JP5112430B2 - マトリックス関連の組織動態及び疾患を定量するシステム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光学イメージングシステムに関し、特に、高い光散乱係数を有する生物組織(例えば肝組織)の分析のための光学イメージングシステムに関する。
本発明は、肝組織の医学分析、特に、無傷の肝組織構造にあるコラーゲンの定量分析のため、非線形光学イメージング法を用いる光学イメージング装置及び方法として用いるのに主として開発されたものであり、本願により以下に説明されるものである。なお、当然のことながら、本発明は、この特定の用途分野に限定されるものではない。
本明細書を通じて背景技術の説明は、決して、そのような背景技術が先行技術であることを認めるものとして解釈すべきものではなく、また、そのような背景技術が当該分野において広く知られていること又はありふれた一般的な情報の一部を構成することを認めるものとして解釈すべきものでもない。
肝線維症は、肝臓に対する多くの慢性的な損傷の結果もたらされる有害な疾患である。これは、多くの場合、細胞外マトリックス(ECM)におけるコラーゲンの異常な増加を特徴とする。従って、無傷組織の構造におけるコラーゲンの量的特徴は、この有害な過程を理解しかつ制御するのに不可欠である。
より一般的に、肝線維症は、ECMの増加した沈着(例えば、線維状コラーゲンI型又はIII型)を特徴とし、肝臓構造の異常、門脈圧亢進、並びに食道の静脈瘤、水腫、及び腹水の発生をもたらす。これらの形態変化に加えて、肝細胞の周りに過剰な膠原線維が存在すると、肝細胞の十分な栄養摂取の能力が損なわれ、そして、洞様毛細血管におけるその蓄積は、血流を妨げ、不健康な肝細胞や肝機能の大きな低下をもたらす。
従って、正確にかつ動的に膠原線維を評定することは、医療研究者にとって、経過を監視し、メカニズムを知り、そして治療戦略を評価するため重要である。
その古典的な方法は、組織染色(例えばマッソン3色染色、デスミン及びビメンチンの染色など)と生化学分析(例えば血清ラミニン分析)である。しかし、古典的な組織染色法は、染料拡散やイメージング法における光の浸透に限界があるため、判定が薄い組織切片に限られている。また、生化学分析は、空間的分布情報を失うため、三次元(3D)で動的に画像化することを困難にしている。
また、細胞形態の情報を知ることは、線維症の進行においてコラーゲンの沈着及び分布を予測するのに重要である。しかし、組織染色法において、細胞形態は、崩壊しやすい。さらに、組織培養の作業にとって、細胞の構造及び機能を維持するには細胞の十分な層を得ることが必要であり、そして、標識のための蛍光染料や外因性タンパク質が細胞の行動に影響するのを防ぐ必要がある。
上記で概説したすべての制約のため、通常の組織染色法は理想からほど遠いものである。従って、厚い組織片に対応することができ、染色を必要としないイメージング法の開発が強く望まれる。モード同期レーザー法の開発により、非線形光学顕微鏡検査法(多光子励起蛍光及び多重調和の生成)が、厚い組織のイメージングにとって有望な解決策であると分かり、そして、マイクロメートルのスケールで空間分解能を有する厚い組織のイメージングの領域を切り開いている。非線形光学顕微鏡検査法のユニークな利点には、侵入深さがより深いこと、空間分解能がより良いこと、光学切片法が本来的に可能なこと、光漂白や光毒性が低いことがある。これらの一般的な利点に加え、第二高調波発生(SHG)顕微鏡検査法(そこにおいて、2つの光子が2倍のエネルギーを有する1つの光子に変換され、そして有限寿命を有する励起状態がない)は、キラルな分子の配置、配向、偏光、及び局所的対称に対して感度が高い。従ってSHGは、化学的特性に加えて、豊富な構造的情報をもたらすことができる。
興味深いことに、細胞や組織中のいくつかの固有の高次構造(例えば、微小管、コラーゲン、及びミオシン)は、強いSHG信号を発生させることができる。SHG信号を検出すれば、もはや外因性の色素や蛍光タンパク質でそれらの構造を標識する必要がなく、無傷の状態で組織の動的変化をモニターする非侵襲的手法が得られる。それらの比類なき特性のため、SHG顕微鏡検査法は、生命科学において広く注目されており、多くの様々な分野(例えばほんの数例を挙げると、表面特性の研究、膜貫通電位測定、及び細胞イメージング)において応用が報告されている。
組織イメージングの分野では、ラットの尾腱のSHG画像が1986年に初めて報告され、その後、他の組織(例えば魚鱗、皮膚、角膜、脳組織、筋組織、及び腫瘍)のSHGイメージングが研究されてきた。内因性タンパク質の中で、I型コラーゲンがSHGを利用して最も詳細に調べられた。その二次感度がより大きく、その構造が十分明らかにされているからである。レーザーパラメーターの効果の理解と得られる画像の解釈を向上させるため、コラーゲンからのSHGを支配する基本的な原理も調べられた。
しかし、組織イメージングにおける広範な研究にもかかわらず、肝組織に対する非線形光学イメージングはほとんど報告されていない。肝組織に対する非線形イメージングの主な難点は、肝組織の材質が高度に光散乱性であること、通常の状態では線維状コラーゲンが少なく、その結果、光の浸透は浅く、SHG信号は弱くなることに起因する。
Coxら(G.Cox,E.Kable,A.Jones,I.Fraser,F.Manconi,及びM.D.Gorrell,3−Dimensional imaging of collagen using second harmonic generation,J.Struct.Biol.141,53−62,2003)によって肝組織の分析に非線形光学イメージングが利用された。しかし、報告された画像は、硬変症の肝切片(50μmの厚み)からのものであり、そこでは、線維症よりもはるかに多くのコラーゲンが生成されていた。
線維症の進行を把握し、臨床診療においてより良い予後をもたらすため、早期の段階で線維症を検出することが必要であり、それには、より高い検出感度とより良い解像度が必要である。
本発明の1つの目的は、上記で概説した欠点を克服又は改善すること、すなわち、有用な代替手段を少なくとも提供することである。
第一の態様により生物組織の光学イメージングのための顕微鏡装置が提供される。該顕微鏡装置は、
生物組織試料の走査領域を照射しかつ該試料から発光を発生させるための励起光源、ここで、該試料は第一の面及び第二の面を有しており、かつ、使用中、該試料は、該第一の面が該励起光源と反対の方向を向きかつ該第二の面が該励起光源の方向を向くように配置されており、
該励起光源からの光で該試料の走査領域を走査するための二次元走査部、
該励起光源からの光を該試料上に集束させるよう配置された、開口数NAを有する集束部、
該試料の第一の面からの光を集めるよう配置された第一の集光器であって、光学対物レンズの開口数NAよりも大きな開口数NAを有する第一の集光器、ここで、集められた光は、該励起光源からの透過光と、該励起光源からの光に応答して該試料で発生した第一の発光とを含む、
該励起光源からの透過光を遮断するよう配置された第一の光学フィルター、
該試料の照射領域に応じた開口径を有する絞りであって、該第一の集光器によって生成される該試料の共役像の位置に配置されている絞り、及び
該試料の第一の面からの光を集めるよう配置された、該試料の走査領域からの該第一の発光を検出するための第一の光検出器を備える。
該顕微鏡は、該試料からの第一の発光をコリメートするためのコリメーティングレンズをさらに備えてもよく、該コリメーティングレンズは、該絞りと該第一の検出器との間に配置される。該顕微鏡は、コリメートされる光を集めてそれを該第一の検出器に誘導するよう配置された第二の集光器をさらに備えてもよい。該第一の発光は、該励起光源からの光に応答して該試料で発生した第二高調波の発光とすることができる。
該顕微鏡は、
該試料からの第一の発光を選択的に検出するための光学分光計、及び
該試料からの第一の発光を該分光計又は該第一の検出器のいずれかに選択的に誘導するための配置変更が可能な鏡をさらに備えてもよい。
該顕微鏡は、該試料の第二の面からの第二の発光を検出するよう配置された少なくとも1つの第二の光検出器をさらに備えてもよい。
該顕微鏡は、
該試料からの第二の発光を2つの異なる波長で検出するために該試料の第二の面からの光を集めるよう配置された少なくとも2つの第二の光検出器、ここで該第二の光検出器はそれぞれ、検出のため特定の光波長帯域を選択する光帯域フィルターを有する、及び
