JP5113771B2 - 調節弁の漏洩診断装置 - Google Patents

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Description

この発明は、弁軸の外周面とこの弁軸が挿通される挿通孔の内周面との間に設けられたシール部材からの流体の漏洩を診断する調節弁の漏洩診断装置に関するものである。
従来より、空調制御システムなどでは、冷温水などの流体の流量を制御するために、調節弁が用いられている。調節弁は、流体の流量を規制する弁体と、この弁体に連結された弁軸とを備え、弁軸の外周面とこの弁軸が挿通される挿通孔(軸挿通孔)の内周面との間には、その隙間から流体が外部に漏洩することを防止するために、グランドパッキンと呼ばれるシール部材が設けられている。
この調節弁において、クランドパッキンには、軸挿通孔の開口端側からパッキン締付具を用いて、弁軸の軸方向への締付力が付与される。これにより、軸挿通孔内でグランドパッキンに弁軸の径方向の面圧(側面圧)が付与され、グランドパッキンによるシール性が確保される。なお、グランドパッキンは複数のリング状のパッキンから構成され、これらパッキンが弁軸の軸方向に密着して設けられている。
このような調節弁を駆動していると、グランドパッキンの締付力が弱まったり、グランドパッキン自体が劣化したりして、やがては流体の漏洩を許すことになってしまう。そこで、グランドパッキンから流体が漏洩しているか否かを診断する装置が求められており、その一例として特許文献1にグランドパッキンの性能診断装置が開示されている。
この特許文献1に示されたグランドパッキンの性能診断装置では、弁軸の軸方向に加えられる荷重を軸方向荷重として検出し、この検出した軸方向荷重よりグランドパッキンと弁軸との間に働く摺動抵抗値を求め、この摺動抵抗値から弁軸に対するグランドパッキンの側面圧を演算し、この演算したグランドパッキンの側面圧に基づいて、グランドパッキンのシール性能を定量的に判別するようにしている。
特開2004−100740号公報 特開2006−275303号公報 特開2006−275411号公報 「マハラノビスの平方距離」、〔平成20年12月5日検索〕、インターネット<URL:http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/Discriminant/mahalanobis.html>
しかしながら、特許文献1に示されたグランドパッキンの性能診断装置によると、グランドパッキンの側面圧を求めるためには、断面形状が正方形又は長方形であって、全てのパッキンが同じ面圧伝達係数、同じ側面圧係数を満たす必要があり、それらを満たす特殊な場合のみに適用できるものであって、グランドパッキンの断面がV字形状のVリングパッキンである場合など、ほとんどのケースには適用することができない。また、各パッキンの側面圧を個別に演算して求め、その側面圧からそれぞれのシール性能を判別するようにしており、簡単に調節弁の漏洩診断を行うことができない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、グランドパッキンの種類に拘わらず、簡単に、かつ定量的に、調節弁の漏洩診断を行うことが可能な調節弁の漏洩診断装置を提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、弁本体と、この弁本体内を通過する流体の流量を規制する弁体と、この弁体に連結された弁軸と、この弁軸の外周面とこの弁軸が挿通される弁本体内の挿通孔の内周面との間に設けられたシール部材と、挿通孔に沿って弁軸を摺動移動させる弁駆動手段とを備えた調節弁に付設され、シール部材からの流体の漏洩を診断する調節弁の漏洩診断装置において、シール部材と弁軸の外周面および挿通孔の内周面との間の密着力を示す力をシール力として検出するシール力検出手段と、シール部材からの流体の漏洩を診断する際に使用する閾値の作成を指示する閾値作成指令に応えて、弁駆動手段へ駆動指令を送って弁軸を摺動移動させ、この弁軸の摺動移動中に検出されるシール力の時間変化に基づいて、予め定められた摺動移動時間を1周期とする所定数の周期の各々についてその1周期中のシール力の時間変化の波形の特徴を示す複数の特徴量を抽出し、この抽出した全ての特徴量のデータ群の重心からの各周期の特徴量のデータ群の乖離を示すマハラノビス距離を参照値として求め、この参照値から閾値を作成する閾値作成手段と、シール部材からの流体の漏洩診断の開始を指示する漏洩診断開始指令に応えて、弁駆動手段へ駆動指令を送って弁軸を摺動移動させ、この弁軸の摺動移動中に検出されるシール力の時間変化に基づいて、予め定められた摺動移動時間を1周期とする所定数の周期の各々についてその1周期中のシール力の時間変化の波形の特徴を示す複数の特徴量を抽出し、この抽出した各周期の特徴量のデータ群の閾値作成手段での閾値の作成時に使用した全ての特徴量のデータ群の重心からの乖離を示すマハラノビス距離を求め、この距離と閾値作成手段によって作成された閾値とに基づいてシール部材から流体が漏洩しているか否かを判断する流体漏洩判断手段とを設けたものである。
