JP5111845B2 - 眼底画像処理装置、眼底撮影装置及びプログラム - Google Patents

眼底画像処理装置、眼底撮影装置及びプログラム Download PDF

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Description

この発明は、眼底画像を処理する眼底画像処理装置、眼底画像を撮影して表示する眼底撮影装置、及び、眼底画像を処理するコンピュータを制御するプログラムに関し、特に、眼底画像の解析結果を表示する技術に関するものである。
緑内障は、何らかの原因で視神経が損傷して視野に欠損が生じる疾患であり、失明の主要原因の一つとして知られている。緑内障には、眼圧の上昇により視神経乳頭が陥没し、それにより視神経細胞への血液の供給が阻害されて視神経細胞が死滅して起こるものと、眼圧の上昇を伴わずに視野欠損が生じるものとがある。なお、後者(正常眼圧緑内障)の場合においても、視神経乳頭に陥没が発生する。
このような現象に鑑み、緑内障を診断するための指標として、視神経乳頭の陥没状態を反映するC/D比が従来から広く用いられている。また、近年では、R/D比も用いられるようになってきている。
C/D比(cup−to−disc ratio;陥凹乳頭径比)は、視神経乳頭の陥凹(cup)領域の外縁の直径と、視神経乳頭(disc)の外縁の直径との比として定義される。なお、垂直方向(被検体の体軸方向)における直径の比を垂直C/D比と呼び、水平方向(体軸方向に直交する方向)における直径の比を水平C/D比と呼ぶことがある(たとえば特許文献1参照)。
R/D比(rim−to−disc ratio;リム乳頭径比)は、リム領域の幅と、この幅の計測位置及び乳頭中心を通過する乳頭径との比として定義される。ここで、リム(rim)領域とは、視神経乳頭の外縁と視神経乳頭の陥凹の外縁との間に存在する領域を意味する。R/D比は、乳頭中心を通過する放射状の直線群のそれぞれについて定義することができる。
近年、眼底画像を解析してC/D比を求める様々な手法が開発されている(たとえば特許文献1参照)。この従来の手法は、立体眼底カメラを用いて左右一対の眼底画像(ステレオ眼底画像)を取得し、このステレオ眼底画像にステレオ・マッチング処理を施して3次元データを生成するとともに、この3次元データに基づく3次元画像や平面画像を表示するようになっている。オペレータは、表示された3次元画像や平面画像上に視神経乳頭領域を手作業で指定する。また、陥凹領域については、画像解析によって自動的に指定するように構成されている。
特開平11−151206号公報
このような従来の技術によれば、C/D比を自動的に演算することはできるが、R/D比を自動的に求めることができないという不都合があった。
また、このような従来の技術によると、ステレオ眼底画像にステレオ・マッチング処理を施して得られた画像上に視神経乳頭領域の位置などを指定し、その指定位置に基づいてC/D比を求めるようになっているため、ステレオ・マッチング処理に起因する誤差などにより、オペレータが指定した位置と異なる位置に基づいてC/D比が演算されてしまうおそれがあった。これは、眼底の多数の部位についてR/D比を求める場合に特に問題になると思われる。
また、従来の立体眼底カメラを用いた診断においては、左右一体の眼底画像を交互に表示させつつオペレータの左右眼の視界を交互に遮蔽するなどの構成により、眼底の立体的な形態をオペレータに認識させるようになっていた。この技術を用いる場合、立体眼底画像は、左右の眼底画像を視認するときの左右眼の視差に基づいて、オペレータの脳内においてのみ立体的に認識されるものであり、表示画面上においては平面的な画像が表示されているだけである。したがって、オペレータが意図した位置とは異なる位置に視神経乳頭領域が指定されるおそれがあった。
この発明は、以上のような問題を解決するためになされたもので、立体的に視認可能な眼底画像を観察しつつ視神経乳頭領域や陥凹領域などの注目部位をオペレータが指定したときに、その指定結果をC/D比やR/D比等の指標の演算に精度良く反映させることが可能な眼底画像処理装置、眼底撮影装置及びプログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、左右一対の眼底画像からなり立体的に視認可能な立体眼底画像を表示する表示手段と、前記表示された立体眼底画像に基づいて眼底における視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とを指定するための操作手段と、前記指定された視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とに対応する、前記左右一対の眼底画像の一方又は双方の眼底画像上の部位を特定する特定手段と、前記一方又は双方の眼底画像を前記表示手段に表示させるとともに、前記特定された部位の眼底画像における位置を表す画像情報を当該表示された眼底画像上に表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする眼底画像処理装置である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の眼底画像処理装置であって、前記表示された立体眼底画像を観察する観察者の利き眼を表す利き眼情報を記憶する記憶手段を更に備え、前記特定手段は、前記左右一対の眼底画像のうち前記利き眼情報に示す前記観察者の利き眼側の眼底画像上における前記対応する部位を特定し、前記制御手段は、当該利き眼側の眼底画像を前記表示手段に表示させるとともに、当該利き眼側の眼底画像上に前記画像情報を表示させる、ことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の眼底画像処理装置であって、前記左右一対の眼底画像の一方又は双方を選択するための選択操作手段を備え、前記特定手段は、前記左右一対の眼底画像のうち前記選択された一方又は双方の眼底画像上における前記対応する部位を特定し、前記制御手段は、当該一方又は双方の眼底画像を前記表示手段に表示させるとともに、当該一方又は双方の眼底画像上に前記画像情報を表示させる、ことを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の眼底画像処理装置であって、前記特定手段は、前記注目部位として視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とが指定されたときに、当該指定された視神経乳頭領域の外縁及び陥凹領域の外縁のそれぞれに対応する、前記左右一対の眼底画像の一方又は双方の眼底画像上の部位を特定し、前記特定された前記陥凹領域の外縁に対応する部位の径と、前記視神経乳頭領域の外縁に対応する部位の径との比を演算して、当該眼底のC/D比を求める演算手段を更に備える、ことを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の眼底画像処理装置であって、前記特定手段は、前記注目部位として視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とが指定されたときに、当該指定された視神経乳頭領域の外縁及び陥凹領域の外縁のそれぞれに対応する、前記左右一対の眼底画像の一方又は双方の眼底画像上の部位を特定し、前記特定された前記視神経乳頭領域の外縁に対応する部位と前記陥凹領域の外縁に対応する部位とに挟まれたリム領域の幅と、前記視神経乳頭領域の外縁に対応する部位の径との比を演算して、当該眼底のR/D比を求める演算手段を更に備える、ことを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、左右一対の眼底画像からなり立体的に視認可能な立体眼底画像を撮影する撮影手段と、前記撮影された立体眼底画像を立体的に視認可能に表示する表示手段と、前記表示された立体眼底画像に基づいて眼底における視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とを指定するための操作手段と、前記指定された視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とに対応する、前記左右一対の眼底画像の一方又は双方の眼底画像上の部位を特定する特定手段と、前記一方又は双方の眼底画像を前記表示手段に表示させるとともに、前記特定された部位の眼底画像における位置を表す画像情報を当該表示された眼底画像上に表示させる制御手段と、を備えることを特徴とする眼底撮影装置である。
