JP5112817B2 - ソーラーパネル付換気扇 - Google Patents
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Description
一方、環境を汚さず、かつ無尽蔵ともいえる太陽エネルギーを利用して発電させようとする太陽光発電の開発が活発であり、太陽光発電を行うソーラーパネルが知られている。
このソーラーパネルは各種方面で利用されており、例えば、気密性を有する建物の室内換気を行う目的で開発されたものとして、ソーラーパネルを利用した換気扇が知られている(例えば特許文献1参照)。
又、モータ103は風力羽根104を介しての風力発電の電力と、太陽熱発電による電力とで回転駆動されるように構成されている。そして、太陽熱発電は屋外に設置されたソーラーパネルによって得られるようになっている。
又、普段はあまり使用しない別荘や倉庫等もいわば空室状態である。
建物の台所や浴室には備え付けの換気扇があるが、空室で電気が使用できない状態なので、その換気扇を使用することはできない。
すなわち、壁110内に同軸パイプ101が埋め込まれており、この同軸パイプ101内にモータ103や軸流ファン101が設けられ、かつ風力羽根104からの発電を行う発電機も同軸パイプ101内に設けられている。そのため、壁110内から同軸パイプ101等を取り外すことは、壁110を壊す等しなければならず、実質的に不可能である。又、ソーラーパネルは屋外に設置されている。
そこで、公営住宅等の建物の建設時に、当初から上記換気扇100を取り付けておくことも考えられるが、敷地等の問題もあり、例えばソーラーパネルの設置場所が困難である。又、公営住宅等が、例えば数百世帯の住戸で構成されている場合、各住戸にそれぞれ少なくとも1個の換気扇100を設置することになり、多くの経費が必要となり、建設費の高騰に結びついてしまう、という問題がある。
太陽光を採り入れて発電した電力を供給する発電部と、
この発電部を支持するパネル支持体と、
前記発電部から供給された電力により換気を実施する換気扇本体部とを備え、
前記発電部を、太陽光を採り入れて発電するソーラーパネルと、このソーラーパネルに装備されると共に当該ソーラーパネルにより発電された電気を蓄電する蓄電器とを有する構成とし、
前記換気扇本体部を、前記ソーラーパネルの発電により回転駆動するモータと、このモータの回転駆動により回転されるファンと、これらのモータおよびファンを保持すると共に前記建物の第1の被取り付け部位に着脱可能に装着する枠体とを備えた構成とし、
前記パネル支持体を、前記ソーラーパネルに連結した紐状部材で形成すると共に、当該紐状部材の先端に前記建物の室内の引戸サッシの上方に横方向に架けわたされたカーテンレールに引っ掛けて支持するフック部を有する構成とし、
前記パネル支持体により、太陽光が当たる位置となるように前記ソーラーパネルを任意の位置に配置可能とすることを特徴とする(請求項1)。
又、枠体を介して換気扇本体部を建物の第1の被取り付け部位に取り付け、発電部をパネル支持体により、建物の室内の引戸サッシの上方に横方向に架けわたされたカーテンレールに引っ掛けて支持させることで、ソーラーパネル付換気扇を取り付けることができる。取り外しも逆の手順により行え、取り外した後は別の部屋で使うことができ、これにより、建物の被取り付け部位を利用して容易に取り付け、取り外しができると共に再利用が可能となる。
さらに、発電部の取り付けに際して、長さ調整可能な紐状部材のフック部を建物の室内の引戸サッシの上方に横方向に架けわたされたカーテンレールに引っ掛けて発電部のソーラーパネルを支持することができる。そのため、取り付け、取り外しが容易となり、又、紐状部材が長さ調整可能となっているので、ソーラーパネルを太陽光に対しての最適の位置に配置することができる。
又、枠体を介して換気扇本体部を建物の第1の被取り付け部位に取り付け、発電部をパネル支持体により、建物の第2の被取り付け部位に支持させることで、ソーラーパネル付換気扇を取り付けることができる。取り外しも逆の手順により行え、取り外した後は別の場所で使うことができ、これにより、建物の被取り付け部位を利用して容易に取り付け、取り外しができると共に再利用が可能となる。
さらに、発電部の取り付けに際して、長さ調整可能な紐状部材のフック部を建物の室内の引戸サッシの上方に横方向に架けわたされたカーテンレールに引っ掛けて発電部のソーラーパネルを支持することができる。そのため、取り付け、取り外しが容易となり、又、紐状部材が長さ調整可能となっているので、ソーラーパネルを太陽光に対しての最適の位置に配置することができる。