この発明において、流体漏洩判断手段で使用する閾値は、例えば次のようにして作成する。シール部材から流体の漏洩が発生していない正常時に、閾値の作成を指示する閾値作成指令を送る。この閾値作成指令に応えて、弁軸を摺動移動させ、この弁軸の摺動移動中に検出されるシール力の時間変化に基づいて、予め定められた摺動移動時間(ts)を1周期とする所定数の周期(m個の周期)の各々についてその1周期中のシール力の時間変化の波形の特徴を示す複数の特徴量を抽出し、この抽出した全ての特徴量のデータ群の重心からの各周期の特徴量のデータ群の乖離を示すマハラノビス距離Di(D1〜Dm)を参照値として求め、この参照値D1〜Dmから閾値Dthを作成する。例えば、参照値D1〜Dmの平均値Davを求め、5・Davを閾値Dthとしたり、Dav+α(正の値)を閾値Dthとしたりする。
そして、流体漏洩判断手段は、シール部材からの流体の漏洩診断の開始を指示する漏洩診断開始指令に応えて、弁軸を摺動移動させ、この弁軸の摺動移動中に検出されるシール力の時間変化に基づいて、予め定められた摺動移動時間(ts)を1周期とする所定数の周期(m個の周期)の各々についてその1周期中のシール力の時間変化の波形の特徴を示す複数の特徴量を抽出し、この抽出した各周期の特徴量のデータ群の「閾値Dthの作成時に使用した全ての特徴量のデータ群の重心(正常状態の全ての特徴量のデータ群の重心)」からの乖離を示すマハラノビス距離Di’(D1’〜Dm’)を求め、このマハラノビス距離D1’〜Dm’と作成されている閾値Dthとに基づいてシール部材から流体が漏洩しているか否かを判断する。例えば、マハラノビス距離D1’〜Dm’の平均値Dav’を求め、このマハラノビス距離の平均値Dav’と閾値Dthとを比較し、マハラノビス距離の平均値Dav’が閾値Dthを超えていれば、シール部材から流体が漏洩していると判断する。
本発明において、1周期中のシール力の時間変化の波形の特徴を示す複数の特徴量は、例えば、その1周期中のシール力の時間変化の波形の微分特性および積分特性から得るようにする。この場合、微分特性と積分特性の両方から複数の特徴量を得るようにしてもよいし、微分特性および積分特性の何れか一方から複数の特徴量を得るようにしてもよい。
本発明において、1周期中のシール力の時間変化の波形の微分特性から特徴量を得るものとする場合、例えば、シール力の大きさを示す軸を第1軸、この第1軸と直交する時間を示す軸を第2軸、第1軸に対して定められるシール力の大きさを所定区間で分ける境界線を特徴量検出ラインとし、1周期中のシール力の時間変化の波形と特徴量検出ラインとが交差する点の数を微分特性の特徴量として求める。
本発明において、1周期中のシール力の時間変化の波形の積分特性から特徴量を得るものとする場合、例えば、シール力の大きさを示す軸を第1軸、この第1軸と直交する時間を示す軸を第2軸、第1軸に対して定められるシール力の大きさを所定区間で分ける境界線を特徴量検出ラインとし、1周期中のシール力の時間変化の波形が特徴量検出ラインよりも上回っている第2軸方向の積算時間を積分特性の特徴量として求める。
本発明において、シール力検出手段は、シール部材と弁軸の外周面および挿通孔の内周面との間の密着力を示す力をシール力として検出する。例えば、「弁軸の軸方向に加わる荷重」をシール力として検出したり、「シール部材に弁軸の軸方向への締付力を与えるボルトの歪み値から求められる力」をシール力として検出する。
本発明によれば、弁軸を摺動移動させ、この弁軸の摺動移動中に検出されるシール力の時間変化に基づいて、予め定められた摺動移動時間を1周期とする所定数の周期の各々についてその1周期中のシール力の時間変化の波形の特徴を示す複数の特徴量を抽出し、この抽出した各周期の特徴量のデータ群の閾値の作成時に使用した全ての特徴量のデータ群の重心(正常状態の全ての特徴量のデータ群の重心)からの乖離を示すマハラノビス距離を求め、このマハラノビス距離と閾値とに基づいてシール部材(グランドパッキン)から流体が漏洩しているか否かを判断するようにしたので、各パッキンの側面圧を個別に演算する必要がなく、グランドパッキンの種類に拘わらず、簡単に、かつ定量的に、調節弁の漏洩診断を行うことが可能となる。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明に係る調節弁の漏洩診断装置を含む調節弁制御システムの概略を示す図である。同図において、1は調節弁、2は調節弁1に付設されたポジショナ、3はブースタリレー、4は空気源、5は上流側配管、6は下流側配管である。
