JP5112970B2 - 建築用シャッターの取付け方法 - Google Patents

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Description

本発明は、工場や倉庫等の建築物に設けられる建築用シャッターの取付け方法の技術分野に属するものである。
一般に、この種建築用シャッターのなかには、広い開口部に設けるもののように、シャッターカーテンの左右幅、上下幅ともに大型化したものがあり、このものでは、シャッターカーテンの重量が重くなることから、シャッターカーテンを巻装する巻取りドラムや、該巻取りドラムを支持する支持ブラケットや、回転駆動する開閉機等の部材装置も大型で重量の重いものになる。このため、このような重量シャッターを設置する場合では、それぞれの部材を設置箇所に吊り上げる(持ち上げる)作業をクレーン等を用いて行うようにしており、部材の設置現場への搬送、吊り上げ作業、組込み作業と何れも重労働で、しかも、長時間を要する作業となり、作業期限の規制のあるなかで遅延を招くことなく速やかに設置するのは困難であり、問題となっている。
この改善策として、地上においてシャッターカーテンが巻装された巻取りドラムと、該巻取りドラムの左右両端部に回転自在に設けた一対のブラケットと、これらブラケット同士を一体的に連結するとともに、躯体に固定される長尺状の固定部材とを予め組込んだ状態のドラムユニットを形成し、該ドラムユニットを、クレーンにより吊り上げて躯体に固定するように構成し、設置箇所における作業を少なくするとともに、クレーンによる吊り上げ作業の回数を少なくして、取付け作業の効率化を図るようにした取付け方法が提唱されている。
特開2007−113344号公報
ところが、前記従来のものにおいて、クレーンに吊り上げられるドラムユニットは、左右一対の支持ブラケットは固定部材とともに巻取りドラムに対して一体回動自在となっているため、巻取りドラム部位を支持してクレーンで吊り上げた状態では、重量の重い固定部材が連結された支持ブラケットが、固定部材を下方に位置させる状態の姿勢となり、躯体の前面に沿って固定されるべき固定部材の取付け面が下方を向くことになる。これに対し、前記従来のものでは、巻上げ機を固定部材に連結し、ドラムユニットをクレーンにより吊り上げた状態で巻上げ機を操作して、固定部材の取付け面が上下方向を向く姿勢となるように操作してから躯体への固定作業をするという手順としている。このため、設置作業において充分な作業時間の短縮が図ることができないうえ、クレーンと巻上げ機との両者をドラムユニットに連結することになるので作業が大がかりになって取付け作業の簡略化が損なわれるという問題があり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、巻取りドラムに、躯体開口部を開閉するシャッターカーテンの上端縁部を連結して巻装する第一工程と、巻取りドラムの左右両端部に左右の支持ブラケットをそれぞれ回転自在に軸承するとともに、左右一対の連結体の基端部を巻取りドラムの左右端部にそれぞれ連結する一方、各連結体の先端部を左右の支持ブラケットにそれぞれ連結して、各支持ブラケットが巻取りドラムに対して同様の回転姿勢であって、支持ブラケットの躯体取付け面が後方を向く姿勢に保持され、かつ、巻取りドラムから抜止めされたドラムユニットを構成する第二工程と、前記ドラムユニットを建設機械を用いて吊り上げて、支持ブラケットを、開口部上方の躯体に固定する第三工程とにより構成されている建築用シャッターの取付け方法である。
請求項2の発明は、巻取りドラムに、躯体開口部を開閉するシャッターカーテンの上端縁部と、左右一対の索体の基端部とを連結し、索体を巻取りドラムの外周面に沿わせてシャッターカーテンを巻取りドラムに巻装し、索体の遊端部をシャッターカーテンの左右端部から外部に引出す第一工程と、巻取りドラムの左右両端部に左右の支持ブラケットをそれぞれ回転自在に軸承するとともに、左右の索体の遊端部を左右の支持ブラケットにそれぞれ連結して、各支持ブラケットが巻取りドラムに対して同様の回転姿勢であって、支持ブラケットの躯体取付け面が後方を向く姿勢に保持され、かつ、巻取りドラムから抜止めされたドラムユニットを構成する第二工程と、前記ドラムユニットを建設機械を用いて吊り上げて、支持ブラケットを、開口部上方の躯体に固定する第三工程とにより構成されている建築用シャッターの取付け方法である。
