JP5117288B2 - 撮影装置および撮影装置の設定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、撮影装置および撮影装置の設定方法に関し、詳しくは、ボディを叩く、振る、揺する、タップ(tap)する等の動作により振動を加えることにより、操作可能とする撮影装置および撮影装置の設定方法に関する。
デジタルカメラ等の撮影装置においては、多数の撮影モード等の種々の機能の動作条件等を、多数の操作部材を操作することにより設定を行っている。例えば、機能の一つとして、被写体に補助光を照射するフラッシュ機能がある。フラッシュ機能の動作状態の設定としては、フラッシュの強制発光、赤目防止発光、フラッシュの発光禁止等がある。
これらの多数の操作部材を全てカメラ本体に設けるとすると、操作釦等の配置スペースが不足し、また釦等を小さくすると操作性が悪くなること。そこで、特許文献1には、カメラの振動を検知する振動検知手段を設け、その振動に基づいて操作釦を操作したのと同様な処理を行うようにしたカメラが提案されている。
特開2000−125184号公報
特許文献1に開示のカメラによれば、振動を検知することにより、カメラの動作条件を設定でき、必要な操作スイッチのを減らせる利点がある。しかし、設定すべき項目が減らないかぎり、ユーザーは何回も複雑なタップ操作をしないと所望の設定を行うことができない。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、複雑な設定項目を直感的に理解しやすいタップ操作で実行可能な撮影装置および撮影装置の設定方法を提供することを目的とする。
第1の発明に係わる撮影装置は、実質的に直方体とみなせる本体と、上記本体の底面を含む互いに直交した三面に垂直な方向に第1、第2、第3の軸を定義し、この3軸の方向に対応したタップ操作による振動を検出する第1、第2、第3の振動検出手段と、上記本体の異なる面であって上記タップ操作が行われる面に配置された複数の機能部と、上記3つの振動検出手段の出力に応じて上記タップ操作が行われた面に配置された上記機能部を選択し、この選択された機能部の動作条件を設定する設定手段と、を有し、上記設定手段は、上記振動検出手段が上記本体の底面のタップ操作による振動を検出すると該設定手段により設定された動作条件の設定を解除する。
第2の発明に係わる撮影装置は、上記第1の発明において、上記設定手段は、上記振動検出手段によって本体の正面のタップ操作による振動が検出された場合は上記動作条件としてフラッシュモードを設定し、その後、上記振動検出手段によって左右方向のタップ操作による振動が検出された場合には該設定したフラッシュモードの下層の動作条件を設定し、さらに、上記振動検出手段によって前後方向へのタップ操作による振動が検出された場合には、該設定したフラッシュモードを解除する
の発明に係わる撮影装置の設定方法は、実質的に直方体とみなせる本体の底面を含む互いに直交した三面に垂直な方向に第1、第2、第3の軸を定義し、第1、第2、第3の振動検出手段により該3つの軸の方向に対応したタップ操作による振動を検出し、設定手段により、上記3つの振動検出手段の出力に応じて、上記本体の異なる面であって上記タップ操作が行なわれた面に配置された機能部を選択し、この選択した機能部の動作条件を設定し、上記振動検出手段が上記本体の底面のタップ操作による振動を検出すると、該設定した動作条件の設定を解除する
本発明によれば、複雑な設定項目を直感的に理解しやすいタップ操作で実行可能な撮影装置および撮影装置の設定方法を提供することができる。
以下、図面に従って本発明を適用したカメラを用いて好ましい実施形態について説明する。本実施形態におけるカメラは、本体の各面にそれぞれ機能が割り当てられており、ユーザーは実行したい機能が割り当てられている面をタップ操作(叩く、振る、揺する等の動作を含む)することにより、操作釦を操作しなくても、各機能を設定することができる。
図1は本発明の第1実施形態に係わるカメラ1の構成を示すブロック図である。このカメラ1はデジタルカメラであり、このカメラ1は、システムコントローラ10と、このシステムコントローラ10に接続された各部材によって構成される。システムコントローラ10は、CPU等を含み、フラッシュROM33に記憶されているプログラムに従ってカメラ1の動作制御を行う。また、システムコントローラ10は、電力制御、画像処理回路、圧縮処理回路等の複数のブロック回路により構成されている。
