JP5113747B2 - 加工装置及び加工装置の制御方法 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、工具を加工物に対して相対的に移動させて加工物を加工する加工装置及び加工装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
加工装置は、加工物の不要部分を切削、研削、その他の方法によって除去して、加工物を所要の加工形状に作り上げる。加工物には、加工物に対する工具の相対的な運動の軌跡が転写される。
【0003】
加工装置の一種として、砥石の外形をドレッサで成形するドレッサ装置が知られている(特許文献1)。図27に示されるように、加工物としての砥石1は、軸線2を中心に回転駆動される。砥石1の外周は、工具としてのロータリードレッサ3により成形される。ロータリードレッサ3は自転すると共に、垂直線の周りを半径Rの距離を保って旋回運動する。
【0004】
図28は図27のA−A線断面図を示す。垂直線4は砥石1の円弧形状の成形面の曲率中心を通る。垂直線4を中心にしてロータリードレッサ3を旋回運動させると、ロータリードレッサ3の旋回運動の軌跡が砥石1に転写される。このドレッサ装置においては、図29に示されるように、外縁にテーパ部3aを持つロータリードレッサ3を使用し、テーパ部3aの壁面3bを砥石1の直線部分に接触させて、砥石の円弧部分と直線部分を組み合わせた成形面を成形している。
【0005】
【特許文献1】
特開昭49−50589号公報(2頁、図1〜図3参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来のドレッサ装置にあっては、曲率半径が一定の円弧形状しか成形できず、成形面の形状の自由度が少ない。たとえ、ロータリードレッサの旋回半径を調整して、曲率半径の異なる円弧面を成形したとしても、曲率中心の異なる複数の円弧を組み合わせた形状に成形面を成形することや、曲率半径の異なる複数の円弧を組み合わせた形状に成形することは困難である。特に図30に示されるように、砥石の成形面を境にして、成形面の外側と内側の両方に円弧形状の曲率中心がある砥石(円弧部分R1,R2は成形面の内側に曲率中心があり、円弧部分R3,R4は成形面の外側に曲率中心がある)を成形することは不可能である。
[0007]
また従来のドレッサ装置にあっては、円弧部分と直線部分を組み合わせた成形面を成形できるといっても、成形面の形状がロータリードレッサのテーパ部の形状に依存するので、やはり形状の自由度に制限がある。
[0008]
つまり、従来のドレッサ装置においては、砥石に転写されるドレッサの運動の軌跡を機械的に制御しているので、砥石を多様な形状に加工することができない。
[0009]
そこで本発明は、加工物を多様な形状に加工することができる加工装置の制御方法及び加工装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
【0010】
以下、本発明について説明する。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、工具を加工物に対して相対的に移動させて加工物を加工する加工装置の制御方法であって、前記工具を前記加工物に対して二次元平面(P)内のX軸方向に相対的に移動させることができるX軸移動機構と、前記工具を前記加工物に対して前記二次元平面内のX軸に直交するY軸方向に相対的に移動させることができるY軸移動機構と、前記加工物に接触する前記工具の先端を中心にして前記工具を前記二次元平面(P)内で回転させることができるθ軸回転機構と、を有する加工装置を用い、接線方向角が曲線長の二次式で与えられるクロソイド曲線を用いて前記加工物の前記二次元平面(P)内での加工形状に対応させた前記工具の軌跡曲線(直線が含まれる場合もある)を設計すると共に、前記軌跡曲線上の少なくとも一部の区間において、前記接線方向角を90度回転させて前記軌跡曲線の法線方向角を算出し、法線方向角に基づいて前記軌跡曲線上における前記工具の姿勢を設計する軌跡・姿勢設計工程と、前記X軸移動機構及び前記Y軸移動機構を制御して、前記軌跡曲線に沿って前記工具を前記加工物に対して相対的に移動させる軌跡制御工程と、前記θ軸回転機構を制御して、前記二次元平面内における前記軌跡曲線上の前記工具の姿勢を変化させる姿勢制御工程と、を備え、前記加工物は、前記二次元平面(P)内に配置される軸線の回りを回転運動する砥石であり、前記工具は、ドレッサであり、前記加工装置は、前記砥石の外形を前記ドレッサで成形するドレッサ装置であり、前記軌跡・姿勢設計工程では、前記軌跡曲線上の前記少なくとも一部の区間において、前記ドレッサの中心線が前記軌跡曲線の法線方向を向くように前記ドレッサの姿勢を設計することを特徴とする加工装置の制御方法である。
【0012】
請求項に記載の発明は、請求項に記載の加工装置の制御方法において、前記軌跡・姿勢設計工程では、対称軸を中心にして左右対称の軌跡曲線の一方の端部から前記対称軸上まで前記工具を移動させ、その後、前記軌跡曲線の他方の端部に前記工具を移動させ、その後、前記軌跡曲線の他方の端部から前記対称軸上まで前記工具を移動させるように、前記軌跡曲線を設計することを特徴とする。
【0014】
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の加工装置の制御方法において、前記ドレッサは、前記砥石に接触する前記先端に、所定幅の平坦面と角部と、を有し、前記軌跡・姿勢設計工程では、前記軌跡曲線上の前記少なくとも一部の区間において、前記ドレッサの姿勢を前記ドレッサの中心線が前記軌跡曲線の法線方向を向くように設計し、これにより、前記ドレッサの前記平坦面を前記砥石に接触させ、前記軌跡曲線上の他の区間において、前記ドレッサの姿勢を前記ドレッサの中心線が前記軌跡曲線の法線方向以外を向くように設計し、これにより、前記ドレッサの前記角部を前記砥石に接触させることを特徴とする。
【0015】
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の加工装置の制御方法において、前記砥石は、ボールねじ又はリニアガイドの、断面が二つの円弧からなるゴシックアーチ溝形状のボール転走溝を研削加工するのに用いられ、前記軌跡・姿勢設計工程では、ボールねじ又はリニアガイドの接触角(α)を調整できる前記砥石を得るために、対称軸を中心にして左右対称の前記軌跡曲線を、前記対称軸を境に左右に二分割することができると共に、分割された一対の分割軌跡曲線それぞれを前記対称軸に向かってずらすことができることを特徴とする。
【0016】
