(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
本発明は、発光素子に流れる電流値によって発光輝度を制御することが可能な素子で画素を形成する。代表的にはEL素子を適用することができる。EL素子の構成としては種々知られたものがあるが、電流値により発光輝度を制御可能なものであれば、どのような素子構造であっても本発明に適用することができる。すなわち、発光層、電荷輸送層または電荷注入層を自由に組み合わせてEL素子を形成するものであり、そのための材料として、低分子系有機材料、中分子系有機材料(昇華性を有さず、かつ、モノマー単位が20以下または連鎖する分子の長さが10μm以下の有機発光材料)や高分子系有機材料を用いることができる。また、これらに無機材料を混合または分散させたものを用いても良い。
図1に、全体の構成例を示す。信号線102aには、複数の画素109aa〜109adが接続されている。同様に、信号線102bには、複数の画素109ba〜109bdが、信号線102cには、複数の画素109ca〜109cdが接続されている。
信号線102aは、電圧制御スイッチ104aを介して、ビデオ電圧信号線101に接続され、また、電流制御スイッチ105aを介して、電流源回路107aと接続されている。同様に、信号線102bは、電圧制御スイッチ104bを介して、ビデオ電圧信号線101に接続され、また、電流制御スイッチ105bを介して、電流源回路107bと接続されている。信号線102cの場合も同様である。そして、各電圧制御スイッチ104a〜104cは、電圧制御用シフトレジスタ103によってサンプリング選択線106a、106b、106cを経て制御されている。
次に、図1の動作について述べる。まず、図2に示すように、電圧制御用シフトレジスタ103によって電圧制御スイッチ104aをオンにして、ビデオ電圧信号線101から画素109aaに、ビデオ信号電圧を入力する。この時のビデオ信号電圧の大きさは、画素109aaの表示に応じた大きさになっているものとする。
ただしこのとき、必ずしも、画素109aaに、ビデオ信号電圧が入力されなくてもよい。信号線104aの電位がビデオ信号電圧にまで充電されていればよい。
次に、図3に示すように、電圧制御用シフトレジスタ103によって電圧制御スイッチ104bをオンにして、ビデオ電圧信号線101から画素109baに、ビデオ信号電圧を入力する。この時のビデオ信号電圧の大きさは、画素109baの表示に応じた大きさになっているものとする。
次も同様に、図4に示すように、電圧制御用シフトレジスタ103によって電圧制御スイッチ104cをオンにして、ビデオ電圧信号線101から画素109caに、ビデオ信号電圧を入力する。
次に、図5に示すように、電流制御スイッチ105a〜105cをオンにして、電流源回路107a〜107cから、画素109aa〜109caに、ビデオ信号電流を入力する。この時のビデオ信号電流の大きさは、各画素の表示に応じた大きさになっているものとする。
このとき、図2〜図4に示したように、ビデオ信号電流の入力に先立って、ビデオ信号電圧が入力されている。したがって、ビデオ信号電圧が入力された時点において、信号線102a〜102cの電位は、図5においてビデオ信号電流を入力して定常状態になったとき(つまり、信号入力が完了したとき)と概ね等しくなっている。しかし、画素109aa〜109caの中のトランジスタの電流特性がばらついている場合がある。そのような場合は、ビデオ信号電圧が入力された時点と、ビデオ信号電流を入力して定常状態になったとき(つまり、信号入力が完了したとき)とで、信号線102a〜102cの電位に差が生じている。そこで、図5のように、ビデオ信号電流を入力することにより、画素109aa〜109caの中のトランジスタの電流特性のバラツキの影響を低減する。これにより、各画素の輝度のバラツキを低減し、正確な輝度で表示することが出来るようになる。
つまり、図2〜4の動作は、図5においてビデオ信号電流を入力する前の、プリチャージ動作に相当すると考えることが出来る。図2〜4において、必ずしも、各画素に、ビデオ信号電圧が入力されなくてもよいのは、この動作が、プリチャージ動作に相当するからである。もちろん、図2〜4において、各画素に、ビデオ信号電圧が入力されてもよいことは言うまでもない。
このような動作により、ビデオ信号電流の大きさが小さくても、すばやく、定常状態(信号入力の完了)にすることが出来る。
また、輝度に合わせて、ビデオ信号電流の大きさは変化する。したがって、それに合わせて、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)の大きさを制御することは、容易ではない。それを実現するには、多くの回路を用いる必要がある。そのため、レイアウト面積が大きくなったり、消費電力が多くなったり、製造歩留りが低下してコストが上昇したりしてしまう。しかし、本願では、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)は、ビデオ電圧信号線101から、点順次駆動で各画素に供給されるため、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)の大きさを制御が容易である。また、回路構成が単純であるため、レイアウト面積が大きくなったり、消費電力が多くなったり、製造歩留りが低下してコストが上昇したり、等という問題点を回避することができる。
以上のような動作により、1行目の画素109aa〜109caに対するビデオ信号の入力が終了する。次に、2行目の画素109ab〜109cbに対しても、図2〜図5と同様に、信号を入力していく。以下、同様に、3行目以降もビデオ信号を入力していく。
このように、図2〜5では、1水平期間を2つに分け、前半では、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)を入力し、その後、後半では、ビデオ信号電流を入力している。ただし、これに限定されない。
例えば、図2の後、図8のように動作させ、次に図9のように動作させて、その後、図5のように動作させてもよい。つまり、図2〜5のように、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)を入力する期間と、ビデオ信号電流を入力する期間とを1水平期間の前半と後半とに分けるのではなく、図2、図8、図9、図5のように、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)の入力が完了したあと、順次、ビデオ信号電流を入力していってもよい。このようにすることにより、ビデオ信号電流を入力する期間を長く設けることが出来る。ビデオ信号電流を入力する期間が長いと、十分に信号電流の書き込みを行うことが出来るため、トランジスタのバラツキの影響をより少なくすることが出来る。
ただし、その場合、ビデオ信号電流を早い順番で入力する列(例えば信号線102a)と、遅い順番で入力する列(例えば信号線102c)とで、ビデオ信号電流を入力している期間が異なってしまう。その結果、ビデオ信号電流を入力している期間が短い列(例えば信号線102c)では、十分に定常状態に達しない可能性がある。そこで、ビデオ信号電圧やビデオ信号電流を、常に信号線102aから順に入力するのではなく、信号線102cから順に入力することも行っても良い。このような順序の変更を、行ごとやフレーム期間ごとに切り替えて行っても良い。
なお、図1の構成では、ビデオ電圧信号線101が1本だけ記載されているが、これに限定されない。図10に示すように、ビデオ電圧信号線101a、101bのように複数本配置し、同時に複数列の信号線(102a、102b、102cなど)に、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)を入力してもよい。
なお、図1の構成では、ビデオ電圧信号線101と各信号線102a、102b、102cとは、電圧制御スイッチ104a、104b、104cを介して接続されているが、これに限定されない。例えば、図11に示すように、電圧制御スイッチ104aと信号線102aとの間、電圧制御スイッチ104bと信号線102bとの間に電圧記憶回路1101a、1101bを配置してもよい。電圧記憶回路1101a、1101bでは、入力された電圧を出力する機能を有する。また、ある値の電圧を入力されているとき、同時に、以前入力された電圧を出力するようにしてもよい。このような回路を配置することにより、信号の入力のタイミングを、より柔軟にすることが出来る。
なお、図1の構成では、画素は、4行3列で配置されているが、これに限定されず、任意の個数で配置されてよい。
なお、図1の構成では、信号線の数は、3本(信号線102a〜102c)で記載されているが、これに限定されない。任意の数で配置されてよい。
なお、図1の構成では、各画素から電流源回路107aなどの方へ電流が流れるように記載されているが、これに限定されない。画素の回路構成などにより、電流の向きは変更可能である。
(実施の形態2)
実施の形態1では、1列分の画素につき、1本の信号線が配置されている場合について示した。本実施の形態では、1列分の画素につき、複数本の信号線が配置されている場合について示す。
なお、ここでは簡単のため、1列分の画素につき、2本の信号線が配置され、画素は4行2列で配置されている場合を示す。ただし、これに限定されない。1列分の画素につき、任意の本数の信号線が配置されてもよいし、画素は任意の個数だけ配置されてもよい。
実施の形態1で示したように、1列分の画素につき、1本の信号線が配置されている場合には、1水平期間中に、1列分の信号を画素に入力する必要があった。そのため、例えば、1水平期間の前半に、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)を入力し、後半に、ビデオ信号電流を入力していた。そのような場合は、画素にビデオ信号電流を入力する期間が十分に長くないため、定常状態(信号の入力の完了)に出来ないまま、信号の入力を終了せざるを得ない場合が起こりうる。
そこで、1列分の画素につき、複数本の信号線を配置することにより、画素にビデオ信号電流を入力する期間を長くすることができる。
そこで、1列分の画素につき、2本の信号線が配置され、画素は4行2列で配置されている場合の構成図を図12に示す。1列目の画素には、信号線1202aa、1202abが配置され、偶数行の画素が信号線1202aaに接続され、奇数行の画素が信号線1202abに接続されている。これにより、同時に2行分の画素に信号を入力することが出来る。なお、信号線1202aa、1202ab、1202ba、1202bbは、それぞれ電圧制御スイッチ1204aa、1204ab、1204ba、1204bbを介して、ビデオ電圧信号線101に接続されている。また、信号線1202aa、1202abは、それぞれ電流制御スイッチ1205ab、1205aa、を介して、電流源回路107aと接続されている。同様に、信号線1202ba、1202bbは、それぞれ電流制御スイッチ1205bb、1205baを介して、電流源回路107bと接続されている。
図12の場合、1列分の画素につき、2本の信号線が配置されているため、1行分の画素に対する信号の入力は、2×水平期間、つまり、1水平期間の倍の期間をかけて、完了すればよい。そこで、まず、1水平期間をかけて、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)を入力する。そして、次の1水平期間をかけて、ビデオ信号電流を入力すればよい。また、信号線が2本あるため、ある行の画素に対してビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)を入力している時に、同時に、別の行の画素に対してビデオ信号電流を入力することが出来る。
図13〜図16に、動作を示す。図13、14では、1行目の画素には、ビデオ信号電流が入力され、2行目の画素には、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)が入力される。なお、図13の前に、信号線1202ab、1202bbには、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)の入力が済んでいるものとする。次に、図15、16のように、2行目の画素にビデオ信号電流が入力され、3行目の画素には、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)が入力される。既に、2行目の画素には、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)が入力されているため、ビデオ信号電流の入力においては、すばやく定常状態にすることが出来る。