調節弁1は、その弁ハウジング(弁本体)1−1に、上流側配管5を通って冷温水などの流体が流入する流入口1aと下流側配管6へ流体が流出する流出口1bとを有し、流入口1aと流出口1bとをつなぐ流路1c内には弁座1dが設けられている。弁座1dに対しては、この弁座1dに離・着座して流路1cを流れる流体の流量を規制する弁体1−2が設けられており、弁体1−2には弁軸(ステム)1−3が連結されている。すなわち、弁軸1−3の先端に弁体1−2が設けられており、弁軸1−3の摺動移動により弁体1−2が上下動するようになっている。なお、弁体1−2と弁軸1−3は一体であっても良い。
弁軸1−3は、弁ハウジング1−1内に形成された挿通孔(軸挿通孔)1eに挿通されており、弁軸1−3の外周面と軸挿通孔1eの内周面との間にはグランドパッキン1−4が設けられている。グランドパッキン1−4は弁軸1−3の軸方向に密着して設けられた複数のリング状のパッキンから構成されている。
グランドパッキン1−4は、流路1aから軸挿通孔1eに流れ込む流体の外部への流出を阻止するために設けられている。
グランドパッキン1−4には、軸挿通孔1eの開口端側からパッキン締付具1−5を用いて、弁軸1−3の軸方向への締付力が付与されている。すなわち、ボルト(グランドボルト)1fとナット(グランドナット)1gとによってパッキンホロア1hをグランドパッキン1−4の上端部に締め付けることによって、グランドパッキン1−4に弁軸1−3の軸方向への締付力を付与している。これにより、軸挿通孔1e内でグランドパッキン1−4に弁軸1−3の径方向の面圧(側面圧)が付与され、グランドパッキン1−4によるシール性が確保される。
弁軸1−3の上端はロードセル1−6を介して操作器1−7内の駆動軸1iに連結されている。また、弁軸1−3と駆動軸1iの連結部には弁体1−2の弁開度θを検出する弁開度センサS1が取り付けられている。操作器1−7は、ダイアフラム1jを備えており、空気源4からのブースタリレー3を介する空気圧に応じて駆動軸1iを上下動させ、軸挿通孔1eに沿って弁軸1−3を摺動移動させることにより、弁体1−2の弁座1dに対する移動位置(弁開度)を調整する。
このように構成された調節弁1において、ロードセル1−6には、弁軸1−3の軸方向に加わる荷重(軸方向荷重)Wを検出する軸力センサS2が設けられている。
ポジショナ2は、開度制御部2−1と、電空変換部2−2と、流体漏洩診断部2−3と、診断結果表示部2−4と、閾値作成指示スイッチ2−5と、漏洩診断開始指示スイッチ2−6とを備えている。
開度制御部2−1は、上位装置から送られてくる開度制御指令に応じて、弁開度センサS1が検出する弁体1−2の弁開度θと指令値とを比較し、両者が一致するように、空気源4からのブースタリレー3を介する操作器1−7への空気圧を電空変換部2−2を介して制御する。
本実施の形態において、閾値作成指示スイッチ2−5をオンとすると、流体漏洩診断部2−3に対して閾値作成指令が送られ、漏洩診断開始指示スイッチ2−6をオンとすると、流体漏洩診断部2−3に対して漏洩診断開始指令が送られる。
流体漏洩診断部2−3は、軸力センサS2が検出する弁軸1−3の軸方向荷重Wを入力とし、閾値作成指示スイッチ2−5からの閾値作成指令に応じて、漏洩診断に際して使用する閾値を作成し、漏洩診断開始指示スイッチ2−6からの漏洩診断開始指令に応じて、グランドパッキン1−4から流体が漏洩しているか否かを判断する。
この流体漏洩診断部2−3での処理機能は、プロセッサや記憶装置からなるハードウェアと、これらのハードウェアと協働するプログラムとによって実現される。また、このプログラムは媒体に記憶された形で提供され、ハードウェアシステムに組み込まれている記憶装置にインストールされることによって実行される。
以下、図2および図3に示すフローチャートに従って、流体漏洩診断部2−3が有する閾値作成処理機能および流体漏洩判断処理機能について説明する。
〔閾値作成処理機能〕
操作員は、調節弁1の運用開始時など、グランドパッキン1−4から流体の漏洩が発生していない正常時に、閾値作成指示スイッチ2−5をオンとし、流体漏洩診断部2−3に対して閾値作成指令を送る。
流体漏洩診断部2−3は、閾値作成指示スイッチ2−5から閾値作成指令が送られてくると(図2:ステップS101のYES)、弁駆動指令を開度制御部2−1へ送る(ステップS102)。