システムコントローラ10に接続されたフラッシュ回路12は、発光部11からフラッシュ光を発光するための回路である。このフラッシュ装置は、後述するように、オート発光モード、赤目軽減モード、強制発光モード、フラッシュ禁止モード等の各モードを設定可能であり、また、設定されたモードに従って発光制御される。
システムコントローラ10に接続された撮像IF(インターフェース:Interface)回路15は、撮像部14に接続されている。撮像部14は、撮影光学系13によって形成された被写体像を光電変換する撮像素子を含み、撮像IF回路15は、撮像素子から出力された画像信号の増幅、アナログデジタル変換、JPEG等への圧縮画像データへの変換等の処理を行う。撮像素子としては、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の二次元撮像素子が用いられる。
システムコントローラ10に接続された光学系制御部16は、システムコントローラ10からの指令に基づいて、撮影光学系13のピント合わせや焦点距離調節を行う。ピント合わせは、撮像IF回路15を介して入力した画像信号から、高周波成分を抽出し、この高周波成分が最大値となるように、撮影光学系13を移動させる。また、焦点距離調節は、ズーミング操作部材の操作に応じて行う。
加速度センサ17は、カメラ本体のX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向の各方向に沿って加えられた振動を検出する。この加速度センサ17によって検出された振動に基づいて、ユーザーのタップ操作を検出する。なお、加速度センサ以外にも、角速度センサやジャイロ等、種々のセンサを使用しても良い。加速度センサ17からの出力は、信号処理回路18によって増幅およびアナログデジタル変換され、システムコントローラ10に入力される。加速度センサ17および信号処理回路18の詳細については、図2を用いて後述する。
撮影時等に音声を電気信号に変換するマイク21の出力は、増幅器23を介して音声コーディック回路25に接続されている。この音声コーディック回路25は、音声信号をMP3(MPEG Audio Layer 3)等の音声圧縮ファイルフォーマットに変換し、また、MP3等の音声圧縮ファイルフォーマットで記録されている音声データを伸張する。
音声コーディック回路25で変換された音声ファイルはシステムコントローラ10を介してメモリカード34等に記録される。また、メモリカード34等に記録された音声ファイルは、システムコントローラ10によって読み出され、音声コーディック回路25によって伸張される。この伸張され、アナログ信号に変換された音声信号は、増幅器24によって増幅され、スピーカ22によって音声に変換される。
システムコントローラ10に接続されたモニタ駆動回路31は、これに接続された液晶モニタ32に画像を表示駆動する回路である。液晶モニタ32は、一時記憶された画像や、メモリカード34から読み出された撮影画像を再生表示すると共に、ライブビュー表示や、撮影情報等が表示される。
システムコントローラ10に接続されたフラッシュROM33は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリであり、このカメラ1の制御プログラムや、加速度検出に関する制御パラメータ等の制御パラメータ等が記憶されている。メモリカード34は、カメラ1に着脱自在であり、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリである。このメモリカード34には、撮影画像や音声等が記録される。
システムコントローラ10に接続された操作スイッチ35は、各種操作部材に接続されたスイッチ類であり、ユーザーからの操作をカメラ1に伝える。IrDA(Infrared Data Association)コントローラ36は、赤外線通信の送受信の制御を行う。このIrDAコントローラ36には、発光部37と受光部38が接続され、通信用の赤外線を投光し、外部より赤外線を受信する。
システムコントローラ10に接続されたUSB(Universal Serial Bus)コントローラ39は、カメラ1に周辺機器を接続するためのシリアルバスである。このUSBコントローラ39を介して、カメラ1は外部のパーソナルコンピュータやプリンタ等と接続する。
次に、図2を用いて、タップ操作を検出するための、加速度センサ17、信号処理回路18、およびシステムコントローラ10の構成について説明する。加速度センサ17は、X軸加速度センサ17a、Y軸加速度センサ17b、Z軸加速度センサ17cからなり、それぞれ、図3に示すような、カメラ1の左右方向であるX軸方向、上下方向であるY軸方向、前後方向であるZ軸方向の加速度を検出し、この加速度に応じたアナログ信号を出力する。