該第二の発光の一部を該少なくとも2つの第二の検出器のそれぞれに誘導するための少なくとも1つの光ビームスプリッターをさらに備えてもよい。
該試料からの第二の発光は、少なくとも2つの異なる波長の多光子励起蛍光信号を含むことができ、そして、該少なくとも2つの第二の光検出器は、各波長の多光子励起蛍光信号を検出するよう構成することができる。
該試料からの第二の発光は、該励起光源からの光に応答して該試料で発生する多光子励起蛍光信号とすることができる。該多光子励起蛍光信号は、二光子励起蛍光信号とすることができ、あるいは、三光子、四光子、五光子、又は六光子の励起蛍光信号とすることができる。
該試料からの第二の発光は、該励起光源からの光に応答して該試料で発生する第二高調波の発生信号と多光子励起蛍光信号の両方を含んでもよい。
該試料からの第二の発光は、該励起光源からの光に応答して該試料で発生する第二高調波の発生信号と多光子励起蛍光信号の両方を含んでもよく、かつ、該2つの第二の検出器の一方は、該多光子励起蛍光信号を検出するため構成することができ、かつ第二の検出器の他方は、該第二高調波の発生信号を検出するため構成することができる。
該励起光源は、パルスレーザー光源とすることができる。該励起光源からの励起光の波長は、該励起光及び/又は励起SHG信号の光散乱が相対的に弱くなる波長範囲に入るよう選択することができる。該励起光源の波長は、約880〜約900nmの範囲内とすることができる。
該試料に入射する該励起光源からの励起光の出力は、該試料に光損傷(例えば該組織試料の熱変性)を生じさせないような程度とすることができる。該試料に入射する該励起光源からの光出力は、約5mW〜約300mWの範囲内とすることができ、あるいは、約10〜約300mW、約10〜約250mW、約10〜約200mW、約10〜約150mW、約10〜約100mW、約50〜約300mW、約50〜約250mW、約50〜約200mW、約50〜約150mW、又は約50〜約100mWの範囲内とすることができる。該試料に入射する該励起光源からの光出力は、約5、約10、約20、約30、約40、約50、約55、約60、約65、約70、約75、約80、約85、約90、約95、約100、約105、約110、約120、約130、約140、約150、約160、約170、約180、約190、約200、約210、約220、約230、約240、約250、約260、約270、約280、約290、又は約300mWとすることができる。
第二の態様により、第一の面及び第二の面を有する生物組織試料の画像を得る方法が提供される。該方法は、
励起光源からの励起光を該生物組織試料に照射する工程、ここで、該試料の走査領域が該光で走査され、該第一の面は該励起光源と反対の方向を向いておりかつ該第二の面は該励起光源の方向を向いており、該光は該試料の第二の面側にある集束部によって該試料上に集束されており、該集束部は開口数NAを有している、
該試料の第一の面からの光を第一の集光器によって集める工程、ここで、集められた光は、該励起光源からの透過光と、該励起光に応答して該試料で発生した第一の発光とを含み、該第一の集光器は、該集束部のNAより大きな開口数NAを有する、
該励起光源からの透過光を第一の光学フィルターを用いて遮断する工程、
該第一の発光を、該第一の集光器に対して該試料の共役像の位置に配置された絞りを通過させる工程、及び
該試料の走査領域からの該第一の発光を第一の光検出器を用いて検出する工程を備える。
第三の態様により、生物組織試料の画像を得る方法が提供される。該方法は、
第一の態様の顕微鏡を用いて、励起光源により照らされる試料の走査領域にわたって該試料から生じる第一の発光を検出し、該第一の発光による少なくとも1つの第一の画像を生成させる工程、
該第一の画像に閾値セグメンテーション法を適用して、該第一の画像のセグメント化画像である第二の画像を生成させる工程、及び
該第二の画像をマスク画像として用い、該第一の画像の各画素に該第二の画像の対応する画素を掛けて第三の画像を生成させる工程を備え、ここで、該第一の画像のバックグラウンドノイズ信号は該第三の画像において除去されている。
該第三の画像においてSHG発光により特徴付けられる総面積及びSHG発光の総強度は、異なる生物試料から得られる他の画像との比較のため、正規化してもよい。
該第一の発光は、該励起光源からの光に応答して該試料で発生する第二高調波の発光(SHG)とすることができる。
第四の態様により、生物組織試料における線維症の重症度を測定する方法が提供される。該方法は、
第二又は第三の態様の方法を用いて生物組織試料の画像を得る工程、
該画像において、該試料で発生したSHG発光の正規化強度を決定する工程、及び
該SHG強度を該生物組織中のコラーゲン量と関連付ける工程、ここで、該試料中に存在するコラーゲンの量は、該生物組織試料の線維症の重症度と関連付けられる、を備える。
第六の態様により、第一の面及び第二の面を有する厚い生物組織試料の画像を得る方法が提供される。該方法は、
励起光源からの励起光を該生物組織試料に照射する工程、ここで、該試料の走査領域が該光で走査され、該第一の面は該励起光源と反対の方向を向いておりかつ該第二の面は該励起光源の方向を向いており、
開口数NAを有する集束部を用いて該試料上に該励起光源からの光を集束させる工程、
該試料の第一の面からの光を第一の集光器によって集める工程、ここで、第二の面の集められた光は、該励起光源からの透過光と、該試料によって発生した第一の発光とを含み、該第一の集光器は、該集束部のNAより大きな開口数NAを有する、
該試料の第二の面からの光を該集束部によって集める工程、ここで、該第二の面の集められた光は、該試料からの第二の発光を含む、
該試料の第一の面からの該第一の発光を第一の光検出器を用いて検出する工程、
該試料の第二の面からの該第二の発光を第二の光検出器を用いて検出する工程、及び
該励起光源で該走査領域を走査することにより、該生物組織試料の第一の画像及び第二の画像を形成する工程を備え、ここで、該第一の画像は、該第一の発光からなり、かつ該第二の画像は、該試料により発生した該第二の発光からなる。
該第一の面の集められた光及び該第二の面の集められた光はそれぞれ、該励起光源からの光に応答して該試料で発生した第二高調波の発生信号を含むことができる。
該第二の面の集められた光は、該励起光源からの光に応答して該試料で発生した第二高調波の発生信号及び多光子励起蛍光信号の両方を含んでも良い。
該方法は、該第一の面の集められた光中の該第二高調波の発生信号と該多光子励起蛍光信号とを分離することと、該第二高調波の発生信号を該第二の検出器によって検出し、かつ該多光子励起蛍光信号を第三の光検出器によって検出することをさらに備えてもよい。
該試料の厚みは、約1μm〜約2000μmの範囲内とすることができ、あるいは、1〜1500、1〜1400、1〜1300、1〜1200、1〜1100、1〜1000、1〜900、1〜800、1〜700、1〜600、1〜500、1〜400、1〜300、1〜200、1〜100、1〜50、1〜10μmの範囲内とすることができる。
第七の態様により、生物組織試料の三次元画像を得る方法が提供される。該方法は、複数の反復のため第六の態様の方法を繰り返す工程、ここで、各反復に対し、励起光源からの光は、該生物組織試料中の異なる深さに集束され、それにより該生物組織試料の対応する複数の二次元画像が得られ、各画像は対応する焦点深度での励起光に応答して該試料で発生した発光に対応するものである、及び
該複数の二次元画像を合成して該試料の三次元画像にする工程を備える。
第八の態様により、生物組織試料の三次元画像を得る方法が提供される。該方法は、
複数の反復のため第六の態様の方法を繰り返す工程、ここで、各反復に対し、励起光源からの光は、該生物組織試料中の異なる深さに集束され、それにより該生物組織試料の対応する複数の二次元画像が得られ、各画像は対応する焦点深度での励起光に応答して該試料で発生した発光に対応するものである、
各二次元画像に対して、対応する複数のセグメント化画像を生成させる工程、
該複数の二次元画像を対応するセグメント化画像でマスキングして該二次元画像中のバックグラウンドノイズを除去することにより、対応する複数のノイズ補正画像を生成させる工程、及び