このような動作を繰り返すことによって、ビデオ信号電流の書き込みを正確に行うことが出来るようになる。
なお、図13、15において、画素1209ab、1209bbに対して、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)が入力されているが、画素1209ab、1209bbの中に配置されているスイッチ1210ab、1210bbをオフにすることによって、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)が画素1209ab、1209bbに入力されていないが、これに限定されない。ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)の入力は、各信号線1202aa、1202ab、1202ba、1202bbの電位を制御することが主な目的であるため、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)が画素1209ab、1209bbに入力されていなくてもよいし、入力されていてもよい。ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)の入力の後、ビデオ信号電流が入力される場合は、どちらでもよい。もし、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)の入力の後、ビデオ信号電流が入力されない場合は、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)が画素1209ab、1209bbに入力されていることが望ましい。
なお、実施の形態1における、図2、8、9、5のように、ビデオ信号電圧(プリチャージ電圧)の入力が完了したあと、順次、ビデオ信号電流を入力していってもよい。ただし、この場合は、同時に2行に、電流を供給する必要があるので、1列に複数の電流源回路を配置する必要がある。
なお、本実施の形態で説明した内容は、実施の形態1で説明した構成の一部を変形したものに相当する。よって、実施の形態1で説明した内容は、本実施の形態にも適用できる。
したがって、ビデオ電圧信号線101と各信号線1202aa〜1202bbとは、電圧制御スイッチ1204aa〜1204bbを介して接続されているが、これに限定されない。例えば、図17に示すように、間に電圧記憶回路1702aa〜1702bbを配置してもよい。このような回路を配置することにより、信号の入力のタイミングを、より柔軟にすることが出来る。
また、本発明は、これに限定されず、その要旨を変更しない範囲であれば様々な変形が可能である。
なお、本実施の形態で示す構成を、実施の形態1の構成と組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
本発明では、画素に、ビデオ信号電流を入力する必要がある。つまり、画像情報に応じて、電流の大きさをアナログ的に、もしくは、デジタル的に制御し、画素に入力する必要がある。ビデオ信号電流は、電流源回路から出力される。そこで、本実施の形態では、電流源回路の構成例を示す。
図18は、図1の構成図に対して、電流源回路に関連する部分を詳細に記載した場合の構成図を示す。同様に、図11の構成図に対して、電流源回路に関連する部分を詳細に記載した場合の構成図を図19に示す。なお、図1では、4行3列に画素が配置されている場合について示しているが、図18や図19では、簡単のため、4行2列に画素が配置されているものとするが、これに限定されない。
図18や図19では、電流源回路1807a、1807bは、ビデオ電流信号線1801に接続されている。そして、ビデオ電流信号線1801を通ってビデオ電流信号が、電流源回路1807a、1807bに入力される。その結果、電流源回路1807a、1807bは、トランジスタのバラツキの影響を受けずに、信号線102a、102bへ、ビデオ電流信号を出力することが出来るようになる。
そして、図18の場合、電流源回路1807a、1807bは、電流制御用シフトレジスタ1803によって電流制御線1806a、1806bより制御されている。これにより、ビデオ電流信号を、電流源回路1807a、1807bに入力するタイミングが制御される。
図18のように、電圧制御スイッチ104a、104bを制御する電圧制御用シフトレジスタ103と、電流源回路1807a、1807bを制御する電流制御用シフトレジスタ1803とを、別々に配置することにより、各々のタイミングを独立に制御することが可能となる。特に、ビデオ電流信号線1801を通って電流源回路1807a、1807bにビデオ電流信号を入力する場合は、信号の入力を完了させる(定常状態にさせる)のに時間がかかる場合がある。その場合は、電圧制御用シフトレジスタ103と電流制御用シフトレジスタ1803とを、別々に配置することにより、タイミングを最適化できる。
なお、図10はビデオ電圧信号線101a、101bを配置してある。この図に示すように、ビデオ電圧信号線やビデオ電流信号線を複数配置してもよい。また、図88にはビデオ電圧信号線(101)を1本、ビデオ電流信号線を2本(1801i、1801j)配置しているように、ビデオ電圧信号線の数とビデオ電流信号線の数とを必ずしも一致させなくてもよい。そのような場合、電圧制御用シフトレジスタ103と電流制御用シフトレジスタ1803とを、別々に配置することにより、タイミングを最適化することができる。
このように、図18においては、電圧制御用シフトレジスタ103と電流制御用シフトレジスタ1803とが、別々に配置されているが、この構成に限定されない。例えば、図20に示すように、電圧制御用シフトレジスタ103と電流制御用シフトレジスタ1803とを一つにまとめてもよい。例えば図20の場合は、電圧制御用シフトレジスタ103を用いて、各電圧制御スイッチ104a〜104bだけでなく、各電流源回路1807a、1807bも制御している。
これまでは、電流源回路について、内部の詳細な構成は記載せず、模式図を用いて述べてきた。そこで、電流源回路1807の内部の回路構成例を示す。まず、図21に、図18や図10から電流源回路部分を抜き出した図を示す。図21に示すように、電流源回路1807には、少なくとも、電流入力端子2102、タイミング制御端子2103、電流出力端子2101がある。電流入力端子2102は、図18の場合、ビデオ電流信号線1801に接続され、そこから電流が入力される。タイミング制御端子2103は、図18の場合、電圧制御用シフトレジスタ103や電流制御用シフトレジスタ1803と接続され、そこから、タイミング信号が入力される。電流出力端子2101は、図18の場合、電流制御スイッチ105a、105bを介して、信号線104a、104bと接続されている。
図22は、図21で示した電流源回路1807の具体的な回路構成例を示す。スイッチ2203、2204をオン、スイッチ2205をオフにして、電流入力端子2102を通って、電流源トランジスタ2201や保持容量2202に電流を入力する。電流の入力が完了すると、つまり、定常状態になると、保持容量2202に、適切な電圧が保存される。これにより、電流源トランジスタの電流特性がばらついても、その影響を低減できる。そして次に、スイッチ2203、2204をオフ、スイッチ2205をオンにする。すると、電流出力端子2101を通って、電流をスイッチ105へ出力できるようになる。
なお、電流源回路1807を図22のような構成にした場合は、ビデオ電流信号線1801を通って電流源回路1807に入力されるビデオ電流信号と、電流源回路1807から電流出力端子2101を通って出力されるビデオ電流信号とでは、その大きさは、概ね等しい。これは、回路構成に依存している。つまり、ビデオ電流信号線1801を通って電流が入力されるトランジスタと、電流出力端子2101を通って電流を出力するトランジスタが同一であるため、電流の大きさは概ね等しくなる。
したがって、電流源回路1807を図23のような構成にすると、電流源トランジスタ2301と、ミラートランジスタ2306とにおいて、チャネル幅Wとチャネル長Lとの比率を変えることによって、電流の大きさを変更することが出来る。この場合は、ビデオ電流信号線1801を通って電流源回路1807に入力されるビデオ電流信号と、電流源回路1807から電流出力端子2101を通って出力されるビデオ電流信号とでは、その大きさは、比例関係になる。なお、2302は保持容量、2303、2304はスイッチ、105はスイッチである。
同様に、電流源回路1807を図24のような構成にすれば、スイッチ2403、2404をオンにして、電流入力端子2102を通って、電流源トランジスタ2401や保持容量2402に電流を入力する場合と、スイッチ2403、2404をオフにして、電流源トランジスタ2401とマルチトランジスタ2405とがマルチゲートのトランジスタとして動作して、電流出力端子2101を通って、電流を出力する場合とでは、電流の大きさを変えることが出来る。この場合も、ビデオ電流信号線1801を通って電流源回路1807に入力されるビデオ電流信号と、電流源回路1807から電流出力端子2101を通って出力されるビデオ電流信号とでは、その大きさは、比例関係になる。
また同様に、電流源回路1807を図25のような構成にすれば、スイッチ2507を制御することにより、電流源トランジスタ2501とマルチトランジスタ2506とが、マルチゲートのトランジスタとして動作するかどうかを制御できる。この場合は、スイッチ2507のオンオフのタイミングにより、ビデオ電流信号線1801を通って電流源回路1807に入力されるビデオ電流信号と、電流源回路1807から電流出力端子2101を通ってスイッチ105へ出力されるビデオ電流信号とでは、その大きさは、比例関係になる場合と、概ね等しくなる場合とがある。
なお、図25に示したような電流源回路の動作については、特願2002-380252号出願、特願2003-055018号出願などに記載されているので、その内容と本願とを組み合わせることが出来る。なお、2503、2504、2505、105はスイッチである。
なお、図22〜25では、電流入力端子2102を流れる電流も、電流出力端子2101を流れる電流も、電流源回路の方に電流が流れているが、これに限定されない。電流入力端子2102と電流出力端子2101とで、逆方向に電流が流れていてもよい。その場合の例を、図26に示す。図26の場合、電流出力端子2101を流れる電流は、電流源回路の方に電流が流れているが、電流入力端子2102を流れる電流は、電流源回路から別の回路の方に電流が流れている。なお、2601はトランジスタ、2203、2605、2606、2607はスイッチである。
なお、図22〜26では、電流源として動作するトランジスタの極性は、Nチャネル型であったが、これに限定されない。例として図22の構成に対して、トランジスタの極性をPチャネル型にした場合を図27に示す。なお、2701はPチャネル型のトランジスタ、2702は保持容量、2703、2704、2705はスイッチである。図23〜26に関しても、同様な概念を適用すれば、トランジスタの極性を変更することが出来る。
また、図22〜27では、電流源回路の方に電流が流れているが、これに限定されない。電流の向きを変更した場合にも、容易に変形できる。例として、図22の構成に対して、電流の流れる向きを逆にした場合を図28に示す。なお、2801はPチャネル型のトランジスタ、2802は保持容量、2803、2804、2805はスイッチである。このように、電流源として動作するトランジスタの極性を逆にすることにより、回路の接続関係を変更せずに、対応することが出来る。
また、図22〜28では、マルチゲートのトランジスタとして動作する場合は、マルチゲートのトランジスタで1つだと数えれば、電流源回路の中で、電流源として動作しているトランジスタは、1つだけであったが、これに限定されず、複数のトランジスタがあってもよい。例として、図22の構成に対して、電流源として動作しているトランジスタが2つある場合を図29に示す。制御線2901を制御することにより、図30に示すように、電流源トランジスタ2201bの方にビデオ電流信号線1801から電流を入力して、電流源トランジスタ2201aから電流を出力する場合と、図31に示すように、電流源トランジスタ2201aの方にビデオ電流信号線1801から電流を入力して、電流源トランジスタ2201bから電流を出力する場合とで、切り替えることが出来る。このように、電流源回路の中に、電流源トランジスタを複数配置することにより、ビデオ電流信号線1801から電流を入力する動作と、電流出力端子2101を通って電流を出力する動作とを、同時に行うことが出来る。
なお、電流源回路の中に、電流源トランジスタを複数配置する場合、図29では、制御線2901を用いて、切り替えて動作させているが、これに限定されない。例えば、複数の電流源トランジスタの中から、任意で選択された電流源トランジスタを用いて、その合計電流を電流出力端子2101を通って出力するようにしてもよい。