請求項3の発明は、索体の基端部は、シャッターカーテンと巻取りドラムとの連結部に着脱自在に固定され、ドラムユニットを躯体に固定した後に取外すように構成されている請求項2に記載の建築用シャッターの取付け方法である。
請求項4の発明は、支持ブラケットは、巻取りドラムを軸承するブラケット本体と、該ブラケット本体に対して直交状に設けられ、躯体に固定される躯体取付けプレートとにより構成されるものとし、巻取りドラムは、第三工程でドラムユニットを躯体に固定した後、躯体取付けプレートとブラケット本体との固定部、および、躯体と躯体取付けプレートとの固定部において、それぞれ上下方向、左右方向における位置調整ができるように構成されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の建築用シャッターの取付け方法である。
請求項1、2の発明とすることにより、支持ブラケットを巻取りドラムに対して同様の回転姿勢であって、支持ブラケットの躯体取付け面が後方を向く姿勢に姿勢に保持できて、ドラムユニットの躯体への固定作業が容易になって作業時間の短縮を図れる。
請求項3の発明とすることにより、ドラムユニットのみを吊り上げればよいことになって、第三工程における作業が容易で、しかも、索体が邪魔になるような不具合がない。
請求項4の発明とすることにより、第三工程での作業を一層容易にすることができる。
つぎに、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図面において、1は大開口に建付けられる建築用シャッターのシャッターカーテンであって、該シャッターカーテン1は左右方向長尺状のスラット1aを上下方向に複数連装して構成され、躯体2に固定される左右一対の支持ブラケット3に回転自在に軸承された巻取りドラム4に連結されている。そして、巻取りドラム4には開閉機5が連動連結されており、開閉機5の正逆駆動に伴う巻取りドラム4の正逆回転により、シャッターカーテン1が巻取りドラム4に対して巻出し、巻取りされ、シャッターカーテン1の左右両側部が、開口部左右両側部を構成する躯体2に配された一対のガイドレール6に移動案内を受ける状態で上下昇降動し、開口部を開閉するように構成されていること等の基本構成は従来通りとなっている。
つぎに、このように躯体2に設けられる建築用シャッターの取付け方法について説明する。
まず、工場において第一工程が実施される。前記第一工程は、巻取りドラム4にシャッターカーテン1の上端縁部を連結するとともに、本発明の索体7の基端部7aを連結し、シャッターカーテン1を巻取りドラム4に巻装して設置現場に搬送できる状態にする工程に構成されている。
つまり、シャッターカーテン1の上縁部に、左右方向複数箇所に位置して吊り金具1bの下端部を連結する一方、該吊り金具1bの上端部を巻取りドラム4の外周面に固定ボルト1cを用いて螺着して、シャッターカーテン1と巻取りドラム4とを一体的に連結する。そして、これらシャッターカーテン1と巻取りドラム4との連結部(吊り金具1b配設部)のうち、左右両端部に位置する連結部において、巻取りドラム4に固定するための固定ボルト1cの軸部に、索体7の基端部7aであるリング状部を外嵌させた状態で固定ボルト1cを緊締することで、索体7の基端部7aを巻取りドラム4の外周面に固定(連結)する。
尚、索体7は、例えばステンレスワイヤで構成することができ、シャッターカーテン1と巻取りドラム4との連結部から引出された遊端部7bは、先端を折返すことによりリング状の引っ掛け部7cに形成されている。前記引っ掛け部7cは、係脱自在な止め具7dを係止状態とすることによりリング状態が保持されるが、止め具7dの係止を外すことでリング状態から直線状態になるように構成されている。