図1〜6には上記換気扇1の第1実施形態が示されており、図1は換気扇1の基本システム図、図2は換気扇1の全体概略図、図3は換気扇1を、例えば公団の建物の室内Rに取り付けた状態の正面図、図4は図3におけるIV-IV線に沿った縦断面図、図5は換気扇1の斜視図、図6は外気吸入ファン30の斜視図である。
上記換気扇1は、太陽光を採り入れて発電した電力を供給する発電部10と、この発電部10から供給された電力により換気を実施する換気扇本体部20とを備えて構成されている。
このソーラーパネル11の出力はMAXで4.5W、電流はMAXで250mA、電流はMAXで18Vとなるように設定されている。しかし、通常時、つまり実際の使用時には、実験データからみると、上記それぞれの数値の70〜75%で運転されており、この状態で充分な効果を得ることができる。
蓄電器12は、例えばリチウムイオン電池等で、充、放電可能な電池が用いられ、DC12V、容量1000mAh〜1600mAhのものが用いられている。
換気扇1は、前記発電部10と前記換気扇本体部20とを備えている。
発電部10は、太陽光を採り入れて発電する前記ソーラーパネル11と、このソーラーパネル11の裏面に一体的に設けられ、ソーラーパネル11により発電された電気を蓄電する蓄電器12とを備えて構成されている。
このパネル支持体17は、ソーラーパネル11を太陽光の当たる所定位置に支持するものであり、一端がソーラーパネル11の上面に固着され、他方がフリーとなった紐状部材である例えば鎖18と、この鎖18の先端に設けられたフック部材19とで形成されている。
なお、紐状部材を、鎖18に換えてロープ等を用いてもよく、又、フック部材19は鉤型でなくてもよく、その位置に固定できる例えば洗濯ばさみ状のものでもよい。
この枠体23は、建物の引き戸サッシ50の上部に設けられている小窓部53(図5,6も参照)に挿入される本体部23Aと、前記モータ21およびファン22を支持するモータ支持部23Bと、建物の室内への風雨の侵入を防止するフード23Cとを備えて構成されている。
本体部23Aの短辺方向両端部は、所定幅寸法で長辺方向に沿った窓枠挿入部23Eとなっている。この窓枠挿入部23Eは、枠体23を、建物の被取り付け部位としての、例えば公共住宅に装備されている引き戸サッシ50の上部小窓部53に装着する際、小窓用枠部55の溝55Aに挿入できるようになっている。
又、開口部23Dには、外部から室内への虫の侵入を防止する防虫網24が張られている。
この外気吸入ファン30は、空室の状態が長期間に及ぶとき等、そして、特に夏の気温上昇時に、室内の温度が著しく上昇した場合等、換気扇1だけで室内空気を換気しても、室内の温度を下げることができないので、外気を吸入して換気し、よって室内の温度を下げようとするものである。
そして、以上のような外気吸入ファン30も、前記換気扇1の枠体23と同様に、前記引き戸サッシ50A(図5参照)とは別の引き戸サッシ50Bの小窓部53に、容易に取り付け、取り外し可能に装着されるようになっている。
建物の室内Rには、外部との境界として引き戸サッシ50が例えば2枚、左右にスライド自在に設けられている。この引き戸サッシ50は、アルミ等で所定の規格寸法に形成された枠部材51と、この枠部材51に嵌め込まれた窓ガラス52を備えて形成されている。
又、引き戸サッシ50の上部には枠状に形成された小窓部53が設けられ、この小窓部53には、スライド開閉式のガラス小窓54が嵌め込まれている。ガラス小窓54は、上記小窓部53における小窓用枠部55の溝55A内に挿入され、その溝部55A内をスライドできるようになっている。
さらに、引き戸サッシ50の上方の建物の壁部56には、建物の第2被取り付け部位であるカーテンレール57が敷設されている。
すなわち、小窓部53のガラス小窓54を開けておいて、その開放空間に、換気扇1の枠体23の挿入部23Eを、その上下いずれか一方を先に前記溝部55Aに差し込み、他方の位置を調整しながら反対側を、反対側の溝部55Aに差し込んで枠体23が取り付けられている。この際、フード23Cは室外側に位置している。
枠体23の取り付けは、室内において、まず枠体23を両手に持った状態でフード23Cを、ガラス小窓54を開けた開放空間を挿通させておいて、上記のような動作で行われる。
なお、ソーラーパネル11は鎖18に吊るされた状態であるが、蓄電器12も一体的に設けられていることから所定の重量があり、又、空室の室内は換気のための空気の流れがあるだけなので、ソーラーパネル11が不安定な状態となることはない。
