JP5115058B2 - 電子機器の制御装置及び電子機器の制御方法 - Google Patents

電子機器の制御装置及び電子機器の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は電子機器の制御装置及び電子機器の制御方法に係り、特にリモートコントローラで遠隔より制御する電子機器をリモートコントローラを用いることなく制御する電子機器の制御装置及び電子機器の制御方法に関する。
現在使われているテレビジョン受像機やオーディオ機器、エアーコンディショナーなどの電子機器は、本体の操作ボタンに触れるか、リモートコントローラ(以下、リモコン)を使って制御するのが一般的である。前者の場合は制御対象の電子機器の本体まで近付かなければならず、電子機器が操作者から遠くにある場合は制御が非常に面倒になる。この問題は後者のようにリモコンを用いることで解決される。
しかし、一度リモコンを手に取ってしまえばその後は移動を必要とせずに制御できるが、リモコンが操作者の近くにない場合はリモコンのある場所を探して取りに行かなくてはならない。これは、継続して制御を行うわけではなく何か一つ手軽に制御をしたい場合、例えばとりあえず電源だけを入れたいという場合などでは、操作者に煩わしさを感じさせてしまう。また、リモコンを使いたいがリモコンが見つからないという状況も多々起こり得る。
このような問題を解決するため、これまでに、リモコンのような遠隔操作機器を使わずに拍手音などの人間が発することのできる音で電子機器を制御する方法が特許文献1〜3に開示されている。
拍手音等で電子機器を制御する場合、周囲の雑音や、意図せずに生じる音による誤動作を少なくする必要がある。そこで特許文献1〜3では、周囲の雑音や、意図せずに生じる音に対する耐性を高めるために、拍手音の回数を増やしたり、一連の拍手音の前後に他の音が生じていないかを確認したりしている。また、ユーザ毎に電子機器を制御するための拍手のパターンを事前に登録している。
特開昭59−156024号公報 特開平01−137300号公報 特開2006−107452号公報
しかし、複数回の拍手音により電子機器を制御する場合、ユーザ毎に各拍手音を発生させる間隔が異なるため、拍手音の回数が正しく認識されずに誤動作が生じる恐れがある。更に、同一のユーザであっても、事前に登録された拍手のパターンと異なってしまい、拍手音の回数が正しく認識されないこともある。
本発明は、ユーザ毎に異なる拍手音の発生する間隔に対応して拍手音の回数を正しく認識でき、誤動作の少ない電子機器の制御装置及び電子機器の制御方法を提供する。また本発明は、拍手のパターンを事前に登録することなく電子機器を制御できる電子機器の制御装置及び電子機器の制御方法を提供する。
上記の課題を解決するため、本発明は(a)〜()を提供する。
(a)電子機器を制御するために発生させた互いに所定の時間間隔を設けた一連の音波を収音して音響−電気変換する収音器(101)と、前記収音器から出力された音声信号に基づいて前記一連の音波における個々の音波の発生タイミングに応じたエッジ信号を生成するエッジ信号抽出器(107)と、前記エッジ信号に基づいてエッジパルスを生成するエッジパルス生成器(108)と、前記収音器が前記一連の音波の未発生状態で前記一連の音波の最初の音波である第1の音波を収音し、前記エッジパルス生成器が前記第1の音波に対応した第1のエッジパルスを生成したとき、前記第1のエッジパルスを生成した第1の時点から第1の所定の時間t1が経過した後に前記一連の音波の2回目の音波である第2の音波が発生されたか否かを検出するための第1の時間幅t2を有する第1のゲートを生成し、前記エッジパルス生成器が前記第2の音波に対応した第2のエッジパルスを前記第1のゲート内で生成したとき、前記第2のエッジパルスを生成した第2の時点から第2の所定の時間が経過した後に前記一連の音波の3回目の音波である第3の音波が発生されたか否かを検出するための前記第1の時間幅より小なる第2の時間幅t3を有する第2のゲートを生成する判定処理回路(111、114)とを備え、前記第2の所定の時間は、前記第1の時点から前記第2の時点までの時間から前記第2の時間幅の1/2の時間を減じた時間t IN −(t 3 /2)であることを特徴とする電子機器の制御装置。
(b)前記判定処理回路は、前記一連の音波の4回目以降の音波である1または複数の第nの音波(nは4以上の整数)が発生されたか否かを検出するための1または複数の第mのゲート(mは3以上の整数でnより1小さい数)を生成し、前記第2のゲートと前記第mのゲートとにおける隣接するゲートの間隔を前記第2の所定の時間とするよう前記第mのゲートをそれぞれ生成することを特徴とする(a)に記載の電子機器の制御装置。
(c)前記判定処理回路は、前記一連の音波の4回目以降の音波である1または複数の第nの音波(nは4以上の整数)が発生されたか否かを検出するための1または複数の第mのゲート(mは3以上の整数でnより1小さい数)を生成し、前記第2のゲートと前記第mのゲートとにおける隣接するゲートの間隔を順次短くするよう前記第mのゲートをそれぞれ生成することを特徴とする(a)に記載の電子機器の制御装置。
(d)前記判定処理回路は、前記エッジパルス生成器が前記第3の音波に対応した第3のエッジパルスを生成した以降、前記第mのゲートをそれぞれ第n−1の音波に対応した第n−1のエッジパルスと第n−2の音波に対応した第n−2のエッジパルスとの間隔から所定の誤差時間だけ減じたタイミングで生成することを特徴とする(c)記載の電子機器の制御装置。
(e)前記判定処理回路は、前記第2の音波以降の音波をそれぞれの音波を検出するためのゲート内で検出しないとき、前記収音器への音波の入力が停止したことを示す無音フラグを生成することにより前記収音器への音波の入力が停止したことを確定し、前記判定処理回路が検出したエッジパルスの数に対して予め設定された制御動作を示す制御信号を生成することを特徴とする(a)ないし(d)いずれか一項に記載の電子機器の制御装置。
(f)前記収音器より出力された前記音声信号を複数の周波数帯域に分割し、分割した複数の周波数帯域それぞれの音声信号を前記エッジ信号抽出器に出力する帯域分割処理部(1101)を備え、前記エッジ信号抽出器は、前記複数の周波数帯域それぞれの音声信号に基づいて複数の前記エッジ信号を生成し、前記エッジパルス生成器は、前記複数のエッジ信号に基づいて複数の前記エッジパルスを生成することを特徴とする(a)ないし(e)いずれか一項に記載の電子機器の制御装置。
(g)電子機器を制御するために発生させた音波を収音する収音ステップと、前記音波を音響−電気変換して音声信号として出力する音響−電気変換ステップと、前記音声信号に基づいて前記音波の発生タイミングに応じたエッジ信号を生成するエッジ信号生成ステップと、前記エッジ信号に基づいてエッジパルスを生成するエッジパルス生成ステップと、前記エッジパルス生成ステップが前記エッジパルスを予め定めた第1の所定の時間tS生成しない状態で、前記収音ステップが前記電子機器を制御するための一連の音波の最初の音波である第1の音波を収音し、前記エッジパルス生成ステップが前記第1の音波に対応した第1のエッジパルスを生成したとき、前記第1のエッジパルスを生成した第1の時点から第2の所定の時間が経過した後に前記一連の音波の2回目の音波である第2の音波が発生されたか否かを検出するための第1の時間幅t2を有する第1のゲートを生成する第1のゲート生成ステップと、前記エッジパルス生成ステップが前記第2の音波に対応した第2のエッジパルスを前記第1のゲート内で生成したとき、前記第2のエッジパルスを生成した第2の時点から第3の所定の時間が経過した後に前記一連の音波の3回目の音波である第3の音波が発生されたか否かを検出するための前記第1の時間幅より小なる第2の時間幅t3を有する第2のゲートを生成する第2のゲート生成ステップとを含み、前記第3の所定の時間は、前記第1の時点から前記第2の時点までの時間から前記第2の時間幅の1/2の時間を減じた時間t IN −(t 3 /2)であることを特徴とする電子機器の制御方法。
(h)前記一連の音波の4回目以降の音波である1または複数の第nの音波(nは4以上の整数)が発生されたか否かを検出するための1または複数の第mのゲート(mは3以上の整数でnより1小さい数)を生成し、前記第2のゲートと前記第mのゲートとにおける隣接するゲートの間隔を前記第2の所定の時間とするよう前記第mのゲートをそれぞれ生成する第3のゲート生成ステップを更に含むことを特徴とする(g)に記載の電子機器の制御方法。
(i)前記一連の音波の4回目以降の音波である1または複数の第nの音波(nは4以上の整数)が発生されたか否かを検出するための1または複数の第mのゲート(mは3以上の整数でnより1小さい数)を生成し、前記第2のゲートと前記第mのゲートとにおける隣接するゲートの間隔を順次短くするよう前記第mのゲートをそれぞれ生成する第3のゲート生成ステップを更に含むことを特徴とする(g)に記載の電子機器の制御方法。
(j)前記エッジパルス生成ステップが前記第3の音波に対応した第3のエッジパルスを生成した以降、前記第3のゲート生成ステップは前記第mのゲートをそれぞれ第n−1の音波に対応した第n−1のエッジパルスと第n−2の音波に対応した第n−2のエッジパルスとの間隔から所定の誤差時間だけ減じたタイミングで生成することを特徴とする(i)記載の電子機器の制御方法。
(k)前記エッジパルス生成ステップが、前記第2の音波以降の音波に対応したエッジパルスをそれぞれの音波を検出するためのゲート内で生成しないとき、前記収音ステップによる音波の収音が停止されたことを示す無音フラグを生成し、音波の収音が停止したと確定するフラグ生成ステップと、前記エッジパルス生成ステップが生成したエッジパルスの数に対して予め設定された制御動作を示す制御信号を生成する制御ステップとを更に含むことを特徴とする(g)ないし(j)いずれか一項に記載の電子機器の制御方法。