そして、索体7の遊端部7bを巻取りドラム4外周面に沿わせて左右両端部側に引出した状態として巻取りドラム4の外周にシャッターカーテン1を巻装し、該巻装されたシャッターカーテン1の左右端部から索体7の遊端部7bを外部に引出す。このように、第一工程では、シャッターカーテン1が巻装された巻取りドラム4を構成し、このものに適宜養生部材で養生して、シャッターカーテン1が巻取りドラム4から巻出されない状態として車両に積載して、工場から設置現場に搬送する。
そして、設置現場に搬送されたシャッターカーテン1が巻装された巻取りドラム4は、図3に示すように、車両から荷降ろしされ、設置現場に用意された左右一対の架台8上に移送され、該架台8上において第二工程を実施する。前記第二工程は、巻取りドラム4の左右端部4a、4bに左右一対の支持ブラケット3を回転自在な状態で組込むとともに、左右の索体7の遊端部7bをそれぞれ左右の支持ブラケット3に連結し、支持ブラケット3が抜止め、回り止めされたドラムユニットUを形成する工程に構成されている。
前記左右一対の支持ブラケット3は、予め工場において形成されて設定現場に搬送されるものであって、図4に示すように、巻取りドラム4の左右端部4a、4bを軸承するブラケット本体9と、該ブラケット本体9に直交状に配されて、躯体2に固定される躯体取付けプレート10とにより構成されている。前記ブラケット本体9は、躯体取付けプレート10に積層されて一体的に固定されるベースプレート9aと、該ベースプレート9aの前面に溶着手段により一体化されることで直交状に配される支持プレート9bとを備えて構成されており、該支持プレート9bには、左右方向内側面に巻取りドラム4の左右端部4a、4bを軸承する軸受け9cが設けられ、左右方向外側面に上下一対の補強プレート9dが設けられている。そして、支持ブラケット3は、躯体取付けプレート10にブラケット本体9のベースプレート9aを積層し、躯体取付けプレート10の上下二箇所に形成された左右方向に長い長孔10aと、ベースプレート9aの上下二箇所に形成された上下方向に長い長孔9eとを連通状とし、これら長孔10a、9eにブラケット固定用ボルト9fを貫通し、これらブラケット固定用ボルト9fの貫通先端にナット9gを緊締してブラケット本体9と躯体取付けプレート10とを固定(一体化)することにより構成されている。尚、前記支持ブラケット3は、後述するように、躯体取付けプレート10の後面が躯体取付け面10bとなって躯体2にあてがわれて固定されるように設定されており、躯体取付けプレート10の上下端部には、躯体2への取付けのための上下方向に長い長孔形状をした各一対の上下側固定用孔10c、10dがそれぞれ形成されている。
前記第二工程では、前記左右の支持ブラケット3をユニック車等の移送機を用いて架台8に載置された巻取りドラム4の左右に移送し、支持プレート9bの各軸受け9cを、巻取りドラム4の左右の端部4a、4bにそれぞれ貫通支持せしめる。この組込み状態では、支持ブラケット3が巻取りドラム4に対して相対回転自在な状態となっており、移送機による支持ブラケット3の支持を解除して自由状態にする(支持ブラケット3の支持を解除する)と、架台8に載置されて不動となった巻取りドラム4に対して、重量化されている躯体取付けプレート10配設部が下方に位置するような姿勢となることが想定される。
そこで、第二工程では、図5に示すように、基端部7aが巻取りドラム4に固定され、シャッターカーテン1の左右両端部から外部に引出された索体遊端部7bを支持ブラケット3に連結し、索体7により支持ブラケット3の回り止めがなされたドラムユニットUを形成する。つまり、索体遊端部7b先端の引っ掛け部7cの止め具7dを外して直線状態とし、該直線状態の先端を、支持プレート9bに形成された貫通孔(例えば開閉機5組込み用の貫通孔)に貫通し、該貫通先端を再び止め具7dにより係止してリング状の引っ掛け部7cとして、支持プレート9bと巻取りドラム4とを索体7を介して連結する。ここで、前記索体引っ掛け部7cは、前記のようなリング状である必要はなく、例えば、遊端の先端部を支持プレート貫通孔に係止するクリップのように形成してもよく、要は、支持プレート9bに対し簡単、かつ、容易に着脱できるものであれば何れの構成であってもよい。さらに、支持プレート側の索体との連結部としては、必ずしも貫通孔でなくてもよく、索体の遊端部(引っ掛け部)が着脱自在に連結されるものであればよい。
