JP5112602B2 - ポリエステル未延伸フイルム - Google Patents
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Description
本発明に用いられるポリエステル樹脂は、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートであるポリエステル樹脂であるが、好ましくはエチレンテレフタレート単位を85モル%以上含む線状ポリエステル樹脂であり、さらに好ましくは90モル%以上、特に好ましくは95%以上含む線状ポリエステル樹脂である。
本発明に用いられるポリオレフィン樹脂としては、例えば高密度ポリエチレン、分岐低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、マレイン酸変性ポリエチレン、酢酸ビニル−エチレン共重合体、アクリル酸エチル−エチレン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メタクリル酸グリシジル−エチレン共重合体、メタクリル酸グリシジル−アクリル酸エチル−エチレン共重合体などが挙げられ、特に線状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン樹脂が好ましく使用できる。これらは単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良い。なお、本明細書中でポリエチレン樹脂のことを「PE」ともいう。
本発明に用いられるポリエステル樹脂組成物は、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートであるポリエステル樹脂99〜90重量%とポリオレフィン樹脂1〜10重量%とを主成分として含むポリエステル樹脂組成物、好ましくは前記ポリエステル樹脂98〜92重量%とポリオレフィン樹脂2〜8重量%とを主成分として含むポリエステル樹脂組成物である。ここで、重量%は、ポリエステル樹脂とポリオレフィン樹脂との合計重量を基準とする。本発明において、上記ポリエステル樹脂およびポリオレフィン樹脂以外の樹脂を用いないことが好ましいが、必要に応じて、本発明の作用効果を損なわない範囲で、上記ポリエステル樹脂およびポリオレフィン樹脂以外の樹脂を用いてもよい。具体的には、上記ポリエステル樹脂およびポリオレフィン樹脂以外の樹脂の使用量は、上記ポリエステル樹脂およびポリオレフィン樹脂の合計100重量部に対して、20重量部以下が好ましく、10重量部以下がより好ましく、5重量部以下がさらに好ましく、2重量部以下が特に好ましい。
本発明のポリエステル未延伸フイルムは、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートであるポリエステル樹脂99〜90重量%と、ポリオレフィン樹脂1〜10重量%と、を主成分として含むポリエステル組成物を成形して得られるポリエステル未延伸フイルムであって、厚みが5〜100μmであり、共重合されたジエチレングリコール含有量が0.5〜3.0モル%であり、環状3量体含有量が0.50重量%以下であり、50%エタノール抽出量が1mg/100cm2以下であるポリエステル未延伸フイルムである。
(1)ポリエステル樹脂あるいはポリエステル未延伸フイルムの極限粘度(IV)
1,1,2,2−テトラクロルエタン/フェノール(2:3重量比)混合溶媒中30℃での溶液粘度から求めた。
メタノールにより分解し、ガスクロマトグラフィーによりDEG量を定量し、全グリコール成分に対する割合(モル%)で表した。
試料300mgをヘキサフルオロイソプロパノール/クロロフォルム混合液(容量比=2/3)3mlに溶解し、さらにクロロフォルム30mlを加えて希釈する。これにメタノール15mlを加えてポリマーを沈殿させた後、濾過する。濾液を蒸発乾固し、ジメチルフォルムアミド10mlで定容とし、高速液体クロマトグラフ法により環状エステル3量体を定量した。
試料/蒸留水=1グラム/2ccを窒素置換したガラスアンプルに入れた上部を溶封し、160℃で2時間抽出処理を行い、冷却後抽出液中のアセトアルデヒドを高感度ガスクロマトグラフィーで測定し、濃度をppmで表示した。
ポリエステル未延伸フイルム試料をフイルムの片面を抽出処理するための片面溶出用器具にセットし、この中に50容量%エタノール、300mlを未延伸フイルム表面積1cm2当り2mlの割合で満たし、25℃で30分間放置する。所定時間経過後、片面溶出用器具から50%エタノールを清浄なビーカーに移し、ロータリーエバポレータにより20〜30mlになるまで濃縮する。濃縮液は、予め105℃で乾燥し、恒量を得た蒸発皿に移し水浴上で蒸発乾固する。次いで、105℃で2時間乾燥後、シリカゲルを乾燥剤としたデシケーター中で、60分間放冷し、冷却後秤量して、蒸発皿の前後の重量差(Amg)を求める。
(6)紙容器へのラミネート法