(l)前記音響−電気変換ステップが生成した音声信号を複数の周波数帯域に分割し、分割した複数の周波数帯域それぞれの音声信号を生成する分割ステップとを更に含み、前記エッジ信号生成ステップが、前記複数の周波数帯域それぞれの音声信号に基づいて複数の前記エッジ信号を生成し、前記エッジパルス生成ステップが、前記複数のエッジ信号に基づいて複数の前記エッジパルスを生成することを特徴とする(g)ないし()いずれか一項に記載の電子機器の制御方法。

本発明によれば、拍手音等による電子機器の制御において、更に誤動作を少なくできる。
(第1の実施の形態)
図1は本発明になる電子機器の制御装置の第1の実施の形態を示すブロック図である。電子機器の制御装置は電子機器内に設けられ、操作者による電子機器の遠隔操作を実現する。第1の実施の形態の電子機器の制御装置は、操作者により発生させられた互いに所定の時間間隔を設けた一連の音波(例えば拍手音)により電子機器を制御する。
第1の実施の形態の電子機器の制御装置は、操作者の拍手音を収音するマイクロフォン(以下、マイクと略す)101と、マイク101からのアナログ音声信号を増幅するアンプ102と、アンプ102から出力されたアナログ音声信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ103と、A/Dコンバータ103から出力されたディジタル音声信号をソフトウェア処理により信号処理して拍手音を検出した後、本実施の形態特有の所定の判定処理を行って制御信号を生成して出力する中央処理装置(CPU)112を備える。
マイク101は、操作者が電子機器を制御するために発生させた互いに所定の時間間隔を設けた一連の音波を収音し、音響−電気変換する収音器である。マイク101は、音波を音響−電気変換したアナログ音声信号を出力する。アナログ音声信号は、アンプ102で後段のA/Dコンバータ103によるA/D変換のダイナミックレンジに対して最適な振幅レベルに増幅された後、A/Dコンバータ103に供給される。
A/Dコンバータ103に供給されたアナログ音声信号は、サンプリング周波数fsでサンプリングされてアナログ信号からディジタル信号へ変換された後、CPU112に供給される。なお、サンプリング周波数fsは、A/Dコンバータ103の入力音声信号の最高周波数の2倍以上の周波数である。
CPU112は、オフセット成分除去部104、拍手音検出処理部105及び判定処理部109を備える。オフセット成分除去部104は、A/Dコンバータ103からのディジタル音声信号よりオフセット成分を除去し、拍手音検出処理部105に出力する。オフセット成分については後述する。
拍手音検出処理部105は、絶対値化回路106、エッジ信号抽出器107及びエッジパルス生成器108を備える。絶対値化回路106は、入力されたディジタル音声信号を絶対値化処理し、エッジ信号抽出器107は絶対値化された音声信号からエッジ信号を抽出する。エッジパルス生成器108は、抽出されたエッジ信号に基づいてエッジパルスを生成する。
具体的には、エッジ信号抽出器107は入力された音声信号に基づいて、一連の音波における個々の音波の発生タイミングに応じたエッジ信号を生成し、エッジパルス生成器108はエッジ信号に基づいてエッジパルスを生成する。拍手音検出処理部105は、一連の音波を検出した検出信号としてエッジパルス(エッジ検出フラグ)を出力する。
続く判定処理部109はカウンタ110及び判定処理部111を備える。判定処理部111において、拍手音検出処理部105から供給されたエッジパルスとカウンタ110からのカウンタ値とに基づいて各種フラグを生成し、制御信号を制御対象となる電子機器の制御部へと送信する。
なお、この実施の形態では、A/Dコンバータ103から出力されたディジタル音声信号の処理は、CPU112によるソフトウェアで行う構成としているが、オフセット成分除去部104、拍手音検出処理部105をハードウェアで構成してもよいし、判定処理部109までもハードウェアで構成してもよい。特にオフセット成分除去部104と拍手音検出処理部105は信号成分のディジタル処理であるため、ハードウェアで構成し易い。ハードウェアで構成した場合には、電子機器のスタンバイ時にも電子機器に対する制御動作を実行させることが容易となる。
次に、図1に示した第1の実施の形態の電子機器の制御装置について、処理の順を追って詳しく説明する。図2は、図1のオフセット成分除去部104と拍手音検出処理部105とについて詳細に示したブロック図、図3は、A/Dコンバータ103の入出力信号を示した図である。
図2に示す波形信号201は、マイク101で収音された音波(拍手音)がアンプ102を経て、A/Dコンバータ103で変換されたディジタル信号の波形信号を表している。
ここで実際の波形信号は、図3にて波形信号301で示すように様々な周波数成分と振幅からなっているが、簡単に図示するため以降の波形信号は波形信号301の包絡線302とする。ただし、実際の信号処理は、包絡線302ではなく実際の波形信号301に対して行われている。
A/D変換される前のアナログ信号、及びA/D変換された後のディジタル信号は、A/Dコンバータ103の入力ダイナミックレンジ303に合わせて、信号成分にオフセット成分304がオフセットされている。図3に示す例では、ダイナミックレンジ303は0Vから3.3Vである。しかしながら、以降の処理では、オフセット成分304は処理の対象外なので不要である。
A/Dコンバータ103でアナログ信号をディジタル信号に変換する際、A/Dコンバータの種類にもよるが、図3のように無音時のレベル305が、A/Dコンバータ103のダイナミックレンジ303の中央になるように、電圧レベルを抵抗分割して設定する。無音時のレベル305は、波形信号301の振幅のおおよその平均値である。
A/Dコンバータ103から出力された波形信号201は、無音時のレベルがA/Dコンバータ103のダイナミックレンジの中央にある。図1及び図2のオフセット成分除去部104は、波形信号201のディジタル音声信号に対して低域フィルタ(LPF)208で高周波数成分を減衰させた信号を生成する。減算器209は、波形信号201のディジタル音声信号から高周波数成分を減衰させた信号を差し引くことで、オフセット分を取り除く。
ここで、LPF208が生成する高周波数成分を減衰させた信号は、波形信号201における無音時のレベルの近傍の信号成分を抽出したものである。LPF208の時定数を大きくすると、波形信号201における高周波数成分に対する追従が遅くなる。従ってLPF208は、波形信号201における無音時のレベルに相当する第1の低周波数成分だけを通過させることができる。すなわちLPF208は、波形信号201の振幅のおおよその平均値を通過させる。
減算器209は、波形信号201からLPF208の出力を減算することで、波形信号201の振幅の平均値が0となる波形信号を出力する。
A/Dコンバータ103の電圧レベルを抵抗分割した場合、抵抗のばらつきや温度特性があるので、無音時のレベル305がダイナミックレンジ303の中央とならないこともある。そこで、上述したオフセット成分除去部104を用いて、波形信号201の振幅の平均値が0となる波形信号を生成したが、同様の効果が得られるのであればこの方法に限らない。
また、LPF208は帯域が分割できるフィルタであればよく、帯域通過フィルタ(BPF)あるいは、高域フィルタ(HPF)としてもよい。
次に、図2に示す拍手音検出処理部105は、後続の処理を容易にするため、絶対値化回路106でオフセット成分除去部104から出力された信号の絶対値をとる。波形信号202は、絶対値化回路106から出力される絶対値化された波形信号を表しており、次段のエッジ信号抽出器107でエッジ信号が抽出される。
エッジ信号抽出器107では、まず、入力された波形信号202に基づいて低域フィルタ(LPF)210で高周波数成分の減衰処理をして波形信号203を生成する。乗算器211は、LPF210が出力した波形信号203に定数値kを掛けて、波形信号204を生成する。減算器212は、波形信号202から波形信号204を差し引いて得られた波形信号205を、コアリング処理部213に供給する。
ここで、LPF210は適切な遅延と波形信号を得ることを目的とし、LPF208よりも時定数を小さくし、LPF208における第1の低周波数成分より高い第2の低周波数成分を通過させる。従って、LPF210は波形信号202に含まれる話し声や周囲のノイズなどの第2の低周波数成分にも追従できる。これにより、波形信号202の周波数の高い立ち上がり部分はそのまま残るが、それ以外は負に落ち込んだ波形信号205が得られる。
その後、波形信号205に対して、コアリング処理部213で、ある閾値よりも小さい場合は“0”とするコアリング処理を施す。これにより、エッジ信号抽出器107は波形信号206で示すような、急激なエッジのみを持つ波形信号(エッジ信号)を生成することができる。
このとき、コアリング処理部213での閾値を、“0”ではなく適切な正の値を設定することで、波形信号205で残留していたノイズ除去も可能となる。
図2のエッジパルス生成器108は、エッジ信号抽出器107から出力された波形信号206(エッジ信号)に基づいてエッジパルスを生成する。ここで、エッジ信号を単にレベルスライスしてエッジパルスを生成することもできる。しかしながら、ノイズへの耐性やエッジ信号に対する感度をより向上させるため、本実施の形態では図4で示す方法を用いる。
図4に示す波形信号401は、図2の波形信号206を拡大したものであり、丸印は各サンプリングデータを示す。エッジパルス生成器108はサンプリングデータを保持するN個のメモリ(rm〜rmN-1)からなるリングメモリ402を備える。
現在時刻をt=0とすると、メモリrmには波形信号401におけるt=−N・Δtのサンプリングデータが保存され、メモリrmにはt=(−N+1)・Δtの値が保存される。同様に、波形信号401におけるt=(−N+2)・Δt、…、t=0の各サンプリングデータが、メモリrm、…、rmに順に保存される。リングメモリ402には、現在時刻t=0から過去N回分のサンプリングデータが保存される。なお、ΔtはA/Dコンバータ103でのA/D変換の周期である。