請求項に記載の発明は、請求項1,2又は4に記載の加工装置の制御方法において、前記砥石は、ボールねじ又はリニアガイドのボール転走溝を研削加工するのに用いられ、前記軌跡・姿勢設計工程では、前記ドレッサの切り込み量を調整するために、対称軸を中心にして左右対称の前記軌跡曲線を、前記対称軸の軸線方向にずらすことができることを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明は、工具を加工物に対して相対的に移動させて加工物を加工する加工装置であって、前記工具を前記加工物に対して二次元平面(P)内のX軸方向に相対的に移動させることができるX軸移動機構と、前記工具を前記加工物に対して前記二次元平面(P)内のX軸に直交するY軸方向に相対的に移動させることができるY軸移動機構と、前記加工物に接触する前記工具の先端を中心にして前記工具を前記二次元平面(P)内で回転させることができるθ軸回転機構と、接線方向角が曲線長の二次式で与えられるクロソイド曲線を用いて前記加工物の前記二次元平面(P)内での加工形状に対応させた前記工具の軌跡曲線(直線が含まれる場合がある)を設計すると共に、前記軌跡曲線上の少なくとも一部の区間において、前記接線方向角を90度回転させて前記軌跡曲線の法線方向角を算出し、前記法線方向角に基づいて前記軌跡曲線上における前記工具の姿勢を設計し、前記X軸移動機構及び前記Y軸移動機構を制御して、前記加工物の前記二次元平面(P)内での加工形状に対応する軌跡曲線(直線が含まれる場合がある)に沿って前記工具を前記加工物に対して相対的に移動させ、そして、前記θ軸回転機構を制御して、前記二次元平面(P)内における前記軌跡曲線上の前記工具の姿勢を変化させる制御装置と、を備え、前記加工物は、前記二次元平面内に配置される軸線の回りを回転運動する砥石であり、前記工具は、ドレッサであり、前記加工装置は、前記砥石の外形を前記ドレッサで成形するドレッサ装置であり、前記制御装置は、前記軌跡曲線上の前記少なくとも一部の区間において、前記ドレッサの中心線が前記軌跡曲線の法線方向を向くように前記ドレッサの姿勢を設計することを特徴とする加工装置である。
【0019】
請求項1に記載の発明によれば、X軸移動機構及びY軸移動機構が、設計された軌跡曲線に沿って工具を移動させるので、加工物を二次元平面内で多様な形状に加工することができる。またθ軸回転機構によって、軌跡曲線上の工具の姿勢を変化させることができるので、加工形状に合せた最適な方向に工具を向けることができる。ここで、工具は加工物に接触する先端を中心に二次元平面内で回転するので、工具の姿勢を変化させても、加工物に接触する工具の先端の位置は変化しない。よって、工具の姿勢変化が加工物の形状に影響を及ぼすこともない。
【0020】
また、軌跡曲線に接線方向角が曲線長の二次式で与えられる二次元クロソイド曲線を用いているので、軌跡曲線上の法線方向角を容易に算出できる。さらに、ドレッサの姿勢を砥石の加工形状に対して法線方向に向けることで、ドレッサの摩耗を減らすことができ、ドレッサの摩耗のばらつきを減少させることができる。
【0021】
請求項に記載の発明によれば、左右対称の加工物の形状を安定させることができる。
【0023】
請求項に記載の発明によれば、たとえ、軌跡曲線の曲率中心が軌跡曲線よりもドレッサ側にあり、且つ軌跡曲線の曲率半径がドレッサの幅より小さい場合でも、ドレッサが砥石をえぐってしまうことがなく、軌跡曲線に合わせた砥石の形状を成形することができる。
【0024】
請求項に記載の発明によれば、ボールとボール転走溝との接触角を調整できる砥石を成形することができる。
【0025】
請求項に記載の発明によれば、砥石へのドレッサの切り込み量を調整することができる。
【0026】
請求項に記載の発明によれば、X軸移動機構及びY軸移動機構によって、設計された軌跡曲線に沿って工具を移動させることができるので、加工物を二次元平面内で多様な形状に加工することができる。またθ軸回転機構によって、軌跡曲線上の工具の姿勢を変化させることができるので、加工形状に合せた最適な方向に工具を向けることができる。ここで、工具は加工物に接触する先端を中心に二次元平面内で回転するので、工具の姿勢を変化させても、加工物に接触する工具の先端の位置は変化しない。よって、工具の姿勢変化が加工物の形状に影響を及ぼすこともない。
【0027】
また、軌跡曲線に接線方向角が曲線長の二次式で与えられる二次元クロソイド曲線を用いているので、軌跡曲線上の法線方向角を容易に算出できる。さらに、ドレッサの姿勢を砥石の加工形状に対して法線方向に向けることで、ドレッサの摩耗を減らすことができ、ドレッサの摩耗のばらつきを減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第一の実施形態における加工装置を示す側面図
【図2】ドレッサの平面図
【図3】砥石によって研削されるボールねじを示す斜視図
【図4】砥石によって研削されるリニアガイドを示す斜視図
【図5】砥石の水平面内の加工形状を示す図
【図6】砥石の加工形状に沿って移動するドレッサの軌跡・姿勢を示す図
【図7】制御装置のブロック構成図
【図8】表形式のモーション・テーブルを示す図
【図9】モーション・デザイナが実行するフローチャート
【図10】コンピュータの表示装置に表示される軌跡設計用画面
【図11】砥石の加工形状に沿って移動するドレッサの軌跡・姿勢の他の例を示す図
【図12】接触角を調整できる砥石を得るための軌跡設計方法の概念図
【図13】接触角を調整した砥石の断面形状を示す図
【図14】ドレッサの切り込み量を調整するための軌跡設計方法の概念図
【図15】ドレッサの姿勢が軌跡曲線の法線方向を向くようにドレッサの姿勢を設計した例を示す図
【図16】ドレッサ先端の平坦面の幅が、軌跡曲線の小径の円弧部分の曲率半径よりも大きい例を示す図
【図17】削られすぎたドレッサの円弧部分を示す図
【図18】ドレッサの姿勢が軌跡曲線の法線方向以外を向くようにドレッサの姿勢を設計した例を示す図
【図19】滑らかに削られたドレッサの円弧部分を示す図
【図20】モーション・オペレータが実行するフローチャート
【図21】基本クロソイド曲線を示す図
【図22】クロソイド曲線を用いた補間方法で実行されるプログラムのフローチャート
【図23】接線方向角の初期値を得る際の方法について説明するための略図
【図24】三点円弧法について説明するための略図
【図25】本発明の第二の実施形態の加工装置のX軸方向からみた側面図
【図26】本発明の第二の実施形態の加工装置のY軸方向からみた側面図
【図27】従来のドレッサ装置の側面図
【図28】従来のドレッサによる砥石の成形方法を示す図(図27のA−A線断面図)
【図29】従来のドレッサによる砥石の成形方法を示す図
【図30】従来のドレッサ装置では成形できない砥石の形状を示す図。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図1は、本発明の第一の実施形態における加工装置を示す。この加工装置は、加工物としての砥石7の外周面を、工具としてのドレッサにより成形する。砥石7はその軸線7aの周りを回転可能に加工装置に設けられ、そして図示しない砥石駆動装置により回転駆動される。砥石7の軸線7aは二次元平面内、例えば水平面P内に位置する。加工の際、ドレッサから離間して据え付けられた砥石7は、図示しない砥石Y軸移動装置によってドレッサ8に向かって図中y方向に移動される。
【0030】
砥石7の軸線7aを含む水平面P内には、ドレッサ8が配置される。ドレッサ8は、X軸移動機構9によって水平面内のX軸方向(紙面と直交する方向)に移動でき、Y軸移動機構10によって水平面内のX軸に直交するY軸方向に移動できる。そしてドレッサ8は、θ軸回転機構20によって水平面内を回転できる。
【0031】
加工装置のベース11上には、ボールねじ機構14,16によってY軸テーブル17をY軸方向に移動させるY軸移動機構10が取り付けられる。Y軸サーボモータ12の回転はウォームギヤ13を介してねじ軸14に伝動される。ここで、速比の小さいウォームギヤ13が使用すると、Y軸サーボモータ12の回転量に対するY軸テーブル17の移動量を小さくすることができ、Y軸テーブル17を精度良く移動させることができる。ねじ軸14はベース11上にベアリング15を介して回転可能に支持される。ねじ軸14にはボールねじナット16が螺合する。ボールねじナット16の上面には、Y軸テーブル17が結合される。Y軸テーブル17はリニアガイドを介してベース上にY軸方向にスライド可能に支持される。
