JP5119067B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、特に特別図柄保留数表示器に関する。
従来、遊技機は、特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口又は第2始動口に入球したとき、それぞれの始動口に入球した遊技球の所定個数(各4個)を上限として、変動表示の権利(以下「保留球」という)が留保される。当該保留球の個数は、第1特別図柄保留数表示手段又は第2特別図柄保留数表示手段により表示される。当該第1特別図柄保留数表示手段又は第2特別図柄保留数表示手段は、遊技盤の中央に表示されるものと、遊技盤の角隅部に表示されるものがある。
保留球の留保個数を遊技盤の中央で表示するときは、液晶等からなる表示器内に表示する場合と、ライト等からなる表示器以外の役物で表示する場合とがある。
一方、遊技盤の角隅部には、特別図柄に係る保留球の留保個数を表示するもの以外にも、特別図柄、普通図柄、該普通図柄に係る保留球の留保個数、遊技状態、大入賞口の連続作動回数等からなる遊技情報が常に表示されている。当該遊技情報は、公正な遊技がなされていることを示すものであって、必ずしも遊技者が容易に理解することができるように提供されるものではない。そのため、遊技盤の角隅部に設けられている遊技情報の表示器は、例えば、7セグメント表示器や複数個のLED等からなる発光体を用いて簡易に構成されているものが知られている。
それらの一例として、特開2007−222350号公報には、同一基板上に複数の表示装置を搭載し、配列を工夫した表示ランプにより、表示装置の省スペース、省コストを図っている表示装置が開示されている。そして、特開2003−180994号公報には、4個のランプの発光パターンの組み合わせによって、複数の遊技状態を表示することにより、表示装置の省スペース、省コストを図っている表示装置が開示されている。
特開2007−222350号公報 特開2003−180994号公報
しかしながら、上記のように遊技領域の角隅部の位置に設置される表示器であっても、それら遊技情報を全て表示するとなると、各遊技情報に対応する表示器をそれぞれ形成しなければならないため、部品点数が多くなり、コストがかかるとともに、スペースを有効利用することができない。
特に、特別図柄保留数表示器は、最大限4個留保される保留球の留保個数を表示し、第1特別図柄、第2特別図柄と複数の特別図柄が設定されることから、留保個数を報知するため、複数のLEDが使用され、部品点数が多くなるおそれがあり、その場合、上記の限られたスペースのうち、その大部分を第1特別図柄保留数表示器及び第2特別図柄保留数表示器に割くこととなる。
したがって、本発明は、複数の特別図柄に係る遊技状態が実行される遊技機において、部品点数を減らして構成を簡易にすることにより、遊技盤面のスペースを有効利用することができる特別図柄保留数表示器を有する遊技機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の遊技機は、遊技球が入球可能な第1始動口と
前記遊技球が入球不可能又は困難である態様と当該遊技球が入球容易な態様とに可変可能な第2始動口
前記各始動口への前記遊技球の入球を契機に遊技データを取得し、遊技者に有利な遊技価値である特別遊技を実行するか否かについて判定を行う遊技データ判定手段と、
前記遊技データ判定手段による判定の結果に基づいて、前記第2始動口よりも前記第1始動口に前記遊技球が入球し易い通常遊技状態、もしくは前記第1始動口よりも前記第2始動口に前記遊技球が入球し易い特定遊技状態のいずれかにて遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
前記判定結果に係る図柄を変動表示し、当該変動表示を停止させた後に前記図柄を表示する図柄表示手段と、
前記第1始動口への遊技球の入球を契機として、前記図柄表示手段で第1特別図柄の前記変動表示を開始するとともに、所定時間経過後に当該変動表示を停止させることにより前記判定結果を表示する第1特別図柄変動表示手段と、
前記第2始動口への遊技球の入球を契機として、前記図柄表示手段で第2特別図柄の前記変動表示を開始するとともに、所定時間経過後に当該変動表示を停止させることにより前記判定結果を表示する第2特別図柄変動表示手段と、
前記第1特別図柄変動表示手段により第1特別図柄が前記変動表示されているときに、前記遊技球が前記第1始動口に入球したことによって取得された前記遊技データを記憶して、当該入球を契機とする第1特別図柄の前記変動表示の権利を留保する第1特別図柄保留記憶手段と、
前記第1特別図柄保留記憶手段に留保された第1特別図柄の前記変動表示の権利の個数を認識可能に表示する第1特別図柄保留数表示手段と、
前記第2特別図柄変動表示手段により第2特別図柄が前記変動表示されているときに、前記遊技球が前記第2始動口に入球したことによって取得された前記遊技データを記憶して、当該入球を契機とする第2特別図柄の前記変動表示の権利を留保する第2特別図柄保留記憶手段と、
前記第2特別図柄保留記憶手段に留保された第2特別図柄の前記変動表示の権利の個数を認識可能に表示する第2特別図柄保留数表示手段と、
を備えた遊技機であって、
前記遊技制御手段は、前記判定結果に基づいて、第1特別図柄に係る変動表示、或いは第2特別図柄に係る変動表示を制御する特別図柄変動制御手段とを有し、
当該特別図柄変動制御手段は、前記第1特別図柄保留記憶手段に留保された変動表示の権利よりも前記第2特別図柄保留記憶手段に留保された第2特別図柄の変動表示の権利を優先的に消化するように制御して、
前記第1特別図柄保留数表示手段又は前記第2特別図柄保留数表示手段として、単一の7セグメント表示器と、当該7セグメント表示器の点灯時間及び消灯時間を可変制御する発光制御手段を設け、
前記遊技制御手段が少なくとも前記通常遊技状態にて遊技を進行するように制御する場合に、
前記第1特別図柄保留記憶手段に留保された第1特別図柄の変動表示の権利の個数を数字表示するとき
前記7セグメント表示器の第1特定時間の点灯と当該第1特定時間の点灯後の消灯を繰り返し、
前記第2特別図柄保留記憶手段に留保された第2特別図柄の変動表示の権利の個数を数字表示するとき前記第1特定時間と異なる第2特定時間の点灯と当該第2特定時間の点灯後の消灯を繰り返して、前記第1特別図柄保留記憶手段と前記第2特別図柄保留手段の双方に前記遊技データが記憶されたとき、
前記発光制御手段によって、前記第1特定時間の点灯と前記第2特定時間の点灯が前記消灯を挟んで交互に繰り返されることを特徴とする。
請求項1に記載の遊技機によれば、第1特別図柄保留数表示手段又は第2特別図柄保留数表示手段として、単一の7セグメント表示器からなる特別図柄保留数表示器を形成したことにより、部品点数を減らすことができ、遊技盤面のスペースを有効利用することができる。
また、前記特別図柄保留数表示器の点灯、消灯を制御する発光制御手段が、第1特別図柄に係る保留球の点灯表示と該点灯表示後の消灯表示、及び第2特別図柄に係る保留球の点灯表示と該点灯表示後の消灯表示を制御するようにした。そのため、第1特別図柄に係る保留球と第2特別図柄に係る保留球を単一の7セグメント表示器上で区別して表示することができる。
さらに、該7セグメント表示器において、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る保留球の留保個数を数字で表示するようにした。そのため、該7セグメント表示器に直接表示された数字によって容易に保留球の留保個数を確認することができる。
また、前記第1特定時間の点灯と前記第2特定時間の点灯が前記消灯を挟んで交互に繰り返されるようにした。そのため、単一の特別図柄保留数表示装置で、第1特別図柄または第2特別図柄に係る保留球の留保個数を区別して表示することができる。
また好ましくは、LEDからなる7セグメント表示器は、液晶やエレクトロルミネッセンス等を用いた表示器よりも容易に高輝度にすることができる。そのため、該7セグメント表示器からなる特別図柄保留数表示器に表示される文様を見易く表示することができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら具体的に説明する。
図1は、本発明の遊技機の一例を示す正面図であり、図2、図3は、当該遊技機の部分拡大図である。遊技機1は、遊技盤101を備えている。遊技盤101の下部位置には、発射部(図4における符号292を参照)を備える操作ハンドル113が配置されている。発射部の駆動によって発射された遊技球は、レール102a,102b間を上昇して遊技盤101の上部位置に達した後、遊技領域103内を落下する。遊技領域103には、図示を省略する複数の釘が設けられ、遊技球を各種の方向に向けて落下させるとともに、落下途中の位置には、遊技球の落下方向を変化させる風車や、入球口が配設されている。