また、請求項7に記載の発明は、左右一対の眼底画像からなり立体的に視認可能な立体眼底画像を表示する表示手段と、前記表示された立体眼底画像に基づいて眼底における視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とを指定するための操作手段と、を備えるコンピュータを、前記指定された視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とに対応する、前記左右一対の眼底画像の一方又は双方の眼底画像上の部位を特定する特定手段として機能させ、前記一方又は双方の眼底画像を前記表示手段に表示させるとともに、前記特定された部位の眼底画像における位置を表す画像情報を当該表示された眼底画像上に表示させる制御手段として機能させる、ことを特徴とするプログラムである。
本発明によれば、立体眼底画像の観察者が注目部位を指定すると、この注目部位に対応する眼底画像上の部位を特定し、この特定部位の位置を表す画像情報を眼底画像上に表示することができる。
したがって、特許文献1に記載のようにステレオ・マッチング等の画像処理を用いる従来の構成と比較して、立体的な眼底画像を観察しつつ指定された注目部位の位置を、C/D比やR/D比等の指標の演算に精度良く反映させることが可能である。
特に、請求項2に記載の発明によれば、観察者の利き眼側の眼底画像について注目部位に対応する部位を特定し、この利き眼側の眼底画像上に当該特定部位の位置を表す画像情報を表示させるように作用するので、両眼視状態で観察する立体眼底画像に対して視差の無い(視差の小さい)側の眼底画像上に画像情報が表示されることとなる。したがって、立体的な眼底画像を観察する観察者が注目部位を指定したときに、その指定結果をC/D比やR/D比等の指標の演算に精度良く反映させることが可能である。
この発明に係る眼底画像処理装置、眼底撮影装置及びプログラムの好適な実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[構成]
この実施形態に係る眼底画像処理装置の構成の一例を図1、図2に示す。眼底画像処理装置1は、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介して眼科画像データベース2000に接続されている。
眼科画像データベース2000は、眼科分野における画像の画像データを管理するファイリングシステムであり、たとえばデジタルの画像データを保管する大容量記憶装置と、この大容量記憶装置に保管されたデータを管理するデータベースソフトウェアとを含んでいる。なお、眼科画像データベース2000は、画像データ用のファイリングシステムとともに、電子カルテ用等の他用途のファイリングシステムを含んでいてもよい。
眼科画像データベース2000に保管される画像データは、立体眼底カメラ1000によって取得される。なお、図1には立体眼底カメラが1台しか記載されていないが、2台以上の立体眼底カメラを設置することも可能である。
立体眼底カメラ1000は、左右一対の眼底画像からなり立体的に視認可能な立体眼底画像を撮影する装置であり(たとえば特開平5−15499号公報参照)、この発明の「撮影手段」の一例として機能するものである。
立体眼底カメラ1000には、眼底に向けて照明光を照射する照明光学系と、この照明光の眼底反射光を導光する左右独立の撮影光学系とを備えている。左右の撮影光学系には、それぞれ、CCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサ等の受光素子が設けられている。各受光素子は、受光した光を電気信号に変換する。立体眼底カメラ1000は、左右の受光素子により生成される電気信号に基づく左右一対の画像データ(デジタルデータ)GL、GRからなる画像データGを眼科画像データベース2000に送信する。
以下、眼底画像とその画像データとを同一視することがある。したがって、符号GLは、左側の撮影光学系により撮影された眼底画像及びその画像データを表し、符号GRは、右側の撮影光学系により撮影された眼底画像及びその画像データを表す。また、符号Gは、左右一対の眼底画像GL、GRを表すとともに、これらの画像データGL、GRを表す。
眼底画像の画像データGは、撮影対象の患者の患者IDや患者氏名等の患者情報、撮影日時、撮影倍率や左右眼の別等の各種撮影条件などの情報に関連付けられて眼科画像データベース2000に保存される。眼底画像処理装置1のオペレータは、患者IDや患者名等を指定することで所望の患者の所望の眼底画像を読み出して観察することができる。
眼底画像がモノクロ画像の場合、眼底画像の画像データGは、その眼底画像を形成する画素の座標値と、各画素の輝度値とを関連付けたデータである。また、眼底画像がカラー画像の場合、画像データGは、その眼底画像を形成する画素の座標値と、各画素のRGB値(R値、G値、B値)とを関連付けたデータである。
なお、この発明に係る眼底画像処理装置は、眼科画像データベース2000に保存された撮影画像を読み出す構成に限定されるものではなく、たとえば、立体眼底カメラ1000により撮影された画像を直接に受け付けるものであってもよい。また、この発明に係る眼底画像処理装置は、CD−RやDVD−R等のメディア(記録媒体)に記録された画像データGを読み取るドライブ装置を備えていてもよい。
〔ハードウェア構成〕
この実施形態に係る眼底画像処理装置1のハードウェア構成を説明する。眼底画像処理装置1は、たとえば汎用のコンピュータを含んで構成されている。眼底画像処理装置1は、図2に示すように、マイクロプロセッサ200、RAM201、不揮発性記憶装置202、ディスプレイ203、キーボード204、マウス205及び通信インターフェイス(I/F)206を含んで構成されている。
マイクロプロセッサ200は、各種の演算処理や制御処理を実行するCPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などの任意のマイクロプロセッサにより構成される。
RAM(Random Access Memory)201は、揮発性記憶装置であり、マイクロプロセッサ200によって実行中のプログラムやデータが展開される。
不揮発性記憶装置202は、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive)やROM(Read Only Memory)等の記憶装置(外部記憶装置)を含んで構成される。不揮発性記憶装置202には、プログラムPがあらかじめ格納されている。マイクロプロセッサ200は、このプログラムPをRAM201上に展開することにより、この実施形態に特徴的な処理を実行する。また、不揮発性記憶装置202(特にハードディスクドライブ)には、眼科画像データベース2000から受け付けた眼底画像の画像データGが記憶される。プログラムPは、この発明の「プログラム」の一例に相当するものである。
なお、眼底画像処理装置1を構成するコンピュータが、クライアントサーバシステム(Cliant−Server System)のクライアントを構成する場合、プログラムPをサーバに格納しておき、それを適宜呼び出して処理を実行するようにしてもよい。
また、眼底画像処理装置1は、通常のコンピュータと同様に、ディスプレイ203、キーボード204、マウス205を備えている。
ディスプレイ203は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等の任意の表示デバイスによって構成される。ディスプレイ203は、図1に示す表示部151を構成している。表示部151は、この発明の「表示手段」の一例に相当するものである。
キーボード204やマウス205は、ディスプレイ203に表示された画像や画面等の情報に基づいて各種の情報を入力するための入力デバイスとして用いられるとともに、所望の操作の実行を指示するための操作デバイスとして用いられる。キーボード204やマウス205は、図1に示す操作部152を構成している。なお、操作部152は、キーボードやマウスに限定されるものではなく、トラックボール、ジョイスティック、専用のコントロールパネルなどを含んでいてもよい。
操作部152は、この発明の「操作手段」及び「選択操作手段」の一例に相当するものである。この実施形態においては、同一の操作部152が操作手段と選択操作手段の双方を構成しているが、操作手段と選択操作手段とを別々に構成することも可能である。なお、選択操作手段については[変形例]の項において説明する。
通信インターフェイス206は、LAN等の通信回線を介して眼科画像データベース2000などの他の装置とデータ通信を行うものである。通信インターフェイス206は、たとえばLANカード等のネットワークアダプタを含んで構成される。また、インターネット等のWAN(Wide Area Network)に接続可能とする場合には、そのためのモデム等の通信機器を通信インターフェイス206に設ける。