【0032】
なお、加工装置のベース11はエアシリンダ等のスライド機構19によって水平面内をY軸方向に移動される。スライド機構19はドレッサを加工位置へ移動させたり、加工位置から離間させたりする。
【0033】
Y軸テーブル17上にはX軸移動機構9が取り付けられる。X軸移動機構9も、ボールねじ機構によってX軸テーブル21をX軸方向に移動させる。X軸サーボモータの回転はウォームギヤを介してねじ軸22に伝動される。ねじ軸22はY軸テーブル17上にベアリングを介して回転可能に支持される。ねじ軸22にはボールねじナット23が螺合する。ボールねじナット23の上面には、X軸テーブル21が結合される。Y軸テーブル21はリニアガイド24を介しY軸テーブル17上にY軸方向にスライド可能に支持される。
【0034】
X軸テーブル21上には、θ軸回転機構20が取り付けられる。X軸テーブル21上にはコラム26が結合される。コラム26には、垂直方向に伸びるθ軸27がベアリング28を介して回転可能に支持される。θ軸27の軸線27aは垂直方向を向き、水平面Pと直交する。θ軸27はベアリング28で支持される部分から下方に伸びていて、その下端部にドレッサ8が取り付けられる。θ軸27の上端部がベアリング28による支持部分に吊り下げられ、θ軸27の下端部は支持されていない。砥石7との干渉を避けるために、θ軸27は上端部から下端部に向かって斜めに傾いている。θ軸27の軸線27aは、水平面P内でのドレッサ8の回転中心になる。θ軸27の軸線27a上にドレッサ8の先端8aが位置するように、ドレッサ8の位置が調整される。ドレッサ8は止めねじ29によりθ軸27に固定される。
【0035】
コラム26にはθ軸サーボモータ29が結合される。θ軸サーボモータ29の回転は、減速歯車30、ウォーム歯車31を介してθ軸27に伝動される。これら減速歯車30、ウォーム歯車31を介在させることにより、ドレッサ8を高精度に回転させることができる。
【0036】
図2はドレッサ8の平面図を示す。ドレッサ8は砥石7を研削するダイヤモンド工具からなる。ドレッサ8は水平面P内を上述のX軸移動機構9によってX軸方向に移動され、Y軸移動機構10によってY軸方向に移動される。そして、θ軸回転機構20によって先端8aを中心に水平面内Pを回転される。
【0037】
ドレッサ8には、先端8aを尖らせたダイヤモンドが埋め込まれる単石ドレッサを用いてもよいし、先端8aに平坦面を有する角柱形状のダイヤモンドが埋め込まれた角柱ドレッサを用いてもよいし、円盤型のロータリードレッサを用いてもよい。円盤型のロータリードレッサとは、円盤の軸線を中心に回転駆動される回転型のドレッサである。この図2には、一例として、角柱ドレッサが示されている。ゆえに、このドレッサ8は先端8aに所定幅の平坦面8bと角部8cを有する。
【0038】
ドレッサ8によって成形される砥石7は、図3に示されるボールねじ31や図4に示されるリニアガイドのボール転走溝を研削加工するのに用いられる。ボールねじ31はねじ軸32のボール転走溝32aと、ナット33のボール転走溝33aとの間にボール34を入れ、ナット33にそのボール34が循環できるように戻し路35を設けたものである。リニアガイド40は、移動体が直線運動するのを案内するのに用いられ、直線状に伸びる軌道レール36のボール転走溝36aと、軌道レール36に沿って移動する鞍状の移動ブロック37のボール転走溝37aとの間にボール38を入れ、移動ブロック37にそのボール38が循環できるように戻し路39を設けたものである。これらボールねじ31、リニアガイド40においては、ボール転走溝32a,33a,36a,37aの断面形状は単一の円弧からなるサーキュラーアーチ溝形状に形成される場合もあるし、二つの円弧からなるゴシックアーチ溝形状に形成される場合もある。
【0039】
図5は、ドレッサ8によって成形される砥石7の水平面P内の加工形状の一例を示す。砥石7の水平面P内での加工形状は、ボール転走溝32a,33a,36a,37aの断面形状に一致させられる。この例では、砥石7の水平面P内の加工形状は、ゴシックアーチ溝のボール転走溝32a,33a,36a,37aに合わせてゴシックアーチ溝形状に設定される。すなわち砥石7の加工形状は、二つの円弧R1,R2からなる円弧部分41を有し、二つの円弧R1,R2の曲率半径は等しい。円弧R1の曲率中心と円弧部分R2の曲率中心とは、距離L離れている。円弧部分41の両側には直線部分42が設けられる。円弧部分41と直線部分42との接続部には、小径の円弧R3,R4からなる円弧部分43が設けられる。円弧R1,R2の曲率中心と、円弧R3,R4の曲率中心は、砥石7の成形面を境にして、砥石7の内側と外側とにある。
【0040】
図6に示されるように、水平面P内におけるドレッサ8の軌跡及び姿勢を制御して、砥石7を加工形状に成形する。具体的には、X軸移動機構9及びY軸移動機構10を制御して、水平面P内における軌跡曲線44(砥石の加工形状に一致)に沿ってドレッサ8を移動させ、且つ、θ軸回転機構20を制御して、水平面P内における軌跡曲線44のドレッサ8の姿勢を変化させる。
【0041】
ドレッサ装置の制御装置について説明する。図7は制御装置55の構成図を示す。制御装置55のハードウェアは、モーション・テーブル51作成までのソフトウェアが組み込まれたパソコン等のコンピュータ56(図中点線より左側)と、モーション・テーブル51を読み込んでドレッサ装置のX,Y,θ軸を動作させるためのモーション・オペレータ54が組み込まれたモータ制御装置57(図中点線より右側)とで構成される。制御装置55のコンピュータ56が、行方向に時間軸、列方向にドレッサ装置のX,Y,θ軸をとって各動作軸の変位の値を記述したモーション・テーブル51を作成し、このモーション・テーブル51に基づいて、制御装置55のモータ制御装置57がドレッサ装置の各軸の制御を行う。コンピュータ56とモータ制御装置57との間には、モーション・テーブル51及びモーション・エディタ53からの信号指令が伝わる。
【0042】
制御装置55のソフトウェアは、モーション・テーブル51を作成するためのモーション・デザイナ52と、複数のモーション・テーブル51を編集するためのモーション・エディタ53(シーケンサ)、並びにこれらの指令入力を受けてX,Y,θ軸のサーボモータを動作させるためのモーション・オペレータ54とによって構成される。
【0043】
まず、モーション・テーブル51について説明する。ドレッサ8の位置及び/又は姿勢を時間の関数として与えることは、モーションと呼ばれる。モーション・テーブル51は、図8に示されるように、行方向に時間軸、列方向に各動作軸(サーボモータ)を各軸の変位のアブソリュート値またはインクリメンタル値を記述したものである。アブソリュート値は基準値に対しての絶対値であり、インクリメンタル値は時間間隔毎に増分する値である。図8にはアブソリュート値が記述されているが、必ずしも0から始まるとは限らない。
【0044】
モーション・テーブル51は、例えばCSV(Comma Separated Value)方式のデータでロボット等に送られる。モーション・テーブル51は縦の列及び横の行を有する表形式のデータであるので、シリアル通信で送れるようにCSV方式を利用して一列のデータにする。具体的には例えば表データが、左上から0,0,5,行がえ,1,2,5,行がえ,3,6,5,行がえ,というふうに一列のデータに変換される。