該複数のノイズ補正画像を合成して該試料のノイズ補正三次元画像にする工程を備える。
第七の態様又は第八の態様のいずれかの方法は、該合成工程の前に、該複数の画像のそれぞれの強度又は面積のいずれか又は両方を正規化することをさらに備えてもよい。
第九の態様により、生物組織中の線維状コラーゲンを定量するための第一の態様の顕微鏡の使用が提供される。
第十の態様により、生物組織線維症を監視するための第一の態様の顕微鏡の使用が提供される。生物組織線維症の監視は、早期の生物組織線維症の監視とすることができる。
第十一の態様により、生物組織線維症を検出するための第一の態様の顕微鏡の使用が提供される。生物組織線維症の検出は、早期の生物組織線維症の検出とすることができる。
第十二の態様により、生物組織線維症を診断するための第一の態様の顕微鏡の使用が提供される。生物組織線維症の診断は、早期の生物組織線維症の診断とすることができる。
第十三の態様により、癌組織の細胞外マトリックス特性を調べるための第一の態様の顕微鏡の使用が提供される。
第十四の態様により、生物組織中の線維状コラーゲンを定量するための第二〜第八のいずれかの態様の方法の使用が提供される。
第十五の態様により、生物組織線維症を監視するための第二〜第八のいずれかの態様の方法の使用が提供される。生物組織線維症の監視は、早期の生物組織線維症の監視とすることができる。
第十六の態様により、生物組織線維症を検出するための第二〜第八のいずれかの態様の方法の使用が提供される。生物組織線維症の検出は、早期の生物組織線維症の検出とすることができる。
第十七の態様により、生物組織線維症を診断するための第二〜第八のいずれかの態様の方法の使用が提供される。生物組織線維症の診断は、早期の生物組織線維症の診断とすることができる。
第十八の態様により、癌組織の細胞外マトリックス特性を調べるための第二〜第八のいずれかの態様の方法の使用が提供される。
第一〜第十八の態様のいずれか1つ又は任意の組合せにおいて、生物組織試料の厚みは、励起光源によって試料中で励起された前方伝搬SHG発光(励起光源から遠ざかる方向)が該生物組織試料を透過できるのに十分なものとすることができ、あるいは、試料で発生した後方伝搬(すなわち、励起光源に向かう方向)SHG発光を検出してもよい。一方、肝臓の試料の厚みが許すかぎり、励起光源に応答して試料で発生した前方伝搬SHG発光と後方伝搬SHG発光の両方を検出してもよい。
第一〜第十八の態様のいずれか1つ又は任意の組合せにおいて、生物組織を肝組織とすることができる。
イメージングシステムの機構を、添付の図面を参照しながら、単なる例示を目的として以下に説明する。図面は以下のとおりである。
第一の態様による非線形光学イメージング顕微鏡システムの概略図である。 第二の態様による非線形光学イメージング顕微鏡システムの概略図である。 780nmで励起された肝切片からのSHG及びTPEFの信号出力のグラフであり、挿入図は、900nmの励起レーザー出力に対するSHG信号強度の依存性を示すものである。 一定の入射励起出力を有する励起光源の波長に対するSHG強度の依存性を示すグラフである。 図4A及び4Bはそれぞれ、タイルスキャンにより得られた正常な肝切片のSHG画像(ネガティブ画像)(4A)と線維症肝切片のSHG画像(ネガティブ画像)(4B)である。 図5A〜5Dは画像定量法の実施例を示す図であり、図5Aは非線形光学顕微鏡から直接得られた最初のSHG画像である。 図5BはOtsu閾値セグメンテーションにより得られたセグメント化二値画像である。 図5Cは結果として得られたバックグラウンド排除画像である。 図5Dはバックグラウンド排除の結果を示す画素のグレースケールレベルのグラフである。 正常な肝臓及び線維症の肝臓におけるコラーゲンの面積百分率と平均強度を示すグラフである。 図7、8及び9は、厚さ10μmの肝切片のSHGイメージング、マンソン3色染色、及びシリウスレッド染色について、それぞれ比較画像を示しており、図7は、マンソン3色染色された肝切片の明視野透過画像であって、×10の対物レンズ及び5メガピクセルのカメラを用いて得られたものである。 図7、8及び9は、厚さ10μmの肝切片のSHGイメージング、マンソン3色染色、及びシリウスレッド染色について、それぞれ比較画像を示しており、図8Cは、×10の対物レンズ(NA=0.5)及び900nm励起により得られた非染色肝切片からのSHG画像(図8A)とTPEF画像(図8B)を重ね合わせたものである。 図7、8及び9は、厚さ10μmの肝切片のSHGイメージング、マンソン3色染色、及びシリウスレッド染色について、それぞれ比較画像を示しており、図8Cは、×10の対物レンズ(NA=0.5)及び900nm励起により得られた非染色肝切片からのSHG画像(図8A)とTPEF画像(図8B)を重ね合わせたものである。 図7、8及び9は、厚さ10μmの肝切片のSHGイメージング、マンソン3色染色、及びシリウスレッド染色について、それぞれ比較画像を示しており、図8Cは、×10の対物レンズ(NA=0.5)及び900nm励起により得られた非染色肝切片からのSHG画像(図8A)とTPEF画像(図8B)を重ね合わせたものである。 図7、8及び9は、厚さ10μmの肝切片のSHGイメージング、マンソン3色染色、及びシリウスレッド染色について、それぞれ比較画像を示しており、図9は、シリウスレッド染色された肝切片の明視野透過画像である。肝切片のすべては10μmの厚みである。 異なる時点での対照群と線維症群からのコラーゲンの平均強度を示すグラフである。 図11Dは、750μmの肝切片の透過SHG画像(図11A)と、反射SHG画像(図11B)と、TPEF画像(図11C)を重ね合わせたものであり、TPEF画像及びSHG画像は、肝細胞及びコラーゲンからそれぞれ生成されたものである。 図11Dは、750μmの肝切片の透過SHG画像(図11A)と、反射SHG画像(図11B)と、TPEF画像(図11C)を重ね合わせたものであり、TPEF画像及びSHG画像は、肝細胞及びコラーゲンからそれぞれ生成されたものである。 図11Dは、750μmの肝切片の透過SHG画像(図11A)と、反射SHG画像(図11B)と、TPEF画像(図11C)を重ね合わせたものであり、TPEF画像及びSHG画像は、肝細胞及びコラーゲンからそれぞれ生成されたものである。 図11Dは、750μmの肝切片の透過SHG画像(図11A)と、反射SHG画像(図11B)と、TPEF画像(図11C)を重ね合わせたものであり、TPEF画像及びSHG画像は、肝細胞及びコラーゲンからそれぞれ生成されたものである。 反射の構成で全肝葉から得られた300μm厚Z−stackの投影図である。 図13Cは、癌組織においてTPEF(図13A)とSHG(図13B)を重ね合わせたものである。 図13Cは、癌組織においてTPEF(図13A)とSHG(図13B)を重ね合わせたものである。 図13Cは、癌組織においてTPEF(図13A)とSHG(図13B)を重ね合わせたものである。 図13Cの癌塊の周辺におけるECMの角度分布を示すグラフである。
大きな光散乱係数を有する生物組織(例えば肝組織)の非線形SHG光学イメージングに対する障害は、驚くべきことに、ここに記載する非線形光学イメージングシステムによって顕著に克服された。ここに記載する最適化された第二高調波発生(SHG)顕微鏡検査法装置及び検出法は、通常の組織染色を利用する既存のイメージング装置及び方法よりも高い解像度と感度を有しており、そして、染色を使用することなく、生理的条件下で、厚い組織切片において、コラーゲンを3D(三次元)で特徴付けることができる。ここに記載するコラーゲン定量アルゴリズムとともに、ラットモデルにおいて肝線維症の経過が、非常に早い段階から、うまく検出、診断、モニターされた。さらに、細胞形態の観察に対して、二光子励起蛍光(TPEF)にSHGイメージングを組み込めば、SHG顕微鏡検査法が肝線維症の研究にとって理想的な手法となることが明らかになった。ここに記載するシステム及び方法によれば、コラーゲンのSHG画像及び肝細胞のTPEF画像が、無傷の厚い組織切片から同時に得られた。
組織に存在するコラーゲンを定量するため、コラーゲンに関する情報を抽出する画像処理アルゴリズムを開発した。その結果明らかなように、ここに記載するシステムは、早期から線維症におけるコラーゲンの変化をモニターするのに十分な感度を有している。