開度制御部2−1は、流体漏洩診断部2−3からの弁駆動指令を受けて、現在の弁開度θを0%にしたうえ、弁軸1−3を弁開度θ=100%の方向へ連続的に摺動移動させる。この弁軸1−3の摺動移動中、流体漏洩診断部2−3は、軸方向加重Wをシール力(グランドパッキン1−4と弁軸1−3の外周面および軸挿通孔1eの内周面との間の密着力を示す力)Fとして所定時間間隔でサンプリングし、そのサンプリングしたシール力Fをサンプリング時刻と対応づけてメモリM1に記憶する(ステップS103)。
なお、この弁軸1−3の摺動移動中、弁開度θが100%に達した場合には、そこを折返し点として0%の方向への摺動移動を続ける。また、弁開度θが0%に達した場合には、そこを折返し点として100%の方向への摺動移動を続ける。
そして、流体漏洩診断部2−3は、弁軸1−3の摺動移動を開始してから所定時間TWが経過すると(ステップS104のYES)、弁軸1−3の摺動移動を停止させる(ステップS105)。本実施の形態において、弁軸1−3の連続的な摺動移動を開始してから停止させるまでの所定時間TWは、tsを摺動移動時間の1単位とした場合、TW=m・tsとする。なお、この例では、m=14とする。
そして、流体漏洩診断部2−3は、弁軸1−3の摺動移動中にサンプリングされたシール力Fの時間変化に基づいて、摺動移動時間tsを1単位(1周期)とするm(m=14)個の周期の各々について、その1周期中のシール力Fの時間変化の波形の特徴を示す複数の特徴量を抽出する(ステップS106)。
この例において、流体漏洩診断部2−3は、1周期中のシール力の時間変化の波形の特徴を示す複数の特徴量を、その1周期中のシール力の時間変化の波形の微分特性および積分特性から求める。
この場合、図4に示すようにシール力Fの大きさを示す軸(縦軸)を第1軸、この第1軸と直交する時間を示す軸(横軸)を第2軸、第1軸に対して定められるシール力Fの大きさを所定区間(この例では、等間隔)で分ける境界線L(L1〜L7)を特徴量検出ラインとし、1周期中のシール力Fの時間変化の波形FWと特徴量検出ラインL(L1〜L7)とが交差する点の数を微分特性の特徴量(特徴量1〜7)として求める。また、1周期中のシール力Fの時間変化の波形FWが特徴量検出ラインL(L1〜L7)よりも上回っている第2軸方向の積算時間を積分特性の特徴量(特徴量8〜14)として求める。
これにより、図4に示した例では、微分特性の特徴量1が特徴量検出ラインL1と交差するシール力Fの時間変化の波形FWの数「0」として求められ、微分特性の特徴量2が特徴量検出ラインL2と交差するシール力Fの時間変化の波形FWの数「2」として求められる。
同様にして、微分特性の特徴量3が特徴量検出ラインL3との交差数「2」、微分特性の特徴量4が特徴量検出ラインL4との交差数「2」、微分特性の特徴量5が特徴量検出ラインL5との交差数「2」、微分特性の特徴量6が特徴量検出ラインL6との交差数「2」、微分特性の特徴量7が特徴量検出ラインL7との交差数「0」として求められる。
また、図4に示した例では、積分特性の特徴量8が1周期中のシール力Fの時間変化の波形FWが特徴量検出ラインL1よりも上回っている第2軸方向の積算時間として求められ、積分特性の特徴量9が1周期中のシール力Fの時間変化の波形FWが特徴量検出ラインL2よりも上回っている第2軸方向の積算時間として求められる。この場合、特徴量検出ラインL1,L2について、図示示斜線で示される時間を足し合わせた時間が積算時間として求められる。
同様にして、積分特性の特徴量10が特徴量検出ラインL3よりも上回っている第2軸方向の積算時間として求められ、積分特性の特徴量11が特徴量検出ラインL4よりも上回っている第2軸方向の積算時間として求められ、積分特性の特徴量12が特徴量検出ラインL5よりも上回っている第2軸方向の積算時間として求められ、積分特性の特徴量13が特徴量検出ラインL6よりも上回っている第2軸方向の積算時間として求められ、積分特性の特徴量14が特徴量検出ラインL7よりも上回っている第2軸方向の積算時間として求められる。
流体漏洩診断部2−3は、このようにしてm個の周期の各々について、その1周期中のシール力Fの時間変化の波形の特徴を示す特徴量1〜14を抽出した後(ステップS106)、この求めたm個の周期の特徴量1〜14のデータ群を下記に示す表1のように行列化し、特徴量1〜14のそれぞれのデータ群について平均値および標準偏差を求める(ステップS107)。
Figure 0005113771
そして、この行列化された特徴量1〜14のデータ群から、その平均値を「0」、標準偏差を「1」とする基準化行列を作成する(表2参照)。この場合、対象となる1周期中の特徴量をyj(j=1〜14)、その特徴量yjの平均値をmj、標準偏差をσjとし、1周期中の特徴量をY=(yj−mj)/σj(j=1〜14)として、特徴量1〜14のデータ群を基準化する。この基準化行列において、平均値「0」、標準偏差「1」は、全ての特徴量のデータ群の重心を示す。