すなわち、外気吸入ファン30は引き戸サッシ50Bの小窓部53のガラス小窓54を開けた開放空間に設けられている。そして、モータ21等を含む換気扇本体部20が装着された引き戸サッシ50Aのある室Rと、外気吸入ファン30が装着された引き戸サッシ50Bのある室Rとは、建物の良好な室内換気のために、ドア等を開け放しておいた方がよい。
そのため、室内Rには、外気吸入ファン30から外気が吸入され、その外気と室内の空気が混入した状態で、換気扇1によって室外に排出される。そして、この換気扇1の駆動は、窓ガラス52から入射される太陽光Hにより発電するソーラーパネル11からの電気によって行われる。
(1)換気扇1が、発電部10と換気扇本体部20とを備えて構成され、発電部10がソーラーパネル11と蓄電器12とを有し、換気扇本体部20が、モータ21とファン22とこれらのモータ21およびファン22を保持する枠体23とで構成されているので、構造が簡単であり、かつ容易に持ち運びできると共に、自動的に空室の換気を行うことができる。
なお、この第2実施形態において、前記第1実施形態の換気扇1の構造、および使用部材等と同じものには、同一符号を付すとともに、その詳細な説明は省略又は簡略化する。
すなわち、本第2実施形態は、室内に前記引き戸サッシ50が設けられておらず、あるいは引き戸サッシ50が設けられていてもその上部にガラス小窓がない場合に適用されるものである。
ここで、空調設備用のダクト穴56Aは、例えばφ45とφ100の大きさのもの、2種類が多く用いられている。
すなわち、枠体43は中央部が丸状の開口部43Fとなったドーナツ形状に形成された枠本体43Aと、この枠本体43Aに設けられたモータ支持部43Bと、枠本体43Aの前方、つまりモータ支持部43Bとは反対側に枠本体43Aと一体的に形成された挿入部43Cとを含み形成されている。
そして、この係止部43Dは、挿入部43Cおよび枠本体43Aの抜け止め用であり、枠体43をダクト穴56Aに装着したとき、図7に仮想線で示すように、ダクト穴56Aの室外側端部で拡開し、これにより、挿入部43C、ひいては枠体43がダクト穴56Aから抜けないようになっている。
これにより、係止部43Dの外径がダクト穴56Aの直径よりも大きく形成されていても、挿入部43Cをダクト穴56Aに挿入すると、スリット43Eの部位で挿入部43Cが縮小されるため、図7に仮想線で示すようにダクト穴56Aに押し込むことができ、挿入部43Cが完全に挿入されたとき、スリット43Eが元の状態に戻り、つまり拡開し、先端の係止部43Dが前述のように抜け止めとなる。
又、枠本体43Aの開口部43Fには、防虫網45が設けられている。
これらの図8,9に示すように、換気扇2の枠体43が、室R内に既に形成されている空調設備用のダクト穴56Aに装着されており、換気扇2のソーラーパネル11が、フック部材19をカーテンレール57に引っ掛けて鎖18で支持され、パネル11表面が太陽光Hに当たるように窓ガラス52に対向して所定位置に配置されている。
(12)枠体43の挿入部43Cを建物の室内空調用のダクト穴56Aに挿入することで、換気扇本体部20を取り付けることができる。その結果、既存のものを利用して取り付けるので、換気扇2の取り付けるために新たに工事などしなくてもすみ、又、取り外した後も修復しなくてもすむ。特に、一般的なダクト穴56Aの大きさがφ45とφ100との2種類の大きさに統一されていることから、2種類の換気扇本体部20、ひいては換気扇2を準備しておけばよいので、製作や管理が容易である。
すなわち、換気扇1の換気扇本体部20を軒下の板部材60に、前記引き戸サッシ50のガラス小窓53の大きさよりわずかに小さな矩形状の開口部60Aを形成し、この開口部60Aを覆うようにして、換気扇1の枠体23が図略の固定具を介して取り付けられている。この際、換気扇本体部20が屋根裏側に位置し、フード23Cは屋根裏外に突出している状態となっている。
又、ソーラーパネル11は、前記フック部材19および鎖18を介して、前記引き戸サッシ50の上方のカーテンレール57に吊るされて支持されている。
そして、このような変形形態では、建物の空室の屋根裏換気を、自動的に、かつ毎日ほぼ20時間にわたって行えるので、空室の室内のみならず、屋根裏の換気を行うことができ、これにより、空室を良好な状態に維持することができる。
換気扇本体部20は、その枠体23が基礎72の内側面に、例えばコンクリート用釘で取り付けられている。
なお、基礎72に予め形成されている小動物侵入防止用の開口72Aが、上記枠体2323より大きい場合は、当該枠体23を開口72Aより大きく形成すればよい。