遊技盤101の遊技領域103の中央部分には、図柄表示部104が配置されている。図柄表示部104としては、例えば液晶表示器(LCD)が用いられる。図柄表示部104の下方には、遊技領域103に向けて打ち込まれた遊技球を受入れ可能な第1始動口105が配置されている。第1始動口105の下方には、一対の可動片120aを有する第2始動口120が配置されている。第2始動口120は、一対の可動片120aが閉状態であるときは遊技球を受入れることが不可能または受入れ困難となっており、この一対の可動片120aが開状態であるときは、第1始動口105よりも遊技球の受入れが容易となる。
図2に示すように、上記一対の可動片120aは、通常遊技状態においては第1始動口105よりも遊技球が入球しにくい第1の状態に制御され、確変状態あるいは時短状態等の特別遊技状態においては第1始動口105よりも遊技球が入球しやすい第2の状態に制御される。
なお、本実施例における時短状態とは、上記第2始動口120が第2の状態に制御された遊技状態をいい、確変状態とは、上記第2始動口120が第2の状態に制御され、かつ、大当たりに当選する確率が、通常遊技状態に比べて高く設定された遊技状態をいう。
また、図柄表示部104の左側には入賞ゲート106が配設されている。入賞ゲート106は、遊技球の通過を検出し、第2始動口120を一定時間だけ開放させる普通図柄の抽選を行うために設けられる。
図柄表示部104の側部や下方等には普通入賞口107が配設されている。普通入賞口107に遊技球が入球すると、所定の賞球数(例えば10個)の払い出しが行われる。
遊技領域103の最下部には、どの入球口にも入球しなかった遊技球を回収する回収口108が設けられている。
図3(a)に示すように、遊技領域103の角隅部には、普通図柄表示器82、第1特別図柄表示器84、第2特別図柄表示器86、特別図柄保留数表示器90、普通図柄保留数表示器92、時短遊技状態表示器94及び確変時遊技表示器96が設けられている。
第1特別図柄表示器84、第2特別図柄表示器86、特別図柄保留数表示器90は、7セグメント表示器からなり、普通図柄表示器82、普通図柄保留数表示器92、時短遊技状態表示器94及び確変時遊技表示器96は、LED等の発光表示素子からなる。
特別図柄保留数表示器90を構成する7セグメント表示器91は、図3(b)に示すように、1枚の基板上へ日の字形に同一色のLEDからなる各セグメント91a,91b,91c,91d,91e,91f,91gが配置されている。なお、各セグメント91a〜91gにフルカラー表示することができるフルカラーLEDを用いても良い。
また、本実施例では、LEDからなる7セグメント表示器について示したが、液晶、有機EL等からなる7セグメント表示器を用いても良い。
上記の各表示器82,84,86,90,92,94,96は、以下のように図柄、保留球等が表示される。
普通図柄表示器82は、入賞ゲート106に遊技球が入球したとき、普通図柄が変動表示され、後述する普通図柄抽選手段360によって行われた抽選結果が変動表示後に表示される。
そして、普通図柄保留表示器92は、普通図柄の変動表示中に入賞ゲート106へさらに遊技球が入球したときの保留球の留保個数が表示される。
なお、変動表示とは、既に確定している抽選結果の表示を所定時間遅らせて、現在抽選中であるかのよう図柄表示器82,84,86でなされる表示のことをいう。
また、第1特別図柄表示器84は、第1始動口105に遊技球が入球したとき、特別図柄が変動表示され、後述する第1特別図柄抽選手段300によって行われた抽選結果が変動表示後に表示される。
そして、特別図柄保留数表示器90は、第1特別図柄の変動表示中に第1始動口105へさらに遊技球が入球したときの保留球の留保個数が表示される。
同様に、第2特別図柄表示器86は、第2始動口120に遊技球が入球したとき、特別図柄が変動表示され、後述する第2特別図柄抽選手段320によって行われた抽選結果が変動表示後に表示される。
そして、特別図柄保留数表示器90は、第2特別図柄の変動表示中に第2始動口120へさらに遊技球が入球したときの保留球の留保個数が表示される。
すなわち、特別図柄保留数表示器90には、第1特別図柄に係る保留球の留保個数と、第2特別図柄に係る留保個数の双方が数字で表示される。該特別図柄保留数表示器90は、後述する発光制御手段330によって制御された第1特別図柄保留数に対応する第1特定時間又は第2特別図柄保留数に対応する第2特定時間の点灯がなされる。
ここで、第1始動口105と第2始動口120との双方が、変動表示の権利、いわゆる保留球を有するときは、第2始動口120の保留球が優先して消化される。
なお、第1特別図柄又は第2特別図柄が変動表示を行っているとき、第1特別図柄表示器84は、本発明の第1特別図柄変動表示手段を構成し、第2特別図柄表示器86は、本発明の第2特別図柄変動表示手段を構成する。また、特別図柄が変動表示しているときは、図柄表示部104では、装飾図柄が変動表示される。
時短遊技状態表示器94は、通常遊技状態であるか、又は時短遊技状態であるかが表示される。
確変時遊技表示器96は、大当たり抽選の当選確率が通常よりも高く設定され、当選し易い確変遊技中であるか否かが表示される。ここで、確変遊技についての詳細は後述する。
なお、本実施例では、時短遊技状態及び/又は確変遊技状態であるときの遊技状態を特別遊技状態とし、該特別遊技状態では、第1始動口105又は第2始動口に遊技球が入球したことを契機として、遊技者により有利な遊技価値が付与される。一方、特別遊技状態でない遊技状態を通常遊技状態とする。
遊技盤101であって図柄表示部104の下方近傍には、保留数表示ライト130が配置されている。この保留数表示ライト130は、第1保留数表示ライト130a〜第4保留数表示ライト130dの、4つのLED等からなる発光体によって構成されている。また、図柄表示部104中には保留数表示マーク131が図柄表示部の左端に形成されている。この保留数表示マーク131は第1保留数表示マーク131a、第2保留数表示マーク131b、第3保留数表示マーク131c、第4保留数表示マーク131dの4つのマークからなる。
これら保留数表示ライト130と保留数表示マーク131は、第1始動口105若しくは第2始動口120に遊技球が入球して得られた第1特別図柄または第2特別図柄の保留球の留保個数を表示する。
保留数表示ライト130によって、第1始動口105に遊技球が入球して得られた保留球を報知する場合、保留球が1つ留保されているときは、第1保留数表示ライト130aのみが点灯し、保留球が3つ留保されているときは、第1保留数表示ライト130a〜第3保留数表示ライト130cまでの3つのライトが点灯する。また、このとき第2始動口120に遊技球が入球して得られた保留球を報知する場合、保留球が1つ留保されているときは、第1保留数表示マーク131aのみが図柄表示部104に表示され、保留球が3つ留保されているときは、第1保留数表示マーク131a〜第3保留数表示マーク131cまでの3つのマークが図柄表示部104に表示される。
このように、保留数表示ライト130が順次点灯され、保留数表示マーク131が図柄表示部104に順次表示されることによって、第1始動口105或いは第2始動口120に遊技球が入球して得られた保留球の留保個数が、遊技者の視認し易い位置に表示される。
上述した図柄表示部104は、第1始動口105または第2始動口120に遊技球が入球したときに、複数の装飾図柄の変動表示を開始し、所定時間後に当該装飾図柄の変動を停止させる。この停止時に特定の装飾図柄(例えば「777」)が揃ったとき、大当たり状態となる。大当たり状態のとき、下方に位置する大入賞口開閉装置109における大入賞口開閉扉109aを一定の期間開放する動作を所定回数(例えば15回)繰り返し、入球した遊技球に対応した数の賞球を払い出す。
また、図柄表示部104は、第1始動口105に遊技球が入球したことにより、当該第1始動口105の入球に係る装飾図柄を変動表示し、第2始動口120に遊技球が入球したことにより、当該第2始動口120の入球に係る装飾図柄を変動表示する。
遊技盤101の遊技領域103の外周部分には、枠部材110が設けられている。枠部材110は、遊技盤101の上下左右の4辺において遊技領域103の周囲を囲む形状を有している。また、枠部材110は、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
枠部材110において、遊技領域103の上側および下側となる2辺には、演出ライト111(ランプユニット)が設けられている。演出ライト111は、それぞれ、複数のライト112を備えている。各ライト112は、遊技機の正面にいる遊技者を照射し、その照射位置が遊技者の頭上から腹部に沿って移動するように、光の照射方向を上下方向に変更することができる。各ライト112は、演出ライト111に設けられたモータ(図示せず)によって、光の照射方向を上下方向に変更するように駆動される。