図32は、図22の構成において、電流源トランジスタが2つある場合の一例を示す。図32では、電流源トランジスタ3201aは、ビデオ電流信号線1801jから電流が入力される。一方、電流源トランジスタ3201bは、ビデオ電流信号線1801iから電流が入力される。そのため、電流源トランジスタ3201aと電流源トランジスタ3201bとでは、大きさの異なる電流を出力することが出来る。そして、その電流を電流出力端子2101を通って出力するかどうかは、スイッチ3202a、3202bなどを用いて制御する。さらに、スイッチ3202a、3202bのオンオフをビデオ信号を用いて制御すれば、電流出力端子2101を通って出力される電流の大きさは、ビデオ信号に応じた大きさにすることが出来る。例えば、電流源トランジスタ3201aが出力する電流値をI0、電流源トランジスタ3201bが出力する電流値をI0×2とすれば、2ビットの階調を表現することが可能となる。電流源トランジスタの数をさらに増やし、各々の電流の大きさを2のべき乗にすれば、さらに多ビットの階調を表現することが出来る。
また、図29では、電流源トランジスタが並列に配置されていたが、これに限定されない。図33は、電流源トランジスタを直列に配置する場合の例を示す。動作については、制御線3301を制御することにより、図34に示すように、電流源トランジスタ2201cにビデオ電流信号線1801から電流を入力して、電流源トランジスタ2201dから電流を出力する場合と、図35に示すように、電流源トランジスタ2201cから電流源トランジスタ2201dに電流を入力する場合とがある。このように配置することにより、ビデオ電流信号線1801から電流を入力する動作と、電流出力端子2101を通って電流を出力する動作とを、同時に行うことが出来る。
なお、図22〜33まで、さまざまな構成の電流源回路を示したが、これに限定されない。基本的な構成や電流源トランジスタの数や極性や配置、電流の流れる向きなどに関して、各々の構成を組み合わせたり、各々の構成における概念を組み合わせることによって、さらに別の構成を用いることが出来る。つまり、電流源回路として動作するものであれば、任意の構成を用いることができる。
なお、図22〜33まで示した電流源回路の構成に関して、各部分のスイッチの配置や数、それに伴う接続関係などについて、変形することも容易に出来る。つまり、電流源回路として正常に動作するのであれば、どこにいくつスイッチがあってもよく、複数のスイッチを1つにまとめたり、接続関係を変形して、スイッチを追加したり削除したりしてもよい。
なお、電流源回路の構成については、国際公開第 03/038793号パンフレット、国際公開第 03/038794号パンフレット、国際公開第 03/038795号パンフレット、国際公開第 03/038796号パンフレット、国際公開第 03/038797号パンフレットに記載されており、その内容を本発明に適用したり、本発明と組み合わせることが出来る。
なお、本実施の形態で説明した内容は、実施の形態1〜2で説明した構成の一部を詳細に述べたものに相当する。よって、実施の形態1〜2で説明した内容は、本実施の形態にも適用できる。
また、本発明は、これに限定されず、その要旨を変更しない範囲であれば様々な変形が可能である。
なお、本実施の形態で示す構成を、実施の形態1〜2の構成と組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
図18などに示すように、画素の表示に応じた大きさのビデオ信号電圧と、画素の表示に応じた大きさのビデオ信号電流とを供給する必要がある。つまり、ビデオ信号電圧とビデオ信号電流とは、相互に関連した大きさとなっている。そこで、本実施の形態では、ビデオ信号電圧とビデオ信号電流とを供給する回路について述べる。
まず、全体の構成を図36に示す。電圧電流供給回路5011には、オリジナル信号入力端子5012から信号が入力される。そして、その信号に応じて、電流出力端子5013から信号電流が出力され、電圧出力端子5014から信号電圧が出力される。電流出力端子5013と電圧出力端子5014は、スイッチ5001、5002を介して、被設定回路5021の入力端子5022と接続されている。なお、被設定回路5021とは、電圧電流供給回路5011によって電流を設定される回路を指す。
被設定回路5021は、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧を使って、プリチャージされ、その後、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から供給される信号電流を使って、電流設定される。その結果、被設定回路5021は、それを構成するトランジスタの電流特性のバラツキの影響をほとんど受けずに、正確な電流を供給できるようになる。
なお、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧は、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されて、定常状態になったとき、つまり、信号の書き込みが完了したときと、概ね等しい電圧値になっている。したがって、電圧出力端子5014から信号電圧を供給して、プリチャージすることにより、その後、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されたとき、すばやく定常状態にすることが出来る。
すなわち、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧の大きさと、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から供給される信号電流の大きさとは、互いに、関連した大きさとなっている。
なお、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から、被設定回路5021の入力端子5022へ、電流を供給する場合、電流の向きに注意する必要がある。つまり、電圧電流供給回路5011から外へ電流が流れていく場合(吐き出しタイプと呼ぶことにする)は、被設定回路5021では、中へ電流が流れ込む(吸い込みタイプと呼ぶことにする)ようにしておく必要がある。この場合は、電圧電流供給回路5011の方が電位が高く、電圧電流供給回路5011から被設定回路5021の方へ電流が流れることになる。また、電圧電流供給回路5011から中へ電流が流れ込む場合(吸い込みタイプの場合)は、被設定回路5021では、外へ電流が流れていく(吐き出しタイプの場合)ようにしておく必要がある。この場合は、電圧電流供給回路5011の方が電位が低く、被設定回路5021から電圧電流供給回路5011の方へ電流が流れることになる。
電圧電流供給回路5011も被設定回路5021も両方が、吸い込みタイプや吐き出しタイプの場合は、電流の流れが正常ではないため、正常に動作しない。よって、電圧電流供給回路5011と被設定回路5021とについて、吸い込みタイプか吐き出しタイプかを調節しておく必要がある。
まず、被設定回路5021の構成について、簡単に述べる。図37、38に、吐き出しタイプの場合の被設定回路5021の構成例を示す。図37では、電流源として動作することになるトランジスタ3701がPチャネル型の場合を示しており、図38では、Nチャネル型の場合を示している。
なお、容量素子3703、3803は、トランジスタ3701、3801のゲート・ソース間電圧を保持する機能を果たす。ただし、トランジスタ3701、3801のゲート容量などにより、省略することも可能である。
なお、図38では、トランジスタ3801のソース端子は、被設定回路5021の入力端子5022に接続されており、定電位線に接続されていない。そのため、トランジスタ3801のソース電位は、動作状態によって、変化する可能性がある。したがって、トランジスタ3801のソース電位が変化しても、トランジスタ3801のゲート・ソース間電圧が変化しないようにするため、端子3805は、トランジスタ3801のソース端子に接続することが望ましい。また、トランジスタ3801のゲート端子とドレイン端子を接続させておいてもよい。
なお、被設定回路5021のトランジスタは、電圧電流供給回路5011から供給される信号を用いて、所定の電流を供給することが出来るように、つまり、電流設定されることになる。そして、被設定回路5021のトランジスタは、別の回路や素子などに、所定の電流を供給し、電流源として動作することになる。しかし、図37、38では、簡単のため、被設定回路5021のトランジスタ(トランジスタ3701、3801)が、電流設定された後に、電流を供給する別の回路や素子などは、記載していない。
また、容量素子3703、3803の電荷を保持するため、スイッチを設ける場合が多いが、図37、38では、簡単のため、記載していない。
つまり、図37、38では、簡単のため、電圧電流供給回路5011から信号が供給されて、電流設定される状態における被設定回路5021の構成を示している。
図39、40に、吸い込みタイプの場合の被設定回路5021の構成例を示す。図40では、電流源として動作することになるトランジスタ4001がPチャネル型の場合を示しており、図39では、トランジスタ3901がNチャネル型の場合を示しており、図37、38と同様に考えることが出来る。
次に、図36における電圧電流供給回路5011の例を示す。電圧電流供給回路5011の場合も、電流を出力する部分に関しては、吸い込みタイプか吐き出しタイプかによって、構成が変わってくる。また、電圧を出力する部分に関しては、被設定回路5021の構成によって変わってくる。つまり、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧は、電流出力端子5013から信号電流が被設定回路5021に供給され、定常状態になったときの電圧、つまり、信号の書き込みが完了した時の電圧と、概ね等しくなっている必要がある。そのため、被設定回路5021が吸い込みタイプか吐き出しタイプか、また、トランジスタの極性はNチャネル型かPチャネル型か、チャネル幅Wとチャネル長Lの比率、などに合わせて、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧の大きさを制御する必要がある。
また、電圧電流供給回路5011のオリジナル信号入力端子5012には、信号として電圧を供給してもよいし、電流を供給してもよい。そこから供給された信号に基づいて、電流出力端子5013から信号電流を供給し、電圧出力端子5014から信号電圧を供給する。
一例として、被設定回路5021が、吸い込みタイプで、トランジスタ3901がNチャネル型である、図39の構成を持つ電圧電流供給回路5011について述べる。なお、ここでは図39の構成を持つ場合を示しているが、図40の構成を持っていても構わない。図41に構成を示す。
オリジナル信号入力端子5012からは、電圧が入力される。そして、オリジナル信号入力端子5012は、トランジスタ4101のゲート端子に接続されているため、オリジナル信号入力端子5012の電位によって、トランジスタ4101のゲート・ソース間電圧が変化し、端子4102からトランジスタ4101に流れる電流量が変化する。トランジスタ4103は、トランジスタ4101と直列に接続されているため、トランジスタ4101と同量の電流が流れる。トランジスタ4103のゲート端子とドレイン端子が接続されており、この接続されている部分にトランジスタ4105のゲート端子も接続されている。また、図41に示すように、トランジスタ4103とトランジスタ4105のソース端子またはドレイン端子は、端子4104を通して直列に接続されている。したがって、電流出力端子5013からは、トランジスタ4105のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W11/L11と、トランジスタ4103のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W12/L12との比率に応じた電流が出力される。ここで、(W12/L12)=α×(W11/L11)とする。すると、電流出力端子5013からは、トランジスタ4101(トランジスタ4103)に流れる電流のα倍の電流が流れることになる。
そして、トランジスタ4101のゲート電位が、電圧出力端子5014へ出力される。なお、オリジナル信号入力端子5012から電圧出力端子5014までの間に、電圧フォロワ回路のような増幅回路などを配置してもよい。