各加速度センサ17a、17b、17cのそれぞれは、4つのピエゾ抵抗からなるホイーストン・ブリッジ回路を構成している。X軸加速度センサ17aに、X軸方向からの加速度が加わると、引っ張り応力により1対のピエゾ抵抗値が減少し、他のピエゾ抵抗値は増加することから、X軸方向の加速度が検出可能である。同様に、Y軸、Z軸方向の加速度も検出することができる。
X軸加速度センサ17aは信号処理回路18内の信号出力回路18aに接続され、Y軸加速度センサ17bは信号出力回路18bに接続され、Z軸加速度センサ17cは信号出力回路18cに接続されている。信号出力回路18bおよび信号出力回路18cの構成は、信号出力回路18aと同じであるので、ここでは、信号出力回路18aについて説明する。
X軸加速度センサ17aの出力は、第1オペアンプ18aaの非反転入力(+)と、第2オペアンプ18abの反転入力(−)に接続されている。第1オペアンプ18aaの反転入力には、システムコントローラ10内のD/Aコンバータ10bが接続されており、基準電圧(判定電圧)が印加されている。第2オペアンプ18bの非反転入力には、システムコントローラ10内のD/Aコンバータ10bが接続されており、基準電圧(判定電圧)が印加されている。
このため、第1オペアンプ18aaは、X軸加速度センサ17aからの検知信号がプラス側の基準電圧より大きい場合にはHレベル信号を、基準電圧より小さい場合にはLレベル信号を出力する。第2オペアンプ18abは、X軸加速センサ17aからの検知信号がプラス側の基準電圧より大きい場合にはLレベル信号が、小さい場合にはHレベル信号を出力する。
したがって、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向のいずれかの方向に、タップ操作がなされると、システムコントローラ10内のI/O回路は、その方向(プラス方向およびマイナス方向の両方向)を検知することができる。加速度センサ17や信号処理回路18等によって、振動方向が検出できると、この振動方向に垂直なカメラ本体面を特定することが可能となる。
次に、図3を用いて、カメラ1の各面に割り当てた機能について説明する。図3(A)は、カメラ1を背面側から見た外観斜視図であり、図3(B)は正面側から見た外観斜視図である。ほぼ直方体形状をしているカメラ1の本体の背面には、液晶モニタ32が配置されている。この液晶モニタ32をユーザーがタップ操作することにより、表示モードを設定することができる。その右側には、操作部材の1つである十字キー43が配置されている。この十字キー43の操作部A、B、C、Dでの操作に応じて操作スイッチ35を構成するスイッチがオンオフする。
カメラ1において、背面側から見て左側には、赤外通信用の発光部37と受光部38を有する通信部42が配置されている。この通信部42が配置されている面をタップ操作することにより、通信機能を設定させることができる。
また、カメラ1の上面には、電源をオンオフするための電源スイッチ41が配置されている。電源スイッチ41は操作スイッチ35の1つである。この電源スイッチ41が配置されている上面を、ユーザーがタップ操作することにより、電源を設定させることができる。
カメラ1において、正面側から見て左側には、マイク21が配置されている。マイク21が配置されている面を、ユーザーがタップ操作することにより、音声を録音し再生する音声録再機能が設定される。
また、カメラ1の正面側の中央部には撮影光学系13を有するレンズ鏡筒が配置されている。また、レンズ鏡筒の左上側には、フラッシュ44が配置されている。このフラッシュ44は発光部11およびフラッシュ回路12等から構成されている。フラッシュ44が配置されているカメラ1の正面を、ユーザーがタップ操作することにより、フラッシュ機能が設定される。
カメラ1の底面側には、上述の電源、通信、フラッシュ、録音再生の各モードの解除機能が配置されている。カメラ1の底面を、ユーザーがタップ操作することにより、これら設定された各機能が解除される。
次に、本実施形態における動作について、図5乃至図7に示すフローチャートを用いて説明する。まず、電源電池が装填されると、図5に示すメインフローチャートが開始し、タップ操作モードが選択されているか否かの判定を行う(S1)。このステップでは、操作スイッチ35中の図示しない操作部材に連動するスイッチによってタップ操作モードが選択されたか否かを判定する。