続いてt=Δtの時刻では、波形信号401におけるt=Δtのサンプリングデータがメモリrmに上書きされ更新される。すなわち現在時刻t=Δtにおいて最も古い時点のサンプリングデータ(ここでは、t=−N・Δt)を記憶しているメモリに、現在時刻のサンプリングデータが記憶される。メモリのrmからrmまではt=0に記憶した値と同じ値を保持している。同様に、Δt毎にメモリは順次一つずつ更新され、現在時刻から過去N回分の値を参照することができる。
エッジパルス生成器108はこのようなリングメモリ402において記憶されたN個のサンプリングデータのうち、記憶された時点が古いほうから順にx個(xはNよりも小さい)を加重平均したsumと、現在の値も含めた記憶された時点が新しいほうから順にx個を加重平均したsumとが、
sum−sum>yth
を満たすとき、エッジ信号が入力されたとみなし、図2の波形信号207のような所定のパルス幅を有するエッジパルスを出力する。本実施形態では、係数を1/4として加重平均値を求めた。なお、古い順からx個のサンプリングデータを記録した時点と現時点の値も含めた新しい順からx個のサンプリングデータを記録した時点とは時間的な間(間隙)があるようにxを設定する。すなわち、x+x<Nの関係となるような値とする。
本実施の形態では、上記したように間隙を設けたが、古い順からx個のサンプリングデータを記録した時点と現時点の値も含めた新しい順からx個のサンプリングデータを記録した時点とが隣接するようにxを設定してもよい。このときは、x+x=Nの関係となる。
ここで、コアリング処理部213でコアリング処理されて得られた波形信号206は、一つの大きなエッジだけを有するのではなく、図4に示す波形信号401のように実際には波形がうねっている。よってエッジパルス生成器108は、所定のパルス幅を有するエッジパルスを出力することにより不感帯を設け、一つの拍手に対して何度も検出してしまうことを避けている。
上記したythはエッジ検出の閾値であり、小さいほど拍手音を検出し易くなるが、周囲の雑音などでの誤検出も多くなる。一方で、ythが大きいほど誤検出は少なくなるが、拍手音も検出されにくくなる。そこで、拍手音を的確に検出でき、誤検出を極力少なくできるythを設定する。
この実施の形態のように、エッジパルス生成器108は波形の振幅値一つではなく、x個の値を加重平均化したsum、sumから差分を求めるため、波形がなまっていてもエッジ信号の差分値が大きくなり好ましい。また、リンギングやノイズに対する耐性が高く、良好なエッジ検出処理が可能となっている。
次に、図1に示す判定処理部109について詳しく説明する。判定処理部109は前述したように、エッジパルス生成器108から出力されるエッジパルスとカウンタ110からのカウント値とに基づいて、本実施の形態特有の判定処理を行う。
図5は判定処理部109の制御方法(判定処理アルゴリズム)を表したタイミングチャートである。図5は、電子機器を制御するために発生させる音波(拍手音)の回数が3回の場合を示した。以下に概要を説明する。
電子機器を制御するために発生させる拍手音や拍手音に類似したノイズが未発生状態である期間がtとなると、判定処理回路111は図5(C)に示す静寂フラグFを生成する。静寂フラグFが生成された後、マイク101がユーザにより発せられた第1の音波である拍手音を収音する。この第1の音波は、ユーザが電子機器を制御するために発生させようとする互いに所定の時間間隔を設けた一連の音波の、最初の音波である。エッジパルス生成器108は、図5(A)に示す第1の音波に対応した第1のエッジパルス501を生成する。判定処理回路111は、エッジパルス生成器108が第1のエッジパルス501を生成した第1の時点から、第1の所定の時間tが経過した後に、一連の音波の2回目の音波である第2の音波が発生されたか否かを検出するための図5(B)に示す時間幅tを有する2回目の拍手音用のゲート504を生成する。
次にユーザがゲート504内で一連の音波の第2の音波を発生させる。エッジパルス生成器108は、図5(A)に示す第2の音波に対応した第2のエッジパルス502を生成する。判定処理回路111は、エッジパルス生成器108が第2のエッジパルス502を生成した第2の時点から、第2の所定の時間tIN−(t/2)が経過した後に、一連の音波の3回目の音波である第3の音波が発生されたか否かを検出するための図5(B)に示す時間幅tを有する3回目の拍手音用のゲート505を生成する。
続いてユーザがゲート505内で一連の音波の第3の音波を発生させる。エッジパルス生成器108は、図5(A)に示す第3の音波に対応した第3のエッジパルス503を生成する。判定処理回路111は、エッジパルス生成器108が第3のエッジパルス503を生成した第3の時点から、第3の所定の時間tIN+(t/2)が経過した後に、マイク101への音波の入力が停止したことを示す無音フラグFを生成する。また判定処理回路111は、無音フラグFを生成したことによりマイク101への音波の入力が停止したことを確定する。
次に判定処理部109の判定動作を、図5のタイミングチャートと図6のフローチャートを併せて参照しながら順を追って説明する。本実施の形態では、図5における静寂フラグF、フラグF〜F、無音フラグFが全てセットされる構成例を好ましい制御方法とする。
まず、判定処理部109の判定処理回路111は、図5(C)に示す静寂フラグFがセットされているかどうか判定する(ステップS1)。静寂フラグFがセットされておらず、かつ、図5(A)に示すエッジパルスFが“0”である状態から、カウンタ110がカウントを開始する。カウント値は、カウント開始時刻(t=0)から図5(I)に示すように増加し、判定処理回路111はカウント値が規定値tに達するまでの一定期間t、図5(A)に示すようにエッジパルスFがセットされない状態(論理0の状態)が続くか否かを判定する。
エッジパルスFがセットされない状態が一定期間t続くと(ステップS2のYES、S3のYES)、判定処理回路111は静寂とみなして図5(C)に示すように静寂フラグFがセットされる(論理1となる)。これによりカウンタ110の時刻tが“0”にリセットされ、一連の判定動作がスタートする(ステップS4、S5)。
一定期間tが経過せず静寂フラグFがセットされないうちに、エッジパルスFがセットされた場合は、カウンタ110は時刻tを“0”にリセットし(ステップS2のNO、ステップS5)、再度カウントを始める。なお、オーバーフローを防ぐため、図5(I)に示すようにカウンタ110にはリミッタ値LMを設けておく。
静寂フラグFがセットされると、カウンタ110の時刻tは“0”からインクリメントされる(ステップS6)。このとき、静寂フラグFが“1”で、かつ、後述する1回目の拍手音のフラグFが初期値の“0”の状態(ステップS7のYES)で、1回目の拍手音に基づくエッジパルスFの入力待ち状態となる。
1回目の拍手音に基づくエッジパルスFが図5(A)に501で示すように入力されると、エッジパルスFが“1”であると判定され(ステップS8のYES)、判定処理回路111は1回目の拍手音のフラグFを図5(D)に示すようにセットして(論理“1”として)1回目の拍手と判定する(ステップS9)。カウンタ110は時刻tを再び“0”にセットして(ステップS10)、エッジパルスFの立ち上がりでカウンタ110は図5(I)に示すように再びカウントを開始する。
その後、静寂フラグFとフラグFが“1”で、かつ、後述する2回目の拍手音のフラグFが初期値の“0”の状態(ステップS11のYES)で、2回目の拍手音に基づくエッジパルスFの入力待ち状態となる。判定処理回路111は、2回目の拍手音に基づくエッジパルスFが図5(A)に502で示すように入力されて、エッジパルスFが“1”であると判定すると(ステップS12のYES)、エッジパルスFの立ち上がり時点tが、t≧t、かつ、t<t+tであるかを判定する(ステップS13)。
つまり判定処理回路111は、2回目の拍手音に基づくエッジパルスFの立ち上がり時点tが、図5(B)に示す時間幅tを持つ2回目の拍手音用のゲート504(ゲートフラグF)内であるかどうか判定し、ゲート504内であれば、図5(E)に示すように2回目の拍手音のフラグFがセットされる(ステップS14)。同時に、1回目の拍手音に基づくエッジパルスFの立ち上がり時点から2回目の拍手音に基づくエッジパルスFの立ち上がり時点tまでの値(時間)を、1回目の拍手音と2回目の拍手音のインターバル期間tINとして記憶し、カウンタ110は時刻tをt=0にリセットして再度カウントを始める(ステップS15)。
次に、静寂フラグFと各回の拍手音のフラグFとFとが“1”で、かつ、後述する3回目の拍手音のフラグFが初期値の“0”の状態(ステップS16のYES)で、3回目の拍手音に基づくエッジパルスFが図5(A)に503で示すように入力されると、判定処理回路111はエッジパルスFが“1”であると判定する(ステップS17のYES)。更に3回目の拍手音に基づくエッジパルスFの立ち上がり時点tが、t≧tIN−(t/2)、かつ、t<tIN+(t/2)であるかを判定する(ステップS18)。
つまり判定処理回路111は、3回目の拍手音に基づくエッジパルスFの立ち上がり時点tが、図5(B)に示す時間幅tより小なる時間幅tを持つ3回目の拍手音用のゲート505(ゲートフラグF)内であるかどうか判定し、ゲート505内であれば、図5(F)に示すように3回目の拍手音のフラグFをセットする(ステップS19)。さらに、3回目の拍手音フラグFがセットされた後、再度カウンタ110をt=0にリセットしてカウントを始める(ステップS20)。なお、3回目の拍手音用のゲート505は、2回目の拍手音に基づくエッジパルスFが立ち上がった時点からインターバル期間tINからt/2の時間を減じた時間が経過した後立ち上がるようにセットする。