【0045】
モーション・テーブル51を作成するためのモーション・デザイナ52で実行されるフローチャートを、図9を参照して説明する。
【0046】
〈軌跡・姿勢の設計(S1)〉
ドレッサ8が動くとき、そのドレッサ8の先端の砥石7との接触点(以下工具点という)は、平面的に描かれた連続な軌跡曲線(直線を含む場合がある)上を時間的に移動すると考えることができる。工具点の位置は、座標(x、y)で表され、ドレッサ8の姿勢は、例えばx、y軸に対する回転角度で表される。どのような複雑な動きでも、工具点の軌跡は途切れ途切れになることなく、連続的に繋がっている。運動制御の第1段階は、ドレッサ8の軌跡曲線を設計すると共に、ドレッサ8の姿勢を設計することにある。
【0047】
図10は、コンピュータ56の表示装置に表示される軌跡設計用画面を示す。まずオペレータは、図5に示される砥石7の加工形状に対応させて、例えば六つの点列P1〜P6のXY座標をコンピュータ56に入力する。入力にはキーボード、マウス等の入力手段を用いることができる。P1→P2は加工形状の直線部分42に対応させた区間であり、P2→P3→P4は加工形状の小径の円弧部分43に対応させた区間であり、P4→P5→P6は加工形状の大径の円弧部分41に対応させた区間である。オペレータが点列を入力すると、コンピュータが点列P1〜P6を補間した軌跡曲線60を設計する。設計された軌跡曲線60は表示装置に表示される。本実施形態においては、軌跡曲線60の設計にあたってクロソイド曲線を採用する。クロソイド曲線においては曲線の接線方向角が曲線長の関数として連続的に与えられる。それゆえ、運動の連続性が保たれる。このクロソイド曲線を用いた補間方法については後述する。コンピュータ56は、P1〜P6までを補間した軌跡曲線60を設計したら、ワーク原点上の対称軸59を中心に軌跡曲線60を反転させて、図6に示されるような左右対称の軌跡曲線44を設計する。
【0048】
図6に示されるように、コンピュータ56は軌跡曲線44を設計すると共にドレッサ8の姿勢も設計する。この実施形態では、姿勢の設計にあたって、軌跡曲線44上の全ての区間において、ドレッサ8の中心線8dが軌跡曲線44の法線方向を向くようにドレッサ8の姿勢を設計する。法線方向を向けるのは、ドレッサ8の摩耗を減らし、またドレッサ8の各部分での摩耗のばらつきを減少させるためである。クロソイド曲線においては、接線方向角が与えられているので、与えられた接線方向角を90度回転させるだけで、曲線の法線方向を算出できる。クロソイド曲線を用いると、図9に示されるように、ドレッサ8の位置Pとともに、ドレッサ8の姿勢Eも曲線長sの関数として与えられる。
【0049】
図6に示されるように、左右対称の軌跡曲線44の一方の端部44aから他方の端部44bまで軌跡曲線44に沿ってドレッサ8を移動させると、加工時間を短くすることができる。しかし、この方法では円弧R1とR2の形状のばらつきが生じやすい。そこで、図11に示されるように、軌跡曲線44の一方の端部44aから対称軸59上までドレッサ8を移動させ、その後、軌跡曲線44の他方の端部44bにドレッサ8を移動させ、その後、軌跡曲線44の他方の端部44bから対称軸59上までドレッサ8を移動させてもよい。このように軌跡曲線を設計すると、多少加工時間はかかるが、円弧R1とR2の形状が安定する。
【0050】
図12は、ボールねじ31又はリニアガイド40の接触角を調整できる砥石7を得るための軌跡設計方法の概念図を示す。図12に示されるように、コンピュータ56は、対称軸を境に左右に軌跡曲線44を二分割した分割軌跡曲線(1)(2)を作成する。オペレータは、図10に示される入力画面において、分割軌跡曲線(1)(2)のオフセット量を入力する。コンピュータ56は、指定されたオフセット量だけ、分割された一対の分割軌跡曲線45それぞれを対称軸59に向かってX方向にずらす。円弧R1,R2の曲率半径は変えない。
【0051】
図13に示されるように、接触角α1,α2とは、ボールねじ31又はリニアガイド40のボール34,38の中心点Oと、ボール転走溝32a,33a,36a,37aとを結んだ線46と、左右対称のボール転走溝32a,33a,36a,37aの対称軸59と、を結んだ線とのなす角である。ここで、砥石7の加工形状とボール転走溝32a,33a,36a,37aの断面形状とは一致するので、ボール転走溝32a,33a,36a,37aの断面形状を砥石7の断面形状に代替して接触角α1,α2を示す。オフセット量を変化させることで、接触角α1,α2を調整することができ、例えば接触角α1を接触角α2のように大きくすることができる。
【0052】
図14は、ドレッサ8の切り込み量を調整するための軌跡設計方法の概念図を示す。砥石7でボール転走溝32a,33a,36a,37aを研削した後、砥石7をドレッサ8で再度成形する場合がる。この場合、以前成形した加工形状よりも僅かに切り込み量を深くして砥石を成形する必要がある。オペレータは、図10に示される入力画面において、分割軌跡曲線(1)(2)毎のシフト量を入力する。図14に示されるように、コンピュータ56は、指定されたシフト量だけ、対称軸59を中心にして左右対称に設計される軌跡曲線44(分割軌跡曲線(1)(2)からなる)を、対称軸59の方向(Y方向に)にずらす。これにより、摩耗した砥石7を所定の切り込み量だけ切り込むことができる。
【0053】
図15に示されるように、上記軌跡・姿勢設計方法においては、ドレッサ8の姿勢が軌跡41〜43の法線方向を向くようにドレッサ8の姿勢を設計した。しかし、図16に示されるように、ドレッサ8に角柱ドレッサを使用した場合、ドレッサ8の先端には所定幅の平坦面8bと、角部8cとがある。ドレッサ8先端の平坦面の幅W1が、軌跡曲線44の小径の円弧部分43の曲率半径R3よりも大きいと、ドレッサ8の先端を軌跡曲線に沿って移動させたとしても、ドレッサ8の先端の角部8cが砥石7をえぐってしまう。こうなると、図17に示されるように、成形されたドレッサ8の円弧部分43が削られすぎた形状になる。
【0054】
この問題を解決するために、本実施形態においては、図18に示されるように、直線部分42から小径の円弧部分43に到るまでは、ドレッサ8の角部を砥石7に接触させるようにドレッサ8の姿勢を設計する。すなわち、ドレッサ8の中心線8dを軌跡曲線44の法線方向以外を向かせる。そして、小径の円弧部分43から大径の円弧部分41の境に到達したら、姿勢設計を切り換え、ドレッサ8の姿勢が軌跡曲線44の法線方向を向くように設計する。これにより、ドレッサ8の平坦面8bを砥石7に接触させる。図19はこのような軌跡・姿勢設計をして、成形された砥石7の形状を示す。小径の円弧部分43でも滑らかな形状が得られるのがわかる。
【0055】
なお、ドレッサ8に先端が尖った単石ドレッサを使用する場合、姿勢を切り換える必要はなく、すべての区間で軌跡曲線の法線方向に向くように姿勢を設計すればよい。ただし、尖った先端の摩耗に注意する必要がある。
【0056】
〈運動曲線の当てはめ(S2)〉