〔制御系の構成〕
次に、眼底画像処理装置1の制御系の構成について図1を参照しつつ説明する。眼底画像処理装置1には、制御部10、画像受付部11、記憶部14、画像解析部13及びユーザインターフェイス15が設けられている。
(制御部)
制御部10は、眼底画像処理装置1の制御系の中枢として機能する。制御部10は、プログラムPに基づいて動作するマイクロプロセッサ200を含んで構成されている。制御部10は、眼底画像処理装置1の各部の動作制御や、各種の演算処理などを行う。これらの処理の内容については後述する。制御部10は、この発明の「制御手段」の一例として機能するものである。
また、制御部10は、眼底画像上の位置と、後述のR/D比のグラフ情報中の情報の位置との関連付けを行う。すなわち、制御部10は、眼底画像上の位置が指定されると、この指定位置に対応するグラフ情報中の情報を特定する。また、グラフ情報中の情報が指定されると、この指定された情報に対応する眼底画像上の位置を特定する。
また、制御部10は、各種の表示画面や眼底画像や情報を表示部151(ディスプレイ203)に表示させる。特に、制御部10は、上記のように特定されたグラフ情報中の情報や眼底画像上の位置の表示態様を変更するなどの処理を実行する。なお、このような制御部10の具体的な処理内容については後述する。
(画像受付部)
画像受付部11は、たとえば眼底画像処理装置1のオペレータにより指定された患者IDや撮影日時等の情報を眼科画像データベース2000に送信するとともに、この情報に基づいて眼科画像データベース2000から送信される眼底画像の画像データGを受信して制御部10に入力する。制御部10は、画像受付部11から入力された画像データGを記憶部14に記憶させる。画像受付部11は、通信インターフェイス206を含んで構成される。
なお、前述したように立体眼底カメラ1000から直接に画像データGを受け付ける場合、画像受付部11は、立体眼底カメラ1000との接続インターフェイスを含んで構成される。
(位置特定部)
位置特定部12は、表示部151に表示された立体眼底画像に基づいてオペレータが眼底上の注目部位を指定したことに対応して動作し、左右一対の眼底画像GL、GRの一方又は双方における、当該注目部位に対応する部位を特定する。位置特定部12は、この発明の「特定手段」の一例として機能するものであり、マイクロプロセッサ200等を含んで構成される。位置特定部12が実行する処理の具体的内容については後述する。
(画像解析部)
画像解析部13は、眼底画像の画像データGに基づく各種の解析処理を行うもので、マイクロプロセッサ200等を含んで構成される。画像解析部13は、眼底のC/D比やR/D比を演算するものであり、この発明の「演算手段」の一例として機能する。
画像解析部13には、R/D比演算部131、平均値演算部132、C/D比演算部133、面積演算部134及び面積比演算部135が設けられている。以下、これらの各部131〜135について説明する。
(R/D比演算部)
R/D比演算部131は、眼底画像の画像データGを解析してR/D比の値を求める。R/D比演算部131の処理についてより具体的に説明する。R/D比を演算するためには、前述のように、眼底画像中における視神経乳頭に相当する領域(視神経乳頭領域)の外縁と、リムに相当する領域(リム領域)とが決定されている必要がある。なお、リム領域は、視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とに挟まれた領域として定義されるので、視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とが決定されている必要がある。これらの条件の決定方法については後述する。
ここで図3を参照する。図3には、画像データGに基づく眼底画像(同じく符号Gで表現する)の一例が示されている。符号Dは視神経乳頭領域の外縁を示し、符号Cは陥凹領域の外縁を示す。符号Oは視神経乳頭領域の中心位置を示す。なお、中心位置Oは、視神経乳頭領域の外縁が円形、楕円形、それ以外の場合について、それぞれ円の中心位置、楕円の中心位置(長軸と短軸との交差位置)、重心位置として定義することができる。
R/D比演算部131は、中心位置Oを通過する直線を所定の角度間隔で計測部位を設定する。その一例として、R/D比演算部131は、5度間隔で72の計測部位を設定する:たとえば眼底画像Gの左方を0度として時計回りに0度、5度、10度、・・・、345度、350度、355度の方向をそれぞれ計測部位とする。各計測部位をi=1〜72とする。
次に、R/D比演算部131は、各計測部位iについて、リム領域の幅φR(i)と、視神経乳頭領域の外縁Dの径(視神経乳頭径)φD(i)とを求める。この処理の具体例を説明する。第1の例としては、リム領域の幅方向に並ぶピクセルの個数を取得し、この個数に1ピクセル辺りの距離(既知とする)を乗算することによりφR(i)を演算することができる。また、第2の例として、眼底画像G上にあらかじめ距離(メトリック;metric)が設定されている場合においては、このメトリックを用いてリム領域の幅を求めることができる。視神経乳頭径φD(i)についても同様に演算することができる。
続いて、R/D比演算部131は、各計測部位iについて、リム領域の幅φR(i)を視神経乳頭径φD(i)で除算することによりR/D比を算出する:計測部位iにおけるR/D比R/D(i)=φR(i)/φD(i)。それにより、複数個(ここでは72個)のR/D比の値が得られる。
(平均値演算部)
平均値演算部132は、R/D比演算部131により得られた複数個のR/D比R/D(i)の値のうちの2つ以上の値の平均値を演算する。演算対象となる平均値としては、たとえば、視神経乳頭領域の11時〜1時に相当する範囲に含まれる計測部位(i=13〜25)におけるR/D比の平均値や、5時〜7時に相当する範囲に含まれる計測部位(i=49〜61)におけるR/D比の平均値など、R/D比を用いた診断において重視される領域について演算される。また、眼底画像処理装置1のオペレータが手作業で指定した範囲に含まれる計測部位について平均値を演算するようにしてもよい。
(C/D比演算部)
C/D比演算部133は、眼底画像の画像データGを解析してC/D比の値を求める。C/D比演算部133の処理についてより具体的に説明する。C/D比を演算するためには、前述のように、眼底画像中における視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とが決定されている必要がある。これらの条件の決定方法については後述する。
ここで図4、図5を参照する。まず、図4を参照してC/D比の第1の演算方法を説明する。この第1の演算方法は、陥凹領域の外縁Cの最大径ΨC(v)と、視神経乳頭領域の外縁Dの最大径ΨD(v)とを求め、これらの比をC/D比として定義するものであるC/D(v1)=ΨC(v)/ΨD(v)。ここで、各最大径ΨC(v)、ΨD(v)は、垂直方向(vertical direction)における最大径を表している。最大径ΨD(v)は、視神経乳頭領域の外縁Dの中心位置Oを通過している(外縁の形状が円、楕円、又は左右対称の場合)。
次に、図5を参照してC/D比の第2の演算方法を説明する。この第2の演算方法は、陥凹領域の外縁Cの最大径ΨC(v)と、この最大径ΨC(v)の計測部位を通過する視神経乳頭領域の外縁Dの径ΩD(v)とを求め、これらの比をC/D比として定義するものであるC/D(v2)=ΨC(v)/ΩD(v)。ここで、最大径ΨC(v)と径ΩD(v)は、それぞれ垂直方向における径を表している。最大径ΩD(v)は、一般に、視神経乳頭領域の外縁Dの中心位置Oを通過するものではない。
以上では、垂直方向におけるC/D値(つまり垂直C/D比)C/D(v1)、C/D(v2)を定義したが、水平方向(horizontal direction)におけるC/D比(つまり水平C/D比)も同様に定義できる:C/D(h1)=ΨC(h)/ΨD(h);C/D(h2)=ΨC(h)/ΩD(h)。
(面積演算部)
面積演算部134は、眼底画像の画像データGを解析して視神経乳頭領域の面積S(D)とリム領域の面積S(R)とを演算する。また、面積演算部134は、陥凹領域の面積S(C)を演算する。ここで、視神経乳頭領域の面積S(D)は、視神経乳頭領域の外縁Dにより囲まれた領域の面積である。また、陥凹領域の面積S(C)は、陥凹領域の外縁Cにより囲まれた領域の面積である。また、リム領域の面積S(R)は、視神経乳頭の面積S(D)から陥凹領域の面積S(C)を減算して得られる面積である:S(R)=S(D)−S(C)。