したがって、被設定回路5021の図39におけるトランジスタ3901には、電流出力端子5013から出力された電流が流れる。ここで、トランジスタ4101のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W13/L13と、トランジスタ3901のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W21/L21とを調節しておけば、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧が、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されて、定常状態になったとき、つまり、信号の書き込みが完了したときと、概ね等しい電圧値になる。つまり、(W21/L21)=α×(W13/L13)とすればよい。すると、トランジスタ4101のゲート・ソース間電圧と、トランジスタ3901のゲート・ソース間電圧とが、概ね等しくなり、電圧出力端子5014から信号電圧を供給することが、プリチャージしていることと概ね等しくなる。よって、プリチャージの後、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されたとき、すばやく定常状態にすることが出来る。
図41では、オリジナル信号入力端子5012は、Nチャネル型トランジスタのゲート端子に接続されていた。次に、オリジナル信号入力端子5012が、Pチャネル型トランジスタのゲート端子に接続されている場合の構成を図42に示す。オリジナル信号入力端子5012は、トランジスタ5101のゲート端子に接続されているため、オリジナル信号入力端子5012の電位によって、トランジスタ5101のゲート・ソース間電圧が変化し、トランジスタ5101に流れる電流量が変化し、その電流が電流出力端子5013から出力される。一方、トランジスタ6401のゲート端子は、トランジスタ5101のゲート端子に接続されている。ここで、トランジスタ5101のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W31/L31と、トランジスタ6401のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W32/L32とし、(W32/L32)=β×(W31/L31)とすると、トランジスタ6401やトランジスタ6402には、トランジスタ5101に流れる電流のβ倍の電流が流れることになる。
そして、トランジスタ6402のゲート電位が、増幅回路5301を介して、電圧出力端子5014へ出力される。なお、増幅回路5301は、入力電位と概ね等しい電位を出力するような回路であり、電圧フォロワ回路などが望ましい。ただし、これに限定されず、インピーダンスを変換するような機能を果たせばよい。なお、トランジスタ6402のゲート端子やドレイン端子から、十分多くの電荷が供給され、インピーダンス変換を行う必要が無い場合は、増幅回路5301を省略してもよい。
ここで、トランジスタ6402のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W33/L33と、図39におけるトランジスタ3901のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W21/L21とを調節しておけば、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧が、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されて、定常状態になったとき、つまり、信号の書き込みが完了したときと、概ね等しい電圧値になる。つまり、(W21/L21)=(W33/L33)/βとすればよい。すると、トランジスタ6402のゲート・ソース間電圧と、トランジスタ3901のゲート・ソース間電圧とが、概ね等しくなり、電圧出力端子5014から信号電圧を供給することが、プリチャージしていることと概ね等しくなる。よって、プリチャージの後、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されたとき、すばやく定常状態にすることが出来る。
図41、42では、オリジナル信号入力端子5012には、信号として電圧が入力されていた。次に、オリジナル信号入力端子5012に電流を入力する場合の構成を示す。
図43は、Pチャネル型トランジスタ4301に電流を入力する場合を示す。図43は、図42の構成に、Pチャネル型トランジスタ4301を追加した形になる。つまり、図42では、トランジスタ5101のゲート電位を、オリジナル信号入力端子5012を介して、直接制御していた。一方、図43では、Pチャネル型トランジスタ4301に電流を流すことによって、トランジスタ5101のゲート電位を制御している。それ以外の部分については、図43は、図42と同様なので、説明を省略する。
次に、図44は、Nチャネル型トランジスタ4401に電流を入力する場合を示す。図44は、図41の構成に、Nチャネル型トランジスタ4401を追加した形になる。図41の構成では、トランジスタ4101のゲート電位を、オリジナル信号入力端子5012を介して、直接制御していた。
一方、図44では、Nチャネル型トランジスタ4401に電流を流すことによって、トランジスタ4101のゲート電位を制御している。つまり、トランジスタ4101のゲート端子は、トランジスタ4401のゲート端子に接続され、トランジスタ4103のゲート端子は、トランジスタ4105のゲート端子に接続されている。したがって、トランジスタ4401に流れる電流に応じた電流が、トランジスタ4101とトランジスタ4103とトランジスタ4105に流れる。
ここで、トランジスタ4401のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W51/L51、トランジスタ4101のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W52/L52、トランジスタ4103のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W53/L53、トランジスタ4105のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W54/L54として、(W51/L51)=(W52/L52)/ε、(W53/L53)=(W54/L54)/ζとする。すると、トランジスタ4101、4103には、トランジスタ4401に流れる電流のε倍の電流が流れることになる。また、トランジスタ4105には、トランジスタ4103に流れる電流のζ倍の電流が流れることになる。
そして、トランジスタ4401のゲート電位が、増幅回路5301を介して、電圧出力端子5014へ出力される。ただし、これに限定されず、インピーダンス変換を行う必要が無い場合などは、増幅回路5301を省略してもよい。
ここで、トランジスタ4401のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W51/L51、トランジスタ4101のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W52/L52、トランジスタ4103のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W53/L53、トランジスタ4105のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W54/L54と、図39におけるトランジスタ3901のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W21/L21とを調節しておけば、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧が、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されて、定常状態になったとき、つまり、信号の書き込みが完了したときと、概ね等しい電圧値になる。つまり、(W21/L21)=(W51/L51)×ε×ζとすればよい。すると、トランジスタ4401のゲート・ソース間電圧と、トランジスタ3901のゲート・ソース間電圧とが、概ね等しくなり、電圧出力端子5014から信号電圧を供給することが、プリチャージしていることと概ね等しくなる。よって、プリチャージの後、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されたとき、すばやく定常状態にすることが出来る。
次に、被設定回路5021が、吸い込みタイプで、トランジスタ4001がPチャネル型である、図40の構成の場合の電圧電流供給回路5011について述べる。なお、簡単のため、図40において、端子3902と3904は接続され、端子4005は、被設定回路5021の入力端子5022(トランジスタ4001のソース端子)に接続されているものとする。
この場合、被設定回路5021のトランジスタ4001のソース端子は、被設定回路5021の入力端子5022に接続されている。したがって、トランジスタ4001のソース電位が、状態によって変化する。つまり、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されて、定常状態になったとき、つまり、信号の書き込みが完了したとき、被設定回路5021の入力端子5022の電位は、トランジスタ4001のソース端子が定常状態になったときの電位である。したがって、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧の大きさは、定常状態になったときのトランジスタ4001のソース電位の大きさにする必要がある。
図45に、オリジナル信号入力端子5012に電圧を入力する場合で、オリジナル信号入力端子5012が、Pチャネル型のトランジスタ5101のゲート端子に接続されている場合の構成を示す。
図45は、図42におけるトランジスタ6402を、Nチャネル型から、Pチャネル型のトランジスタ4502に変更したものに相当する。つまり、トランジスタ5101のゲート端子は、トランジスタ6401のゲート端子とに接続されている。したがって、トランジスタ5101に流れる電流に応じた電流が、トランジスタ6401とトランジスタ4502に流れる。ここで、トランジスタ5101のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W61/L61、トランジスタ6401のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W62/L62、トランジスタ4502のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W63/L63として、(W61/L61)=(W62/L62)/ηとする。すると、トランジスタ6401には、トランジスタ5101に流れる電流のη倍の電流が流れることになる。
そして、トランジスタ4502のソース電位が、増幅回路5301を介して、電圧出力端子5014へ出力される。ただし、これに限定されず、インピーダンス変換を行う必要が無い場合などは、増幅回路5301を省略してもよい。
ここで、トランジスタ5101のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W61/L61、トランジスタ6401のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W62/L62、トランジスタ4502のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W63/L63と、図40におけるトランジスタ4001のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W22/L22とを調節しておけば、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧が、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されて、定常状態になったとき、つまり、信号の書き込みが完了したときと、概ね等しい電圧値になる。つまり、(W22/L22)=(W63/L63)/ηとすればよい。すると、トランジスタ4502のゲート・ソース間電圧と、トランジスタ4001のゲート・ソース間電圧とが、概ね等しくなり、電圧出力端子5014から信号電圧を供給することが、プリチャージしていることと概ね等しくなる。よって、プリチャージの後、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されたとき、すばやく定常状態にすることが出来る。
次に、図46に、オリジナル信号入力端子5012に電圧を入力する場合で、オリジナル信号入力端子5012が、Nチャネル型トランジスタ4101のゲート端子に接続されている場合の構成を示す。