図9に示されるように、運動制御の第2段階は、設計された軌跡曲線上を動く工具点の速度・加速度を決定することである。軌跡曲線上を工具点がどのような時間の関数として動くかは、工具点の速度・加速度を決定することで定められる。オペレータは、図10に示される画面において、ドレッサ8の速度を入力する。コンピュータ56は、指定された速度でドレッサ8を移動させることができるように工具点の速度・加速度を決定する。本実施形態においては、カム機構に採用されている特性の良い曲線を採用し、これを、パラメータ可変のユニバーサルカム曲線として提供する。カルテシアン空間(実在空間)で定義された位置・姿勢は連続した曲線群を構成している。その一つ一つの曲線に運動曲線を当てはめ、加減速を指定する。カルテシアン空間とは、原点で互いに直交するx、y、zの3軸を用いてつくられる3次元座標系であり、工具点の位置のみならず姿勢も表すことができる。
【0057】
〈時分割(S3)〉
軌跡と運動が確定したので、工具点の位置・姿勢が時間tの関数として与えられたことになる。これにより、時間tを微小時間間隔で与えたとき、それぞれの時刻に対する工具点の変位を求めることができる。時間間隔としては例えば2ms(ミリ秒)以下の適当な値を選ぶものとする。
【0058】
〈カルテシアン座標系によるドレッサ8の位置・姿勢の計算(S4)〉
以上の手続きによって、カルテシアン座標系(実在空間)における時間tに対する工具点の位置と姿勢が計算される。変数としては(x、y、θ)がある。
【0059】
〈逆機構解(S5)〉
次に、上記の工具点の位置・姿勢を与えるために必要な各軸の回転角を求める。この過程は一般に逆機構解(Inverse Kinematics)と呼ばれている。逆機構解は、実在の空間の位置・姿勢から軸空間の回転角θ1〜θ3を求めるものである。逆機構解は、加工装置ごとに固有なので、加工装置ごとに個別に解を用意しておく。
【0060】
〈軸座標系による各軸サーボモータ変位の計算(S6)〉
時分割された各工具点につき逆機構解を求め、これを各軸サーボモータの変位パルスとして整数化する。パルス制御でない場合には、各軸変位の最少分解単位(分解能)を用いて、パルス数相当の整数化されたデータとして求める。
【0061】
〈モーション・テーブルの作成(S7)〉
こうして求めた各軸変位のアブソリュート値、又はインクリメンタル値を、前述のモーション・テーブル51の表データとしてコンピュータメモリに格納する。
【0062】
図7に示されるモーション・エディタ53について説明する。モーション・エディタ53は、複数のモーション・テーブル51を編集するもので、例えば作成されたモーション・テーブル51の利用の仕方を順序設定する。具体的には例えば、モーション・テーブル51がA,B,Cとあるとすると、Aが終わったらB、Bが終わったらCというふうに順序設定したり、Aが終わったらB及びCを一緒に走らせたりする。動作のシーケンスを与えるという意味ではシーケンサに近い。モーション・エディタ53は、モーション・デザイナ52と共に一般的にはコンピュータに内蔵されるが、外置される場合もある。
【0063】
次に、モータ制御装置57に組み込まれるモーション・オペレータ54について説明する。モーション・オペレータ54は一般的にはサーボ機構(すなわち機械的運動のための自動フィードバック制御システム)と呼ばれる。ここでは一般化するためにモーション・オペレータを呼ぶ。モーション・オペレータ54は、モーション・デザイナ52で作成したモーション・テーブル51を通信等を介して読み取り、入力データを各軸に分配し、そこから各軸間の同期を決め、各軸のサーボモータを制御する。つまり、モーション・オペレータ54は、モーション・テーブル51に基づいて、X軸サーボモータ及びY軸サーボモータを制御して、軌跡曲線44に沿ってドレッサ8を移動させる。これと同時に、θ軸サーボモータを制御して、水平面内のドレッサ8の姿勢を変化させる。
【0064】
以下モーション・オペレータ54が実行する手順について図20を参照して詳述する。
〈通信(S1)〉
コンピュータ56からモータ制御装置57へモーション・テーブル51のデータを送るにはいくつかの方法がある。第1の方法は伝送媒体として高速の通信回線を用いる方法である。高速の通信回線としては、イーサネット(登録商標)(R)、USB、IEEE1394等を用いることができる。また、条件によっては無線や、低速の通信回線を用いることもできる。第2の方法は直接バスなどを接続してデータを読み込む方法である。コンピュータとモータ制御装置が離れていなければ採用することができる。第3の方法は可搬のメモリ媒体を用いる方法である。CD、DVD、メモリカード等を用いて搬送する。
【0065】
〈モーション・テーブルの読込(S2)〉
各通信方式にはそれぞれのプロトコルがあるので、そのプロトコルに従ってモーション・テーブル51を読み込む。
【0066】
〈入力データの各軸への分配(S3)〉
モーション・テーブル51は通常複数の軸に対して作成されるので、これを各軸ごとに分配する必要がある。ハブなどを用いて強制的に分配する方法(受渡し側で一列のデータを順番に各軸のドライバに配る方法)もあるが、通常は受け取り側でそれぞれの軸に関係するデータのみを受け取るようにする。受け取り側にメモリがあると、例えばX軸のデータとして図8に示される縦の一列のデータを受け取り、Y軸のデータとしてその次の列のデータを受け取り、θ軸のデータとしてさらにその次の列のデータを受け取ることができる。
【0067】
〈同期、シーケンス制御(S4)〉
いくつかの軸を一斉に動かすためには、何らかの同期信号を送る必要がある。例えば工具点で円弧を描こうとすると、X軸のサーボモータ及びY軸のサーボモータを一緒に動かさなければならない。同期信号をサーボドライバに送ることで、各軸サーボモータが一緒に動くようになる。なお同期信号は時分割された時間間隔で必ず一度送られるのが望ましい。
【0068】
ドレッサ装置の各種の入出力信号とのシーケンスを取るためには、モーション・エディタ53あるいはシーケンサによってモーション・テーブル51を編集する必要が生じる。例えばリミットスイッチが働いたら工具点を停止させる場合や、センサで温度を測り、温度が高くなってきたら工具点の速度を落としたい場合がある。このような場合、センサからの入力信号があったら、モーション・エディタ53あるいはシーケンサによってモーション・テーブル51を編集する。
【0069】
〈各軸ドライバ及び各軸サーボモータ(S5,S6)〉
モーション指令に追随して各軸サーボモータが動くかどうかは、サーボドライバ及び各軸サーボモータの役割である。本実施形態では、フィードバック信号をモーション・テーブル作成用のコンピュータ56に戻してはいない。モーション・テーブル作成用のコンピュータ56がサーボのループに入ることはない。
【0070】
以上により、X軸移動機構9及びY軸移動機構10を制御して、水平面P内における軌跡曲線44(砥石の加工形状に一致)に沿ってドレッサ8を移動させ、且つ、θ軸回転機構20を制御して、水平面P内における軌跡曲線44のドレッサ8の姿勢を変化させることが可能になる。
【0071】
以下にクロソイド曲線を用いた補間方法について詳述する。
一般に補間を実現するには
1.補間式を決定する。
2.助変数を決定する。
3.きざみを決めて順次座標を計算する。
の3段階があり、2.で逆解が、3.で順解が必要とされる。
【0072】
クロソイド曲線とクロソイドセグメントに関する基本的な理論について簡単に説明しておく。まず、上記クロソイド曲線をはじめ、関連する用語の定義を示す。
位置 P=x+j・y
弧長 s(変数(曲線長に沿って測った実変位))、h (定数(クロソイド曲線の総長))
接線方向角の定義 ej(φ)≡dp/ds (位置ベクトルを弧長で微分した単位ベクトル)