面積S(D)、S(C)、S(R)の演算方法の具体例を説明する。第1の演算方法としては、グリーンの定理(Green’s theorem)を用いる方法がある。グリーンの定理は、閉曲線で囲まれた領域の面積を求めるために広く用いられている公式である。また、第2の演算方法としては、面積計測対象領域に含まれるピクセル数を数え、このピクセル数に1ピクセル当たりの面積(既知とする)を乗算することにより面積を求めることができる。
(面積比演算部)
面積比演算部135は、面積演算部134により求められた面積S(D)、S(C)、S(R)に基づいて、所定の面積比を演算する。演算対象となる面積比は、たとえば、リム領域と視神経乳頭領域との面積比(R/D面積比)S(R/D)=S(R)/S(D)と、陥凹領域と視神経乳頭領域との面積比(C/D面積比)S(C/D)=S(C)/S(D)である。
(記憶部)
記憶部14は、眼底画像の画像データGや利き眼情報141などの各種の情報を記憶するものであり、不揮発性記憶装置202(特にハードディスクドライブ)を含んで構成される。記憶部14に対する情報の書き込み処理や、記憶部14に記憶された情報の読み出し処理は、制御部10が行う。
利き眼情報141は、眼底画像処理装置1のオペレータの利き眼を表す情報である。利き眼情報141は、たとえばオペレータの利き眼が左眼の場合には文字「L」を記録し、利き眼が右眼の場合には文字「R」を記録する。ここで、利き眼(利き目:dominant eye)とは、左右眼による両眼視状態において主として使用する側の眼を意味している。
なお、複数のオペレータが眼底画像処理装置1を使用する場合、各オペレータの利き眼を表す情報と当該オペレータの識別情報(IDや氏名等)とを関連付けて、利き眼情報141に記録する。オペレータは、眼底画像処理装置1を使用する際に、自身の識別情報を入力する。制御部10は、入力された識別情報に関連付けられた利き眼を表す情報を選択する。利き眼情報141の利用方法については後述する。
(ユーザインターフェイス)
ユーザインターフェイス15は、眼底画像処理装置1のユーザインターフェイス(User Interface)である。ユーザインターフェイス15には、前述の表示部151及び操作部152が設けられている。なお、この実施形態では表示手段と操作手段とを別々に構成しているが、これらを一体化したタッチパネルディスプレイ等のユーザインターフェイスを適用することも可能である。
[使用形態]
以上のような構成を有する眼底画像処理装置1の使用形態を説明する。図6に示すフローチャートは、眼底画像処理装置1の使用形態の一例を表している。図7〜図14は、この使用形態において表示される表示画面の一例を表している。なお、これらの表示画面の表示処理は、制御部10が行う。
(ステップ0:利き眼の選択)
このステップ0は、眼底画像処理装置1を使用するオペレータが複数存在する場合などにおいて、必要に応じて実施されるものである。オペレータは、必要に応じ、操作部152を操作して、自身の識別情報を入力する。制御部10は、入力された識別情報に関連付けられた利き眼を表す情報を利き眼情報141から選択して位置特定部12に送る。以下、オペレータの利き眼は右眼であるとする。
(ステップ1:患者の選択)
オペレータは、所定の操作を行って、図7に示すメニュー画面3000を表示部151に表示させる。マウス205を操作して患者ボタン3001をクリックすると、図8に示す患者リスト画面3100が表示される。患者リスト画面3100の患者リスト表示部3101には、患者IDのリストが表示される。オペレータは、マウス205によってスクロールバーや前ボタン3102や次ボタン3103などを操作して、所望の患者IDをクリックして選択する。そして患者選択ボタン3104をクリックすることにより、選択した患者(ID)を確定する。
(ステップ2:眼底画像の選択)
患者の選択がなされると、制御部10は、この患者について過去に取得された眼底画像のリスト(眼底画像リスト画面;図示せず)を表示させる。この眼底画像リスト画面としては、眼底画像のサムネイル等の縮小画面を並べて表示するものや、眼底画像の撮影日等をリスト表示するものや、眼底画像をスライドショー方式で順次に表示するものなど、眼底画像を選択可能な任意の表示形態を採用することができる。また、眼底画像とともに検査日時や左右眼の別など、眼底画像に付帯される各種の情報をともに表示させることができる。
オペレータは、操作部152を操作して所望の眼底画像を選択する。眼底画像が選択されると、オペレータは、たとえば図7のメニュー画面3000の3Dボタン3002をクリックする。3Dボタン3002は、この実施形態のように、立体眼底カメラによって撮影された眼底画像を観察するときに操作されるものである。
(ステップ3:眼球光学値の設定)
眼底画像が選択されると、図9に示す眼球光学値設定画面3200が表示される。補正モード設定部3201には、眼球光学補正のモード選択を行うためのリストが表示されている。ここでは、模型眼の眼球光学値を用いたモード(Mode 1)と、当該被検眼の眼球光学値を用いるモード(Mode 2)と、当該被検眼の屈折力のみを用いるモードとが表示されている。オペレータは、マウス205を操作して所望のモードを選択する。
模型眼の眼球光学値を用いたモードが選択されると、あらかじめ記憶されている模型眼の眼球光学値が自動的に設定される。ここで設定される眼球光学値は、たとえばGullstrand模型眼の標準値である:屈折力=0(D)、角膜の曲率半径=7.7(mm)、眼軸長=24.38(mm)。
また、当該被検眼の眼球光学値を用いるモードが選択されると、図9に示す眼球光学値入力部3202が眼球光学値設定画面3200中に表示される。眼球光学値入力部3202には、屈折力を入力するための入力スペースと、補正レンズの有無を選択するチェックボックスと、角膜の曲率半径を入力するための入力スペースと、眼軸長を入力するための入力スペースとが設けられている。オペレータは、キーボード204やマウス205を操作してこれらの値の入力等を行う。
また、当該被検眼の屈折力のみを用いるモードが選択されると、図10に示す眼球光学値入力部3202が眼球光学値設定画面3200中に表示される。この眼球光学値入力部3202では、曲率半径の入力スペースと眼軸長の入力スペースとが無効(つまり入力を受け付けない状態)になっている。オペレータは、オペレータは、キーボード204やマウス205を操作して、屈折力の入力及び補正レンズの有無の選択を行う。
オペレータは、図9、図10に示すOKボタン3203をクリックして、使用する眼球光学値を確定する。OKボタン3203がクリックされると、そのときの眼球光学値が補正用の値として設定される。
なお、当該被検眼の眼球光学値を用いるモードや屈折力のみを用いるモードが選択された場合において必要な値が入力されずにOKボタン3203がクリックされたときには、制御部10は、必要な値の入力を指示するメッセージが記載されたダイアログをポップアップ表示させる。それにより、必要な値を確実に入力させることができ、また場合によってはモードの変更を行うことができる。
(ステップ4:左右の眼底画像の位置合わせ)
眼球光学値の設定が終了すると、立体眼底画像の左右の眼底画像の位置合わせを行う。なお、このステップ4は、3次元の眼底画像を用いる場合にのみ必要である。
眼球光学系の設定が終了すると、図11に示す眼底画像位置合わせ画面3300が表示される。眼底画像位置合わせ画面3300は、立体眼底画像の左右の眼底画像の位置合わせを行うための画面である。
眼底画像位置合わせ画面3300には、立体眼底カメラの左側の撮影光学系により撮影された眼底画像GLと、右側の撮影光学系により撮影された眼底画像GRとが並んで表示される。オペレータは、左右の眼底画像GL、GRのそれぞれに、位置合わせ用の枠FL、FRをそれぞれ入力する。各枠FL、FRの位置やサイズは、たとえば、マウス205のドラッグ操作によって調整するようになっている。
なお、枠FL、FRは、それぞれ眼底画像GL、GR中の視神経乳頭に相当する領域を含むようにして設定される。枠FL、FRの設定が完了したら、オペレータは、OKボタン3301をクリックして枠FL、FRを確定する。
(ステップ5:視神経乳頭領域の指定)
OKボタン3301がクリックされると、制御部10は、枠FL、FRにより囲まれた画像領域を左右の眼底画像GL、GRからそれぞれ抽出する。左右の眼底画像GL、GRから抽出された画像領域を、同じく眼底画像GL、GRで表すことにする。
制御部10は、抽出された左右の眼底画像GL、GRを表示部151に立体視可能な態様で表示させる。この立体視可能な表示態様としては、たとえば次のようなものがある。