図46は、図41の構成に、トランジスタ4601、4602を追加したものに相当する。つまり、トランジスタ4103のゲート端子は、トランジスタ4601のゲート端子とトランジスタ4105のゲート端子とに接続されている。したがって、トランジスタ4101に流れる電流に応じた電流が、トランジスタ4601とトランジスタ4105に流れる。ここで、トランジスタ4103のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W71/L71、トランジスタ4601のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W72/L72、トランジスタ4105のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W73/L73として、(W71/L71)=(W72/L72)/θ=(W73/L73)/ιとする。すると、トランジスタ4601には、トランジスタ4103に流れる電流のθ倍の電流が流れ、トランジスタ4105には、トランジスタ4103に流れる電流のι倍の電流が流れることになる。
そして、トランジスタ4602のソース電位が、増幅回路5301を介して、電圧出力端子5014へ出力される。ただし、これに限定されず、インピーダンス変換を行う必要が無い場合などは、増幅回路5301を省略してもよい。
ここで、トランジスタ4103のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W71/L71、トランジスタ4601のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W72/L72、トランジスタ4105のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W73/L73、トランジスタ4602のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W74/L74と、図40におけるトランジスタ4001のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W22/L22とを調節しておけば、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧が、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されて、定常状態になったとき、つまり、信号の書き込みが完了したときと、概ね等しい電圧値になる。つまり、(W22/L22)=(W74/L74)×ι/θとすればよい。すると、トランジスタ4602のゲート・ソース間電圧と、トランジスタ4001のゲート・ソース間電圧とが、概ね等しくなり、電圧出力端子5014から信号電圧を供給することが、プリチャージしていることと概ね等しくなる。よって、プリチャージの後、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されたとき、すばやく定常状態にすることが出来る。
図47、48は、オリジナル信号入力端子5012に電流を入力する場合場合の構成を示す。図47は、図45にトランジスタ4701を追加して、電流を入力できるようにしたものに相当し、図48は、図46にトランジスタ4801を追加して、電流を入力できるようにしたものに相当する。
このように、図41〜図48までは、電圧電流供給回路5011が吐き出しタイプの場合について述べてきた。しかし、被設定回路5021が図37や図38のように吐き出しタイプである場合、電圧電流供給回路5011を吸い込みタイプにする必要がある。ただし、吐き出しタイプの構成から吸い込みタイプの構成へ変更する場合は、トランジスタの極性を変更するだけでよい。例えば、図41を吸い込みタイプに変更した場合の構成を図49に示す。このように、各トランジスタの極性を逆にし、各配線の電位を変更すればよい。
(実施の形態5)
実施の形態4では、電圧電流供給回路5011と被設定回路5021とが、そのまま接続されていた。本実施の形態では、図50に示すように、電圧電流供給回路5011と被設定回路5021との間に電流記憶回路5031が挿入されている場合について述べる。
図50に示すように、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が電流記憶回路5031に出力され、電流記憶回路5031において、電流設定が行われ、電流値が記憶される。そのとき、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から、信号電圧が被設定回路5021に出力される。そのため、被設定回路5021では、プリチャージが行われることになる。その後、電流記憶回路5031から被設定回路5021へ信号電流が出力され、被設定回路5021において電流が設定される。なお、電流記憶回路5031から被設定回路5021へ出力される電流の大きさは、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から電流記憶回路5031に出力される電流の大きさと比例関係にある。あるいは、電流記憶回路5031の構成によっては、概ね等しくなる。
なお、図36のビデオ信号電圧とビデオ信号電流とを供給する回路の構成を用いる場合は、電圧電流供給回路5011と被設定回路5021とが、各々、どちらが吸い込みタイプであり、どちらが吐き出しタイプであるかを調整しておく必要があった。図50の構成の場合、電圧電流供給回路5011と被設定回路5021のタイプだけでなく、電流記憶回路5031のタイプも合わせて考慮する必要がある。
まず、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から電流記憶回路5031へ電流が入力される時と、電流記憶回路5031から被設定回路5021へ電流を出力する場合とで、電流記憶回路5031が同じタイプである場合について考える。例えば、電流記憶回路5031が吐き出しタイプの場合、電圧電流供給回路5011も被設定回路5021も吸い込みタイプにする必要がある。逆に、電流記憶回路5031が吸い込みタイプの場合、電圧電流供給回路5011も被設定回路5021も吐き出しタイプにする必要がある。つまり、電圧電流供給回路5011と被設定回路5021とは、同じタイプにする必要がある。
次に、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から電流記憶回路5031へ電流が入力される時と、電流記憶回路5031から被設定回路5021へ電流を出力する場合とで、電流記憶回路5031が逆のタイプである場合について考える。例えば、電圧電流供給回路5011から電流記憶回路5031へ入力されるときに吐き出しタイプで、電流記憶回路5031から被設定回路5021へ電流を出力する時に吸い込みタイプの場合、電圧電流供給回路5011は吸い込みタイプであり、被設定回路5021は吐き出しタイプにする必要がある。逆に、電圧電流供給回路5011から電流記憶回路5031へ入力されるときに吸い込みタイプで、電流記憶回路5031から被設定回路5021へ電流を出力する時に吐き出しタイプの場合、電圧電流供給回路5011は吐き出しタイプであり、被設定回路5021は吸い込みタイプにする必要がある。つまり、電圧電流供給回路5011と被設定回路5021とは、逆のタイプにする必要がある。
そこでまず、電圧電流供給回路5011も被設定回路5021も吐き出しタイプの場合において、電圧電流供給回路5011の構成について述べる。なお、電圧電流供給回路5011から電流記憶回路5031へ入力される時の電流の大きさをI1、電流記憶回路5031から被設定回路5021へ出力される時の電流の大きさをI2とするとき、I2=I1×κであるとする。
まず、被設定回路5021は、吐き出しタイプであり、図37の構成と同様に、Pチャネル型のトランジスタ3701が用いられているとする。その場合の電圧電流供給回路5011の構成の例を図51に示す。
図51において、オリジナル信号入力端子5012からは、電圧が入力される。そして、オリジナル信号入力端子5012は、トランジスタ5101のゲート端子に接続されているため、オリジナル信号入力端子5012の電位によって、トランジスタ5101のゲート・ソース間電圧が変化し、トランジスタ5101に流れる電流量が変化する。
そして、被設定回路5021のトランジスタ3701には、電流記憶回路5031から出力された電流が流れる。電流記憶回路5031から被設定回路5021へ出力された電流は、電圧電流供給回路5011から電流記憶回路5031へ入力された電流のκ倍の大きさである。
そして、トランジスタ5101のゲート電位が、電圧出力端子5014へ出力される。なお、オリジナル信号入力端子5012から電圧出力端子5014までの間に、電圧フォロワ回路のような増幅回路などを配置してもよい。
ここで、トランジスタ5101のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W81/L82と、トランジスタ3701のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W23/L23とを調節しておけば、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧が、電流記憶回路5031から被設定回路5021へ信号電流が供給されて、定常状態になったとき、つまり、信号の書き込みが完了したときと、概ね等しい電圧値になる。つまり、(W23/L23)=κ×(W82/L82)とすればよい。すると、トランジスタ5101のゲート・ソース間電圧と、トランジスタ3701のゲート・ソース間電圧とが、概ね等しくなり、電圧出力端子5014から信号電圧を供給することが、プリチャージしていることと概ね等しくなる。よって、プリチャージの後、電流記憶回路5031の電流出力端子5033から信号電流が供給されたとき、すばやく定常状態にすることが出来る。
次に、図51では、オリジナル信号入力端子5012は、Pチャネル型トランジスタのゲート端子に接続されていたが、オリジナル信号入力端子5012が、Nチャネル型トランジスタのゲート端子に接続されている場合の構成を図52に示す。
図52において、オリジナル信号入力端子5012は、トランジスタ4101のゲート端子に接続されているため、オリジナル信号入力端子5012の電位によって、トランジスタ4101のゲート・ソース間電圧が変化し、端子4102からトランジスタ4101に流れる電流量が変化する。したがって、トランジスタ4101に流れる電流に応じた電流が、トランジスタ4103とトランジスタ4105に流れる。一方、トランジスタ4105のゲート端子は、トランジスタ4103のゲート端子に接続されている。また、トランジスタ4103およびトランジスタ4105のソース端子またはドレイン端子は、端子4104によって接続されている。ここで、トランジスタ4103のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W91/L91と、トランジスタ4105のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W92/L92とし、(W92/L92)=λ×(W92/L92)とすると、トランジスタ4105には、トランジスタ4101やトランジスタ4103に流れる電流のλ倍の電流が流れることになる。
そして、トランジスタ4105のゲート電位が、増幅回路5301を介して、電圧出力端子5014へ出力される。ただし、これに限定されず、インピーダンス変換を行う必要が無い場合などは、増幅回路5301を省略してもよい。
ここで、トランジスタ4103のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W91/L91、トランジスタ4105のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W92/L92と、図37におけるトランジスタ3901のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W23/L23とを調節しておけば、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧が、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されて、定常状態になったとき、つまり、信号の書き込みが完了したときと、概ね等しい電圧値になる。つまり、(W23/L23)=λ×(W91/L91)とすればよい。すると、トランジスタ4105のゲート・ソース間電圧と、トランジスタ3701のゲート・ソース間電圧とが、概ね等しくなり、電圧出力端子5014から信号電圧を供給することが、プリチャージしていることと概ね等しくなる。よって、プリチャージの後、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されたとき、すばやく定常状態にすることが出来る。