曲率の定義 φ'≡dφ/ds 接線方向角の弧長による微分
縮率の定義 φ" ≡dφ'/ds 曲率の弧長による微分
直線の定義 dφ/ds≡0 接線方向角一定の曲線が直線
円の定義 dφ'/ds≡0 曲率一定の曲線が円 (直線を含む)
クロソイドの定義dφ"/ds≡0 縮率一定の曲線がクロソイド(円を含む)
クロソイド基本式:定義式を順次積分して得られる。φ'=φ'0+φ"・s
φ=φ0+φ'0・s+φ"/2・s^2 (接線方向が曲線長の二次式で与えられる)
P =∫ej(φ0+φ'0・s+φ"/2・s^2)ds (1)
【0073】
図21は基本クロソイド曲線を示しており、同図の実線は、φ0=φ'0=0、φ"=π/2とした場合における曲線を示すものである。この曲線はコルニューの螺旋と呼ばれる。同図の破線はφ"=−π/2とした場合の曲線を示している。Cs,Snはフレネル積分として知られている。
【0074】
なお、数式の表現として、本明細書においては以下のような記載方法を採用する。
/ 除算記号
^ べき乗記号
i=[v] 小数部切り捨て 例[0.5]=0 −[−0.5]=1
a..b aからbまでの積分区間または累計区間
a・・・ aから無限大までの累計区間
ej(φ)=e^(j・φ) =cosφ+j・sinφ 2次元単位ベクトル
【0075】
クロソイドセグメントは、直線から線分を、円から円弧を切り出すのと同様、クロソイド曲線の一部を切り出したものである。上記基本式で始点P0 、終点P1 を確定し、弧長を0からhとして定積分する。又、区間を(S=0..1)と無次元化し、角度変化の円弧成分としての曲角φv =φ'0・hと、同じくクロソイド成分としての縮角φu=φ"/2・h^2と、を定義する。クロソイドセグメントの基本式は(1)より
φ'1=(φv +2・φu)/h
φ1=φ0+φv+φu
P1=P0+h・ej(φ0 )・∫ej(φv ・S+φu ・S^2)ds
S=0..1 (2)
【0076】
クロソイドセグメントの形は、曲角φv と縮角φu とのみで決まり、大きさはh、位置はP0 、方向はφ0 で決まる。弧長hと曲角φv と縮角φu とをあわせて区間助変数と称する。直線と円とクロソイドとは別々の図形である。直線は無限で方向があり、円は有限で大きさがあり、クロソイドは長さは無限、存在範囲は有限で方向も大きさもある。先の定義によって線分は円弧の部分集合、円弧はクロソイドセグメントの部分集合となる。なお上述したように、始点と接線方向角と区間助変数とを与えて、終点と接線方向角とを求める方法を順解と呼ぶ。これに対し、始点と終点の位置と接線方向角とを与えて、区間助変数を求める方法を逆解と呼ぶ。
【0077】
図22はクロソイド曲線を用いた補間方法で実行されるプログラムのフローチャートを示す。本実施形態に係る制御方法は、予め与えられたP1〜P6の点列を、コンピュータにより算出したクロソイドセグメントを用いて補間する。クロソイド曲線を用いた補間方法においては、はじめに上記点列の各座標P(x,y)を入力する(ステップ1)。
【0078】
次いで、各点における接線方向角φを求める(ステップ2)。接線方向角φとは、上記各点におけるそれぞれ接線の方向を指し、基準線に対する接線のなす角φで表す。この第二工程で求める接線方向角φは、端点以外は仮のものである。
【0079】
次いで、全ての区間における区間助変数を求める(ステップ3)。区間助変数は、弧長h、曲角φv、縮角φuによって構成される。区間助変数は、「クロソイドの縮角多項式」の逆解を次の第一演算処理乃至第五演算処理からなる手順で解くことで高速に求めることができる。すなわち、始点と終点との位置の差から、弦の長さと方向角とを算出し(第一演算処理)、始点と終点とのそれぞれ接線方向角の差から縮角多項式の係数を算出し(第二演算処理)、yの縮角多項式をニュートン法によって解いて縮角を算出し(第三演算処理)、上記縮角とxの縮角多項式とを使って弧長を算出し(第四演算処理)、接線方向角の差と縮角とから曲角を算出(第五演算処理)する。なお、上記第三演算処理については、ニュートン法逆解のために関節近似式を使うこともできる。
【0080】
次いで、ステップ4に進み、各点のうちの両端を除く中間点での曲率差評価値を求め、これら曲率差評価値の最大の点をマークし(ステップ41)、最大点の曲率差評価値が許容範囲内にあるか否かを判断し(ステップ42)、該曲率差評価値がこの許容範囲内にあればステップ4を終了し、そうでなければ、上記最大点の接線方向角を修正し(ステップ43)、最大点の前後2区間の区間助変数を再計算し(ステップ44)、最大点及び前後点の3点での曲率差評価値を再計算した(ステップ41)後、ステップ42に戻って繰り返す。
これにより、最終的にすべての点での曲率差評価値を予め与えた許容差以下にすることができる。
【0081】
続く第五工程においては、上述したような第四工程で得られた区間助変数を分割することによって積和演算に適した分割助変数を算出する。そして、これら分割助変数に基づいて順次位置を求める。これにより、上記点列間を補間するのに最適な位置指令を得ることができる。
【0082】
具体的な補間方法としては、図22のフローチャートに示すとおり、先ず、補間すべき点列Pi(xi,yi)(但し、iは0,1,2,…,n)を入力する(第一工程)。
【0083】
次いで、第二工程において、上記各点Piにおける接線方向角φiの初期値を求める。本ステップにおける解法手段の一例を以下に示す。図23に示されるように、連続した3点を選択し、これら3点(図24のA,B,C)を通る円弧の各点における接線方向角φA,φB,φCを求める。三角形a+b=cの各辺の角度をθa,θb,θc とすると、頂点の角度αは、
α=θc−θa
β=π−θb+θa
γ=θb−θc
3点を通る円弧の各点での接線方向は、円周角と弦弧角が等しいので、
φA=θa−γ=θa−θb+θc
φB=θb−α=θb−θc+θa
φC=θc−β+π=θc−θa+θb
で与えられる。
【0084】
上述のような理論により、各点での接線方向角φが順次求められる。なお、本明細書においては上述した解法を「3点円弧」と称する。i=1からn−1までの(n−1)点に対し、φB が計算できる。i=0,i=nの端点については、別途入力することもありうるが、簡単には、i=1でのφAをi=0に、i=n−1でのφCをi=nに使ってもよい。
【0085】
次いで、第三工程に進み、各区間の区間助変数を求める。区間助変数は、2点間を結ぶ曲線の弧長h、曲角φv 、縮角φu によって構成される。区間助変数を高速に求めるためには、以下の「クロソイドの縮角多項式表現」が使われる。
P1=P0+h・Σcn[n]・ej(φn[n])・φu^n n=0... (4)
係数の大きさ cn[n]=Σcnm[m] m=0...
ここで、cnm[m]=w^m/(2m+1)!/Π(4m+4k+2)
k=1..n
w=−v^2
v=(φ1−φ0)/2
係数の方向 φn[n] =(φ0+φ1−n・π)/2
この式の証明は詳述しないが、クロソイドセグメントの基本式(2)で変数をS=0..1ではなく、T=−1..1と置き換えて両振り無次元化し、マクローリン展開、二項展開したのちに積分して得られる。逆解のために弦の長さr、弦の方向角θを使って変形し、スカラ分解すると
r/h=Σxn[n]・φu^n n=0...
0=Σyn[n] ・φu^n n=0...
xn[n]=cn[n]・cos(ψn[n]) n=0...
yn[n]=cn[n]・sin(ψn[n]) n=0...