ステップS1における判定の結果、タップ操作モードが選択された場合には、タップ操作モードのサブルーチンを実行する(S2)。このタップ操作モードでは、加速度センサ17等によってユーザーがタップ操作を行ったか否かを判定し、タップ操作を行っていた場合には、タップ操作を行った方向に応じて、図3に示したように、カメラ1の各面に割り当てられている機能を実行する。詳細は、図6を用いて後述する。
タップ操作を行うと、またはステップS1における判定の結果、タップ操作モードが選択されていなかった場合には、レリーズか否かの判定を行う(S3)。レリーズか否かは、レリーズ釦(不図示)に連動するレリーズスイッチがオンであるかに基づいて判定する。
ステップS3における判定の結果、レリーズでなかった場合には、ステップS1に戻り、前述の動作を実行する。一方、レリーズであった場合には、撮影を行う(S4)。この撮影動作は、撮像部14において被写体像に基づく画像信号を取得し、これを画像処理し、メモリカード34に記録する。このとき、録音モードになっていれば、周囲の音声を録音し、メモリカード34に併せて記録する。撮影が終わると、ステップS1に戻る。
次に、ステップS2におけるタップ操作のサブルーチンについて、図6に示すフローチャートを用いて説明する。このフローに入ると、まず、前後(±Z)方向の振動か否かの判定を行う(S10)。このステップでは、Z軸方向加速度センサ17cの検知信号を信号出力回路18cによって基準電圧(プラス・マイナスの両電圧)より大きいか否かを判定する。
ステップS10における判定の結果、後(−Z)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、フラッシュのサブルーチンを実行する(S20)。このステップは、カメラ1の正面に配置されたフラッシュ44に向けてタップ操作がなされた状態であり、この場合にはフラッシュを機能させるためのフラッシュのサブルーチンに移る。このフラッシュのサブルーチンについては、図7を用いて後述する。このサブルーチンが終わると、ステップS10に戻る。
ステップS10における判定の結果、前(+Z)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、表示のサブルーチンを実行する(S30)。このステップは、カメラ1の背面に配置された液晶モニタ32に向けてタップ操作がなされた状態であり、この場合には表示を機能させるための表示のサブルーチンに移る。このサブルーチンが終わると、ステップS10に戻る。
ステップS10における判定の結果、前後方向の振動がなかった場合には、左右(±X)方向の振動か否かの判定を行う(S40)。このステップでは、X軸方向加速度センサ17aの検知信号を信号出力回路18aによって基準電圧(プラス・マイナスの両電圧)より大きいか否かを判定する。
ステップS40における判定の結果、左(−X)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、音声録再のサブルーチンを実行する(S50)。このステップは、カメラ1の側面に配置されたマイク21に向けてタップ操作がなされた状態であり、この場合には周囲音声の録音または音声再生を機能させるための音声録再のサブルーチンに移る。このサブルーチンが終わると、ステップS10に戻る。
ステップS40における判定の結果、右(+X)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、通信のサブルーチンを実行する(S60)。このステップは、カメラ1の側面に配置された通信部42に向けてタップ操作がなされた状態であり、この場合には赤外線通信を機能させるための通信のサブルーチンに移る。このサブルーチンが終わると、ステップS10に戻る。
ステップS40における判定の結果、左右方向の振動がなかった場合には、上下(±Y)方向の振動か否かの判定を行う(S70)。このステップでは、Y軸方向加速度センサ17bの検知信号を信号出力回路18bによって基準電圧(プラス・マイナスの両電圧)より大きいか否かを判定する。
ステップS70における判定の結果、下(−Y)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、電源のサブルーチンを実行する(S50)。このステップは、カメラ1の上面に配置された電源スイッチ41に向けてタップ操作がなされた状態であり、この場合には電源オン(パワーオン)を機能させるための電源のサブルーチンに移る。このサブルーチンが終わると、ステップS10に戻る。
ステップS70における判定の結果、上下(±Y)方向に所定値以上の振動を検出しなかった場合には、いずれの方向にもタップ操作がなされなかったことから、ステップS10に戻る。