図51、52では、オリジナル信号入力端子5012には、信号として電圧が入力されていた。次に、オリジナル信号入力端子5012に電流を入力する場合の構成を示す。
図53は、Pチャネル型トランジスタ5303に電流を入力する場合を示す。図53は、図51の構成に、Pチャネル型トランジスタ5303を追加した形になる。つまり、図51では、トランジスタ5101のゲート電位を、オリジナル信号入力端子5012を介して、直接制御していた。一方、図53では、Pチャネル型トランジスタ5303に電流を流すことによって、トランジスタ5101のゲート電位を制御している。それ以外の部分については、図53は、図51と同様なので、説明を省略する。なお、図53において、5102はトランジスタ5101とトランジスタ5303とを結ぶ配線である。
図53では、オリジナル信号入力端子5012から、Pチャネル型トランジスタ5303に電流を入力する場合を示した。次に、図54に、Nチャネル型トランジスタ5401に電流を入力する場合を示す。
図54は、図52の構成に、Nチャネル型トランジスタ5401を追加した形になる。図52では、トランジスタ4101のゲート電位を、オリジナル信号入力端子5012を介して、直接制御していた。一方、図53では、増幅回路5301に電流を流すことによって、トランジスタ4101のゲート電位を制御している。つまり、トランジスタ4101のゲート端子は、トランジスタ5301のゲート端子に接続されいる。したがって、トランジスタ5401に流れる電流に応じた電流が、トランジスタ4101とトランジスタ4103とトランジスタ4105に流れる。それ以外の部分については、図54は、図53と同様なので、説明を省略する。
次に、被設定回路5021が、吐き出しタイプで、トランジスタ3801がNチャネル型である、図38の構成の場合の電圧電流供給回路5011について述べる。なお、簡単のため、図38において、端子3702と3704は接続され、端子3805は、被設定回路5021の入力端子5022(トランジスタ3801のソース端子)に接続されているものとする。
この場合、被設定回路5021のトランジスタ3801のソース端子は、被設定回路5021の入力端子5022に接続されている。したがって、トランジスタ3801のソース電位が、状態によって変化する。つまり、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されて、定常状態になったとき、つまり、信号の書き込みが完了したとき、被設定回路5021の入力端子5022の電位は、トランジスタ3801のソース端子が定常状態になったときの電位である。したがって、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧の大きさは、定常状態になったときのトランジスタ3801のソース電位の大きさにする必要がある。
そこで、オリジナル信号入力端子5012に電圧を入力する場合で、オリジナル信号入力端子5012が、Pチャネル型トランジスタ5101のゲート端子に接続されている場合の構成を図55に示す。
図55では、トランジスタ5101のゲート端子は、トランジスタ5503のゲート端子とに接続され、トランジスタ5506のゲート端子は、トランジスタ5508のゲート端子とに接続されている。また、トランジスタ5101、5503、5509は配線5504によって図55のように接続されており、トランジスタ5508と5506は配線5507によって図55のように接続されている。したがって、トランジスタ5101に流れる電流に応じた電流が、トランジスタ5503とトランジスタ5506とトランジスタ5508とに流れる。ここで、トランジスタ5101のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W101/L101、トランジスタ5503のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W102/L102、トランジスタ5506のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W103/L103、トランジスタ5508のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W104/L104として、(W101/L101)=(W102/L102)/μ、(W103/L103)=(W104/L104)/νとする。すると、トランジスタ5509には、トランジスタ5101に流れる電流の(μ×ν)倍の電流が流れることになる。
そして、トランジスタ5509のソース電位が、増幅回路5301を介して、電圧出力端子5014へ出力される。ただし、これに限定されず、インピーダンス変換を行う必要が無い場合などは、増幅回路5301を省略してもよい。
ここで、トランジスタ5101のゲート端子は、トランジスタ5503のゲート端子とに接続され、トランジスタ5506のゲート端子は、トランジスタ5508のゲート端子とに接続されている。したがって、トランジスタ5101に流れる電流に応じた電流が、トランジスタ5503とトランジスタ5506とトランジスタ5508とに流れる。ここで、トランジスタ5101のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W101/L101、トランジスタ5503のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W102/L102、トランジスタ5506のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W103/L103、トランジスタ5508のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W104/L104、トランジスタ5509のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W105/L105と、図38におけるトランジスタ3801のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W23/L23とを調節しておけば、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧が、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されて、定常状態になったとき、つまり、信号の書き込みが完了したときと、概ね等しい電圧値になる。つまり、(W23/L23)=(W105/L105)/(μ×ν)とすればよい。すると、トランジスタ5509のゲート・ソース間電圧と、トランジスタ3801のゲート・ソース間電圧とが、概ね等しくなり、電圧出力端子5014から信号電圧を供給することが、プリチャージしていることと概ね等しくなる。よって、プリチャージの後、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されたとき、すばやく定常状態にすることが出来る。
次に、オリジナル信号入力端子5012に電圧を入力する場合で、オリジナル信号入力端子5012が、Nチャネル型のトランジスタ4101のゲート端子に接続されている場合の構成を図56に示す。
図56では、トランジスタ4103のゲート端子は、トランジスタ4105のゲート端子とに接続されており、トランジスタ5601のゲート端子は、トランジスタ4101のゲート端子とに接続されている。また、トランジスタ4103、4105、5602は端子4104によって接続され、トランジスタ4101とトランジスタ5601は端子4102によって接続されている。したがって、トランジスタ4101に流れる電流に応じた電流が、トランジスタ4103とトランジスタ4805とトランジスタ5601に流れる。ここで、トランジスタ4101のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W111/L111、トランジスタ4103のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W112/L112、トランジスタ4105のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W113/L113、トランジスタ5601のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W114/L114として、(W112/L112)=(W113/L113)/ξ、(W111/L111)=(W115/L115)/πとする。すると、トランジスタ4805には、トランジスタ4103やトランジスタ4101に流れる電流のξ倍の電流が流れ、トランジスタ5601やトランジスタ5602には、トランジスタ4103に流れる電流のπ倍の電流が流れることになる。
そして、トランジスタ5602のソース電位が、増幅回路5301を介して、電圧出力端子5014へ出力される。ただし、これに限定されず、インピーダンス変換を行う必要が無い場合などは、増幅回路5301を省略してもよい。
ここで、トランジスタ4101のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W111/L111、トランジスタ4103のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W112/L112、トランジスタ4105のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W113/L113、トランジスタ5601のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W114/L114、トランジスタ5602のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W115/L115と、図38におけるトランジスタ3801のチャネル幅Wとチャネル長Lの比率W23/L23とを調節しておけば、電圧電流供給回路5011の電圧出力端子5014から供給される信号電圧が、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されて、定常状態になったとき、つまり、信号の書き込みが完了したときと、概ね等しい電圧値になる。つまり、(W23/L23)=(W115/L115)×ξ/πとすればよい。すると、トランジスタ5602のゲート・ソース間電圧と、トランジスタ3801のゲート・ソース間電圧とが、概ね等しくなり、電圧出力端子5014から信号電圧を供給することが、プリチャージしていることと概ね等しくなる。よって、プリチャージの後、電圧電流供給回路5011の電流出力端子5013から信号電流が供給されたとき、すばやく定常状態にすることが出来る。
次に、図57、58では、オリジナル信号入力端子5012に電流を入力する場合場合の構成を示す。図57は、図55に、トランジスタ5701を追加して、電流を入力できるようにしたものに相当し、図58は、図56に、トランジスタ5801を追加して、電流を入力できるようにしたものに相当する。なお、図57で、端子5504はトランジスタ5101、5701、5503、5509を接続し、端子5507はトランジスタ5506とトランジスタ5508とを接続する。また、図58で、端子4104は、トランジスタ4105、4103、5602を接続し、端子4102はトランジスタ4101、5801、5601を接続する。
このように、図51〜図58までは、電圧電流供給回路5011が吐き出しタイプの場合について述べてきた。しかし、被設定回路5021が図39や図40のように吸い込みタイプである場合、電圧電流供給回路5011を吸い込みタイプにする必要がある。ただし、吐き出しタイプの構成から吸い込みタイプの構成へ変更する場合は、トランジスタの極性を変更するだけでよい。例えば、図52を吸い込みタイプに変更した場合の構成を図59に示す。このように、各トランジスタの極性を逆にし、各配線の電位を変更すればよい。
次に、図50における電流記憶回路5031の構成について述べる。電流記憶回路5031は、記憶電流入力端子5032から電流が入力され、記憶電流出力端子5033から電流が出力されるような回路であれば、どのような構成でもよい。