まず、オペレータが立体視用の眼鏡を掛けるとともに、左右の眼底画像GL、GRを所定の時間間隔で交互に切り替え表示させる手法がある。立体視用の眼鏡は、オペレータの左右の視野を所定の時間間隔で交互に遮蔽するように動作する。この遮蔽動作は、たとえば偏光を利用した構成や、液晶シャッタを利用した構成により実現することが可能である。左右の眼底画像GL、GRの切り替え間隔と、左右の視野の遮蔽の切り替え間隔とは、一致されている(同期されている)。すなわち、表示部151に左側の眼底画像GLが表示されているときには右の視野が遮蔽され、右の眼底画像GRが表示されているときには左の視野が遮蔽される。なお、左右の切り替え間隔は、十分に短く設定されている。それにより、オペレータは、左眼のみで左側の眼底画像GLを視認し、右目のみで右側の眼底画像GRを視認するとともに、左右が十分に速い速度で切り替えられることとなるので、結果としてオペレータは当該眼底を立体的に把握することができる。
また、画像を立体視可能に表示する汎用のディスプレイを用いることも可能である。
オペレータは、必要に応じ、たとえばマウス205のドラッグ操作により、視神経乳頭に相当する画像領域が画面の中心付近に位置するように眼底画像GL、GRの表示位置を移動させる。
このように左右の眼底画像GL、GRを立体視した状態において、オペレータは、操作部152を操作して視神経乳頭領域を指定する。図12に示す眼底画像表示画面3400中の符号Dは、左右の眼底画像GL、GRを交互に表示して得られる立体眼底画像GLR上に指定された視神経乳頭領域(の外縁)を表している。立体眼底画像GLRは、実際には、左右の眼底画像GL、GRを交互に視認するオペレータの脳内においてのみ認識される画像である。
視神経乳頭領域Dの指定態様の具体例を説明する。オペレータは、立体眼底画像GLRを観察しつつ視神経乳頭の外縁に相当する位置を見つけ、その位置上にマウス205のクリック動作により複数の点を入力する。
位置特定部12は、入力された複数の点のそれぞれについて、その点の位置に対応する右側の眼底画像GR(オペレータの利き眼側の眼底画像)上の位置を特定する。オペレータの利き眼が視認する眼底画像GR上の位置は、立体眼底画像GLR上における位置と同じと考えられる。これを考慮して、この実施形態における位置特定部12は、オペレータが入力した点の位置をそのまま眼底画像GR上の位置とする。
制御部10は、位置特定部12により特定された眼底画像GR上の複数の点の位置(ないしその近傍位置)を通過する楕円の式を演算する。制御部10は、この楕円を立体眼底画像GLR上(各眼底画像GL、GR上)に表示させる。図12の視神経乳頭領域Dは、この楕円を示している。
なお、視神経乳頭領域Dの指定態様はこれに限定されるものではない。たとえば、視神経乳頭の外縁に相当する位置上に入力された複数の点を通過する閉曲線を求めて表示するようにしてもよい。この閉曲線は、任意の位置において微分可能な曲線であってもよいし、或る位置において微分不可能な曲線であってもよい。具体的には、スプライン(Spline)曲線やベジェ(Bezier)曲線などを利用することができる。
(ステップ6:陥凹領域の指定)
視神経乳頭領域Dの指定が終了したら、オペレータは、視神経乳頭領域D内に陥凹領域を指定する。陥凹領域の指定は、視神経乳頭領域Dと同様の操作によって行うことができる。
位置特定部12は、視神経乳頭領域の場合と同様に、オペレータが立体眼底画像GLR上に指定した陥凹領域(複数の点の入力位置)に対応する眼底画像GR上の位置を特定する。制御部10は、特定された眼底画像GR上の複数の点の位置(ないしその近傍位置)を通過する閉曲線を求める。制御部10は、この陥凹領域の外縁の指定部位を示す閉曲線を、ステップ5の視神経乳頭領域の外縁の指定部位を示す閉曲線(楕円等)Dとともに立体眼底画像GLR上(各眼底画像GL、GR上)に表示させる。
図12に示す陥凹領域Cは、楕円で近似する視神経乳頭領域Dと異なり、オペレータが入力した複数の点を通過する滑らかな閉曲線によって表されている。なお、陥凹領域についても近似楕円を用いることができるが、陥凹領域の形状をより正確に反映させるためには図12に示す手法が望ましいと考えられる。
なお、各眼底画像GL、GRには、2次元座標系(xy座標系)があらかじめ設定されている。制御部10は、ステップ5で指定された視神経乳頭領域Dの座標値を取得するとともに、ステップ6で指定された陥凹領域Cの座標値を取得するようになっている。
(ステップ7:C/D比の算出)
立体眼底画像GLRに視神経乳頭領域Dと陥凹領域Cが指定されると、画像解析部13のC/D比演算部133は、位置特定部12により特定された視神経乳頭領域(の外縁)Dに対応する部位及び陥凹領域(の外縁)Cに対応する部位とに基づき、前述のようにして、垂直C/D比C/D(v1)、C/D(v2)と、水平C/D比C/D(h1)、C/D(h2)とをそれぞれ算出する。
(ステップ8:R/D比の算出)
更に、画像解析部13のR/D比演算部131は、位置特定部12により特定された視神経乳頭領域(の外縁)Dに対応する部位及び陥凹領域(の外縁)Cに対応する部位とに基づき、前述のようにして複数個(たとえば5度間隔の72個)のR/D比R/D(i)を算出する。
また、平均値演算部132は、視神経乳頭領域Dの5時〜7時に相当する範囲に含まれる計測部位におけるR/D比の平均値と、11時〜1時に相当する範囲に含まれる計測部位におけるR/D比の平均値とを演算する。
(ステップ9:面積及び面積比の算出)
また、画像解析部13の面積演算部134は、位置特定部12により特定された視神経乳頭領域(の外縁)Dに対応する部位及び陥凹領域(の外縁)Cに対応する部位とに基づき、前述のようにして視神経乳頭領域の面積S(D)、陥凹領域の面積S(C)、リム領域の面積S(R)を演算する。
更に、面積比演算部135は、これらの面積S(D)、S(C)、S(R)に基づき、前述のようにしてC/D面積比S(C/D)と、R/D面積比S(R/D)とを演算する。
(ステップ10:計測結果の表示)
制御部10は、ステップ7にて算出されたC/D(v1)、C/D(v2)、C/D(h1)、C/D(h2)と、ステップ8にて算出されたR/D(i)と、ステップ10にて算出された面積S(D)、S(C)、S(R)及び面積比S(C/D)、S(R/D)とを、眼底画像GRとともに表示する。
図13に示す計測結果表示画面3500は、これらの値を眼底画像GRとともに表示する画面の一例を表している。計測結果表示画面3500の下部には、各種の処理を行うための操作ボタン3530が複数設けられている。オペレータは、所望の操作ボタンを選択的にクリックすることにより所望の操作を行うことができる。
計測結果表示画面3500中の符号D(i)は、或るi(たとえばi=1〜72)についての視神経乳頭径を表し、符号R(i)は、このiにおけるリム領域の幅を表している。視神経乳頭径D(i)の長さは、前述の視神経乳頭径φD(i)に相当する(図3参照)。また、リム領域の幅R(i)の長さは、前述のリム領域の幅φR(i)に相当する。したがって、リム領域の幅R(i)の長さと、視神経乳頭径D(i)の長さとの比は、このiにおけるR/D比R/D(i)に相当する。
符号C(v)は、垂直方向における陥凹領域Cの最大径を表し、符号D(V)は、垂直方向における視神経乳頭領域Dの最大径を表している。陥凹領域Cの垂直方向の最大径C(v)の長さは、前述の陥凹領域の(外縁の)最大径ΨC(v)に相当する(図4参照)。また、視神経乳頭領域Dの垂直方向の最大径D(V)の長さは、前述の視神経乳頭領域の(外縁の)最大径ΨD(v)に相当する。したがって、陥凹領域Cの最大径C(v)の長さと、視神経乳頭領域Dの最大径D(V)の長さとの比は、垂直方向の第1のC/D比C/D(v1)に相当する。
更に、符号D(v)は、陥凹領域Cの垂直方向の最大径C(v)を通過する視神経乳頭領域Dの垂直方向の径を表している。この径D(v)の長さは、前述の視神経乳領域の(外縁の)径ΩD(v)に相当する。したがって、陥凹領域Cの最大径C(v)の長さと、視神経乳頭領域Dの径D(v)の長さとの比は、垂直方向の第2のC/D比C/D(v2)に相当する。
符号C(h)は、水平方向における陥凹領域Cの最大径を表し、符号D(H)は、水平方向における視神経乳頭領域Dの最大径を表している。陥凹領域Cの水平方向の最大径C(h)の長さは、前述の陥凹領域の(外縁の)最大径ΨC(h)に相当する。また、視神経乳頭領域Dの水平方向の最大径D(H)の長さは、前述の視神経乳頭領域の(外縁の)最大径ΨD(h)に相当する。したがって、陥凹領域Cの最大径C(h)の長さと、視神経乳頭領域Dの最大径D(H)の長さとの比は、水平方向の第1のC/D比C/D(h1)に相当する。