Figure 0005113771
そして、流体漏洩診断部2−3は、i=1とし(ステップS109)、i>m(m=14)となるまで(ステップS110のYES)、i=i+1としながら(ステップS111)、全ての特徴量のデータ群の重心からの各周期の特徴量のデータ群の乖離を示すマハラノビス距離D(Di)を参照値として算出する(ステップS111)。
この場合、マハラノビス距離Diは、下記(1)式に従って求める。なお、この式において、YTはYの転置行列、Rは相関行列を示す。また、kは、k=14とする。
Di2=YR-1T/k ・・・・(1)
なお、マハラノビス距離Dについては、例えば特許文献2,特許文献3,非特許文献1などに開示されているので、ここでの詳しい説明は省略する。
このステップS110〜S112の繰り返しにより、各周期の特徴量のデータ群について、グランドパッキン1−4から流体の漏洩が発生していない正常時のマハラノビス距離Di(D1〜Dm)が参照値として求められることになる。
次に、流体漏洩診断部2−3は、参照値として求めたマハラノビス距離Di(D1〜Dm)の平均値Davを算出する(ステップS113)。そして、この平均値Davの5倍を閾値Dth(Dth=5・Dav)とし(ステップS114)、メモリM2に格納する(ステップS115)。
〔流体漏洩判断処理機能〕
操作員は、調節弁1の運用中、調節弁1の漏洩診断を行いたい場合、漏洩診断開始指示スイッチ2−6をオンとし、流体漏洩診断部2−3に対して漏洩診断開始指令を送る。
流体漏洩診断部2−3は、漏洩診断開始指示スイッチ2−6から漏洩診断開始指令が送られてくると(図3:ステップS201のYES)、弁駆動指令を開度制御部2−1へ送る(ステップS202)。
開度制御部2−1は、流体漏洩診断部2−3からの弁駆動指令を受けて、現在の弁開度θの位置から、弁軸1−3を弁開度θ=100%の方向へ連続的に摺動移動させる。この弁軸1−3の摺動移動中、流体漏洩診断部2−3は、軸方向加重Wをシール力(グランドパッキン1−4と弁軸1−3の外周面および軸挿通孔1eの内周面との間の密着力を示す力)Fとして所定時間間隔でサンプリングし、そのサンプリングしたシール力Fをサンプリング時刻と対応づけてメモリM1に記憶する(ステップS203)。
なお、この弁軸1−3の摺動移動中、弁開度θが100%に達した場合には、そこを折返し点として0%の方向への摺動移動を続ける。また、弁開度θが0%に達した場合には、そこを折返し点として100%の方向への摺動移動を続ける。
そして、流体漏洩診断部2−3は、弁軸1−3の摺動移動を開始してから所定時間TWが経過すると(ステップS204のYES)、弁軸1−3の摺動移動を停止させる(ステップS205)。本実施の形態において、弁軸1−3の連続的な摺動移動を開始してから停止させるまでの所定時間TWは、ステップS104での処理と同様、TW=m・tsとする(m=14)。
そして、流体漏洩診断部2−3は、弁軸1−3の摺動移動中にサンプリングされたシール力Fの時間変化に基づいて、摺動移動時間tsを1周期とするm(m=14)個の周期の各々について、ステップS106での処理と同様にして、その1周期中のシール力Fの時間変化の波形の特徴を示す特徴量1〜14を抽出する(ステップS206)。
そして、流体漏洩診断部2−3は、この求めたm個の周期の特徴量1〜14のデータ群について、ステップS107での処理と同様にして行列化する(ステップS207)。この際、特徴量1〜14のそれぞれのデータ群については、その平均値および標準偏差を求めるのではなく、閾値Dthの作成時に求めた平均値および標準偏差(ステップS107で求めた平均値および標準偏差)をその平均値および標準偏差とする。
そして、この行列化された特徴量1〜14のデータ群から、その平均値を「0」、標準偏差を「1」とする基準化行列を作成する。この場合、対象となる1周期中の特徴量をyj(j=1〜14)、その特徴量yjの閾値Dthの作成時に求めた平均値をmj、閾値Dthの作成時に求めた標準偏差をσjとし、1周期中の特徴量をY=(yj−mj)/σj(j=1〜14)として、特徴量1〜14のデータ群を基準化する。この基準化行列において、平均値「0」、標準偏差「1」は、閾値Dthの作成時に使用した全ての特徴量のデータ群の重心を示す。
そして、流体漏洩診断部2−3は、i=1とし(ステップS209)、i>m(m=14)となるまで(ステップS210のYES)、i=i+1としながら(ステップS211)、閾値Dthの作成時に使用した全ての特徴量のデータ群の重心からの各周期の特徴量のデータ群の乖離を示すマハラノビス距離D(Di’)を算出する(ステップS211)。