そして、巻取りドラム4から引出された索体7を左右の支持ブラケット3に連結することにより、左右の各索体7は、それぞれ左右の支持ブラケット3と巻取りドラム4の左右端部との間に張設される状態となり、これによって、各支持ブラケット3は、巻取りドラム4に対して索体7を引っ張る方向の回転が規制(回り止め)された状態に保持され、しかも、支持ブラケット3の巻取りドラム4からの抜止めがなされるように構成されている。この場合に、左右の索体7を略同様の長さに調整することにより、左右の支持ブラケット3を巻取りドラム4に対して略同様の回転状態の姿勢に保持することができ、これによって、左右の躯体取付けプレート10の取付け面10bが略同方向を向くように設定されている。続いて、前記状態の巻取りドラム4と支持ブラケット3とを適宜養生材により養生することにより、巻取りドラム4に対して左右の支持ブラケット3が同様の姿勢に保持された状態の巻取りドラムユニットUが形成される。
続いて、架台8上で組込み形成されたドラムユニットUを吊り上げて躯体2に固定する第三工程を実施する。
前記第三工程では、前記養生された巻き取りドラムユニットUの巻取りドラム4にベルトを懸け回し、該ベルトを、図示しないクレーンのフックに連結して吊り上げて、躯体2の取付け部に移送して固定する。この場合に、本実施の形態では、図5に示すように、架台8に載置されたドラムユニットUの左右の支持ブラケット3は、索体7に回転規制されることにより躯体取付けプレート10が略上下方向を向き、取付け面10bが後方を向く姿勢に保持されている。そして、ドラムユニットUを吊り上げる場合に、架台8上の左右の支持ブラケット3の姿勢が変わらないように吊り上げて躯体2に対向させることにより、左右の支持ブラケット3の巻取りドラム4に対する姿勢を大きく修正することなく躯体2への固定作業ができるように構成されている。
一方、躯体2は、図6に示すように、建築用シャッターを取付ける部位に位置して左右一対の縦部材11、12が固定されているとともに、これら縦部材11、12の上部に位置し、これらを連結する状態で角パイプ状の第一横部材13と断面H状の第二横部材14とが上下に固定されており、これら第一、第二横部材13、14配設部位がドラムユニットUの取付け部となっている。そして、第一横部材13の左右両端部であって、ドラムユニットUの支持ブラケット3が対向する部位の上面には、それぞれ第一横部材13の前面と面一になる状態で上側支持部材15が固定されており、これら上側支持部材15に、躯体取付けプレート10の一対の上側固定用孔10cに対向する一対の上側固定用孔15aが開設されているが、これら上側固定用孔15aは、左右方向に長い長孔形状に形成されている。また、第二横部材14前面の左右両端部は、ドラムユニットUの支持ブラケット3の下端部が対向するように設定されており、躯体取付けプレート10の一対の下側固定用孔10dに対向して、前記上側固定用孔15aと同様に左右方向に長い長孔形状をした一対の下側固定用孔14aがそれぞれ開設されている。
そして、ドラムユニットUは、前述したように、躯体取付けプレート10が略上下方向を向き、躯体取付け面10bが躯体2の巻取りドラム4取付け部に対向するよう後方を向いた状態で吊り上げ、この状態でドラムユニットUを躯体2に近付けて躯体取付けプレート10を上側支持部材15、第一、第二横部材13、14の前面に沿わせ、左右の支持ブラケット3の躯体取付けプレート10の左右一対の上、下側固定用孔10c、10dを、躯体2側の上、下側固定用孔15a、14aにそれぞれ連通状とする。続いて、これら四箇所の固定用孔10c、10d、15a、14a同士に躯体固定用ボルト16を貫通し、該躯体固定用ボルト16の貫通先端にナット16aを緊締することによりドラムユニットUを躯体2に固定する。