また、各ライト112は、遊技機の周囲を照射し、その照射位置が遊技機を基準にして円をなすように、光の照射方向を回転させることができる。各ライト112は、演出ライト111に設けられたモータによって、光の照射方向を回転させるように駆動される。各ライト112から光の照射方向を回転させるように駆動するモータは、各ライト112からの光の照射方向を上下方向に変更するモータとは別のモータである。
演出ライト111は、各ライト112から照射される光の照射方向を、上下方向に変更しながら回転させることにより、演出ライト111全体から照射する光の照射方向を3次元に変更することができる。
光の照射方向は、たとえば、大当たり状態となった場合に変更させる。これにより、遊技者および遊技機の周囲を順次照射して、遊技機が大当たり状態となっていることを周囲に知らしめることができ、大当たり状態となった遊技者の注目度を高めることができる。したがって、遊技者に対して、注目されていることによる高揚感を与え、本実施の形態の遊技機を継続あるいは繰り返して利用させ、遊技機の稼働率の向上を図ることができる。
枠部材110において、遊技領域103の下側となる辺には、遊技球が供給される受け皿ユニット119が設けられている。この受け皿ユニット119には、図示しない貸し玉装置から貸し出される遊技球が供給される。
枠部材110の下部位置には、操作ハンドル113が配置されている。操作ハンドル113は、上記の発射部の駆動によって遊技球を発射させる際に、遊技者によって操作される。操作ハンドル113は、上記の枠部材110と同様に、遊技盤101の盤面から遊技者側に突出する形状を有している。
操作ハンドル113は、上記の発射部を駆動させて遊技球を発射させる発射指示部材114を備えている。発射指示部材114は、操作ハンドル113の外周部において、遊技者から見て右回りに回転可能に設けられている。発射部は、発射指示部材114が遊技者によって直接操作されている場合に、遊技球を発射させる。公知の技術であるため説明を省略するが、操作ハンドル113には、遊技者が発射指示部材114を直接操作していることを検出するセンサなどが設けられている。
図柄表示部104の上側および側方(図1においては紙面右側)には、演出用の役物(以下、「演出役物」という)115,116が設けられている。本実施例の遊技機における演出役物115,116は、日本刀の一部(鍔の周辺)を模式的にあらわしている。演出役物115,116は、鞘から刀身を抜き、抜いた刀身を再び鞘に戻すかの如くに、演出役物115,116の長手方向に沿って移動可能に設けられている。
演出役物115は、ソレノイドによって駆動され、演出役物116は、モータによって駆動される。同様の演出役物115,116を異なる種類の駆動源によって駆動することにより、演出役物115,116それぞれに独自の動きをおこなわせることができ、これによって演出効果を増大させることができる。
枠部材110において、遊技領域103の下側となる辺には、遊技者による操作を受け付けるチャンスボタン117が設けられている。チャンスボタン117の操作は、例えば、遊技中における特定のリーチ演出に際し、チャンスボタン117の操作を促すガイダンスが表示されている間有効となる。
加えて、枠部材110には、演出効果音、または不正を知らしめる音声を出力するスピーカ(図4における符号277を参照)が組み込まれている。このスピーカ277は高音・中音・低音の領域を出力できるタイプのもので、通常演出時は高音・中音・低音をバランス良く出力するが、後述する特別演出時または不正等があった場合には、周りに良く聞こえるように高音領域を高く出力するように制御されている。
(制御手段の内部構成)
図4は、遊技機1の概略構成を示すブロック図である。制御手段200は、複数の制御基板により構成されている。図示の例では、主制御基板201と、副制御基板202と、賞球制御基板203と、ランプ制御基板206とで構成されている。
主制御基板201は遊技機1の遊技にかかる基本動作を制御し、ROM201bに記憶されたプログラムに基づき、遊技内容の進行に伴う基本処理を実行するCPU201aと、CPU201aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM201c等を備えて構成される。
この主制御基板201では遊技に係る大当たりの抽選を行っており、また、この抽選結果に基づき、ROM201bに記録されている演出のコマンドの選択を行っている。このROM201bに記録されている演出コマンドは120種類程度あり、後に詳しく説明する各リーチ演出コマンドではそれぞれ演出時間が決定されている。
この主制御基板201の入力側には、第1始動口105に入球した遊技球を検出する第1始動口検出部221と、第2始動口120に入球した遊技球を検出する第2始動口検出部225と、入賞ゲート106を通過した遊技球を検出するゲート検出部222と、普通入賞口107に入球した遊技球を検出する普通入賞口検出部223と、大入賞口開閉装置109に入球した遊技球を検出する大入賞口検出部224と、が接続されている。
また、この主制御基板201の出力側には、大入賞口開閉部231が接続され、大入賞口開閉装置109の開閉を制御する。大入賞口開閉部231は、大当たり時に大入賞口開閉装置109を一定期間開放する機能であり、大入賞口開閉ソレノイド109b(詳細な図示はしない)等のソレノイドを用いて構成される。この大当たりは、生成した乱数に基づき所定の確率で発生するよう予めプログラムされている。
副制御基板202の入力側には、上記のチャンスボタン117が操作されたことを検出するチャンスボタン検出部220が接続されている。
この副制御基板202は、主に遊技中における演出の制御をおこなうもので、主制御基板201より送信される演出コマンドに基づき、演出の抽選及び演出処理を実行するCPU202aと、プログラム及び過去の演出パターンを記憶するROM202bと、CPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM202c等を備えている。
この副制御基板202は、主制御基板201より送信される遊技演出の一部を構成する演出コマンドを受信し、この演出コマンドに基づきCPU202aにて抽選を行い、演出背景パターン、リーチ演出パターン、登場キャラクター等の演出を確定し、この演出確定コマンドを送信して遊技におけるサブ制御を行う。
なお、このCPU202aは、所定回数変動の過去の演出パターンと比較して、主制御基板201より送信される演出コマンドの範中で連続して同一の演出パターンを発生させないように制御する機能を備えてなるものであってもよい。
副制御基板202の出力側には、図柄表示部104が接続されており、副制御基板202は、上述した演出確定コマンドに基づく演出処理を実行する機能も有する。すなわち、副制御基板202におけるCPU202aは、演出確定コマンドに基づき演出処理を実行し、ROM202bは背景画像、図柄画像、キャラクター画像、保留数表示マークなど各種画像データを記憶し、RAM202cはCPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。そして、副制御基板202は、図柄表示部104に表示させる画像データを書き込むVRAM202dをさらに備えて構成される。
そして通常、CPU202aがROM202bに記憶されたプログラムを読み込んで、背景画像表示処理、図柄画像表示及び変動処理、キャラクター画像表示処理など各種画像処理を実行し、必要な画像データをROM202bから読み出してVRAM202dに書き込む。背景画像、図柄画像、キャラクター画像及び保留数表示マーク131は、表示画面上において図柄表示部104に重畳表示される。
すなわち、図柄画像やキャラクター画像及び保留数表示マーク131は背景画像よりも手前に見えるように表示される。このとき、同一位置に背景画像と図柄画像が重なる場合、Zバッファ法など周知の陰面消去法により各画像データのZバッファのZ値を参照することで、図柄画像を優先してVRAM202dに記憶させる。
また副制御基板202の出力側には、スピーカ277が接続されており、副制御基板202は、上述した演出確定コマンドに基づく演出処理として音声を出力制御する機能も有する。すなわち、副制御基板202における、CPU202aは演出確定コマンドに基づき音声処理を実行し、ROM202bは各種音声データを記憶し、RAM202cはCPU202aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。そして、各種演出が実行される際に、演出確定コマンドに基づき、CPU202aがROM202bに記憶されたプログラムを読み込んで、演出効果音処理などの各種音声出力処理を実行しスピーカ277より音声出力を行う。
