングコストと該メモリアクセスコストが加算された全体のコストに基づいて、動きベクトルを検出する動きベクトル検出部と、
を備えることを特徴とする動きベクトル検出装置。 - 前記コスト設定部は、前記マッチングコストの演算対象となった前記画像データが前記色差画素格納部に既に格納されている場合には、前記メモリアクセスコストを0とすることを特徴とする請求項1に記載の動きベクトル検出装置。
- 前記色差画素格納部は、前記色差画素データをアクセス単位のブロックに分けて格納することを特徴とする請求項1に記載の動きベクトル検出装置。
- 前記コスト設定部は、前記マッチングコストの演算対象となった前記画像データが、複数の前記ブロックにまたがる場合には、前記メモリアクセスコストを所定値に設定することを特徴とする請求項3に記載の動きベクトル検出装置。
- 前記メモリアクセスコストの所定値は、前記外部メモリから余分に読み込むデータ量に比例するように設定することを特徴とする請求項4に記載の動きベクトル検出装置。
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