この時点では、静寂フラグF、拍手音フラグF、F、Fはすべて論理“1”であり、また、4回目の拍手音のフラグFが初期値の“0”の状態(ステップS21のYES)である。この状態で時刻tはインクリメントされ(ステップS22、S23のNO、ステップS24)、t≧tIN+(t/2)となるまでエッジパルスFがセットされない状態が続くと、図5(G)に示すように、無音フラグFがセットされる(ステップS23のYES、ステップS25)。
判定処理回路111は、無音フラグFをセットし、マイク101への音波の入力が停止したことを確定する。
そして、静寂フラグF、各拍手音のフラグF〜F、無音フラグFが全てセットされ、本実施の形態の構成例を満たすため、図5(H)に示すように判定フラグFが一定期間tだけ出力される(ステップS26)。ここで、制御のための拍手音が正しく入力されたとして、一連の判定動作が完了する。判定処理部109は一定期間t経過後、全てのフラグとカウント値を“0”にリセットし、カウンタ110は再度カウントし始め、次の判定動作に備える。
以上が、本実施の形態の判定処理部109の判定動作である。
なお判定処理部109は、2回目の拍手音に基づくエッジパルスF(502)が入力されない状態が(t+t)の時間継続した場合は(ステップS27のYES)、入力失敗と判定して静寂フラグFとインターバル期間tINと1回目の拍手音フラグFをリセットする(ステップS28)。
同様に、3回目の拍手音に基づくエッジパルスF(503)が入力されない状態が、tIN+(t/2)の時間継続した場合は(ステップS29のYES)、入力失敗と判定して静寂フラグFとインターバル期間tINと拍手音フラグF、Fをリセットする(ステップS30)。
また、3回目の拍手音のフラグFをセットした後、tIN+(t/2)の時間経過する前に、エッジパルスFが入力されたときには、予め定めた拍手音の回数より多いので、やはり入力失敗と判定する(ステップS22のYES、ステップS31)。
本実施の形態によれば、1回目の拍手音に対応した第1のエッジパルス501が生成された時点から2回目の拍手音に対応した第2のエッジパルス502が生成された時点までのインターバル期間tINを、3回目の拍手音が発生されたか否かを検出するためのゲート505を生成する際に反映させている。従って、3回目の拍手音用のゲート505は、第2のエッジパルス502が生成された時点からインターバル期間tINから3回目の拍手音用ゲート505の時間幅tの1/2の時間を減じた時間が経過した後に生成される。
図5では図示していないが、拍手音を発生させる回数を4回以上とした場合にも、4回目以降の第n(nは4以上の整数)の拍手音を検出するための第m(mは3以上の整数でnより1小さい数)のゲートを、既述した3回目の拍手音用ゲート505と同様に1または複数生成すればよい。第mのゲートは、3回目の拍手音用ゲート505と第nの拍手音が発生されたか否かを検出するための第mのゲートとにおける、隣接するゲートの間隔をインターバル期間tINから3回目の拍手音用ゲート505の時間幅tの1/2の時間を減じた時間とするよう、それぞれ生成される。
このように、インターバル期間tINを3回目以降の拍手音を検出するためのゲートを生成する際に反映させることで、3回目の拍手音用のゲート以降の隣接する拍手音用のゲート(ゲートフラグF)を生成する間隔が等間隔になるように調整できる。
また本実施形態では、2回目の拍手音用のゲート504の時間幅tを比較的長く設定することで、ユーザの様々な拍手のペースに対応することができる。更にインターバル期間tINを反映させることで、3回目以降の拍手音用のゲートの時間幅tを時間幅tより小さい幅とすることができる。インターバル期間tINによりユーザが拍手音を発生させる間隔が判定でき、より小さい時間幅tであっても拍手音を充分に検出できるためである。時間幅tを小さくできることで、意図せずに発してしまった拍手音や、不定期に飛び込んでくる周囲のノイズ等による誤動作を減らすことができる。
判定処理部109は、マイク101に収音された一連の音波に基づくエッジパルスFの数及び、発生する間隔を判定条件としている。更に正確な判定を必要とする際には、一連の音波の発生前における音波の未発生状態(静寂フラグF)及び一連の音波の発生後における音波の未発生状態(無音フラグF)を判定条件としている。
なお、静寂フラグFまたは無音フラグFのどちらか一方を含んだ判定条件、あるいは、いずれのフラグも含まない判定条件としてもよく、これらの場合判定処理部109の判定動作が簡易になる。
しかしながら静寂フラグF及び無音フラグFを判定条件とすると、ユーザは所定回数だけ拍手すれば、所定回数+2回分の判定が行われることになり、ユーザに拍手回数が増える負担を課すことなく、判定処理部109の判定動作はより誤動作の少ないものとなり好ましい。更に、周囲で発生する音等への耐性も、他の判定条件の場合より高くなり好ましい。
人によってやり易い拍手のペースは様々であり、例えば、拍手を比較的ゆっくりしたペースで行う人では、図7(A)に701〜703で示すように各エッジパルスFが比較的長い間隔を空けて入力される。それに伴い、3回目の拍手音用のゲートフラグF(705)は図7(B)に示すように生成される。また例えば、拍手を比較的速いペースで行う人では、図7(C)に708〜710で示すように各エッジパルスFが比較的短い間隔で入力され、3回目の拍手音用のゲートフラグF(712)は図7(D)に示すように生成される。
図7(A)、(C)のいずれの場合にも、1回目と2回目の拍手音のインターバル期間tINを、2回目の拍手音に対応した第2のエッジパルス702、709が発生した時点から3回目の拍手音用ゲート705、712を立ち上げるまでの期間に反映させるようにしているので、本実施の形態であれば、拍手の間隔のばらつきにも対応することができる。
ただし、どんなペースでも許してしまうと、誤動作の原因となるため、1回目の拍手から最後の拍手までの時間をある程度決めておいた方がよい。具体的には、図7のような3回拍手の場合、1回目から3回目までの拍手を3秒程度の間に行えば正しく判定できるように、t及びtを設定するとよい。
なお、本実施の形態では3回の拍手をもって制御する場合を示したが、これに限定するものではない。回数を多くすれば、それだけ判定条件が厳しくなるので、誤動作への耐性は高くなる。しかし、あまり多いとユーザは煩わしさを感じ、また失敗することも多くなるため、3〜4回が適度であるといえる。
また、拍手回数を少なくした場合、例えば2回の場合では、3回以上の場合のようにインターバル期間tINを反映するというアルゴリズムを適用できなくなる。その場合誤動作への耐性は低くなってしまうものの、既述したように拍手音の発生する前後の静寂状態を判定条件に加えることで、2+2回の判定が行われ、2回の拍手のみに基づく判定を行う場合よりも、はるかに高い耐性を得ることができる。
図8は、ゲートフラグFがセットされている期間外に、エッジパルスFが生成され、入力が失敗となる場合のタイミングチャートを示す。図8(A)に801で示す1回目の拍手音に基づくエッジパルスFが生成され、図8(B)に804で示す2回目の拍手音用のゲートフラグFが生成され、図8(A)に802で示す2回目の拍手音に基づくエッジパルスFが生成される。また、図8(C)、(D)、(E)に示すように静寂フラグF、フラグF、フラグFがセットされる。
ここまでは図5と同じであるが、図8(A)に803で示す3回目の拍手音に基づくエッジパルスFが、図8(B)に示す3回目の拍手音用のゲート805の外で生成されている。
この場合、これは意図せずに発した音や周囲からのノイズとみなされ、入力は失敗となり、図8(F)、(G)に示すようにフラグF、無音フラグFはセットされない。従って判定動作は終了となり、図8(H)に示すように判定フラグFは出力されない。判定フラグFが出力されずに終了となった場合、判定処理部109はその時点で全てのフラグとカウンタを0にリセットし、カウンタ110は時刻tを再カウントし始め、次の判定動作スタートに備える。
すなわち、本実施の形態では、ゲート期間外にエッジパルスFが1回でも入力された場合には、制御のための拍手の入力は失敗とみなすようにしているため、より拍手音の検出を正確に行うことができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の拍手制御を行うとき、周囲に拍手音以外に大きなノイズがある場合、拍手音が周囲の音に埋もれてしまい、検出ができなくなってしまう可能性がある。また、例えば大音量で音楽を聞いている場合などでは、その音楽の中で拍手音と似た音(振幅値や周波数帯域など)が鳴った場合、拍手音として認識してしまい、誤動作を起こす可能性もある。
ここでは、このような拍手音以外の周囲の音により、拍手による制御不能または誤動作につながる可能性がある状態を、騒音状態と呼ぶことにする。
そこで、第2の実施の形態では、騒音状態かどうかを判断し、騒音状態と判断した場合は、拍手による制御を禁止するように構成する。図9は本発明になる電子機器の制御装置の第2の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
図9において、騒音状態検出部901は、絶対値化回路106で絶対値化された入力波形より、周囲に拍手音以外に連続した大きな音が存在するかどうかを判断し、判定処理部113へ判断結果を出力する。判定処理部113は、カウンタ110と判定処理回路114とから構成されており、第1の実施の形態の判定処理部109と同様の判定に加え、騒音状態検出部901からの判断結果もふまえて、拍手制御を判定する。
次に、騒音状態検出部901の検出動作について、図10を併せ参照して説明する。図10(A)は騒音状態検出部901に供給される騒音状態での絶対値化後の波形信号1002の様子を表す。入力された波形信号1002における拍手音の成分1001は、騒音状態による成分に埋もれてしまい、第1の実施の形態での処理で検出することは難しい。
そこで、本実施の形態では、まず波形信号1002に対して、適切な閾値1003を設ける。そして、波形信号1002の値から閾値1003を引いた値を変数とし、変数を累積して変数sumとする。波形信号1002の値が閾値1003未満であれば、負の値の加算、つまり変数sumからの減算となる。