ψn =(φ0+φ1−n・π)/2−θとなる。これらの式を使って次の手順で逆解を解く。
【0086】
最初に、出発位置(P0=x0+j・y0)と到着位置(P1=x1+j・y1)との差から、弦の角度θと長さrとを求める(第一演算処理)。
θ=a・tan ((y1−y0)/(x1−x0))
r=x・cosθ+y・sin θ
【0087】
次いで、出発接線方向角φ0と到着接線方向角φ1 と弦の角度θとから、初期計算4式
ψn=(φ0+φ1)/2−θ
w=−(φ1−φ0)^2/4
cnm[0]=1
cnm [m]=cnm[m−1]*w/2m/(2m+1)
m=1..mmax cnm[mmax]<δ/r
を計算する。次いで以下5式をn=0から始めて、cn[nmax]<δ/rになるまで繰り返す。
cn[n] =Σcnm m=0..mmax
xn[n] =cn[n]*cos ψn
yn[n] =cn[n]*sin ψn
cnm[m]=cnm[m−1]/(4m+4n+2)
m=0..mmax
ψn=ψn−π/2
これが第二演算処理である。
【0088】
次いで、yの縮率多項式Σyn[n]・φu^n =0 n=0..nmax
をニュートン法で解いてφuを求める(第三演算処理)。すなわち適当なφu を初期値として、Er=Σyn[n]・φu^n n=0..nmax
を計算し、許容誤差δ>|Er|であれば第三演算処理を完了する。そうでなければ、φu=φu−Er/Σ{n・yn[n]・φu^(n−1)}
n=1..nmax
として、再度Er を計算する。
【0089】
次いで、xの縮率多項式を使って
h=r/Σ{xn[n]・φu^n} n=0..nmaxでhを求める(第四演算処理)。
【0090】
最後に、曲角を計算する(第五演算処理)。
φv=φ1−φu0−φu
【0091】
ニュートン法は2次の収束をするので大変効率がよい。係数の性質がよいので発散することもない。求めるφv,φuの領域を挟く指定することにより、より一層、高速になる。尚、図22のステップ3に係る解法を、「回旋逆解」と称する。上記「回旋」とはクロソイド曲線の意である。回旋逆解は、次のステップ44でも使われる。
【0092】
ニュートン法の効率を左右するのは、適切な初期値の選択である。次の「クロソイドの関節近似式」によれば、高精度の初期値が得られる。この式の証明も詳述しないが、この式をマクローリン展開して、縮率の多項式にして(4)と比較すると0次から2次まで完全に一致し3次項の係数の差がh/12600より小さいことがわかる。
P1≒P0+h・ej((φ0+φ1)/2)・{a+b・ej(−k・φu)}(5)
k=2*cn[2]/cn[1]
b=cn[1]/k
a=cn[0]−b
誤差は、h・φu^3 /12600で評価される。例えば、hが1000mm、φuが1radとして、誤差は8μm以下である。弦の長さrと角度θとを利用して変形し、スカラ分解すると、ψ=(φ0+φ1)/2−θとして
r/h≒a・cosψ+b・cos(ψ−k・φu)
0≒a・sinψ+b・sin(ψ−k・φu)
となるから、
φu≒{a・sin(a・sinψ/b)+ψ}/k
がきわめてよい近似を与えることになる。
【0093】
更に、第四工程に進む。このステップ4を構成するステップ41により、各中間点の曲率差評価値を次の式で求める。中間点1での区間0の曲率をφ'10、区間1の曲率をφ'11 とすると、
(φ'10−φ'11)・h0・h1/2
これは、それぞれに反対側の曲率を採用したときの位置誤差の相乗平均になっている。位置の次元であるから精度の判断がしやすい。
【0094】
そして、このステップ41で、最大点をマークする。次のステップ42は、上記最大点でのこの値の絶対値を与えられた許容値と比較するもので、最大点が許容値以下なら第四工程完了である。このステップ42で上記最大点が上記許容値より大きければ、次のステップ43に進み、上記最大点での接線方向角を修正する。修正角度は、曲率差評価値を両側の弧長の相乗平均と4とで割った値で、(φ'10−φ'11)・sqrt(h0・h1)/8となる。これによって、最大点の曲率差はほぼ0になるが、前後点の曲率にはあまり響かないことがわかっている。
【0095】
更に、ステップ44で、前記ステップ3と同様の解法(回旋逆解)を2回だけ実行し、最大点の前後区間の区間助変数を求める。
【0096】
更に、上記ステップ41に戻り、このステップ41の処理と同じ式を3回だけ実行し、最大点と前後点の曲率差評価値を計算したのち、再びステップ42を行う。こうして、ステップ43の判定で評価値が許容範囲内に収まるまで、ステップ41からステップ44の各ステップから成るステップ4を繰り返す。
【0097】
次に、ステップ51に進み、始点と接線方向角(x0,y0,φ0)、区間助変数(h,φv,φu)から、歩進助変数(du,dv,dx,dy,vx,vy,ux,uy)を求める。はじめに分割数nを計算する。ここでは、後段が直線機能を持っているケースの例をとりあげる。当然点機能しかないときは、もっと多く分割し、円弧機能があればもっと少なく分割する。クロソイド機能があれば、n=1で分割不要である。分割数は、近似した直線(弦)と元の曲線(弧)との差が所要誤差δ以内になるように決める。曲率の大きいところは短く、小さいところは長く可変長で分割すれば、分割数が最小になるが、計算の単純化のため、「等弧長分割」を採用する。そこで、φ'0またはφ'1の絶対値のうちの大きい方のφ'maxを曲率とし、弧長hの円弧を想定し、これをn分割したときの誤差を評価する。
【0098】
ここで、
φ'0=(φ1−φ0−φu)/h
φ'1=(φ1−φ0+φu)/h
を利用すれば
φ'max=(|φ1−φ0|+|φu|)/hとなる。
δ={1−cos(φ'max*h/n/2)}/φ'max
cosθ=1−θ^2/2!+θ^4/4!... であるから
δ<=φ'max*(h/n)^2/8
整数切りあげ記号として−[−a]を使えば、
n=−[−h*sqrt(φ'max/δ/8)]
である。
【0099】
細分化された区間の助変数(分割助変数)は、dh=h/nによって次のように計算すればよい。du,ux,uyは定数である。
du=φu/n^2
ux=cos(du)
uy=sin(du)
dv,vx,vy,dx,dyは変数の初期値である。
dv=φ'0/2*dh+du/2
vx=cos(dv)
vy=sin(dv)
dx=dh*cos(φ0+dv)
dy=dh*sin(φ0+dv)
【0100】
最後に、ステップ52で上記分割助変数を歩進し、順次位置を得る。
x=x +dx*vy/dv (7)
y=y +dx*vy/dv
w=dx*vx−dy*vy
dy=dx*vy+dy*vx
dx=w
dv=dv+du
w=vx*ux−vy*uy
vy=vx*uy+vy*ux
vx=ww
w=dx*vx−dy*vy
dy=dx*vy+dy*vx
dx=wを繰り返す。
【0101】
オリジナルの(3)が6個の和(差)と8個の積によって歩進させたのに対し、9個の和(差)と14個の積(商)で歩進させる。演算量は、ほぼ倍に近いが、精度は桁ちがいに向上している。区間の弧の長さと弦の長さの比率を考慮に入れたこと、区間を半分にして曲率を端で切り替え、接線方向を区間中央で切り替えるようにしたことが精度向上にあずかっている。
【0102】
このようにして、順次すべての区間についてクロソイドセグメントで補間する。上述のように構成される本形態例に係る軌跡制御方法を用いれば、最適のクロソイド曲線を容易に且つ高速に得ることができ、要求水準に見合う補間制御を行える。
【0103】
さらに付言するならば、理論式から計算で決まった点列を補間するときは、同時に各点での接線方向角も計算しておき、第二工程、第四工程をパスすることができる。また、曲率連続を要求しないときは、第四工程をパスすることができる。さらに、演算精度が低くてよいときは、第三工程に代えてはじめから関節近似式を使うことができる。このとき、cn[n]は(4)の級数式によらず、次のように三角関数から演算することができる。