また副制御基板202の出力側には、保留数表示ライト130、ランプ262、演出ライト111及び役物部254を制御するランプ制御基板206を備えている。
ランプ制御基板206は、副制御基板202より送信されたコマンドに基づき演出処理を実行するCPU206aと、各種演出パターンデータを記憶するROM206bと、CPU206aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM206c等を備えて構成される。
ランプ制御基板206は、副制御基板202より送信されたコマンドに基づき、保留数表示ライト130を制御して、遊技者に保留球の留保個数が認識可能に表示するようにしている。また、ランプ制御基板206は、遊技盤101や台枠等に設けられている各種ランプ262に対する点灯制御等を行い、また、演出ライト111における複数のライト112に対する点灯制御等を行い、各ライト112からの光の照射方向を変更するためにモータに対する駆動制御等を行う。
また、ランプ制御基板206は、副制御基板202より送信されたコマンドに基づき、役物部254に対しては、演出役物115を動作させるソレノイドに対する駆動制御等を行い、演出役物116を動作させるモータに対する駆動制御等を行う。
また、上記主制御基板201には賞球制御基板203が双方向にて送信可能に接続されている。賞球制御基板203は、ROM203aに記憶されたプログラムに基づき、賞球制御を行う。この賞球制御基板203は、賞球制御の処理を実行するCPU203aと、CPU203aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するRAM203c等を備えて構成される。
賞球制御基板203は、接続される払出部291に対して入球時の賞球数を払い出す制御を行う。また、発射部292に対する遊技球の発射の操作を検出し、遊技球の発射を制御する。払出部291は、遊技球の貯留部から所定数を払い出すためのモータ等からなる。
賞球制御基板203は、この払出部291に対して、各入球口(第1始動口105、第2始動口120、普通入賞口107、大入賞口開閉装置109)に入球した遊技球に対応した賞球数を払い出す制御を行う。発射部292は、遊技のための遊技球を発射するものであり、遊技者による遊技操作を検出するセンサ(図示しない)と、遊技球を発射させるソレノイド等(図示しない)を備える。賞球制御基板203は、発射部292のセンサにより遊技操作を検出すると、検出された遊技操作に対応してソレノイド等を駆動させて遊技球を間欠的に発射させ、遊技盤101の遊技領域103に遊技球を送り出す。
(主制御基板および副制御基板の機能的な構成について)
図5は、遊技の進行を制御する制御手段200の機能的な構成を概略的に示す機能ブロック図である。
図5に示すように、主制御基板201のROM201bは、主に第1始動口105への遊技球の入球を契機として機能する手段として、第1特別図柄抽選手段300、第1特別図柄表示制御手段301、第1特別図柄変動制御手段302、第1乱数判定手段303を備え、主に第2始動口120への遊技球の入球を契機として機能する手段として、第2特別図柄抽選手段320、第2特別図柄表示制御手段321、第2特別図柄変動制御手段322、第2乱数判定手段323を備えている。
また、ROM201bには、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る保留球の留保個数を表示する特別図柄保留数表示器90を制御する発光制御手段330が設けられている。
その他に、ROM201bは、遊技を進行制御する手段として、大当たり遊技制御手段340、確変遊技制御手段341、時短遊技制御手段342、通常遊技制御手段343、優先始動口決定手段350、優先始動口変更手段351を備え、さらに、入賞ゲート106への遊技球の入球を契機として機能する手段として、普通図柄抽選手段360、普通図柄表示制御手段361、普通図柄変動制御手段362、普通図柄抽選結果判定手段363を備えている。
さらに、ROM201bには、遊技状態や入球した始動口によって通常時の当たり判定で用いられる第1特別図柄通常時当たり判定テーブル及び第2特別図柄通常時当たり判定テーブルと、確変時の当たり判定で用いられる第1特別図柄確変時当たり判定テーブル及び第2特別図柄確変時当たり判定テーブルが記憶格納されている。
また、主制御基板201のRAM201cは、第1特別図柄保留記憶手段401、第2特別図柄保留記憶手段402、普通図柄保留記憶手段403、遊技状態記憶手段404、優先始動口記憶手段405を備えている。
一方、副制御基板202のROM202bは、演出抽選手段501、演出制御手段502及び保留数表示切換制御手段503を備え、該副制御基板202のRAM202cは、演出データ記憶手段512を備えている。
なお、第1特別図柄抽選手段300および第2特別図柄抽選手段320によって、本実施例の遊技データ抽選手段が構成されている。以下に、各手段の構成および機能について説明する。
まず、遊技球が入賞ゲート106を通過することによって制御を開始する普通図柄抽選手段360、普通図柄表示制御手段361、普通図柄変動制御手段362、普通図柄抽選結果判定手段363、普通図柄保留記憶手段403について説明する。
普通図柄抽選手段360は、遊技球が入賞ゲート106を通過してゲート検出部222により検出されると、予め用意された乱数値(例えば、0〜250)から1の乱数値を取得する。普通図柄抽選手段360によって乱数値が取得されると、普通図柄抽選結果判定手段363が、ROM201bに記憶されたテーブルに基づいて当たりか否かの判定を行う。このとき、通常遊技状態であれば普通図柄通常時当たり判定用テーブルに基づいて当たりが判定され、時短遊技状態時(確変遊技状態時も含む)であれば普通図柄時短時当たり判定用テーブルに基づいて当たりが判定される。
なお、本実施例において、普通図柄に係る抽選によって当選した場合を「当たり」といい、第1特別図柄又は第2特別図柄に係る抽選によって当選した場合を「大当たり」という。大当たりについての詳細は後述する。
普通図柄抽選結果判定手段363による判定の結果、当たりである場合には、第2始動口開閉ソレノイド120bを作動させて可動片120aを開放して開状態に維持し、ハズレであった場合には第2始動口開閉ソレノイド120bを作動させることなく閉状態に維持したまま制御を終了する。そして、普通図柄抽選結果判定手段363による判定の結果は、普通図柄表示制御手段361によって普通図柄表示器92に表示される。
第1始動口105に遊技球が入球したことを第1始動口検出部221が検出したとき、第1特別図柄に係る大当たりの抽選が行われ、第2始動口120に遊技球が入球したことを第2始動口検出部225が検出したとき、第2特別図柄に係る大当たりの抽選が行われる。
大当たりの抽選とは、通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技価値を付与する特別遊技状態(確変状態、時短状態)にて、遊技の進行を行う権利を獲得できるか否かの抽選のことをいう。
該抽選の結果は、第1特別図柄表示器84又は第2特別図柄表示器86に表示される。該特別図柄表示器84,86は、LED等の発光体を所定時間に亘って点灯或いは点滅させて、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示を行う。
該特別図柄が変動表示しているときは、図柄表示部104、スピーカ277、ランプ112および演出役物115,116において、さまざまな演出がなされる。リーチ演出を含む通常の演出は、1回の特別図柄の変動表示に対して、1つの演出がなされる。
先ず、第1特別図柄は、遊技球が第1始動口105に入球することによって制御を開始する第1特別図柄抽選手段300、第1特別図柄表示制御手段301、第1特別図柄変動制御手段302、第1乱数判定手段303、第1特別図柄保留記憶手段401により、以下のように制御される。
第1始動口検出部221が検出した検出信号は主制御基板201に送信される。当該信号を受信すると、第1特別図柄抽選手段300が、予め用意された乱数値(例えば、0〜600)の中からいずれかの乱数値(本発明の遊技データ)を抽出する。ここで抽出した乱数値には、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数が含まれている。大当たり乱数とは、大当たりか否かを判別するための乱数であり、図柄乱数とは、大当たりの種類(長当たり、短当たり)を決定するための乱数である。そして、リーチ乱数とは、リーチ演出をするか否かを決定するための乱数である。