図10(A)で加算と記した範囲では、閾値1003よりも大きい値が入力されているので、閾値1003との差分を変数sumに加算し、減算と記した範囲では、閾値1003よりも入力された値が小さいので、差分を変数sumより減算している。このときの変数sumを図10(B)で示す。
次に、変数sumに対しても適切な閾値1004を設け、この閾値1004よりも変数sumが大きい場合、騒音状態検出部901は、この状態を騒音状態とみなし、拍手制御禁止フラグFを判定処理部113へ出力する。ここで、波形信号1002の値が閾値1003を越え続けると、変数sumは加算され続けるので、オーバーフローを防ぐために変数sumに対して図10(B)に示すようにリミッタ1005を設けている。また変数sumの下限値は0とする。
判定処理部113内の判定処理回路114は、拍手制御禁止フラグFが入力されない場合は、第1の実施の形態の判定処理回路111と同様の判定動作を行う。一方で、拍手制御禁止フラグFが入力された場合は、判定動作を停止するなどして、拍手制御を禁止することで、周囲のノイズによる誤動作を防ぐ。また、拍手制御禁止フラグFがセットされた場合には、ユーザが拍手制御を受け付けない状態であることを認知できるよう、画面に所定の表示を行ったり、スピーカから所定の音声を発生させたりすると良い。
波形信号1002の値に対して、レベルスライスして判定を行うと、拍手音の成分は立ち上がりに大きな振幅を持っているので、拍手音自身で拍手制御禁止フラグFがセットされてしまう。しかし、本実施の形態のように、波形信号1002の値ではなく、その累積値の変数sumに対して判定を行うことで、連続的な大きな周囲の音に対してのみ、拍手制御禁止フラグFを立てることができる。
以上のように、拍手制御禁止フラグFを導入することにより、図10(A)で表されるような、連続した大きなノイズが存在する場合の誤動作を防ぐことができる。更に、前述したユーザが禁止状態を認知できるような表示等があれば、拍手制御ができない状態なのにむやみに拍手せずに済む。また、騒音の原因になるものが例えば音楽であれば、それを止めるなどの対応をとることができるようになる。
第2の実施形態の拍手制御禁止フラグFは、第1の実施の形態に騒音状態検出部901を追加することで導入することができ、第1の実施の形態よりもさらに誤動作の少ない拍手音制御が可能となる。
(第3の実施の形態、第4の実施形態)
次に、本発明の第3及び第4の実施の形態について説明する。第1の実施の形態のエッジ信号抽出器107では、低域フィルタ(LPF)を用いて、低周波数成分であるノイズと高周波数成分である拍手音とを分離しているといえるが、第3及び第4の実施の形態では、入力された音を複数の周波数帯域に分割し、必要な成分と不必要な成分をさらに区別するように構成したものである。
拍手音はインパルス的な波形を示すので、ほぼ全ての周波数帯域にわたって信号成分を持っている。この特徴を利用して、入力された音を帯域フィルタで複数の帯域に分割し、それぞれに対して第1の実施の形態のような拍手音検出処理を行えば、拍手音とその他の音、例えばある特定の帯域にしか存在しない音との区別ができる。帯域の分割数が多いほど、区別の精度は上がる。ここでは、最も簡単な、帯域を2分割する例を図11に示す。
図11(A)は本発明になる電子機器の制御装置の第3の実施の形態の要部のブロック図を示し、図11(B)は本発明になる電子機器の制御装置の第4の実施の形態の要部のブロック図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図11(A)(B)に示すように、第3及び第4の実施の形態は、オフセット成分除去部104までは第1の実施の形態と同じ構成であるが、その後段に帯域分割処理部1101以降の回路ブロックを設けて第1の実施の形態と異なる構成としたものである。
図11(A)(B)において、帯域分割処理部1101は、低域フィルタ(LPF)1102と減算器1103とから構成されている。図12(A)はLPF1102の周波数特性を示し、図12(B)はインパルス応答(タップ係数)を示す。
図12(A)に示すLPF1102の周波数特性は、LPF1102の後段で拍手音に基づくエッジの立ち上がりを検出することに配慮して、周波数の遷移域がある程度急峻でリンギングが少ない特性であることが好ましい。またLPF1102は、消費電力を抑えてサンプリング周期内で処理が完結するために、できるだけタップ係数が少ないフィルタ方式であることが望ましい。
ここでは最大平坦ハーフバンドFIRフィルタ(Maximum Flat Half Band Finite Impulse Response Filter)を活用し、良好な動作と回路規模の低減が図れた例を示している。この方式のフィルタは、センタータップ以外の偶数次のタップ係数は零となる。図12(B)の黒丸で示す奇数タップが非零となり、×で示す偶数タップが零になる。また、LPF1102のセンタータップのタップ係数も1/2であるのでビットシフトで処理できる。
本実施の形態による電子機器の制御を電源オンなどに活用する場合は、電源がスタンバイ状態の時に機能させることになるため、処理が簡単なフィルタ方式は、回路規模が少なく、かつ、消費電力が少なくて済むので好ましい。
最大平坦ハーフバンドFIRフィルタのフィルタ特性は、図12(A)に示すようにサンプリング周波数fsの1/4倍の周波数で振幅0.5を中心に点対称になる。これは原信号のエネルギーがフィルタ処理上で等分割されることを意味し、その後のエッジ検出部及び判定処理にとって等しく評価ができる利点がある。
図11に示すLPF1102は、オフセット成分除去部104でオフセット成分を除去した信号の低域周波数成分(以下、低域成分)を取り出して出力する。
減算器1103は、LPF1102より出力された低域成分を、オフセット成分除去部104から出力されたオフセット成分を除去した信号から差し引く。従って減算器1103は、オフセット成分を除去した信号中の低域成分が減衰された、すなわち、高域フィルタ特性が付与された高域周波数成分(以下、高域成分)を出力する。
図11(A)に示す第3の実施の形態では、帯域分割処理部1101から出力された高域成分の信号は、高域成分拍手音検出処理部1104に供給され、低域成分の信号は、低域成分拍手音検出処理部1105に供給される。いずれの処理部1104、1105も、図2の拍手音検出処理部105と同様の回路により拍手音を検出し、判定処理部109または113にエッジパルスを出力する。
高域成分拍手音検出処理部1104及び低域成分拍手音検出処理部1105は、A/Dコンバータ103でサンプリングされたレートそのままで、入力された音声信号に対して処理を施す。ここでは、A/Dコンバータ103のサンプリング周波数はfsである。従って高域成分拍手音検出処理部1104は、サンプリング周波数fsの高域成分に基づいて高域エッジパルスFPHを生成し、低域成分拍手音検出処理部1105はサンプリング周波数fsの低域成分に基づいて、低域エッジパルスFPLを生成する。
図11(B)に示す第4の実施の形態は、第3の実施の形態に高域成分ダウンサンプリング器1106及び低域成分ダウンサンプリング器1107を追加したものである。帯域分割処理部1101から出力された高域成分の信号は、高域成分ダウンサンプリング器1106に供給され、低域成分の信号は、低域成分ダウンサンプリング器1107に供給される。
高域成分ダウンサンプリング器1106及び低域成分ダウンサンプリング器1107は、周波数帯域分割した信号を帯域分割数に応じてサンプリングレートを落としてその後の処理にかかる周期を長くし、処理にかかる時間的余裕を持たせる。同時に、周波数分割方式としての電力の低減を目的とし、A/Dコンバータ103のサンプリング周波数fsを帯域分割数2で除算したサンプリング周波数(サブサンプリング周波数fs’)に変換する。サンプリング周波数fsは、周知のサンプリング定理より、A/Dコンバータ103の入力音声信号の最高周波数の2倍以上の周波数である。
高域成分ダウンサンプリング器1106及び低域成分ダウンサンプリング器1107は、A/Dコンバータ103でサンプリングした場合のナイキストレートである(1/2)fsにサンプリング周波数を落とし、これ以降の処理のサンプリングレートとする。これはいわゆるサブナイキストサンプリング処理である。
高域成分ダウンサンプリング器1106及び低域成分ダウンサンプリング器1107にてサンプリングレートを1/2へレートを落とす際の方法としては、高域成分と低域成分共に同相にダウンサンプリングする場合と、逆相(180度)で異なるダウンサンプリングをする場合があるが、逆相の方が位相の異なる信号が何れかの成分に含まれるため好ましい。
高域成分ダウンサンプリング器1106でサンプリングレートfsから(1/2)fsにダウンサンプリングされた高域成分信号は、高域成分拍手音検出処理部1104に供給される。また、低域成分ダウンサンプリング器1107でサンプリングレートfsから(1/2)fsにダウンサンプリングされた低域成分信号は、低域成分拍手音検出処理部1105に供給される。
高域成分拍手音検出処理部1104は、サンプリング周波数(1/2)fsの高域成分に基づいて高域エッジパルスFPH’を生成し、低域成分拍手音検出処理部1105はサンプリング周波数(1/2)fsの低域成分に基づいて、低域エッジパルスFPL’を生成する。
図13(A)〜(D)は、周波数帯域を低域と高域に2分割した際の図11(A)(B)の要部の信号の周波数スペクトルを図示したものである。サンプリング周波数fsにて帯域分割処理部1101にて帯域分割された信号成分のうち、低域成分は図13(A)にS1で、高域成分は図13(C)にS3で示すスペクトルとなる。また、高域成分S3を高域成分ダウンサンプリング器1106で、低域成分S1を低域成分ダウンサンプリング器1107でそれぞれサンプリングレートを1/2へレートを落とすと、低域成分の信号スペクトルは図13(B)にS1’、S2で示すものとなり、高域成分の信号スペクトルは同図(D)にS3’、S4で示すものとなる。