ステップS70における判定の結果、上(+Y)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、モード解除のサブルーチンを実行する(S90)。このステップは、カメラ1の底面に向けてタップ操作がなされた状態であり、この場合には、上述したフラッシュ、表示、音声録再、通信、電源で設定されたモードを解除するためのモード解除のサブルーチンに移る。このサブルーチンが終わると、元のフローにリターンする。
次に、ステップS20のフラッシュのサブルーチンについて、図7に示すフローチャートおよび図4に示すモード遷移図を用いて説明する。本実施形態においては、フラッシュのモードは、図4に示すように、オート(自動)モード51、赤目軽減モード52、強制発光モード53、発光禁止モード54の4つのモードがある。
今、ステップS10からS20に進みフラッシュモードに設定されたとする。フラッシュモードでは、デフォルトとしてオートモード51が設定されており、この状態で右(+X)方向にタップ操作がなされると、赤目軽減モード52が設定され、更に右(+X)方向にタップ操作がなされるたびに、強制発光モード53、発光禁止モード54、オートモード51と、順次、モードが変更される。
一方、デフォルト状態で、左(−X)方向にタップ操作がなされると、タップ操作がなされるたびに、発光禁止モード54、強制発光モード53、赤目軽減モード52、オートモード51と、順次、モードが変更される。
図7に示すフラッシュモードのサブルーチンに入ると、まず、ステップS40と同様に、左右(±X)方向の振動か否かの判定を行う(S100)。この判定の結果、左(−X)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、前の選択項目へ移動する(S200)。すなわち、図4の遷移図において、時計回りの方向にモードが1つづれる。選択項目を移動すると、ステップS100に戻る。
一方、ステップS100における判定の結果、右(+X)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、次の選択項目へ移動する(S300)。すなわち、図4の遷移図において、反時計回りの方向にモードが1つづれる。選択項目を移動すると、ステップS100に戻る。
ステップS100における判定の結果、左右(±X)方向の振動がなかった場合には、前後(±Z)方向の振動か否かの判定を行う(S400)。この判定の結果、前後(±Z)方向に所定値以上の振動を検出しなかった場合には、ステップS100に戻る。
ステップS400における判定の結果、後(−Z)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、ステップS200またはS300において選択された項目を決定する(S500)。一方、ステップS400における判定の結果、前(+Z)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、選択されているフラッシュモードをキャンセルする(S600)。ステップS500またはS600の処理を行うと、元のフローにリターンする。
このように、本実施形態においては、カメラ1の各面をタップ操作すると、タップ操作による振動の方向と直交する面に割り当てられている機能を設定する。この機能は、各面に配置されている部材(例えば、マイク21、液晶モニタ32、電源スイッチ41、通信部42、フラッシュ44)に関連付けられている。このため、ユーザーは、配置されている部材を起動させる感覚で、タップ操作を行うことにより、それぞれの機能を動作させることができ、直感的に操作可能である。
なお、本実施形態においては、上面に電源機能を配置していたが、電源のオンオフは電源スイッチ41のみよって設定可能とし、上面には他の機能、例えば、ズーム機能等を配置するようにしても良い。同様に、他の面に配置した機能についても、他の機能に置き換えても良い。
次に、本発明に関連する技術について、図8乃至図10を用いて説明する。本発明の第1実施形態においては、カメラ本体1の6面にそれぞれ機能を割り付けていたが、本技術においては、カメラ1の4面に機能を割り付けている。本技術における電気回路は、Y軸加速度センサ17bとそれに関連した回路が省略されている以外は、図1および図2に示したブロック図と同様であることから、図面は省略し、相違点を中心に説明する。