例としては、図21や図22〜図35において述べたような構成を用いればよい。つまり、図21における電流入力端子2102が、図50における電流記憶回路5031の記憶電流入力端子5032に相当し、図21における電流出力端子2101が、図50における電流記憶回路5031の記憶電流出力端子5033に相当する。
図60では、図22の構成を用いた場合の電流記憶回路5031の一例を示す。同様に、図61は、図28の構成を用いた場合の電流記憶回路の一例を、図62は、図26の構成を用いた場合の電流記憶回路の一例を示す。図60の場合、吸い込みタイプに相当し、図61の場合、吐き出しタイプに相当し、図62の場合、電流を入力する部分と出力する部分とで、タイプが逆になっているものに相当する。
このように、吸い込みタイプか吐き出しタイプかなどを適宜選択することにより、電流記憶回路5031を構成することが出来る。
(実施の形態6)
実施の形態5での図50では、間に電流記憶回路5031が挿入されている場合について述べた。つまり、図50では、電圧電流供給回路5011から電流記憶回路5031へは、電流出力端子5013から信号電流が供給されていた。しかし、これに限定されず、図36に示したように、信号電圧と信号電流とを入力するようにしてもよい。
そこで、図63に、電流記憶回路5031に、信号電圧と信号電流とを入力する場合について示す。
図63に示すように、電圧電流供給回路5041の第2電圧出力端子6343から信号電圧がスイッチ6303を経由して電流記憶回路5031に出力される。これは、プリチャージ動作に相当する。その後、電流出力端子5043からスイッチ5003を経由して、信号電流が電流記憶回路5031に出力され、電流記憶回路5031において、電流設定が行われ、電流値が記憶される。そして、電圧電流供給回路5041の電圧出力端子5044から、スイッチ5001と出力端子5022を経由して、被設定回路5021に信号電圧が出力される。そのため、被設定回路5021では、プリチャージが行われることになる。その後、電流記憶回路5031からスイッチ5002と出力端子5022を経由して被設定回路5021へ信号電流が出力され、被設定回路5021において電流が設定される。なお、電流記憶回路5031から被設定回路5021へ出力される電流の大きさは、電圧電流供給回路5041の電流出力端子5043から電流記憶回路5031に出力される電流の大きさと比例関係にある。あるいは、電流記憶回路5031の構成によっては、概ね等しくなる。
なお、図63においては、電流記憶回路5031と被設定回路5021とが、各々、吸い込みタイプであるか吐き出しタイプであるかによって、また、回路を構成するトランジスタの極性などによって、電圧電流供給回路5041の電圧出力端子5044と第2電圧出力端子6343とで、出力される電圧値を調整する必要がある。
つまり、電圧電流供給回路5041の電圧出力端子5044から出力される電圧は、被設定回路5021に対するプリチャージ動作になるような大きさにし、電圧電流供給回路5011の第2電圧出力端子6313から出力される電圧は、電流記憶回路5031に対するプリチャージ動作になるような大きさにする。
各々の電圧の大きさは、実施の形態4、5において述べたのと同様に、各トランジスタを流れる電流値とトランジスタの極性とトランジスタのサイズと、吸い込みタイプであるか吐き出しタイプであるか、などを調整することにより、生成することが出来る。
そこでまず、電圧電流供給回路5041も被設定回路5021も吐き出しタイプである場合における、電圧電流供給回路5041の構成について述べる。
まず、被設定回路5021は、吐き出しタイプであり、Pチャネル型トランジスタ3701が用いられている図37の構成であるとする。また、電流記憶回路5031は、吸い込みタイプであり、図60の構成であるとする。その場合の電圧電流供給回路5041の構成の例を図64に示す。これは、図51の構成に対して、トランジスタ6401、6402を追加した構成、もしくは、図42の構成に対して、トランジスタ6401のゲート電圧を出力するようにした構成であると言える。したがって、各トランジスタを流れる電流値とトランジスタサイズとを調節することにより、最適な信号電圧(プリチャージ電圧)を出力することができる。
次に、オリジナル信号入力端子5042が、Nチャネル型トランジスタのゲート端子に接続されている場合の構成を図65に示す。これは、図52の構成に対して、トランジスタ4101のゲート電圧を出力するようにした構成であると言える。したがって、各トランジスタを流れる電流値とトランジスタサイズとを調節することにより、最適な信号電圧(プリチャージ電圧)を出力することができる。
次に、オリジナル信号入力端子5042に電流を入力する場合の構成を示す。図66に、Pチャネル型トランジスタ5303に電流を入力する場合を示す。図66は、図64の構成に、Pチャネル型トランジスタ5303を追加した形になる。つまり、図64では、トランジスタ5101のゲート電位を、オリジナル信号入力端子5012を介して、直接制御していた。一方、図66では、Pチャネル型トランジスタ5303に電流を流すことによって、トランジスタ5101のゲート電位を制御している。それ以外の部分については、図66は、図64と同様なので、説明を省略する。
なお、増幅回路5301a、5301bを介して、電圧出力端子5044や第2電圧出力端子6343へ出力されているが、これに限定されず、インピーダンス変換を行う必要が無い場合は、省略してもよい。
次に、図67に、Nチャネル型トランジスタ5401に電流を入力する場合を示す。図67は、図65の構成に、Nチャネル型トランジスタ5401を追加した形になる。よって、詳しい説明を省略する。
次に、被設定回路5021が、吐き出しタイプで、トランジスタ3801がNチャネル型である、図38の構成の場合の電圧電流供給回路5041について述べる。なお、簡単のため、図38において、端子3702と3704は接続され、端子3705は、被設定回路5021の入力端子5022(トランジスタ3801のソース端子)に接続されているものとする。
そこでまず、オリジナル信号入力端子5042に電圧を入力する場合で、オリジナル信号入力端子5042が、Pチャネル型トランジスタ5101のゲート端子に接続されている場合の構成を図68に示す。これは、図55の構成に対して、トランジスタ5506のゲート電圧を出力するようにした構成であると言える。したがって、各トランジスタを流れる電流値とトランジスタサイズとを調節することにより、最適な信号電圧(プリチャージ電圧)を出力することができる。
なお、増幅回路5301a、5301bを介して、電圧出力端子5044や第2電圧出力端子6343へ出力されているが、これに限定されず、インピーダンス変換を行う必要が無い場合は、省略してもよい。
次に、オリジナル信号入力端子5042に電圧を入力する場合で、オリジナル信号入力端子5042が、Nチャネル型トランジスタ4101のゲート端子に接続されている場合の構成を図69に示す。これは、図56の構成に対して、トランジスタ4101のゲート電圧を出力するようにした構成であると言える。したがって、各トランジスタを流れる電流値とトランジスタサイズとを調節することにより、最適な信号電圧(プリチャージ電圧)を出力することができる。
次に、オリジナル信号入力端子5042に電流を入力する場合場合の構成を図70、71に示す。図70は、図68に、トランジスタ5701を追加して、電流を入力できるようにしたものに相当し、図71は、図69に、トランジスタ5801を追加して、電流を入力できるようにしたものに相当する。
なお、図64において、第2電圧出力端子6343には、ゲート端子の電圧を出力しているが、これに限定されない。、図64のトランジスタ6402の極性を電流記憶回路5031のトランジスタの極性に合わせて変更しすることによって図72のトランジスタ7202のように構成し、さらにそのソース端子の電圧を第2電圧出力端子6343に出力するようにしてもよい。これは、図65〜71についても同様である。
このように、図64〜図72までは、電圧電流供給回路5011も被設定回路5021も吐き出しタイプの場合について述べてきた。しかし、被設定回路5021が図39や図40のように吸い込みタイプである場合、電圧電流供給回路5011を吸い込みタイプにする必要がある。ただし、吐き出しタイプの構成から吸い込みタイプの構成へ変更する場合は、トランジスタの極性を変更するだけでよい。例えば、図65を吸い込みタイプに変更した場合の構成を図73に示す。このように、各トランジスタの極性を逆にし、各配線の電位を変更すればよい。
このように、吸い込みタイプか吐き出しタイプかなどを適宜選択することにより、様々な構成にすることが出来る。
(実施の形態7)
実施の形態5での図50では、電圧電流供給回路5011と被設定回路5021に間に電流記憶回路5031が挿入されている場合について述べた。これにより、信号電流を一旦、記憶したのち、被設定回路5021に電流を入力していた。そこで、同様に、電圧電流供給回路5011と被設定回路5021に間に、電圧記憶回路5051を入れてもよい。図50の構成に対して、電圧記憶回路5051を配置した場合の構成を、図74に示す。
ただし、これに限定されず、図63の構成に対して電圧記憶回路5051を配置してもよい。同様に、図63の構成において、電圧電流供給回路5041と電流記憶回路5031の間に、電圧記憶回路5051を配置してもよい。
次に、電圧記憶回路5051の構成例を図75に示す。電圧値を記憶する素子として、容量素子7501が配置されている。そして、増幅回路7502が配置されている。なお、増幅回路7502は、入力電位と概ね等しい電位を出力するような回路であり、電圧フォロワ回路などが望ましい。ただし、これに限定されず、インピーダンスを変換するような機能を果たせばよい。なお、インピーダンス変換を行う必要が無い場合は、増幅回路7501を省略してもよい。
なお、図76に示すように、容量素子(7501a、7501b)や増幅回路(7502a、7502b)を複数配置しても良い。その場合、図77に示すように、記憶電圧入力端子5052から電圧を入力しながら、記憶電圧出力端子5053から、別の大きさの電圧を出力することが出来る。これにより、動作タイミングをより柔軟に制御することが出来る。
同様に、図78に示すように、容量素子(7501a、7501b)を複数配置しても良い。これにより、動作タイミングをより柔軟に制御することが出来る
(実施の形態8)
実施の形態4〜7では、ビデオ信号電圧とビデオ信号電流とを供給する回路について述べた。本実施の形態では、実施の形態4〜7で述べた、ビデオ信号電圧とビデオ信号電流とを供給する回路を、実施の形態1〜3で述べた構成に適用する場合の対応関係について述べる。
まず、図18、19、10、20などの構成において、ビデオ電流信号線1801やビデオ電圧信号線101に、信号を供給する部分に、実施の形態4〜7で述べた、ビデオ信号電圧とビデオ信号電流とを供給する回路を配置した場合の構成を図79に示す。
これは、図50の構成を適用した場合に相当する。つまり、図50における電圧電流供給回路5011が、図79の電圧電流供給回路5011に相当し、図50における被設定回路5021が、図18、19、10、20などにおける画素に相当し、図50における電流記憶回路5031が、図79における電流源回路1807aに相当する。このような構成にすることにより、画素や電流源回路1807aに、適切な信号を供給することが出来、かつ、素早く定常状態にすることが出来る。
なお、図19や図17のように、電圧記憶回路1101a〜1101b、1702aa〜1702bbなどが配置されている場合は、図74の構成を適用したものに相当する。つまり、図74における電圧記憶回路5051が、図19や図17における電圧記憶回路1101a〜1101b、1702aa〜1702bbに相当する。
なお、図79において、電流源1807aが、図32のような構成の場合、ビデオ電流信号線は、ビデオ電流信号線1801iやビデオ電流信号線1801jなどのように、複数本あることになる。その場合の構成図を図88、図89に示す。オリジナル電圧信号入力端子8812aから電圧信号を入力し、オリジナル信号入力端子8812bから、電流を供給するために電圧信号を入力する。すると、ビデオ電流信号線1801iやビデオ電流信号線1801jから、電流が出力される。なお、図88、図89では、ビデオ電流信号線が2本の場合について示しているが、これに限定されない。
なお、電圧電流供給回路8811の中のトランジスタ8901やトランジスタ8902などのチャネル幅Wとチャネル長Lの比率については、各々のトランジスタでのチャネル幅Wとチャネル長Lの比率を足しあわせたものが、ビデオ電流信号線1801iやビデオ電流信号線1801jから出力される電流値の合計に相当する。したがって、ビデオ電流信号線の合計に流れる電流の大きさが最も大きい場合で想定して、チャネル幅Wとチャネル長Lの比率を決定すればよい。その結果、ビデオ電流信号線の合計に流れる電流の大きさが最も大きい場合は、オリジナル電圧信号入力端子8812aから入力する電圧信号の大きさは、オリジナル信号入力端子8812bから入力する電圧信号と概ね等しくすることができる。つまり、図79などの場合に当てはめると、図88や図89の場合は、ビデオ電流信号線の合計に流れる電流の大きさが最も大きい場合を想定して、チャネル幅Wとチャネル長Lの比率を決定すればよい。