このように帯域分割処理部1101のフィルタ処理がサブサンプリングの前置フィルタとして働き、折り返し成分の影響を受けることなく、サンプリングレートを1/2で処理できる。
次に、高域成分拍手音検出処理部1104より得られる高域エッジパルスFPH及び低域成分拍手音検出処理部1105より得られる低域エッジパルスFPLの、判定処理部109での取り扱い方について説明する。これについて記述したのが図14である。
ここで取り扱われるエッジパルスは、サンプリング周波数fsの場合のエッジパルスFPH及びFPLの場合について説明するが、サンプリング周波数(1/2)fsの場合のエッジパルスFPH’及びFPL’でも構わない。得られたエッジパルスに対する評価の仕方について説明する。
図14は3回拍手をして電子機器を制御する場合の評価の一例を示し、「○」は各エッジパルスがゲート期間内に検出された場合を示し、「×」はエッジパルスが検出されなかった場合を示す。
図14の例では、2回目の拍手に基づく高域エッジパルスFPHが検出できなかったが、低域エッジパルスFPLは全ての拍手に基づいたものが検出できた。ここでは評価の仕方として、1回目の拍手を全ての始まりとし、誤検出を避けることを重要視して、高域エッジパルスFPHと低域エッジパルスFPLの両方の論理積を1回目の拍手の演算結果として算出している。
一方、2回目の拍手及び3回目の拍手の演算結果は高域エッジパルスFPHと低域エッジパルスFPLの論理和をとって算出する。そして、第1の評価としては、1回目から3回目までの拍手音に基づくエッジパルスの演算結果があることを確認する。第2の評価は2回目と3回目の拍手におけるエッジパルスFPH、FPLの検出回数の総和を評価する。エッジパルスFPH、FPLが完全に検出されれば検出回数は4回であるが、ここでは認識率を高めるため検出回数が3回以上であれば認識を確定させることにしている。このような処理とするのは誤認識に対する耐性を高めるためである。
例えば、電子機器の警告音などビープ音と呼ばれる電子音などは、特定の周波数成分を有している。従って拍手と同じように例えばビープ音が3回繰り返されると、エッジパルスを検出し区別がつかなくなる。このような場合を想定しても、図14の評価方法によれば、全3回の拍手の内1回は既述したように論理積を見ているので、高域エッジパルスFPHと低域エッジパルスFPLの両方が同時に立っていることが必要とされ、ビープ音のような電子音に対して誤認識を避けることができるものである。ビープ音と呼ばれる電子音などは、特定の周波数成分を有しているため、高域エッジパルスFPHと低域エッジパルスFPLの両方が同時に立つことはないからである。
なお、評価の仕方は図14に示した方式のみでなく、全ての回数の拍手において演算内容を高域エッジパルスFPHと低域エッジパルスFPLの論理積とする厳しい評価もできる。
また、全ての回数の拍手において演算内容を高域エッジパルスFPHと低域エッジパルスFPLの論理和としてエッジパルスの検出回数の総和を評価することも可能である。検出精度を向上させるか、誤認識に対する耐性を高めるか、は環境に応じて設定されることが好ましい。
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、ある決められた回数(第1の実施の形態では3回)のみの拍手音を判定する判定処理部109の制御方法(判定処理アルゴリズム)を示した。しかし、ある決められた回数のみについてしか判定できないと、この拍手音による電子機器制御を実際に用いる場合、電子機器の状態に応じて制御を変えたとしても、その時点では一種類の制御しかできないことになる。これは、本発明を用いるにあたり、大きな制約となってしまう。
数種類の拍手の回数を識別し、各回数に応じた制御動作をそれぞれ設定できれば、利用の幅も広がる。そこで、本実施の形態では、数種類の拍手回数を判定する制御方法を説明する。
図15は、本実施の形態の一実施例として、3回と4回の拍手を判定する制御方法を示す。図15(A)は3回の拍手で制御する場合、図15(B)は4回の拍手で制御する場合のエッジパルスFを示す。3回目の拍手まで入力が完了している状態、つまり図5に示した静寂フラグF及び各拍手音フラグF〜Fがセットされている状態までは、第1の実施の形態と同じなので説明及び図示を省略し、3回目の拍手音に基づくエッジパルスFの出力以降の判定処理部109(または113)の動作について説明する。
図15(A)に示すように、判定処理回路111が3回目の拍手音に基づくエッジパルスFを、図15(C)に示す3回目の拍手音のゲート1301の中で検出すると、カウンタ110はt=0から再カウントを始める。この後、図15(C)のT1及びT2の期間内(t<tIN+(t/2))にエッジパルスFが生成されず、t≧tIN+(t/2)となると、既述した3回の拍手の判定条件を満たし、入力成功となる。これは、第1の実施の形態の通りである。
一方で、図15(C)のT1及びT2の期間内(t<tIN+(t/2))の間にエッジパルスFが検出された場合、3回目の拍手の後、所定期間エッジパルスFが検出されないという条件を満たしていないので、3回の拍手による制御は失敗となる。
図15(B)に示す4回の拍手の場合は、図15(A)と同様に3回目の拍手音に基づくエッジパルスFが、図15(C)に示す3回目の拍手音のゲート1301の中で検出されると、カウンタ110はt=0から再カウントを始める。続いて判定処理回路111は、4回目の拍手音が発生されたか否かを検出するためのゲート1302を、エッジパルス生成器108が3回目の拍手音に基づくエッジパルスFを生成した時点tから、所定の時間tIN−(t/2)が経過した後に生成する。
ここで、図15(C)に示す各期間T1〜T3において4回目の拍手音に基づくエッジパルスFが生成された場合をそれぞれ説明する。
まず、ゲート1302の外である期間T1(t<tIN−(t/2))に4回目の拍手音に基づくエッジパルスFが生成されると、4回の拍手による制御は失敗となる。
ゲート1302内である期間T2、つまりt≧tIN−(t/2)、かつ、t<tIN+(t/2)の間に4回目の拍手音に基づくエッジパルスFが生成されると、判定処理回路111は4回目の拍手音に基づく音波が発生されたことを検出する。4回目の拍手音に基づくエッジパルスFが生成された時点tから、T3の期間であるtIN+(t/2)が経過するまでエッジパルスFが生成されないことが確認されると、4回の拍手の判定条件を満たし、4回の拍手による制御は成功となる。
なお、ゲート1302の外である期間T3に4回目の拍手音に基づくエッジパルスFが生成されても、4回の拍手による制御は失敗となる。既に3回目の拍手音に基づくエッジパルスFを生成した時点tから、tIN+(t/2)が経過しているため、4回目の音波が入力されたとしても認識されない。
本実施例のように3回または4回の拍手で制御する設定となっている場合には、既述したように3回の拍手の判定条件を満たしているため、3回の拍手による制御と判定される。
以上で、3回の拍手音と4回の拍手音とがそれぞれ判定される条件を別々に考えたが、これらをまとめると、それぞれの判定条件は、図16に示したようになる。図16において、「○」はその期間内にエッジパルスFが一度セットされること、「×」はその期間内にエッジパルスFが一度もセットされないこと、「−」は無関係であることを表す。
期間T1内でエッジパルスFがセットされた場合、拍手回数が3回、4回のどちらの判定条件にも一致しないので、入力失敗となる。期間T2内でエッジパルスFがセットされなければ3回の拍手と判定され、期間T2内でエッジパルスFがセットされた場合は、3回の拍手である可能性はなくなる。更に期間T2内でエッジパルスFがセットされ、期間T3内でエッジパルスFがセットされなければ、4回の拍手と判定される。
以上の判定動作を実現することにより、3回と4回の拍手を識別することができる。また、この判定方法は、理論上、回数や回数の種類を限定するものではないため、広く応用することができる。すなわち、例えば、3以上の複数種類の拍手回数を識別することも可能である。
(第6の実施の形態)
拍手の回数が増えるほど、ユーザの拍手のペースが少しずつではあるが速くなる傾向がみられる。その場合、3回目以降の拍手音を検出するためのゲートを同じインターバル期間で設けている第1〜第5の実施の形態では、ユーザが等間隔で正しく拍手を入力しているつもりでも、ユーザの意思通り判定されない可能性がある。
図17は拍手のペースが早くなった場合を表しており、図17(A)、(C)に示すエッジパルスFは、1回目と2回目の拍手のインターバル期間tINと2回目と3回目の拍手のインターバル期間tIN'とは、tIN'=tIN−Δtという関係にある。同様に3回目tIN'と4回目の拍手のインターバル期間tIN''とは、tIN''=tIN'−Δtという関係になっており、それぞれ一つ前のインターバル期間より微小期間Δtだけ短くなっていることを示している。
このように徐々に短くなっているインターバル期間を持つ拍手入力に対して、図17(B)に示すように、1回目と2回目の拍手のインターバル期間tINを、全てのゲート期間に一様に反映させたゲートフラグFを発生させると、拍手とゲート期間との間に徐々にずれが生じてしまう。図17(A)、(B)の例ではユーザは、等間隔で拍手をしているつもりなのに、4回目の拍手がゲート期間から外れ、入力失敗となってしまう。
そこで、本実施の形態では、1回目と2回目の拍手のインターバル期間tINを、全てのゲート期間に一様に反映させるのではなく、図17(D)に示すように、それぞれ直前のインターバル期間を反映させたゲートフラグFを発生するものとする。これにより、図17(C)に示すように徐々にインターバル期間が早くなる拍手にも対応することができる。
(第7の実施の形態)