このように、第一、第二、第三工程に基づいてドラムユニットUを躯体2に固定することにより、左右の支持ブラケット3の巻取りドラム4に対する姿勢を大きく変姿させる作業をすることなく固定作業をすることができて、取付け作業の簡略化、作業時間の短縮化を図ることができる。さらに、本実施の形態の取付け方法では、第三工程でドラムユニットUを躯体2に固定する場合に位置精度を高める必要はなく、ドラムユニットUを固定した後に、改めて巻取りドラム4の取付け位置を調整する工程を設けることができるように構成されており、該調整工程では、巻取りドラム4にチェーンブロック等の機材を連結してドラムユニットUの荷重を支持した状態で実施することができる。
つまり、巻取りドラム4の上下方向、左右方向の調整を支持ブラケット3のブラケット本体9と躯体取付けプレート10との固定(一体化)部において実施することができ、この場合では、ブラケット固定用ボルト9fを緩め、ベースプレート9aの長孔9eに沿う変位でブラケット本体9(巻取りドラム4)の上下方向の位置調整がなされ、躯体取付けプレート10の長孔10aに沿う変位でブラケット本体9の左右方向の位置調整がなされるように構成されている。また、巻取りドラム4(ドラムユニットU)の上下方向、左右方向の調整を躯体取付けプレート10と躯体2との固定(一体化)部において実施することができ、この場合では、躯体固定用ボルト16を緩め、躯体取付けプレート10の上下側固定用孔10c、10dに沿う変位でドラムユニットU(躯体取付けプレート10)の上下方向の位置調整がなされ、躯体2側の上下側固定用孔15a、14aに沿う変位でドラムユニットU(躯体取付けプレート10)の左右方向の位置調整がなされるように構成されている。これによって、巻取りドラム4は、ブラケット本体9と躯体取付けプレート10との固定部における調整と、躯体取付けプレート10と躯体2との固定部における調整との二箇所で調整することができ、上下方向、左右方向の調整を大きい調整幅で実施できるように構成されている。
そして、巻取りドラム4の位置調整の後、左側の支持ブラケット3に開閉機5を設置し、該開閉機5と巻取りドラム4とを連動連結し、縦部材11、12にガイドレール6を取付ける等の設置作業をした後、シャッターカーテン1を降下して開口部を閉鎖する状態とすると、巻取りドラム4と索体基端部7aとの連結部が外部に露出し、該索体基端部7aを固定するボルト1cを緩めることでボルト1cから索体基端部7aを脱落させることができるように構成されている。
尚、17は、ドラムユニットUを内装するためのシャッターケースである。
叙述の如く構成された本形態において、工場で実施される第一工程で、巻取りドラム4にシャッターカーテン1と索体7とを連結し、巻取りドラム4にシャッターカーテン1を巻取って移送しやすい状態とし、支持ブラケット3、開閉機5、ガイドレール6等の他の必要な部材とともに設置現場に搬送し、設置現場において、支持ブラケット3を巻取りドラム4の左右両端部に軸承させてドラムユニットUを形成する第二工程を実施するが、この場合に、ドラムユニットUは、支持ブラケット3にシャッターカーテン1の左右両端部から外部に引き出された索体7の引っ掛け部7cが連結されていて、巻取りドラム4から抜け止めされるとともに回り止めされ、しかも、左右の支持ブラケット3の躯体取付けプレート10が上下方向を向く姿勢に保持されている。この結果、ドラムユニットUをクレーン等の建設機械により吊り上げた場合に、左右の支持ブラケット3の巻取りドラム4に対する姿勢を大きく修正することなく、躯体取付けプレート10を躯体2に取付ける姿勢とすることができ、従来のもののように、クレーンと巻上げ機との両者を設ける必要がなく、第三工程における躯体2への固定作業が簡略化されるとともに容易となり、作業時間の短縮が図れる。
このように、本発明が実施されたものにあっては、左右一対の索体7によってドラムユニットUにおける左右の支持ブラケット3の姿勢を、巻取りドラム4に対して略同様の姿勢に保持することができ、従来の支持ブラケット同士を躯体に固定される固定部材で一体化して姿勢保持するもののようにドラムユニットが重量化することがなく、第三工程における作業が容易になるうえ、ドラムユニットUを躯体2に固定し巻取りドラム4の位置調整をした後に、索体7を簡単に取外すことができるので、索体7が邪魔になるような不具合もない。