図1に示す非線形光学顕微鏡装置100の第一の実施形態のイメージング集光系は、試料103の非線形光学イメージングのため示されているものである。励起光源102からの励起光に応答して試料103でSHG光が励起される。励起光源102は、レーザー励起光源とすることができ、また、パルスレーザー励起光源とすることができる。試料に入射する励起光の出力は、試料への光損傷(例えば組織試料の熱変性)を起こさないような程度とすべきである。励起光源102からの励起光の波長は、励起光及び/又は励起SHG信号の光散乱が相対的に弱い範囲になるよう選択される。
次いで試料から放出されるSHG光は、第一の集光器105によって集められる。集光器の開口数(NA)は集光効率にとって重要であり、約0.5〜0.8のNAが、組織のイメージングにおいて、集光効率とイメージング深度の両方をうまく満足させる。より高いNAを有する油浸集光器を用いることもできるが、そのような種類の集光器は、焦点深度が限られており、そのことは、異なるイメージング深度に対して強度の変動を引き起こし得る。
集光器105によって集められた光の中に励起光源の波長の光があれば、それは少なくとも1つの光学フィルター107によって除去される。1つ又は複数のフィルター107は、ショートパス光学フィルターとすることができる。可変絞り109(又は絞り)が、画像領域の共役位置に配置される。像の結合は、装置100の光路111に対し、X、Y、及びZの3次元で集光器105及び/又は絞り109の位置を調整することにより行われる。可変絞り9は、試料103の走査領域に対応するサイズ(口径)に開かれる。絞り109は、装置における光学的バックグラウンド及びノイズを大きく抑制する。絞りの後、レンズ113を使用して、試料103からの光SHGビームをコリメートする。次いで光信号を、帯域フィルター115にかけ、他の光波長からSHG信号を分離する。そして、SHG信号を高感度光検出器117によって検出する。本実施例における検出器117は、光電子倍増管(PMT)であり、そしてメッシュレスPMTとすることができるが、当業者に明らかなとおり、その他の多くの種類の光検出器(例えば、電荷結合素子(CCD)検出器(これは、ゲイン、光検出器アレイ、フォトダイオードなどを有するCCD検出器及び/又はオンチップCCD検出器を含み得る))を同様に用いることができる。
光を検出器117上に集束させるため、検出器117の前の光路111に第二の集光器119を組み込んでいる。試料103からの光SHG信号は、必要に応じて、SHG信号のスペクトル解析のため、光路111に挿入されたフロップミラー123により分光計121に切り替えることができる。また、必要に応じて回転鏡125を装置100で使用して装置をよりコンパクトにしてもよい。
他の実施例(図示せず)において、装置は、試料103からの光信号を検出するため2以上の検出器をさらに備えることができ、また、作業者が試料103を観察できるようにする接眼部(接眼レンズ)を有してもよい。さらに他の実施例において、装置100は、必要に応じて複数の検出器を備えることができる。複数の検出器のそれぞれを特定の光波長の検出に対して最適化することができる。装置は、複数の光検出器の特定の1つに異なる波長の光を誘導するため、別の光学回転ミラー及び/又は光学フィルター(バンドパスフィルター又はバンドリジェクションフィルターのいずれでもよい)をさらに備えてもよい。また装置100は、検出器と接眼部との切り替え、及び/又は、異なる種類の検出器間の切り替えを行うスイッチング装置を備えてもよい。通常の態様で逐一マッピングを行うことにより、2D(二次元)又は3D(三次元)の画像を構成することができる。
図2は、励起光源を含む実施例の顕微鏡200を示す。顕微鏡200は、Carl Zeiss LSM 510レーザー走査顕微鏡(Carl Zeiss MicroImaging,Inc.、ソーンウッド、米国から入手可能)を使用して開発された。励起光源201は、モードロックTi:サファイアレーザー(Mai−Tai Broadband,Spectra−Physics)であり、そのパルス幅は100fs、繰り返し率は80MHzである。レーザー201は、約710〜990nmの可変波長を有する。音響光学変調器(AOM)203を用いて試料205に至るレーザー出力を制御する。XY走査部207を通過した後、レーザー光は、集束部209(本実施例では顕微鏡の対物レンズとして示される)によって試料205上に集束される。
本実施例の装置200では、反射の構成で対物レンズ209によりTPEFが集められ、そして検出器211及び212により異なる波長の2チャンネルで検出される。本顕微鏡において検出器211及び212はそれぞれPMTである。しかし、検出器211、212、及び217は、当業者に明らかなとおり、他の複数種の光検出器(例えば、電荷結合素子(CCD)検出器(これは、ゲイン、光検出器アレイ、フォトダイオードなどを有するCCD検出器及び/又はオンチップCCD検出器を含み得る))の1種又は組合せとすることができる。
顕微鏡システム200は、検出器211及び212のそれぞれの前に可変絞り(図示せず)を有する。しかし、非線形光学TPEFプロセスの本来備わっている光学セクショニング能のため、絞りは完全に開かれる。
TPEFとは対照的に、SHG信号は、レーザー光源の励起方向と同じ方向(前方SHGと呼ぶ。図1Bでは、励起光源201から遠ざかる上向きの方向)に主として送られる。SHG光は、集光器213によって集められ、そして励起レーザーの波長の余分な光は、ショートパスフィルター215によって排除される。上述したように、前方SHG信号は、検出器217(本実施例ではPMT)又は光学分光計219(本実施例において分光計はActon Researchから入手可能なモデルSP2300i分光計である)のいずれかにフロップミラー221によって誘導することができる。検出器217の前に帯域フィルター223を使用して、SHG光からTPEF信号及び/又は迷光を除去し、検出器217に入射しないようにする。帯域フィルターは、励起SHG光の帯域幅に応じて(当業者に明らかなとおり、結果として励起光の帯域幅に依存することになる)1〜30nmの範囲内、典型的に約10nmの透過帯域幅を有し得る。
一方、SHG光は、励起光源に向かう方向である後方伝搬方向(後方SHGと呼ぶ)に生成させてもよい。以下に示すとおり、後方SHGは、当業者に明らかなとおり、鏡及び光学フィルターの適当な組合せを用いて、検出器211又は212(あるいはもう1つの同様に配置された検出器)のいずれかで検出することができる。試料が許せば、前方SHGと後方SHGの両方をそれぞれ検出してもよいし、同時に検出してもよい。
本実施例において、光は、光ファイバー束(図示せず)によって分光計219の入口スリットに結合される。1200g/mmの回折格子によって分散された後、スペクトルは、電熱冷却CCD(SPEC−10、Princeton Instrumentsより入手可能)によって記録される。ここに記載の実施例のシステム200で使用されるPMT検出器211、212、及び217は、Hamamatsu(浜松)R6357であり、これはメッシュレス・マルチアルカリ・コンパクトモデルである。PMTからメッシュを排除することにより、高い陰極感度(>100mA/W)と陰極の均質な応答を達成することができる。しかし、当業者に明らかなとおり、他の適当な種類の検出器を使用してもよい。
検出感度の向上
SHGイメージングにおける主な障害は、その検出感度である。感度を向上させるため、集光効率を上げ、バックグラウンド光信号を抑制する努力がなされた。発光パターンが限定されており集光開口数(NA)が励起NAと等しくすべてのSHG光を集めるのに十分である膜組織からのSHG信号とは異なり、高い光散乱係数を有する生物組織(例えば肝組織)からのSHG信号は、高度に散乱され、より広い角度に分散され、後方(励起光源の方向)にも分散される。集光効率を上げるため(特に、50μmより厚い組織切片の試料について)、励起側の対物レンズのNAより大きなNAを有する集光器を用いて、できるだけ多くの光子を集めるようにした。20×の倍率(NA=0.5)と40×の倍率(NA=0.75)の顕微鏡の対物レンズに対して、NA=0.55の集光器とNA=0.8の集光器をそれぞれ使用した。集光器のNAはさらに大きくすることができる。しかし、それによって集光効率がさらに顕著に向上することはないことが認められている。というのも、SHG光の散乱によりSHG信号がより多くの分散スポットより生成されたことが明らかになり(そのことはモンテカルロシミュレーション解析により確認することができる)、大きなNAは焦点深度を制限し、その結果、集光効率を制限したからである。さらに、より大きなNAの集光器の作動距離は、インキュベーションチャンバー(分析中、試料の温度、湿度、及びCO濃度を維持するのに使用された)を収容するのに十分ではなくなる。従って、これらの要因は、組織イメージングプロセスにおいて油浸集光器又は水浸集光器を使用することを、不可能ではないにしても困難にする。