電子機器のおかれている環境により、拍手音は様々に反響する。第6の実施の形態では、環境に左右されないような構成とした。更に、エッジ信号抽出器107に対してわずかな回路の追加で実現した。図18に第6の実施の形態のブロック図を示す。図中、図2と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
第7の実施の形態では、図2に示す第1の実施の形態のエッジ信号抽出器107の替わりに、図18に示すエッジ信号抽出器1071を備える。
第7の実施の形態のエッジ信号抽出器1071は、LPF2101、2102と、乗算器2111、2112と、最大値検出器214と、減算器212と、コアリング処理部213とを備える。
LPF2101、2102は、絶対値化回路106から出力された波形信号202の高周波数成分を減衰させた波形信号を生成する。LPF2101から出力された波形信号は、乗算器2111で乗算され波形信号2031となる。LPF2102から出力された波形信号は、乗算器2112で乗算され波形信号2032となる。
波形信号2031、2032は、最大値検出器214に入力される。最大値検出器214は、入力された波形信号の各サンプリングデータの、より大きいほうを検出し、波形信号2041を生成する。減算器212は波形信号202から波形信号2041を減算し、波形信号2051を出力する。コアリング処理部213は、波形信号2051に対してある閾値よりも小さい場合は“0”とするコアリング処理を施し、波形信号206を生成する。
本実施の形態では、LPF2101のLPF特性を低域側に設定し、LPF2102のLPF特性をLPF2101のLPF特性よりも中域側に設定した。これにより、電子機器のおかれている環境により拍手音の反響が異なっても、拍手音を正確に認識できる。
以上説明した本発明の各実施の形態による拍手音により電子機器を制御する一例として、テレビジョン受像機(以下、テレビと略す)を制御する実施例を図19に示す。同図中、図1、図2、図9、図11と同一構成部分には同一符号を付してある。
図19(A)は電源オフ時、図19(B)は電源オン時のテレビ1801をそれぞれ示している。テレビ1801の正面上部にはマイク101が設けられており、その隣には発光色が異なる複数の発光ダイオード(LED)からなるインジケータ1802が設けられている。
マイク101は、拍手音をよく拾える位置に設置するのが望ましく、図19(A)、(B)のようにテレビ1801の上部中央に設置してもよいし、他の場所でもよい。しかしながら、テレビ1801に設けられているスピーカからの音で誤動作が起きる可能性や拍手制御を妨害する可能性があるので、スピーカから遠く、スピーカから出力される音をできるだけ拾わないような場所が望ましい。
インジケータ1802は、ユーザに対して、現在マイク101から入力されている音が、どのような状態かを示すものである。例えば既述したように、判定が開始されるためには静寂フラグFがセットされている必要がある。また、騒音状態であるときは拍手制御禁止フラグFがセットされ、拍手音による制御は禁止される。これらのフラグの状態は、制御に直接関わるので、ユーザが認識できる必要があり、それを認識させるためのインジケータ1802が必要となる。
ここでは、一例として静寂フラグFがセットされていれば、インジケータ1802のうちオレンジ色光を発光するLEDを駆動し、拍手制御禁止フラグFがセットされていれば、インジケータ1802のうち赤色光を発光するLEDを駆動させる。これにより、ユーザはオレンジ色光のLEDが発光していなければ、静寂期間が足りないと分かり、赤色光のLEDが発光していれば、騒音状態であることがわかるので、無駄に拍手をしてしまってストレスを感じることがなくなる。
また、エッジパルスFがセットされたときに、インジケータ1802のうち黄色光を発光するLEDを、判定フラグFがセットされたときに、インジケータ1802のうち緑色光を発光するLEDを駆動させるようにすれば、ユーザは今の拍手を検出しているかどうかや、判定が成功したかどうかをLEDの発光色で知ることができ、ストレスのない制御が実現できる。
なお、本実施例ではインジケータ1802は互いに異なる色の光を発光する4つのLEDで構成されている例を示したが、数や色、表示方法などはこれに限定されるものではなく、ユーザが認識しやすい形態をとればよい。
また、拍手3回での制御を電源オンと電源オフとに割り当てた場合、3回の拍手を検出し判定フラグFが出力されたら、リモコンの電源ボタンを押したときに出力されるリモコンコードと同等の信号を、テレビ本体の制御部に送信するなどして制御を実現すればよい。このとき、リモコンでの制御をできないようにして、拍手音だけで制御するようにしてもよいし、リモコン制御と拍手音での制御を併用してもよい。後者の場合であれば、リモコンからの信号と拍手音による信号の論理和をとるようにすればよい。
この実施例では、図19(A)に示す電源オフ時に3回拍手すれば、図19(B)に示す電源オンの状態に、また、図19(B)に示す電源オンの状態で3回拍手すれば、図19(A)に示す電源オフの状態になる。
また、電子機器は通常、電源オフ時は内部のマイコンがスタンバイ状態やストップモードと呼ばれる状態になっており、通常動作時と比べ、クロック周波数を下げたり、クロックの供給をストップしたりしている。この状態で、これまでの実施の形態で述べた処理をソフトウェアで行うのは難しいので、例えば、全ての処理をハードウェアで行い、マイコンへ割り込み信号として信号を入力する等の対応が必要となる。
図20はテレビ1801の制御に対して、異なる回数の拍手を、それぞれ別の制御に割り当てた場合の実施例を示す。同図中、図19と同一構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。この実施例では、4回の拍手を電源オン/オフに、3回の拍手をメニュー画面1901のオン/オフに割り当てている。
図20(A)に示すテレビ1801の電源オフの状態で4回拍手すれば、図20(B)に示す電源オンの状態へ遷移する。
また、図20(B)のテレビ1801の電源オンの状態で4回拍手すれば、図20(A)に示すテレビ1801が電源オフの状態へ遷移し、3回拍手すれば図20(C)のメニュー画面オンの状態へ遷移し、図20(C)のメニュー画面オンの状態で3回拍手すれば、図20(B)に示すメニュー画面オフの状態へ遷移する。
また、図20(C)のメニュー画面オンの状態で4回拍手すれば、図20(A)のテレビ1801の電源オフ状態へと遷移する。このように、一つの電子機器(ここではテレビ1801)に対して、拍手音の回数毎に設定した複数の制御が行える。
また上記の実施例とは異なり、拍手音の各回数に複数の電子機器の制御を設定し、個別に制御することもできる。図21及び図22に実施例を示す。両図中、同一構成部分には同一符号を付してある。図21は、3回の拍手を異なる電子機器であるテレビ1801とパソコン2001のうちのパソコン2001の電源オン/オフ制御に割り当てた場合の実施例を示す。
なお、パソコン2001には、既述したマイク101に相当するマイク2002が拍手音を収音できるように設置されている。
また、図22は、4回の拍手をテレビ1801とパソコン2001のうち、テレビ1801の電源オン/オフ制御に割り当てた場合の実施例を示す。この実施例では、4回の拍手でテレビ1801の電源オン/オフ、3回の拍手でパソコン2001の電源オン/オフを行う例である。
テレビ1801は3回の拍手では反応せず、また、パソコン2001は4回の拍手では反応しないので、使い分けが可能になる。なお、ここでは2つの電子機器の制御の例を示しているが、制御可能な電子機器の数や電子機器の種類を限定するものではない。
ところで、これまでに述べた第1〜第7の実施の形態は、それぞれが排他的なものではないので、第1の実施の形態をベースとして、所望のものを組み込めばよい。しかし、実際の家庭内で用いることを目的とした場合、誤動作に対する耐性をできるだけ高める必要があり、全ての実施の形態の機能を組み込むことで、最善の機能を得ることができる。
以上の実施の形態から、マイクへ入力された音に対して、周波数帯域・振幅・時間領域・発音パターンで評価、判定をすることにより、(1)ノイズや不定期に飛び込んでくる音による妨害に対する耐性が強く、誤動作を防ぐ、(2)所定の回数だけ拍手をすればよく、拍手のペースを限定しないので、様々なユーザにとって使い易い、(3)拍手の回数や判定可能な種類を限定しないので、一つの電子機器に対して拍手の回数に応じていろいろな制御を割り当て、異なる電子機器を制御し分けることができる、という特長を備えた、実用性の高い拍手音による電子機器の制御が実現できる。
なお、以上の第1〜第7の実施の形態では、3回以上の拍手の判定について説明したが、1回または2回の拍手でも、電子機器を制御することは可能である。しかし、3回未満の拍手では、単純に判定の回数が少ないことに加え、第1の実施の形態で説明した、1回目と2回目の拍手のインターバル期間を次のインターバル期間へ反映するという制御方法が適用できないため、3回以上の場合と比べて大幅に誤動作が多くなってしまう。よって、以上の実施の形態で説明したように、拍手の回数は3回以上が現実的であるといえる。
また、以上の実施の形態及び実施例では、ユーザ(操作者)が発生させた拍手によって電子機器を制御する場合を説明したが、これに限るものではない。ユーザは電子機器を制御するために音波を所定回数発生させればよく、音波発生方法としては拍手以外の方法(例えば、ユーザが手に持った物体を最寄りの位置にある机などの何かに叩いて発する打撃音その他)も本発明に含まれる。