図8(A)は、カメラ1を背面側から見た外観斜視図であり、図8(B)は正面側から見た外観斜視図である。図3に示した第1実施形態とは、上下(±Y)方向の上面と底面には、タップ操作による機能を割り付けていない。すなわち、カメラ1の上面には、電源スイッチ41のみが配置され、タッチ操作による電源のサブルーチンは起動しない。また、カメラ1の底面には、モード解除の機能も割り付けられていない。
代わりに、カメラ1の背面には、OK釦47とキャンセル釦48が配置されており、これらの釦の操作に応じて操作スイッチ35内のスイッチの状態が変化する。
次に、本技術におけるカメラ1の動作について、図9および図10に示すフローチャートを用いて説明する。本技術における、メインフローは第1実施形態における図5と同様であるので、説明は省略する。ただし、ステップS2のタップ操作モードは、本技術においては、タップ&釦の操作に変更している。
タップ&釦の操作のサブルーチンに入ると、まず、ステップS10と同様に、前後(±Z)方向の振動か否かの判定を行う(S11)。このステップでは、Z軸方向加速度センサ17cの検知信号を信号出力回路18cによって基準電圧(プラス・マイナスの両電圧)より大きいか否かを判定する。
ステップS11における判定の結果、後(−Z)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、フラッシュのサブルーチンを実行する(S21)。このステップは、カメラ1の正面に配置されたフラッシュ44に向けてタップ操作がなされた状態であり、この場合にはフラッシュを機能させるためのフラッシュのサブルーチンに移る。このフラッシュのサブルーチンについては、図10を用いて後述する。このサブルーチンが終わると、ステップS11に戻る。
ステップS11における判定の結果、前(+Z)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、ステップS30と同様に、表示のサブルーチンを実行する(S31)。このステップは、カメラ1の背面に配置された液晶モニタ32に向けてタップ操作がなされた状態であり、この場合には表示を機能させるための表示のサブルーチンに移る。このサブルーチンが終わると、ステップS11に戻る。
ステップS11における判定の結果、前後方向の振動がなかった場合には、ステップS40と同様に、左右(±X)方向の振動か否かの判定を行う(S41)。このステップでは、X軸方向加速度センサ17aの検知信号を信号出力回路18aによって基準電圧(プラス・マイナスの両電圧)より大きいか否かを判定する。
ステップS41における判定の結果、左(−X)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、ステップS50と同様に、音声録再のサブルーチンを実行する(S51)。このステップは、カメラ1の側面に配置されたマイク21に向けてタップ操作がなされた状態であり、この場合には録音または音声再生を機能させるための音声録再のサブルーチンに移る。このサブルーチンが終わると、ステップS11に戻る。
ステップS41における判定の結果、右(+X)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、ステップS60と同様に、通信のサブルーチンを実行する(S61)。このステップは、カメラ1の側面に配置された通信部42に向けてタップ操作がなされた状態であり、この場合には赤外線通信を機能させるための通信のサブルーチンに移る。このサブルーチンが終わると、ステップS11に戻る。
次に、ステップS21におけるフラッシュモードのサブルーチンについて、図10に示すフローチャートを用いて説明する。このフラッシュモードにおける各モードの遷移は、図4に示した第1実施形態における遷移と同様であるので、詳しい説明は省略する。
フラッシュモードに入ると、まず、ステップS100と同様に、左右(±X)方向の振動か否かの判定を行う(S101)。この判定の結果、左(−X)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、ステップS200と同様に、前の選択項目へ移動する(S201)。すなわち、図4の遷移図において、時計回りの方向にモードが1つづれる。選択項目を移動すると、ステップS101に戻る。
一方、ステップS101における判定の結果、右(+X)方向に所定値以上の振動を検出した場合には、ステップS300と同様に、次の選択項目へ移動する(S301)。すなわち、図4の遷移図において、反時計回りの方向にモードが1つづれる。選択項目を移動すると、ステップS101に戻る。