集光器205の後、SHG信号の波長において80%を超える光透過率を有する高スループットの光学フィルター(図示していないが、図1の1つ又は複数のフィルター107に類似する)を使用して、SHG信号の損失を確実に最小限にとどめる。バックグラウンドを抑制するため、集光器213についての画像平面に対し共役位置にある視野絞り/絞り(図示していないが、図1の絞り109に類似する)を、試料205の走査領域のサイズよりわずかに大きな口径まで閉じる。絞りは、バックグラウンド光の大部分を遮断しながら、信号を完全に通過させる。さらに、黒色の囲い(外装)を使用して顕微鏡全体及び走査ボックスを覆い、バックグラウンド光信号をさらに減少させる。SHG信号が絞りによって遮断されるのを防ぐため、試料を変えるごとに集光器の焦点を合わせ直し、イメージングシステムにおいて絞りが共役平面にあるのを確実にした。
励起出力
上述したように、光化学反応による有害な作用(例えば光毒性及び光漂白)は、SHGにおいて無視できる程度である。しかし、試料のレーザー照射によって生じる熱は、組織内のコラーゲンを変性させる可能性がある。SHGイメージングは、組織のコラーゲンのそのような変性をモニターできる感度の高い手法である。従って、試料に入射する励起光源からの励起光の出力は、試料に光損傷(例えば組織試料の熱変性)を起こさないように選択される。レーザー励起光源からの好ましくない熱作用を回避するため、得られる画像に対して各画素の最大照射時間は、本実施例において6.4μs(マイクロ秒)に制限された。典型的に、4つのフレームを走査してカルマンフィルターで平均し、画像の質を高めた。走査モードの有効性を検証するため、フロップミラー221を切り替えて透過信号を分光計219に切り替え、そしてSHGスペクトルを異なる励起出力で記録した。図3Aに示すように、SHGピーク231をガウス分布に当てはめることにより、強度(ピーク面積)を得る。図3Aの挿入図230は、レーザー励起光源201から試料205に入射する出力にSHG強度が依存することを示しており、これは5×の倍率で検査される試料の小さな領域に対して二方向スキャンを行うことにより得られるものである。SHG強度のグラフ233が示す放物線の関係から、80mW(これは本実施例の試料205に対する平均出力であった)でも試料205に熱的損傷が認められないことが明らかである。通常の1方向スキャンでは、試料はより高い入射出力にも耐えることができ、最高300mW又はそれ以上の入射出力にも耐える可能性がある。
励起波長
SHGイメージングプロセスは非吸収性のプロセスであるが、SHG信号は共鳴によって高めることができる。共鳴においてSHG信号の波長は、試料の二光子吸収帯に入る。試料中の分子の特定の性質に応じて、共鳴は1桁以上の増加をもたらすことができる。検出感度の向上を目的として、SHGとTPEFの両方を、異なる励起波長に対して(すなわち、レーザー光源の波長を調整して)記録する。本顕微鏡で使用されるTi:サファイアレーザー201のレーザー出力は波長によって変わるため、AOM203を調整して、試料に対する励起出力が各波長で確実に同じになるようにした。励起出力は、パワーメーター(Melles GriotパワーメーターモデルNo.13PEM001)で確認した。図3Bで見られるように、SHG信号の強度(ピーク面積)は、励起波長によって大きく変わっていない。10μmのオーダーの薄い組織切片について、異なる波長がもたらすSHG強度は、肝組織中のコラーゲンに対しほぼ同じである。しかし、光散乱が、侵入深さを制限し、空間分解能を低下させる。励起光源からの励起光の波長は、励起光及び/又は励起SHG信号の光散乱が比較的弱い範囲になるよう選択される。本実施例では、肝組織のイメージングに対して、約880〜900nmの範囲内にある波長を有する励起光を用いた。というのも、これらの波長では光散乱が比較的弱いことが分かったからである。本考察においてこの波長範囲を選んだのは、もちろん、単に利用可能なレーザー光源の調整範囲によって決まってきたからである。900nmより長いあるいは880nmより短い他の適当な波長を適当なレーザー光源(例えば固体レーザー光源、ダイオードレーザー光源、色素レーザー光源)、又は他の適当な光源とともに使用してもよい。レーザーは必ずしも波長可変レーザーである必要はなく、代わりに、上述した因子を同様に考慮して効率的なSHG生成をもたらす適当な波長が一旦決まれば、出力波長が固定されたレーザー(当業者に明らかなように、ある限定された発光帯域幅を有する)を使用してもよい。
定量アルゴリズム
この節では、生物試料中の線維状成分(その実施例として肝組織中の線維状コラーゲン)を測定するための定量アルゴリズムを示すとともに、本考察では、その実施例を特に記載する。しかし、当然のことながら、当該方法は他の実施例にも適用できる。
肝組織中のコラーゲン量は、線維症の重症度の直接的な尺度である。図4A及び4Bはそれぞれ、正常な肝切片と線維症の肝切片からのSHG光信号を示す画像である(再生しやすさからこれらの図はネガティブ画像である)。正常な肝臓と線維症の肝臓とでコラーゲンに明らかな相違があるため、SHGの有効性が実証されている。SHG画像から得られる定性的情報に加えて、画像の定量的特徴付けにより、線維症の経過をより正確に記述することが可能になる。それは、根底にあるメカニズムを理解するのに重要であり、また治療の有効性を評価するのに重要である。
他のイメージング法と同様に、SHG画像においてノイズ及びバックグラウンドは不可避なものであり、バックグラウンドのレベルは実験ごとに異なり得る。従って、まずセグメンテーションを最初の画像に適用してバックグラウンドからコラーゲンを分離した。実行の簡単さから、医用イメージング解析において当業者に明らかなように、閾値セグメンテーションを採用した。Otsu法(大津法)(N.Otsu,A threshold selection method from grey level histograms,IEEE Trans.System,Man and Cybernetics.9,62−66,1979参照)を用いて、以下に示すとおり各画像について閾値を最適化した。
各閾値tに対して、画像を2群(コントロールとバックグラウンド)に分割し、群内分散σ の加重和を以下のように算出した。総和σ は、
Figure 0005112430
によって規定される。
式中、
Figure 0005112430
p(i)は、グレースケールiでのヒストグラムの確率であり、Nは画像におけるグレースケールレベルの総数である。σ (t)は第一のクラスター(<t、ここでtはバックグラウンドである)における画素の分散であり、そしてσ (t)は第二のクラスター(≧t、コントロール(対象)である)における画素の分散である。次いでσ をすべての可能なt値について計算し、最も小さいσ をもたらすt値が最適閾値Tとなる。簡単に説明すると、画像におけるすべてのグレースケールレベルをスキャンした後、総加重群内分散を最小にする値が最適閾値である。このアルゴリズムは、Matlab(Matlab R14、The Math Works,Inc.Natickから入手可能)を用いて本システムに対し実施された。閾値セグメンテーション法は各画素を別々に処理するため、粗いノイズがセグメンテーションに影響を及ぼすことになる。分離された画素のノイズを除去し、セグメンテーションによって生成された2値画像における分離された特徴の部分をつなぎ合わせるため、縮退及び膨張の操作を適用して定量の精度を高めた。
一例として、最初のSHG画像とセグメント化画像を図5Aと5Bにそれぞれ示す。セグメント化画像である図5Bから、コラーゲンの総面積を算出する。