更に、符号D(h)は、陥凹領域Cの水平方向の最大径C(h)を通過する視神経乳頭領域Dの水平方向の径を表している。この径D(h)の長さは、前述の視神経乳領域の(外縁の)径ΩD(h)に相当する。したがって、陥凹領域Cの最大径C(h)の長さと、視神経乳頭領域Dの径D(h)の長さとの比は、水平方向の第2のC/D比C/D(h2)に相当する。
計測結果表示画面3500の眼底画像GR上には、視神経乳頭領域の外縁Dを表す画像(乳頭外縁画像)や陥凹領域の外縁Cを表す画像(陥凹外縁画像)とともに、リム領域の幅R(i)を表す画像や、径D(i)、D(v)、D(V)、D(h)、D(H)、C(v)、C(h)のうちの少なくともいずれかを表す画像(線状の画像)などが表示される。
なお、乳頭外縁画像や陥凹外縁画像は、オペレータにより指定された視神経乳頭領域の外縁Dや陥凹領域の外縁Cに基づいて位置特定部12が特定した眼底画像GR上の部位の位置を表す画像であり、この発明の「画像情報」の一例に相当するものである。
計測結果表示画面3500の計測値表示部3510には、ステップ3にて入力された眼球光学値や、ステップ7〜9の演算処理にて算出された計測値などが表示される。具体的に説明すると、計測値表示部3510には、次のような情報が表示される:当該被検眼の屈折力(Refractive Error[D])、平均角膜曲率(Mean Corneal Curvature[mm])、眼軸長(Axial Length[mm])、視神経乳頭領域Dの面積(Disc Area[mm2])、陥凹領域Cの面積(Cup Area[mm2])、リム領域の面積(Rim Area[mm2])、陥凹領域Cと視神経乳頭領域Dとの面積比(C/D Area Ratio)、リム領域と視神経乳頭領域Dとの面積比(R/D Area Ratio)、第1の垂直C/D比(Vertical C/D Ratio 1)、第2の垂直C/D比(Vertical C/D Ratio 2)、第1の水平C/D比(Horizontal C/D Ratio 1)、第2の水平C/D比(Horizontal C/D Ratio 2)。
また、計測値表示部3510の「R/D Ratio」の欄には、ステップ8にて算出された複数のR/D比R/D(i)のうちのいずれかの値が表示される。このR/D値の表示態様の一例を説明する。まず、オペレータは、マウス205のクリック操作などにより、視神経乳頭領域D内の所望の位置を指定する。制御部10は、指定された位置に最も近いR/D比の計測位置(角度)を特定する。制御部10は、特定された計測位置を示す画像(線状の画像)を眼底画像GR上に表示させる。また、制御部10は、特定された計測位置におけるR/D比の計測結果R/D(i)をR/D比演算部131から取得し、計測値表示部3510に表示させる。このような表示態様によれば、オペレータが任意に指定した位置に最も近い計測位置におけるR/D比の値を容易に把握することができる。
また、オペレータが、マウス205のクリック操作などにより、後述のR/D比グラフ3520のうちの所望のヒストグラムを指定すると、制御部10は、上記と同様にして、指定されたヒストグラムに対応するR/D比の値を計測値表示部3510に表示させる。なお、後述のように各ヒストグラムの横にR/D比の値を表示させる場合には、この機能は無くてもよい。
次に、複数のR/D比R/D(i)の値を表すグラフ情報の表示態様について説明する。計測結果表示画面3500のR/D比グラフ3520は、ステップ8にて算出された各R/D比R/D(i)をヒストグラム化して並べて表示させたものである。
各ヒストグラムの横に表示される文字列について説明する(最上段のヒストグラムについてのみ説明する。)。文字列「@000」は、このヒストグラムが角度0度の位置(左方位置)におけるR/D比の値を表していることを示している。また、文字列「0.216」は、このヒストグラムが示すR/D比の値を表している。図13では、角度5度間隔で72個のヒストグラムが配列表示されている。このように、制御部10は、複数のR/D比の値R/D比(i)を、対応するヒストグラムに関連付けて表示させるように動作する。
ここで、所定範囲のヒストグラムは、その他のヒストグラムと異なる表示態様で表示されるようになっている。図13においては、角度60度〜120度及び240度〜300度の範囲のヒストグラムが異なる表示態様で表示されている。このヒストグラムの表示態様としては、たとえば表示色を違えたり(つまり色分け表示したり)、表示濃度を違えたり、表示パターン(図柄)を違えたりすることができる。一般に、制御部10は、複数のR/D比の値R/D(i)を2以上の範囲に分類するとともに、複数のヒストグラムを各分類毎の表示態様で表示させるように動作する。
図14を参照しつつ、計測結果の表示態様について更に説明する。図14に示す計測結果表示画面3600は、複数の指定位置を楕円近似した図13の場合と異なり、視神経乳頭の外縁に相当する位置上に入力された複数の点を通過するスプライン曲線等の閉曲線を利用する場合(ステップ5の説明参照)における表示画面の一例である。
計測結果表示画面3600の眼底画像GR上には、視神経乳頭領域の外縁Dを表す画像や陥凹領域の外縁Cを表す画像とともに、リム領域の幅R(i)を表す画像や、径D(i)、D(v)、D(V)、D(h)、D(H)、C(v)、C(h)のうちの少なくともいずれかを表す画像(線状の画像)などが表示される。
また、計測結果表示画面3600には、眼底画像GR上における距離を表すスケール画像3640v、3640hが表示される。スケール画像3640vは、垂直方向における距離を表している。スケール画像3640hは、水平方向における距離を表している。オペレータは、マウス205のドラッグ操作により、各スケール画像3640v、3640hの表示位置を変更することができる。それにより、立体眼底画像GLR上の所望の部位の長さや2点間の距離を計測することができる。
また、計測結果表示画面3600の眼底画像GR上には、ステップ8にて算出された複数のR/D比の値R/D(i)の分布を表す画像情報が表示される。この画像情報は、少なくともR/D比の値の位置的な分布を表すものであるとともに、R/D比の値の大きさなどを表すものである。
この画像情報は、特に、視神経乳頭領域(の外縁)R上に表示される。まず、R/D比の値R/D(i)が所定閾値以下となる計測部位に対応する視神経乳頭領域D上の位置が、他の位置とは異なる表示態様で表示される。この表示態様は、他の位置と異なる表示色や表示濃度や表示パターンの画像情報を表示させるものである。また、他の位置と異なる太さの線状の画像を表示させるようにしてもよい。
図14においては、所定閾値としてR/D比=0.1を適用しており、角度305度〜325度の範囲に対応する視神経乳頭領域D上の位置に画像情報d1を表示させるとともに、角度340度の計測位置に対応する位置に画像情報d2を表示させている。
また、図14においては、11時〜1時に相当する視神経乳頭領域D上の位置に画像情報d3を表示させるとともに、5時〜7時に相当する位置に画像情報d4を表示させている。
更に、図14を参照しつつ、R/D比グラフに関する表示態様を説明する。図14に示すR/D比グラフ3620に含まれるヒストグラムは、R/D比の値R/D(i)が所定閾値(=0.1)以下のものと、所定範囲(11時〜1時、5時〜7時に相当する範囲)に含まれるものと、それ以外のものとに分類される。ここで、所定閾値以下であり、かつ、所定範囲に含まれるものについては、前者を優先することにする。
制御部10は、これらの3つの分類を異なる表示態様で表示するようになっている。たとえば、所定閾値以下のヒストグラムを赤で表示し、所定範囲に含まれるヒストグラムを黄色で表示し、それ以外のヒストグラムを緑で表示させる。ここで、符号3620a、3620bは、所定閾値以下のヒストグラムを示している。このようにヒストグラムの表示態様を変更することにより、オペレータは、注目すべきヒストグラム(計測位置)を容易に把握することができる。
R/D比グラフ3620の横の文字列の更に横位置には、R/D比の値R/D(i)が所定閾値以下のものを示すマーク(たとえば黒丸)が表示されるマーク表示欄3650が設けられている。制御部10は、R/D比の値R/D(i)が所定閾値以下のものを抽出し、マーク表示欄3650中の対応する欄にマークを表示させる。それにより、オペレータは、特に注目すべきヒストグラム(計測位置)、すなわちR/D比が小さな計測位置を容易に把握することができる。
マーク表示欄3650の更に横位置には、あらかじめ設定された計測位置の範囲を示すマーク(星印)が表示される他のマーク表示欄3660が設けられている。このマーク表示欄3660へのマークの表示は、制御部10によって実行される。なお、図14においては、11時〜1時に相当する範囲の計測位置と、5時〜7時に相当する範囲の計測位置にマークが表示されている。それにより、あらかじめ設定された注目範囲の計測部位を容易に把握することが可能になる。なお、マーク表示欄3660に表示されるマークは、あらかじめ指定された眼底画像の部位を表す指定部位情報の一例に相当している。なお、指定部位情報を表示させる部位は、デフォルト設定されたものであってもよいし、オペレータが手作業で指定したものであってもよい。