さらに、このものでは、第三工程でドラムユニットUを躯体2に取付けた後に、巻取りドラム4の位置調整をすることができるので、第三工程での躯体2への固定作業においてドラムユニットUの位置精度を殊更高めることなく固定することができて、第三工程での作業を一層容易にすることができる。
尚、本発明は前記実施の形態に限定されないことは勿論であって、連結体(索体であってもよい)の基端部は、シャッターカーテンが巻装された巻取りドラムの左右両端部にそれぞれ固定する構成としてもよく、この場合では、第二工程における連結体の巻取りドラムへの固定作業を、工場、設置現場の何れの場所で行ってもよく、作業場所を選択することが可能となる。
また、連結体(索体)としては、巻取りドラムとの連結箇所や支持ブラケットの重量等を考慮して、チエン、ロープ、ベルト等適宜選択することができる。
建築用シャッターの正面図である。 建築用シャッターの一部を切欠いた側面図である。 第二工程の作業を説明する正面図である。 図4(A)、(B)はそれぞれ支持ブラケットの正面図、平面図である。 第二工程により形成されたドラムユニットの平面図である。 建築用シャッター装置の取付け前における躯体の正面図である。
符号の説明
1 シャッターカーテン
1c 固定ボルト
2 躯体
3 支持ブラケット
4 巻取りドラム
7 索体
7b 遊端部
8 架台
9 ブラケット本体
9e 長孔
9f ブラケット固定用ボルト
10 躯体取付けプレート
14 第二横部材
15 上側支持部材
15a 上側固定用孔
16 躯体固定用ボルト

Claims (4)

  1. 巻取りドラムに、躯体開口部を開閉するシャッターカーテンの上端縁部を連結して巻装する第一工程と、巻取りドラムの左右両端部に左右の支持ブラケットをそれぞれ回転自在に軸承するとともに、左右一対の連結体の基端部を巻取りドラムの左右端部にそれぞれ連結する一方、各連結体の先端部を左右の支持ブラケットにそれぞれ連結して、各支持ブラケットが巻取りドラムに対して同様の回転姿勢であって、支持ブラケットの躯体取付け面が後方を向く姿勢に保持され、かつ、巻取りドラムから抜止めされたドラムユニットを構成する第二工程と、前記ドラムユニットを建設機械を用いて吊り上げて、支持ブラケットを、開口部上方の躯体に固定する第三工程とにより構成されている建築用シャッターの取付け方法。
  2. 巻取りドラムに、躯体開口部を開閉するシャッターカーテンの上端縁部と、左右一対の索体の基端部とを連結し、索体を巻取りドラムの外周面に沿わせてシャッターカーテンを巻取りドラムに巻装し、索体の遊端部をシャッターカーテンの左右端部から外部に引出す第一工程と、巻取りドラムの左右両端部に左右の支持ブラケットをそれぞれ回転自在に軸承するとともに、左右の索体の遊端部を左右の支持ブラケットにそれぞれ連結して、各支持ブラケットが巻取りドラムに対して同様の回転姿勢であって、支持ブラケットの躯体取付け面が後方を向く姿勢に保持され、かつ、巻取りドラムから抜止めされたドラムユニットを構成する第二工程と、前記ドラムユニットを建設機械を用いて吊り上げて、支持ブラケットを、開口部上方の躯体に固定する第三工程とにより構成されている建築用シャッターの取付け方法。
  3. 索体の基端部は、シャッターカーテンと巻取りドラムとの連結部に着脱自在に固定され、ドラムユニットを躯体に固定した後に取外すように構成されている請求項2に記載の建築用シャッターの取付け方法。
  4. 支持ブラケットは、巻取りドラムを軸承するブラケット本体と、該ブラケット本体に対して直交状に設けられ、躯体に固定される躯体取付けプレートとにより構成されるものとし、巻取りドラムは、第三工程でドラムユニットを躯体に固定した後、躯体取付けプレートとブラケット本体との固定部、および、躯体と躯体取付けプレートとの固定部において、それぞれ上下方向、左右方向における位置調整ができるように構成されている請求項1乃至3の何れか1項に記載の建築用シャッターの取付け方法。
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