RAM201cには、遊技状態記憶手段404が設けられており、この遊技状態記憶手段404が、現在の遊技状態が通常遊技状態であるのか、特別遊技状態(確変遊技状態、時短遊技状態)であるのかを記憶している。そして、第1特別図柄抽選手段300が乱数値を抽出した際には、遊技状態記憶手段404に記憶された遊技状態に基づいて、第1乱数判定手段303が上記乱数値を判定する。
具体的には、通常遊技状態であれば、抽出された乱数値を第1特別図柄通常時大当たり判定テーブルに基づいて判定し、確変遊技状態であれば第1特別図柄確変時大当たり判定テーブルに基づいて判定する。
第1特別図柄抽選手段300によって取得される乱数値は、図6に示すとおりである。図6(a)は、大当たりの当選確率および大当たり乱数を示すテーブルの一例である。図6(b)は、図柄乱数すなわち大当たりに当選した場合における大当たり遊技の種類(ラウンド数、確変、通常)を決定するためのテーブル(第1特別図柄乱数判定テーブル)の一例である。図6(c)は、リーチ乱数を示すテーブル(第1特別図柄リーチ乱数判定テーブル)の一例である。
図6(a)に示すとおり、大当たり乱数は0〜600までの601個の乱数値から一つ取得される。そして、通常遊技状態で参照される特別図柄通常時大当たり判定テーブルには、7および317が大当たり乱数として記憶されており、確変遊技状態で参照される特別図柄確変時大当たり判定テーブルには、7,37,67,97,127,157,187,217,247,277,307,337,367,397,427,457,487,517,547,577が大当たりの乱数として記憶されている。
第1始動口105に遊技球が入球すると、第1特別図柄抽選手段300が上記大当たり乱数を取得する。このとき、通常遊技状態においては、第1乱数判定手段303が、第1特別図柄通常時大当たり判定テーブルに基づいて、当該大当たり乱数の大当たりもしくはハズレを判定する。つまり、第1始動口105の入球によって取得された大当たり乱数が、7または317である場合には大当たりと判定し、その他の乱数であった場合にはハズレと判定する。また、確変遊技状態においては、第1特別図柄確変時大当たり判定テーブルに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。
上記大当たり乱数の判定の結果、当該大当たり乱数が大当たり乱数であると判定された場合には、第1乱数判定手段303が、図6(b)に基づいて、大当たりの種類を判定する。
ここで判定される大当たりの種類には、大当たり遊技の時間が長く、多量の遊技球の払い出しが期待できる「長当たり」と、大当たり遊技の時間が短い「短当たり」とがある。
さらに、長当たりには、大当たり遊技の終了後に確変遊技状態および時短遊技状態の両方が発生する「確変時短付長当たり」、および大当たり遊技の終了後に時短遊技状態のみが発生する(確変遊技状態は発生しない)「通常長当たり」がある。
また、短当たりには、大当たり遊技の終了後に時短遊技状態のみが発生する(確変遊技状態は発生しない)「通常短当たり」、および大当たり遊技の終了後に確変遊技状態および時短遊技状態の両方が発生する「確変時短付短当たり」がある。
本実施例においては、「長当たりおよび短当たり」を「大当たり」と総称し、「長当たり遊技および短当たり遊技」を「大当たり遊技」と総称する。
さらに、第1特別図柄抽選手段300は、大当たり乱数の取得とともに、リーチ乱数を取得する。そして、第1乱数判定手段303が上記大当たり乱数を判定した結果、ハズレであると判定した場合には、当該第1乱数判定手段303は、取得したリーチ乱数を図6(c−1)に基づいて判定する。一方、上記大当たり乱数が大当たりであると判定された場合には、第1乱数判定手段303は、取得したリーチ乱数を図6(c−2)に基づいて判定する。
なお、大当たりに当選した場合には、ほとんどの確率で、リーチ乱数がリーチ有りと判定される。したがって、大当たりに当選した場合には、ほとんどの確率でリーチ演出が実行されることとなる。
対して、大当たりに当選せずにハズレと判定された場合には、図6(c−1)に示す第1特別図柄リーチ乱数判定テーブルに基づいて、リーチ演出有り、および、リーチ演出なしのいずれかが判定される。図6(c−1)からも明らかなように、ハズレ時には、リーチ演出が実行されないことが多くなるものの、リーチ演出の実行される可能性も残される(いわゆるガセリーチ演出と呼ばれている)。
以上のように、第1乱数判定手段303が、各乱数値を判定したときは、第1特別図柄変動制御手段302が、当該乱数値に基づいて第1特別図柄の変動を開始するとともに、第1特別図柄表示制御手段301が、当該抽選結果を第1特別図柄表示器84に変動表示する。
そして、第1特別図柄表示器84の変動表示の開始と連動して図柄表示部104の装飾図柄も変動表示が開始される。
次に、第2特別図柄は、遊技球が第2始動口120に入球することによって制御を開始する第2特別図柄抽選手段320、第2特別図柄表示制御手段321、第2特別図柄変動制御手段322、第2乱数判定手段323、第2特別図柄保留記憶手段402により、以下のように制御される。
第2始動口120への遊技球の入球が、第2始動口検出部225で検出されると、第2特別図柄抽選手段320が大当たり乱数を取得する。このとき、通常遊技状態においては、第2乱数判定手段323が、第2特別図柄通常時大当たり判定テーブルに基づいて、当該大当たり乱数の大当たりもしくはハズレを判定する。つまり、第2始動口120の入球によって取得された大当たり乱数が、7または317である場合には大当たりと判定し、その他の乱数であった場合にはハズレと判定する。また、確変遊技状態においては、第2特別図柄確変時大当たり判定テーブルに基づいて、大当たりであるか否かを判定する。
図7(a)は、第2始動口120に遊技球が入球した際の、大当たりの当選確率および大当たり乱数を判定するテーブルの一例である。図7(b)は、図柄乱数および大当たりに当選した場合における大当たり遊技の種類を決定するためのテーブル(第2特別図柄乱数判定テーブル)の一例である。図7(c)は、リーチ乱数を示すテーブル(第2特別図柄リーチ乱数判定テーブル)の一例である。
第1特別図柄の場合と同様に、図7(a)に示すとおり、大当たり乱数は0〜600までの601個の乱数値から一つ取得され、取得した乱数値が大当たりに当選しているか否かが、図7(a)に基づいて判定される。
しかし、第1特別図柄の場合とは、取得した乱数値が大当たり乱数であると判定され、図7(b)に基づいて決定される大当たりの種類の抽選確率が異なっている。
つまり、第1始動口105に遊技球が入球した場合と、第2始動口120に遊技球が入球した場合とでは、図柄乱数判定テーブルが異なる。具体的には、第2始動口120に入球した場合には、第1始動口105に入球した場合に比べて、確変時短付き長当たりに当選する割合が高くなっている。すなわち、第2始動口120に遊技球が入球すると確変時短付き長当たりに当選する期待度が増すこととなる。このように、遊技球が入球した始動口によって、大当たりに対する期待度を変えることにより、遊技性を高めることができる。
また、図7(c)からも明らかなように、大当たりに当選した場合には、取得したリーチ乱数が、ほとんどの確率で、リーチ有りと判定される。したがって、大当たりに当選した場合には、ほとんどの確率でリーチ演出が実行されることとなる。
一方、大当たりに当選せずにハズレと判定された場合には、図7(c−1)に示す第2特別図柄リーチ乱数判定テーブルに基づいて、リーチ演出有り、および、リーチ演出なしのいずれかが判定される。図7(c−1)からも明らかなように、ハズレ時には、リーチ演出が実行されないことが多くなるものの、リーチ演出の実行される可能性も残される(いわゆるガセリーチ演出と呼ばれている)。
以上のように、第2乱数判定手段323が、各乱数値を判定したときは、第2特別図柄変動制御手段322が、当該乱数値に基づいて第2特別図柄の変動を開始するとともに、第2特別図柄表示制御手段321が、当該抽選結果を第2特別図柄表示器86に変動表示する。
そして、第2特別図柄表示器86の変動表示の開始と連動して図柄表示部104の装飾図柄も変動表示が開始される。
ここで、主制御基板201のROM201bに設けられた、各遊技状態の遊技進行を制御する大当たり遊技制御手段340、確変遊技制御手段341、時短遊技制御手段342および通常遊技制御手段343について説明する。
大当たり遊技制御手段340は、第1特別図柄抽選手段300または第2特別図柄抽選手段320による大当たり抽選の結果、通常遊技状態から大当たり遊技状態へと移行したときに、当該大当たり遊技の進行を制御する。
具体的には、大当たり遊技制御手段340は、大入賞口開閉装置109の開閉動作を計15ラウンドにわたって行う長当たり遊技と、大入賞口開閉装置109の開閉動作を2ラウンドにわたって行う短当たり遊技とを制御する。