ポリエステルフイルムにエチレン酢酸ビニル系樹脂を約5μmに押出しコーティングした。次いで、真空成形機の金型に紙容器を挿入したあと、加熱した前記のコーティングしたポリエステルフイルムを金型内に導くと同時に金型内を真空ポンプによって減圧にし、さらに圧縮空気およびプラグアシスト装置を用いて紙容器の内側にラミネートした。容器としては、内寸法が縦17cm、横10cm、深さ2.5cmのグラタン容器を用いた。
◎ :プラグアシスト装置のフイルム接触面の汚れほとんどなし
△ :プラグアシスト装置のフイルム接触面の汚れかなりあり
× :プラグアシスト装置のフイルム接触面の汚れ酷い
(7)ラミネートした紙容器の耐熱性
容器にオリーブ油を半分程入れ、電子レンジ(500kw)で60分間加熱した後の外観変化を評価した。
◎ :耐熱性問題なし(外観変化無し)
× :耐熱性問題あり(ポリエステルフィルムの剥離や、穴空き、油漏れ等が生じた)
(8)官能試験
上記のポリエステルフイルムをラミネートした紙容器に沸騰した蒸留水を入れた後、PETフイルム製シールフイルムを加熱シールして30分保持し、50℃で10時間放置し、開栓後異味および臭いの試験を行った。比較用のブランクとして、室温の蒸留水をガラス製容器に入れ、その直後の異味および臭いを評価した。官能試験は10人のパネラーにより次の基準により実施し、平均値で比較した(例えば、「○」が2人、「△」が6人、「×」が2人であれば、平均として「△」であると評価した)。
◎ :異味、臭いを感じない
○ :ブランクとの差をわずかに感じる
△ :ブランクとの差を感じる
× :ブランクとのかなりの差を感じる
××:ブランクとの非常に大きな差を感じる
(9) ファインの含有量の測定
樹脂約0.5kgを、JIS−Z8801による目開き1.7mmの金網をはった篩(直径20cm)の上に乗せ、テラオカ社製揺動型篩い振とう機SNF−7で1800rpmで1分間篩った。この操作を繰り返し、樹脂を合計20kg篩った。
IV=1.12デシリットル/グラム、DEG含有量=1.3モル%、AA含有量が2ppm、環状3量体含有量が0.25重量%、ファイン含有量が約800ppmの乾燥PET樹脂(水分率60ppb)97重量%と密度が0.921、MFR=1.1g/10分の線状低密度PE樹脂(日本ポリケム(株)のUF230)2.985重量%およびIrganox1330、0.015重量%とをドライブレンドしてポリエステル樹脂組成物を得、これをインフレーション製膜機に連結された二軸押出機のホッパーに供給し、樹脂温度275℃、ダイス温度280℃、吐出量70kg/時、巻き取り速度40m/分で製膜し、厚み30μmの未延伸ポリエステルフイルムを得た。
無機微粒子として、タルクを配合したPET樹脂のマスターバッチを併用すること以外は、実施例1と同様にして未延伸フイルムを得た。ただし、タルクとしては、林化成(株)製のミクロンホワイト5000SDを使用し、フイルム中の配合量は12000ppmであった。
IV=0.68デシリットル/グラム、DEG含有量=4.8モル%、AA含有量は63ppm、環状3量体含有量が1.03重量%、ファイン含量が約5ppmの乾燥PET樹脂(水分率300ppm)80重量%と密度が0.92、MFR=15g/10分の低密度PE樹脂20重量%とをドライブレンドしてポリエステル樹脂組成物を得、これを実施例1と同様にして製膜し、30μmの未延伸フイルムを得た。
Claims (5)
- ファイン含有量が10〜10000ppmであって、環状3量体含有量が0.50重量%以下、水分率が100ppm以下の主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートであるポリエステル樹脂99〜90重量%とポリオレフィン樹脂1〜10重量%とを主成分として含むポリエステル組成物を製膜時の樹脂温度を270〜295℃に維持して成形して得られるポリエステル未延伸フィルムであって、厚みが5〜100μmであり、共重合されたジエチレングリコール含有量が0.5〜3.0モル%であり、環状3量体含有量が0.50重量%以下であり、かつ、50%エタノール抽出量が1mg/100cm2以下であり、プラグアシスト成形によって成形される、紙製容器張合わせ用ポリエステル未延伸フイルム。
- 極限粘度が0.70〜2.0デシリットル/グラムである、請求項1に記載のポリエステル未延伸フイルム。
- アセトアルデヒド含有量が30ppm以下である、請求項1または2のいずれかに記載のポリエステル未延伸フイルム。
- 前記ポリオレフィン樹脂がポリエチレン樹脂である、請求項1〜3のいずれかに記載のポリエステル未延伸フイルム。
- 前記ポリエステル組成物が、無機微粒子を0.1〜5重量%含有している、請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル未延伸フイルム。
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