そして、このような変形形態では、建物の床下の換気を、自動的に、かつ毎日ほぼ20時間にわたって行えるので、床下からの湿気による影響を少しでも排除することができ、これにより、空室を良好な状態に維持することができる。
引き戸サッシ50の両方に小窓部が形成されている場合に、それらの引き戸サッシ50の互いに最も遠い位置の小窓部に、換気扇1と外気吸気ファン30とを設け、1つの部屋の換気と外気吸気とを行うようにしてもよい。そして、各室を同じような構成としてもよい。このようにすれば、空室のより一層の換気効果を得ることができ、空室をより良好な状態に維持することができる。
引き戸サッシ50がある部屋と引き戸サッシ50の他にダクト穴56Aもある部屋では、1つの部屋の引き戸サッシ50に換気扇1を設けると共に、1つの部屋でダクト穴56Aを利用して設けてもよい。
10 発電部
11 ソーラーパネル
12 蓄電器
13 抵抗
17 パネル支持体
18 紐状部材である鎖
19 フック部材
20 換気扇本体部
21 モータ
22 ファン
23 枠体
23A 本体部
23B モータ支持部
23C フード部
23D 開口部
23E 挿入部
30 外気吸入ファン
50 引き戸サッシ
52 窓ガラス
53 小窓部
55 小窓部用枠
55A 第1被取り付け部位である溝部
54 ガラス小窓
57 第2被取り付け部位であるカーテンレール
Claims (7)
- 建物内部の換気を行うソーラーパネル付換気扇において、
太陽光を採り入れて発電した電力を供給する発電部と、
この発電部を支持するパネル支持体と、
前記発電部から供給された電力により換気を実施する換気扇本体部とを備え、
前記発電部を、太陽光を採り入れて発電するソーラーパネルと、このソーラーパネルに装備されると共に当該ソーラーパネルにより発電された電気を蓄電する蓄電器とを有する構成とし、
前記換気扇本体部を、前記ソーラーパネルの発電により回転駆動するモータと、このモータの回転駆動により回転されるファンと、これらのモータおよびファンを保持すると共に前記建物の第1の被取り付け部位に着脱可能に装着する枠体とを備えた構成とし、
前記パネル支持体を、前記ソーラーパネルに連結した紐状部材で形成すると共に、当該紐状部材の先端に前記建物の室内の引戸サッシの上方に横方向に架けわたされたカーテンレールに引っ掛けて支持するフック部を有する構成とし、
前記パネル支持体により、太陽光が当たる位置となるように前記ソーラーパネルを任意の位置に配置可能とすることを特徴とするソーラーパネル付換気扇。 - 前記建物の室内にガラス小窓がスライド自在となった枠状の小窓部を有する引戸サッシに用いられ、前記枠体を、前記小窓部に挿入される本体部と、前記モータおよびファンを支持するモータ支持部と、前記建物の室内への風雨の侵入を防止するフードとを備えて構成し、
前記本体部に、前記ファンから送り込まれる空気を排出させる開口部を形成すると共に、前記小窓部の前記ガラス小窓がスライド自在にはめ込まれる前記第1の被取り付け部位に挿入する挿入部を有する構成としたことを特徴とする請求項1に記載のソーラーパネル付換気扇。 - 前記フードを、前記小窓部のガラス小窓を開けたときそのガラス小窓を挿通可能な大きさに形成したことを特徴とする請求項2に記載のソーラーパネル付換気扇。
- 前記枠体の開口部に、前記建物への虫の侵入を防止する防虫網を設けたことを特徴とする請求項2または3に記載のソーラーパネル付換気扇。
- 前記枠体を、前記建物の室内に設けられた室内空調用のダクト穴に装着する構成とすると共に、前記枠体を、中心部が開口され前記ダクト穴外周に当接する本体部と、この本体部と一体的に形成され前記ダクト穴に挿入される挿入部とを有する構成としたことを特徴とする請求項1に記載のソーラーパネル付換気扇。
- 前記枠体の挿入部に当該挿入部の長手方向に沿って複数のスリットを形成すると共に、挿入部先端に前記ダクト穴の直径より大きな径の先端抜止め部を形成し、この先端抜止め部は、前記枠体の前記ダクト穴への挿入時には縮小してダクト穴へ挿入可能となり、ダクト穴貫通時には拡開して前記ダクト穴の端部に係止可能な構成となっていることを特徴とする請求項5に記載のソーラーパネル付換気扇。
- 前記第1の被取り付け部位が建物の屋根裏を構成する軒下であり、この軒下に前記換気扇部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のソーラーパネル付換気扇。
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