上記のように、長当たり遊技が実行されるときは、大入賞口開閉装置109の開閉動作が、短当たり遊技のときの大入賞口開閉装置109の開閉動作よりも多く実行されるようにしている。この大入賞口開閉装置109の開閉動作は、大入賞口開閉部231によって大入賞口開閉ソレノイド109bを作動させることによって行われる。具体的には、大当たり遊技制御手段340が、長当たり遊技状態では1ラウンドから15ラウンドまで、短当たり遊技状態では2ラウンドだけ、大入賞口開閉ソレノイド109bを作動させて、大入賞口開閉扉109aを開閉させる。そして、大入賞口開閉装置109に遊技球が入球すると、大入賞口検出部224によって入球数がカウントされる。また、大入賞口開閉装置109に遊技球が入球したことが、大入賞口検出部224に検出されると、払出部291によって賞球として遊技球が払い出される。
ここで、「1ラウンド」とは、大当たり遊技が実行されているときに、所定時間(例えば30秒)経過すること、又は所定数(例えば9球)の遊技球が大入賞口検出部224でカウントされることのいずれかの条件を満たすことによって大入賞口開閉装置109が開閉動作する単位をいう。本実施例においては、短当たり遊技における1ラウンド当たりの大入賞口開閉装置109の開放時間は、長当たり遊技における1ラウンド当たりの大入賞口開閉装置109の開放時間よりも極めて短い時間に設定されている。
確変遊技制御手段341は、大当たり遊技が実行された後の遊技において、第1特別図柄抽選手段300および第2特別図柄抽選手段320が抽選を行う際に、大当たりへの当選確率を高める確変遊技を制御する。第1特別図柄抽選手段300による当否判定を第1特別図柄確変時当たり判定用テーブルに基づいて行い、第2特別図柄抽選手段320による当否判定を第2特別図柄確変時当たり判定用テーブルに基づいて行う。
ここで、「確変遊技」とは、第1特別図柄抽選手段300の当否判定が、第1特別図柄確変時大当たり判定用テーブルに基づいて行われ、第2特別図柄抽選手段320による当否判定が、第2特別図柄確変時大当たり判定用テーブルに基づいて行われる遊技のことをいう。そして、確変遊技が行われている遊技状態を「確変遊技状態」と称する。ここで、第1、第2各特別図柄確変時大当たり判定用テーブルは、それぞれ第1、第2各特別図柄通常時大当たり判定用テーブルよりも大当たりへの当選確率が高く設定されている(例えば、通常時に比べて約10倍程度当選確率が高く設定されている)。
なお、本実施例の場合、図6(b)に示すように、第1特別図柄抽選手段300によって取得された図柄乱数が長当たりと判定された場合、長当たり遊技が実行された後、50%の確率で確変遊技状態となる。対して、該図柄乱数が短当たりと判定された場合、短当たり遊技が実行された後、略100%の確率で確変遊技状態となる。
一方、図7(b)に示すように、第2特別図柄抽選手段320によって抽選された図柄乱数が長当たりと判定された場合、長当たり遊技が実行された後、略60%の確率で確変遊技状態となる。対して、該図柄乱数が短当たりと判定された場合、第1特別図柄の場合と同様に、短当たり遊技が実行された後、略100%の確率で確変遊技状態となる。
また、上記の短当たりと略同様の態様であるものの、当該大当たり遊技が実行されたのちに確変遊技状態とならずに時短遊技状態となる通常短当たりや、確変遊技状態および時短遊技状態のいずれともならずに通常遊技状態となる小当たり等を適宜組み合わせてもよい。
時短遊技制御手段342は、普通図柄変動制御手段362による普通図柄の変動時間を短くする時短遊技を制御する。なお、確変遊技状態のときには、確変遊技制御手段341による確変遊技と併せて、時短遊技制御手段341による時短遊技が行われる。
ここで「時短遊技状態」とは、普通図柄抽選手段360によって取得された乱数値が、普通図柄時短時当たり判定用テーブルに基づいて判定される遊技状態のことをいう。つまり、普通図柄抽選手段360は、通常遊技状態においては、普通図柄通常時当たり判定用テーブルに基づいて抽選を行うが、時短遊技状態においては、普通図柄時短時当たり判定用テーブルに基づいて抽選が行われる。普通図柄時短時判定用テーブルは、普通図柄通常時当たり判定用テーブルよりも抽選時間が短く設定されている。
なお、普通図柄抽選手段360による抽選の結果、当たりが当選すると、一対の可動片120aが一定時間開放して開状態となり、遊技球が第2始動口120に入球しやすくなる。そして、普通図柄時短時当たり判定用テーブルは、当選確率が例えば90%と高く設定されている。したがって、時短遊技状態においては、第2始動口120への入球による賞球を多く獲得することが可能となり、遊技球を極力減らすことなく遊技を進行することができる。
また、上記確変遊技および時短遊技のように、複数の特別図柄の変動表示にわたって遊技者に有利な遊技価値が付与された状態で行われる遊技を特別遊技という。
そして、通常遊技制御手段343は、上記大当たり遊技、特別遊技のいずれにも該当しない遊技、すなわち通常遊技を進行制御する。上記のように、遊技状態によって、大当たり遊技制御手段340、確変遊技制御手段341、時短遊技制御手段342、および通常遊技制御手段343のいずれかが遊技の進行を制御することとなるが、これら各制御手段340〜343が進行している遊技状態は、RAM201cの遊技状態記憶手段404に書き込まれるようにしている。
以上のように進行される遊技において、第1始動口105に入球した遊技球による抽選結果が第1特別図柄表示器84に変動表示されているとき、さらに、第1始動口105に遊技球が入球すると、第1特別図柄に係る変動表示の権利が保留される。
一方、第2始動口105に入球した遊技球による抽選結果が第2特別図柄表示器86に変動表示されているとき、さらに、第2始動口120に遊技球が入球すると、第2特別図柄に係る変動表示の権利が保留される。
以下、保留された変動表示の権利、いわゆる保留球について説明する。
第1始動口105に遊技球が入球した際に、それ以前の遊技球の入球に基づいて変動表示中である場合には、取得された乱数値が、RAM201cの第1特別図柄保留記憶手段401に記憶される。図8(a)は、当該第1特別図柄保留記憶手段401の構成の概略を示す。
第1特別図柄保留記憶手段401は、遊技球が第1始動口検出部221に検出されたことに基づいて取得した乱数値(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数)を、遊技球が検出された順番と対応付けて保留球として記憶する。そして、当該記憶手段401に留保された保留球は、当該記憶手段401内で、記憶された順に消化、処理がなされる。
具体的には、第1特別図柄保留記憶手段401は、第1記憶領域401aから第4記憶領域401dまで4つの記憶領域を備えており、第1始動口105に遊技球が入球するたびに、第1記憶領域401aから順番に保留球が留保されていく。つまり、第1記憶領域401aに保留球が留保された状態で、さらに第1始動口105に遊技球が入球すると、今度は第2記憶領域401bに保留球が留保される。このようにして、第1特別図柄保留記憶手段401には、最大4つまで保留球が留保される。
しかし、第1記憶領域401aから第4記憶領域401dまでの全てに保留球が留保された状態で、さらに第1始動口105に遊技球が入球した場合には、保留球として上記変動表示の権利は留保されない。言い換えれば、第1特別図柄保留記憶手段401の上限保留個数まで保留球が留保されている場合には、第1始動口105に遊技球が入球したとしても、当該入球による大当たりの抽選は行われない。ただし、この場合でも、第1始動口105への遊技球の入球に対する賞球は所定数払い出される。
また、第1特別図柄保留記憶手段401に留保された保留球は、第1特別図柄変動制御手段302によって、常に第1記憶領域401aから消化(処理)される。第1記憶領域401aに記憶された保留球が消化されると、第2記憶領域401bから第4記憶領域401dまでに留保された保留球が、当該記憶領域から一つ前の領域に移行する。つまり、第1記憶領域401aに留保された保留球が消化されると、第2記憶領域401bに留保された保留球は第1記憶領域401aに移行する。同様に、第3記憶領域401cに留保された保留球は第2記憶領域401bに移行し、第4記憶領域401dに留保された保留球は第3記憶領域401cに移行する。したがって、第4記憶領域401dは、再び保留球の受け入れ、すなわち留保が可能となる。なお、各記憶領域401a〜401dに留保された保留球のシフト処理は、第1特別図柄変動制御手段302によって制御される。
一方、第2始動口120に遊技球が入球した際に、それ以前の遊技球の入球に基づいて変動表示中である場合には、図8(b)に示すように、第2特別図柄保留記憶手段402は、遊技球が第2始動口検出部225に検出されたことに基づいて取得した乱数値(大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数)を、遊技球が検出された順番と対応付けて保留球として記憶する。すなわち、第2始動口120に遊技球が入球すると、特別図柄の変動表示の権利、すなわち大当たりの抽選の権利が、第2特別図柄保留記憶手段402に保留球として記憶される。そして、当該記憶領域402に留保された特別図柄の変動表示の権利は、当該記憶領域402内で、第2特別図柄変動制御手段322によって、記憶された順に消化、処理がなされる。