また、R/D比の値R/D(i)が所定閾値以下である各範囲において、その範囲内で最小の値を有する計測位置を示すマーク3670が、画面右端部に表示される。図14においては、角度315度の計測位置と、角度340度の計測位置とにマーク3670が表示されている。
更に、算出された全てのR/D比の値R/D(i)のうち最小の値を有する計測位置を示すマーク3680も画面右端部に表示される。図14においては、マーク3680として文字列「Min」が表示されている。
次に、眼底画像GRとR/D比グラフ3620とを連係させた表示制御について説明する。まず、オペレータが、マウス205のクリック操作等により眼底画像GR上の位置を指定すると、制御部10は、指定された位置に最も近いR/D比の計測位置を求める。そして、制御部10は、求められた計測位置に対応するヒストグラムの表示態様を変更する。この表示態様の変更は、たとえば表示色を反転させたり、所定の表示色に変更したりするものである。
一方、オペレータが、マウス205のクリック操作等によりR/D比グラフ3620中のヒストグラムを指定すると、この指定されたヒストグラムに対応する眼底画像GR上の位置を表す位置情報を表示させる。この位置情報としては、当該位置を示す点状の画像や線上の画像等の画像情報を用いることができる。なお、複数のヒストグラムが指定された場合には、指定された範囲を示すたとえば線状の画像情報を表示することができる。
最後に、R/D比の平均値について説明する。オペレータが、マウス205のドラッグ操作などにより眼底画像GR上の範囲(R/D比の計測部位の範囲)を指定すると、制御部10は、指定された範囲に含まれる計測部位を特定する。平均値演算部132は、特定された計測部位についてR/D比演算部131により算出されたR/D比の値R/D(i)の平均値を算出する。制御部10は、算出された平均値を計測結果表示画面3600上に表示させる。
また、オペレータが、マウス205のクリック操作などによりR/D比グラフ3620中のヒストグラムを指定すると、平均値演算部132は、指定された計測部位についてR/D比演算部131により算出されたR/D比の値R/D(i)の平均値を算出する。制御部10は、算出された平均値を計測結果表示画面3600上に表示させる。
[作用・効果]
以上のような眼底画像処理装置1の作用及び効果を説明する。
眼底画像処理装置1は、左右一対の眼底画像GL、GRからなる立体眼底画像GLRを表示する表示部151と、表示された立体眼底画像GLRに基づいて視神経乳頭領域や陥凹領域等の注目領域をオペレータが指定するための操作部152とを備えている。更に、位置特定部12は、オペレータが指定した注目部位に対応する眼底画像GR(又は眼底画像GL;以下同様)上の部位を特定するように作用し、制御部10は、眼底画像GRを表示部151に表示させるとともに、位置特定部12により特定された部位の位置を表す画像情報(乳頭外縁画像や陥凹外縁画像等)を眼底画像GR上に表示させるように作用する。
このように、眼底画像処理装置1によれば、オペレータが立体眼底画像GLRに基づいて注目部位を指定すると、この注目部位に対応する眼底画像GR上の部位を特定し、この特定部位の位置を表す画像情報を眼底画像GR上に表示することができる。したがって、特許文献1に記載のようにステレオ・マッチング等の画像処理を用いる従来の構成と比較して、立体的な眼底画像を観察しつつオペレータ(観察者)が指定した注目部位の位置をC/D比やR/D比等の指標の演算に精度良く反映させることが可能である。
特に眼底画像処理装置1においては、オペレータの利き眼側の眼底画像GRについて注目部位に対応する部位を特定し、この利き眼側の眼底画像GR上に当該特定部位の位置を表す画像情報を表示させるように作用するので、オペレータが擬似的な両眼視状態で観察する立体眼底画像GLRに対して視差の無い(少なくとも視差の小さい)側の眼底画像GR上に画像情報が表示されることとなる。したがって、この眼底画像処理装置1によれば、立体的な眼底画像を観察しつつオペレータが注目部位を指定したときに、その指定結果をC/D比やR/D比等の指標の演算に精度良く反映させることが可能である。
[変形例]
この実施形態に係る眼底画像処理装置1の変形例を説明する。
上記の実施形態では、オペレータの利き眼を表す利き眼情報をあらかじめ記憶し、この利き眼情報に基づいて眼底画像を選択的に使用するようになっているが、オペレータが左右の眼底画像GL、GRの一方又は双方を選択し、選択された眼底画像を使用するように構成することも可能である。
この構成を適用する場合の使用形態を簡単に説明する。まず、前述のステップ0に代えて、オペレータは、操作部152を操作して、左右の眼底画像GL、GRの一方又は双方を任意に選択する。このとき、たとえば上記の実施形態のように利き眼側の眼底画像のみを選択することもできるし、視力の良い側の眼の側の眼底画像のみを選択することもできる。また、左右双方の眼底画像を指定することもできる。ステップ1以下の使用形態については同様である。
このような変形例によれば、オペレータは、所望の側の眼底画像を選択的に使用して診断を行うことができるという利点がある。なお、この変形例における操作部152は、この発明の「選択操作手段」の一例に相当する。
なお、上記の実施形態では、左右一対の眼底画像のうちの一方のみを使用して診断を行うようになっているが、左右双方の眼底画像GL、GRを使用することが可能である。その場合、利き眼側の眼底画像については、上記の実施形態と同様に、立体眼底画像GLR上に指定された注目領域の位置をそのまま用いることができる。一方、利き眼とは逆側の眼底画像については、位置特定部12は、従来のように左右眼の視差や撮影倍率などを考慮した補正を施すことにより、当該眼底画像上における注目部位の対応部位を特定する。それにより、立体的な眼底画像を観察しつつ指定された注目部位の位置をC/D比やR/D比等の指標の演算に精度良く反映させることができる。
上記の実施形態では、立体眼底画像GLRを観察しつつオペレータが指定する注目部位として視神経乳頭領域と陥凹領域とを考慮しているが、たとえば黄斑部等の眼底の組織的な注目部位、血管の分岐位置や屈曲部位等の血管上の注目部位のように、検査内容等に応じて任意の注目部位を指定することが可能である。
上記の実施形態では、複数のR/D比の計測結果のヒストグラムをグラフ情報として表示しているが、それ以外の形態のグラフ情報を表示させることができる。たとえば、複数のR/D比の計測結果をプロットしたグラフや、複数のR/D比の計測結果を連結して形成される折れ線グラフなどを表示させることができる。
また、上記の実施形態では、複数のR/D比の計測結果を、所定閾値以下のものや、あらかじめ指定された部位に相当するものなどに分類しているが、これら以外の任意の分類を行うことができる。
また、既に設定された視神経乳頭領域の外縁や陥凹領域の外縁を適宜に修正できるように構成することが可能である。たとえば、既に設定されて表示されている外縁の一部をマウス205によりドラッグすることにより、外縁の位置を修正するように構成することができる。外縁の位置が修正されたときに、この新たな外縁位置に基づいてC/D比やR/D比や面積や面積比などを再度演算して、その演算結果を表示することが可能である。また、グラフ情報や画像情報についても再度求めて表示することが可能である。なお、このような修正は、図13、図14に示した操作ボタン3530、3630のうちの修正ボタンをクリックして開始するようになっている。
また、上記の実施形態では、眼底画像上に画像情報を表示させ、かつ、グラフ情報を表示させるようになっているが、グラフ情報については表示させる必要はない。
また、上記の実施形態では、視神経乳頭領域の外縁及び陥凹領域の外縁の双方をオペレータが手作業で指定するようになっているが、これらのうちの一方のみを手作業で指定し、他方については従来と同様の任意の手法で自動的に指定するように構成することも可能である。
〈眼底撮影装置について〉
この発明に係る眼底撮影装置は、上記の実施形態の立体眼底カメラ1000と同様に被検眼の左右一対の眼底画像からなり立体的に視認可能な立体眼底画像を撮影して画像データ(デジタルデータ)を取得可能な装置であるとともに、上記の実施形態に係る眼底画像処理装置1の機能を有するコンピュータを具備した装置である。