ステップS101における判定の結果、左右(±X)方向の振動がなかった場合には、OK釦47が押下げ操作されたか否かの判定を行う(S401)。この判定の結果、OK釦47が押下げ操作されていた場合には、ステップS201またはS301において選択された項目を決定する(S501)。
一方、ステップS401における判定の結果、OK釦47が操作された場合には、キャンセル釦48が押下げ操作されたか否かの判定を行う(S601)。この判定の結果、キャンセル釦48が押し下げ操作されていなかった場合には、ステップS101に戻る。一方、ステップS601における判定の結果、キャンセル釦48が押下げ操作されていた場合には、選択されているフラッシュモードをキャンセルする(S602)。ステップS501またはS601の処理を行うと、元のフローにリターンする。
このように、本技術においては、モードの決定機能とキャンセル機能については、それぞれOK釦47とキャンセル釦48の操作によって設定しているが、他のフラッシュ、表示、音声録再、通信機能については、第1実施形態と同様に、タップ操作によって設定するようにしている。
以上説明したように、本発明の実施形態及び本発明に関連する技術におけるカメラは、複数の振動検出手段(加速度センサ17、信号処理回路18)と、複数の振動検出手段の一つが振動を検出すると、この振動検出手段の振動検出方向に垂直な本体面に配置された機能部(フラッシュ、表示、音声録再、通信等)を選択する手段(図6のタップ操作モード、図9のタップ&釦の操作)を備えている。このため、直感的に理解しやすいタップ操作と確実性の高いスイッチ操作の利点を活かすことができる。
このため、本発明の実施形態及び本発明に関連する技術においては、機能部の配置された面をタップ操作することにより、機能を選択することができることから、複雑な設定項目を直感的に理解しやすいタップ操作で実行可能にすることができる。
また、本発明の実施形態及び本発明に関連する技術においては、タップ操作に応じて、フラッシュ、表示、音声録再、通信等の機能部の一つを選択しているが、機能部を選択した後に、再度、振動検出手段によってタップ操作がなされたことを検出すると、選択された機能部の下層の動作条件を設定することができる。例えば、フラッシュモードが選択された後(図6のS20、図9のS21)、左右方向に振動が発生したかを判定し(図7のS100、図10のS101)、左右方向に振動が発生した場合には、その方向に応じて、オート、赤目軽減、強制発光、発光禁止等の下層のモードを設定している。このため、操作が容易であると共に、スイッチ類を減らすことができる。
なお、本発明の実施形態及び本発明に関連する技術においては、機能部は振動検出手段の振動検出方向に垂直な本体面に配置していたが、厳密に垂直な本体面である必要はなく、タップ操作が行われた面であることが検出できる程度であれば良い。
また、本発明の実施形態及び本発明に関連する技術においては、タップ操作で選択できる機能として、フラッシュ、表示、音声録再、通信、ズーム等を示したが、これに限らず、他の機能を追加したり、置換するようにしても良いことは勿論である。
さらに、本発明の実施形態及び本発明に関連する技術においては、カメラ本体はほぼ直方体をしており、この直方体の各面に機能を割り付けていた。しかし、カメラ本体は直方体に限らず、種々の形状の複合体でもよく、この場合でも本体の各面に機能を割り付け、この各面へのタップ操作を検出するようにすれば良い。
さらに、本発明の実施形態及び本発明に関連する技術においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、また、携帯電話や携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)等に内蔵されるカメラでも勿論構わない。
本発明は、上記本発明の実施形態及び本発明に関連する技術にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記本発明の実施形態及び本発明に関連する技術に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、本発明の実施形態及び本発明に関連する技術に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、本発明の実施形態及び本発明に関連する技術にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1実施形態に係わるカメラの構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係わるカメラの加速度センサ、信号処理回路、システムコントローラの構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係わるカメラの外観斜視図であり、(A)は背面側から見た外観斜視図であり、(B)は正面側から見た外観斜視図である。 