具体的には、第2特別図柄保留記憶手段402は、第5記憶領域402aから第8記憶領域402dまで4つの記憶領域を備えており、第2始動口120に遊技球が入球するたびに、第5記憶領域402aから順番に上記保留球が留保されていく。つまり、第5記憶領域402aに留保された状態で、さらに第2始動口120に遊技球が入球すると、今度は第6記憶領域402bに保留球が留保される。このようにして、第2特別図柄保留記憶手段402には、最大4つまで保留球が留保される。
しかし、第5記憶領域402aから第8記憶領域402dまでの全てに保留球が留保された状態で、さらに第2始動口120に遊技球が入球した場合には、保留球として上記変動表示の権利は留保されない。言い換えれば、第2特別図柄保留記憶手段402の上限保留個数まで保留球が留保されている場合には、第2始動口120に遊技球が入球したとしても、当該入球による大当たりの抽選は行われない。ただし、この場合でも第2始動口120への遊技球の入球に対する賞球は所定数払い出される。
また、第2特別図柄保留記憶手段402に複数の保留球が留保された場合には、第5記憶領域402aから消化されることとなるが、第5記憶領域402aに記憶された保留球が消化されると、第6記憶領域402bから第8記憶領域402dまで留保された保留球が、当該記憶領域から一つ前の領域に移行する。つまり、第5記憶領域402aに留保された保留球が消化されると、第6記憶領域402bに留保された保留球は第5記憶領域402aに移行する。同様に、第7記憶領域402cに留保された保留球は第6記憶領域402bに移行し、第8記憶領域402dに留保された保留球は第7記憶領域402cに移行する。したがって、第8記憶領域402dは、再び保留球の受け入れ、すなわち留保が可能となる。なお、各記憶領域402a〜402dに留保された保留球のシフト処理は、第2特別図柄変動制御手段322によって制御される。
このように、本実施例においては、遊技球が入球した始動口ごとに記憶領域を分けて保留球が留保されるので、これら保留球に係る乱数値と、遊技球が入球した始動口とが対応付けて記憶されることとなる。
ただし、上記したように、2つの記憶手段401,402において別々に保留球を記憶せずに、他の方法によって保留球を記憶させても、本発明の目的を達成することが可能である。例えば、遊技球が始動口に入球した順に、保留球を1つの記憶手段に留保していく。このとき、遊技球がいずれの始動口に入球したのかを関連づけるフラグを保留球に対応付けて記憶させ、所定のフラグが付された保留球を優先処理するようにしても、本実施例に係る遊技機と同様の効果を得ることができる。
なお、上記第1記憶領域401aから第8記憶領域402dまでの8つの各記憶領域は、図8(c)に示すように、いずれも、大当たり乱数記憶領域、図柄乱数記憶領域およびリーチ乱数記憶領域を有している。
大当たり乱数記憶領域は、大当たり遊技を開始させるか否かの判定に用いる大当たり乱数を記憶する領域である。
図柄乱数記憶領域は、大当たりの場合において、第1特別図柄表示器84または第2特別図柄表示器86の停止図柄の態様を確変図柄とするか否かの判定(ラウンド数を15ラウンドとするか否かも含む)に用いる図柄乱数を記憶する領域である。
リーチ乱数記憶領域は、リーチ演出を行うか否かの判定に用いるリーチ乱数を記憶する領域である。
そして、上記したように、第1特別図柄保留記憶手段401に保留球が留保されると、第1特別図柄表示制御手段301が、留保されている保留球の数を、特別図柄保留数表示器90に表示する。
また、第2特別図柄保留記憶手段402に保留球が留保されると、第2特別図柄表示制御手段321が、留保されている保留球の数を、特別図柄保留数表示器90に表示する。
以上のように、第1特別図柄保留記憶手段401に留保された保留球と、第2特別図柄保留記憶手段402に留保された保留球は、発光制御手段330によって点灯、消灯が制御された特別図柄保留数表示器90で、以下のように表示される。
主制御基板201に設けられた発光制御手段330は、図8(a)及び図8(b)に示すように、第1特別図柄保留記憶手段401の第1記憶領域401aから第4記憶領域401d及び第2特別図柄保留記憶手段402の第5記憶領域402aから第8記憶領域402dの各記憶領域に対応するパラメータが設定されている。
当該パラメータは任意に設定することができる。例えば、第1特別図柄保留記憶手段401に記憶される第1特別図柄に係る保留球については、第1点灯時間として、1秒間点灯するように設定し、第2特別図柄保留記憶手段402に記憶される第2特別図柄に係る保留球については、第2点灯時間として、0.5秒間点灯するように設定する。ここで、第1点灯時間と第2点灯時間との間には、0.2秒間の消灯時間を設定する。
したがって、点灯時間の長短により、特別図柄保留数表示器90で、第1特別図柄と第2特別図柄とを区別して表示することができる。
また、パラメータには、特別図柄保留数表示器90の7セグメント表示器91の各セグメント91a,91b,91c,91d,91e,91f,91gのうち、第1特別図柄保留記憶手段401又は第2特別図柄保留記憶手段402から読み込んだ留保個数を示す数字として、「1」乃至「4」を表示することができるように、点灯させるセグメントと消灯させるセグメントが設定されている。
以上のようにパラメータが設けられた発光制御手段330によって、以下のように単一の特別図柄保留数表示器90で、第1特別図柄と第2特別図柄の保留球の留保個数が表示される。
第1特別図柄に保留球が3個留保され、第2特別図柄に保留球が1個留保されているとき、図9に示すように、まず特別図柄表示器90は、7セグメント表示器91のセグメント91a,91b,91c,91d,91gが点灯し、91e,91fが消灯して「3」が表示されるとともに、当該「3」が1秒間点灯し、その後0.2秒間消灯する。
次に、7セグメント表示器91のセグメント91a,91b,が点灯し、91c,91d,91e,91f,91gが消灯して「1」が表示されるとともに、当該「1」が0.5秒間点灯し、その後0.2秒間消灯する。
上記の点灯と消滅のパターンは、各特別図柄の保留球が消化されるまで交互に繰り返される。
上記の表示方法によれば、7セグメント表示器91によって、第1特別図柄に係る保留球と、第2特別図柄に係る保留球とをそれぞれ同一の特別図柄保留数表示器90上に表示することができる。
さらに、7セグメント表示器を構成するLEDをフルカラーLEDにしても良い。フルカラーLEDにした場合、第1特別図柄を示す第1特定色と第2特別図柄を示す第2特定色により保留球の留保個数を表示することができる。そのようにすれば、第1特別図柄或いは第2特別図柄に係る保留球のどちらが消化されているのかを容易に認識することができる。
そして、上記特別図柄保留記憶手段401,402に保留球が複数留保された場合には、次のような順番で保留球を消化するようにしている。
第1特別図柄保留記憶手段401と第2特別図柄保留記憶手段402の双方に保留球が留保されているとき、第2特別図柄に係る保留球が優先的に消化される。
例えば、図10に示すように、第1特別図柄保留記憶手段401の第1記憶領域401a〜第3記憶領域401cに保留球が留保され、第2特別図柄保留記憶手段402の第5記憶領域402aおよび第6記憶領域402bに保留球が留保されているとする。
このとき、第1始動口105又は第2始動口120に、遊技球が図10(a)に示した順番に入球した場合、すなわち、1)第1始動口105→2)第2始動口120→3)第1始動口105→4)第2始動口120→5)第1始動口105と入球したとき、図10(b)に示す矢印の順に、第2記憶領域402aの保留球が優先して処理される。
また、図10(c)に示すように、第1特別図柄保留記憶手段401に3つの保留球が保留されている場合、このままであれば、第1特別図柄保留記憶手段に留保されている3つの保留球が図の点線で示す順に連続して消化される。しかし、1つ目の保留球を消化しているときに、言い換えれば1回目の変動表示が行われているときに、第2始動口120に遊技球が入球して第2特別図柄保留記憶手段402に保留球が留保されると、図の実線に示す順に第2特別図柄に係る保留球が割り込み処理がなされる。
したがって、第1特別図柄保留記憶手段401に複数の保留球が留保されていても、第2特別図柄保留記憶手段402に保留球が留保されることによって、割り込み処理がなされる可能性が高い。このことは、第1特別図柄保留記憶手段401に複数の保留球が留保されていたとしても、これら各保留球が連続して消化される可能性が低いことを意味している。