左右一対の眼底画像を撮影して画像データを取得する構成は、この発明の「撮影手段」として機能するものである。また、この発明に係る眼底撮影装置の表示手段、操作手段、特定手段及び制御手段については、それぞれ上記の実施形態と同様に構成することが可能である。
〈プログラムについて〉
この発明に係るプログラムは、左右一対の眼底画像からなり立体的に視認な立体眼底画像を表示する表示手段と、表示された立体眼底画像に基づいて眼底における注目部位を指定するための操作手段とを備えるコンピュータを制御するコンピュータプログラムである。具体的には、この発明に係るプログラムは、このようなコンピュータを、前述の眼底画像処理装置1として機能させるコンピュータプログラムである(その機能については上記実施形態の記載を参照)。
この発明に係るプログラムは、コンピュータのドライブ装置によって読み取り可能な任意の記録媒体に記録させることができる。たとえば、光ディスク、光磁気ディスク(CD−ROM/DVD−RAM/DVD−ROM/MO等)、磁気記憶媒体(ハードディスク/フロッピー(登録商標)ディスク/ZIP等)などの記録媒体を用いることが可能である。また、ハードディスクドライブやメモリ等の記憶装置に記憶させることも可能である。更に、インターネットやLAN等のネットワークを通じてこのプログラムを送信することも可能である。
この発明に係る眼底画像処理装置の好適な実施形態の構成の一例を表す概略ブロック図である。 この発明に係る眼底画像処理装置の好適な実施形態の構成の一例を表す概略ブロック図である。 この発明に係る眼底画像処理装置の好適な実施形態によるR/D比の計測態様の一例を説明するための概略説明図である。 この発明に係る眼底画像処理装置の好適な実施形態によるC/D比の計測態様の一例を説明するための概略説明図である。 この発明に係る眼底画像処理装置の好適な実施形態によるC/D比の計測態様の一例を説明するための概略説明図である。 この発明に係る眼底画像処理装置の好適な実施形態の使用形態の一例を表すフローチャートである。 この発明に係る眼底画像処理装置の好適な実施形態により表示される表示画面の一例を表す概略図である。 この発明に係る眼底画像処理装置の好適な実施形態により表示される表示画面の一例を表す概略図である。 この発明に係る眼底画像処理装置の好適な実施形態により表示される表示画面の一例を表す概略図である。 この発明に係る眼底画像処理装置の好適な実施形態により表示される表示画面の一例を表す概略図である。 この発明に係る眼底画像処理装置の好適な実施形態により表示される表示画面の一例を表す概略図である。 この発明に係る眼底画像処理装置の好適な実施形態により表示される表示画面の一例を表す概略図である。 この発明に係る眼底画像処理装置の好適な実施形態により表示される表示画面の一例を表す概略図である。 この発明に係る眼底画像処理装置の好適な実施形態により表示される表示画面の一例を表す概略図である。
符号の説明
1 眼底画像処理装置
10 制御部
11 画像受付部
12 位置特定部
13 画像解析部
131 R/D比演算部
132 平均値演算部
133 C/D比演算部
134 面積演算部
135 面積比演算部
14 記憶部
141 利き眼情報
15 ユーザインターフェイス
151 表示部
152 操作部
200 マイクロプロセッサ
201 RAM
202 不揮発性記憶装置
203 ディスプレイ
204 キーボード
205 マウス
206 通信インターフェイス
1000 眼底撮影装置
2000 立体眼底カメラ
P プログラム

Claims (7)

  1. 左右一対の眼底画像からなり立体的に視認可能な立体眼底画像を表示する表示手段と、
    前記表示された立体眼底画像に基づいて眼底における視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とを指定するための操作手段と、
    前記指定された視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とに対応する、前記左右一対の眼底画像の一方又は双方の眼底画像上の部位を特定する特定手段と、
    前記一方又は双方の眼底画像を前記表示手段に表示させるとともに、前記特定された部位の眼底画像における位置を表す画像情報を当該表示された眼底画像上に表示させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする眼底画像処理装置。
  2. 前記表示された立体眼底画像を観察する観察者の利き眼を表す利き眼情報を記憶する記憶手段を更に備え、
    前記特定手段は、前記左右一対の眼底画像のうち前記利き眼情報に示す前記観察者の利き眼側の眼底画像上における前記対応する部位を特定し、
    前記制御手段は、当該利き眼側の眼底画像を前記表示手段に表示させるとともに、当該利き眼側の眼底画像上に前記画像情報を表示させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼底画像処理装置。
  3. 前記左右一対の眼底画像の一方又は双方を選択するための選択操作手段を備え、
    前記特定手段は、前記左右一対の眼底画像のうち前記選択された一方又は双方の眼底画像上における前記対応する部位を特定し、
    前記制御手段は、当該一方又は双方の眼底画像を前記表示手段に表示させるとともに、当該一方又は双方の眼底画像上に前記画像情報を表示させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼底画像処理装置。
  4. 前記特定手段は、前記注目部位として視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とが指定されたときに、当該指定された視神経乳頭領域の外縁及び陥凹領域の外縁のそれぞれに対応する、前記左右一対の眼底画像の一方又は双方の眼底画像上の部位を特定し、
    前記特定された前記陥凹領域の外縁に対応する部位の径と、前記視神経乳頭領域の外縁に対応する部位の径との比を演算して、当該眼底のC/D比を求める演算手段を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼底画像処理装置。
  5. 前記特定手段は、前記注目部位として視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とが指定されたときに、当該指定された視神経乳頭領域の外縁及び陥凹領域の外縁のそれぞれに対応する、前記左右一対の眼底画像の一方又は双方の眼底画像上の部位を特定し、
    前記特定された前記視神経乳頭領域の外縁に対応する部位と前記陥凹領域の外縁に対応する部位とに挟まれたリム領域の幅と、前記視神経乳頭領域の外縁に対応する部位の径との比を演算して、当該眼底のR/D比を求める演算手段を更に備える、
    ことを特徴とする請求項1に記載の眼底画像処理装置。
  6. 左右一対の眼底画像からなり立体的に視認可能な立体眼底画像を撮影する撮影手段と、
    前記撮影された立体眼底画像を立体的に視認可能に表示する表示手段と、
    前記表示された立体眼底画像に基づいて眼底における視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とを指定するための操作手段と、
    前記指定された視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とに対応する、前記左右一対の眼底画像の一方又は双方の眼底画像上の部位を特定する特定手段と、
    前記一方又は双方の眼底画像を前記表示手段に表示させるとともに、前記特定された部位の眼底画像における位置を表す画像情報を当該表示された眼底画像上に表示させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする眼底撮影装置。
  7. 左右一対の眼底画像からなり立体的に視認可能な立体眼底画像を表示する表示手段と、
    前記表示された立体眼底画像に基づいて眼底における視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とを指定するための操作手段と、
    を備えるコンピュータを、
    前記指定された視神経乳頭領域の外縁と陥凹領域の外縁とに対応する、前記左右一対の眼底画像の一方又は双方の眼底画像上の部位を特定する特定手段として機能させ、
    前記一方又は双方の眼底画像を前記表示手段に表示させるとともに、前記特定された部位の眼底画像における位置を表す画像情報を当該表示された眼底画像上に表示させる制御手段として機能させる、
    ことを特徴とするプログラム。
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