−w/6<=δのとき
cn[0]=1
それ以外の場合、cn[0]=sin(v)/v
w^2/840<=δのとき
cn[1] =(1+w/10)/6
それ以外の場合、cn[1]=(cos(v)−cn[0])/w/2
−w^3/498960<=δのとき
cn[2]=(1+(1+w/36)*w/14)/60
それ以外の場合、cn[2]=(cn[0]−6*cn[1])/w/4
【0104】
図25及び図26は、加工装置の第二の実施形態を示す。図25は加工装置のX軸方向からみた側面図を示し、図26は加工装置のY軸方向からみた背面図を示す。この実施形態の加工装置でも、第一の実施形態と同様に、ドレッサ8を水平面内のX軸方向に移動させるX軸移動機構9と、Y軸方向に移動させるY軸移動機構10とを備える。そして、ドレッサ8を水平面内でθ軸方向に回転させるθ軸回転機構20を備える。
【0105】
第二の実施形態の加工装置は、第一の実施形態の加工装置と異なり、X軸移動機構9,Y軸移動機構10,θ軸回転機構20、砥石7を共に、垂直面内で傾斜させる傾斜機構61を備える。傾斜機構61は、電動モータ62と、電動モータ62によって回転駆動されるウォーム63と、ウォーム63に噛み合うウォーム歯車64とで構成される。傾斜機構61は自動制御されていない。オペレータが手動で電動モータ62を操作して所定の傾斜角度を得る。
【0106】
ボールねじを研削加工する場合、研削装置と同一のベース上にドレッサ装置が設けられる。そして、砥石7はねじのリード角に合わせて傾けられる。この第二の実施形態の加工装置においては、傾斜機構61を備えるので、傾けた砥石7を成形することができる。
【0107】
本発明は、上記実施形態に限られることなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々変更可能である。例えば、二次元平面内における工具の加工物に対する移動は相対的なものでよく、X軸移動機構及びY軸移動機構は、工具の替わりに加工物を移動させてもよい。また、加工物は砥石に限られることはなく、工具はドレッサに限られることはない。
【0108】
本明細書は、2006年6月28日出願の特願2006−178496に基づく。この内容はすべてここに含めておく。

Claims (6)

  1. 工具を加工物に対して相対的に移動させて加工物を加工する加工装置の制御方法であって、
    前記工具を前記加工物に対して二次元平面内のX軸方向に相対的に移動させることができるX軸移動機構と、前記工具を前記加工物に対して前記二次元平面内のX軸に直交するY軸方向に相対的に移動させることができるY軸移動機構と、前記加工物に接触する前記工具の先端を中心にして前記工具を前記二次元平面内で回転させることができるθ軸回転機構と、を有する加工装置を用い、
    接線方向角が曲線長の二次式で与えられるクロソイド曲線を用いて、前記加工物の前記二次元平面内での加工形状に対応させた前記工具の軌跡曲線(直線が含まれる場合もある)を設計すると共に、前記軌跡曲線上の少なくとも一部の区間において、前記接線方向角を90度回転させて前記軌跡曲線の法線方向角を算出し、前記法線方向角に基づいて前記軌跡曲線上における前記工具の姿勢を設計する軌跡・姿勢設計工程と、
    前記X軸移動機構及び前記Y軸移動機構を制御して、前記軌跡曲線に沿って前記工具を前記加工物に対して相対的に移動させる軌跡制御工程と、
    前記θ軸回転機構を制御して、前記二次元平面内における前記軌跡曲線上の前記工具の姿勢を変化させる姿勢制御工程と、を備え、
    前記加工物は、前記二次元平面内に配置される軸線の回りを回転運動する砥石であり、
    前記工具は、ドレッサであり、
    前記加工装置は、前記砥石の外形を前記ドレッサで成形するドレッサ装置であり、
    前記軌跡・姿勢設計工程では、前記軌跡曲線上の前記少なくとも一部の区間において、前記ドレッサの中心線が前記軌跡曲線の法線方向を向くように前記ドレッサの姿勢を設計することを特徴とする加工装置の制御方法。
  2. 前記軌跡・姿勢設計工程では、
    対称軸を中心にして左右対称の軌跡曲線の一方の端部から前記対称軸上まで前記工具を移動させ、その後、前記軌跡曲線の他方の端部に前記工具を移動させ、その後、前記軌跡曲線の他方の端部から前記対称軸上まで前記工具を移動させるように、前記軌跡曲線を設計することを特徴とする請求項1に記載の加工装置の制御方法。
  3. 前記ドレッサは、前記砥石に接触する前記先端に、所定幅の平坦面と角部と、を有し、
    前記軌跡・姿勢設計工程では、前記軌跡曲線上の前記少なくとも一部の区間において、
    前記ドレッサの中心線が前記軌跡曲線の法線方向を向くように前記ドレッサの姿勢を設計し、これにより、前記ドレッサの前記平坦面を前記砥石に接触させ、
    前記軌跡曲線上の他の区間において、前記ドレッサの中心線が前記軌跡曲線の法線方向以外を向くように前記ドレッサの姿勢を設計し、これにより、前記ドレッサの前記角部を前記砥石に接触させることを特徴とする請求項1又は2に記載の加工装置の制御方法。
  4. 前記砥石は、ボールねじ又はリニアガイドの、断面が二つの円弧からなるゴシックアーチ溝形状のボール転走溝を研削加工するのに用いられ、
    前記軌跡・姿勢設計工程では、
    ボールねじ又はリニアガイドの接触角を調整できる前記砥石を得るために、対称軸を中心にして左右対称の前記軌跡曲線を、前記対称軸を境に左右に二分割することができると共に、分割された一対の分割軌跡曲線それぞれを前記対称軸に向かってずらすことができることを特徴とする請求項1又は2に記載の加工装置の制御方法。
  5. 前記砥石は、ボールねじ又はリニアガイドのボール転走溝を研削加工するのに用いられ、
    前記軌跡・姿勢設計工程では、
    前記ドレッサの切り込み量を調整するために、対称軸を中心にして左右対称の前記軌跡曲線を、前記対称軸の軸線方向にずらすことができることを特徴とする請求項1,2又は4に記載の加工装置の制御方法。
  6. 工具を加工物に対して相対的に移動させて加工物を加工する加工装置であって、
    前記工具を前記加工物に対して二次元平面内のX軸方向に相対的に移動させることができるX軸移動機構と、
    前記工具を前記加工物に対して前記二次元平面内のX軸に直交するY軸方向に相対的に移動させることができるY軸移動機構と、
    前記加工物に接触する前記工具の先端を中心にして前記工具を前記二次元平面内で回転させることができるθ軸回転機構と、
    接線方向角が曲線長の二次式で与えられるクロソイド曲線を用いて、前記加工物の前記二次元平面内での加工形状に対応させた前記工具の軌跡曲線(直線が含まれる場合がある)を設計すると共に、前記軌跡曲線上の少なくとも一部の区間において、前記接線方向角を90度回転させて前記軌跡曲線の法線方向角を算出し、前記法線方向角に基づいて前記軌跡曲線上における前記工具の姿勢を設計し、前記X軸移動機構及び前記Y軸移動機構を制御して、前記加工物の前記二次元平面内での加工形状に対応する軌跡曲線(直線が含まれる場合がある)に沿って前記工具を前記加工物に対して相対的に移動させ、そして、前記θ軸回転機構を制御して、前記二次元平面内における前記軌跡曲線上の前記工具の姿勢を変化させる制御装置と、を備え、
    前記加工物は、前記二次元平面内に配置される軸線の回りを回転運動する砥石であり、
    前記工具は、ドレッサであり、
    前記加工装置は、前記砥石の外形を前記ドレッサで成形するドレッサ装置であり、
    前記制御装置は、前記軌跡曲線上の前記少なくとも一部の区間において、前記ドレッサの中心線が前記軌跡曲線の法線方向を向くように前記ドレッサの姿勢を設計することを特徴とする加工装置。
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