この場合、マハラノビス距離Di’は、下記(2)式に従って求める。なお、この式において、YTはYの転置行列、Rは相関行列を示す。また、kは、k=14とする。
Di’2=YR-1T/k ・・・・(2)
このステップS210〜S212の繰り返しにより、各周期の特徴量のデータ群について、グランドパッキン1−4から流体の現在の漏洩の度合いに応じた大きさのマハラノビス距離Di’(D1’〜Dm’)が求められることになる。
すなわち、グランドパッキン1−4からの流体の漏洩が生じていなければ、正常時とほゞ同じ大きさのマハラノビス距離Di’が求められるものとなり、グランドパッキン1−4からの流体の漏洩が生じていれば、正常時よりも大きなマハラノビス距離Di’が求められるものとなる。
図5および図6に調節弁1のランニング回数(弁の往復動の回数)とシール力Fおよびグランドパッキン1−4からの流体の漏れの変化を示す。グランドパッキン1−4が新しい時は、流体の漏洩は少なく、シール力Fは大きい。この場合、マハラノビス距離Di’は小さい。調節弁1のランニング回数が増して、グランドパッキン1−4からの流体の漏れが大きくなると、シール力Fは小さくなる。この場合、マハラノビス距離Di’は大きくなる。なお、図7は弁開度θの変化を示し、図8はグランドボルト1fの引張力の変化を示す。グランドパッキン1−4からの流体の漏れが大きくなると、グランドボルト1fの引張力も小さくなる。
次に、流体漏洩診断部2−3は、ステップS211で求めたマハラノビス距離Di’(D1’〜Dm’)の平均値Dav’を算出し(ステップS213)、この平均値Dav’とメモリM2に格納されている閾値Dthとを比較する(ステップS214)。
ここで、マハラノビス距離Di’の平均値Dav’が閾値Dthを超えていれば(ステップS214のYES)、グランドパッキン1−4から流体が漏洩していると判断し(ステップS215)、その判断結果を診断結果表示部2−4に出力する(ステップS217)。
マハラノビス距離の平均値Dav’が閾値Dth以下であれば(ステップS214のNO)、グランドパッキン1−4からの流体の漏洩が生じていないと判断し(ステップS216)、その判断結果を診断結果表示部2−4に出力する(ステップS217)。
図9に調節弁1のランニング回数とマハラノビス距離の平均値Dav’の変化を示す。グランドパッキン1−4が新しい時は、グランドパッキン1−4からの流体の漏れは少なく、マハラノビス距離の平均値Dav’は閾値Dth以下である。調節弁1のランニング回数が増して、グランドパッキン1−4からの流体の漏れが大きくなると、マハラノビス距離の平均値Dav’が大きくなり、閾値Dthを超えるようになる。
以上の説明から分かるように、本実施の形態によれば、弁軸1−3を摺動移動させ、この弁軸1−3の摺動移動中に検出されるシール力Fの時間変化に基づいて、予め定められた摺動移動時間tsを1周期とするm個の周期の各々についてその1周期中のシール力Fの時間変化の波形の特徴を示す特徴量1〜14を抽出し、この抽出した各周期の特徴量1〜14のデータ群の「閾値Dthの作成時に使用した全ての特徴量のデータ群の重心(正常状態の全ての特徴量のデータ群の重心)」からの乖離を示すマハラノビス距離Dを求め、このマハラノビス距離Dに基づいてグランドパッキン1−4から流体が漏洩しているか否かを判断するようにしているので、各パッキンの側面圧を個別に演算する必要がなく、グランドパッキン1−4の種類に拘わらず、簡単に、かつ定量的に、調節弁1の漏洩診断を行うことができる。
また、本実施の形態によれば、流体漏洩診断部2−3へ軸力センサS2が検出する軸方向荷重Wをシール力Fとして与えるのでみでよく、流体の圧力を計測する圧力センサなどは不要であり、その構成が簡素化される。また、弁軸1−3を連続的に摺動移動させればよく、弁開度θの刻々の計測は不要であるので、処理が簡単となる。また、1周期中のシール力Fの時間変化の波形の特徴を示す特徴量をその1周期中のシール力の時間波形の微分特性および積分特性に分けて抽出するようにしているので、正常な状態との差を明確とし、より精度の高い漏洩診断を行うことができる。
なお、上述した実施の形態では、所定時間TWの間、弁軸1−3を連続的に摺動移動させるようにしたが、弁軸1−3を摺動移動時間tsで間欠的にm回摺動移動させるようにしてもよい。また、弁軸1−3を離散的に、摺動移動時間tsでm回摺動移動させるようにしてもよい。また、必ずしも0%〜100%の弁開度の範囲を摺動移動させるようにしなくてもよく、例えば40%〜60%の弁開度の範囲を摺動移動させるなどとしてもよい。