コラーゲンを定量するため使用したもう1つのパラメーターは、総SHG強度である。もし画像全体にわたって合計を行うと、バックグラウンドのレベルとノイズが解析結果に大きく影響する。バックグラウンドノイズの悪影響を除外するため、セグメント化画像をマスクとして使用し、最初の画像のバックグラウンドをふるい落とす。このことは、画素ごとに、最初の画像(すなわち図5A)にマスク画像(すなわち図5Bのセグメント化画像)を掛けることによって実行される。各画素に対してコラーゲン信号の強度のみをカウントする。次いで総面積と総強度を画像の全面積に対して正規化し、種々の実験についての量を比較できるようにする。図5Cは、この方法を用いたバックグラウンド排除画像の結果であり、バックグラウンドが減少した結果は、図5Dにおいて見ることができる。図5Dは、それぞれ図5A及び5Cの線251及び253(図5Dにおいてそれぞれ線252及び254)に沿った画素のグレースケールレベルのグラフ(すなわち、各画素に対するコラーゲン信号の強度)である(なお、再生しやすさから、図5A、5B、及び5Cはネガティブ画像である)。
図6は、正常な肝臓と線維症の肝臓のコラーゲンの面積百分率(正規化された面積)及び平均強度(正規化された強度)を示している。注目すべきことに、平均強度の差はより顕著になっている。このことは、線維症の経過(その間、より多くの膠原線維が生成する)によって説明することができる。SHG画像によって明らかなとおり、膠原線維のある部分は組織中きわめて小さな線維として分散されている一方、他の部分は太い束を形成している。太い束では、SHG強度が画素レベルで増加し、さらに明るい画素の総数(面積)も増加している。束の太さに加えて、コラーゲン原線維は絶えず太くなっており、その結果、面積の増加がなくとも、SHG強度は増加する。従って、総強度の変化の方が、総面積よりもより密接に線維症の経過を表している。
肝組織のSHGイメージング及びTPEFイメージングを以下の実施例において示す。
試料の調製(肝線維症の誘導)
最初の体重が90〜100gのオスのSPFウィスターラットを、実験食及び水が自由に取れるようにして12:12時間の明/暗スケジュールで収容した。四塩化炭素(CCl)を1週間に3回腹腔内注射(100μL、植物油中1:1希釈)して肝臓に損傷を誘発させた。コントロール群には同じ用量で植物油のみを注射した。最後の注射の後、2日の間隔をあけて異なる時点で、両群から肝組織を採取した。それぞれの採取の前、動物を一夜絶食させ、ナトリウムペントバルビタール(40mg/kg体重)で深く麻酔をかけた。その後、動物を殺した。ラットに対して行ったすべての手順は、Institutional Animal Care and Use Committeeに承認されたものであり、実験動物の人道的配慮のためのガイドラインに沿ったものである。
50μmより薄い組織切片は、−20℃で冷凍切断(入手可能なLeica CM3050Sクライオスタット装置を用いて)により得た。50μmより厚い切片は、ビブラトーム(Vibratome)(3000プラス、Ted Pella,Inc Redding,カリフォルニア州、米国から入手可能)(浴及び媒質をPeltier装置によって4℃に冷却して構造を維持した)により得た。
実施例1(SHG、マッソン3色染色、及びシリウスレッド染色の比較)
SHG顕微鏡検査法の感度及び空間分解能を通常の組織染色と比較するため、肝臓片から冷凍切断によって2つの切片(10μm厚)を連続的に得た。1つの切片をマッソン3色染色法で染色し、もう1方の切片を、特別な調製を行うことなくSHG及びTPEF顕微鏡検査法のため顕微鏡のスライドガラスに載せた。図7(ポジティブ画像)は、5メガピクセルのカメラ(Micro Publisher 5.0RTV、QImagingから入手可能)によって記録された染色切片の明視野透過画像を示している。SHG顕微鏡検査法によるもの(図8A)とTPEF顕微鏡検査法によるもの(図8B)を重ね合わせたものを図8Cに示す(再生しやすさのため、図8A、8B、及び8Cの画像はネガティブ画像である)。図7と図8Cを比較すると、太いコラーゲンの束について、両方法は類似の結果をもたらした。しかし、肝細胞間の細い膠原線維は、SHG画像(図8A)において明瞭に識別される一方、3色画像(図8B)はコントラストをもたらしていない。このことは、コントラストのメカニズムの違いに起因する。3色染色において、コラーゲン上の色素は赤色光を吸収し、青色に見えるようにする。線維が細いため、青色を示すのに赤色光を十分吸収できない場合、線維は透過画像において見えなくなる。SHGイメージングでは、フェムト秒のパルスで励起すると、小さな線維はSHG信号を発生させる。細い線維によって生成されるSHG信号は太い線維によって発生される信号より弱いが、上述した高感度の検出装置によってそれはやはり検出され、暗いバックグラウンドに対して鮮明なコントラストを形成する。
コラーゲンを定量するため一般的に使用されるもう1つの方法はシリウスレッド染色である。SHGとの比較を行うため、10μmの肝切片をシリウスレッドで染色し、明視野透過画像(図9に示すポジティブ画像)を上記と同じCCDカメラで記録した。図8Bのマッソン3色画像と同様、小さな線維の情報は失われた。幸い、シリウスレッドは、543nmのレーザーで励起すると蛍光を発するので、共焦点蛍光顕微鏡検査法に使用した。小さな線維がコラーゲンであることを確認するため、蛍光及びSHGを記録し、図8A及び8Bと同様の画像を得た。2つの信号の同時局在により、SHG画像に現れる小さな線維がコラーゲンであることがわかる。しかし、シリウスレッドの蛍光は、肝臓の自己蛍光と重なるため、コラーゲンの定量にシリウスレッド染色を使用するのは困難である。一方、SHGは明瞭なバックグラウンドをもたらす。
医師は通常、細胞形態とコラーゲン量を用いて線維症を評価し経過について予測を行う。感度及び解像度に加えて、細胞形態の保存がSHGのもう1つの利点である。肝組織切片の形態はSHG顕微鏡検査法においてよく保存された。というのも、試料調製の必要がなかったからである。組織染色において、切片は多くの処理(例えば水和、脱水、すすぎ、及び化学薬品)に供された。その結果、図7及び9に示すように、形態は変化し、シヌソイド間の空間は大きくなった。
実施例2(早期肝線維症の検出、診断及び監視)
実施例1の結果に見られるとおり、光学配置及び検出システムを最適化することによって、SHGイメージングは、組織染色よりも明らかに高い感度と空間分解能をもたらす。本実施例では、SHGイメージングを用いて肝線維症の経過をモニターした。しかし、明らかなとおり、ここに記載する実施例は、試料の染色を必要とする既知のイメージング法を用いることなく、肝臓試料における肝線維症の診断、及び/又は、肝臓における線維症の検出自体に使用してもよい。染色が必要でなく、赤外励起によって深い浸透が実現するため、50μmの肝切片を本実施例で用いた。
レーザー励起光源からの出力を切片の中間に集束させ、無傷の構造を記録した。統計的に有意なデータを得るため、6つの切片を各試料についてスキャンした。その大きさに応じて、各切片について2〜3の画像(3.68×3.68mm)をスキャンした。コンピューター制御されるタイルスキャンによって大きな画像を構成した。タイルスキャンでは、通常の共焦点顕微鏡検査法で行うようにレーザービームを走査することによって0.46×0.46mmの画像を形成した。小さな画像のそれぞれが完成したら、電動ステージによって試料を1画像サイズ並進移動させた。8×8の画像マトリックスを合わせて大きな画像を形成した。取得後、画像を上述したアルゴリズムによって処理した。
図10は、異なる時点で採取した肝臓からのコラーゲンの平均強度を示している。コントロール群は、予想どおりコラーゲンの有意な変化を示していない。一方、線維症群は、10日目から劇的な増加を示している。コントロール群の平均コラーゲン強度は55である。線維症群では、平均強度が10日目及び28日目で136及び231にそれぞれ増加している。3日目と10日目の間で実験を行っていないが、図10に示す結果から、SHG信号解析法は10日目より前にコラーゲンの変化を検出することができると考えても差し支えない。この結果は、SHGシステムが早期から線維症を検出するのに十分な高い感度を有していることを明らかにしている。
実施例3(厚い組織切片及び全肝葉のイメージング)