なお、既に述べたように、トランジスタ8901やトランジスタ8902では、2のべき乗で、出力する電流の大きさが大きくなる。よって、チャネル長Lは、トランジスタ8901やトランジスタ8902などでは同じ大きさにして、チャネル幅Wを2のべき乗にしていけばよい。そして、各々のトランジスタでのチャネル幅Wとチャネル長Lの比率を足しあわせたもので、電流源回路1807aや画素などのトランジスタのチャネル幅Wとチャネル長Lを決定すればよい。その結果、ビデオ電流信号線の合計に流れる電流の大きさが、もっとも大きい場合は、オリジナル電圧信号入力端子8812aから入力する電圧信号の大きさは、オリジナル信号入力端子8812bから入力する電圧信号と概ね等しくすることが出来る。
次に、図63の構成を適用した場合を、図80に示す。このような構成にすることにより、画素や電流源回路1807aに、適切な信号を供給することが出来、かつ、素早く定常状態にすることが出来る。
次に、図36の構成を適用した場合を、図81に示す。このような構成にすることにより、電流源回路1807aに、適切な信号を供給することが出来、かつ、素早く定常状態にすることが出来る。なお、図81において、オリジナル信号入力端子5012とビデオ電圧信号線101とを接続して、同じ大きさの信号電圧を加えるようにしてもよい。
このように、実施の形態4〜7で述べた、ビデオ信号電圧とビデオ信号電流とを供給する回路を、実施の形態1〜3で述べた構成に自由に適用することが出来る。
(実施の形態9)
本実施の形態では、画素の構成例を示す。図82に、吐き出しタイプで、Pチャネル型トランジスタを用いた場合の構成例を示す。まず、図83に示すように、信号電圧を入力する場合は、スイッチ1209aaをオンにする。ただし、オフでも構わない。次に、図84に示すように、信号電流を入力する。
そしてその後、負荷であるEL素子8205aaに電流を供給し、発光させることが出来る。なお、負荷は、EL素子8205aaに限定されない。抵抗などのような素子、トランジスタ、EL素子、その他の発光素子、トランジスタと容量とスイッチなどで構成された電流源回路、任意の回路が接続された配線でもよいし、信号線、信号線とそれに接続された画素でもよい。その画素には、EL素子やFEDで用いる素子、その他電流を流して駆動する素子を含んでいてもよい。
なお、画素の構成は、少なくとも電流を入力するような方式であれば、どのような構成でもよい。例えば、図85や図86のような構成でもよい。また、吐き出しタイプか吸い込みタイプかを変更したり、トランジスタの極性を変更することなどにより、様々な構成にすることが出来る。また、図22〜28のような電流源回路と同様な構成を用いてもよい。
なお、様々な容量素子は、トランジスタのゲート容量などで代用することにより、省略することが出来る。
なお、これまで述べてきたさまざまな構成において、スイッチが各部分に配置されているが、その配置場所は、すでに述べた場所に限定されない。正常に動作する場所であれば、任意の場所にスイッチを配置することが可能である。
なお、スイッチは、電気的スイッチでも機械的なスイッチでも何でも良い。電流の流れを制御できるものなら、何を用いても良い。トランジスタでもよいし、ダイオードでもよいし、それらを組み合わせた論理回路でもよい。よって、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、そのトランジスタは、単なるスイッチとして動作するため、トランジスタの極性(導電型)は特に限定されない。ただし、オフ電流が少ない方が望ましい場合、オフ電流が少ない方の極性のトランジスタを用いることが望ましい。オフ電流が少ないトランジスタとしては、LDD領域を設けているもの等がある。また、スイッチとして動作させるトランジスタのソース端子の電位が、低電位側電源(Vss、Vgnd、0Vなど)に近い状態で動作する場合はnチャネル型を、反対に、ソース端子の電位が、高電位側電源(Vddなど)に近い状態で動作する場合はpチャネル型を用いることが望ましい。なぜなら、ゲート・ソース間電圧の絶対値を大きくできるため、スイッチとして、動作しやすいからである。なお、nチャネル型とpチャネル型の両方を用いて、CMOS型のスイッチにしてもよい。
なお、本発明におけるトランジスタは、どのようなタイプのトランジスタでもよいし、どのような基板上に形成されていてもよい。したがって、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、石英基板、セラミックス基板、ステンレス基板、プラスチックやアクリルに代表される可撓性を有する基板、単結晶基板、SOI基板などの基板を用いて、これらの基板の上に図1、図79または図82などで示したような回路をすべて形成しても良い。あるいは、図1、図79または図82などにおける回路の一部をある基板に形成し、図1、図79または図82における回路の別の一部を、別の基板に形成してもよい。つまり、図1、図79または図82における回路の全てが同じ基板上に形成されていなくてもよい。例えば、画素とゲート線駆動回路とは、ガラス基板上にTFTを用いて形成し、信号線駆動回路(もしくはその一部)は、単結晶基板上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で接続してガラス基板上に配置してもよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。
(実施の形態10)
本実施の形態1〜3では、画素へ、信号電圧をプリチャージとして入力して、その後、信号電流を入力する、という動作の場合について述べた。ただし、これに限定されない。
例えば、信号電流を入力せずに、信号電圧だけを画素や信号線に入力して、動作させてもよい。ただしこの場合、各画素の輝度がばらついてしまう。しかし、動画などを表示する場合であれば、輝度のばらつきは目立たない。よって、信号電圧のみ入力して、信号電流を画素や信号線に入力しないようにすれば、各電流源部分で流れる電流を止めることができるので、消費電力を低減できる。
そして、静止画を表示する場合は、各画素の輝度のバラツキを認識しやすくなる。そのため、本実施の形態1〜3で述べたのと同様に、信号電圧を入力した後、信号電流を入力し、輝度バラツキの影響を低減することが望ましい。
このように、画素や信号線に、信号電圧のみを入力する場合の動作を、電圧入力モードと呼び、信号電圧をプリチャージとして入力した後、信号電流を入力する場合の動作を、電流入力モードと呼ぶことにする。
電圧入力モードでは、各部分の電流源や増幅回路の動作を止めることが可能なため、消費電力を低減できる。ただし、輝度のバラツキが生じてしまう。
一方、電流入力モードでは、消費電力を低減することは難しいが、輝度バラツキの影響を低減できる。
そこで、状況に合わせて、電圧入力モードと電流入力モードとを切り替えて動作させてもよい。例えば、静止画を表示させる場合、あるいは、所定の期間以上、静止画を表示させる場合は、電流入力モードで動作させ、それ以外の時には、電圧入力モードで動作させてもよい。例えば、1秒以上、静止画を表示させる場合は、電流入力モードで動作させる、として動作させてもよい。
または、表示面積のうち、所定の割合の面積以上の領域の画像が変化する場合は、電流入力モードで動作させ、それ以外の時には、電圧入力モードで動作させてもよい。例えば、画面の半分以上の領域で画像が変化する場合は、電流入力モードで動作させてもよい。
または、その両者を組み合わせて、所定の期間、あるいは、所定の領域で、画像が変化する場合は、電流入力モードで動作させ、それ以外の時には、電圧入力モードで動作させてもよい。
(実施の形態11)
本発明を用いた電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。それらの電子機器の具体例を図87に示す。
図87(A)は発光装置であり、筐体13001、支持台13002、表示部13003、スピーカー部13004、ビデオ入力端子13005等を含む。本発明は表示部13003を構成する電気回路に用いることができる。また本発明により、図87(A)に示す発光装置が完成される。発光装置は自発光型であるためバックライトが必要なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部とすることができる。なお、発光装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
図87(B)はデジタルスチルカメラであり、本体13101、表示部13102、受像部13103、操作キー13104、外部接続ポート13105、シャッター13106等を含む。本発明は、表示部13102を構成する電気回路に用いることができる。また本発明により、図87(B)に示すデジタルスチルカメラが完成される。
図87(C)はパーソナルコンピュータであり、本体13201、筐体13202、表示部13203、キーボード13204、外部接続ポート13205、ポインティングマウス13206等を含む。本発明は、表示部13203を構成する電気回路に用いることができる。また本発明により、図87(C)に示す発光装置が完成される。
図87(D)はモバイルコンピュータであり、本体13301、表示部13302、スイッチ13303、操作キー13304、赤外線ポート13305等を含む。本発明は、表示部13302を構成する電気回路に用いることができる。また本発明により、図87(D)に示すモバイルコンピュータが完成される。
図87(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体13401、筐体13402、表示部A13403、表示部B13404、記録媒体(DVD等)読み込み部13405、操作キー13406、スピーカー部13407等を含む。表示部A13403は主として画像情報を表示し、表示部B13404は主として文字情報を表示するが、本発明は、表示部A、B13403、13404を構成する電気回路に用いることができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。また本発明により、図87(E)に示すDVD再生装置が完成される。
図87(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体13501、表示部13502、アーム部13503を含む。本発明は、表示部13502を構成する電気回路に用いることができる。また本発明により、図87(F)に示すゴーグル型ディスプレイが完成される。
図87(G)はビデオカメラであり、本体13601、表示部13602、筐体13603、外部接続ポート13604、リモコン受信部13605、受像部13606、バッテリー13607、音声入力部13608、操作キー13609、接眼部13610等を含む。本発明は、表示部13602を構成する電気回路に用いることができる。また本発明により、図87(G)に示すビデオカメラが完成される。
図87(H)は携帯電話であり、本体13701、筐体13702、表示部13703、音声入力部13704、音声出力部13705、操作キー13706、外部接続ポート13707、アンテナ13708等を含む。本発明は、表示部13703を構成する電気回路に用いることができる。なお、表示部13703は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電流を抑えることができる。また本発明により、図87(H)に示す携帯電話が完成される。
なお、将来的に発光材料の発光輝度が高くなれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用いることも可能となる。
また、上記電子機器はインターネットやCATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情報を表示する機会が増してきている。発光材料の応答速度は非常に高いため、発光装置は動画表示に好ましい。
また、発光装置は発光している部分が電力を消費するため、発光部分が極力少なくなるように情報を表示することが望ましい。従って、携帯情報端末、特に携帯電話や音響再生装置のような文字情報を主とする表示部に発光装置を用いる場合には、非発光部分を背景として文字情報を発光部分で形成するように駆動することが望ましい。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。また本実施の形態の電子機器は、実施の形態1〜10に示したいずれの構成の半導体装置を用いても良い。