本発明の電子機器の制御装置の第1の実施の形態のブロック図を示す図である。 図1のオフセット成分除去部104と拍手音検出処理部105について詳細に示したブロック図である。 A/Dコンバータ103の入出力信号を示した図である。 本発明で用いるエッジ検出方法を説明する図である。 本発明の第1の実施の形態の制御方法を説明するタイミングチャートである。 本発明の第1の実施の形態の制御方法を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の制御方法が様々な拍手のペースに対応できることを示した図である。 本発明の第1の実施の形態の制御方法において、失敗と判定される例を示した図である。 本発明の電子機器の制御装置の第2の実施の形態のブロック図である。 図9中の騒音状態検出部901の検出動作を説明する図である。 本発明の電子機器の制御装置の第3及び第4の実施の形態の要部のブロック図である。 図11中のLPFの周波数特性とインパルス応答(タップ係数)を示す図である。 図11において、低域と高域を分割した際の各信号の周波数スペクトルを示す図である。 3回拍手をして認識を確定させる場合の評価の実施の形態を示す図である。 本発明の第5の実施の形態の制御方法を説明するタイミングチャートである。 本発明の第5の実施の形態で行う判定条件を説明する図である。 本発明の第6の実施の形態を示すタイミングチャートである。 本発明の第7の実施の形態のブロック図を示す図である。 本発明を用いてテレビの電源オン/オフを行う実施例を説明する図である。 本発明を用いてテレビの異なる制御を行う実施例を説明する図である。 本発明を用いて2つの電子機器を制御し分ける第1の実施例の説明図である。 本発明を用いて2つの電子機器を制御し分ける第2の実施例の説明図である。
符号の説明
101、2002 マイクロフォン
102 アンプ
103 A/Dコンバータ
104 オフセット成分除去部
105 拍手音検出処理部
106 絶対値化回路
107 エッジ信号抽出器
108 エッジパルス生成器
109、113 判定処理部
110 カウンタ
111、114 判定処理回路
112 中央処理装置(CPU)
208、210、1102 低域フィルタ(LPF)
213 コアリング処理部
901 騒音状態検出部
1101 帯域分割処理部
1104 高域成分拍手音検出処理部
1105 低域成分拍手音検出処理部
1106 高域成分ダウンサンプリング器
1107 低域成分ダウンサンプリング器
1801 テレビ
1802 インジケータ
1901 メニュー画面
2001 パソコン

Claims (12)

  1. 電子機器を制御するために発生させた互いに所定の時間間隔を設けた一連の音波を収音して音響−電気変換する収音器と、
    前記収音器から出力された音声信号に基づいて前記一連の音波における個々の音波の発生タイミングに応じたエッジ信号を生成するエッジ信号抽出器と、
    前記エッジ信号に基づいてエッジパルスを生成するエッジパルス生成器と、
    前記収音器が前記一連の音波の未発生状態で前記一連の音波の最初の音波である第1の音波を収音し、前記エッジパルス生成器が前記第1の音波に対応した第1のエッジパルスを生成したとき、前記第1のエッジパルスを生成した第1の時点から第1の所定の時間が経過した後に前記一連の音波の2回目の音波である第2の音波が発生されたか否かを検出するための第1の時間幅を有する第1のゲートを生成し、前記エッジパルス生成器が前記第2の音波に対応した第2のエッジパルスを前記第1のゲート内で生成したとき、前記第2のエッジパルスを生成した第2の時点から第2の所定の時間が経過した後に前記一連の音波の3回目の音波である第3の音波が発生されたか否かを検出するための前記第1の時間幅より小なる第2の時間幅を有する第2のゲートを生成する判定処理回路とを備え
    前記第2の所定の時間は、前記第1の時点から前記第2の時点までの時間から前記第2の時間幅の1/2の時間を減じた時間であることを特徴とする電子機器の制御装置。
  2. 前記判定処理回路は、前記一連の音波の4回目以降の音波である1または複数の第nの音波(nは4以上の整数)が発生されたか否かを検出するための1または複数の第mのゲート(mは3以上の整数でnより1小さい数)を生成し、
    前記第2のゲートと前記第mのゲートとにおける隣接するゲートの間隔を前記第2の所定の時間とするよう前記第mのゲートをそれぞれ生成することを特徴とする請求項1に記載の電子機器の制御装置。
  3. 前記判定処理回路は、前記一連の音波の4回目以降の音波である1または複数の第nの音波(nは4以上の整数)が発生されたか否かを検出するための1または複数の第mのゲート(mは3以上の整数でnより1小さい数)を生成し、
    前記第2のゲートと前記第mのゲートとにおける隣接するゲートの間隔を順次短くするよう前記第mのゲートをそれぞれ生成することを特徴とする請求項1に記載の電子機器の制御装置。
  4. 前記判定処理回路は、前記エッジパルス生成器が前記第3の音波に対応した第3のエッジパルスを生成した以降、前記第mのゲートをそれぞれ第n−1の音波に対応した第n−1のエッジパルスと第n−2の音波に対応した第n−2のエッジパルスとの間隔から所定の誤差時間だけ減じたタイミングで生成することを特徴とする請求項記載の電子機器の制御装置。
  5. 前記判定処理回路は、前記第2の音波以降の音波をそれぞれの音波を検出するためのゲート内で検出しないとき、前記収音器への音波の入力が停止したことを示す無音フラグを生成することにより前記収音器への音波の入力が停止したことを確定し、前記判定処理回路が検出したエッジパルスの数に対して予め設定された制御動作を示す制御信号を生成することを特徴とする請求項1ないしいずれか一項に記載の電子機器の制御装置。
  6. 前記収音器より出力された前記音声信号を複数の周波数帯域に分割し、分割した複数の周波数帯域それぞれの音声信号を前記エッジ信号抽出器に出力する帯域分割処理部を備え、
    前記エッジ信号抽出器は、前記複数の周波数帯域それぞれの音声信号に基づいて複数の前記エッジ信号を生成し、
    前記エッジパルス生成器は、前記複数のエッジ信号に基づいて複数の前記エッジパルスを生成することを特徴とする請求項1ないしいずれか一項に記載の電子機器の制御装置。
  7. 電子機器を制御するために発生させた音波を収音する収音ステップと、
    前記音波を音響−電気変換して音声信号として出力する音響−電気変換ステップと、
    前記音声信号に基づいて前記音波の発生タイミングに応じたエッジ信号を生成するエッジ信号生成ステップと、
    前記エッジ信号に基づいてエッジパルスを生成するエッジパルス生成ステップと、
    前記エッジパルス生成ステップが前記エッジパルスを予め定めた第1の所定の時間生成しない状態で、前記収音ステップが前記電子機器を制御するための一連の音波の最初の音波である第1の音波を収音し、前記エッジパルス生成ステップが前記第1の音波に対応した第1のエッジパルスを生成したとき、前記第1のエッジパルスを生成した第1の時点から第2の所定の時間が経過した後に前記一連の音波の2回目の音波である第2の音波が発生されたか否かを検出するための第1の時間幅を有する第1のゲートを生成する第1のゲート生成ステップと、
    前記エッジパルス生成ステップが前記第2の音波に対応した第2のエッジパルスを前記第1のゲート内で生成したとき、前記第2のエッジパルスを生成した第2の時点から第3の所定の時間が経過した後に前記一連の音波の3回目の音波である第3の音波が発生されたか否かを検出するための前記第1の時間幅より小なる第2の時間幅を有する第2のゲートを生成する第2のゲート生成ステップとを含み、
    前記第3の所定の時間は、前記第1の時点から前記第2の時点までの時間から前記第2の時間幅の1/2の時間を減じた時間であることを特徴とする電子機器の制御方法。
  8. 前記一連の音波の4回目以降の音波である1または複数の第nの音波(nは4以上の整数)が発生されたか否かを検出するための1または複数の第mのゲート(mは3以上の整数でnより1小さい数)を生成し、前記第2のゲートと前記第mのゲートとにおける隣接するゲートの間隔を前記第2の所定の時間とするよう前記第mのゲートをそれぞれ生成する第3のゲート生成ステップを更に含むことを特徴とする請求項に記載の電子機器の制御方法。
  9. 前記一連の音波の4回目以降の音波である1または複数の第nの音波(nは4以上の整数)が発生されたか否かを検出するための1または複数の第mのゲート(mは3以上の整数でnより1小さい数)を生成し、前記第2のゲートと前記第mのゲートとにおける隣接するゲートの間隔を順次短くするよう前記第mのゲートをそれぞれ生成する第3のゲート生成ステップを更に含むことを特徴とする請求項に記載の電子機器の制御方法。
  10. 前記エッジパルス生成ステップが前記第3の音波に対応した第3のエッジパルスを生成した以降、前記第3のゲート生成ステップは前記第mのゲートをそれぞれ第n−1の音波に対応した第n−1のエッジパルスと第n−2の音波に対応した第n−2のエッジパルスとの間隔から所定の誤差時間だけ減じたタイミングで生成することを特徴とする請求項記載の電子機器の制御方法。
  11. 前記エッジパルス生成ステップが、前記第2の音波以降の音波に対応したエッジパルスをそれぞれの音波を検出するためのゲート内で生成しないとき、前記収音ステップによる音波の収音が停止されたことを示す無音フラグを生成し、音波の収音が停止したと確定するフラグ生成ステップと、
    前記エッジパルス生成ステップが生成したエッジパルスの数に対して予め設定された制御動作を示す制御信号を生成する制御ステップとを更に含むことを特徴とする請求項7ないし10いずれか一項に記載の電子機器の制御方法。
  12. 前記音響−電気変換ステップが生成した音声信号を複数の周波数帯域に分割し、分割した複数の周波数帯域それぞれの音声信号を生成する分割ステップとを更に含み、
    前記エッジ信号生成ステップが、前記複数の周波数帯域それぞれの音声信号に基づいて複数の前記エッジ信号を生成し、
    前記エッジパルス生成ステップが、前記複数のエッジ信号に基づいて複数の前記エッジパルスを生成することを特徴とする請求項7ないし11いずれか一項に記載の電子機器の制御方法。
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