また、上述した実施の形態では、軸方向荷重Wをシール力Fとして検出するようにしたが、グランドボルト1fの歪み値から求められる引張力をシール力Fとして検出するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、閾値DthをDth=5・Davとするようにしたが、閾値DthをDth=Dav+α(正の値)とするなどしてもよい。また、マハラノビス距離D1’〜Dm’毎に閾値Dthを定めるようにしてもよい。マハラノビス距離D1’〜Dm’毎に閾値Dthを定める場合、例えば、閾値を超えたマハラノビス距離Di’の個数をカウントし、その個数より流体が漏洩しているか否かを判断するようにしたり、1つでも閾値を超えたマハラノビス距離Di’があれば流体が漏洩していると判断したりすることが考えられる。
また、上述した実施の形態では、操作員が漏洩診断開始指示スイッチ2−6をオンとすることにより、流体漏洩診断部2−3に漏洩診断開始指令が送られるものとしたが、調節弁1の運用中、自動的に流体漏洩診断部2−3に漏洩診断開始指令が送られるようにしてもよい。同様に、調節弁1の運用開始時、自動的に、流体漏洩診断部2−3に閾値作成指令が送られるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、1周期中のシール力Fの時間変化の波形の特徴を示す特徴量1〜14を抽出する際、シール力Fの大きさを示す第1軸(図4に示す縦軸)に対して等間隔の境界線Lを特徴量検出ラインとして定めたが、この特徴量検出ラインLは必ずしも等間隔でなくてもよい。また、特徴量検出ラインLの個数も7つに限られるものではなく、任意の個数に設定することが可能である。
図10に、上述した実施の形態における流体漏洩診断部2−3の要部の機能ブロック図を示す。流体漏洩診断部2−3は、図2に示したステップS101〜S115の処理を実行する閾値作成部2−31と、図3に示したステップS201〜S217の処理を実行する流体漏洩判断部2−32と、メモリM1,M2とを備えている。
閾値作成部2−31は、外部からの閾値作成指令に応えて、開度制御部2−1(弁駆動手段)へ駆動指令を送って弁軸1−3を摺動移動させ、この弁軸1−3の摺動移動中に検出されるシール力F(軸力センサS2が検出する軸方向荷重W)の時間変化に基づいて、摺動移動時間tsを1周期とするm個の周期の各々についてその1周期中のシール力Fの時間変化の波形の特徴を示す複数の特徴量を抽出し、この抽出した全ての特徴量のデータ群の重心からの各周期の特徴量のデータ群の乖離を示すマハラノビス距離Di(D1〜Dm)を参照値とし、この参照値D1〜Dmの平均値Davを求め、この平均値Davから閾値Dth(Dth=5・Dav)を作成し、メモリM2に記憶する。
流体漏洩判断部2−32は、外部からの漏洩診断開始指令に応えて、開度制御部2−1へ駆動指令を送って弁軸1−3を摺動移動させ、この弁軸1−3の摺動移動中に検出されるシール力F(軸力センサS2が検出する軸方向荷重W)の時間変化に基づいて、摺動移動時間tsを1周期とするm個の周期の各々についてその1周期中のシール力Fの時間変化の波形の特徴を示す複数の特徴量を抽出し、この抽出した各周期の特徴量のデータ群の「閾値Dthの作成時に使用した全ての特徴量のデータ群の重心(正常状態の全ての特徴量のデータ群の重心)」からの乖離を示すマハラノビス距離Di’(D1’〜Dm’)を求め、このマハラノビス距離D1’〜Dm’の平均値Dav’とメモリM2に記憶されている閾値Dthとを比較し、マハラノビス距離の平均値Dav’が閾値Dthを超えていれば、グランドパッキン1−4から流体が漏洩していると判断する。
本発明に係る調節弁の漏洩診断装置を含む調節弁制御システムの概略を示す図である。 この調節弁制御システムにおけるポジショナ内の流体漏洩診断部が有する閾値作成処理機能を説明するためのフローチャートである。 この調節弁制御システムにおけるポジショナ内の流体漏洩診断部が有する流体漏洩判断処理機能を説明するためのフローチャートである。 1周期中のシール力の時間変化の波形の微分特性および積分特性からの特徴量の抽出を説明する図である。 調節弁のランニング回数とシール力の変化を示す図である。 調節弁のランニング回数とグランドパッキンからの流体の漏れの変化を示す図である。 調節弁のランニング回数と弁開度の変化を示す図である。 調節弁のランニング回数とボルト引張力の変化を示す図である。 調節弁のランニング回数とマハラノビス距離の平均値Dav’の変化を示す図である。 流体漏洩診断部の要部の機能ブロック図である。
1…調節弁、1−1…弁ハウジング、1−2…弁体、1−3…弁軸(ステム)、1−4…グランドパッキン、1−5…パッキン締付具、1−6…ロードセル、1−7…操作器、1a…流入口、1b…流出口、1c…流路、1d…弁座、1e…挿通孔(軸挿通孔)、1f…ボルト(クランドボルト)、1g…ナット(グランドナット)、1h…パッキンホロア、1i…駆動軸、1j…ダイアフラム、2…ポジショナ、2−1…開度制御部、2−2…電空変換部、2−3…流体漏洩診断部、2−4…診断結果表示部、2−5…閾値作成指示スイッチ、2−6…漏洩診断指示スイッチ、M1,M2…メモリ、2−31…閾値作成部、2−32…流体漏洩判断部、S1…弁開度センサ、S2…軸力センサ。