より良い解像度及び感度の他、本システム装置のもう1つの目的は、侵入深さを増加させることである。SHGシステムが厚い肝組織の画像化に使用可能かどうか確認するため、750μmの肝切片試料を画像化した。試料をガラス底の皿に入れ、リン酸塩緩衝生理食塩水(PBS)に浸漬した。次いで22×22mmのカバーガラスを上に置き、試料が浮くのを防止した。興味深いことに、そして意外にも、透過及び反射の両方で、SHG信号は、図11A及び11B(ネガティブ画像)にそれぞれ示すように観察された。図11C(ポジティブ画像)は同じ試料からのTPEFを示しており、図11Dは図11A〜11Cのポジティブ画像の重ね合わせである。TPEF及びSHGは、肝細胞及びコラーゲンからそれぞれ生成されている。
膠原線維のサイズに関し、後方SHGは、前方よりも約1桁弱く、その結果、薄い切片では前方SHGが支配的である。厚い切片に対し、反射の構成で観測されるSHGは、散乱前方SHGが主に寄与している。基礎レーザー励起波長(〜900nm)での散乱係数が小さいにもかかわらず、SHG波長での肝臓の光散乱係数が大きい(約200cm−1)ため、試料での伝搬の間、前方SHG信号は多重散乱される。
従って、このことにより、反射の集光系によるSHG信号を用いて全肝臓を画像化することが期待される。厚い切片のイメージングと同様に、肝葉をガラス底の皿に入れ、十分なPBSを収容してその乾燥を防いだ。肝葉を通過するz−方向(すなわちレーザー励起ビームの前方伝搬方向)に複数の画像を形成して、図12(ネガティブ画像)に示すように3D図に投影した。画像では小さな線維を明瞭に識別することができる。
なお、非線形光学顕微鏡検査法の空間分解能は、レーザー光の焦点体積に支配される。光散乱は、SHG信号及びTPEF信号を散乱させある程度弱める。しかしそうであるとしても、高感度カメラ又は走査プローブ顕微鏡検査法によって記録される組織の化学発光や一光子蛍光の画像とは異なり、解像度は悪影響を受けない。
実施例4(SHGイメージングによる腫瘍ECM動力学の定量的研究)
細胞外マトリックス(ECM)は、癌細胞を物理的に支え、癌細胞に対して種々のシグナル分子を提供する。また癌性のECMは、正常細胞の発癌性転移を誘導することができる。どのようにECMが異常増殖に関係しているかは、癌を理解するのに重要であり、また異常増殖を制御するための治療法を示唆し得る。
本実施例では、SHG顕微鏡検査法を用いて高感度で定量的に癌組織中のECMを調べた。重症複合免疫不全(SCID)マウスにヒト乳癌細胞(インビボでの腫瘍増殖を簡単にモニターするため赤色蛍光タンパク質でトランスフェクトしたMCF−7)を皮下注射することにより腫瘍モデルを構築した。二光子励起蛍光(図13A)とSHG(図13B)は、癌細胞とECMをそれぞれ示している(ネガティブ画像)。図12Cは、TPEF信号とSHG信号の両方を重ね合わせたネガティブ画像である。小さな線維状ECM成分が明瞭に識別されている。注目すべきことに、ECMは対称的かつ均一に分布していない。細胞塊の先端(矢印で示す)において、ECMがまばらになっており、この方向に癌細胞が転移していくことを示唆している。
定量的情報を得るため、まず画像を上述したアルゴリズムで処理し、画像からノイズのバックグラウンドを除去した。次に癌細胞の中心を選択した。次いでECMの量を異なる方向について算出した。所定の方向について、ECM信号を扇形にわたって積分した。本実施例において、0度は、図13Cに対し、垂直方向(上方)であり、角度は左回りに1度づつ増加する。円(図13A〜13Cのそれぞれに示す)内のECMのみをカウントしてコントラストを高めた。図14はECMの角度分布のグラフを示している。矢印は、約110度と115度の間で転移の方向を示しており、そこにおいて、グラフの曲線は積分強度において深い谷を示している。このことは、この方向にECMが劣化していることを明らかにしている。
結論
上述した方法及び装置並びに実施例1〜4に示した方法及び装置を使用し、パラメーターを最適化し、光学系を系統的に微調整することによって、また、SHGとTPEFの顕微鏡検査法を組み合わせることによって、通常の組織染色法よりも良い空間分解能と高い感度を実現することができる。上述した最適化システムと定量アルゴリズムを用いることにより、肝線維症の過程を非常に早い段階からうまくモニターすることができた。本システムは、試料の染色を必要とせず、生理的条件下で、厚い組織切片に対して(器官全体に対しても)動的に3D(三次元)情報をもたらすことができる。また本システムは、腫瘍ECMの動力学の定量的研究にも適用できる。
明らかなとおり、上に記載しかつ/又は説明した方法及び/又は装置及び/又はシステムは、少なくとも実質的に、肝組織の臨床分析のための、特に、非線形光学イメージング法を利用した無傷肝組織構造中のコラーゲンの定量的検査のための、光学イメージング装置及び方法を提供する。
ここに記載しかつ/又は図面に示した方法及び装置は、単なる例示として示されるものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。特に言及しないかぎり、その方法及び装置の個々の態様及び要素は、修飾・変更することができ、あるいは、既知の等価物と置き換えることができ、あるいは、まだ知られていない代用物(例えば、将来開発される可能性があるものや、将来代用物として許容されることが明らかになる可能性のあるもの)と置き換えることができる。また、ここに記載の方法及び装置は、請求項に記載された発明の技術的範囲及び精神の範囲内で、種々の用途に対して修飾・変更することができる。可能性のある用途の範囲は大きく、そして、本発明の方法及び装置は、多くのそのような変更に適合するからである。

Claims (31)

  1. 生物組織の光学イメージングのための顕微鏡装置であって、
    生物組織試料の走査領域を照らしかつ該試料から発光を発生させるための励起光源、ここで、該試料は第一の面及び第二の面を有しており、かつ、使用中、該試料は、該第一の面が該励起光源と反対の方向を向きかつ該第二の面が該励起光源の方向を向くように配置されており、
    該励起光源からの光で該試料の走査領域を走査するための二次元走査部、
    該励起光源からの光を該試料上に集束させるよう配置された、開口数NAを有する集束部、
    該試料の第一の面からの光を集めるよう配置された第一の集光器であって、光学対物レンズの開口数NAよりも大きな開口数NAを有する第一の集光器、ここで、集められた光は、該励起光源からの透過光と、該励起光源からの光に応答して該試料で発生した第一の発光とを含む、
    該励起光源からの透過光を遮断するよう配置された第一の光帯域フィルター、
    該試料の照らされる領域に応じた開口径を有する絞りであって、該第一の発光についてバックグラウンドを抑制するため該第一の集光器によって生成される該試料の共役像の位置に配置されている絞り、及び
    該試料の第一の面からの光を集めるよう配置された、該試料の走査領域からの該第一の発光を検出するための第一の光検出器、を備える顕微鏡装置。
  2. 該第一の集光器の開口数が0.5〜0.8の範囲内にある、請求項1に記載の顕微鏡装置。
  3. 該試料の第二の面からの第二の発光を検出するよう配置された少なくとも1つの第二の光検出器をさらに備える、請求項1または2に記載の顕微鏡装置。
  4. 該励起光源からの反射光又は散乱光を遮断して該第二の光検出器が検出しないように配置された第二の光帯域フィルターをさらに備え、
    該第二の発光は、該励起光源からの光に応答して該試料で発生した第二高調波信号を少なくとも含む、請求項3に記載の顕微鏡装置。
  5. 該試料からの第一の発光をコリメートするためのコリメーティングレンズをさらに備え、該コリメーティングレンズは、該絞りと該第一の検出器との間に配置され、
    コリメートされる光を集めてそれを該第一の検出器に誘導するよう配置された第二の集光器をさらに備える、請求項1に記載の顕微鏡装置。
  6. 該第一の発光は、該励起光源からの光に応答して該試料で発生する第二高調波の発光である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の顕微鏡装置。
  7. 該試料からの第一の発光を選択的に検出するための光学分光計、及び
    該試料からの第一の発光を該分光計又は該第一の検出器のいずれかに選択的に誘導するための配置変更が可能な鏡をさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の顕微鏡装置。