本発明の第1実施形態におけるフラッシュモードの際のモード遷移図である。 本発明の第1実施形態に係わるカメラにおけるメインの動作を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係わるカメラにおけるタップ操作モードの動作を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係わるカメラにおけるフラッシュモードの動作を示すフローチャートである。 本発明に関連する技術に係わるカメラの外観斜視図であり、(A)は背面側から見た外観斜視図であり、(B)は正面側から見た外観斜視図である。 本発明に関連する技術に係わるカメラにおけるタップ&釦の操作の動作を示すフローチャートである。 本発明に関連する技術に係わるカメラにおけるフラッシュモードの動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10・・・システムコントローラ、10a・・・I/O回路、10b・・・D/Aコンバータ、11・・・発光部、12・・・フラッシュ回路、13・・・撮影光学系、14・・・撮像部(CCD)、15・・・撮像IF部、16・・・光学系制御部、17・・・加速度センサ、17a・・・X軸加速度センサ、17b・・・Y軸加速度センサ、17c・・・Z軸加速度センサ、18・・・信号処理回路、18a・・・信号出力回路、18aa・・・オペアンプ、18ab・・・オペアンプ、18b・・・信号出力回路、18c・・・信号出力回路、21・・・マイク、22・・・スピーカ、23・・・増幅器、24・・・増幅器、25・・・音声コーディック回路、31・・・モニタ駆動回路、32・・・液晶モニタ、33・・・フラッシュ ROM(制御パラメータ)、34・・・メモリカード、35・・・操作スイッチ、36・・・IrDAコントローラ、37・・・発光部、38・・・受光部、39・・・USBコントローラ、41・・・電源、42・・・通信部、43・・・十字キー、44・・・フラッシュ、45・・・モード解除、47・・・OK釦、48・・・キャンセル釦、51・・・オート、52・・・赤目軽減、53・・・強制発光、54・・・フラッシュ禁止

Claims (3)

  1. 実質的に直方体とみなせる本体と、
    上記本体の底面を含む互いに直交した三面に垂直な方向に第1、第2、第3の軸を定義し、この3軸の方向に対応したタップ操作による振動を検出する第1、第2、第3の振動検出手段と、
    上記本体の異なる面であって上記タップ操作が行われる面に配置された複数の機能部と、
    上記3つの振動検出手段の出力に応じて上記タップ操作が行われた面に配置された上記機能部を選択し、この選択された機能部の動作条件を設定する設定手段と、
    を有し、
    上記設定手段は、上記振動検出手段が上記本体の底面のタップ操作による振動を検出すると該設定手段により設定された動作条件の設定を解除することを特徴とする撮影装置。
  2. 上記設定手段は、上記振動検出手段によって本体の正面のタップ操作による振動が検出された場合は上記動作条件としてフラッシュモードを設定し、その後、上記振動検出手段によって左右方向のタップ操作による振動が検出された場合には該設定したフラッシュモードの下層の動作条件を設定し、さらに、上記振動検出手段によって前後方向へのタップ操作による振動が検出された場合には、該設定したフラッシュモードを解除することを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
  3. 実質的に直方体とみなせる本体の底面を含む互いに直交した三面に垂直な方向に第1、第2、第3の軸を定義し、第1、第2、第3の振動検出手段により該3つの軸の方向に対応したタップ操作による振動を検出し、
    設定手段により、上記3つの振動検出手段の出力に応じて、上記本体の異なる面であって上記タップ操作が行なわれた面に配置された機能部を選択し、この選択した機能部の動作条件を設定し、上記振動検出手段が上記本体の底面のタップ操作による振動を検出すると、該設定した動作条件の設定を解除する、
    ことを特徴とする撮影装置の設定方法。
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