一方、第2特別図柄保留記憶手段402に複数の保留球が留保されているときには、割り込み処理がなされることがなく、これら複数の保留球は必ず連続して消化される。
そして、保留球の消化を制御しているのが、CPU201aであり、ROM201bの第1特別図柄変動表示制御手段302および第2特別図柄変動表示制御手段322である。これら両変動表示制御手段302,322は、いずれの保留球を処理するのかを監視しており、第1記憶領域401aもしくは第5記憶領域402aに記憶された処理すべき保留球の乱数に基づいて上記した変動表示を開始している。
変動表示が開始されると、第1特別図柄表示制御手段301および第2特別図柄表示制御手段321が、変動表示を停止して、第1特別図柄表示器84および第2特別図柄表示器86に当該判定結果を表示する。ただし、この変動表示は、上記リーチ乱数に基づいて所定時間行われる。
そして、特別図柄の変動表示中には、図柄表示部104による装飾図柄演出、ランプ112(ランプ262)によるランプ演出、スピーカ277による音声演出、あるいは演出役物115,116(役物部254)による役物演出が行われ、大当たりの抽選結果が、さまざまな趣向を凝らした演出とともに遊技者に報知される。これらの演出は演出データ保留記憶手段510に記憶された演出データに基づき、演出抽選手段501及び演出制御手段502によって進行される。
上記のようにして保留球は順次消化され、第1特別図柄保留記憶手段401或いは第2特別図柄保留記憶手段402に留保されている保留球の留保個数が発光制御手段330によって制御された特別図柄保留数表示器90で表示され、当該特別図柄保留数表示器90の点滅時間によって第2特別図柄に係る保留球が優先処理されていることを確認することができる。
例えば、0.5秒間点灯する第2点灯時間で表示される数字が「4」→「3」→「2」→「1」と変化しているにも関わらず、1秒間点灯する第1点灯時間で表示される数字が「4」のまま変化していないとき、第2特別図柄の保留球が優先的に処理され、第1特別図柄の保留球の消化が停止されていることを示している。
以上説明したように、本実施例に係る遊技機によれば、第1特別図柄に係る保留球の留保個数を表す所定の点灯時間と、第2特別図柄に係る保留球の留保個数を表す所定の点灯時間を設定し、それらの点灯時間が区別できるように所定の消灯時間を挟んで、単一の7セグメント表示器からなる特別図柄保留数表示器90で点滅表示するようにした。
これにより、第1特別図柄に係る保留球を表示するための保留数表示器と、第2特別図柄に係る保留球を表示するための保留数表示器とをそれぞれ設けるよりも、遊技盤面の限られたスペースを有効に利用することができる。
また、特別図柄保留数表示器90を7セグメント表示器91から形成したことにより、保留球の留保個数を単純に数字のみで表示することができる。
さらに、LEDからなる7セグメント表示器91は、本実施例に記載した点滅パターンの制御による保留球の留保個数の表示に限定されず、例えば、光度又は輝度を変化させる制御によって保留球の留保個数を表示しても良い。
なお、7セグメント表示器91をフルカラーLEDから構成しても良い。該フルカラーLEDを用いることにより、発光色を切換たり、色調を変化させて、保留球の留保個数を表示することができる。
本実施例に係る遊技機を示す正面図である。 本実施例に係る遊技機の第1始動口と第2始動口を示す部分拡大図である。 本実施例に係る遊技機の遊技盤の角隅部に設置される遊技状態等を表示する表示器を示す部分拡大図である。 本実施例に係る遊技機の概略構成を示すブロック図である。 本実施例に係る遊技機の制御手段の概略構成を示すブロック図である。 本実施例に係る遊技機の第1始動口に入球した際の乱数値と、この乱数値を判定する第1特別図柄に係る判定テーブルを示す説明図である。 本実施例に係る遊技機の第2始動口に入球した際の乱数値と、この乱数値を判定する第2特別図柄に係る判定テーブルを示す説明図である。 本実施例に係る遊技機に係る第1特別図柄保留記憶手段および第2特別図柄保留記憶手段を示す概念図である。 本実施例に係る遊技機の特別図柄保留数表示器の点滅パターンを示す説明図である。 本実施例に係る遊技機で留保されている保留球の消化順序を示す説明図である。
符号の説明
82 普通図柄変動表示器
84 第1特別図柄変動表示器
86 第2特別図柄変動表示器
90 特別図柄保留数表示器
92 普通図柄保留数表示器
94 遊技状態表示器
96 確変遊技表示器
105 第1始動口
120 第2始動口
200 制御手段
300 第1特別図柄抽選手段
301 第1特別図柄表示制御手段
302 第1特別図柄変動制御手段
303 第1乱数判定手段
320 第2特別図柄抽選手段
321 第2特別図柄表示制御手段
322 第2特別図柄変動制御手段
323 第2乱数判定手段
330 発光制御手段
401 第1特別図柄保留記憶手段
402 第2特別図柄保留記憶手段
503 保留数表示切換手段

Claims (1)

  1. 遊技球が入球可能な第1始動口と
    前記遊技球が入球不可能又は困難である態様と当該遊技球が入球容易な態様とに可変可能な第2始動口
    前記各始動口への前記遊技球の入球を契機に遊技データを取得し、遊技者に有利な遊技価値である特別遊技を実行するか否かについて判定を行う遊技データ判定手段と、
    前記遊技データ判定手段による判定の結果に基づいて、前記第2始動口よりも前記第1始動口に前記遊技球が入球し易い通常遊技状態、もしくは前記第1始動口よりも前記第2始動口に前記遊技球が入球し易い特定遊技状態のいずれかにて遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
    前記判定結果に係る図柄を変動表示し、当該変動表示を停止させた後に前記図柄を表示する図柄表示手段と、
    前記第1始動口への遊技球の入球を契機として、前記図柄表示手段で第1特別図柄の前記変動表示を開始するとともに、所定時間経過後に当該変動表示を停止させることにより前記判定結果を表示する第1特別図柄変動表示手段と、
    前記第2始動口への遊技球の入球を契機として、前記図柄表示手段で第2特別図柄の前記変動表示を開始するとともに、所定時間経過後に当該変動表示を停止させることにより前記判定結果を表示する第2特別図柄変動表示手段と、
    前記第1特別図柄変動表示手段により第1特別図柄が前記変動表示されているときに、前記遊技球が前記第1始動口に入球したことによって取得された前記遊技データを記憶して、当該入球を契機とする第1特別図柄の前記変動表示の権利を留保する第1特別図柄保留記憶手段と、
    前記第1特別図柄保留記憶手段に留保された第1特別図柄の前記変動表示の権利の個数を認識可能に表示する第1特別図柄保留数表示手段と、
    前記第2特別図柄変動表示手段により第2特別図柄が前記変動表示されているときに、前記遊技球が前記第2始動口に入球したことによって取得された前記遊技データを記憶して、当該入球を契機とする第2特別図柄の前記変動表示の権利を留保する第2特別図柄保留記憶手段と、
    前記第2特別図柄保留記憶手段に留保された第2特別図柄の前記変動表示の権利の個数を認識可能に表示する第2特別図柄保留数表示手段と、
    を備えた遊技機であって、
    前記遊技制御手段は、前記判定結果に基づいて、第1特別図柄に係る変動表示、或いは第2特別図柄に係る変動表示を制御する特別図柄変動制御手段とを有し、
    当該特別図柄変動制御手段は、前記第1特別図柄保留記憶手段に留保された変動表示の権利よりも前記第2特別図柄保留記憶手段に留保された第2特別図柄の変動表示の権利を優先的に消化するように制御して、
    前記第1特別図柄保留数表示手段又は前記第2特別図柄保留数表示手段として、単一の7セグメント表示器と、当該7セグメント表示器の点灯時間及び消灯時間を可変制御する発光制御手段を設け、
    前記遊技制御手段が少なくとも前記通常遊技状態にて遊技を進行するように制御する場合に、
    前記第1特別図柄保留記憶手段に留保された第1特別図柄の変動表示の権利の個数を数字表示するとき
    前記7セグメント表示器の第1特定時間の点灯と当該第1特定時間の点灯後の消灯を繰り返し、
    前記第2特別図柄保留記憶手段に留保された第2特別図柄の変動表示の権利の個数を数字表示するとき前記第1特定時間と異なる第2特定時間の点灯と当該第2特定時間の点灯後の消灯を繰り返して、前記第1特別図柄保留記憶手段と前記第2特別図柄保留手段の双方に前記遊技データが記憶されたとき、
    前記発光制御手段によって、前記第1特定時間の点灯と前記第2特定時間の点灯が前記消灯を挟んで交互に繰り返されることを特徴とする遊技機。
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