  8. 該試料の第二の面からの第二の発光を2つの異なる波長で検出するために該試料の第二の面からの光を集めるよう配置された少なくとも2つの第二の光検出器、ここで該第二の光検出器はそれぞれ、検出のため特定の光波長帯域を選択する第二の光帯域フィルターを有する、及び
    該第二の発光の一部を該少なくとも2つの第二の検出器のそれぞれに誘導するための少なくとも1つの光ビームスプリッターを備える、請求項3または4に記載の顕微鏡装置。
  9. 該試料からの第二の発光は、該励起光源からの光に応答して該試料で発生する第二高調波の発生信号と多光子励起蛍光信号の両方を含み、かつ、該2つの第二の検出器の一方は、該多光子励起蛍光信号を検出するため構成されており、かつ第二の検出器の他方は、該第二高調波の発生信号を検出するため構成されている、請求項8に記載の顕微鏡装置。
  10. 該生物組織は高い光散乱係数を有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の顕微鏡装置。
  11. 該生物組織は肝組織である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の顕微鏡装置。
  12. 第一の面及び第二の面を有する生物組織試料の画像を得る方法であって、
    励起光源からの励起光を該生物組織試料に照射する工程、ここで、該試料の走査領域が該光で走査され、該第一の面は該励起光源と反対の方向を向いておりかつ該第二の面は該励起光源の方向を向いており、該光は該試料の第二の面側にある集束部によって該試料上に集束されており、該集束部は開口数NAを有している、
    該試料の第一の面からの光を第一の集光器によって集める工程、ここで、集められた光は、該励起光源からの透過光と、該励起光に応答して該試料で発生した第一の発光とを含み、該第一の集光器は、該集束部のNAより大きな開口数NAを有する、
    該励起光源からの透過光を第一の光帯域フィルターを用いて遮断する工程、
    該第一の発光を、該試料の照射領域に対応する口径を有しかつ該第一の発光についてバックグラウンドを抑制するため該第一の集光器によって生成される該試料の共役像の位置に配置されている絞りを通過させる工程、及び
    該試料の走査領域からの該第一の発光を第一の光検出器を用いて検出する工程、を備える方法。
  13. 生物組織試料の画像を得る方法であって、
    請求項1〜11のいずれか1項の顕微鏡装置を用いて、励起光源により照らされる試料の走査領域にわたって該試料から生じる第一の発光を検出し、該第一の発光による少なくとも1つの第一の画像を生成させる工程、
    該第一の画像に閾値セグメンテーション法を適用して、該第一の画像のセグメント化画像である第二の画像を生成させる工程、及び
    該第二の画像をマスク画像として用い、該第一の画像の各画素に該第二の画像の対応する画素を掛けて第三の画像を生成させる工程を備え、ここで、該第一の画像のバックグラウンドノイズ信号は該第三の画像において除去されている、方法。
  14. 該第三の画像においてSHG発光により特徴付けられる総面積及びSHG発光の総強度は、異なる生物組織試料から得られる他の画像との比較のため正規化される、請求項13に記載の方法。
  15. 生物組織試料における線維症の重症度を測定する方法であって、
    請求項12又は請求項13に記載の方法を用いて生物組織試料の画像を得る工程、
    該画像において、該試料で発生したSHG発光の正規化強度を決定する工程、及び
    該SHG強度を該生物組織中のコラーゲン量と関連付ける工程を備え、ここで、該試料中に存在するコラーゲンの量は、該生物組織試料の線維症の重症度と関連付けられる、方法。
  16. 第一の面及び第二の面を有する、2000μm以下の厚みの生物組織試料の画像を得る方法であって、
    励起光源からの励起光を該生物組織試料に照射する工程、ここで、該試料の走査領域が該光で走査され、該第一の面は該励起光源と反対の方向を向いておりかつ該第二の面は該励起光源の方向を向いており、
    開口数NAを有する集束部を用いて該試料上に該励起光源からの光を集束させる工程、
    該試料の第一の面からの光を第一の集光器によって集める工程、ここで、第一の面の集められた光は、該励起光源からの透過光と、該試料によって発生した第一の発光とを含み、該第一の集光器は、該集束部のNAより大きな開口数NAを有する、
    該第一の発光を、該試料の照射領域に対応する口径を有しかつ該第一の発光についてバックグラウンドを抑制するため該第一の集光器によって生成される該試料の共役像の位置に配置されている絞りを通過させる工程、
    該試料の第二の面からの光を該集束部によって集める工程、ここで、該第二の面の集められた光は、該試料からの第二の発光を含む、
    該試料の第一の面からの該第一の発光を第一の光検出器を用いて検出する工程、
    該試料の第二の面からの該第二の発光を第二の光検出器を用いて検出する工程、及び
    該励起光源で該走査領域を走査することにより、該生物組織試料の第一の画像及び第二の画像を形成する工程を備え、ここで、該第一の画像は、該第一の発光からなり、かつ該第二の画像は、該試料により発生した該第二の発光からなる、方法。
  17. 該第一の面の集められた光及び該第二の面の集められた光はそれぞれ、該励起光源からの光に応答して該試料で発生した第二高調波の発生信号を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 該第二の面の集められた光は、該励起光源からの光に応答して該試料で発生した第二高調波の発生信号及び多光子励起蛍光信号の両方を含む、請求項16に記載の方法。
  19. 生物組織試料の三次元画像を得る方法であって、
    複数の反復のため請求項16の方法を繰り返す工程、ここで、各反復に対し、励起光源からの光は、該生物組織試料中の異なる深さに集束され、それにより該生物組織試料の対応する複数の二次元画像が得られ、各画像は対応する焦点深度での励起光に応答して該試料で発生した発光に対応するものである、及び
    該複数の二次元画像を合成して該試料の三次元画像にする工程、を備える方法。
  20. 各二次元画像に対して、対応する複数のセグメント化画像を生成させる工程、
    該複数の二次元画像を対応するセグメント化画像でマスキングして該二次元画像中のバックグラウンドノイズを除去することにより、対応する複数のノイズ補正画像を生成させる工程、及び
    前記三次元画像にする工程が、該複数のノイズ補正画像を合成して該試料のノイズ補正三次元画像にする工程を含む、請求項19に記載の方法。
  21. 該合成工程の前に、該複数の画像のそれぞれの強度又は面積のいずれか又は両方を正規化することをさらに備える、請求項19又は20に記載の方法。
  22. 生物組織中の線維状コラーゲンを定量する時に用いられる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の顕微鏡装置
  23. 早期の生物組織線維症を監視する時に用いられる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の顕微鏡装置
  24. 癌組織の細胞外マトリックス特性を調べる時に用いられる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の顕微鏡装置
  25. 該生物組織は高い光散乱係数を有する、請求項22〜24のいずれか1項に記載の顕微鏡装置
  26. 該生物組織は肝組織である、請求項22〜24のいずれか1項に記載の顕微鏡装置
  27. 生物組織中の線維状コラーゲンを定量する時に用いられる、請求項16〜21のいずれか1項に記載の方法
  28. 早期の生物組織線維症を監視する時に用いられる、請求項16〜21のいずれか1項に記載の方法
  29. 癌組織の細胞外マトリックス特性を調べる時に用いられる、請求項16〜21のいずれか1項に記載の方法
  30. 該生物組織は高い光散乱係数を有する、請求項28または29に記載の方法
  31. 該生物組織は肝組織である、請求項28または29に記載の方法
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