Claims (7)

  1. 弁本体と、この弁本体内を通過する流体の流量を規制する弁体と、この弁体に連結された弁軸と、この弁軸の外周面とこの弁軸が挿通される前記弁本体内の挿通孔の内周面との間に設けられたシール部材と、前記挿通孔に沿って前記弁軸を摺動移動させる弁駆動手段とを備えた調節弁に付設され、前記シール部材からの流体の漏洩を診断する調節弁の漏洩診断装置において、
    前記シール部材と前記弁軸の外周面および前記挿通孔の内周面との間の密着力を示す力をシール力として検出するシール力検出手段と、
    前記シール部材からの流体の漏洩を診断する際に使用する閾値の作成を指示する閾値作成指令に応えて、前記弁駆動手段へ駆動指令を送って前記弁軸を摺動移動させ、この弁軸の摺動移動中に検出される前記シール力の時間変化に基づいて、予め定められた摺動移動時間を1周期とする所定数の周期の各々についてその1周期中の前記シール力の時間変化の波形の特徴を示す複数の特徴量を抽出し、この抽出した全ての特徴量のデータ群の重心からの各周期の特徴量のデータ群の乖離を示すマハラノビス距離を参照値として求め、この参照値から前記閾値を作成する閾値作成手段と、
    前記シール部材からの流体の漏洩診断の開始を指示する漏洩診断開始指令に応えて、前記弁駆動手段へ駆動指令を送って前記弁軸を摺動移動させ、この弁軸の摺動移動中に検出される前記シール力の時間変化に基づいて、予め定められた摺動移動時間を1周期とする所定数の周期の各々についてその1周期中の前記シール力の時間変化の波形の特徴を示す複数の特徴量を抽出し、この抽出した各周期の特徴量のデータ群の前記閾値作成手段での閾値の作成時に使用した全ての特徴量のデータ群の重心からの乖離を示すマハラノビス距離を求め、この距離と前記閾値作成手段によって作成された閾値とに基づいて前記シール部材から流体が漏洩しているか否かを判断する流体漏洩判断手段と
    を備えることを特徴とする調節弁の漏洩診断装置。
  2. 請求項1に記載された調節弁の漏洩診断装置において、
    前記1周期中のシール力の時間変化の波形の特徴を示す複数の特徴量は、その1周期中のシール力の時間変化の波形の微分特性および積分特性の少なくとも一方から得られる
    ことを特徴とする調節弁の漏洩診断装置。
  3. 請求項2に記載された調節弁の漏洩診断装置において、
    前記1周期中のシール力の時間変化の波形の微分特性から得られる特徴量は、
    前記シール力の大きさを示す軸を第1軸、この第1軸と直交する時間を示す軸を第2軸、前記第1軸に対して定められる前記シール力の大きさを所定区間で分ける境界線を特徴量検出ラインとした時、前記1周期中のシール力の時間変化の波形と前記特徴量検出ラインとが交差する点の数である
    ことを特徴とする調節弁の漏洩診断装置。
  4. 請求項2に記載された調節弁の漏洩診断装置において、
    前記1周期中のシール力の時間変化の波形の積分特性から得られる特徴量は、
    前記シール力の大きさを示す軸を第1軸、この第1軸と直交する時間を示す軸を第2軸、前記第1軸に対して定められる前記シール力の大きさを所定区間で分ける境界線を特徴量検出ラインとした時、前記1周期中のシール力の時間変化の波形が前記特徴量検出ラインよりも上回っている前記第2軸方向の積算時間である
    ことを特徴とする調節弁の漏洩診断装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載された調節弁の漏洩診断装置において、
    前記シール力検出手段は、前記弁軸の軸方向に加わる荷重を前記シール力として検出する
    ことを特徴とする調節弁の漏洩診断装置。
  6. 請求項1〜4の何れか1項に記載された調節弁の漏洩診断装置において、
    前記シール力検出手段は、前記シール部材に前記弁軸の軸方向への締付力を与えるボルトの歪み値から求められる力を前記シール力として検出する
    ことを特徴とする調節弁の漏洩診断装置。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載された調節弁の漏洩診断装置において、
    前記閾値作成手段によって作成された前記流体漏洩判断手段で使用される閾値を記憶するメモリ
    を備えることを特徴とする調節弁の漏洩診断装置。
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